JPWO2007072570A1 - 回路基板の接続構造、回路基板の接続部および電子機器 - Google Patents

回路基板の接続構造、回路基板の接続部および電子機器 Download PDF

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Abstract

加熱圧接する際に接続部に生じる温度差を緩和できる回路基板の接続構造、回路基板の接続部および電子機器を提供する。回路基板の接続構造10は、第1回路基板11および第2回路基板12を備え、接着剤13を介して第1接続部15および第2接続部16が対面配置されるとともに、第1回路パターン17および第2回路パターン18が互いに接触するように、第1接続部15および第2接続部16が加圧治具20に挟持されることにより加熱圧接されるものである。この回路基板の接続構造10は、第1回路基板11が軟質基材21であるとともに、軟質基材21の裏面21Bにおける、第1接続部15に対応した領域のうちの一部27にのみ軟質基材21よりも熱伝導率が低い断熱層28が設けられている。

Description

本発明は、第1回路基板の接続部および第2回路基板の接続部間に接着剤を介在させた状態で加熱圧接された回路基板の接続構造、この回路基板の接続構造を構成する回路基板の接続部、および回路基板の接続構造を用いた電子機器に関する。
例えば携帯電話等の携帯端末は、筐体内において硬質の回路基板における接続部と、軟質の回路基板における接続部とが接続されている。これらの回路基板の接続部を図9に示す。
第1回路基板100は、軟質基材101の表面に沿って多数の電子部品が実装された実装部102と、実装部102に隣接して複数の回路パターン103が並列に配置された接続部104とを有し、実装部102はレジストあるいはカバーレイにより覆われている。
また、第2回路基板106は、硬質基材107の表面に沿って多数の電子部品が実装された実装部108と、実装部108に隣接して複数の回路パターン109が並列に配置された接続部110とを有し、実装部109はレジストあるいはカバーレイにより覆われている。
そして、第1回路基板100および第2回路基板106を接続するにあたっては、接着剤を介してそれぞれの接続部104,110を対面配置し、各接続部104,110が加圧治具112の上型113および下型114により挟持されることにより加熱圧接されて接続される。
この際、第1回路基板100および第2回路基板106は、加熱圧接に伴って対面する回路パターン103,109間から押し出された接着剤が軟質基材101および硬質基材107を接着し、これにより各接着部104,110の回路パターン103,109同士が面接触した状態で固定される。
ところで、第1回路基板100は、筐体の小型化、薄型化に対応するために、実装部102および接続部104が同一直線状に並ぶ帯形状ではなく、互いにずれた位置にL形状に配置されている。
同様に、第2回路基板106も、筐体の小型化、薄型化に対応するために、実装部108および接続部110が同一直線状に並ぶ帯形状ではなく、互いにずれた位置にL形状に配置されている。
このため、第1回路基板100および第2回路基板106を接続する際に、図10に示すように、加熱圧接された各接着部104,110のうち、硬質基材107に近い部位116の熱は矢印Aに示すように伝熱されるが、硬質基材107から遠い部位117の熱は矢印Bに示すように伝熱されにくい。このため、硬質基材107から遠い部位117に熱がこもりやすい。
ここで、熱は、硬質基材101には伝熱されにくいので、硬質基材107に伝わる傾向にある。
この場合、各接続部104,110に加わる熱が不均一となって、硬質基材107から遠い部位117と硬質基材107に近い部位116とに温度差が生じる。
すなわち、硬質基材107から遠い部位117は、高温度となり、硬質基材107に近い部位116は、低温度部となる。
このため、軟質基材101が部分的に過剰軟化して加圧に伴い不必要に延伸され、高温部117における各回路パターン103,109(図9参照)の位置ずれが生じたり、接着剤の硬質状体が不均一となって必要な接着強度が得られない可能性がある。
このような問題に対して、加圧治具112(図9参照)を構成する一対の金型113,114のうち、一方の表面を常温あるいは冷却しておく液晶表示装置の製造方法が提案されている(特許文献1)。
特開平11−7040号公報
しかしながら、特許文献1は、一方の金型の表面を常温あるいは冷却しているが、加熱圧接の際に、第1回路基板100の接続部104および第2回路基板106の接続部110に生じる温度差を緩和するものではなく、根本的な解決策とはなっていない。
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、加熱圧接する際に接続部に生じる温度差を緩和できる回路基板の接続構造、回路基板の接続部および電子機器を提供することにある。
本発明の回路基板の接続構造は、基材の表面に複数の回路パターンが並行に配置された接続部を有する第1回路基板および第2回路基板を備え、接着剤を介して前記各接続部が対面配置されるとともに、前記各回路パターンが互いに接触するように、前記各接続部が一対の加圧治具に挟持されることにより加熱圧接された回路基板の接続構造であって、前記各基板のうちの一方が軟質基材であるとともに、前記軟質基材の裏面における前記接続部に対応した領域のうちの一部にのみ前記軟質基材よりも熱伝導率が低い断熱層が設けられていることを特徴とする。
