JPWO2006101191A1 - タイヤスリップ角の推定方法及びセンサ付タイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
上記タイヤのスリップ角を推定する方法としては、操舵角度、車速、ヨーレート、横加速度からスリップ角を推定する方法や、超音波のドップラー効果を利用して上記スリップ角を推定する方法の他に、光学式の非接触速度計を用いたり、GPSの位置情報を用いてスリップ角を算出する方法などが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、超音波センサなどの非接触センサを用いて車体から路面を直接観測してスリップ角を算出する方法では、検出能力が路面状態に大幅に影響されるといった問題点があり、特に、正確なスリップ角の推定が必要とされる濡れた路面、氷路、雪路のような路面状態では検出能力が低下するといった欠点がある。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、タイヤトレッドのタイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称の位置における接地面開始点の変形速度の指標をそれぞれ検出し、これらの変形速度の指標を比較して、タイヤに加えられるスリップ角を推定することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のタイヤスリップ角の推定方法において、タイヤインナーライナー部のタイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称の位置に1対もしくは複数対のセンサを配置し、これらのセンサの検出信号に基づいて上記変形速度の指標を検出するようにしたものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のタイヤスリップ角の推定方法において、上記変形量の指標を、上記センサ対のうち、タイヤ軸方向中心に対して外側に位置する少なくとも1対のセンサの検出信号に基づいて検出するようにしたものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のタイヤスリップ角の推定方法において、上記歪ゲージの歪検出方向をタイヤ周方向とするとともに、検出された歪波形を時間微分して得られた歪速度波形の、タイヤトレッドが回転に伴い路面との接触部に進入する際に発生するピーク値を検出し、このピーク値を上記変形速度の指標としたものである。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のタイヤスリップ角の推定方法において、上記歪ゲージの歪検出方向をタイヤ周方向とするとともに、検出された歪波形において、タイヤトレッドが回転に伴い路面との接触部に進入する際の接触圧が最大となる点で発生するピーク値を検出し、このピーク値を上記変形量の指標としたものである。
請求項8に記載の発明は、請求項2または請求項4に記載のタイヤスリップ角の推定方法において、上記センサを振動センサまたは圧電フィルムまたは圧電ケーブルとしたものである。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のタイヤスリップ角の推定方法において、タイヤトレッドのタイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称の位置における接地長さの指標をそれぞれ検出して、上記接地長さの指標の平均値を算出し、この接地長さの指標の平均値から、タイヤに発生している荷重、あるいは荷重の変動度合を推定するようにしたものである。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のタイヤスリップ角の推定方法において、ホイール部あるいはタイヤ部においてタイヤ内圧値を検出し、上記内圧値を用いて、上記荷重の推定値を補正するようにしたものである。
請求項12に記載の発明は、請求項10または請求項11に記載のタイヤスリップ角の推定方法において、上記推定された荷重値を用いて上記タイヤスリップ角の推定値を補正するようにしたものである。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜請求項12のいずれかに記載のタイヤスリップ角の推定方法において、車輌に車輪速センサを搭載するとともに、上記車輪速センサの情報を用いて上記タイヤスリップ角の推定値を補正するようにしたものである。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載のセンサ付タイヤにおいて、上記センサを歪ゲージとしたものである。
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載のセンサ付タイヤにおいて、上記センサを振動センサまたは圧電フィルムまたは圧電ケーブルとしたものである。
請求項17に記載の発明は、請求項14〜請求項16のいずれかに記載のセンサ付タイヤにおいて、上記センサを、タイヤ回転方向の1ヶ所で、タイヤ軸方に略直線的に配置したことを特徴とするものである。
請求項18に記載の発明は、請求項14〜請求項17のいずれかに記載のセンサ付タイヤにおいて、上記センサ対を、タイヤ周方向の少なくとも2ヶ所以上に配置したことを特徴とするものである。
このとき、上記センサにより、タイヤトレッドが回転に伴い路面との接触部に進入する際に発生するピークと脱出する際のピークとの間の時間を検出し、このピーク間の時間差から求められるそれぞれの接地長さの指標を用いて上記タイヤスリップ角の推定値を補正したり、上記接地長さの指標の平均値から、タイヤに発生している荷重、あるいは荷重の変動度合を推定し、この荷重、あるいは荷重の変動度合の推定値を用いて上記推定されたタイヤスリップ角を補正すれば、スリップ角の推定精度を更に向上させることができる。
このとき、上記センサ対のうち、タイヤ軸方向中心に対して外側に位置する少なくとも1対のセンサの検出信号の、タイヤトレッドが回転に伴って路面との接触部に進入する際の接触圧が最大となる点で発生するピーク値を検出し、このピーク値を用いて上記変形量の指標を求めるようにすれば、キャンバー角が小さい場合でも、変形量の指標を精度よく推定することができる。
12 ピーク算出手段、13 変形速度指標算出手段、14 スリップ角推定手段、
15 記憶手段、15M マップ、16 接地長さ算出手段、17 荷重推定手段、
18 荷重推定値補正手段、18P 内圧センサ、19 スリップ角補正手段、
20,20Z センサ付タイヤ、21 タイヤトレッド、22 インナーライナー部、
23 ホイール、24 タイヤ気室側、25 ベルト、
30 スリップ角推定装置、31 第1のセンサ対、32 第2のセンサ対、
33 第3のセンサ対、31a,31b,32a,32b,33a,33b 歪ゲージ、34 ピーク検出手段、35 変形速度指標算出手段、36 曲げ速度算出手段、
37 キャンバー補正値算出手段、38 スリップ角推定手段、39 記憶手段、
39M マップ、40 車輪速センサ、41 接地長さ算出手段、42 荷重推定手段、43 荷重推定値補正手段、44 スリップ角補正手段。
最良の形態1.
