JPWO2006137548A1 - 画像投射装置及び背面投写型ディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

1次元または2次元空間光変調素子を用いてレーザ光により画像を投射する画像投射手段(101)と、画像投射手段(101)から出射されたレーザ光を最初に折り曲げる第1の折り曲げミラー(102)と、第1の折り曲げミラー(102)を介して、画像投射手段(101)から出射されたレーザ光をスクリーン(107)に反射させる第2の折り曲げミラー(103)とを有する画像投射装置であって、前記第2の折り返しミラー(103)と前記画像投射手段(101)との距離を該画像投射手段(101)の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくなるようにしたので、画像が投影されている位置から画像投射装置(100)を観察しても安全が確保された領域になるので、安全性を向上させることができる。

Description

本発明はレーザ光を用いて画像を投射する画像投射装置及び背面投写型ディスプレイ装置に関する。
大画面表示装置として、画像投射装置及び背面投写型ディスプレイ装置が知られている。従来、光源としては高圧水銀ランプが用いられていたが、近年、色再現性の良さや消費電力の少なさから3原色のレーザ光を用いた画像投射装置の開発が進んでいる。一方、レーザ光は単色光であり、波面の揃った光であることから、人の目に入った時に網膜上の一点に集光し、網膜に障害を及ぼす可能性がある。従ってレーザを用いた製品については、国際規格IEC60825や、日本国内に於いてはJIS C6802:2005によってレーザ製品のクラス分けを行い、クラス毎に製造者や使用者が守るべき指針を設けて、レーザ製品の安全性を高めようとしている。JIS C6802:2005では最大許容露光量(以下MPEと記載)という用語を規定して、通常の環境下で、人体に照射しても有害な影響を与えることがないレーザ放射のレベルを、レーザ波長や光源の大きさ、露光時間、危険にさらされる組織、レーザパルス幅などをパラメータとして示している。更にJIS C6802:2005では公称眼障害距離という用語を規定して、角膜上のレーザ放射照度またはレーザ放射露光が角膜上のMPEに等しくなる距離と決めている。公称眼障害距離以上の距離で、公称眼障害距離を決めた条件の下でレーザ光源を観察する場合は、目は障害を受けない。レーザ光源を用いた背面投写型ディスプレイ装置においては、スクリーンを出射するところでレーザ放射がクラス1のレーザ放射レベル以下になっていることが必要である。ここで、クラス1とは30000秒観察し続けても安全なクラスである。一方、背面投写型ディスプレイ装置の筐体内では通常、レーザ光を観察することはないが、スクリーンが破壊されて内部を覗き込むことができるようになった場合には目に障害を及ぼす危険性が増大するので、スクリーンの破壊を検知してレーザ光を遮断することが考えられている(特許文献1参照)。また、画像投射装置からのレーザ光をスクリーンに投影し、スクリーンから拡散反射されたレーザ光を観察するような場合は、拡散反射光は安全であっても、画像投射装置からのレーザ光を直接観察すると危険な場合がある。そこで、画像投影領域内への人の侵入を検知し、レーザ光出力を下げることが考えられている(特許文献2参照)。また、直接レーザ光を覗き見することが不可能なように、レーザ照射空間に人が入れないように遮蔽物を設けることが考えられている(特許文献3参照)。クラス2レーザ製品は可視光のレーザ光であって、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラスであるので、最悪、クラス2公称眼障害距離以内でのレーザ光観察を阻止することが重要である。
特許第3606377号公報 特許第2994469号公報 特開2005−31526号公報
特許文献1の構成に於いてはスクリーンの破壊を検知してレーザ光を遮断するので、破壊検知手段の故障や、レーザ光を遮断するための回路の故障などがあれば、レーザ光が出射したままになり、画像投射装置に近接してレーザ光を観察できてしまうという課題がある。また、特許文献2の構成においては、画像投影領域内に侵入があった場合にレーザ光源からの距離にかかわらず、レーザ光出力を変化させるので、投射画像の明るさが過度に変動する課題がある。また、特許文献3の構成においては、レーザ光が線状の光である場合、画像投射装置から距離が離れてもスクリーンに反射するまでレーザ光を覗き見することはできないので、画像投射装置からスクリーンまで人が入らないように遮蔽しなければならず、遮蔽物が目障りになるだけでなく、装置が大型化するという課題がある。
本発明は上記課題に鑑み、従来の安全対策に加えて、追加の安全策を講じた画像投射装置および背面投写型ディスプレイ装置を提供することを目的とする。また、本発明は人に目に対して危険な領域内への侵入を検知してレーザ光出力を制御する画像投射装置および背面投写型ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の画像投射装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段と前記スクリーンとの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を前記スクリーンに反射させる第n(nは1以上の整数)の折り返しミラーを含む、n個の折り返しミラーとを有する画像投射装置であって、前記第nの折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の画像投射装置は、請求項1記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載の画像投射装置は、請求項1記載の画像投射装置において、前記画像投射手段と前記第nの折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように枠を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載の画像投射装置は、請求項1記載の画像投射装置において、前記n個の折り返しミラーのうち、少なくとも1つの折り返しミラーの形状を凸面としたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載の画像投射装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、該画像投射手段と該スクリーンの間に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する画像投射装置であって、前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載の画像投射装置は、請求項5記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、透過型スクリーンと、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段と該透過型スクリーンの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を該画像投射手段の出射面側へ折り曲げる第1の折り返しミラー、及び前記透過型スクリーンにレーザ光を反射させる第2の折り返しミラーを含む少なくとも2つの折り返しミラーとを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、前記第1の折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きく、かつ該画像投射手段のレーザ光出射面が前記透過型スクリーン側に向いていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のレーザ光出射面は略鉛直下面に向いていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項9記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、透過型スクリーンと、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段から出射するレーザ光の光路中に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項13に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項14に記載の画像投射装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項15に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項7乃至13のいずれかに記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項16に記載の画像投射装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から非コヒーレントな可視光を照射する可視光照射部を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項17に記載の画像投射装置は、請求項16記載の画像投射装置において、前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項18に記載の画像投射装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から空気を噴出する送風部を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項19に記載の画像投射装置は、請求項18記載の画像投射装置において、前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとしたことを特徴とするものである。
本発明の請求項1に記載の画像投射装置によれば、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段と前記スクリーンとの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を前記スクリーンに反射させる第n(nは1以上の整数)の折り返しミラーを含む、n個の折り返しミラーとを有する画像投射装置であって、前記第nの折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいので、画像が投影されている位置から画像投射装置を観察した場合にはクラス2公称眼障害距離よりも離れた位置からの観察になり、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項2に記載の画像投射装置によれば、請求項1記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたので、画像が投影されている位置から画像投射装置を観察した場合にはクラス2公称眼障害距離よりも離れた位置からの観察になり、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項3に記載の画像投射装置によれば、請求項1記載の画像投射装置において、前記画像投射手段と前記第nの折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように枠を設けたので、人の目に対して危険な領域内に頭を入れて観察することが困難になるので、より安全性を高くすることができる効果がある。
また、本発明の請求項4に記載の画像投射装置によれば、請求項1記載の画像投射装置において、前記n個の折り返しミラーのうち、少なくとも1つの折り返しミラーの形状を凸面としたので、画像投射手段からの投影光の拡がり角を大きくでき、レーザ光のエネルギーが短距離で安全なレベルまで下がり、さらなる装置の小型化を図ることができる効果がある。
また、本発明の請求項5に記載の画像投射装置によれば、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、該画像投射手段と該スクリーンの間に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する画像投射装置であって、前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいので、レーザ光路への人の接近を制限することができ、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項6に記載の画像投射装置によれば、請求項5記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたので、レーザ光路への人の接近を制限することができ、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項7に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、透過型スクリーンと、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段と該透過型スクリーンの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を該画像投射手段の出射面側へ折り曲げる第1の折り返しミラー、及び前記透過型スクリーンにレーザ光を反射させる第2の折り返しミラーを含む少なくとも2つの折り返しミラーとを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、前記第1の折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きく、かつ該画像投射手段のレーザ光出射面が前記透過型スクリーン側に向いているので、筐体内部で光路を折り曲げることにより、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、クラス2公称眼障害距離以内での観察を困難にさせ、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項8に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたので、筐体内部で光路を折り曲げることにより、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、クラス2公称眼障害距離以内での観察を困難にさせ、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項9に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のレーザ光出射面は略鉛直下面に向いているので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、クラス2公称眼障害距離以内での観察をより困難にさせ、さらなる安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項10に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けたので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、人の目に対して危険な領域内に頭を入れて観察することがより困難になるので、より安全性を高くすることができる効果がある。
