JPWO2006082613A1 - Rfid通信制御方法及び,これを用いるrfidシステム - Google Patents

Rfid通信制御方法及び,これを用いるrfidシステム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006082613A1
JPWO2006082613A1 JP2007501451A JP2007501451A JPWO2006082613A1 JP WO2006082613 A1 JPWO2006082613 A1 JP WO2006082613A1 JP 2007501451 A JP2007501451 A JP 2007501451A JP 2007501451 A JP2007501451 A JP 2007501451A JP WO2006082613 A1 JPWO2006082613 A1 JP WO2006082613A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reader
polarization
writer
antenna
tag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007501451A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4291389B2 (ja
Inventor
田中 良紀
良紀 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Publication of JPWO2006082613A1 publication Critical patent/JPWO2006082613A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4291389B2 publication Critical patent/JP4291389B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K7/00Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns
    • G06K7/0008General problems related to the reading of electronic memory record carriers, independent of its reading method, e.g. power transfer
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K7/00Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns
    • G06K7/10Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns by electromagnetic radiation, e.g. optical sensing; by corpuscular radiation
    • G06K7/10009Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns by electromagnetic radiation, e.g. optical sensing; by corpuscular radiation sensing by radiation using wavelengths larger than 0.1 mm, e.g. radio-waves or microwaves
    • G06K7/10316Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns by electromagnetic radiation, e.g. optical sensing; by corpuscular radiation sensing by radiation using wavelengths larger than 0.1 mm, e.g. radio-waves or microwaves using at least one antenna particularly designed for interrogating the wireless record carriers
    • G06K7/10356Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns by electromagnetic radiation, e.g. optical sensing; by corpuscular radiation sensing by radiation using wavelengths larger than 0.1 mm, e.g. radio-waves or microwaves using at least one antenna particularly designed for interrogating the wireless record carriers using a plurality of antennas, e.g. configurations including means to resolve interference between the plurality of antennas
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/2208Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles associated with components used in interrogation type services, i.e. in systems for information exchange between an interrogator/reader and a tag/transponder, e.g. in Radio Frequency Identification [RFID] systems
    • H01Q1/2216Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles associated with components used in interrogation type services, i.e. in systems for information exchange between an interrogator/reader and a tag/transponder, e.g. in Radio Frequency Identification [RFID] systems used in interrogator/reader equipment
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q21/00Antenna arrays or systems
    • H01Q21/24Combinations of antenna units polarised in different directions for transmitting or receiving circularly and elliptically polarised waves or waves linearly polarised in any direction
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/10Polarisation diversity; Directional diversity

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Abstract

空きチャネルが検出される確率が高くなると共に、リーダ・ライタ間の干渉の影響を低減することが可能とするRFIDシステムは,リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有し,前記リーダ・ライタ本体部は,受信される干渉信号のレベルを判定して前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波方向を決定し,前記決定された偏波方向と異なる偏波方向で,前記タグに対するコマンド信号を送出し,前記コマンド信号に対する前記タグからの応答信号を前記決定された偏波方向で受信する。【選択図】図8

