JP2010518398A - 電気泳動を使用する迅速な均一系イムノアッセイ - Google Patents

電気泳動を使用する迅速な均一系イムノアッセイ Download PDF

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Abstract

本発明は、標的分子の検出および/または濃度決定のための方法、組成物、および装置に関する。好ましい実施形態において、その方法は、標的分子を、検出分子に結合体化した第1の結合作用物質および捕獲分子に結合体化した第2の結合作用物質と複合体を形成させ、複合体を、前記捕獲作用物質に結合する能力がある本質的に非荷電のポリマーにさらに結合させる工程と、垂直勾配電気泳動を行って、結合していない標的、第1および第2結合作用物質、ならびにポリマーから複合体を分離する工程とを含む。インタクトな複合体は、電気泳動によりスタッキング層で濃縮され、検出分子が検出および/または定量化される。複合体は非常に高い質量対電荷比を含むため、それはスタッキング層で本質的に動かなくなり、一方、結合していない成分は、スタッキング層の中を移動し、複合体から分離される。

Description

関連出願
この出願は、米国特許法§119(e)の下、2007年2月7日に出願された、米国仮特許出願第60/899,831号(この全体の本文は、参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、試料におけるタンパク質または他の標的分子の存在の検出および/またはその濃度決定のための方法、組成物、および/または装置に関する。その方法、組成物、および/または装置は、幅広い範囲の濃度にわたる標的分子(複数可)の検出および/または濃度測定に有効である。より具体的には、その方法は、現在の別法で可能であるものより、短時間(数分)かつ高感度で行うことができる。
低濃度のタンパク質の検出は、医薬、食品試験、生物学的研究、および生物兵器の検出の分野において最も重要である。タンパク質を測定するのに圧倒的によく用いられるツールが、抗体であり、それは、高等動物の免疫系によって産生されるタンパク質である。抗体(または類似した結合作用物質)を用いる試験は、「イムノアッセイ」として一般的に知られている(非特許文献1)。
抗体分子全体を用いることに代わる一般的な方法は、抗体の結合領域だけを用いることである。Fab断片(非特許文献1)、Fab’断片、F(ab)断片、F(ab’)断片、scFv断片などの様々な抗原結合性抗体断片が知られている。Fab断片は、抗体分子全体を生化学的に切断することにより、または遺伝子工学技術を用いて細胞培養でそれらを合成することにより得ることができる。
もう一つの最近開発された抗体の代替物は、アプタマーである(非特許文献2;非特許文献3)。アプタマーは、抗体の結合特性の大部分を共有するように設計されている核酸(RNAもしくはDNA、またはそれらの誘導体)である。アプタマーは、比較的短時間にインビトロで作製される、貯蔵寿命が長い、化学修飾することが容易である、および抗体より良い結合特性を示す可能性があるという利点を提供する。欠点としては、高コスト、およびいくつかの生体液における低安定性が挙げられる。
イムノアッセイは、しばしば、「不均一系」かまたは「均一系」かのいずれかとして特徴づけられる。これらの用語が意味することに関してその分野では、若干、混乱がある。ある場合には、用語「不均一系」は、結合した複合体が、結合していない分子から検出前に(任意の手段によって)分離されることを含意すると解釈され、一方、用語「均一系」は、分離が行われないことを含意する。(本開示で用いられる)用語「不均一系」についてのもう一つの一般的な意味は、アッセイが固相と液相の両方を用いることを含意し、そのアッセイにおいて、検出前に、複合体の固相への付着によって、結合していない分子を洗い流すことが可能になり(または逆もまた同様)、用語「均一系」は、結合工程、分離工程(もしあれば)、および検出工程が液相で起こることを含意する。ほとんどの場合、ほとんどの分離工程または洗浄工程は固体支持体への結合を含み、したがって、分離または洗浄を含むアッセイはいずれの定義によっても不均一系と分類されることになるため、異なる定義は、アッセイをどのように分類するかにおいてはほとんど違いを生じない。主な例外は、電気泳動による分離であり、それは、第1の組の定義により不均一系として、第2の組の定義により均一系としてアッセイを分類することになる。本開示は、第2の組の定義を用いる。
それゆえに、本開示において、不均一系アッセイは、試料におけるタンパク質の量を測定する前に、試験手順中、抗体−標的タンパク質複合体を表面に結合する工程と、その後、残存する結合していないいかなる試料および抗体も洗い流す工程を含む。他方、均一系アッセイは、試料および抗体を一緒に混合し、表面へのいかなる結合も洗浄も無しに結果が決定されるのを可能にする。各アプローチは、利点も制限も明確に定義されている(非特許文献4)。
不均一系アッセイは、優れた感度および特異性を有することができ、非常に高処理性の試験系を提供する形式で行うことができる。これらの形式はまた、事実上いかなる抗原についても試験するように適応することができる。制限としては、ゆっくりとした試験時間、多数行うために比較的精巧な計測手段を必要とすること、ならびに表面結合工程および洗浄工程に関連した付加コストが挙げられる。
均一系アッセイは、非常に迅速であり得、新しいタンパク質およびプラットフォームに容易に適応でき、コスト効率が非常に高くあり得る。制限としては、特異性および感度がより低い可能性があることが挙げられる。加えて、これらの形式は、典型的には、小さい標的抗原に限定される。
