JPWO2007063719A1 - 電気泳動チップ、電気泳動装置、および試料分析方法 - Google Patents

電気泳動チップ、電気泳動装置、および試料分析方法 Download PDF

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Abstract

電気泳動中のタンパク質を含む試料の液体状態を安定に保つ。電気泳動チップ1は、基板2と、基板2の表面3に設けられ、上部に開口4a〜4dを備えた、試料溶媒が供給されるチャネル5a〜5dと、チャネル5a〜5dとは独立して設けられ、チャネル5a〜5dの開口4a〜4dと空間的につなげられた、試料溶媒の蒸発防止剤を貯留する蒸発防止剤貯液部8a,8bとを有している。

Description

本発明は、電気泳動チップおよびそれを用いた電気泳動装置、ならびに試料分析方法に関する。
近年、マイクロエレクトロ−メカニカルシステム(MEMS)技術の発展により、タンパク質を検出する新たなシステムの開発がおこなわれている。一つの方法によれば、まず、マイクロ流体チップ内に作製したチャネルに試料溶媒が導入される。次に、試料溶媒に含まれるタンパク質が電気泳動によって分離される。試料溶媒は次に、チャネルで乾燥され、イオン化を促進するマトリックスが添加される。その後、マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析装置(MALDI−MS)によって、チャネル内で分離されたタンパク質が検出される。
非特許文献1〜3および特許文献1によれば、チップ内に作製された、非シール構造すなわちチャネル上面が開放された構造の溝状のチャネルを用いて、マトリックスを含んだサンプルが分離される。そして、チャネル内の溶媒が乾燥され、分離後のサンプルがチャネル内でマトリックスとともに結晶化される。その後、チャネルをレーザーでスキャンすることによって、分離されたサンプルをレーザー脱離イオン化し、MALDI−MSで質量分析する。
このような分析方法の場合、タンパク質を電気泳動によって分離する際には試料は液体状態にあり、質量分析時には乾燥状態にある。したがって、試料を液体状態から乾燥状態へ連続的に同一チャネル内で取り扱うことが必要になる。非特許文献1によれば、液体試料中の溶媒は、電気泳動後放置して乾燥される。非特許文献2によれば、液体試料中の溶媒は、タンパク質分離後に室温の風を送って乾燥させるか、真空乾燥している。非特許文献3によれば、液体試料中の溶媒は、チップ温度を60℃まで昇温して加熱乾燥するか、真空チャンバー内で真空乾燥している。特許文献1には、真空チャンバーに移して凍結乾燥する例が記載されている。
ケン・ツェン(Ken Tseng)他、「キャピラリー電気泳動分離とマトリックス支援レーザー脱離質量分析のための開放マイクロチャネルの製作および設計」(Fabrication and design of open microchannels for capillary electrophoresis separations and matrix-assisted laser/desorption mass spectrometry)、Part of the SPIE Conference on Micro- and Nanofabricated Structures and Devices for Biomedical Environmental Applications 2、SPIE Vol. 3606 (1999)、 pp.137-148. ジャン・リウ(Jun Liu)他、「開放マイクロチャネル内での電気泳動分離。電気泳動とMALDI−MSとの結合方法」(Electrophoresis separation in open microchannels. A method for coupling electrophoresis with MALDI-MS)、Analytical Chemistry, Vol. 73 (2001)、pp. 2147-2151. ミシェル・L・S・モック(Michelle L.