JPWO2007091386A1 - 気体供給装置及び気体供給方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器外へ溶融金属を適切な流速で供給すること。【解決手段】この装置は、気体通路に接続可能なエアーホースと、エアーホース及び気体通路を容器へ加圧気体を供給するための加圧気体供給部と、容器内へエアーホースを介して加圧気体を流入することにより容器内から流路及び配管を介して容器外へ供給される溶融金属の流速を測定する測定部と、測定部により測定された流速が所定値となるように容器へ供給される加圧気体の圧力値を制御する制御部とを具備する。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば溶融したアルミニウムの供給に用いられる容器に加圧気体を供給するための気体供給装置及び気体供給方法に関する。
多数のダイキャストマシーンを使ってアルミニウムの成型が行われる工場では、工場内ばかりでなく、工場外からアルミニウム材料の供給を受けることが多い。この場合、溶融した状態のアルミニウムを収容した容器を材料供給側の工場から成型側の工場へと公道を介して搬送し、溶融した状態のままの材料を各ダイキャストマシーンへ供給することが行われている。従来から用いられている容器は、溶融金属が貯留される容器本体の側壁に供給用の流路を設けたいわば急須のような構造を有している。この容器を傾けることにより流路から成型側の保持炉に溶融金属が供給される(特許文献1参照)。
特公平4−4646号
本発明者らは、安全性や作業性などの見地から加圧式の容器を開発した。この加圧式の容器も公道を介して工場間を搬送することができる。そのために様々な工夫がなされている。
このようなシステムにおいては、容器内に加圧気体を導入することによって、容器から保持炉側へ溶融アルミニウムを供給している。保持炉への溶融アルミニウム供給は、容器内を、例えば3段階にわたって加圧気体の圧力値を変えて行われる。
保持炉への溶融金属供給の際、段階的に加圧気体の圧力値を変えても、容器から流出する溶融金属の流速を所定の範囲となるよう十分に安定させることができなかった。このため、流速が所定の範囲外となると、溶融金属が保持炉内に貯留される溶融金属の液面で飛散し、溶融金属の酸化物が増え、溶融金属の品質に影響を及ぼす。
本発明は、このような課題に対処するもので、容器外へ溶融金属を適切な流速で供給することができる気体供給装置及び気体供給方法を提供することを目的としている。
本発明に係る気体供給装置は、公道を介して第1の工場から第2の工場に搬送することが可能な構造とされた容器であって、溶融金属を貯留可能で、容器外部と容器内部との間の気体通路及び内底部から上面部の配管取付部に向けて設けられ、加圧により内部から外部に溶融金属を導出するための流路を有する密閉型の容器本体と、前記配管取付部において前記流路に連通し、前記配管取付部から上方に延びて所定の位置でほぼ水平方向に曲がり、所定の位置で下方に向かい、先端部の導出口が下方を向いている配管とを具備する容器に少なくとも加圧気体を供給する気体供給装置において、前記気体通路に接続可能なエアーホースと、前記エアーホース及び前記気体通路を前記容器へ加圧気体を供給するための加圧気体供給部と、前記容器内へ前記エアーホースを介して加圧気体を流入することにより前記容器内から前記流路及び前記配管を介して前記容器外へ供給される溶融金属の流速を測定する測定部と、前記測定部により測定された流速が所定値となるように前記容器へ供給される前記加圧気体の圧力値を制御する制御部とを具備する。
本発明によれば、流速を計測し、それに応じて容器へ供給する加圧気体の圧力値を制御しているので、容器から供給される溶融金属の流速が所定の範囲内におさまるように制御することができ、流路及び配管の劣化速度を遅くしつつ、かつ作業効率よく、品質劣化のない溶融金属を供給することができる。すなわち、供給される溶融金属の流速が遅いと流路及び配管の寿命が長い反面、作業効率が悪くなり、また流速が速いと作業効率は良い反面、流路及び配管の寿命が短くなる。また、容器から流出される溶融金属の流速が早いと、容器から供給される溶融金属を貯留する保持炉内の溶融金属の液面で溶融金属が飛散し、溶融金属の酸化物が増えて溶融金属の品質が劣化する。一方、溶融金属の流速が遅い場合においても、同様に溶融金属の飛散が生じて溶融金属の品質が劣化する。本発明は、これらの事情を考慮し、流速を計測し、それに応じて容器へ供給する加圧気体の圧力値を制御するので、常に最適な流速とすることができる。
前記流路及び前記配管の内径は65〜85mmの径を有するようにしてもよい。
このような構成によれば、溶融金属を容器内から流出する際に容器内を非常に小さな圧力で加圧すればよくなる。すなわち、溶融金属が流路を上方に向けて流れる際に、流路に存在する溶融金属自体の重量及び流路や配管の内壁の粘性抵抗の2つパラメータが溶融金属の流れを阻害する抵抗に大きな影響を及ぼしているものと考えられる。ここで、内径が65mmより小さいときには流路を流れる溶融金属はどの位置においても溶融金属自体の重量と内壁の粘性抵抗の両方の影響を受けているが、内径が65mm以上となると流れのほぼ中心付近から内壁の粘性抵抗の影響を殆ど受けない領域が生じ始め、その領域が次第に大きくなる。この領域の影響は非常に大きく、溶融金属の流れを阻害する抵抗が下がり始める。従って、溶融金属を容器内から流出する際に容器内を非常に小さな圧力で加圧すればよくなる。一方、内径が85mmを超えると、溶融金属自体の重量が溶融金属の流れを阻害する抵抗として非常に支配的となり、溶融金属の流れを阻害する抵抗が大きくなってしまう。従って、第1流路の径を65〜85mmとすることにより、溶融金属を容器内から流出する際に容器内を非常に小さな圧力で加圧すればよくなる。
前記所定値は12〜18kg/sであるようにしてもよい。
