JP2005233944A - 免疫学的測定方法および免疫学的測定用チップ - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡易な操作で精度の高い確実な検出が可能な免疫学的測定方法および免疫学的測定用チップを提供する。
【解決手段】 抗原抗体反応を利用して測定対象物質を測定する免疫学的測定方法において、A)測定対象物質と、少なくとも1種は標識された、該測定対象物質と親和性のある少なくとも1種の生体材料と、を電気泳動用支持体に穿設された試料導入用ウェルに導入する工程と、B)得られた免疫複合体と未反応の前記標識された生体材料とを電気泳動により、前記試料導入用ウェルの深さ方向に対し略垂直方向に泳動させ分離する工程と、C)前記免疫複合体、前記標識された生体材料、またはこれらの両方を検出して、測定対象物質を測定する工程と、を含む免疫学的測定方法である。
【選択図】 図2
【解決手段】 抗原抗体反応を利用して測定対象物質を測定する免疫学的測定方法において、A)測定対象物質と、少なくとも1種は標識された、該測定対象物質と親和性のある少なくとも1種の生体材料と、を電気泳動用支持体に穿設された試料導入用ウェルに導入する工程と、B)得られた免疫複合体と未反応の前記標識された生体材料とを電気泳動により、前記試料導入用ウェルの深さ方向に対し略垂直方向に泳動させ分離する工程と、C)前記免疫複合体、前記標識された生体材料、またはこれらの両方を検出して、測定対象物質を測定する工程と、を含む免疫学的測定方法である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、抗原抗体反応を利用して測定物質を測定する免疫学的測定方法に関し、詳しくは、簡易な操作で精度の高い確実な測定が可能な、ポイントオブケア(Point of Care)(以下「POC」と略記する)に対応した免疫学的測定方法および免疫学的測定用チップに関する。
従来から知られている抗原抗体反応を利用した代表的な測定方法としては、ELISA法(Enzyme-linked Immunosorbent Assay)およびラテックス凝集法がある。ELISA法では、先ず、抗体をウェルに固定し、このウェルに測定物質である抗原を入れて抗原抗体反応させた後、洗浄する。次に、更に酵素標識抗体を入れて反応させ、再度、洗浄した後、基質を入れ酵素反応させる。酵素反応による吸光、もしくは蛍光の強度を測定することにより測定物質である抗原を測定する。また、ラテックス凝集法は、先ず、抗体をラテックスビーズに固定させ、そこに測定物質である抗原を入れると抗原抗体反応によりビーズの凝集が発生する。次いで、その容器内に光を照射し、その散乱光もしくは透過光を測定することにより測定物質である抗原を測定する。ELISA法およびラテックス凝集法とも、抗体の固定化の操作が必要である点で共通する。
これに対し、測定のために必要な抗原もしくは抗体を固相とはしない免疫学的測定方法が開示されている。特許文献1には、測定原理として、等電点泳動において抗原抗体反応による表面電荷の差により新たなバンドが現れることを利用した測定方法である。また、特許文献2〜5には、キャピラリー電気泳動(CE)に関する技術が公開されており、そのうち、特許文献2および3には、キャピラリー電気泳動および抗原抗体反応を利用した技術が開示されている。更に、特許文献6には、電気泳動および抗原抗体反応を利用した分析方法が開示されている。
特開平9−49839号公報
特表平10−512371号公報
特開2003−202322号公報
特開2001−157855号公報
特開2000−310613号公報
欧州特許出願公開第0244207号明細書
しかしながら、従来の免疫学的測定方法は、操作の容易性や精度の面などから必ずしも十分であるとはいえなかった。
例えば、ELISA法では、非常に高感度で安定した結果が得られるが、検出ステップが多いため操作が煩雑であり、かつ長い反応時間を必要とする。一方、ラテックス凝集法は操作面でELISA法に比べ煩雑ではないものの、ビーズへの抗体の固定によるばらつきが生じ、また、検出の時に酵素反応のような増幅反応を行っていないため、検出感度が低いという欠点がある。また、両方法とも結合部位が固定層側に接着し、抗体の性能が阻害される可能もある。
更に、特許文献1記載の方法では、等電点の変化が僅かであるためにバンドの分離が難しく、測定が困難で安定しないことが考えられる。また、測定する対象によっては沈降反応を起こしてしまい、この原理では測定できないことが考えられる。
