JPWO2007013285A1 - 難分解性物質が付着したフィルターの無害化処理方法 - Google Patents

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Abstract

膜分離を利用した難分解性物質含有水の処理システムにおいて生じる難分解性物質が付着したフィルターを、難分解性物質が付着したフィルターからの難分解性物質の脱着操作を行うことなく、該難分解性物質を化学分解する工程を含むフィルターの無害化処理方法。

Description

本発明は、ダイオキシン類やその他の内分泌攪乱性物質等の難分解性物質含有水を処理するに当たって使用した、難分解性物質が付着したフィルターの無害化処理方法に関する。
我が国においては、平成11年にダイオキシン対策特別措置法が制定され、かかるダイオキシン対策特別措置法において、ダイオキシン類の排出基準は10pg−TEQ/L以下と規制されている。その一方、焼却炉解体工事排水や特定施設からの産業排水や一部土壌浸出水等は、かかる基準を大きく上回る高濃度のダイオキシン類が含まれる場合があるため、その低減化処理技術ないし除去技術の開発が強く望まれている。
また、ダイオキシン類以外のビスフェノール等の内分泌攪乱性物質(いわゆる環境ホルモン、内分泌攪乱化学物質ともいう)や、トリクロロエタンに代表される各種有機塩素化合物も難分解性な物質であり、それらの排出基準が定められている一方、前記したダイオキシン類等と同様に、低減化処理技術ないし除去技術の開発が強く望まれている。
これらの難分解性物質を含有する排水(汚染水)からの当該物質の除去方法としては、例えばダイオキシン類の除去として、排水を直接、オゾン、光分解、過酸化水素によるダイオキシンの化学的分解、微生物による分解、吸着剤や凝集剤を用いた分離除去等が行われている。しかしながら、このような分離除去技術は、希釈液を直接処理することになるため、効率が悪いことに加え、大きな設備投資が必要となっていた。また、排水が高濃度に汚染されている場合には、排出基準を満足することができない場合があり、好ましい手段とはいえなかった。
このような難分解性有機化合物を無害化処理する手段としては、例えば、ダイオキシン類の除去方法として、当該ダイオキシン類に対してオゾン、光分解、過酸化水素による化学的分解、微生物による分解、吸着剤や凝集剤を用いた分離除去等の手段が知られている。この中では操作が簡便であるという点で、ダイオキシン類に対して酸化剤を添加して化学分解して無害化する処理が用いられており、また、ダイオキシン類を化学分解する酸化剤としては、例えば、過硫酸塩を用いた技術が提供されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
一方、汚染水に対して沈降処理する工程、平均孔径が10〜100μmのネットで濾過処理する工程、その透過水を光触媒粉末の存在下、紫外線照射して接触分解する工程、次いで限外濾過膜で処理する工程を行う排水処理方法についての技術が報告されている(例えば、特許文献3)。
また、排水に対して、逆浸透膜(RO膜)で分離処理を施した後、濃縮液を活性酸素により化学分解する酸化処理工程に導入する処理方法についても提案されている(例えば、特許文献4及び特許文献5)。
また、難分解性物質の排出を防止する技術としては、例えば物理的方法、化学的方法及び生物的方法が知られている。物理的方法の一つとして吸着法があり、水中への活性炭投入による吸着法(例えば、非特許文献1参照)や、排ガスへの活性炭投入法が開発されている。しかしながら、この場合、難分解性物質を吸着した活性炭には、その内部に依然として難分解性物質が保持されており、そのまま廃棄することはできない。
したがって、この吸着に使用済の活性炭は、焼却、熱分解処理、あるいは埋め立て、廃棄処理する方法が行われているが、排ガスと共に排出されて二次汚染の原因となったり、埋立地から溶出して再汚染の原因となる危険性があり、安全で経済的な処理方法が望まれている。
難分解性物質を含む排水や、土壤、スラッジ中の難分解性物質の分解方法としては、熱分解法やアルカリによる化学的分解法、超臨界液体による方法、オゾンや過酸化水素のような過酸化物、あるいは次亜塩素酸塩と紫外線との組み合わせによる方法等があり、さらに、白色腐朽菌や微生物が産生する酵素等を用いる生物的方法も研究されている。
