JP2006344449A - 燃料電池用電極及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 触媒の利用効率が高く、出力の向上した燃料電池電極の提供であり、更に該電極を用いた燃料電池の提供である。
【解決手段】 触媒粒子及び炭素粒子を含有する燃料電池用電極であって、該触媒粒子が中空であることを特徴とする燃料電池用電極。
【選択図】 なし

Description

本発明は、燃料電池用電極及び燃料電池に関する。
近年の情報化社会の到来と共にパーソナルコンピュータ等の電子機器で扱う情報量が飛躍的に増大し、それに伴い電子機器の消費電力も著しく増加してきた。特に携帯型の電子機器では、処理能力の増加に伴って消費電力の増加が問題となっている。現在、このような携帯型の電子機器では、一般的にリチウムイオン電池が電源として用いられているが、リチウムイオン電池のエネルギー密度は理論的な限界に近づいている。そのため携帯型の電子機器の連続使用期間を延ばすために、CPUの駆動周波数を抑えて消費電力を低減しなければならないという制限があった。
このような状況の中で、リチウムイオン電池に変えて、エネルギー密度が大きく、熱交換率の高い燃料電池を電子機器の電源として用いることにより、携帯型の電子機器の連続使用期間が大幅に向上することが期待されている。
燃料電池は燃料極及び酸化剤極とこれらの間に設けられた電解質から構成され、燃料極には燃料が、酸化剤極には酸化剤が供給されて電気化学反応により発電する。燃料としては一般的には水素が用いられるが、近年、安価で取り扱いの容易なメタノールを原料として、メタノールを改質して水素を生成させるメタノール改質型や、メタノールを燃料として直接利用する直接型(以下、DMFC)の燃料電池の開発も盛んに行われている。特に直接型の燃料電池では、メタノール水溶液から水素イオンを得ることができるので、改質器等が不要になり、小型化及び軽量化を図ることができ、携帯型の電子機器へ適用することの利点が大きい。また液体のメタノール水溶液を燃料とするため、エネルギー密度が非常に高いという特徴がある。
DMFCは電解質膜にプロトン伝導性固体高分子膜を用い、この電解質膜を介して、拡散層となる多孔性カーボンペーパー上に触媒を塗布してなるアノード極とカソード極を接合し、アノード極側には燃料としてのメタノール水溶液を供給するための流路溝を有するアノード極側セパレータが設けられ、カソード極側には酸化剤ガスとしての空気を供給するための流路溝を有するカソード極側セパレータが設けられた構造となっているのが一般的である。
アノード極にメタノール水溶液を供給し、カソード極に空気を供給すると、アノード極ではメタノールと水との酸化反応によって炭酸ガスが生成すると共に水素イオンと電子が放出され(CH3OH+H2O→CO2+6H++6e-)、カソード極では電解質膜を通過してきた前記水素イオンと空気との還元反応によって水が生成して(6H++(3/2)O2+6e-→3H2O)、アノード極とカソード極を繋ぐ外部回路に電気エネルギーを得ることができる。従って、DMFCの全反応はメタノールと酸素から水と二酸化炭素が生成する反応である。
アノード極とカソード極は、白金などの触媒とカーボンブラックなどの導電性カーボンまたは触媒担持カーボン及び高分子電解質を含む混合体によって構成される。燃料電池用電極に使用する白金触媒のコストは燃料電池全体の数十%を占めるので、燃料電池のコストを下げるためには、使用する白金触媒量を低減することが必要である。
また触媒担持カーボンの製法としては、触媒金属錯体イオンを導電性カーボンに吸着させ、還元、焼成するのが一般的である。触媒粒子の大きさは大きすぎると比表面積の減少により出力が減少し、小さすぎても触媒反応時の分子の吸着サイトが良く形成されないため出力は低下する。好ましい触媒粒子径としては2nm以上20nm未満程度である。一方、上記のような一般的な製法の場合、カーボン粒子内部の細孔部分及びカーボン粒子のストラクチャ内に触媒が存在するとプロトン伝導体である電解質との接触面積が減り、電池反応として寄与できなくなる。アノード極内の場合触媒によりメタノールの分解が起こり、H+(プロトン)、e-(エレクトロン)が発生しても、プロトンの移動経路が近傍にないためにプロトン移動が行われず電池出力が低下する。
この改善案として細孔、ストラクチャへ電解質をより多く存在させるためにカーボンの細孔径を制御する技術(例えば、非特許文献1参照。)、プロトン伝導経路である高分子電解質に接するカーボン粒子の表面に全触媒量の50質量%以上を担持させる技術(例えば、特許文献1参照。)が開示されている。
しかし、非特許文献1では改善巾が小さく、特許文献1の場合多くの触媒量担持させることが難しく、触媒の有効利用及び低減にはなるが出力の向上は難しい。いずれにしても、触媒が有効に利用され、且つ電池出力が向上した電極の開発が望まれている。