また、特許文献2〜5記載の方法では、キャピラリーといわれる細い管を利用した分離法であるため、蛋白のようにサイズが大きくなると移動度がほとんど同じとなり、反応物と未反応物の分離できないことや、デバイスに印可する電圧が高電圧であるために、免疫反応が何らかの影響を受けるといった問題が考えられる。また、キャピラリー電気泳動法は、サンプル導入にはスプリット導入という方法が用いられており、この方法は交差したチャンネルを用いて電圧制御により試料を導入するが、問題点として、サンプルの導入量が少ない、定量的な導入が困難といったことが挙げられる。これらの問題により安定的に高感度で定量的な検出をすることはキャピラリー電気泳動法で実施することは困難である。さらには、前述したようにキャピラリー電気泳動法は小型のチップでも印加電圧が数百V〜数千Vもの高電圧を供給する必要があり、電池での駆動は不可能であるためオンサイトの測定には適用できない。
更に、特許文献6記載の方法では、ウェルの上部から検出することになるため抗原抗体反応で泳動されない反応物質のみの検出に限定される。また、このことから、抗原抗体反応で大きく見かけの分子量が変化しなければ、ゲル電気泳動による反応物と未反応物の残留物と泳動物としての分離ができないために、測定対象によっては適用できないといった問題がある。更に、検出がウェル上部からであるため、未反応物質を完全に泳動してしまう必要があり、不完全に残ってしまうとノイズレベルが高くなり検出感度が低下してしまう可能性がある。
そこで、本発明の目的は、簡易な操作で精度の高い確実な検出が可能な免疫学的測定方法および免疫学的測定用チップを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、測定物質である抗原または抗体と、標識物質を含む生体材料とを抗原抗体反応させ、電気泳動させることにより、反応複合体と未反応物を分離し、標識物質を観察することにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本第一発明の免疫学的測定方法は抗原抗体反応を利用して測定対象物質を測定する免疫学的測定方法において、
A)測定対象物質と、少なくとも1種は標識された、該測定対象物質と親和性のある少なくとも1種の生体材料と、を電気泳動用支持体に穿設された試料導入用ウェルに導入する工程と、
B)得られた免疫複合体と未反応の前記標識された生体材料とを電気泳動により、前記試料導入用ウェルの深さ方向に対し略垂直方向に泳動させ分離する工程と、
C)前記免疫複合体、前記標識された生体材料、またはこれらの両方を検出して、測定対象物質を測定する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
A)測定対象物質と、少なくとも1種は標識された、該測定対象物質と親和性のある少なくとも1種の生体材料と、を電気泳動用支持体に穿設された試料導入用ウェルに導入する工程と、
B)得られた免疫複合体と未反応の前記標識された生体材料とを電気泳動により、前記試料導入用ウェルの深さ方向に対し略垂直方向に泳動させ分離する工程と、
C)前記免疫複合体、前記標識された生体材料、またはこれらの両方を検出して、測定対象物質を測定する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
また、本第二発明の免疫学的測定方法は抗原抗体反応を利用して測定対象物質を測定する免疫学的測定方法において、
A)測定対象物質と、該測定対象物質と親和性のある少なくとも1種の生体材料と、前記測定対象物質と同じ部位にて該生体材料と親和性のある標識された物質と、を電気泳動用支持体に穿設された試料導入用ウェルに導入する工程と、
B)得られた免疫複合体と未反応の前記標識された物質とを電気泳動により、前記試料導入用ウェルの深さ方向に対し略垂直方向に泳動させ分離する工程と、
C)標識された物質を含む免疫複合体、前記標識された物質、またはこれらの両方を検出して、測定対象物質を測定する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
A)測定対象物質と、該測定対象物質と親和性のある少なくとも1種の生体材料と、前記測定対象物質と同じ部位にて該生体材料と親和性のある標識された物質と、を電気泳動用支持体に穿設された試料導入用ウェルに導入する工程と、
B)得られた免疫複合体と未反応の前記標識された物質とを電気泳動により、前記試料導入用ウェルの深さ方向に対し略垂直方向に泳動させ分離する工程と、
C)標識された物質を含む免疫複合体、前記標識された物質、またはこれらの両方を検出して、測定対象物質を測定する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
前記測定対象物質は抗原あるいは抗体である。また、前記標識は、好ましくは蛍光物質、酵素、放射性同位元素、金および磁気微粒子からなる群から選ばれる1種である。さらに、電気泳動用支持体は、好ましくはポリアクリルアミドゲル、セファロース、寒天およびアガロースからなる群から選ばれる1種とすることができ、また、電気泳動用支持体は、グラジエントゲルを好適に使用することができる。