また、本発明の請求項11に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項9記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けたので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、人の目に対して危険な領域内に頭を入れて観察することがより困難になるので、より安全性を高くすることができる効果がある。
また、本発明の請求項12に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、透過型スクリーンと、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段から出射するレーザ光の光路中に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、人の接近を制限することにより、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項13に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、人の接近を制限することにより、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項14に記載の画像投射装置によれば、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えたので、人の回避行動によって目の安全が確保される領域内への侵入に対してはレーザ光出力を制御せず、回避行動によっても安全を確保できない領域内への侵入に対してはレーザ光出力を制御することによって、画像明るさの過度な変動を避けるとともに、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項15に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項7乃至13のいずれかに記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えたので、人の回避行動によって目の安全が確保される領域内への侵入に対してはレーザ光出力を制御せず、回避行動によっても安全を確保できない領域内への侵入に対してはレーザ光出力を制御することによって、画像明るさの過度な変動を避けるとともに、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項16に記載の画像投射装置によれば、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から非コヒーレントな可視光を照射する可視光照射部を備えたので、人の目に対して危険な領域内で観察しようとしても、可視光の照射により目をあけるのが困難になるので、より安全性を向上させることができるとともに、さらなる装置の小型化を実現することができる効果がある。
また、本発明の請求項17に記載の画像投射装置によれば、請求項16記載の画像投射装置において、前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとしたので、人の目に対して危険な領域内で観察しようとしても、可視光の照射により目をあけるのが困難になるので、より安全性を向上させることができるとともに、さらなる装置の小型化を実現することができる効果がある。
また、本発明の請求項18に記載の画像投射装置によれば、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から空気を噴出する送風部を備えたので、人の目に対して危険な領域内で観察しようとしても、送風部から噴出される空気により目をあけるのが困難になるので、より安全性を向上させることができるとともに、さらなる装置の小型化を実現することができる効果がある。
また、本発明の請求項19に記載の画像投射装置によれば、請求項18記載の画像投射装置において、前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとしたので、人の目に対して危険な領域内で観察しようとしても、送風部から噴出される空気により目をあけるのが困難になるので、より安全性を向上させることができるとともに、さらなる装置の小型化を実現することができる効果がある。
図1は、本発明の実施の形態1における画像投射装置の構成図である。 図2は、2次元空間光変調素子を用いた画像投射手段の構成図である。 図3は、1次元空間光変調素子を用いた画像投射手段の構成図である。 図4は、実施の形態1における画像投射装置に光スイッチを設けた図である。 図5は、実施の形態1における画像投射装置の第1の折り曲げミラーを凸面形状とした図である。 図6は、本発明の実施の形態2における画像投射装置の構成図である。 図7は、本発明の実施の形態3における背面投写型ディスプレイ装置の構成図である。 図8は、実施の形態3における背面投写型ディスプレイ装置に光スイッチを設けた図である。 図9は、実施の形態3における背面投写型ディスプレイ装置の画像投射手段のレーザ光出射面を略鉛直下面に向けた例を示す図である。 図10は、実施の形態3における背面投写型ディスプレイ装置の画像投射手段に構造体を設けた図である。 図11は、実施の形態4における背面投写型ディスプレイ装置の構成図である。 図12は、実施の形態5における画像投射装置の構成図である。 図13は、実施の形態6における画像投射装置の構成図である。
符号の説明
100、400、500、600、1200、1300 画像投射装置
101、701 画像投射手段
102、502、707 第1の折り返しミラー
103、708 第2の折り返しミラー
104、709 投射光
105、711 筐体
106 保持枠
107、710 スクリーン
201 青色レーザ
202 赤色レーザ
203 緑色レーザ
215 投射レンズ
219a〜219c ロッドインテグレータ
221a〜221c レンズ
222a〜222c 2次元の空間変調素子
223 色合成プリズム
301 レーザ光源
302、304 レンズ
303 1次元の空間変調素子
305 走査手段
306 レーザ光
401、801 光スイッチ
601、1112 規制板
700、800、900、1000、1100 背面投写型ディスプレイ装置
1001 構造体
1201a〜1201h LED
1301 ファン
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の画像投射装置100の構成図である。
図1において、画像投射装置100は、レーザ光を投射する画像投射手段101と、画像投射手段101から出射されたレーザ光を最初に折り曲げる第1の折り返しミラー102と、第1の折り返しミラー102を介して投射レンズから出射されたレーザ光をスクリーンに反射させる第2の折り返しミラー103と、折りたたみ式の保持枠106と筐体105とからなるものである。
画像投射手段101は、好ましくはレーザ光源と、液晶パネルやマイクロミラーアレイなどの2次元の光変調素子と投影レンズとからなる。あるいは、画像投射手段101はレーザ光源と1次元の光変調素子と集光レンズと光走査素子とからなっても良い。
次に、1次元または2次元空間光変調素子により空間変調を行う画像投射手段101について図2、図3を用いて説明する。
図2は、2次元空間光変調素子により空間変調を行う画像投射手段101の構成を示す図である。
図2において、画像投射手段101は、青色レーザ201、赤色レーザ202、及び緑色レーザ203と、ロッドインテグレータ219a〜219cと、レンズ221a〜221cと、空間変調素子222a〜222cと、色合成プリズム223と、投射レンズ215とからなるものである。
青色レーザ201、赤色レーザ202としては好適には半導体レーザが利用可能であり、緑色レーザ203は、好適には第2高調発生を用いた固体レーザが用いられる。ロッドインテグレータ219a〜219cは、直方体のガラス部材からなっている。空間光変調素子222a〜222cは、2次元の空間光変調素子であり、本実施の形態1では、透過型液晶パネルとする。色合成プリズム223は、青色レーザ201から出射したレーザ光と赤色レーザ202から出射したレーザ光を反射するとともに、緑色レーザ203から出射したレーザ光は透過して、青、赤、緑のレーザ光を合成する。
青色レーザ201から出射するレーザ光の受ける作用と、赤色レーザ202及び緑色レーザ203から出射するレーザ光の受ける作用とは同種のものであるので、図において青色レーザ203から出射するレーザ光についてのみ説明し、他のレーザについては説明を省略する。青色レーザ201から出射したレーザ光はロッドインテグレータ219aに入射する。ロッドインテグレータ219aに入射したレーザ光がロッドインテグレータ219内で反射を繰り返すことにより、ロッドインテグレータ出射端面では均一な光量分布が得られる。ロッドインテグレータ219aから221aを介して発散光のレーザ光が空間光変調素子222aに照射されることで、均一な照明光が得られる。空間光変調素子222aで変調されたレーザ光は色合成プリズム223、及び投射レンズ215を透過してスクリーン107に結像される。
図3は、1次元空間光変調素子により空間変調を行う画像投射手段101の構成を示す図である。
図3において、画像投射手段101は、レーザ光源301とレンズ302と1次元の空間光変調素子303とレンズ304と走査手段305とからなるものである。
また、1次元の空間光変調素子303は、垂直方向に線状に光変調素子が整列しており、走査手段305は、例えばガルバノミラーを用いている。
レーザ光源301から出射したレーザ光はレンズ302により発散光のレーザ光が1次元空間光変調素子303に照明される。1次元空間光変調素子303によって変調されたレーザ光はレンズ304により図示しないスクリーン上に結像される。スクリーン上では垂直な方向の1次元空間光変調素子303の像が平行に走査されることで2次元の像が得られることとなる。
このように、本実施の形態1の画像投射装置における画像投射手段101は、1次元または2次元空間光変調素子で変調された光を投射レンズにより拡大投影するものであるが、レーザ光出力は画像投射手段101からの距離が長くなるほど弱くなるので、当該画像投射装置において、安全な距離でのみ人がレーザ光を観察できるような構成が可能となる。
また、上記のように、発散光を利用する画像投射装置において、コリメートされたレーザ光が目に入っても、目の回避行動により安全を確保できる上限のレーザ光出力は1mWである。目の瞳径は個人差や周囲の明るさにも影響されるがほぼ7mmと考えてよい。
従って、画像投射手段の投射レンズから瞳までの距離をL(mm)とすると、瞳が投射レンズに対して張る立体角は38.4/(4×π×L×L)となり、投射レンズから前記立体角に放出されるレーザ光が1mW未満であれば安全である。
本実施の形態1では、画像投射手段101から第2の折り返しミラー103までの距離は、画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくなるよう設定しており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離であり、これにより、画像が投影されている位置から画像投射装置100を観察した場合にはクラス2公称眼障害距離よりも離れた位置からの観察になり、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる。また、図1に示すように、第2の折り返しミラー103を所定の角度で保持する折りたたみ式の保持枠106を設け、また、筐体105と保持枠106とを合わせて、画像投射手段101と第2の折り返しミラー103との間の光路を囲繞する枠を形成していることにより、一般的なフロントプロジェクター等の画像投射装置のサイズから考えて、人が投射光104の側から第2の折り返しミラー103付近まで接近しても、折り返しミラー103と画像投射手段101との間に頭を入れてレーザ光を観察するのは困難なので、折り返しミラー103よりも遠い位置でレーザ光を観察することになり、このときは人の回避行動により、目への障害を防ぐことができる。また、画像投射装置を使用しない場合には保持枠106を折りたたんで、折り返しミラー103を筐体105に接触させておくことができる。また、保持枠106の大きさを人の頭部が入らないような大きさとすることにより、頭部の挿入がより困難となり、さらに安全性が向上する。
さらに、検知手段として、図4の画像投射装置400に示すように、出射した光を第2の折り返しミラー103で反射して再度、受光するような光スイッチ401を筐体105内部に設けてもよく、これにより、折り返しミラー103の内側へ物体が侵入したとき、光スイッチ401から出射した光は、折り返しミラー103に反射されず、受光できなくなるため、物体の侵入を検知することできる。また、光スイッチ401は、物体の侵入を検知したとき、レーザ出力を低下させるようにすることにより、さらに安全性を向上することができる。
さらに、本実施の形態1に係る画像投射装置の第1の折り返しミラーの形状を、図5の画像投射装置500に示すように、凸面形状の第1の折り返しミラー502としてもよく、これにより、投射レンズからの投影光の拡がり角を大きくできるので、レーザ光のエネルギーが短距離で安全なレベルまで下がり、その結果、装置のさらなる小型化を図ることができる。
