JP2005322441A - 液体燃料電池用燃料カートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体燃料電池、特に直接メタノール型燃料電池において、燃料の安定的な供給及び燃料燃焼時に副生する水の収容を効率的に実現する小型燃料カートリッジを提供する。
【解決手段】 液体燃料電池に燃料を供給するための燃料送出口(10)と燃料の燃焼で副生した水の受入口(62)を備えた機密性のカートリッジ容器(6)内に、膨縮自在な機密性の液体燃料収納容器(7)を前記燃料送出口を囲覆するように設け、燃料消費に伴い前記燃料収納容器の容積が減少することによって生じる燃料収納容器外壁(75)とカートリッジ容器内壁(65)の間の空間(80)に、前記副生水を収容する。
【選択図】 図3


Description

本発明は、液体燃料電池、とくに直接メタノール型液体燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)に液体燃料を供給する燃料カートリッジに関する。
近年、様々な分野で燃料電池の活用が進んでいる。特に「直接メタノール型液体燃料電池」は、メタノールと水を注入するだけで室温での発電が可能であり、しかも燃焼に際しては炭酸ガスと水のみを生じるクリーンなエネルギー源である。さらに直接メタノール型液体燃料電池は、水素等のガスを使用する燃料電池とは異なり圧力容器やガス流量制御装置などの付属装置が不要なため超小型の燃料電池を製造できる。このため、家電製品、パソコン、携帯電子機器等での利用が期待されている。
直接メタノール型液体燃料電池では、電池反応部(燃料極)へのメタノールの円滑な供給が重要である。
反応部にメタノール水溶液を供給する方法としては、従来、ミニボンベ状の燃料カートリッジにメタノール水溶液を圧入する方法が行われている(例えば、特開平06−310166(特許文献1)参照)。具体的には、空気、窒素ガス等の噴射剤を圧入したメタノール水溶液をカートリッジに充填して用いるものであるが、噴射剤を充填する分メタノール水溶液の容量が小さくなりカートリッジの交換頻度が高くなるという欠点がある。逆に、カートリッジの交換頻度を下げるためにカートリッジの容積を大きくすれば、燃料電池の小型化という要求に対応できなくなる。また、使用に連れてカートリッジ内圧が低下するため、一定の燃料供給速度が確保されない。
そこで、特開2003−297401号(特許文献2)、特開2003−346836号(特許文献3)等に記載されているように、燃料カートリッジやその外部に送液ポンプを設けてメタノール水溶液を供給する方法も行なわれている。このような方法は燃料の安定供給という点では優れているが、ポンプ等の駆動手段が必要となるため、電池の小型化が制約される。
さらに、特開2001−93551号(特許文献4)や特開2002−343378号(特許文献5)は、毛管現象を利用して燃料を燃料カートリッジから吸い上げる方法を開示しているが、燃料消費量に応じて十分な量の燃料を供給するのは困難である。
また、直接メタノール型液体燃料電池では、従来、メタノール燃焼時に副生する水を水蒸気または液滴として排出しているが、これらが燃料電池の配線や制御部に付着すると部品の劣化、絶縁不良等を引き起こす原因となる。燃料電池制御部を液密に構成することも提案されているが(例えば、特開2004−71259(特許文献6)参照)、燃料電池からの水分の放出は燃料電池により駆動される機器(パソコン等)にとっても有害であり、より根本的な対策が必要である。
排出された水を燃料メタノール水溶液に戻す方法も考えられるが、メタノール濃度を低下させて発電効率を低下させてしまうという欠点がある。副生した水を廃液溜めに補集して保持し、所定量に達した時点で廃棄する方法も考えられるが、廃液溜め設置のためにスペースを割く必要があり、燃料電池の小型化を阻む要因となる。
特開平06−310166号公報 特開2003−297401号公報 特開2003−346836号公報 特開2001−93551号公報 特開2002−343378号公報 特開2004−71259号公報
したがって、本発明は液体燃料電池、特に、直接メタノール型燃料電池において、ポンプや廃液溜め等の付加的な装置を必要とすることなく、燃料の安定的な供給及び燃料燃焼時に副生する水の収容を効率的に実現する燃料カートリッジを提供することを課題とする。
