JPWO2007108534A1 - 電圧制御発振回路 - Google Patents

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Abstract

VCO回路(2)は温度検出回路(4)と電圧発生回路(5)とスイッチ(SW3)と共振回路と発振器(6)とを含む。温度検出回路(4)は温度を検出し、電圧発生回路(5)は検出された温度に対応する粗調整用の電圧を発生して出力する。スイッチ(SW3)は、微調整用のDC電圧及び粗調整用の電圧の一方を選択する。共振回路は、スイッチ(SW3)により選択された電圧に基づいて調整される容量値を有する可変容量ダイオード(CV)とコンデンサ(C2,C3)とインダクタ(L1)とを含み、所定の共振周波数を有する。発振器(6)は共振回路を用いて共振周波数に対応する発振周波数(fOSC)を有する発振信号を発生して出力する。

Description

本発明は、温度検出手段を備えた電圧制御発振回路(以下、VCO(Voltage Controlled Oscillator)回路という。)及びそれ備えた無線通信装置に関する。
近年、放送のディジタル化により移動端末での受信が可能となったが、移動端末での受信に用いられるVCO回路には、小型かつ低消費電力等の特性に加えて、広い周波数範囲の放送信号を受信し、車載等の使用温度範囲が広い環境でも安定に動作することが求められる。これに対して、広い発振周波数範囲を有するVCO回路を用いた位相同期ループ回路(以下、PLL(Phase Locked Loop)回路という。)が特許文献1に開示されている。
図11は特許文献1に記載された従来技術に係るPLL回路100の構成を示すブロック図である。図11のPLL回路100のVCO回路200において、互いに並列接続された、可変容量ダイオードCVと、コンデンサC2及びC3と、インダクタL1とによって構成された共振回路は、可変容量ダイオードCV、コンデンサC2,C3及びインダクタL1の各値によって決定される所定の共振周波数を有し、発振器6は、共振回路を用いて共振周波数に対応する発振周波数を有する発振信号を発生して出力する。VCO回路200の共振周波数は、まず、スイッチSW3により定電圧源18の出力電圧Vを可変容量ダイオードCVに印加し、スイッチSW1,SW2を制御してバンドを選択することにより粗調整された後、スイッチSW3により電圧印加端子Tinを介して低域通過フィルタ(以下、LPFという。)11からの電圧を可変容量ダイオードCVに印加することによりPLL回路100によって微調整される。
図12及び図13は、それぞれ図11のPLL回路100における、低温から高温及び高温から低温への温度変化を示す、可変容量ダイオードCVへの印加電圧V(以下、可変容量印加電圧Vという。)と発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。発振回路は一般的に温度特性を持つため、温度特性に応じてPLL回路100を所望の周波数範囲内の発振周波数fOSCにロックさせた初期の電圧範囲である初期ロック範囲が設定される。図12において、fBL1〜fBL5は、各バンドB1〜B4における下限又は上限発振周波数を示す。低温時、例えば可変容量印加電圧Vが初期ロック範囲の上限値Vであるとき低温ロック位置P11においてPLL回路100がロックする。その後、温度が上昇した場合、発振周波数fOSCの特性が全体的に低下するが、PLL回路100によって可変容量印加電圧Vが電圧Vになる高温ロック位置P12までロック状態を維持する。また、図13において、fBH1〜fBH5は、各バンドB1〜B4における下限又は上限発振周波数を示す。高温時、可変容量印加電圧Vが初期ロック範囲の下限値Vであるとき高温ロック位置P13においてPLL回路100がロックする。その後、温度が低下した場合、発振周波数fOSCの特性が全体的に上昇するが、PLL回路100によって可変容量印加電圧Vが電圧Vになる低温ロック位置P14までロック状態を維持する。
特許第3488180号公報。
しかしながら、上記従来技術に係るPLL回路100は、図12及び図13に示すように、初期ロック後の温度変動を考慮するために、初期ロック範囲の両側に所定の温度マージンを確保しておく必要があり、温度マージンの分だけ発振周波数範囲が狭くなるという問題点があった。
発振周波数範囲は、例えば図11のVCO回路200の共振回路において、スイッチSW1,SW2と、それぞれスイッチSW1,SW2に直列に接続されるコンデンサC1,C2との各組を増やすことで広げることができるが、共振回路の規模が増大し、それにより、VCO回路を半導体集積回路に組み込んだとき、共振回路に付加される寄生容量が増大してVCO回路の位相雑音が劣化する。VCO回路の電流を増加させることによって、寄生容量の増大による位相雑音の劣化の影響を抑制することができるが、その場合、消費電力が増加する。また、周波数制御感度(fOSC/V)を高く設定することによって発振周波数範囲を広げることができるが、その場合、可変容量印加電圧Vに重畳された電圧雑音に対する発振周波数fOSCの変動が大きくなり、VCO回路の位相雑音が劣化する。位相雑音が劣化したVCO回路を用いた無線通信装置において、多値の位相変調された信号を扱うと、ビットエラーレートが低下し、高品位な映像及び音声やデータの再生が困難になるという問題点があった。
本発明の目的は、以上の問題点を解決し、位相雑音を劣化させることなく、広い発振周波数範囲を有する電圧制御発振回路及びそれを備えた無線通信装置を提供することにある。
第1の発明に係る電圧制御発振回路は、温度を検出して前記検出された温度に対応する粗調整用の第1の制御電圧を発生して出力する温度検出手段と、入力された微調整用の第2の制御電圧及び前記粗調整用の第1の制御電圧のいずれか一方を選択するためのスイッチ手段と、前記スイッチ手段により選択された制御電圧に基づいて調整される容量値を有する可変容量素子と、少なくとも1つのコンデンサと、インダクタとを含み、所定の共振周波数を有する共振回路と、前記共振回路を用いて前記共振周波数に対応する発振周波数を有する発振信号を発生して出力する発振手段とを備えたことを特徴とする。
上記電圧制御発振回路において、前記温度検出手段は電源電圧により動作し、入力される電源制御信号に応じて、印加される電源電圧を制御されることを特徴とする。
また、上記電圧制御発振回路において、前記温度検出手段により検出された温度に応じて、前記発振手段の電流を制御する電流制御手段をさらに備えたことを特徴とする。
さらに、上記電圧制御発振回路において、前記温度検出手段は、前記スイッチ手段が前記第1の制御電圧を選択しているとき、前記第1の制御電圧を一定に保持することを特徴とする。
またさらに、上記電圧制御発振回路において、当該電圧制御発振回路により出力される発振信号に基づいて前記第2の制御電圧を発生する位相同期ループ回路をさらに備えたことを特徴とする。
第2の発明に係る無線通信装置は、無線信号を送受信する無線通信装置において、前記上記制御型発振回路と、前記電圧制御発振回路からの発振信号を用いて、無線信号を周波数変換する周波数変換手段とを備えたことを特徴とする。
従って、本発明に係る電圧制御発振回路及びそれを備えた無線通信装置によれば、温度を検出して検出された温度に対応する粗調整用の第1の制御電圧を発生して出力する温度検出手段を備えたので、発振周波数の温度マージンを削減でき、位相雑音を劣化させることなく広い発振周波数範囲を得られるという有利な効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るPLL回路1の構成を示すブロック図である。 図1の温度検出回路4及び電圧発生回路5の詳細構成の一例を示す回路図である。 図1のPLL回路1における低温から高温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。 図1のPLL回路1における高温から低温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。 図1のPLL回路1における選局処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るPLL回路1Aの構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るPLL回路1Bの構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るPLL回路1Cの構成を示すブロック図である。 図8の温度検出回路4C及び電圧発生回路5の詳細構成の一例を示す回路図である。 図1のPLL回路1を備えた無線通信装置の構成を示すブロック図である。 従来技術に係るPLL回路100の構成を示すブロック図である。 図11のPLL回路100における低温から高温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。 図11のPLL回路100における高温から低温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C…PLL回路、
2,2A,2B,2C…VCO回路、
4,4A,4C…温度検出回路、
5,5A…電圧発生回路、
6,6B…発振器、
7…基準周波数分周器、
8…発振周波数分周器、
9…位相比較器、
10…チャージポンプ、
11…LPF、
12…周波数調整コントローラ、
13,14…電流源、
15…比較器、
19…基準周波数発生器、
20…電流制御回路、
21,22…定電圧源、
30…アンテナ、
