JPWO2007018186A1 - 微小構造体の検査装置,検査方法および検査プログラム - Google Patents

微小構造体の検査装置,検査方法および検査プログラム Download PDF

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Abstract

3次元加速度センサの測定チップをチャックに装着し(SP1)、プローブ針を測定チップに移動させ(SP2)、フリッティング制御を行って(SP4)、プローブ針を測定チップの電極パッドに接続し、DCテストを行った(SP7〜SP10)後、スピーカから測定チップの可動部にテスト音波を与えて加振テストを行い(SP11〜SP13)、その結果に基づいて3次元加速度センサの特性を測定する。

Description

この発明は、微小構造体の検査装置,検査方法および検査プログラムに関する。より特定的には、この発明は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を検査する微小構造体の検査装置,検査方法および検査プログラムに関する。
近年、特に半導体微細加工技術などを用いて、機械・電子・光・化学などの多用な機能を集積化したデバイスであるMEMSが注目されている。これまでに実用化されたMEMS技術としては、例えば自動車・医療用の各種センサとして、マイクロセンサである加速度センサや圧力センサ,エアーフローセンサなどのMEMSデバイスがある。
また、インクジェットプリンタヘッドに、このMEMS技術を採用することにより、インクを噴出するノズル数の増加と正確なインクの噴出が可能となる。これにより、画質の向上と印刷スピードの高速化を図ることが可能となっている。さらには、反射型のプロジェクタにおいて用いられているマイクロミラーアレイなども一般的なMEMSデバイスとして知られている。
今後、MEMS技術を利用したさまざまなセンサやアクチュエータが開発されることにより、光通信・モバイル機器への応用、計算機の周辺機器への応用、さらにはバイオ分析や携帯用電源への応用へと展開することが期待されている。技術調査レポート第3号(経済産業省産業技術環境局技術調査室 製造産業局産業技術課発行)には、MEMSに関する技術の現状と課題という議題で種々のMEMS技術が紹介されている。
一方、MEMSデバイスの発展に伴い、微細な構造などであるがゆえにそれを適正に検査する方式も重要になってくる。従来においては、パッケージ後にデバイスを回転させたり、あるいは振動などの手段を用いて、その特性の測定を実行してきた。微細加工技術後の製造の初期段階において、ウェハの状態が良好であるかなどの適正な検査を実行して不良を検出することにより、歩留まりを向上させ、製造コストをより低減することが可能になる。
特開平5−34371号公報には、一例としてウェハ上に形成された加速度センサに対して、空気を吹付けることにより変化する加速度センサの抵抗値を検出し、加速度センサの特性を判別する検査方式が提案されている。
一般に、加速度センサなどの微小な可動部を有する構造体は、微小な動きに対してもその応答特性が変化する。したがって、その特性を測定するためには、精度の高い検査をする必要がある。特開平5−34371号公報に示されるような空気の吹付けによりデバイスに変化を加える場合には、微調整を施して加速度センサの特性を測定しなければならない。このためには、気体の流量を制御するとともに均一にデバイスに気体を吹付けて精度の高い検査を実行する必要がある。しかし、このような検査は、極めて困難であり、例え実行するとしても、複雑かつ高価なテスタを設けなければならない。
そこで、この発明の目的は、比較的簡単な構成で微小な可動部を有する構造体を精度よく検査できる微小構造体の検査装置,検査方法および検査プログラムを提供することである。
この発明は、可動部を有する微小構造体に対して、テスト音波を出力する音波発生手段を設けたプローブカードを用いて、微小構造体の特性を検査するための微小構造体の検査装置であって、音波発生手段からテスト音波を発生するための音波信号を出力する音波信号出力手段と、音波信号出力手段から出力された音波信号で音波発生手段を駆動するための増幅手段と、増幅手段から出力された音波信号に基づいて音波発生手段から発生されたテスト音波による微小構造体の可動部の動きに応じて出力される出力値を測定する測定手段と、測定手段によって測定された出力値に基づいて、微小構造体の特性を評価する特性評価手段とを備える。
このように音波信号に基づくテスト音波によって微小構造体の可動部を動かして、微小構造体の特性を評価できる。
好ましくは、微小構造体は、電極が設けられた基板上に形成されていて、プローブカードは、微小構造体の同一の電極に接続される少なくとも1対のプローブ針を含み、少なくとも1対のプローブ針を同一の電極に接触させたときの少なくとも1対のプローブ針間の抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、プローブカードに電圧を供給するための電源と、少なくとも1対のプローブ針を同一の電極に接触させた状態で電源から少なくとも1対のプローブ針に電圧を印加し、抵抗値測定手段によって測定された抵抗値が予め定める第1の値以下になるまで電圧を上昇させて、少なくとも1対のプローブ針間の導通を制御する制御手段とを含む。