電気泳動は、ある特定の場合では、固体支持体に結合している複合体の洗浄の代わりに用いることができる技術であり、それによって、通常では不均一系タンパク質アッセイであるものを均一系アッセイへ変換することができる。電気泳動は、一般には、分子(通常、タンパク質または核酸などの大きなもの)をそれらのサイズおよび電荷に基づいて分離するために用いられる(OdaおよびLanders、1997年)。正電極および負電極が、分離される分子を含む溶液中に置かれ、電極間に電圧降下が適用される。一般的に、正荷電分子は、負電極へ移動し、負荷電分子は、正電極へ移動する。分子が移動する速度は、それらの電荷に正比例し、それらのサイズに反比例する。小さい高荷電分子は、大きくより荷電量の少ない分子より速く移動する。しかしながら、高密度に折り畳まれた分子は、緩い立体構造を有する分子より速く移動するので、同じ質量および電荷の2つの分子が異なる速度で移動する場合がある。より大きい電圧降下は、より速い移動をもたらし、溶液中において他の荷電分子の濃度がより高いと、より遅い移動をもたらす。
電気泳動の多くのバリエーションがある。分子が移動する溶液は通常、キャピラリーチューブにおいて遊離していてもよく、またはそれがマトリックス中に包埋されていてもよい。一般的なマトリックスには、ポリアクリルアミドゲル、アガロースゲル、および濾紙が挙げられる。マトリックスは、サイズに従って分子をふるいにかける役割を果たし、より良い分離に導く。溶液のpH(酸性度)は、分子の電荷に影響を及ぼし、(マトリックスの端から端まででも)それを変化させて、分子の移動速度に影響を与えることができる。溶液には、尿素などの変性剤を含んでもよく、その変性剤は、タンパク質および核酸分子を、同じ質量および電荷の分子についての移動速度が同一であるように、アンフォールディングにする。電気泳動される試料は、SDSなどの界面活性剤で調製されてもよく、それは、すべてのタンパク質を被覆して、電荷の差異を無効にし、移動速度が、質量に依存して、電荷に依存しないようになる。しかしながら、抗体またはアプタマーなどの結合作用物質を必要とするほとんどのアッセイについて、タンパク質および結合作用物質はどちらも、それらの自然状態に近く維持される必要があるため、pHを変化させる、またはタンパク質を変性させる過程は、実行可能な選択肢ではない。
Gosling、Chemistry(1990年)Vol.36、No.8、pp1408〜1427 Goldら、Annual Review of Biochemistry(1995年)vol.64、pp763〜797 Droletら、Nature Biotechnology(1996年)Vol.14、No.8、pp1021〜1025 Ronkainen−Matsunoら、Trends in Analytical Chemistry(2002年)Vol.21、No.4、pp213〜225
溶液中の分子濃度を検出および/または決定するための現在の方法は、短いアッセイ時間、高感度、および非常に低濃度で存在する標的分子を検出および/または定量化するために必要とされるより大きな試料容量をアッセイする能力を兼ね備えることができない。分子の検出および/または濃度決定のための改善された分析技術の必要性が当分野に存在する。
様々な実施形態において、本発明は、一般的に、抗体、アプタマー、または設計された小分子結合剤などの特異的な結合作用物質を用いる、タンパク質または他の標的分子の検出および/または濃度決定に関する。好ましい実施形態は、(1)標的分子を2つの結合作用物質(一方が検出分子に結合体化しており、他方が捕獲分子(例えば、ビオチン)に結合体化している)に結合させて標的複合体を形成する工程と、(2)電気泳動を利用して、複合体化分子および非複合体化分子を、捕獲分子の同族体(例えば、ストレプトアビジン)に結合したポリマーを含む領域の中を移動させる工程であって、それにより、標的複合体の移動度が劇的に低下する工程と、(3)非複合体化分子が、ポリマーに結合している複合体化分子から分離されるように電気泳動を続ける工程と、(4)検出分子の定量化による標的複合体濃度の決定工程とによる、標的分子の検出に関する。
特定の実施形態において、開示された方法は、サンドイッチイムノアッセイを不均一系アッセイから均一系アッセイへ変換し、それにより、サンドイッチELISAアッセイなどの不均一系アッセイに通常関連する、労働集約的かつ高コストの工程の大部分を排除する。他の実施形態において、開示された方法は、アッセイを完全に液相で行うことに関連した動態学的利点を得る。本発明は、サンドイッチイムノアッセイを数時間ではなく数分で、かつ低下したコストで行うことを可能にするであろう。
方程式に用いられる記号のリストである。ほとんどの場合、量はセンチメートル−グラム−秒の単位(c−g−s単位)である。 流体の中を移動する粒子が受ける摩擦力をその速度、半径、および流体の粘性に関係づける方程式1を示す図である。 (図3A) 移動度を、粒子の速度をそれが受ける摩擦力で割ったものと定義し、それゆえに、その半径およびそれが移動する流体の粘性に関係づける方程式2aを示す図である。(図3B) 球体の半径をその体積に関係づけ、それゆえに、その密度および質量に関係づける方程式2bを示す図である。(図3C) 次いで、移動度を、粒子の質量、密度、およびそれが移動する流体の粘性に関係づける方程式2cを示す図である。 粒子の速度をその移動度および加えられた力に関係づける方程式3を示す図である。 粒子の速度をその移動度、電荷、およびかけた電圧に関係づける方程式4を示す図である。 粒子の電気泳動移動度をその移動度および電荷から定義する方程式5を示す図である。 (図7A) 粒子のスヴェードベリ係数を、その沈降速度を遠心加速度で割ったものと定義する方程式6aを示す図である。(図7B) 移動度を、スヴェードベリ係数および遠心加速度によって定義する方程式6bを示す図である。 (図8A) 方程式2cからIgG抗体の移動度を計算する方程式7aを示す図である。(図8B) 方程式6bからIgG抗体の移動度を計算する方程式7bを示す図である。 フルオレセイン(a)が、第1抗体(b)に結合体化して、シグナル発生抗体(c)を形成することを示す図である。図形は一定の縮尺ではなく、個々の数量は、反応における特定の成分の存在を表すものであって、各成分の化学量論量を表すものではない。 ビオチン誘導体(d)が、第2抗体(e)に結合体化し、捕獲抗体(f)を形成することを示す図である。図形は一定の縮尺ではなく、個々の数量は、反応における特定の成分の存在を表すものであって、各成分の化学量論量を表すものではない。 シグナル発生抗体(c)、捕獲抗体(f)、および標的(g)を組み合わせると、過剰な抗体(c)および(f)と共に、三元複合体(h)を形成することを示す図である。