31…サーキュレータ、
32…低雑音増幅器(LNA)、
33,36…帯域通過フィルタ(BPF)、
34,37…混合器、
35…電力増幅器(PA)、
38…ベースバンド処理回路、
C1,C2,C3…コンデンサ、
CV…可変容量ダイオード、
L1…インダクタンス、
R1,R2,R3…抵抗、
SW1,SW2,SW3,SW4,SW5…スイッチ、
Tin…電圧印加端子、
Tc1,Tc2,Tc3…制御端子、
Tout…発振信号出力端子、
Tvc…電源制御端子。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係るPLL回路1の構成を示すブロック図である。図1において、PLL回路1は、例えばチューナ等において局部発振信号を発生するために用いられ、VCO回路2と、基準周波数分周器7と、発振周波数分周器8と、位相比較器9と、チャージポンプ10と、低域通過フィルタ(以下、LPFという。)11と、周波数調整コントローラ12と、基準周波数発生器19とを備えて構成される。PLL回路1内の各構成要素は、1つのICチップ上に形成される。
基準周波数発生器19は、所定の基準周波数を有する基準周波数信号を発生して基準周波数分周器7に出力する。基準周波数分周器7は、入力された基準周波数信号を、所定の分周比で分周し、分周後の基準周波数信号fREFを位相比較器9及び周波数調整コントローラ12に出力する。発振周波数分周器8は、入力された発振周波数信号fOSCを所定の分周比で分周し、分周後の発振周波数信号fDIVを位相比較器9及び周波数調整コントローラ12に出力する。位相比較器9は、入力された分周後の基準周波数信号fREFの位相と分周後の発振周波数信号fDIVの位相とを比較して、比較結果の信号をチャージポンプ10及びLPF11を介してDC電圧をVCO回路2に出力する。周波数調整コントローラ12は、入力された分周後の基準周波数信号fREFの周波数と分周後の発振周波数信号fDIVの周波数との差を検出し、検出された差に応じて、粗調整及び微調整の選択及びバンドの選択(詳細は後述)を行う。
VCO回路2は、温度検出回路4と、電圧発生回路5と、発振器6と、スイッチSW1,SW2,SW3と、コンデンサC1,C2,C3と、可変容量ダイオードCVと、インダクタンスL1とを備えて構成される。VCO回路2において、コンデンサC2,C3と、可変容量ダイオードCVと、スイッチSW1,SW2と、インダクタンスL1とは、可変容量ダイオードCV及びコンデンサC2,C3の各容量値、及び、インダクタL1のインダクタンス値により決定される共振周波数を有する共振回路を構成する。温度検出回路4は、温度を検出し、検出された温度に対応する温度検出結果の信号を電圧発生回路5に出力する。電圧発生回路5は、温度検出回路4からの温度検出結果の信号に対応する電圧を発生して出力する。スイッチSW3は、制御端子Tc1を介して入力された制御信号に応じて接点a又は接点bを選択し、接点aが選択されたとき、電圧発生回路5からの出力電圧を可変容量ダイオードCVに印加し、接点bが選択されたとき、電圧印加端子Tinを介してLPF11からのDC電圧を可変容量ダイオードCVに印加する。コンデンサC1及び可変容量ダイオードCVは、互いに直列に接続されて直列回路を構成し、直列回路は発振器6及び接地電位との間に設けられる。コンデンサC1及び可変容量ダイオードCVの接続点はスイッチSW3の共通端子に接続される。可変容量ダイオードCVの容量値は、スイッチSW3を介して印加されるバイアス電圧によって決定される。コンデンサC1は可変容量ダイオードCVに印加された直流バイアス電圧と発振器6のバイアス電圧とを切り離している。
スイッチSW1及びSW2は、周波数調整コントローラ12からそれぞれ制御端子Tc2及びTc3を介して入力される各制御信号によって制御され、オンのとき、それぞれコンデンサC2及びC3をコンデンサC1及び可変容量ダイオードCVの直列回路と並列に接続する一方、オフのとき、それぞれコンデンサC2及びC3をコンデンサC1及び可変容量ダイオードCVの直列回路から切り離す。インダクタンスL1は、コンデンサC1及び可変容量ダイオードCVの直列回路と並列に接続される。発振器6は、上記共振回路を用いて共振周波数に対応する発振周波数fOSCを有する発振信号を発生し、発振信号出力端子Toutを介して出力する。発振信号出力端子Toutから出力される発振信号fOSCは、発振周波数分周器8に入力され、位相比較器9、チャージポンプ10及びLPF11を介して、再びVCO回路2の電圧印加端子Tinに微調整用の制御電圧であるDC電圧として印加され、これにより、可変容量ダイオードCVの容量値が所定値に維持されるようにループ制御が行われ、PLL回路1はロックされる。
図2は、図1の温度検出回路4及び電圧発生回路5の詳細構成の一例を示す回路図である。図2において、温度検出回路4は、電流源13,14と、抵抗R1,R2と、比較器15とを備えて構成され、電圧発生回路5は、定電圧源21,22と、スイッチSW4とを備えて構成される。電流源13は、電源電位Vddに接続され、電流源13を構成するバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEの所定の温度特性で変化する電流を出力するように設定され、電圧源14は、電源電位Vddに接続され、温度変化に拘わらず一定の電流を出力する。抵抗R1,R2はそれぞれ電流源13,14により供給される電流を電圧に変換して、それぞれ比較器15の非反転入力端子(+)及び反転入力端子(−)に印加する。比較器15に入力される各電圧は、一方が所定の温度特性に基づいて変化し、他方が一定の基準電圧に維持されるため、温度が抵抗R1,R2の抵抗比によって決まる所定のしきい値温度未満であるか否かに応じて比較器15の出力電圧を変化させることができる。例えば、比較器15は、所定のしきい値温度よりも低い低温時には0Vである電圧レベルを有し、所定のしきい値温度よりも高い高温時には所定の電源電圧である電圧レベルを有する信号を出力する。電圧発生回路5のスイッチSW4は、比較器15の出力信号の電圧レベルが0Vであるとき、即ち低温時、接点a及び図1のスイッチSW3の接点aを介して定電圧源21の出力電圧V1Lを粗調整用の制御電圧として可変容量ダイオードCVに印加し、比較器15の出力信号の電圧レベルが電源電圧であるとき、即ち高温時、接点b及び図1のスイッチSW3の接点aを介して定電圧源22の出力電圧Vを粗調整用の制御電圧として可変容量ダイオードCVに印加する。なお、出力電圧V1Lと出力電圧Vとの間には、次式(1)で表される関係式が成り立つ。
[数1]
1L<V (1)
以上のように構成されたPLL回路1について、以下、図3〜図5を参照して、その動作を説明する。
図3は、図1のPLL回路1における低温から高温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。図3において、実線は、温度検出回路4により検出された温度が所定のしきい値温度以下である低温時の可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を示し、一点鎖線は、低温時よりも温度が上昇した場合の高温時の可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を示す。V及びVは、それぞれチャージポンプ10の出力下限電圧及び出力上限電圧を示す。バンドB1〜B4の特性は、図1のVCO回路2のスイッチSW1,SW2のオン及びオフの各組み合わせによる可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表し、例えば、バンドB1においてスイッチSW1及びSW2が共にオンであり、バンドB2においてスイッチSW1のみがオンであり、バンドB3においてスイッチSW2のみがオンであり、バンドB4においてスイッチSW1及びSW2が共にオフである。fAL1〜fAL5は、各バンドB1〜B4における下限又は上限発振周波数を示し、バンドB1において発振周波数fAL1から発振周波数fAL2で発振し、バンドB2において発振周波数fAL2から発振周波数fAL3で発振し、バンドB3において発振周波数fAL3から発振周波数fAL4で発振し、バンドB4において発振周波数fAL4から発振周波数fAL5で発振する。従って、図1のVCO回路2は、発振周波数fAL1から発振周波数fAL5までの周波数範囲内である発振周波数fOSCを有する発振信号を出力する。また、Vは定電圧源22の出力電圧であり、V1Lは定電圧源21の出力電圧であり、Vは初期ロック範囲の下限値が電圧V1Lであるときの初期ロック範囲の上限値を示す。
図3において、まず、低温時、温度発生回路5のスイッチSW4により電圧発生回路5の定電圧源21の出力電圧V1Lが可変容量ダイオードCVに印加され、その後、スイッチSW1,SW2によりコンデンサC2,C3を制御信号に応じた組み合わせで可変容量ダイオードCVへ並列接続することによってバンドB1〜B4のうちいずれかの1つのバンドを選択する。これにより、発振周波数fOSCが粗調整される。その後、スイッチSW3によりLPF11からのDC電圧が可変容量ダイオードCVに印加され、PLL回路1により発振周波数fOSCが微調整されてロックされる。なお、微調整の動作において、粗調整時に設定されたスイッチSW1,SW2の状態は変更されない。温度が充分低いとき、可変容量印加電圧Vは初期ロック範囲の上限値Vであり、発振周波数fOSCはfAL2である低温ロック位置P1でロックされる。その後、温度が上昇した場合、発振周波数fOSCの特性が全体的に低下するが、PLL回路1によって可変容量印加電圧Vが電圧Vになる高温ロック位置P2までロック状態を維持する。
