JPWO2006134808A1 - 塗装物品 - Google Patents

塗装物品 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006134808A1
JPWO2006134808A1 JP2007521252A JP2007521252A JPWO2006134808A1 JP WO2006134808 A1 JPWO2006134808 A1 JP WO2006134808A1 JP 2007521252 A JP2007521252 A JP 2007521252A JP 2007521252 A JP2007521252 A JP 2007521252A JP WO2006134808 A1 JPWO2006134808 A1 JP WO2006134808A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coated article
article according
resin
mass
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007521252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4748159B2 (ja
Inventor
康史 米井
康史 米井
太郎 黒田
太郎 黒田
平良 繁治
繁治 平良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2007521252A priority Critical patent/JP4748159B2/ja
Publication of JPWO2006134808A1 publication Critical patent/JPWO2006134808A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4748159B2 publication Critical patent/JP4748159B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D133/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D133/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C09D133/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, the oxygen atom being present only as part of the carboxyl radical
    • C09D133/062Copolymers with monomers not covered by C09D133/06
    • C09D133/066Copolymers with monomers not covered by C09D133/06 containing -OH groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

タバコのタール成分の付着の防止に特に有効な塗装物品を提供する。電気絶縁性基材の塗装物品表面の摩擦帯電量を絶対値で0〜200Vに調整した塗装物品により、タバコのタール成分の付着を防止する。