このような導通制御により、いわゆるフリッティング現象を利用して電極とプローブ針との導通を確実にできる。
好ましくは、微小構造体を上下させるためのステージを含み、制御手段は、抵抗値測定手段によって測定された抵抗値が予め定める第2の値以下であることに応じて、ステージを制御して少なくとも1対のプローブ針を電極に差込む。
各微小構造体の高さが異なっていても、抵抗値を測定することで、針圧が一定になるように少なくとも1対のプローブ針と電極との接続状態を調整できる。
好ましくは、テスト音波の複数の周波数もしくは音波信号と出力値との関係をテーブルとして予め記憶する記憶手段を含み、特性評価手段は、テスト音波を与えたときに対応する出力値を記憶手段のテーブルから読み出して、微小構造体が対応する出力値を出力しているかを評価する。
好ましくは、微小構造体は、少なくとも2つ以上の動きを有する可動部と、少なくとも2つ以上の動きを検出する検出回路とを含み、プローブ針を介して微小構造体の電極に直流電圧を印加したときに、検出回路から出力される直流電圧を測定する直流電圧検査手段を含む。検出回路の出力を監視することで、電圧が所定の範囲内にあるかを確認できる。
好ましくは、音波信号出力手段は、音波信号として1つの正弦波信号または複数の周波数信号を発生する。複数の周波数信号は、ホワイトノイズ信号である。ホワイトノイズ信号で音圧を与えることで、全周波数帯域における加振テストを行うことができ、音圧を一定にして正弦波信号の周波数をスイープさせることで得られる出力電圧特性から共振周波数を特定することが可能になる。
この発明の他の局面は、可動部を有する微小構造体に対して、テスト音波を出力する音波発生手段を設けたプローブカードを用いて、微小構造体の特性を検査するための微小構造体の検査方法であって、音波発生手段からテスト音波を発生するための音波信号を出力する工程と、出力した音波信号を増幅して音波発生手段を駆動する工程と、音波信号に基づいて音波発生手段から発生されたテスト音波による微小構造体の可動部の動きに応じて出力される出力値を測定する工程と、測定された出力値に基づいて、微小構造体の特性を評価する工程とを備える。
このような検査方法においても、音波信号に基づくテスト音波によって微小構造体の可動部を動かして、微小構造体の特性を評価できる。
より好ましくは、微小構造体は、電極が設けられた基板上に形成されていて、プローブカードは、微小構造体の同一の電極に接続される少なくとも1対のプローブ針を含み、少なくとも1対のプローブ針を同一の電極に接触させた状態で少なくとも1対のプローブ針に電圧を印加し、測定された抵抗値が予め定める第1の値以下になるまで電圧を上昇させて、少なくとも1対のプローブ針間の導通を制御する工程を含む。
好ましくは、少なくとも1対のプローブ針を同一の電極に接触させたときの少なくとも1対のプローブ針間の抵抗値を測定する工程と、測定された抵抗値が予め定める第2の値以下であることに応じて、少なくとも1対のプローブ針を電極に差込む工程とを含む。
この発明のさらに他の局面は、可動部を有する微小構造体に対して、テスト音波を出力する音波発生手段を設けたプローブカードを用いて、コンピュータで微小構造体の特性を検査するための微小構造体の検査プログラムであって、音波発生手段からテスト音波を発生するための音波信号を出力するステップと、出力した音波信号を増幅して音波発生手段を駆動するステップと、音波信号に基づいて音波発生手段から発生されたテスト音波による微小構造体の可動部の動きに応じて出力される出力値を測定するステップと、測定された出力値に基づいて、微小構造体の特性を評価するステップとを備える。
この検査プログラムを実行することにより、音波信号によって微小構造体の可動部を動かすことで微小構造体の特性を測定できる。
この発明によれば、可動部を有する微小構造体に対してテスト音波を出力する音波発生手段を設けたプローブカードを用いて、音波発生手段に音波信号を出力し、出力された音波信号による微小構造体の可動部の動きに応じて与えられる信号に基づいて、微小構造体の特性を評価するようにしたので、比較的簡単な構成で微小な可動部を有する構造体を精度よく検査できる。
微小構造体が形成されたウェハを示す外観斜視図である。 図1に示した微小構造体の一例の3軸加速度センサチップを示す概略図である。 ホイートストンブリッジの回路図である。 プローブカードを説明するための図である。 この発明の一実施形態における微小構造体の検査装置のブロック図である。 この発明の一実施形態における微小構造体の検査装置の全体の動作を説明するためのフローチャートである。 図6に示したチャック高さ制御のフローチャートを示す図である。 図6に示した「フリッティング正常か」の判断処理のフローチャートを示す図である。 図6に示した「DCテスト正常か」の判断処理のフローチャートを示す図である。 図6に示した「加振テスト正常か」の判断処理のフローチャートを示す図である。 図10に示した加振・測定シーケンスのフローチャートを示す図である。
図1は、この発明の一実施形態の微小構造体の検査装置で検査される3軸加速度センサチップが形成されたウェハを示す外観斜視図であり、図2は、図1に示した3軸加速度センサチップを一部破断して示す概略図であり、図3はホイートストンブリッジの回路図である。