Description

本発明は,無線周波数ID(RFID:Rdio Frequency Identification)キャリアセンス方法及び,これを用いるRFIDリーダ・ライタとRFIDシステムに関する。
近年,タグに記録されたID情報の読み取りに,タグとの電磁結合を利用して読み取りを行うシステム,あるいはタグ情報を,無線周波数を用いて読み取りを行うRFIDシステムが開発運用されている。
後者の無線周波数を用いて読み取りを行うRFIDシステムについて,一例としてヨーロッパ標準がETSI(European Telecommunications standards institute)により提示されている(非特許文献1)。かかる非特許文献1では,最大2Wまでの電力で865MHz〜868MHz帯を用いるRFIDシステムの使用が提示されている。
ここで,RFIDシステムとして,複数のリーダ・ライタが近接して運用される場合がある。図1は,かかる状態例を説明する図である。
図1において,それぞれのリーダ・ライタ#1(#2)が送信する信号が、他のリーダ・ライタ#2(#1)に対する干渉3となり、リーダ・ライタ#1,#2の受信性能が劣化するという問題がある。かかる問題に対処すべく,干渉3による影響を低減するために送信を行う前にキャリアセンスを行って、他のリーダ・ライタ#2(#1)に使用されていない周波数チャネルをサーチする。そして,空きチャネルがあればこれを使用し、無ければ空きチャネルが見つかるまで待つという方法が採用されている。
すなわち,図2は,かかるキャリアセンスによる方法を説明する図であり,図1における個々のリーダ・ライタにおけるタグ情報の読み取り動作フローである。
図2に従うと,それぞれのリーダ・ライタ#1,#2は,リーダ・ライタ本体部1aと,アンテナ1bから構成されている。
先ず,リーダ・ライタ本体部1aで初期チャネル(周波数帯域)を設定し(ステップS1),設定した初期チャネルにおけるアンテナ1bで受信されるキャリアのレベルを,干渉信号として側定する(ステップS2)。干渉信号のレベルが,閾値以上であれば(ステップS3,N),当該チャネルは使用できないので,他のチャネルにおける干渉レベルを測定対象とする。すなわち,既に全チャネルの測定が行われたかを判断し,測定が行われていないチャネルがあれば(ステップS4,N),順次チャネルを切り換え(ステップS5),同様の干渉レベル測定(ステップS2)に戻る。
既に全チャネルの測定が行われている場合(ステップS4,Y)は,ランダムに待ち時間を設定し(ステップS6),設定された待ち時間経過後に再び初期チャネル設定(ステップS1)に戻り,上記処理を繰り返す。
さらに,上記干渉レベル測定(ステップS2)において,干渉レベルが閾値以下であれば(ステップS3,Y),干渉レベルが閾値以下であるチャネルを決定し(ステップS7),コマンド信号を送信する(ステップS8)。
図3は,リーダ・ライタ#1(#2)のアンテナ1bから放射されるコマンド信号とタグ2a(2b)からの応答信号を説明する図である。図3(A)に示すように,リーダ・ライタ#1,#2は,無変調の継続波CWを送信し,この無変調の継続波CWをコマンド信号により変調して例えば,アンテナ1bにより,例えば,固定した右旋円偏波により送信する。
タグ2a,2bは,対応するリーダ・ライタ#1,#2からのコマンド信号を受信すると,タグの付属する物品の識別情報(ID)を含む特性情報をタグ情報として無変調の継続搬送波CWを変調して応答する(ステップS9:図3(B)参照)。リーダ・ライタ#1,#2は,この応答信号を受信し,通信を終了する(ステップS10)。
また,別の方法として、制御装置が複数のリーダ・ライタ#1,#2を集中制御し、それぞれのリーダ・ライタの送信タイミングを制御する方法などが用いられている。
さらに,特許文献1は,質問装置と応答装置との間で質問信号と応答信号の送受を行うシステムに関する発明が開示されている。特徴として,同一周波数帯で一つの送受共用アンテナあるいは,近接して配置されるそれぞれ送信及び受信を行う2つのアンテナを用いる場合,質問信号である送信信号が受信アンテナに直接戻り,応答信号の受信品質に影響を与えるという問題を指摘している。そして,この問題を回避するために質問信号の送信時と,応答信号の受信時で使用するアンテナの偏波方向を異なるものとすることを開示している。
Draft ETSI EN 302 208-1V1.1.1(2003-12) 米国特許No.6,255,993B1
上記のように,複数のリーダ・ライタが近接して運用される場合において,キャリアセンスを行って、他のリーダ・ライタに使用されていない周波数チャネルをサーチし、空きチャネルがあればこれを使用するという図2のフローに従う,前者の方式は,リーダ・ライタ数が多いと待ち時間が長くなるという問題がある。また,制御装置により集中制御するという後者の方法はリーダ・ライタ数が多くなると、割り当てられる通信時間が短くなるという問題がある。
さらに,特許文献1に記載の発明では,複数のリーダ・ライタが存在する場合を想定しておらず,常に同一の周波数帯(チャネル)を用いるものであり,複数のチャネル中の空きチャネルをサーチするというシステムへの適用についての記載はない。
したがって,本発明の目的は,RFIDシステムにおいて、複数のリーダ・ライタが存在する場合にあって,それぞれのリーダ・ライタの送信タイミング待ち時間が多くなる,あるいは割り当てられる通信時間が短くなるという問題をなくし,且つ複数のリーダ・ライタが近接する場合に発生するお互いの干渉の影響を低減することを可能とするためのRFID通信制御方法を提供することにある。
さらに,本発明は,かかるRFID通信制御方法を用いるRFIDリーダ・ライタ及びRFIDシステムを提供することを目的とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第1の態様として,リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有し,前記リーダ・ライタ本体部は,受信される干渉信号のレベルを判定して前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波方向を決定し,前記決定された偏波方向と異なる偏波方向で,前記タグに対するコマンド信号を送出し,前記コマンド信号に対する前記タグからの応答信号を前記決定された偏波方向で受信することを特徴とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第2の態様として,第1の態様において, 前記偏波切り換え可能のアンテナは,右旋円偏波と左旋円偏波との切り換えが可能であることを特徴とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第3の態様として,第1の態様において, 前記偏波切り換え可能のアンテナは,水平偏波と垂直偏波との切り換えが可能であることを特徴とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第4の態様として,第1の態様において, 前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて受信される干渉信号のレベルを判定し,前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波方向を決定することを特徴とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第5の態様として,リーダ・ライタ本体部とそれぞれ固有の偏波のアンテナを複数有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,
