JPWO2007088628A1 - 歯科用コンポジットレジンセメント、歯科用プライマー、およびそれらを含む歯科用接着剤キット - Google Patents
歯科用コンポジットレジンセメント、歯科用プライマー、およびそれらを含む歯科用接着剤キット Download PDFInfo
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Abstract
Description
また、本発明は、2ペースト型歯科用コンポジットレジンセメントと天然歯牙のエナメル質や象牙質等の生体硬組織の基体との接着性を向上させる歯科用プライマーに関する。
さらに、本発明は、これらの2ペースト型歯科用コンポジットレジンセメントと歯科用プライマーとを含む歯科用接着剤キットも提供する。
レジンセメントには、その機械的強度および、歯の硬組織に対する十分な接着力が要求される。さもないと過酷な口腔環境下での長期使用により脱落する可能性があるのみならず、レジンセメントと歯質の界面で間隙を生じ、そこから細菌が侵入して歯髄に悪影響を与えるおそれがあるためである。
特許第1784478号明細書(特許文献1)には、メチルメタクリレート等のラジカル重合性単量体ならびに、有機過酸化物、アミン、バルビツール酸誘導体および酸無水物またはリン酸エステルを硬化剤とする歯科用修復組成物が開示されている。
しかしながら、このような粉液タイプのレジンセメントは、練和における操作性の観点から、臨床的に満足できるものとはいえない。
光照射による光重合により表面部位の硬化を促進しつつ、光透過性の低い補綴修復材料にも用いることができるよう、光の到達しない部位においても十分に重合硬化させるために、光重合に加え、化学重合機能を有するデュアルキュアー型レジンセメントが主流となっている。
従来の粉液タイプのレジンセメントの場合、練和前の包装状態であれば、各種の成分同士の反応を懸念する必要がなかったが、2ペースト型コンポジットレジンセメントの場合、ペースト中で各種の成分同士が反応してしまい、ペーストの貯蔵安定性が低下するおそれがある。
特許第2670522号明細書(特許文献2)には、歯質のような硬質組織に用いられるプライマー組成物が開示されている。このようなプライマーの働きは、歯の表面を酸エッチングにより脱灰して、粗造面を形成することにある。その粗造面上の微細構造内にレジンセメントが侵入し、その状態でレジンセメントが硬化することによって、レジンセメントと歯面との機械的な結合が形成されて接着する機構が考えられる。
上記のように酸エッチングによる脱灰は歯質にダメージを与えることになる。また、歯の硬組織はエナメル質および象牙質からなり、臨床的には双方への接着が要求されるが、親水性に富む象牙質面に対するレジンセメントの接着強度は十分とはいえない。
このプライマーは、カルボキシル基やリン酸基などの酸基を有する重合性化合物を含有する。
この接着剤組成物は、歯科用接着剤組成物、歯科用複合充填剤、歯冠用硬質レジン接着剤等を包含し、例えば、上記の組成物にシリカ等の粉剤を添加すれば、接着性レジンセメントを製造することができる。
この接着剤キットによれば、歯牙エナメル質および象牙質に対して高い接着力が得られるが、酸性基を有するビニル化合物をレジンセメントに用いた場合、重合硬化が抑制され、十分なる硬化体が得られないという問題がある。
この歯科用プライマーによれば、象牙質およびエナメル質双方に20MPa以上の高い接着強さが得られる。
この歯科用接着キットによれば、象牙質およびエナメル質双方に20MPa以上の高い接着強さが得られる。
(a)ラジカル重合性単量体;
(b)フルオロアルミノシリケートガラスフィラー;
(c)−(1)有機過酸化物;
(c)−(2)バルビツール酸類のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩;
(c)−(3)光重合開始剤;
(c)−(4)芳香族第二または第三アミン;および
(d)棚寿命安定剤
を含有し、かつ、水を含まない2ペースト型歯科用コンポジットレジンセメントを提供する。
20.0〜45.0重量部の成分(a)ラジカル重合性単量体;
50.0〜80.0重量部の成分(b)フルオロアルミノシリケートガラスフィラー;
0.1〜0.5重量部の成分(c)−(1)有機過酸化物;
0.1〜2.0重量部の成分(c)−(2)バルビツール酸類のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩;
0.05〜1.0重量部の成分(c)−(3)光重合開始剤;
0.1〜0.5重量部の成分(c)−(4)芳香族第三アミン;および
0.02〜0.2重量部の成分(d)棚寿命安定剤を含有することを特徴とする。ただし、各成分の合計は100重量部を超えないものとする。
(e)水;
(f)一般式(I):
(g)二塩基性カルボキシル基または酸無水物残基を有する重合性単量体;
(h)バルビツール酸類;および
(i)アミン;
を含有する歯科用プライマーを提供する。
20.0〜60.0重量%の成分(e)水;
2.0〜10.0重量%の成分(f)一般式(I)で示される重合性単量体;
5.0〜25.0重量%の成分(g)二塩基性のカルボキシル基を有する重合性単量体および酸無水物基を有する重合性単量体;
1.0〜5.0重量%の成分(h)バルビツール酸類;および
