JPWO2007110956A1 - 燃料電池用カートリッジ及びその製造方法並びに燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

第1の弾性体層26aと、第1の弾性体層の周縁部に接続され、第1の弾性体層との間に燃料30を貯留する空間を形成する第2の弾性体層26bと、第1の弾性体層のうちの周縁部を除く領域と第2の弾性体層のうちの周縁部を除く領域との間に設けられたセパレータ28と、第1の弾性体層と第2の弾性体層との間に形成される空間に一方の端部が達するように取付けられたチューブ32とを有している。第1の弾性体層と第2の弾性体層とは燃料が貯留される前の状態に戻ろうとするため、これに伴ってある程度の圧力で燃料がチューブを介して外部に吐出される。従って、ポンプ等の大がかりな構成要素を用いることなく、ある程度の圧力で燃料を吐出し得る簡便で安価な燃料電池用カートリッジ14を提供することができる。

Description

本発明は、燃料電池用カートリッジ及びその製造方法並びに燃料電池システムに係り、特に簡便で安価な燃料電池用カートリッジ及びその製造方法並びにその燃料電池用カートリッジを用いた燃料電池システムに関する。
近年の携帯情報機器は、半導体技術や通信技術の進歩に伴い、小型化、軽量化、高速化、高性能化等が一段と進んできている。また、これに伴い、携帯情報機器の電源となる電池についても、小型化、軽量化、大容量化が進められている。
携帯情報機器における現在最も一般的な駆動電源は、リチウムイオン電池である。リチウムイオン電池は、実用化の当初から高い駆動電圧と電池容量とを実現し、携帯情報機器の進歩に伴って性能が改善されてきた。
しかし、リチウムイオン電池の性能の改善にも限界があり、携帯情報機器の駆動電源としての更なる要求を必ずしも十分に満足できなくなりつつある。
このような状況の下、リチウムイオン電池に代わる新たなエネルギーデバイスとして、燃料電池が注目されている。燃料電池では、負極に燃料を供給することにより、電子とプロトンとが生成され、生成されたプロトンを正極に供給された酸素と反応させることにより、発電が行われる。
燃料電池の燃料、具体的にはメタノールは、発電部と別個に設けられた燃料電池用カートリッジ内に貯留される。燃料電池に継続的に発電を行わせるためには、燃料電池用カートリッジ内に貯留された燃料を、継続的に発電部に供給することが必要となる。かかる燃料電池用カートリッジは、例えば特許文献1,2において提案されている。
特開2004−319388号公報 特開2005−29046号公報
しかしながら、提案されている燃料電池用カートリッジは、ポンプ等を用いて発電部に燃料を供給する大がかりなものであり、小型化、軽量化及び低コスト化の要請を満たし得るものではなかった。
本発明の目的は、簡便で安価な燃料電池用カートリッジ及びその製造方法並びにその燃料電池用カートリッジを用いた燃料電池システムを提供することにある。
本発明の一観点によれば、液体燃料を収納する弾性体から成る収納部と、前記収納部内部に設けられたセパレータとを有することを特徴とする燃料電池用カートリッジが提供される。
また、本発明の他の観点によれば、液体燃料によって発電を行う燃料電池システムであって、液体燃料を収納する弾性体から成る収納部と;前記収納部内部に設けられたセパレータとを有する燃料電池用カートリッジと接続され、前記燃料電池用カートリッジに収納された液体燃料が供給されることを特徴とする燃料電池システムが提供される。
また、本発明の更に他の観点によれば、第1の弾性体層と、前記第1の弾性体層の周縁部に接続され、前記第1の弾性体層との間に燃料を貯留する空間を形成する第2の弾性体層と、前記第1の弾性体層のうちの周縁部を除く領域と前記第2の弾性体層のうちの周縁部を除く領域との間に設けられたセパレータと、前記第1の弾性体層と前記第2の弾性体層との間に形成される空間に一方の端部が達するように取付けられたチューブとを有することを特徴とする燃料電池用カートリッジが提供される。
また、本発明の更に他の観点によれば、第1の弾性体層の周縁部を除く領域上にセパレータを載置する工程と、前記第1の弾性体層上及び前記セパレータ上に、前記第1の弾性体層の周縁部に接続され、前記第1の弾性体層との間に燃料を貯留する空間を形成する第2の弾性体層を設ける工程と、前記第1の弾性体層と前記第2の弾性体層との間に形成される空間に一方の端部が達するようにチューブを取り付ける工程とを有することを特徴とする燃料電池用カートリッジの製造方法が提供される。
本発明によれば、第1の弾性体層の周縁部と第2の弾性体層の周縁部とが互いに接続されており、第1の弾性体層の周縁部を除く領域と第2の弾性体層の周縁部を除く領域との間に非接着性のセパレータが設けられているため、セパレータにより分離された第1の弾性体層と第2の弾性体層との間に形成される空間に燃料を貯留することができる。第1の弾性体層及び第2の弾性体層は燃料が貯留される前の状態に戻ろうとするため、これに伴ってある程度の圧力で燃料がチューブを介して外部に吐出される。従って、本発明によれば、ポンプ等の大がかりな構成要素を用いることなく、ある程度の圧力で燃料を吐出し得る簡便で安価な燃料電池用カートリッジを提供することができる。
図1は、燃料電池システムの基本構成を示す概念図である。 図2は、本発明の第1実施形態による燃料電池用カートリッジを示す断面図及び平面図である。 図3は、本発明の第1実施形態による燃料電池用カートリッジの吐出特性を示すグラフである。 図4は、本発明の第1実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図(その1)である。 図5は、本発明の第1実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図(その2)である。 図6は、本発明の第1実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図(その3)である。 図7は、本発明の第1実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図(その4)である。 図8は、本発明の第2実施形態による燃料電池用カートリッジを示す断面図である。 図9は、本発明の第3実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図(その1)である。 図10は、本発明の第3実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図(その2)である。 図11は、本発明の第3実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図(その3)である。 図12は、本発明の第3実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図(その4)である。 図13は、本発明の第3実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図(その5)である。 図14は、本発明の第4実施形態による燃料電池用カートリッジを示す平面図である。 図15は、本発明の第4実施形態の変形例(その1)による燃料電池用カートリッジを示す平面図である。 図16は、本発明の第4実施形態の変形例(その2)による燃料電池用カートリッジを示す平面図である。 図17は、本発明の第4実施形態の変形例(その3)による燃料電池用カートリッジを示す平面図である。
符号の説明
10…発電部
12…燃料室
14、14a〜14f…燃料電池用カートリッジ
16…固体電解質層
18…空気層
19…空気極触媒層