Description

本発明は、タバコのタール成分の付着を効果的に防止できる塗装物品、塗料組成物および付着防止方法に関する。
汎用のプラスチック成形品やゴム成形品は通常、電気絶縁性の表面を有している。そうした電気絶縁性物品は、摩擦やその他の原因により容易に帯電しやすく、またその帯電状態が継続するため、塵や粉塵が付着しやすい。そこで、物品の表面抵抗率を下げることにより帯電しにくくしたり、帯電しても容易に除電(アース)しやすくしたりすることが行われている。物品の表面抵抗率を下げる方法としては帯電防止剤を使用する方法(特開昭54−10343号公報、特開昭63−275674号公報、特開平4−108846号公報、特開平7−150130号公報および特開2002−363545号公報)が一般的である。
そのほか、汚れを防止する方法として、加水分解性シリケートやコロイダルシリカ、親水性樹脂などの親水性材料を使用して表面に親水性領域を部分的に形成する方法(特開2000−229984号公報および特開2001−181509号公報)なども知られている。
本発明者は、各種の帯電防止剤や親水性材料を検討し、汚れの付着の度合いを精査したところ、いわゆるハウスダストである塵や粉塵については表面抵抗率を1012Ω以下に下げれば有効であるが、タバコのタール成分(ヤニと呼ばれている成分)の付着による汚れ(黄色く変色する)は表面抵抗率に必ずしも依存しないことを発見した。
すなわち本発明の主たる課題は、タバコのタール成分の付着の防止に特に有効な塗装物品や防止方法を提供することにある。
また本発明のさらなる課題は、周囲環境に依らず、タバコのタール成分の付着の防止効果が安定して得られる塗装物品および塗料組成物を提供することにある。
上記の知見に基づき、本発明者が検討を続けた結果、タール成分については物品の表面抵抗率よりも摩擦による帯電量が重要なファクターとなっていることを見出し、さらに摩擦による帯電量を特定の範囲に調整することにより、意外にも埃付着防止が出来るといわれている表面抵抗率の範囲(1012Ω以下)を超える大きな表面抵抗率の表面(絶縁性)であってもタール成分の付着を防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、電気絶縁性基材の表面に塗膜が設けられている塗装物品であって、該塗装物品の摩擦帯電量の絶対値が0〜200Vの範囲である塗装物品に関する。
また本発明は、電気絶縁性基材の塗装物品表面の摩擦帯電量を絶対値で0〜200Vに調整してタバコのタール成分の付着を防止する方法にも関する。
実施例1〜5で採用したタール成分付着防止性試験(主流煙)に用いる防汚試験装置の概略図である。 実施例6で採用したタール成分付着防止性試験(副流煙)に用いる防汚試験装置の概略図である。
本発明において、塗装物品の摩擦帯電量の絶対値を0〜200Vの範囲に調整することによってタール成分の付着が防止できる理由については明らかではないが、表面抵抗率が埃の付着防止ができるといわれている1012Ωを超える帯電性の塗装物品でも塗装物品の摩擦帯電量の絶対値を0〜200Vの範囲に調整することによってタール成分の付着が防止できることは予測を超えるものである。
また、本発明における摩擦帯電量は電気絶縁性基材と塗膜とからなる塗装物品全体の摩擦帯電量である。たとえば、基材が導電性の金属基材である場合は、摩擦によって発生した電荷は金属基材から容易に除電されるので、もともと埃や粉塵が付着しにくく、タール成分も付着しにくいものであり、防汚処理の要求が弱いものである。
本発明は、埃や粉塵、タバコのタール成分などが付着し、除去も容易ではない電気絶縁性の材料を基材とする物品(電気絶縁性の材料で塗装、あるいはライニングなどで被覆された材料も含む)の防汚を塗膜の形成により達成した発明である。
本発明が対象とする電気絶縁性基材の材料としては、一般のプラスチック成形や塗装、ライニングに使用されている疎水性のポリマーまたはゴムであり、特にタバコの煙に触れる機会の多い場所に設置される物品に使用されている基材に対して有効である。
そうした電気絶縁性の材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン(高耐衝撃ポリスチレン(HIPS)も含む)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリル樹脂、天然ゴム、ポリ塩化ビニル(軟質、硬質)、ポリメタクリレート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、フェノール樹脂、メラミン樹脂(尿素樹脂)、エポキシ樹脂、フッ素樹脂などがあげられる。これらのうちABS樹脂や高耐衝撃ポリスチレン(HIPS)、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂などが、特に家庭電化製品やOA機器製品等のハウジングや外装に使用されており、これらの基材の汚染付着防止に好ましく適用される。
また、上記のとおり、導電性の基材でも本発明の塗装を施した塗装物品の防汚性は向上するが、電気絶縁性の基材の防汚性への要請が強い。本発明の塗装物品の効果が顕著に奏される基材としては、摩擦帯電量の絶対値が200Vを超える量、さらには500Vを超える量、特に1000Vを超える量の基材である。たとえば高耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)の摩擦帯電量は約1000V以上である。
本発明において、塗膜は基材上にバインダー樹脂成分と摩擦帯電量調整剤を含む塗料組成物を塗装することによって形成される。
まず、本発明の塗膜を形成するために好適な塗料組成物について説明するが、本発明の塗装物品はかかる塗料組成物により形成された塗膜を有するものに限定されるものではない。
塗料組成物は反応性の面から、硬化性樹脂をバインダー樹脂成分として含む硬化性塗料組成物と熱可塑性樹脂をバインダー樹脂成分とする熱可塑性塗料組成物に分けられる。
塗料組成物用のバインダー樹脂成分としての硬化性樹脂(以下、1液型硬化性樹脂または硬化触媒や硬化剤を含む2液型硬化性樹脂などを併せて「硬化性樹脂」という)としては、2液ポリウレタン樹脂系・イソシアネート硬化型(ポリオール成分として、ポリエステル、アクリル、フッ素樹脂、塩素化PP変性アクリル樹脂など)、シラノール基またはアルコキシシリル基含有湿気硬化型(ベース樹脂は、シリコン、ポリエステル、アクリル、フッ素樹脂などで、硬化剤または硬化触媒として、酸、塩基、有機金属を使用するもの、3級アミノ基含有樹脂を主剤として、これにエポキシ基とアルコキシシリル基を含有した硬化剤を使用するものなど)、湿気硬化型ポリウレタン樹脂型、アクリル樹脂/キレート硬化型、2液型エポキシ樹脂系またはアミンもしくはポリアミド樹脂硬化型(ビスフェノール型エポキシまたはエポキシペンダントアクリル)、アミノ基含有樹脂系エポキシ硬化型、エネルギー線(UV、EB)硬化型、油変性アルキド樹脂型などの樹脂があげられる。これらの中でも、プラスチック用に使用する場合は、基材を侵さない溶剤としてアルコール系溶剤を入れることが好ましく、アルコールにより硬化が阻害されない硬化系として、特にアルコキシシリルを含有した硬化性樹脂が好ましく使用される。
塗料組成物用のバインダー樹脂成分としての熱可塑性樹脂としては、セルロース系(ニトロセルロース、アセチルセルロースなどのセルロース誘導体とその他の固体状樹脂との配合など)、ビニル系(塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、その他の塩化ビニル共重合樹脂、塩化ビニリデンの単独または共重合樹脂など)、アクリル系(アクリル酸およびそのエステル類、ならびにメタクリル酸およびそのエステル類など、あるいはその他のビニル化合物との共重合樹脂など)、ゴム系(変性ポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン、塩素化ゴム、環化ゴムなど)、酒精ニス(ラックまたはコパール樹脂に、ロジン、エステルガム、アルコール可溶性アルキド樹脂を配合したものなど)、あるいはこれらの2種以上の組み合わせがあげられる。
タバコのタール成分の塗膜への浸透を抑える点から硬化性塗料組成物が好ましい。すなわちタバコのタール成分の塗膜表面から内部への浸透を防止する観点からは、塗膜表面が硬くかつ緻密であることが好ましい。さらに硬いだけであってもタール成分により膨潤するような塗膜であれば結果としてタール成分の浸入を許してしまうので、構造的にも緻密でしっかりしたものが有利である。そうした構造は、たとえば硬化性樹脂を架橋させて架橋構造を形成させ、硬化物とすることにより実現できる。さらに、硬化性樹脂のTgも高いことが望ましい。
塗膜硬度が高く緻密性も高い場合、たとえば湿気の多い環境(梅雨や夏場、多数の人が集まる場所、水蒸気を発生させる場所、換気が少ない部屋での喫煙場所、厨房、浴室、脱衣所など)でのタバコのタール成分の付着を大幅に抑制できる。