前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有し,前記リーダ・ライタ本体部は,前記複数のアンテナのそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とする偏波のアンテナを決定し,前記決定された偏波以外のアンテナによりコマンド信号を送出し,前記決定された偏波のアンテナにより前記タグからの前記コマンド信号に対する応答信号を受信することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID通信制御方法は,その第1の態様として,リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有するRFIDシステムにおけるRFID通信制御方法であって,前記リーダ・ライタにおいて,前記アンテナの,切り換え可能の全ての偏波について,特定のチャネルで順次に前記干渉信号レベルを測定し,前記測定される干渉信号レベルが閾値以上の時,前記特定のチャネルを他のチャネルに切り換えて前記干渉信号レベルを測定し,前記測定された干渉信号レベルが,閾値を超えないチャネル及び偏波方向を決定し,前記決定された偏波方向以外の偏波方向で前記タグにコマンド信号を送り,前記決定されたチャネル及び偏波方向で前記コマンド信号に対する応答信号を受信するように制御することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID通信制御方法は,その第2の態様として,リーダ・ライタ本体部とそれぞれ異なる偏波方向が設定された複数のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとをするRFIDシステムにおけるRFID通信制御方法であって,
前記リーダ・ライタにおいて,前記複数のアンテナのそれぞれの偏波について,特定のチャネルで順次に前記干渉信号レベルを測定し,前記測定される干渉信号レベルが閾値以上の時,前記特定のチャネルを他のチャネルに切り換えて前記干渉信号レベルを測定し,前記測定された干渉信号レベルが,閾値を超えないチャネル及び偏波方向に設定されたアンテナを決定し,前記決定された偏波以外のアンテナによりコマンド信号を送出し,前記決定されたチャネル及び偏波のアンテナにより前記タグからの前記コマンド信号に対する応答信号を受信するように制御することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID システムにおけるリーダ・ライタは,その第1の態様として,リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFID
システムにおけるリーダ・ライタであって,受信される干渉信号のレベルを判定して前記干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及び前記アンテナの偏波方向を決定し,前記決定された偏波方向以外の偏波方向で前記タグにコマンド信号を送り,前記継続搬送波をタグ情報で変調して生成され,前記タグから返送される前記コマンド信号に対する応答信号を,前記決定されたチャネル及び偏波方向で受信することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID システムにおけるリーダ・ライタは,その第2の態様として,リーダ・ライタ本体部とそれぞれ固有の偏波のアンテナを複数有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFID
システムにおけるリーダ・ライタであって,前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて前記複数のアンテナのそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及びアンテナを決定し,前記決定されたアンテナ以外のアンテナによりコマンド信号を前記タグに送り,前記決定されたチャネルで,決定されたアンテナにより,前記継続搬送波をタグ情報で変調して生成され,前記タグから返送される応答信号を受信することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID システムにおけるリーダ・ライタは,その第3の態様として,リーダ・ライタ本体部とそれぞれ水平及び垂直偏波を有する2つのダイポールアンテナを有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFIDシステムにおけるリーダ・ライタであって,更に,送受切り換えスイッチを有し,前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて前記水平及び垂直偏波のそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及び水平又は垂直偏波のいずれかを決定し,前記送受切り換えスイッチは,前記リーダ・ライタ本体部による決定に基づく切り換え信号に従い,前記リーダ・ライタ本体部から出力されるコマンド信号を前記2つのダイポールアンテナのうち,前記決定された水平又は垂直偏波に対応しないダイポールアンテナに出力し,反対に,前記決定された水平又は垂直偏波に対応するダイポールアンテナで受信される前記タグから返送される応答信号を前記リーダ・ライタ本体部に入力するように切り換え制御することを特徴とする。
本発明の特徴は,以下に図面に従い説明される発明を実施するための最良の形態から更に明らかになる。
本発明により,空きチャネルが検出される確率が高くなると共に、リーダ・ライタ間の干渉の影響を低減することが可能となる。
RFIDシステムとして,複数のリーダ・ライタが近接して運用される場合の状態例を説明する図である。 キャリアセンスによる空きチャネル検出の方法を説明する図である。 リーダ・ライタ#1(#2)のアンテナ1bから放射されるコマンド信号とタグ2a(2b)からの応答信号を説明する図である。 RFIDシステムとして,複数のリーダ・ライタ#1,#2が近接して運用される場合における本発明の特徴を説明する図である。 本発明が適用されるリーダ・ライタの一構成例概念図である。 別のリーダ・ライタの構成例概念図である。 タグ2a(2b)の実施例概念ブロック図である。 本発明に従う一実施例動作フローである。 リーダ・ライタ#1(#2)のアンテナ1bから放射されるコマンド信号とタグ2a(2b)からの応答信号を説明する図である。 図8の実施例フローにより決定されるチャネルCh1〜Ch4と偏波方向1〜nの関係を示す図である。 それぞれ特定の偏波方向が設定された複数のアンテナを用いる実施例を示す図である。 本発明が適用されるリーダ・ライタの他の構成例概念図である。 図12におけるスイッチSW1〜SW4の制御を説明する図である。 図12に示すリーダ・ライタを用いた,本発明に従う他の実施例動作フローである。
符号の説明
#1,#2 リーダ・ライタ
1a リーダ・ライタ本体
1b アンテナ
2a,2b タグ
3 干渉
10 アンテナ素子
20 偏波方向制御部
30 パッチアンテナ
31 LSI チップ
200 送受切り換えスイッチ
201 双方向カプラ
以下に図面に従い,本発明の実施の形態例を説明する。以下に説明される実施の形態例は,本発明の理解のためのものであり,本発明の技術的範囲がこれに限定されるものではない。
図4は,RFIDシステムとして,複数のリーダ・ライタ#1,#2が近接して運用される場合を示し,図1と対比される場合,本発明のRFID通信制御の特徴としてキャリアセンスの後に,リーダ・ライタのアンテナ1bの偏波方向を制御する機能4を有している。
図5は,本発明が適用されるリーダ・ライタ#1,#2の一構成例概念図である。図5において,アンテナ1bは,アンテナ素子10と偏波方向制御部20を有している。特徴として偏波方向制御部20は,アンテナ素子10の偏波方向を右旋円偏波と左旋円偏波の切り換えを制御する機能を有している。
アンテナ素子10は,直交する2つのダイポールアンテナから成り,水平方向ダイポールアンテナは,スイッチ15に接続され,垂直方向ダイポールアンテナは,スイッチ16に接続されている。
リーダ・ライタ本体部1aは,偏波方向制御部20の切り換えスイッチ14に送信信号TXSIGを送り,切り換えスイッチ14から受信信号TRSIGを入力する。さらに,リーダ・ライタ本体部1aは,偏波方向制御部20のスイッチ制御部11に偏波切り換え信号PWSWを送る。
2つのハイブリッド回路12,13のそれぞれは,送信信号TXSIGを入力し,0°及び90°移相した信号を出力する。スイッチ制御部11は,リーダ・ライタ本体部1aからの偏波切り換え信号PWSWに従い,切り換えスイッチ14,15,16を制御する。
すなわち,リーダ・ライタ本体部1aから右旋円偏波を指定する偏波切り換え信号PWSWがスイッチ制御部11に送られると,スイッチ制御部11は,切り換えスイッチ14の出力端子o1,切り換えスイッチ15,16への入力端子I1を有効とするようにスイッチ切り換え信号を切り換えスイッチ14,15,16に供給する。
反対に,リーダ・ライタ#1から左旋円偏波を指定する偏波切り換え信号PWSWがスイッチ制御部11に送られると,スイッチ制御部11は,切り換えスイッチ14の出力端子o2,切り換えスイッチ15,16への入力端子I2を有効とするように切り換えスイッチ切り換え信号を切り換えスイッチ14,15,16に供給する。