1.0〜5.0重量%の成分(i)アミンを含有することを特徴とする。さらに、50.0重量%以下の成分(j)水酸基を有するラジカル重合性単量体を含有することを特徴とする。ただし、各成分の合計は100重量%を超えないものとする。
これらのラジカル重合性単量体は、単独または、適宜組合せて使用されるが、ジ−2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメートとトリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートや2,2'−ビス[4−(3−(メタ)アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパンとトリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートとの組合せが好ましい。
上記ラジカル重合単量体の配合量は、レジンセメント組成全体を100重量部としたとき、通常20.0〜45.0重量部、好ましくは20.0〜40.0重量部、さらに好ましくは、20.0〜35.0重量部である。ラジカル重合単量体の配合量が20.0重量部より少ないとペーストの粘性が高く、45.0重量部より多いとペーストの粘性が低く、レジンセメントとして使用に適するペースト性状が得られない。
酸化カルシウム(CaO) 5〜40モル%;
シリカ(SiO2) 15〜70モル%;
アルミナ(Al2O3) 10〜50モル%;
酸化ナトリウム(Na2O) 0〜7モル%;
五酸化リン(P2O5) 0〜7モル%;
および
フッ化物(Fとして) 5〜20モル%
を含む。ただし、各成分の合計は100モル%を超えないものとする。
さらに、これらのガラス組成物中、一部またはすべてのアルミナをアルミニウム以外のIII族の金属で置き換えてもよい。同様にして、ガラス組成物中のシリカの一部を酸化ジルコニウムまたは酸化チタニウムで置き換えてもよい。X線不透過性とするため、ガラス組成物にストロンチウム、ランタン、ガドリニウム、イッテルビウムまたはジルコニウムを用いることができる。
ゲル化速度を速めるために、酸性または塩基性溶媒をこのゾル−ゲル反応混合物へ添加してもよい。この方法により比較的低温にて均質な耐火性ガラスが得られる。
このゾル−ゲル法は、特にガドリニウムを導入したガラスの製造および以下の5つの成分:XnOm−CaO−Al2O3−SiO2−F(式中XnOmはX線不透過性物質の酸化物である。)を含有するガラスの製造に特に適している。
このような5成分ガラスは製造するのが難しい。しかしながらゾル−ゲル法によればガラスを容易に製造することが可能となる。
また、本発明で使用するフルオロアルミノシリケート以外の添加物として、フィラーの沈降を防止するために、成分(b’)として、超微粒子フィラーを用いることができる。
これらのアミンの使用量は、レジンセメント組成全体を100重量部としたとき、0.05〜0.8重量部、より好ましくは0.1〜0.5重量部である。アミンの使用量が0.05重量部より少ないと、硬化が不十分となり、0.8重量部より多いと変色の原因となり、しかも硬化が急速に進行するため、レジンセメントの可使時間が短くなり、適当な作業時間が得られない。
これらの棚寿命安定剤の使用量は、レジンセメント組成全体を100重量部としたとき、0.02〜0.2重量部、より好ましくは0.03〜0.06重量部である。棚寿命安定剤の使用量が0.02重量部より少ないと、ペーストの棚寿命が不十分となり、0.2重量部より多いと十分な硬化が得られない。
水の配合量は、プライマー組成全体を100重量%としたとき、通常20.0〜60.0重量%、好ましくは25〜50.0重量%、さらに好ましくは、30.0〜45.0重量%であり、20.0重量%より少ないと接着性が低下し、60重量%より多いと接着性が低下する。
上記一般式(I)で示される重合性単量体は、限定されないが、以下の化合物を含む。
上記ホスホン酸残基を有する重合性単量体の配合量は、プライマー組成全体を100重量%としたとき、通常0.5〜25.0重量%、好ましくは1.0〜20.0重量%、さらに好ましくは2.0〜10.0重量%である。この重合性単量体の配合量が、0.5重量%より少ないか、または25.0重量%より多いと接着性が低下する。
上記ジカルボン酸基および酸無水物残基を有する重合性単量体の配合量は、プライマー組成全体を100重量%としたとき、通常2.0〜40.0重量%、好ましくは5.0〜35.0重量%、さらに好ましくは5.0〜25.0重量%である。この重合性単量体の配合量が、2.0重量%より少ないか、または25.0重量%より多いと接着性が低下し、40.0重量%より多いと溶解性が低下する。
上記バルビツール酸類の配合量は、プライマー組成全体を100重量%としたとき、通常1.0〜5.0重量%、好ましくは0.8〜4.0重量%、さらに好ましくは、1.0〜3.0重量%である。バルビツール酸の配合量が、1.0重量%より少ないと接着性が低下し、5.0重量%より多いと再び接着性が低くなり、レジンセメントの可使時間が短くなり、適当な作業時間が得られない。