図1は、本最良の形態1に係るスリップ角推定装置10の構成を示すブロック図で、図2は本発明によるセンサ付タイヤ20の模式図である。各図において、11A,11Bは路面からタイヤトレッド21への入力により変形するインナーライナー部22の歪量をそれぞれ計測する第1及び第2の歪ゲージで、この第1及び第2の歪ゲージは、センサ付タイヤ20のインナーライナー部22の車体側と外側とに、タイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称な位置になるようにそれぞれ配置される。上記第1及び第2の歪ゲージ11A,11Bにより、本発明のセンサ対11を構成する。
また、12は上記センサ対11で計測された歪波形をそれぞれ時間微分して歪速度波形を求めるとともに、得られた歪速度波形から、タイヤトレッド21が路面との接触部に進入する際に発生する歪速度のピーク値である踏込み時歪速度Vfと脱出する際に発生する歪速度のピーク値である蹴出し時歪速度Vk、及び、踏込み時の時刻tfと蹴出し時の時刻tkとをそれぞれ検出するピーク検出手段、13は上記踏込み時歪速度Vfの大きさから上記第1及び第2の歪ゲージ11A,11Bが設置された位置のタイヤトレッド21の変形速度の指標をそれぞれ算出する変形速度指標算出手段、14は上記変形速度指標算出手段13で算出された上記センサ対11の変形速度の指標の比を求めるとともに、記憶手段15に記憶されている、予め求められた変形速度の指標の比とタイヤスリップ角との関係を示すマップ15Mを用いて、上記求められた変形速度の指標の比から走行状態の車輌のスリップ角を推定するスリップ角推定手段、16は上記2つのピーク値の間の時間差から接地長さの指標を算出する接地長さ算出手段、17は上記歪ゲージ11A,11Bの出力に基づいて算出された接地長さの指標の平均値を算出し、この接地長さの指標の平均値から、上記タイヤ20に発生している荷重、あるいは荷重の変動度合を推定する荷重推定手段、18はホイール23のタイヤ気室側24に設けられた内圧センサ18Pで検出された内圧値を用いて、上記荷重、あるいは荷重の変動度合の推定値を補正する荷重推定値補正手段、19は上記補正された荷重、あるいは荷重の変動度合の推定値を用いて上記スリップ角推定手段14で推定されたタイヤスリップ角の推定値を補正するスリップ角補正手段である。
本例では、図2に示すように、第1及び第2の歪ゲージ11A,11Bから成るセンサ対11を、その検出方向が当該タイヤ20の周方向歪を検出する方向となるようにそれぞれ配置して、タイヤトレッド21の歪速度をそれぞれ検出して歪速度の比を求め、この求められた歪速度の比からタイヤに加えられるスリップ角を推定する。
タイヤの接地部分は周方向で見ると、図3に示すように、踏込み端と蹴出し端があり、両者の距離が接地長さと呼ばれている。
ここで、タイヤが回転すると、図3に示すように、タイヤトレッドとベルトから成るトレッドリングには、路面と接触した瞬間にリング面が折れ曲がるように急激な変形が生じるため、タイヤ内面の周方向歪速度波形にはピークが生じる。この周方向の歪速度波形がピークをもつ時間がタイヤの任意の位置が接地面において踏込んだ瞬間と判断される。
また、タイヤが接地面から離れると、上記リングは踏込み時とは逆方向に急激に変形するため、タイヤ内面の周方向の歪速度波形には、上記踏込み時とは逆方向のピークを生じる。この時間がタイヤの任意の位置が接地面において蹴出した瞬間と判断される。
このときトレッドリングは、図4(a)に示すように、踏込む直前はホイール回転方向を向き、踏込んだ直後は路面の流れる方向を向くため、車輪の径方向から見ると、踏込んだ瞬間にリングがスリップ角の分だけトレッド面内で折れ曲がる。そのため、図4(b)に示すように、ピーク値検出手段12で検出した、曲げ内側の歪ゲージ(ここでは、第1の歪ゲージ11A)からの歪波形の時間微分のピーク値(踏込み時歪速度Vf1)は小さくなり、曲げ外側の歪ゲージ(第2の歪ゲージ11B)からの歪波形の時間微分のピーク値(踏込み時歪速度Vf2)は大きくなる。この曲げ内側の歪速度Vf1と曲げ外側の歪速度Vf2との比である歪速度比R=(Vf1/Vf2)を求めると、上記歪速度比Rは、タイヤに加えられるスリップ角と良好な相関関係を示すことがわかった。
そこで、変形速度指標算出手段13では、ピーク検出手段12で検出した踏込み時歪速度Vf1,Vf2を入力し、この踏込み時歪速度Vf1,Vf2を、タイヤトレッド21の第1及び第2の歪ゲージ11A,11Bが設置された位置における変形速度の指標とする。