各基板のうちの一方を軟質基材とした。そして、軟質基材の裏面において、接続部に対応した領域のうちの一部にのみ断熱層を設けた。この断熱層は、軟質基材よりも熱伝導率が低い層である。
接続部に対応した領域のうちの一部に断熱層を設けることで、断熱層を熱がこもりやすい部位に設けることができる。
よって、加圧治具で加熱圧接する際に、熱がこもりやすい部位への熱伝導率を断熱層で低下させることができる。
これにより、熱がこもりやすい部位が温度上昇することを、断熱層で抑え、加熱圧接する際に接続部に生じる温度差を緩和できる。
ここで、断熱層としては、フイルム状のカバーレイを接着剤で接着したものや、液状のレジストを塗布したものが該当する。
この断熱層は、カバーレイを複数枚積層したものや、レジストを反復塗布したものも含まれる。
また、本発明は、前記断熱層が不均一な厚み寸法を有していることを特徴とする。
熱がこもりやすい部位において、熱が均一にこもるわけではない。そこで、断熱層を不均一な厚み寸法に調整可能とすることで、熱伝導率を好適に変化させて、接続部に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
ここで、不均一な厚み寸法は、断熱層を段階的に成形することや、接着剤の塗布量で段階的に調整する。
接着剤で調整とは、レジストの時と同様に段階的に複数回塗布することをいう。
さらに、本発明は、前記断熱層の端部に対応して前記軟質基材にスリットが形成されていることを特徴とする。
断熱層の端部に対応させて軟質基材にスリットを形成することで、スリットにより熱が遮熱され、熱がこもりやすい部位に伝熱されることを抑えることができる。これにより、接続部に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
また、加熱圧接する際に、温度バラツキにより、接続部の伸びが不均一になったとしても、接続部の伸びをスリットで吸収できる。
これにより、接続部の伸びが累積することを防いで、回路パターンの位置ずれを抑制することができる。
また、本発明の回路基板の接続部は、軟質基材の表面に複数の回路パターンが並行に配置された回路基板の接続部であって、前記軟質基材の裏面における前記接続部に対応した領域のうちの一部にのみ前記軟質基材よりも熱伝導率が低い断熱層が設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明の電子機器は、前述した回路基板の接続構造を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、加圧治具で加熱圧接する際に、熱がこもりやすい部位への熱伝導率を断熱層で低下させて、熱がこもりやすい部位が温度上昇することを抑える。
これにより、接続部に生じる温度差が緩和でき、各回路パターンに位置ずれが生じることを防止でき、接着剤に加わる熱の温度バラツキを抑制することができるという効果を有する。
本発明に係る第1実施形態の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 (A)は第1実施形態に係る回路基板の接続構造を示す平面図、(B)は(A)の断面図である。 本発明に係る第2実施形態の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 (A)は第2実施形態に係る回路基板の接続構造を示す平面図、(B)は(A)の断面図である。 本発明に係る第3実施形態の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 (A)は第3実施形態に係る回路基板の接続構造を示す平面図、(B)は(A)の断面図である。 本発明に係る第4実施形態の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 (A)は第4実施形態に係る回路基板の接続構造を示す平面図、(B)は(A)の線断面図である。 従来の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 従来の回路基板の接続構造の伝熱状態を説明する図である。
符号の説明
10,40,50,60 回路基板の接続構造
11 第1回路基板
12 第2回路基板
13 接着剤
15 第1接続部(接続部)
16 第2接続部(接続部)
17 第1回路パターン(回路パターン)
18 第2回路パターン(回路パターン)
20 加圧治具
21 軟質基材(基材)
21A 軟質基材の表面
21B 軟質基材の裏面
24 硬質基材(基材)
27 第1接続部に対応した領域のうちの一部(接続部に対応した領域のうちの一部)
28,41,51 断熱層
28A 断熱層の端部
35 電子機器
61 スリット
(第1実施形態)
図1、図2に示すように、第1実施形態の回路基板の接続構造10は、第1回路基板11および第2回路基板12を備え、接着剤13(図2(B)参照)を介して第1回路基板11の第1接続部(接続部)15および第2回路基板12の第2接着部(接続部)16が対面配置されるとともに、第1回路基板11の第1回路パターン(回路パターン)17および第2回路基板12の第2回路パターン(回路パターン)18が互いに接触するように、第1接続部15および第2接続部16が一対の加圧治具20に挟持されることにより加熱圧接されたものである。
