JPWO2007119408A1 - 目封止ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

目封止ハニカム構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

フィルタ等に用いた場合に、その端面への堆積物の堆積が低減された目封止ハニカム構造体を、目封止深さの均一化、特に、ハニカム構造体外周部でのスラリー状目封止材による目封止深さを簡便に均一化する簡便かつ低コストで製造することが可能な目封止ハニカム構造体の製造方法を提供する。多孔質の隔壁によって流体の流路となる複数のセルがハニカム状に区画形成された筒状ハニカム構造体の所定のセルの一方の開口端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体の製造方法において、穴の開いた柔軟性を有する多孔質部材2の穴3内部に、予めスラリー状目封止材5を含浸させ、柔軟性を有する多孔質部材2がハニカム構造体6の端面に押し当てられて、柔軟性を有する多孔質部材2の穴内部に充填されていたスラリー状目封止材5がハニカム構造体6のセル7通路内へ充填されて目封止部7aが形成される、目封止ハニカム構造体の製造方法である。

Description

本発明は、目封止ハニカム構造体の製造方法に関する。さらには、フィルタ等に用いた場合に、その端面への堆積物の堆積が低減された目封止ハニカム構造体を、簡便かつ低コストに製造することが可能な目封止ハニカム構造体の製造方法に関する。さらに詳しくは、ハニカム構造体の目封止深さを簡便に均一化することが可能な目封止ハニカム構造体の製造方法に関する。
近年、自動車、化学、電力、鉄鋼、産業廃棄物処理をはじめとする様々な分野において、公害防止等の環境対策、高温ガスからの製品回収等の用途で用いられる集塵用のフィルタとして、耐熱性、耐食性に優れるセラミックからなる目封止ハニカム構造体が用いられている。例えば、このような目封止ハニカム構造体は、ディーゼル機関から排出されるパティキュレートを捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)等の高温、腐食性ガス雰囲気下において使用される集塵用フィルタとして好適に用いられている(例えば、特許文献1)。
上記のような集塵用フィルタとして用いられる目封止ハニカム構造体は、図3に示すように、流体の流路となる複数のセル24を区画形成する多孔質の隔壁22を有する筒状のハニカム構造体23と、所定のセルの一方の開口部を目封止するとともに残余のセルの他方の開口部を目封止する目封止部材26とを備えたものである。図3に示す目封止ハニカム構造体21においては、目封止部材26が、複数のセル24の入口側端面Bと出口側端面Cとを互い違いに目封止している。
上記のような目封止ハニカム構造体は、押出し成形によって、流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する筒状の未焼成ハニカム構造体を得た後、得られた未焼成ハニカム構造体又はこの未焼成ハニカム構造体を焼成したハニカム構造体の所定のセルの一方の開口部と、残余のセルの他方の開口部とに、セラミックを含む目封止スラリーを充填した後に焼成することによって製造することができる。
さらに、上記のような集塵用フィルタとして用いられる目封止ハニカム構造体の製造方法として、例えば、未焼成のセラミック乾燥体であるハニカム成形体の一方の端面に、粘着シート等を貼着し、画像処理を利用したレーザ加工等によりその粘着シート等の目封止すべきセル(目封止セル)に対応する部分にのみ孔開けをしてマスクとし、そのマスクが貼着されたハニカム成形体の端面をスラリー(セラミックスラリー)中に浸漬し、ハニカム成形体の目封止セルにスラリーを充填して目封止部を形成し、これと同様の工程をハニカム成形体の他方の端面についても行った後、乾燥し、焼成することにより目封止ハニカム構造体を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2001−300922号公報 特開2005−270755号公報
上記のような目封止ハニカム構造体の製造方法は、目封止部の深さを均一化するために、セラミックスラリーを含むスラリー状目封止材で均一に目封止することが求められている。そのため、セラミックスラリーを含むスラリー状目封止材を含有する容器内でスラリー状目封止材の液面を平準化する必要がある。しかし、スラリー状目封止材の液面を平準化する工程によっても、ハニカム構造体外周部でスラリー状目封止材がハニカム構造体側面へ逃げるため、ハニカム構造体外周部でのスラリー状目封止材による目封止部の深さが浅くなり易いという問題が未解決であった。また、ハニカム構造体外形寸法が大きくなるほど、容器内でスラリー状目封止材を平準化することが困難になり、目封止深さのばらつきが大きくなるという問題があった。