20…燃料極
21…燃料極触媒層
22…空気極側集電層
24…燃料極側集電層
25a…弾性体材料
25b…弾性体材料
26…収納部
26a…第1の弾性体層
26b…第2の弾性体層
28、28a〜28e…セパレータ
30…燃料
32…チューブ
34…支持基板
36…下部フレーム
38…第1トッププレート
40…上部フレーム
42…第2トッププレート
44…孔
46…凹凸
48、48a、48b…切れ目
50…切れ目
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による燃料電池用カートリッジ及びその製造方法並びにその燃料電池用カートリッジを用いた燃料電池システムを図1乃至図7を用いて説明する。図1は、燃料電池システムの基本構成を示す概念図である。図2は、本実施形態による燃料電池用カートリッジを示す断面図及び平面図である。
燃料電池システムは、主として、燃料を一時的に貯えておく燃料室12が設けられた発電部10と、発電部10に設けられた燃料室12に燃料を供給する燃料電池用カートリッジ14とを有している。
発電部10は、主として、固体電解質層16と、固体電解質層16の一方の側に設けられた空気極18と、固体電解質層16の他方の側に設けられた燃料極20とを有している。
より具体的には、発電部10は、空気極側集電層22と、空気極側集電層22上に形成された空気極触媒層19と、空気極触媒層19上に形成された固体電解質層(高分子固体電解質層)16と、固体電解質層16上に形成された燃料極触媒層21と、燃料極触媒層21上に形成された燃料極側集電層24とを有している。燃料極集電体層24上には、燃料を一時的に貯えておく燃料室12が設けられている。
燃料極20は、燃料極触媒層21と燃料極側集電層24とにより構成されている。燃料極20は、負極であり、燃料を酸化してプロトンと電子とを取り出すためのものである。
燃料極触媒層21は、例えば、白金等より成る微粒子と、炭素粉末と、電解質層を形成する高分子とを、カーボンペーパー等の多孔質導電膜(図示せず)上に塗布等することにより構成されている。なお、多孔質導電膜上に塗布等する微粒子としては、白金等に限定されるものではなく、例えば、白金とルテニウム等の遷移金属とからなる合金の微粒子を用いてもよい。燃料極触媒層21としては、例えば、田中貴金属工業株式会社製の白金−ルテニウム合金担持触媒であるTEC61E54を用いることができる。
燃料極側集電体層24は、燃料極触媒層21において生成された電子を効率的に取り出すためのものである。燃料極側集電層21の材料としては、例えば、ステンレスやニッケル等より成る金属メッシュを用いることができる。
空気極18は、空気極触媒層19と空気極側集電層22とにより構成されている。空気極18は、正極であり、酸素を還元して発生したイオンと、燃料極で生成された電子及びプロトンとから水を生成するものである。
空気極触媒層19は、例えば、白金等より成る微粒子と、炭素粉末と、電解質層を形成する高分子とを、カーボンペーパー等の多孔質導電膜(図示せず)上に塗布等することにより構成されている。なお、多孔質導電膜上に塗布等する微粒子としては、白金等に限定されるものではなく、例えば、白金とルテニウム等の遷移金属とからなる合金の微粒子を用いてもよい。空気極触媒層21としては、例えば、田中貴金属工業株式会社製の白金担持触媒であるTEC10E50Eを用いることができる。
空気極側集電体層22は、空気極触媒層21に電子を効率的に供給するためのものである。空気極側集電層22の材料としては、ステンレスやニッケル等より成る金属メッシュが用いられている。
空気極側集電層22は、空気(酸素)を自然拡散により導入可能な構造となっていることが好ましく、例えば、空気極側集電層22に空隙等が形成されていることが望ましい。
固体電解質層16は、燃料極20において生成されたプロトンを空気極18側に輸送するための経路であり、電子伝導性を有しないイオン導電体により構成されている。固体電解質層16の材料としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系ポリマ等を用いることができる。かかるパーフルオロスルホン酸系ポリマとしては、例えば、デュポン社製のNafion(登録商標)を用いることができる。より具合的には、固体電解質層16として、デュポン社製の部分フッ素化固体電解質であるNafion NF117を用いることができる。
燃料室12に貯蔵された燃料は、流動、拡散等により燃料極20へ供給されるようになっている。
燃料室12には、本実施形態による燃料電池用カートリッジ14が接続される。
図2は、本実施形態による燃料電池用カートリッジ14を示す断面図及び平面図である。図2(a)は、本実施形態による燃料電池用カートリッジ内に燃料を貯留(充填)していない状態を示す断面図である。図2(b)は、本実施形態による燃料電池用カートリッジ内に燃料を貯留した状態を示す断面図である。図2(c)は、本実施形態による燃料電池用カートリッジを示す平面図である。
図2に示すように、弾性体より成る第1の弾性体層26a上における周縁部を除く領域には、第1の弾性体層26aに対して接着されない材料より成る非接着性のセパレータ28が設けられている。かかるセパレータ28は、後述する第2の弾性体層26bに対しても接着されない材料により構成されている。第1の弾性体層26の平面形状は、例えば長方形に設定されている。第1の弾性体層26aの材料としては、例えば常温硬化型のシリコーンゴムが用いられている。かかるシリコーンゴムとしては、例えば信越化学工業株式会社製のシリコーンゴムであるKE−1310STを用いることができる。第1の弾性体層26aの外形寸法は、例えば52mm×38mm×2mmとする。
第1の弾性体層26a上及びセパレータ28上には、弾性体より成る第2の弾性体層26bが形成されている。第1の弾性体層26aの周縁部と第2の弾性体層26bの周縁部とは互いに固着されている。第2の弾性体層26aの平面形状は、例えば第1の弾性体層26aの形状と同様に設定されている。第2の弾性体層26bの材料としては、第1の弾性体層26aと同様に、例えば常温硬化型のシリコーンゴムが用いられている。かかるシリコーンゴムとしては、例えば信越化学工業株式会社製のシリコーンゴムであるKE−1310STを用いることができる。第2の弾性体層26bの外形寸法は、例えば52mm×38mm×2mmとする。
第1の弾性体26aと第2の弾性体26bとにより、液体の燃料を収納するための収納部26が構成されている。
セパレータ28は、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとを分離するためのもの、より具体的には、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに接着されるのを防止するためのものである。セパレータ28の材料としては、上述したように、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bに対して接着されない非接着性の材料を用いる。具体的には、セパレータ28の材料として、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE:Poly Tetra Fluoro Ethylene)を用いることができる。セパレータ28の外形寸法は、例えば48mm×34mm×0.05mmとする。
本実施形態においてセパレータ28を用いて、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとを互いに分離しているのは、互いに分離した第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間に形成される空間に燃料30を貯留することを可能とするためである。
