JPWO2006090603A1 - 燃料電池用電極及びその製造方法、並びに燃料電池 - Google Patents

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Abstract

本発明は、触媒の利用効率が高められた燃料電池用電極及びその製造方法を提供することであり、更に該燃料電池用電極を用いた燃料電池を提供する。一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基を少なくとも一つと少なくとも一つのプロトン受容性の基を分子内に有する基を分子内に有する化合物を表面に有する導電性金属粒子と、金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子を含有することを特徴とする燃料電池用電極。

Description

本発明は、燃料電池用電極及びその製造方法、並びに該燃料電池用電極を用いた燃料電池に関する。
基本的には、燃料電池は水素と酸素を反応させて電気を発生させる発電装置であり、発電反応で水しか生成されないという優れた性質を有しているので、温暖化やオゾン層破壊といった地球環境問題に対処する省エネルギーの技術として注目されている。
燃料電池には固体高分子型燃料電池、りん酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物型燃料電池の4種類がある。これらの中でも、固体高分子型燃料電池は作動温度が低い、電解質が固体(高分子の薄膜)であるという利点がある。固体高分子形燃料電池は、メタノールを改質器を用いて水素に変換する改質型、改質器を用いずに直接メタノールを使用する直接メタノール型(DMFC、Direct Methanol Polymer Fuel Cell)、水素を直接用いる直接水素型の3つに大別される。DMFCは改質器または水素貯蔵容器が不要であるため小型、軽量化が可能であり、来るべきユビキタス社会に向けた個人用の携帯情報端末(PDA、Personal Digital Assistance)等の電池や専用バッテリーとして、その実用化が期待されている。
DMFCは電解質膜にプロトン伝導性固体高分子膜を用い、この電解質膜を介して、拡散層となる多孔性カーボンペーパー上に触媒を塗布してなるアノード極とカソード極を接合し、アノード極側には燃料としてのメタノール水溶液を供給するための流路溝を有するアノード極側セパレータが設けられ、カソード極側には酸化剤ガスとしての空気を供給するための流路溝を有するカソード極側セパレータが設けられた構造となっているのが一般的である。
アノード極にメタノール水溶液を供給し、カソード極に空気を供給すると、アノード極ではメタノールと水との酸化反応によって炭酸ガスが生成すると共に水素イオンと電子が放出され(CH3OH+H2O→CO2+6H++6e-)、カソード極では電解質膜を通過してきた前記水素イオンと空気との還元反応によって水が生成して(6H++(3/2)O2+6e-→3H2O)、アノード極とカソード極を繋ぐ外部回路に電気エネルギーを得ることができる。従って、DMFCの全反応はメタノールと酸素から水と二酸化炭素が生成する反応である。
一般にアノード極とカソード極は、白金などの金属触媒粒子とカーボンブラックなどの導電性カーボン粒子または金属触媒担持カーボン粒子及び高分子電解質を含む混合体によって構成される。燃料電池用電極に使用する白金触媒粒子のコストは燃料電池全体の数十%を占めるので、燃料電池のコストを下げるためには、使用する白金触媒粒子の量を低減することが必要である。
一方、従来の触媒層の作製法では燃料電池出力が低い。この理由の大きなものとして以下が挙げられる。
1)触媒層として使用した触媒の利用効率が低い。全体の白金の20〜30%程度しか使用されていないとされ、この理由として触媒表面がカーボンブラックの細孔内にありメタノールと接触しないこと、触媒がメタノールと接触してメタノールの分解反応が起こっても触媒近傍にプロトン移動の経路が存在せずにプロトン移動が生じないこと等が挙げられる。
2)もうひとつの理由としては、分解反応によって発生したプロトン及びエレクトロンが電極中をすみやかに移動することが必要だが、実際には移動経路が最適に作製されておらず、結果として電極内の抵抗の増大になっていることが挙げられる。
従来移動経路として高分子樹脂によるプロトン伝導、カーボン粒子または金属触媒粒子が互いに接触した連結体を介してのエレクトロン伝導が行われているが、分散・塗布(印刷)といったマクロな形成手段で主に作製され、ミクロな構造の制御が出来ていないのが現状である。
この改善方法として塗布・印刷による形成の他に電気泳動を用いた方法、メッキ技術を用いた方法が提案され検討されているが、大きな出力向上には到っていない。
また移動経路として従来の高分子樹脂によるプロトン伝導、カーボン粒子または金属触媒粒子が互いに接触してのエレクトロン移動に加えて、他物質を加えて出力を上げる方向も検討されている。例えば、プロトン伝導性向上のためプロトン伝導性の無機固体粒子を添加する技術(例えば、特許文献1参照。)、側鎖にプロトン伝導性基を持つ電導性高分子を添加する技術(例えば、特許文献2参照。)が開示されている。更に触媒粒子、他の粒子及び多孔質膜から選ばれる表面に電解質として機能するイオン電導性官能基を含む分子を化学結合させる技術(例えば、特許文献3参照。)が開示されている。
