JPWO2007108132A1 - カーボンナノチューブの生成方法 - Google Patents

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Abstract

本発明のカーボンナノチューブの生成方法では,表面に複数の突起が形成された第1の基板(10)を準備し,第2の基板上に触媒材料からなる微粒子を複数個生成し,第1の基板に形成された複数の突起(12)を第2の基板上に形成された触媒材料の微粒子に接触させて,当該複数の突起に触媒材料の微粒子を付着させ,第1の基板を炭素含有ガス雰囲気中に置いて前記触媒材料の微粒子にカーボンナノチューブを成長させる。突起間に孤立したカーボンナノチューブが生成される。

Description

本発明は,カーボンナノチューブの生成方法に関し,特に,孤立したカーボンナノチューブを架橋させて生成することができるカーボンナノチューブの生成方法に関する。
カーボンナノチューブ(Carbon Nano-Tube : CNT)を用いた電子素子の研究が盛んに行われている。カーボンナノチューブは,炭素原子の六角形の網目構造のグラフェンシートを円筒状に丸めた構造を基本とする。カーボンナノチューブは,微細化されて単層カーボンナノチューブ(シングルウオールナノチューブ(SWNT))や2層カーボンナノチューブ(ダブルウオールナノチューブ(DWNT))になると,その直径やカイラリティの違いから金属的電気特性または半導体的電気特性を有し,半導体的電気特性のカーボンナノチューブは,電子デバイスへの適用が期待できる。未だに基礎的な研究段階ではあるが,カーボンナノチューブの電子デバイスへの適用例が種々報告されている。
例えば,特許文献1では,多層カーボンナノチューブに電気的に接続される電極の構造が提案されている。これによれば,電極を形成する直前にカーボンナノチューブを切削し,炭素原子と強い化学結合をする金属を切削したカーボンナノチューブ上に形成して電極を形成する。それにより,電極とカーボンナノチューブとの接触抵抗を低減して電子デバイスへの適用を試みている。
また,特許文献2では,2層カーボンナノチューブの金属性の内層をゲート電極にし,半導体性の外層をチャネルにした電界効果トランジスタが提案されている。また,特許文献2には先行技術として,2層のカーボンナノチューブの半導体性の内層をチャネル領域にし,金属性の外層をゲート電極とした電界効果トランジスタも開示されている。
上記の通りカーボンナノチューブを利用した電子デバイスへの応用が報告されているが,半導体的性質を有する単層または2層のカーボンナノチューブを再現性良く製造する方法は,未だ数える程度しか報告されていない。そして,再現性良く半導体的性質を有する単層または2層のカーボンナノチューブを生成することは未だに困難であるので,ランダムに生成された多数のカーボンナノチューブをラマン分光や蛍光特性を評価し,所望の特性を有するカーボンナノチューブを選択して,電子デバイスの形成に利用するにとどまっている。
ラマン分光や蛍光特性の評価のためには,カーボンナノチューブが基板に接触することなく孤立して中空にぶら下がった状態で生成される必要がある。カーボンナノチューブが基板に接触していると特性評価の信号が弱くなったり,複数のカーボンナノチューブがバンドル化している(束になっている)と蛍光が見られなくなったりして,特性評価が困難になるからである。したがって,成長した多数のカーボンナノチューブのうち単独で中空に浮いた状態にあるカーボンナノチューブを選択し,それを特性評価しているのが現状である。しかも,バンドル化した状態で成長すると,所望特性のカーボンナノチューブを1個単位で取り出して基板上に担持することが困難になる。
特許文献3では,シリコン基板表面に微細な突起を形成し,感光性レジストで突起先端以外を被覆し,突起の先端のみに触媒金属を塗布し,CVD法によりその触媒金属に所望の直径のカーボンナノチューブを生成することが記載されている。この方法によれば,突起の先端からカーボンナノチューブを生成することが期待でき,単独で中空にぶら下がった状態を再現することが期待される。
WO 02/063693A1 特開2004−171903号公報 特開2004−182537号公報
上記の特許文献3の生成方法では,シリコン基板表面に突起を形成し,その先端を残して感光体レジストで被覆する工程が必要になる。しかしながら,この工程では突起の高さと感光体レジストの膜厚とを高精度に制御する必要があり,現実的な生成方法とはいえない。そして,突起先端に形成される触媒金属の大きさに依存して,成長するカーボンナノチューブの直径,層数が制御されうるが,上記と同じ理由で触媒金属の大きさを再現性良く制御することは困難である。
