JPWO2007040079A1 - 新規アゾ化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、種々の高分子材料の着色や混合のために使用される有機溶媒、特に好ましく用いられるトルエン等の芳香族系溶媒、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、乳酸エチル等のエステル系溶媒等の有機溶媒への高溶解性を有し、鮮明なマゼンタ色であり、耐光堅牢度の高い優れたアゾ化合物を提供することである。下記一般式(I)で表される新規アゾ化合物。[化1](式中、R1、R2はそれぞれ独立して炭素数2以上のアルキル基を表し、R3はアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。)

Description

本発明は、高分子材料の着色等に用いられ、有機溶媒に対する溶解性に優れる鮮明なマゼンタ色の色素である新規なアゾ化合物に関する。
近年、高分子材料の着色剤、例えばカラーフィルター用として、トルエン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、乳酸エチル等のエステル系溶剤に対する溶解性に優れた鮮明なマゼンタ色の色素が要望されている。
アゾ化合物は、安定性のある着色化合物として知られており、液晶材料や有機高分子材料の着色用に用いられている。
非特許文献1においては、物性等の記載は全くないものの、下記化合物(A)の構造式が開示されている。
Figure 2007040079
この化合物(A)は、本発明者等の試験によれば、トルエン、メチルエチルケトン、乳酸エチル等の有機溶媒に対する溶解度が低い。
なお、特許文献1では溶解性等に優れたマゼンタ色色素としてアゾ化合物が開示され、実施例17において下記化合物(B)が開示されている。
Figure 2007040079
しかしながら、化合物(B)の色調は実際には赤色であり、鮮明なマゼンタ色ではない。また、耐光堅牢度も十分に高いとは言えない。
また、非特許文献2において、下記化合物(C)が開示されている。
Figure 2007040079
この化合物(C)は、本発明者等の試験によれば、トルエン、メチルエチルケトン、乳酸エチル等の有機溶媒に対する溶解度が低く、耐光堅牢度も低い。
特開平5−212978号公報 STN CHEMLIST FILE RN:170831−53−5 Jounal fuer Praktische Chemie (Leipzig)(1986),328(4),497−514
本発明の課題は、種々の高分子材料の着色や混合のために使用される有機溶媒、特に好ましく用いられるトルエン等の芳香族系溶媒、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、乳酸エチル等のエステル系溶媒等の有機溶媒への高溶解性を有し、鮮明なマゼンタ色であり、耐光堅牢度の高い優れたアゾ化合物を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造のアゾ化合物が、有機溶媒、特にトルエン等の芳香族系溶媒、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、乳酸エチル等のエステル系溶媒に対して、極めて高い溶解性を示し、鮮明なマゼンタ色であり、耐光堅牢度の高い優れた色素となり得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記一般式(I)で表される新規アゾ化合物を提供することである。
Figure 2007040079
(式中、R、Rはそれぞれ独立して炭素数2以上のアルキル基を表し、Rはアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。)
発明の詳細な説明
前記一般式(I)において、R、Rは炭素数2以上のアルキル基であるが、例としては、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等の直鎖アルキル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、3−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、3,2−ジメチルブチル基、3,1−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,1−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,2,1−トリメチルプロピル基、2,1,1−トリメチルプロピル基等の分岐アルキル基が挙げられる。
、Rとしては、炭素数2〜8の直鎖又は分岐アルキル基が好ましく、炭素数3〜5の直鎖又は分岐アルキル基、とりわけ分岐アルキル基が特に好ましい。
のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等の直鎖アルキル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、3−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、3,2−ジメチルブチル基、3,1−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,1−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,2,1−トリメチルプロピル基、2,1,1−トリメチルプロピル基等の分岐アルキル基が挙げられる。Rとしては、炭素数1〜5の直鎖又は分岐アルキル基が好ましく炭素数1〜3の直鎖又は分岐アルキル基が特に好ましい。
Xのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。Xとしては、塩素原子又は臭素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。
(アゾ化合物の製造方法)
本発明の一般式(I)で表されるアゾ化合物の製造方法の例を下記に説明する。
下記一般式(II)
Figure 2007040079