図1に示すように基板としてのウェハ1上には、微小構造体である複数の3軸加速度センサチップ2が形成されている。3軸加速度センサチップ2には、図2に示すように周辺に複数の電極パッドPDが形成されており、少なくとも2つ以上の動きを有する可動部として、中央に4個の重錘体ARが設けられている。各重錐体ARは、四角柱で形成されており、四角柱の1つの角部分が4本の板状のビームBMの中央部に連結されて支持されている。四角柱構造を採用することで、重錐体ARを大きくすると同時にビーム長も長くすることができるため、小型であっても高感度な加速度センサを実現できる。
ビームBMはX,Yの2軸で互いに直交するように形成されている。X軸方向に延びるビームBMの表面には、X軸検出用のピエゾ抵抗素子が拡散抵抗として、1軸あたり4個設けられている。この4個のピエゾ抵抗素子に対して平行に、Z軸検出用の4個のピエゾ抵抗素子が設けられている。Y軸方向に延びるビームBMの表面にはY軸検出用の4個のピエゾ抵抗素子が設けられている。
図2に示した3軸加速度センサチップ2は、安価なICプロセスを利用することができるとともに、検出素子である抵抗素子を小さく形成しても、感度低下がないため、小型化および低コスト化に有利である。
各軸に対応して設けられた4個のピエゾ抵抗素子は、それぞれが図3に示す検出回路としてのホイートストンブリッジ回路の抵抗R1〜R4を構成している。ホイートストンブリッジ回路は、X軸,Y軸,Z軸のそれぞれに対応して、3軸加速度センサチップ2上に3つ設けられている。各軸に対応して設けられるホイートストンブリッジ回路により、重錐体ARが加速度(慣性力)を受けると、ビームBMが変形し、その表面に形成されたピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化により、各軸に対応して加速度が検出される。
ピエゾ抵抗素子は、加えられた歪によってその抵抗値が変化する性質(ピエゾ抵抗効果)を持っており、引張歪の場合は抵抗値が増加し、圧縮歪の場合は抵抗値が減少する。図3に示したホイートストンブリッジ回路の一端に電圧Vddを印加し、他端をGNDに接地する。中間点から出力される出力電圧Voutは、X,Y,Z軸に関して、次式に示す電圧Vx(y)out,Vzoutで表される。
Vx(y)out={R3/(R2+R3)−R4/(R1+R4)}・Vdd
Vzout={R3/(R1+R3)−R4/(R2+R4)}・Vdd
このように、X,Y,Z軸のそれぞれに対応するホイートストンブリッジ回路により、出力各軸の加速度成分を、独立に分離した出力電圧として検出できる。なお、3軸加速度センサチップ2は、加速度のDC成分も検出できるため、重力加速度を検出する傾斜角センサとしても用いることができる。
図4は、この発明の一実施形態における微小構造体の検査装置に用いられるプローブカードを説明するための概念図である。
図1に示したウェハ1は、チャック8上に搭載されている。チャック8はウェハ1を種々の温度環境に設定可能なようにヒータを内蔵していて、ステージとしての移動機構であるZステージ9と、Xステージ10と、Yステージ11とにより3軸方向に移動可能になっている。また、チャック8はウェハ1をθ方向に正逆回転可能になっている。
ウェハ1の上方には、プローブカード4が配置されている。プローブカード4は、回路基板5を含み、この回路基板5には、複数のプローブ針6がウェハ1に対向するように取付けられている。回路基板5には、音波発生手段としてのスピーカ3とマイクロホン7とがウェハ1に対向するように設けられている。プローブ針6は、3軸加速度センサチップ2の電極パッドPDに接触することで電気的に接続される。回路基板5には、スピーカ3からウェハ1の3軸加速度センサチップ2の可動部に対して所定の周波数および所定の音圧でテスト音波が出力されるように、所定の領域に開口部が形成されている。マイクロホン7はテスト音波を検出する。
なお、図4では図示していないが、ウェハ1とプローブカード4との間は、スピーカ3から発生されたテスト音波が、所定の音圧で複数の3軸加速度センサチップ2の内、所定の3軸加速度センサチップ2の可動部のみに加えられるように密閉されている。
電極パッドPDは、プローブ針6と電気的に接続される検査用電極であり、図2に示すように3軸加速度センサチップ2の周辺に形成されている。したがって、プローブ針6で囲まれる領域において開口部を設けて、その上にスピーカ3を配置することにより、所定の3軸加速度センサチップ2の可動部の真上からテスト音波を出力することができる。
図5はこの発明の一実施形態における微小構造体の検査装置の一例のテスタのブロック図である。図5において、テスタ20は、スイッチング回路30を介してプローブカード4に接続されているとともにプローバ40にも接続されている。スイッチング回路30は、テスタ20と、プローブ針6との間の接続態様を切換える。