図形は一定の縮尺ではなく、個々の数量は、反応における特定の成分の存在を表すものであって、各成分の化学量論量を表すものではない。 図11から得られた混合物を、ビオチン含有成分と結合するニュートラアビジン(Neutravidin)(i)と混合すると、ニュートラアビジン−三元複合体(j)、ニュートラアビジン−捕獲抗体複合体(k)、加えて過剰のシグナル発生抗体(c)および過剰のニュートラアビジン(i)を形成することを示す図である。図形は一定の縮尺ではなく、個々の数量は、反応における特定の成分の存在を表すものであって、各成分の化学量論量を表すものではない。 反応チャンバーにかけた電圧は、図12から得られた混合物を、ビオチンに結合体化した非荷電ポリマーを含む領域へ電気泳動によって移動させることを示す図である。ニュートラアビジンを含む図12から得られた混合物の成分は、ビオチンに結合体化したポリマーに結合するようになる。これらの前記ポリマーは、その生じた複合体が、図12から得られた混合物におけるいかなる成分と比較しても大幅に電気泳動移動度が低下しているようなサイズ(数十万〜数百万ダルトン)をもつ。図形は一定の縮尺ではなく、個々の数量は、反応における特定の成分の存在を表すものであって、各成分の化学量論量を表すものではない。 (図14A) ニュートラアビジン、標的タンパク質、ビオチン結合体化ポリマー、捕獲抗体、シグナル発生抗体、およびスタッキング層におけるポリマーを含む、この図における様々な成分を表すために用いられた個々の図形の説明である。図形は一定の縮尺ではなく、個々の数量は、反応における特定の成分の存在を表すものであって、各成分の化学量論量を表すものではない。(図14B) 上端から下端までそれぞれ、以下の3つの層に分けられる反応チャンバーの最初の状態:試料層、捕獲層、およびスタッキング層を示す図である。試料層は、反応緩衝液中、図11の反応方程式の左手側の成分、加えてニュートラアビジンで構成される。捕獲層は、反応緩衝液中、非荷電のビオチン結合体化ポリマーを含む。スタッキング層は、リニアポリアクリルアミドなどの非荷電ポリマーを含む。各図におけるチャンバーの左側に示された灰色のトレースは、各点におけるシグナル発生抗体の検出量を表す。(図14C) 図11および図12の反応方程式により表された、試料層における複合体の自己集合を示す図である。(図14D) 垂直方向における電位の印加が、全成分の捕獲層への電気泳動を引き起こし、それが、図13の反応方程式により表された複合体の形成をもたらした状態を示す図である。(図14E) 電位のさらなる印加が、ビオチン結合体化ポリマーに結合していない全複合体のスタッキング層への移動とスタッキング層中の移動、および結合した複合体の捕獲層とスタッキング層との間の界面における濃縮を引き起こした状態を示す図である。 濃いトレースが、捕獲層におけるビオチン化デキストランの存在下でのFITC標識ニュートラアビジンの濃度を表し、薄いトレースは、捕獲層におけるビオチン化デキストラン無しでのFITC標識ニュートラアビジンの濃度を表す各プロットである。 ヒトIL−6についての完全サンドイッチアッセイからの用量反応データを示す図である。 EVEIAサンドイッチアッセイ法の概観を示す図である。
分子移動の理論的な取り扱い
流体中を移動する粒子(分子でもよい)は、その速度、(その水力学的半径により示される)そのサイズ、および流体の粘性に比例した摩擦力を受ける。方程式1(図2)に示されたこれの形式的表現は、ストークス方程式として知られている。
粒子速度を移動度で割ったのが摩擦力であるので、移動度として知られている量は、方程式1から定義される。それをこのように定義することの理由は、間もなく明らかになるだろう。球状分子について、水力学的半径は、その半径に等しい。非球状分子について、それは、クリープ流条件下で同等に挙動すると考えられる球状分子の半径(分子の形状が知られている場合には、理論的に導き出すことができる)として定義される。方程式1から引き出される場合、移動度は、方程式2a(図3A)に表される。既知分子量の分子として球形が仮定される場合には、半径は、方程式2b(図3B)に示されているように計算される。方程式2bを方程式2aへ代入すると、方程式2c(図3C)に示されているように、分子の密度、分子量、および流体の粘性による移動度についての式が生じる。
この移動による摩擦力が、加えられた力(例えば、重力、電圧勾配)に等しい場合、粒子は一定速度で移動する。加えられた力に等しい摩擦力を設定して、速度について解くと、方程式3に示されているように、粒子の速度は、単に、加えられた力に移動度を掛けたものである。それゆえに、移動度は、粒子速度を計算するのに便利な方法を提供する。電場において分子が受ける力は、分子上の電荷および場の強度に比例する。それゆえに、分子の速度は、方程式4(図5)によって示され、その方程式中、「u」で表された量は、方程式5(図6)によって定義された電気泳動移動度(cm/V秒の単位で)として知られている。方程式5における因数10は、電荷eを、ボルト(m−kg−s単位である)を含むcm−g−s単位へ変換する。
方程式4は、負荷電分子(負イオン)が正イオンとは反対方向に移動することを含意することに留意されたい。方程式4のより一般的な形式において、粒子の速度および電場(電圧の勾配である)は、ベクトル量であり、したがって、それらに関連した方向を有する。
移動度はまた、スヴェードベリ係数sにも密接に関係しており、その係数は、粒子が遠心機において20℃、水中で沈降する速度を遠心加速度で割ったものとして定義される。スヴェードベリ係数は、10−13秒の単位で表される。方程式3に浮力を用いて速度を求めると、移動度の関数としてのスヴェードベリ係数が方程式6a(図7A)によって示される。それゆえに、移動度は、方程式6b(図7B)に示されているように、スヴェードベリ係数から導くことができる。
免疫グロブリンG(IgGまたはγ−グロブリン)は、血清で見出される抗体の最もよく見られる型である。それは、約150kDa(1320アミノ酸残基)の分子量を有する。種々のIgG分子の等電点は、6から7.5までの範囲であり、中性pHにおける中程度の負電荷〜わずかな正電荷を意味する。IgGについてのスヴェードベリ係数は約7である。約1.2g/cmの密度と仮定すれば、方程式2bから計算された移動度は、2.1×10s/gであり、方程式6bから計算された移動度は1.7×10s/gである。