これらの方法には、それぞれ特徴があり、難分解性物質の存在状態により適用しやすい場合と、適用しにくい場合がある。例えば熱分解法や超臨界水分解法は、高価な設備やエネルギーを必要とし、経済的に利用しにくい場合が多い。また、オゾンや過酸化水素と紫外線との組み合わせの方法は、紫外線が透過しにくい懸濁物や、土壤、スラッジ等の固体には適用できない。そのため、懸濁物や浮遊物を含む排水は、懸濁物、浮遊物を一旦濾過や沈降分離して除去したのち、処理が行われるが、懸濁物や浮遊物に吸着されている難分解性物質は、別途無害化する必要がある。
また、排水については、過酸化水素と鉄塩を組み合わせた化学分解法や、過硫酸塩、過マンガン酸塩を用いる化学分解法が種々提案されている。
例えば、特許文献6には、簡単な装置と操作により短時間で内分泌撹乱性物質を低濃度にまで除去することができる処理方法が開示されている。当該技術は、内分泌撹乱性物質含有水を活性炭等により吸着させ、これを脱着することにより濃縮し、その濃縮液に過硫酸塩等の過酸化物を接触させて、分解処理するものである。一般に、内分泌撹乱物質等の有害物は操作が煩雑になるほど人体や周辺環境を再汚染する可能性も高いという問題を生じる。
したがって、固体に吸着されている難分解性物質を溶出させることなく、そのままの状態で分解することができれば、操作が簡便であり、人体や周辺環境を再汚染する危険性を回避できる。難分解性物質の吸着分離に用いた吸着剤の再利用及び被処理物の輸送が可能であり、しかも土壤やスラッジの固体状汚染物質に適用し得る等、工業的な利点が多く、その技術の開発が望まれている。
以下、難分解性物質を含有する排水の処理についてさらに詳述する。
難分解性物質を含む排水の発生源としては、クラフトパルプ製造プラントにおける塩素系漂白設備、廃PCB又はPCB処理物の分解設備、PCB汚染物又はPCB処理物の洗浄設備、アルミニウムやアルミニウム合金の製造用に供する溶解炉等に係る廃ガス洗浄設備、湿式集塵設備、汚水等を排出する廃ピット等が知られている。
また、環境庁によって水環境汚染物質の基準が改定され、それまで重金属主体であった環境基準の対象物質にトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、PCB等の有機化合物が新たに加わった。
従来、難分解有害性物質を含む処理対象水から、濾過装置、膜分離法等を用いて可能なかぎり難分解性物質を除き、処理水中の難分解性物質を分解する技術が開発されている。(例えば特許文献7参照)
上記のように難分解性物質を含む排水を処理するためには、前処理として濾過処理、生物処理等を施し、後処理としてオゾン処理、紫外線照射処理、触媒処理、又は活性炭処理等が施される。このように、これまでは、多大な労力と資材を使用して分解、除去しなければならなかった。
また、紫外線照射処理を例にとると、紫外線が透過できる反応系のみで利用できる技術であり、固形物を含む液体や固形物には利用できないという問題がある。さらに、前処理で除去した難分解性物質は二次汚染を防止するために別途無害化する必要がある。
そこで、これら難分解性物質を効率よく、人体や周辺環境を再汚染することの
ないクローズドシステムで分解処理する技術の開発が強く望まれている。
特開2003−93999号公報 特開2003−285043号公報 特開2003−144857号公報 特開平11−347591号公報 特開2000−354894号公報 特開2000−189945号公報 特開平11−99395号公報 平山直道監修「ダイオキシン類の対策技術」シーエムシー社刊行、197〜205ページ(1998年)
しかしながら、前記した特許文献1や特許文献2に開示されるような、難分解性有機化合物に対して過硫酸塩を添加して当該化合物を化学分解させた場合にあっては、難分解性有機化合物の分解効率が低いため、高濃度のものに対応することは極めて困難であった。一方、このような高濃度の難分解性有機化合物の処理手段としては、過硫酸塩に対してルテニウム塩等の金属塩を添加して用いることもあるが、かかる金属塩は非常に高価であり、コスト面から実用的なものではなかった。
特許文献3に開示されるような技術は、分解物中の固体が少ない排水では、金属メッシュ上に分解物中の固体沈着の膜層が形成されないため、ダイオキシンを含む微粒子の分解物中の固体や溶解したダイオキシンが金属メッシュを透過してしまい、処理が不十分となる場合があった。
特許文献4や特許文献5に開示される技術にあっては、汚染水中に遊離塩素が存在する場合には、これを中和するために重亜硫酸塩等の還元性物質を過剰に加える必要があるが、この重亜硫酸塩等が化学分解を阻害してしまうため、難分解性物質の分離除去を効率的に行う手段とはいえなかった。