そこで,本発明の目的は,中空に孤立化したカーボンナノチューブを大量に且つ再現性良く生成することができるカーボンナノチューブの生成方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために,本発明の第1の側面によれば,表面に複数の突起が形成された第1の基板を準備する第1の工程と,第2の基板上に触媒材料からなる微粒子を複数個生成する第2の工程と,前記第1の基板に形成された複数の突起を前記第2の基板上に形成された触媒材料の微粒子に接触させて,当該複数の突起に触媒材料の微粒子を付着させる第3の工程と,前記第1の基板を炭素含有ガス雰囲気中に置いて前記触媒材料の微粒子にカーボンナノチューブを成長させる第4の工程とを有するカーボンナノチューブの生成方法である。
上記の第1の側面において,好ましい態様によれば,前記触媒材料が,少なくともコバルト,鉄,ニッケルを含む遷移金属である。または,前記触媒材料が,少なくともコバルト,鉄,ニッケルを含む遷移金属と,Ti,Al,Ta,TiN,TiO2のいずれかの金属とを合金化したものである。
さらに,上記の第1の側面において,好ましい態様によれば,前記第3の工程で,前記第1の基板の突起を前記第2の基板の触媒材料の微粒子に接触した状態で,所定の温度に加熱して前記突起に触媒材料の微粒子を付着させる。
さらに,上記の第1の側面において,好ましい態様によれば,前記第3の工程の前に,前記第1の工程で準備した第1の基板の複数の突起表面に,Ti,Al,Ta,TiN,TiO2のいずれかの金属層を形成する第5の工程を有する。
第1の側面において,好ましくは,前記遷移材料の微粒子が,0.5〜10nmの径を有する遷移金属微粒子であり,前記第4の工程で成長するカーボンナノチューブが1〜4nmの直径で単層または2層構造である。
上記の目的を達成するために,本発明の第2の側面によれば,表面に複数の突起が形成された第1の基板を準備する第1の工程と,第2の基板上に触媒材料からなる微粒子を複数個生成する第2の工程と,前記第1の基板に形成された複数の突起を前記第2の基板上に形成された触媒材料の微粒子に接触させて,当該複数の突起に触媒材料の微粒子を付着させる第3の工程と,前記第1の基板を成長ガス雰囲気中に置いて前記触媒材料の微粒子に細線物質を成長させる第4の工程とを有する細線物質の生成方法である。
上記第2の側面において,好ましい態様によれば,前記触媒材料がAuであり,前記細線物質がGaAs,InP,InAsを含むIII−V属の化合物半導体であり,第4の工程が,III−V属の金属ガスを成長ガスとして使用する有機金属化学気相成長法である。
上記の目的を達成するために,本発明の第3の側面によれば,基板上に触媒材料からなる微粒子を複数個生成する第1の工程と,前記基板の表面を前記複数の微粒子をマスクにしてエッチングして,先端に前記微粒子が付着した複数の突起を形成する第2の工程と,前記基板を成長ガス雰囲気中に置いて前記触媒材料の微粒子に細線物質を成長させる第3の工程とを有する細線物質の生成方法である。
本発明によれば,第1の基板の突起の先端に触媒材料の微粒子を付着させるので,そこに孤立したカーボンナノチューブまたは細線物質を再現性良く成長させることができる。
第1の実施の形態によるカーボンナノチューブの生成工程を示す断面図である。 第1の実施の形態によるカーボンナノチューブの生成工程を示す断面図である。 レーザーアブレーション法を説明する図である。 第1の実施の形態によるカーボンナノチューブの生成工程を示す断面図である。 第1の実施の形態によるカーボンナノチューブの生成工程を示す断面図である。 第1の実施の形態によるカーボンナノチューブの生成工程を示す断面図である。 CVD装置の概略構成図である。 第3の実施の形態により生成されたカーボンナノチューブCNTを示す図である。 第5の実施の形態の生成工程を示す断面図である。
符号の説明
10:第1の基板 12:突起
22:触媒材料の微粒子 CNT:カーボンナノチューブ
以下,図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し,本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
[第1の実施の形態]