以上のように、本発明の実施の形態1に係る画像投射装置は、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン107上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段101と、該画像投射手段101と前記スクリーン107との間に設けられ、前記画像投射手段101から出射したレーザ光を最初に折り曲げる第1の折り返しミラー102と、第1の折り返しミラー102を介して画像投射手段101から出射したレーザ光をスクリーン107に反射させる第2の折り返しミラー103とを有する画像投射装置であって、第2の折り返しミラー103と該投射レンズとの距離が該投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくするようにしたので、画像が投影されている位置から画像投射装置を観察した場合には1mW未満のレーザ光の観察、すなわちクラス2公称眼障害距離より離れた位置からの観察になり、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる。
さらに、第2の折り返しミラー103と画像投射手段との間の光路を囲繞するように保持枠106及び筐体105を設けたので、人の目に対して危険な領域内に頭を入れて観察することが困難になるので、より安全性を高めることができる。
なお、本実施の形態1では、第2の折り返しミラー103と画像投射手段101との間に頭を入れることを困難にするために、画像投射手段101から第2の折り返しミラー103までの距離を、画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離よりも大きくなるよう設定する例について説明したが、画像投射手段101と折り返しミラー103との間に頭部を挿入できる間隙ができる場合には、間に1つまたは複数の折り返しミラーを追加して頭部の挿入を困難にしても良いし、画像投射手段101と折り返しミラー103との間を囲繞するような枠を別途設けても良い。
また、本実施の形態1では折り返しミラーを第1及び第2の2つの折り返しミラーとしたが、その数に限りはなく、n個(nは1以上の整数)の折り返しミラーにするとよい。
また、本実施の形態1では第1の折り返しミラーを凸形状とした例について説明したがこれに限るものではなく、n個の折り返しミラーのうち、いずれか1つあるいは複数の折り返しミラーを凸形状としてもよい。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2の画像投射装置の構成図であり、図1と同一のものについては同じ符号を用い、説明を省略する。また、本実施の形態2において、画像投射手段101は、1次元または2次元の空間光変調素子を用いており、図2、図3と同様の構成であるので、説明を省略する。
本実施の形態2に係る画像投射装置600は実施の形態1で説明した保持枠106の代わりに、規制板601を備えた点が実施の形態1と異なっている。
図6において規制板601は、好ましくは投射光104に対して透過率の高い透明アクリル板からなると共に、投射光104の光束断面積よりも大きいことが望ましい。また、第2の折り曲げミラーを所定の角度で保持するように設けられている。また、実施の形態1で説明した保護枠106と同様、折りたたみ式とし、また、筐体105と規制板601とを合わせて、画像投射手段101と第2の折り返しミラー103との間の光路を囲繞する枠を形成しており、画像投射装置を使用しない場合には、規制板601を折りたたんで、折り返しミラー103を筐体105に接触させておくことができる。
また、規制板601と画像投射手段101との距離は、実施の形態1で説明したように、画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくなるよう設定しており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離であり、これにより、画像が投影されている位置から画像投射装置100を観察した場合にはクラス2公称眼障害距離よりも離れた位置からの観察になり、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる。また、人が投射光104の側から画像投射手段101付近まで接近しても、規制板601があるため、人の目に対して危険な領域でレーザ光を観察するのは困難で、クラス2公称眼障害距離よりも遠い位置でレーザ光を観察することになり、このときは人の回避行動により、目への障害を防ぐことができる。
さらに図示しないセンサーを設けて規制板601の破壊もしくは移動を検知してレーザ光出力を下げるようにしてもよい。この場合、センサーは例えば、規制板に電極を設け、規制板が破壊されたとき、すなわち破壊により通電しなくなったときに規制板が破壊されたことを検出するようにしてもよい。また、ピエゾアクチュエータを用いて、一定の周波数で規制板601を振動させ、規制板の破壊あるいは接触により、振動周波数や振幅が変わったときに規制板が破壊されたことを検出するようにしてもよい。
また、実施の形態1で説明した保護枠106内に規制板を構成してもよく、これにより、規制板が破壊されたとしても、保護枠106により、規制板のあった位置と画像投射手段101との間に頭を入れてレーザ光を観察するのは困難なので、このときは人の回避行動により、目への障害を防ぐことができる。
さらに、本実施の形態1において、図5に示したように、第1の折り返しミラー102を、凸面形状の第1の折り返しミラー502としてもよく、これにより、投射レンズからの投影光の拡がり角を大きくできるので、レーザ光のエネルギーが短距離で安全なレベルまで下がり、その結果、装置のさらなる小型化を図ることができる。
以上のような本発明の実施の形態2に係る画像投射装置600によれば、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と該1次元または2次元空間変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン107上に投影し、該1次元または2次元空間変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段101と、該画像投射手段101と該スクリーン107との間に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板601とを有する画像投射装置であって、前記規制板601と前記画像投射手段101との距離が画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくするようにしたので、画像が投影されている位置から画像投射装置を観察した場合には1mW未満のレーザ光の観察になり、また、規制板601によりレーザ光路への人の接近を制限することができるので、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる。
また、規制板に検知手段を設けることにより、規制板が破壊もしくは移動されても、検知手段によりレーザ出力が下げられるので、一層安全性を高めることができる。
また、保持枠内に規制板を構成するようにしたので、規制板が破壊されても、物理的に安全な距離を確保することができ、一層安全性の高めることができる。
なお、本実施の形態2では折り返しミラーを第1及び第2の2つの折り返しミラーとしたが、その数に限りはなく、n個(nは1以上の整数)の折り返しミラーにするとよい。
また、折り返しミラーを用いずに画像投射手段と規制板との間の光路を囲繞するように規制板及び筐体を設けるような構成としてもよい。
また、本実施の形態2では第1の折り返しミラーを凸形状とした例について説明したがこれに限るものではなく、n個の折り返しミラーのうち、いずれか1つあるいは複数の折り返しミラーを凸形状としてもよい。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3の背面投写型ディスプレイ装置の構成図である。
図7において、本実施の形態3に係る背面投写型ディスプレイ装置700は、そのレーザ光出射面がスクリーン710側に向いており、レーザ光を投射する画像投射手段701と、画像投射手段701から出射したレーザ光を画像投射手段701側へ折り曲げる第1の折り返しミラー707と、第1の折り返しミラー707により反射されたレーザ光をスクリーン710へ反射させ、画像投射手段701からのレーザ光をスクリーン710へ出射する第2の折り返しミラー708と、画像投射手段701からのレーザ光により画像を表示するスクリーン710と、これらを内蔵する筐体711とからなるものである。
本実施の形態3における画像投射手段701は、実施の形態1の画像投射手段101と同様に、好ましくはレーザ光源と、液晶パネルやマイクロミラーアレイなどの2次元の光変調素子と投影レンズとからなる。あるいは、画像投射手段701はレーザ光源と1次元の光変調素子と集光レンズと光走査素子とからなっても良い。また、1次元または2次元の空間光変調素子を用いた画像投射手段701の構成は、図2または図3で説明した画像投射手段101と同様の構成であるので、説明を省略する。
また、本実施の形態3において、スクリーン710は透過型スクリーンであり、画像投射手段701からのレーザ光は該透過型スクリーン710の観察面と反対側の面に投影され、該透過型スクリーン710により投射光709を散乱させる。
また、本実施の形態3の背面投射型ディスプレイ装置における画像投射手段701は、実施の形態1の画像投射手段101と同様、1次元または2次元空間光変調素子で変調された光を投射レンズにより拡大投影するものであるので、レーザ光出力は画像投射手段701からの距離が長くなるほど弱くなり、当該背面投射型ディスプレイ装置において、安全な距離でのみ人がレーザ光を観察できるような構成が可能となる。
本実施の形態3では、画像投射手段701から第1の折り返しミラー707までの距離は、実施の形態1で説明したように、画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくなるよう設定しており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離であり、これにより、スクリーン710が破壊されて、筐体711内部が観察可能となった場合でも、破壊されたスクリーン越しに筐体711内部に頭部を挿入することを考えると第1の折り返しミラー707以降の投射光709を観察するのは容易であるが、第1の折り返しミラー707と画像投射手段101との間に頭部を挿入するのは困難であり、目の回避行動により安全を確保できる距離以内でのレーザ光観察を抑制することができる。
さらに、図8の背面投写型ディスプレイ装置800に示すように、検知手段として、出射した光を第1の折り返しミラー707で反射して再度、受光するような光スイッチ801を筐体711内部に設けることにより、第1の折り返しミラー707の内側へ物体が侵入したとき、光スイッチ801から出射した光は、第1の折り返しミラー707に反射されず、受光できなくなるため、物体の侵入を検知することができる。また、光スイッチ801は、物体の侵入を検知したとき、レーザ出力を低下させ、これにより、さらに安全性を向上させることができる。
以上のように、本発明の実施の形態3に係る背面投写型ディスプレイ装置700は、透過型スクリーン710と、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と、前記透過型スクリーン710の観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段701と、該画像投射手段701と前記透過型スクリーン710との間に設けられ、前記画像投射手段701から出射したレーザ光を該画像投射手段の出射面側へ折り曲げる第1の折り返しミラー707、及び前記透過型スクリーン710にレーザ光を反射させる第2の折り返しミラー708を含む少なくとも2つの折り返しミラーとからなる背面投写型ディスプレイ装置であって、前記第1の折り返しミラー707と前記画像投射手段701との距離が該画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きく、かつ該画像投射手段701のレーザ光出射面が該スクリーン710側に向いているようにしたので、スクリーン710が破壊されて、筐体711内部が観察可能となった場合でも、破壊されたスクリーン710越しに筐体711内部に頭部を挿入することを考えると第1の折り返しミラー707以降の投射光709を観察するのは容易であるが、第1の折り返しミラー707と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのは困難であるので、目の回避行動により安全を確保できる距離以内でのレーザ光観察を抑制することができる。
なお、本実施の形態3では、画像投射手段701のレーザ光出射面をスクリーン側に向いているように構成したが、これに限るものではなく、例えば、図9の背面投写型ディスプレイ装置900に示すように、画像投射手段701を鉛直略下面に向いているように構成し、該画像投射手段701と第1の折り返しミラー707との距離を、該画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくすることにより、スクリーン710が破壊されて、筐体711内部が観察可能になった場合でも、第1の折り返しミラー707と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのがさらに困難になり、安全性をさらに向上することができる。
また、本実施の形態3では、画像投射手段701と第1の折り返しミラー707との距離を、該画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくすることにより、安全を確保するようにしたが、さらに、図10の背面投写型ディスプレイ装置1000に示すように、画像投射手段701と第1の折り返しミラー707との間の光路を囲繞するように構造体1001を設けてもよく、これにより、スクリーン710が破壊されて、筐体内部が観察可能になった場合でも、第1の折り返しミラー707と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのがさらに困難になり、安全性をさらに向上することができる。また、構造体1001の上部は第1の折り返しミラー707により反射された投射光709を透過するように透明アクリル等で構成するとよい。
(実施の形態4)
図11は本発明の実施の形態4の背面投写型ディスプレイ装置の構成図であり、図7と同様のものについては同じ符号を用い、説明を省略する。また、本実施の形態4において、画像投射手段701は、実施の形態3と同様、1次元または2次元の空間光変調素子を用いており、図2、図3の画像投射手段101と同様の構成であるので、説明を省略する。
本実施の形態4に係る背面投写型ディスプレイ装置1100は実施の形態3で説明した背面投写型ディスプレイ装置700に規制板1112を備えた点が実施の形態3と異なっている。