しかしながら、これらの技術では必ずしも電極でのプロトン伝導経路、及びイオン伝導経路が最適に作製されず出力の向上幅が小さく、高出力の電極が求められている。
特開2002−15746号公報 特開2001−110428号公報 特開2004−172098号公報
本発明の課題は、触媒の利用効率が高められた燃料電池用電極及びその製造方法を提供することであり、更にこの燃料電池用電極を用いた燃料電池を提供することである。
本発明の上記課題は、下記構成により達成された。
本発明の燃料電池用電極は、一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基を少なくとも一つと少なくとも一つのプロトン受容性の基を分子内に有する基を分子内に有する化合物を表面に有する導電性金属粒子と、金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子を含有することを特徴とする。
前記化合物は、下記一般式(1)で表される構造を有することが好ましい。
(式中、Zは一部または全てが硫黄または窒素を構成原子とする官能基を表し、Lはm+n価の連結基であり、Aはプロトン受容性の基を表す。kは前記Zの価数を表し、kが1以外の価数であるとき、A、L及びmは各々同じでも異なっていてもよい。m及びnは各々1〜5の整数を表し、m及びnが1以外の整数であるときA及びZは各々同じでも異なった基であってもよい。)
また、前記一般式(1)で表される構造が下記一般式(2)または一般式(3)であることが好ましい。
(式中、A、Z、m及びnは各々前記一般式(1)において定義された基と同義であり、Q1は環状の基を表し、L1はn+1価の連結基を表し、L2はm+1価の基を表し、pは1〜10の整数を表す。k1は前記Zの価数を表し、k1が1以外の価数であるとき、A、L1、Q1及びmは各々同じでも異なっていてもよい。)
また、前記一般式(1)で表せる構造が下記一般式(4)または一般式(5)であることが好ましい。
(式中、A、Z、m、n及びQ1は各々前記一般式(2)及び一般式(3)における定義と同義であり、L3は単なる結合手、または2価の連結基を表し、Q2は前記一般式(2)において定義されたQ1と同義であり、q1はQ2で表される環状の基の価数を表し、q2はQ1で表される環状の基の価数を表す。k2は前記Zの価数を表し、k1が1以外の価数であるとき、A、L3、Q1、Q2、m、q1及びq2は各々同じでも異なっていてもよい。)
さらに、前記一般式(1)〜(5)におけるZが、Ra−S−基、Ra−S−S−基、HS−基または(Rb)(Rc)N−基(Raはアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環基を表し、Rb及びRcは各々水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環基を表す。)であることが好ましい。
また、前記一般式(1)〜(5)におけるAが、カルボキシル基、リン酸基、亜リン酸基またはスルホン酸基であることが好ましい。
本発明においては、前記導電性金属粒子が金、銀、銅のいずれか、またはそれらの合金であることであることが好ましい。
また、これらの中でも、金がより好ましい。
本発明においては、前記金属触媒粒子または前記金属触媒担持カーボン粒子は、白金またはルテニウムを含有することが好ましい。
さらには、前記導電性金属粒子の粒径は、前記金属触媒粒子または前記金属触媒担持カーボン粒子の粒径より大きいことが好ましい。
本発明の燃料電池用電極の製造方法は、一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基を少なくとも一つと少なくとも一つのプロトン受容性の基を分子内に有する基を分子内に有する化合物を表面に有する導電性金属粒子を予め作製後、前記化合物を表面に有する導電性金属粒子と金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子と混合することを特徴とする。
上記本発明に係る燃料電池用電極は、本発明の燃料電池用を構成するものである。
本発明によって、触媒の利用効率が高められた燃料電池用電極及びその製造方法を提供することができ、更に該燃料電池用電極を用いた燃料電池は良好な電流−電圧特性を示すことができた。その理由は、触媒粒子の近傍にプロトン移動経路が形成されるからであろうと考えられる。
本発明の燃料電池の単セルIを示す模式図である。
符号の説明
I 燃料電池の単セル
1 固体高分子電解質膜
2 アノード極側触媒層
3 カソード極側触媒層
4、5 拡散層
6、7 セパレータ
本発明は、一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基を少なくとも一つと少なくとも一つのプロトン受容性の基を分子内に有する基を分子内に有する化合物を表面に有する導電性金属粒子と、金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子を含有することを特徴とする燃料電池用電極に関する。その作製の特徴は、一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基を少なくとも一つと少なくとも一つのプロトン受容性の基を分子内に有する基を分子内に有する化合物を導電性金属粒子表面に吸着させて導電性金属粒子を調製後、金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子を混合することである。これによって触媒の利用効率が高められた燃料電池用電極が得られ、この燃料電池用電極を用いた燃料電池は良好な電流−電圧特性を示すことができた。