1番目のものが純粋に理論上であり、2番目が多少の実験的根拠を有するので、これらの2つの計算値間のほぼ近い一致は満足のいくものである。その2つの間の差は少なくとも以下の3つの原因から生じる:(1)IgGは完全な球状分子ではなく、したがって、沈降により決定された移動度はより少なくなるはずである;(2)IgGの密度は正確には知られておらず、この不確かさが2番目の計算においては誇張され、1番目においては最小化されている;および(3)2番目の計算に用いられたスヴェードベリ係数はおよそとして知られているだけである。本発明者らは、IgGの移動度を2×10s/gであるとする。
イムノアッセイ
信頼のおける様式でタンパク質濃度を測定することの重要性は、抗体または抗体様分子を含む多数のアッセイの開発へと導いてきた。現在用いられている幅広い種類のイムノアッセイは、本明細書に参照により組み込まれている、Gosling(1990)によって詳細に記載されている。下記の説明は、結合作用物質として抗体を用いるが、多くの場合、Fab断片またはアプタマーを代わりに用いることができる。しかしながら、本明細書に記載された方法および組成物はそのように限定されず、他の代替実施形態において、結合作用物質は、例えば、生物学的受容体であってもよい。いくつかのそのような受容体(例えば、インスリン受容体、インスリン様成長因子1受容体、アセチルコリン受容体、GABA受容体、アンチオテンシン(antiotensin)受容体、グルカゴン受容体、ケモカイン受容体、サイトカイン受容体など)は当技術分野において周知であり、任意のそのような公知の受容体またはそれらのリガンド結合性断片を、特許請求に係る方法の実施に用いてもよい。
検出および/または濃度の決定は、典型的には、抗体または他の結合性分子を蛍光、化学発光、放射性、または当技術分野において公知の他のタグなどのシグナル部分で標識し、結合性分子を標的に結合するようにし、結合した抗体に関連した光放射、放射能などの量を検出または測定することにより提供される。ほとんどの場合、シグナル伝達系の選択は、方法の中核を成すものではない。蛍光シグナルとしてのFITCまたはローダミンなどの、抗体に結合体化している分子は、通常、比色アッセイが望まれる場合には、アルカリフォスファターゼもしくは西洋ワサビペルオキシダーゼなどの酵素と、または伝導率アッセイについては炭酸脱水酵素もしくはウレアーゼなどの酵素と置き換えることができる。しかしながら、酵素アッセイは適切な基質の添加を必要とする。
標的タンパク質を結合する抗体(一次抗体)に直接、シグナル伝達分子を結合体化することの代わりに一般に用いられる方法は、シグナル伝達分子に結合体化した二次抗体を用いることである。二次抗体は、ある特定の種由来のすべての抗体に結合するように開発された抗体である(かつ、それゆえに、異なる種由来でなければならない)。例えば、抗体は、ウサギ抗体を注射されたヤギから採取することができる。これらの二次抗体がシグナル伝達分子に結合体化している場合には、二次抗体の一次抗体への結合が、化学的結合体化無しのシグナル伝達分子の一次抗体への付着をもたらす。この二次抗体を用いて、同じ種由来のいかなる一次抗体へもシグナル伝達分子を付着させることができ、それにより、ある程度のモジュール性をアッセイに加えることができる。
不均一系イムノアッセイは、しばしば、結合が生じる固体支持体の型を特定することなく記載される。しかしながら、用いられる固体支持体の型は、任意のイムノアッセイ方法における重要なバリエーションを表し、種々の工程に必要とされる手順および時間の両方に、ならびに時々、用いられる検出の型に影響する。例えば、その最も一般的な形式において、サンドイッチELISAは、マイクロタイタープレートにおけるウェルの底表面へ複合体を結合させることを含み、洗浄のための試薬の容易な手動導入、および蛍光シグナルまたは比色シグナルの容易な読み取りを可能にする。しかしながら、アッセイは、物質移動制限のために数時間かかる場合がある。タンパク質が表面においてバルク溶液と停滞層の間で平衡に達するのに時間がかかり、かつ、通常、複数回の洗浄が必要とされる。これらの問題は、結合性表面としてマイクロビーズを用いることによってある程度、軽減される可能性があり、そのマイクロビーズは、表面をバルク溶液とのより密接な接触状態にし、加えて、溶液の単位容量あたりの結合に利用可能な表面積を大幅に増加させる。その後、(ビーズ上の)固相は、濾過または遠心分離のいずれかによる洗浄中に液相から分離される。この方法は、磁気的に液相から容易に分離される常磁性ビーズを用いることによって、自動化をより受け入れやすくすることができる。ほぼすべての不均一系イムノアッセイは、これらの種々の表面を用いるように改変することができる。
本明細書に記載された方法にいくらか類似している、試料における分子濃度の検出および/または決定に用いるイムノアッセイの2つの一般的な型がある。第1のサンドイッチELISAは、特異性に関してイムノアッセイのゴールドスタンダードとみなされている。この高度の特異性は、対象となる標的への2つの別々の抗体の同時的結合を必要とすることにより達成され、その技術は下記の方法にも用いられている。第2は、アフィニティープローブキャピラリー電気泳動アッセイ(APCE)である。このアッセイは、対象となる標的を単一の一次抗体に結合する工程、その後、その混合物をキャピラリー電気泳動装置に流して、結合した抗体を結合していない抗体から分離する工程からなる。電気泳動的分離は、アッセイ全体を溶液中で行うことを可能にし、その技術は下記の方法にも用いられている。
サンドイッチELISA
サンドイッチ酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)は、Rosalyn YalowおよびSolomon Bersonによってラジオイムノアッセイとして1950年代に初めて開発され、その主な利点として非常に高い特異性および精度を示す、タンパク質検出のゴールドスタンダードとみなされている(Gosling、1990年)。その主な欠点は、それにかかる時間、および必要とされる工程の数の多さである。手順は、一般的に、洗浄のストリンジェンシーおよびインキュベーション工程の長さに依存して、実施するのに2時間から6時間、かかる。
