JPWO2006120854A1 - 発光素子、発光素子アレイ及びそれらの製造方法、並びに露光装置 - Google Patents

発光素子、発光素子アレイ及びそれらの製造方法、並びに露光装置 Download PDF

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Abstract

基板面に面してパターン化がされた下部電極(11)と対向電極(15)との間に設けられた絶縁部(12)が下部電極(11)の一部を覆って発光領域を規制する。発光領域(13)の形状は、基板面における第一の方向に対しては少なくとも絶縁部(12)によって規制され、かつ、第1の方向とは異なる第2の方向に対しては下部電極(11)又は対向電極(15)の少なくともいずれかによって規制される。その発光素子を、複数、各々電気的に独立に、基板面上における第二の方向に配置し、発光素子アレイ、露光装置を構成する。

Description

本発明は、発光素子、複数の微小な発光素子をライン状などに配置して構成された発光素子アレイ、及びそれらの製造方法、並びに発光素子アレイを含み備えた、電子写真方式のプリンタに用いられる露光装置に関する。
電子写真方式のプリンタは、帯電した感光体を画像情報に応じて露光し、その画像情報に応じた静電潜像を感光体面に形成する。そして、その潜像をトナーで現像し、さらに、感光体面上に現像されたそのトナー像を、記録紙に転写、加熱定着して画像を得る。このような電子写真方式のプリンタに使用される露光装置としては、レーザダイオードを光源とした光ビームを、ポリゴンミラーと呼ばれる回転多面鏡を介して感光体面に走査させて静電潜像を形成する方式がよく知られている。また、この種の露光装置として、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料を用いた発光素子をライン状に配置して構成した発光素子アレイを備えて、各発光素子を個別に点灯(オン・オフ)制御して感光体上に静電潜像を形成する方式もよく知られている。
一般に、LEDや有機EL材料を用いた発光素子で構成された発光素子アレイを備える露光装置は、感光体面のごく近傍で各発光素子を選択的に点灯して光を感光体上に照射する。これゆえ、この露光装置を搭載したプリンタは、レーザービームを用いたレーザプリンタと比較して、ポリゴンミラーのような可動部がなく信頼性が高い。また、レーザダイオードの光を感光体に導く光学系や、光の経路となる大きな光学的空間が不要で、プリンタをより小型化することが可能である。
特に発光素子に有機EL材料を用いる露光装置は、ガラス等の基板上に薄膜トランジスタ(Thin Film Trnasistor。以降TFTと呼称する)から成るスイッチング素子で構成される駆動回路を、有機EL発光素子と一体として形成できる。これゆえ、LEDを発光素子とした所謂LEDヘッドと比較して、構造・製造工程がシンプルであり、発光素子にLEDを用いた露光装置に比べ、更なる小型化、低コスト化を実現できる可能性がある。
有機EL発光素子は、下部電極と対向電極との間に有機EL材料が配置された構造を有する。有機EL材料は、下部電極と対向電極との間に電圧を印加することにより発光する。この場合、下部電極と対向電極とが重なる領域が有機EL発光素子の発光領域となる。有機EL発光素子の形成過程では、対向電極は、基板上に下部電極および有機EL材料膜を形成した後に形成される。対向電極の形成には、一般に、蒸着法が用いられる。蒸着法では、有機EL材料膜の上方に近接して配置されたシャドーマスク下に金属材料が廻り込むため、対向電極を高精度で形成することが困難であり、微細な発光領域を高精度に形成することができない。このため、微細な発光領域を高精度に形成する手法として、発光領域を絶縁膜のパターンにより規制する方法が使用されている。
ディスプレイに用いられる有機EL発光素子アレイについては、例えば特許文献1に開示されているような、電気的な絶縁部となる層間絶縁層を用い、その開口部によって各発光素子部分(発光領域)を構成したものが知られている。そして、特許文献2では、発光素子の電極である下部電極の一部に、開口部を有してパターン加工された層間絶縁層を重ねて、発光素子部分(発光領域)の形状精度をより高めている。特許文献2の第1図において、パターン加工された層間絶縁膜3の開口部10が1つの発光素子部分(発光領域)をなして、その形状精度を良好なものとしている。
米国特許第4670690号明細書 特許第2734464号公報
しかしながら、プリンタが扱う静止画では、ディスプレイが扱う動画と比較して、より高精細・高精度な画素が要求されている。有機EL発光素子をプリンタの露光装置に用いる場合、ディスプレイに用いるのに比べ、発光素子部分(発光領域。形成されるビットマップ画像に対しては画素とも呼ぶ)の形状精度及び発光面の均一性を、より高くしなければならない。しかしながら、上記従来の構成による有機EL発光素子アレイでは、発光素子部分となる層間絶縁層の開口部の形状精度が必ずしも十分には取れなかった。
すなわち、プリンタの露光装置に用いられる発光素子アレイでは、ディスプレイの場合に比較して、より高密度なアレイが要求されている。近年のプリンタやデジタル複写機・複合機(MFP)では、高画質化・高解像度化がより高まり、ディスプレイ解像度に対して、その数倍から20倍以上にもなる高い解像度に応じたピッチで、画素となる発光領域を有する発光素子を一方向の列状に配置する必要がある。例えば、プリント解像度を600dpi(dot per inch)とする露光装置では発光素子を42.3μmのピッチで配置する必要がある。さらに、解像度が2400dpiの露光装置では発光素子の配置ピッチは約10μmとなる。
このとき、発光領域のサイズ(幅)は必然的に発光素子の配置ピッチ未満でなければならない。また、より多い光量を得るために発光領域のサイズをその範囲で大きく取るには、隣接する発光領域間の距離は数μm程度にする必要がある。しかしながら、上記従来の特許文献1の構成では、層間絶縁膜においてこのような大きさの開口部の形成は困難であり、また、特許文献2のパターン加工された層間絶縁層によっても、発光素子部分毎の層間絶縁層の開口部と対応する下部電極との位置合わせ精度が、層間絶縁層では限られる。それゆえ、隣接する発光素子部分の間隔を10μm以上取らざるを得ず、これに伴って、発光素子部分の幅(大きさ)も小さくなってしまっていた。
このように、層間絶縁膜の開口部をもって発光領域とする従来構成の有機EL発光素子アレイでは、層間絶縁膜における開口部の形成精度、下部電極との位置合わせ精度、及び隣接する開口部間の距離が、昨今のプリンタに求められる解像度程度には取れず、高解像度プリンタの実現が困難であるという課題があった。また、発光素子部分の大きさが十分には取れず、露光装置の露光性能においても十分な性能が得られないという課題もあった。
本発明は、これらのような従来の課題を解決するものであり、高解像度を得るために画素となる発光領域を有する発光素子の配置ピッチが短く、かつ、高い露光能力を得るために出来る限り発光領域(面積)を広くした発光素子アレイを備える露光装置、並びに、その発光素子、発光素子アレイ及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、発光素子を、発光するための電圧が加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを備え、発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴としている。
また、本発明の発光素子は、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備える。そして、該発光領域は、その一部が該絶縁部によって、かつ、その他一部が該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極によって規制されて、その形状をなしていることを特徴とするものとしてもよい。
また、本発明の発光素子は、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備える。そして、該発光領域は、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなしていることを特徴とするものとしてもよい。
また、本発明の露光装置は、発光素子を含んで構成される露光装置であって、発光素子が、その発光をするための電圧を加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを有する。そして、該発光素子の発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴とする露光装置としてもよい。
また、複数の発光素子を含んで構成される露光装置において、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有し、また、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、該発光領域が、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなした該発光素子を、複数、各々電気的に独立に、該基板面上における第二の方向に並べて構成したものとしてもよい。
また、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を含み備えた発光素子の製造方法、又は、そのような発光素子の複数が列を成して並ぶ発光素子アレイの製造方法であって、基板面上に、下部電極を設ける工程と、該下部電極が設けられた基板面上に、該基板面に面したパターン化がされた絶縁部を設ける工程と、その後、該下部電極及び該絶縁部が設けられたその基板面上に、発光層を含む有機多層膜を設ける工程と、該下部電極、該絶縁部及び該有機多層膜が設けられた基板面上に、対向電極を設ける工程とを有し、該下部電極を設ける工程又は該対向電極を設ける工程の少なくともいずれかの工程において、該基板面に面したパターン化がされた該下部電極あるいは該対向電極が設けられ、発光領域の形状が、その一部は該絶縁部によって規制され、かつ、その他一部は該下部電極又は該対向電極によって規制されたことを特徴としたものとしてもよい。
本発明は、発光素子において、発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制され、あるいは、発光領域の形状が、該駆動電極の形状と該絶縁部の形状とによって規制されているものである。これにより、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じて、その部分形状を、その精度を有する駆動電極又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くでき、また、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
また、本発明は、発光領域の形状を、その一部は電気的な絶縁部により、かつ、その他一部は基板面に対しパターン化された下部電極又は対向電極により形成するものである。これにより、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じて、その部分形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くでき、また、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行えるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1の露光装置における発光素子アレイの断面図 図2は、本発明の実施の形態1の露光装置における発光素子アレイの上面図 図3は、本発明の実施の形態2の露光装置における発光素子アレイの上面図 図4は、本発明に係る発光層を含む有機多層膜を形成する方法を説明するための模式図
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態は、本発明に係る露光装置における発光素子アレイの例である。
露光装置は、電子写真装置において感光体上に静電潜像を形成する手段である。本実施形態の露光装置は、本発明に係る複数の微小な発光素子を一列又は複数列(この列の方向を主走査方向と呼ぶ)配置した発光素子アレイを有する。この発光素子を画像データに基づく所定のタイミングで個別に点灯、消灯制御することで、感光体上に静電潜像を形成するものである。
図1及び図2は、本発明に係る露光装置の発光素子アレイを示し、図2はその上面図であり、図1は図2中に示した線A(主走査方向に対して略直角の方向で、この方向を副走査方向と呼ぶ)における断面図である。
図1において、ガラス基板1は、例えばホウケイ酸ガラス等で構成されたものである。ベースコート層2は、例えばSiNxとSiOを積層することで構成されている。
ベースコート層2の上には多結晶シリコン(ポリシリコン)から成るTFT3が形成されている。多結晶シリコンは、現時点で、5MHz程度の駆動周波数で負荷を駆動することが可能であり、更に1.5μm〜4.5μm程度の比較的細かなデザインルールが適用できることから基板を小さくすることができる。
ゲート絶縁層4は、例えばSiOからなり、TFT3と、Moなどの金属で構成されたゲート電極5とを所定の間隔で離間し、絶縁している。
中間層6は、例えばSiO及びSiNxを積層することで構成されたものである。中間層6は、ゲート電極5を被うとともに、この表面に沿ってAlなどの金属で構成されるソース電極7及びドレイン電極8を支持する。
ソース電極7及びドレイン電極8は、中間層6及びゲート絶縁層4に設けられたコンタクトホール9を介してTFT3に接続されており、ソース電極7とドレイン電極8の間に所定の電位差を付与した状態でゲート電極5に所定の電位を付与することで、TFT3がスイッチングトランジスタとして動作する。
TFT表面層10は、SiNx等で構成されたものであり、ソース電極7を完全に被うと共に、ドレイン電極8の一部にコンタクトホール9を形成している。
下部電極(ホール注入電極)11は、本実施形態では、スパッタ法により、ITO(錫ドープ酸化インジウム)を用いて、TFT表面層10上に形成されている。この下部電極11は、コンタクトホール9にてドレイン電極8と接続されている。
以上説明した構造によって、ガラス基板1上にTFT3等を積層して作成されたTFT基板を構成している。
続いて、そのTFT基板に対して、電気的な絶縁部となる層間絶縁層12は、例えば膜厚300nm程度のSiNxから成るもので、TFT3が形成された面と同じ面内において、TFT表面層10上に形成されている。層間絶縁層12は、下部電極11の一部を被うことで後述する発光領域13のサイズ、形状、及び形成位置を規制している。本実施形態では、層間絶縁層12は、図示するように、下部電極11の副走査方向における両端の部分、及びコンタクトホール9が配置されている部分等を完全に被覆している。それゆえ、この領域上の有機EL層は発光せず、発光領域13の副走査方向におけるサイズ・形状を決めると共に、コンタクトホール9の段差に起因する有機EL層の膜厚変動により生じる発光光量むらを発生させないものとなっている。
この層間絶縁層12を形成した後に、その層上に、例えばスピンコート法や蒸着法によって発光層(有機EL層)を含む有機多層膜14を形成している。