第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bの厚さは、例えばそれぞれ2mmとする。なお、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bの厚さは、2mmに限定されるものではない。例えば、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bの厚さを、例えば1〜2mmの範囲に適宜設定するようにしてもよい。
第1の弾性体層26a又は第2の弾性体層26bには、燃料の流路となるチューブ32が設けられている。チューブ32は、一方の端部が、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間に形成される空間に達するように取り付けられている。チューブ32の他方の端部は、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bの外側に位置している。
チューブ32には、図示しないコネクタ等が設けられる。コネクタは、燃料電池用カートリッジ14を燃料室12に接続するためのものである。
こうして、本実施形態による燃料電池用カートリッジ14が構成されている。
図2(b)に示すように、燃料電池用カートリッジ14内には、燃料30、例えばメタノールを貯留(充填)することが可能である。燃料電池用カートリッジ14内に燃料30を充填する際には、チューブ32を介して燃料30を注入する。燃料30を注入する際には、セパレータ28はある程度自在に変形することが可能である。このため、例えば、チューブ32の一方の端部がセパレータ28と第2の弾性体層26bとの間に位置していて、セパレータ28と第2の弾性体26bとの間に燃料30が直接注入された場合であっても、セパレータ28の縁部と第1及び第2の弾性体層26a、26bの内縁部との間を介して、セパレータ28と第1の弾性体層26aとの間にも燃料30は充填されていく。こうして、燃料電池用カートリッジ14内に燃料30が貯留(充填)される。
本実施形態による燃料電池用カートリッジ14は、例えば10ccの燃料を貯留することが可能である。
図2(b)に示すように、燃料30を貯留(充填)した際には、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに引き離され、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間に燃料30が存在している状態となる。第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとはいずれも弾性体により構成されているため、元の形状に戻ろうとする。第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bが元の形状に戻っていく過程で、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間に貯留された燃料30がチューブ32を介して、燃料電池用カートリッジ14の外部に吐出される。こうして、燃料電池用カートリッジ14内に貯留されたメタノール等の燃料30は、ポンプ等の大がかりな構成要素を用いることなく、ある程度の圧力で吐出され、燃料室12内に導入されることとなる。
図3は、本実施形態による燃料電池用カートリッジの吐出特性を示すグラフである。横軸は、燃料電池用カートリッジ14内に充填された燃料30であるメタノールの体積を示しており、縦軸は、チューブ32から吐出される燃料30の圧力を示している。なお、吐出特性を測定する際における燃料、即ち、メタノールの濃度は30%とした。
本実施形態による燃料電池用カートリッジ14を用いた図1に示す燃料電池システムについて発電特性を測定したところ、総発電量は5Whであった。
このように本実施形態によれば、第1の弾性体層26aの周縁部と第2の弾性体層26bの周縁部とが互いに固着されており、第1の弾性体層26aの周縁部を除く領域と第2の弾性体層26bの周縁部を除く領域との間に非接着性のセパレータ28が設けられているため、セパレータ28により分離された第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間に燃料30を貯留することができる。第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bは燃料30が貯留される前の状態に戻ろうとするため、これに伴ってある程度の圧力で燃料30がチューブ32を介して外部に吐出される。従って、本実施形態によれば、ポンプ等の大がかりな構成要素を用いることなく、ある程度の圧力で燃料を吐出し得る簡便で安価な燃料電池用カートリッジ14を提供することができる。
(燃料電池用カートリッジの製造方法)
次に、本実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を図4乃至図7を用いて説明する。図4乃至図7は、本実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図である。図4(b)、図4(d)及び図4(f)は、平面図であり、図4(a)、図4(c)及び図4(e)は、それぞれ図4(b)、図4(d)及び図4(f)のA−A′線断面図である。図5(b)、図5(d)及び図5(f)は、平面図であり、図5(a)、図5(c)及び図5(e)は、それぞれ図5(b)、図5(d)及び図5(f)のA−A′線断面図である。図6(b)、図6(d)及び図6(f)は、平面図であり、図6(a)、図6(c)及び図6(e)は、それぞれ図6(b)、図6(d)及び図6(f)のA−A′線断面図である。図7(a)及び図7(b)は、断面図である。
まず、図4(a)及び図4(b)に示すように、支持基板34を用意する。支持基板34は、後述する下部フレーム36等と相俟って、燃料電池用カートリッジ14を成形するためのものである。換言すれば、支持基板34は、燃料電池用カートリッジ14を成形するための型の一部を構成するものである。
次に、図4(c)及び図4(d)に示すように、支持基板34上に、枠状の治具である下部フレーム36を載置する。下部フレーム36は、後述する上部フレーム等と相俟って、燃料電池用カートリッジ14を成形するためのものである。換言すれば、下部フレーム36は、燃料電池用カートリッジ14を成形するための型の一部を構成するものである。下部フレーム36の内側の寸法は、例えば52mm×38mmとする。下部フレーム36の高さは、例えば2mmとする。
下部フレーム36の材料としては、例えばSUS−304、SUS−316等のステンレス鋼を用いることができる。
なお、下部フレーム36の材料として、SK3、SKD11等の工具鋼を用いてもよい。また、下部フレーム36の材料として、アルミニウム、銅、真鍮等の金属材料を用いてもよい。また、下部フレーム36の材料として、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルケトン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性プラスチック等を用いてもよい。