このような構成によれば、溶融金属供給時の飛散を防止して酸化物を極力減らすことができ品質が安定した溶融金属を得ることができる。また、流路の寿命の劣化速度を遅くしつつ、作業効率が良い。すなわち、流速が12kg/sよりも遅いと、流路の寿命が長い一方で溶融金属供給に時間がかかり作業効率が悪く、また溶融金属が飛散して酸化物が増えて溶融金属の品質が劣化する。一方、流速が18kg/sよりも速いと、溶融金属供給に要する時間を短くすることができ作業効率が良くなる一方で流路の寿命が短くなり、また溶融金属が飛散して酸化物が増えて溶融金属の品質が劣化する。従って、流速を12〜18kg/sとすることにより、溶融金属供給時の飛散を防止して酸化物を極力減らすことができ品質が安定した溶融金属を得ることができる。
前記容器内を前記エアーホースを介して減圧する真空ポンプを具備し、前記測定部は、前記容器内を前記真空ポンプにより排気することにより前記配管及び前記流路を介して前記容器内へ供給される溶融金属の流速を測定し、前記制御部は、前記測定手段により測定された流速が所定値となるように前記真空ポンプの排気量を制御するようにしてもよい。
本発明によれば、流速を計測し、それに応じて容器を排気する排気量を制御しているので、容器へ供給される溶融金属の流速が所定の範囲内におさまるように制御することができ、流路及び配管の劣化速度を遅くしつつ、かつ作業効率よい。すなわち、供給される溶融金属の流速が遅いと流路及び配管の寿命が長い反面、作業効率が悪くなる。また、供給される溶融金属の流速が早いと作業効率が良くなる反面、流路及び配管の寿命が短くなる。本発明は、これらの事情を考慮し、流速を計測し、それに応じて容器を排気する排気量を制御するので、常に最適な流速とすることができる。
当該気体供給装置は、前記容器を搬送するためのフォークリフトに搭載してもよい。
本発明に係る気体供給方法は、公道を介して第1の工場から第2の工場に搬送することが可能な構造とされた容器であって、溶融金属を貯留可能で、容器外部と容器内部との間の気体通路及び内底部から上面部の配管取付部に向けて設けられ、加圧により内部から外部に溶融金属を導出するための流路を有する密閉型の容器本体と、前記配管取付部において前記流路に連通し、前記配管取付部から上方に延びて所定の位置でほぼ水平方向に曲がり、所定の位置で下方に向かい、先端部の導出口が下方を向いている配管とを具備する容器に少なくとも加圧気体を供給する気体供給方法において、前記気体通路に接続可能なエアーホース及び前記気体通路を介して前記容器へ加圧気体を供給し、前記容器内へ前記エアーホースを介して加圧気体を流入することにより前記容器内から前記流路及び前記配管を介して前記容器外へ供給される溶融金属の流速を測定し、前記定された流速が所定値となるように前記容器へ供給される前記加圧気体の圧力値を制御する。
前記容器内を前記エアーホースを介して減圧し、前記容器内を減圧することにより前記配管及び前記流路を介して前記容器内へ供給される溶融金属の流速を測定し、前記測定された流速が所定値となるように前記減圧の程度を制御してもよい。
本発明によれば、容器の内外の圧力差を利用して外部との間で溶融金属が流通可能な流路及び配管の劣化速度を遅くしつつ、かつ作業効率よく、品質劣化のない溶融金属を供給することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
溶融金属供給システムは、溶融金属、例えば溶融アルミニウムを貯留する容器と、この容器を保持し運搬する車両としての運搬車両とを有する。
図1は本発明の一実施形態に係る運搬車両の外観を示す側面図、図2はその平面図である。
この運搬車両1は、基本的には例えばフォークリフトによって基台部が構成され、ほぼ中央に設けられた運転席2と、前方に設けられたフォーク部3とを有し、このフォークリフトを基台としてこの上に加減圧ユニット4を搭載して構成される。
加減圧ユニット4は、後述する容器100に供給される加圧用の気体を貯留する2つのレシーバタンク5、これらレシーバタンク5に加圧用の気体を供給するためのエアコンプレッサ6、容器内を減圧するための真空ポンプ7及びフィルタ8等を有する。
緊急停止部9は、運転席2の一側面の前方側に設けられている。これにより、運転席2に乗車した運転者が緊急停止部9に設けられた緊急停止用のレバー10にアクセスできるようにされている。
加減圧ユニット4と緊急停止部9とは配管11により接続され、加減圧ユニット4は緊急停止部9を介してエアーホース12と連通されている。加減圧ユニット9から供給された加圧用の気体は、第2流路としての配管11及びエアーホース12を介してエアーホース12の先端から吐出されるようになっている。
エアーホース12の先端には、容器100に設けられたジョイント部13との間で着脱可能なジョイント部14が設けられている。そして、エアーホース12の先端のジョイント部14を容器100のジョイント部13に接続し、加減圧ユニット4のレシーバタンク5からエアーホース12を介して容器100内に加圧用の気体を供給することで、容器100内を加圧できるようになっている。同様に、エアーホース12の先端のジョイント部14を容器100のジョイント部13に接続し、加減圧ユニット4の真空ポンプ7によりエアーホース12を介して容器100内を減圧できるようになっている(図3参照)。
フォーク部3は、容器100の底部裏面に設けられた1対のチャンネル部材171に対して着脱可能なフォーク15と、このフォーク15を昇降する昇降機構16を有する。また、フォーク41の表面にはロードセル153が配置されている。ロードセル153は容器100の重量を計測し、それを電気信号に変換するものであり、その信号は後述する圧力開閉器22に随時入力される。
図3は加減圧ユニット4の構成を示す図である。図6は、溶融アルミニウムを容器100外に供給する際の溶融アルミニウムの流速と容器100内の圧力値との関係を示すグラフである。