上記アミンの配合量は、プライマー組成全体を100重量%としたとき、通常0.01〜10.0重量%、好ましくは1.0〜5.0重量%、さらに好ましくは0.8〜4.0重量%である。アミンの配合量が、1.0重量%より少ないと接着性が低下し、5.0重量%より多いと再び接着性が低くなり、レジンセメントの可使時間が短くなり、適当な作業時間が得られない。
なお、これらの水酸基を有する化合物は、所望により、2種以上適宜併用してもよい。
上記の水酸基を有する化合物の配合量は、プライマー組成全体を100重量%としたとき、通常2.0〜20.0重量%、好ましくは5.0〜15.0重量%である。水酸基を有する化合物の配合量が2.0重量%より少ないか、または20.0重量%より多いと接着性が低下する。
上記水溶性有機溶媒の配合量は、プライマー組成全体を100重量%としたとき、通常0.0〜50.0重量%、好ましくは0.0〜35.0重量%、さらに好ましくは、0.0〜30.0重量%であり、50.0重量%より多いとプライマー組成物の粘性が著しく低下し、包装容器からのプライマー組成物の適量採取が困難となる。
例えば、硬化剤成分を開始剤と促進剤等で構成する場合、混合して使用するように2以上に分割する。プライマーにおいては、混合使用の方法として、歯科医が使用に際して小皿等の別容器中で混合使用する場合、あるいは患者の歯の接着窩洞内で混合使用する場合等、その方法は適宜選択できる。この分割方法による態様はその組合せの中から適宜選択できる。
また、本発明の歯科用コンポジットレジンセメントは2ペースト型でありながら、その貯蔵安定性に優れる。
なお、実施例中に示した略称、略号は以下の通りである。
(1)重合性単量体
[一般式(I)で示される重合性単量体]
2−MEPA: (2−メタクリロキシ)エチルホスホノアセテート
2−MEPP: (2−メタクリロキシ)エチル−3−ホスホノプロピオネート
6−MHPA: (6-メタクリロキシ)ヘキシルホスホノアセテート
6−MHPP: (6-メタクリロキシ)ヘキシル−3−ホスホノプロピオネート
10−MDPA: (10−メタクリロキシ)デシルホスホノアセテート
10−MDPP: (10−メタクリロキシ)デシル−3−ホスホノプロピオネート
[二塩基酸のカルボキシル基または酸無水基を有する重合性単量体]
4−AET: 4−アクリロキシエチルトリメリット酸
4−META: 4−メタクリロキシエチルトリメリット酸無水物
[その他の重合性単量体]
UDMA: ジ−2−メタクリロイロキシエチル−2,2,4−トリメチルへキサメチレンジカルバメート
3G: トリエチレングリコールジメタクリレート
Bis-GMA: 2,2'−ビス〔4−(3−(メタ)アクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
[バルビツール酸類]
BBA: 5−n−ブチルバルビツール酸
BPBA: 1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸
TMBA: 1,3,5−トリメチルバルビツール酸
[バルビツール酸類の塩]
BBA・Na: 5−n−ブチルバルビツール酸ナトリウム
BBA・Ca: 5−n−ブチルバルビツール酸カルシウム
BPBA・Na: 1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸ナトリウム
BPBA・Ca: 1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸カルシウム
TMBA・Na: 1,3,5−トリメチルバルビツール酸ナトリウム
TMBA・Ca: 1,3,5−トリメチルバルビツール酸カルシウム
[アミン]
DEPT: N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン
[その他の重合触媒]
p−TSNa: p−トルエンスルフィン酸ナトリウム
[ガラスフィラー]
FASGフィラー: フルオロアルミノシリケートガラスフィラー
平均粒径1.8μm、γ−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン 8%シラン処理フィラー
[その他のフィラー]
R−711: 超微粒子シリカフィラー
R−972: 超微粒子シリカフィラー
R−974: 超微粒子シリカフィラー
(1)TG(熱重量)/DTA(示差熱分析)の測定
測定試料をアルミ製の試料容器(アルミパン)に入れ、熱重量/示差熱分析装置(セイコー電子工業株式会社製)に設置する。200mL/分で窒素ガスを流入させながら、アルミナをレファレンスとし、10℃/分の昇温速度にて測定を行う。
2重量%水溶液を作製し、2点校正したpHメーター「F−22」(株式会社堀場製)を用い、電極浸漬5分後のpHを測定する。
ペン型容器「シリンジUC−18C」(株式会社ユニコスモ製)に約4.5gのペーストを充填する。このペン型容器は、ペンの後端部を回転させてピストンを前進させ、一定量の内容液を吐出させる機構の容器であり、内容物と空気との界面を最小限にすることができる。
ペーストを充填したペン型容器を一定温度に設定したインキュベータ「MIR−153」(三洋電機株式社製)中に保管し、24時間毎にペーストのゲル化を観察する。容器から一定量のペーストを吐出し、スパチュラで引き延ばし、目視にて固形物の存在が確認されれば、ペーストがゲル化したと判断する。
ペーストAおよびBの練和物の硬化時間はISO4049:2000(E)に準じて測定する。