以下、本発明を詳細に説明する。
前記一般式(1)〜(5)において、Zが表す一部または全てが硫黄原子を構成原子とする官能基の例としては、メルカプト基、スルフォン基、モノスルフィド基、ジスルフィド基、トリスルフィド基等のスルフィド基(該硫黄直鎖基は、例えば、メチルチオベンジル、ナフチルトリチオプロピル、ベンゾチアゾリルジチオブチル等の硫黄直鎖誘導体を形成する)、等の硫黄原子で構成される基、スルフィニル基、チオカルボニル基、チオウレイド基、チオアミド基、チオカルバモイル基、イソチオシアナート基等の硫黄原子と他の原子で構成される基、及び該硫黄原子で構成された基を置換した炭素環基や複素環基等の環状の基(例えば、メルカプトフェニル、チオウレイドフェニル、フェニルジチオベンゾチアゾリル、2−メルカプトイミダゾリル、2−メルカプトピリミジニル、メルカプトテトラゾリル、メルカプトトリアゾリル、メルカプフトチアジアゾリル、1(2H)−2−チオキソピリジル、5−メルカプトチエニル、4−チオウレイドフェニル、2−チオアセチルピリジル等の各基)が挙げられる。
一部または全てが窒素原子を構成原子とする官能基の例としては、アミノ基(置換されていてもよく、例えば、N−メチル−N−ベンジルアミノ、N−アセチルアミノ、ヒドロキシアミノ、メトキシアミノ、ベンゾチアゾリルアミノ等の置換アミノ基)、及び該窒素原子で構成された基を置換した炭素環基や複素環基等の環状の基(例えば、4−アミノフェニル、4−カルボキシメチルアミノフェニル、メチルアミノベンゾチアゾリル、2−アミノイミダゾリル、2−エチルアミノピリミジニル、アミノテトラゾリル、メチルアミノトリアゾリル、アミノチアジアゾリル、1(2H)−2−イミノピリジル、5−ジメチルアミノチエニル等の各基)が挙げられる。
Aが表すプロトン受容性の基の例としては、アニオン性の基があり、例えば、−Oアニオン(オラート)、−Sアニオン(チオラート)、−COOアニオン(カルボキシラート)、−SO3アニオン(スルホナート)、−SO2アニオン(スルフィナート)、−PO3アニオン(ホスフォナート)、−OPO3アニオン(ホスファート)、−OPO2アニオン(ホスファイト)等の各基が挙げられる。
L、L1及びL2で表される多価連結基としては、炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されているものも含んだ非環状炭化水素鎖基(例えば、メチレン、エチレン、1,3−プロピレン、1,3−ブチレン、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジイル、1,10−デシレン、1,3,5−ペンタントリイル、1,4,6,8−オクタンテトライル等の各基)、炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されているものも含んだ非環状炭化水素鎖基(例えば、1,3−シクロペンチレン、3−シクロヘキセン−1,3,5−トリイル、2,5−シクロロヘキサンジエン−1,4−イレン、1,4−ジチア−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−、5,8−ジイル等の各環基)、芳香環基(例えば、ベンゼン−1,2−ジイル、ベンゼン−1,3,5−トリイル、ナフタレン−1,4,6,8−テトライル等の各芳香環基)、複素芳香環基(例えば、ピロール−1,3−ジイル、ピリミジン−2,4−ジイル、ピリジン−2,4,6−トリイル、キノリン−2,4,7−トリイル等の各複素芳香環基)が挙げられる。
3で表される2価の連結基としては、前記L、L1、L2で挙げた例の中から2価の基を挙げることができる。これらの連結基は任意の位置に置換基を有していてもよく、具体的にはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、iso−ブチル基等)、アリール基(単環並びに多環のものを含み、例えば、フェニル基、カルボキシフェニル基、p−トリル基、p−ブチルフェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例えば、テトラヒドロフリル基、2−ピロリジノン−1−イル基、チエニル基、フリル基、ピリジル基、カルバゾリル基、ピロリル基、インドリル基等の各基)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、ビニル基、トリフルオロメチル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−トリルオキシ基等)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、ビスカルボキシメチルアミノ基等)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基等)、ウレイド基(例えば、ウレイド基、3−メチルウレイド基、3−フェニルウレイド基等)、チオウレイド基(例えば、チオウレイド基、3−メチルチオウレイド基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基等)、ヒドロキシル基、スチリル基等が挙げられる。