-S. Mok)他、「タンパク質分析のためのマトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析と結合した、準閉鎖チャネルに着目したキャピラリー等電」Capillary isoelectric focusing in pseudo-closed channel coupled to matrix assisted laser desorption/ionization mass spectrometry for protein analysis)、 Analyst、Vol. 129 (2004)、pp. 109-111. 堀池 靖浩 他著、「極微量全血分離・分析を目指したヘルスケアチップの創製」、医用電子と生体工学、第39巻、特別号2(2001)、pp. 2 & 3。 国際公開第03/071263号パンフレット 特開2002−310858号公報
しかしながら、上述の従来技術には以下の問題がある。
非特許文献1のように放置して乾燥させる場合、乾燥時間がかかりすぎて、分離したタンパク質が溶媒中で拡散してしまうため、分離性能が低下する。また、溶媒乾燥時に、溶媒が一様に乾燥せずに液滴状になり、液滴がチャネル内を移動するために、タンパク質分離パターンが壊れてしまう。
非特許文献2および3の場合は、より短時間で溶媒を乾燥させるため、タンパク質の溶媒中での拡散は抑制される。しかし、乾燥時や真空排気時の風により、溶媒が容易に液滴状になり、チャネル内を移動しやすくなるため、同様の問題が生じる。また、加熱乾燥しても、溶媒が液滴状になり、チャネル内を移動する問題は解決できない。
一方、特許文献1のように、チップを真空チャンバーに入れて凍結乾燥する場合、試料凍結後は液の移動もタンパク質の拡散も生じないため、これらの問題は解決されるように思われる。しかし、実際には、白金電極を取り外した後チップを冷却する工程や、チップを真空チャンバーに挿入する工程に時間を要し、この間に分離したタンパク質が溶媒中で拡散してしまう可能性もあるため、必ずしも効果的な解決方法ではなかった。
本発明は、電気泳動中のタンパク質を含む試料の液体状態を安定に保ち、かつ電気泳動後に直ちに凍結乾燥を実施し、その後の試料乾燥状態を安定的に維持することのできる技術を提供することを目的とする。
その目的を達成するため本発明の電気泳動チップは、基板と、試料溶媒が供給されるチャネルと、試料溶媒の蒸発防止剤を貯留する蒸発防止剤貯液部とを有している。チャネルは基板の表面に設けられ、上部に開口を備えており、蒸発防止剤貯液部はチャネルとは独立して設けられ、チャネルの開口と空間的につなげられている。
したがって、蒸発防止剤貯液部に蒸発防止剤を導入することによって、蒸発防止剤が蒸発し、基板の表面に設けられたチャネルに導入された試料溶媒の蒸発を防止することができる。また、蒸発防止剤貯液部はチャネルと独立して設けられているので、チャネル内の試料溶媒と蒸発防止剤貯液部の蒸発防止剤が混合することはない。
蒸発防止剤貯液部は基板の表面に設けられていることが望ましい。また、チャネルの底部に複数の突起部が設けられていてもよい。
本発明の電気泳動装置は、上述の電気泳動チップと、電気泳動チップを密閉可能に収容する電気泳動槽と、電気泳動チップの温度制御手段とを有している。電気泳動装置は、電気泳動槽の内部気体の置換手段を備えていてもよい。
本発明の試料分析方法は、飽和蒸気形成ステップと、試料溶媒導入ステップと、チャネルに電圧を印加して試料の電気泳動をおこなうステップとを有している。
飽和蒸気形成ステップでは、試料を含んだ試料溶媒の構成物質のうち、電気泳動時の温度における飽和蒸気圧の最大分圧を発生させる構成物質を少なくとも含む蒸発防止剤の飽和蒸気を、基板の表面に設けられたチャネルの開口に接する空間に形成する。
試料溶媒導入ステップでは、飽和蒸気形成ステップに続いて、チャネルに試料溶媒を導入する。チャネルに電圧を印加して試料の電気泳動をおこなうステップは飽和蒸気形成ステップおよび試料溶媒導入ステップの後に行われる。
試料を含んだ試料溶媒の構成物質のうち、電気泳動時の温度における飽和蒸気圧の最大分圧を発生させる構成物質を少なくとも含む蒸発防止剤の飽和蒸気を発生させることによって、試料溶媒のうち、最も蒸発量の多い構成物質の蒸発が有効に防止される。