具体的には、熱電対を取り付けた試料ウェル(4mmφ×6mm)に、練和したペースト0.8gを充填し、硬化反応による発熱曲線を記録する。ペーストの練和開始から発熱曲線のピークに達するまでの時間を硬化時間とし、3回の測定値を平均する。
レジンセメントを界面に介在させて、エナメル質および象牙質と直径4.55mmステンレスロッドの引張り接着強さにより求める。
歯質は人歯に換えて新鮮抜去牛前歯を用い、その歯根部を除去後エポキシ樹脂包埋して用いる。接着試験方法として、同牛歯の唇面を耐水研磨紙(SiC#600)で研磨してエナメル質および象牙質を露出させ、水洗・エアー乾燥後、その面に歯質接着性プライマーIおよびII液の混和液を塗布し、20秒後にエアー乾燥を行って表面処理を行う。
一方、ステンレスロッドは予め、耐水研磨紙(SiC#600)で接着面を研磨後、粒径約50μmのアルミナを用いてサンドブラスト処理し、金属用プライマー「メタルリンク」(株式会社松風製)を塗布、10秒間自然乾燥させたものを用いる。
レジンセメントのペーストAおよびペーストBを練板紙上に等量採取し、プラスティックスパチュラを用いて、15秒間練和する。練和ペーストを歯質とステンレスロッドの間に介在させ、200gの荷重を加え接着させる。
余剰ペーストを、マイクロブラシを用いて除去後、セメントラインに沿って、光照射器「グリップライトII」(株式会社松風製)を用いて10秒間光照射を行う。光照射の10分後荷重を除去し、口腔内の環境を想定して、同接着試験体を37±2℃蒸留水中24時間浸漬後、インストロン万能試験機「インストロン5567」(インストロン社製)を用い、クロスヘッドスピード1mm/分にて引張り接着強さを測定する。
また、同接着試験体を37±2℃蒸留水中24時間浸漬後、さらに、4℃水中1分間、60℃水中1分間の浸漬を2000回繰り返した後、上記の方法で加速試験後の接着強さを測定する。
レジンセメントの可使時間をより明確にするため、臨床的模擬使用試験において、プライマー処理面上でレジンセメントが手圧で移動しなくなるまでの時間を操作時間と定義し、操作時間をレジンセメントの操作性のパラメータとすることを考案した。
本発明において、操作時間の臨床的許容範囲を20〜60秒と設定した。
プライマー処理: プライマーI液およびII液を等量採取し、小筆等を用いて混合後、前記の歯牙試験体表面に20秒間処理し、エアー乾燥する。
金属被着体: 金属被着体としてΦ4.55mmのステンレス棒(SUS303)の被接着面を約50μmのアルミナ粒子を用いて、約0.5MPaの圧縮空気を用い、10秒間サンドブラスト処理を行う。水洗および乾燥後、金属接着促進用プライマー「メタルリンク」(松風社製)を塗布し、10秒間自然乾燥させる。
接着: レジンセメント練和泥をプライマー処理された歯牙試験体と「メタルリンク」を用いて処理された金属被着体との間に介在させ、接着させる。
操作時間の測定: 口腔内での操作を想定して37±2℃に設定された乾式恒温槽に上記の接着させた試料をセットし、手圧にて、ステンレス棒が移動するかどうかを5秒間隔で確認し、移動しなくなるまでの時間を測定し、操作時間とする。3個の試料の測定値を平均する。
曲げ強さ(σ、単位:MPa)はISO4049:2000(E)に準じ、下式から曲げ強さを算出する。
σ=3F・I/2bh2
ここで F: 試料に加えられた最大荷重(N)
I: 支持棒間の距離(mm)
b: 試験直前に測定された試料の幅(mm)
h: 試験直前に測定された試料の高さ(mm)
具体的には、スライドグラス上のステンレス製型枠にレジンセメント練和物を充填し、スライドガラスを圧接した状態で、一方の面から20秒×5回、反対面から20秒×5回、いずれも全体に光が照射されるように場所を変えながら、光照射器「グリップライトII](株式会社松風製)の照射口をスライドグラスに密着させて光照射を行って、硬化体を得る。
320番の研磨紙で緩やかに研磨してバリの除去を行い、2×2×25mmの角柱の試験片を作製する。口腔内の環境を想定して、これを37±2℃の水中に浸漬24時間後、インストロン万能試験機「インストロン5567」(インストロン社製)を用いて、支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1mm/分にて、この試験片の3点曲げ強さを測定し、5個の試料の測定値を平均する。
100mL三角フラスコに蒸留水25gを入れ、撹拌しながら、無水炭酸ナトリウム3.11g(29.34mmol)を加え、30℃湯浴中で溶解させて、Na2CO3水溶液を得た。
別に、200mLビーカーに蒸留水20gを入れ、撹拌しながら、5−n−ブチルバルビツール酸(BBA)10.82g(58.74mmol)を加え、均一に分散させて、BBA懸濁液を得た。
Na2CO3水溶液をBBA懸濁液にゆっくりと加え、30℃湯浴中で、撹拌しながら1時間反応させた。その後、40℃〜50℃の湯浴中で70cmHgにて、エバポレーターにより、約40gになるまで濃縮した。その残渣に約200mLのアセトンを加え、結晶化させた後、吸引ろ過により、固液分離した。未反応のBBAを除去するため、得られた白色結晶をアセトンで十分に洗浄し、残った結晶を真空乾燥して、5−n−ブチルバルビツール酸のナトリウム塩(BBA・Na)を得た。