そして、タイヤスリップ角と上記歪速度比R=(Vf1/Vf2)との関係を予め求めてマップ15Mを作成し、このマップ15Mを記憶手段15に記憶しておけば、上記センサ対11を構成する歪ゲージ11A,11Bで計測された歪波形から検出した2つの踏込み時歪速度Vf1, Vf2との比Rを求め、この求められた2つの踏込み時歪速度Vf1,
Vf2の比Rと上記マップ15Mに記憶された変形速度の指標の比とタイヤスリップ角との関係とから、走行中の車輌のスリップ角を精度よく推定することができる。
タイヤの接地形状は荷重が変化すると、接触面圧と接地面積比の積が荷重にほぼ比例して変化する。一般に、加えられる荷重が変化したとき、図5に示すように、タイヤの接地部分の幅はそれほど変わらないが、接地長さが荷重に応じて変化するという特徴がタイヤにはあるので、上記接地長さに対応する物理量である接地長さの指標がわかれば、上記荷重あるいは荷重の変動度合を推定することができる。
本例では、上記荷重に対する補正についても、上記センサ対11の出力に基づいて行うようにしている。具体的には、ピーク算出手段12で検出した踏込み時の時刻tfと蹴出し時の時刻tkとの間の時間差Δtが接地長さに対応する物理量であることから、上記接地長さ算出手段16において、上記センサ対11のそれぞれの時間差Δt1,Δt2を算出し、荷重推定手段17にて、これらを平均した値を車輪の回転周期で割って接地長さの指標の平均値を算出し、この算出された接地長さの指標の平均値から上記タイヤ20に発生している荷重、あるいは荷重の変動度合を推定し、上記スリップ角推定手段14で推定されたタイヤスリップ角の推定値を補正する。
そして、スリップ角補正手段19において、上記スリップ角推定手段14で推定されたタイヤスリップ角の推定値を、上記荷重推定手段17にて推定され、上記荷重推定値補正手段18にて補正された荷重、あるいは荷重の変動度合の推定値を用いて補正する。これにより、タイヤに加えられるスリップ角と歪速度比Rとの相関係数が更に高くなるので、スリップ角の推定精度を更に向上させることができる。
また、本最良の形態1では、タイヤトレッド21とベルト25とから成るトレッドリングの歪状態からスリップ角を推定しているので、路面状態による影響を受けることがないだけでなく、路面状態により変化するスリップ角を精度よく推定することができる。
また、上記例では、センサ対11を構成するセンサとして歪ゲージ11A,11Bを用いたが、センサの種類はこれに限るものではなく、振動を検出する振動センサ、あるいは、曲げや引張などによって電圧を発生する圧電フィルム、圧電ケーブルなどの他のセンサを用いてもよい。上記振動センサ、圧電フィルム、圧電ケーブルなどから成るセンサ対をインナーライナー部22に配置した場合、歪速度に応じた値を出力するものであれば、その出力から直接歪速度に対応したピークやその発生時刻を求め、歪に応じた値を出力するものであれば、本最良の形態1と同様に、その出力を時間微分して歪速度波形を求め、この歪速度波形の踏込み時のピークやその発生時刻を求めることにより、変形速度や接地長さの指標を求めることができる。
なお、上記センサ対11やピーク値検出手段12などの信号処理回路を駆動する電源としては、タイヤ外との情報の交換装置を簡略化するため、バッテリーレスのパッシブタイプを用いることが好ましい。もちろん、バッテリーを含むデータ送信回路をタイヤ気室24やホイール23に設置する形態であってもよい。また、バッテリーの代わりに、小型発電装置を用いてセンサや回路を駆動するようにしてもよい。
図6の上のグラフは、スリップ角を+8°付加したときのインナーライナー部で計測した歪速度波形である。波形の正方向のピークに相当するのが踏込み時の歪速度Vfであるが、このピークは、スリップ角入力側の歪ゲージ1からの出力が大きく、反対側が小さくなる。これに対して、逆方向のスリップ角を付加したとき(スリップ角を−8°としたとき)には、ピークは、スリップ角入力側の歪ゲージ2からの出力が大きく、反対側が小さくなっており、スリップ角の方向によって歪速度のピーク値は対称的に変化する。なお、逆方向のスリップ角を付加した場合でも、波形の正方向のピークに相当するのが踏込み時の歪速度Vfである。
次に、定荷重を付加した状態で、スリップ角を連続的に変化させて歪ゲージから出力される歪速度を測定した。その結果、図7に示すように、横軸を付加したスリップ角とし、縦軸を各歪ゲージ1,2から出力される歪速度とすると、荷重の大小にかかわらず、スリップ角の大きさが大きくなると、一方の歪速度が大きくなり、他方の歪速度が小さくなることが分かる。