本発明者等はこの課題を解決するために、燃料カートリッジ内に膨縮自在な機密性の液体燃料収納容器を設け、燃料消費に伴い前記燃料収納容器の容積が減少することによって生じる燃料収納容器外壁とカートリッジ容器内壁の間の空間に前記副生水を収容すること、特に、燃料収納容器を弾性材料で構成することにより、この容器の収縮作用を利用して燃料を燃料電池の反応部に供給しつつ、メタノール燃焼時に副生する水を前記空間(収納容器の収縮により減圧されている)に吸引することで、燃料の安定供給と副生水の収容が同時に実現されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の液体燃料電池用燃料カートリッジを提供する。
1.液体燃料電池に燃料を供給するための燃料送出口(10)と燃料の燃焼で副生した水の受入口(62)を備えた機密性のカートリッジ容器(6)内に、膨縮自在な機密性の液体燃料収納容器(7)を前記燃料送出口を囲覆するように設け、燃料消費に伴い前記燃料収納容器の容積が減少することによって生じる燃料収納容器外壁(75)とカートリッジ容器内壁(65)の間の空間(80)に、前記副生水を収容することを特徴とする液体燃料電池用燃料カートリッジ。
2.燃料収納容器(7)の容積が減少することにより生じる負圧を利用して前記水受入口(62)から、前記副生水を吸引して燃料収納容器外壁(75)とカートリッジ容器内壁(65)の間の空間(80)に収容する前項1に記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
3.前記液体燃料収納容器(7)が弾性材料で形成された袋状部材である前項1または2に記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
4.前記液体燃料収納容器(7)は、燃料充填時にはカートリッジ容器内壁(65)にほぼ密接する状態となるように膨脹可能なものである前項1〜3のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
5.前記密接状態においても副生水受入口(62)が閉塞されないように、カートリッジ容器(6)内の副生水受入口(62)周辺に非連続的な凸状体または網状体が設けられている前項1〜4のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
6.前記液体燃料収納容器(7)は、最大量の燃料を収納した時でも副生水受入口(62)を閉塞しない形状または寸法を有するものである前項1〜3のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
7.カートリッジ容器(6)の水受入口に逆止弁が取り付けられている前項1〜6のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
8.液体燃料が水溶性アルコールの水溶液である前項1〜7のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
9.水溶性アルコールがメタノールである前項8に記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
本発明液体燃料電池用カートリッジは、燃料(特にメタノール水溶液)の安定供給と燃料燃焼時に副生する水の収納を効率的に行なうことができる他、余分な付属装置を用いていないので液体燃料電池(特に直接メタノール型液体燃料電池)の小型化に有用である。
以下、図面を参照して本発明の燃料カートリッジの構成及びその使用方法を詳細に説明する。
図1は本発明に係る液体燃料電池用カートリッジの一例を示す縦断面図である。カートリッジ本体(6)は、燃料電池本体に燃料を送出するための送出口(10)を有し、これを囲覆してカートリッジ本体(6)本体内には膨縮自在の液体燃料収納容器(7)が設けられている。図1では液体燃料収納容器(7)は空であり収縮状態にある。また、図1のカートリッジは本体(6)下部に、燃料電池で副生した水を受け入れるための受入口(62)を有している。
図1ではカートリッジの縦断面形状を矩形なものとして示しているが、その形状は限定されず、例えば、円柱、角柱(直方体)、球、回転楕円体、多面体等の形状が挙げられ、これらは円盤状や扁平な矩形体等の薄型形状のものでもよい。好ましくは、円柱状、円盤状または矩形体である。各辺の長さや半径等の寸法及び各面の肉厚は使用目的に応じて選択され、任意の寸法を有する。