第1工程は、標的タンパク質に対する一次抗体をウェルの底表面に結合することであり、その表面は、タンパク質結合を促進するように調製されている。その後、表面を、いかなる残りの活性部位も結合し尽くして、それにより、いかなる他のタンパク質も結合して試験の特異性に影響しないようにするために、ウシ血清アルブミン(BSA)などのブロッカーで処理する。ウェルを複数回洗浄し、遊離抗体およびブロッカーを除去する。
その後、おそらく標的タンパク質を含むと思われる試料を、ウェルへ加え、特定時間、インキュベートする。理想的には、この標的タンパク質のみが、表面抗体に結合し、他のタンパク質は、ブロックされた表面にも表面抗体にも結合しない。いかなる非特異的結合タンパク質も除去するために複数回の洗浄を行う。任意の非特異的タンパク質が結合している場合には、次の工程がそれらの効果を最小限にする。
検出分子に結合体化した、標的タンパク質に対する第2抗体を、ウェルに加え、結合させる。この抗体の特異性のために、それは、表面かまたは第1抗体かのいずれかに非特異的に結合しているいかなるタンパク質にも全く結合しないであろう。理想的には、この抗体は、第1抗体に結合した標的タンパク質のみに結合する。結合していない第2抗体のいずれをも除去するために複数回の洗浄を行う。この第2抗体が検出分子に結合体化しているため、この第2抗体の濃度を決定して、最初の試料における標的タンパク質の濃度に関係づけることができる。
アフィニティープローブキャピラリー電気泳動(APCE)
キャピラリー電気泳動は、イオン性緩衝液で満たされた長いキャピラリーにわたって、正電極および負電極を用いて電圧をかけ、それにより、荷電分子を一方の電極または他方の電極へ移動させることを含む(OdaおよびLanders、1997年)。一つのよく見られる厄介な問題は、「電気浸透流」として知られている。ガラスキャピラリーは、負荷電表面を有する傾向にあり、それは表面近くの溶液中の正荷電イオンに関係する。これらの正荷電イオンは負電極(陰極)へ移動し、それらと共にバルク溶液を引っ張っていく。この電気浸透流は全イオンを陰極へ移動させ(異なる速度ではあるが)、それらが流れ過ぎるとき、単一の検出器が電荷に関わらず全イオン種を分析することができるため、通常、うまく利用される。電気浸透流は、キャピラリー壁の電気的特性を変化させることによって、除去する、または逆転さえすることができる。
APCEについて、標的分子を、検出分子(通常、蛍光プローブ)に結合体化している同族抗体とインキュベートする(Schultzら、1997年)。その後、その混合物をキャピラリーに注入し、電気浸透流を設定して、電圧をかける。遊離標的、遊離抗体、および標的/抗体複合体は、異なる速度(電気浸透流によって増大した)で移動し、それゆえに、蛍光検出器により別々のピークとして検出することができる(遊離標的はシグナルを生じないはずである)。キャピラリー電気泳動はELISAアッセイより迅速であるが、分析され得る試料の容量の少なさ(キャピラリーの小さいサイズのため)は、試料に非常に低い濃度で存在するタンパク質または他の標的分子を検出するためのこの方法の感度を制限する。
標的分子検出および定量化のための速度増強電気イムノアッセイ(EVEIA)
本出願は、垂直積層型電気泳動(vertical stacked electrophoresis)を含む、試料において標的分子の濃度を検出および決定するための迅速な高感度の方法を提供する。EVEIA技術の電気泳動的部分は、マイクロキャピラリーよりはるかに大きい容量および断面積の容器で行われるため、特許請求に係る方法は、試料に低濃度で存在する標的分子の検出を可能にする。特定の好ましい実施形態において、電気泳動は、最小水力学的半径(断面積を断面周囲長で割った値の2倍)が0.5mmまたはそれ以上のチューブ、チャネル、または他の容器で行うことができる。
好ましい実施形態において、特許請求に係る方法は、以下の工程からなる:
1.対象となる標的に対する第1の結合作用物質を獲得し、対象となる標的への特異的結合に干渉しない様式でシグナル伝達物質をそれに結合体化する工程。この前記第1の結合作用物質は、モノクローナル抗体、抗体断片(例えば、Fab)、アプタマー、または対象となる標的への特異的結合を示す任意の他の分子もしくは分子の複合体であり得る。対象となる標的は、タンパク質、タンパク質複合体、または水溶液に可溶な任意の分子であり得る。シグナル伝達物質は、蛍光分子、放射標識、比色生成物を生じる酵素、電気的に検出可能な生成物を生じる酵素、または直接的か間接的かのいずれかで容易に検出および定量化することができる任意の分子もしくは分子の複合体であり得る。図9に示されているような1つの好ましい実施形態において、第1結合作用物質はモノクローナル抗体であり、シグナル伝達物質はフルオレセインである。
2.対象となる標的に対する第2の結合作用物質を獲得し、対象となる標的への特異的結合に干渉しない様式で捕獲作用物質をそれに結合体化する工程。この第2結合作用物質は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、抗体断片(例えば、Fab)、アプタマー、または対象となる標的への特異的結合を示す任意の他の分子もしくは分子の複合体であり得る。捕獲作用物質は、ビオチン、ストレプトアビジン、一本鎖核酸、または高特異性および高親和性で結合することができる任意の他の分子もしくは分子の複合体であり得る。1つの好ましい実施形態において、第2結合作用物質はポリクローナル抗体であり、捕獲作用物質は、ニュートラアビジン(図12に示されている)と複合体化した(図10に示されている)ビオチンである。
3.その量を決定することが望まれる、若干量の前記の対象となる標的を含むと推定される試料を得る工程。