したがって,切り換えスイッチ15から0°の移相信号がアンテナ素子10の水平方向ダイポールアンテナ素子に供給され,切り換えスイッチ16から90°の移相信号がアンテナ素子10の垂直方向ダイポールアンテナ素子に供給されると,右旋円偏波となる。反対に,切り換えスイッチ15から90°の移相信号がアンテナ素子10の水平方向ダイポールアンテナ素子に供給され,切り換えスイッチ16から0°の移相信号がアンテナ素子10の垂直方向ダイポールアンテナ素子に供給されると,左旋円偏波となる。
図6は,別のリーダ・ライタの構成例概念図であり,アンテナ素子10の偏波方向を水平偏波と垂直偏波に切り換え制御する機能を有している。
図6において,図5の実施例と同様に,アンテナ1bは,アンテナ素子10と偏波方向制御部20を有している。リーダ・ライタ本体部1aは,偏波方向制御部20の切り換えスイッチ14に送信信号TXSIGを送り,送受信切り換えスイッチ14から受信信号TRSIGを入力する。さらに,リーダ・ライタ本体部1aは,偏波方向制御部20のスイッチ制御部11に水平及び垂直の偏波方向の切り換え信号PWSWを送る。
リーダ・ライタ本体部1aから水平偏波を指定する偏波切り換え信号PWSWがスイッチ制御部11に送られると,スイッチ制御部11は,切り換えスイッチ14の出力端子o1を有効としてアンテナ素子10の水平方向ダイポールアンテナ素子に供給する。反対に,リーダ・ライタ本体部1aから垂直偏波を指定する偏波切り換え信号PWSWがスイッチ制御部11に送られると,スイッチ制御部11は,切り換えスイッチ14の出力端子o2を有効としてアンテナ素子10の垂直方向ダイポールアンテナ素子に供給する。
このように,図6に示す実施例では,リーダ・ライタ本体部1aから偏波切り換え信号PWSWに基づき,アンテナ素子10の偏波方向を水平偏波又は,垂直偏波に切り換え制御することが可能であり,図5に示す構成よりも簡易に構成できる。
図7は,タグ2a(2b)の実施例概念ブロック図である。アンテナ部30と,LSI チップ31で構成される。アンテナ部30は,一例としてパッチアンテナで構成され,等価回路としてインダクタンスLを有している。LSIチップ31は,インタフェース部にキャパシタンス成分Cを有している。
アンテナ部30とLSIチップ31のインタフェース部は並列接続されている。したがって,アンテナ部30のインダクタンスLとインタフェース部キャパシタンス成分Cとが共振関係に有れば,リーダ・ライタから送られる継続波CWを受信し,最大電力でLSIチップ31の制御部CONT側に供給することができる。
LSIチップ31の制御部CONTは,供給される電力により,記憶しているタグの付属する物品の識別情報を含む特性情報により継続波CWを変調して,アンテナ部30から固定した偏波方向(例えば,水平偏波)でリーダ・ライタ側に放出することができる。
かかるリーダ・ライタ及びタグの構成を前提として,本発明の一実施例動作フローを図8に従い説明する。
図8において,先ず,リーダ・ライタ本体部1aで初期チャネル(周波数帯域)の設定(ステップS1)と,初期アンテナ偏波の設定(ステップS11)を行う。いま,初期アンテナ偏波を右旋円偏波とすると,先に説明したように,図5の実施例において,スイッチ制御部11は,スイッチ14の出力端子o1を有効とし,ハイブリッド回路12の0°移相出力端子とスイッチ15の入力端子I1を有効とする。同時に,ハイブリッド回路12の90°移相出力端子とスイッチ16の入力端子I1を有効とする。
このような設定において,アンテナ素子10で受信されるキャリアのレベルを,干渉信号として側定する(ステップS2)。干渉信号のレベルが,閾値以上であれば(ステップS3,N),当該チャネルは使用できない。
この時,チャネルを変えずに,未だ測定を行っていない偏波方向(この場合は,左旋円偏波方向)を判断し(ステップS12),アンテナ偏波を左旋円波方向へ切り換えを行う(ステップS13)。このように,切り換えられた偏波方向で,再度干渉レベル測定(ステップS2)以降の処理を継続する。
このようにして,全偏波についての測定を行っても,干渉信号のレベルが閾値以上であれば(ステップS3,N),他のチャネルにおける干渉レベルを測定対象とする。すなわち,既に全チャネルの測定が行われたかを判断し,測定が行われていないチャネルがあれば(ステップS4,N),順次チャネルを切り換え(ステップS5),同様の干渉レベル測定(ステップS2)に戻る。
既に全チャネルの測定が行われている場合(ステップS4,Y)は,ランダムに待ち時間を設定し(ステップS6),設定された待ち時間経過後に再び初期チャネル設定(ステップS1)に戻り,上記処理を繰り返す。
さらに,上記干渉レベル測定(ステップS2)において,干渉レベルが閾値以下であれば(ステップS3,Y),干渉レベルが閾値以下であるチャネル及びアンテナ偏波方向を判定し,送受信に用いるアンテナ偏波方向を決定する(ステップS7)。
すなわち,本発明の特徴として,干渉レベルが閾値以下であると決定されたアンテナ偏波方向以外の偏波方向をコマンドの送信用とし,干渉レベルが閾値以下であると決定されたアンテナ偏波方向をタグからの応答信号の受信用に用いる。
これにより,送信の際に干渉レベルが閾値以下であると決定されたアンテナ偏波方向以外の偏波方向を使用するために,コマンド送信において干渉は生じるが,受信の際には,干渉レベルの低い偏波方向を用いるので,偏波切り換えを行わないリーダ・ライタからの干渉に対しても干渉低減効果を得ることができる。
このように決定された偏波方向で,コマンド信号を送信する(ステップS8)。ついで,コマンドを送信した後,先に決定された受信用の偏波方向にアンテナ偏波を切り換える(ステップS14)。
この切り換えた偏波方向でタグからの応答信号を受信する。この時,受信用に切り換えられた偏波方向はキャリアセンスにおいて干渉レベルが小さいものであると判定されているので良好なレベルで応答信号を受信することができる。
ここで,図9は,リーダ・ライタ#1(#2)のアンテナ1bから放射されるコマンド信号とタグ2a(2b)からの応答信号を説明する図である。
図9(A)に示すように,リーダ・ライタ#1,#2は,決定された使用チャネル及びアンテナ偏波方向,例えば,右旋円偏波を用い,継続波CWを,コマンド信号とその前後にプリアンブルPreとチェック信号CRCを有するフレーム信号で変調して送信する。
タグ2a,2bは,対応するリーダ・ライタ#1,#2からの上記のコマンド信号を受信すると,図9(B)に示すように,タグの付属する物品の特性情報と識別情報をタグ情報として同様にプリアンブルPreとチェック信号CRCを前後に有するフレーム信号で継続波CWを変調して,対応するリーダ・ライタ#1,#2側に反射する。
リーダ・ライタ#1,#2は,この応答信号を先のステップS14で,コマンド信号の送信時の右旋円偏波から異なる左旋円偏波に切り換えた左旋円偏波により応答信号を受信する(ステップS9)。
ついで,アンテナ偏波を送信時の偏波に戻す切り換えを行い(ステップS15),通信を終了する(ステップS10)。
図10は,上記図8の実施例フローにより決定されるチャネルCh1〜Ch4と偏波方向1〜nの関係を示す図である。図10において,白抜きの帯域は,干渉信号レベルが閾値以下である条件を満たすチャネル(周波数帯域)と偏波である。
したがって,本発明において,リーダ・ライタは,コマンド信号の送信時に図10における白抜きの帯域(図10において偏波2とn)以外の偏波を用い,タグからの応答信号の受信時は,偏波2又はnを使用する。
ここで,上記説明において,リーダ・ライタは,一つのアンテナ1bを有して,当該アンテナの偏波方向を切り換える構成を示したが,本発明の適用は,かかる構成に限定されない。すなわち,図11に示すように,それぞれ特定の偏波方向が設定された複数のアンテナ素子101b〜10nbをリーダ・ライタ本体1aに接続し,リーダ・ライタ本体1aにより設定すべき偏波に対応した特定のアンテナを有効とするように選択制御するように構成することも可能である。
さらにまた,図11において,複数のアンテナ素子101b〜10nbのそれぞれを図5又は図6に示したように偏波方向を可変制御できる態様とすれば,より少ないアンテナで自由度を持って通信可能チャネルの探索を容易とすることができる。
図12は,更に本発明の実施例である。図5,図6に示す実施例を用いた時,図8に示したように,コマンド送信(ステップS8)及び応答信号受信(ステップS9)に対応して,その都度,アンテナ偏波を切り換える処理を行う構成であった。
これに対し,図12に示す実施例は,コマンド送信時及び応答信号受信時において,アンテナ偏波の切り換えは行わず,図12に対応する図14に示す動作フローから明らかなように,信号処理のみにより送受切り換えを行う構成である。