本発明の一実施態様の試料分析方法では、飽和蒸気形成ステップと試料溶媒導入ステップとの間に、チャネルの開口に接する空間を不活性ガスによって置換するステップをさらに有していてもよい。
さらに、試料分析方法では、電気泳動がおこなわれた試料を凍結させるステップと、凍結した試料を乾燥させるステップとを有していてもよい。
以上説明したように、本発明によれば試料溶媒の蒸発を効果的に防止することができる。このため、電気泳動後にチップを移動させることなく試料を凍結乾燥する電気泳動方法の実現が可能となり、しかも、電気泳動から凍結乾燥までを短時間に実施し、その後乾燥状態を安定的に維持することが可能となる。
図1は本発明の一実施形態に係る電気泳動装置の模式的断面図である。 図2Aは図1の電気泳動装置に設けられる電気泳動チップの模式的平面図である。 図2Bは図2AのA−A線に沿った電気泳動チップの断面図である。 図3は電極液貯留管の側方断面図である。 図4はチャネルの部分平面図である。 図5は本発明の一実施形態に係る試料分析方法のフロー図である。
符号の説明
1 電気泳動チップ(チップ)
2 基板
3 表面
4a〜4d 開口(開放部)
5a〜5d チャネル
6a〜6h 各溶媒供給部
8a,8b 蒸発防止剤貯液部
9a、9b 蒸発防止剤供給部
10a〜10h 電極液貯留管
11a,11b 蒸発防止剤貯留管
51 電気泳動装置
52 電気泳動槽
53 熱伝導性ゲルシート
54 支持台
55 温度センサ
56 ペルチェ素子
58 液冷用冷却板
59 パイプ穴
60 パッキン
61 ガラス蓋
62 排気口
63 ガス導入口
70a〜70h 電極
S1 試料溶媒
S2 蒸発防止剤
T 電極液
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電気泳動装置の模式的断面図である。図2は、図1の電気泳動装置に設けられる電気泳動チップの模式的平面図である。
電気泳動装置51の基本的構成要素は、電気泳動チップ(以下、チップ1という。)と、チップ1を密閉可能に収容する電気泳動槽52である。
チップ1は熱伝導性ゲルシート53を介して支持台54に固定されている。等電点電気泳動をおこなう際には電極間に数KVの電圧がかかるため、電気的ショートを防止するために、支持台54は、例えばシェイパルやシェイパルM(登録商標)のような窒化アルミなど、電気絶縁性のある良熱伝導性セラミックスで作製することが望ましい。
支持台54の下には、温度センサ55が設置されている。チップ温度を精度良く測定するためには、温度センサ55はチップ1の下部など、チップ1になるべく近い場所に設置した方がよいが、高電圧印加時にショートした際の温度センサ55の破損防止のためには、電気絶縁性のよい支持台54の下部に設置するのが好ましい。
支持台54の下には、チップ1の温度を調整する温度制御手段(冷却加熱機構)であるペルチェ素子56が配置されている。ペルチェ素子56は冷却加熱能力さえ十分ならば、小型のものでかまわない。加熱冷却時におけるチップ1の面内の温度の均一性は、支持台54を熱伝導性の良い材料とすることによって確保できる。
ペルチェ素子56の排熱処理のためにペルチェ素子56の下に液冷用冷却板58が配置されている。冷却液循環用のパイプ穴59が液冷用冷却板58の内部を貫通しており、その中をチラー(図示せず)から送り込まれる冷却液が循環して、排熱を処理することができる。したがって、液冷用冷却板58の材料としては、例えばアルミや銅のような熱の良導体が好ましく、耐食性を向上させるために、アルミ表面などを酸化処理しておくのが望ましい。冷却液としては水やナイブライン(登録商標)等を用いることができる。液冷用冷却板58とペルチェ素子56との間、またはペルチェ素子56と支持台54との間の接触面には、熱伝導グリス等の、表面粗さを補って熱接触を改善するペースト等が塗布されていることが望ましい。
電気泳動槽52は、パッキン60を介してガラス蓋61で覆われている。これによって、電気泳動槽52の内部に密閉空間が形成される。電気泳動槽52は、熱伝導性が低く(断熱性が高く)、電気絶縁性が良好で、耐薬品性にも優れた、例えばフッ素樹脂等の材料で製作されることが望ましい。