そこで、本願出願人らは、焼却炉解体工事排水や特定施設からの産業排水や一部土壌浸出水等の汚染水(処理原水)に含まれるダイオキシン類等の難分解性物質を濃縮して無害化するにあたり、固体に吸着されている難分解性物質を、脱着等の操作を行うことなく、そのままの状態で効果的に分解処理するクローズドシステムが可能な排水処理方法、及び難分解性物質の吸着分離に用いた吸着剤の再生利用により廃棄物を生じることのない、循環式のオンサイト処理方法を提案している。
そして、上記膜分離技術を利用する、難分解性物質含有水の処理システムの運転によって、難分解性物質が付着したフィルターが必然的に生じることとなり、このようなフィルターは、廃棄基準値を超える難分解性物質を含有する産業廃棄物となる場合がある。
そこで、本発明は、難分解性物質含有水処理システムにおいて生じた難分解性物質が付着したフィルターをオンサイトで、廃棄基準値以下まで十分に無害化処理し、環境汚染を生じることなく安全に廃棄できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ね、難分解性物質含有水の処理において用いられたフィルターに、過酸化物を接触させることにより、該フィルターからの難分解性物質の着脱を行うことなく、該フィルターに付着した難分解性物質を酸化分解することにより、フィルターに付着した難分解性物質濃度を廃棄基準値より十分低いレベルまで低下させることができ、フィルターを安全に廃棄することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記のフィルターの無害化処理方法を提供する。
[1]難分解性物質が付着したフィルターからの難分解性物質の脱着操作を行うことなく、該難分解性物質を化学分解する工程を含むフィルターの無害化処理方法。
[2]処理される難分解性物質が付着したフィルターが、難分解性物質含有水中から難分解性物質を分離するために用いたフィルターである上記[1]に記載のフィルターの無害化処理方法。
[3]前記化学分解する工程が、フィルターに付着した難分解性物質を、過酸化物によって化学分解する工程である上記[1]又は[2]に記載のフィルターの無害化処理方法。
[4]前記化学分解する工程が、難分解性物質が付着したフィルターを、難分解性物質含有水の処理ラインから取り出して行うオフライン処理である上記[3]に記載のフィルターの無害化処理方法。
[5]前記化学分解する工程が、難分解性物質が付着したフィルターを、難分解性物質含有水の処理ラインから取り出すことなく、該ラインから孤立させて行うオンライン処理である上記[3]に記載のフィルターの無害化処理方法。
[6]前記難分解性物質が付着したフィルターの上流側及び下流側から前記過酸化物の水溶液をフィルターに接触させる上記[3]〜[5]のいずれかに記載のフィルターの無害化処理方法。
[7]前記フィルターに付着している難分解性物質に対して100倍モル以上の前記過酸化物を用いる上記[3]〜[6]のいずれかに記載のフィルターの無害化処理方法。
[8]前記難分解性物質が付着したフィルターが、限外濾過膜(UF膜)、ナノフィルター膜(NF膜)、精密濾過膜(MF膜)及び逆浸透膜(RO膜)からなる群から選択される上記[1]〜[7]のいずれかに記載のフィルターの無害化処理方法。
[9]前記過酸化物が、過硫酸塩である上記[3]〜[8]のいずれかに記載のフィルターの無害化処理方法。
本発明によれば、難分解性物質含有水の処理システムにおいて用いられ、難分解性物質が付着したフィルターを、オンサイトで無害化処理し、安全に廃棄することができる。
特に、本発明と、本願出願人が提案している上記循環式の難分解性物質含有水の処理方法とを併用することにより、環境汚染の原因となる難分解性物質の運搬等の必要性もなく、オンサイトで全ての難分解性物質を無害化処理することができる。
本発明のフィルターの無害化処理方法のオフライン処理の概要を示す模式図である。 本発明のフィルターの無害化処理方法のオフライン処理における一実施形態(平膜の場合)を示す模式図である。 本発明のフィルターの無害化処理方法のオフライン処理における一実施形態(中空糸フィルターの場合)を示す模式図である。 本発明のフィルターの無害化処理方法のオンライン処理の一実施形態を示す模式図である。 実施例3で使用した処理装置の流路1を示す図である。 実施例3で使用した処理装置の流路2を示す図である。 実施例3で使用した処理装置の流路3を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルターの無害化処理方法は、難分解性物質が付着したフィルターからの難分解性物質の脱着操作を行うことなく、該難分解性物質を化学分解する工程を含むことを特徴とする。