図12において,特徴として,アンテナ素子10は,水平,垂直ダイポールアンテナ10a,10bで構成されている。偏波方向制御部20は,スイッチ制御部11,切り換えスイッチSW1〜SW4を有する送受切り換え部200及び,双方向カプラ201を有している。
双方向カプラ201は,端子a−b間で両方向に信号を通過し,端子c−d間で両方向に信号を通過する機能を有している。したがって,かかる双方向カプラ201の特性に対応して,スイッチ制御部11は,リーダ・ライタ本体部1aからの偏波切り換え信号に基づいて送受切り換え部200の切り換えスイッチSW1〜SW4を制御する。
水平ダイポールアンテナ10aを用いて,水平偏波によりコマンド信号の送信を行い,垂直ダイポールアンテナ10bを用いて,垂直偏波により応答信号を受信する場合は,次のように制御される。
すなわち,図13は,双方向カプラ201の端子間の信号の流れと,スイッチSW1〜SW4の関係を説明する図であり,リーダ・ライタ本体部1aからの偏波切り換え信号に従い,スイッチ制御部11は,送受切り換え部200のスイッチSW1及びスイッチSW2を通して,送信信号を双方向カプラ201の端子aに入力し,一方,双方向カプラ201の端子cに入力し,端子dに出力する受信信号は,スイッチSW3及びスイッチSW4を通してリーダ・ライタ本体部1aに入力するようにスイッチSW1〜SW4を制御する(図13(A)参照)。
また,垂直ダイポールアンテナ10bを用いて,垂直偏波によりコマンド信号の送信を行い,水平ダイポールアンテナ10aを用いて,水平偏波により応答信号を受信する場合は,次のように制御される。
送信信号がスイッチSW1及びスイッチSW3を通り双方向カプラ201の端子dに入力し,従って,送信信号は端子cに出力し,垂直ダイポールアンテナ10bに供給されるようにスイッチSW1及びスイッチSW3を制御する。一方,水平ダイポールアンテナ10aによる受信信号は,双方向カプラ201の端子bに入力し,端子aに出力する。したがって,スイッチSW2及びスイッチ4を通り受信信号が,リーダ・ライタ本体部1aに入力するように,スイッチSW2及びスイッチ4を制御する(図13(B)参照)。
図14は,図12の実施例に対応する動作フローであり,先の図8に示す動作フローにおけると同様に,ステップS7において,使用チャネルと送受信用の偏波方向が決定される。図12の実施例では,送受信用の偏波方向が決定されるとアンテナ素子10に対する偏波制御を行わずに,コマンド送信(ステップS8)及び,応答受信(ステップS9)が行われる。ただし,この時,図13に示したように,送受切り換え部200のスイッチSW1〜SW4の制御が行われる。
上記に説明したように,従来方法では固定された偏波において,使用可能なチャネルのみがサーチされる構成であるのに対し,本発明においては,サーチの結果検知される,レベルが閾値以下となる偏波方向で,タグ側からの応答信号を受信し,コマンド信号の送信は,前記干渉信号レベルが閾値以下となる偏波方向と異なる偏波方向で行うことにより,リーダ・ライタ間の干渉の影響を低減することが可能となる。よって,本発明により産業上寄与するところ大である。
本発明は,無線周波数ID(RFID:Rdio Frequency Identification)キャリアセンス方法及び,これを用いるRFIDリーダ・ライタとRFIDシステムに関する。
近年,タグに記録されたID情報の読み取りに,タグとの電磁結合を利用して読み取りを行うシステム,あるいはタグ情報を,無線周波数を用いて読み取りを行うRFIDシステムが開発運用されている。
後者の無線周波数を用いて読み取りを行うRFIDシステムについて,一例としてヨーロッパ標準がETSI(European Telecommunications standards institute)により提示されている(非特許文献1)。かかる非特許文献1では,最大2Wまでの電力で865MHz〜868MHz帯を用いるRFIDシステムの使用が提示されている。
ここで,RFIDシステムとして,複数のリーダ・ライタが近接して運用される場合がある。図1は,かかる状態例を説明する図である。
図1において,それぞれのリーダ・ライタ#1(#2)が送信する信号が、他のリーダ・ライタ#2(#1)に対する干渉3となり、リーダ・ライタ#1,#2の受信性能が劣化するという問題がある。かかる問題に対処すべく,干渉3による影響を低減するために送信を行う前にキャリアセンスを行って、他のリーダ・ライタ#2(#1)に使用されていない周波数チャネルをサーチする。そして,空きチャネルがあればこれを使用し、無ければ空きチャネルが見つかるまで待つという方法が採用されている。
すなわち,図2は,かかるキャリアセンスによる方法を説明する図であり,図1における個々のリーダ・ライタにおけるタグ情報の読み取り動作フローである。
図2に従うと,それぞれのリーダ・ライタ#1,#2は,リーダ・ライタ本体部1aと,アンテナ1bから構成されている。
先ず,リーダ・ライタ本体部1aで初期チャネル(周波数帯域)を設定し(ステップS1),設定した初期チャネルにおけるアンテナ1bで受信されるキャリアのレベルを,干渉信号として側定する(ステップS2)。干渉信号のレベルが,閾値以上であれば(ステップS3,N),当該チャネルは使用できないので,他のチャネルにおける干渉レベルを測定対象とする。すなわち,既に全チャネルの測定が行われたかを判断し,測定が行われていないチャネルがあれば(ステップS4,N),順次チャネルを切り換え(ステップS5),同様の干渉レベル測定(ステップS2)に戻る。
既に全チャネルの測定が行われている場合(ステップS4,Y)は,ランダムに待ち時間を設定し(ステップS6),設定された待ち時間経過後に再び初期チャネル設定(ステップS1)に戻り,上記処理を繰り返す。
さらに,上記干渉レベル測定(ステップS2)において,干渉レベルが閾値以下であれば(ステップS3,Y),干渉レベルが閾値以下であるチャネルを決定し(ステップS7),コマンド信号を送信する(ステップS8)。
図3は,リーダ・ライタ#1(#2)のアンテナ1bから放射されるコマンド信号とタグ2a(2b)からの応答信号を説明する図である。図3(A)に示すように,リーダ・ライタ#1,#2は,無変調の継続波CWを送信し,この無変調の継続波CWをコマンド信号により変調して例えば,アンテナ1bにより,例えば,固定した右旋円偏波により送信する。
タグ2a,2bは,対応するリーダ・ライタ#1,#2からのコマンド信号を受信すると,タグの付属する物品の識別情報(ID)を含む特性情報をタグ情報として無変調の継続搬送波CWを変調して応答する(ステップS9:図3(B)参照)。リーダ・ライタ#1,#2は,この応答信号を受信し,通信を終了する(ステップS10)。
また,別の方法として、制御装置が複数のリーダ・ライタ#1,#2を集中制御し、それぞれのリーダ・ライタの送信タイミングを制御する方法などが用いられている。
さらに,特許文献1は,質問装置と応答装置との間で質問信号と応答信号の送受を行うシステムに関する発明が開示されている。特徴として,同一周波数帯で一つの送受共用アンテナあるいは,近接して配置されるそれぞれ送信及び受信を行う2つのアンテナを用いる場合,質問信号である送信信号が受信アンテナに直接戻り,応答信号の受信品質に影響を与えるという問題を指摘している。そして,この問題を回避するために質問信号の送信時と,応答信号の受信時で使用するアンテナの偏波方向を異なるものとすることを開示している。
Draft ETSI EN 302 208-1 V1.1.1(2003-12) 米国特許No.6,255,993B1
上記のように,複数のリーダ・ライタが近接して運用される場合において,キャリアセンスを行って、他のリーダ・ライタに使用されていない周波数チャネルをサーチし、空きチャネルがあればこれを使用するという図2のフローに従う,前者の方式は,リーダ・ライタ数が多いと待ち時間が長くなるという問題がある。また,制御装置により集中制御するという後者の方法はリーダ・ライタ数が多くなると、割り当てられる通信時間が短くなるという問題がある。
さらに,特許文献1に記載の発明では,複数のリーダ・ライタが存在する場合を想定しておらず,常に同一の周波数帯(チャネル)を用いるものであり,複数のチャネル中の空きチャネルをサーチするというシステムへの適用についての記載はない。
したがって,本発明の目的は,RFIDシステムにおいて、複数のリーダ・ライタが存在する場合にあって,それぞれのリーダ・ライタの送信タイミング待ち時間が多くなる,あるいは割り当てられる通信時間が短くなるという問題をなくし,且つ複数のリーダ・ライタが近接する場合に発生するお互いの干渉の影響を低減することを可能とするためのRFID通信制御方法を提供することにある。