対向電極(陰極)15は、例えばAl等の金属を蒸着法等によって形成したものである。
次に、本実施形態の発光素子アレイにおける発光素子(発光領域13)の配置について詳細に説明する。
図2は、上述した発光層を含む有機多層膜14及び対向電極15を除去した状態、即ち下部電極11が目視される状態を示している。またTFT3及びドレイン電極8を破線で示しているが、これはTFT3及びドレイン電極8が、下部電極11又はTFT表面層10によって被覆されていることを表している。
図2において、下部電極11は、主走査方向に、600dpiのピッチで配置されている。即ち下部電極11の配置ピッチは42.3μmである。また、42.3μmの配置ピッチ内において、隣接する下部電極11どうしの間隔は5μmとしている。
ここで、下部電極11は、所謂フォトエッチングによって、下部電極11の形状に相当するパターンを有するフォトマスクを掛け、TFT表面層10上を露光して下部電極11の形状を形成するプロセスで、パターン形成している。この際、その露光のパターンは、主走査方向に、下部電極に相当する部分のピッチを600dpiとし、また隣接する下部電極に相当する部分間の間隔を3μmとしている。これは、露光部を除去するポジ型のプロセスでは、除去後の残パターン(この場合は下部電極11)のエッジ部が約1μm程度縮むことに対するもので、この結果、隣接する下部電極11間の間隔が5μmとなって形成される。このように露光パターンに対するプロセスによる収縮を考慮にいれることで、所望のサイズの下部電極11を得ることができる。
このようにして、下部電極11が、図2のように、主走査方向に600dpiのピッチで、5μmの間隔をおいて並ぶ下部電極群を構成し、そして、この下部電極群の上には、前述したように、発光層を含む有機多層膜14、対向電極15等を形成し、下部電極毎に独立した発光領域13が、主走査方向に600dpiのピッチで、5μmの間隔をおいて並ぶ発光素子群16を得ている。このように、精細なサイズ・精度に加工が可能な電極のパターン化によって、複数の発光領域が列をなす有機EL発光においても各発光領域の列方向におけるサイズ・形状を精細にすることができる。
一方、TFT表面層10及び下部電極11上に形成した層間絶縁層12は、前述したように、発光素子群16に対して各下部電極11の副走査方向における両端部分を被って、各発光領域13の副走査方向におけるサイズ・形状を決めている。
ところで、発光素子アレイを備えた露光装置を使用するプリンタでは、そのプリント解像度は、発光素子が並ぶ主走査方向については、実質的にもっぱら発光素子アレイにおける発光素子の配置ピッチによって、一方、主走査方向に対して略直角で、感光体の移動(感光体ドラムの回転)方向である副走査方向については、発光素子の大きさと感光体の移動(感光体ドラムの回転)量とによって決まる。
本実施形態では、露光装置の解像度は、副走査方向については、発光素子の大きさ・精度が感光体の移動(感光体ドラムの回転)量に応じて決められるので、発光領域13の副走査方向の端部を、電気的な絶縁部である層間絶縁層12によって定めている。一方、実質的にもっぱら発光素子アレイにおける発光素子の配置ピッチ及び大きさによって解像度及び露光性能が決まる主走査方向については、精細なサイズ・精度に加工が可能な電極のパターン化によって発光素子のピッチ及び大きさを定めるものとしている。このことで、本実施形態の露光装置による高解像度・高精細のプリンタが実現できる。
さらに、個々の下部電極11は、その裏側で、例えばAlで構成され、下部電極11に対して1:1に設けられたドレイン電極8と接続されている。更にドレイン電極8は、実際はTFT表面層10により目視できないTFT3と接続されている。ドレイン電極8は、図1にも示したように、TFT3から副走査方向に所定の長さ延伸され、その端部でコンタクトホール9を介して下部電極11と接続されている。これと同一の構造が主走査方向に複数設けられ、TFT3は主走査方向にTFT群17を構成している。
発光素子群16とTFT群17は、ガラス基板面内の副走査方向において完全に分離された位置に配置され、発光素子群16に含まれる下部電極11とTFT群17に含まれるTFT3の間は金属製のドレイン電極8にて接続されている。このように、発光素子群16の領域とTFT群17の領域は、完全に分離し、副走査方向に長くTFT3を形成することができる。
これによって、非常に簡易な構成で、発光領域13とTFT3のオーバーラップを解消し、発光素子群16の領域とTFT群17の領域を完全に分離することができ、副走査方向にTFT3の配置領域を十分に確保することができる。
以上述べたように、層間絶縁層12によって発光領域13の副走査方向におけるサイズ・形状を決め、かつ、複数の発光領域が列をなす主走査方向においては、高精細にパターン化された下部電極11によって発光領域13のサイズ・形状を決めることで、露光装置における画素間隔を5μm程度にもすることができる。これによって、各発光領域13の位置及びサイズを適切に精度よく定め、発光光量むらを抑制して露光性能の均一化を図ることができる。したがって、必要な発光領域を確保しつつ主走査方向の解像度が1200dpiや2400dpiといった、高解像度の露光ヘッドを容易に実現できる。
また、発光光量を高精度に制御するために、アクティブマトリクス駆動回路を構成する薄膜トランジスタの回路規模が大きくなった場合や、発光輝度を大きくするために大電流駆動を必要とする場合、即ちトランジスタサイズが大きくなった場合であっても、副走査方向にTFT3の配置領域を確保することができる。
なお、ガラス基板1は、発光素子や駆動回路が発生する熱を急速に放熱する必要がある場合は、基板として例えば石英等を使用してもよい。
また、TFT3として、本実施形態においては多結晶シリコンを用いたが、非結晶シリコン(アモルファスシリコン)を用いてもよい。非結晶シリコンの場合、デザインルールや駆動周波数の点で多結晶シリコンと比べて不利になるが、製造プロセスが安価でありコストメリットがある。
また、下部電極11としては、本実施形態で用いたITOの他に、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ZnO、SnO、In等を用いることができるが、ITO、IZOが望ましい。そして、下部電極11は、蒸着法等によっても形成できるが、スパッタ法により形成するのが望ましい。
また、層間絶縁層12としてレジン等の透明な有機物を使用することが可能であるが、一般に有機物によって絶縁膜を形成した場合、膜厚が数μm程度と厚くなる。このため、その上に形成される発光層を含む有機多層膜14との接触角等の問題から発光不良を生ずるおそれがある。これゆえ、層間絶縁層12としては、より薄く形成可能な無機物を用い、発光領域周囲の段差を小さくすることが望ましい。他の無機物として、SiO等も考えられる。
また、本実施形態では、電気的な絶縁部である層間絶縁層12は、その上にも発光層を含む有機多層膜14が形成された、下部電極11と有機多層膜14との間に挟まれた層としたが、当該電気絶縁部が、その上の有機多層膜14に挟まれた層である必要はない。例えば後述の第3の実施形態にて述べるようなインクジェット法によって、当該電気絶縁部の上には発光層を含む有機多層膜14を形成しない構成をとってもよい。
また、発光層を含む有機多層膜14を形成する際、下部電極11との間に、例えば金属酸化物などによってホール注入層を設けてもよい。
また、有機ELの材料としては、低分子系の材料を用いてもよいし、高分子系の材料を用いてもよい。
また、対向電極15を形成する際、発光層を含む有機多層膜14との間に電子注入層として、例えばK、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、Ln、Sn、Zn、Zrのごとき金属元素単体、又は安定性を向上させるためにこれらを含む2成分若しくは3成分の合金、又は金属元素単体を、発光層を含む有機多層膜14に近い方から例えばCa、Alの順に積層する構造を用いることが望ましい。
また、本実施形態では、発光領域13の形状について、副走査方向におけるサイズ・形状を層間絶縁層12によって、かつ、主走査方向においては下部電極11によって決めるようにしたが、必ずしもこの組み合わせに限る必要はない。発光領域13を形成し又は規制する層間絶縁層12、下部電極11、対向電極15、その他の構成要素から、その必要な形状精度に対応できるものを、任意に、それぞれ部分的に組み合わせても同様に行える。さらに、互いの方向は直角に限らず任意の角度でよく、また形状を決定する要素を方向毎に特定することも必要でなく、発光素子毎などに、形状を決定する要素が異なるものとしてもよい。
さらに、発光領域13の形状は、必ずしも2次元の形状(平面上の形状)である必要はなく、凹凸のある3次元の形状についても、発光領域13を形成し又は規制する層間絶縁層12、下部電極11、対向電極15、その他の構成要素から、その必要な形状精度に対応できるものを、任意に、それぞれ部分的に組み合わせても同様に行える。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、発光領域13の位置が、主走査方向には下部電極11によって直線形状に、副走査方向にも層間絶縁層12によって直線形状に、規制されて、発光領域13の形状が四角形となっていた。本実施形態では、主走査方向には下部電極によって非直線形状に、副走査方向にも電気的な絶縁部である層間絶縁層によって非直線形状に、発光領域の位置を規制して、発光領域の形状に非直線部が含まれた発光素子を有する発光素子アレイの例である。
図3は、本発明に係る露光装置の発光素子アレイを示す上面図である。図3中に示した線B(この方向を副走査方向と呼び、この方向に対し略直角で、発光素子が並ぶ方向を主走査方向と呼ぶ)における断面は、第1の実施形態と同様(図1)である。以下、図1及び図3を用いて、本実施形態の発光素子アレイにおける各発光素子(発光領域13)の配置について説明する。
本発明に係る発光素子アレイの各発光素子は、第1の実施形態で説明したように、発光領域13の形状が下部電極11の形状によって決められ、また、層間絶縁層12が配置された領域の発光層を含む有機多層膜14は発光しない。従って、発光領域13の形状は、下部電極11の形状と層間絶縁層12の形状とで定められる。
図1及び図3において、層間絶縁層12は、例えば膜厚300nm程度のSiNxから成るものであり、所謂フォトエッチングによって形成されている。また、下部電極11も同様に、所謂フォトエッチングによって形成されている。
層間絶縁層12及び下部電極11は、フォトエッチングによって形成されているので、そのフォトマスクのパターン(形状)によって、様々なパターン(形状)とすることができる。本実施形態では、下部電極11を、円弧を含む非直線形状とし、また層間絶縁層12においても、円弧を含む非線形形状のパターンとし、そして、これらによって発光領域13の形状を決定している。
このように、層間絶縁層12及び下部電極11を共にパターン化し、それらを組み合わせて発光領域13の形状を形成することで、形成できる発光領域13の形状・大きさは、層間絶縁層12のみで形成できる形状・大きさに比べ、その自由度が非常に高い。例えば、楕円形状のみならず円形とすることもでき、レンズアレイ等の光学系を通過した後の光量分布を均一化するための最適な形状を自由に実現できる。そして、発光領域13の形状・大きさを電子写真の光スポット形状・特性に合わせたものとすることで、露光装置における露光性能を向上させることができる。
また、層間絶縁層12は、第1の実施形態と同様に、コンタクトホール9が配置されている部分を完全に被覆しているので、この領域の発光層を含む有機多層膜14は発光しない。従って、本実施形態においても、第1の実施形態で述べた、発光領域13でのコンタクトホール9の段差に起因する発光光量むらが発生しない。
また、第1の実施形態と同様に、発光素子群16の領域とTFT群17の領域は、完全に分離し、副走査方向に長くTFT3を形成することができる。
以上述べたように、本発明に係る発光素子は、それぞれパターン形成された下部電極11と層間絶縁層12とにより、非常に簡易な構成にて、有効発光領域とTFT3のオーバーラップを解消して、発光素子群16の領域とTFT群17の領域とを完全に分離することができる。また、発光光量むらを抑制しつつ、発光領域13の形状を自由に形成して、電子写真の特性に合わせた光スポット形状を有し、露光性能の良い露光装置を提供することができる。
なお、本実施形態では、第一の方向、第二の方向共に非直線部を含む形状としたが、このうちの一方のみが非直線部を有するようにすることも容易に可能である。さらに、互いの方向は直角に限らず任意の角度でよい。また形状を決定する要素を方向毎に特定することも必要でなく、発光素子毎などに、形状を決定する要素が異なるものとしてもよい。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1又は第2の実施形態のような発光素子アレイを製造する工程においてそれらの発光層を含む有機多層膜を形成する方法について説明する。本実施形態によって製造する対象の発光素子アレイは第1又は第2の実施形態の発光素子アレイであり、その構成は図1及び図2又は図3のとおりである。そこで、図1から図3までを、本実施形態においても援用する。
図4は、本発明に係る発光層を含む有機多層膜を形成する方法を説明するための模式図である。なお、図4は、有機多層膜形成時の第1又は第2の実施形態の発光素子アレイとなるものを上面から見た図である。図4では、後述する下部電極11の形状を、第1の実施形態の発光素子アレイの形状にて代表して示している。
図4に示す発光素子アレイとなるものは、下部電極11及び電気的な絶縁をなす絶縁部18が、第1又は第2の実施形態(図1)において述べたように、ガラス基板1上に形成された状態(それらの形成工程を経た状態)にあり、次に図1の発光層を含む有機多層膜14が形成されるその前の状態にある。本実施形態においては、この状態のものも、便宜上、単に発光素子アレイと呼ぶ。
図4において、下部電極11は、第1又は第2の実施形態で述べたように、フォトエッチングによってパターン形成されている。また、図4に示すように、絶縁部18は、2つの絶縁部(18a及び18b)が主走査方向のパターンを成すように形成され、それぞれが各下部電極11の端部を覆っている。すなわち、2つの絶縁部18a、18bは、それぞれ主走査方向のパターンからなり、各パターンで挟まれた間の帯状の領域において、下部電極11がそれぞれの中央部分を露呈して並んでいる。また、発光領域13は、発光層を含む有機多層膜14が本実施形態において後述する方法によって形成され、図1の対向電極15などが形成された後に、通電によって発光が可能となる領域である。
本実施形態では、このような発光素子アレイに対し、有機多層膜14となる液(有機多層膜14の組成材料を含む液)を噴射することにより、発光層を含む有機多層膜14を形成する。該液を噴射する噴射ノズル19は、有機多層膜14の形成部位の上方に配置される。図4では、複数の噴射ノズル19の配置を模式的に示している。
本実施形態では、各噴射ノズル19は、主走査方法に沿って移動可能に設けられたインクジェット・ヘッド(図示せず)に支持されている。図4の例では、12の噴射ノズル19が、主走査方向に6、副走査方向に2だけ、それぞれ並ぶ状態で、インクジェット・ヘッドに支持されている。また、ここでは、副走査方向に並んだ2の噴射ノズル19にて、2つの絶縁部(18a及び18b)で挟まれた間の帯状の領域の帯全幅に渡る液の噴射が行えるものとする。