また、上記硬化性樹脂の1種または2種以上と熱可塑性樹脂の1種または2種以上を併用してもよい。特に、塗料用バインダー樹脂成分として硬化性樹脂に加えて、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂をブレンドするときは、ポリスチレン(たとえばHIPSなど)などの難接着性樹脂への接着性が向上する。しかし、上記のように塗膜の緻密さも要求されるため、硬化性樹脂の硬化物の割合は、バインダー樹脂成分の50質量%以上、さらには70質量%以上であることが好ましい。熱可塑性樹脂の観点からは、接着性の向上効果を得るためには1質量%以上、さらには5質量%以上、特に10質量%以上であることが好ましい。これらの点から、バインダー樹脂成分は硬化性樹脂70〜99質量%と熱可塑性樹脂1〜30質量%からなることが特に好ましい。また硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との組合せとしては、上記の理由からアルコキシシリル基含有硬化性樹脂と熱可塑性アクリル樹脂の組合せが好ましい。
これらのバインダー樹脂成分だけでは塗装物品の摩擦帯電量を0〜200V(絶対値)にすることはできず、塗料組成物に摩擦帯電量調整剤を加える必要がある。
そうした摩擦帯電量調整剤としては、塗膜形成後も長期間塗膜中に残存する材料が好ましく、たとえば親水性シリカ(コロイダルシリカ、ヒュームドシリカなど)、加水分解性基を有する有機金属化合物(シリケート化合物など)、界面活性剤系帯電防止剤(カチオン系、非イオン系、両性系、アニオン系など)、フィラー系帯電防止剤(導電性マイカ系などの金属、導電性カーボン系など)、高分子系帯電防止剤(ポリエーテル系、4級アンモニウム系、スルホン酸系、ベタイン系、電荷移動結合体型など)、導電性酸化物ゾル(アンチモン系など)、イオン性液体(フッ素アルキルリチウム塩系など)、金属および半導体微粒子(金、銀、酸化錫など)の1種、またはこれらの2種以上の組み合わせがあげられる。
コロイダルシリカとしては、数平均粒子径が10〜100nm程度の疎水性表面処理がなされていないものが好ましい。配合量(固形分)は、バインダー樹脂(固形分)100質量部に対して10〜100質量部が好ましい。上限は、好ましくは60質量部、さらには50質量部が望ましい。多く配合しすぎると塗料中への分散不良が起こり、塗料が増粘したり、塗膜に濁りが生じたりすることがある。下限は10質量部であり、バインダー樹脂や基材の種類にもよるが、少なすぎると摩擦帯電量が200V(絶対値)を超えることになる。なお、疎水性表面処理されたコロイダルシリカを配合するときは、かえって摩擦帯電量が上昇してしまうので注意を要する。
加水分解性基を有するシリケート化合物としては、特開2000−229984、特開平8−12921などに記載の化合物が利用でき、なかでもメチルシリケート(三菱化学(株)製のMs51,Ms56、Ms57など)、エチルシリケート(コルコート社製のEt28,Et−40,Et−48など)、ブチルシリケート、プロピルシリケート、フッ素シリケート(ダイキン工業(株)製のゼッフルGH700など)があげられる。配合量(固形分)は、バインダー樹脂(固形分)100質量部に対して1〜50質量部が好ましい。上限は、好ましくは20質量部、さらには15質量部であり、多く配合しすぎると塗膜の機械的物性が低下することがある。下限は1質量部、さらには5質量部であり、バインダー樹脂や基材の種類にもよるが、少なすぎると摩擦帯電量が200V(絶対値)を超えることになる。また、シリケートについてもアミノシリコンなどの疎水性のシリコン化合物は、かえって摩擦帯電量が上昇してしまう場合があるので注意を要する。
高分子系帯電防止剤としては、導電性ユニットであるポリオキシエチレンユニット鎖などを主鎖に繰り返し単位でもつもの、またはビニル鎖などの非導電性ユニットを主鎖として、側鎖に導電性ユニットであるポリオキシエチレン鎖や4級アンモニウム塩、スルホン酸塩などの金属塩をもつ繰り返し単位を含むものなどがあげられる。これらは高分子量であるため、塗膜表面に濃縮されやすく、かつ表面に濃縮された後に塗膜中からのブリードアウトが少なく、摩擦帯電量の調整効果が持続する利点がある。
これらの中でも、側鎖に導電性ユニットと共に塗料用バインダー樹脂との相溶性ユニットを併せもつものが摩擦帯電量調整効果の再現性に優れており、たとえばビニル鎖を主鎖として4級アンモニウム塩とポリエステル鎖を両方併せもつ構造を繰り返し単位として含む高分子系帯電防止剤(後述する特開平7−150130号公報に記載されている高分子系帯電防止剤)が好ましい。
高分子系帯電防止剤としては、たとえば特開平7−150130号公報に記載されている高分子系帯電防止剤、特開2002−363545号公報に記載されているポリアミンポリアルコキシレート系の高分子系帯電防止剤などがあげられる。
特開平7−150130号公報に記載されている高分子系帯電防止剤は、
式(I):
Figure 2006134808
(式中、R1は2価の脂肪族炭化水素基;R2は水素原子またはメチル基;nは2〜200の整数;mは1〜8の整数)で示される繰返し単位(I)と、式(II):
Figure 2006134808
(式中、R3は水素原子またはメチル基;Xは4級アンモニウム塩、金属塩を有するイオン性残基)で示される繰返し単位(II)とからなり、(I)/(II)が重量比で10/90〜90/10である極限粘度が0.02以上の共重合体である。
本発明での摩擦帯電量調整剤としては、この共重合体のうち、(I)/(II)が重量比で50/50〜5/95、好ましくは30/70〜5/95、特に20/80〜10/90の範囲にあるものである。この範囲より(I)の割合が大きくなると帯電防止機能を持つ4級アンモニウム塩濃度が低下して、十分な帯電防止効果が得られなくなる傾向にある。一方、(II)の割合が大きくなると、帯電防止剤が表面に配向しにくくなるとともに、帯電防止剤が水に溶解しやすくなり、帯電防止効果の持続性が低下する傾向にある。
具体的には透明性、摩擦帯電量の再現性の点から、4級アンモニウム塩をもつ高分子系の帯電防止剤が好ましく、例示として、日本化成(株)製のニッカタイボー(商品名)などが好ましく例示できる。
特開2002−363545号公報に記載されているポリアミン化合物中にアミノ基にアキレンオキサイドが付加されてなるポリアミンポリアルコキシレート系の高分子系帯電防止剤も好適である。
高分子系帯電防止剤の配合量(固形分)は、バインダー樹脂(固形分)100質量部に対して10〜50質量部が好ましい。上限は、好ましくは30質量部、さらには20質量部であり、多く配合しすぎると塗膜の硬度や耐溶剤性などの物性が低下する傾向がある。下限は5質量部、さらには10質量部であり、バインダー樹脂や基材の種類にもよるが、少なすぎると摩擦帯電量が200V(絶対値)を超えることになる。
塗料組成物には、そのほか通常に使用される添加剤を配合してもよい。添加剤としては、たとえばレベリング剤、消泡剤、撥剤、撥水撥油剤、増粘剤、タレ防止剤、分散剤、抗菌剤、防藻剤、造膜助剤、HALS、紫外線吸収剤、防カビ剤、つや消し剤、皮張り防止剤、酸化防止剤、難燃剤、防錆剤、汚れ分解触媒(光触媒性チタン、光触媒性を有するアパタイトなど)、硬化触媒(酸、アミン、有機金属など)、有機顔料、無機顔料、充填剤、水溶性樹脂などがあげられる。ただし、塗装物品の摩擦帯電量(絶対値)が200Vを超えるようなものは控える。また、ブリードアウトしやすい低分子量の帯電防止剤(界面活性剤系など)も併用は可能であるが、帯電防止効果に持続性がなく、本発明においては本質的成分ではない。
塗料形態の面からは、大きく有機溶剤型塗料組成物、水性塗料組成物および粉体塗料組成物に分けられるが、本発明においてはいずれの塗料組成物でもよい。ただ、ポリスチレンなどの難接着性の電気絶縁性基材への接着性、乾燥性が良好な点から、有機溶剤型塗料組成物が好ましい。
有機溶剤型塗料組成物とするときは、溶剤として、たとえば酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤;トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;ジアセトンアルコール、イソプロピルアルコール、メタノール、イソブチルアルコールなどのアルコール系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA)などのグリコール系溶剤;ブチルセロソルブなどのセロソルブ系溶剤;ミネラルスピリットなどの石油系溶剤などの1種または2種以上の混合溶剤が用いられる。特に、基材がポリスチレンなどのプラスチック用には樹脂の溶剤として芳香族系溶剤や石油系溶剤が好ましく用いられるが、基材や塗膜が侵されて塗膜表面に浅いクラックが入る現象(クレージング)を防止するなどのためにアルコール系溶剤を一部配合することが望ましい。
以上の観点から、本発明で特に好適な塗料組成物としては、塗料用バインダー樹脂成分として硬化性樹脂を単独使用または熱可塑性樹脂と併用し、摩擦帯電量調整剤として高分子系帯電防止剤を必須とし、さらに硬化剤を配合した有機溶剤型の硬化性塗料組成物があげられる。配合割合は各成分についての説明で記載した範囲である。