(式中、Xは前記定義に同じ)で示されるアニリン類を酸溶媒に溶解した後、ニトロシル硫酸を滴下し、ジアゾ化を行いジアゾ液を得る。
酸溶媒としては、硫酸、リン酸、塩酸、酢酸、プロピオン酸またはこれらの酸の混合物等が使用される。酸溶媒の使用量は、アニリン類に対し同量〜10倍重量、好ましくは同量〜5倍重量である。
ニトロシル硫酸の使用量は、前記一般式(II)で示されるアニリン類に対し0.8〜1.2倍モル、好ましくは0.95〜1.1倍モルであり、滴下温度及び反応温度は、−10〜30℃、好ましくは−5〜10℃であり、反応時間は0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間である。
次に、得られたジアゾ液を下記一般式(III)
Figure 2007040079
(式中、R、R、Rは前記定義に同じ)で示される化合物とカップリング反応させる。
カップリング反応は通常、酸性条件下、水性溶媒中で行われる。例えば、硫酸、リン酸、塩酸、酢酸、プロピオン酸またはこれらの酸の混合物等の水性溶媒中、前記一般式(III)で示される化合物を溶解または分散し、上記ジアゾ液を混合することにより実施される。
前記一般式(III)で示される化合物の使用量は、前記一般式(II)で示されるアニリン類に対し0.9〜1.3倍モル、好ましくは1.0〜1.2倍モルである。
上記ジアゾ液の滴下温度及び反応温度は、−10〜30℃、好ましくは−5〜10℃であり、反応時間は0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間である。
カップリング反応液にアルカリ水溶液、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液を加え、析出物を濾取、水洗、乾燥し、下記一般式(IV)
Figure 2007040079
(式中、R、R、R、Xは前記定義に同じ)で示されるアゾ化合物を得る。
最後に、上記一般式(IV)のアゾ化合物の臭素原子をシアノ化することにより、目的とする一般式(I)のアゾ化合物を得ることができる。このシアノ化反応は、極性溶媒中、シアン化銅(I)を反応させて行う。
極性溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、スルホラン等が使用できる。
シアン化銅(I)の使用量は、前記一般式(IV)で示されるアゾ化合物に対し、2.0〜2.5倍モルであり、反応温度は50〜150℃、好ましくは70〜90℃であり、反応時間は、1〜5時間である。
シアノ化反応液を水中に排出し、析出物を濾取、水洗した後、トルエン等の有機溶媒で抽出後、抽出液を濾過する事により金属分を除き、有機層を濃縮し、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類で分散処理することにより、目的の前記一般式(I)で表される新規アゾ化合物が得られる。
本発明の前記一般式(I)で表される新規アゾ化合物の具体例を表1に示す。これらの具体例は本発明の範囲を限定するものではない。