本発明の免疫学的測定用チップは、上記免疫学的測定方法の電気泳動に使用する免疫学的測定用チップであって、前記電気泳動用支持体の充填領域として、少なくとも1本のチャネルが配設された基板と、該チャネルに充填された前記電気泳動用支持体と、該電気泳動用支持体に穿設された前記試料導入用ウェルとを有することを特徴とするである。
本発明の免疫学的測定用チップは、試料導入用ウェルの底面および側面が基板に接していないものを好適に使用でき、より好ましくは、電気泳動用支持体の長手方向長さが10〜50mmである。また、電気泳動用支持体の深さが2mm以下であることが好ましい。
また、チャネルが前記試料導入用ウェルの配設部から電気泳動実施時の試料進行方向に漸次幅狭となる傾斜部と、該傾斜部に連なる幅狭部とを有するものを好適に使用でき、より好ましくはチャネルの幅狭部の幅が0.1〜2mmである。更に、試料導入用ウェルが前記チャネルの傾斜部に伴い漸次幅狭となっていることが好ましい。
本発明では、電極間が短いゲル電気泳動によって免疫複合体と未反応物とを分離することができるため、抗体等の固定化工程が不要となり、操作上の煩雑さを従来に比し低減することができ、確実な検出が可能となる。また、電気泳動の電極間距離が短くてすむため、印加する電圧が小さくなる。これにより、POC対応型センサへの応用が考えられる。また、グラジエントゲルによるサンプルの濃縮が可能なことより、電気泳動により移動した標識を検出する際には高感度な検出が期待される。さらに、チャネルの幅が試料進行方向に漸次幅狭となる傾斜部から、泳動されたサンプルのバンドが狭まることにより、泳動した標識を検出する際には高感度な検出が期待される。更にまた、このチャネル形状とともにウェル部分にも漸次幅狭部を有することにより、反応物をウェルの突部に局所的に泳動させることができ、この反応を検出する際には高感度な検出が期待される。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
本第一発明の免疫学的測定方法においては、先ず、工程A)において、測定対象物質と、測定対象物質と親和性のある生体材料と、を電気泳動用支持体(以下、単に「支持体」とも言う)に穿設された試料導入用ウェル(以下、単に「ウェル」とも言う)に導入する。測定対象物質と親和性のある標識された生体材料を予め定量しておくことにより、測定対象物質を定量的に測定することができる。なお、測定対象物質が抗原である場合は、生体材料がこの抗原と親和性のある、標識された抗体である。また、測定対象物質が抗体である場合は、生体材料がこの抗体と親和性のある、標識された抗原である。即ち、本発明においては、測定対象物質が抗体でも、抗原であってもよい。
本第一発明の免疫学的測定方法においては、先ず、工程A)において、測定対象物質と、測定対象物質と親和性のある生体材料と、を電気泳動用支持体(以下、単に「支持体」とも言う)に穿設された試料導入用ウェル(以下、単に「ウェル」とも言う)に導入する。測定対象物質と親和性のある標識された生体材料を予め定量しておくことにより、測定対象物質を定量的に測定することができる。なお、測定対象物質が抗原である場合は、生体材料がこの抗原と親和性のある、標識された抗体である。また、測定対象物質が抗体である場合は、生体材料がこの抗体と親和性のある、標識された抗原である。即ち、本発明においては、測定対象物質が抗体でも、抗原であってもよい。
本第二発明の免疫学的測定方法においては、工程A)において、測定対象物質と、測定対象物質と親和性のある少なくとも1種の生体材料と、測定対象物質と同じ部位にて生体材料と親和性のある標識された物質と、を支持体に穿設されたウェルに導入する。即ち、競合法によるものである。競合法とは、例えば、測定対象である抗原とともに、一定量の抗体および抗体と親和性のある標識された抗原を反応させ、測定対象である抗原と標識された抗原との割合を求め、試料中の測定対象物質を測定するものである。なお、本第二発明においても、測定対象物質は抗体でも、抗原であってもよい。
上記本第一発明および第二発明の免疫学的測定方法において、支持体に穿設されたウェルに試料を導入する場合、測定対象物質と、測定対象物質と親和性のある生体材料とを予め抗原抗体反応させたものを導入してもよく、また、ウェルにて反応を行ってもよい。更に、抗原抗体反応の温度、濃度、pH等の条件は、測定対象物質等により適宜定めればよく、特に制限されるべきものではない。更にまた、生体材料である抗原または抗体を標識化する物質は、かかる材料の標識化用材料として既知の物質を使用することができ、具体的には、蛍光物質、酵素、放射性同位元素、金および磁気微粒子を挙げることができ、その標識化の手法も夫々において既知の手法を採用することができる。例えば、蛍光物質を標識化に使用する場合、励起光照射による発光の蛍光強度により検出対象物質の量を測定することができる。