次に、第1の弾性体層26aを形成するための材料を用意する。第1の弾性体層26aとしては、例えばシリコーンゴムを用いる。ここでは、第1の弾性体層26aを形成するための材料として、液状のシリコーンゴムを用いる。かかる液状のシリコーンゴムとしては、例えば、信越化学工業株式会社製のシリコーンゴムであるKE−1310STを用いることができる。KE−1310STの硬化剤としては、例えば信越化学工業株式会社製のcat−1310STを用いることができる。シリコーンゴムとしてKE−1310STを用いる場合には、以下のような作業を行う。まず、例えば15gのKE−1310STに10%の割合でcat−1310STを混合する。次に、混合の際に生じた泡を除去する(脱泡)。次に、混合された液体を攪拌する。
次に、こうして形成された液体の弾性体材料を下部フレーム36の内側の領域に注入する(図4(e)及び図4(f)参照)。こうして、下部フレーム36の内側の領域に弾性体材料25aが注入されることとなる。弾性体材料25aは、第1の弾性体層26aとなるものである。
次に、図5(a)及び図5(b)に示すように、弾性体材料25aが注入された下部フレーム36上に、板状の治具である第1トッププレート38を載置する。第1トッププレート38は、下部フレーム36の内側に注入された弾性体材料25aの表面を平坦化するためのものである。換言すれば、第1トッププレート38は、第1の弾性体層25aを成形するための型の一部を構成するものである。第1トッププレート38の材料としては、弾性体材料25aに対して接着されない非接着性の材料を用いる。ここでは、第1トッププレート38の材料として、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフロロアルコキシ(PFA:Per Fluoro Alkoxy)等のフッ素系樹脂を用いる。
なお、第1トッププレート38の材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いてもよい。また、第1トッププレート38の材料として、SUS−304、SUS−316等のステンレス鋼の表面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非接着性の材料をコーティングしたものを用いてもよい。また、第1トッププレート38の材料として、SK3、SKD11等の工具鋼の表面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非接着性の材料をコーティングしたものを用いてもよい。また、第1トッププレート38の材料として、アルミニウム、銅、真鍮等の表面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非接着性の材料をコーティングしたものを用いてもよい。
第1のトッププレート38に加える加重は、例えば300gとする。
次に、弾性体材料25aを硬化するための熱処理を行う。熱処理温度は、例えば60℃とする。熱処理時間は、例えば20分とする。こうして、弾性体材料25aが硬化することとなる。
この後、室温にて、弾性体材料25aを冷却し、第1のトッププレート38を除去する。こうして、弾性体材料25aより成る第1の弾性体層26aが形成される。
次に、例えば高圧水銀灯を用いて、第1の弾性体層26aに紫外線を照射する。第1の弾性体層26aに紫外線を照射するのは、第1の弾性体層26aの表面に付着した油脂類等、接着を阻害する虞のある不純物を除去するとともに、第1の弾性体層26aの表面の活性化を促進するためである。紫外線を照射する際の条件は、例えば以下の通りとする。紫外線ランプの強度は、例えば160W/cm程度とする。紫外線ランプと第1の弾性体層26aとの間の距離は、例えば10cm程度とする。紫外線を照射する際には、例えば1m/分の速度で第1の弾性体層26aを移動させながら、紫外線を照射する。
次に、図5(c)及び図5(d)に示すように、第1の弾性体層26aのうちの周縁部を除く領域、即ち、第1の弾性体層26aのうちの中央部に、セパレータ28を載置する。セパレータ28の材料としては、第1の弾性体層26aに対して接着しない非接着性の材料を用いる。具体的には、セパレータ28の材料として、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いることができる。セパレータ28の外形寸法は、例えば48mm×34mm×0.05mmとする。
次に、図5(e)及び図5(f)に示すように、下部フレーム36上に、枠状の治具である上部フレーム40を載置する。上部フレーム40の形状は、下部フレーム36の形状と同様とする。上部フレーム40は、下部フレーム36等と相俟って、燃料電池用カートリッジ14を成形するためのものである。換言すれば、上部フレーム40は、燃料電池用カートリッジ14を成形するための型の一部を構成するものである。
次に、第2の弾性体層26bを形成するための材料を用意する。第2の弾性体層26bとしては、第1の弾性体層26aと同様に、例えばシリコーンゴムを用いる。ここでは、第2の弾性体層26bを形成するための材料として、第1の弾性体層26aを形成するための材料と同様に、液状のシリコーンゴムを用いる。かかる液状のシリコーンゴムとしては、上記と同様に、例えば、信越化学工業株式会社製のシリコーンゴムであるKE−1310STを用いることができる。KE−1310STの硬化剤としては、上記と同様に、例えば信越化学工業株式会社製のcat−1310STを用いることができる。シリコーンゴムとしてKE−1310STを用いる場合には、上記と同様に、以下のような作業を行う。まず、例えば15gのKE−1310STに10%の割合でcat−1310STを混合する。次に、混合の際に生じた泡を除去する(脱泡)。次に、混合された液体を攪拌する。
次に、こうして形成された液体の弾性体材料を上部フレーム40の内側の領域に注入する(図6(a)及び図6(b)参照)。こうして、上部フレーム40の内側の領域に弾性体材料25bが注入されることとなる。弾性体材料25bは、第2の弾性体層26bとなるものである。
次に、図6(c)及び図6(d)に示すように、弾性体材料25bが注入された上部フレーム40上に、板状の治具である第2トッププレート42を載置する。第2トッププレート42は、上部フレーム40の内側に注入された弾性体材料25bの表面を平坦化するためのものである。換言すれば、第2トッププレート42は、燃料電池用カートリッジ14を成形するための型の一部を構成するものである。第2トッププレート42の材料としては、弾性体材料25bに対して接着されない非接着性の材料を用いる。ここでは、第2トッププレート42の材料として、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフロロアルコキシ(PFA:Per Fluoro Alkoxy)等のフッ素系樹脂を用いる。
なお、第2トッププレート42の材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いてもよい。また、第2トッププレート42の材料として、SUS−304、SUS−316等のステンレス鋼の表面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非接着性の材料をコーティングしたものを用いてもよい。また、第2トッププレート42の材料として、SK3、SKD11等の工具鋼の表面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非接着性の材料をコーティングしたものを用いてもよい。また、第2トッププレート42の材料として、アルミニウム、銅、真鍮等の表面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非接着性の材料をコーティングしたものを用いてもよい。
第2のトッププレート42に加える加重は、例えば300gとする。