以上のような構成において、発光層を含む有機多層膜を形成する場合、発光素子アレイは、上述したように、既に、下部電極11及び絶縁部18がガラス基板1上に形成された状態にある。このような発光素子アレイが、まず、インクジェット・ヘッドの下方に設置される。このとき、インクジェット・ヘッドは、噴射ノズル19の位置・方向が図4に示した位置・方向となる状態、すなわち、12個の噴射ノズル19が、2つの絶縁部18a、18bで挟まれた間の帯状の領域の一方の端において、その長手(6の噴射ノズル19が並んだ方向)を帯状の領域の長手(主走査方向)に沿った方向に向けて配置される。
次に、インクジェット・ヘッドに、12個の噴射ノズル19から発光素子アレイへ向けて有機多層膜(14)となる液を所定量噴射させる。この噴射によって、2つの絶縁部18a、18bで挟まれた間の帯状の領域に対して、その長手方向(主走査方向)の所定長さ分(図4の例では6の噴射ノズル19によって塗布がされる分)についてその帯全幅に渡って薄くほぼ均一に液を塗布することができる。
その後、インクジェット・ヘッドを主走査方向の矢印20の向きへ所定長さ分だけ移動させる。そして、その位置で、インクジェット・ヘッドに、再び前述と同様の液の噴射を行わせる。その後さらにこのような移動と噴射を、発光素子群16の全てに渡ってインクジェット・ヘッドに繰返し行わせる。このようにして、インクジェット・ヘッドにより塗布された一連の液は膜を形成する。したがって、発光層を含む有機多層膜を形成することができる。なお、特定の領域に対する液の噴射は、1回でも、2以上の複数回数でもよい。この場合、同一位置で所定量の液を複数回に分割して噴射してもよく、さらに、同一列に対するインクジェット・ヘッドの移動を繰り返して、液の噴射をさせてもよい。
以上で説明したように、本実施形態では、有機多層膜を設ける工程において、インクジェット法などの液を噴射する方法によって、複数の噴射ノズルの噴射口を発光素子の列に沿って移動させながら複数の発光領域の全ての発光領域について液を薄く塗布し、有機多層膜を形成する。これにより、塗布対象とする面積が広い発光素子アレイについても容易に、有機多層膜を形成することができる。また、本方法によれば、有機多層膜の形成が不要な領域には有機多層膜が形成されないため、有機EL材料の消費量を減らしてコスト低減が図れると共に、有機多層膜の形成後に、下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上に形成される凹凸の高低差を小さくすることができる。このため、その後に形成される対向電極などのパターンの加工精度を高めることができるとともに、形成された対向電極などのパターンの信頼性を高めることもできる。
なお、インクジェット・ヘッドでの液の噴射は、主走査方向のいずれの向きの移動(すなわち、主走査方向の往復の移動における往路及び復路のいずれとも。いわゆる2パス)においても行うものとしてもよい。これにより、所定の面積の塗布対象領域に対して液の塗布を短時間に行うことができる。
また、本実施形態では、インクジェット・ヘッドは、2つの絶縁部18a、18bで挟まれた間の帯状の領域の幅に応じた、副走査方向に2の噴射ノズルを有したものとしたが、副走査方向における噴射ノズルの数は1であってもよい。さらに、インクジェット・ヘッドは、主走査方向においてもその数が1である単一の噴射ノズルを有する構成であってもよい。このような場合、インクジェット・ヘッドを副走査方向についても移動可能に設けることが好ましい。これにより、インクジェット・ヘッドを副走査方向及び主走査方向のそれぞれに移動させつつ、液を噴射させる、すなわち、各噴射ノズル19からの液の噴射と、インクジェット・ヘッドの移動とを繰返すことで、発光素子群16の全体に渡る液の塗布を行うことができる。
そしてさらに、領域形状に対する液塗布の精度を高める必要があるようなときには、インクジェット・ヘッドでの液の噴射は、主走査方向の一方向への移動(すなわち、主走査方向の往復の移動における往路又は復路のいずれか。いわゆる1パス)においてのみ行うものとしてもよい。これにより、塗布された液において、特に副走査方向における位置のばらつきを低減することができる。
また、有機多層膜を設ける工程は、発光素子の列の長さに相当する長さに渡って並んだ多数の噴射口からの一組の噴射によって行うこともできる。すなわち、インクジェット・ヘッドを、発光素子群16の全体に渡って噴射ノズルを備えた長尺のものとしてもよい。この場合、その多数の該噴射口の移動を伴うことなく、液を薄く塗布して有機多層膜を形成することができる。
そして、このような構成によって、有機多層膜を設ける工程において、発光素子の列の長さに相当する長さに渡って並んだ多数の噴射口からの一組の噴射によって、その噴射口の移動を伴うことなく液を薄く塗布してその膜を形成することで、対象とする面積が広い発光素子アレイであっても、前述と同様の効果が得ることができる。さらに、本構成では、液の塗布をより短時間かつ容易に行え、製造コストをより抑えることができる。
なお、上記では、インクジェット・ヘッドを移動させる構成としたが、固定されたインクジェット・ヘッドに対して、基板が移動する構成であっても同一の効果が得られることは勿論である。なお、上記では、1種の液を基板上に塗布する事例を説明したが、有機多層膜の積層構造に応じて、各膜の組成材料を含む液が、基板上に順に塗布されることはいうまでもない。
また、絶縁部の材料として、親水性を有する材料を使用してもよい。親水性の材料からなる絶縁部とすることで、発光領域となる領域の周囲において有機多層膜が絶縁部に弾かれることなく親和して、発光領域の外形形状を、パターン化がされている絶縁部に沿った安定した形状にすることができる。さらに、有機多層膜の厚みを特に絶縁部との境界部分において均一にして発光領域における発光分布及び発光角度分布を均等にすることができる。このような材質として、例えば、アニオン、カチオン、ノニオンを使用することができる。
本発明の好ましい態様は、次の発光素子、発光素子アレイ、露光装置、発光素子の製造方法、または発光素子アレイの製造方法にまとめられる。
本発明の一態様によれば、発光するための電圧が加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを備え、発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴とする発光素子が提供される。この構成によって、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じ、その部分形状を、その精度を有する駆動電極又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。
この発光素子において、発光領域の形状は、該駆動電極の形状と該絶縁部の形状とによって規制されてもよい。この構成によっても、上述の態様の発光素子と同様の効果が得られる。
本発明の他の態様によれば、複数の発光素子が列を成して配置された発光素子アレイであって、該発光領域の該列方向の形状が該駆動電極の形状によって規制され、かつ該発光領域の他の方向の形状が該絶縁部の形状によって規制された上述の態様の発光素子を含んだ発光素子アレイが提供される。
この構成によって、複数の発光素子が列を成して並ぶ発光素子アレイにおいて、発光素子の配置ピッチが短い場合でも、隣接する発光領域間の距離をより短くでき、また、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
本発明の他の態様の発光素子によれば、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、該発光領域は、その一部が該絶縁部によって、かつ、その他一部が該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極によって規制されて、その形状をなしていることを特徴とする発光素子が提供される。
この構成によって、発光領域の形状を、その一部は電気的な絶縁部により、かつ、その他一部は基板面に対しパターン化された下部電極又は対向電極により形成することで、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じ、その部分形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
また、本発明のさらに他の態様の発光素子によれば、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、該発光領域は、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなしていることを特徴とする発光素子が提供される。
この構成によって、発光領域が、基板面における所定方向に対しては絶縁部により、かつ、所定方向とは異なる第二の方向に対しては基板面に対しパターン化された下部電極又は対向電極により規制されて、その形状をなすことで、発光領域の形状において特に精度が必要とされる方向に対する形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
この発光素子において、該第二の方向を、該第一の方向に対して略直角としてもよい。
この構成によって、第二の方向を、第一の方向に対して略直角とすることで、それぞれの方向に対する形状の精度を互いに排除することができ、例えば特定の方向に対する形状の精度を厳しくした上で、他方の精度を緩くすることなどができる。
また、上述の態様の発光素子において、該有機多層膜が、第一の方向において隣接する該絶縁部の間にのみ形成されてもよい。この構成によって、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、及び該下部電極又は対向電極によって規制された該発光領域の形状は、共に直線としてもよい。この構成によって、所定の解像度に対して、発光領域の形状を直線で囲まれた四角形として、発光領域の大きさ(面積)を最大にでき、発光領域から多くの光量が得られるので、輝度を抑えて発光素子の長寿命化が図れる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、又は該下部電極若しくは対向電極によって規制された該発光領域の形状は、非直線部を含む形状としてもよい。この構成によって、使用するレンズや、現像条件に応じて、発光領域の形状を、直線で囲まれた四角形を基本にさらに円や楕円等も含むものとして、最適にすることができる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部を、SiNxやSiO等の無機物により構成してもよい。これにより、発光層の膜厚の均一性が確保でき、発光領域内における発光バラツキを抑え、また発光素子の長寿命化が実現できる。そして、この発光素子を用いることによって、プリンタの高画質・高解像度、高信頼性が可能となる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部の厚みを、100nmから3000nmまでの間としてもよい。この構成によって、絶縁性能の確保と、発光層の膜厚均一性との観点から、最適にすることができる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部上に、該有機多層膜がその全域には形成されていない構成としてもよい。この構成によって、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部は、親水性の材質からなる構成としてもよい。この構成によって、発光領域となる領域の周囲において有機多層膜が絶縁部に弾かれることなく親和して、発光領域の外形形状を、パターン化がされている絶縁部に沿った安定したものにすることができる。さらに、有機多層膜の厚みを特に絶縁部との境界部分において均一にして発光領域における発光分布及び発光角度分布を均等にすることができる。
一方、本発明のさらに他の態様によれば、発光素子を含んで構成される露光装置であって、発光素子が、その発光をするための電圧を加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを備え、該発光素子は、その発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴とする露光装置が提供される。
この構成によって、発光素子を、その発光領域が、駆動電極と絶縁部とによって規制されたものとすることで、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じて、その部分形状を、その精度を有する駆動電極又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子が並べられた配置において発光素子の配置ピッチが短い場合でも、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
この露光装置において、該発光素子の発光領域の形状は、該駆動電極の形状と該絶縁部の形状とによって規制されてもよい。この構成によっても、上述の態様の露光装置と同様の効果が得られる。
また、この露光装置において、該発光素子が列を成して配置され、該発光領域の該列の方向の形状が該駆動電極の形状によって規制され、かつ該発光領域の他の方向の形状が該絶縁部の形状によって規制されてもよい。この構成によって、列を成して並んだ複数の発光素子において、発光素子の配置ピッチが短い場合でも、隣接する発光領域間の距離をより短くでき、また、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
また、本発明の他の態様の露光装置によれば、複数の発光素子を含んで構成される露光装置において、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有し、また、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、該発光領域が、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなした該発光素子を、複数、各々電気的に独立に、該基板面上における第二の方向に並べて構成したことを特徴とする露光装置が提供される。
この構成によって、発光領域が、基板面における所定方向に対しては絶縁部により、かつ、所定方向とは異なる第二の方向(主走査方向)に対しては基板面に対しパターン化された下部電極又は対向電極により規制されて、その形状をなすことで、発光領域の形状において特に精度が必要とされる第二の方向に対する形状を、その精度を有する下部電極又は対向電極により形成して必要な精度を確保することができる。また、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
また、この態様の露光装置において、該有機多層膜が、第一の方向において隣接する該絶縁部の間にのみ形成されてもよい。この構成によって、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、この露光装置において、該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、及び該下部電極又は対向電極によって規制された該発光領域の形状が、共に直線であってもよい。