また、工程B)において、本第一発明および本第二発明の免疫学的測定方法ともに、工程A)により反応して得られた抗原抗体反応物、即ち、免疫複合体と、未反応の前記標識された生体材料とを電気泳動により泳動させ分離する。本発明においては、ウェルの深さ方向に対し略垂直方向に泳動させるものであり、平面基板の上方向から標識の検出を行うため、泳動により一方向に濃縮されること、および支持体の厚みが、検出感度に関係する。もし、泳動が検出方向と同じ方向である場合、泳動による濃縮のみが、検出感度に関係することになる。
電気泳動に使用する支持体は特に制限されるものではなく、ポリアクリルアミドゲル、セファロース、寒天またはアガロースを好適に使用することができる。なお、後述する工程C)において、電気泳動により泳動され、バンドとして現れた標識を検出する場合には、濃度勾配を有するグラジエントゲルを使用することが好ましい。これにより試料の濃縮が可能となり、高感度にて標識の検出を行うことができる。ウェルの配設部にて標識の検出を行う際には特にグラジエントゲルを使用する必要はない。
支持体には、試料が導入されるウェルと電場を印加する電極を備えられており、必要に応じ、泳動バッファゲルを設けることができる。なお、ウェルは、後述するように型の中にゲル等の支持体を流し込むことによって形成することができる。
また、工程C)において、免疫複合体、標識された生体材料、またはこれらの両方を検出して、測定対象物質を測定する。測定対象物の測定にあたっては、ウェル内に沈降した免疫複合体をその標識に基づき検出しても、あるいはチャネルにバンドとして現れた未反応の標識された生体材料に基づき検出しても、あるいはそれらを複合的に検出してもよい。更には、泳動され、バンドとして現れた免疫複合体の標識に基づき検出してもよい。最終的にどの部分を検出するかは抗原抗体反応の結合能力等により適宜決定することができる。
上記免疫学的測定方法の電気泳動に使用する本発明の免疫学的測定用チップは、電気泳動用支持体の充填領域として、少なくとも1本のチャネルが配設された基板と、チャネルに充填された支持体と、支持体に穿設されたウェルとを有する。支持体にウェルを形成しているため、定量的な導入が容易であり、ウェルのサイズを変えればサンプル導入量を増やすことも可能である。更に、チャネルがウェル部分と泳動部分よりなるため、免疫複合体をウェルもしくは泳動部のバンドで検出し、未反応物を泳動部分のバンドとして確認することができる。更にまた、支持体に穿設されたウェルの底面および側面が基板のいずれにも接していないことが好ましい。これにより、支持体と基板(チャネル壁面)の間隙への試料の浸潤および基板への試料の吸着を防止することが可能となる。
支持体の長手方向長さ、つまりチャネルの長手方向の長さは、特に限定されるものではなく、支持体におけるウェルの穿設位置、測定対象物を含む試料、標識の検出を行うチャネルの部位等の条件により、適宜選択することができるが、好適には10〜50mmである。チャネルの長さが50mm以下と短くすることによりデバイスの両端に印可する電圧は数十V以下とすることが可能となる。また、支持体の深さも同様に種々の条件により適宜選択することができるが、好適には2mm以下である。
また、支持体に穿設されたウェルの幅、長さおよび深さは、測定対象物を含む試料の導入量、チャネルのサイズ等の条件により適宜決定することになる。
また、図1(a)に示すようにチャネル1がウェル4の配設部から電気泳動実施時の試料進行方向に漸次幅狭となる傾斜部2と、傾斜部2に連なる幅狭部3とを有するものを好適に使用することができる。傾斜部2を有することにより、泳動した試料を濃縮することが可能となる。また、図1(b)に示すようにウェル4がチャネルの傾斜部2に伴い漸次幅狭となっていることがより好ましい。これにより、反応物をウェルの突部に局所的に泳動させることが可能となる。なお、図1(b)中、チャネル1の幅がウェル4配設部のみでなく、試料を泳動する部分も、幅狭部3を境に大きくなっている。必ずしも試料を泳動する部分の幅を大きくする必要はないが、これにより、当該位置の抵抗値を低くすることができ、ウェル4に効果的に電圧をかけることが可能になる。
なお、チャネル1の幅狭部の幅は、測定対象物を含む試料の導入量等の測定条件により適宜決定することとなるが、好ましくは、0.1〜2mmである。かかるチップは、図2に示すように、プラスチック等の基板5に図1に示すチャネル1を複数並置して形成することが好ましい。