テスタ20は、特性評価手段および制御手段として作動するコントローラ21と、音波信号出力手段として作動するファンクションジェネレータ22と、スピーカ3を電気的に駆動する増幅手段として作動するパワーアンプ23と、各種測定値を測定する測定手段および直流電圧検査手段として作動するデバイス測定器24と、抵抗値測定手段として作動する抵抗測定器25と、パルス発生器26と、電源回路27,28と、入力部31と、表示部32と、記憶手段として作動するメモリ33とを含む。
コントローラ21はテスタ20の全体の動作を制御するものであり、コンピュータにより構成されている。また、コントローラ21にはプローバ40が接続されている。プローバ40は、図4に示したチャック8と、Zステージ9と、Xステージ10と、Yステージ11とをそれぞれ対応する軸方向へ移動させるための制御を行う。
ファンクションジェネレータ22は、正弦波信号や複数の周波数信号としてのホワイトノイズなどのテスト用の信号波形を発生する。ファンクションジェネレータ22の出力は、パワーアンプ23に与えられて増幅され、プローブカード4に搭載されているスピーカ3に供給される。デバイス測定器24は、例えばA/Dコンバータなどにより構成されており、プローブ針6から与えられるホイートストンブリッジ回路の出力電圧値や消費電流値やマイクロホン7で検出したテスト音波などの出力値をデジタル信号に変換してコントローラ21に与える。抵抗測定器25は、プローブカード4から与えられる抵抗値などを測定してコントローラ21に出力する。
スイッチング回路30は、パルス発生器26から与えられるパルス信号に応じて導通し、電源回路27から出力される3Vの電圧、または電源回路28から出力される5Vの電圧を切換えてプローブカード4に供給する。また、スイッチング回路30は、パルス発生器26から与えられるパルス信号に応じて導通し、プローブカード4に含まれているホイートストンブリッジ回路から出力される出力電圧値や消費電流値や、マイクロホン7で検出したテスト音波をデバイス測定器24に出力する。さらに、スイッチング回路30は、パルス発生器26から与えられるパルス信号に応じて導通し、プローブ針6と電極パッドPDとの間の抵抗値を抵抗測定器25に出力する。
電源回路27は3軸加速度センサチップ2を電気的に動作させるために、例えば3Vの電圧を、スイッチング回路30を介して、プローブカード4に供給する。電源回路28はフリッティングに必要な例えば5Vの電圧をスイッチング回路30を介して、プローブカード4に供給する。入力部31は検査に必要な情報を入力し、表示部32は検査結果を表示する。
メモリ33は検査結果などを記憶するとともに、テスト音波の複数の周波数もしくは音波信号と微小構造体2の動きを示す電圧値との関係をテーブルとして記憶している。コントローラ21は、テスト音波を与えたときに対応する電圧値をメモリ33のテーブルから読み出して、微小構造体2が対応する電圧値を出力しているかを評価する。すなわち、コントローラ21は、微小構造体2の動きのデータテーブルと、デバイス測定器24および抵抗測定器25から出力される測定値とをデータとして微小構造体の特性を評価する。
図6はこの発明の一実施形態における微小構造体の検査装置の動作を説明するためのフローチャートである。検査装置は、このフローチャートに基づくプログラムを実行することにより、微小構造体の検査を行う。
次に、図6を参照して、この発明の一実施形態における微小構造体の検査装置の概略の動作について説明する。なお、図6に示す主要な処理工程については、図7〜図11に示すフローチャートを参照して後で詳細に説明する。
まず、オペレータはウェハ1を図4に示したチャック8上に載置する。コントローラ21は、ステップ(図示ではSPと略称する)SP1において、ウェハ1がロードされたことを判別すると、ステップSP2において、駆動信号を出力し、プローブ基板5のプローブ針6を測定チップの電極パッドPD上に移動させる。すなわち、図4で説明したホイートストンブリッジ回路の出力電圧をテスタ20で測定することを可能にするために、プローブ針6が電極パッドPDに対向するようにXステージ10と、Yステージ11とによりX軸方向とY軸方向とを位置決めする。
ステップSP3において、チャック高さ制御を行う。チャック高さ制御では、1対のプローブ針6間の電気的抵抗値が変化するのを検出することによって、針が電極パッドPDに接触したことを検知し、その点から一定の高さ分(以下、オーバードライブ量と称する。)だけプローブ針6を電極パッドPDに押付ける。特に、MEMSのようにウェハ1に立体構造を形成する加工では、ウェハ1の表面を完全な平面に保つことは困難である。ウェハ1のわずかな反りなどにより、3軸加速度センサチップ2ごとに、高さのばらつきが例えば数十μm生じており、高さが異なっている。
そこで、1対のプローブ針6の先端が電極パッドPDに接触したことを検知し、一定のオーバードライブ量で1対のプローブ針6を電極パッドPDに押付けてチャック高さ制御を行う。これによって、3軸加速度センサチップ2ごとに高さが異なっていても、1対のプローブ針6を電極パッドPDに押付けるときの針圧を一定にする。
なお、1対のプローブ針6は、同一の電極パッドPDに対して、垂直な方向から接触させるのが好ましい。斜め方向から接触させた場合には、針圧の影響がX軸およびY軸に現れる可能性があるからである。