4.一部が非荷電ポリマーを含む導電性水溶液の積層からなる垂直電気泳動チャンバーを調製する工程であって、これらの層が、上端から下端へと密度を増加させるように配置して混合を抑制している工程。最上層は、測定される試料からなる(「試料層」)。試料より下の層の少なくとも1つは、捕獲作用物質の同族結合作用物質に結合体化したポリマーを含む(「捕獲層」)。任意で、捕獲層より下の層の少なくとも1つは、比較的高濃度の非荷電ポリマーを含み、それは、ポリマーに結合した複合体の移動度を妨げる働きをする(「スタッキング層」)。
5.前記第1の結合作用物質、前記第2の結合作用物質、および前記の対象となる標的を一緒に混合およびインキュベートして、三元複合体を形成させる工程であって、その三元複合体が、捕獲作用物質に結合体化した第2の結合作用物質に結合している対象となる標的に、シグナル伝達物質に結合体化した第1の結合作用物質が結合しているものからなる工程。この工程は、本発明の1つの好ましい実施形態として、図11、図12、ならびに図14Bおよび14Cに示されており、捕獲作用物質は、ニュートラアビジンに結合したビオチンである。
6.前記混合物を含む電気泳動チャンバーの垂直面にわたって電位をかけ、それにより、すべての前記分子を捕獲層へ移動させる工程であって、その捕獲層において、三元複合体が、捕獲作用物質の同族体に結合体化したポリマーに結合し、それによりこれらの前記三元複合体の移動度を大幅に低下させることが予想かつ所望される工程。この工程は、本発明の1つの好ましい実施形態として、図13および図14Dに示されている。
7.電位の印加を継続し、それにより、ポリマーに結合した低移動性三元複合体とすべての他の分子との間の分離をもたらし、したがって、対象となる標的に会合したシグナル伝達物質をすべての他のシグナル伝達物質から時間および空間において局在化させる工程。この工程は、本発明の1つの好ましい実施形態として図14Dに示されている。
8.任意で、電位の印加を継続し、それにより、すべての前記分子をスタッキング層へ移動させる工程を加え、そのスタッキング層で、三元複合体の移動度がさらに低下して、これらの三元複合体を含むバンドの圧縮へと導き、ポリマーに結合している低移動性三元複合体とすべての他の分子との間のさらなる分離をもたらす工程。この工程は、本発明の1つの好ましい実施形態として図14Eに示されている。
9.これらの前記の化合物群のうちの1つまたは複数におけるシグナル伝達物質を測定し、それにより、前記試料における前記の対象となる標的の量を決定する工程。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を例示することを意図し、特許請求に係る対象の範囲に関して限定するものではない。当業者は、当技術分野において公知の他の組成物、装置、もしくは工程、または工程の順序におけるバリエーションを利用できることを認識しているであろう。
(実施例1)
タンパク質トランスフェリンの検出
1.ヒトトランスフェリンへ特異的に結合するウサギ由来モノクローナル抗体をフルオレセインに結合体化し、結合体化された抗体を精製する。
2.トランスフェリンへの結合に関して第1抗体と競合せずにヒトトランスフェリンへ特異的に結合する第2ウサギ由来モノクローナル抗体をビオチンに結合体化し、結合体化された第2抗体を精製する。
3.本質的に非荷電のポリマーを含む導電性水溶液の2つの積層からなる垂直電気泳動チャンバーを調製する。これらの層は、混合を抑制するために上端から下端へ密度を増加させて配置される。上層は、反応緩衝液中のビオチン結合体化デキストランからなる(「捕獲層」)。下層は、反応緩衝液中のリニアポリアクリルアミドからなる(「スタッキング層」)。
4.これらの2つの結合体化抗体およびニュートラアビジンを試料と共に、フルオレセインに結合体化した抗体を1nMの濃度、ビオチンに結合体化した抗体を10nMの濃度、およびニュートラアビジンを10nMの濃度で混合する。この混合物を37℃で5分間、インキュベートする。
5.試料/抗体混合物を、工程3に記載された電気泳動チャンバーの捕獲層の上に層状に積み重ね、100V/cmの電位を5分間、かける。そのような装置についての1つの好ましい実施形態は、図14に示されている。
6.反応チャンバーを475nmの光で工程5の間に照射し、捕獲層とスタッキング層の界面近くの蛍光シグナルを、500nm高域フィルターを有するCCDカメラなどの蛍光検出器で測定する。シグナル伝達物質の総蛍光シグナルの1%に相当するシグナルが見出される。
7.計算(1%×1nM)は、トランスフェリンが少なくとも10pMの濃度で試料混合物に存在することを示す。
さらに、既知量のトランスフェリンを含む試料を、上記のプロトコールに従って分析してもよく、相対蛍光シグナルおよび濃度をグラフ上にプロットし、標準曲線を作成する。その後、未知量のトランスフェリンを含む試料から発生した蛍光シグナルを分析し、この蛍光シグナルを標準曲線と比較することができる。その後、試料中のトランスフェリン量を標準曲線から推定することができる。
電気泳動移動度を計算するために、本発明者らはIgG上の電荷を知らなければならない。しかしながら、その分子の可変領域のために、電荷は、負からわずかに正までの範囲であり得る。本発明者らは、電荷を−10であるとみなすものとする。したがって、方程式5から、電気泳動移動度は以下である:
u=(1.6−19)(−10)(2×10)(1×10)=−3.2×10−4cm/sV 。
キャピラリー電気泳動においてかける電圧は、500V/cmくらいであり得る。制限は、通常、発熱であり、それは、かけた電圧の2乗に比例する。この場合、100V/cmをかけることにより、IgG分子は、マイナスの方向に(正極へ)約2cm/分で移動する。
(実施例2)
概念実証
図15は、概念実証実験からのデータを示す。ニュートラアビジンの捕獲は、いかに、3層設計が、所望の標的を捕獲するように機能して、かつこれらの標的を検出のためのバンドへと集中させるかを実証している。以下の3つの層からなる、このアッセイのための標準電気泳動セルを調製した:最下層(「スタッキング層」)には、トリス酢酸緩衝液および7.5%グリセロール中のリニアポリアクリルアミドであった;中間層(「捕獲層」)には、トリス酢酸緩衝液および4%グリセロール中のビオチン化デキストランであった;ならびに最上層(「試料層」)には、トリス酢酸緩衝液中のFITC標識ニュートラアビジンであった。対照泳動において、捕獲層は、ビオチン化デキストランを含まない。