試料を導入するためのウェル4は型を用いてゲル等の支持体に形成する。具体的には、図3に示すように、プラスチック等の基板5と、ウェル形成用凸部10を有する蓋9とを合わせ、しかる後、支持体導入領域に支持体形成溶液を流し込むことにより、好適にウェル4を形成することができる。基板5の上面とウェル形成用凸部10とは隙間を設け、作製されたウェル4の底面にも支持体が存在するようにする。尚、基板5および蓋9はシリコン基板上にレジストパターンを形成する微細加工技術を用いて作製することができる。上記のようにしてウェル4を設けることにより、試料が支持体と基板の間隙に浸潤するのを防止することができる。また、傾斜部2を設けることにより、チャネル1内にゲルが作製され易くなる。さらに、ウェル配設部のチャネル幅が幅狭部3より大きいため、チャネル1内にゲルが作製され易くなるとともに、電圧を印加したときにウェル4に均一な電界がかかるようになる。さらにまた、本発明のようにチャネル型とすることにより、ゲルが基板面積と同じ面積で積層されている一枚型ゲルに比べ消費電力が約5分の1となる。
以下、本発明の免疫学的測定方法の一好適実施形態を図4に基づき説明する。図4は、実験装置の概略図であり、グラジエントゲル11が充填された図2に示すタイプのチップ(プラスチック基板)5に泳動バッファゲル6と電極7、8を設けたものである。
まず、抗原と蛍光標識された抗体をエッペンチューブ等の中で混合し、1時間程度インキュベートして反応させる。なお、反応時間は、生体材料により適宜定めればよい。次いで、その混合物試料を、作製したグラジエントゲル11のウェル4に滴下する。しかる後、ゲルに電極7、8より任意の電圧を印加すると、反応した標識抗体はウェル4に沈降し、抗原抗体反応を起こさなかった標識抗体だけが、ゲル上にバンドとなって現れる。そのバンドの濃度を蛍光検出することにより、検出すべき抗原の量が分かる。
このようにして免疫学的測定を行うと、抗体や抗原を固相化する必要がないため、抗体の性能を阻害することなく、検出データのばらつきが小さくなる。また、従来法に比べ検出に必要な工程が少なくて済む。また、グラジエントゲルとすることにより、抗原抗体反応を起こさなかった標識抗体を濃縮することができ、必要に応じ、導入できる試料の量を増やすことができる。さらに、抗体のバンドのみを検出するため、グラジエントゲルの距離を短くすることができ、その結果、電極間距離が短くなるため、印加する電圧を小さくでき、泳動時間も短くすることができる。さらにまた、従来に比しデッドボリュームが少なくなるという利点もある。
次に、免疫学的測定方法の他の好適実施形態として、抗原抗体反応の結果、ウェル上に残った免疫複合体の標識抗体を観察しても同じように定量的な検出が可能となる。図5は、その際の実験装置の概略図であり、ウェル14を有するゲル11と電極17、18とを設けたものである。
抗原と酵素にて標識された抗体をエッペンチューブ等の中で前記好適例と同様に1時間程度反応させる。この場合も、反応時間は生体材料により適宜定めればよい。その混合物試料を、作製したゲル11のウェル14に滴下する。ゲル11に電極17、18より任意の電圧を印加すると、反応した標識抗体は導入部に沈降し、抗原抗体反応を起こさなかった標識抗体はゲル11の外部に排出される。次いで、反応した標識抗体に基質を導入し、酵素反応させ、蛍光もしくは吸光により検出することにより抗原の量が分かる。尚、吸光検出のためには、基板5を透明な材料であるガラス、プラスチック等の材料にする必要がある。特に、プラスチック材を用いた場合は、基板作成が容易で、コスト的にも有利である。
このようにして免疫学的測定を行うと、前記好適例の場合と同様の効果を得ることができるとともに、酵素反応による増幅を行っているので高感度な検出を行うことができる。
生体材料への標識物質は蛍光や酵素だけでなく、金、放射線同位元素、磁気微粒子でもよく、また、検出する系によって抗原と抗体のどちらを標識化するかを決定すればよい。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
チップの作製
図6は、チップ5のチャネル内にグラジエントゲルを作製する実験装置である。プラスチックケース20内に図3に示すようにプラスチック基板(シリコンチップ)5と蓋9とを合わせて入れた。かかるシリコンチップ5は微細加工技術によって作製した。容器21に5%ポリアクリルアミドゲルを12.5ml、容器22に20%ポリアクリルアミドゲルを7.5ml入れた。プラスチックケース20の底部中央から5−20%のポリアクリルアミドゲルを導入することによりグラジエントゲルを作製した。なお、チャネルのサイズは、深さ0.7mm、幅3mm、長手方向長さ30mm、幅狭部の幅1mm、幅狭部長手方向長さ18mmであり、チャネル同士の距離は0.3mmである。また、ウェルのサイズは、深さ0.5mm、幅2mm、長手方向長さ3mmである。
チップの作製