電気泳動槽52には、内部気体の置換手段、すなわち電気泳動槽52の内部気体を排気するため排気口62、およびガスを導入するためのガス導入口63が設けられている。排気口62およびガス導入口63には、電気泳動槽52の外側出口の直近部にバルブ(図示せず)が設けられていることが望ましい。これによって、電気泳動槽52の外部との熱絶縁を保ち、密閉空間内の蒸気圧を精度良く制御することができる。
図2Aのチップの平面図、および図2AのA−A線に沿ったチップの断面図である図2Bを参照すると、チップ1は基板2を備えている。基板2は、電気泳動をおこなうために絶縁性の石英ガラス基板を加工して作製されているが、電気泳動に支障のないように絶縁性を確保できるならば、プラスチック等の他の材料でも構わない。
基板2の表面3には、試料溶媒S1が供給される電気泳動用のチャネル5a〜5dが形成されている。チャネル5a〜5dは、流路長を確保するために多数の屈曲部を備え、上面に開放された開口(開放部)4a〜4dを有している(図では4aのみを図示)。各チャネル5a〜5dの両端は、試料溶媒S1をチャネル5a〜5dに供給する試料導入口の機能を備えた溶媒供給部6a〜6hと接続されている。溶媒供給部6a〜6hをチャネル5a〜5dの両端に設けることによって、試料導入口をチャネル5a〜5dの両端に設けることができ、片端のみに設置した場合と比較して、試料導入時間が短縮される。
溶媒供給部6a〜6hは電極液Tの貯留のためにも用いられ、図1に示すように、ガラス製の電極液貯留管10a〜10h(図では10aのみを図示)が固定板(図示せず)によって固定されている。このように、溶媒供給部6a〜6hは複数の機能を有しているため、後述する蒸発防止剤供給部9a、9bよりも若干広く形成されている。
図1を参照すると、各電極液貯留管10a〜10hの内部には各々、白金の電極70a〜70hが固定されている(図では70aのみを図示)。電極70a〜70hの固定方法は様々であるが、本実施形態では、電気泳動槽52を通して電極液貯留管10a〜10hの内部に挿入されている。電気泳動槽52を密閉するために、電気泳動槽52に形成した挿入穴にシーリング剤64を充填することが望ましい。
図3は、電極液貯留管の側方断面図である。電極液貯留管10a〜10hは、ガラス管101に、親水性のPVDF膜からなる濾紙102を、耐薬品性のあるエポキシ系接着剤で貼り付けたものである。濾紙102によって、電極液Tのチャネル5a〜5dへの混入が防止され、キャピラリー電気泳動のうち最も代表的な等電点電気泳動をおこなう場合に、その安定性を増すことができる。さらに、等電点電気泳動の際に水素イオン濃度勾配の形成を安定化させるために、濾紙102には所望の水素イオン濃度を形成するpH固定化ポリアクリルアミドゲルを含浸させておくことが望ましい。これによって、チャネル5a〜5d内に形成されるpH勾配の再現性を高めることができる。
再び図2を参照すると、基板2の表面3には、蒸発防止剤S2を貯留する蒸発防止剤貯液部8a,8bが設けられている。蒸発防止剤S2は、試料溶媒S1の蒸発を防止するために供給される。蒸発防止剤貯液部8a,8bは、チャネル5a〜5dとは独立して設けられているが、チャネル5a〜5dの開口4a〜4dと空間的につなげられている。蒸発防止剤貯液部8a,8bの一端部は蒸発防止剤供給部9a、9bとなっている。
図1を参照すると、蒸発防止剤供給部9a、9bには、ガラス製の蒸発防止剤貯留管11a,11bが固定されている(図では11aのみを図示)。蒸発防止剤貯留管11a,11bは電気泳動槽52中に固定板(図示せず)を設け固定されている。蒸発防止剤S2は、蒸発防止剤貯留管11a,11bを通して蒸発防止剤供給部9a、9bに滴下され、さらに細長い蒸発防止剤貯液部8a,8bまで広がり、蒸発防止剤供給部9a、9bおよび蒸発防止剤貯液部8a,8bの全面から蒸発防止剤S2の蒸気を発生させる。なお、蒸発防止剤貯液部8a,8bは少しでも貯液部の面積を広くして、蒸気を発生させやすくするために設けられている。