更にこれらの連結基は、連結部に2価のヘテロ原子で構成される官能基(例えば、−O−、−S−、−SS−、−N(R)−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CS−、−COO−、−N(R)CO−、−CON(R)−、−N(R)CON(R)−、−SO2N(R)−、−N(R)SO2−)を介してZ及びAで表される基と結合していてもよい。
Rは、水素原子、アルキル基(例えば、メチル、エチル等の基)、シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル等の基)、アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル、p−メトキシフェニルメチル、o−アセチルアミノフェニルエチル等の基)、置換、非置換のアリール基(例えば、フェニル、m−メトキシフェニル2−ナフチル、1−ナフチル、o−トリル、o−メトキシフェニル、m−クロロフェニル、m−ブロモフェニル、p−トリル、p−エトキシフェニル等の基)、置換、非置換の複素環基(例えば、2−フリル、5−メチル−2−フリル、2−チエニル、2−イミダゾリル、2−メチル−1−イミダゾリル、4−フェニル−2−チアゾリル、5−ヒドロキシ−2−ベンゾチアゾリル、2−ピリジル、1−ピロリル等の基)、アシル基(例えば、アセチル、ベンゾイル等の基)である。
1及びQ2で表される環状の基としては、飽和、不飽和の炭素環基(例えば、シクロプロパン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、スピロデカン、スピロドデカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、シクロヘキセン、ペルヒドロナフタレン等の環基)、炭素芳香環基(例えば、ベンゼン、ナフタレン、テトラヒドロナフタレン、アントラセン、フェナントレン等の芳香環基)、複素環基(例えば、ピロール、テトラヒドロピロール、イミダゾール、ピロリジン、テトラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾリジン、ピリジン、ピペリジン、チオフェン、テトラヒドロベンゾチオフェン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、テトラヒドロベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベンゾナフトオキサゾール、ベンゾチアゾール、テトラヒドロベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンゾナフトチアゾール、チエノチアゾール、チアナフテノチアゾール、ピリドチアゾール、ベンゾセレナゾール、テトラヒドロベンゾセレナゾール、ナフトセレナゾール、ベンゾナフトセレナゾール、キノリン、3,3−ジアルキルインドレニン、3,3−ジアルキルピリドピロリン等の複素環基)が挙げられる。これらの環基には、任意の位置に前述したL、L1、L2、L3に置換しうる基として説明された任意の基が置換されていてよい。
前記一般式(1)〜(5)において、Zで表される一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基は、Ra−S−基、Ra−S−S−基、HS−基、(Rb)(Rc)N−基であることが好ましい。Ra、Rb及びRcはで表されるアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環基の具体例としては、各々前述した一般式(1)〜(5)における連結基L、L1、L2、L3で説明したRと同義である。
以下に、上記一般式(1)〜(5)で表される構造を有する化合物の代表的な例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
以下の説明では、特に断らない限り、一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基を少なくとも一つと少なくとも一つのプロトン受容性の基を分子内に有する基を分子内に有する化合物を本発明に係る化合物という。
以下に、図面を参照して本発明の燃料電池用電極及びその製造方法並びに本発明の燃料電池用電極を用いた燃料電池の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の燃料電池の単セルIを示す模式図である。固体高分子電解質膜1は、アノード極側触媒層2とカソード極側触媒層3に挟まれる形で配置されている。アノード極側触媒層2とカソード極側触媒層3は、それぞれカーボンペーパーのような多孔質導電性シートで形成された拡散層4、5の上に設けられている。ここでは便宜上、拡散層4とその上に設けられたアノード極側触媒層2を含めてアノード極と称し、拡散層5とその上に設けられたカソード極側触媒層3を含めてカソード極と称する。このアノード極及び/又はカソード極が、本発明の燃料電池用電極である。