この構成によって、発光素子における発光領域の形状において、絶縁部によって規制されてなしている形状、及び下部電極又は対向電極によって規制されてなしている形状が共に直線とすることで、所定の解像度に対して、発光領域の形状を直線で囲まれた四角形として、発光領域の大きさ(面積)を最大にでき、発光領域から多くの光量が得られるので、輝度を抑えて発光素子の長寿命化が図れる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、又は該下部電極若しくは対向電極によって規制された該発光領域の形状を、非直線部を含む形状としてもよい。
この構成によって、発光素子における発光領域の形状において、絶縁部によって規制されてなしている形状、又は下部電極又は対向電極によって規制されてなしている形状が非直線部を含むことで、使用するレンズや、現像条件によって、発光領域の形状を、直線で囲まれた四角形を基本にさらに円や楕円等も含むものとして、最適にすることができる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部を、SiNx、SiO等の無機物により構成してもよい。
この構成によって、絶縁部を、絶縁性能が良い、具体的にはSiNxやSiO等の無機物からなるものとすることで、その厚みが薄くても絶縁可能にし、これにより、発光層の膜厚の均一性が確保でき、発光領域内における発光バラツキを抑え、また発光素子の長寿命化が実現できる。そして、この発光素子又は露光装置を用いることによって、プリンタの高画質・高解像度、高信頼性が可能にできる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部の厚みを、100nmから3000nmまでの間としてもよい。
この構成によって、絶縁部を、その厚みを100nmから3000nmとすることで、絶縁性能の確保と、発光層の膜厚均一性との観点から、最適にすることができる。
また、上述の態様の露光装置において、該発光領域が、600dpi以上の解像度で配置されてもよい。
この構成によって、露光装置の発光領域が600dpi以上の解像度とすることで、これを用いて漢字などの解像性が良好な高解像度プリンタを実現することができる。
また、上述の態様の露光装置において、該基板に、該発光素子の個々に対して一対一に形成され、該発光素子を駆動する薄膜トランジスタを備えてもよい。
この構成によって、露光装置の電気的駆動について、同一基板内において、発光素子の個々に対して一対一に形成された薄膜トランジスタが各発光素子を直接駆動することで、露光装置の構成がシンプルで、それを用いる装置の小型化が図れ、またコストの点でも有利になる。
また、上述の態様の露光装置において、該薄膜トランジスタが、アモルファスシリコンまたはポリシリコンによって構成されてもよい。
この構成によって、薄膜トランジスタを、移動度の高い多結晶シリコンによって構成することで、電流容量を大きくでき、応答速度も向上し、高輝度、高速駆動が可能となり、プリンタ、デジタル複合機等の高速化への対応が容易にできる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部上に、該有機多層膜がその全域には形成されていない構成としてもよい。この構成によって、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部は、親水性の材質からなる構成としてもよい。この構成によって、発光領域となる領域の周囲において有機多層膜が絶縁部に弾かれることなく親和して、発光領域の外形形状を、パターン化がされている絶縁部に沿った安定したものにすることができる。さらに、有機多層膜の厚みを特に絶縁部との境界部分において均一にして発光領域における発光分布及び発光角度分布を均等にすることができる。
ところで、本発明のさらに他の態様によれば、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を備えた発光素子の製造方法であって、基板面上に下部電極を設ける工程と、該下部電極が設けられた基板面上に該基板面に面したパターン化がされた該絶縁部をして設ける工程と、該下部電極及び該絶縁部が設けられた基板面上に発光層を含む有機多層膜を設ける工程と、該下部電極、該絶縁部及び該有機多層膜が設けられた基板面上に対向電極を設ける工程とを有し、該下部電極を設ける工程又は該対向電極を設ける工程の少なくともいずれかの工程において、該基板面に面したパターン化がされた該下部電極あるいは該対向電極が設けられ、発光領域の形状が、その一部は該絶縁部によって規制され、かつ、その他一部は該下部電極又は該対向電極によって規制されたことを特徴とする発光素子の製造方法が提供される。
この構成によって、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じ、その部分形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える発光素子を製造できる。
また、この発光素子の製造方法において、該有機多層膜は、有機多層膜の組成材料を含む液を、インクジェット法などにより基板面に対して噴射することで形成されてもよい。この構成によって、容易に、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の発光素子の製造方法において、該有機多層膜は、一の領域に対して、2以上該液を噴射する、あるいは1又は2以上の該液の噴射を2以上繰り返すことで形成されてもよい。この構成によって、一の領域に対して噴射が複数回なされて塗布されるので、液の塗布がよりなめらかにかつ均一にできる。
また、本発明のさらに他の態様によれば、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を備えた複数の発光素子が列を成して並ぶ発光素子アレイの製造方法であって、基板面上に下部電極を設ける工程と、該下部電極が設けられた基板面上に該基板面に面したパターン化がされた絶縁部を設ける工程と、該下部電極及び該絶縁部が設けられた基板面上に発光層を含む有機多層膜を設ける工程と、該下部電極、該絶縁部及び該有機多層膜が設けられた基板面上に対向電極を設ける工程とを有し、該下部電極を設ける工程又は該対向電極を設ける工程の少なくともいずれかの工程において、該基板面に面したパターン化がされた該下部電極あるいは該対向電極が設けられ、発光領域の形状が、その一部は該絶縁部によって規制され、かつ、その他一部は該下部電極又は該対向電極によって規制されたことを特徴とする発光素子アレイの製造方法が提供される。
この構成によって、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じ、その部分形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える発光素子アレイを製造できる。
また、この発光素子アレイの製造方法において、該有機多層膜は、有機多層膜の組成材料を含む液をインクジェット法などにより噴射する1又は複数の噴射口を該発光素子の列に沿って移動させ、該液を基板面に対して噴射することで形成されてもよい。この構成によって、対象とする面積が広い発光素子アレイについても容易に、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該有機多層膜は、該噴射口からの所定量の液の噴射と、該噴射口の該列方向に沿った所定距離の移動とを繰り返すことで形成されてもよい。この構成によって、対象とする面積が広い発光素子アレイについても液の塗布が行える。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該液は、該列方向に沿った一方向への移動においてのみ液の噴射される構成でもよい。このように、噴射口の発光素子の列に沿ってのいずれか一方の向きの移動(すなわち、列に沿った往復の移動における往路又は復路のいずれか。いわゆる1パス)においてのみ液の噴射を行うことで、塗布の領域形状に対する精度を高める必要があるようなときには、液の塗布において特に副走査方向における位置のばらつきを低減することができる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該液は、該列方向に沿ったいずれの方向への移動においても噴射される構成でもよい。このように、噴射口の発光素子の列に沿ってのいずれの向きの移動(すなわち、列に沿った往復の移動における往路及び復路のいずれとも。いわゆる2パス)においても液の噴射を行うことで、所定の面積の塗布対象領域に対して液の塗布を短時間に行うことができる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該噴射口は、複数の該発光素子の長さに渡って複数配置され、該複数の噴射口からの一組の液の噴射により、該有機多層膜が形成されてもよい。この構成によって、対象とする面積が広い発光素子アレイであっても、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。さらに、液の塗布が短時間かつ容易に行え、製造コストを抑えることができる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該噴射口は、該発光素子の列の長さに渡って複数配置され、該複数の噴射口からの一組の液の噴射によって、該有機多層膜が形成される構成であってもよい。この構成によって、噴射口又は基板の移動を伴うことなく液を薄く塗布して有機多層膜を形成することができる。したがって、対象とする面積が広い発光素子アレイであっても、その一組の噴射で有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。さらに、液の塗布をより短時間かつ容易に行え、製造コストをより抑えることができる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該有機多層膜は、一の領域に対して、2以上該液を噴射する、あるいは1又は2以上の該液の噴射を2以上繰り返すことで形成されてもよい。この構成によって、一の領域に対して噴射が複数回なされて塗布されるので、液の塗布がよりなめらかにかつ均一にできる。
本発明の発光素子は、必要とされる発光素子サイズを確保しつつ主走査方向の解像度が1200dpiや2400dpiといった、高解像度の露光ヘッドを容易に実現できる。また、発光光量を高精度に制御するためにアクティブマトリクス駆動回路を構成する薄膜トランジスタの回路規模が大きくなった場合や、発光輝度を大きくするために大電流駆動を必要とする場合、即ちトランジスタサイズが大きくなった場合であっても、副走査方向にTFTの配置領域を確保することができる。以上のことから、例えば、粉体又は液体トナーを用いる電子写真方式による、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、及びオンデマンド印刷機などに搭載される露光ヘッドへの利用が可能である。
本発明は、発光素子、複数の微小な発光素子をライン状などに配置して構成された発光素子アレイ、及びそれらの製造方法、並びに発光素子アレイを含み備えた、電子写真方式のプリンタに用いられる露光装置に関する。
電子写真方式のプリンタは、帯電した感光体を画像情報に応じて露光し、その画像情報に応じた静電潜像を感光体面に形成する。そして、その潜像をトナーで現像し、さらに、感光体面上に現像されたそのトナー像を、記録紙に転写、加熱定着して画像を得る。このような電子写真方式のプリンタに使用される露光装置としては、レーザダイオードを光源とした光ビームを、ポリゴンミラーと呼ばれる回転多面鏡を介して感光体面に走査させて静電潜像を形成する方式がよく知られている。また、この種の露光装置として、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料を用いた発光素子をライン状に配置して構成した発光素子アレイを備えて、各発光素子を個別に点灯(オン・オフ)制御して感光体上に静電潜像を形成する方式もよく知られている。
一般に、LEDや有機EL材料を用いた発光素子で構成された発光素子アレイを備える露光装置は、感光体面のごく近傍で各発光素子を選択的に点灯して光を感光体上に照射する。これゆえ、この露光装置を搭載したプリンタは、レーザービームを用いたレーザプリンタと比較して、ポリゴンミラーのような可動部がなく信頼性が高い。また、レーザダイオードの光を感光体に導く光学系や、光の経路となる大きな光学的空間が不要で、プリンタをより小型化することが可能である。
特に発光素子に有機EL材料を用いる露光装置は、ガラス等の基板上に薄膜トランジスタ(Thin Film Trnasistor。以降TFTと呼称する)から成るスイッチング素子で構成される駆動回路を、有機EL発光素子と一体として形成できる。これゆえ、LEDを発光素子とした所謂LEDヘッドと比較して、構造・製造工程がシンプルであり、発光素子にLEDを用いた露光装置に比べ、更なる小型化、低コスト化を実現できる可能性がある。
有機EL発光素子は、下部電極と対向電極との間に有機EL材料が配置された構造を有する。有機EL材料は、下部電極と対向電極との間に電圧を印加することにより発光する。この場合、下部電極と対向電極とが重なる領域が有機EL発光素子の発光領域となる。有機EL発光素子の形成過程では、対向電極は、基板上に下部電極および有機EL材料膜を形成した後に形成される。対向電極の形成には、一般に、蒸着法が用いられる。蒸着法では、有機EL材料膜の上方に近接して配置されたシャドーマスク下に金属材料が廻り込むため、対向電極を高精度で形成することが困難であり、微細な発光領域を高精度に形成することができない。このため、微細な発光領域を高精度に形成する手法として、発光領域を絶縁膜のパターンにより規制する方法が使用されている。
ディスプレイに用いられる有機EL発光素子アレイについては、例えば特許文献1に開示されているような、電気的な絶縁部となる層間絶縁層を用い、その開口部によって各発光素子部分(発光領域)を構成したものが知られている。そして、特許文献2では、発光素子の電極である下部電極の一部に、開口部を有してパターン加工された層間絶縁層を重ねて、発光素子部分(発光領域)の形状精度をより高めている。特許文献2の第1図において、パターン加工された層間絶縁膜3の開口部10が1つの発光素子部分(発光領域)をなして、その形状精度を良好なものとしている。
米国特許第4670690号明細書 特許第2734464号公報
しかしながら、プリンタが扱う静止画では、ディスプレイが扱う動画と比較して、より高精細・高精度な画素が要求されている。有機EL発光素子をプリンタの露光装置に用いる場合、ディスプレイに用いるのに比べ、発光素子部分(発光領域。形成されるビットマップ画像に対しては画素とも呼ぶ)の形状精度及び発光面の均一性を、より高くしなければならない。しかしながら、上記従来の構成による有機EL発光素子アレイでは、発光素子部分となる層間絶縁層の開口部の形状精度が必ずしも十分には取れなかった。
すなわち、プリンタの露光装置に用いられる発光素子アレイでは、ディスプレイの場合に比較して、より高密度なアレイが要求されている。近年のプリンタやデジタル複写機・複合機(MFP)では、高画質化・高解像度化がより高まり、ディスプレイ解像度に対して、その数倍から20倍以上にもなる高い解像度に応じたピッチで、画素となる発光領域を有する発光素子を一方向の列状に配置する必要がある。例えば、プリント解像度を600dpi(dot per inch)とする露光装置では発光素子を42.3μmのピッチで配置する必要がある。さらに、解像度が2400dpiの露光装置では発光素子の配置ピッチは約10μmとなる。