熱重量分析(TG)および熱示差分析(DTA)により、得られた塩の融点および分解温度を測定した。また、得られた塩の2重量%水溶液のpHを測定した。これにより、純粋なバルビツール酸塩が生成されていることを確認した。測定結果を表1に示す。
100mL三角フラスコに蒸留水25gを入れ、撹拌しながら、炭酸カルシウム5.88g(58.75mmol)を加え、30℃湯浴中で均一に分散させて、CaCO3懸濁液を得た。
別に、200mLビーカーに蒸留水20gを入れ、撹拌しながら、5−n−ブチルバルビツール酸(BBA)10.82g(58.74mmol)を加え、均一に分散させて、BBA懸濁液を得た。
CaCO3懸濁液をBBA懸濁液にゆっくりと加え、30℃湯浴中で、撹拌しながら1時間反応させた。その後、40℃〜50℃の湯浴中で70cmHgにて、エバポレーターにより、約40gになるまで濃縮した。その残渣に約200mLのアセトンを加え、結晶化させた後、吸引ろ過により、固液分離した。未反応のBBAを除去するため、得られた白色結晶をアセトンで十分に洗浄し、残った結晶を真空乾燥して、5−n−ブチルバルビツール酸のカルシウム塩(BBA・Ca)を得た。
熱重量分析(TG)および熱示差分析(DTA)により、得られた塩の融点および分解温度を測定した。また、得られた塩の2重量%水溶液のpHを測定した。これにより、純粋なバルビツール酸類の塩が生成されていることを確認した。測定結果を表1に示す。
100mL三角フラスコに蒸留水25gを入れ、撹拌しながら、無水炭酸ナトリウム3.11g(29.34mmol)を加え、30℃湯浴中で溶解させて、Na2CO3水溶液を得た。
別に、200mLビーカーに蒸留水40gおよびアセトン6gを入れ、撹拌しながら、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸(BPBA)17.29g(58.75mmol)を加え、BPBAアセトン水溶液を得た。
Na2CO3水溶液をBPBAアセトン水溶液にゆっくりと加え、30℃湯浴中で、撹拌しながら1時間反応させた。その後、40℃〜50℃の湯浴中で70cmHgにて、エバポレーターにより、約40gになるまで濃縮した。その残渣に約200mLのアセトンを加え、結晶化させた後、吸引ろ過により、固液分離した。未反応のBPBAを除去するため、得られた白色結晶をアセトンで十分に洗浄し、残った結晶を真空乾燥して、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸のナトリウム塩(BPBA・Na)を得た。
熱重量分析(TG)および熱示差分析(DTA)により、得られた塩の融点および分解温度を測定した。また、得られた塩の2重量%水溶液のpHを測定した。これにより、純粋なバルビツール酸類の塩が生成されていることを確認した。測定結果を表1に示す。
100mL三角フラスコに蒸留水25gを入れ、撹拌しながら、炭酸カルシウム5.88g(58.75mmol)を加え、30℃湯浴中で均一に分散させて、CaCO3懸濁液を得た。
別に、200mLビーカーに蒸留水40gおよびアセトン6gを入れ、撹拌しながら、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸(BPBA)17.29g(58.75mmol)を加え、BPBAアセトン水溶液を得た。
CaCO3懸濁液をBPBAアセトン水溶液にゆっくりと加え、30℃湯浴中で、撹拌しながら1時間反応させた。その後、40℃〜50℃の湯浴中で70cmHgにて、エバポレーターにより、約40gになるまで濃縮した。その残渣に約200mLのアセトンを加え、結晶化させた後、吸引ろ過により、固液分離した。未反応のBPBAを除去するため、得られた白色結晶をアセトンで十分に洗浄し、残った結晶を真空乾燥して、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸のカルシウム塩(BPBA・Ca)を得た。
熱重量分析(TG)および熱示差分析(DTA)により、得られた塩の融点および分解温度を測定した。また、得られた塩の2重量%水溶液のpHを測定した。これにより、純粋なバルビツール酸類の塩が生成されていることを確認した。測定結果を表1に示す。
100mL三角フラスコに蒸留水25gを入れ、撹拌しながら、無水炭酸ナトリウム3.11g(29.34mmol)を加え、30℃湯浴中で溶解させて、Na2CO3水溶液を得た。
別に、200mLビーカーに蒸留水20gを入れ、撹拌しながら、1,3,5−トリメチルバルビツール酸(TMBA)10.00g(58.76mmol)を加え、均一に分散させて、TMBA懸濁液を得た。
Na2CO3水溶液をTMBA懸濁液にゆっくりと加え、30℃湯浴中で、撹拌しながら1時間反応させた。その後、40℃〜50℃の湯浴中で70cmHgにて、エバポレーターにより、約40gになるまで濃縮した。その残渣に約200mLのアセトンを加え、結晶化させた後、吸引ろ過により、固液分離した。未反応のTMBAを除去するため、得られた白色結晶をアセトンで十分に洗浄し、残った結晶を真空乾燥して、1,3,5−トリメチルバルビツール酸のナトリウム塩(TMBA・Na)を得た。
熱重量分析(TG)および熱示差分析(DTA)により、得られた塩の融点および分解温度を測定した。また、得られた塩の2重量%水溶液のpHを測定した。これにより、純粋なバルビツール酸類の塩が生成されていることを確認した。測定結果を表1に示す。