硬化剤は使用する硬化性樹脂と硬化系に応じて公知の硬化剤から適宜選定すればよい。硬化剤の添加量については、樹脂の官能基に対して当量を配合するが、樹脂の官能基のばらつきを考慮して、当量より10〜50%多く配合してもよい。
かかる好適な硬化性塗料組成物には、さらに他の摩擦帯電量調整剤や添加剤を適宜配合してもよい。
また芳香族系溶剤にアルコール系溶剤を配合した硬化性塗料組成物において、摩擦帯電量調整剤として高分子系帯電防止剤を配合する場合、この高分子系帯電防止剤の塗膜表面への濃縮(偏在化)を促進する点から、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂および/またはPGMAなどのグリコール系の極性溶剤を配合することが好ましく、結果として、塗膜の表面抵抗率の低下効果の再現性が向上することが期待できる。熱可塑性樹脂の配合量は前記の範囲であり、グリコール系の極性溶剤の配合量は、塗料組成物中に含まれる有機溶剤全体の1質量%以上、さらには5質量%以上であり、プラスチック基材のクレージング防止や即乾性がよい点から30質量%以下、さらには20質量%以下であることが好ましい。
塗装方法は特に限定されず、塗料の形態に応じて従来公知の方法が採用できる。溶剤型塗料組成物の場合は、スプレー、ハケ、ローラ、カーテンフロー、ロール、ディップ、グラビアコーティング、バーコートが特に好適な塗膜を形成できる。
塗膜の膜厚は、通常1〜50μm、好ましくは5〜30μmである。
かくして得られる本発明の塗装物品は、摩擦帯電量が絶対値で0〜200V、すなわち−200V〜+200Vの範囲にある。塗装物品の摩擦帯電量(絶対値)で100V以下(−100V〜+100V)、さらには50V以下(−50V〜+50V)、特に0Vである。
本発明の塗装物品の表面抵抗率は必ずしもタバコのタール成分の付着防止には関係なく、1017Ω以下でよい。特に帯電防止性を有さないとされる1012Ωを超えた表面抵抗率、たとえば1013〜1017Ωでもタール成分の付着を防止できる。ただ、他の帯電した汚れ(埃や粉塵など)の付着を防止するためには、表面抵抗率を低くすることも有効である。
また、別の観点からは、塗装物品の表面の対水接触角が90度以下であることが、摩擦帯電量を低減できることから好ましい。好ましくは対水接触角が80度以下、さらには70度以下、特に60度以下である。
本発明の特徴は、タバコのタール成分の付着を長期間防止できることであり、この点で、ブリードアウトして耐久性が小さいと言われている界面活性剤などの低分子量の帯電防止剤を配合した塗料や成形品と異なる。したがって、本発明の塗装物品は、摩擦帯電量の絶対値が0〜200Vの状態を少なくとも180日以上、またさらには3年以上、特に10年以上維持するものである。
また、硬化性樹脂を含むバインダー樹脂成分と摩擦帯電量調整剤を用いる場合、湿気の多い環境(たとえば梅雨や夏場、多数の人が集まる場所、水蒸気を発生させる場所、換気が少ない部屋での喫煙場所、厨房、浴室、脱衣所など)やタバコの副流煙(煙草の先端から燃焼で発生した水分を多く含む煙)などの水分が多い環境下ではタール成分は付着しやすくなるが、特に塗膜の硬度や緻密性を高くした場合こうした水分が多い環境下でもタール成分の付着を抑制でき、さらに乾燥雰囲気(たとえば冬場の低温、低湿条件や、エアコンが効いた室内、空気の流れがあり水分が滞留し難い場所など)でのタバコのタール成分の付着やタバコの主流煙(フィルターなどを通すため比較的水分が少ない煙)のタール成分の付着を摩擦帯電量調整剤の存在により抑制できるため、周囲環境に依らず、タバコのタール成分の付着を大幅に抑制できる。
本発明の塗装物品は、タバコの煙が漂うか通過するような場所に使用される各種の物品(特に空気の流れを発生する部品を含む電気製品や換気ダクトを構成する部品の一部など)に好適である。たとえばつぎのような物品があげられるが、これらに限定されるものではない。
(1)空気調整関連の製品
空気調整機(エアコンディショナ)、空気清浄機、換気扇、換気ダクト。特に空気の給排気を行う部材の周囲や内部。
具体的には外部から見える部位が好ましく、たとえばエアコンディショナの外部ケーシング、フロントパネル、水平羽根など;空気清浄機のフロントパネル(フロントパネルが取り外し可能な場合はその内側)、外部ケーシングなど;換気扇の羽根、外部ケーシング、換気ダクトの外部ケーシングなどが例示できる。
(2)喫煙が許可された場所(部屋やコーナー、車両など)の周囲の部材
たとえば天井材、壁材、床材などが例示できる。
(3)喫煙が許可された場所に配置され得る製品
たとえば家具、各種家電製品、装飾品、照明器具などが例示できる。
つぎに実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本明細書において採用した測定方法は以下のとおりである。
(1)摩擦帯電量
温度18〜22℃、湿度30〜40RH%に調整された部屋を用意し、この中で、試験に用いる塗装板または基材を7×5cmの大きさに切断し、これをイオン交換水に10秒間浸漬させて、それまでの摩擦などによる帯電を除電させて帯電量の絶対値を50V以下にする。表面の水分を軽く拭き取った後、A4の大きさの厚紙に両面テープで貼り付ける。この場合、試験片同士が近づかないよう、最低1cm程度の間隔をあけることが好ましい。摩擦加重用の錘として、250ccのポリエステル製の瓶に水を入れて重量200gに調整した瓶の底に、JKワイパーティシュー150−S(株式会社クレシア製)を1枚取り、これを1/16に折って約6cm×6cmの大きさに折ったものを、ポリエステル瓶の底にティッシュ面が来るように貼り付けて、摩擦加重用の錘を作製する。この錘を用いて塗装板の塗装面を20回往復させて摩擦し、摩擦してから12時間放置後の帯電量(経時摩擦帯電量)を、春日電機(株)製の帯電電圧測定装置(KSD−0303)のプローブを塗装面のほぼ中央に来るように当て、プローブに設置してあるスペーサーの距離を置いて、塗装板の表面の帯電量(V)を測定する。この場合、最低5点以上測定し、その平均値を帯電量(V)とする。
(2)表面抵抗率
温度20〜25℃、湿度30〜40RH%に調整した部屋の中において、アドバンテスト社製のデジタル超高抵抗/微小電流計(R8340A)と測定チャンバー(12702A)を用いて、あらかじめ、10cm×10cm×1mmのHIPS板に所定の条件で塗装、乾燥させて作製した試験板をセットし、測定電圧500V、ディスチャージ時間30秒間、チャージ時間60秒間の条件で500Vの電圧を掛けて、表面抵抗率(Ω)を測定する。測定は、1つの試験板で5点以上測定し、その平均値とした。また、値には、±10Vの誤差を考慮して測定する。
(3)対水接触角
接触角計(協和界面科学(株)製のCA−DT)を用いて、イオン交換水の水滴に対する対水接触角を求める。
(4)タバコのタール成分付着防止性(主流煙)
試験方法:
試験はまず、後述する試験装置を作製して用いた。煙発生装置で発生させた市販煙草(日本たばこ(株)製のマイルドセブン・スーパーライト(1本当りの発生タール量6.0mg)1本分の煙を評価用水槽に入れ、水槽内に備えたファンで充分に攪拌する。ついで水槽内部の煙が均質になった時点でファンを止め、試験材料用台座(A4版の厚紙)に両面テープで固定したサンプルを水槽内に入れ、10時間経過後の汚れを測定する。
汚れの測定は、日本電色工業(株)製のNR−1型色差計を使用し、試験前後の色差(Δb値)により汚れを評価する。
評価は、Δbが1.0以下の場合をタールの付着防止性に優れているとする。Δbが1.0以下の場合、肉眼で観察しても黄ばみがわからないレベルであるが、1.0を超え2〜3になると明らかに黄ばみがわかるようになり、4以上になると汚れが顕著になる。
試験装置:
図1に示す独自開発による試験装置を用いる。この試験装置は、煙発生装置1、評価用水槽2、サンプル用冶具3より構成されている。
煙発生装置1は、煙草燃焼用の空気を送るポンプ7、煙草燃焼用の容器6、煙草5の煙を除湿する除湿ユニット4からなり、乾燥した煙を発生する。
試験用水槽2は、幅600×長さ300×高さ380mmのガラス製であり、側面に煙攪拌用のファン8が設けられている。また、水槽2上部の蓋には煙発生装置からの煙10の注入口と、サンプル9を出し入れする開口部、水槽内の温湿度測定用の温湿度計が設けられている。
サンプル用冶具3は、水槽2にサンプル9を出し入れすると共に、水槽2中の定位置にサンプル9を固定できるよう構成されている。
(5)タバコのタール成分付着防止性(副流煙)
試験用の塗装板として、実験例6−1〜6−2でそれぞれ作製した試験用の塗装板を用いた。
試験方法:
試験には図2に示す試験装置を用いた。塗装板用台座に固定された塗装板を内部に設置した評価用水槽(63リットル容)中で市販煙草(日本たばこ(株)製のMILD SEVEN ORIGINAL 10(1本当りの発生タール量10mg)10本を自然に消火するまで燃焼させ、その後放置して10時間経過後の汚れを測定した。