図3に示すように、加減圧ユニット4は、少なくとも走行用のエンジン17による当該運搬車両1の走行中又はアイドリング中に、当該エンジン17によって駆動される発電機18と、発電機18により発電された電力により駆動されるエアコンプレッサ6とを有する。このエアコンプレッサ6は運搬車両がバッテリーとモーターにより動作するものであるときにはバッテリーにより駆動され、この場合にはエアコンプレッサの駆動は運搬車両の走行やアイドリングとは独立に行うことができる。
そして、エアコンプレッサ6により圧縮された加圧用の気体はレシーバタンク5に蓄積されるようになっている。つまり、運搬車両1の走行中又はアイドリング中に一旦エアコンプレッサ6からレシーバタンク5に圧縮された気体が蓄積されるようになっている。従って、レシーバタンク5がエアコンプレッサ6と容器100との間のいわばバッファのような役割を果たすことになる。従って、容器100から外部に溶融アルミニウムを供給する際に容器100内を安定した圧力で加圧することができる。またレシーバタンクへの気体のチャージを常時行うことができ、溶融アルミニウムの外部への供給をいつでも、どこでも、非常にフレキシブルに行うことができるようになる。
このようなに安定して容器100内を加圧することは本発明者等の知見によれば非常に重要である。容器100内を加圧する際にその圧力が不安定であると、容器100の配管の先端から気体を含んだ溶融アルミニウムの不意な噴出等を出来するからである。
コンプレッサ6とレシーバタンク5との間の配管19上にはコンプレッサ6側から順番に第1の逆止弁20、ラインフィルタ8a、エアドライヤ8b、第2の逆止弁21設けられている。第1の逆止弁20及び第2の逆止弁21は、ともにレシーバタンク5側からコンプレッサ6側への気体の逆流を防止するためのものである。第1の逆止弁20は、例えばコンプレッサ6の停止時にラインフィルタ8a及びエアドライヤ8b側からコンプレッサ6への気体の逆流を防止するものであり、特にラインフィルタ8aの直近に設けられていることが好ましい。これにより、コンプレッサ6とラインフィルタ8aとの間の配管19aの汚れや詰まりをより効果的に防止できる。
ラインフィルタ8aは、コンプレッサ6からレシーバタンク5に送出される気体から水滴及び油分を除去するフィルタである。エアドライヤ8bは、コンプレッサ6からレシーバタンク5に送出される気体を乾燥させるフィルタである。
第2の逆止弁21は、レシーバタンク5からコンプレッサ6への気体の逆流を防止するものである。レシーバタンク5と第2の逆止弁21との間の配管19b上には圧力開閉器22が接続されている。
第1制御手段としての圧力開閉器22は、圧力センサ23及びCPU24を備える。圧力センサ23は、レシーバタンク5の圧力を検出し、この検出結果に基づきコンプレッサ6のオン/オフを制御する。例えば、レシーバタンク5の圧力が所定値以下になったときにコンプレッサ6をオンにし、逆にレシーバタンク5の圧力が所定値以上になったときにコンプレッサ6の電源をオフにする。詳細については後述するが、レシーバタンク5の圧力値はCPU24によって算出される。
コンプレッサ6と第1の逆止弁20との間の配管19aには、大気開放用の配管19cが接続されている。配管19cの一端はリーク弁25を介して大気開放されるようになっている。このリーク弁25は圧力開閉器22におけるCPU24によって開閉の制御が行われるようになっている。
CPU24では、容器100内の溶融アルミニウムを容器100外に供給する際のロードセル153から入力された信号を基にして、溶融アルミニウムの時間あたりの流量、すなわち第1流速が計算される。言い換えると、容器100の重量の経時変化から流速が算出される。ここでロードセル153及びCPU24は計測手段として機能する。そして、この第1流速が所定値の範囲内でない場合、例えば12〜18kg/s内でない場合、第1流速がこの範囲内となるように容器100内へ流入する加圧気体の圧力値がCPU24によって算出され、圧力センサ23にその情報が入力される。CPU24は、レシーバタンク5の圧力がこの所定値より低くなったときにコンプレッサ6をオンするのに先立ち、閉状態にあるリーク弁5を開状態とする。これにより、コンプレッサ6と第1の逆止弁20との間の配管19a内が大気圧に復帰する。その後、CPU24は、コンプレッサ6をオンにし、所定時間経過後に開状態にあるリーク弁25を閉状態とする。このように配管19a内を一旦大気圧に復帰させることにより、コンプレッサ6をより小さなパワーで立ち上げることが可能となり、コンプレッサ6の小型化を図ることができる。
このように、本実施形態においては、容器100から第1流路としての流路157及び配管144の内径部分の流路172を介して流出される溶融アルミニウムの第1流速を計測し、その計測結果を基に容器100内に流入する加圧気体の圧力値を制御している。これにより、容器100から流出される溶融アルミニウムの流速を所定の範囲内、例えば本実施形態においては、12〜18kg/s内とすることができ、品質劣化のない溶融アルミニウムを供給することができる。尚、本実施形態において、図6に示すように、溶融アルミニウムの流速を12〜18kg/sとする場合には容器100内を30〜35kPa程度の加圧状態にすればよい。ここで、溶融アルミニウムの流速が遅いと配管の寿命が長い反面、作業効率が悪くなり、また流速が速いと作業効率が良い反面、配管の寿命が短くなる。また、容器100から流出される溶融アルミニウムの第1流速が早いと、容器100から供給される溶融アルミニウムを貯留する保持炉内の溶融アルミニウムの液面で溶融アルミニウムが飛散し、溶融アルミニウムの酸化物が増えて溶融アルミニウムの品質が劣化する。一方、溶融アルミニウムの第1流速が遅い場合においても、同様に溶融アルミニウムの飛散が生じて溶融アルミニウムの品質が劣化する。