本発明のフィルターの無害化方法は、難分解性物質と接触して難分解性物質が付着したフィルター、特に、水中に含まれる難分解性物質を膜濾過処理により濃縮して除くことを含む難分解性物質含有水の処理により生じた難分解性物質が付着したフィルターを、該難分解性物質をフィルターからの着脱操作を行うことなく化学分解し、フィルターを無害化するものである。
(1)難分解性物質
本発明のフィルターの無害化処理方法によって無害化処理できるフィルターに付着した難分解性物質の例としては、土壌やヘドロ中の有害な汚染物質であるダイオキシン類や他の内分泌攪乱性物質や発癌性物質等が挙げられる。
ここで、ダイオキシン類としては、例えば、ハロゲン化ジベンゾジオキシン類やハロゲン化ジベンゾフラン類、PCB類(特に、オルト位以外に塩素原子が置換したコプラナーPCB類)等が挙げられる。
ハロゲン化ジベンゾジオキシン類の例としては、2,3,7,8−テトラクロロジベンゾ−P−ジオキシン、1,2,3,7,8−ペンタクロロジベンゾ−P−ジオキシン、1,2,3,4,7,8−ヘキサクロロジベンゾ−P−ジオキシン、1,2,3,4,6,7,8−ヘプタクロロジベンゾ−P−ジオキシン、1,2,3,4,6,7,8,9−オクタクロロジベンゾ−P−ジオキシン等が挙げられる。
ハロゲン化ジベンゾフラン類の例としては、2,3,7,8−テトラクロロジベンゾフラン、1,2,3,7,8−ペンタクロロジベンゾフラン、1,2,3,4,7,8−ヘキサクロロジベンゾフラン、1,2,3,4,6,7,8−ヘプタクロロジベンゾフラン、1,2,3,4,6,7,8,9−オクタクロロジベンゾフラン等が挙げられる。
PCB類(特に、オルト位以外に塩素原子が置換したコプラナーPCB類)の例としては、3,3’,4,4’,5−テトラクロロビフェニル、3,3´,4,4’,5−ペンタクロロビフェニル、3,3’,4,4’,5,5’−ヘキサクロロビフェニル等が挙げられる。
ダイオキシン類以外の内分泌攪乱性物質や発癌性物質としては、t−ブチルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノール等のアルキルフェノール類や、テトラクロロフェノール、ペンタクロロフェノール等のハロゲン化フェノール類や、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等のビスフェノール類、ベンゾピレン、クリセン、ベンゾアントラセン、ベンゾフルオランセン、ピセン等の多環芳香族炭化水素、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジ−2−エチルへキシルフタレート等のフタル酸エステルが挙げられる。
また、前記したダイオキシン類、PCB類のほか、ジクロロプロパン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロエチレン等の難分解性有機ハロゲン化合物も、本発明のフィルターの無害化処理方法により化学分解して無害化処理することができる。
(2)フィルター
本発明が処理対象とするフィルターとは、難分解性物質と接触しうる如何なる用途に用いたものであってもよく、特に、難分解性物質含有水から難分解性物質を分離するために使用したフィルターである。
無害化処理されるフィルターの種類としては、難分解性物質と接触した膜であれば如何なる種類のものであってもよく、例えば、限外濾過膜(UF膜)、ナノフィルター膜(NF膜)、精密濾過膜(MF膜)及び逆浸透膜(RO膜)、プレフィルター等が挙げられる。
また、膜の構成材料、膜形態、膜モジュール等も特に限定されず、あらゆる種類のものに適用できる。
逆浸透膜(以下、RO膜ということもある)であれば、その構成材料としては、ポリアミド系(架橋ポリアミド系や芳香族ポリアミド系等を含む)、脂肪族アミン縮合物系、複素環ポリマー系、酢酸セルロース系、ポリエチレン系、ポリビニルアルコール系、ポリエーテル系等の樹脂材料が挙げられる。
逆浸透膜の膜形態としては、特に制限はなく、非対称膜、あるいは複合膜とすることができる。
また、膜モジュールとして、平膜型、中空糸型、スパイラル型、円筒(管状)型、ブリーツ型等を適宜採用することができる。