カートリッジ本体(6)を構成する材料は十分な強度と機密性(気密かつ液密な性質)を有するものであれば特に限定されず、液体燃料電池用カートリッジに通常用いられるプラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、塩化ビニル等)や金属(例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、チタンまたは各種ステンレス鋼、ジュラルミン、青銅等の合金)で構成できる。具体的な使用態様で利用可能であればゴムやセラミックを用いてもよい。
燃料電池本体に燃料を送出するための送出口(10)は、例えば、ラバー押え(1)、ラバー(2)、ストップノズル(3)、スプリング(4)、及びこれらを保護するように設けられた方形または円筒形のハウジング付上蓋(5)から構成され、ハウジング付上蓋(5)はカートリッジの枠体を形成するカートリッジ容器(6)の内方及び外方に向け突出して設けられている。
図1に示す状態では、スプリング(4)によってストップノズル(3)が図中上方に向けて付勢され、ラバー(2)に押し宛てられている。このため、燃料送出口(10)は閉塞状態にある。
カートリッジに燃料を充填する場合及び充填済みカートリッジを燃料電池にセットする場合は、燃料送出口(10)から剛性な細管(図3の8参照)を挿入する。挿入された管はストップノズル(3)を図中で下方向に押し下げ、これにより上蓋(5)ハウジング内に流路が形成される。また、ハウジング付上蓋(5)のカートリッジ容器6の外部突出部分にはカートリッジ使用前にキャップ(64)が被せられており、ハウジング付上蓋(5)を保護するようにしている。
もっとも、これは一例であって、燃料送出口(10)は通常、液体カートリッジで用いられる液の送出口の任意の構成が利用できる。例えば、上記ラバー押え(1)、ラバー(2)、ストップノズル(3)、スプリング(4)、及び円筒形ハウジング付上蓋(5)の全体を円柱状のゴム部材で置換してもよい。この場合、注射針状の部材を外部から刺して燃料充填及び燃料送出を行なう。注射針状部材は円柱状のゴム部材を貫通してカートリッジ内部との外部との間に流路を形成し、針を抜くとゴムの弾性作用により流路は閉塞される。
液体燃料収納容器(7)は、メタノール水溶液等の燃料や水を漏出させないような機密性があり、燃料を内包して膨脹する膨縮自在な材料で形成されている。前記液体燃料収納容器(7)は好ましくは弾性材料で形成された袋状部材である。燃料収納容器(7)の材料としては、ラバーが好ましいが、これに限らずアルコールに耐食性のあるポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリアクリル系樹脂、アセタール樹脂などのプラスチックやプラスチックにアルミ箔やラバーをラミネートした複合材料を用いてもよい。
燃料収納容器(7)の形状は任意に定めてよいが、典型的には図1に示すようにカートリッジ容器(6)の内部形状に対応した形状を有する。かかる形状とすることにより、燃料収納容器(7)は、燃料充填時にカートリッジ内壁と密着しやすくなり、カートリッジ容器(6)内壁との間にできる隙間をできるだけ小さくして燃料容量を大きく確保できる。例えば、カートリッジ容器(6)の内部が方形に作られている場合は燃料収納容器(7)の膨脹時の形状も略方形を呈するようにするのが好ましく、内部が球形の場合にはこれに対応して燃料収納容器(7)の膨脹時の形状も球形にするとよい。
燃料収納容器(7)は前記ハウジング付上蓋(5)の側壁(51)と一体に形成してもよいが、ハウジング付上蓋(5)とは別の部材として形成し、燃料収納容器(7)の口部(71)が、ハウジング付上蓋(5)の側壁(51)外周と密着するように固定してもよい。弾性体の燃料収納容器(7)を用いる場合、その口部(71)を円筒形または方形の側壁(51)と同形状とし、引き伸ばしていない状態の口径を側壁(51)部の口径よりも小さくし、前記口部を広げてから側壁(51)外面に装着して両者を密着させる。もっとも、燃料収納容器(7)はこれに燃料を充填した時に重力に耐えられるように側壁(51)に固定する必要がある。このためには耐水性、耐アルコール性の強力な接着剤を使用して前記口部を側壁(51)外面に接着するか融着するのが好ましい。
なお、ラバー及びスプリングやノズル用の金属材料などは、液密カートリッジにおいて慣用されている材料及び構成で使用すればよい。
燃料収納容器(7)のサイズは任意に定めてよいが、好ましくは燃料収納容器(7)の膨脹時容積がカートリッジ内容積とほぼ等しい容積を有するようにする。この場合、ハウジング付上蓋(5)の側壁(51)から垂下する燃料収納容器(7)の下端(72)がカートリッジ容器(6)の内部底面(611)近くまで達すようにするが、燃料収納容器(7)にメタノール水溶液を充填して膨脹させた時に燃料収納容器(7)の下端(72)と内部底面(611)の間には空隙ができるような寸法または形状とするのが好ましい。