Figure 2007040079
Figure 2007040079
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(前記具体例番号10の化合物の合成)
4−クロロ−2,6−ジブロモアニリン28.5g(0.1mol)を98%硫酸110gに溶解し5℃以下に冷却した。0〜5℃で40%ニトロシル硫酸33.4g(0.105mol)を滴下し、1時間反応しジアゾ化を行った。一方、3−[N,N−ビス(イソブチリルオキシエチル)アミノ]アセトアニリド41.6g(0.11mol)を酢酸50gに溶解した後、水200gを加え5℃以下に冷却した液に、上記ジアゾ化液を滴下した後0〜5℃で2時間反応した。反応液に15%酢酸ナトリウム水溶液400gを加え、析出物を濾過、水洗、乾燥して、2−(4−クロロ−2,6−ジブロモフェニルアゾ)−5−[N,N−ビス(イソブチリルオキシエチル)アミノ]アセトアニリド55.2gを得た。
次に、DMF120gにシアン化銅(I)9.6g(0.12mol)を加え80℃とした後、上記で得られた2−(4−クロロ−2,6−ジブロモフェニルアゾ)−5−[N,N−ビス(イソブチリルオキシエチル)アミノ]アセトアニリド33.7g(0.05mol)をDMF220gに溶解した溶液を滴下し、同温で1時間反応した。反応液を水2kgに排出し、塩化第一鉄・四水和物23.8g(0.12mol)を加え、70℃で1時間攪拌した後、析出物を濾過、水洗し粗製物を得た。粗製物をトルエン1.1kgで抽出、濾過し、金属分を除いた後、中性になる迄水洗した。トルエン層を濃縮した後、n−ヘプタン600gを加え、析出した結晶を濾過、n−ヘプタン洗浄、乾燥して、2−(4−クロロ−2,6−ジシアノフェニルアゾ)−5−[N,N−ビス(イソブチリルオキシエチル)アミノ]アセトアニリド(具体例番号10の化合物)24.1gを得た。
このアゾ化合物の分析結果を下記に示す。
MS(m/z):566(M+
元素分析値(C2831ClN
C H N
実測値(%) 59.31 5.51 14.82
理論値(%) 59.26 5.55 14.77
融点:139〜140℃
このアゾ化合物のアセトン溶液におけるλmaxは、536nmであった。
FT−IR(ATR)スペクトルを図1に示す。
[実施例2]
(前記具体例番号11の化合物の合成)
実施例1の4−クロロ−2,6−ジブロモアニリン28.5g(0.1mol)の代わりに2,4,6−トリブロモアニリン33.0g(0.1mol)を使用した以外は実施例1と同様に操作を行って、2−(4−ブロモ−2,6−ジシアノフェニルアゾ)−5−[N,N−ビス(イソブチリルオキシエチル)アミノ]アセトアニリド(具体例番号11の化合物)26.5gを得た。
このアゾ化合物の分析結果を下記に示す。
MS(m/z):610(M+
元素分析値(C2831BrN
C H N
実測値(%) 55.00 5.11 13.74
理論値(%) 54.91 5.15 13.79
融点:141〜142℃
このアゾ化合物のアセトン溶液におけるλmaxは、536.5nmであった。
FT−IR(ATR)スペクトルを図2に示す。
[実施例3]
(前記具体例番号14の化合物の合成)
実施例1の3−[N,N−ビス(イソブチリルオキシエチル)アミノ]アセトアニリド41.6g(0.11mol)の代わりに3−[N,N−ビス(イソブチリルオキシエチル)アミノ]イソブチリルアニリド44.7g(0.11mol)を使用した以外は実施例1と同様に操作を行って、2−(4−クロロ−2,6−ジシアノフェニルアゾ)−5−[N,N−ビス(イソブチリルオキシエチル)アミノ]イソブチリルアニリド(具体例番号14の化合物)24.9gを得た。
このアゾ化合物の分析結果を下記に示す。
MS(m/z):594(M+
元素分析値(C3035ClN
C H N
実測値(%) 60.55 5.93 14.12
理論値(%) 60.64 5.90 14.04
融点:159〜160℃
このアゾ化合物のアセトン溶液におけるλmaxは、534nmであった。
FT−IR(ATR)スペクトルを図3に示す。
[実施例4]
(前記具体例番号37の化合物の合成)
実施例1の3−[N,N−ビス(イソブチリルオキシエチル)アミノ]アセトアニリド41.6g(0.11mol)の代わりに3−[N,N−ビス(2−メチルペンタノイルオキシエチル)アミノ]アセトアニリド47.8g(0.11mol)を使用した以外は実施例1と同様に操作を行って2−(4−クロロ−2,6−ジシアノフェニルアゾ)−5−[N,N−ビス(2−メチルペンタノイルオキシエチル)アミノ]アセトアニリド(具体例番号37の化合物)24.9gを得た。
このアゾ化合物の分析結果を下記に示す。
MS(m/z):622(M+
元素分析値(C3239ClN
C H N
実測値(%) 61.68 6.31 13.49
理論値(%) 61.61 6.35 13.52
このアゾ化合物のアセトン溶液におけるλmaxは、537nmであった。
[比較化合物1]
4−クロロ−2,6−ジブロモアニリン28.5g(0.1mol)を98%硫酸110gに溶解し5℃以下に冷却した。0〜5℃で40%ニトロシル硫酸33.4g(0.105mol)を滴下し、1時間反応しジアゾ化を行った。一方、3−[N,N−ビス(アセトキシエチル)アミノ]アセトアニリド35.5g(0.11mol)を酢酸50gに溶解した後、水200gを加え5℃以下に冷却した液に、上記ジアゾ化液を滴下した後0〜5℃で2時間反応した。反応液に15%酢酸ナトリウム水溶液400gを加え、析出物を濾過、水洗、乾燥して、2−(4−クロロ−2,6−ジブロモフェニルアゾ)−5−[N,N−ビス(アセトキシエチル)アミノ]アセトアニリド48.9gを得た。
次に、DMF120gにシアン化銅(I)9.6g(0.12mol)を加え80℃とした後、上記で得られた2−(4−クロロ−2,6−ジブロモフェニルアゾ)−5−[N,N−ビス(アセトキシエチル)アミノ]アセトアニリド30.9g(0.05mol)をDMF220gに溶解した溶液を滴下し、同温で1時間反応した。反応液を水2kgに排出し、塩化第一鉄・四水和物23.8g(0.12mol)を加え、70℃で1時間攪拌した後、析出物を濾過、水洗し粗製物を得た。粗製物をトルエン1.1kgで抽出、濾過し、金属分を除いた後、中性になる迄水洗した。トルエン層を濃縮した後、n−ヘプタン600gを加え、析出した結晶を濾過、n−ヘプタン洗浄、乾燥して、2−(4−クロロ−2,6−ジシアノフェニルアゾ)−5−[N,N−ビス(アセトキシエチル)アミノ]アセトアニリド(前記公知化合物(A))20.9gを得た。
Figure 2007040079
この化合物のアセトン溶液におけるλmaxは、532nmであった。
[比較化合物2]
特開平5−212978号公報9頁の実施例17の操作法によって合成した下記構造式の化合物(前記公知化合物(B))。
Figure 2007040079
この化合物のアセトン溶液におけるλmaxは、518nmであった。
[比較化合物3]
Jounal fuer Praktische Chemie (Leipzig)(1986),328(4),497−514 に記載の方法によって合成した下記構造式の化合物(前記公知化合物(C))。
Figure 2007040079
この化合物のアセトン溶液におけるλmaxは、535nmであった。
[溶解度測定]
実施例1〜4で合成した各アゾ化合物及び比較化合物1〜3のトルエン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン:MEK(=1:1)混合溶媒及び乳酸エチルに対する溶解度を以下の方法により測定した。
50mlスクリュー管に各化合物と各溶媒の2w/v%、5w/v%及び10w/v%の分散液をそれぞれ調整し、ミックスローターで12時間攪拌した。その後、溶解残分の有無を目視で判断し、溶解度を決定した。結果を表2に示す。
[色調及び耐光性試験]
実施例1〜4で合成した各アゾ化合物及び比較化合物1〜3の着色フィルムを以下の方法により作成した。
各化合物をトルエン:MEK(=1:1)混合溶媒中に濃度が1000ppmになるように溶解し、アクリル粘着剤用の色素入り希釈剤とした。アクリル系粘着剤と色素入り希釈剤を80:20重量%で混合し、バッチ式ダイコーターでポリエチレンテレフタレートフィルム[帝人社製、厚さ75μm]上に塗工し、乾燥させて着色フィルムを作成した。各着色フィルムの色調を表2に示す。
作成した各着色フィルムに、キセノンフェードメーター(スガ試験機社製)を用いて、24時間照射を行い、耐光性を以下の方法で比較した。
キセノンランプ照射前の透過スペクトルと照射後の透過スペクトルを自記分光光度計(U−3500形:日立製作所社製)を用い測定し、各化合物のλmax.での透過率を求め、次式により耐光性を算出した。