特開2001−118582号公報 固体高分子燃料電池のすべて、115〜134頁、NTS
本発明の課題は、触媒の利用効率が高く、出力の向上した燃料電池電極の提供であり、更に該電極を用いた燃料電池の提供である。
本発明の上記課題は、下記構成により達成された。
(請求項1)
触媒粒子及び炭素粒子を含有する燃料電池用電極であって、該触媒粒子が中空であることを特徴とする燃料電池用電極。
(請求項2)
前記触媒粒子が炭素粒子上に担持されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用電極。
(請求項3)
前記炭素粒子がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池用電極。
(請求項4)
前記触媒粒子が担持されている炭素粒子の比表面積が30m2/g以上300m2/g以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の燃料電池用電極。
(請求項5)
前記触媒粒子の円相当直径が3nm以上30nm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池用電極。
(請求項6)
請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池用電極を用いることを特徴とする燃料電池。
本発明により、触媒の利用効率が高く、出力の向上した燃料電池電極を提供し、更に該電極を用いた燃料電池を提供することができた。
本発明の燃料電池によれば、炭素粒子上に比表面積の大きい中空の触媒粒子を存在させることにより出力向上されることを見出した。触媒を炭素粒子細孔内ではなく表面に位置させること、且つ触媒と炭素粒子の接触面積を向上させることにより、触媒粒子と炭素粒子及びプロトンの移動経路である電解質との接触面積が増大すると考え、本発明に到った。
本発明の燃料電池用電極は中空の触媒粒子及び炭素粒子を含有することを特徴としている。中空の触媒粒子の作製法としては、鋳型として働く無機系または有機系吸着剤に原子、イオン、分子等の貴金属ソースを吸着させ、高温焼成で吸着剤を消失または分解することにより貴金属細孔体を製造する方法(Chemical Communication,12巻(1999)391〜392頁)。また高温焼成時に貴金属原子間で凝集が進行することを防ぐために、鋳型の無機粒子に貴金属化合物を分散吸着させ、貴金属化合物を貴金属に還元した後、鋳型を溶解除去する方法(特開2003−221601号公報)が知られている。本発明の実施には何れも使用できるが、比表面積が大きい粒子が安定して得られるため、鋳型の無機粒子に貴金属化合物を分散吸着させ、貴金属化合物を貴金属に還元した後、鋳型を溶解除去する方法が好ましい。無機粒子としては溶解除去できるものであれば金属、酸化物いずれでもよい。比較的マイルドな条件で溶解除去できるためシリカ、アルミナなどの酸化物粒子が好ましく、より好ましくはシリカ粒子である。
適用するシリカ粒子としては、通常の湿式法で合成されたシリカ、コロイダルシリカあるいは気相法で合成されたシリカ粒子等が挙げられる。湿式法で合成されたシリカ粒子としては、トクヤマ(株)やGrace社、日産化学(株)より市販されている。気相法で合成されたシリカ粒子としては、トクヤマ(株)や日本アエロジル(株)より市販されている。本発明ではいずれも適用できるが、液相での反応であり、表面活性の低い湿式法で合成されたシリカ、コロイダルシリカが好ましい。シリカ粒子の粒径は3nmから100nmが好ましく、より好ましくは3nmから30nmである。
中空の触媒粒子としては、通常の電極触媒として用いられるものであればいずれでもよい。例えば、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、金、銀、銅、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、タングステン、マガジン、バナジウム、酸化モリブデンまたはこれらの多元合金が挙げられる。本発明においては、触媒活性、電極環境での安定性から白金、ルテニウム、あるいはそれらを含有する合金が好ましい。
触媒粒子の円相当直径は透過型電子顕微鏡を用いて観察し、計算により算出することができる。好ましい円相当直径は3nm以上、30nm以下であり、より好ましくは3nm以上、10nm以下である。