第1回路基板11は、軟質基材(基材)21の表面21Aに沿って多数の電子部品が実装された実装部22と、実装部22に隣接して、軟質基材21の表面21Aに複数の第1回路パターン17が並列に配置された第1接続部15とを有し、実装部22はレジストあるいはカバーレイにより覆われている。
また、第2回路基板12は、硬質基材(基材)24の表面24Aに沿って多数の電子部品が実装された実装部25と、実装部25に隣接して、硬質基材24の表面24Aに複数の第2回路パターン18が並列に配置された第2接続部16とを有し、実装部25はレジストあるいはカバーレイ26(図2(B)参照)により覆われている。
第1回路基板11および第2回路基板12は、一例として、エポキシ、ポリイミド、液晶ポリマー、BTレジン、PEEK等の有機材料をベースとしたフイルム基材が用いられる。フイルム基材1枚当りの厚みは、10〜100μmである。
第1回路基板11および第2回路基板12は、フイルム基材が1枚または、2層、4層、6層…と積層し、多層化され、10〜20μm厚みの内層配線(圧延または電解Cu箔)と、10〜35μm厚みの外層配線(同じくCuをベースにNi、Auめっきを付けたもの)とが形成され、総厚みが20〜500μmの基板である。
この回路基板の接続構造10は、軟質基材21の裏面21Bにおける、第1接続部15に対応した領域のうちの一部27にのみ断熱層28が設けられている。
断熱層28は、一例として、矩形状に形成され、軟質基材21よりも熱伝導率が低いカバーレイ層やレジスト層である。
第1接続部15は、回路基板の接続部である。
この断熱層28としては、フイルム状のカバーレイや、液状のレジストが用いられる。
レジストとしては、一例として、液状のインクのもので熱硬化型、感光性のエポキシ樹脂やウレタン変形エポキシ樹脂が用いられる。
カバーレイとしては、一例として、ポリイミドをベースとしたフイルムをエポキシ等の熱硬化型接着剤で接着したものが用いられる。
接着剤としては、一例として、ベースレジンがエポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂、シリコーン樹脂であり、ペースト状のものが用いられる。
ここで、「接続部に対応した領域のうちの一部」27について説明する。
すなわち、第1回路基板11は、電子機器35を構成する筐体の小型化、薄型化に対応させるために、第1実装部22と第1接続部15とが同一直線状に並ぶ帯形状ではなく、互いにずれた位置にL形状に配置されている。
同様に、第2回路基板12は、第2実装部25と第2接続部16とが同一直線状に並ぶ帯形状ではなく、互いにずれた位置にL形状に配置されている。
このため、第1回路基板11および第2回路基板12を接続すると、加熱圧接された第1接着部15および第2接着部16のうち、硬質基材24に近い部位29の熱は矢印Cに示すように伝熱されるが、硬質基材24から遠い部位(すなわち、「接続部に対応した領域のうちの一部」)27の熱は矢印Dに示すように伝熱されにくい。このため、硬質基材24から遠い部位27に熱がこもりやすい。
そこで、硬質基材24から遠い部位27を「接続部に対応した領域のうちの一部」として、この部位に27に断熱層28を設けることにした。
つぎに、回路基板の接続構造10の第1回路基板11および第2回路基板12を加熱圧接する工程について説明する。
第1回路基板11の第1接続部15および第2回路基板12の第2接続部16を接続するにあたっては、第1接続部15および第2接続部16を接着剤13を介してそれぞれ対面配置する。
加圧治具20の上型31および下型32(図2参照)を所定温度に設定し、第1接続部15および第2接続部16を上型31および下型32で挟持して加熱圧接する。
接着剤13の温度は100〜250℃をピークとして、圧接時間は2〜20秒である。この加熱圧接により接着剤13を硬化させて第1接続部15および第2接続部16を接続する。
この際、第1接続部15および第2接続部16は、加熱圧接に伴って対面する第1回路パターン17および第2回路パターン18間から押し出された接着剤13が軟質基材21および硬質基材24を接着する。
これにより、第1回路パターン17および第2回路パターン18同士が面接触した状態で固定される。
ここで、軟質基材21の裏面21Bにおいて、第1接続部15に対応した領域のうちの一部27、すなわち硬質基材24から遠い部位27にのみ断熱層28を設けた。この断熱層28は、軟質基材21よりも熱伝導率が低い層である。
そして、硬質基材24から遠い部位27は、熱がこもりやすい部位である。
よって、第1接続部15および第2接続部16を加圧治具20で加熱圧接する際に、硬質基材24から遠い部位27、すなわち熱がこもりやすい部位27への熱伝導率を断熱層28で低下させることができる。
これにより、加圧治具20の熱が、硬質基材24から遠い部位27に伝わりにくくなり、硬質基材24から遠い部位27が温度上昇することが抑えられ、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を緩和できる。
したがって、第1回路パターン17および第2回路パターン18に位置ずれが生じることを防止でき、接着剤13に加わる熱の温度バラツキを抑制することができる。
このように構成した回路基板の接続構造10を、電子機器35に用いることで、筐体の小型化や薄型化が図れ、小型化や薄型化を実現した電子機器35が得られる。
つぎに、第2〜第4実施形態の回路基板の接続構造を図3〜図8に基づいて説明する。