本発明者は、ハニカム構造体でのスラリー状目封止材による目封止部の深さを簡便に均一化する工程を鋭意研究の結果、スラリー状目封止材を含有する容器内でスラリー状目封止材の液面が平準化される必要がなく、なおかつ、目封止部の深さを簡便に均一化できる簡単な目封止方法を提供することを解決課題として、本発明に到達した。
上記課題を達成するため、本発明は、以下の目封止ハニカム構造体の製造方法を提供するものである。
[1]多孔質の隔壁によって流体の流路となる複数のセルがハニカム状に区画形成された筒状ハニカム構造体の所定のセルの一方の開口端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体の製造方法において、穴の開いた柔軟性を有する多孔質部材の穴内部に、予めスラリー状目封止材を含浸させ、当該柔軟性を有する多孔質部材がハニカム構造体の端面に押し当てられることによって、前記柔軟性を有する多孔質部材の穴内部に充填されていたスラリー状目封止材が、ハニカム構造体のセル通路内へ充填され、目封止部が形成される、目封止ハニカム構造体の製造方法。
[2]多孔質の隔壁によって流体の流路となる複数のセルがハニカム状に区画形成された筒状ハニカム構造体の所定のセルの一方の開口端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体の製造方法において、穴の開いた柔軟性を有する多孔質部材の穴内部に、予め別の柔軟性を有する多孔質部材が挿入されていて、当該穴内部の柔軟性を有する多孔質部材にスラリー状目封止材が含浸された後、当該スラリー状目封止材を含浸された穴内部の柔軟性を有する多孔質部材がハニカム構造体の端面に押し当てられて、当該柔軟性を有する多孔質部材内部に充填されていたスラリー状目封止材が、ハニカム構造体のセル通路内に充填され、目封止部が形成される、目封止ハニカム構造体の製造方法。
[3]穴の開いた前記柔軟性を有する多孔質部材のハニカム構造体の端面への押し当て手段がローラーである前記[1]又は[2]記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
[4]前記柔軟性を有する多孔質部材が、布状又はスポンジ状の多孔質性部材あるいは吸水性部材である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
[5]多孔質の隔壁によって流体の流路となる複数のセルがハニカム状に区画形成された筒状ハニカム構造体の所定のセルの一方の開口端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体であって、前記目封止部がセル通路方向に沿って複数の層で形成されている目封止ハニカム構造体。
[6]前記目封止部がセル通路方向に沿って複数の層で形成されており、少なくとも一つの層の材質が他の層の材質とは異なる前記[5]に記載の目封止ハニカム構造体。
本発明の製造方法によると、以下の効果を有する。すなわち、柔軟性を有する多孔質部材の圧縮変形量によってハニカム構造体の目封止部の深さを自由に調整出来る。柔軟性を有する多孔質部材の部位によって圧縮変形量を変化させることで、対応する位置にあるハニカム構造体のセルの目封止部の深さを変化させることが出来る。例えば、ハニカム構造体の中央部で目封止部の深さを深くし、外周部では目封止部の深さを浅くすること、またはその逆にハニカム構造体の中央部で目封止部の深さを浅くし、外周部では目封止部の深さを深くすることも可能となる。これによって、ハニカム構造体外周部での目封止部の深さが浅くなり易いという未解決の問題を解決できる。また更に、ハニカム構造体をその軸が水平になるようにした状態で目封止する方法において、スラリーが多孔質部材内で保持されているので、スラリーが垂れることなく目封止され、ハニカム構造体端面を損傷させることがなく、目封止深さがばらつくことを防ぐことが出来る。
本発明の一実施形態を示す模式図である。 本発明の別の実施形態を示す模式図である。 目封止ハニカム構造体の構成を示す断面図である。 マスク付ハニカム構造体の一例を示す断面図である。 本発明の他の実施形態を示す模式図である。 本発明の他の実施形態を示す模式図である。 本発明で形成される目封止部構造の一の実施形態を示す模式図である。 本発明で形成される目封止部構造の他の実施形態を示す模式図である。
符号の説明
1:貯蔵容器、2:柔軟性を有する多孔質部材、3:柔軟性を有する多孔質部材の穴、4:柔軟性を有する多孔質部材の表面、5:スラリー状目封止材、6:ハニカム構造体、7:ハニカム構造体のセル、7a:目封止部、8:ブレード板、9:スラリー状目封止材、10:穴開きの柔軟性を有する多孔質部材、11:ローラー、12:未焼成ハニカム構造体、13:ハニカム構造体、13a:ハニカム構造体の上端面、14:目封止部、15a:所定のセル、15c:所定のセル以外のセル(残余のセル)、17a:未焼成ハニカム構造体の一方の端面、19:マスク、20:マスク付ハニカム構造体、21:目封止ハニカム構造体、22:多孔質の隔壁、23:ハニカム構造体、24:セル、26:目封止部材、B:複数のセルの入口側端面、C:複数のセルの出口側端面、31:スラリー状目封止材、32:柔軟性を有する多孔質部材、33:貯蔵容器、34:ハニカム構造体、35:コンベア、41:スラリー状目封止材、42:柔軟性を有する多孔質部材、43:貯蔵容器、44:ハニカム構造体、45:コンベア、70:目封止部、71:第1層、72:第2層、73:第3層、74:第4層、75:第5層、76:目封止部奥面、77:目封止部表面、78:セル隔壁、79:ハニカム構造体端面。