従って、ロック直後の温度が充分低いとき、可変容量印加電圧Vは低下する方向にはほとんど変化しないと判断し、電圧発生回路5のスイッチSW4により電圧V1Lを可変容量ダイオードCVに印加して、可変容量印加電圧Vの低電圧側の温度マージンを削減する。それにより、削減された温度マージン分だけ初期ロック範囲を拡大し、即ち、発振周波数範囲を拡大することができる。図3において、従来技術に係るPLL回路100の動作を説明した図12に比較して、温度マージンが低減され、初期ロック範囲及び発振周波数範囲が拡大している。
図4は、図1のPLL回路1における高温から低温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。図4において、実線は、温度検出回路4により検出された温度が所定のしきい値温度よりも高い高温時の可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を示し、一点鎖線は、高温時よりも温度が低下した場合の低温時の可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を示す。V及びV及びバンドB1〜B4は、図3と同様である。fAH1〜fAH5は、各バンドB1〜B4における下限又は上限発振周波数を示し、バンドB1において発振周波数fAH1から発振周波数fAH2で発振し、バンドB2において発振周波数fAH2から発振周波数fAH3で発振し、バンドB3において発振周波数fAH3から発振周波数fAH4で発振し、バンドB4において発振周波数fAH4から発振周波数fAH5で発振する。従って、図1のVCO回路2は、発振周波数fAH1から発振周波数fAH5までの周波数範囲内である発振周波数fOSCを有する発振信号を出力する。また、Vは、定電圧源22の出力電圧であり、V2Hは、初期ロック範囲の下限値が電圧Vであるときの初期ロック範囲の上限値を示す。
図4において、まず、高温時、温度発生回路5のスイッチSW4により電圧発生回路の定電圧源22の出力電圧Vが可変容量ダイオードCVに印加され、その後、スイッチSW1,SW2によりコンデンサC2,C3を制御信号に応じた組み合わせで可変容量ダイオードCVへ並列接続することによってバンドB1〜B4のうちいずれか1つのバンドを選択する。これにより、発振周波数fOSCが粗調整される。その後、スイッチSW3でLPF11からのDC電圧が可変容量ダイオードCVに印加され、PLL回路1により発振周波数fOSCが微調整されてロックされる。なお、微調整の動作において、粗調整時に設定されたスイッチSW1,SW2の状態は変更されない。温度が充分高いとき、可変容量印加電圧Vは初期ロック範囲の下限値Vであり、発振周波数fOSCはfAH1である高温ロック位置P3でロックされる。その後、温度が低下した場合、発振周波数fOSCの特性が全体的に上昇するが、PLL回路1によって可変容量印加電圧Vが電圧Vになる低温ロック位置P4までロック状態を維持する。
従って、ロック直後の温度が充分高いとき、可変容量印加電圧Vは上昇する方向にはほとんど変化しないと判断し、電圧発生回路5のスイッチSW4により電圧Vを可変容量ダイオードCVに印加して、可変容量印加電圧Vの高電圧側の温度マージンを削減する。それにより、削減された温度マージン分だけ初期ロック範囲を拡大し、即ち、発振周波数範囲を拡大することができる。図4において、従来技術に係るPLL回路100の動作を説明した図13に比較して、温度マージンが低減され、初期ロック範囲及び発振周波数範囲が拡大している。
従って、図3及び図4のように各バンドB1〜B4の初期ロック範囲を広げることで、位相雑音を劣化させることなく、広い発振周波数範囲を実現することができる。
図5は、図1のPLL回路1をチューナに用いた場合の選局処理を示すフローチャートである。図5において、一例として、目標発振周波数がfAL2である場合について説明する。
まず、図5のS50において、温度検出回路4により温度を検出し、ステップS51において、検出された温度が所定のしきい値温度よりも低いか否かが判断され、YESのときはステップS52に進む一方、NOのときはステップS53に進む。ステップS52において、スイッチSW4により定電圧源21の出力電圧V1Lを選択して出力した後、ステップS54に進む。ステップS53において、スイッチSW4により定電圧源22の出力電圧Vを選択して出力した後、ステップS54に進む。なお、ステップS50〜S53を温度判定処理とする。
ステップS54において、スイッチSW3により電圧発生回路5からの粗調整用の制御電圧を可変容量ダイオードCVに印加し、ステップS55において、スイッチSW1,SW2により初期値として例えばバンドB3を選択する。次に、ステップS56において、周波数調整コントローラ12により、分周された基準周波数fREFと分周された発振周波数fDIVとの差を検出し、ステップS57において、周波数調整コントローラ12により、検出された差に応じて適切なバンドを再選択するような制御信号を、スイッチSW1,SW2へ与え、発振周波数fOSCを検出する。次に、ステップS58において、周波数調整コントローラ12により、分周された基準周波数fREFと分周された発振周波数fDIVとの差を検出し、ステップS59において、発振周波数fOSCが下限周波数fAL1以上かつ上限周波数fAL2以下であるか否かが判断され、YESのときはステップS60に進む一方、NOのときはステップS57に戻って処理を繰り返す。ステップS60において、スイッチSW3により、LPF11からの微調整用の制御電圧であるDC電圧を可変容量ダイオードCVに印加し、それによりPLL回路1とVCO回路2で閉ループが構成され、ステップS61において、PLL回路1によって発振周波数fOSCが目標発振周波数fAL2となるように可変容量印加電圧Vを調整する。
図10は、図1のPLL回路1を備えた無線通信装置の構成を示すブロック図である。図10において、無線通信装置は、PLL回路1と、アンテナ30と、サーキュレータ31と、低雑音増幅器(以下、LNAという。)32と、帯域通過フィルタ(以下、BPFという。)33,36と、混合器34,37と、電力増幅器(以下、PAという。)35と、ベースバンド処理回路38とを備えて構成される。
図10において、無線信号の受信時、アンテナ30により受信された無線受信信号は、サーキュレータ31及びLNA32を介して低域周波数変換に必要なレベルに増幅された後、BPF33により所望の受信帯域の無線受信信号を帯域通過ろ波して出力する。混合器34は、PLL回路1からの発振信号fOSCと、BPF33からの所望の受信帯域の無線受信信号とを混合することにより所定の中間周波数を有する中間周波信号に周波数変換してベースバンド処理回路38に出力する。
また、無線信号の送信時、ベースバンド処理回路38からの送信信号は、混合器37により、PLL回路1からの発振信号fOSCと混合されて所定の送信周波数を有する送信周波信号に周波数変換された後、BPF36により所望の送信帯域の送信信号を帯域通過ろ波し、PA35、サーキュレータ31及びアンテナ30を介して無線送信される。
以上説明したように、本実施形態に係るPLL回路1によれば、温度を検出する温度検出回路4と、検出された温度に対応する粗調整用の制御電圧を発生して出力する電圧発生回路5とを備えたので、発振周波数の温度マージンを削減でき、位相雑音を劣化させることなく、広い発振周波数範囲を得ることができる。
なお、本実施形態においては、温度検出回路4及び電圧発生回路5で、低温時及び高温時の2つの温度区分を有するが、本発明はこの構成に限らず、3つ以上の温度区分を有してもよい。その場合、温度検出回路4は温度に応じてそれぞれ異なる複数の温度検出信号を出力し、電圧発生回路5は、入力される温度検出信号に応じて、複数の出力電圧を切り替えるように動作すればよい。また、このとき、温度検出回路4によって検出された温度によって電圧発生回路5の出力電圧が連続的に変化するように構成されてもよい。
また、温度検出回路4及び電圧発生回路5は図2に示した構成を有するが、本発明はこの構成に限らず、温度に対応した電圧を出力できる構成であれば、他の構成でもよい。
さらに、可変容量ダイオードCVと並列に2つのコンデンサC1,C2を接続したが、本発明はこの構成に限らず、所望の発振周波数範囲と周波数制御感度を得られるように、1個若しくは3個以上のコンデンサを可変容量ダイオードCVと並列に接続してもよい。
またさらに、共振回路は、可変容量ダイオードCV、コンデンサC2,C3及びスイッチSW1及びSW2を含むが、本発明はこの構成に限らず、例えばMOSトランジスタのゲート容量を利用した容量素子等を用いた他の構成であってもよい。
また、VCO回路2は不平衡型であったが、本発明はこの構成に限らず、例えば差動回路を用いて平衡型としてもよい。
またさらに、温度検出回路4において、電流源13は電流源13を構成するバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEの温度特性で変化する電流を出力するように設定され、電圧源14は、温度変化に拘わらず一定の電流を出力した。しかし、本発明はこの構成に限らず、電流源14が電流源14を構成するバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEの温度特性で変化する電流を出力するように設定され、電圧源13が温度変化に拘わらず一定の電流を出力してもよく、電流源13,14が互いに異なる温度特性で変化する電流を出力する構成であれば、他の構成であってもよい。
第2の実施形態.