なお、第2〜第4実施形態において第1実施形態と同一類似部材については同一符号を付して説明を省略する。
(第2実施形態)
図3、図4に示すように、第2実施形態の回路基板の接続構造40は、第1実施形態の断熱層28に代えて断熱層41を用いたもので、その他の構成は第1実施形態の回路基板の接続構造10と同様である。
ここで、第1接続部および第2接続部を加熱圧接する際に、熱がこもりやすい部位27において、熱が均一にこもらないことが考えられる。そこで、断熱層41を不均一な厚み寸法になるように調整した。
具体的には、断熱層41は、一例として、厚み寸法t1のカバーレイ41Aと、厚み寸法t2のカバーレイ41Bをそれぞれ接着剤42で、熱がこもりやすい部位27に接着したものである。厚み寸法t1,t2の関係はt1>t2である。
これにより、断熱層41は、2段階に厚み寸法を変えることができる。
カバーレイ41Aの厚み寸法t1を、カバーレイ41Bの厚み寸法t2より大きくした理由は以下の通りである。
すなわち、カバーレイ41Aを設ける部位は、カバーレイ41Bを設ける部位と比較して、硬質基材24から遠い部位になる。このため、カバーレイ41Aを設ける部位は、カバーレイ41Bを設ける部位と比較して熱がこもりやすい。
そこで、カバーレイ41Aの厚み寸法t1を、カバーレイ41Bの厚み寸法t2より大きくした。
このように、断熱層41を不均一な厚み寸法に調整可能とすることで、熱伝導率を段階的に変化させて、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
したがって、第1回路パターン17および第2回路パターン18に位置ずれが生じることを一層良好に防止でき、接着剤13に加わる熱の温度バラツキを一層良好に抑制することができる。
(第3実施形態)
図5、図6に示すように、第3実施形態の回路基板の接続構造50は、第1実施形態の断熱層28に代えて断熱層51を用いたもので、その他の構成は第1実施形態の回路基板の接続構造10と同様である。
ここで、第1接続部および第2接続部を加熱圧接する際に、熱がこもりやすい部位において、熱が均一にこもらないことが考えられる。そこで、断熱層51を不均一な厚み寸法になるように調整した。
断熱層51は、カバーレイ52を接着剤53で、熱がこもりやすい部位27に接着するものである。この接着剤53の塗布回数を変えることや、塗布量を調整することで、接着剤53の厚み寸法を変化させる。
これにより、断熱層51を、厚み寸法t3の部位51Aと、厚み寸法t4の部位51Bの2段階に形成する。厚み寸法t3,t4の関係はt3>t4である。
厚み寸法t3の部位51Aを、厚み寸法t4の部位51Bより大きくした理由は以下の通りである。
すなわち、厚み寸法t3の部位51Aは、厚み寸法t4の部位51Bと比較して、硬質基材24から遠い部位になり、熱がこもりやすいからである。
このように、断熱層51を不均一な厚み寸法に調整可能とすることで、熱伝導率を段階的に変化させて、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
したがって、第1回路パターン17および第2回路パターン18に位置ずれが生じることを一層良好に防止でき、接着剤13に加わる熱の温度バラツキを一層良好に抑制することができる。
(第4実施形態)
図7、図8に示すように、第4実施形態の回路基板の接続構造60は、第1実施形態の断熱層28の端部に対応して軟質基材21にスリット61が形成されたもので、その他の構成は第1実施形態の回路基板の接続構造10と同様である。
スリット61は、第1回路パターン17間に形成され、スリット深さDが断熱層28の幅Wとほぼ同一に形成されている。
第1実施形態と同様に、軟質基材21の裏面21Bにおいて、第1接続部15に対応した領域のうちの一部27、すなわち硬質基材24から遠い部位27にのみ断熱層28を設けた。
これにより、加圧治具20の熱が、硬質基材24から遠い部位27に伝わりにくくなり、硬質基材24から遠い部位27が温度上昇することが抑えられ、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を緩和できる。
したがって、第1回路パターン17および第2回路パターン18に位置ずれが生じることを防止でき、接着剤13に加わる熱の温度バラツキを抑制することができる。
加えて、断熱層28の端部28Aに対応させて、軟質基材21にスリット61を形成することで、スリット61により熱が遮熱され、熱がこもりやすい部位27に伝熱されることを抑えることができる。これにより、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
さらに、加熱圧接する際に、温度バラツキにより、軟質基材101の第1接続部15が部分的に過剰軟化して加圧に伴い不必要に延伸され、第1接続部15の伸びが不均一になったとしても、第1接続部15の伸びをスリットで吸収できる。
これにより、第1接続部15の伸びが累積することを防いで、第1回路パターン17および第2回路パターン18の位置ずれを抑制することができる。
本発明は、第1回路基板の接続部および第2回路基板の接続部間に接着剤を介在させた状態で加熱圧接された回路基板の接続構造、この回路基板の接続構造を構成する回路基板の接続部、および回路基板の接続構造を用いた電子機器への適用に好適である。
本発明は、第1回路基板の接続部および第2回路基板の接続部間に接着剤を介在させた状態で加熱圧接された回路基板の接続構造、この回路基板の接続構造を構成する回路基板の接続部、および回路基板の接続構造を用いた電子機器に関する。