ナノフィルター膜(NF膜)であれば、その構成材料としては、ポリアミド系(架橋ポリアミド系や芳香族ポリアミド系等を含む)、脂肪族アミン縮合物系、複素環ポリマー系、酢酸セルロース系、ポリエチレン系、ポリビニルアルコール系、ポリエーテル系等の樹脂材料及びセラミック等の無機材料が挙げられる。
ナノフィルター膜の膜形態としては、特に制限はなく、前記した逆浸透膜と同様に、非対称膜、あるいは複合膜とすることができる。
また、膜モジュールは、平膜型、中空糸型、スパイラル型、円筒(管状)型、プリーツ型等の形式のものを適宜採用することができる。
限外濾過膜(UF膜)であれば、その構成材料としては、酢酸セルロース系、ポリアクリロニトリル系、ポリスルフィン系、ポリエーテルサルホン系等の樹脂材料及びセラミック膜、ダイナミック膜等の無機材料が挙げられる。
限外濾過膜の膜形態としては、特に制限はなく、多孔膜、非対称膜、複合膜等が挙げられる。
また、膜モジュールは、平膜型、中空糸型、スパイラル型、円筒型、プリーツ型等の形式のものを適宜採用することができる。
そして、限外濾過膜の分画分子量としては、特に制限はないが、3000〜150000程度のものを使用すればよい。
精密濾過膜(MF膜)であれば、その構成材料としては、セルロースエステル系、ポリアクリルニトリル系、ポリスルフィン系、ポリエーテルサルホン系等の樹脂材料及びセラミック膜、金属膜等の無機材料が挙げられる。
精密濾過膜の膜形態としては、多孔膜、非対称膜、照射エッチング膜、イオン交換膜が挙げられる。
また、膜の形式としては、平膜、フィルターカートリッジ、ディスポーザルカートリッジ、バグフィルター等が挙げられる。
プレフィルター(PF膜)であれば、その構成材料としては、ポリプロピレン、コットン、レーヨン、グラスファイバー、積層焼結金網等の有機系及び無機系材料が挙げられる。
プレフィルターの形態としては、糸巻きタイプ、プリーツタイプ、カートリッジタイプ、等が挙げられる。
(3)化学分解工程
本発明のフィルターの無害化処理方法では、フィルターに付着した難分解性物質の化学分解を行う際、フィルターから脱着操作を行うことなく、難分解性物質に対して過酸化物を反応させることにより、難分解性物質を外部に飛散させることなく分解処理し、フィルターを無害化することができる。
ここで、化学分解とは、一般の化学的手法によって分解することをいい、例えば、酸化分解若しくは遊離ラジカルによる分解が挙げられる。
ここで、難分解性物質を化学分解する過酸化物は、そのままの化合物の形態で難分解性物質と反応してもよいし、水中において変化した化合物、イオン、ラジカル等の形態で難分解性物質と反応してもよい。
本工程で用いられる過酸化物としては、過マンガン酸塩、過硫酸塩、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム、過酸化亜鉛、過酸化カドミウム、過酸化カリウム、過酸化カルシュウム、過酸化クロム等の各種金属塩、過酸化水素、オゾン及び金属触媒と水素供給体の併用系等が挙げられる。
中でも好ましい酸化剤として用いられる過酸化物は、過マンガン酸塩及び過硫酸塩である。
過マンガン酸塩としては、過マンガン酸亜鉛、過マンガン酸カドミウム、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸カルシュウム、過マンガン酸銀、過マンガン酸ストロンチウム、過マンガン酸セシウム、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸バリウム、過マンガン酸マグネシウム、過マンガン酸リチウム、過マンガン酸ルビジウム等が挙げられる。
また、過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸水素カリウム、過硫酸鉛、及び過硫酸ルビジウム等が挙げられるが、酸化剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸カリウム等の過硫酸塩が特に好ましい。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その使用量は、吸着剤に吸着された難分解性物質のモル数を基準にして、100倍モル以上であることが好ましく、より好ましくは10〜1012倍モル、さらに好ましくは10〜1010倍モルの範囲で選定される。過酸化物の使用量が難分解性物質に対して100倍モル以上であれば、フィルターに付着した難分解性物質濃度が高い場合であっても、フィルターに付着した難分解性物質を産業廃棄物の排出基準値(3,000pg−TEQ/g)以下まで安定して化学分解することができる。