次に、弾性体材料25bを硬化するための熱処理を行う。熱処理温度は、例えば60℃とする。熱処理時間は、例えば20分とする。こうして、弾性体材料25bが硬化することとなる。
この後、室温にて、弾性体材料25bを冷却し、第2のトッププレート42を除去する。こうして、弾性体材料25bより成る第2の弾性体層26bが形成される(図6(e)及び図6(f)参照)。
次に、例えば針状の治具を用い、第1の弾性体層26a又は第2の弾性体層26bに、セパレータ28が設けられている領域内に達する孔44を形成する(図7(a)参照)。
次に、燃料30の流路となるチューブ32の取付けを行う。具体的には、チューブ32の一方の端部が、セパレータ28により分離された第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間の領域内に位置し、チューブ32の他方の端部が第1及び第2の弾性体層26a、26bの外部に位置するように、チューブ32を取り付ける(図7(b)参照)。チューブ32の材料としては、例えば管状のステンレスを用いる。
次に、チューブ32を第1の弾性体層26a又は第2の弾性体層26bに接着するための材料を用意する。かかる接着剤(図示せず)としては、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bの材料と同様に、例えばシリコーンゴムを用いる。ここでは、接着剤として、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bの材料と同様に、液状のシリコーンゴムを用いる。かかる液状のシリコーンゴムとしては、上記と同様に、例えば、信越化学工業株式会社製のシリコーンゴムであるKE−1310STを用いることができる。KE−1310STの硬化剤としては、上記と同様に、例えば信越化学工業株式会社製のcat−1310STを用いることができる。シリコーンゴムとしてKE−1310STを用いる場合には、上記と同様に、以下のような作業を行う。まず、例えば15gのKE−1310STに10%の割合でcat−1310STを混合する。次に、混合の際に生じた泡を除去する(脱泡)。次に、混合された液体を攪拌する。次に、こうして得られた液体をチューブ32が挿入されている箇所に塗布する。
次に、接着剤を硬化するための熱処理を行う。熱処理温度は、例えば120℃とする。熱処理時間は、例えば120分とする。こうして、接着剤が硬化することとなる。
この後、室温にて、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26等を冷却する。
次に、チューブ32に、図示しないコネクタ等を取り付ける。コネクタは、燃料電池用カートリッジを燃料室に接続するためのものである。
こうして本実施形態による燃料電池用カートリッジが製造される。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による燃料電池用カートリッジを図8を用いて説明する。図8は、本実施形態による燃料電池用カートリッジを示す断面図である。図1乃至図7に示す第1実施形態による燃料電池用カートリッジ及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による燃料電池用カートリッジは、セパレータ28aの周縁に断面が円形状の縁取りが形成されていることに主な特徴がある。
図8(b)は、図8(a)のA−A′線断面図である。
セパレータ28aの周縁には、断面が円形状の縁取りが形成されている(図8(b)参照)。より具体的には、セパレータ28aの周縁に形成された円形状の縁取りの半径Rは、例えば0.5mmに設定されている。周縁以外の領域におけるセパレータ28aの厚さtは、例えば0.05mmに設定されている。
本実施形態においてセパレータ28aの周縁に断面が円形状の縁取りを形成しているのは、以下のような理由によるものである。
即ち、セパレータ28aを単に板状に形成した場合には、燃料電池用カートリッジ14内に燃料30を注入し、燃料電池用カートリッジ14の内部の圧力が比較的高くなった際に、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが剥離してしまうことがあった。
これに対し、本実施形態のようにセパレータ28aの周縁に断面が円形状の縁取りを形成すると、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが固着している部分の内縁部の断面の形状は、セパレータ28aの周縁の形状に対応して丸い形状となる。第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが固着している部分の内縁部の断面の形状が丸い形状となると、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが剥離しにくくなり、信頼性の高い燃料電池用カートリッジ14aを提供することが可能となる。
このようにして製造された本実施形態による燃料電池用カートリッジ14aについて、耐圧試験を行ったところ、燃料電池用カートリッジ14aの耐圧は最大で40kPaであった。なお、燃料電池用カートリッジ14aの耐圧試験は、燃料電池用カートリッジ14の内部に燃料を徐々に注入していき、燃料電池用カートリッジ14に亀裂が生じない限界の圧力を求めることにより行った。
図2に示す第1実施形態による燃料電池用カートリッジ14では、かかる耐圧は最大で25kPaであった。
これらのことから、本実施形態による燃料電池用カートリッジ14aによれば、図2に示す第1実施形態による燃料電池用カートリッジ14の耐圧と比較して、1.5倍の耐圧が得られることが分かる。
このように本実施形態によれば、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが固着している部分の内縁部の断面の形状が丸い形状になっているため、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに剥離するのを防止することができ、信頼性の高い燃料電池用カートリッジ14aを提供することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を図9乃至図13を用いて説明する。図9乃至図13は、本実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法を示す工程図である。図9(b)、図9(d)及び図9(f)は、平面図であり、図9(a)、図9(c)及び図9(e)は、それぞれ図9(b)、図9(d)及び図9(f)のA−A′線断面図である。図10(b)は平面図であり、図10(a)は図10(b)のA−A′線断面図である。図10(c)は、図10(a)において丸印で囲んだ部分を拡大した図である。図11(b)、図11(d)及び図11(f)は、平面図であり、図11(a)、図11(c)及び図11(e)は、それぞれ図11(b)、図11(d)及び図11(f)のA−A′線断面図である。図12(b)及び図12(d)は、平面図であり、図12(a)及び図12(c)は、それぞれ図12(b)及び図12(d)のA−A′線断面図である。図13(a)及び図13(b)は断面図である。図1乃至図8に示す第1又は第2実施形態による燃料電池用カートリッジ及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法は、第1のトッププレート38aのうちの弾性体材料25aに接する側の面に凹凸を形成しておき、かかる第1のトッププレート38aに形成された凹凸46を用いて第1の弾性体層26aの表面に凹凸を形成し、これにより、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの密着性を向上させることに主な特徴がある。