例えば携帯電話等の携帯端末は、筐体内において硬質の回路基板における接続部と、軟質の回路基板における接続部とが接続されている。これらの回路基板の接続部を図9に示す。
第1回路基板100は、軟質基材101の表面に沿って多数の電子部品が実装された実装部102と、実装部102に隣接して複数の回路パターン103が並列に配置された接続部104とを有し、実装部102はレジストあるいはカバーレイにより覆われている。
また、第2回路基板106は、硬質基材107の表面に沿って多数の電子部品が実装された実装部108と、実装部108に隣接して複数の回路パターン109が並列に配置された接続部110とを有し、実装部109はレジストあるいはカバーレイにより覆われている。
そして、第1回路基板100および第2回路基板106を接続するにあたっては、接着剤を介してそれぞれの接続部104,110を対面配置し、各接続部104,110が加圧治具112の上型113および下型114により挟持されることにより加熱圧接されて接続される。
この際、第1回路基板100および第2回路基板106は、加熱圧接に伴って対面する回路パターン103,109間から押し出された接着剤が軟質基材101および硬質基材107を接着し、これにより各接着部104,110の回路パターン103,109同士が面接触した状態で固定される。
ところで、第1回路基板100は、筐体の小型化、薄型化に対応するために、実装部102および接続部104が同一直線状に並ぶ帯形状ではなく、互いにずれた位置にL形状に配置されている。
同様に、第2回路基板106も、筐体の小型化、薄型化に対応するために、実装部108および接続部110が同一直線状に並ぶ帯形状ではなく、互いにずれた位置にL形状に配置されている。
このため、第1回路基板100および第2回路基板106を接続する際に、図10に示すように、加熱圧接された各接着部104,110のうち、硬質基材107に近い部位116の熱は矢印Aに示すように伝熱されるが、硬質基材107から遠い部位117の熱は矢印Bに示すように伝熱されにくい。このため、硬質基材107から遠い部位117に熱がこもりやすい。
ここで、熱は、硬質基材101には伝熱されにくいので、硬質基材107に伝わる傾向にある。
この場合、各接続部104,110に加わる熱が不均一となって、硬質基材107から遠い部位117と硬質基材107に近い部位116とに温度差が生じる。
すなわち、硬質基材107から遠い部位117は、高温度となり、硬質基材107に近い部位116は、低温度部となる。
このため、軟質基材101が部分的に過剰軟化して加圧に伴い不必要に延伸され、高温部117における各回路パターン103,109(図9参照)の位置ずれが生じたり、接着剤の硬質状体が不均一となって必要な接着強度が得られない可能性がある。
このような問題に対して、加圧治具112(図9参照)を構成する一対の金型113,114のうち、一方の表面を常温あるいは冷却しておく液晶表示装置の製造方法が提案されている(特許文献1)。
特開平11−7040号公報
しかしながら、特許文献1は、一方の金型の表面を常温あるいは冷却しているが、加熱圧接の際に、第1回路基板100の接続部104および第2回路基板106の接続部110に生じる温度差を緩和するものではなく、根本的な解決策とはなっていない。
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、加熱圧接する際に接続部に生じる温度差を緩和できる回路基板の接続構造、回路基板の接続部および電子機器を提供することにある。
本発明の回路基板の接続構造は、基材の表面に複数の回路パターンが並行に配置された接続部を有する第1回路基板および第2回路基板を備え、接着剤を介して前記各接続部が対面配置されるとともに、前記各回路パターンが互いに接触するように、前記各接続部が一対の加圧治具に挟持されることにより加熱圧接された回路基板の接続構造であって、前記各基板のうちの一方が軟質基材であるとともに、前記軟質基材の裏面における前記接続部に対応した領域のうちの一部にのみ前記軟質基材よりも熱伝導率が低い断熱層が設けられていることを特徴とする。
各基板のうちの一方を軟質基材とした。そして、軟質基材の裏面において、接続部に対応した領域のうちの一部にのみ断熱層を設けた。この断熱層は、軟質基材よりも熱伝導率が低い層である。
接続部に対応した領域のうちの一部に断熱層を設けることで、断熱層を熱がこもりやすい部位に設けることができる。
よって、加圧治具で加熱圧接する際に、熱がこもりやすい部位への熱伝導率を断熱層で低下させることができる。
これにより、熱がこもりやすい部位が温度上昇することを、断熱層で抑え、加熱圧接する際に接続部に生じる温度差を緩和できる。
ここで、断熱層としては、フイルム状のカバーレイを接着剤で接着したものや、液状のレジストを塗布したものが該当する。
この断熱層は、カバーレイを複数枚積層したものや、レジストを反復塗布したものも含まれる。
また、本発明は、前記断熱層が不均一な厚み寸法を有していることを特徴とする。
熱がこもりやすい部位において、熱が均一にこもるわけではない。そこで、断熱層を不均一な厚み寸法に調整可能とすることで、熱伝導率を好適に変化させて、接続部に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
ここで、不均一な厚み寸法は、断熱層を段階的に成形することや、接着剤の塗布量で段階的に調整する。