アノード極側触媒層2及びカソード極側触媒層3の少なくとも一方は、金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子を含むことが必須である。本発明においては、アノード極側触媒層2に、本発明に係る金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子を含むことが好ましいが、アノード極側触媒層2及びカソード極側触媒層3の両者に本発明に係る金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子を含むことがより好ましくい。
本発明の燃料電池用電極に用いることができる金属触媒粒子の金属としては、例えば、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、銀、銅、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、タングステン、マガジン、バナジウム、酸化モリブデンまたはこれらの多元合金が挙げられる。これらの中で、本発明において好ましく用いることができる金属としては、白金、ルテニウムのいずれか、または白金、ルテニウムを含有した合金である。
本発明では、これらの金属触媒をカーボン粒子に担持させることにより、得られる金属触媒担持カーボン粒子を用いることができる。
金属触媒を担持するカーボン粒子としては、活性炭、カーボンブラック、グラファイト及びそれらの混合物を好ましく採用することができる。例えば、カーボンブラックとしてはアセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等が挙げられ、ケッチェンブラックが特に好ましい。市販で入手できるカーボンブラックとしては、Denka BLACK(電気化学工業社製)、Valcan XC−72(キャボット社製)、Black Pearl 2000(同前)、Ketjen Black EC300J(ケェチェンブラック・インターナショナル社製)等を挙げることができる。また、カーボン粒子を親水化処理をして用いることもできる。特に、カルボキシル基を有する化合物で処理してカルボキシル化したもの、スルホン酸基を有する化合物で処理してスルホン化したものが好ましい。金属触媒担持体として、活性炭またはメソポーラスカーボン等の構造体を用いてもよい。
金属触媒をカーボン粒子に担持させる方法としては、例えば、カーボンブラック分散液に白金やルテニウム等の金属触媒の塩を加え、次いでヒドラジン等を用いて還元し、ろ過、乾燥する方法が挙げられる。また、本発明においては、乾燥後に更に熱処理を行ってもよい。カーボン粒子として市販されているValcan XC−72に白金または白金−ルテニウム触媒を担持させたもの(田中貴金属(株)製)等を用いることもできる。
本発明の金属触媒粒子の粒径は、一次粒径で概ね1−1000nm、好ましくは1−100nm、より好ましくは1−10nmである。また、金属触媒担持カーボン粒子の粒径は、一次粒径で概ね10−1000nm、好ましくは10−100nm、より好ましくは10−50nmである。
本発明の燃料電池用電極は、本発明に係る化合物を表面に有する導電性金属粒子を含有する。導電性金属粒子としては、導電性であれば任意の金属粒子を用いることができるが、好ましくは、金、銀、銅から選ばれる金属、又はこれらから選ばれる金属の合金を挙げることができる。これらの中でも、本発明においては金が特に好ましい。それは、金はプロトン耐性があり、安定であるからである。
導電性金属粒子の粒径は、一次粒径で概ね10−1000nm、好ましくは10−500nmである。
本発明においては、導電性金属粒子の粒径は、本発明の燃料電池用電極に同時に含有する金属触媒粒子又は金属触媒担持カーボン粒子の粒径より大きいことが好ましく、一次粒径で10−100nm以上大きいことが好ましい。
導電性金属粒子の表面に吸着させる本発明に係る化合物の量は、用いる本発明に係る化合物の種類によっても異なるが概ね、導電性金属粒子1g当たり1.0×10−5−1.0×10−3mol程度であり、好ましくは1.0×10−4−5.0×10−4molである。
また、本発明の燃料電池用電極を製造するには、予め本発明に係る化合物を表面に有する導電性金属粒子を予め作製後、本発明に係る化合物を表面に有する導電性金属粒子と金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子と混合することが好ましい。予め本発明に係る化合物を表面に有する導電性金属粒子と金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子の含有比率は、予め本発明に係る化合物を表面に有する導電性金属粒子/金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子が質量で1/5−2/1であり、好ましくは1/3−1/1である。
本発明に係る化合物を導電性金属粒子に吸着させる方法としては、導電性金属粒子の水分散液中に、本発明に係る化合物の適量を攪拌しながら添加すればよい。