まず、支持基板34を用意する工程から下部フレーム36の内側の領域に弾性体材料25aを注入するまでの工程は、図4(a)乃至図4(c)を用いて上述した第1実施形態による燃料電池用カートリッジの製造方法と同様であるので説明を省略する(図9(a)乃至図9(c)参照)。
次に、弾性体材料25aに接する側の面である一方の面に凹凸46が形成された第1トッププレート38aを用意する(図10(c)参照)。第1トッププレート38aの一方の面における表面粗さ(算術平均粗さ)Raは、例えば20μm程度とする。例えばサンドブラストを用いて第1のトッププレート38aの一方の面を加工すれば、第1のトッププレート38aの一方の面をこのような表面粗さRaに設定することが可能である。
次に、図10(a)及び図10(b)に示すように、弾性体材料25aが注入された下部フレーム36上に、第1トッププレート38aを載置する。第1のトッププレート38aを下部フレーム36上に載置する際には、第1のトッププレート38aのうちの凹凸が形成された一方の面が弾性体材料25aの表面に接するように、第1のトッププレート38aを載置する。
第1トッププレート38aは、下部フレーム36の内側に注入された弾性体材料25aの表面を平坦化するとともに、弾性体材料25aの表面に凹凸を形成するためのものである。第1トッププレート38aの材料としては、弾性体材料25aに対して接着されない非接着性の材料を用いる。ここでは、第1トッププレート38aの材料として、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフロロアルコキシ(PFA:Per Fluoro Alkoxy)等のフッ素系樹脂を用いる。
なお、第1トッププレート38aの材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いてもよい。また、第1トッププレート38aの材料として、SUS−304、SUS−316等のステンレス鋼の表面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非接着性の材料をコーティングしたものを用いてもよい。また、第1トッププレート38aの材料として、SK3、SKD11等の工具鋼の表面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非接着性の材料をコーティングしたものを用いてもよい。また、第1トッププレート38aの材料として、アルミニウム、銅、真鍮等の表面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非接着性の材料をコーティングしたものを用いてもよい。
第1のトッププレート38aに加える加重は、例えば300gとする。
次に、弾性体材料25aを硬化するための熱処理を行う。熱処理温度は、例えば60℃とする。熱処理時間は、例えば20分とする。こうして、弾性体材料25aが硬化することとなる。
この後、室温にて、弾性体材料25aを冷却し、第1のトッププレート38aを除去する。こうして、弾性体材料25aより成る第1の弾性体層26aが形成される。第1の弾性体層26aの表面には、第1のトッププレート38aの一方の面に形成された凹凸46(図10(c)参照)に対応して凹凸(図示せず)が形成されている。
次に、例えば高圧水銀灯を用いて、第1の弾性体層26aに紫外線を照射する。紫外線を照射する際の条件は、例えば以下の通りとする。紫外線ランプの強度は、例えば160W/cm程度とする。紫外線ランプと第1の弾性体層26aとの間の距離は、例えば10cm程度とする。紫外線を照射する際には、例えば1m/分の速度で第1の弾性体層26aを移動させながら、紫外線を照射する。
次に、図11(a)及び図11(a)に示すように、第1の弾性体層26aのうちの周縁部を除く領域、即ち、第1の弾性体層26aのうちの中央部に、セパレータ28を載置する。なお、第1の弾性体層26a上に、第2実施形態において上述したセパレータ28aを載置するようにしてもよい。
次に、図11(c)及び図11(d)に示すように、下部フレーム36上に、枠状の治具である上部フレーム40を載置する。
次に、第2の弾性体層26bを形成するための材料を用意する。第2の弾性体層26bとしては、第1の弾性体層26aと同様に、例えばシリコーンゴムを用いる。ここでは、第2の弾性体層26bを形成するための材料として、第1の弾性体層26aを形成するための材料と同様に、液状のシリコーンゴムを用いる。かかる液状のシリコーンゴムとしては、上記と同様に、例えば、信越化学工業株式会社製のシリコーンゴムであるKE−1310STを用いることができる。KE−1310STの硬化剤としては、上記と同様に、例えば信越化学工業株式会社製のcat−1310STを用いることができる。シリコーンゴムとしてKE−1310STを用いる場合には、上記と同様に、以下のような作業を行う。まず、例えば15gのKE−1310STに10%の割合でcat−1310STを混合する。次に、混合の際に生じた泡を除去する(脱泡)。次に、混合された液体を攪拌する。
次に、こうして形成された液体の弾性体材料を上部フレーム40の内側の領域に注入する(図11(e)及び図1(f)参照)。こうして、上部フレーム40の内側の領域に弾性体材料25bが注入されることとなる。弾性体材料25bは、第2の弾性体層26bとなるものである。
次に、図12(a)及び図12(b)に示すように、弾性体材料25bが注入された上部フレーム40上に、板状の治具である第2トッププレート42を載置する。第2のトッププレートに加える加重は、例えば300gとする。
次に、弾性体材料25bを硬化するための熱処理を行う。熱処理温度は、例えば60℃とする。熱処理時間は、例えば20分とする。こうして、弾性体材料25bが硬化することとなる。
この後、室温にて、弾性体材料25bを冷却し、第2のトッププレート42を除去する。こうして、弾性体材料25bより成る第2の弾性体層26bが形成される(図12(c)及び図12(d)参照)。周縁部においては、表面に凹凸が形成された第1の弾性体層26a上に、第2の弾性体層26bが形成されるため、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間において良好な密着性が得られる。
この後の燃料電池用カートリッジの製造方法は、図7(a)及び図7(b)を用いて上述した燃料電池用カートリッジの製造方法と同様であるので、説明を省略する(図13(a)及び図13(b)参照)。
こうして、本実施形態による燃料電池用カートリッジ14bが製造される。
このようにして製造された本実施形態による燃料電池用カートリッジ14bについて、耐圧試験を行ったところ、燃料電池用カートリッジ14bの耐圧は最大で30kPaであった。
なお、図2に示す第1実施形態による燃料電池用カートリッジ14では、上述したように、耐圧は最大で25kPaであった。
これらのことから、本実施形態によれば、図2に示す第1実施形態による燃料電池用カートリッジ14の耐圧に対して、1.2倍の耐圧が得られることが分かる。