接着剤で調整とは、レジストの時と同様に段階的に複数回塗布することをいう。
さらに、本発明は、前記断熱層の端部に対応して前記軟質基材にスリットが形成されていることを特徴とする。
断熱層の端部に対応させて軟質基材にスリットを形成することで、スリットにより熱が遮熱され、熱がこもりやすい部位に伝熱されることを抑えることができる。これにより、接続部に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
また、加熱圧接する際に、温度バラツキにより、接続部の伸びが不均一になったとしても、接続部の伸びをスリットで吸収できる。
これにより、接続部の伸びが累積することを防いで、回路パターンの位置ずれを抑制することができる。
また、本発明の回路基板の接続部は、軟質基材の表面に複数の回路パターンが並行に配置された回路基板の接続部であって、前記軟質基材の裏面における前記接続部に対応した領域のうちの一部にのみ前記軟質基材よりも熱伝導率が低い断熱層が設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明の電子機器は、前述した回路基板の接続構造を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、加圧治具で加熱圧接する際に、熱がこもりやすい部位への熱伝導率を断熱層で低下させて、熱がこもりやすい部位が温度上昇することを抑える。
これにより、接続部に生じる温度差が緩和でき、各回路パターンに位置ずれが生じることを防止でき、接着剤に加わる熱の温度バラツキを抑制することができるという効果を有する。
(第1実施形態)
図1、図2に示すように、第1実施形態の回路基板の接続構造10は、第1回路基板11および第2回路基板12を備え、接着剤13(図2(B)参照)を介して第1回路基板11の第1接続部(接続部)15および第2回路基板12の第2接着部(接続部)16が対面配置されるとともに、第1回路基板11の第1回路パターン(回路パターン)17および第2回路基板12の第2回路パターン(回路パターン)18が互いに接触するように、第1接続部15および第2接続部16が一対の加圧治具20に挟持されることにより加熱圧接されたものである。
第1回路基板11は、軟質基材(基材)21の表面21Aに沿って多数の電子部品が実装された実装部22と、実装部22に隣接して、軟質基材21の表面21Aに複数の第1回路パターン17が並列に配置された第1接続部15とを有し、実装部22はレジストあるいはカバーレイにより覆われている。
また、第2回路基板12は、硬質基材(基材)24の表面24Aに沿って多数の電子部品が実装された実装部25と、実装部25に隣接して、硬質基材24の表面24Aに複数の第2回路パターン18が並列に配置された第2接続部16とを有し、実装部25はレジストあるいはカバーレイ26(図2(B)参照)により覆われている。
第1回路基板11および第2回路基板12は、一例として、エポキシ、ポリイミド、液晶ポリマー、BTレジン、PEEK等の有機材料をベースとしたフイルム基材が用いられる。フイルム基材1枚当りの厚みは、10〜100μmである。
第1回路基板11および第2回路基板12は、フイルム基材が1枚または、2層、4層、6層…と積層し、多層化され、10〜20μm厚みの内層配線(圧延または電解Cu箔)と、10〜35μm厚みの外層配線(同じくCuをベースにNi、Auめっきを付けたもの)とが形成され、総厚みが20〜500μmの基板である。
この回路基板の接続構造10は、軟質基材21の裏面21Bにおける、第1接続部15に対応した領域のうちの一部27にのみ断熱層28が設けられている。
断熱層28は、一例として、矩形状に形成され、軟質基材21よりも熱伝導率が低いカバーレイ層やレジスト層である。
第1接続部15は、回路基板の接続部である。
この断熱層28としては、フイルム状のカバーレイや、液状のレジストが用いられる。
レジストとしては、一例として、液状のインクのもので熱硬化型、感光性のエポキシ樹脂やウレタン変形エポキシ樹脂が用いられる。
カバーレイとしては、一例として、ポリイミドをベースとしたフイルムをエポキシ等の熱硬化型接着剤で接着したものが用いられる。
接着剤としては、一例として、ベースレジンがエポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂、シリコーン樹脂であり、ペースト状のものが用いられる。
ここで、「接続部に対応した領域のうちの一部」27について説明する。
すなわち、第1回路基板11は、電子機器35を構成する筐体の小型化、薄型化に対応させるために、第1実装部22と第1接続部15とが同一直線状に並ぶ帯形状ではなく、互いにずれた位置にL形状に配置されている。
同様に、第2回路基板12は、第2実装部25と第2接続部16とが同一直線状に並ぶ帯形状ではなく、互いにずれた位置にL形状に配置されている。
このため、第1回路基板11および第2回路基板12を接続すると、加熱圧接された第1接着部15および第2接着部16のうち、硬質基材24に近い部位29の熱は矢印Cに示すように伝熱されるが、硬質基材24から遠い部位(すなわち、「接続部に対応した領域のうちの一部」)27の熱は矢印Dに示すように伝熱されにくい。このため、硬質基材24から遠い部位27に熱がこもりやすい。
そこで、硬質基材24から遠い部位27を「接続部に対応した領域のうちの一部」として、この部位に27に断熱層28を設けることにした。