試料層は、これらのプロットにおける右側の、検出ウィンドウの外側に位置する。電圧をセルにかけたとき、ニュートラアビジンは捕獲層へ(左へ)移動し、そこで、それはビオチン化ポリマーを結合し、その移動度を劇的に遅らせた。ニュートラアビジン−ポリマー複合体は、スタッキング層に到達したとき、リニアポリアクリルアミドの存在は、複合体化ニュートラアビジンの進行をほとんど停止状態まで遅らせ、バンドに集中させた。対照泳動における遊離ニュートラアビジンは、捕獲層およびスタッキング層の両方の中を自由に移動した。
(実施例3)
IL−6測定
生体分子濃度を測定するための記載された方法、装置、および組成物の適用の例としてIL−6を用いた。実証されているように、EVEIA方法は、約3pM〜1000pMの濃度を表す、ほぼ2.5濃度logに及ぶIL−6濃度の範囲にわたってほぼ直線的に増加するシグナルを発生することができる。
図16は、ヒトIL−6についての完全サンドイッチアッセイからの用量反応データを示す。下に与えられたプロトコールに従って、図16に示されたデータが生じた。
装置および緩衝系の構築
緩衝液リザーバと石英管の上端および下端との間に開口部を設けた、内径3mm×60mm石英管(電気泳動チャネル)を、陰極(上端)緩衝液リザーバと陽極(下端)緩衝液リザーバとの間にガスケットを介して取り付けた。リザーバと管端を、ガスケットを施した酢酸セルロース分子量カットオフ膜で仕切ることによって、リザーバと石英管開口部との間のバルク流体の流れを防止した。各リザーバを、7.5mlの50mMホウ酸ナトリウム、pH8.3で満たした。電気泳動チャネル内の流体を以下の緩衝ショ糖勾配として設定した:チャネルの下半分(陽極端)を、追加として7.5%w/vショ糖を含む泳動用緩衝液で満たし、スタッキング層と名付ける;追加として5.0%w/vショ糖を含む30μl容量の泳動用緩衝液、およびビオチンを結合体化した500nMリニアポリアクリルアミド(高分子量LPA−B)を、スタッキング層の上に重層し、捕獲層と名付ける。追加として2.0%ショ糖を含む泳動用緩衝液を捕獲層の上に重層して、電気泳動チャネルの上半分(陰極端)を満たした。泳動用緩衝液は、150mMベタイン、0.02%NP−40、0.01%アジ化ナトリウム、および24mMホウ酸ナトリウム、pH7.8で構成された。
アッセイ試料
IL−6用量反応アッセイで測定されたシグナルは、50μlアッセイ試料容量において1pMから1nMの間の範囲にあるIL−6濃度(1nM IL−6原液からの3.2倍希釈系列)で達成され、「IL−6無し」の対照を含んだ。各IL−6用量反応結合アッセイ試料をEppendorf(登録商標)チューブ内に構築した。5μlの10nMフルオレセイン標識抗IL−6モノクローナル抗体MAB206(R&D Systems、Minneapolis、MN)を5μlの適切なIL−6希釈液に加えた。室温での10分間のインキュベーション後、5ulの10nMビオチン化抗IL−6ポリクローナル抗体BAF206(R&D Systems)を加えた。室温でさらに10分間、インキュベートした後、7.5ulの500nMニュートラアビジン(Pierce Biotechnology、Rockford、IL)および追加として4.0%w/vショ糖を含む27.5μlの泳動用緩衝液を加えて、50μlの最終アッセイ試料容量とした。各50μlアッセイ試料容量における各抗体およびニュートラアビジンの濃度は、それぞれ、1nMおよび75nMであった。試料構築およびEVEIA方法は、図17に図示されている。
例示的方法
抗原をビオチン化捕獲抗体、蛍光標識検出抗体、およびニュートラアビジンと組み合わせることによってアッセイ試料を調製した。以下の3つの密度層で構成される緩衝ショ糖密度勾配で満たされた垂直電気泳動チャネル(例えば、上端陰極緩衝液リザーバと下端陽極緩衝液リザーバとの間に取り付けられた内径3mm×60mm石英管)へこの試料をゆっくり注入した:2%ショ糖を加えた泳動用緩衝液で構成される上端層、5%ショ糖を含む泳動用緩衝液およびビオチン化リニアポリアクリルアミド捕獲用ポリマー(LPA−B)で構成される小さな中間層(30μl)、ならびに7.5%ショ糖を含む泳動用緩衝液で構成される下端層。チャネルにわたる電圧(300〜900V)の印加によって、負イオン性アッセイ試料成分は、チューブの下端へ移動した。ニュートラアビジンの捕獲抗体への結合によるサンドイッチ複合体は、それらが中間層に到達したとき、高分子量LPA−Bに結合し、複合体の非常に低い移動度およびショ糖勾配によってこの中間層内に本質的に固定化される。結合していない検出抗体を含む、結合していないアッセイ試料成分は、電気泳動チャネルの下端へ電気泳動的に移動した。蛍光強度データをリアルタイムに記録し、泳動時間中を通して保存した。この実施例に関して、励起光源は478nmレーザーであり、検出は、フィルター処理(フルオレセイン放射光についての適切な帯域通過フィルター)CCDカメラを用いた。
EVEIA区画および検出
50ulアッセイ試料のうちの40ul容量をHamilton注射器で電気泳動チャネルの上端(陰極端)へゆっくり注入した。電気泳動については、限度を2mAおよび650Vに設定して、開始した。泳動中を通して、チャネルを478nmレーザーで照射した。30秒間隔で12分間にわたって7秒露光(CCDカメラ)を記録した(24個の「蛍光強度対チャネル位置」プロットを生じる合計24回の露光)。各アッセイ試料からの蛍光強度データ点を、捕獲されたサンドイッチ複合体ピークの領域(すなわち、捕獲層内のシグナルピークの領域)とみなした。「IL−6無し」の対照から得られたバックグラウンド値をピーク領域値から引いた。このデータのlog−logプロットは図16に示されている。用量反応は少なくとも2.5logにわたってほぼ直線であった。