また、1対のプローブ針6の先端が電極パッドPDに接触したか否かの検知は、抵抗値を測定する以外に、例えば、レーザ計測によってプローブ針6と、電極パッドPDとの間の距離を測定したり、プローブ針6の先端と電極パッドPDとの画像から形状を抽出して接触状態を測定するようにしてもよい。プローブ針6の先端が電極パッドPDに接触したことを検知し、その点から一定のオーバードライブ量だけプローブ針6を電極パッドPD方向に移動することにより、針圧は一定の小さい値に保たれる。プローブ針6と電極パッドPDの接触抵抗を小さくし、かつプローブ針6の針圧による応力を無視できる程度に抑えるように、オーバードライブ量は、予め適切な値に定められている。
なお、ウェハ1の全ての3軸加速度センサチップ2を順次測定していくごとに、測定前にプローブ針6を接触させてから予め定められたオーバードライブ量だけ変位させる。それによって、3軸加速度センサチップ2に与える影響を最小にして、3軸加速度センサチップ2ごとに同じ条件で検査を行うことができる。
次に、ステップSP4において、フリッティング現象に基づくフリッティング制御を行う。ここでフリッティング現象とは、金属(この実施形態では電極パッドPD)の表面に形成された酸化膜に印加される電位傾度が10〜10V/cm程度になると、酸化膜の厚さや金属の組成の不均一性により電流が流れて酸化膜が破壊される現象をいう。フリッティング制御を行うために、1対のプローブ針6の先端を同一の電極パッドPDに接触させた状態で電源回路28から1対のプローブ針6の一方に電圧を印加する。そして、電圧を徐々に上昇させると、1対のプローブ針6に印加される電圧差に基づくフリッティング現象により、電極パッドの中の1対のプローブ針6の間の酸化膜を破って電流が流れる。これにより、プローブ針6と電極パッドPDとの間で電気的に導通する。なお、フリッティング制御は、各1対のプローブ針6ごとに行われる。
ステップSP5において、フリッティングが正常に行われたか否かを判別する。すなわち、スイッチング回路30により1対のプローブ針6の接続を電源回路28から抵抗測定器25の入力側に切換える。これにより、プローブ針6と電極パッドPDとの間の接触抵抗値が抵抗測定器25で測定されてコントローラ21に与えられる。コントローラ21は、その接触抵抗値を判断することで、フリッティングが正常に行われたか否かを判別する。もし、フリッティングが正常に行われていないことを判別したときには、ステップSP6において、Zステージ9を駆動して、ウェハ1を下降させる。そして、ステップSP3〜SP5の処理を繰り返す。
フリッティングが正常に行われていれば、ステップSP7において、パルス発生器26からパルス信号を出力してスイッチング回路30を切換える。この切換により、電極パッドPDから電圧が取出されてデバイス測定器24に与えられ、コントローラ21はデバイス測定器24の出力に基づいて、DC電圧のテストを行う。このDC電圧のテストは、X,Y,Z軸のそれぞれに対応するホイートストンブリッジ回路の出力電圧Voutが所定の電圧になっているかの判別である。
ステップSP8において、コントローラ21は、DCテストが正常に行われたか否かを判別する。正常に行われなかったことを判別したときには、ステップSP9において、n回目のDCテストを行ったか否かを判別する。n回目以下であれば、再度ステップSP8においてDCテストを行う。DCテストをn回行ったときには、ステップSP10において、DCテストの結果をメモリ33にセーブした後、ステップSP14に進む。このときは測定チップが不良であるので加振テストを行わない。
ステップSP8において、DCテストが正常に行われたことを判別したときには、ステップSP11において加振テストを行う。加振テストは、ファンクションジェネレータ22から正弦波信号あるいはホワイトノイズ信号を発生させることによって行われる。そして、パワーアンプ23で正弦波信号あるいはホワイトノイズ信号を増幅し、プローブカード4に搭載されているスピーカ3に出力する。スピーカ3から所定の音圧のテスト音波を発生し、測定チップの可動部を振動させる。コントローラ21は、このテスト音波の複数の周波数もしくは音波信号と、各テスト音波による可動部の動きとの関係を予めメモリ33のテーブルに記憶しているので、テスト音波を可動部に与えたときに対応する動きを測定する。
具体的には、この動きに基づいて変化するピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化について、プローブ針6を介して与えられる電圧に基づいて特性を測定する。例えば、テスト音波の音圧の変化に応答して、測定チップの抵抗値が線形に変化しているかなどにより特性を測定する。印加される加速度とホイートストンブリッジ回路の出力電圧とは、ほぼ線形の関係にあるので、線形に変化しているかを判別することで測定チップの良否を判定できる。また、正弦波信号をスイープしてテスト音波を発生させれば、共振周波数やその共振周波数における振幅を測定することができる。
このとき、マイクロホン7によりスピーカ3から測定チップに対して与えられるテスト音波を検出する。その検出信号をデバイス測定器24でデジタル信号に変換してコントローラ21に与え、所定のテスト音波が測定チップの可動部に到達しているかを判断する。