本発明の燃料電池用電極は、高分子電解質を含有することが好ましい。含有することができる高分子電解質としては、プロトン伝導性高分子電解質膜に用いられるような、イオン導電性を有する電解質であれば特に制限はなく、例えば、フッ素系電解質、部分フッ素系電解質、炭化水素系電解質等が挙げられる。例えば、有機系の含フッ素高分子を骨格とするイオン交換樹脂、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂等が挙げられる。パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂としては、DE520、DE521、DE1020、DE1021(以上、デュポン社製)等が商品として入手できる。その他に、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレン等のスルホン化プラスチック系電解質、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルケトン、スルホアルキル化ポリエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリスルホン、スルホアルキル化ポリスルフィド、スルホアルキル化ポリフェニレン等のスルホアルキル化プラスチック系電解質等を挙げることができる。
本発明に係る金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子と高分子電解質の使用比率は、必要とされる電極特性に応じて適宜決められるべきものであり、特に限定されるものではない。例えば、本発明に係る金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子/高分子電解質の質量比率で5/95〜95/5が好ましく、40/60〜85/15が更に好ましいものである。
触媒層には種々の添加物を加えることができる。例えば、電子伝導性向上のための炭素等の導電剤や、結着性向上のための高分子バインダー、撥水性向上のための撥水性付与剤等の添加物などがある。撥水性付与剤としては、例えば、テフロン(登録商標)等のポリテトラフロロエチレン(PTFE)、テトラフロロエチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体等の含フッ素樹脂が挙げられる。
拡散層4、5は、アノード極側触媒層2とカソード極側触媒層3への反応ガスの供給及び電子の授受を行い、その電子を集電層と受け渡しするための層であり、一般に多孔質であり、且つ電子伝導性を有する材料が用いられる。多孔質であり、且つ電子伝導性を有する材料としては、電気抵抗が低く、集電できる機能を有する材料であればよい。導電性物質を主とするものが挙げられ、例えば、ポリアクリロニトリルからの焼成体、ピッチからの焼成体、黒鉛及び膨張黒鉛等の炭素材、ナノカーボン材料、ステンレススチール、モリブデン、チタン等が挙げられる。
導電性物質の形態は特に限定されず、例えば、繊維状ないしは粒子状で用いることができる。ガス透過性の点から、繊維状導電性無機物質、例えば、炭素繊維等の無機導電性繊維が好ましい。無機導電性繊維としては、織布または不織布いずれの構造も使用可能である。例えば、東レ(株)製カーボンペーパーTGPシリーズ、SOシリーズ、E−TEK社製カーボンクロスなどが用いられる。織布としては、平織、斜文織、朱子織、紋織、綴織など、特に限定されることなく用いられる。また不織布としては抄紙法、ニードルパンチ法、スパンボンド法、ウォータージェットパンチ法、メルトブロー法によるもの等、特に限定されることなく用いられる。また編物であってもよい。
炭素繊維を用いた場合、耐炎化紡績糸を用いた平織物を炭化または黒鉛化した織布、耐炎化糸をニードルパンチ法やウォータージェットパンチ法等による不織布加工した後に炭化または黒鉛化した不織布、耐炎化糸、炭化糸または黒鉛化糸を用いた抄紙法によるマット不織布等が好ましく用いられる。特に、薄く強度のある布帛が得られる点から不織布を用いるのが好ましい。また、特開2003−109618号公報に記載されているようなカーボンナノファイバ等を用いることも有効である。
炭素繊維からなる無機導電性繊維を用いた場合、炭素繊維としてはポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、フェノール系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維等が挙げられる。中でもPAN系炭素繊維が好ましい。
拡散層4にアノード極側触媒層2を塗布し、次いで熱処理することによりアノード極を作製することができる。また同様に拡散層5にカソード極側触媒層3を塗布し、次いで熱処理することによりカソード極を作製することができる。拡散層に予めテフロン(登録商標)等の含フッ素樹脂を塗布、焼成処理し、撥水性を付与することも好ましく行われる。
プロトン導電性を有する固体高分子電解質膜1としては、スルホン化ポリイミド系高分子電解質膜、フッ素系高分子電解質膜、炭化水素系高分子電解質膜、複合材料等公知のものを採用することができる。