本実施形態は、これらの事情を考慮して、第1流速を12〜18kg/s、更に好ましくは15kg/s程度としている。第1流速が12kg/sよりも遅いと、配管の寿命が長い反面、溶融アルミニウム供給に時間がかかり作業効率が悪く、また、溶融アルミニウムの酸化物が増えて溶融アルミニウムの品質が劣化する。一方、第1流速が18kg/sよりも速いと、溶融アルミニウム供給に要する時間を短くすることができ作業効率が良くなる反面、配管の寿命が短くなり、また、溶融アルミニウムの酸化物が増えて溶融アルミニウムの品質が劣化する。従って、流速を12〜18kg/sとすることにより、溶融アルミニウム供給時の飛散を防止して酸化物を極力減らすことができ品質が安定した溶融アルミニウムを得ることができる。尚、上述の第1流速値は、溶融アルミニウムが外部に供給されるときに通過する後述する容器100の流路157及びこれに続く配管144の内径が65mm〜85mm程度の場合に適した数値である。
真空ポンプ7は、第2制御手段としての制御部80によってその排気量が制御されている。容器100内への溶融アルミニウムの供給は、図3に示すように、配管144に別の配管を取り付け、それを溶融アルミニウム201が貯留されている貯留槽200内にいれた状態で、容器100内を真空ポンプ7によって排気して行われる。制御部80では、容器100内への溶融アルミニウム供給の際のロードセル153から入力された信号を基に、容器100内へ供給される溶融アルミニウムの時間あたりの流量、すなわち第2流速が計算される。そして、この第2流速が所定の流速範囲内でない場合、例えば12〜18kg/s内でない場合に、この流速範囲内となるように容器100内を排気する真空ポンプ7の排気量が算出され、その算出値内となるように真空ポンプ7は制御部80によって制御される。
このように、本実施形態においては、容器100へ第1流路としての流路157及び配管144の内径部分の流路172を介して供給される溶融アルミニウムの第2流速を計測し、その計測結果を基に、容器100内を排気する真空ポンプ7の排気量を制御している。これにより、容器100へ供給される溶融アルミニウムの第2流速を所定の範囲内、例えば本実施形態においては、12〜18kg/s内とすることができ、配管144の劣化速度を遅くしつつ作業効率を良くすることができる。すなわち、溶融アルミニウムの第2流速が遅いと配管の寿命が長い反面、作業効率が悪くなり、また第2流速が速いと作業効率が良い反面、配管の寿命が短くなるので、本実施形態の如く容器100へ供給される溶融アルミニウムの第2流速を所定の範囲内、例えば12〜18kg/s内とすることにより、配管の劣化速度を遅くしつつ作業効率を良くすることができる。尚、第2流速値は、後述する溶融アルミニウムが外部に供給されるときに通過する流路157及びこれに続く配管144の内径が65mm〜85mm程度の場合に適した数値である。
本実施形態では、レシーバタンク5より下流側(容器100に近い方の側)の配管に比べてレシーバタンク5より上流側の配管の方が例えば配管径が2/3程度細い。これは、レシーバタンク5から容器100には一度により多量の気体が圧送されるのに対して、コンプレッサ6からレシーバタンク5には徐々に気体が送出されるからである。
そして、本実施形態では、ラインフィルタ8a及びエアドライヤ9bをレシーバタンク5より下流側ではなく、レシーバタンク5より上流側、即ちレシーバタンク5とコンプレッサ6との配管19上に設けることにより、即ち単位時間あたりの気体流量がより小さく配管の細い側に設けることによりこれらのラインフィルタ8a及びエアドライヤ8bを小型化することができる。
レシーバタンク5は加圧気体用配管26に接続され、この加圧気体用配管26は例えば三方弁からなる切替弁27に接続されている。また、真空ポンプ7も同様に真空用配管28に接続され、この真空用配管28が切替弁27に接続されている。切替弁27は、エアーホース12側と加圧気体用配管26との接続及びエアーホース12側と真空用配管28との接続の切替を行うようになっている。この切替弁27は、圧力計29、リリーフ弁30、リーク弁31、緊急停止部9及びフィルタを介してエアーホース12の一端に接続されている。
加圧気体用配管26には、レシーバタンク5側(上流側)からコントロール弁32及びリーク弁33が接続されている。真空用配管28には、真空ポンプ7側(下流側)からコントロール弁34及びリーク弁35が接続されている。
各コントロール弁32、34は、加圧気体用配管26内及び真空用配管28内の圧力をそれぞれ調整し、また、それぞれの配管の連通及び遮断(オン/オフ)も行うようになっている。
フィルタ51は、容器100側から送出される油やアルミニウム粉、アルミニウム片等の塵埃等が運搬車両側の弁類や緊急停止部9に流れ込み、これらが詰まって作動しなくなることを防止するものである。かかるフィルタ51を容器100側に設けることも考えられるが、それでは容器100ごとにフィルタを設ける必要が生じる。本発明では、運搬車両1側にこのようなフィルタ51を設けることで、必要とされるフィルタの数を減らすことができる。
本発明者等の知見によれば、レシーバタンク5側から容器側への塵埃等の量に比べ容器側からレシーバ5側への塵埃等の量の方が非常に多量となっている。本実施形態では、特に弁類や緊急停止部9より下流側にこのようなフィルタ51を設けることにより、容器100側から送出される塵埃等によってリリーフ弁30やその他の弁が詰まるようなことを防止することができる。ただし、フィルタ51をこれよりも上流に配置しても、また複数箇所に設けても勿論構わない。例えばフィルタ51を切替弁27とリリーフ弁30との間に設けてもよく、フィルタ31を切替弁27とリーク弁33との間に設けてもよい。
これらの圧力コントロール弁及び弁系は電子的に電気制御盤(図示を省略)で制御されるようになっており、手元操作盤(図示を省略)の操作により容器100内と外部との間の圧力差を調整できるようになっている。