そこで、この歪速度のピークの大きい方を小さい方で除して計算した歪速度の比を縦軸に、スリップ角を横軸にしてプロットすると、図8に示すように、±8°の大きなスリップ角まで、歪速度の比はスリップ角の変化に対して線形であり、荷重によって傾きが変化することが分かる。なお、上記グラフでの速度比は、計算した速度比から1を引き、スリップ角ゼロにおいて原点を通るように調整した。
このように、タイヤスリップ角と歪速度比R=(Vf1/Vf2)とは、荷重により傾きが異なるものの、ほぼ直線関係にあるので、歪速度比から走行中の車輌のスリップ角を精度よく推定することができることが確認された。
図10は平均接地長さから推定した荷重により補正した歪速度比とスリップ角との関係を示すグラフで、荷重による傾きの差が補正されていることが分かる。したがって、タイヤから検出されるデータのみで、荷重が変化しても、大きなスリップ角まで良好に推定できることが確認された。
上記最良の形態1では、センサ対11で計測された歪波形から得られた歪速度波形から、タイヤトレッド21が路面との接触部に進入する際に発生する歪速度のピーク値である踏込み時歪速度Vf1,Vf2をそれぞれ検出してこれを変形速度の指標とし、これらの変形速度の指標の比R=(Vf1/Vf2)からタイヤに加わるスリップ角を推定するようにしたが、複数対のセンサを設け、少なくとも2対のセンサで検出した歪速度のピーク値からそれぞれ変形速度の指標を求めるとともに、上記各センサ対の変形速度の指標を用いてタイヤの全体の曲げ速度(タイヤ総曲げ速度)を求め、このタイヤ総曲げ速度からタイヤスリップ角を推定するようにしてもよい。
34は上記センサ対31,32で計測された歪波形をそれぞれ時間微分して歪速度波形を求めるとともに、得られた歪速度波形から、タイヤトレッド21が路面との接触部に進入する際に発生する歪速度のピーク値である踏込み時歪速度Vfと脱出する際に発生する歪速度のピーク値である蹴出し時歪速度Vk、及び、踏込み時の時刻tfと蹴出し時の時刻tkとをそれぞれ検出するピーク検出手段、35は上記検出された踏込み時歪速度Vfのうちの、第1及び第2のセンサ対31,32で検出された踏込み時歪速度Vfである歪速度ピーク値V1a, V1b、及び、歪速度ピーク値V2a, V2b、とを用いて、上記第1及び第2の歪ゲージ31a,31bが設置された位置のタイヤトレッド21の変形速度の指標と上記第3及び第4の歪ゲージ32a,32bが設置された位置のタイヤトレッド21の変形速度の指標をそれぞれ算出する変形速度指標算出手段である。なお、本例においても、上記最良の形態1と同様に、上記歪速度ピーク値V1a,
V1b、及び、歪速度ピーク値V2a, V2bとをそのまま変形速度の指標としている。
また、36は上記変形速度指標算出手段35で算出された第1及び第2のセンサ対31,32の変形速度の指標を用いてタイヤ全体の曲げ速度を算出する曲げ速度算出手段で、具体的には、上記第2の歪ゲージ31bの歪速度ピーク値と上記第4の歪ゲージ32bの歪速度ピーク値との差からタイヤ軸方向中心から上方側の曲げ速度Vb=V1b− V2bを求めるとともに、上記第1の歪ゲージ31aの歪速度ピーク値と上記第3の歪ゲージ32aの歪速度ピーク値との差からタイヤ軸方向中心から下方側の曲げ速度Va=V2a− V1aを求めて、これらの曲げ速度Va,Vbの総和であるタイヤ全体の曲げ速度(総曲げ速度)V=Va+Vbを算出する。
V3bのピーク値の差(V3a−V3b)を歪ピーク値の和(V3a+V3b)で除し、その値を後述するタイヤの荷重Wで除し、更に、車速vを乗じたものをキャンバー補正値Cとする。
38は上記曲げ速度算出手段36で算出した総曲げ速度Vと上記キャンバー補正値算出手段37で算出したキャンバー補正値Cとから、スリップ角の指標S=V−Cを求めるとともに、記憶手段39に記憶されている、予め求められたスリップ角の指標とタイヤスリップ角との関係を示すマップ39Mを用いて、上記求められたスリップ角の指標Sから走行状態の車輌のスリップ角を推定するスリップ角推定手段である。