つぎに、回路基板の接続構造10の第1回路基板11および第2回路基板12を加熱圧接する工程について説明する。
第1回路基板11の第1接続部15および第2回路基板12の第2接続部16を接続するにあたっては、第1接続部15および第2接続部16を接着剤13を介してそれぞれ対面配置する。
加圧治具20の上型31および下型32(図2参照)を所定温度に設定し、第1接続部15および第2接続部16を上型31および下型32で挟持して加熱圧接する。
接着剤13の温度は100〜250℃をピークとして、圧接時間は2〜20秒である。この加熱圧接により接着剤13を硬化させて第1接続部15および第2接続部16を接続する。
この際、第1接続部15および第2接続部16は、加熱圧接に伴って対面する第1回路パターン17および第2回路パターン18間から押し出された接着剤13が軟質基材21および硬質基材24を接着する。
これにより、第1回路パターン17および第2回路パターン18同士が面接触した状態で固定される。
ここで、軟質基材21の裏面21Bにおいて、第1接続部15に対応した領域のうちの一部27、すなわち硬質基材24から遠い部位27にのみ断熱層28を設けた。この断熱層28は、軟質基材21よりも熱伝導率が低い層である。
そして、硬質基材24から遠い部位27は、熱がこもりやすい部位である。
よって、第1接続部15および第2接続部16を加圧治具20で加熱圧接する際に、硬質基材24から遠い部位27、すなわち熱がこもりやすい部位27への熱伝導率を断熱層28で低下させることができる。
これにより、加圧治具20の熱が、硬質基材24から遠い部位27に伝わりにくくなり、硬質基材24から遠い部位27が温度上昇することが抑えられ、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を緩和できる。
したがって、第1回路パターン17および第2回路パターン18に位置ずれが生じることを防止でき、接着剤13に加わる熱の温度バラツキを抑制することができる。
このように構成した回路基板の接続構造10を、電子機器35に用いることで、筐体の小型化や薄型化が図れ、小型化や薄型化を実現した電子機器35が得られる。
つぎに、第2〜第4実施形態の回路基板の接続構造を図3〜図8に基づいて説明する。
なお、第2〜第4実施形態において第1実施形態と同一類似部材については同一符号を付して説明を省略する。
(第2実施形態)
図3、図4に示すように、第2実施形態の回路基板の接続構造40は、第1実施形態の断熱層28に代えて断熱層41を用いたもので、その他の構成は第1実施形態の回路基板の接続構造10と同様である。
ここで、第1接続部および第2接続部を加熱圧接する際に、熱がこもりやすい部位27において、熱が均一にこもらないことが考えられる。そこで、断熱層41を不均一な厚み寸法になるように調整した。
具体的には、断熱層41は、一例として、厚み寸法t1のカバーレイ41Aと、厚み寸法t2のカバーレイ41Bをそれぞれ接着剤42で、熱がこもりやすい部位27に接着したものである。厚み寸法t1,t2の関係はt1>t2である。
これにより、断熱層41は、2段階に厚み寸法を変えることができる。
カバーレイ41Aの厚み寸法t1を、カバーレイ41Bの厚み寸法t2より大きくした理由は以下の通りである。
すなわち、カバーレイ41Aを設ける部位は、カバーレイ41Bを設ける部位と比較して、硬質基材24から遠い部位になる。このため、カバーレイ41Aを設ける部位は、カバーレイ41Bを設ける部位と比較して熱がこもりやすい。
そこで、カバーレイ41Aの厚み寸法t1を、カバーレイ41Bの厚み寸法t2より大きくした。
このように、断熱層41を不均一な厚み寸法に調整可能とすることで、熱伝導率を段階的に変化させて、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
したがって、第1回路パターン17および第2回路パターン18に位置ずれが生じることを一層良好に防止でき、接着剤13に加わる熱の温度バラツキを一層良好に抑制することができる。
(第3実施形態)
図5、図6に示すように、第3実施形態の回路基板の接続構造50は、第1実施形態の断熱層28に代えて断熱層51を用いたもので、その他の構成は第1実施形態の回路基板の接続構造10と同様である。
ここで、第1接続部および第2接続部を加熱圧接する際に、熱がこもりやすい部位において、熱が均一にこもらないことが考えられる。そこで、断熱層51を不均一な厚み寸法になるように調整した。
断熱層51は、カバーレイ52を接着剤53で、熱がこもりやすい部位27に接着するものである。この接着剤53の塗布回数を変えることや、塗布量を調整することで、接着剤53の厚み寸法を変化させる。
これにより、断熱層51を、厚み寸法t3の部位51Aと、厚み寸法t4の部位51Bの2段階に形成する。厚み寸法t3,t4の関係はt3>t4である。
厚み寸法t3の部位51Aを、厚み寸法t4の部位51Bより大きくした理由は以下の通りである。
すなわち、厚み寸法t3の部位51Aは、厚み寸法t4の部位51Bと比較して、硬質基材24から遠い部位になり、熱がこもりやすいからである。
このように、断熱層51を不均一な厚み寸法に調整可能とすることで、熱伝導率を段階的に変化させて、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