図11において規制板は、好ましくは投射光709に対して透過率の高い透明アクリル板からなると共に、投射光709の光束断面積よりも大きいことが望ましい。また、規制板1112と画像投射手段701との距離は、実施の形態1で説明したように、画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくなるよう設定しており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離であり、これにより、スクリーン710が破壊されて、筐体内部が観察可能となった場合でも、破壊されたスクリーン710越しに筐体711内部に頭部を挿入することを考えると、第1の折り返しミラー707以降の投射光709を観察するのは容易であるが、規制板1112と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのは困難であるので、目の回避行動により安全を確保できる距離以内でのレーザ光観察を抑制することができる。
さらに図示しないセンサーを設けて規制板1112の破壊もしくは移動を検知してレーザ光出力を下げるようにしてもよい。この場合、センサーは例えば、規制板1112に電極を設け、規制板が破壊されたとき、すなわち破壊により通電しなくなったときに規制板が破壊されたことを検出するようにするとよい。また、ピエゾアクチュエータを用いて、一定の周波数で規制板1112を振動させ、規制板1112の破壊あるいは接触により、振動周波数や振幅が変わったときに規制板が破壊されたことを検出するようにしても良い。
以上のような本発明の実施の形態4に係る背面投写型ディスプレイ装置1100によれば、透過型スクリーン710と、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段701と、該画像投射手段701から出射するレーザ光の光路中に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板1112とからなる背面投写型ディスプレイ装置であって、該規制板1112と前記画像投射手段701との距離が該画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくするようにしたので、スクリーン710が破壊されて、筐体711内部が観察可能となった場合でも、破壊されたスクリーン710越しに筐体711内部に頭部を挿入することを考えると第1の折り返しミラー707以降の投射光709を観察するのは容易であるが、規制板1112と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのは困難であるので、目の回避行動により安全を確保できる距離以内でのレーザ光観察を抑制することができる。
また、規制板1112に検知手段を設けることにより、規制板が破壊もしくは移動されても、検知手段によりレーザ出力が下げられるので、一層安全性を高めることができる。
なお、本実施の形態4では、第1の折り曲げミラー707及び第2の折り曲げミラー708の2つの折り曲げミラーを用いた例について説明したが、これに限るものではなく、例えば、第2の折り曲げミラー708のみを備えた構成とし、規制板1112と前記画像投射手段101との距離を該画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくするとともに、画像投射手段101からのレーザ光を直接規制板1112に出射するような構成にしてもよい。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係る画像投射装置は、目の回避行動により安全な距離を確保するために、当該画像投射装置から可視光を照射するようにしたものである。
図12は、本発明の実施の形態5に係る画像投射装置を示す図である。
図において、画像投射装置1200は、実施の形態1〜4における画像投射手段101、701と同様、レーザ光源と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元の空間変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなるものであり、発散光を利用している。これらの構成は、図2または図3の画像投射手段101と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態5に係る画像投射装置1200の投射口近傍には、可視光照射部としてLED1201a〜1201hが設けられており、LED1201a〜1201hからは投射レンズ前部、すなわち投射方向に向けて非コヒーレントな可視光が照射されている。
本実施の形態5の画像投射装置1200は、実施の形態1〜4と同様、1次元または2次元空間光変調素子で変調された光を投射レンズにより拡大投影するものであるので、レーザ光出力は画像投射装置1200からの距離が長くなるほど弱くなり、当該画像投射装置において、安全な距離でのみ人がレーザ光を観察できるような構成が可能となる。
本実施の形態5において、LED1201a〜1201hからの可視光は、実施の形態1で説明したように、画像投射装置1200の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも離れた空間中に集光するように設定されており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離である。また、可視光の強さは、人が投射レンズに近づいたときに、投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも離れた空間中で投射レンズを目視できないくらいの強さにするとよい。
また、LED1201a〜1201hは、投射レンズの周囲から、一旦投射レンズの前部で交差した後スクリーンの投影画像周縁部に到達するように放射される。
以上のような本発明の実施の形態5に係る画像投射装置1200によれば、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン1202上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとを有する画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lよりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から非コヒーレントな可視光を照射する可視光照射部1201a〜1201hを備えたので、画像が投影されている位置から画像投射装置に近づこうとしても、LED1201a〜1201hによる可視光の照射により目視することができないので、クラス2公称眼障害距離以内の距離で投射レンズを観察することを防ぐことができ、安全な画像投射装置を提供することができる。また、折り返しミラーや筐体を用いることなく、近距離での投射レンズの観察を防ぐことができるので、さらなる装置の小型化を実現することができる。
なお、本実施の形態5に係る画像投射装置の可視光照射部は、実施の形態1〜4における画像投射装置と組み合わせても有効であるのは言うまでもない。
また、本実施の形態5に係る画像投射装置の可視光照射部は、非コヒーレント光源として、直接発光のLED以外に、LED光で蛍光体を励起する光源や、ハロゲンランプ、キセノンランプなどを用いることも可能である。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係る画像投射装置は、目の回避行動により安全な距離を確保するために、当該画像投射装置から空気を噴出するようにしたものである。
図13は、本発明の実施の形態6に係る画像投射装置を示す図である。
図において、画像投射装置1300は、実施の形態1〜4における画像投射手段101、701と同様、レーザ光源と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元の空間変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなるものであり、発散光を利用している。これらの構成は、図2または図3の画像投射手段101と同様であるので説明を省略する。本実施の形態5に係る画像投射装置の内部には、送風部としてファン1301が設けられており、ファン1301からは投射レンズ前部、すなわち投射方向に向けて空気が噴出されている。
本実施の形態6の画像投射装置1300は、実施の形態1〜4と同様、1次元または2次元空間光変調素子で変調された光を投射レンズにより拡大投影するものであるので、レーザ光出力は画像投射装置1300からの距離が長くなるほど弱くなり、当該画像投射装置において、安全な距離でのみ人がレーザ光を観察できるような構成が可能となる。
本実施の形態6において、ファン1301からの空気は、実施の形態1で説明したように、画像投射装置1300の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも離れた空間中に噴出するように設定されており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離である。また、噴出される空気の強さは、人が画像投射装置に近づいたときに、投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも離れた空間中で投射レンズを目視できないくらいの強さにするとよい。
また、ファン1301は、その空気流により装置内の冷却を兼ねるように構成してもよい。
以上のような本発明の実施の形態6に係る画像投射装置によれば、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置の投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lよりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から空気を噴出する送風部1301を備えたので、画像が投影されている位置から画像投射装置に近づこうとしても、ファン1301による空気の噴出により目視することができないので、クラス2公称眼障害距離以内の距離で画像投射装置を観察することを防ぐことができ、安全な画像投射装置を提供することができる。また、折り返しミラーや筐体を用いることなく、近距離での投射レンズの観察を防ぐことができるので、さらなる装置の小型化を実現することができる。
なお、本実施の形態に係る画像投射装置の送風部は、実施の形態1〜4における画像投射装置と組み合わせても有効であるのは言うまでもない。
本発明にかかる画像投射装置と背面投写型ディスプレイ装置はクラス2公称眼障害距離以内でのレーザ光観察を抑制する構造を備えることにより安全性を高めた画像投射装置と背面投写型ディスプレイ装置として有用である。
本発明はレーザ光を用いて画像を投射する画像投射装置及び背面投写型ディスプレイ装置に関する。
大画面表示装置として、画像投射装置及び背面投写型ディスプレイ装置が知られている。従来、光源としては高圧水銀ランプが用いられていたが、近年、色再現性の良さや消費電力の少なさから3原色のレーザ光を用いた画像投射装置の開発が進んでいる。一方、レーザ光は単色光であり、波面の揃った光であることから、人の目に入った時に網膜上の一点に集光し、網膜に障害を及ぼす可能性がある。従ってレーザを用いた製品については、国際規格IEC60825や、日本国内に於いてはJIS C6802:2005によってレーザ製品のクラス分けを行い、クラス毎に製造者や使用者が守るべき指針を設けて、レーザ製品の安全性を高めようとしている。JIS C6802:2005では最大許容露光量(以下MPEと記載)という用語を規定して、通常の環境下で、人体に照射しても有害な影響を与えることがないレーザ放射のレベルを、レーザ波長や光源の大きさ、露光時間、危険にさらされる組織、レーザパルス幅などをパラメータとして示している。更にJIS C6802:2005では公称眼障害距離という用語を規定して、角膜上のレーザ放射照度またはレーザ放射露光が角膜上のMPEに等しくなる距離と決めている。公称眼障害距離以上の距離で、公称眼障害距離を決めた条件の下でレーザ光源を観察する場合は、目は障害を受けない。レーザ光源を用いた背面投写型ディスプレイ装置においては、スクリーンを出射するところでレーザ放射がクラス1のレーザ放射レベル以下になっていることが必要である。ここで、クラス1とは30000秒観察し続けても安全なクラスである。一方、背面投写型ディスプレイ装置の筐体内では通常、レーザ光を観察することはないが、スクリーンが破壊されて内部を覗き込むことができるようになった場合には目に障害を及ぼす危険性が増大するので、スクリーンの破壊を検知してレーザ光を遮断することが考えられている(特許文献1参照)。また、画像投射装置からのレーザ光をスクリーンに投影し、スクリーンから拡散反射されたレーザ光を観察するような場合は、拡散反射光は安全であっても、画像投射装置からのレーザ光を直接観察すると危険な場合がある。そこで、画像投影領域内への人の侵入を検知し、レーザ光出力を下げることが考えられている(特許文献2参照)。また、直接レーザ光を覗き見することが不可能なように、レーザ照射空間に人が入れないように遮蔽物を設けることが考えられている(特許文献3参照)。クラス2レーザ製品は可視光のレーザ光であって、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラスであるので、最悪、クラス2公称眼障害距離以内でのレーザ光観察を阻止することが重要である。
特許第3606377号公報 特許第2994469号公報 特開2005−31526号公報
特許文献1の構成に於いてはスクリーンの破壊を検知してレーザ光を遮断するので、破壊検知手段の故障や、レーザ光を遮断するための回路の故障などがあれば、レーザ光が出射したままになり、画像投射装置に近接してレーザ光を観察できてしまうという課題がある。また、特許文献2の構成においては、画像投影領域内に侵入があった場合にレーザ光源からの距離にかかわらず、レーザ光出力を変化させるので、投射画像の明るさが過度に変動する課題がある。また、特許文献3の構成においては、レーザ光が線状の光である場合、画像投射装置から距離が離れてもスクリーンに反射するまでレーザ光を覗き見することはできないので、画像投射装置からスクリーンまで人が入らないように遮蔽しなければならず、遮蔽物が目障りになるだけでなく、装置が大型化するという課題がある。