このとき、発光領域のサイズ(幅)は必然的に発光素子の配置ピッチ未満でなければならない。また、より多い光量を得るために発光領域のサイズをその範囲で大きく取るには、隣接する発光領域間の距離は数μm程度にする必要がある。しかしながら、上記従来の特許文献1の構成では、層間絶縁膜においてこのような大きさの開口部の形成は困難であり、また、特許文献2のパターン加工された層間絶縁層によっても、発光素子部分毎の層間絶縁層の開口部と対応する下部電極との位置合わせ精度が、層間絶縁層では限られる。それゆえ、隣接する発光素子部分の間隔を10μm以上取らざるを得ず、これに伴って、発光素子部分の幅(大きさ)も小さくなってしまっていた。
このように、層間絶縁膜の開口部をもって発光領域とする従来構成の有機EL発光素子アレイでは、層間絶縁膜における開口部の形成精度、下部電極との位置合わせ精度、及び隣接する開口部間の距離が、昨今のプリンタに求められる解像度程度には取れず、高解像度プリンタの実現が困難であるという課題があった。また、発光素子部分の大きさが十分には取れず、露光装置の露光性能においても十分な性能が得られないという課題もあった。
本発明は、これらのような従来の課題を解決するものであり、高解像度を得るために画素となる発光領域を有する発光素子の配置ピッチが短く、かつ、高い露光能力を得るために出来る限り発光領域(面積)を広くした発光素子アレイを備える露光装置、並びに、その発光素子、発光素子アレイ及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、発光素子を、発光するための電圧が加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを備え、発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴としている。
また、本発明の発光素子は、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備える。そして、該発光領域は、その一部が該絶縁部によって、かつ、その他一部が該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極によって規制されて、その形状をなしていることを特徴とするものとしてもよい。
また、本発明の発光素子は、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備える。そして、該発光領域は、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなしていることを特徴とするものとしてもよい。
また、本発明の露光装置は、発光素子を含んで構成される露光装置であって、発光素子が、その発光をするための電圧を加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを有する。そして、該発光素子の発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴とする露光装置としてもよい。
また、複数の発光素子を含んで構成される露光装置において、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有し、また、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、該発光領域が、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなした該発光素子を、複数、各々電気的に独立に、該基板面上における第二の方向に並べて構成したものとしてもよい。
また、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を含み備えた発光素子の製造方法、又は、そのような発光素子の複数が列を成して並ぶ発光素子アレイの製造方法であって、基板面上に、下部電極を設ける工程と、該下部電極が設けられた基板面上に、該基板面に面したパターン化がされた絶縁部を設ける工程と、その後、該下部電極及び該絶縁部が設けられたその基板面上に、発光層を含む有機多層膜を設ける工程と、該下部電極、該絶縁部及び該有機多層膜が設けられた基板面上に、対向電極を設ける工程とを有し、該下部電極を設ける工程又は該対向電極を設ける工程の少なくともいずれかの工程において、該基板面に面したパターン化がされた該下部電極あるいは該対向電極が設けられ、発光領域の形状が、その一部は該絶縁部によって規制され、かつ、その他一部は該下部電極又は該対向電極によって規制されたことを特徴としたものとしてもよい。
本発明は、発光素子において、発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制され、あるいは、発光領域の形状が、該駆動電極の形状と該絶縁部の形状とによって規制されているものである。これにより、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じて、その部分形状を、その精度を有する駆動電極又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くでき、また、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
また、本発明は、発光領域の形状を、その一部は電気的な絶縁部により、かつ、その他一部は基板面に対しパターン化された下部電極又は対向電極により形成するものである。これにより、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じて、その部分形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くでき、また、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行えるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態は、本発明に係る露光装置における発光素子アレイの例である。
露光装置は、電子写真装置において感光体上に静電潜像を形成する手段である。本実施形態の露光装置は、本発明に係る複数の微小な発光素子を一列又は複数列(この列の方向を主走査方向と呼ぶ)配置した発光素子アレイを有する。この発光素子を画像データに基づく所定のタイミングで個別に点灯、消灯制御することで、感光体上に静電潜像を形成するものである。
図1及び図2は、本発明に係る露光装置の発光素子アレイを示し、図2はその上面図であり、図1は図2中に示した線A(主走査方向に対して略直角の方向で、この方向を副走査方向と呼ぶ)における断面図である。
図1において、ガラス基板1は、例えばホウケイ酸ガラス等で構成されたものである。ベースコート層2は、例えばSiNxとSiO2を積層することで構成されている。
ベースコート層2の上には多結晶シリコン(ポリシリコン)から成るTFT3が形成されている。多結晶シリコンは、現時点で、5MHz程度の駆動周波数で負荷を駆動することが可能であり、更に1.5μm〜4.5μm程度の比較的細かなデザインルールが適用できることから基板を小さくすることができる。
ゲート絶縁層4は、例えばSiO2からなり、TFT3と、Moなどの金属で構成されたゲート電極5とを所定の間隔で離間し、絶縁している。
中間層6は、例えばSiO2及びSiNxを積層することで構成されたものである。中間層6は、ゲート電極5を被うとともに、この表面に沿ってAlなどの金属で構成されるソース電極7及びドレイン電極8を支持する。
ソース電極7及びドレイン電極8は、中間層6及びゲート絶縁層4に設けられたコンタクトホール9を介してTFT3に接続されており、ソース電極7とドレイン電極8の間に所定の電位差を付与した状態でゲート電極5に所定の電位を付与することで、TFT3がスイッチングトランジスタとして動作する。
TFT表面層10は、SiNx等で構成されたものであり、ソース電極7を完全に被うと共に、ドレイン電極8の一部にコンタクトホール9を形成している。
下部電極(ホール注入電極)11は、本実施形態では、スパッタ法により、ITO(錫ドープ酸化インジウム)を用いて、TFT表面層10上に形成されている。この下部電極11は、コンタクトホール9にてドレイン電極8と接続されている。
以上説明した構造によって、ガラス基板1上にTFT3等を積層して作成されたTFT基板を構成している。
続いて、そのTFT基板に対して、電気的な絶縁部となる層間絶縁層12は、例えば膜厚300nm程度のSiNxから成るもので、TFT3が形成された面と同じ面内において、TFT表面層10上に形成されている。層間絶縁層12は、下部電極11の一部を被うことで後述する発光領域13のサイズ、形状、及び形成位置を規制している。本実施形態では、層間絶縁層12は、図示するように、下部電極11の副走査方向における両端の部分、及びコンタクトホール9が配置されている部分等を完全に被覆している。それゆえ、この領域上の有機EL層は発光せず、発光領域13の副走査方向におけるサイズ・形状を決めると共に、コンタクトホール9の段差に起因する有機EL層の膜厚変動により生じる発光光量むらを発生させないものとなっている。
この層間絶縁層12を形成した後に、その層上に、例えばスピンコート法や蒸着法によって発光層(有機EL層)を含む有機多層膜14を形成している。
対向電極(陰極)15は、例えばAl等の金属を蒸着法等によって形成したものである。
次に、本実施形態の発光素子アレイにおける発光素子(発光領域13)の配置について詳細に説明する。
図2は、上述した発光層を含む有機多層膜14及び対向電極15を除去した状態、即ち下部電極11が目視される状態を示している。またTFT3及びドレイン電極8を破線で示しているが、これはTFT3及びドレイン電極8が、下部電極11又はTFT表面層10によって被覆されていることを表している。
図2において、下部電極11は、主走査方向に、600dpiのピッチで配置されている。即ち下部電極11の配置ピッチは42.3μmである。また、42.3μmの配置ピッチ内において、隣接する下部電極11どうしの間隔は5μmとしている。
ここで、下部電極11は、所謂フォトエッチングによって、下部電極11の形状に相当するパターンを有するフォトマスクを掛け、TFT表面層10上を露光して下部電極11の形状を形成するプロセスで、パターン形成している。この際、その露光のパターンは、主走査方向に、下部電極に相当する部分のピッチを600dpiとし、また隣接する下部電極に相当する部分間の間隔を3μmとしている。これは、露光部を除去するポジ型のプロセスでは、除去後の残パターン(この場合は下部電極11)のエッジ部が約1μm程度縮むことに対するもので、この結果、隣接する下部電極11間の間隔が5μmとなって形成される。このように露光パターンに対するプロセスによる収縮を考慮にいれることで、所望のサイズの下部電極11を得ることができる。
このようにして、下部電極11が、図2のように、主走査方向に600dpiのピッチで、5μmの間隔をおいて並ぶ下部電極群を構成し、そして、この下部電極群の上には、前述したように、発光層を含む有機多層膜14、対向電極15等を形成し、下部電極毎に独立した発光領域13が、主走査方向に600dpiのピッチで、5μmの間隔をおいて並ぶ発光素子群16を得ている。このように、精細なサイズ・精度に加工が可能な電極のパターン化によって、複数の発光領域が列をなす有機EL発光においても各発光領域の列方向におけるサイズ・形状を精細にすることができる。
一方、TFT表面層10及び下部電極11上に形成した層間絶縁層12は、前述したように、発光素子群16に対して各下部電極11の副走査方向における両端部分を被って、各発光領域13の副走査方向におけるサイズ・形状を決めている。
ところで、発光素子アレイを備えた露光装置を使用するプリンタでは、そのプリント解像度は、発光素子が並ぶ主走査方向については、実質的にもっぱら発光素子アレイにおける発光素子の配置ピッチによって、一方、主走査方向に対して略直角で、感光体の移動(感光体ドラムの回転)方向である副走査方向については、発光素子の大きさと感光体の移動(感光体ドラムの回転)量とによって決まる。
本実施形態では、露光装置の解像度は、副走査方向については、発光素子の大きさ・精度が感光体の移動(感光体ドラムの回転)量に応じて決められるので、発光領域13の副走査方向の端部を、電気的な絶縁部である層間絶縁層12によって定めている。一方、実質的にもっぱら発光素子アレイにおける発光素子の配置ピッチ及び大きさによって解像度及び露光性能が決まる主走査方向については、精細なサイズ・精度に加工が可能な電極のパターン化によって発光素子のピッチ及び大きさを定めるものとしている。このことで、本実施形態の露光装置による高解像度・高精細のプリンタが実現できる。
さらに、個々の下部電極11は、その裏側で、例えばAlで構成され、下部電極11に対して1:1に設けられたドレイン電極8と接続されている。更にドレイン電極8は、実際はTFT表面層10により目視できないTFT3と接続されている。ドレイン電極8は、図1にも示したように、TFT3から副走査方向に所定の長さ延伸され、その端部でコンタクトホール9を介して下部電極11と接続されている。これと同一の構造が主走査方向に複数設けられ、TFT3は主走査方向にTFT群17を構成している。
発光素子群16とTFT群17は、ガラス基板面内の副走査方向において完全に分離された位置に配置され、発光素子群16に含まれる下部電極11とTFT群17に含まれるTFT3の間は金属製のドレイン電極8にて接続されている。このように、発光素子群16の領域とTFT群17の領域は、完全に分離し、副走査方向に長くTFT3を形成することができる。
これによって、非常に簡易な構成で、発光領域13とTFT3のオーバーラップを解消し、発光素子群16の領域とTFT群17の領域を完全に分離することができ、副走査方向にTFT3の配置領域を十分に確保することができる。
以上述べたように、層間絶縁層12によって発光領域13の副走査方向におけるサイズ・形状を決め、かつ、複数の発光領域が列をなす主走査方向においては、高精細にパターン化された下部電極11によって発光領域13のサイズ・形状を決めることで、露光装置における画素間隔を5μm程度にもすることができる。これによって、各発光領域13の位置及びサイズを適切に精度よく定め、発光光量むらを抑制して露光性能の均一化を図ることができる。したがって、必要な発光領域を確保しつつ主走査方向の解像度が1200dpiや2400dpiといった、高解像度の露光ヘッドを容易に実現できる。
また、発光光量を高精度に制御するために、アクティブマトリクス駆動回路を構成する薄膜トランジスタの回路規模が大きくなった場合や、発光輝度を大きくするために大電流駆動を必要とする場合、即ちトランジスタサイズが大きくなった場合であっても、副走査方向にTFT3の配置領域を確保することができる。
なお、ガラス基板1は、発光素子や駆動回路が発生する熱を急速に放熱する必要がある場合は、基板として例えば石英等を使用してもよい。
また、TFT3として、本実施形態においては多結晶シリコンを用いたが、非結晶シリコン(アモルファスシリコン)を用いてもよい。非結晶シリコンの場合、デザインルールや駆動周波数の点で多結晶シリコンと比べて不利になるが、製造プロセスが安価でありコストメリットがある。