この空隙は、カートリッジ容器(6)内部への水の受け入れを可能とする限りにおいてできるだけ小さな幅にするのが好ましく、例えば徐々に水を滲出せしめ得るようなかろうじて目視できる程度の微細な幅であってもよい(図2参照)。
カートリッジ容器(6)の底部(61)、すなわちハウジング付上蓋(5)の取付け面の対向面には適当口径の水受入口(62)が貫通しており、この水受入口(62)を通じて、カートリッジ容器(6)から発電装置に供給された燃料が燃焼して生じた水をカートリッジ容器(6)内に受け入れるようにしている。
この水受入口(62)には逆止弁(63)を取り付けておくのが好ましく、このようにすればカートリッジ容器(6)を強く振るような場合でも水漏れを防止することができる。
また、上述のように、燃料収納容器(7)の下端(72)とカートリッジ容器(6)の内部底面(611)の間には空隙ができるようにしておくのが好ましく、このように空隙を設けるようにすれば燃料収納容器(7)にメタノール水溶液を充填して膨脹させた時に燃料収納容器(7)の下端(72)が水受入口(62)を閉栓してしまう事態を回避することができる。
もっとも、本発明の別の実施形態では、水受入口(62)をカートリッジの側面や角部分または燃料送出口(10)と同じ面に設けることで閉栓を回避することも可能である。
また、燃料収納容器(7)の下端(72)がカートリッジ容器(6)の内部底面(611)に接するようにすることも可能である。この場合には、燃料収納容器(7)の下端(72)による閉栓を避けるべく、少なくとも内部底面(611)の水受入口(62)周辺に適当高さの凸状体(612)を間隔を置いて複数個設置したり、凸形の網状体を水受入口(62)に被せるなどして内部底面(611)と燃料収納容器(7)の下端(72)との間に水が流入できるような空隙を作るようにするとよい(第3図参照)。
本発明液体燃料電池用カートリッジは上述のような構成のものであり、これを次のようにして用いる。
最初に、燃料収納容器(7)に燃料(例えば、メタノール水溶液)を充填する。この操作は、一般的には燃料カートリッジの製造業者が行なうが、上述のように、燃料送出口(10)を利用して行なう。燃料の充填に連れて燃料収納容器(7)は膨脹し、最終的には容器カートリッジの内壁にほぼ密着するようになる(図2及び図3参照)。
燃料電池に装着する場合は、燃料を充填したカートリッジ容器(6)のキャップ(64)を外して燃料電池(図示していない)の注入セット口(8)をハウジング付上蓋(5)に、同時に燃料電池の注出セット口(9)をカートリッジ容器(6)の水受入口(62)に挿入する(図4参照)。これによりハウジング付上蓋(5)内のラバー(2)とストップノズル(3)の間が開く。燃料収納容器(7)が弾性材料で形成されている場合は、その収縮力により燃料が送出され、注入セット口(8)を通って燃料電池の反応部に導入される。なお、燃料収納容器(7)を比較的収縮力の小さい材料で形成している場合には、燃料収納容器(7)内に空気、窒素ガス、LPGなど、好ましくは不燃性ガスの噴射剤を少量封入しておくとよい。
発電装置に導入された燃料は燃焼して化学エネルギーが電気エネルギーに転換されるともに、炭酸ガスと水が生じる。生じた炭酸ガスは不燃性で無害なものであり、液体燃料電池の外部に放出する。この間、燃料収納容器(7)は燃料を放出して収縮しているので、カートリッジ容器(6)の内部でのその容積は減少し、カートリッジ容器(6)の内部は減圧する。これにより、液体燃料電池で生じた水は燃料電池の注出セット口(9)からカートリッジ容器(6)の水受入口(62)を通ってカートリッジ容器(6)内に吸引される。燃料を送出と副生水の吸引がバランスよく進行するため、充填当初から燃料使用の完了に至るまで、安定した燃料送出が可能になる。
燃料収納容器(7)内の燃料は燃料収納容器(7)が収縮する限り送出され続けるが、液体燃料電池が発電しない時、つまり液体燃料電池を用いる電気器具の不使用時には燃料は燃焼しないので燃料の送出が停止される。
燃料収納容器(7)内の燃料の減少に対応して副生水のカートリッジ容器6内へ吸引が続けられるが、燃料が消費し尽くされた時点で水の回収も終了する(図5参照)。水が回収されたカートリッジ容器(6)は燃料電池から取り外して別の新たな液体燃料電池用カートリッジと交換する。
なお、本発明の液体燃料電池用カートリッジはリサイクルにも適している。