40は本発明のセンサ付タイヤ20Zが装着された車輌に搭載された車輪速センサ、41は上記ピーク検出手段34で検出された踏込み時歪速度Vfのうちの、第2のセンサ対32で検出された踏込み時歪速度Vfである歪速度ピーク値V2a, V2b間の時間差Δt=tk−tfから接地長さの指標を算出する接地長さ算出手段、42は上記接地長さ算出手段41で算出された接地長さの指標の平均値を算出し、この接地長さの指標の平均値から、上記タイヤ20Zに発生している荷重、あるいは荷重の変動度合を推定する荷重推定手段、43はホイール23のタイヤ気室側24に設けられた内圧センサ18Pで検出された内圧値を用いて、上記荷重の推定値を補正する荷重推定値補正手段、44は上記補正された荷重推定値と上記車輪速センサ40で検出した車輪速センサの情報(ここでは、車速v)とを用いて上記スリップ角推定手段38で求められたタイヤスリップ角の推定値を補正するスリップ角補正手段である。
本例では、図12(a),(b)に示すように、上記センサ対31〜33の検出方向が当該タイヤ20Zの周方向歪を検出する方向となるようにそれぞれ配置して、タイヤトレッド21の歪速度をそれぞれ検出してタイヤの総曲げ速度Vを求めるとともに、上記総曲げ速度Vを、歪波形から算出したキャンバー補正値Cで補正したスリップ角の指標を算出し、この求められたスリップ角の指標を荷重W車速vとで補正してタイヤに加えられるスリップ角を推定する。
このときトレッドリングは、踏込む直前はホイール回転方向を向き、踏込んだ直後は路面の流れる方向を向くため、車輪の径方向から見ると、踏込んだ瞬間にリングがスリップ角の分だけトレッド面内で折れ曲がる。そのため、図13(b)に示すように、ピーク値検出手段34で検出した、曲げ内側の歪ゲージ(ここでは、第2及び第4の歪ゲージ31b,32b)からの歪波形の時間微分のピーク値(歪速度ピーク値V1b, V2b)は小さくなり、曲げ外側の歪ゲージ(第1及び第3の歪ゲージ31a,32a)からの歪波形の時間微分のピーク値(歪速度ピーク値V1a,
V2a)は大きくなる。ここで、上記第2及び第4の歪ゲージ31b,32bの歪速度ピーク値の差を考えると、この差Vb=V1b−
V2bはタイヤ軸方向中心から上方側の曲げ速度となる。一方、上記第1及び第3の歪ゲージ31a,32aの歪速度ピーク値の差Va=V2a−
V1aはタイヤ軸方向中心から下方側の曲げ速度となる。したがって、これらの曲げ速度の総和を求めると、タイヤ全体の曲げ速度である総曲げ速度V=Va+Vbを算出することができる。この総曲げ速度Vはスリップ角と良好な対応を示すことが知られているので、この総曲げ速度を求めることにより、タイヤに加えられるスリップ角を精度よく推定することができる。
すなわち、図14(a)に示すように、タイヤに同図の下方向に倒れ込むようなキャンバー角が付与されると、スリップ角もこれに応じて変化する。具体的には、タイヤ回転方向に対して車輌進行方向が正(時計周り)の角度を有するときに、タイヤが下方向に倒れ込むと、スリップ角は上記図13(a)のときよりよりも大きくなる。この変化量はキャンバー角により決まるもので、スリップ角が変化して総曲げ速度Vが変化しても、一定の誤差として残ることが分かっている。そこで、上記総曲げ速度Vのキャンバー角付与分の誤差を排除してやる必要がある。
図14(a)において、スリップ角変化はタイヤ回転方向と車輌進行方向とから成る面内での変化であるが、キャンバー角の変化はタイヤ軸方向と同図の鉛直方向とから成る面内
における変化であるので、キャンバー角の変化はタイヤ軸直下において最も強く現れる。
一方、上記各歪ゲージ31a〜33bの出力である歪波形は、それぞれ路面との接触圧が最大となる位置でピークとなる。キャンバー角が付与されていない場合には、各歪ゲージ31a〜33bで計測された歪波形のピーク値である歪ピーク値V3a, V3bの差は殆どないが、タイヤに図14(a)の下方向に倒れ込むようなキャンバー角が付与されると、図14(b)に示した第5及び第6の歪ゲージ33a,33bの歪波形に代表されるように、曲げ内側の歪ゲージ33bの歪ピーク値は小さくなり、曲げ外側の歪ゲージ33aの歪ピーク値V3aは大きくなる。また、その差は、タイヤ軸中心から最も離れた位置に配置された第5の歪ゲージ33aの歪ピーク値V3aと第6の歪ゲージ33bの歪ピーク値V3aとの差が最も大きい。そこで、上記歪ピーク値の差(V3a−V3b)と総曲げ速度V中のキャンバー角分の誤差との関係を調べたところ、上記差(V3a−V3b)を歪ピーク値の和(V3a+V3b)で除し、更に、その値を後述するタイヤの荷重Wで除し、車輪速度vを乗じたものをキャンバー補正値Cとすると、このキャンバー補正値Cが上記総曲げ速度V中のキャンバー角分の誤差とほぼ等しくなることが実験的に分かった。