緊急停止部9は、例えば溶融アルミニウムの受け側があふれそうな場合などの緊急の場合などに容器への加圧を停止しようとする場合に用いるものである。
次に、容器100について説明する。
図4はこのようなシステムに用いられる溶融金属供給用容器の構成を示す平面図、図5は図4におけるA−A断面図である。
溶融金属供給用容器100は、有底で筒状の本体150の上部開口部151に大蓋152が配置されている。本体150及び大蓋152の外周にはそれぞれフランジ153、154が設けられている。これらフランジ間をボルト155で締めることで本体150と大蓋152が固定されている。なお、本体150や大蓋152は例えば外側(フレーム)が金属(例えば鉄)である。フレームの内側は耐火材により構成され、外側の金属と耐火材との間には断熱材が介挿されている。
本体150の外周の1箇所には、本体150内部から配管144に連通する流路157が設けられた配管取付部58が設けられている。
配管取付部158における流路157は、本体150内周の該容器本体底部150aに近い位置に設けられた開口157aを介し、該本体150外周の上部157bに向けて延在している。この配管取付部158の流路157に連通するように配管144が固定されている。配管144は例えばΓ字状の形状を有している。配管144のフレームは例えば鉄などの金属からなり、その内部には、内張りとしてライニングが形成されている。このライニングは、耐火材からなる。そしてこのライニングの内側が溶融金属の流路172として形成されている。耐火材としては例えば緻密質の耐火系セラミック材料をあげることができる。
配管取付部158近傍の配管144の周囲には、この配管144を包囲するように、保温部材156aが配設されている。これにより、配管144側が流路157側の熱を奪い、流路157の温度低下が発生することを極力抑えることができる。特に、配管取付部158近傍の配管144の周囲は溶融金属が冷えやすくしかも容器搬送の際に液面が丁度揺れる位置にある。したがって、このように配管取付部158近傍の配管144の周囲を保温部材156aにより包囲することでこの位置における溶融金属の固化を防止することができる。
流路157及びこれに続く配管144の有効内径はほぼ等しく、65mm〜85mm程度が好ましい。従来からこの種の配管の内径は50mm程度であった。これはそれ以上であると容器内を加圧して配管から溶融金属を導出する際に大きな圧力が必要であると考えられていたからである。これに対して本発明者等は、流路157及びこれに続く配管144の内径としてはこの50mmを大きく超える65mm〜85mm程度が好ましく、より好ましくは70mm〜80mm程度、更には好ましくは流路157は70mm、配管144の内径は80mmであることを見出した。
すなわち、溶融金属が流路157や配管144を上方に向けて流れる際に、流路157や配管144に存在する溶融金属自体の重量及び流路や配管の内壁の粘性抵抗の2つパラメータが溶融金属の流れを阻害する抵抗に大きな影響を及ぼしているものと考えられる。ここで、内径が65mmより小さいときには流路157を流れる溶融金属はどの位置においても溶融金属自体の重量と内壁の粘性抵抗の両方の影響を受けている。ところが、内径が65mm以上となると流れのほぼ中心付近から内壁の粘性抵抗の影響を殆ど受けない領域が生じ始め、その領域が次第に大きくなることを発明者らは見いだした。この領域の影響は非常に大きく、溶融金属の流れを阻害する抵抗が下がり始める。溶融金属を容器内から導出する際に容器内を非常に小さな圧力で加圧すればよくなる。つまり、従来はこのような領域の影響は全く考慮に入れず、溶融金属自体の重量だけが溶融金属の流れを阻害する抵抗の変動要因として考えられており、作業性や保守性等の理由から内径を50mm程度としていた。一方、内径が約85mmを超えると、溶融金属自体の重量が溶融金属の流れを阻害する抵抗として非常に支配的となり、溶融金属の供給に必要な圧力が高くなってしまう。本発明者等の実施による結果によれば、約65mm〜約80mm程度の内径が容器内の圧力を非常に小さな圧力で加圧すればよく、標準化及び作業性の観点から最も好ましい。すなわち、配管径は50mm、60mm70mm、と10mm単位で標準化されており、配管径がより小さい方が取り扱いが容易で作業性が良好だからである。
上記の大蓋152のほぼ中央には開口部160が設けられ、開口部160には取っ手161が取り付けられたハッチ162が配置されている。ハッチ162は大蓋152上面よりも少し高い位置に設けられている。ハッチ162の外周の1ヶ所にはヒンジ163を介して大蓋152に取り付けられている。これにより、ハッチ162は大蓋152の開口部60に対して開閉可能とされている。また、このヒンジ163が取り付けられた位置と対向するように、ハッチ162の外周の2ヶ所には、ハッチ162を大蓋152に固定するためのハンドル付のボルト164が取り付けられている。大蓋152の開口部160をハッチ162で閉めてハンドル付のボルト164を回動することでハッチ162が大蓋152に固定されることになる。また、ハンドル付のボルト164を逆回転させて締結を開放してハッチ162を大蓋152の開口部160から開くことができる。そして、ハッチ162を開いた状態で開口部160を介して容器100内部のメンテナンスや予熱時のガスバーナの挿入が行われるようになっている。
ハッチ162の中心から所定の距離を離れた位置には、容器100の内外を貫通する第1〜第3の貫通孔165a〜165cが設けられている。第1の貫通孔165aは配管144側に設けられ、第2の貫通孔165b及び第3の貫通孔165cは、第1の貫通孔165aとは反対側に設けられている。これにより、第1の貫通孔165aと第2の貫通孔165b及び第3の貫通孔165cとの距離は第2の貫通孔165bと第3の貫通孔165cとの距離よりも長くなるようにされている。