炭素粒子としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバなどのナノ炭素、活性炭など比表面積の比較的大きい炭素が用いられる。例えば、カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等が挙げられる。担持体の比表面積は30m2/gから300m2/gであり、好ましくは100m2/gから300m2/gである。好ましい形態のカーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラックなどが挙げられる。
市販で入手できるカーボンブラックとしては、Denka BLACK(電気化学工業社製)、Valcan XC−72(キャボット社製)、Black Pearl 2000(同前)、Ketjen Black EC300J(ケェチェンブラック・インターナショナル社製)等を挙げることができる。また、カーボン粒子を親水化処理をして用いることもできる。特にカルボキシル基を有する化合物で処理してカルボキシル化したもの、スルホン酸基を有する化合物で処理してスルホン化したものも好ましく用いられる。
本発明の燃料電池用電極は、本発明に係る触媒担持カーボンに加え高分子電解質を含有することが好ましい。含有することができる高分子電解質としては、プロトン伝導性高分子電解質膜に用いられるような、イオン導電性を有する電解質であれば特に制限は無く、例えば、フッ素系電解質、部分フッ素系電解質、炭化水素系電解質等が挙げられる。例えば、有機系の含フッ素高分子を骨格とするイオン交換樹脂、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂等が挙げられる。パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂としては、DE520、DE521、DE1020、DE1021(以上、デュポン社製)等が商品として入手できる。その他に、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレン等のスルホン化プラスチック系電解質、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルケトン、スルホアルキル化ポリエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリスルホン、スルホアルキル化ポリスルフィド、スルホアルキル化ポリフェニレン等のスルホアルキル化プラスチック系電解質等を挙げることができる。
本発明に係る炭素粒子及び触媒粒子と高分子電解質の使用比率は、必要とされる電極特性に応じて適宜決められるべきものであり、特に限定されるものではない。例えば、本発明に係る(炭素粒子及び触媒粒子)/(高分子電解質)の質量比率で、5/95〜95/5が好ましく、40/60〜85/15が更に好ましいものである。
以下に、図面を参照して本発明の燃料電池の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の燃料電池の単セルIを示す模式図である。固体高分子電解質膜1は、アノード極側触媒層2とカソード極側触媒層3に挟まれる形で配置されている。アノード極側触媒層2とカソード極側触媒層3は、それぞれカーボンペーパーのような多孔質導電性シートで形成された拡散層4、5の上に設けられている。ここでは便宜上、拡散層4とその上に設けられたアノード極側触媒層2を含めてアノード極と称し、拡散層5とその上に設けられたカソード極側触媒層3を含めてカソード極と称する。
アノード極側触媒層2及びカソード極側触媒層3の少なくとも一方は、触媒または触媒担持カーボンを含むことが必須である。本発明においては、アノード極側触媒層2に、本発明に係る触媒または触媒担持カーボンを含むことが好ましいが、アノード極側触媒層2及びカソード極側触媒層3の両者に本発明に係る触媒または触媒担持カーボンを含むことがより好ましくい。
触媒層には種々の添加物を加えることができる。例えば、電子伝導性向上のための炭素等の導電剤や、結着性向上のための高分子バインダー、撥水性向上のための撥水性付与剤等の添加物などがある。撥水性付与剤としては、例えば、テフロン(登録商標)等のポリテトラフロロエチレン(PTFE)、テトラフロロエチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体等の含フッ素樹脂が挙げられる。
拡散層4、5は、アノード極側触媒層2とカソード極側触媒層3への反応ガスの供給及び電子の授受を行い、その電子を集電層と受け渡しするための層であり、一般に多孔質であり、且つ電子伝導性を有する材料が用いられる。多孔質であり、且つ電子伝導性を有する材料としては、電気抵抗が低く、集電できる機能を有する材料であればよい。導電性物質を主とするものが挙げられ、例えば、ポリアクリロニトリルからの焼成体、ピッチからの焼成体、黒鉛及び膨張黒鉛等の炭素材、ナノカーボン材料、ステンレススチール、モリブデン、チタン等が挙げられる。