ステップSP11において、加振テストが正常に行われなかったことを判別したときには、ステップSP12において、n回目の加振テストであるかを判別する。n回目以下であれば、ステップSP11において、再度加振テストを行う。n回行ったことを判別したときには、ステップSP13において、直線性やX,Y,Zの各軸における共振周波数と、その共振周波数における振幅などのデータをメモリ33にセーブする。
加振テストが終了すると、ステップSP14において、パルス発生器26の出力をオフにし、ステップSP15において、ウェハ1を下降させる。そして、ステップSP16において測定チップがあるか否かを判別する。測定チップがあることを判別すれば、ステップSP2において、プローブ針6を次の測定チップの位置に対応するように、Xステージ10とYステージ11とを移動させる。
ステップSP16において、次にテストすべき測定チップのないことを判別したときには、オペレータはチャック8から測定チップを取り出す。ステップSP17においてウェハ1がアンロードされたことを判別すると、ステップSP18において、測定温度の変更があるか否かを判別する。温度変更がなければ、一連の処理を終了し、温度変更があればステップSP19でチャック8の温度を変更して、ステップSP2に進み、以下、上述の説明と同様の処理を行う。
ステップSP1〜SP19の処理の結果、得られた測定値のデータは、コントローラ21に出力される。コントローラ21は、測定値のデータに基づいて、微小構造体2の特性を評価する。
図7は、図6のステップSP3に示したチャック高さ制御の詳細を示すフローチャートである。チャック高さ制御では、ステップSP31において、パルス発生器26からのパルス信号によりスイッチング回路30を切換えて、プローブ針6をテスタ20の抵抗測定器25の入力に接続する。ステップSP32において、1対のプローブ針6の間の抵抗値を抵抗測定器25により測定し、測定した抵抗値をコントローラ21に出力する。
コントローラ21は、ステップSP33において、抵抗値が第2の値である所定値以下であるか否かを判別し、所定値以下であれば、プローブ針6と電極パッドPDとの接触が良好であると判断する。ステップSP34において、Zステージ9を所定の高さだけ上昇させてプローブ針6を電極パッドPDに差込む。
ステップSP33において、抵抗値が所定値以下でないことを判別したときには、プローブ針6と電極パッドPDとの接触が良好でないと判別し、ステップSP35において、Zステージ9を上昇させてチャック8の高さ調整を行う。このチャック高さ制御を行うことにより、ウェハ1の反りなどにより、3軸加速度センサチップ2に高さのばらつきがあってもプローブ針6と電極パッドPDとの接触状態を良好にすることができる。
図8は、図6に示したステップSP5のフリッティングが正常であるかの詳細を示すフローチャートである。ステップSP61において、電極パッドnを選択し、ステップSP62において、抵抗測定器25で抵抗値を測定し、その抵抗値を示すデータをコントローラ21に出力する。
ステップSP63において、抵抗値が第1の値である所定値より小さいか否かを判別し、フリッティングが正常に行われたか否かを判別する。ステップSP63において、抵抗測定値が所定値以下でないことを判別したときには、ステップSP64において、フリッティングが不良であると判別する。
図9は、図6に示したステップSP8のDCテスト正常かの判断処理のフローチャートを示す図である。コントローラ21は、ステップSP71において、デバイス測定器24を介して与えられる電圧を測定し、ステップSP72において電流を測定する。ステップSP73においてDC電圧が所定のしきい値電圧の範囲内に収まっていて適正であるか否かを判別する。
ステップSP74において、X軸,Y軸,Z軸に対応するホイートストンブリッジ回路の出力電圧Voutのオフセット電圧を計測する。ステップSP75において、オフセット電圧が所定のしきい値電圧の範囲内に収まっていて適正であるか否かを判別する。オフセット電圧が適正であれば、ステップSP76においてDCテストが正常であると判別する。そして、ステップSP77において、テスト結果のDC電圧をメモリ33に記憶する。
ステップSP73において、DC電圧が所定のしきい値電圧の範囲外であると判別したときあるいは、ステップSP75において、オフセット電圧が所定のしきい値電圧の範囲外であると判別したときには、ステップSP78において、DCテスト不良であると判別する。そして、ステップSP77において、DCテスト不良であることをメモリ33に記憶する。DCテスト不良と判定された測定チップはオペレータによって除去される。
図10は、図6に示したステップSP11の「加振テストOKか」の判断処理のフローチャートを示す図であり、図11は、図10に示した加振・測定シーケンスのフローチャートを示す図である。
図10に示す加振テストでは、ステップSP80において加振・測定シーケンスが実行される。この加振・測定シーケンスでは、図11に示すステップSP91においてファンクションジェネレータ22で設定されるべき波形の選択が行われる。波形としてホワイトノイズを選択したときには、ステップSP92において、ファンクションジェネレータ22でホワイトノイズ信号のAC振幅を設定する。ステップSP93において、設定されたAC振幅でホワイトノイズ信号が出力される。ホワイトノイズ信号は、パワーアンプ23で増幅され、プローブカード4に搭載されているスピーカ3に出力される。