このように本実施形態によれば、表面に凹凸が形成された第1の弾性体層26a上に第2の弾性体層26bを形成するため、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの密着性を向上することができる。このため、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに剥離するのを防止することができ、より信頼性の高い燃料電池用カートリッジ14bを提供することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による燃料電池用カートリッジを図14を用いて説明する。図14は、本実施形態による燃料電池用カートリッジを示す平面図である。図1乃至図13に示す第1乃至第3実施形態による燃料電池用カートリッジ及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による燃料電池用カートリッジ14cは、セパレータ28bに切れ目48が形成されていることに主な特徴がある。
図14に示すように、第1の弾性体層26a(図2参照)の周縁部を除く領域と第2の弾性体層26b(図2参照)の周縁部を除く領域との間には、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとを分離するためのセパレータ28bが形成されている。セパレータ28bの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET:PolyEthylene Terephthalate)より成るフィルムが用いられている。セパレータ28bの厚さは、例えば100μm程度とする。
本実施形態による燃料電池用カートリッジ14cでは、セパレータ28bに切れ目48が形成されている。切れ目48は、セパレータ28bのうちの周縁部を除く領域、即ち、中央部に形成されている。切れ目48は、十字状に形成されている。より具体的には、30mmの直線状の切れ目48aと25mmの直線状の切れ目48bとが互いに交差するように形成されている。
本実施形態においてセパレータ28bに切れ目48を形成しているのは、以下のような理由によるものである。
即ち、セパレータの材料として比較的硬い材料を用いた場合には、セパレータが比較的変形しにくいため、燃料電池用カートリッジ内に燃料を注入していく際にセパレータが第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが固着されている箇所に徐々に食い込む場合がある。かかる場合には、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに剥離する要因となる。
これに対し、本実施形態では、セパレータ28bに切れ目48が形成されているため、燃料電池用カートリッジ14c内に燃料30を注入していく際にセパレータ28bが自在に変形する。このため、本実施形態では、燃料電池用カートリッジ14c内に燃料30を注入していく際に、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間にセパレータ28bが食い込んでいくのを防止することができる。従って、本実施形態によれば、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに剥離するのを防止することができ、より信頼性の高い燃料電池用カートリッジ14cを提供することが可能となる。
このようにして製造された本実施形態による燃料電池用カートリッジ14cについて、耐圧試験を行ったところ、燃料電池用カートリッジ14cの耐圧は最大で28kPaであった。
なお、図2に示す第1実施形態による燃料電池用カートリッジ14では、上述したように、耐圧は最大で25kPaであった。
これらのことから、本実施形態による燃料電池用カートリッジ14cによれば、図2に示す燃料電池用カートリッジの耐圧に対して、1.1倍の耐圧が得られることが分かる。
このように本実施形態によれば、セパレータ28bに切れ目48が形成されているため、燃料電池用カートリッジ14c内に燃料30を徐々に注入していく際にセパレータ28bが自在に変形し、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間にセパレータ28bが食い込んでいくのを防止することが可能となる。従って、本実施形態によれば、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに剥離するのを防止することができ、より信頼性の高い燃料電池用カートリッジを提供することが可能となる。
(変形例(その1))
次に、本実施形態による燃料電池用カートリッジの変形例(その1)を図15を用いて説明する。図15は、本変形例による燃料電池用カートリッジを示す平面図である。
図15に示すように、本変形例では、セパレータ28cの長手方向に切れ目48aが形成されている。切れ目48aの寸法は、例えば30mmとする。
このようにセパレータ28cの長手方向に切れ目48aを形成した場合にも、燃料電池用カートリッジ14d内に燃料30を徐々に注入していく際にセパレータ28cが自在に変形し、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間にセパレータ28cが食い込んでいくのを防止することは可能である。従って、本変形例によっても、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに剥離するのを防止することができ、信頼性の高い燃料電池用カートリッジを提供することが可能となる。
(変形例(その2))
次に、本実施形態による燃料電池用カートリッジの変形例(その2)を図16を用いて説明する。図16は、本変形例による燃料電池用カートリッジを示す平面図である。
図16に示すように、本変形例では、セパレータ28dの長手方向に対して垂直な方向に切れ目48bが形成されている。切れ目48bの寸法は、例えば25mmとする。
このようにセパレータ28dの長手方向に垂直な方向に切れ目48bを形成した場合にも、燃料電池用カートリッジ14e内に燃料30を徐々に注入していく際にセパレータ28dが自在に変形し、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間にセパレータ28dが食い込んでいくのを防止することは可能である。従って、本変形例によっても、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに剥離するのを防止することができ、信頼性の高い燃料電池用カートリッジを提供することが可能となる。
(変形例(その3))
次に、本実施形態による燃料電池用カートリッジの変形例(その3)を図17を用いて説明する。図17は、本変形例による燃料電池用カートリッジ14fを示す平面図である。
図17に示すように、本変形例では、セパレータ28eにX字状に切れ目50が形成されている。
このようにセパレータ28eにX字状に切れ目50を形成した場合にも、燃料電池用カートリッジ14f内に燃料30を徐々に注入していく際にセパレータ28eが自在に変形し、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとの間にセパレータ28eが食い込んでいくのを防止することは可能である。従って、本変形例によっても、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとが互いに剥離するのを防止することができ、信頼性の高い燃料電池用カートリッジを提供することが可能となる。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bの材料としてシリコーンゴムを用いる場合を例に説明したが、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bの材料はシリコーンゴムに限定されるものではない。例えば、エチレンプロピレンジエンゴム、ポリ酢酸ビニル−エチレンビニルアルコール共重合体、又は、ポリ塩化ビニル等を、第1の弾性体層26a及び第2の弾性体層26bの材料として用いてもよい。