以下、図1(a)(b)(c)と図2に示す本発明の実施の具体的形態を参照して、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
多孔質の隔壁によって流体の流路となる複数のセルがハニカム状に区画形成された筒状ハニカム構造体は、例えば、特許文献2記載の方法で製造される。例えば、セラミックを含む成形原料を押出し成形して、流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する筒状の未焼成ハニカム構造体を得ることができる。セラミックを含む成形原料は、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素、窒化珪素、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム等のセラミックの粉末に、バインダーや分散媒等を加えて混練したものを好適に用いることができる。押出し成形の方法として特に制限はないが、例えば、真空押出し成形機を用いた押出し成形等の従来公知の方法を用いることができる。
柔軟性を有する多孔質部材としては、特に限定されるものではないが、布状又はスポンジ状の多孔質性部材あるいは吸水性部材であることが好ましい。布とは、繊維を織った織物であり、織布、不織布などを挙げることができる。繊維としては、天然繊維やレーヨン、キュプラなどの再生繊維、アセテート、ビニロン、弾力性と伸縮性に富んだポリウレタン合成繊維や毛細管現象を利用して吸水性を高めたポリエステル繊維などの有機高分子繊維、無機繊維、アモルファス金属繊維などで、その材質は限定されない。各種繊維を単独あるいは組み合わせて用いる。
スポンジとは、一般に、連続気泡構造でかつ単位気泡の隔壁に穴があいて相互に連続しているフォームをいい、気泡構造を有している。当該気泡構造に液体、微粉体、粘性体を保持することができる。スポンジの素材としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ビニロン、ビスコース、ナイロン、フッ素樹脂、合成ゴム、もフェノール樹脂、ユリア樹脂、軟質ポリウレタン等からなるものが一般的であるが、本発明のスポンジ状部材はこれらに限られず、任意の素材をスポンジ状部材としてとして用いることができる。本発明では、スポンジの気泡構造にセラミックスラリーを含むスラリー状目封止材を保持することができる。スポンジ状部材は連続気泡構造でかつ単位気泡の隔壁に穴があいて相互に連続しているので、吸水性能に優れており、多量の目封止材を保持することが可能であり、ハニカム構造体のセル内へ一度に多量の目封止材を供給できるので、比較的深い目封止部を形成する場合に好適に用いられる。
穴開けの柔軟性を有する多孔質部材へのスラリー状目封止材の含浸は、例えば、柔軟性を有する多孔質部材の穴内面および柔軟性を有する多孔質部材の表面をシールされた穴開け柔軟性多孔質部材の穴部に、スラリー状目封止材が染み込まされることによって含浸される。
本発明の柔軟性を有する多孔質部材の穴内面および柔軟性を有する多孔質部材表面をシールする部材としては、従来、端面シール部材として利用されていた部材を必要に応じて利用することができる。例えば、ラップフィルム、アルミ製シート、銅製シート等を利用することができる。
また、本実施の形態の目封止ハニカム構造体の製造方法においては、可燃性物質から構成されたシール部材をハニカム構造体の端面シール部材として用いた場合、目封止ハニカム構造前駆体を焼成する際に、シール部材を消失させるようにしてもよい。かかる可燃性シール部材を使用することにより、端面シール部材を取り除く必要がないため、製造工程を簡略化することができる。特に、焼成によりシール部材を消失させる場合には、シール部材としては、乾燥時には消失や変形することがなく、焼成の時点で消失する可燃性物質から構成されたものであることが好ましく、例えば、ポリ塩化ビニル等から構成されたシール部材を好適例として挙げることができる。
本発明では、さらに、穴内面および表面をシールされた穴開け柔軟性多孔質部材の当該穴内面に、穴の内径とほぼ同一あるいはより小さい径の別の柔軟性を有する多孔質部材を含ませることもできる。この穴内面に含ませる別の柔軟性を有する多孔質部材は穴内面のシールと接するぐらいが好ましい。この穴内面に含ませる別の柔軟性を有する多孔質部材にスラリー状目封止材を含浸させることもできる。
この穴内面に含まれる別の柔軟性を有する多孔質部材と、穴内面および表面をシールされた穴開け柔軟性多孔質部材の材質とは同じであっても良いし異なっていてもかまわない。また、穴開け加工した柔軟性を有する多孔質部材から取り出した柔軟性を有する多孔質部材の断片を流用してもかまわない。