100mL三角フラスコに蒸留水25gを入れ、撹拌しながら、炭酸カルシウム5.88g(58.75mmol)を加え、30℃湯浴中で均一に分散させて、CaCO3懸濁液を得た。
別に、200mLビーカーに蒸留水20gを入れ、撹拌しながら、1,3,5−トリメチルバルビツール酸(TMBA)10.00g(58.76mmol)を加え、均一に分散させて、TMBA懸濁液を得た。
CaCO3懸濁液をTMBA懸濁液にゆっくりと加え、30℃湯浴中で、撹拌しながら1時間反応させた。その後、40℃〜50℃の湯浴中で70cmHgにて、エバポレーターにより、約40gになるまで濃縮した。その残渣に約200mLのアセトンを加え、結晶化させた後、吸引ろ過により、固液分離した。未反応のTMBAを除去するため、得られた白色結晶をアセトンで十分に洗浄し、残った結晶を真空乾燥して、1,3,5−トリメチルバルビツール酸のカルシウム塩(TMBA・Ca)を得た。
熱重量分析(TG)および熱示差分析(DTA)により、得られた塩の融点および分解温度を調べた。また、得られた塩の2重量%水溶液のpHを調べた。これにより、純粋なバルビツール酸類の塩が生成されていることを確認した。結果を表1に示す。
(1)レジンセメントの製造
表2の組成に基づき、ペーストAおよびペーストBからなる2ペースト型のレジンセメントを製造した。
この実施例において、成分(c)−(2)以外のペーストAの組成の合計を50重量部とし、ペーストAに0.001モルのバルビツール酸化合物を添加した。また、ペーストBの組成の合計を50重量部とした。
表2におけるバルビツール酸化合物として、表3に示すごとく、製造例1〜6で作製した各バルビツール酸類の塩を用いてペーストAを調製し、レジンセメント1〜6とした。また、比較のため、表2におけるバルビツール酸化合物として、表3に示すごとく、各バルビツール酸類の塩に対応するバルビツール酸類を用いてペーストAを調製し、レジンセメント7〜9とした。各レジンセメントにおいて、ペーストBの組成は共通である。
[ペーストAの貯蔵安定性]
各ペーストAの貯蔵安定性を30℃および50℃にて測定した結果を表4に示す。
また、貯蔵温度50℃の場合、バルビツール酸類を用いたレジンセメント7〜9のペーストAのゲル化日数が1日〜2日であるのに対し、バルビツール酸類の塩を用いたレジンセメント1〜6のペーストAのゲル化日数は9日〜24日であった。
バルビツール酸類に代えてバルビツール酸類の塩を用いることより、ペーストAの貯蔵安定性を顕著に向上させることができた。
各レジンセメントのペーストAおよびペーストBを混合してから硬化するまでの硬化時間を、ペースト製造直後の初期段階ならびに、通常の貯蔵状態を想定して23±1℃または30±1℃にて貯蔵して30日後および90日後に測定した。硬化時間の結果を表5に示す。
バルビツール酸類に代えてバルビツール酸類の塩を用いることより、レジンセメントの貯蔵安定性を顕著に向上させることができた。
(1)レジンセメントの製造
まず、表6の組成に基づき、ペーストAおよびペーストBからなる2ペースト型のレジンセメント10を製造した。この実施例において、レジンセメント組成全体に対して、成分(d)である棚寿命安定剤以外のペーストAおよびBの組成の合計を50重量部とし、各ペーストに適量の成分(d)を添加した。
つぎに、表7の組成に基づき、I液およびII液からなるプライマー1〜8を製造した。この実施例において、プライマー組成全体に対して、I液の組成の合計を50重量%とし、II液の組成の合計を50重量%とした。各プライマーにおいて、II液の組成は共通である。
[接着強度]
プライマー1〜8で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、本発明のレジンセメント10の接着強度を測定した。比較のため、表面処理なしの歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、同様に、本発明のレジンセメント10の接着強度を測定した。測定結果を表8に示す。
プライマー1〜8で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、本発明のレジンセメント10の操作時間を測定した。比較のため、表面処理なしの歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、同様に、本発明のレジンセメント10の操作時間を測定した。測定結果を表8に示す。
また、プライマー1と、プライマー2、3、4および5との比較により、成分(h)のバルビツール酸類および成分(i)のアミンのいずれかの成分が欠けるとエナメル質および象牙質の両歯質に対する接着強度が低下することが分かった。
これにより、プライマーの成分として、成分(h)のバルビツール酸類と成分(i)のアミンの双方が必須であることが確認された。
さらに、プライマー1、プライマー6、プライマー2、プライマー7およびプライマー8の比較により、成分(h)のバルビツール酸類と成分(i)のアミンがないと(プライマー2)、接着強度が低く、操作時間も極端に長いが、それらの含有量が多くなると、エナメル質に対する接着強度が徐々に低下し、操作時間が短くなることが分かった。プライマー8(TMBA10重量%およびDEPT10重量%)では、操作時間が許容範囲から逸脱した。