図6は、チップ5のチャネル内にグラジエントゲルを作製する実験装置である。プラスチックケース20内に図3に示すようにプラスチック基板(シリコンチップ)5と蓋9とを合わせて入れた。かかるシリコンチップ5は微細加工技術によって作製した。容器21に5%ポリアクリルアミドゲルを12.5ml、容器22に20%ポリアクリルアミドゲルを7.5ml入れた。プラスチックケース20の底部中央から5−20%のポリアクリルアミドゲルを導入することによりグラジエントゲルを作製した。なお、チャネルのサイズは、深さ0.7mm、幅3mm、長手方向長さ30mm、幅狭部の幅1mm、幅狭部長手方向長さ18mmであり、チャネル同士の距離は0.3mmである。また、ウェルのサイズは、深さ0.5mm、幅2mm、長手方向長さ3mmである。
チップ5のチャネル内にグラジエントゲルが作製できているか否かを調べるため、20%ビスフェノールB(BPB)をゲル中に入れることにより、着色し、色の濃淡の変化よりグラジエント(濃度勾配)の確認を行った。試料がゲル中に浸透し易くするためと、試料の導入部であるウェルからチャネル方向に向け篩い効果を得るために、図中のチャネルの上部は5%ゲルを、また下部は5−20%のゲルが導入されるようにバルブ23および24を調整した。ゲルを充填した後、プラスチックケース20内からシリコンチップ5と蓋9を取り出し観察したところ、色の濃淡がゲルの濃度と相関して確認することができ、この結果からグラジエントゲルが作製されていることが確認できた。
電流電圧特性
作製したグラジエントゲルを用いて、図2に示すタイプのチップに印加する最適な電圧条件を調べたところ、図7に示す電流電圧特性を示すグラフが得られた。グラフ中の直線は立ち上がりの傾きで引いた補助線である。補助線と電流−電圧曲線とのずれはジュール熱に変わったことを示す。この結果より、20V以下であれば問題ないことが分かる。また、一枚型(チャネル構造を有していない)のゲルに対しても同様に電流電圧特性を調べたところ、図8に示す電流電圧特性を示すグラフが得られた。この結果より、一枚型のチップとすると、図2に示すタイプのチャネル型に比べ20Vで約4.5倍の電流が流れていることが分かる。これにより、チャネル型のゲルでは消費する電力が少なくてすむことが分かる。
作製したグラジエントゲルを用いて、図2に示すタイプのチップに印加する最適な電圧条件を調べたところ、図7に示す電流電圧特性を示すグラフが得られた。グラフ中の直線は立ち上がりの傾きで引いた補助線である。補助線と電流−電圧曲線とのずれはジュール熱に変わったことを示す。この結果より、20V以下であれば問題ないことが分かる。また、一枚型(チャネル構造を有していない)のゲルに対しても同様に電流電圧特性を調べたところ、図8に示す電流電圧特性を示すグラフが得られた。この結果より、一枚型のチップとすると、図2に示すタイプのチャネル型に比べ20Vで約4.5倍の電流が流れていることが分かる。これにより、チャネル型のゲルでは消費する電力が少なくてすむことが分かる。
非競合法による測定
FITC(Fluoresceinisothiocyanate)結合ヒトアルブミンと抗ヒトアルブミン抗体との反応に対し、図2に示すシリコンチップを使用し、本発明の免疫学的測定を実施した。なお、蛍光標識である抗原の量を一定とし、抗体の濃度は1/2希釈で変化をさせた。電気泳動の条件は印加電圧:20V、泳動時間:80分で行った。図9は抗原バンドの蛍光写真である。図10は抗アルブミン抗体濃度と蛍光強度の関係を示したものである。
FITC(Fluoresceinisothiocyanate)結合ヒトアルブミンと抗ヒトアルブミン抗体との反応に対し、図2に示すシリコンチップを使用し、本発明の免疫学的測定を実施した。なお、蛍光標識である抗原の量を一定とし、抗体の濃度は1/2希釈で変化をさせた。電気泳動の条件は印加電圧:20V、泳動時間:80分で行った。図9は抗原バンドの蛍光写真である。図10は抗アルブミン抗体濃度と蛍光強度の関係を示したものである。
図10より、反応させる抗体の量が少なくなるに従って、蛍光強度が大きくなっていることが分かる。これにより、本発明により定量的な検出が可能であることが確認された。
競合法による測定
次に、図1(b)に示す形状のウェルを有するシリコンチップを使用し、競合法による測定を行った。なお、チップは前記したものと同様の操作により作製した。チャネルのサイズは、深さ0.7mm、幅4.4mm、長手方向長さ30mm、幅狭部の幅0.23mmである。また、ウェルのサイズは、深さ0.5mm、幅2.8mm、長手方向長さ7.8mm(傾斜部2.5mmを含む)である。使用した支持体は8%ポリアクリルアミドゲルである。