増幅されたホワイトノイズ信号がスピーカ3に与えられても直ぐに音波は安定して出力されない。そこで、スピーカ3からホワイトノイズ信号に基づく音波が安定して出力されるまで、ステップSP94において所定の時間だけ待機する。その後、スピーカ3から出力されるホワイトノイズ信号の音波に基づいて、測定チップの可動部が振動し、ホイートストンブリッジ回路の出力が変化する。コントローラ21は、ステップSP95において、ホイートストンブリッジ回路の出力変化に基づいて、FFT(Fast Fourer Transform:高速フーリエ変換)によりX軸,Y軸,Z軸のそれぞれの出力値の計測を行う。
FFTで計測することで、出力信号の中にどの周波数成分がどれだけ含まれているかを抽出することができる。そして、ステップSP96において、FFT結果から尖頭値周波数と振幅とが測定される。ステップSP97においてホワイトノイズの出力が停止される。ホワイトノイズは、全周波数帯域にわたって、一様な大きさの成分を持つ雑音信号であるので、ホワイトノイズに基づくテスト音波で加振テストを行うことで、全周波数帯域における加振テストが行える。
ステップSP91において、波形として正弦波信号を選択したときには、ステップSP98において、ファンクションジェネレータ22で正弦波信号の周波数と振幅とを設定する。ステップSP99において、ファンクションジェネレータ22から正弦波信号を出力する。正弦波信号は、パワーアンプ23で増幅され、プローブカード4に搭載されているスピーカ3に出力される。
増幅された正弦波信号がスピーカ3に与えられても直ぐに音波は安定して出力されないので、スピーカ3から正弦波信号に基づく音波が安定して出力されるまで、ステップSP100において、所定の時間だけ待機する。ステップSP101において、正弦波信号の音波に基づく測定チップの可動部の振動により現れるホイートストンブリッジ回路の出力変化に基づいて、X軸,Y軸,Z軸の出力の変化がFFTで計測される。そして、ステップSP102において、FFT結果から尖頭値周波数と振幅とが測定される。ステップSP103において、正弦波信号の出力を停止するか否かを選択し、正弦波信号の出力を停止することを選択したときには、ステップSP104において、周波数特性から尖頭値,周波数,振幅を検出し、ステップSP97において、ファンクションジェネレータ22による正弦波信号の出力を停止する。
ステップSP103において、正弦波信号の出力を停止しないことを判別したときには、ステップSP105において、正弦波信号の周波数を+αHzし、ステップSP99に戻り、その正弦波信号を出力する。ステップSP99〜SP105の処理を繰返すことで、正弦波信号の周波数をスイープさせながら加振テストを行うことができる。
正弦波信号を音波信号として用いると、音圧を一定にして周波数をスイープさせることで得られる出力電圧の特性から共振周波数を特定することが可能になる。この共振周波数が所望の周波数であるかを判定することも可能になる。すなわち、3軸加速度センサチップ2の可動部が共振することにより、可動部は最大の変位量になる。この最大の変位量から共振周波数を特定して、所定の共振周波数が得られるか否かを判定することで、測定チップが不良であるかを判別できる。
図10に示したステップSP80における加振・測定シーケンスを行った後、ステップSP81において加振テストの判定処理を行う。この判定は、X軸の尖頭値周波数がX,Y,Z軸のしきい値の最小値および最大値の範囲内に入っているかなどを判別することによって行われる。ステップSP82において、加振テストが正常に行われたことを判別したときには、ステップSP83でその結果をメモリ33に記憶する。加振テストが正常に行われなかったときには、ステップSP84において、不良と判定し、加振テストが不良であることをメモリ33に記憶する。加振テストが不良と判定された測定チップは、オペレータによって除去される。
なお、上述の説明では、3軸加速度センサチップ2のビームBMにピエゾ抵抗素子を設けた例について説明したが、これに限ることなく、容量素子やリアクタンス素子などのインピーダンス値の変化若しくはインピーダンス値の変化に基づく電圧,電流,周波数,位相差および遅延時間などの変化を検出し、特性を判定するようにしてもよい。
また、上述の説明では、音波出力手段としてスピーカ3を用いた例について説明したが、これに限ることなく、3軸加速度センサチップ2の可動部を動かすことが可能な他の可動手段を用いてもよい。
さらに、上述の説明では、この発明を3軸加速度センサチップ2の特性を検査する場合について説明したが、これに限ることなく、その他のMEMSデバイスの微小構造体の可動部に対して、テストを行う場合にもこの発明を適用できる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明の微小構造体の検査装置および検査方法は、3軸加速度センサなどのMEMSデバイスを検査するのに利用できる。

Claims (11)

  1. 可動部を有する微小構造体に対して、テスト音波を出力する音波発生手段を設けたプローブカードを用いて、前記微小構造体の特性を検査するための微小構造体の検査装置であって、