図6は、本発明の第2の実施形態に係るPLL回路1Aの構成を示すブロック図である。図6において、本実施形態に係るPLL回路1Aは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して、図1のVCO回路2に代えてVCO回路2Aを備えた点が異なる。VCO回路2Aは、図1のVCO回路2に比較して、温度検出回路4及び電圧発生回路5に代えて温度検出回路4A及び電圧発生回路5Aを備えた点が異なる。それ以外の点については、PLL回路1Aは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と同様であり、同一符号を付した構成要素についての詳細な説明は省略する。
図6において、温度検出回路4A及び電圧発生回路5Aは、電源電圧により動作し、電源制御端子Tvcを介して入力される電源制御信号に応じて、印加される電源電圧を制御される。具体的には、粗調整時、即ちスイッチSW3により電圧発生回路5Aからの出力電圧が選択されているとき、温度検出回路4A及び電圧発生回路5Aは所定の電源電圧を印加され、微調整時、即ちスイッチSW3により電圧印加端子Tinを介してLPF11からのDC電圧が選択されているとき、電源制御信号により温度検出回路4Aと電圧発生回路5Aの電源電圧を遮断又は電流を減少させる。その他の動作は第1の実施形態に係る図1のPLL回路1と同様であるため説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態に係るPLL回路1Aによれば、発振周波数の粗調整時に温度検出回路4A及び電圧発生回路5Aに電源電圧が印加され、微調整時には温度検出回路4Aと電圧発生回路5Aの電源電圧を遮断又は電流を減少させるため、第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して消費電力を低減できる。
第3の実施形態.
図7は、本発明の第3の実施形態に係るPLL回路1Bの構成を示すブロック図である。図7において、本実施形態に係るPLL回路1Bは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して、図1のVCO回路2に代えてVCO回路2Bを備えた点が異なる。VCO回路2Bは、図1のVCO回路2に比較して、発振器6に代えて発振器6Bを備えた点、及び、温度検出回路4と発振器6Bとの間に接続された電流制御回路20をさらに備えた点が異なる。それ以外の点については、PLL回路1Bは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と同様であり、同一符号を付した構成要素についての詳細な説明は省略する。
図7において、電流制御回路20は、温度検出回路4からの温度検出結果の信号に応じて発振器6Bの電流を制御する。具体的には、温度検出回路4の温度検出結果の信号が所定のしきい値温度よりも高いことを示すとき、発振器6Bの電流を増加させ、温度検出回路4の温度検出結果の信号が所定のしきい値温度以下であることを示すとき、発振器6Bの電流を減少させ、それにより、発振器6に流す電流を使用温度によって最適化する。この場合、温度検出回路4の温度検出結果の信号を電圧発生回路5と電流制御回路20とで兼用するので、回路規模をほとんど増大させずに、使用温度に応じて発振器6Bに流す電流を最適化し、良好な位相雑音特性を広い温度範囲で維持するとともに発振器6Bの消費電流を減少させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るPLL回路1Bによれば、温度検出回路4の温度検出結果を用いて使用温度に応じて発振器6Bに流す電流を最適化するので、第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して消費電力を低減することができる。
第4の実施形態.
図8は、本発明の第4の実施形態に係るPLL回路1Cの構成を示すブロック図である。図8において、本実施形態に係るPLL回路1Cは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して、図1のVCO回路2に代えてVCO回路2Cを備えた点が異なる。VCO回路2Cは、図1のVCO回路2に比較して、図1の温度検出回路4に代えて温度検出回路4Cを備えた点が異なる。それ以外の点については、PLL回路1Cは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と同様であり、同一符号を付した構成要素についての詳細な説明は省略する。
図9は、温度検出回路4C及び電圧発生回路5の詳細構成を示す回路図である。図9において、温度検出回路4Cは、図2に示した第1の実施形態に係るPLL回路1の温度検出回路4と比較して、抵抗R2と接地電位との間に接続された抵抗R3をさらに備え、比較器15の出力信号によってオン及びオフを制御されかつ抵抗R3に並列に接続されたスイッチSW5をさらに備える。
図9において、温度検出回路4Cは、比較器15からの出力信号によって制御されるスイッチSW5によって、電流源14に接続される抵抗の値を、抵抗R2の抵抗値と、抵抗R2の抵抗値及び抵抗R3の抵抗値の和とで切替える。従って、比較器15からの出力信号によって、電流源14側の基準電圧を切替えることができ、ヒステリシスコンパレータと同様の動作が可能になる。一般に選局時には数ミリ秒以下のロックアップ時間を必要とするため、この時間内の温度変動幅以上のヒステリシス幅を有するように、抵抗R3の抵抗値を設定しておけばよい。
このような構成であれば、仮に温度検出回路4Cが所定のしきい値温度付近で動作していても、温度検出回路4Cがヒステリシス特性を有するため、ヒステリシス幅以下の温度変動であれば、選局処理実行中に電圧発生回路5の出力電圧が変化することはなく、図8のスイッチSW3が電圧発生回路5の出力電圧を選択している粗調整時、電圧発生回路5の出力電圧を一定に保持することができる。またスイッチSW5により抵抗値を切替えているだけなので、消費電流の増加もない。
以上説明したように、本実施形態に係るPLL回路1Cによれば、温度検出回路4Cがヒステリシス特性を有するので、消費電流を増加させることなく、発振周波数の粗調整時、電圧発生回路5の出力電圧を一定に保持することができる。
なお、本実施形態において、温度検出回路4Cは、ヒステリシス特性を実現するための構成の一例として図9の回路構成を有するが、本発明はこの構成に限らず、他の構成でもよい。また、ヒステリシス特性によって電圧発生回路5の出力電圧を一定に保持する構成としたが、ロジック回路等を用いて温度検出回路4Cの出力論理を保持する構成でもよい。
なお、第1乃至第4の実施形態に係る各PLL回路1,1A,1B,1Cを用いた無線装置をチューナ等に用いた場合、広い周波数範囲の放送を受信できるとともに、良好な位相雑音特性によって高品位な映像信号及び音声信号を再生することができる。
また、第1乃至第4の実施形態に係る各PLL回路1,1A,1B,1Cを用いた無線装置を通信システム等に用いた場合、異なる周波数帯域を有する通信規格に対応できると共に、良好な位相雑音特性によって高品位な映像信号、音声信号及びデータ信号を受送信することができる。
以上説明したように、本発明に係る電圧制御発振回路及びそれを備えた無線通信装置によれば、温度を検出して検出された温度に対応する粗調整用の第1の制御電圧を発生して出力する温度検出手段を備えたので、発振周波数の温度マージンを削減でき、位相雑音を劣化させることなく広い発振周波数範囲を得られる。
本発明に係る電圧制御発振回路及びそれを備えた無線通信装置は、例えば、チューナや通信システム等に利用することができる。
本発明は、温度検出手段を備えた電圧制御発振回路(以下、VCO(Voltage Controlled Oscillator)回路という。)及びそれ備えた無線通信装置に関する。
近年、放送のディジタル化により移動端末での受信が可能となったが、移動端末での受信に用いられるVCO回路には、小型かつ低消費電力等の特性に加えて、広い周波数範囲の放送信号を受信し、車載等の使用温度範囲が広い環境でも安定に動作することが求められる。これに対して、広い発振周波数範囲を有するVCO回路を用いた位相同期ループ回路(以下、PLL(Phase Locked Loop)回路という。)が特許文献1に開示されている。