例えば、炭化水素系高分子電解質材料としては、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレン等のスルホン化エンジニアリングプラスチック系電解質、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルケトン、スルホアルキル化ポリエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリスルホン、スルホアルキル化ポリスルフィド、スルホアルキル化ポリフェニレン等のスルホアルキル化エンジニアリングプラスチック系電解質等がある。
これらの電解質材料のスルホン酸当量としては、0.5〜2.0ミリ当量/g乾燥樹脂、好ましくは0.7〜1.6ミリ当量/g乾燥樹脂である。スルホン酸当量が0.5ミリ当量/g乾燥樹脂より小さい場合はイオン伝導抵抗が大きくなり、2.0ミリ当量/g乾燥樹脂より大きい場合には水に膨潤しやすくなる傾向にある。
アノード極とカソード極とで固体高分子電解質膜1を挟持し、固体高分子電解質膜1と同一の電解質溶液をアノード極側触媒層2とカソード極側触媒層3のそれぞれに塗布し、ホットプレスすることにより、電解質膜−電極接合体(MEA)を作製することができる。
以上のようにして作製した電解質膜−電極接合体(MEA)の外側に、燃料流路と酸化剤流路を形成する溝が形成された集電体としてのセパレータ6(燃料配流板)と、セパレータ7酸化剤配流板(酸化剤配流板)とを配したものを単セルとし、この単セルを複数個、冷却板等を介して積層することにより燃料電池が構成される。燃料電池は単セルでもよいし、またセパレータを設けず集電部をメッキ等で構成する形でもよい。
本発明の燃料電池に採用できる燃料としては、水素ガス、メタノール、エタノール、1−プロパノール、ジメチルエーテル、アンモニア等が挙げられるが、メタノールが好ましい。また、本発明においては酸化剤ガスとして空気を使用することが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〈修飾導電性金微粒子の作製〉
金微粒子(平均一次粒径100nm)0.4gを水1000ml中に分散させ、表1に示した本発明に係る化合物を1×10-4mol/L添加し、金微粒子にプロトン受容性基を持つ分子を吸着させた。未吸着分子はデカンテーションにより除去し、濾過によりスルホン酸含有分子吸着済み金微粒子を取り出した。
〈電極用ペーストの作製〉
(負極用ペーストの作製)
表1に示すプロトン受容性基を持つ分子を吸着させた修飾導電性金微粒子、触媒としての白金ルテニウム黒(TEC090110(田中貴金属社製))粒子(平均一次粒径3−5nm)、蒸留水、60質量%のテフロン(登録商標)分散液、5質量%のナフィオン溶液(アルドリッチ社製)を、固形分としてテフロン(登録商標)量が12質量%、修飾導電性金微粒子と白金ルテニウム黒の質量比が1:2となるように混合し、超音波で均一に分散させて、負極用ペーストを作製した。
(正極用ペーストの作製)
表1に示すプロトン受容性基を持つ分子を吸着させた修飾導電性金微粒子、触媒としての白金ルテニウム黒(TEC090110(田中貴金属社製))粒子、蒸留水、60質量%のテフロン(登録商標)分散液、5質量%のナフィオン溶液(アルドリッチ社製)を、固形分としてテフロン(登録商標)量が12質量%となるように混合し、超音波で均一に分散させて、正極用ペーストを作製した。
〈撥水処理カーボンペーパーの作製〉
空隙率75%、厚み0.40mmのカーボンペーパーをテフロン(登録商標)分散液(三井デュポンフロロケミカル社製)に浸漬し、表面に0.5mg/cm2のテフロン(登録商標)を取り付け、撥水処理カーボンペーパーを作製した。
〈電解質膜/電極接合体(MEA)を作製〉
実施例1〜5及び実施例14〜16並びに比較例1
撥水処理カーボンペーパーの表面に、負極用ペーストを白金量が2.0mg/cm2となるように均一に塗布し、窒素雰囲気下80℃で1時間乾燥し、負極を作製した。同様に撥水処理カーボンペーパーの表面に、正極用ペーストを白金量が3.0mg/cm2となるように塗布し、正極を作製した。次いで、これらの正極及び負極でナフィオン112膜(デュポン社製)を挟み、ホットプレスを行い、電解質膜/電極接合体を作製した。
実施例6〜13及び比較例2
ナフィオン112膜(デュポン社製)中のナトリウムイオンをプロトンイオンにイオン交換した後、エタノールに浸漬して膨潤させた。これを電気泳動用セルに挟み電気泳動を行った。電極には白金を使用し、カソード側には負極用ペースト1を希釈した懸濁液を加えた。アノード側には0.1mol・dm-3のHClO4水溶液を加えた。このセルに1000Vの電圧を印加して電気泳動を行い、白金量が2.0mg/cm2のアノード電極を作製した。
次いで、アノード電極を作製したナフィオン112膜を取り出し、電気泳動セルに表裏反対に取り付けて、正極用ペーストを希釈した懸濁液を加えた。アノード側には0.1mol・dm-3のHClO4水溶液を加えた。このセルに1000Vの電圧を印加して電気泳動を行い、白金量が3.0mg/cm2のカソード電極を作製した。
アノード、カソード電極を作製したナフィオン112膜の両面を、撥水処理カーボンペーパーで挟み、軽くホットプレスを行い、電解質膜/電極接合体を作製した。
〈評価〉