    前記音波発生手段からテスト音波を発生するための音波信号を出力する音波信号出力手段と、
    前記音波信号出力手段から出力された音波信号で前記音波発生手段を駆動するための増幅手段と、
    前記増幅手段から出力された音波信号に基づいて前記音波発生手段から発生されたテスト音波による前記微小構造体の可動部の動きに応じて出力される出力値を測定する測定手段と、
    前記測定手段によって測定された出力値に基づいて、前記微小構造体の特性を評価する特性評価手段とを備える、微小構造体の検査装置。
  2. 前記微小構造体は、電極が設けられた基板上に形成されていて、
    前記プローブカードは、前記微小構造体の同一の電極に接続される少なくとも1対のプローブ針を含み、
    前記少なくとも1対のプローブ針を前記同一の電極に接触させたときの前記少なくとも1対のプローブ針間の抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、
    前記プローブカードに電圧を供給するための電源と、
    前記少なくとも1対のプローブ針を前記同一の電極に接触させた状態で前記電源から前記少なくとも1対のプローブ針に電圧を印加し、前記抵抗値測定手段によって測定された抵抗値が予め定める第1の値以下になるまで前記電圧を上昇させて、前記少なくとも1対のプローブ針間の導通を制御する制御手段とを含む、請求項1に記載の微小構造体の検査装置。
  3. 前記微小構造体を上下させるためのステージを含み、
    前記制御手段は、前記抵抗値測定手段によって測定された抵抗値が予め定める第2の値以下であることに応じて、前記ステージを制御して前記少なくとも1対のプローブ針を前記電極に差込む、請求項2に記載の微小構造体の検査装置。
  4. 前記テスト音波の複数の周波数もしくは音波信号と前記出力値との関係をテーブルとして予め記憶する記憶手段を含み、
    前記特性評価手段は、前記テスト音波を与えたときに対応する出力値を前記記憶手段のテーブルから読み出して、前記微小構造体が対応する出力値を出力しているかを評価する、請求項1に記載の微小構造体の検査装置。
  5. 前記微小構造体は、
    少なくとも2つ以上の動きを有する可動部と、
    前記少なくとも2つ以上の動きを検出する検出回路とを含み、
    前記プローブ針を介して前記微小構造体の電極に直流電圧を印加したときに、前記検出回路から出力される直流電圧を測定する直流電圧検査手段を含む、請求項3に記載の微小構造体の検査装置。
  6. 前記音波信号出力手段は、前記音波信号として1つの正弦波信号または複数の周波数信号を発生する、請求項1に記載の微小構造体の検査装置。
  7. 前記複数の周波数信号は、ホワイトノイズ信号である、請求項6に記載の微小構造体の検査装置。
  8. 可動部を有する微小構造体に対して、テスト音波を出力する音波発生手段を設けたプローブカードを用いて、前記微小構造体の特性を検査するための微小構造体の検査方法であって、
    前記音波発生手段からテスト音波を発生するための音波信号を出力する工程と、
    前記出力した音波信号を増幅して前記音波発生手段を駆動する工程と、
    前記音波信号に基づいて前記音波発生手段から発生されたテスト音波による前記微小構造体の可動部の動きに応じて出力される出力値を測定する工程と、
    前記測定された出力値に基づいて、前記微小構造体の特性を評価する工程とを備える、微小構造体の検査方法。
  9. 前記微小構造体は、電極が設けられた基板上に形成されていて、
    前記プローブカードは、前記微小構造体の同一の電極に接続される少なくとも1対のプローブ針を含み、
    前記少なくとも1対のプローブ針を前記同一の電極に接触させた状態で前記少なくとも1対のプローブ針に電圧を印加し、前記測定された抵抗値が予め定める第1の値以下になるまで前記電圧を上昇させて、前記少なくとも1対のプローブ針間の導通を制御する工程を含む、請求項8に記載の微小構造体の検査装置。
  10. 前記少なくとも1対のプローブ針を前記同一の電極に接触させたときの前記少なくとも1対のプローブ針間の抵抗値を測定する工程と、
    前記測定された抵抗値が予め定める第2の値以下であることに応じて、前記少なくとも1対のプローブ針を前記電極に差込む工程とを含む、請求項9に記載の微小構造体の検査方法。
  11. 可動部を有する微小構造体に対して、テスト音波を出力する音波発生手段を設けたプローブカードを用いて、コンピュータで前記微小構造体の特性を検査するための微小構造体の検査プログラムであって、
    前記音波発生手段からテスト音波を発生するための音波信号を出力するステップと、
    前記出力した音波信号を増幅して前記音波発生手段を駆動するステップと、
    前記音波信号に基づいて前記音波発生手段から発生されたテスト音波による前記微小構造体の可動部の動きに応じて出力される出力値を測定するステップと、
    前記測定された出力値に基づいて、前記微小構造体の特性を評価するステップとを備える、微小構造体の検査プログラム。
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