さらに,本発明は,かかるRFID通信制御方法を用いるRFIDリーダ・ライタ及びRFIDシステムを提供することを目的とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第1の態様として,リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有し,前記リーダ・ライタ本体部は,受信される干渉信号のレベルを判定して前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波方向を決定し,前記決定された偏波方向と異なる偏波方向で,前記タグに対するコマンド信号を送出し,前記コマンド信号に対する前記タグからの応答信号を前記決定された偏波方向で受信することを特徴とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第2の態様として,第1の態様において, 前記偏波切り換え可能のアンテナは,右旋円偏波と左旋円偏波との切り換えが可能であることを特徴とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第3の態様として,第1の態様において, 前記偏波切り換え可能のアンテナは,水平偏波と垂直偏波との切り換えが可能であることを特徴とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第4の態様として,第1の態様において, 前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて受信される干渉信号のレベルを判定し,前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波方向を決定することを特徴とする。
上記課題を達成するRFIDシステムは,第5の態様として,リーダ・ライタ本体部とそれぞれ固有の偏波のアンテナを複数有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,
前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有し,前記リーダ・ライタ本体部は,前記複数のアンテナのそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とする偏波のアンテナを決定し,前記決定された偏波以外のアンテナによりコマンド信号を送出し,前記決定された偏波のアンテナにより前記タグからの前記コマンド信号に対する応答信号を受信することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID通信制御方法は,その第1の態様として,リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有するRFIDシステムにおけるRFID通信制御方法であって,前記リーダ・ライタにおいて,前記アンテナの,切り換え可能の全ての偏波について,特定のチャネルで順次に前記干渉信号レベルを測定し,前記測定される干渉信号レベルが閾値以上の時,前記特定のチャネルを他のチャネルに切り換えて前記干渉信号レベルを測定し,前記測定された干渉信号レベルが,閾値を超えないチャネル及び偏波方向を決定し,前記決定された偏波方向以外の偏波方向で前記タグにコマンド信号を送り,前記決定されたチャネル及び偏波方向で前記コマンド信号に対する応答信号を受信するように制御することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID通信制御方法は,その第2の態様として,リーダ・ライタ本体部とそれぞれ異なる偏波方向が設定された複数のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとをするRFIDシステムにおけるRFID通信制御方法であって,
前記リーダ・ライタにおいて,前記複数のアンテナのそれぞれの偏波について,特定のチャネルで順次に前記干渉信号レベルを測定し,前記測定される干渉信号レベルが閾値以上の時,前記特定のチャネルを他のチャネルに切り換えて前記干渉信号レベルを測定し,前記測定された干渉信号レベルが,閾値を超えないチャネル及び偏波方向に設定されたアンテナを決定し,前記決定された偏波以外のアンテナによりコマンド信号を送出し,前記決定されたチャネル及び偏波のアンテナにより前記タグからの前記コマンド信号に対する応答信号を受信するように制御することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID システムにおけるリーダ・ライタは,その第1の態様として,リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFID システムにおけるリーダ・ライタであって,受信される干渉信号のレベルを判定して前記干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及び前記アンテナの偏波方向を決定し,前記決定された偏波方向以外の偏波方向で前記タグにコマンド信号を送り,前記継続搬送波をタグ情報で変調して生成され,前記タグから返送される前記コマンド信号に対する応答信号を,前記決定されたチャネル及び偏波方向で受信することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID システムにおけるリーダ・ライタは,その第2の態様として,リーダ・ライタ本体部とそれぞれ固有の偏波のアンテナを複数有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFID システムにおけるリーダ・ライタであって,前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて前記複数のアンテナのそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及びアンテナを決定し,前記決定されたアンテナ以外のアンテナによりコマンド信号を前記タグに送り,前記決定されたチャネルで,決定されたアンテナにより,前記継続搬送波をタグ情報で変調して生成され,前記タグから返送される応答信号を受信することを特徴とする。
上記課題を達成するRFID システムにおけるリーダ・ライタは,その第3の態様として,リーダ・ライタ本体部とそれぞれ水平及び垂直偏波を有する2つのダイポールアンテナを有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFIDシステムにおけるリーダ・ライタであって,更に,送受切り換えスイッチを有し,前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて前記水平及び垂直偏波のそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及び水平又は垂直偏波のいずれかを決定し,前記送受切り換えスイッチは,前記リーダ・ライタ本体部による決定に基づく切り換え信号に従い,前記リーダ・ライタ本体部から出力されるコマンド信号を前記2つのダイポールアンテナのうち,前記決定された水平又は垂直偏波に対応しないダイポールアンテナに出力し,反対に,前記決定された水平又は垂直偏波に対応するダイポールアンテナで受信される前記タグから返送される応答信号を前記リーダ・ライタ本体部に入力するように切り換え制御することを特徴とする。
本発明の特徴は,以下に図面に従い説明される発明を実施するための最良の形態から更に明らかになる。
本発明により,空きチャネルが検出される確率が高くなると共に、リーダ・ライタ間の干渉の影響を低減することが可能となる。
以下に図面に従い,本発明の実施の形態例を説明する。以下に説明される実施の形態例は,本発明の理解のためのものであり,本発明の技術的範囲がこれに限定されるものではない。
図4は,RFIDシステムとして,複数のリーダ・ライタ#1,#2が近接して運用される場合を示し,図1と対比される場合,本発明のRFID通信制御の特徴としてキャリアセンスの後に,リーダ・ライタのアンテナ1bの偏波方向を制御する機能4を有している。
図5は,本発明が適用されるリーダ・ライタ#1,#2の一構成例概念図である。図5において,アンテナ1bは,アンテナ素子10と偏波方向制御部20を有している。特徴として偏波方向制御部20は,アンテナ素子10の偏波方向を右旋円偏波と左旋円偏波の切り換えを制御する機能を有している。