また、下部電極11としては、本実施形態で用いたITOの他に、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ZnO、SnO2、In23等を用いることができるが、ITO、IZOが望ましい。そして、下部電極11は、蒸着法等によっても形成できるが、スパッタ法により形成するのが望ましい。
また、層間絶縁層12としてレジン等の透明な有機物を使用することが可能であるが、一般に有機物によって絶縁膜を形成した場合、膜厚が数μm程度と厚くなる。このため、その上に形成される発光層を含む有機多層膜14との接触角等の問題から発光不良を生ずるおそれがある。これゆえ、層間絶縁層12としては、より薄く形成可能な無機物を用い、発光領域周囲の段差を小さくすることが望ましい。他の無機物として、SiO2等も考えられる。
また、本実施形態では、電気的な絶縁部である層間絶縁層12は、その上にも発光層を含む有機多層膜14が形成された、下部電極11と有機多層膜14との間に挟まれた層としたが、当該電気絶縁部が、その上の有機多層膜14に挟まれた層である必要はない。例えば後述の第3の実施形態にて述べるようなインクジェット法によって、当該電気絶縁部の上には発光層を含む有機多層膜14を形成しない構成をとってもよい。
また、発光層を含む有機多層膜14を形成する際、下部電極11との間に、例えば金属酸化物などによってホール注入層を設けてもよい。
また、有機ELの材料としては、低分子系の材料を用いてもよいし、高分子系の材料を用いてもよい。
また、対向電極15を形成する際、発光層を含む有機多層膜14との間に電子注入層として、例えばK、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、Ln、Sn、Zn、Zrのごとき金属元素単体、又は安定性を向上させるためにこれらを含む2成分若しくは3成分の合金、又は金属元素単体を、発光層を含む有機多層膜14に近い方から例えばCa、Alの順に積層する構造を用いることが望ましい。
また、本実施形態では、発光領域13の形状について、副走査方向におけるサイズ・形状を層間絶縁層12によって、かつ、主走査方向においては下部電極11によって決めるようにしたが、必ずしもこの組み合わせに限る必要はない。発光領域13を形成し又は規制する層間絶縁層12、下部電極11、対向電極15、その他の構成要素から、その必要な形状精度に対応できるものを、任意に、それぞれ部分的に組み合わせても同様に行える。さらに、互いの方向は直角に限らず任意の角度でよく、また形状を決定する要素を方向毎に特定することも必要でなく、発光素子毎などに、形状を決定する要素が異なるものとしてもよい。
さらに、発光領域13の形状は、必ずしも2次元の形状(平面上の形状)である必要はなく、凹凸のある3次元の形状についても、発光領域13を形成し又は規制する層間絶縁層12、下部電極11、対向電極15、その他の構成要素から、その必要な形状精度に対応できるものを、任意に、それぞれ部分的に組み合わせても同様に行える。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、発光領域13の位置が、主走査方向には下部電極11によって直線形状に、副走査方向にも層間絶縁層12によって直線形状に、規制されて、発光領域13の形状が四角形となっていた。本実施形態では、主走査方向には下部電極によって非直線形状に、副走査方向にも電気的な絶縁部である層間絶縁層によって非直線形状に、発光領域の位置を規制して、発光領域の形状に非直線部が含まれた発光素子を有する発光素子アレイの例である。
図3は、本発明に係る露光装置の発光素子アレイを示す上面図である。図3中に示した線B(この方向を副走査方向と呼び、この方向に対し略直角で、発光素子が並ぶ方向を主走査方向と呼ぶ)における断面は、第1の実施形態と同様(図1)である。以下、図1及び図3を用いて、本実施形態の発光素子アレイにおける各発光素子(発光領域13)の配置について説明する。
本発明に係る発光素子アレイの各発光素子は、第1の実施形態で説明したように、発光領域13の形状が下部電極11の形状によって決められ、また、層間絶縁層12が配置された領域の発光層を含む有機多層膜14は発光しない。従って、発光領域13の形状は、下部電極11の形状と層間絶縁層12の形状とで定められる。
図1及び図3において、層間絶縁層12は、例えば膜厚300nm程度のSiNxから成るものであり、所謂フォトエッチングによって形成されている。また、下部電極11も同様に、所謂フォトエッチングによって形成されている。
層間絶縁層12及び下部電極11は、フォトエッチングによって形成されているので、そのフォトマスクのパターン(形状)によって、様々なパターン(形状)とすることができる。本実施形態では、下部電極11を、円弧を含む非直線形状とし、また層間絶縁層12においても、円弧を含む非線形形状のパターンとし、そして、これらによって発光領域13の形状を決定している。
このように、層間絶縁層12及び下部電極11を共にパターン化し、それらを組み合わせて発光領域13の形状を形成することで、形成できる発光領域13の形状・大きさは、層間絶縁層12のみで形成できる形状・大きさに比べ、その自由度が非常に高い。例えば、楕円形状のみならず円形とすることもでき、レンズアレイ等の光学系を通過した後の光量分布を均一化するための最適な形状を自由に実現できる。そして、発光領域13の形状・大きさを電子写真の光スポット形状・特性に合わせたものとすることで、露光装置における露光性能を向上させることができる。
また、層間絶縁層12は、第1の実施形態と同様に、コンタクトホール9が配置されている部分を完全に被覆しているので、この領域の発光層を含む有機多層膜14は発光しない。従って、本実施形態においても、第1の実施形態で述べた、発光領域13でのコンタクトホール9の段差に起因する発光光量むらが発生しない。
また、第1の実施形態と同様に、発光素子群16の領域とTFT群17の領域は、完全に分離し、副走査方向に長くTFT3を形成することができる。
以上述べたように、本発明に係る発光素子は、それぞれパターン形成された下部電極11と層間絶縁層12とにより、非常に簡易な構成にて、有効発光領域とTFT3のオーバーラップを解消して、発光素子群16の領域とTFT群17の領域とを完全に分離することができる。また、発光光量むらを抑制しつつ、発光領域13の形状を自由に形成して、電子写真の特性に合わせた光スポット形状を有し、露光性能の良い露光装置を提供することができる。
なお、本実施形態では、第一の方向、第二の方向共に非直線部を含む形状としたが、このうちの一方のみが非直線部を有するようにすることも容易に可能である。さらに、互いの方向は直角に限らず任意の角度でよい。また形状を決定する要素を方向毎に特定することも必要でなく、発光素子毎などに、形状を決定する要素が異なるものとしてもよい。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1又は第2の実施形態のような発光素子アレイを製造する工程においてそれらの発光層を含む有機多層膜を形成する方法について説明する。本実施形態によって製造する対象の発光素子アレイは第1又は第2の実施形態の発光素子アレイであり、その構成は図1及び図2又は図3のとおりである。そこで、図1から図3までを、本実施形態においても援用する。
図4は、本発明に係る発光層を含む有機多層膜を形成する方法を説明するための模式図である。なお、図4は、有機多層膜形成時の第1又は第2の実施形態の発光素子アレイとなるものを上面から見た図である。図4では、後述する下部電極11の形状を、第1の実施形態の発光素子アレイの形状にて代表して示している。
図4に示す発光素子アレイとなるものは、下部電極11及び電気的な絶縁をなす絶縁部18が、第1又は第2の実施形態(図1)において述べたように、ガラス基板1上に形成された状態(それらの形成工程を経た状態)にあり、次に図1の発光層を含む有機多層膜14が形成されるその前の状態にある。本実施形態においては、この状態のものも、便宜上、単に発光素子アレイと呼ぶ。
図4において、下部電極11は、第1又は第2の実施形態で述べたように、フォトエッチングによってパターン形成されている。また、図4に示すように、絶縁部18は、2つの絶縁部(18a及び18b)が主走査方向のパターンを成すように形成され、それぞれが各下部電極11の端部を覆っている。すなわち、2つの絶縁部18a、18bは、それぞれ主走査方向のパターンからなり、各パターンで挟まれた間の帯状の領域において、下部電極11がそれぞれの中央部分を露呈して並んでいる。また、発光領域13は、発光層を含む有機多層膜14が本実施形態において後述する方法によって形成され、図1の対向電極15などが形成された後に、通電によって発光が可能となる領域である。
本実施形態では、このような発光素子アレイに対し、有機多層膜14となる液(有機多層膜14の組成材料を含む液)を噴射することにより、発光層を含む有機多層膜14を形成する。該液を噴射する噴射ノズル19は、有機多層膜14の形成部位の上方に配置される。図4では、複数の噴射ノズル19の配置を模式的に示している。
本実施形態では、各噴射ノズル19は、主走査方法に沿って移動可能に設けられたインクジェット・ヘッド(図示せず)に支持されている。図4の例では、12の噴射ノズル19が、主走査方向に6、副走査方向に2だけ、それぞれ並ぶ状態で、インクジェット・ヘッドに支持されている。また、ここでは、副走査方向に並んだ2の噴射ノズル19にて、2つの絶縁部(18a及び18b)で挟まれた間の帯状の領域の帯全幅に渡る液の噴射が行えるものとする。
以上のような構成において、発光層を含む有機多層膜を形成する場合、発光素子アレイは、上述したように、既に、下部電極11及び絶縁部18がガラス基板1上に形成された状態にある。このような発光素子アレイが、まず、インクジェット・ヘッドの下方に設置される。このとき、インクジェット・ヘッドは、噴射ノズル19の位置・方向が図4に示した位置・方向となる状態、すなわち、12個の噴射ノズル19が、2つの絶縁部18a、18bで挟まれた間の帯状の領域の一方の端において、その長手(6の噴射ノズル19が並んだ方向)を帯状の領域の長手(主走査方向)に沿った方向に向けて配置される。
次に、インクジェット・ヘッドに、12個の噴射ノズル19から発光素子アレイへ向けて有機多層膜(14)となる液を所定量噴射させる。この噴射によって、2つの絶縁部18a、18bで挟まれた間の帯状の領域に対して、その長手方向(主走査方向)の所定長さ分(図4の例では6の噴射ノズル19によって塗布がされる分)についてその帯全幅に渡って薄くほぼ均一に液を塗布することができる。
その後、インクジェット・ヘッドを主走査方向の矢印20の向きへ所定長さ分だけ移動させる。そして、その位置で、インクジェット・ヘッドに、再び前述と同様の液の噴射を行わせる。その後さらにこのような移動と噴射を、発光素子群16の全てに渡ってインクジェット・ヘッドに繰返し行わせる。このようにして、インクジェット・ヘッドにより塗布された一連の液は膜を形成する。したがって、発光層を含む有機多層膜を形成することができる。なお、特定の領域に対する液の噴射は、1回でも、2以上の複数回数でもよい。この場合、同一位置で所定量の液を複数回に分割して噴射してもよく、さらに、同一列に対するインクジェット・ヘッドの移動を繰り返して、液の噴射をさせてもよい。
以上で説明したように、本実施形態では、有機多層膜を設ける工程において、インクジェット法などの液を噴射する方法によって、複数の噴射ノズルの噴射口を発光素子の列に沿って移動させながら複数の発光領域の全ての発光領域について液を薄く塗布し、有機多層膜を形成する。これにより、塗布対象とする面積が広い発光素子アレイについても容易に、有機多層膜を形成することができる。また、本方法によれば、有機多層膜の形成が不要な領域には有機多層膜が形成されないため、有機EL材料の消費量を減らしてコスト低減が図れると共に、有機多層膜の形成後に、下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上に形成される凹凸の高低差を小さくすることができる。このため、その後に形成される対向電極などのパターンの加工精度を高めることができるとともに、形成された対向電極などのパターンの信頼性を高めることもできる。
なお、インクジェット・ヘッドでの液の噴射は、主走査方向のいずれの向きの移動(すなわち、主走査方向の往復の移動における往路及び復路のいずれとも。いわゆる2パス)においても行うものとしてもよい。これにより、所定の面積の塗布対象領域に対して液の塗布を短時間に行うことができる。
また、本実施形態では、インクジェット・ヘッドは、2つの絶縁部18a、18bで挟まれた間の帯状の領域の幅に応じた、副走査方向に2の噴射ノズルを有したものとしたが、副走査方向における噴射ノズルの数は1であってもよい。さらに、インクジェット・ヘッドは、主走査方向においてもその数が1である単一の噴射ノズルを有する構成であってもよい。このような場合、インクジェット・ヘッドを副走査方向についても移動可能に設けることが好ましい。これにより、インクジェット・ヘッドを副走査方向及び主走査方向のそれぞれに移動させつつ、液を噴射させる、すなわち、各噴射ノズル19からの液の噴射と、インクジェット・ヘッドの移動とを繰返すことで、発光素子群16の全体に渡る液の塗布を行うことができる。
そしてさらに、領域形状に対する液塗布の精度を高める必要があるようなときには、インクジェット・ヘッドでの液の噴射は、主走査方向の一方向への移動(すなわち、主走査方向の往復の移動における往路又は復路のいずれか。いわゆる1パス)においてのみ行うものとしてもよい。これにより、塗布された液において、特に副走査方向における位置のばらつきを低減することができる。
また、有機多層膜を設ける工程は、発光素子の列の長さに相当する長さに渡って並んだ多数の噴射口からの一組の噴射によって行うこともできる。すなわち、インクジェット・ヘッドを、発光素子群16の全体に渡って噴射ノズルを備えた長尺のものとしてもよい。この場合、その多数の該噴射口の移動を伴うことなく、液を薄く塗布して有機多層膜を形成することができる。
そして、このような構成によって、有機多層膜を設ける工程において、発光素子の列の長さに相当する長さに渡って並んだ多数の噴射口からの一組の噴射によって、その噴射口の移動を伴うことなく液を薄く塗布してその膜を形成することで、対象とする面積が広い発光素子アレイであっても、前述と同様の効果が得ることができる。さらに、本構成では、液の塗布をより短時間かつ容易に行え、製造コストをより抑えることができる。
なお、上記では、インクジェット・ヘッドを移動させる構成としたが、固定されたインクジェット・ヘッドに対して、基板が移動する構成であっても同一の効果が得られることは勿論である。なお、上記では、1種の液を基板上に塗布する事例を説明したが、有機多層膜の積層構造に応じて、各膜の組成材料を含む液が、基板上に順に塗布されることはいうまでもない。
また、絶縁部の材料として、親水性を有する材料を使用してもよい。親水性の材料からなる絶縁部とすることで、発光領域となる領域の周囲において有機多層膜が絶縁部に弾かれることなく親和して、発光領域の外形形状を、パターン化がされている絶縁部に沿った安定した形状にすることができる。さらに、有機多層膜の厚みを特に絶縁部との境界部分において均一にして発光領域における発光分布及び発光角度分布を均等にすることができる。このような材質として、例えば、アニオン、カチオン、ノニオンを使用することができる。