したがって、第1回路パターン17および第2回路パターン18に位置ずれが生じることを一層良好に防止でき、接着剤13に加わる熱の温度バラツキを一層良好に抑制することができる。
(第4実施形態)
図7、図8に示すように、第4実施形態の回路基板の接続構造60は、第1実施形態の断熱層28の端部に対応して軟質基材21にスリット61が形成されたもので、その他の構成は第1実施形態の回路基板の接続構造10と同様である。
スリット61は、第1回路パターン17間に形成され、スリット深さDが断熱層28の幅Wとほぼ同一に形成されている。
第1実施形態と同様に、軟質基材21の裏面21Bにおいて、第1接続部15に対応した領域のうちの一部27、すなわち硬質基材24から遠い部位27にのみ断熱層28を設けた。
これにより、加圧治具20の熱が、硬質基材24から遠い部位27に伝わりにくくなり、硬質基材24から遠い部位27が温度上昇することが抑えられ、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を緩和できる。
したがって、第1回路パターン17および第2回路パターン18に位置ずれが生じることを防止でき、接着剤13に加わる熱の温度バラツキを抑制することができる。
加えて、断熱層28の端部28Aに対応させて、軟質基材21にスリット61を形成することで、スリット61により熱が遮熱され、熱がこもりやすい部位27に伝熱されることを抑えることができる。これにより、第1接続部15および第2接続部16に生じる温度差を一層良好に緩和できる。
さらに、加熱圧接する際に、温度バラツキにより、軟質基材101の第1接続部15が部分的に過剰軟化して加圧に伴い不必要に延伸され、第1接続部15の伸びが不均一になったとしても、第1接続部15の伸びをスリットで吸収できる。
これにより、第1接続部15の伸びが累積することを防いで、第1回路パターン17および第2回路パターン18の位置ずれを抑制することができる。
本発明は、第1回路基板の接続部および第2回路基板の接続部間に接着剤を介在させた状態で加熱圧接された回路基板の接続構造、この回路基板の接続構造を構成する回路基板の接続部、および回路基板の接続構造を用いた電子機器への適用に好適である。
本発明に係る第1実施形態の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 (A)は第1実施形態に係る回路基板の接続構造を示す平面図、(B)は(A)の1−1線断面図である。 本発明に係る第2実施形態の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 (A)は第2実施形態に係る回路基板の接続構造を示す平面図、(B)は(A)の2−2線断面図である。 本発明に係る第3実施形態の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 (A)は第3実施形態に係る回路基板の接続構造を示す平面図、(B)は(A)の3−3線断面図である。 本発明に係る第4実施形態の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 (A)は第4実施形態に係る回路基板の接続構造を示す平面図、(B)は(A)の4−4線断面図である。 従来の回路基板の接続構造を示す分解斜視図である。 従来の回路基板の接続構造の伝熱状態を説明する図である。
符号の説明
10,40,50,60 回路基板の接続構造
11 第1回路基板
12 第2回路基板
13 接着剤
15 第1接続部(接続部)
16 第2接続部(接続部)
17 第1回路パターン(回路パターン)
18 第2回路パターン(回路パターン)
20 加圧治具
21 軟質基材(基材)
21A 軟質基材の表面
21B 軟質基材の裏面
24 硬質基材(基材)
27 第1接続部に対応した領域のうちの一部(接続部に対応した領域のうちの一部)
28,41,51 断熱層
28A 断熱層の端部
35 電子機器
61 スリット

Claims (5)

  1. 基材の表面に複数の回路パターンが並行に配置された接続部を有する第1回路基板および第2回路基板を備え、
    接着剤を介して前記各接続部が対面配置されるとともに、前記各回路パターンが互いに接触するように、
    前記各接続部が一対の加圧治具に挟持されることにより加熱圧接された回路基板の接続構造であって、
    前記各基板のうちの一方が軟質基材であるとともに、前記軟質基材の裏面における前記接続部に対応した領域のうちの一部にのみ前記軟質基材よりも熱伝導率が低い断熱層が設けられていることを特徴とする回路基板の接続構造。
  2. 前記断熱層が不均一な厚み寸法を有していることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の接続構造。
  3. 前記断熱層の端部に対応して前記軟質基材にスリットが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の接続構造。
  4. 軟質基材の表面に複数の回路パターンが並行に配置された回路基板の接続部であって、
    前記軟質基材の裏面における前記接続部に対応した領域のうちの一部にのみ前記軟質基材よりも熱伝導率が低い断熱層が設けられていることを特徴とする回路基板の接続部。
  5. 請求項1ないし請求項3に記載した回路基板の接続構造を用いたことを特徴とする電子機器。
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