図4は、チャネルの部分平面図である。チャネル5a〜5dの底部には、多数の突起部71が規則的に配置されている。同様の突起部は溶媒供給部6a〜6hの底部(濾紙102の下方)にも設けられている。このような凹凸構造を設けることにより、チャネル5a〜5dや溶媒供給部6a〜6hの表面が平坦面である場合よりも液体保持力、すなわち見かけの親液性を高めることができる。このため、例えば、チャネル5a〜5dの深さを僅か10μm程度としても、試料を含む液体をチャネル5a〜5dに安定的に保持することができる。また、本実施形態のチップ1では、凹凸構造の表面を通じてチップ1とチャネル5a〜5dに導入された液体とが熱交換する構成となっている。このため、電気泳動時のジュール熱を原因とするチャネル5a〜5d中の試料を含む液体の昇温を緩和することができ、電気泳動を安定的におこなうことができる。
非特許文献1によれば、チャネルの断面の深さ×幅のサイズは500μm×500μm、および250μm×250μmである。非特許文献2によれば、チャネルのサイズは、深さが250μmまたは200μm、幅が250μmまたは150μmである。非特許文献3によれば、直径0.007インチ(約180μm)の白金線をプラスチック基板に押し付けてチャネルを形成している。特許文献1によれば、直径0.005インチ(約130μm)および直径0.007インチ(約180μm)の白金線をプラスチック基板に押し付けてチャネルを形成している。ここで、MALDI−MSは感度がamol〜10fmol程度と高いことが知られている。このため、MALDI−MSに供する試料の調製には、本来、上述した構成のように断面積の大きいチャネルを必要とはしない。また、通常、放熱性能等で有利とされる、キャピラリー電気泳動において用いられるキャピラリーの直径100μm以下という値と比較して大きい。
ところが、上述したチャネルの断面積を小さくしていくと、普通の室内では、または非特許文献1記載の水冷による温度管理だけでは、チャネル内の溶媒が容易に乾燥してしまうため、安定して試料溶媒をチャネルに導入することができなかった。特に、MALDI−MSに適用する場合、レーザー径は100μm程度であり、チャネルの幅をこのレーザー径未満にすると、有効なレーザーの照射面積が減少し、効率が低下する懸念があった。
また、チャネルの断面積を小さくするために、チャネルの深さをより浅くすることが考えられる。この場合、チャネルの幅は確保されるが、チャネルの深さを浅くすると、チャネルの体積に対して溶媒の蒸発する表面積が相対的に増大してしまう。したがって、さらに溶媒は乾燥しやすくなる。また、チャネルの深さを浅くすると、液体を重力のみでチャネル内に保持することは難しくなり、試料溶媒がチャネル外に容易にあふれ出る懸念があった。また、試料溶媒のボリュームを一定にした状態で、分離性能を向上させるためにチャネルを長くした場合にも、溶媒の蒸発する表面積が増大してしまい、チャネル内に溶液を保持しておくことが困難であった。
しかしながら、チャネルの底部に多数の突起部71を規則的に配置することにより、幅400μm、深さ10μmのチャネルであっても安定して液体を保持できる。さらにこの多数の突起構造により放熱性能が格段に上がり、電気泳動時にジュール熱で試料温度が上昇して乾燥することが防止される。
次に、以上説明した電気泳動チップおよび電気泳動装置を用いた試料分析方法について、図5のフロー図を参照して説明する。
(ステップS51)まず、図1のように、チップ1を電気泳動槽52内に設置する。次に冷却液をチラーからパイプ穴59を通して循環させ、液冷用冷却板58を所望の温度にする。次にペルチェ素子56を温度調節器に接続して動作させ、温度センサ55の温度を所定の値とする。チップ温度は、所望の温度、例えば等電点電気泳動をおこなう際に一般的な10℃とする。ペルチェ素子56の排熱は液冷用冷却板58を通して外側に排出される。
(ステップS52)次に、蒸発防止剤S2を、蒸発防止剤貯留管11a,11bを通して、蒸発防止剤供給部9a、9bおよび蒸発防止剤貯液部8a,8bに導入する。蒸発防止剤S2は、電気泳動槽52内の温度に対応する飽和蒸気圧で蒸発し、蒸発防止剤S2の飽和蒸気が、チャネル5a〜5dの開口4a〜4dに接する空間を含む電気泳動槽52内に形成される。