次に、図1(b)に示す形状のウェルを有するシリコンチップを使用し、競合法による測定を行った。なお、チップは前記したものと同様の操作により作製した。チャネルのサイズは、深さ0.7mm、幅4.4mm、長手方向長さ30mm、幅狭部の幅0.23mmである。また、ウェルのサイズは、深さ0.5mm、幅2.8mm、長手方向長さ7.8mm(傾斜部2.5mmを含む)である。使用した支持体は8%ポリアクリルアミドゲルである。
まず、各チャネルのバラツキを検討するため、FITC結合ヒトアルブミン1μg/ml、抗ヒトアルブミン抗体1μg/ml、ヒトアルブミン100ng/mlを各チャネルに穿設されたウェルに4μlずつ導入し、電気泳動を行った。なお、電気泳動の条件は印加電圧:10V、泳動時間:80分である。泳動後、ウェル部分のFITCを蛍光顕微鏡で測定した。なお、当該操作は異なるデバイスで2回行った。その結果を下記表1および図11に示す。なお、標準偏差は1回目が2104、2回目が4831であった。この結果からバラツキは一割以下であることが分かった。
次に、FITC結合ヒトアルブミン1μg/mlおよび抗ヒトアルブミン抗体1μg/mlと、1ng〜10μg/mlと濃度変化させたヒトアルブミンとを各チャネルに穿設されたウェルに4μlずつ導入し、電気泳動を行った。なお、電気泳動の条件は印加電圧:10V、泳動時間:80分である。泳動後、ウェル部分のFITCを蛍光顕微鏡で測定した。結果を下記表2および図12に示す。
上記表2より、反応させる抗原の量が多くなるに従って、蛍光強度が小さくなっていることが分かる。これにより、競合法においても定量的な検出が可能であることが確認された。
モノクローナル抗体を用いた金コロイド標識による測定
上記実施例はポリクローナル抗体を用いて抗原の濃度を測定するものであるが、次に、モノクローナル抗体を用いて測定を行った。まず、妊娠マーカであるhcg(抗原)と、その抗体でβ−サブユニットに特異的に結合する金(直径5nm)コロイド標識されたモノクローナル抗体とを反応させ、次に、α−サブユニットに特異的に結合するモノクローナル抗体を反応させた。なお、抗β−サブユニット抗体は、溶液の吸光度を測定し、吸光度3に合わせた試料を、抗α−サブユニット抗体は、濃度10μg/mlの試料を、hcgは0〜10μg/mlまで濃度変化させた試料を使用し、導入量はhcgが8μlで、それ以外は2μlである。
上記実施例はポリクローナル抗体を用いて抗原の濃度を測定するものであるが、次に、モノクローナル抗体を用いて測定を行った。まず、妊娠マーカであるhcg(抗原)と、その抗体でβ−サブユニットに特異的に結合する金(直径5nm)コロイド標識されたモノクローナル抗体とを反応させ、次に、α−サブユニットに特異的に結合するモノクローナル抗体を反応させた。なお、抗β−サブユニット抗体は、溶液の吸光度を測定し、吸光度3に合わせた試料を、抗α−サブユニット抗体は、濃度10μg/mlの試料を、hcgは0〜10μg/mlまで濃度変化させた試料を使用し、導入量はhcgが8μlで、それ以外は2μlである。
得られた反応溶液を上記混合法による実施例と同様の図1(b)に示す形状のウェルを有するシリコンチップを使用し、電気泳動を行った。なお、電気泳動の条件は印加電圧:10V、泳動時間:30分である。その顕微鏡写真を図13(a)に示す。図中、上段はウェル上の顕微鏡写真、即ち、残った免疫複合体であり、下段はバンドの顕微鏡写真、即ち、金コロイド標識抗β−サブユニット抗体である。抗原の濃度が増加するに従い、凝集が起こるため、ウェル上の濃度が濃くなり、バンドが薄くなっていることが分かる。
次に、hcgを1μg/mlから60ng/mlまで約2倍希釈にて濃度変化させた以外は同様の操作にて実験を行った。ウェル上の顕微鏡写真を図13(b)に示す。上記結果と同様に抗原の濃度が増加するに従い、凝集が起こるため、ウェル上の濃度が濃くなっていることが確認された。
本発明の免疫学的測定方法およびチップは、検出のための操作が簡便で時間がかからないことから、医療、環境といったさまざまな分野への応用が可能である。
1 チャネル
2 傾斜部
3 幅狭部
4,14 ウェル
5 基板
6 泳動バッファゲル
7,8,17,18 電極
9 蓋
10 ウェル形成用凸部
11 ゲル
20 プラスチックケース
21,22 容器
23,24 バルブ
2 傾斜部
3 幅狭部
4,14 ウェル
5 基板
6 泳動バッファゲル
7,8,17,18 電極
9 蓋
10 ウェル形成用凸部
11 ゲル
20 プラスチックケース
21,22 容器
23,24 バルブ
Claims (14)
- 抗原抗体反応を利用して測定対象物質を測定する免疫学的測定方法において、
A)測定対象物質と、少なくとも1種は標識された、該測定対象物質と親和性のある少なくとも1種の生体材料と、を電気泳動用支持体に穿設された試料導入用ウェルに導入する工程と、
B)得られた免疫複合体と未反応の前記標識された生体材料とを電気泳動により、前記試料導入用ウェルの深さ方向に対し略垂直方向に泳動させ分離する工程と、