図1,図2,図4,図5,図6は,第1の実施の形態によるカーボンナノチューブの生成工程を示す断面図である。図1の工程では,表面に複数の微細な針状の突起12が形成された基板,例えばシリコン基板10を準備する。この微細な突起12の形成は,例えば,シリコン基板10の表面に所定のパターンのレジスト層を形成し,それをマスクにして基板表面をエッチングして矩形断面を有する凹凸を形成し,レジスト層を除去して,所定の結晶方向に異方性を有するウエットエッチング法により凹凸の凸部を先端が鋭角な突起12に加工することで可能である。
図1の工程とべつに,図2の工程では,シリコンなどの基板20の表面に触媒材料の微粒子22を担持させる。この触媒材料は,カーボンナノチューブを成長させる場合は,例えば,ニッケル,鉄,コバルトを含む遷移金属である。または,遷移金属とTi,Al,Ta,TiN,TiO2のいずれかの金属とを混合して合金化したものである。この微粒子の径は0.5〜10nm,好ましくは1〜4nm程度に制御されたものである。
図2のように0.5〜10nm程度に径が制御された微粒子は,本発明者らが開発したレーザーアブレーション法により基板表面に生成される。この微粒子の生成方法は,Chemical Physics Letters 382 (2003) 361に詳細に紹介されている。
図3は,上記のレーザーアブレーション法を説明する図である。以下,その方法を簡単に説明する。まず,Heガスを含み圧力が1.5KPaのチャンバー30内に鉄のターゲット32をセットし,そのターゲットにNd,YAGレーザ34からのレーザービーム36を照射して鉄ターゲット32をアブレーション(切除)する。エネルギーを有するレーザービーム36の照射によりターゲット32の鉄が蒸発し,その直後に固化して微粒子40が生成される。この微粒子は,Heガス流によってチューブ状の加熱手段42の近傍を通過するときにアニールされその結晶状態が改善される。
ただし,生成される鉄の微粒子40の粒径は一定のばらつきをもっているので,DMA(Differential Mobility Analyzer)44により,粒径が0.5〜10nm,望ましくは1.0〜4.0nmの粒径を有する微粒子が選択され,チャンバー46内に導かれ,触媒材料の微粒子22として第2の基板20の表面に担持される。第2の基板20の表面に微粒子22を積もらせるために,基板20のステージ28には電圧が印加され,帯電した微粒子22が電位差によって基板20の表面に降り積もる。
次に,図4の工程では,表面に複数の突起が形成された第1の基板10を上下反対にして,多数の触媒材料の微粒子22を担持した第2の基板20に対向させ,突起12の先端を微粒子22に接触させて,突起先端に微粒子22を付着させる。その結果,図5に示したように,第1の基板10の突起12の先端に1個の微粒子22が付着した状態になる。
図4の工程では,突起12の先端を微粒子22に接触させた状態で,例えば300℃程度に加熱することで,より効率的に突起先端に微粒子を付着させることができる。この加熱温度は,鉄などの触媒金属の融点よりはかなり低いが,加熱により金属が付着しやすくなる。
図3,4では,微粒子22が隙間なく基板20の表面に担持されているが,ある程度微粒子22間に隙間があったほうが,より効果的に,図4の付着工程で突起12の先端に1個の微粒子22を分離して付着させることができる。前述したとおり,触媒金属の微粒子22の粒径を所望の値にそろえており,そのような制御された粒径の触媒金属微粒子22を利用することで,直径もそろったカーボンナノチューブを成長させることができる。したがって,突起先端にそれぞれ単一の微粒子22を付着させることが望ましい。
次に,図6の工程では,第1の基板を熱CVD装置のチャンバー内に導入し,基板を約600℃に加熱しながら,アルゴン(Ar),アセチレン(C2H2),水素(H2)の混合ガス(比率90:10:1000)で,圧力0.1〜1KPaの雰囲気内にて,触媒金属微粒子22にカーボンナノチューブCNTを成長させる。カーボンナノチューブCNTは,微粒子22の粒径に対応した直径で成長開始し,その先端は隣接する突起表面に達する。上記のCVD成長時間を所定時間,例えば30分間に設定することで,カーボンナノチューブCNTの長さを制御することができ,触媒金属微粒子22から隣接する突起22に至る中空に孤立したカーボンナノチューブCNTを成長させることができる。
図7は,上記のCVD装置の概略構成図である。この装置は,チャンバー50内にステージ52と,ホットフィラメントからなる加熱手段54とが設けられている。ホットフィラメント54には電圧56が印加され発熱し,ステージ52上に載置された第1の基板の表面を加熱する。そして,チャンバー50内には,成長ガスとしてアルゴン(Ar),アセチレン(C2H2),水素(H2)の混合ガス(比率90:10:1000)58が導入され,内部は圧力0.1〜1KPaに維持される。ホットフィラメントの加熱により,第1の基板10の表面は600℃程度に加熱される。それにより,触媒金属微粒子22からカーボンナノチューブCNTが成長する。