次に、穴開け柔軟性多孔質部材にスラリー状目封止材が充填保持される工程について説明する。なお、以下の方法において、柔軟性を有する多孔質部材を「スポンジ状部材」と略称する。
まず、スポンジ状部材に穴を開ける。この穴の配置は、特に限定されるものではないが、穴にスラリー状目封止材が充填保持されることから、出来上がる目封止ハニカム構造体の目封止部の位置に対応させるのが好ましい。例えば、千鳥配置などが考えられるが、本発明はこれらの配置に限定されない。例えば、一方の端面の目封止部ともう一方の端面の目封止部の量が一致する必要はない。
続いて、スポンジ状部材の穴内面やスポンジ状部材の表面はシールされる。これによって、穴内以外のスポンジ状部材の部分にスラリー状目封止材が染み込むことが防止され、所望の配置でスラリー状目封止材がスポンジ状部材の部分に保持される。スラリー状目封止材の供給は、例えば、注入あるいは吹き付け等によってなされる。本発明では、特に公知の有効な方法であればどのような方法を利用してもかまわない。
例えば、図1(a)(b)のように、スラリー状目封止材5の貯蔵容器1内に、穴開けスポンジ状部材2の穴3内面やスポンジ状部材2の表面4がシールされたスポンジ状部材2が浸たされる。これによって、スポンジ状部材2の穴3の個所にスラリー状目封止材5が供給される。
当該スポンジ状部材からハニカム構造体のセル内への供給について、スラリー状目封止材は、例えば、セラミックの粉末にバインダーや分散媒等を加えて混練したものをスラリー状目封止材として使用するが、以下のようにして供給しても良い。例えば、スラリー状目封止材を固化(冷却等で)させ、固化したスラリー状目封止材がスポンジ状部材の穴内面に装填された後に、当該スラリー状目封止材が溶融されて供給されるようにしても良い。例えば、スラリー状目封止材が固化された状態でハニカム構造体のセル内に充填された後に、当該ハニカム構造体のセル内でスラリー状目封止材が溶融されて供給されるようにしても良い。
スポンジ状部材の穴内面に、別のスポンジ状部材が含まれるようにしたときは、スラリー状目封止材の入った容器のスラリー内にスポンジを浸すことでスポンジ内にスラリーを染み込ませるか、または、スラリー面に穴内面のスポンジ状部材を圧縮状態で押し当てることで、穴内面のスポンジ状部材の圧縮状態が開放されることになり、スポンジ状部材の穴内にスラリー状目封止材が侵入する。
本発明に使用する穴開けスポンジ状部材は、例えば、図1(a)(b)(c)の如き固定された平面上の容器中に用いることもできるが、図2に示すごとく回転ローラーの表面に固定して用いることもできる。図1(a)(b)(c)は、本発明の一実施形態を示す模式図であり、図2は本発明の別の実施形態を示す模式図である。
本発明の実施において、スラリー状目封止材に用いられるスラリー用のセラミックの粉末の種類については特に制限はなく、例えば、ハニカム構造体を押出成形する成形原料に含まれるセラミックの粉末と同様のものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。
本発明の実施において、セラミックの粉末、例えば、コージェライトの粉末に、バインダーや分散媒等を加えて混練したものをスラリー状目封止材として好適に用いることができる。例えば、コージェライト粉末に水、バインダー、グリセリンを入れて調製してスラリー状目封止材とすることができる。
また、本発明のハニカム構造体の材質については、強度、耐熱性等の観点から、コージェライト、炭化珪素、アルミナ、ムライト、アルミニウムチタネイト及びLAS(リチウムアルミニウムシリケート)からなる群より選ばれたいずれか1種を主結晶相とすることが好ましい。なお、スラリー状目封止材のスラリーを、ハニカム構造体と同一にすると、両者の熱膨張率が一致するという効果がある。
図1(a)(b)(c)の方法について詳細に説明する。スラリー状目封止材5の穴開けスポンジ状部材2への含浸は、上記のごとくスラリー状目封止材5の貯蔵容器1内に、スポンジ状部材2の穴3内面やスポンジ状部材2の表面4がシールされたスポンジ状部材2を浸漬することによってなされる。そして、スラリー状目封止材貯蔵容器1内に、例えば、千鳥穴開きスポンジ状部材2を配置し、スラリー状目封止材5が含浸された千鳥穴開きスポンジ状部材2にハニカム構造体6が圧入されると当該穴3内に保持されたスラリー状目封止材5が対応するハニカム構造体6のセル7内へスラリー状目封止材5が充填され目封止部7aが形成されて、本発明の目封止ハニカム構造体が製造される。これによって、目封止深さの均一化という本発明の目的が達成される。
更に、ハニカム構造体を水平に置き、その両方の端面に同時にスポンジ状部材を押し当てることにより、スポンジ状部材に含浸されたスラリー状目封止材がハニカム構造体の両方の端面に同時に供給されて、両方の端面同時に目封止部が形成されるので、目封止作業が迅速に行われる。このような方法においては、スラリー状目封止材の入った容器を垂直にする必要があり、スポンジが存在しないと、スラリー状目封止材は重力により垂れてしまい、目封止深さが不均一になってしまうが、スポンジ状部材に目封止材が含浸されていることで、目封止材が垂れることが無く、目封止深さを容易に均一化することが出来る。