C)前記免疫複合体、前記標識された生体材料、またはこれらの両方を検出して、測定対象物質を測定する工程と、
を含むことを特徴とする免疫学的測定方法。 - 抗原抗体反応を利用して測定対象物質を測定する免疫学的測定方法において、
A)測定対象物質と、該測定対象物質と親和性のある少なくとも1種の生体材料と、前記測定対象物質と同じ部位にて該生体材料と親和性のある標識された物質と、を電気泳動用支持体に穿設された試料導入用ウェルに導入する工程と、
B)得られた免疫複合体と未反応の前記標識された物質とを電気泳動により、前記試料導入用ウェルの深さ方向に対し略垂直方向に泳動させ分離する工程と、
C)標識された物質を含む免疫複合体、前記標識された物質、またはこれらの両方を検出して、測定対象物質を測定する工程と、
を含むことを特徴とする免疫学的測定方法。 - 前記測定対象物質が抗原である請求項1または2記載の免疫学的測定方法。
- 前記測定対象物質が抗体である請求項1または2記載の免疫学的測定方法。
- 前記標識が蛍光物質、酵素、放射性同位元素、金および磁気微粒子からなる群から選ばれる1種でなされている請求項1〜4のうちいずれか一項記載の免疫学的測定方法。
- 前記電気泳動用支持体がポリアクリルアミドゲル、セファロース、寒天およびアガロースからなる群から選ばれる1種でなされている請求項1〜5のうちいずれか一項記載の免疫学的測定方法。
- 前記電気泳動用支持体がグラジエントゲルである請求項1〜6のうちいずれか一項記載の免疫学的測定方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項記載の免疫学的測定方法の電気泳動に使用する免疫学的測定用チップであって、前記電気泳動用支持体の充填領域として、少なくとも1本のチャネルが配設された基板と、該チャネルに充填された前記電気泳動用支持体と、該電気泳動用支持体に穿設された前記試料導入用ウェルとを有することを特徴とする免疫学的測定用チップ。
- 前記試料導入用ウェルの底面および側面が前記基板に接していない請求項8記載の免疫学的測定用チップ。
- 前記電気泳動用支持体の長手方向長さが10〜50mmである請求項8または9記載の免疫学的測定用チップ。
- 前記電気泳動用支持体の深さが2mm以下である請求項8〜10のうちいずれか一項記載の免疫学的測定用チップ。
- 前記チャネルが前記試料導入用ウェルの配設部から電気泳動実施時の試料進行方向に漸次幅狭となる傾斜部と、該傾斜部に連なる幅狭部とを有する請求項8〜11のうちいずれか一項記載の免疫学的測定用チップ。
- 前記チャネルの幅狭部の幅が0.1〜2mmである請求項12記載の免疫学的測定用チップ。
- 前記試料導入用ウェルが前記チャネルの傾斜部に伴い漸次幅狭となっている請求項12または13記載の免疫学的測定用チップ。
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JP2005012464A JP2005233944A (ja) | 2004-01-20 | 2005-01-20 | 免疫学的測定方法および免疫学的測定用チップ |
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JP2004012428 | 2004-01-20 | ||
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7790007B2 (en) | 2005-11-29 | 2010-09-07 | Nec Corporation | Electrophoresis chip, electrophoresis apparatus, and method for analyzing a sample |
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CN105424922A (zh) * | 2015-12-09 | 2016-03-23 | 北京乐普医疗科技有限责任公司 | 基于磁珠包被抗体的微流控芯片及捕获心肌标志物的方法 |
CN112888938A (zh) * | 2018-10-26 | 2021-06-01 | 泰尔茂株式会社 | 目标物质的分离方法和定量方法 |
JP2021156901A (ja) * | 2018-09-19 | 2021-10-07 | 株式会社東芝 | 分子プローブの決定方法 |
-
2005
- 2005-01-20 JP JP2005012464A patent/JP2005233944A/ja active Pending
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