本発明の好ましい態様は、次の発光素子、発光素子アレイ、露光装置、発光素子の製造方法、または発光素子アレイの製造方法にまとめられる。
本発明の一態様によれば、発光するための電圧が加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを備え、発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴とする発光素子が提供される。この構成によって、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じ、その部分形状を、その精度を有する駆動電極又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。
この発光素子において、発光領域の形状は、該駆動電極の形状と該絶縁部の形状とによって規制されてもよい。この構成によっても、上述の態様の発光素子と同様の効果が得られる。
本発明の他の態様によれば、複数の発光素子が列を成して配置された発光素子アレイであって、該発光領域の該列方向の形状が該駆動電極の形状によって規制され、かつ該発光領域の他の方向の形状が該絶縁部の形状によって規制された上述の態様の発光素子を含んだ発光素子アレイが提供される。
この構成によって、複数の発光素子が列を成して並ぶ発光素子アレイにおいて、発光素子の配置ピッチが短い場合でも、隣接する発光領域間の距離をより短くでき、また、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
本発明の他の態様の発光素子によれば、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、該発光領域は、その一部が該絶縁部によって、かつ、その他一部が該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極によって規制されて、その形状をなしていることを特徴とする発光素子が提供される。
この構成によって、発光領域の形状を、その一部は電気的な絶縁部により、かつ、その他一部は基板面に対しパターン化された下部電極又は対向電極により形成することで、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じ、その部分形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
また、本発明のさらに他の態様の発光素子によれば、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、該発光領域は、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなしていることを特徴とする発光素子が提供される。
この構成によって、発光領域が、基板面における所定方向に対しては絶縁部により、かつ、所定方向とは異なる第二の方向に対しては基板面に対しパターン化された下部電極又は対向電極により規制されて、その形状をなすことで、発光領域の形状において特に精度が必要とされる方向に対する形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
この発光素子において、該第二の方向を、該第一の方向に対して略直角としてもよい。
この構成によって、第二の方向を、第一の方向に対して略直角とすることで、それぞれの方向に対する形状の精度を互いに排除することができ、例えば特定の方向に対する形状の精度を厳しくした上で、他方の精度を緩くすることなどができる。
また、上述の態様の発光素子において、該有機多層膜が、第一の方向において隣接する該絶縁部の間にのみ形成されてもよい。この構成によって、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、及び該下部電極又は対向電極によって規制された該発光領域の形状は、共に直線としてもよい。この構成によって、所定の解像度に対して、発光領域の形状を直線で囲まれた四角形として、発光領域の大きさ(面積)を最大にでき、発光領域から多くの光量が得られるので、輝度を抑えて発光素子の長寿命化が図れる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、又は該下部電極若しくは対向電極によって規制された該発光領域の形状は、非直線部を含む形状としてもよい。この構成によって、使用するレンズや、現像条件に応じて、発光領域の形状を、直線で囲まれた四角形を基本にさらに円や楕円等も含むものとして、最適にすることができる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部を、SiNxやSiO2等の無機物により構成してもよい。これにより、発光層の膜厚の均一性が確保でき、発光領域内における発光バラツキを抑え、また発光素子の長寿命化が実現できる。そして、この発光素子を用いることによって、プリンタの高画質・高解像度、高信頼性が可能となる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部の厚みを、100nmから3000nmまでの間としてもよい。この構成によって、絶縁性能の確保と、発光層の膜厚均一性との観点から、最適にすることができる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部上に、該有機多層膜がその全域には形成されていない構成としてもよい。この構成によって、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の態様の発光素子において、該絶縁部は、親水性の材質からなる構成としてもよい。この構成によって、発光領域となる領域の周囲において有機多層膜が絶縁部に弾かれることなく親和して、発光領域の外形形状を、パターン化がされている絶縁部に沿った安定したものにすることができる。さらに、有機多層膜の厚みを特に絶縁部との境界部分において均一にして発光領域における発光分布及び発光角度分布を均等にすることができる。
一方、本発明のさらに他の態様によれば、発光素子を含んで構成される露光装置であって、発光素子が、その発光をするための電圧を加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを備え、該発光素子は、その発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴とする露光装置が提供される。
この構成によって、発光素子を、その発光領域が、駆動電極と絶縁部とによって規制されたものとすることで、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じて、その部分形状を、その精度を有する駆動電極又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子が並べられた配置において発光素子の配置ピッチが短い場合でも、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
この露光装置において、該発光素子の発光領域の形状は、該駆動電極の形状と該絶縁部の形状とによって規制されてもよい。この構成によっても、上述の態様の露光装置と同様の効果が得られる。
また、この露光装置において、該発光素子が列を成して配置され、該発光領域の該列の方向の形状が該駆動電極の形状によって規制され、かつ該発光領域の他の方向の形状が該絶縁部の形状によって規制されてもよい。この構成によって、列を成して並んだ複数の発光素子において、発光素子の配置ピッチが短い場合でも、隣接する発光領域間の距離をより短くでき、また、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
また、本発明の他の態様の露光装置によれば、複数の発光素子を含んで構成される露光装置において、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有し、また、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、該発光領域が、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなした該発光素子を、複数、各々電気的に独立に、該基板面上における第二の方向に並べて構成したことを特徴とする露光装置が提供される。
この構成によって、発光領域が、基板面における所定方向に対しては絶縁部により、かつ、所定方向とは異なる第二の方向(主走査方向)に対しては基板面に対しパターン化された下部電極又は対向電極により規制されて、その形状をなすことで、発光領域の形状において特に精度が必要とされる第二の方向に対する形状を、その精度を有する下部電極又は対向電極により形成して必要な精度を確保することができる。また、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える。
また、この態様の露光装置において、該有機多層膜が、第一の方向において隣接する該絶縁部の間にのみ形成されてもよい。この構成によって、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、この露光装置において、該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、及び該下部電極又は対向電極によって規制された該発光領域の形状が、共に直線であってもよい。
この構成によって、発光素子における発光領域の形状において、絶縁部によって規制されてなしている形状、及び下部電極又は対向電極によって規制されてなしている形状が共に直線とすることで、所定の解像度に対して、発光領域の形状を直線で囲まれた四角形として、発光領域の大きさ(面積)を最大にでき、発光領域から多くの光量が得られるので、輝度を抑えて発光素子の長寿命化が図れる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、又は該下部電極若しくは対向電極によって規制された該発光領域の形状を、非直線部を含む形状としてもよい。
この構成によって、発光素子における発光領域の形状において、絶縁部によって規制されてなしている形状、又は下部電極又は対向電極によって規制されてなしている形状が非直線部を含むことで、使用するレンズや、現像条件によって、発光領域の形状を、直線で囲まれた四角形を基本にさらに円や楕円等も含むものとして、最適にすることができる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部を、SiNx、SiO2等の無機物により構成してもよい。
この構成によって、絶縁部を、絶縁性能が良い、具体的にはSiNxやSiO2等の無機物からなるものとすることで、その厚みが薄くても絶縁可能にし、これにより、発光層の膜厚の均一性が確保でき、発光領域内における発光バラツキを抑え、また発光素子の長寿命化が実現できる。そして、この発光素子又は露光装置を用いることによって、プリンタの高画質・高解像度、高信頼性が可能にできる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部の厚みを、100nmから3000nmまでの間としてもよい。
この構成によって、絶縁部を、その厚みを100nmから3000nmとすることで、絶縁性能の確保と、発光層の膜厚均一性との観点から、最適にすることができる。
また、上述の態様の露光装置において、該発光領域が、600dpi以上の解像度で配置されてもよい。
この構成によって、露光装置の発光領域が600dpi以上の解像度とすることで、これを用いて漢字などの解像性が良好な高解像度プリンタを実現することができる。
また、上述の態様の露光装置において、該基板に、該発光素子の個々に対して一対一に形成され、該発光素子を駆動する薄膜トランジスタを備えてもよい。
この構成によって、露光装置の電気的駆動について、同一基板内において、発光素子の個々に対して一対一に形成された薄膜トランジスタが各発光素子を直接駆動することで、露光装置の構成がシンプルで、それを用いる装置の小型化が図れ、またコストの点でも有利になる。
また、上述の態様の露光装置において、該薄膜トランジスタが、アモルファスシリコンまたはポリシリコンによって構成されてもよい。
この構成によって、薄膜トランジスタを、移動度の高い多結晶シリコンによって構成することで、電流容量を大きくでき、応答速度も向上し、高輝度、高速駆動が可能となり、プリンタ、デジタル複合機等の高速化への対応が容易にできる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部上に、該有機多層膜がその全域には形成されていない構成としてもよい。この構成によって、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の態様の露光装置において、該絶縁部は、親水性の材質からなる構成としてもよい。この構成によって、発光領域となる領域の周囲において有機多層膜が絶縁部に弾かれることなく親和して、発光領域の外形形状を、パターン化がされている絶縁部に沿った安定したものにすることができる。さらに、有機多層膜の厚みを特に絶縁部との境界部分において均一にして発光領域における発光分布及び発光角度分布を均等にすることができる。
ところで、本発明のさらに他の態様によれば、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を備えた発光素子の製造方法であって、基板面上に下部電極を設ける工程と、該下部電極が設けられた基板面上に該基板面に面したパターン化がされた該絶縁部をして設ける工程と、該下部電極及び該絶縁部が設けられた基板面上に発光層を含む有機多層膜を設ける工程と、該下部電極、該絶縁部及び該有機多層膜が設けられた基板面上に対向電極を設ける工程とを有し、該下部電極を設ける工程又は該対向電極を設ける工程の少なくともいずれかの工程において、該基板面に面したパターン化がされた該下部電極あるいは該対向電極が設けられ、発光領域の形状が、その一部は該絶縁部によって規制され、かつ、その他一部は該下部電極又は該対向電極によって規制されたことを特徴とする発光素子の製造方法が提供される。
この構成によって、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じ、その部分形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える発光素子を製造できる。
また、この発光素子の製造方法において、該有機多層膜は、有機多層膜の組成材料を含む液を、インクジェット法などにより基板面に対して噴射することで形成されてもよい。この構成によって、容易に、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の発光素子の製造方法において、該有機多層膜は、一の領域に対して、2以上該液を噴射する、あるいは1又は2以上の該液の噴射を2以上繰り返すことで形成されてもよい。この構成によって、一の領域に対して噴射が複数回なされて塗布されるので、液の塗布がよりなめらかにかつ均一にできる。