そこで、上記歪ピーク値V3a, V3bを変形量の指標としてキャンバー補正値Cを求め、このキャンバー補正値Cを誤差分として上記総曲げ速度Vから減算したものをスリップ角の指標S=V−Cとすると、スリップ角が付与されている場合には、上記スリップ角の指標Sとスリップ角とは良好な対応を示す。したがって、上記第1及び第2のセンサ対31,32を用いて総曲げ速度Vを求め、上記第3のセンサ対33を用いてキャンバー補正値Cを求めてスリップ角の指標S=V−Cを算出し、記憶手段39に記憶されている、予め求められたスリップ角の指標とタイヤスリップ角との関係を示すマップ39Mを用いて、上記算出されたスリップ角の指標Sから走行状態の車輌のスリップ角を推定するようにすれば、走行状態の車輌のスリップ角を精度よく推定することができる。
本例では、上記荷重値に対する補正については、接地長さ算出手段41及び荷重推定手段42、において、センサ対32を構成する第3及び第4の歪ゲージ32ab,32bの歪速度ピーク値V2a, V2bに基づき、上記最良の形態1と同様の方法で行うが、第1のセンサ対31で検出された歪速度ピーク値V1a,
V1b間の時間差Δt=tk−tfから算出してもよい。このとき、センサ付タイヤ20Zのホイール23のタイヤ気室側24に設けられた内圧センサ18Pで検出された内圧値を用いて、上記荷重の推定値を補正するようにすれば、荷重の推定値の精度を更に向上させることができる。
ここで、上記補正された荷重の推定値をWとすると、スリップ角の指標Sを上記荷重の推定値Wで除した値(S/W)を総曲げ速度Vの補正値とすれば、この(S/W)はスリップ角のみに依存し荷重によらない値となる。
また、スリップ角の指標Sは、タイヤ回転速度の影響も受け、タイヤの回転速度が速いほどスリップ角の指標Sは大きくなり、タイヤの回転速度が遅いほど小さくなるという特徴がある。そこで、車輪速センサ40で検出された車速をvとすると、スリップ角の指標Sを上記車速vで除した値(S/v)をスリップ角の指標Sの補正値とすれば、この(S/v)はスリップ角のみに依存し車速によらない値となる。
したがって、スリップ角の指標Sの補正値であるスリップ角推定値SZは、総曲げ速度V、キャンバー補正値C、荷重W、及び、車速vを用いて、SZ=(V−C)/(W・v)と表わせる。これにより、荷重と車速による影響をともになくすことができるので、スリップ角の推定精度を更に向上させることができる。
V2bを求めてタイヤ全体の曲げ速度である総曲げ速度Vを算出するとともに、歪ゲージ33a,33bから成る第3のセンサ対で計測された歪ピーク値V3a,V3aと荷重W及び車度vとからキャンバー補正値Cを算出して、スリップ角の指標S=V−Cを算出し、このスリップ角の指標Sと、記憶手段39に記憶されている、予め求められたスリップ角の指標とタイヤスリップ角との関係を示すマップ39Mとを用いて、走行状態の車輌のスリップ角を推定するようにしたので、タイヤに加えられるスリップ角を精度よく推定することができる。
このとき、上記スリップ角の指標を、荷重Wと車速vとを用い、荷重と車速による影響をともになくように補正すれば、スリップ角の推定精度を更に向上させることができる。
また、本最良の形態2でも、タイヤトレッド21とベルト25とから成るトレッドリングの歪状態からスリップ角を推定しているので、路面状態による影響を受けることがないだけでなく、路面状態により変化するスリップ角を精度よく推定することができる。
また、上記例では、2組のセンサ対31,32を用いてスリップ角を推定する際の総曲げ速度Vを検出し、他の1組のセンサ対33を用いてキャンバー角補正値Cを求めるようにしたが、3組以上のセンサ対をもちいてもよい。逆に、センサ対が2組であっても、総曲げ速度Vとキャンバー角補正値Cとを検出することができる。この場合には、2組のセンサ対のうちの外側のセンサ対の歪波形から歪ピーク値と歪み速度ピーク値とを求め、上記歪ピーク値からキャンバー角補正値Cを求め、上記歪み速度ピーク値と内側のセンサ対の歪速度ピーク値とから総曲げ速度Vを検出する。なお、1組のセンサ対31,32のうち歪速度ピーク値の差(V1b−V1a)または(V2b−V2a)を曲げ速度としてスリップ角を推定することも可能であるが、本例のように、少なくとも2組のセンサ対を用いる方が高い推定精度を得るためには好ましい。
また、キャンバー補正値Cを算出するためのセンサ対を2組以上設けて、その平均値を用いるようにしてもよい。なお、この場合にも、キャンバー補正値Cを算出するためのセンサ対はタイヤ軸中心から所定量以上離れた位置に配置することが好ましい。