各貫通孔165a〜165cには螺子山が切られている。第1及び第2の貫通孔165a、165bには、カプラの一方を構成するプラグ168a、168bが取り付けられている。第1の貫通孔165aには、第1の電極棒169aが挿通された第1のソケット170aが取り付けられている。第2の貫通孔165bには、第2の電極棒169bが挿通された第2のソケット170bが取り付けられている。各プラグとソケットでカプラを構成している。
第3の貫通孔165cは、容器100内の減圧及び加圧を行うための内圧調整用に用いられる。この第3の貫通孔165cには図3に示すように加減圧用の配管66が接続されている。この配管66は、第3の貫通孔165cから上方に伸びて所定の高さで曲がりそこから水平方向に延在している。この配管66の貫通孔165cへの挿入部分の表面には螺子山がきられており、一方貫通孔165cにも螺子山がきられている。これにより配管66が貫通孔165cに対して螺子止めにより固定されるようになっている。
この配管66の一方には、加圧用または減圧用のフレキシブルなエアーホース12がカプラ構造によって接続可能になっている。そして、減圧により圧力差を利用して配管144及び流路157を介して容器100内に溶融アルミニウムを流入することが可能である。また加圧により圧力差を利用して流路157及び配管144を介して容器100外への溶融アルミニウムの流出が可能である。
本実施形態では、大蓋152のほぼ中央部に配置されたハッチ162に加減圧用の貫通孔165cが設けられている。一方上記の配管66が水平方向に延在しているので、加圧用または減圧用のエアホース12を上記の配管66に接続する作業を安全にかつ簡単に行うことができる。また、このように配管66が延在することによって配管66を貫通孔165に対して小さな力で回転させることができる。したがって、貫通孔165cに対して螺子止めされた配管66の固定や取り外しを非常に小さな力で、例えば工具を用いることなく行うことができる。
本体150の底部裏面には、例えばフォークリフトのフォークが挿入される断面口形状で所定の長さの脚部としてのチャンネル部材171が例えば平行するように2本配置されている。
本体150内側の底部150aは、流路157側が低くなるように全体が傾斜している。これにより、加圧により流路157及び配管144を介して外部に溶融アルミニウムを導出する際に、いわゆる湯の残りが少なくなる。また、例えばメンテナンス時に容器100を傾けて流路157及び配管144を介して外部に溶融アルミニウムを導出する際に、容器100を傾ける角度をより小さくでき、安全性や作業性が優れたものとなる。しかしながら、このような傾斜を逆にするようにしても構わない。これにより、開口157aの詰まりを防止することができる。
図7は本発明に係る金属供給システムの全体構成を示す図である。
同図に示すように、第1の工場310と第2の工場320とは例えば公道330を介して離れた所に設けられている。
第1の工場310には、ユースポイントとしてのダイキャストマシーン311が複数配置されている。各ダイキャストマシーン311は、溶融したアルミニウムを原材料として用い、射出成型により所望の形状の製品を成型するものである。その製品としては例えば自動車のエンジンに関連する部品等を挙げることができる。また、溶融した金属としてはアルミニウム合金ばかりでなくマグネシウム、チタン等の他の金属を主体とした合金であっても勿論構わない。各ダイキャストマシーン311の近くには、ショット前の溶融したアルミニウムを一旦貯留する保持炉(手元保持炉)312が配置されている。この保持炉312には、複数ショット分の溶融アルミニウムが貯留されるようになっており、ワンショット毎にラドル313或いは配管を介して保持炉312からダイキャストマシーン311に溶融アルミニウムが注入されるようになっている。また、各保持炉312には、容器内に貯留された溶融アルミニウムの液面を検出する液面検出センサ(図示せず)や溶融アルミニウムの温度を検出するための温度センサ(図示せず)が配置されている。これらのセンサによる検出結果は各ダイキャストマシーン311の制御盤もしくは第1の工場310の中央制御部316に伝達されるようになっている。
第1の工場310の受け入れ部で受け入れられた容器100は、本発明に係るフォークリフト50により所定のダイキャストマシーン311まで配送され、容器100から保持炉312に溶融アルミニウムが供給されるようになっている。供給の終了した容器100はフォークリフト1により再び受け入れ部に戻されるようになっている。
第1の工場310には、アルミニウムを溶融して容器100に供給するための第1の炉319が設けられており、この第1の炉319により溶融アルミニウムが供給された容器100もフォークリフト1により所定のダイキャストマシーン311まで配送されるようになっている。
第1の工場310には、各ダイキャストマシーン311において溶融アルミニウムの追加が必要になった場合にそれを表示する表示部315が配置されている。より具体的には、例えばダイキャストマシーン311毎に固有の番号が振られ、表示部315にはその番号が表示されており、溶融アルミニウムの追加が必要になったダイキャストマシーン311の番号に対応する表示部315における番号が点灯するようになっている。作業者はこの表示部315の表示に基づきフォークリフト1を使って容器100をその番号に対応するダイキャストマシーン311まで運び溶融アルミニウムを供給する。表示部315における表示は、液面検出センサによる検出結果に基づき、中央制御部316が制御することによって行われる。