汚れの測定は、日本電色工業(株)製のNR−1型色差計を使用し、試験前後の色差(Δb値)により汚れを評価する。
評価は、Δbが1.0以下の場合をタールの付着防止性に優れているとする。Δbが1.0以下の場合、肉眼で観察しても黄ばみがわからないレベルであるが、1.0を超え2〜3になると明らかに黄ばみがわかるようになり、4以上になると汚れが顕著になる。
試験装置:
図2に示す独自開発による試験装置を用いる。この試験装置は、評価用水槽11、煙草燃焼台12と塗装板用台座13と塗装板(サンプル)14より構成されている。
試験用水槽11は、幅600×長さ300×高さ380mmのガラス製である。
煙草燃焼台12には10本の煙草15がフィルター部分で両面テープにより台に固定されている。
塗装板用台座13としてはA4版の厚紙を用い、この台座に両面テープでサンプルの塗装板14を固定している。
(6)接着性試験
JIS K5600−5−6による「付着性クロスカット法」に従い、格子パターンの各方向でのカット数を11個とし、1mm角100マスでの試験を行い、剥がれたマスの数で評価する。
実施例1
つぎの実験例1−1〜1−5で作製した試験用の塗装物品(塗装板)について、対水接触角、表面抵抗率、摩擦帯電量およびタバコのタール成分付着防止性を測定した。結果を表1に示す。
実験例1−1
被塗装基材とし使用した日本テストパネル(株)製の高耐衝撃ポリスチレン(HIPS)製の白板(70×150×1mm)を試験用の板とした。
実験例1−2
(1)塗料組成物の調製
塗料用樹脂として、大日本インキ化学工業(株)製アクリディックBZ−1161(3級アミノ基含有アクリル樹脂溶液)65gを500ccのポリエステル製の瓶に量り取り、これに希釈溶剤としてトルエン/イソプロパノール=80/20(重量比)の混合溶剤208gを加えてよく混合し、理論樹脂固形分10.6%のスプレー塗装用主剤溶液273gを作成した。別途、大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523(エポキシ基とシリル基を含有する硬化剤)19.5gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り取って硬化剤溶液とした。
(2)塗装物品の作製
あらかじめ、室温を18℃から22℃に調整した塗装ブース内において、被塗装基材として、日本テストパネル(株)製の高耐衝撃ポリスチレン(HIPS)製の白板(70×150×1mm)を用意し、上記(1)で調製した主剤溶液と硬化剤溶液を混合し、これをスプレー塗装(塗装圧力3kg/cm2)にてHIPS板に加熱乾燥後の膜厚が5〜10μmになるようにスプレー塗装し、3分間塗装ブース内で予備乾燥したのち、送風乾燥器にて60℃で20分間加熱乾燥し、さらに室温で2週間養生して、試験用の塗装物品(塗装板)とした。
実験例1−3
500ccのポリエステル製の瓶に、親水性コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製のIPA−ST。シリカの数平均粒子径10〜15nm。30〜31質量%のイソプロパノール分散液)17gを量り取り、これに、希釈溶剤としてトルエン/イソプロパノール=80/20(重量比)の混合溶剤145gを添加し、TKホモディスパーモデルL(特殊機化工業(株)製、ディスパー羽根φ40mm)により3000〜4000rpmにて攪拌しながら、塗料用樹脂として、大日本インキ化学工業(株)製アクリディックBZ−1161に、これと同量のトルエン/イソプロパノール=80/20(質量比)の混合溶剤を加えて合計116gとした樹脂溶液をゆっくり加え、コロイダルシリカを均一に分散させたスプレー塗装用主剤溶液278gを調製した。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)17.4gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り採って硬化剤溶液とした。
これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例1−4
実験例1−3において、IPA−STを22.4g、これに添加する混合溶剤を153g、これに加える樹脂溶液を102g、スプレー塗装用主剤溶液の総量を277.4g、硬化剤溶液を15.3gとした以外は同様にして2液型の硬化性塗料組成物を調製し、実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例1−5
実験例1−3において、IPA−STを30.8g、これに添加する混合溶剤を175g、これに加える樹脂溶液を70g、スプレー塗装用主剤溶液の総量を275.8g、硬化剤溶液を10.5gとした以外は同様にして2液型の硬化性塗料組成物を調製し、実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
Figure 2006134808
実施例2
つぎの実験例2−1〜2−3で作製した試験用の塗装物品(塗装板)について、対水接触角、表面抵抗率、摩擦帯電量およびタバコのタール成分付着防止性を測定した。結果を表2に示す。
実験例2−1
あらかじめ、ニッカタイボー(日本化成(株)製の4級アンモニウム塩系帯電防止剤のペレット;有効成分100%)に、メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=50/50質量比の混合溶剤を加えて、TKホモディスパーモデルL(特殊機化工業(株)製、ディスパー羽根φ40mm)により2000〜3000rpmにて1時間攪拌して均一に溶解させ、ニッカタイボーの固形分が10%になるように均一に溶解したニッカタイボー10%溶液を調製した。つぎに、実験例1−3と同様に調製したスプレー塗装用主剤溶液273gをTKホモディスパーにより2000〜3000rpmで攪拌しながら、上記ニッカタイボー10%溶液28.6gをゆっくり加え、スプレー塗装用主剤溶液とした。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)19.5gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り取って硬化剤溶液とした。
これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例2−2
500ccのポリエステル製の瓶に、実験例1−4で調製したスプレー塗装用主剤溶液277.4gをTKホモディスパーにより2000〜3000rpmにて攪拌しながら、実験例2−1で調製したニッカタイボー10%溶液22.4gをゆっくり加え、スプレー塗装用主剤溶液とした。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)15.3gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り採って硬化剤溶液とした。
これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例2−3
500ccのポリエステル製の瓶に、実験例1−5で調製したスプレー塗装用主剤溶液275.8gをTKホモディスパーにより2000〜3000rpmにて攪拌しながら、実験例2−1で調製したニッカタイボー10%溶液22.4gをゆっくり加え、スプレー塗装用主剤溶液とした。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)10.5gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り採って硬化剤溶液とした。
これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
Figure 2006134808
実施例3
つぎの実験例3−1〜3−4で作製した試験用の塗装物品(塗装板)について、対水接触角、表面抵抗率、摩擦帯電量およびタバコのタール成分付着防止性を測定した。結果を表3に示す。
実験例3−1
実験例1−2において、硬化剤溶液にエチルシリケート(コルコート社製のEt−48)を2.9g加えた以外は同様にして2液型の硬化性塗料組成物を調製し、実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例3−2
500ccのポリエステル製の瓶に、MIBK−ST(疎水性表面処理コロイダルシリカ;日産化学工業(株)製。シリカの数平均粒子径10〜15nm。30〜31質量%のメチルイソブチルケトン分散液)27.7gを量り取り、これに希釈溶剤としてキシレン/ジアセトンアルコール=80/20(重量比)の混合溶剤168gを添加し、TKホモディスパーにより3000〜4000rpmにて攪拌しながら、塗料用樹脂として、大日本インキ化学工業(株)製アクリディックBZ−1161に、これと同量のキシレン/ジアセトンアルコール=80/20(質量比)の混合溶剤を加えて合計84gとした樹脂溶液をゆっくり加え、コロイダルシリカを均一に分散させたスプレー塗装用主剤溶液279.7gを調製した。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)12.6gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り採って硬化剤溶液とした。
これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例3−3
実験例3−2において、MIBK−STの代わりにPL−1−Tol(疎水性表面処理コロイダルシリカ;扶桑化学工業(株)製、シリカの数平均粒子径10〜15nm。40〜41質量%のトルエン分散液)を用いた以外は同様にして2液型の硬化性塗料組成物を調製し、実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例3−4
実験例1−2と同様にして調製した理論樹脂固形分10.6質量%のスプレー塗装用主剤溶液273gに、SF−8417(東レダウコーニング(株)製のアミノシリコーン)/トルエン=10/90(質量比)溶液を1.45g加え、TKホモディスパーにより2000〜3000rpmにて攪拌して均一に分散させたものをスプレー塗装用主剤溶液とした。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)19.5gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り取って硬化剤溶液とした。
これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
Figure 2006134808
実施例4
つぎの実験例4−1〜4−2で作製した試験用の塗装物品(塗装板)について、対水接触角、表面抵抗率、摩擦帯電量およびタバコのタール成分付着防止性を測定した。結果を表4に示す。
実験例4−1
塗料用樹脂として、日立化成(株)製のヒタロイド3368(アクリルポリオール樹脂溶液、固形分50%、OHV30)100gを500ccのポリエステル製の瓶に量り取り、これに希釈溶剤として酢酸ブチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート=90/10(質量比)の混合溶剤200gを加えてよく混合し、理論樹脂固形分16質量%のスプレー塗装用主剤溶液300gを調製した。別途、三井武田ケミカル(株)製のタケネートD140N(ポリイソシアネート硬化剤)/酢酸ブチル=50/50(質量比))21gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り取って硬化剤溶液とした。
これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例4−2
実験例4−1において、硬化剤溶液に、ゼッフルGH−700(ダイキン工業(株)製のフッ素アルキル変性ポリシリケート)を5g加えて均一にしたものを硬化剤溶液とした以外は同様にして2液型の硬化性塗料組成物を調製し、実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
Figure 2006134808
実施例5
つぎの実験例5−1〜5−3で作製した試験用の塗装物品(塗装板)について、対水接触角、表面抵抗率、摩擦帯電量およびタバコのタール成分付着防止性を測定した。結果を表5に示す。
実験例5−1
実験例2−1と同様に調製したニッカタイボー10%溶液28.8gを500ccのポリエステル製の瓶に量り取り、これに分散用溶剤としてジアセトンアルコール58.2gとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA)14.6g(スプレー塗装用主剤溶液中の全溶剤質量に対するPGMAの質量比率が5%)を量り取り、これらをTKホモディスパーにて2000〜3000rpmで攪拌しながら、塗料用樹脂として大日本インキ化学工業(株)製アクリディックBZ−1161(3級アミノ基含有アクリル樹脂溶液)47.1gとアクリディック56−700(熱可塑性アクリル樹脂)11.5gとトルエン159.8gをあらかじめ均一に混合した溶液をゆっくり加え、スプレー塗装用主剤溶液320gを調製した。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)14.1gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り取って硬化剤溶液とした。これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例5−2
実験例5−1において、PGMAを29.1g(スプレー塗装用主剤溶液中の全溶剤質量に対するPGMAの質量比率が10%)、トルエンを145.2gとした以外は同様にして、スプレー塗装用主剤溶液320gを調製した。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)14.1gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り取って硬化剤溶液とした。これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例5−3
実験例5−1において、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA)を配合せず、アクリディックBZ−1161(3級アミノ基含有アクリル樹脂溶液)を41.2g、アクリディック56−700(熱可塑性アクリル樹脂)を17.3g、トルエンを174.4gとした以外は同様にして、スプレー塗装用主剤溶液320gを調製した。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)12.4gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り取って硬化剤溶液とした。これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
Figure 2006134808
実施例6
つぎの実験例6−1〜6−2で作製した試験用の塗装物品(塗装板)について、対水接触角、表面抵抗率および摩擦帯電量、さらにタバコのタール成分付着防止性(副流煙)および塗膜の基材(HIPS)への接着性を測定した。結果を表6に示す。
実験例6−1
実験例2−1と同様に調製したニッカタイボー10%溶液28.8gを500ccのポリエステル製の瓶に量り取り、これに分散用溶剤としてジアセトンアルコール58.2gとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA)14.6g(スプレー塗装用主剤溶液中の全溶剤質量に対するPGMAの質量比率が5%)を量り取り、これらをTKホモディスパーにて2000〜3000rpmで攪拌しながら、塗料用樹脂として大日本インキ化学工業(株)製アクリディックBZ−1161(3級アミノ基含有アクリル樹脂溶液)47.1gとアクリディック56−700(熱可塑性アクリル樹脂)11.5gとトルエン159.8gをあらかじめ均一に混合した溶液をゆっくり加え、ニッカタイボーの固形分が樹脂固形分に対して10%(10PHR)のスプレー塗装用主剤溶液320gを調製した。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)14.1gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り取って硬化剤溶液とした。これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
実験例6−2
実験例6−1において、PGMAを29.1g(スプレー塗装用主剤溶液中の全溶剤質量に対するPGMAの質量比率が10%)、アクリディックBZ−1161を41.2g、アクリディック56−700を17.3g、トルエンを145.3gとした以外は同様にして、ニッカタイボーの固形分が樹脂固形分に対して10%(10PHR)のスプレー塗装用主剤溶液320gを調製した。別途、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製アクリディックFZ−523)14.1gを別の50ccのポリエステル製の瓶に量り取って硬化剤溶液とした。これらの2液型の硬化性塗料組成物を実験例1−2と同様にHIPS基材に塗装して試験用の塗装物品を作製した。
Figure 2006134808
本発明によれば、塗装という容易な方法により、従来は付着の防止が困難であったタバコのタール成分の付着までも効果的かつ長期に防止できる塗装物品を提供することができる。
また本発明によれば、周囲環境に依らず、タバコのタール成分の付着の防止効果が安定して得られる塗装物品および塗料組成物を提供することができる。