アンテナ素子10は,直交する2つのダイポールアンテナから成り,水平方向ダイポールアンテナは,スイッチ15に接続され,垂直方向ダイポールアンテナは,スイッチ16に接続されている。
リーダ・ライタ本体部1aは,偏波方向制御部20の切り換えスイッチ14に送信信号TXSIGを送り,切り換えスイッチ14から受信信号TRSIGを入力する。さらに,リーダ・ライタ本体部1aは,偏波方向制御部20のスイッチ制御部11に偏波切り換え信号PWSWを送る。
2つのハイブリッド回路12,13のそれぞれは,送信信号TXSIGを入力し,0°及び90°移相した信号を出力する。スイッチ制御部11は,リーダ・ライタ本体部1aからの偏波切り換え信号PWSWに従い,切り換えスイッチ14,15,16を制御する。
すなわち,リーダ・ライタ本体部1aから右旋円偏波を指定する偏波切り換え信号PWSWがスイッチ制御部11に送られると,スイッチ制御部11は,切り換えスイッチ14の出力端子o1,切り換えスイッチ15,16への入力端子I1を有効とするようにスイッチ切り換え信号を切り換えスイッチ14,15,16に供給する。
反対に,リーダ・ライタ#1から左旋円偏波を指定する偏波切り換え信号PWSWがスイッチ制御部11に送られると,スイッチ制御部11は,切り換えスイッチ14の出力端子o2,切り換えスイッチ15,16への入力端子I2を有効とするように切り換えスイッチ切り換え信号を切り換えスイッチ14,15,16に供給する。
したがって,切り換えスイッチ15から0°の移相信号がアンテナ素子10の水平方向ダイポールアンテナ素子に供給され,切り換えスイッチ16から90°の移相信号がアンテナ素子10の垂直方向ダイポールアンテナ素子に供給されると,右旋円偏波となる。反対に,切り換えスイッチ15から90°の移相信号がアンテナ素子10の水平方向ダイポールアンテナ素子に供給され,切り換えスイッチ16から0°の移相信号がアンテナ素子10の垂直方向ダイポールアンテナ素子に供給されると,左旋円偏波となる。
図6は,別のリーダ・ライタの構成例概念図であり,アンテナ素子10の偏波方向を水平偏波と垂直偏波に切り換え制御する機能を有している。
図6において,図5の実施例と同様に,アンテナ1bは,アンテナ素子10と偏波方向制御部20を有している。リーダ・ライタ本体部1aは,偏波方向制御部20の切り換えスイッチ14に送信信号TXSIGを送り,送受信切り換えスイッチ14から受信信号TRSIGを入力する。さらに,リーダ・ライタ本体部1aは,偏波方向制御部20のスイッチ制御部11に水平及び垂直の偏波方向の切り換え信号PWSWを送る。
リーダ・ライタ本体部1aから水平偏波を指定する偏波切り換え信号PWSWがスイッチ制御部11に送られると,スイッチ制御部11は,切り換えスイッチ14の出力端子o1を有効としてアンテナ素子10の水平方向ダイポールアンテナ素子に供給する。反対に,リーダ・ライタ本体部1aから垂直偏波を指定する偏波切り換え信号PWSWがスイッチ制御部11に送られると,スイッチ制御部11は,切り換えスイッチ14の出力端子o2を有効としてアンテナ素子10の垂直方向ダイポールアンテナ素子に供給する。
このように,図6に示す実施例では,リーダ・ライタ本体部1aから偏波切り換え信号PWSWに基づき,アンテナ素子10の偏波方向を水平偏波又は,垂直偏波に切り換え制御することが可能であり,図5に示す構成よりも簡易に構成できる。
図7は,タグ2a(2b)の実施例概念ブロック図である。アンテナ部30と,LSI チップ31で構成される。アンテナ部30は,一例としてパッチアンテナで構成され,等価回路としてインダクタンスLを有している。LSIチップ31は,インタフェース部にキャパシタンス成分Cを有している。
アンテナ部30とLSIチップ31のインタフェース部は並列接続されている。したがって,アンテナ部30のインダクタンスLとインタフェース部キャパシタンス成分Cとが共振関係に有れば,リーダ・ライタから送られる継続波CWを受信し,最大電力でLSIチップ31の制御部CONT側に供給することができる。
LSIチップ31の制御部CONTは,供給される電力により,記憶しているタグの付属する物品の識別情報を含む特性情報により継続波CWを変調して,アンテナ部30から固定した偏波方向(例えば,水平偏波)でリーダ・ライタ側に放出することができる。
かかるリーダ・ライタ及びタグの構成を前提として,本発明の一実施例動作フローを図8に従い説明する。
図8において,先ず,リーダ・ライタ本体部1aで初期チャネル(周波数帯域)の設定(ステップS1)と,初期アンテナ偏波の設定(ステップS11)を行う。いま,初期アンテナ偏波を右旋円偏波とすると,先に説明したように,図5の実施例において,スイッチ制御部11は,スイッチ14の出力端子o1を有効とし,ハイブリッド回路12の0°移相出力端子とスイッチ15の入力端子I1を有効とする。同時に,ハイブリッド回路12の90°移相出力端子とスイッチ16の入力端子I1を有効とする。
このような設定において,アンテナ素子10で受信されるキャリアのレベルを,干渉信号として側定する(ステップS2)。干渉信号のレベルが,閾値以上であれば(ステップS3,N),当該チャネルは使用できない。
この時,チャネルを変えずに,未だ測定を行っていない偏波方向(この場合は,左旋円偏波方向)を判断し(ステップS12),アンテナ偏波を左旋円波方向へ切り換えを行う(ステップS13)。このように,切り換えられた偏波方向で,再度干渉レベル測定(ステップS2)以降の処理を継続する。
このようにして,全偏波についての測定を行っても,干渉信号のレベルが閾値以上であれば(ステップS3,N),他のチャネルにおける干渉レベルを測定対象とする。すなわち,既に全チャネルの測定が行われたかを判断し,測定が行われていないチャネルがあれば(ステップS4,N),順次チャネルを切り換え(ステップS5),同様の干渉レベル測定(ステップS2)に戻る。
既に全チャネルの測定が行われている場合(ステップS4,Y)は,ランダムに待ち時間を設定し(ステップS6),設定された待ち時間経過後に再び初期チャネル設定(ステップS1)に戻り,上記処理を繰り返す。
さらに,上記干渉レベル測定(ステップS2)において,干渉レベルが閾値以下であれば(ステップS3,Y),干渉レベルが閾値以下であるチャネル及びアンテナ偏波方向を判定し,送受信に用いるアンテナ偏波方向を決定する(ステップS7)。
すなわち,本発明の特徴として,干渉レベルが閾値以下であると決定されたアンテナ偏波方向以外の偏波方向をコマンドの送信用とし,干渉レベルが閾値以下であると決定されたアンテナ偏波方向をタグからの応答信号の受信用に用いる。
これにより,送信の際に干渉レベルが閾値以下であると決定されたアンテナ偏波方向以外の偏波方向を使用するために,コマンド送信において干渉は生じるが,受信の際には,干渉レベルの低い偏波方向を用いるので,偏波切り換えを行わないリーダ・ライタからの干渉に対しても干渉低減効果を得ることができる。
このように決定された偏波方向で,コマンド信号を送信する(ステップS8)。ついで,コマンドを送信した後,先に決定された受信用の偏波方向にアンテナ偏波を切り換える(ステップS14)。
この切り換えた偏波方向でタグからの応答信号を受信する。この時,受信用に切り換えられた偏波方向はキャリアセンスにおいて干渉レベルが小さいものであると判定されているので良好なレベルで応答信号を受信することができる。
ここで,図9は,リーダ・ライタ#1(#2)のアンテナ1bから放射されるコマンド信号とタグ2a(2b)からの応答信号を説明する図である。
図9(A)に示すように,リーダ・ライタ#1,#2は,決定された使用チャネル及びアンテナ偏波方向,例えば,右旋円偏波を用い,継続波CWを,コマンド信号とその前後にプリアンブルPreとチェック信号CRCを有するフレーム信号で変調して送信する。
タグ2a,2bは,対応するリーダ・ライタ#1,#2からの上記のコマンド信号を受信すると,図9(B)に示すように,タグの付属する物品の特性情報と識別情報をタグ情報として同様にプリアンブルPreとチェック信号CRCを前後に有するフレーム信号で継続波CWを変調して,対応するリーダ・ライタ#1,#2側に反射する。
リーダ・ライタ#1,#2は,この応答信号を先のステップS14で,コマンド信号の送信時の右旋円偏波から異なる左旋円偏波に切り換えた左旋円偏波により応答信号を受信する(ステップS9)。
ついで,アンテナ偏波を送信時の偏波に戻す切り換えを行い(ステップS15),通信を終了する(ステップS10)。
図10は,上記図8の実施例フローにより決定されるチャネルCh1〜Ch4と偏波方向1〜nの関係を示す図である。図10において,白抜きの帯域は,干渉信号レベルが閾値以下である条件を満たすチャネル(周波数帯域)と偏波である。