また、上記例では、センサ対31〜33を構成するセンサとして歪ゲージを用いたが、センサの種類はこれに限るものではなく、振動を検出する振動センサ、あるいは、曲げや引張などによって電圧を発生する圧電フィルム、圧電ケーブルなどの他のセンサを用いてもよい。上記振動センサ、圧電フィルム、圧電ケーブルなどから成るセンサ対をインナーライナー部22に配置した場合、歪速度に応じた値を出力するものであれば、その出力から直接歪速度に対応したピークやその発生時刻を求め、歪に応じた値を出力するものであれば、本最良の形態2と同様に、その出力を時間微分して歪速度波形を求め、この歪速度波形の踏込み時のピークやその発生時刻を求めることにより、変形速度や接地長さの指標を求めることができる。
また、上記例では、各歪センサ31a〜33bをタイヤ回転方向の1ヶ所に配置したが、上記のような歪センサ31a〜33bをタイヤ回転方向に対して所定の間隔離隔して、少なくとも2ヶ所以上に配置し、タイヤの複数箇所においてスリップ角を推定するようにすれば、スリップ角の測定精度を更に向上させることができる。なお、この場合にも、センサ対を構成する各センサは、タイヤトレッドのタイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称の位置に配置することが好ましい。
図15(a),(b)のグラフはスラローム時のインナーライナー部で計測した踏み込み時の歪速度ピーク値の差をプロットしたもので、図15(c)はその時の光学式のスリップ角計測器で測定した実スリップ角をプロットしたものである。このように、スリップ角の方向や大きさにより、歪速度ピーク値V1a, V2aの大小関係、及び、歪速度ピーク値V1b,
V2bの大小関係がそれぞれ変化することが分かる。
また、図16(a),(b)のグラフはスラローム時のインナーライナー部で計測した踏み込み時の上方側の曲げ速度(V1b−V2b)と下方側の曲げ速度(V2a−V1a)をそれぞれプロットしたもので、スリップ角の方向や大きさにより、上記各部の曲げ速度は変化し、その変化の仕方は概ね同様であることが分かる。また、図16(b)グラフはスラローム時のインナーライナー部で計測した総曲げ速度(V1b−V2b)+(V2a−V1a)をプロットしたもので、この総曲げ速度は図16(c)に示す光学式のスリップ角計測器で測定した実スリップ角に近い変化を示すことから、総曲げ速度からスリップ角を推定できることが分かる。
図17(a)のグラフはスラローム時のインナーライナー部で計測したキャンバー補正値の時間変化で、図17(b)のグラフはキャンバー角の実測値の時間変化である。このように、キャンバー補正値は、スリップ角によらず、実キャンバー角によく対応していることが分かる。
また、図18(a)のグラフはスラローム時の車速の変化で、下のグラフは荷重推定値の変化をプロットしたものである。
図19の破線で示すグラフは、図16(b)のグラフに示した総曲げ速度から図17(a)のグラフで示したキャンバー補正値を差し引いて求めたスリップ角の指標に、上記図18(a),(b)に示した速度及び荷重の補正を加えたスリップ角の推定値である。
これにより、本発明のタイヤスリップ角の推定方法により求めたスリップ角の推定値は、同図の実線で示す光学式のスリップ角計測器で測定した実スリップ角と非常に良好な対応関係であることが確認された。
Claims (18)
- タイヤトレッドのタイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称の位置における接地面開始点の変形速度の指標をそれぞれ検出し、これらの変形速度の指標を比較して、タイヤに加えられるスリップ角を推定することを特徴とするタイヤスリップ角の推定方法。
- タイヤインナーライナー部のタイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称の位置に1対もしくは複数対のセンサを配置し、これらのセンサの検出信号に基づいて上記変形速度の指標を検出することを特徴とする請求項1に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- 上記センサ対を複数とするとともに、上記変形速度の指標に加えて、タイヤトレッドのタイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称の位置における変形量の指標をそれぞれ検出して、上記変形量の指標に基づいて、上記変形速度の指標から推定したスリップ角の推定値を補正し、キャンバー角が付与されている場合のスリップ角を推定することを特徴とする請求項2に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- 