図11は特許文献1に記載された従来技術に係るPLL回路100の構成を示すブロック図である。図11のPLL回路100のVCO回路200において、互いに並列接続された、可変容量ダイオードCVと、コンデンサC2及びC3と、インダクタL1とによって構成された共振回路は、可変容量ダイオードCV、コンデンサC2,C3及びインダクタL1の各値によって決定される所定の共振周波数を有し、発振器6は、共振回路を用いて共振周波数に対応する発振周波数を有する発振信号を発生して出力する。VCO回路200の共振周波数は、まず、スイッチSW3により定電圧源18の出力電圧Vを可変容量ダイオードCVに印加し、スイッチSW1,SW2を制御してバンドを選択することにより粗調整された後、スイッチSW3により電圧印加端子Tinを介して低域通過フィルタ(以下、LPFという。)11からの電圧を可変容量ダイオードCVに印加することによりPLL回路100によって微調整される。
図12及び図13は、それぞれ図11のPLL回路100における、低温から高温及び高温から低温への温度変化を示す、可変容量ダイオードCVへの印加電圧V(以下、可変容量印加電圧Vという。)と発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。発振回路は一般的に温度特性を持つため、温度特性に応じてPLL回路100を所望の周波数範囲内の発振周波数fOSCにロックさせた初期の電圧範囲である初期ロック範囲が設定される。図12において、fBL1〜fBL5は、各バンドB1〜B4における下限又は上限発振周波数を示す。低温時、例えば可変容量印加電圧Vが初期ロック範囲の上限値Vであるとき低温ロック位置P11においてPLL回路100がロックする。その後、温度が上昇した場合、発振周波数fOSCの特性が全体的に低下するが、PLL回路100によって可変容量印加電圧Vが電圧Vになる高温ロック位置P12までロック状態を維持する。また、図13において、fBH1〜fBH5は、各バンドB1〜B4における下限又は上限発振周波数を示す。高温時、可変容量印加電圧Vが初期ロック範囲の下限値Vであるとき高温ロック位置P13においてPLL回路100がロックする。その後、温度が低下した場合、発振周波数fOSCの特性が全体的に上昇するが、PLL回路100によって可変容量印加電圧Vが電圧Vになる低温ロック位置P14までロック状態を維持する。
特許第3488180号公報。
しかしながら、上記従来技術に係るPLL回路100は、図12及び図13に示すように、初期ロック後の温度変動を考慮するために、初期ロック範囲の両側に所定の温度マージンを確保しておく必要があり、温度マージンの分だけ発振周波数範囲が狭くなるという問題点があった。
発振周波数範囲は、例えば図11のVCO回路200の共振回路において、スイッチSW1,SW2と、それぞれスイッチSW1,SW2に直列に接続されるコンデンサC1,C2との各組を増やすことで広げることができるが、共振回路の規模が増大し、それにより、VCO回路を半導体集積回路に組み込んだとき、共振回路に付加される寄生容量が増大してVCO回路の位相雑音が劣化する。VCO回路の電流を増加させることによって、寄生容量の増大による位相雑音の劣化の影響を抑制することができるが、その場合、消費電力が増加する。また、周波数制御感度(fOSC/V)を高く設定することによって発振周波数範囲を広げることができるが、その場合、可変容量印加電圧Vに重畳された電圧雑音に対する発振周波数fOSCの変動が大きくなり、VCO回路の位相雑音が劣化する。位相雑音が劣化したVCO回路を用いた無線通信装置において、多値の位相変調された信号を扱うと、ビットエラーレートが低下し、高品位な映像及び音声やデータの再生が困難になるという問題点があった。
本発明の目的は、以上の問題点を解決し、位相雑音を劣化させることなく、広い発振周波数範囲を有する電圧制御発振回路及びそれを備えた無線通信装置を提供することにある。
第1の発明に係る電圧制御発振回路は、温度を検出して前記検出された温度に対応する粗調整用の第1の制御電圧を発生して出力する温度検出手段と、入力された微調整用の第2の制御電圧及び前記粗調整用の第1の制御電圧のいずれか一方を選択するためのスイッチ手段と、前記スイッチ手段により選択された制御電圧に基づいて調整される容量値を有する可変容量素子と、少なくとも1つのコンデンサと、インダクタとを含み、所定の共振周波数を有する共振回路と、前記共振回路を用いて前記共振周波数に対応する発振周波数を有する発振信号を発生して出力する発振手段とを備えたことを特徴とする。
上記電圧制御発振回路において、前記温度検出手段は電源電圧により動作し、入力される電源制御信号に応じて、印加される電源電圧を制御されることを特徴とする。
また、上記電圧制御発振回路において、前記温度検出手段により検出された温度に応じて、前記発振手段の電流を制御する電流制御手段をさらに備えたことを特徴とする。
さらに、上記電圧制御発振回路において、前記温度検出手段は、前記スイッチ手段が前記第1の制御電圧を選択しているとき、前記第1の制御電圧を一定に保持することを特徴とする。
またさらに、上記電圧制御発振回路において、当該電圧制御発振回路により出力される発振信号に基づいて前記第2の制御電圧を発生する位相同期ループ回路をさらに備えたことを特徴とする。
第2の発明に係る無線通信装置は、無線信号を送受信する無線通信装置において、前記上記制御型発振回路と、前記電圧制御発振回路からの発振信号を用いて、無線信号を周波数変換する周波数変換手段とを備えたことを特徴とする。
従って、本発明に係る電圧制御発振回路及びそれを備えた無線通信装置によれば、温度を検出して検出された温度に対応する粗調整用の第1の制御電圧を発生して出力する温度検出手段を備えたので、発振周波数の温度マージンを削減でき、位相雑音を劣化させることなく広い発振周波数範囲を得られるという有利な効果を奏する。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係るPLL回路1の構成を示すブロック図である。図1において、PLL回路1は、例えばチューナ等において局部発振信号を発生するために用いられ、VCO回路2と、基準周波数分周器7と、発振周波数分周器8と、位相比較器9と、チャージポンプ10と、低域通過フィルタ(以下、LPFという。)11と、周波数調整コントローラ12と、基準周波数発生器19とを備えて構成される。PLL回路1内の各構成要素は、1つのICチップ上に形成される。
基準周波数発生器19は、所定の基準周波数を有する基準周波数信号を発生して基準周波数分周器7に出力する。基準周波数分周器7は、入力された基準周波数信号を、所定の分周比で分周し、分周後の基準周波数信号fREFを位相比較器9及び周波数調整コントローラ12に出力する。発振周波数分周器8は、入力された発振周波数信号fOSCを所定の分周比で分周し、分周後の発振周波数信号fDIVを位相比較器9及び周波数調整コントローラ12に出力する。位相比較器9は、入力された分周後の基準周波数信号fREFの位相と分周後の発振周波数信号fDIVの位相とを比較して、比較結果の信号をチャージポンプ10及びLPF11を介してDC電圧をVCO回路2に出力する。周波数調整コントローラ12は、入力された分周後の基準周波数信号fREFの周波数と分周後の発振周波数信号fDIVの周波数との差を検出し、検出された差に応じて、粗調整及び微調整の選択及びバンドの選択(詳細は後述)を行う。
VCO回路2は、温度検出回路4と、電圧発生回路5と、発振器6と、スイッチSW1,SW2,SW3と、コンデンサC1,C2,C3と、可変容量ダイオードCVと、インダクタンスL1とを備えて構成される。VCO回路2において、コンデンサC2,C3と、可変容量ダイオードCVと、スイッチSW1,SW2と、インダクタンスL1とは、可変容量ダイオードCV及びコンデンサC2,C3の各容量値、及び、インダクタL1のインダクタンス値により決定される共振周波数を有する共振回路を構成する。温度検出回路4は、温度を検出し、検出された温度に対応する温度検出結果の信号を電圧発生回路5に出力する。電圧発生回路5は、温度検出回路4からの温度検出結果の信号に対応する電圧を発生して出力する。スイッチSW3は、制御端子Tc1を介して入力された制御信号に応じて接点a又は接点bを選択し、接点aが選択されたとき、電圧発生回路5からの出力電圧を可変容量ダイオードCVに印加し、接点bが選択されたとき、電圧印加端子Tinを介してLPF11からのDC電圧を可変容量ダイオードCVに印加する。コンデンサC1及び可変容量ダイオードCVは、互いに直列に接続されて直列回路を構成し、直列回路は発振器6及び接地電位との間に設けられる。コンデンサC1及び可変容量ダイオードCVの接続点はスイッチSW3の共通端子に接続される。可変容量ダイオードCVの容量値は、スイッチSW3を介して印加されるバイアス電圧によって決定される。コンデンサC1は可変容量ダイオードCVに印加された直流バイアス電圧と発振器6のバイアス電圧とを切り離している。