上記した電解質膜/電極接合体を用いて、直接メタノール型燃料電池の単電池を組み立て、温度を60℃、大気圧下における燃料の流速を30ml/分、空気の流速を80ml/分とした条件で、負極側に燃料組成物を正極側に空気を供給し、電流−電圧特性を測定した。測定水準及び0.6Vでの電流値を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の燃料電池は従来に比べて、電流−電圧特性が良好であることがわかる。

Claims (12)

  1. 一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基を少なくとも一つと少なくとも一つのプロトン受容性の基を分子内に有する基を分子内に有する化合物を表面に有する導電性金属粒子と、金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子を含有することを特徴とする燃料電池用電極。
  2. 前記化合物は、下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の燃料電池用電極。

    (式中、Zは一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基を表し、Lはm+n価の連結基であり、Aはプロトン受容性の基を表す。kは前記Zの価数を表し、kが1以外の価数であるとき、A、L及びmは各々同じでも異なっていてもよい。m及びnは各々1〜5の整数を表し、m及びnが1以外の整数であるときA及びZは各々同じでも異なった基であってもよい。)
  3. 前記一般式(1)で表される構造が、下記一般式(2)または一般式(3)であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の燃料電池用電極。

    (式中、A、Z、m及びnは各々前記一般式(1)において定義された基と同義であり、Q1は環状の基を表し、L1はn+1価の連結基を表し、L2はm+1価の基を表し、pは1〜10の整数を表す。k1は前記Zの価数を表し、k1が1以外の価数であるとき、A、L1、Q1及びmは各々同じでも異なっていてもよい。)
  4. 前記一般式(1)で表される構造が、下記一般式(4)または一般式(5)であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の燃料電池用電極。

    (式中、A、Z、m、n及びQ1は各々前記一般式(2)及び一般式(3)における定義と同義であり、L3は単なる結合手または2価の連結基を表し、Q2は前記一般式(2)において定義されたQ1と同義であり、q1はQ2で表される環状の基の価数を表し、q2はQ1で表される環状の基の価数を表す。k2は前記Zの価数を表し、k2が1以外の価数であるとき、A、L3、Q1、Q2、m、q1及びq2は各々同じでも異なっていてもよい。)
  5. 前記一般式(1)〜(5)におけるZが、Ra−S−基、Ra−S−S−基、HS−基または(Rb)(Rc)N−基(Raはアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環基を表し、Rb及びRcは各々、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表す。)であることを特徴とする請求の範囲第2項乃至第4項のいずれか1項に記載の燃料電池用電極。
  6. 前記一般式(1)〜(5)におけるAは、カルボキシル基、リン酸基、亜リン酸基またはスルホン酸基であることを特徴とする請求の範囲第2項乃至第5項のいずれか1項に記載の燃料電池用電極。
  7. 前記導電性金属粒子が金、銀、銅のいずれか、またはそれらの合金であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1項に記載の燃料電池用電極。
  8. 前記導電性金属粒子が金であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第7項のいずれか1項に記載の燃料電池用電極。
  9. 前記金属触媒粒子または前記金属触媒担持カーボン粒子は、白金またはルテニウムを含有することを特徴とする請求の範囲第1項乃至第8項のいずれか1項に記載の燃料電池用電極。
  10. 前記導電性金属粒子の粒径は、前記金属触媒粒子または前記金属触媒担持カーボン粒子の粒径より大きいことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第9項のいずれか1項に記載の燃料電池用電極。
  11. 一部または全てが硫黄原子または窒素原子を構成原子とする官能基を少なくとも一つと少なくとも一つのプロトン受容性の基を分子内に有する基を分子内に有する化合物を表面に有する導電性金属粒子を予め作製後、前記化合物を表面に有する導電性金属粒子と、金属触媒粒子または金属触媒担持カーボン粒子と混合することを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
  12. 請求の範囲第1項乃至第10項のいずれか1項に記載の燃料電池用電極を用いることを特徴とする燃料電池。
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