本発明者らによると,鉄の微粒子22の径を0.5〜4nm程度にそろえることで,直径1〜4nm程度で1層または2層のカーボンナノチューブを成長することができた。したがって,先端12に単一の鉄の微粒子22を付着させることで,直径のそろったそして層数のそろったカーボンナノチューブを孤立して生成することができる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では,触媒材料として遷移金属の鉄,コバルト,ニッケルを利用した。第2の実施の形態では,これらの触媒金属と,Ti,Al,Ta,TiN,TiO2のいずれかの金属とを混合したものを使用する。そのために,図3で示したターゲット32を,上記の混合金属材料に代える。これにより,同様の製法によって,第2の基板20表面に混合金属の微粒子22を担持させることができる。それ以外の工程は,第1の実施の形態と同じである。
具体例としては,図3にて,コバルト80%,チタン20%の混合基板をターゲット32にしてレーザーアブレーションすることで,両金属が混合した微粒子が生成される。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では,図1に示した第1の基板10の針状の突起12の表面にあらかじめスパッタ法によりTi,Al,Ta,TiN,TiO2のいずれかの金属膜を1nm程度の膜厚に形成する。そして,図2,4,5の手順で突起12にコバルトなどの触媒金属微粒子22を付着させ,熱CVD法またはホットフィラメントCVD法により,カーボンナノチューブを成長する。
図8は,第3の実施の形態により生成されたカーボンナノチューブCNTを示す図である。針状の突起12の表面にチタン膜12が形成され,その上に付着されたコバルト微粒子22にカーボンナノチューブCNTが成長している。このカーボンナノチューブの化学気相成長では,基板を例えば650℃に加熱し,アルゴン,エタノールなどのアルコール,水素の混合ガスを導入し,圧力0.1KPaに維持して,約40分間保持する。
上記のようにチタン膜12をあらかじめ形成しておくことで,成長するカーボンナノチューブCNTはチタン膜12との間に低抵抗のオーミックコンタクトを形成する。同様に,成長するカーボンナノチューブCNTの先端もチタン膜との間に低抵抗のオーミックコンタクトを形成する。この点については,本発明者らの論文(Japanese Journal of Applied Physics Vol. 43, No. 4B, 2004,
pp.1856-1859)に詳述されている。
上記のコバルト微粒子は,他の遷移金属の微粒子,遷移金属とTi,Al,Ta,TiN,TiO2のいずれかの金属との混合物の微粒子であってもよい。
[第4の実施の形態]
上記第1〜第3の実施の形態では,カーボンナノチューブの生成方法を示した。第4の実施の形態では,カーボンナノチューブではなく,III−V属の化合物半導体である細線物質の生成方法である。
図1にて針状の突起12を有する第1の基板10を準備する。そして,図2にて,第2の基板20の表面に,触媒金属,例えば金の微粒子22を担持させる。そして,図4,図5と同様にして,第1の基板10の突起12の先端に金の微粒子22を付着させる。その後,第1の基板をMOCVD(有機金属化学気相成長)装置内に搬入し,III−V属の金属ガス雰囲気中で触媒微粒子22にIII−V属の化合物半導体である細線物質を成長させる。この細線物質は,図6に示したカーボンナノチューブCNTと同様に,触媒微粒子22から成長し,隣接する突起12の表面に達する細いロッド状の物質となる。
[第5の実施の形態]
図9は,第5の実施の形態の生成工程を示す断面図である。この方法では,工程(a)に示すとおり,第1の基板10の表面に,前述の方法により触媒材料の微粒子22を生成する。そして,工程(b)に示すとおり,その微粒子22をマスクにして,第1の基板10の表面を例えばイオンミリング法によりエッチングして,針状の突起12を形成する。その結果,基板10の表面の突起12の先端に触媒材料の微粒子22を付着した状態を形成することができる。つまり,図5と同じ状態である。
その後は,図6,7で説明したCVD方法により,触媒材料の微粒子22にカーボンナノチューブなどを孤立して成長させる。
第5の実施の形態によれば,複数の突起の先端に触媒微粒子を孤立して付着させた構造を容易に形成することができる。