上記変形量の指標を、上記センサ対のうち、タイヤ軸方向中心に対して外側に位置する少なくとも1対のセンサの検出信号に基づいて検出することを特徴とする請求項3に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- 上記センサを歪ゲージとしたことを特徴とする請求項2または請求項4に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- 上記歪ゲージの歪検出方向をタイヤ周方向とするとともに、検出された歪波形を時間微分して得られた歪速度波形の、タイヤトレッドが回転に伴い路面との接触部に進入する際に発生するピーク値を検出し、このピーク値を上記変形速度の指標とすることを特徴とする請求項5に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- 上記歪ゲージの歪検出方向をタイヤ周方向とするとともに、検出された歪波形において、タイヤトレッドが回転に伴い路面との接触部に進入する際の接触圧が最大となる点で発生するピーク値を検出し、このピーク値を上記変形量の指標とすることを特徴とする請求項5に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- 上記センサを振動センサまたは圧電フィルムまたは圧電ケーブルとしたことを特徴とする請求項2または請求項4に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- 上記センサの検出方向をタイヤ周方向とするとともに、検出されたセンサ波形の、タイヤトレッドが回転に伴い路面との接触部に進入する際に発生するピークと脱出する際のピークとの間の時間差を検出して、このピーク間の時間差を接地長さの指標とすることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- タイヤトレッドのタイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称の位置における接地長さの指標をそれぞれ検出して、上記接地長さの指標の平均値を算出し、この接地長さの指標の平均値から、タイヤに発生している荷重、あるいは荷重の変動度合を推定することを特徴とする請求項9に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- ホイール部あるいはタイヤ部においてタイヤ内圧値を検出し、上記内圧値を用いて、上記荷重の推定値を補正することを特徴とする請求項10に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- 上記推定された荷重値を用いて上記タイヤスリップ角の推定値を補正することを特徴とする請求項10または請求項11に記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- 車輌に車輪速センサを搭載するとともに、上記車輪速センサの情報を用いて上記タイヤスリップ角の推定値を補正することを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載のタイヤスリップ角の推定方法。
- タイヤトレッドのインナーライナー部の、タイヤ軸方向中心に対して軸方向等距離の線対称の位置に、当該位置における接地面開始点の変形速度の指標、もしくは、変形速度の指標と変形量の指標とを検出するための1対もしくは複数対のセンサがそれぞれ配置されていることを特徴とするセンサ付タイヤ。
- 上記センサを歪ゲージとしたことを特徴とする請求項14に記載のセンサ付タイヤ。
- 上記センサを振動センサまたは圧電フィルムまたは圧電ケーブルとしたことを特徴とする請求項14に記載のセンサ付タイヤ。
- 上記センサは、タイヤ回転方向の1ヶ所で、タイヤ軸方に略直線的に配置されていることを特徴とする請求項14〜請求項16のいずれかに記載のセンサ付タイヤ。
- 上記センサ対は、タイヤ周方向の少なくとも2ヶ所以上に配置されていることを特徴とする請求項14〜請求項17のいずれかに記載のセンサ付タイヤ。
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