また、上記実施形態では、セパレータ28、28a〜28eの材料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリエチレンテレフタレート(PET)を用いる場合を例に説明したが、セパレータ28、28a〜28eの材料は、ポリテトラフルオロエチレンやポリエチレンテレフタレート(PET)に限定されるものではない。
例えば、パーフロロアルコキシ(PFA:Per Fluoro Alkoxy)、フッ化エチレンプロピレン(FEP:Fluorinated Ethylene Propylene)等の他のフッ素系樹脂を、セパレータ28、28a〜28eの材料として広く用いることができる。
また、ポリエチレン(PE:PolyEthylene)、ポリプロピレン(PP:PolyPropylene)、シクロオレフィンポリマ(COP:Cycro Olefin Polymer)等のオレフィン系樹脂を、セパレータ28、28a〜28eの材料として用いてもよい。
また、ポリエチレンナフタレート(PEN:PolyEthylene Naphtarete)、ポリブチレンテレフタレート(PBT:PolyButylene Terephthalate)、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂を、セパレータ28、28a〜28eの材料として用いてもよい。
また、軟質ポリ塩化ビニル(Plasticized PolyVinyl Chloride)や、軟質ポリ塩化ビニルの重合体等の塩化ビニル系樹脂を、セパレータ28、28a〜28eの材料として用いてもよい。
また、上記実施形態では、第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとを別個に形成したが、射出成形、圧縮成型等により第1の弾性体層26aと第2の弾性体層26bとを一体に形成するようにしてもよい。
本発明による燃料電池用カートリッジ及びその製造方法並びに燃料電池システムは、簡便で安価な燃料電池用カートリッジ及び燃料電池システムを実現するのに有用である。

Claims (14)

  1. 液体燃料を収納する弾性体から成る収納部と、
    前記収納部内部に設けられたセパレータと
    を有することを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  2. 請求の範囲第1項記載の燃料電池用カートリッジにおいて、
    前記収納部は、第1の弾性体層と第2の弾性体層とをその周縁部で固着したものであり、
    前記セパレータは、前記周縁部の内側に配置されている
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  3. 請求の範囲第1項又は第2項記載の燃料電池用カートリッジにおいて、
    前記セパレータと前記弾性体とは、互いに非接着性の材料から成る
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  4. 液体燃料によって発電を行う燃料電池システムであって、
    液体燃料を収納する弾性体から成る収納部と;前記収納部内部に設けられたセパレータとを有する燃料電池用カートリッジと接続され、前記燃料電池用カートリッジに収納された液体燃料が供給される
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  5. 第1の弾性体層と、
    前記第1の弾性体層の周縁部に接続され、前記第1の弾性体層との間に燃料を貯留する空間を形成する第2の弾性体層と、
    前記第1の弾性体層のうちの周縁部を除く領域と前記第2の弾性体層のうちの周縁部を除く領域との間に設けられたセパレータと、
    前記第1の弾性体層と前記第2の弾性体層との間に形成される空間に一方の端部が達するように取付けられたチューブと
    を有することを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  6. 請求の範囲第5項記載の燃料電池用カートリッジにおいて、
    前記第1の弾性体層の周縁部と前記第2の弾性体層の周縁部とが互いに固着されている
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  7. 請求の範囲第5項記載の燃料電池用カートリッジにおいて、
    前記第1の弾性体層の周縁部と前記第2の弾性体層の周縁部とが一体に形成されている
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  8. 請求の範囲第5項乃至第7項のいずれか1項に記載の燃料電池用カートリッジにおいて、
    前記セパレータは、前記第1の弾性体層及び前記第2の弾性体層に接着されない材料より成る
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  9. 請求の範囲第1項乃至第3項及び第5項乃至第8項のいずれか1項に記載の燃料電池用カートリッジにおいて、
    前記セパレータの周縁に、断面が円形状の縁取りが形成されている
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  10. 請求の範囲第1項乃至第3項及び第5項乃至第9項のいずれか1項に記載の燃料電池用カートリッジにおいて、
    前記セパレータのうちの周縁部を除く領域に、切れ目が形成されている
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  11. 請求の範囲第2項及び第5項乃至第10項のいずれか1項に記載の燃料電池用カートリッジにおいて、
    前記第1の弾性体層及び前記第2の弾性体層は、シリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ポリ酢酸ビニル−エチレンビニルアルコール共重合体、又は、ポリ塩化ビニルより成る
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  12. 請求の範囲第1項乃至第3項及び第5項乃至第11項のいずれか1項に記載の燃料電池用カートリッジにおいて、
    前記セパレータは、フッ素系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、又は、塩化ビニル系樹脂より成る
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジ。
  13. 第1の弾性体層の周縁部を除く領域上にセパレータを載置する工程と、
    前記第1の弾性体層上及び前記セパレータ上に、前記第1の弾性体層の周縁部に接続され、前記第1の弾性体層との間に燃料を貯留する空間を形成する第2の弾性体層を設ける工程と、
    前記第1の弾性体層と前記第2の弾性体層との間に形成される空間に一方の端部が達するようにチューブを取り付ける工程と
    を有することを特徴とする燃料電池用カートリッジの製造方法。
  14. 請求の範囲第13項記載の燃料電池用カートリッジの製造方法において、
    前記第1の弾性体層を形成する工程の後、前記セパレータを載置する工程の前に、前記第1の弾性体層の表面に凹凸を形成する工程を更に有する
    ことを特徴とする燃料電池用カートリッジの製造方法。
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