これにより、成分(h)のバルビツール酸類および成分(i)のアミンの各成分の含有量の適正範囲が、いずれも1重量%〜5重量%であることが確認された。
(1)プライマーの製造
表9の組成に基づき、I液およびII液からなるプライマー9〜16を製造した。この実施例において、プライマー組成全体に対して、I液の組成の合計を50重量%とし、II液の組成の合計を50重量%とした。各プライマーにおいて、I液の組成は共通である。
[接着強度]
プライマー9〜16で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、本発明のレジンセメント10の接着強度を測定した。測定結果を表10に示す。
プライマー9〜16で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、本発明のレジンセメント10の操作時間を測定した。測定結果を表10に示す。
これにより、プライマーの成分として、成分(f)の一般式(I)で示される重合性単量体および成分(g)の二塩基性カルボキシル基または酸無水物残基を有する重合性単量体の双方が必須であることが確認された。
また、プライマー13、14、9および15の比較により、いずれのプライマーを用いても、接着強度および操作性が良好であるあることが分かった。
これにより、成分(f)の一般式(I)で示される重合性単量体の含有量の適正範囲が、2重量%〜10重量%であり、成分(g)の二塩基性カルボキシル基または酸無水物残基を有する重合性単量体の含有量の適正範囲が、5重量%〜25重量%であることが確認された。
(1)プライマーの製造
表11の組成に基づき、I液およびII液からなるプライマー17〜24を製造した。この実施例において、プライマー組成全体に対して、I液の組成の合計を50重量%とし、II液の組成の合計を50重量%とした。各プライマーにおいて、I液の組成は共通である。
[接着強度]
プライマー17〜24で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、本発明のレジンセメント10の接着強度を測定した。接着強度は、初期段階および、耐久性を調べるため、加速試験(2000回のサーマルサイクル)の後に行った。測定結果を表12に示す。
プライマー17〜24で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、本発明のレジンセメント10の操作時間を測定した。測定結果を表12に示す。
これにより、成分(f)の一般式(I)で示される重合性単量体において、R2の炭素原子数の適正範囲が、5〜10であることが確認された。
(1)レジンセメントの製造
表13の組成に基づき、ペーストAおよびペーストBからなる2ペースト型のレジンセメント11〜15を製造した。この実施例において、レジンセメント組成全体に対して、成分(d)である棚寿命安定剤以外のペーストAおよびBの組成の合計を50重量部とし、各ペーストに適量の成分(d)を添加した。
[接着強度]
本発明のプライマー1で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、レジンセメント11〜15の接着強度を測定した。測定結果を表14に示す。
レジンセメント11〜15の曲げ強度を測定した。測定結果を表14に示す。
レジンセメント11〜15の硬化時間を測定した。測定結果を表14に示す。
本発明のプライマー1で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、レジンセメント11〜15の操作時間を測定した。測定結果を表14に示す。
これにより、レジンセメントの成分として、成分(c)−(2)のバルビツール酸類の塩および成分(c)−(4)のアミンの双方が必須であることが確認された。
レジンセメント11と、レジンセメント14および15との比較により、ペーストB中の成分(c)−(1)の有機過酸化物が欠けると硬化時間が極端に長くなり、象牙質に対する接着強度および曲げ強度が低下することから、十分に硬化せず、成分(c)−(3)の光重合開始剤が欠けると象牙質に対する接着強度および曲げ強度が低下することが分かった。
これにより、レジンセメントの成分として、成分(c)−(1)の有機過酸化物および成分(c)−(3)の光重合開始剤の双方が必須であることが確認された。
(1)レジンセメントの製造
表15の組成に基づき、ペーストAおよびペーストBからなる2ペースト型のレジンセメント16〜20を製造した。この実施例において、レジンセメント組成全体に対して、成分(d)である棚寿命安定剤以外のペーストAおよびBの組成の合計を50重量部とし、各ペーストに適量の成分(d)を添加した。各レジンセメントにおいて、ペーストBの組成は共通である。
[接着強度]
本発明のプライマー1で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、レジンセメント16〜20の接着強度を測定した。測定結果を表16に示す。
レジンセメント16〜20の曲げ強度を測定した。測定結果を表16に示す。
レジンセメント16〜20の硬化時間を測定した。測定結果を表16に示す。