また、千鳥穴開きスポンジ状部材の穴内に別のスポンジ状部材によってスラリー状目封止材が含浸されているときには、穴内における別のスポンジ状部材にスラリー状目封止材が含浸保持される。
この実施形態では、容器内での移動がないので、圧入時にハニカム構造体の外周部でスラリー状目封止材がハニカム構造体側面へ逃げることがなくなる。さらには、本発明のスラリー状目封止材はその水分を多くすると粘性が低くなり、スポンジ状部材にスラリー状目封止材が含浸し易くなるので、特に好ましい。また、スラリー粘性低下によってスポンジ状部材内部からスラリー状目封止材が漏れてくるのを防ぐためには、スポンジ状部材に低粘性スラリー状目封止材を染み込ませた後、スポンジ状部材を乾燥させることにより水分を蒸発させて、スラリー目封止材の粘性を適度に高めると好ましい。
また、千鳥穴開きスポンジ状部材の穴内に挿入された別のスポンジ状部材がハニカム構造体に押し当てられるに際して、例えば、図4に示すように、未焼成ハニカム構造体12の一方の端面17aに、所定のセル15a以外のセル(残余のセル)15cの開口部を覆うマスク19を配設してマスク付ハニカム構造体20を得た後、スラリー状目封止材が含浸された本発明の千鳥穴開きスポンジ状部材を押し当るようにしてもかまわない。圧縮変形されたスポンジ状部材中に含浸されていたスラリー状目封止材がハニカム構造体のセル通路内へ充填され目封止部が形成される。スポンジへスラリー状目封止材を供給する方法としては特に制限はなく、例えば、スポンジ表面へ目封止材をスプレー等で吹き付ける方法、スポンジ裏側から目封止材を送り込む方法、目封止材の入った容器へスポンジを押し付けてスポンジに目封止材を吸わせる方法などが挙げられる。
スラリー状目封止材を乾燥する方法としては特に制限はないが、例えば、目封止部表面でのヒケを抑制するため、目封止部表面を密閉した状態で急速乾燥させて固化させる機能を持つ端面シール部材を配設したマスク付ハニカム構造体の一方の端面側をホットプレート等の上に載置して乾燥する方法や、熱風を吹きつけて乾燥する熱風乾燥、マイクロ波乾燥、過熱水蒸気乾燥、遠赤外線乾燥、真空乾燥、冷凍乾燥などを用いることもできる。さらに、端面シール部材として、アルミ製シートや銅製シート等を用いた場合には、端面シール部材に通電あるいは誘電加熱して端面シール部材自体を発熱させて、この熱によってスラリー状目封止材を乾燥してもよい。目封止材の中にエポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラニン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化剤、あるいは放射線硬化剤を配合しておくことで、セル内に目封止材を充填後、迅速に固化させて目封止層を形成させることも出来る。
スポンジ状部材が押し当られることで、得られた目封止ハニカム構造前駆体を焼成して目封止ハニカム構造体を得る。目封止ハニカム構造前駆体を焼成する方法については特に制限はなく、従来公知の目封止ハニカム構造体の製造方法における焼成工程に準じて行うことができる。このような目封止ハニカム構造体の製造方法によれば、例えば、DPF等に用いた場合に、その端面への堆積物の堆積が低減された目封止ハニカム構造体を、簡便かつ低コストに製造することができる。
本方法はスポンジ部材に空いている穴内部に充填されている目封止材が、その穴と対応するセル内に目封止材を供給するので、スポンジ部材の穴と対応するセルとの位置決めが必要であり、スポンジ状部材は平面状のほうが好適である。図1、図5〜6に示すように、平面状のスポンジ状部材(多孔質部材)32を直列状に複数配置し、コンベア35上で移動させて多段に通す方式や、ロータリ状に配置して回転させる方式などが好適なものとして挙げられる。各平面状部材に目封止材を充填して、連続的に目封止する方法で高速化が可能となる。また、1回の目封止では浅く形成して、それを何回か繰り返す方法でもよく、この方法であれば浅目封止深さ(目封止深さが浅い)の均一化が容易となる。あるいは一つのハニカム構造体端面を一つのスポンジ状部材で何回か繰り返し目封止する方法でもよい。このような場合、本発明によれば、図7及び図8の模式図に示すように、目封止部70としてセル通路方向に沿って複数の層(第1層71〜第5層75)から形成される目封止部構造が得られる。また、各層での目封止材特性(密度、材質など)を変更すれば、異層目封止部の形成が可能である。DPFにおいては、ディーゼルパティキュレートを燃焼再生するときに発生する熱により、目封止部の奥面側(裏側)76では高温化し易い。このため、目封止部奥面76には高耐熱性かつ高熱容量の材質で目封止部層を形成することが好ましい。また、排ガス入口側では、排ガス中に含まれる異物が排ガス流れに乗って高速で飛来してDPF入口端面に衝突するためにエロージョン現象が発生することがある。このような場合、目封止部入口側(表面側)77には高耐熱性かつ高硬度の材質の目封止部層を形成することが好ましい。更には本発明により、目封止部表面のみでなく、隔壁端面側表面上に、端面全体にわたって均一な厚みの高硬度皮膜を形成することが高速かつ容易に出来る。目封止部を深さ全体にわたり緻密質にすることは、目封止部の剛性を高くしてしまい、熱応力を高めたり、隔壁との間で応力集中を招く場合があるので、必要に応じて異種材質の積層構造として柔軟性を持たせることが好ましい。なお、図7及び図8において、78はセル隔壁、79はハニカム構造体端面である。