本実施形態の場合、蒸発防止剤貯液部8a,8bがチップ1上にあるため、例えばチップ1に結露を生じさせずに、なるべく高い湿度を実現するといった精密な湿度制御は難しい場合があるが、汚れやすく、手入れの煩雑な蒸気供給源をチップ上に配置して消耗品とすることにより、逆に使用方法が容易になるというメリットもある。さらに、ガラス蓋61をした後に液を出し入れすることがないため、真空排気のための密閉構造を容易に形成できる。例えば、非特許文献3や特許文献2に記載のキャピラリーを用いる方法は特許文献1以前から多く考案されているが、これらの方法の場合、真空排気に耐えうる密閉構造を形成することは極めて難しい。また、非特許文献3や特許文献2に限らず、以前からキャピラリー等電点電気泳動で一般的に用いられ、非特許文献4記載の通りチップ技術でも以前から用いられている塩橋は、真空排気に耐えるような使用方法は考慮されていないため、強度上の問題がある。したがって、本実施形態のように、電気泳動槽内で電気泳動後直ちに凍結乾燥することは難しい。
蒸発防止剤S2は、試料溶媒S1と同じでもよいが、電気泳動する温度で試料溶媒S1から発生する蒸気の主たる成分(分圧比)を構成する構成物質を含む溶媒であればよい。例えば、10℃で等電点電気泳動をおこなう場合、エチレングリコールと純水とを体積比2:8で混合した溶媒がしばしば用いられるが、10℃における純水の蒸気圧は、エチレングリコールの蒸気圧の約500倍である。したがって、この場合、蒸発防止剤S2は、エチレングリコールと純水との混合溶媒でもよいが、蒸気圧の高い純水のみでもよい。ゲル電気泳動と異なり、本チップ上でおこなわれるキャピラリー電気泳動は長くても数時間程度で終了するため、その間に溶媒の内容が大きく変化しなければよい。したがって、蒸発防止剤S2は厳密に試料溶媒S1と一致させる必要は無い。しかし、蒸発防止剤S2は、試料溶媒S1の構成物質のうち、電気泳動時の温度における飽和蒸気圧の少なくとも最大分圧を発生させる構成物質(上記の場合は純水)を含んでいることが望ましい。
(ステップS53)密閉構造を形成後、ガス導入口63から窒素ガスなどの不活性ガスを流し、排気口62から排気することによって、電気泳動槽52内部のガスを置換する。これによって、空気中の二酸化炭素ガスが試料溶媒S1や電極液Tに溶け込んで水素イオン濃度勾配形成に悪影響を及ぼすことを抑制できる。この際、蒸発防止剤貯留管11a,11bからの蒸発防止剤S2の蒸発速度よりも十分ゆっくりとした速度でガス置換することで、湿度変化を生じることなくガス置換することができる。
蒸発防止剤貯留管11a,11bを設けることにより、非特許文献3および特許文献1記載の蓋を用いた場合よりも湿度保持を確実におこなうことができる。即ち、非特許文献3および特許文献1記載の技術では、チャネル内の溶媒が蒸発することによって蓋内部の蒸気圧を飽和させなければならない。その場合、蓋内部の空間にもよるが、1マイクロリッター前後の溶媒蒸発が必要となる。チャネル内の溶液はマイクロリッターレベルであるため、この蒸発量は無視しがたい。したがって、湿度保持と試料溶媒濃度の保持を両立させることが難しい。一方、本実施形態では、チャネル5a〜5dとは独立して、蒸発防止剤貯留管11a,11bが設けられているため、湿度保持と試料溶媒濃度の保持の両立が可能となっている。
(ステップS54)次に、電気泳動槽52内の湿度が十分に高くなった状態で、まず、等電点分離するペプチドやポリペプチド、あるいはタンパク質等の両性担体を含み、その他アンフォライト等を含む試料溶媒S1をチャネル5a〜5dにピペット(図3の矢印参照)で滴下して導入する。滴下後、チャネル5a〜5d内には速やかに試料溶媒S1が充填される。乾燥していたpH固定化ポリアクリルアミドゲルの含浸された濾紙102は、溶媒を含んで塩橋として動作できる状態となる。
(ステップS55)この状態で、各電極液貯留管10a〜10hに、酸またはアルカリの電極液Tを導入する。電極液Tのチャネル5a〜5dへの流入は、濾紙102によって規制される。さらに、電解液Tに不足する微妙なpH再現性を補完し、pH固定化ゲルの効果によってチャネル両端の水素イオン濃度が再現性良く実現できるため、電圧印加時に形成される水素イオン濃度勾配を安定化させることができる。
その後、ガラス蓋61を設置し電気泳動槽52を密閉すると共に、電極液貯留管10a〜10hに差し込まれている電極70a〜70h間に高電圧を、酸側を正極、アルカリ側を負極にして印加し、水素イオン濃度勾配を形成し、両性担体を分離する(電気泳動)。