本発明は上記課題に鑑み、従来の安全対策に加えて、追加の安全策を講じた画像投射装置および背面投写型ディスプレイ装置を提供することを目的とする。また、本発明は人に目に対して危険な領域内への侵入を検知してレーザ光出力を制御する画像投射装置および背面投写型ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の画像投射装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段と前記スクリーンとの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を前記スクリーンに反射させる第n(nは1以上の整数)の折り返しミラーを含む、n個の折り返しミラーとを有する画像投射装置であって、前記第nの折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の画像投射装置は、請求項1記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載の画像投射装置は、請求項1記載の画像投射装置において、前記画像投射手段と前記第nの折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように枠を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載の画像投射装置は、請求項1記載の画像投射装置において、前記n個の折り返しミラーのうち、少なくとも1つの折り返しミラーの形状を凸面としたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載の画像投射装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、該画像投射手段と該スクリーンの間に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する画像投射装置であって、前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載の画像投射装置は、請求項5記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、透過型スクリーンと、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段と該透過型スクリーンの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を該画像投射手段の出射面側へ折り曲げる第1の折り返しミラー、及び前記透過型スクリーンにレーザ光を反射させる第2の折り返しミラーを含む少なくとも2つの折り返しミラーとを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、前記第1の折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きく、かつ該画像投射手段のレーザ光出射面が前記透過型スクリーン側に向いていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のレーザ光出射面は略鉛直下面に向いていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項9記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、透過型スクリーンと、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段から出射するレーザ光の光路中に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項13に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項14に記載の画像投射装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項15に記載の背面投写型ディスプレイ装置は、請求項7乃至13のいずれかに記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項16に記載の画像投射装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から非コヒーレントな可視光を照射する可視光照射部を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項17に記載の画像投射装置は、請求項16記載の画像投射装置において、前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとしたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項18に記載の画像投射装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から空気を噴出する送風部を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項19に記載の画像投射装置は、請求項18記載の画像投射装置において、前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとしたことを特徴とするものである。
本発明の請求項1に記載の画像投射装置によれば、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段と前記スクリーンとの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を前記スクリーンに反射させる第n(nは1以上の整数)の折り返しミラーを含む、n個の折り返しミラーとを有する画像投射装置であって、前記第nの折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいので、画像が投影されている位置から画像投射装置を観察した場合にはクラス2公称眼障害距離よりも離れた位置からの観察になり、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項2に記載の画像投射装置によれば、請求項1記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたので、画像が投影されている位置から画像投射装置を観察した場合にはクラス2公称眼障害距離よりも離れた位置からの観察になり、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項3に記載の画像投射装置によれば、請求項1記載の画像投射装置において、前記画像投射手段と前記第nの折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように枠を設けたので、人の目に対して危険な領域内に頭を入れて観察することが困難になるので、より安全性を高くすることができる効果がある。
また、本発明の請求項4に記載の画像投射装置によれば、請求項1記載の画像投射装置において、前記n個の折り返しミラーのうち、少なくとも1つの折り返しミラーの形状を凸面としたので、画像投射手段からの投影光の拡がり角を大きくでき、レーザ光のエネルギーが短距離で安全なレベルまで下がり、さらなる装置の小型化を図ることができる効果がある。
また、本発明の請求項5に記載の画像投射装置によれば、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、該画像投射手段と該スクリーンの間に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する画像投射装置であって、前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいので、レーザ光路への人の接近を制限することができ、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項6に記載の画像投射装置によれば、請求項5記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたので、レーザ光路への人の接近を制限することができ、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項7に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、透過型スクリーンと、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段と該透過型スクリーンの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を該画像投射手段の出射面側へ折り曲げる第1の折り返しミラー、及び前記透過型スクリーンにレーザ光を反射させる第2の折り返しミラーを含む少なくとも2つの折り返しミラーとを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、前記第1の折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きく、かつ該画像投射手段のレーザ光出射面が前記透過型スクリーン側に向いているので、筐体内部で光路を折り曲げることにより、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、クラス2公称眼障害距離以内での観察を困難にさせ、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項8に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたので、筐体内部で光路を折り曲げることにより、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、クラス2公称眼障害距離以内での観察を困難にさせ、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項9に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のレーザ光出射面は略鉛直下面に向いているので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、クラス2公称眼障害距離以内での観察をより困難にさせ、さらなる安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項10に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けたので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、人の目に対して危険な領域内に頭を入れて観察することがより困難になるので、より安全性を高くすることができる効果がある。
また、本発明の請求項11に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項9記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けたので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、人の目に対して危険な領域内に頭を入れて観察することがより困難になるので、より安全性を高くすることができる効果がある。
また、本発明の請求項12に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、透過型スクリーンと、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、前記画像投射手段から出射するレーザ光の光路中に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きいので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、人の接近を制限することにより、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項13に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとしたので、スクリーンが破壊され、筐体内部が観察可能となった場合でも、人の接近を制限することにより、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項14に記載の画像投射装置によれば、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像投射装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えたので、人の回避行動によって目の安全が確保される領域内への侵入に対してはレーザ光出力を制御せず、回避行動によっても安全を確保できない領域内への侵入に対してはレーザ光出力を制御することによって、画像明るさの過度な変動を避けるとともに、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項15に記載の背面投写型ディスプレイ装置によれば、請求項7乃至13のいずれかに記載の背面投写型ディスプレイ装置において、前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えたので、人の回避行動によって目の安全が確保される領域内への侵入に対してはレーザ光出力を制御せず、回避行動によっても安全を確保できない領域内への侵入に対してはレーザ光出力を制御することによって、画像明るさの過度な変動を避けるとともに、安全性を向上させることができる効果がある。
また、本発明の請求項16に記載の画像投射装置によれば、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から非コヒーレントな可視光を照射する可視光照射部を備えたので、人の目に対して危険な領域内で観察しようとしても、可視光の照射により目をあけるのが困難になるので、より安全性を向上させることができるとともに、さらなる装置の小型化を実現することができる効果がある。
また、本発明の請求項17に記載の画像投射装置によれば、請求項16記載の画像投射装置において、前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとしたので、人の目に対して危険な領域内で観察しようとしても、可視光の照射により目をあけるのが困難になるので、より安全性を向上させることができるとともに、さらなる装置の小型化を実現することができる効果がある。
また、本発明の請求項18に記載の画像投射装置によれば、レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から空気を噴出する送風部を備えたので、人の目に対して危険な領域内で観察しようとしても、送風部から噴出される空気により目をあけるのが困難になるので、より安全性を向上させることができるとともに、さらなる装置の小型化を実現することができる効果がある。