過酸化物の添加方法は反応開始時に一括して添加してもよく、一定時間間隔毎に分割して逐次添加してもよい。
過酸化物の添加量は、使用する過酸化物の酸化力を考慮して決定すればよい。
具体的には、過酸化物の添加量は、難分解性物質が付着したフィルター(難分解性物質含有物)に対して0.01〜100質量%とすることが好ましく、0.1〜30質量%とすることが特に好ましい。
また、過酸化物による分解を促進させるために過酸化物は、水中で溶解している状態で難分解性物質と反応させることが好ましく、更に他の酸化剤、例えば過酸化水素やオゾンを共存させてもよい。
さらに、この分解反応をより効果的に行うために、この反応系に有機溶剤を適宜量添加することができる。このような有機溶媒としては、炭素数2〜12の炭化水素類、例えば、n−ヘキサン、トルエン、キシレン、メチルフタレン等が好適に用いられる。また、カロー酸のような酸を生成させて反応させる為に硫酸のような酸を加えてもよい。
過硫酸塩は加熱により分解して、重硫酸イオンラジカル、硫酸イオンラジカルやヒドロキシラジカルが発生して、このラジカルがダイオキシン等の難分解性物質を分解するが、該ラジカルは短時間で電子を放出することから、分解効率を高めるために、難分解性物質が付着したフィルターに、該ラジカルをより多く接触させることが好ましい。
また、フィルターに付着した難分解性物質を過酸化物によって化学分解する反応温度は、室温から100℃までが好ましい。さらに好ましくは40℃〜100℃である。40℃未満では分解に要する時間が長くかかる場合がある。
化学分解処理温度は高いほど分解速度は高まるが、水の沸騰温度(塩濃度が高くなると100℃より高くなる)以上で分解処理しようとすると圧力容器を必要とするため、沸騰温度以下の大気圧下で分解処理することが好ましい。なお、沸騰温度以上の大気圧下で分解処理を行う場合、水分の蒸発と共に、ダイオキシン等の難分解性物質も温度が高くなるほど蒸発するため、二次汚染防止の観点から、廃ガス処理設備を設けることが必要となる。
本発明においては、加熱する場合、加熱方式としては特に制限はなく、電熱式、加熱水供給式、蒸気吸込み式、ボイラー式等、いずれも用いることができるが、加熱水供給式の場合には、水分量が多くならないように注意を要する。水分量が多くなりすぎると、反応のための過硫酸塩濃度が低下する。化学分解処理時間については、処理温度やその他の条件等により左右され、一概に定めることはできないが、通常10分ないし500時間程度である。
(4)実施形態
次に、本発明のフィルターの無害化処理方法を実施するための具体的な実施態様を図面を参照しながら説明する。
(a)オフライン処理
難分解性物質含有水の処理に用いられ、難分解性物質が付着したフィルターを、難分解性物質含有水の処理ラインから取り出して無害化処理を行う実施態様を図1に示す。
難分解性物質が付着したフィルターを、処理槽に入れ、ここに、調整槽で予め調製された過酸化物水溶液をポンプによって循環させる。過酸化物は、フィルターの汚染状況及び難分解性物質の分解状況により逐次添加してよい。処理槽内において、フィルターに付着した難分解性物質と過酸化物とを接触させることにより、難分解性物質を化学分解する。化学分解の条件等については、前記した通りであるため、ここでは省略する。
過酸化物水溶液の流量は、フィルターが十分に浸る量であることが好ましい。
また、図2−1に示す実施態様では、ラインA及びラインBを使用し、過酸化物水溶液を、平膜形状のフィルターの上流側及び下流側からフィルター内部に通過させている。図2−2に示す実施態様では、ライン1、ライン2、ライン3を使用し、中空糸からなるフィルターの中空糸の束に対して並行な上下方向、中空糸の束に垂直な方向及びこれらを組み合わせた方向へと過酸化物の水溶液を通過させている。このように構成することにより、過酸化物がより多く難分解性物質に接触することができる、より確実に廃棄基準値を下回るレベルまで難分解性物質を化学分解できるため好ましい。
これらの実施態様での過酸化物水溶液の流量は、フィルターが十分浸る量であることが好ましく、運転圧は、フィルターの分画能力により異なるが、通常使用時の運転圧の0.1〜100倍が好ましい。
(b)オンライン処理
難分解性物質含有水の処理に用いられ、難分解性物質が付着したフィルターを、難分解性物質含有水の処理ラインから取り出すことなく、該ラインから孤立させて化学分解処理を行う実施形態の一例を図3に示す。図3は、プレフィルターを無害化する場合を示している。