上記の実施例はEVEIA技術のIL−6への適用を記載したが、記載された方法、組成物、および装置は、抗体が市販されている、または容易に調製することができる任意の選択された分子の検出および/または濃度決定に容易に適用できることを当業者は認識しているであろう。特許請求に係る方法の実施に用いる、幅広い種類の標的分子に対する抗体産生ハイブリドーマの商業的供給源は当技術分野において周知である(例えば、American Type Culture Collection、Manassas、VA)。対象となる事実上いかなる標的に対してもモノクローナル抗体もしくはポリクローナル抗体、またはその断片を調製するための技術もまた、当技術分野において周知であり、過度の実験を必要とすることなく、当業者によって容易に用いることができる(例えば、全体として参照により本明細書に組み込まれているHarlowおよびLane、1988年を参照)。

Claims (24)

  1. 標的分子を検出するための方法であって、
    a)該標的分子を含む可能性がある試料を得る工程と、
    b)検出分子に結合体化した第1の結合作用物質および捕獲分子に結合体化した第2の結合作用物質の存在下で該試料を垂直積層型電気泳動に供する工程であって、該標的分子が該第1の結合作用物質および該第2の結合作用物質に結合して複合体を形成する、工程と、
    c)該標的分子および第1の結合作用物質および第2の結合作用物質によって形成された該複合体の存在を検出する工程と
    を含む方法。
  2. i)前記捕獲分子に結合して前記複合体の一部となる能力がある本質的に非荷電のポリマーの存在下で前記電気泳動を行う工程
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記結合作用物質が抗体またはその抗原結合性断片である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記結合作用物質の一方または両方が生物学的受容体またはその断片である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項3に記載の方法。
  6. 前記標的分子がタンパク質またはペプチドである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記電気泳動を、断面積を断面周囲長で割った値の2倍に等しい最小水力学的半径が0.5mmのチューブ、チャネル、または容器で行う、請求項1に記載の方法。
  8. 試料を前記チューブ、チャネル、または容器の上端に添加し、前記電気泳動を、該チューブ、チャネル、または容器の上端から下端へと密度および/または粘性が増加する勾配で行い、該勾配が、密度または粘性が異なる少なくとも2つの相を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 試料を、前記チューブ、チャネル、または容器の下端に、または下端の近くに添加し、前記電気泳動を、該チューブ、チャネル、または容器の上端から下端へと密度および/または粘性が増加する勾配で行い、該勾配が、密度または粘性が異なる少なくとも2つの相を含む、請求項7に記載の方法。
  10. 前記勾配が試料層、捕獲層、およびスタッキング層を含む、請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記勾配が、前記捕獲層と混合した試料層、およびスタッキング層を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記捕獲分子がビオチンであり、前記電気泳動をビオチン結合性タンパク質の存在下で行う、請求項10に記載の方法。
  13. 前記ビオチン結合性タンパク質が、アビジン、ストレプトアビジン、およびニュートラアビジンからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記電気泳動を、ビオチンに結合体化した中性ポリマーの存在下で行う、請求項12または13に記載の方法。
  15. 前記複合体が、標的分子と、第1の結合作用物質と、第2の結合作用物質と、アビジン、ストレプトアビジン、またはニュートラアビジンから選択される多価ビオチン結合作用物質と、ビオチンに結合体化した1つまたは複数のポリマーとを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記複合体の形成が、質量対電荷比の増加、ならびに前記標的分子および複合体の電気泳動移動度の低下をもたらす、請求項15に記載の方法。
  17. 標的分子、第1結合作用物質、第2結合作用物質、多価ビオチン結合作用物質、およびビオチンに結合体化した1つまたは複数のポリマーを含む前記複合体が形成すると、溶液中で自己集合して、検出可能な低移動度の複合体が形成される、請求項15に記載の方法。
  18. 前記複合体が前記スタッキング層で濃縮されて、検出を向上させる、請求項15に記載の方法。
  19. 前記複合体が前記スタッキング層で本質的に動かなくなる、請求項18に記載の方法。
  20. 複合体の一部ではない第1結合作用物質が、前記スタッキング層の中を移動し、該複合体から分離される、請求項18に記載の方法。
  21. ii)前記複合体における検出分子の量を測定して、前記試料における前記標的分子の濃度を決定する工程
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  22. 前記検出分子が、蛍光性であるか、発光性であるか、化学発光性であるか、放射性核種であるか、または蛍光性、発光性、化学発光性、もしくは有色の生成物を生じる酵素である、請求項1に記載の方法。
  23. 標的分子を検出するための装置であって、
    a)水力学的半径が少なくとも0.5mmの垂直に配置されたチューブ、チャネル、または容器と、
    b)該チューブ、チャネル、または容器内の増加する密度の勾配であって、試料層、捕獲層、およびスタッキング層を含む勾配と
    を含む装置。
  24. i)前記試料層において複合体を形成する能力がある、標的分子、検出分子に結合体化した第1の結合作用物質、および捕獲分子に結合体化した第2の結合性分子と、
    ii)該捕獲分子に結合して該複合体の一部となる能力がある、前記捕獲層における本質的に非荷電のポリマーと
    をさらに含む、請求項23に記載の装置。
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