耐光性(%)=(100−照射後の透過率/100−照射前の透過率)×100

結果を表2に示す。
Figure 2007040079
表2から明らかなように本発明品は、トルエン、MEK、トルエン:MEK(=1:1)混合溶媒及び乳酸エチルに対して高い溶解度を示す。更に、本発明品は、鮮やかなマゼンタ色であり、高い耐光性を示す。
本発明の新規なアゾ化合物は、鮮明なマゼンタ色であり、かつ有機溶剤、例えばトルエン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系の溶剤及び乳酸エチル等のエステル系溶剤に対し良好な溶解性を有し、樹脂との相溶性に優れ、耐光堅牢度が高いため、液晶材料や高分子材料、特にカラーフィルター用の着色剤として好適に使用できる。
実施例1で合成したアゾ化合物(前記具体例番号10の化合物)のFT−IR(ATR)スペクトルである。 実施例2で合成したアゾ化合物(前記具体例番号11の化合物)のFT−IR(ATR)スペクトルである。 実施例3で合成したアゾ化合物(前記具体例番号14の化合物)のFT−IR(ATR)スペクトルである。

Claims (2)

  1. 下記一般式(I)で表されるアゾ化合物。
    Figure 2007040079
    (式中、R、Rはそれぞれ独立して炭素数2以上のアルキル基を表し、Rはアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。)
  2. 、Rが炭素数2〜8のアルキル基であり、Rが炭素数1〜5のアルキル基であり、Xが塩素原子又は臭素原子である請求項1記載のアゾ化合物。
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