この実施形態では、難分解性物質含有水の処理ライン上の無害化処理しようとするフィルターの前後をバルブ及びプラグ等で留め、該フィルターをラインから孤立させる。次いで、調整槽で予め調製した過酸化物の水溶液を、ポンプ等の駆動力を使用してフィルターに循環させて過酸化物を難分解性物質と接触させ、無害化処理する。そして、無害化処理が完了した後、処理済みのフィルターをラインから取り外して廃棄する。
上記いずれの実施態様でも、オンサイトで、難分解性物質が付着したフィルターを無害化処理でき、安全に廃棄処分することができる。
オフライン処理の場合には、処理装置自体を小型化することができ、難分解性物質含有水の処理システムを停止する時間が短くて済むという利点があるが、難分解性物質が付着したフィルターを難分解性物質含有水の処理システムから取り出さなければならず、難分解性物質によってシステムの周囲を汚染する可能性がある。
一方、オンライン処理の場合には、難分解性物質が付着したフィルターを難分解性物質含有水の処理システムから取り外すことなくフィルターを無害化できるため、システムの周囲を汚染する心配がないという利点が有るが、フィルターの無害化処理が完了するまでの間システムを停止しなければならず、処理水量によってはシステムを複数有する必要が生じることがある。
尚、オンライン処理においては、1カ所のフィルターの前後でラインを分岐し、複数のフィルターを備え、一つのフィルターの無害化処理を行っている間は別のフィルターを使用することで、難分解性物質含有水の処理ラインを止めることなく、並行してフィルターの無害化を行うことができる。
[実施例]
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1(図1)
図1に示す処理装置を用いてダイオキシンが付着した精密濾過膜(MF膜)を無害化処理した。
調整槽(容量2L)と処理槽(容量0.5L)の間に95℃に加温した湯浴(容量1L)(熱交換器)を設置した。湯浴を介して調整槽から処理槽までの間を直径0.5cmのテフロン(登録商標)チューブでつないだ。また、処理槽下部から調整槽までの間もテフロン(登録商標)チューブでつないだ。チューブポンプを、調整槽と湯浴の間及び処理槽と調整槽の間に設置して処理槽に下降流を生じさせ、且つ液が循環するようにした。
ダイオキシンに汚染された(ダイオキシン濃度:6500pg−TEQ/g)、直径11cm、孔径0.45μmの精密濾過膜(MF膜)を処理槽(容量0.5L)に入れ、調整槽(容量2L)に過硫酸カリウムを5%添加した。チューブポンプで処理槽の液流速が1vvmになるように調整し、処理槽内の過硫酸カリウム水溶液の温度を65〜70℃に保ち10時間反応させた。
処理終了後、精密濾過膜のダイオキシン濃度を分析した結果、850pg−TEQ/gであり、排出基準値(3000pg−TEQ/g)以下であることを確認した。
実施例2
図2−1に示す処理装置を用いてダイオキシンが付着したプリーツ型フィルターを無害化処理した。
調整槽(10L)とダイオキシンに汚染されたフィルター(ダイオキシン濃度:10000pg−TEQ/g、プリーツ型:孔径2μm 膜面積0.15m)との間に、熱交換器及びポンプを設置した。ポンプ吐出口からフィルターへの間に、切り替えバルブを設置して、通常使用時のフィルター入り口から出口のラインAと、フィルター出口から入り口へ流れるラインBとを設置して、切り替えバルブで、過酸化物水溶液(薬剤)の流れる方向を可逆的に変えられるようにした。
調整槽に、過硫酸ナトリウムを24時間毎に一回2時間で3%になるように逐次添加し、液温を80℃に保ち、一時間毎に過硫酸ナトリウム水溶液の流れを逆方向に切り替えて72時間処理運転を行なった(過硫酸ナトリウムの添加は3回行なった)。過硫酸ナトリウム水溶液の流速は、10L/分で行なった。
処理終了後のフィルターのダイオキシン濃度は、1050pg−TEQ/gであり、排出基準値(3000pg−TEQ/g)以下であることを確認した。
実施例3
図2−2に示す処理装置を用いてダイオキシンが付着した中空糸型フィルターを無害化処理した。
調整槽(100L)とダイオキシンに汚染されたフィルター(ダイオキシン濃度:8000pg−TEQ/g、中空糸型、カートリッジ Φ16.5cm、長さ106.6cm)の間にポンプ及び熱交換器を設置し、フィルター周辺のラインを(1)〜(7)迄設置し、各ラインの分岐点にバルブを設置した。バルブの開閉の組み合わせを1.ライン(1)、(5)、(7)のバルブを開、ライン(2)、(3)、(4)、(6)のバルブを閉、次いで2.ライン(2)、(4)、(5)、(6)のバルブを開、ライン(1)、(3)、(7)のバルブを閉、次いで3.ライン(2)、(3)、(6)、(7)のバルブを開、ライン(1)、(4)、(5)のバルブを閉とした。