スイッチSW1及びSW2は、周波数調整コントローラ12からそれぞれ制御端子Tc2及びTc3を介して入力される各制御信号によって制御され、オンのとき、それぞれコンデンサC2及びC3をコンデンサC1及び可変容量ダイオードCVの直列回路と並列に接続する一方、オフのとき、それぞれコンデンサC2及びC3をコンデンサC1及び可変容量ダイオードCVの直列回路から切り離す。インダクタンスL1は、コンデンサC1及び可変容量ダイオードCVの直列回路と並列に接続される。発振器6は、上記共振回路を用いて共振周波数に対応する発振周波数fOSCを有する発振信号を発生し、発振信号出力端子Toutを介して出力する。発振信号出力端子Toutから出力される発振信号fOSCは、発振周波数分周器8に入力され、位相比較器9、チャージポンプ10及びLPF11を介して、再びVCO回路2の電圧印加端子Tinに微調整用の制御電圧であるDC電圧として印加され、これにより、可変容量ダイオードCVの容量値が所定値に維持されるようにループ制御が行われ、PLL回路1はロックされる。
図2は、図1の温度検出回路4及び電圧発生回路5の詳細構成の一例を示す回路図である。図2において、温度検出回路4は、電流源13,14と、抵抗R1,R2と、比較器15とを備えて構成され、電圧発生回路5は、定電圧源21,22と、スイッチSW4とを備えて構成される。電流源13は、電源電位Vddに接続され、電流源13を構成するバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEの所定の温度特性で変化する電流を出力するように設定され、電圧源14は、電源電位Vddに接続され、温度変化に拘わらず一定の電流を出力する。抵抗R1,R2はそれぞれ電流源13,14により供給される電流を電圧に変換して、それぞれ比較器15の非反転入力端子(+)及び反転入力端子(−)に印加する。比較器15に入力される各電圧は、一方が所定の温度特性に基づいて変化し、他方が一定の基準電圧に維持されるため、温度が抵抗R1,R2の抵抗比によって決まる所定のしきい値温度未満であるか否かに応じて比較器15の出力電圧を変化させることができる。例えば、比較器15は、所定のしきい値温度よりも低い低温時には0Vである電圧レベルを有し、所定のしきい値温度よりも高い高温時には所定の電源電圧である電圧レベルを有する信号を出力する。電圧発生回路5のスイッチSW4は、比較器15の出力信号の電圧レベルが0Vであるとき、即ち低温時、接点a及び図1のスイッチSW3の接点aを介して定電圧源21の出力電圧V1Lを粗調整用の制御電圧として可変容量ダイオードCVに印加し、比較器15の出力信号の電圧レベルが電源電圧であるとき、即ち高温時、接点b及び図1のスイッチSW3の接点aを介して定電圧源22の出力電圧Vを粗調整用の制御電圧として可変容量ダイオードCVに印加する。なお、出力電圧V1Lと出力電圧Vとの間には、次式(1)で表される関係式が成り立つ。
[数1]
1L<V (1)
以上のように構成されたPLL回路1について、以下、図3〜図5を参照して、その動作を説明する。
図3は、図1のPLL回路1における低温から高温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。図3において、実線は、温度検出回路4により検出された温度が所定のしきい値温度以下である低温時の可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を示し、一点鎖線は、低温時よりも温度が上昇した場合の高温時の可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を示す。V及びVは、それぞれチャージポンプ10の出力下限電圧及び出力上限電圧を示す。バンドB1〜B4の特性は、図1のVCO回路2のスイッチSW1,SW2のオン及びオフの各組み合わせによる可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表し、例えば、バンドB1においてスイッチSW1及びSW2が共にオンであり、バンドB2においてスイッチSW1のみがオンであり、バンドB3においてスイッチSW2のみがオンであり、バンドB4においてスイッチSW1及びSW2が共にオフである。fAL1〜fAL5は、各バンドB1〜B4における下限又は上限発振周波数を示し、バンドB1において発振周波数fAL1から発振周波数fAL2で発振し、バンドB2において発振周波数fAL2から発振周波数fAL3で発振し、バンドB3において発振周波数fAL3から発振周波数fAL4で発振し、バンドB4において発振周波数fAL4から発振周波数fAL5で発振する。従って、図1のVCO回路2は、発振周波数fAL1から発振周波数fAL5までの周波数範囲内である発振周波数fOSCを有する発振信号を出力する。また、Vは定電圧源22の出力電圧であり、V1Lは定電圧源21の出力電圧であり、Vは初期ロック範囲の下限値が電圧V1Lであるときの初期ロック範囲の上限値を示す。
図3において、まず、低温時、温度発生回路5のスイッチSW4により電圧発生回路5の定電圧源21の出力電圧V1Lが可変容量ダイオードCVに印加され、その後、スイッチSW1,SW2によりコンデンサC2,C3を制御信号に応じた組み合わせで可変容量ダイオードCVへ並列接続することによってバンドB1〜B4のうちいずれかの1つのバンドを選択する。これにより、発振周波数fOSCが粗調整される。その後、スイッチSW3によりLPF11からのDC電圧が可変容量ダイオードCVに印加され、PLL回路1により発振周波数fOSCが微調整されてロックされる。なお、微調整の動作において、粗調整時に設定されたスイッチSW1,SW2の状態は変更されない。温度が充分低いとき、可変容量印加電圧Vは初期ロック範囲の上限値Vであり、発振周波数fOSCはfAL2である低温ロック位置P1でロックされる。その後、温度が上昇した場合、発振周波数fOSCの特性が全体的に低下するが、PLL回路1によって可変容量印加電圧Vが電圧Vになる高温ロック位置P2までロック状態を維持する。
従って、ロック直後の温度が充分低いとき、可変容量印加電圧Vは低下する方向にはほとんど変化しないと判断し、電圧発生回路5のスイッチSW4により電圧V1Lを可変容量ダイオードCVに印加して、可変容量印加電圧Vの低電圧側の温度マージンを削減する。それにより、削減された温度マージン分だけ初期ロック範囲を拡大し、即ち、発振周波数範囲を拡大することができる。図3において、従来技術に係るPLL回路100の動作を説明した図12に比較して、温度マージンが低減され、初期ロック範囲及び発振周波数範囲が拡大している。
図4は、図1のPLL回路1における高温から低温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。図4において、実線は、温度検出回路4により検出された温度が所定のしきい値温度よりも高い高温時の可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を示し、一点鎖線は、高温時よりも温度が低下した場合の低温時の可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を示す。V及びV及びバンドB1〜B4は、図3と同様である。fAH1〜fAH5は、各バンドB1〜B4における下限又は上限発振周波数を示し、バンドB1において発振周波数fAH1から発振周波数fAH2で発振し、バンドB2において発振周波数fAH2から発振周波数fAH3で発振し、バンドB3において発振周波数fAH3から発振周波数fAH4で発振し、バンドB4において発振周波数fAH4から発振周波数fAH5で発振する。従って、図1のVCO回路2は、発振周波数fAH1から発振周波数fAH5までの周波数範囲内である発振周波数fOSCを有する発振信号を出力する。また、Vは、定電圧源22の出力電圧であり、V2Hは、初期ロック範囲の下限値が電圧Vであるときの初期ロック範囲の上限値を示す。
図4において、まず、高温時、温度発生回路5のスイッチSW4により電圧発生回路の定電圧源22の出力電圧Vが可変容量ダイオードCVに印加され、その後、スイッチSW1,SW2によりコンデンサC2,C3を制御信号に応じた組み合わせで可変容量ダイオードCVへ並列接続することによってバンドB1〜B4のうちいずれか1つのバンドを選択する。これにより、発振周波数fOSCが粗調整される。その後、スイッチSW3でLPF11からのDC電圧が可変容量ダイオードCVに印加され、PLL回路1により発振周波数fOSCが微調整されてロックされる。なお、微調整の動作において、粗調整時に設定されたスイッチSW1,SW2の状態は変更されない。温度が充分高いとき、可変容量印加電圧Vは初期ロック範囲の下限値Vであり、発振周波数fOSCはfAH1である高温ロック位置P3でロックされる。その後、温度が低下した場合、発振周波数fOSCの特性が全体的に上昇するが、PLL回路1によって可変容量印加電圧Vが電圧Vになる低温ロック位置P4までロック状態を維持する。