本発明のプライマー1で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、レジンセメント16〜20の操作時間を測定した。測定結果を表16に示す。
これにより、成分(c)−(2)のバルビツール酸類の塩の含有量の適正範囲が、0.1重量部〜2.0重量部であることが確認された。
(1)レジンセメントの製造
表17の組成に基づき、ペーストAおよびペーストBからなる2ペースト型のレジンセメント21〜25を製造した。この実施例において、レジンセメント組成全体に対して、成分(d)である棚寿命安定剤以外のペーストAおよびBの組成の合計を50重量部とし、各ペーストに適量の成分(d)を添加した。各レジンセメントにおいて、ペーストBの組成は共通である。
[接着強度]
本発明のプライマー1で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、レジンセメント21〜25の接着強度を測定した。測定結果を表18に示す。
レジンセメント21〜25の曲げ強度を測定した。測定結果を表18に示す。
レジンセメント21〜25の硬化時間を測定した。測定結果を表18に示す。
本発明のプライマー1で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、レジンセメント21〜25の操作時間を測定した。測定結果を表18に示す。
なお、レジンセメント24は、硬化時間が短いため、曲げ強度の測定データが得られなかった。また、レジンセメント25においても、硬化時間および操作時間が短いため、接着強度、曲げ強度、硬化時間および操作時間の測定データが得られなかった。
これにより、成分(c)−(4)のアミンの含有量の適正範囲が、0.1重量部〜0.5重量部であることが確認された。
(1)レジンセメントの製造
表19の組成に基づき、ペーストAおよびペーストBからなる2ペースト型のレジンセメント26〜30を製造した。この実施例において、レジンセメント組成全体に対して、成分(d)である棚寿命安定剤以外のペーストAおよびBの組成の合計を50重量部とし、各ペーストに適量の成分(d)を添加した。各レジンセメントにおいて、ペーストAの組成は共通である。
[接着強度]
本発明のプライマー1で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、レジンセメント26〜30の接着強度を測定した。測定結果を表20に示す。
レジンセメント26〜30の曲げ強度を測定した。測定結果を表20に示す。
レジンセメント26〜30の硬化時間を測定した。測定結果を表20に示す。
本発明のプライマー1で表面処理した歯牙試験体(エナメル質および象牙質)を用いて、レジンセメント26〜30の操作時間を測定した。測定結果を表20に示す。
これにより、成分(c)−(1)の有機過酸化物の含有量の適正範囲が、0.1重量部〜0.5重量部であることが確認された。
Claims (8)
- 以下の成分:
(a)ラジカル重合性単量体;
(b)フルオロアルミノシリケートガラスフィラー;
(c)−(1)有機過酸化物;
(c)−(2)バルビツール酸類のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩;
(c)−(3)光重合開始剤;
(c)−(4)芳香族第二または第三アミン;および
(d)棚寿命安定剤
を含有し、かつ、水を含まない2ペースト型歯科用コンポジットレジンセメント。 - 20.0〜45.0重量部の成分(a)ラジカル重合性単量体;
50.0〜80.0重量部の成分(b)フルオロアルミノシリケートガラスフィラー;
0.1〜0.5重量部の成分(c)−(1)有機過酸化物;
0.1〜2.0重量部の成分(c)−(2)バルビツール酸類のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩;
0.05〜1.0重量部の成分(c)−(3)光重合開始剤;
0.1〜0.5重量部の成分(c)−(4)芳香族第三アミン;および
0.02〜0.2重量部の成分(d)棚寿命安定剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の2ペースト型歯科用コンポジットレジンセメント。 - 20.0〜60.0重量%の成分(e)水;
2.0〜10.0重量%の成分(f)一般式(I)で示される重合性単量体;
5.0〜25.0重量%の成分(g)二塩基性のカルボキシル基を有する重合性単量体および酸無水物基を有する重合性単量体;
1.0〜5.0重量%の成分(h)バルビツール酸類;および
1.0〜5.0重量%の成分(i)アミンを含有することを特徴とする請求項3に記載の歯科用プライマー。 - さらに、50.0重量%以下の成分(j)水酸基を有するラジカル重合性単量体を含有する請求項4に記載の歯科用プライマー。
- さらに、成分(k)有機溶媒を含有する請求項4に記載の歯科用プライマー。
- 2液型である請求項3に記載の歯科用プライマー。
- 請求項1または2に記載の2ペースト型歯科用コンポジットレジンセメントおよび請求項3ないし7いずれかに記載の歯科用プライマーを含む歯科用接着剤キット。
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