導電性物質の形態は特に限定されず、例えば、繊維状ないしは粒子状で用いることができる。ガス透過性の点から、繊維状導電性無機物質、例えば、炭素繊維等の無機導電性繊維が好ましい。無機導電性繊維としては、織布あるいは不織布いずれの構造も使用可能である。例えば、東レ(株)製カーボンペーパーTGPシリーズ、SOシリーズ、E−TEK社製カーボンクロスなどが用いられる。織布としては平織、斜文織、朱子織、紋織、綴織など、特に限定されることなく用いられる。また、不織布としては抄紙法、ニードルパンチ法、スパンボンド法、ウォータージェットパンチ法、メルトブロー法によるもの等、特に限定されることなく用いられる。また編物であってもよい。
炭素繊維を用いた場合、耐炎化紡績糸を用いた平織物を炭化または黒鉛化した織布、耐炎化糸をニードルパンチ法やウォータージェットパンチ法等による不織布加工した後に炭化あるいは黒鉛化した不織布、耐炎化糸、炭化糸または黒鉛化糸を用いた抄紙法によるマット不織布等が好ましく用いられる。特に、薄く強度のある布帛が得られる点から不織布を用いるのが好ましい。また、特開2003−109618号公報に記載されているようなカーボンナノファイバ等を用いることも有効である。
炭素繊維からなる無機導電性繊維を用いた場合、炭素繊維としてはポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、フェノール系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維等が挙げられる。中でもPAN系炭素繊維が好ましい。
拡散層にアノード極側触媒層を塗布し、次いで熱処理することによりアノード極を作製することができる。また同様に拡散層にカソード極側触媒層を塗布し、次いで熱処理することによりカソード極を作製することができる。
プロトン導電性を有する固体高分子電解質膜としては、スルホン化ポリイミド系高分子電解質膜、フッ素系高分子電解質膜、炭化水素系高分子電解質膜、複合材料等公知のものを採用することができる。
例えば、炭化水素系高分子電解質材料としては、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレン等のスルホン化エンジニアリングプラスチック系電解質、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルケトン、スルホアルキル化ポリエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホアルキル化ポリスルホン、スルホアルキル化ポリスルフィド、スルホアルキル化ポリフェニレン等のスルホアルキル化エンジニアリングプラスチック系電解質等がある。
これらの電解質材料のスルホン酸当量としては、0.5〜2.0ミリ当量/g乾燥樹脂、好ましくは0.7〜1.6ミリ当量/g乾燥樹脂である。スルホン酸当量が0.5ミリ当量/g乾燥樹脂より小さい場合はイオン伝導抵抗が大きくなり、2.0ミリ当量/g乾燥樹脂より大きい場合には水に膨潤しやすくなる傾向にある。
アノード極とカソード極とで固体高分子電解質膜を挟持し、固体高分子電解質膜と同一の電解質溶液をアノード極側触媒層とカソード極側触媒層のそれぞれに塗布し、ホットプレスすることにより、電解質膜−電極接合体(MEA)を作製することができる。
以上のようにして作製した電解質膜−電極接合体(MEA)の外側に、燃料流路と酸化剤流路を形成する溝が形成された集電体としてのセパレータ6(燃料配流板)と、セパレータ7酸化剤配流板(酸化剤配流板)とを配したものを単セルとし、この単セルを複数個、冷却板等を介して積層することにより燃料電池が構成される。燃料電池は単セルでもよいし、またセパレータを設けず集電部をメッキ等で構成する形でもよい。
本発明において、高分子電解質型燃料電池に採用できる燃料としては、水素ガス、メタノール、エタノール、1−プロパノール、ジメチルエーテル、アンモニア等が挙げられるが、メタノールが好ましい。また、本発明においては、酸化剤ガスとして空気を使用することが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〈中空触媒粒子担持炭素1の作製〉
平均一次粒子径4〜6nmのシリカ粒子(スノーテックスXS、日産化学社製)中に、加熱処理済みのカーボンブラック(バルカンXC−72、キャボット社製)を質量比で1:1の割合で混合した。混合液を十分に攪拌後、真空雰囲気で400℃で加熱乾燥を行い、シリカ粒子担持炭素粉末を取り出した。次いで、塩化白金酸六水和物のアセトン溶液中に、塩化白金酸六水和物に対し1/10の質量のシリカ粒子担持炭素粉末を投入し、攪拌処理を行い、塩化白金酸をシリカ表面に吸着させた。