Claims (16)

  1. 電気絶縁性基材の表面に塗膜が設けられている塗装物品であって、該塗装物品の摩擦帯電量の絶対値が0〜200Vの範囲である塗装物品。
  2. 前記電気絶縁性基材が、摩擦帯電量の絶対値が200Vを超える基材である請求の範囲第1項記載の塗装物品。
  3. 表面抵抗率が1017Ω以下である請求の範囲第1項または第2項記載の塗装物品。
  4. 表面抵抗率が1013〜1017Ωである請求の範囲第3項記載の塗装物品。
  5. 塗膜がバインダー樹脂成分と摩擦帯電量調整剤を含む請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の塗装物品。
  6. 前記バインダー樹脂成分が硬化性樹脂の硬化物と熱可塑性樹脂を含む請求の範囲第5項記載の塗装物品。
  7. 前記バインダー樹脂成分における硬化性樹脂の硬化物が、アルコキシシリル基含有硬化性樹脂である請求の範囲第6項記載の塗装物品。
  8. 前記バインダー樹脂成分における熱可塑性樹脂が、熱可塑性アクリル樹脂である請求の範囲第6項または第7項記載の塗装物品。
  9. 前記バインダー樹脂成分における硬化性樹脂の硬化物の割合が50質量%以上である請求の範囲第6項〜第8項のいずれかに記載の塗装物品。
  10. 前記バインダー樹脂成分におけるアルコキシシリル基含有硬化性樹脂の硬化物の割合が70〜99質量%であり、熱可塑性アクリル樹脂の割合が1〜30質量%である請求の範囲第7項記載の塗装物品。
  11. 前記摩擦帯電量調整剤が、高分子系帯電防止剤である請求の範囲第5項〜第10項のいずれかに記載の塗装物品。
  12. 空気の流れを発生する部品を含む電気製品である請求の範囲第1項〜第11項のいずれかに記載の塗装物品。
  13. 換気ダクトを構成する部品の一部である請求の範囲第1項〜第11項のいずれかに記載の塗装物品。
  14. 電気絶縁性基材の塗装物品表面の摩擦帯電量を絶対値で0〜200Vに調整してタバコのタール成分の付着を防止する方法。
  15. アルコキシシリル基含有硬化性樹脂70〜99質量%と熱可塑性アクリル樹脂1〜30質量%とからなるバインダー樹脂成分、高分子系帯電防止剤および有機溶剤を含むタバコのタール成分の付着を防止する塗膜の形成用塗料組成物。
  16. 前記有機溶剤が芳香族系溶剤とアルコール系有機溶剤とグリコール系極性溶剤を含む混合溶剤である請求の範囲第15項記載の塗料組成物。
JP2007521252A 2005-06-15 2006-06-07 塗装物品 Active JP4748159B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007521252A JP4748159B2 (ja) 2005-06-15 2006-06-07 塗装物品