また、本発明の請求項19に記載の画像投射装置によれば、請求項18記載の画像投射装置において、前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとしたので、人の目に対して危険な領域内で観察しようとしても、送風部から噴出される空気により目をあけるのが困難になるので、より安全性を向上させることができるとともに、さらなる装置の小型化を実現することができる効果がある。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の画像投射装置100の構成図である。
図1において、画像投射装置100は、レーザ光を投射する画像投射手段101と、画像投射手段101から出射されたレーザ光を最初に折り曲げる第1の折り返しミラー102と、第1の折り返しミラー102を介して投射レンズから出射されたレーザ光をスクリーンに反射させる第2の折り返しミラー103と、折りたたみ式の保持枠106と筐体105とからなるものである。
画像投射手段101は、好ましくはレーザ光源と、液晶パネルやマイクロミラーアレイなどの2次元の光変調素子と投影レンズとからなる。あるいは、画像投射手段101はレーザ光源と1次元の光変調素子と集光レンズと光走査素子とからなっても良い。
次に、1次元または2次元空間光変調素子により空間変調を行う画像投射手段101について図2、図3を用いて説明する。
図2は、2次元空間光変調素子により空間変調を行う画像投射手段101の構成を示す図である。
図2において、画像投射手段101は、青色レーザ201、赤色レーザ202、及び緑色レーザ203と、ロッドインテグレータ219a〜219cと、レンズ221a〜221cと、空間変調素子222a〜222cと、色合成プリズム223と、投射レンズ215とからなるものである。
青色レーザ201、赤色レーザ202としては好適には半導体レーザが利用可能であり、緑色レーザ203は、好適には第2高調波発生を用いた固体レーザが用いられる。ロッドインテグレータ219a〜219cは、直方体のガラス部材からなっている。空間光変調素子222a〜222cは、2次元の空間光変調素子であり、本実施の形態1では、透過型液晶パネルとする。色合成プリズム223は、青色レーザ201から出射したレーザ光と赤色レーザ202から出射したレーザ光を反射するとともに、緑色レーザ203から出射したレーザ光は透過して、青、赤、緑のレーザ光を合成する。
青色レーザ201から出射するレーザ光の受ける作用と、赤色レーザ202及び緑色レーザ203から出射するレーザ光の受ける作用とは同種のものであるので、図において青色レーザ203から出射するレーザ光についてのみ説明し、他のレーザについては説明を省略する。青色レーザ201から出射したレーザ光はロッドインテグレータ219aに入射する。ロッドインテグレータ219aに入射したレーザ光がロッドインテグレータ219内で反射を繰り返すことにより、ロッドインテグレータ出射端面では均一な光量分布が得られる。ロッドインテグレータ219aからレンズ221aを介して発散光のレーザ光が空間光変調素子222aに照射されることで、均一な照明光が得られる。空間光変調素子222aで変調されたレーザ光は色合成プリズム223、及び投射レンズ215を透過してスクリーン107に結像される。
図3は、1次元空間光変調素子により空間変調を行う画像投射手段101の構成を示す図である。
図3において、画像投射手段101は、レーザ光源301とレンズ302と1次元の空間光変調素子303とレンズ304と走査手段305とからなるものである。
また、1次元の空間光変調素子303は、垂直方向に線状に光変調素子が整列しており、走査手段305は、例えばガルバノミラーを用いている。
レーザ光源301から出射したレーザ光はレンズ302により発散光のレーザ光が1次元空間光変調素子303に照明される。1次元空間光変調素子303によって変調されたレーザ光はレンズ304により図示しないスクリーン上に結像される。スクリーン上では垂直な方向の1次元空間光変調素子303の像が平行に走査されることで2次元の像が得られることとなる。
このように、本実施の形態1の画像投射装置における画像投射手段101は、1次元または2次元空間光変調素子で変調された光を投射レンズにより拡大投影するものであるが、レーザ光出力は画像投射手段101からの距離が長くなるほど弱くなるので、当該画像投射装置において、安全な距離でのみ人がレーザ光を観察できるような構成が可能となる。
また、上記のように、発散光を利用する画像投射装置において、コリメートされたレーザ光が目に入っても、目の回避行動により安全を確保できる上限のレーザ光出力は1mWである。目の瞳径は個人差や周囲の明るさにも影響されるがほぼ7mmと考えてよい。
従って、画像投射手段の投射レンズから瞳までの距離をL(mm)とすると、瞳が投射レンズに対して張る立体角は38.4/(L×L)となり、投射レンズから前記立体角に放出されるレーザ光が1mW未満であれば安全である。
本実施の形態1では、画像投射手段101から第2の折り返しミラー103までの距離は、画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくなるよう設定しており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離であり、これにより、画像が投影されている位置から画像投射装置100を観察した場合にはクラス2公称眼障害距離よりも離れた位置からの観察になり、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる。また、図1に示すように、第2の折り返しミラー103を所定の角度で保持する折りたたみ式の保持枠106を設け、また、筐体105と保持枠106とを合わせて、画像投射手段101と第2の折り返しミラー103との間の光路を囲繞する枠を形成していることにより、一般的なフロントプロジェクター等の画像投射装置のサイズから考えて、人が投射光104の側から第2の折り返しミラー103付近まで接近しても、折り返しミラー103と画像投射手段101との間に頭を入れてレーザ光を観察するのは困難なので、折り返しミラー103よりも遠い位置でレーザ光を観察することになり、このときは人の回避行動により、目への障害を防ぐことができる。また、画像投射装置を使用しない場合には保持枠106を折りたたんで、折り返しミラー103を筐体105に接触させておくことができる。また、保持枠106の大きさを人の頭部が入らないような大きさとすることにより、頭部の挿入がより困難となり、さらに安全性が向上する。
さらに、検知手段として、図4の画像投射装置400に示すように、出射した光を第2の折り返しミラー103で反射して再度、受光するような光スイッチ401を筐体105内部に設けてもよく、これにより、折り返しミラー103の内側へ物体が侵入したとき、光スイッチ401から出射した光は、折り返しミラー103に反射されず、受光できなくなるため、物体の侵入を検知することできる。また、光スイッチ401は、物体の侵入を検知したとき、レーザ出力を低下させるようにすることにより、さらに安全性を向上することができる。
さらに、本実施の形態1に係る画像投射装置の第1の折り返しミラーの形状を、図5の画像投射装置500に示すように、凸面形状の第1の折り返しミラー502としてもよく、これにより、投射レンズからの投影光の拡がり角を大きくできるので、レーザ光のエネルギーが短距離で安全なレベルまで下がり、その結果、装置のさらなる小型化を図ることができる。
以上のように、本発明の実施の形態1に係る画像投射装置は、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン107上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段101と、該画像投射手段101と前記スクリーン107との間に設けられ、前記画像投射手段101から出射したレーザ光を最初に折り曲げる第1の折り返しミラー102と、第1の折り返しミラー102を介して画像投射手段101から出射したレーザ光をスクリーン107に反射させる第2の折り返しミラー103とを有する画像投射装置であって、第2の折り返しミラー103と該投射レンズとの距離が該投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくするようにしたので、画像が投影されている位置から画像投射装置を観察した場合には1mW未満のレーザ光の観察、すなわちクラス2公称眼障害距離より離れた位置からの観察になり、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる。
さらに、第2の折り返しミラー103と画像投射手段との間の光路を囲繞するように保持枠106及び筐体105を設けたので、人の目に対して危険な領域内に頭を入れて観察することが困難になるので、より安全性を高めることができる。
なお、本実施の形態1では、第2の折り返しミラー103と画像投射手段101との間に頭を入れることを困難にするために、画像投射手段101から第2の折り返しミラー103までの距離を、画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離よりも大きくなるよう設定する例について説明したが、画像投射手段101と折り返しミラー103との間に頭部を挿入できる間隙ができる場合には、間に1つまたは複数の折り返しミラーを追加して頭部の挿入を困難にしても良いし、画像投射手段101と折り返しミラー103との間を囲繞するような枠を別途設けても良い。
また、本実施の形態1では折り返しミラーを第1及び第2の2つの折り返しミラーとしたが、その数に限りはなく、n個(nは1以上の整数)の折り返しミラーにするとよい。
また、本実施の形態1では第1の折り返しミラーを凸形状とした例について説明したがこれに限るものではなく、n個の折り返しミラーのうち、いずれか1つあるいは複数の折り返しミラーを凸形状としてもよい。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2の画像投射装置の構成図であり、図1と同一のものについては同じ符号を用い、説明を省略する。また、本実施の形態2において、画像投射手段101は、1次元または2次元の空間光変調素子を用いており、図2、図3と同様の構成であるので、説明を省略する。
本実施の形態2に係る画像投射装置600は実施の形態1で説明した保持枠106の代わりに、規制板601を備えた点が実施の形態1と異なっている。
図6において規制板601は、好ましくは投射光104に対して透過率の高い透明アクリル板からなると共に、投射光104の光束断面積よりも大きいことが望ましい。また、第2の折り曲げミラーを所定の角度で保持するように設けられている。また、実施の形態1で説明した保護枠106と同様、折りたたみ式とし、また、筐体105と規制板601とを合わせて、画像投射手段101と第2の折り返しミラー103との間の光路を囲繞する枠を形成しており、画像投射装置を使用しない場合には、規制板601を折りたたんで、折り返しミラー103を筐体105に接触させておくことができる。
また、規制板601と画像投射手段101との距離は、実施の形態1で説明したように、画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくなるよう設定しており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離であり、これにより、画像が投影されている位置から画像投射装置100を観察した場合にはクラス2公称眼障害距離よりも離れた位置からの観察になり、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる。また、人が投射光104の側から画像投射手段101付近まで接近しても、規制板601があるため、人の目に対して危険な領域でレーザ光を観察するのは困難で、クラス2公称眼障害距離よりも遠い位置でレーザ光を観察することになり、このときは人の回避行動により、目への障害を防ぐことができる。
さらに図示しないセンサーを設けて規制板601の破壊もしくは移動を検知してレーザ光出力を下げるようにしてもよい。この場合、センサーは例えば、規制板に電極を設け、規制板が破壊されたとき、すなわち破壊により通電しなくなったときに規制板が破壊されたことを検出するようにしてもよい。また、ピエゾアクチュエータを用いて、一定の周波数で規制板601を振動させ、規制板の破壊あるいは接触により、振動周波数や振幅が変わったときに規制板が破壊されたことを検出するようにしてもよい。
また、実施の形態1で説明した保護枠106内に規制板を構成してもよく、これにより、規制板が破壊されたとしても、保護枠106により、規制板のあった位置と画像投射手段101との間に頭を入れてレーザ光を観察するのは困難なので、このときは人の回避行動により、目への障害を防ぐことができる。
さらに、本実施の形態1において、図5に示したように、第1の折り返しミラー102を、凸面形状の第1の折り返しミラー502としてもよく、これにより、投射レンズからの投影光の拡がり角を大きくできるので、レーザ光のエネルギーが短距離で安全なレベルまで下がり、その結果、装置のさらなる小型化を図ることができる。
以上のような本発明の実施の形態2に係る画像投射装置600によれば、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と該1次元または2次元空間変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン107上に投影し、該1次元または2次元空間変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段101と、該画像投射手段101と該スクリーン107との間に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板601とを有する画像投射装置であって、前記規制板601と前記画像投射手段101との距離が画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくするようにしたので、画像が投影されている位置から画像投射装置を観察した場合には1mW未満のレーザ光の観察になり、また、規制板601によりレーザ光路への人の接近を制限することができるので、必要最小限の装置規模で安全性を向上させることができる。
また、規制板に検知手段を設けることにより、規制板が破壊もしくは移動されても、検知手段によりレーザ出力が下げられるので、一層安全性を高めることができる。
また、保持枠内に規制板を構成するようにしたので、規制板が破壊されても、物理的に安全な距離を確保することができ、一層安全性の高めることができる。