また、図6に示すように、平面状のスポンジ状部材(多孔質部材)42はハニカム構造体44の上側に配置して圧入する方式を採用することもでき、さらに、ハニカム構造体を貫通孔方向が横(水平)になるように置いて、平面状のスポンジ状部材(多孔質部材)もそれに対応して横に配置する方式でもよい。一つの平面状部材でハニカム構造体端面全体を目封止することでもよいし、ハニカム構造体端面全体を分割して複数の平面状部材で目封止することでもよい。例えば、まず先にハニカム構造体端面の中央部を一つの平面状部材で目封止しておき、つぎに別の平面状部材でハニカム構造体端面の残された外周部を目封止する。このとき、外周部を目封止する平面状部材はリング状にして、リングの端面の平面部をハニカム構造体端面に押し付けることでもよい。こうすることで、中央部と外周部の目封止深さを別々に設定することが出来る。同様にして、所定の分割を行うことで、任意の位置の目封止深さを自由に設定することが出来る。
さらに、柔軟性を有する多孔質部材10をローラー11の表面に形成して回転させながら、ハニカム構造体13の上端面13aに押し当てることにより目封止する方式は、端面の一部で押し当てて行うので、端面全体で押し当てる方法よりも低い押し当て力で目封止材をセル内へ供給することができる。
また、本実施の形態の目封止ハニカム構造体の製造方法においては、可燃性物質から構成された目封止部形成用マスクや端面シール部材を用いることも可能である。この場合は、目封止ハニカム構造前駆体を焼成する際に、端面シール部材を消失させるようにしてもよい。このように構成することにより、目封止部形成用マスクや端面シール部材を取り除く必要がないため、製造工程を簡略化することができる。特に、焼成により端面シール部材を消失させる場合には、端面シール部材としては、乾燥時には消失や変形することがなく、焼成の時点で消失する可燃性物質から構成されたものであることが好ましく、例えば、ポリ塩化ビニル等から構成された端面シール部材を好適例として挙げることができる。
また、本実施の形態の目封止ハニカム構造体の製造方法においては、上記のようにマスクを使用することも可能である。この場合は、目封止ハニカム構造前駆体を焼成する際に、所定のセル以外のセルの開口部を覆うマスクも消失させてもよい。このようにすると、端面シール部材とマスクとを焼成時に同時に消失させることにより、マスクを取り除く工程も省略することができ、製造工程を簡便にすることができる。
なお、本実施の形態の目封止ハニカム構造体の製造方法においては、上述した方法によって得られた、目封止ハニカム構造体に対して、その隔壁の内表面及び/又はその内部に触媒を担持させてもよい。例えば、目封止ハニカム構造体をDPFとして用いる場合は、隔壁に捕捉された堆積物(粒子状物質)の燃焼を促進させるような機能を有する触媒を担持させることが好ましい。このような触媒としては、例えば、貴金属系のPt、Pd、Rh等や、非金属系のペロブスカイト型触媒等を好適例として挙げることができる。触媒を担持させる方法については、従来のDPF等のフィルタに触媒を担持させる方法に準じて行うことができる。
図2の方法について詳細に説明する。例えば、2枚のブレード板8の間に保持されたスラリー状目封止材9を重力であるいは加圧してローラー表面に形成された穴開きスポンジ状部材10の穴内に供給した後、当該スラリー状目封止材9を含浸した穴開きスポンジ状部材ローラー11を所定速度で回転しながら、ハニカム構造体13の上端面13aに押し当てることによって、穴内に含浸されたスラリー状目封止材9が連続的にハニカム構造体13のセルへ供給され目封止部14が形成される。図2の方法は、穴開きスポンジ状部材10によってスラリー状目封止材9が保持されているので、ハニカム構造体を垂直に置いておき、その上端面に穴開きスポンジ状部材を押し当てることで、上端面を目封止することが出来る。ハニカム構造体が大きくて重たい場合には、ハニカム構造体を上下に動かさず、穴開きスポンジ状部材の軽い方を動かすことが出来るので、装置の機構上容易となり、また、ハニカム構造体の損傷防止にもなる。さらには、図1(a)(b)(c)の方法と比較して、連続的に製造できるという特徴も有する。ローラー7表面の部材8へのスラリー供給方法については、図2に示された方法に限定されず様々な方法が利用可能である。また、直列に並んだ複数のローラーで少しずつ目封止していく方法も利用可能である。