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005175589 2005-06-15
JP2005175589 2005-06-15
JP2005185432 2005-06-24
JP2005185432 2005-06-24
PCT/JP2006/311410 WO2006134808A1 (ja) 2005-06-15 2006-06-07 塗装物品
JP2007521252A JP4748159B2 (ja) 2005-06-15 2006-06-07 塗装物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006134808A1 true JPWO2006134808A1 (ja) 2009-01-08
JP4748159B2 JP4748159B2 (ja) 2011-08-17

Family

ID=37532171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007521252A Active JP4748159B2 (ja) 2005-06-15 2006-06-07 塗装物品

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4748159B2 (ja)
WO (1) WO2006134808A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012144121A1 (ja) * 2011-04-22 2012-10-26 パナソニック株式会社 防汚膜とこれを形成した送風羽根、送風装置、および防汚塗料
JP6130243B2 (ja) * 2013-06-26 2017-05-17 宇部エクシモ株式会社 スプレードライ用シリカ粒子分散液、複合体製造用シリカ粒子分散液、及び複合体の製造方法
CN115746680B (zh) * 2022-11-29 2023-12-26 江苏扬瑞新材料有限公司 一种无硅光油涂料及其制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0995471A (ja) * 1995-10-02 1997-04-08 Boron Internatl:Kk カチオン化合物
JP2001354900A (ja) * 2000-06-09 2001-12-25 Matsumoto Seiyaku Kogyo Kk アンカーコート剤

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3581719B2 (ja) * 1993-11-30 2004-10-27 三菱化学株式会社 帯電防止剤
JP2002363545A (ja) * 2001-06-08 2002-12-18 Nippon Shokubai Co Ltd 帯電防止剤

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0995471A (ja) * 1995-10-02 1997-04-08 Boron Internatl:Kk カチオン化合物
JP2001354900A (ja) * 2000-06-09 2001-12-25 Matsumoto Seiyaku Kogyo Kk アンカーコート剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP4748159B2 (ja) 2011-08-17
WO2006134808A1 (ja) 2006-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2658911B1 (en) New dibenzoate plasticizer/coalescent blends for low voc coatings
US5015413A (en) Electrically conductive polyorganosiloxane primer composition
US6599976B2 (en) Coating process and silicon-containing liquid composition
WO2015139135A1 (en) Air-water barrier silicone coatings
JPWO2008090812A1 (ja) 塗料組成物
JP6038161B2 (ja) 屋内用コーティング剤における帯電防止剤の使用
JP4748159B2 (ja) 塗装物品
KR20070028435A (ko) 방오 도료
JP2006328196A (ja) 防汚塗膜の構造
US5314981A (en) Room temperature curable organopolysiloxane composition and cured product of the same
US6835458B2 (en) Coating composition having improved mar and scratch properties
JP4100410B2 (ja) 防汚塗料組成物
JP2000327996A (ja) 塗装方法及びケイ素含有液状組成物
JPH03220268A (ja) 艶消し塗料組成物
JP6775171B2 (ja) 難燃性化学床用水性保護コーティング剤
JP2007290377A (ja) 塗膜積層体
JP2003138017A (ja) 変性シリケート化合物及びそれを用いた低汚染型水系塗料組成物
JP6866465B1 (ja) コーティング液、コート膜、コート膜を有する基材、及びコート膜を有する空気調和機
JP7307468B2 (ja) 塗装表面用水系組成物
JP6385026B1 (ja) 水性塗料組成物、空気浄化機構及び空気浄化方法
JPH051240A (ja) 艶消し塗料組成物
JP2000119642A (ja) 撥水性被膜形成用組成物
JP5241076B2 (ja) 塗膜の形成方法
JP2750897B2 (ja) 自動車塗装面の汚れ防止剤
EP3519518B1 (en) Primer coating composition

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110502

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4748159

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140527

Year of fee payment: 3