なお、本実施の形態2では折り返しミラーを第1及び第2の2つの折り返しミラーとしたが、その数に限りはなく、n個(nは1以上の整数)の折り返しミラーにするとよい。
また、折り返しミラーを用いずに画像投射手段と規制板との間の光路を囲繞するように規制板及び筐体を設けるような構成としてもよい。
また、本実施の形態2では第1の折り返しミラーを凸形状とした例について説明したがこれに限るものではなく、n個の折り返しミラーのうち、いずれか1つあるいは複数の折り返しミラーを凸形状としてもよい。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3の背面投写型ディスプレイ装置の構成図である。
図7において、本実施の形態3に係る背面投写型ディスプレイ装置700は、そのレーザ光出射面がスクリーン710側に向いており、レーザ光を投射する画像投射手段701と、画像投射手段701から出射したレーザ光を画像投射手段701側へ折り曲げる第1の折り返しミラー707と、第1の折り返しミラー707により反射されたレーザ光をスクリーン710へ反射させ、画像投射手段701からのレーザ光をスクリーン710へ出射する第2の折り返しミラー708と、画像投射手段701からのレーザ光により画像を表示するスクリーン710と、これらを内蔵する筐体711とからなるものである。
本実施の形態3における画像投射手段701は、実施の形態1の画像投射手段101と同様に、好ましくはレーザ光源と、液晶パネルやマイクロミラーアレイなどの2次元の光変調素子と投影レンズとからなる。あるいは、画像投射手段701はレーザ光源と1次元の光変調素子と集光レンズと光走査素子とからなっても良い。また、1次元または2次元の空間光変調素子を用いた画像投射手段701の構成は、図2または図3で説明した画像投射手段101と同様の構成であるので、説明を省略する。
また、本実施の形態3において、スクリーン710は透過型スクリーンであり、画像投射手段701からのレーザ光は該透過型スクリーン710の観察面と反対側の面に投影され、該透過型スクリーン710により投射光709を散乱させる。
また、本実施の形態3の背面投射型ディスプレイ装置における画像投射手段701は、実施の形態1の画像投射手段101と同様、1次元または2次元空間光変調素子で変調された光を投射レンズにより拡大投影するものであるので、レーザ光出力は画像投射手段701からの距離が長くなるほど弱くなり、当該背面投射型ディスプレイ装置において、安全な距離でのみ人がレーザ光を観察できるような構成が可能となる。
本実施の形態3では、画像投射手段701から第1の折り返しミラー707までの距離は、実施の形態1で説明したように、画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくなるよう設定しており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離であり、これにより、スクリーン710が破壊されて、筐体711内部が観察可能となった場合でも、破壊されたスクリーン越しに筐体711内部に頭部を挿入することを考えると第1の折り返しミラー707以降の投射光709を観察するのは容易であるが、第1の折り返しミラー707と画像投射手段101との間に頭部を挿入するのは困難であり、目の回避行動により安全を確保できる距離以内でのレーザ光観察を抑制することができる。
さらに、図8の背面投写型ディスプレイ装置800に示すように、検知手段として、出射した光を第1の折り返しミラー707で反射して再度、受光するような光スイッチ801を筐体711内部に設けることにより、第1の折り返しミラー707の内側へ物体が侵入したとき、光スイッチ801から出射した光は、第1の折り返しミラー707に反射されず、受光できなくなるため、物体の侵入を検知することができる。また、光スイッチ801は、物体の侵入を検知したとき、レーザ出力を低下させ、これにより、さらに安全性を向上させることができる。
以上のように、本発明の実施の形態3に係る背面投写型ディスプレイ装置700は、透過型スクリーン710と、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と、前記透過型スクリーン710の観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段701と、該画像投射手段701と前記透過型スクリーン710との間に設けられ、前記画像投射手段701から出射したレーザ光を該画像投射手段の出射面側へ折り曲げる第1の折り返しミラー707、及び前記透過型スクリーン710にレーザ光を反射させる第2の折り返しミラー708を含む少なくとも2つの折り返しミラーとからなる背面投写型ディスプレイ装置であって、前記第1の折り返しミラー707と前記画像投射手段701との距離が該画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きく、かつ該画像投射手段701のレーザ光出射面が該スクリーン710側に向いているようにしたので、スクリーン710が破壊されて、筐体711内部が観察可能となった場合でも、破壊されたスクリーン710越しに筐体711内部に頭部を挿入することを考えると第1の折り返しミラー707以降の投射光709を観察するのは容易であるが、第1の折り返しミラー707と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのは困難であるので、目の回避行動により安全を確保できる距離以内でのレーザ光観察を抑制することができる。
なお、本実施の形態3では、画像投射手段701のレーザ光出射面をスクリーン側に向いているように構成したが、これに限るものではなく、例えば、図9の背面投写型ディスプレイ装置900に示すように、画像投射手段701を略鉛直下面に向いているように構成し、該画像投射手段701と第1の折り返しミラー707との距離を、該画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくすることにより、スクリーン710が破壊されて、筐体711内部が観察可能になった場合でも、第1の折り返しミラー707と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのがさらに困難になり、安全性をさらに向上することができる。
また、本実施の形態3では、画像投射手段701と第1の折り返しミラー707との距離を、該画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくすることにより、安全を確保するようにしたが、さらに、図10の背面投写型ディスプレイ装置1000に示すように、画像投射手段701と第1の折り返しミラー707との間の光路を囲繞するように構造体1001を設けてもよく、これにより、スクリーン710が破壊されて、筐体内部が観察可能になった場合でも、第1の折り返しミラー707と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのがさらに困難になり、安全性をさらに向上することができる。また、構造体1001の上部は第1の折り返しミラー707により反射された投射光709を透過するように透明アクリル等で構成するとよい。
(実施の形態4)
図11は本発明の実施の形態4の背面投写型ディスプレイ装置の構成図であり、図7と同様のものについては同じ符号を用い、説明を省略する。また、本実施の形態4において、画像投射手段701は、実施の形態3と同様、1次元または2次元の空間光変調素子を用いており、図2、図3の画像投射手段101と同様の構成であるので、説明を省略する。
本実施の形態4に係る背面投写型ディスプレイ装置1100は実施の形態3で説明した背面投写型ディスプレイ装置700に規制板1112を備えた点が実施の形態3と異なっている。
図11において規制板は、好ましくは投射光709に対して透過率の高い透明アクリル板からなると共に、投射光709の光束断面積よりも大きいことが望ましい。また、規制板1112と画像投射手段701との距離は、実施の形態1で説明したように、画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくなるよう設定しており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離であり、これにより、スクリーン710が破壊されて、筐体内部が観察可能となった場合でも、破壊されたスクリーン710越しに筐体711内部に頭部を挿入することを考えると、第1の折り返しミラー707以降の投射光709を観察するのは容易であるが、規制板1112と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのは困難であるので、目の回避行動により安全を確保できる距離以内でのレーザ光観察を抑制することができる。
さらに図示しないセンサーを設けて規制板1112の破壊もしくは移動を検知してレーザ光出力を下げるようにしてもよい。この場合、センサーは例えば、規制板1112に電極を設け、規制板が破壊されたとき、すなわち破壊により通電しなくなったときに規制板が破壊されたことを検出するようにするとよい。また、ピエゾアクチュエータを用いて、一定の周波数で規制板1112を振動させ、規制板1112の破壊あるいは接触により、振動周波数や振幅が変わったときに規制板が破壊されたことを検出するようにしても良い。
以上のような本発明の実施の形態4に係る背面投写型ディスプレイ装置1100によれば、透過型スクリーン710と、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段701と、該画像投射手段701から出射するレーザ光の光路中に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板1112とからなる背面投写型ディスプレイ装置であって、該規制板1112と前記画像投射手段701との距離が該画像投射手段701の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくするようにしたので、スクリーン710が破壊されて、筐体711内部が観察可能となった場合でも、破壊されたスクリーン710越しに筐体711内部に頭部を挿入することを考えると第1の折り返しミラー707以降の投射光709を観察するのは容易であるが、規制板1112と画像投射手段701との間に頭部を挿入してレーザ光を観察するのは困難であるので、目の回避行動により安全を確保できる距離以内でのレーザ光観察を抑制することができる。
また、規制板1112に検知手段を設けることにより、規制板が破壊もしくは移動されても、検知手段によりレーザ出力が下げられるので、一層安全性を高めることができる。
なお、本実施の形態4では、第1の折り曲げミラー707及び第2の折り曲げミラー708の2つの折り曲げミラーを用いた例について説明したが、これに限るものではなく、例えば、第2の折り曲げミラー708のみを備えた構成とし、規制板1112と前記画像投射手段101との距離を該画像投射手段101の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも大きくするとともに、画像投射手段101からのレーザ光を直接規制板1112に出射するような構成にしてもよい。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係る画像投射装置は、目の回避行動により安全な距離を確保するために、当該画像投射装置から可視光を照射するようにしたものである。
図12は、本発明の実施の形態5に係る画像投射装置を示す図である。
図において、画像投射装置1200は、実施の形態1〜4における画像投射手段101、701と同様、レーザ光源と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元の空間変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなるものであり、発散光を利用している。これらの構成は、図2または図3の画像投射手段101と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態5に係る画像投射装置1200の投射口近傍には、可視光照射部としてLED1201a〜1201hが設けられており、LED1201a〜1201hからは投射レンズ前部、すなわち投射方向に向けて非コヒーレントな可視光が照射されている。
本実施の形態5の画像投射装置1200は、実施の形態1〜4と同様、1次元または2次元空間光変調素子で変調された光を投射レンズにより拡大投影するものであるので、レーザ光出力は画像投射装置1200からの距離が長くなるほど弱くなり、当該画像投射装置において、安全な距離でのみ人がレーザ光を観察できるような構成が可能となる。
本実施の形態5において、LED1201a〜1201hからの可視光は、実施の形態1で説明したように、画像投射装置1200の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも離れた空間中に集光するように設定されており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離である。また、可視光の強さは、人が投射レンズに近づいたときに、投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも離れた空間中で投射レンズを目視できないくらいの強さにするとよい。
また、LED1201a〜1201hは、投射レンズの周囲から、一旦投射レンズの前部で交差した後スクリーンの投影画像周縁部に到達するように放射される。
以上のような本発明の実施の形態5に係る画像投射装置1200によれば、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン1202上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとを有する画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lよりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から非コヒーレントな可視光を照射する可視光照射部1201a〜1201hを備えたので、画像が投影されている位置から画像投射装置に近づこうとしても、LED1201a〜1201hによる可視光の照射により目視することができないので、クラス2公称眼障害距離以内の距離で投射レンズを観察することを防ぐことができ、安全な画像投射装置を提供することができる。また、折り返しミラーや筐体を用いることなく、近距離での投射レンズの観察を防ぐことができるので、さらなる装置の小型化を実現することができる。
なお、本実施の形態5に係る画像投射装置の可視光照射部は、実施の形態1〜4における画像投射装置と組み合わせても有効であるのは言うまでもない。