以下、本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法の具体的な実施結果を説明する。
(実施例1)
例えば、原料として、前述のタルク、カオリン、アルミナを主原料とするコージェライト化原料に、水とバインダーを調合し、分散混合、混練した成形原料を、土練機により円柱状に押出して、それを押出し成形機により押出し成形してハニカム成形体を得る。こうして得られた成形体を用いてハニカム構造体を製造する場合には、得られた成形体を乾燥後に所定長さに切断して乾燥体を得、この乾燥体両端面のセル群を交互に目封止した後に焼成して焼成体を得る。次に、この得られた焼成体の外周壁及び最外周から約1〜3セル分の隔壁を研削除去した後、セラミックコート材を外周に塗布して外周壁を形成することによってコージェライト質のハニカム構造体を得ることができる。このような方法によって、例えば、セルの断面形状が四角形、隔壁厚さが0.3mm、基準セル密度が300cpsi(45.5個/cm)、外周コート後のハニカム構造体の外形が円柱状(外径:191mm、長さ:203mm)、目封止深さ10mmのハニカム構造体を製造することができた。
従来の目封止方法では目封止深さが10±5mmの精度であったが、図1(a)(b)(c)に示す方法によって、10±2mmの精度が得られた。同様にして、セルの断面形状が四角形、隔壁厚さが0.3mm、基準セル密度が200cpsi(31個/cm)、外周コート後ハニカム構造体の外形が円柱状(外径:229mm、長さ:305mm)のハニカム構造体、外周コート後のハニカム構造体の外形が円柱状(外径:460mm、長さ:500mm)のもので前述と同等の目封止深さ精度を得ることができた。これらのハニカム構造体の特性は、気孔率45〜90%、平均細孔径が5〜50μm、40〜800℃での軸方向の平均熱膨張係数が約0.1〜1.0×10−6/℃であった。
また、同じ原料を用いて、セルの断面形状が八角形と四角形の組合わせ、隔壁厚さが0.41mm、基準セル密度が300cpsi(45.5個/cm)となる外径191mmから460mmの寸法を有するハニカム構造体を製造した。更には、外周加工されていない一体成形の外形が円柱状(外径:144mm、長さ:152mm)、目封止深さ3mmのハニカム構造体を製造することができた。従来の目封止方法では、目封止深さが3±2mmの精度であったが、本方法によって、3±1mmの精度が得られた。これにより、目封止深さを更に浅く1〜2mmにまですることが可能となる。このハニカム構造体の外周部ではセルが外壁と接して、不完全セルを形成しており、これら不完全セルにまで交互に目封止した。垂直にして目封止する場合には従来方法であれば目封止深さ精度は水平時よりも悪化するが、本方法では垂直にしても悪化することがない。
(実施例2)
図5に示すように、平面状の柔軟性を有する多孔質部材32を直列状に複数配置し、コンベア35上で移動させて多段に目封止する方式により、実施例1と同様のハニカム構造体に、3通りの目封止を行った。便宜上、ハニカム構造体は断面図で示されている。第一の目封止は、スラリー状目封止材31を収容した容器33内に多孔質部材(厚さ約0.5mm相当)32を直列状に複数配置し、6回目封止を行い、約3mmの目封止深さとすることができた。第二の目封止は、スラリー状目封止材31を収容した容器33内に多孔質部材(厚さ約0.2mm相当)32を直列状に複数配置し、6回目封止を行い、約1mmの目封止深さとすることができた。第三の目封止は、スラリー状目封止材31を収容した容器33内に多孔質部材(厚さ約0.05mm相当)32を直列状に複数配置し、6回目封止を行い、約0.3mmの目封止深さとすることができた。
(実施例3)
図5に示すように、平面状の柔軟性を有する多孔質部材32を直列状に複数配置し、コンベア35上で移動させて多段に目封止する方式により、目封止部はセル通路方向に沿って6層の薄い層から形成される構造となる。例えば、第一の目封止では、厚さ約0.5mmの層が6層積み重なって約3mmの目封止深さを有する目封止部が形成される。本発明により、各層の材質を変更することによりセル通路方向に沿って異なる材質を有する目封止部構造を得ることが出来る。最初の第一層から第二層を気孔率10〜30%の緻密質コージェライトとし、第三層から第四層を気孔率30〜45%とし、第五層から第六層を気孔率45〜90%として、目封止部奥側が緻密質で高熱容量部、表側が高気孔率で低剛性構造となるようにした。第一層から第四層の目封止材では、コージェライト原料配合割合と各原料粒度分布調整で緻密化することが出来る。第五層から第六層の目封止材には発泡樹脂あるいは吸水性ポリマを適量添加して気孔率を増加させた。
(実施例4)
実施例3と同様にして、最初の第一層から第二層を気孔率45〜90%の高気孔率コージェライトとし、第三層から第四層を気孔率30〜45%とし、第五層から第六層を気孔率10〜30%として、目封止部奥側が高気孔率で、表側が緻密質で耐エロージョン性に優れた構造となるようにした。