従って、ロック直後の温度が充分高いとき、可変容量印加電圧Vは上昇する方向にはほとんど変化しないと判断し、電圧発生回路5のスイッチSW4により電圧Vを可変容量ダイオードCVに印加して、可変容量印加電圧Vの高電圧側の温度マージンを削減する。それにより、削減された温度マージン分だけ初期ロック範囲を拡大し、即ち、発振周波数範囲を拡大することができる。図4において、従来技術に係るPLL回路100の動作を説明した図13に比較して、温度マージンが低減され、初期ロック範囲及び発振周波数範囲が拡大している。
従って、図3及び図4のように各バンドB1〜B4の初期ロック範囲を広げることで、位相雑音を劣化させることなく、広い発振周波数範囲を実現することができる。
図5は、図1のPLL回路1をチューナに用いた場合の選局処理を示すフローチャートである。図5において、一例として、目標発振周波数がfAL2である場合について説明する。
まず、図5のS50において、温度検出回路4により温度を検出し、ステップS51において、検出された温度が所定のしきい値温度よりも低いか否かが判断され、YESのときはステップS52に進む一方、NOのときはステップS53に進む。ステップS52において、スイッチSW4により定電圧源21の出力電圧V1Lを選択して出力した後、ステップS54に進む。ステップS53において、スイッチSW4により定電圧源22の出力電圧Vを選択して出力した後、ステップS54に進む。なお、ステップS50〜S53を温度判定処理とする。
ステップS54において、スイッチSW3により電圧発生回路5からの粗調整用の制御電圧を可変容量ダイオードCVに印加し、ステップS55において、スイッチSW1,SW2により初期値として例えばバンドB3を選択する。次に、ステップS56において、周波数調整コントローラ12により、分周された基準周波数fREFと分周された発振周波数fDIVとの差を検出し、ステップS57において、周波数調整コントローラ12により、検出された差に応じて適切なバンドを再選択するような制御信号を、スイッチSW1,SW2へ与え、発振周波数fOSCを検出する。次に、ステップS58において、周波数調整コントローラ12により、分周された基準周波数fREFと分周された発振周波数fDIVとの差を検出し、ステップS59において、発振周波数fOSCが下限周波数fAL1以上かつ上限周波数fAL2以下であるか否かが判断され、YESのときはステップS60に進む一方、NOのときはステップS57に戻って処理を繰り返す。ステップS60において、スイッチSW3により、LPF11からの微調整用の制御電圧であるDC電圧を可変容量ダイオードCVに印加し、それによりPLL回路1とVCO回路2で閉ループが構成され、ステップS61において、PLL回路1によって発振周波数fOSCが目標発振周波数fAL2となるように可変容量印加電圧Vを調整する。
図10は、図1のPLL回路1を備えた無線通信装置の構成を示すブロック図である。図10において、無線通信装置は、PLL回路1と、アンテナ30と、サーキュレータ31と、低雑音増幅器(以下、LNAという。)32と、帯域通過フィルタ(以下、BPFという。)33,36と、混合器34,37と、電力増幅器(以下、PAという。)35と、ベースバンド信号処理回路38とを備えて構成される。
図10において、無線信号の受信時、アンテナ30により受信された無線受信信号は、サーキュレータ31及びLNA32を介して低域周波数変換に必要なレベルに増幅された後、BPF33により所望の受信帯域の無線受信信号を帯域通過ろ波して出力する。混合器34は、PLL回路1からの発振信号fOSCと、BPF33からの所望の受信帯域の無線受信信号とを混合することにより所定の中間周波数を有する中間周波信号に周波数変換してベースバンド信号処理回路38に出力する。
また、無線信号の送信時、ベースバンド信号処理回路38からの送信信号は、混合器37により、PLL回路1からの発振信号fOSCと混合されて所定の送信周波数を有する送信周波信号に周波数変換された後、BPF36により所望の送信帯域の送信信号を帯域通過ろ波し、PA35、サーキュレータ31及びアンテナ30を介して無線送信される。
以上説明したように、本実施形態に係るPLL回路1によれば、温度を検出する温度検出回路4と、検出された温度に対応する粗調整用の制御電圧を発生して出力する電圧発生回路5とを備えたので、発振周波数の温度マージンを削減でき、位相雑音を劣化させることなく、広い発振周波数範囲を得ることができる。
なお、本実施形態においては、温度検出回路4及び電圧発生回路5で、低温時及び高温時の2つの温度区分を有するが、本発明はこの構成に限らず、3つ以上の温度区分を有してもよい。その場合、温度検出回路4は温度に応じてそれぞれ異なる複数の温度検出信号を出力し、電圧発生回路5は、入力される温度検出信号に応じて、複数の出力電圧を切り替えるように動作すればよい。また、このとき、温度検出回路4によって検出された温度によって電圧発生回路5の出力電圧が連続的に変化するように構成されてもよい。
また、温度検出回路4及び電圧発生回路5は図2に示した構成を有するが、本発明はこの構成に限らず、温度に対応した電圧を出力できる構成であれば、他の構成でもよい。
さらに、可変容量ダイオードCVと並列に2つのコンデンサC1,C2を接続したが、本発明はこの構成に限らず、所望の発振周波数範囲と周波数制御感度を得られるように、1個若しくは3個以上のコンデンサを可変容量ダイオードCVと並列に接続してもよい。
またさらに、共振回路は、可変容量ダイオードCV、コンデンサC2,C3及びスイッチSW1及びSW2を含むが、本発明はこの構成に限らず、例えばMOSトランジスタのゲート容量を利用した容量素子等を用いた他の構成であってもよい。
また、VCO回路2は不平衡型であったが、本発明はこの構成に限らず、例えば差動回路を用いて平衡型としてもよい。
またさらに、温度検出回路4において、電流源13は電流源13を構成するバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEの温度特性で変化する電流を出力するように設定され、電圧源14は、温度変化に拘わらず一定の電流を出力した。しかし、本発明はこの構成に限らず、電流源14が電流源14を構成するバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEの温度特性で変化する電流を出力するように設定され、電圧源13が温度変化に拘わらず一定の電流を出力してもよく、電流源13,14が互いに異なる温度特性で変化する電流を出力する構成であれば、他の構成であってもよい。
第2の実施形態.
図6は、本発明の第2の実施形態に係るPLL回路1Aの構成を示すブロック図である。図6において、本実施形態に係るPLL回路1Aは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して、図1のVCO回路2に代えてVCO回路2Aを備えた点が異なる。VCO回路2Aは、図1のVCO回路2に比較して、温度検出回路4及び電圧発生回路5に代えて温度検出回路4A及び電圧発生回路5Aを備えた点が異なる。それ以外の点については、PLL回路1Aは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と同様であり、同一符号を付した構成要素についての詳細な説明は省略する。
図6において、温度検出回路4A及び電圧発生回路5Aは、電源電圧により動作し、電源制御端子Tvcを介して入力される電源制御信号に応じて、印加される電源電圧を制御される。具体的には、粗調整時、即ちスイッチSW3により電圧発生回路5Aからの出力電圧が選択されているとき、温度検出回路4A及び電圧発生回路5Aは所定の電源電圧を印加され、微調整時、即ちスイッチSW3により電圧印加端子Tinを介してLPF11からのDC電圧が選択されているとき、電源制御信号により温度検出回路4Aと電圧発生回路5Aの電源電圧を遮断又は電流を減少させる。その他の動作は第1の実施形態に係る図1のPLL回路1と同様であるため説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態に係るPLL回路1Aによれば、発振周波数の粗調整時に温度検出回路4A及び電圧発生回路5Aに電源電圧が印加され、微調整時には温度検出回路4Aと電圧発生回路5Aの電源電圧を遮断又は電流を減少させるため、第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して消費電力を低減できる。
第3の実施形態.