以上の第1〜第5の実施の形態における化学気相成長の成長ガスは,アセチレン,アルコール以外にも炭素含有液体を気化させたガスであってもよく,水素H2以外にも窒素N2であってもよく,さらに,アルゴンAr以外にもヘリウムHeであっても良い。そして,成長ガスは,炭化水素,アルコールなどの炭素含有液体を気化させたガスを単独で使用してもよく,または水素,窒素,アルゴン,ヘリウムの少なくとも1つと混合した混合ガスを使用してもよい。
以上説明したとおり,本実施の形態によれば,空中にぶら下がった孤立したカーボンナノチューブや細線物質を再現性良く生成することができる。したがって,所望の特性を有するカーボンナノチューブの量産化に寄与することができる。
本発明によれば,孤立したカーボンナノチューブなどの細線物質を再現性よく生成することができる。

Claims (13)

  1. 表面に複数の突起が形成された第1の基板を準備する第1の工程と,
    第2の基板上に触媒材料からなる微粒子を複数個生成する第2の工程と,
    前記第1の基板に形成された複数の突起を前記第2の基板上に形成された触媒材料の微粒子に接触させて,当該複数の突起に触媒材料の微粒子を付着させる第3の工程と,
    前記第1の基板を炭素含有ガス雰囲気中に置いて前記触媒材料の微粒子にカーボンナノチューブを成長させる第4の工程とを有するカーボンナノチューブの生成方法。
  2. 請求項1において,
    前記触媒材料が,少なくともコバルト,鉄,ニッケルを含む遷移金属であるカーボンナノチューブの生成方法。
  3. 請求項1において,
    前記触媒材料が,少なくともコバルト,鉄,ニッケルを含む遷移金属と,Ti,Al,Ta,TiN,TiO2のいずれかの金属とを合金化したものであるカーボンナノチューブの生成方法。
  4. 請求項2または3において,
    前記第3の工程で,前記第1の基板の突起を前記第2の基板の触媒材料の微粒子に接触した状態で,所定の温度に加熱して前記突起に触媒材料の微粒子を付着させるカーボンナノチューブの生成方法。
  5. 請求項1において,
    前記第3の工程の前に,前記第1の工程で準備した第1の基板の複数の突起表面に,Ti,Al,Ta,TiN,TiO2のいずれかの金属層を形成する第5の工程を有するカーボンナノチューブの生成方法。
  6. 請求項1において,
    前記遷移材料の微粒子が,0.5〜10nmの径を有する遷移金属微粒子であり,前記第4の工程で成長するカーボンナノチューブが1〜4nmの直径で単層または2層構造であるカーボンナノチューブの生成方法。
  7. 請求項1において,
    前記第2の工程では,前記触媒材料にエネルギービームを照射して気化させ,気化した触媒材料を微粒子化させ,当該微粒子のうち所定の径の微粒子を選択して,前記第2の基板上に積もらせるカーボンナノチューブの生成方法。
  8. 請求項1において,
    前記第4の工程は,前記炭素含有ガスが,炭化水素もしくはアルコールなどの炭素含有液体を気化させたガスであり,当該炭素含有ガス単独あるいはそれとH2,N2,Ar,Heの少なくとも一つと混合した混合ガスである化学気相成長法であるカーボンナノチューブの生成方法。
  9. 表面に複数の突起が形成された第1の基板を準備する第1の工程と,
    第2の基板上に触媒材料からなる微粒子を複数個生成する第2の工程と,
    前記第1の基板に形成された複数の突起を前記第2の基板上に形成された触媒材料の微粒子に接触させて,当該複数の突起に触媒材料の微粒子を付着させる第3の工程と,
    前記第1の基板を成長ガス雰囲気中に置いて前記触媒材料の微粒子に細線物質を成長させる第4の工程とを有する細線物質の生成方法。
  10. 請求項9において,前記触媒材料がAuであり,前記細線物質がGaAs,InP,InAsを含むIII−V属の化合物半導体である細線物質の生成方法。
  11. 請求項10において,前記第4の工程が,前記III−V属の金属ガスを成長ガスとして使用する有機金属化学気相成長法である細線物質の生成方法。
  12. 基板上に触媒材料からなる微粒子を複数個生成する第1の工程と,
    前記基板の表面を前記複数の微粒子をマスクにしてエッチングして,先端に前記微粒子が付着した複数の突起を形成する第2の工程と,
    前記基板を成長ガス雰囲気中に置いて前記触媒材料の微粒子に細線物質を成長させる第3の工程とを有する細線物質の生成方法。
  13. 請求項12において,前記触媒材料が少なくともコバルト,鉄,ニッケルを含む遷移金属であり,前記細線物質がカーボンナノチューブである細線物質の生成方法。
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