また、本実施の形態5に係る画像投射装置の可視光照射部は、非コヒーレント光源として、直接発光のLED以外に、LED光で蛍光体を励起する光源や、ハロゲンランプ、キセノンランプなどを用いることも可能である。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係る画像投射装置は、目の回避行動により安全な距離を確保するために、当該画像投射装置から空気を噴出するようにしたものである。
図13は、本発明の実施の形態6に係る画像投射装置を示す図である。
図において、画像投射装置1300は、実施の形態1〜4における画像投射手段101、701と同様、レーザ光源と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元の空間変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなるものであり、発散光を利用している。これらの構成は、図2または図3の画像投射手段101と同様であるので説明を省略する。本実施の形態5に係る画像投射装置の内部には、送風部としてファン1301が設けられており、ファン1301からは投射レンズ前部、すなわち投射方向に向けて空気が噴出されている。
本実施の形態6の画像投射装置1300は、実施の形態1〜4と同様、1次元または2次元空間光変調素子で変調された光を投射レンズにより拡大投影するものであるので、レーザ光出力は画像投射装置1300からの距離が長くなるほど弱くなり、当該画像投射装置において、安全な距離でのみ人がレーザ光を観察できるような構成が可能となる。
本実施の形態6において、ファン1301からの空気は、実施の形態1で説明したように、画像投射装置1300の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも離れた空間中に噴出するように設定されており、すなわちこれは、人間がまぶしい光を見た時のまばたき反射を含む回避行動によって安全性を確保することができるクラス2公称眼障害距離以上の距離である。また、噴出される空気の強さは、人が画像投射装置に近づいたときに、投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lよりも離れた空間中で投射レンズを目視できないくらいの強さにするとよい。
また、ファン1301は、その空気流により装置内の冷却を兼ねるように構成してもよい。
以上のような本発明の実施の形態6に係る画像投射装置によれば、レーザ光源(301または201〜203)と、該レーザ光源から出射したレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子(303または222a〜222c)と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置の投射レンズから立体角38.4/(L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lよりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から空気を噴出する送風部1301を備えたので、画像が投影されている位置から画像投射装置に近づこうとしても、ファン1301による空気の噴出により目視することができないので、クラス2公称眼障害距離以内の距離で画像投射装置を観察することを防ぐことができ、安全な画像投射装置を提供することができる。また、折り返しミラーや筐体を用いることなく、近距離での投射レンズの観察を防ぐことができるので、さらなる装置の小型化を実現することができる。
なお、本実施の形態に係る画像投射装置の送風部は、実施の形態1〜4における画像投射装置と組み合わせても有効であるのは言うまでもない。
本発明にかかる画像投射装置と背面投写型ディスプレイ装置はクラス2公称眼障害距離以内でのレーザ光観察を抑制する構造を備えることにより安全性を高めた画像投射装置と背面投写型ディスプレイ装置として有用である。
図1は、本発明の実施の形態1における画像投射装置の構成図である。 図2は、2次元空間光変調素子を用いた画像投射手段の構成図である。 図3は、1次元空間光変調素子を用いた画像投射手段の構成図である。 図4は、実施の形態1における画像投射装置に光スイッチを設けた図である。 図5は、実施の形態1における画像投射装置の第1の折り曲げミラーを凸面形状とした図である。 図6は、本発明の実施の形態2における画像投射装置の構成図である。 図7は、本発明の実施の形態3における背面投写型ディスプレイ装置の構成図である。 図8は、実施の形態3における背面投写型ディスプレイ装置に光スイッチを設けた図である。 図9は、実施の形態3における背面投写型ディスプレイ装置の画像投射手段のレーザ光出射面を略鉛直下面に向けた例を示す図である。 図10は、実施の形態3における背面投写型ディスプレイ装置の画像投射手段に構造体を設けた図である。 図11は、実施の形態4における背面投写型ディスプレイ装置の構成図である。 図12は、実施の形態5における画像投射装置の構成図である。 図13は、実施の形態6における画像投射装置の構成図である。
符号の説明
100、400、500、600、1200、1300 画像投射装置
101、701 画像投射手段
102、502、707 第1の折り返しミラー
103、708 第2の折り返しミラー
104、709 投射光
105、711 筐体
106 保持枠
107、710 スクリーン
201 青色レーザ
202 赤色レーザ
203 緑色レーザ
215 投射レンズ
219a〜219c ロッドインテグレータ
221a〜221c レンズ
222a〜222c 2次元の空間変調素子
223 色合成プリズム
301 レーザ光源
302、304 レンズ
303 1次元の空間変調素子
305 走査手段
306 レーザ光
401、801 光スイッチ
601、1112 規制板
700、800、900、1000、1100 背面投写型ディスプレイ装置
1001 構造体
1201a〜1201h LED
1301 ファン

Claims (19)

  1. レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、
    前記画像投射手段と前記スクリーンとの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を前記スクリーンに反射させる第n(nは1以上の整数)の折り返しミラーを含む、n個の折り返しミラーとを有する画像投射装置であって、
    前記第nの折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きい、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  2. 請求項1記載の画像投射装置において、
    前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとした、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  3. 請求項1記載の画像投射装置において、
    前記画像投射手段と前記第nの折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように枠を設けた、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  4. 請求項1記載の画像投射装置において、
    前記n個の折り返しミラーのうち、少なくとも1つの折り返しミラーの形状を凸面とした、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  5. レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、
    該画像投射手段と該スクリーンの間に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する画像投射装置であって、
    前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きい、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  6. 請求項5記載の画像投射装置において、
    前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとした、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  7. 透過型スクリーンと、
    レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、
    前記画像投射手段と該透過型スクリーンの間に設けられ、前記画像投射手段から出射したレーザ光を該画像投射手段の出射面側へ折り曲げる第1の折り返しミラー、及び前記透過型スクリーンにレーザ光を反射させる第2の折り返しミラーを含む少なくとも2つの折り返しミラーとを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、
    前記第1の折り返しミラーと前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きく、かつ該画像投射手段のレーザ光出射面が前記透過型スクリーン側に向いている、
    ことを特徴とする背面投写型ディスプレイ装置。
  8. 請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、
    前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとした、
    ことを特徴とする背面投写型ディスプレイ装置。
  9. 請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、
    前記画像投射手段のレーザ光出射面は略鉛直下面に向いている、
    ことを特徴とする背面投写型ディスプレイ装置。
  10. 請求項7記載の背面投写型ディスプレイ装置において、
    前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けた、
    ことを特徴とする背面投写型ディスプレイ装置。
  11. 請求項9記載の背面投写型ディスプレイ装置において、
    前記画像投射手段と前記第1の折り返しミラーとの間の光路を囲繞するように、構造体を設けた、
    ことを特徴とする背面投写型ディスプレイ装置。
  12. 透過型スクリーンと、
    レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射された発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、前記透過型スクリーンの観察面と反対側の面に、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光を投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射手段と、
    前記画像投射手段から出射するレーザ光の光路中に設けられ、該レーザ光路への人の接近を制限する規制板とを有する背面投写型ディスプレイ装置であって、
    前記規制板と前記画像投射手段との距離が前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離よりも大きい、
    ことを特徴とする背面投写型ディスプレイ装置。
  13. 請求項12に記載の背面投写型ディスプレイ装置において、
    前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離を、前記投射レンズから立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mWとなる距離Lとした、
    ことを特徴とする背面投写型ディスプレイ装置。
  14. 請求項1乃至6のいずれかに記載の画像投射装置において、
    前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えた、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  15. 請求項7乃至13のいずれかに記載の背面投写型ディスプレイ装置において、
    前記画像投射手段のクラス2公称眼障害距離以内に物体が侵入することを検知する検知手段を備えた、
    ことを特徴とする背面投写型ディスプレイ装置。
  16. レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、
    該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から非コヒーレントな可視光を照射する可視光照射部を備えた、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  17. 請求項16記載の画像投射装置において、
    前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、該画像投射装置から立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとした、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  18. レーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射した発散光のレーザ光を空間変調する1次元または2次元空間光変調素子と、該1次元または2次元空間光変調素子によって空間変調されたレーザ光をスクリーン上に投影し、該1次元または2次元空間光変調素子の像を結像する投射レンズとからなる画像投射装置において、
    該画像投射装置から出射した光路中で、かつ該画像投射装置のクラス2公称眼障害距離よりも該画像投射装置から離れた空間中に投射口近傍から空気を噴出する送風部を備えた、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  19. 請求項18記載の画像投射装置において、
    前記画像投射装置のクラス2公称眼障害距離を、該画像投射装置から立体角38.4/(4×π×L×L)に放出される光出力が1mW未満となる距離Lとした、
    ことを特徴とする画像投射装置。
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