第2の工場320には、アルミニウムを溶融して容器100に供給するための第2の炉321が設けられている。容器100は容量、配管長、高さ、幅等の異なる複数種が用意されている。例えば第1の工場310内のダイキャストマシーン311の保持炉312の容量等に応じて、容量の異なる複数種がある。この第2の炉321により溶融アルミニウムが供給された容器100は、フォークリフトにより搬送用のトラック332に載せられる。トラック332は公道330を通り第1の工場310の受け入れ部まで容器100を運ぶようになっている。また、受け入れ部にある空の容器100はトラック332により第2の工場320へ返送されるようになっている。
第2の工場320には、第1の工場310における各ダイキャストマシーン311において溶融アルミニウムの追加が必要になった場合にそれを表示する表示部322が配置されている。表示部322の構成は第1の工場310内に配置された表示部315とほぼ同様である。表示部322における表示は、例えば通信回線333を介して第1の工場310における中央制御部316が制御することによって行われる。なお、第2の工場320における表示部322においては、溶融アルミニウムの供給を必要とするダイキャストマシーン311のうち第1の工場310における第1の炉319から溶融アルミニウムが供給されると決定されたダイキャストマシーン311はそれ以外のダイキャストマシーン311とは区別して表示されるようになっている。例えば、そのように決定されたダイキャストマシーン311に対応する番号は点滅するようになっている。これにより、第1の炉319から溶融アルミニウムが供給されると決定されたダイキャストマシーン311に対して第2の工場320側から誤って溶融アルミニウムを供給するようなことをなくすことができる。また、この表示部322には、上記の他に中央制御部316から送信されたデータも表示されるようになっている。
次に、このように構成された金属供給システムの動作を説明する。
中央制御部316では、各保持炉312に設けられた液面検出センサを介して各保持炉312における溶融アルミニウムの量を監視している。ここで、ある保持炉312で溶融アルミニウムの供給の必要性が生じた場合に、中央制御部316は、その保持炉312の「固有の番号」、その保持炉312に設けられた温度センサにより検出された保持炉312の「温度データ」、その保持炉312の形態に関する「形態データ」、その保持炉312から溶融アルミニウムがなくなる最終的な「時刻データ」、公道330の「トラフィックデータ」、その保持炉312で要求される溶融アルミニウムの「量データ」及び「気温データ」等を、通信回線333を介して第2の工場320側に送信する。第2の工場320では、これらのデータを表示部322に表示する。これらの表示されたデータに基づき作業者が経験的に上記保持炉312から溶融アルミニウムがなくなる直前に保持炉312に容器100が届き、且つその時の溶融アルミニウムが所望の温度となるように該第2の工場320からの容器100の発送時刻及び溶融アルミニウムの発送時の温度を決定する。或いはこれらのデータを例えばパソコン(図示せず)に取り込んで所定のソフトウェアを用いて上記保持炉312から溶融アルミニウムがなくなる直前に保持炉312に容器100が届き、且つその時の溶融アルミニウムが所望の温度となるように該第2の工場320からの容器100の発送時刻及び溶融アルミニウムの発送時の温度を推定してその時刻及び温度を表示するようにしてもよい。或いは推定された温度により第2の炉321を自動的に温度制御しても良い。容器100に収容すべき溶融アルミニウムの量についても上記「量データ」に基づき決定してもよい。
発送時刻に容器100を載せたトラック332が出発し、公道330を通り第1の工場310に到着すると、容器100がトラック332から受け入れ部に受け入れられる。
その後、受け入れられた容器100は、フォークリフト1により所定のダイキャストマシーン311まで配送され、容器100から保持炉312に溶融アルミニウムが供給される。
なお、以上の実施形態では、フォークリフト1が容器100を保持した状態で保持炉312に溶融アルミニウムを供給するように構成されていた。これにより、フォークリフト1と容器100とが工場内のエアーなどの供給を受けることなく、スタンドアローンタイプで稼動することが可能であった。しかし、本発明はこのような形態に限定されるものではない、例えば図8に示すように、保持炉312の近くに容器100を保持する保持台400を配置し、フォークリフト1から保持台400に容器100を一旦受け渡し、その状態で容器100から保持炉312に溶融アルミニウムを供給するように構成する。そして、保持台400に保持された容器100が保持炉312への供給が終了すると、フォークリフト1が保持台400から容器100を受け取り、別の保持炉に運ぶように構成してもよい。
図8に示すシステムにおいては、保持炉312には開閉蓋401が設けられている。この蓋401を開けた状態で容器100から保持炉312に溶融アルミニウムが供給される。供給されないときには、この蓋401は閉じておく。これにより、保持炉312内の溶融アルミニウムの酸化を防止することができる。
保持炉312の近くには、監視操作部402が設けられている。この監視操作部402では作業者403が作業をするようになっている。監視操作部402で作業者403が立った状態で作業者403が保持炉312の上部から内部が覗けるように、少し高い位置に床がある。そのため、階段404を介して作業者403が監視操作部402に上るようになっている。監視操作部402には、手元操作ボックス405が配置されている。手元操作ボックス405では、容器100に対するエアー供給のオン・オフの操作を行うことができる。なお、保持炉312内に液面検出センサを設け、液面の上限U、下限Lに応じて容器100に対するエアー供給のオン・オフの制御を行うようにしても勿論構わない。