上記1における流路及び液の流れを図4−1に、上記2における流路及び液の流れを図4−2に、上記3における流路及び液の流れを図4−3に示す。
調整槽に過硫酸カリウムを24時間毎に1回3時間で5%になるように逐次添加し、過硫酸カリウム水溶液の液温を70〜80℃の範囲で保ち、調整液(薬剤)を、30L/分の流速で循環させた。バルブの開閉のみ合わせを、上記1→2→3→1→2→3の順で2時間毎に切り替えながら薬剤を循環させ、120時間処理運転を行った(過硫酸カリウムの添加は5回行なった)。
処理終了後のフィルターに付着したダイオキシン濃度は、500pg−TEQ/gであり、排出基準値(3000pg−TEQ/g)以下であることを確認した。
実施例4
図3に示す排水処理システムに設けられた処理装置を用いてダイオキシンが付着したプレフィルターを無害化処理した。
ダイオキシンで汚染されたプレフィルター(ダイオキシン濃度:15000pg−TEQ/g、プリーツ型:孔径2μm 膜面積0.15m)を、図3に示す排水処理システムに予め設置したバルブで他の工程と仕切った。図3には詳細に示していないが、仕切られたラインは、図2−1に示した装置と同じ構成を有する処理装置となり、実施例2と同様に過硫酸ナトリウムを24時間毎に1回2時間で3%になるように逐次添加し、液温を80℃に保ち、一時間毎に過硫酸ナトリウム水溶液の流れの方向を切り替えて96時間処理運転を行なった(過硫酸ナトリウムの添加は4回行なった)。過硫酸ナトリウム水溶液の流速は、10L/minであった。
処理終了後のフィルターのダイオキシン濃度は、1030pg−TEQ/gであり、排出基準値(3000pg−TEQ/g)以下であることを確認した。
本発明のフィルターの無害化処理方法によれば、難分解性物質含有水の処理に用いたフィルターに付着した難分解性物質を廃棄基準値を十分に下回るレベルまで無害化することができ、処理後のフィルターは通常の廃棄物として処分することができる。
さらに、本発明のフィルターの無害化処理方法は、例えば、工業排水、土壌浸出水、焼却炉解体工事等で発生する洗浄排水等やその濃縮物等に含まれるダイオキシン類、PCB類等の難分解性有機化合物を、オンサイト・クローズドシステムで化学分解して無害化することができ、かつ、排出水中の難分解性物質の濃度を安定して排出基準値以下とすることができる処理方法と組み合わせて利用することで、難分解性物質含有水中の全ての難分解性物質を無害化することが可能となる。

Claims (9)

  1. 難分解性物質が付着したフィルターからの難分解性物質の脱着操作を行うことなく、該難分解性物質を化学分解する工程を含むフィルターの無害化処理方法。
  2. 処理される難分解性物質が付着したフィルターが、難分解性物質含有水中から難分解性物質を分離するために用いたフィルターである請求項1に記載のフィルターの無害化処理方法。
  3. 前記化学分解する工程が、フィルターに付着した難分解性物質を、過酸化物によって化学分解する工程である請求項1又は2に記載のフィルターの無害化処理方法。
  4. 前記化学分解する工程が、難分解性物質が付着したフィルターを、難分解性物質含有水の処理ラインから取り出して行うオフライン処理である請求項3に記載のフィルターの無害化処理方法。
  5. 前記化学分解する工程が、難分解性物質が付着したフィルターを、難分解性物質含有水の処理ラインから取り出すことなく、該ラインから孤立させて行うオンライン処理である請求項3に記載のフィルターの無害化処理方法。
  6. 前記難分解性物質が付着したフィルターの上流側及び下流側から前記過酸化物の水溶液をフィルターに接触させる請求項3〜5のいずれか1項に記載のフィルターの無害化処理方法。
  7. 前記フィルターに付着している難分解性物質に対して100倍モル以上の前記過酸化物を用いる請求項3〜6のいずれか1項に記載のフィルターの無害化処理方法。
  8. 前記難分解性物質が付着したフィルターが、限外濾過膜(UF膜)、ナノフィルター膜(NF膜)、精密濾過膜(MF膜)及び逆浸透膜(RO膜)からなる群から選択される請求項1〜7のいずれか1項に記載のフィルターの無害化処理方法。
  9. 前記過酸化物が、過硫酸塩である請求項3〜8のいずれか1項に記載のフィルターの無害化処理方法。
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