なお、具体的な実施結果の説明は上記の通りコージェライト材料の目封止ハニカム構造体(DPF)で説明をしたが、SiC材料を用いたセグメント接合構造を用いたいわゆるSiC製DPF製品にも応用可能であることは当然のことである。
以上の実施の形態により明らかように、本発明の製造方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
穴開きスポンジ状部材および/または穴開きスポンジ状部材の穴内の別のスポンジ状部材の圧縮変形量によって目封止深さを自由に調整出来る。スポンジ状部材の部位によって圧縮変形量を変化させることで、対応する位置にあるセルの目封止深さを変化させることが出来る。例えば、ハニカム構造体の中央部で目封止深さを深くし、外周部では目封止深さを浅くすることもできるし、その逆もできる。
スポンジ状部材によってスラリー状目封止材が容器内で移動し難いので、圧入時にスラリー状目封止材がハニカム構造体の外周部へ逃げることがない。
穴開きスポンジ状部材および/または穴開きスポンジ状部材の穴内の別のスポンジ状部材によってスラリー状目封止材が保持されているので、穴開きスポンジ状部材を垂直にしてもスラリー状目封止材が垂れることがなく、ハニカム構造体を水平にした状態で目封止しても均一な深さの目封止部形成が容易となる。
穴開きスポンジ状部材の穴内に別のスポンジ状部材が配置されている場合は、スラリー状目封止材がより安定に保持される。この場合、ハニカム構造体を垂直に置いておき、その上端面に穴開きスポンジ状部材と穴内の別のスポンジ状部材を押し当てることで、上端面を目封止することが出来る。
ハニカム構造体が大きくて重たい場合に、ハニカム構造体を上下に動かさず、スポンジ状部材の軽い方を動かすことが出来るので、装置の機構上容易となり、また、ハニカム構造体の損傷防止にもなる。
マスクを使用した場合、スポンジ状部材が直接にハニカム構造体端面あるいはマスク面に接することで、ハニカム構造体端面あるいはマスク面に余剰なスラリー状目封止材が残りに難い。
本発明の製造方法により製造される目封止ハニカム構造体は、公害防止等の環境対策、高温ガスからの製品回収等の用途で用いられる集塵用のフィルタ、特に、ディーゼル機関から排出されるパティキュレートを捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)等の高温、腐食性ガス雰囲気下において使用される集塵用フィルタとして好適に用いられ、産業上極めて有意義である。

Claims (6)

  1. 多孔質の隔壁によって流体の流路となる複数のセルがハニカム状に区画形成された筒状ハニカム構造体の所定のセルの一方の開口端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体の製造方法において、
    穴の開いた柔軟性を有する多孔質部材の穴内部に、予めスラリー状目封止材を含浸させ、当該柔軟性を有する多孔質部材がハニカム構造体の端面に押し当てられることによって、当該柔軟性を有する多孔質部材の穴内部に充填されていたスラリー状目封止材が、ハニカム構造体のセル通路内へ充填され、目封止部が形成される、目封止ハニカム構造体の製造方法。
  2. 多孔質の隔壁によって流体の流路となる複数のセルがハニカム状に区画形成された筒状ハニカム構造体の所定のセルの一方の開口端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体の製造方法において、
    穴の開いた柔軟性を有する多孔質部材の穴内部に、予め別の柔軟性を有する多孔質部材が挿入されていて、当該穴内部の柔軟性を有する多孔質部材にスラリー状目封止材が含浸された後、当該スラリー状目封止材を含浸された穴内部の柔軟性を有する多孔質部材がハニカム構造体の端面に押し当てられて、当該柔軟性を有する多孔質部材内部に充填されていたスラリー状目封止材が、ハニカム構造体のセル通路内に充填され、目封止部が形成される、目封止ハニカム構造体の製造方法。
  3. 穴の開いた柔軟性を有する多孔質部材のハニカム構造体の端面への押し当て手段がローラーである請求項1又は2記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記柔軟性を有する多孔質部材が、布状又はスポンジ状の多孔質性部材あるいは吸水性部材である請求項1〜3のいずれか1項に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  5. 多孔質の隔壁によって流体の流路となる複数のセルがハニカム状に区画形成された筒状ハニカム構造体の所定のセルの一方の開口端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体であって、前記目封止部がセル通路方向に沿って複数の層で形成されている目封止ハニカム構造体。
  6. 前記目封止部がセル通路方向に沿って複数の層で形成されており、少なくとも一つの層の材質が他の層の材質とは異なる請求項5に記載の目封止ハニカム構造体。
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