図7は、本発明の第3の実施形態に係るPLL回路1Bの構成を示すブロック図である。図7において、本実施形態に係るPLL回路1Bは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して、図1のVCO回路2に代えてVCO回路2Bを備えた点が異なる。VCO回路2Bは、図1のVCO回路2に比較して、発振器6に代えて発振器6Bを備えた点、及び、温度検出回路4と発振器6Bとの間に接続された電流制御回路20をさらに備えた点が異なる。それ以外の点については、PLL回路1Bは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と同様であり、同一符号を付した構成要素についての詳細な説明は省略する。
図7において、電流制御回路20は、温度検出回路4からの温度検出結果の信号に応じて発振器6Bの電流を制御する。具体的には、温度検出回路4の温度検出結果の信号が所定のしきい値温度よりも高いことを示すとき、発振器6Bの電流を増加させ、温度検出回路4の温度検出結果の信号が所定のしきい値温度以下であることを示すとき、発振器6Bの電流を減少させ、それにより、発振器6に流す電流を使用温度によって最適化する。この場合、温度検出回路4の温度検出結果の信号を電圧発生回路5と電流制御回路20とで兼用するので、回路規模をほとんど増大させずに、使用温度に応じて発振器6Bに流す電流を最適化し、良好な位相雑音特性を広い温度範囲で維持するとともに発振器6Bの消費電流を減少させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るPLL回路1Bによれば、温度検出回路4の温度検出結果を用いて使用温度に応じて発振器6Bに流す電流を最適化するので、第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して消費電力を低減することができる。
第4の実施形態.
図8は、本発明の第4の実施形態に係るPLL回路1Cの構成を示すブロック図である。図8において、本実施形態に係るPLL回路1Cは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と比較して、図1のVCO回路2に代えてVCO回路2Cを備えた点が異なる。VCO回路2Cは、図1のVCO回路2に比較して、図1の温度検出回路4に代えて温度検出回路4Cを備えた点が異なる。それ以外の点については、PLL回路1Cは、図1に示した第1の実施形態に係るPLL回路1と同様であり、同一符号を付した構成要素についての詳細な説明は省略する。
図9は、温度検出回路4C及び電圧発生回路5の詳細構成を示す回路図である。図9において、温度検出回路4Cは、図2に示した第1の実施形態に係るPLL回路1の温度検出回路4と比較して、抵抗R2と接地電位との間に接続された抵抗R3をさらに備え、比較器15の出力信号によってオン及びオフを制御されかつ抵抗R3に並列に接続されたスイッチSW5をさらに備える。
図9において、温度検出回路4Cは、比較器15からの出力信号によって制御されるスイッチSW5によって、電流源14に接続される抵抗の値を、抵抗R2の抵抗値と、抵抗R2の抵抗値及び抵抗R3の抵抗値の和とで切替える。従って、比較器15からの出力信号によって、電流源14側の基準電圧を切替えることができ、ヒステリシスコンパレータと同様の動作が可能になる。一般に選局時には数ミリ秒以下のロックアップ時間を必要とするため、この時間内の温度変動幅以上のヒステリシス幅を有するように、抵抗R3の抵抗値を設定しておけばよい。
このような構成であれば、仮に温度検出回路4Cが所定のしきい値温度付近で動作していても、温度検出回路4Cがヒステリシス特性を有するため、ヒステリシス幅以下の温度変動であれば、選局処理実行中に電圧発生回路5の出力電圧が変化することはなく、図8のスイッチSW3が電圧発生回路5の出力電圧を選択している粗調整時、電圧発生回路5の出力電圧を一定に保持することができる。またスイッチSW5により抵抗値を切替えているだけなので、消費電流の増加もない。
以上説明したように、本実施形態に係るPLL回路1Cによれば、温度検出回路4Cがヒステリシス特性を有するので、消費電流を増加させることなく、発振周波数の粗調整時、電圧発生回路5の出力電圧を一定に保持することができる。
なお、本実施形態において、温度検出回路4Cは、ヒステリシス特性を実現するための構成の一例として図9の回路構成を有するが、本発明はこの構成に限らず、他の構成でもよい。また、ヒステリシス特性によって電圧発生回路5の出力電圧を一定に保持する構成としたが、ロジック回路等を用いて温度検出回路4Cの出力論理を保持する構成でもよい。
なお、第1乃至第4の実施形態に係る各PLL回路1,1A,1B,1Cを用いた無線装置をチューナ等に用いた場合、広い周波数範囲の放送を受信できるとともに、良好な位相雑音特性によって高品位な映像信号及び音声信号を再生することができる。
また、第1乃至第4の実施形態に係る各PLL回路1,1A,1B,1Cを用いた無線装置を通信システム等に用いた場合、異なる周波数帯域を有する通信規格に対応できると共に、良好な位相雑音特性によって高品位な映像信号、音声信号及びデータ信号を受送信することができる。
以上説明したように、本発明に係る電圧制御発振回路及びそれを備えた無線通信装置によれば、温度を検出して検出された温度に対応する粗調整用の第1の制御電圧を発生して出力する温度検出手段を備えたので、発振周波数の温度マージンを削減でき、位相雑音を劣化させることなく広い発振周波数範囲を得られる。
本発明に係る電圧制御発振回路及びそれを備えた無線通信装置は、例えば、チューナや通信システム等に利用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るPLL回路1の構成を示すブロック図である。 図1の温度検出回路4及び電圧発生回路5の詳細構成の一例を示す回路図である。 図1のPLL回路1における低温から高温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。 図1のPLL回路1における高温から低温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。 図1のPLL回路1における選局処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るPLL回路1Aの構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るPLL回路1Bの構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るPLL回路1Cの構成を示すブロック図である。 図8の温度検出回路4C及び電圧発生回路5の詳細構成の一例を示す回路図である。 図1のPLL回路1を備えた無線通信装置の構成を示すブロック図である。 従来技術に係るPLL回路100の構成を示すブロック図である。 図11のPLL回路100における低温から高温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。 図11のPLL回路100における高温から低温への温度変化を示す、可変容量印加電圧Vと発振周波数fOSCとの関係を表す特性図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C…PLL回路、
2,2A,2B,2C…VCO回路、
4,4A,4C…温度検出回路、
5,5A…電圧発生回路、
6,6B…発振器、
7…基準周波数分周器、
8…発振周波数分周器、
9…位相比較器、
10…チャージポンプ、
11…LPF、
12…周波数調整コントローラ、
13,14…電流源、
15…比較器、
19…基準周波数発生器、
20…電流制御回路、
21,22…定電圧源、
30…アンテナ、
31…サーキュレータ、
32…低雑音増幅器(LNA)、
33,36…帯域通過フィルタ(BPF)、
34,37…混合器、
35…電力増幅器(PA)、
38…ベースバンド信号処理回路、
C1,C2,C3…コンデンサ、
CV…可変容量ダイオード、
L1…インダクタンス、
R1,R2,R3…抵抗、
SW1,SW2,SW3,SW4,SW5…スイッチ、
Tin…電圧印加端子、
Tc1,Tc2,Tc3…制御端子、
Tout…発振信号出力端子、
Tvc…電源制御端子。

Claims (6)

  1. 温度を検出して前記検出された温度に対応する粗調整用の第1の制御電圧を発生して出力する温度検出手段と、
    入力された微調整用の第2の制御電圧及び前記粗調整用の第1の制御電圧のいずれか一方を選択するためのスイッチ手段と、
    前記スイッチ手段により選択された制御電圧に基づいて調整される容量値を有する可変容量素子と、少なくとも1つのコンデンサと、インダクタとを含み、所定の共振周波数を有する共振回路と、
    前記共振回路を用いて前記共振周波数に対応する発振周波数を有する発振信号を発生して出力する発振手段とを備えたことを特徴とする電圧制御発振回路。
  2. 前記温度検出手段は電源電圧により動作し、入力される電源制御信号に応じて、印加される電源電圧を制御されることを特徴とする請求項1記載の電圧制御発振回路。
  3. 前記温度検出手段により検出された温度に応じて、前記発振手段の電流を制御する電流制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の電圧制御発振回路。
  4. 前記温度検出手段は、前記スイッチ手段が前記第1の制御電圧を選択しているとき、前記第1の制御電圧を一定に保持することを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の電圧制御発振回路。
  5. 当該電圧制御発振回路により出力される発振信号に基づいて前記第2の制御電圧を発生する位相同期ループ回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載の電圧制御発振回路。
  6. 無線信号を送受信する無線通信装置において、
    請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載の電圧制御発振回路と、
    前記電圧制御発振回路からの発振信号を用いて、無線信号を周波数変換する周波数変換手段とを備えたことを特徴とする無線通信装置。
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