すなわち、燃料の使用が完了した時点で水受入口(62)と燃料送出口(10)にそれぞれ適当な管状部材を挿入し、燃料送出口(10)から燃料を圧入すれば、燃料収納容器(7)が膨脹し、これにより空間(80)に蓄積されていた水は水受入口(62)から押し出される。この結果、未使用時(図2及び図3)と同等な燃料充填カートリッジが簡単に再生できる。
本発明の液体燃料電池用カートリッジで使用できる液体燃料は、燃焼して水を生ずる液体燃料であれば特に限定されない。上記の説明では、メタノール水溶液を使用する態様を想定して説明したが、例えば、メタノール、エタノールなどの可燃性かつ水溶性のアルコール、またはこれらの2種以上の混合物の水溶液も同様に使用できる。
アルコール水溶液は通常、アルコール濃度3〜20%程度である。濃度が3%未満であれば発電効率が低下し、20%を越えるとアルコールの損失が大きくなる。因みに燃料収納容器(7)に3%メタノール水溶液を60ml充填した場合の発電量は39mWである。
本発明による液体燃料電池用カートリッジの縦断面図である。 本発明による液体燃料電池用カートリッジのメタノール水溶液充填時の状態を示す縦断面図である。 本発明による液体燃料電池用カートリッジの別の態様におけるメタノール水溶液充填時の状態を示す縦断面図である。 本発明による液体燃料電池用カートリッジから液体燃料を供給している状態を示す縦断面図である。 本発明による液体燃料電池用カートリッジからの液体燃料供給が終了した状態を示す縦断面図である。
符号の説明
1 ラバー押え
2 ラバー
3 ストップノズル
4 スプリング
5 ハウジング付上蓋
51 側壁
6 カートリッジ容器
61 底部
611 内部底面
612 凸状体
62 水受入口
63 逆止弁
64 キャップ
65 カートリッジ内壁
7 燃料収納容器
71 燃料収納容器口部
72 燃料収納容器下端
75 燃料収納容器外壁
8 燃料電池の注入セット口
9 燃料電池の注出セット口
10 燃料送出口

Claims (9)

  1. 液体燃料電池に燃料を供給するための燃料送出口(10)と燃料の燃焼で副生した水の受入口(62)を備えた機密性のカートリッジ容器(6)内に、膨縮自在な機密性の液体燃料収納容器(7)を前記燃料送出口を囲覆するように設け、燃料消費に伴い前記燃料収納容器の容積が減少することによって生じる燃料収納容器外壁(75)とカートリッジ容器内壁(65)の間の空間(80)に、前記副生水を収容することを特徴とする液体燃料電池用燃料カートリッジ。
  2. 燃料収納容器(7)の容積が減少することにより生じる負圧を利用して前記水受入口(62)から、前記副生水を吸引して燃料収納容器外壁(75)とカートリッジ容器内壁(65)の間の空間(80)に収容する請求項1に記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
  3. 前記液体燃料収納容器(7)が弾性材料で形成された袋状部材である請求項1または2に記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
  4. 前記液体燃料収納容器(7)は、燃料充填時にはカートリッジ容器内壁(65)にほぼ密接する状態となるように膨脹可能なものである請求項1〜3のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
  5. 前記密接状態においても副生水受入口(62)が閉塞されないように、カートリッジ容器(6)内の副生水受入口(62)周辺に非連続的な凸状体または網状体が設けられている請求項1〜4のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
  6. 前記液体燃料収納容器(7)は、最大量の燃料を収納した時でも副生水受入口(62)を閉塞しない形状または寸法を有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
  7. カートリッジ容器(6)の水受入口に逆止弁が取り付けられている請求項1〜6のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
  8. 液体燃料が水溶性アルコールの水溶液である請求項1〜7のいずれかに記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
  9. 水溶性アルコールがメタノールである請求項8に記載の液体燃料電池用燃料カートリッジ。
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