(ステップS56)その後、ペルチェ素子56を使用して分離後の溶媒を凍結させる。凍結後、排気口62から真空排気して凍結乾燥させることによって、分離後の両性担体のパターンを乱すことなく乾燥させることができる。その後、イオン化促進剤を噴霧やディスペンサによって適宜添加し、質量分析装置で両性担体を検出する。
以上説明したように、本発明によれば、試料溶媒と同じ、または電気泳動時の温度における飽和蒸気圧の最大分圧を発生させる構成物質を少なくとも含む蒸発防止剤の飽和蒸気を、基板の表面に設けられたチャネルの開口に接する空間に形成することによって、試料溶媒の蒸発を抑制することができる。したがって、チップ上で電気泳動によって分離した試料の液体状態を安定に保ち、試料の移動を防止し、分離性能を高めることができる。
また、電気泳動槽内は密閉されるため、電気泳動槽内部の温度や湿度、気圧を槽の外部環境と独立して制御可能となる。電気泳動槽内の気体を排気、置換する機構を備えているため、例えば等電点電気泳動時に問題となる大気中の炭酸ガスを除去し、不活性ガスで槽内を満たすことも可能となる。さらに、チップ温度の制御機構を備えているので、チップ上で電気泳動によって分離した試料を、分離後そのまま凍結させることができる。その後、槽内を真空排気すれば凍結乾燥も可能である。あるいは乾燥気体を循環させることによって凍結乾燥してもよい。従って電気泳動後にチップを移動させること無く試料を凍結乾燥する電気泳動方法の実現が可能となり、しかも、電気泳動から凍結乾燥までを短時間に実施し、その後乾燥状態を安定的に維持することが可能である。
乾燥後、層内を真空排気したまま、あるいは層内に乾燥気体を充填した状態で、温度を室温まで戻すことによって、結露等の心配なく、試料乾燥状態を安定的に維持することもできる。
このように、本発明によれば、電気泳動中のタンパク質を含む試料の液体状態を安定に保ち、かつ凍結乾燥を短時間に実施でき、その後の試料乾燥状態を安定的に維持することができる。

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板の表面に設けられ、上部に開口を備えた、試料溶媒が供給されるチャネルと、
    前記チャネルとは独立して設けられ、前記チャネルの前記開口と空間的につなげられた、前記試料溶媒の蒸発防止剤を貯留する蒸発防止剤貯液部と、
    を有する電気泳動チップ。
  2. 前記蒸発防止剤貯液部は前記基板の前記表面に設けられている、請求項1に記載の電気泳動チップ。
  3. 前記チャネルの底部に複数の突起部が設けられている、請求項1または2に記載の電気泳動チップ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電気泳動チップと、
    前記電気泳動チップを密閉可能に収容する電気泳動槽と、
    前記電気泳動チップの温度制御手段と、
    を有する、電気泳動装置。
  5. 前記電気泳動槽の内部気体の置換手段を有する、請求項4に記載の電気泳動装置。
  6. 試料を含んだ試料溶媒の構成物質のうち、電気泳動時の温度における飽和蒸気圧の最大分圧を発生させる構成物質を少なくとも含む蒸発防止剤の飽和蒸気を、基板の表面に設けられたチャネルの開口に接する空間に形成する飽和蒸気形成ステップと、
    前記飽和蒸気形成ステップに続いて、前記チャネルに前記試料溶媒を導入する試料溶媒導入ステップと、
    前記飽和蒸気形成ステップおよび前記試料溶媒導入ステップの後に、前記チャネルに電圧を印加して前記試料の電気泳動をおこなうステップと、
    を有する、試料分析方法。
  7. 前記飽和蒸気形成ステップと前記試料溶媒導入ステップとの間で、前記チャネルの前記開口に接する空間を不活性ガスによって置換するステップを有する、請求項6に記載の試料分析方法。
  8. 電気泳動がおこなわれた前記試料を凍結させるステップと、
    凍結した前記試料を乾燥させるステップと、
    を有する、請求項6または7に記載の試料分析方法。

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