吸着した塩化白金酸/シリカ粒子担持炭素を乾燥後、真空雰囲気下450℃で2時間加熱することにより、塩化白金酸を加熱分解して金属白金に還元した。
次いで白金−シリカ粒子担持炭素を0.1Mの水酸化ナトリウム溶液に浸漬し、シリカ成分を溶解除去し、蒸留水で洗浄、乾燥を行い、中空触媒粒子担持炭素1を作製した。
中空触媒粒子担持炭素を透過型電子顕微鏡で観察を行い、炭素上に使用したシリカ粒子とほぼ同粒径の白金粒子が担持されていることを確認した。
〈中空触媒粒子担持炭素2の作製〉
使用する炭素粉末をカーボンブラック(ケッチェンブラックEC600JD ライオン社製)に変更した以外は、中空触媒粒子担持炭素1の作製と同様にして中空触媒粒子担持炭素2を作製した。
〈中空触媒粒子担持炭素3の作製〉
使用するシリカ粒子を平均粒径40〜60nmのシリカ粒子(スノーテックスXL、日産化学社製)に変更した以外は、中空触媒粒子担持炭素1と同様にして中空触媒粒子担持炭素3を作製した。
(触媒物性評価)
作製した中空触媒粒子担持炭素の比表面積を、ジェミニ2360(島津製作所社製)によりN2ガスを用いたBET多点法で測定した。また中空触媒担持炭素を透過型電子顕微鏡で観察を行い、炭素上に使用したシリカ粒子とほぼ同粒径の白金粒子が担持されていることを確認した。白金粒子を100個観察し、面積換算で平均の円相当直径を算出した。表1に作製した中空触媒粒子担持炭素の性状を示す。
Figure 2006344449
〈電極用ペーストの作製〉
(正極用ペーストの作製)
表1に示すように、比較として使用した白金担持カーボン(石福金属IFPC20)及び本発明にかかる中空触媒粒子担持炭素のいずれかと、蒸留水、60質量%のテフロン(登録商標)分散液、5質量%のナフィオン溶液(アルドリッチ社製)を、固形分としてテフロン(登録商標)量が12質量%となるように混合し、超音波で均一に分散させて、負極用ペーストを作製した。
(負極用ペーストの作製)
触媒を白金ルテニウム合金担持カーボン(石福金属IFPC30A−II)に変更した以外は同様の操作を行い、負極用ペーストを作製した。
〈撥水処理カーボンペーパーの作製〉
空隙率75%、厚み0.40mmのカーボンペーパーをテフロン(登録商標)分散液(三井デュポンフロロケミカル社製)に浸漬し、表面に0.5mg/cm2のテフロン(登録商標)をとりつけ、撥水処理カーボンペーパーを作製した。
〈電解質膜/電極接合体(MEA)の作製〉
上記作製の撥水処理カーボンペーパーの表面に負極用ペーストを白金量が2.0mg/cm2となるように均一に塗布し、窒素雰囲気下80℃で1時間乾燥し、負極を作製した。同様に撥水処理カーボンペーパーの表面に、正極用ペーストを白金量が2.0mg/cm2となるように塗布し、正極を作製した。次いで、これらの正極及び負極でナフィオン112膜(デュポン社製)を挟み、ホットプレスを行い、電解質膜/電極接合体を作製した。
(評価)
作製した電解質膜/電極接合体を用いて、直接メタノール型燃料電池の単電池を組み立て、温度を60℃、大気圧下における燃料の流速を30ml/分、空気の流速を100ml/分とした条件で負極側に燃料組成物を正極側に空気を供給し、電流−電圧特性を測定した。0.5Vでの電流値を表2に示す。
Figure 2006344449
表2から明らかなように、本発明の燃料電池は比較に比べて、電流−電圧特性が良好であることがわかる。
本発明の燃料電池の単セルIを示す模式図である。
符号の説明
I 燃料電池の単セル
1 固体高分子電解質膜
2 アノード極側触媒層
3 カソード極側触媒層
4、5 拡散層
6、7 セパレータ

Claims (6)

  1. 触媒粒子及び炭素粒子を含有する燃料電池用電極であって、該触媒粒子が中空であることを特徴とする燃料電池用電極。
  2. 前記触媒粒子が炭素粒子上に担持されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用電極。
  3. 前記炭素粒子がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池用電極。
  4. 前記触媒粒子が担持されている炭素粒子の比表面積が30m2/g以上300m2/g以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の燃料電池用電極。
  5. 前記触媒粒子の円相当直径が3nm以上30nm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池用電極。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池用電極を用いることを特徴とする燃料電池。
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