また、本発明のさらに他の態様によれば、基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を備えた複数の発光素子が列を成して並ぶ発光素子アレイの製造方法であって、基板面上に下部電極を設ける工程と、該下部電極が設けられた基板面上に該基板面に面したパターン化がされた絶縁部を設ける工程と、該下部電極及び該絶縁部が設けられた基板面上に発光層を含む有機多層膜を設ける工程と、該下部電極、該絶縁部及び該有機多層膜が設けられた基板面上に対向電極を設ける工程とを有し、該下部電極を設ける工程又は該対向電極を設ける工程の少なくともいずれかの工程において、該基板面に面したパターン化がされた該下部電極あるいは該対向電極が設けられ、発光領域の形状が、その一部は該絶縁部によって規制され、かつ、その他一部は該下部電極又は該対向電極によって規制されたことを特徴とする発光素子アレイの製造方法が提供される。
この構成によって、発光領域の形状において部分的に必要とされる精度に応じ、その部分形状を、その精度を有する下部電極若しくは対向電極、又は絶縁部のいずれかにより形成して必要な精度を確保することができる。また、複数の発光素子を並べて配置する際に、発光素子の配置ピッチが短い場合においても、隣接する発光領域間の距離をより短くできるとともに、発光領域面積をより広く確保することができ、高画質で高解像度の露光が行える発光素子アレイを製造できる。
また、この発光素子アレイの製造方法において、該有機多層膜は、有機多層膜の組成材料を含む液をインクジェット法などにより噴射する1又は複数の噴射口を該発光素子の列に沿って移動させ、該液を基板面に対して噴射することで形成されてもよい。この構成によって、対象とする面積が広い発光素子アレイについても容易に、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該有機多層膜は、該噴射口からの所定量の液の噴射と、該噴射口の該列方向に沿った所定距離の移動とを繰り返すことで形成されてもよい。この構成によって、対象とする面積が広い発光素子アレイについても液の塗布が行える。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該液は、該列方向に沿った一方向への移動においてのみ液の噴射される構成でもよい。このように、噴射口の発光素子の列に沿ってのいずれか一方の向きの移動(すなわち、列に沿った往復の移動における往路又は復路のいずれか。いわゆる1パス)においてのみ液の噴射を行うことで、塗布の領域形状に対する精度を高める必要があるようなときには、液の塗布において特に副走査方向における位置のばらつきを低減することができる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該液は、該列方向に沿ったいずれの方向への移動においても噴射される構成でもよい。このように、噴射口の発光素子の列に沿ってのいずれの向きの移動(すなわち、列に沿った往復の移動における往路及び復路のいずれとも。いわゆる2パス)においても液の噴射を行うことで、所定の面積の塗布対象領域に対して液の塗布を短時間に行うことができる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該噴射口は、複数の該発光素子の長さに渡って複数配置され、該複数の噴射口からの一組の液の噴射により、該有機多層膜が形成されてもよい。この構成によって、対象とする面積が広い発光素子アレイであっても、有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。さらに、液の塗布が短時間かつ容易に行え、製造コストを抑えることができる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該噴射口は、該発光素子の列の長さに渡って複数配置され、該複数の噴射口からの一組の液の噴射によって、該有機多層膜が形成される構成であってもよい。この構成によって、噴射口又は基板の移動を伴うことなく液を薄く塗布して有機多層膜を形成することができる。したがって、対象とする面積が広い発光素子アレイであっても、その一組の噴射で有機多層膜の不要な領域におけるその形成をなくし、必要な有機材料の量を減らしてコスト低減が図れると共に、その形成後における下部電極、絶縁部及び有機多層膜が設けられた基板面上の凹凸の高低差を抑えることができ、その後の対向電極などの形成における信頼性を高めることもできる。さらに、液の塗布をより短時間かつ容易に行え、製造コストをより抑えることができる。
また、上述の態様の発光素子アレイの製造方法において、該有機多層膜は、一の領域に対して、2以上該液を噴射する、あるいは1又は2以上の該液の噴射を2以上繰り返すことで形成されてもよい。この構成によって、一の領域に対して噴射が複数回なされて塗布されるので、液の塗布がよりなめらかにかつ均一にできる。
本発明の発光素子は、必要とされる発光素子サイズを確保しつつ主走査方向の解像度が1200dpiや2400dpiといった、高解像度の露光ヘッドを容易に実現できる。また、発光光量を高精度に制御するためにアクティブマトリクス駆動回路を構成する薄膜トランジスタの回路規模が大きくなった場合や、発光輝度を大きくするために大電流駆動を必要とする場合、即ちトランジスタサイズが大きくなった場合であっても、副走査方向にTFTの配置領域を確保することができる。以上のことから、例えば、粉体又は液体トナーを用いる電子写真方式による、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、及びオンデマンド印刷機などに搭載される露光ヘッドへの利用が可能である。
図1は、本発明の実施の形態1の露光装置における発光素子アレイの断面図 図2は、本発明の実施の形態1の露光装置における発光素子アレイの上面図 図3は、本発明の実施の形態2の露光装置における発光素子アレイの上面図 図4は、本発明に係る発光層を含む有機多層膜を形成する方法を説明するための模式図

Claims (38)

  1. 発光するための電圧が加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを備え、
    発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴とする発光素子。
  2. 該発光領域の形状が、該駆動電極の形状と該絶縁部の形状とによって規制された請求項1記載の発光素子。
  3. 複数の発光素子が列を成して配置された発光素子アレイであって、
    該発光領域の該列方向の形状が該駆動電極の形状によって規制され、かつ該発光領域の他の方向の形状が該絶縁部の形状によって規制された請求項2記載の発光素子を備えた発光素子アレイ。
  4. 基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、
    該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、
    該発光領域は、その一部が該絶縁部によって、かつ、その他一部が該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極によって規制されて、その形状をなしていることを特徴とする発光素子。
  5. 基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有する発光素子において、
    該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、
    該発光領域は、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなしていることを特徴とする発光素子。
  6. 該第二の方向は、該第一の方向に対して略直角である請求項5記載の発光素子。
  7. 該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、及び該下部電極又は対向電極によって規制された該発光領域の形状が、共に直線である請求項4から6のいずれか1項に記載の発光素子。
  8. 該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、又は該下部電極若しくは対向電極によって規制された該発光領域の形状が、非直線部を含む請求項4から6いずれか1項に記載の発光素子。
  9. 該絶縁部は、無機物からなる請求項4から6いずれか1項に記載の発光素子。
  10. 該絶縁部の厚みが、100nmから3000nmまでの間である請求項4から6いずれか1項に記載の発光素子。
  11. 該絶縁部上に、該有機多層膜がその全域には形成されていない請求項1、4または5のいずれか1項に記載の発光素子。
  12. 該絶縁部は、親水性の材質からなる請求項1、4または5のいずれか1項に記載の発光素子。
  13. 該有機多層膜が、第一の方向において隣接する該絶縁部の間にのみ形成された請求項5記載の発光素子。
  14. 発光素子を含んで構成される露光装置であって、
    発光素子が、その発光をするための電圧を加えられる駆動電極と、その駆動電極の一部を覆う絶縁部とを備え、
    該発光素子の発光領域が、該駆動電極と該絶縁部とによって規制されたことを特徴とする露光装置。
  15. 該発光素子の発光領域の形状が、該駆動電極の形状と該絶縁部の形状とによって規制された請求項14記載の露光装置。
  16. 該発光素子が列を成して配置され、
    該発光領域の該列の方向の形状が該駆動電極の形状によって規制され、かつ該発光領域の他の方向の形状が該絶縁部の形状によって規制された請求項15記載の露光装置。
  17. 複数の発光素子を含んで構成される露光装置であって、
    基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を有し、また、該基板面に面したパターン化がされて該下部電極と該対向電極との間に設けられ、該下部電極の一部を覆ってその部分における当該発光素子の発光を規制する絶縁部を備え、
    該発光領域が、該基板面における所定方向(第一の方向)に対しては少なくとも該絶縁部によって、かつ、該所定方向とは異なる第二の方向に対しては該基板面に面したパターン化がされた該下部電極又は該対向電極の少なくともいずれかによって規制されて、その形状をなした該発光素子を、複数、各々電気的に独立に、該基板面上における第二の方向に並べて構成した露光装置。
  18. 該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、及び該下部電極又は対向電極によって規制された該発光領域の形状が、共に直線である請求項17記載の露光装置。
  19. 該絶縁部によって規制された該発光領域の形状、又は該下部電極若しくは対向電極によって規制された該発光領域の形状が、非直線部を含む請求項17記載の露光装置。
  20. 該絶縁部は、無機物からなる請求項17記載の露光装置。
  21. 該絶縁部の厚みが100nmから3000nmまでの間である請求項17記載の露光装置。
  22. 該発光領域は、600dpi(dot per inch)以上の解像度で配置された請求項17記載の露光装置。
  23. 該基板に、該発光素子の個々に対して一対一に形成され、該発光素子を駆動する薄膜トランジスタを備えた請求項17記載の露光装置。
  24. 該薄膜トランジスタは、アモルファスシリコンまたはポリシリコンによって構成された請求項23記載の露光装置。
  25. 該絶縁部上に、該有機多層膜がその全域には形成されていない請求項14または17記載の露光装置。
  26. 該絶縁部は、親水性の材料からなる請求項14または17記載の露光装置。
  27. 該有機多層膜が、第一の方向において隣接する該絶縁部の間にのみ形成された請求項17記載の露光装置。
  28. 基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を備えた発光素子の製造方法であって、
    基板面上に、下部電極を設ける工程と、
    該下部電極が設けられた基板面上に、該基板面に面したパターン化がされた絶縁部を設ける工程と、
    該下部電極及び該絶縁部が設けられた基板面上に、発光層を含む有機多層膜を設ける工程と、
    該下部電極、該絶縁部及び該有機多層膜が設けられた基板面上に、対向電極を設ける工程と、
    を有し、
    該下部電極を設ける工程又は該対向電極を設ける工程の少なくともいずれかの工程において、該基板面に面したパターン化がされた該下部電極あるいは該対向電極が設けられ、発光領域の形状が、その一部は該絶縁部によって規制され、かつその他一部は該下部電極又は該対向電極によって規制されたことを特徴とする発光素子の製造方法。
  29. 該有機多層膜は、有機多層膜の組成材料を含む液を基板面に対して噴射することにより形成される請求項28記載の発光素子の製造方法。
  30. 該有機多層膜は、一の領域に対して、2以上該液を噴射する、あるいは1又は2以上の該液の噴射を2以上繰り返すことにより形成される請求項29記載の発光素子の製造方法。
  31. 基板面上に設けられた下部電極、発光層を含む有機多層膜、及び対向電極を含んでなる発光領域を備えた複数の発光素子が列を成して並ぶ発光素子アレイの製造方法であって、
    基板面上に、下部電極を設ける工程と、
    該下部電極が設けられた基板面上に、該基板面に面したパターン化がされた絶縁部を設ける工程と、
    該下部電極及び該絶縁部が設けられた基板面上に、発光層を含む有機多層膜を設ける工程と、
    該下部電極、該絶縁部及び該有機多層膜が設けられた基板面上に、対向電極を設ける工程と、
    を有し、
    該下部電極を設ける工程又は該対向電極を設ける工程の少なくともいずれかの工程において、該基板面に面したパターン化がされた該下部電極あるいは該対向電極が設けられ、発光領域の形状が、その一部は該絶縁部によって規制され、かつ、その他一部は該下部電極又は該対向電極によって規制されたことを特徴とする発光素子アレイの製造方法。
  32. 該有機多層膜は、有機多層膜の組成材料を含む液を噴射する1又は複数の噴射口を該発光素子の列に沿って移動させ、該液を基板面に対して噴射することにより形成される請求項31記載の発光素子アレイの製造方法。
  33. 該有機多層膜は、該噴射口からの所定量の液の噴射と、該噴射口の該列方向に沿った所定距離の移動とを繰り返すことにより形成される請求項32記載の発光素子アレイの製造方法。
  34. 該液は、該列方向に沿った一方向への移動においてのみ噴射される請求項32記載の発光素子アレイの製造方法。
  35. 該液は、該列方向に沿ったいずれの方向への移動においても噴射される請求項32記載の発光素子アレイの製造方法。
  36. 該噴射口は、複数の該発光領域の長さに渡って複数配置され、該複数の噴射口からの一組の液の噴射によって、該有機多層膜が形成される請求項31記載の発光素子アレイの製造方法。
  37. 該噴射口は、該発光素子の列の長さに渡って複数配置され、該複数の噴射口からの一組の液の噴射によって、該有機多層膜が形成される請求項31記載の発光素子アレイの製造方法。
  38. 該有機多層膜は、一の領域に対して、2以上該液を噴射する、あるいは1又は2以上の該液の噴射を2以上繰り返すことにより形成される請求項32記載の発光素子アレイの製造方法。
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