保持台400の上には、重量計406が配置されている。重量計406は、保持台400に保持されている容器100の重量を計量する。重量計406により計量された結果に基づき、例えば保持炉312へ供給される溶融アルミニウムの量を制御、例えば保持炉312の満杯を検出して容器100へのエアー供給を停止する。また、重量計406により計量された結果に基づき、容器100の空の状態を検出して、空を検出したときには例えば作業者403に図示を省略したランプ等の点灯により空の報知を行う。
保持台400に保持された容器100には、工場側のエアー407が供給される。例えば、エアー407は、圧力ゲージ408、409、大気開放弁410、圧力コントロール弁411、大気開放弁412、異物除去用フィルタ413を介して容器100に供給される。このようなシステムにおいても既に説明した本発明に係る気体供給制御機構を設けても勿論構わない。
本発明は上記の実施形態に限定されず、様々に変形して実施することが可能であり、その実施の範囲も本発明の範囲である。
本発明の実施形態に係る運搬車両の構成を示す正面図である。 図1に示した運搬車両の平面図である。 本発明の実施形態に係る加減圧ユニットの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る容器の平面図である。 図4に示した容器の線A−Aで切断した断面図である。 本発明の実施形態に係る溶融アルミニウムを容器100外に供給する際の溶融アルミニウムの流速と容器100内の圧力値との関係を示すグラフである。 本発明に係る金属供給システムの全体構成を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る溶融金属供給システムの構成を示す図である。
符号の説明
1 車両
7 真空ポンプ
11 配管
12 エアーホース
22 圧力開閉器
24 CPU
80 制御部
100 容器
144 配管
153 ロードセル
157、172 流路

Claims (9)

  1. 公道を介して第1の工場から第2の工場に搬送することが可能な構造とされた容器であって、溶融金属を貯留可能で、容器外部と容器内部との間の気体通路及び内底部から上面部の配管取付部に向けて設けられ、加圧により内部から外部に溶融金属を導出するための流路を有する密閉型の容器本体と、前記配管取付部において前記流路に連通し、前記配管取付部から上方に延びて所定の位置でほぼ水平方向に曲がり、所定の位置で下方に向かい、先端部の導出口が下方を向いている配管とを具備する容器に少なくとも加圧気体を供給する気体供給装置において、
    前記気体通路に接続可能なエアーホースと、
    前記エアーホース及び前記気体通路を前記容器へ加圧気体を供給するための加圧気体供給部と、
    前記容器内へ前記エアーホースを介して加圧気体を流入することにより前記容器内から前記流路及び前記配管を介して前記容器外へ供給される溶融金属の流速を測定する測定部と、
    前記測定部により測定された流速が所定値となるように前記容器へ供給される前記加圧気体の圧力値を制御する制御部と
    を具備することを特徴とする気体供給装置。
  2. 請求項1に記載の気体供給装置であって、
    前記流路及び前記配管の内径は65〜85mmの径を有することを特徴とする気体供給装置。
  3. 請求項2に記載の気体供給装置であって、
    前記所定値は12〜18kg/sであることを特徴とする気体供給装置。
  4. 請求項1に記載の気体供給装置であって、
    前記容器内を前記エアーホースを介して減圧する真空ポンプを具備し、
    前記測定部は、前記容器内を前記真空ポンプにより排気することにより前記配管及び前記流路を介して前記容器内へ供給される溶融金属の流速を測定し、
    前記制御部は、前記測定手段により測定された流速が所定値となるように前記真空ポンプの排気量を制御する
    ことを特徴とする気体供給装置。
  5. 請求項1に記載の気体供給装置であって、
    当該気体供給装置は、前記容器を搬送するためのフォークリフトに搭載されていることを特徴とする気体供給装置。
  6. 公道を介して第1の工場から第2の工場に搬送することが可能な構造とされた容器であって、溶融金属を貯留可能で、容器外部と容器内部との間の気体通路及び内底部から上面部の配管取付部に向けて設けられ、加圧により内部から外部に溶融金属を導出するための流路を有する密閉型の容器本体と、前記配管取付部において前記流路に連通し、前記配管取付部から上方に延びて所定の位置でほぼ水平方向に曲がり、所定の位置で下方に向かい、先端部の導出口が下方を向いている配管とを具備する容器に少なくとも加圧気体を供給する気体供給方法において、
    前記気体通路に接続可能なエアーホース及び前記気体通路を介して前記容器へ加圧気体を供給し、
    前記容器内へ前記エアーホースを介して加圧気体を流入することにより前記容器内から前記流路及び前記配管を介して前記容器外へ供給される溶融金属の流速を測定し、
    前記測定された流速が所定値となるように前記容器へ供給される前記加圧気体の圧力値を制御する
    ことを特徴とする気体供給方法。
  7. 請求項6に記載の気体供給方法であって、
    前記流路及び前記配管の内径は65〜85mmの径を有することを特徴とする気体供給方法。
  8. 請求項7に記載の気体供給方法であって、
    前記所定値は12〜18kg/sであることを特徴とする気体供給方法。
  9. 請求項6に記載の気体供給方法であって、
    前記容器内を前記エアーホースを介して減圧し、
    前記容器内を減圧することにより前記配管及び前記流路を介して前記容器内へ供給される溶融金属の流速を測定し、
    前記測定された流速が所定値となるように前記減圧の程度を制御する
    ことを特徴とする気体供給方法。
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