したがって,本発明において,リーダ・ライタは,コマンド信号の送信時に図10における白抜きの帯域(図10において偏波2とn)以外の偏波を用い,タグからの応答信号の受信時は,偏波2又はnを使用する。
ここで,上記説明において,リーダ・ライタは,一つのアンテナ1bを有して,当該アンテナの偏波方向を切り換える構成を示したが,本発明の適用は,かかる構成に限定されない。すなわち,図11に示すように,それぞれ特定の偏波方向が設定された複数のアンテナ素子101b〜10nbをリーダ・ライタ本体1aに接続し,リーダ・ライタ本体1aにより設定すべき偏波に対応した特定のアンテナを有効とするように選択制御するように構成することも可能である。
さらにまた,図11において,複数のアンテナ素子101b〜10nbのそれぞれを図5又は図6に示したように偏波方向を可変制御できる態様とすれば,より少ないアンテナで自由度を持って通信可能チャネルの探索を容易とすることができる。
図12は,更に本発明の実施例である。図5,図6に示す実施例を用いた時,図8に示したように,コマンド送信(ステップS8)及び応答信号受信(ステップS9)に対応して,その都度,アンテナ偏波を切り換える処理を行う構成であった。
これに対し,図12に示す実施例は,コマンド送信時及び応答信号受信時において,アンテナ偏波の切り換えは行わず,図12に対応する図14に示す動作フローから明らかなように,信号処理のみにより送受切り換えを行う構成である。
図12において,特徴として,アンテナ素子10は,水平,垂直ダイポールアンテナ10a,10bで構成されている。偏波方向制御部20は,スイッチ制御部11,切り換えスイッチSW1〜SW4を有する送受切り換え部200及び,双方向カプラ201を有している。
双方向カプラ201は,端子a−b間で両方向に信号を通過し,端子c−d間で両方向に信号を通過する機能を有している。したがって,かかる双方向カプラ201の特性に対応して,スイッチ制御部11は,リーダ・ライタ本体部1aからの偏波切り換え信号に基づいて送受切り換え部200の切り換えスイッチSW1〜SW4を制御する。
水平ダイポールアンテナ10aを用いて,水平偏波によりコマンド信号の送信を行い,垂直ダイポールアンテナ10bを用いて,垂直偏波により応答信号を受信する場合は,次のように制御される。
すなわち,図13は,双方向カプラ201の端子間の信号の流れと,スイッチSW1〜SW4の関係を説明する図であり,リーダ・ライタ本体部1aからの偏波切り換え信号に従い,スイッチ制御部11は,送受切り換え部200のスイッチSW1及びスイッチSW2を通して,送信信号を双方向カプラ201の端子aに入力し,一方,双方向カプラ201の端子cに入力し,端子dに出力する受信信号は,スイッチSW3及びスイッチSW4を通してリーダ・ライタ本体部1aに入力するようにスイッチSW1〜SW4を制御する(図13(A)参照)。
また,垂直ダイポールアンテナ10bを用いて,垂直偏波によりコマンド信号の送信を行い,水平ダイポールアンテナ10aを用いて,水平偏波により応答信号を受信する場合は,次のように制御される。
送信信号がスイッチSW1及びスイッチSW3を通り双方向カプラ201の端子dに入力し,従って,送信信号は端子cに出力し,垂直ダイポールアンテナ10bに供給されるようにスイッチSW1及びスイッチSW3を制御する。一方,水平ダイポールアンテナ10aによる受信信号は,双方向カプラ201の端子bに入力し,端子aに出力する。したがって,スイッチSW2及びスイッチ4を通り受信信号が,リーダ・ライタ本体部1aに入力するように,スイッチSW2及びスイッチ4を制御する(図13(B)参照)。
図14は,図12の実施例に対応する動作フローであり,先の図8に示す動作フローにおけると同様に,ステップS7において,使用チャネルと送受信用の偏波方向が決定される。図12の実施例では,送受信用の偏波方向が決定されるとアンテナ素子10に対する偏波制御を行わずに,コマンド送信(ステップS8)及び,応答受信(ステップS9)が行われる。ただし,この時,図13に示したように,送受切り換え部200のスイッチSW1〜SW4の制御が行われる。
上記に説明したように,従来方法では固定された偏波において,使用可能なチャネルのみがサーチされる構成であるのに対し,本発明においては,サーチの結果検知される,レベルが閾値以下となる偏波方向で,タグ側からの応答信号を受信し,コマンド信号の送信は,前記干渉信号レベルが閾値以下となる偏波方向と異なる偏波方向で行うことにより,リーダ・ライタ間の干渉の影響を低減することが可能となる。よって,本発明により産業上寄与するところ大である。
(付記1)
リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,
前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有し,
前記リーダ・ライタ本体部は,受信される干渉信号のレベルを判定して前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波方向を決定し,
前記決定された偏波方向と異なる偏波方向で,前記タグに対するコマンド信号を送出し,
前記コマンド信号に対する前記タグからの応答信号を前記決定された偏波方向で受信する
ことを特徴とするRFIDシステム。
(付記2)付記1において,
前記偏波切り換え可能のアンテナは,右旋円偏波と左旋円偏波との切り換えが可能であることを特徴とするRFIDシステム。
(付記3)付記1において,
前記偏波切り換え可能のアンテナは,水平偏波と垂直偏波との切り換えが可能であることを特徴とするRFIDシステム。
(付記4)付記1において,
前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて受信される干渉信号のレベルを判定し,前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波方向を決定することを特徴とするRFIDシステム。
(付記5)
リーダ・ライタ本体部とそれぞれ固有の偏波のアンテナを複数有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,
前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有し,
前記リーダ・ライタ本体部は,前記複数のアンテナのそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とする偏波のアンテナを決定し,
前記決定された偏波以外のアンテナによりコマンド信号を送出し,
前記決定された偏波のアンテナにより前記タグからの前記コマンド信号に対する応答信号を受信する
ことを特徴とするRFIDシステム。
(付記6)付記5において,
前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて受信される干渉信号のレベルを判定し,前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波のアンテナを決定することを特徴とするRFIDシステム。
(付記7)付記4又は6において,
前記チャネルは,複数に分割された周波数帯のそれぞれの帯域であることを特徴とするRFIDシステム。
(付記8)付記1乃至7のいずれかにおいて,
前記タグは,パッチアンテナと,前記パッチアンテナに並列接続され,前記インダクタンス成分と共振するキャパシタンス成分を有するインタフェース部を有するLSIで構成されていることを特徴とするRFIDシステム。
(付記9)
リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有するRFIDシステムにおけるRFID通信制御方法であって,
前記リーダ・ライタにおいて,
前記アンテナの,切り換え可能の全ての偏波について,特定のチャネルで順次に前記干渉信号レベルを測定し,
前記測定される干渉信号レベルが閾値以上の時,前記特定のチャネルを他のチャネルに切り換えて前記干渉信号レベルを測定し,
前記測定された干渉信号レベルが,閾値を超えないチャネル及び偏波方向を決定し,
前記決定された偏波方向以外の偏波方向で前記タグにコマンド信号を送り,
前記決定されたチャネル及び偏波方向で前記コマンド信号に対する応答信号を受信するように制御することを特徴とするRFID通信制御方法。
(付記10)付記9において,
前記偏波切り換え可能のアンテナは,右旋円偏波と左旋円偏波との切り換えが可能であることを特徴とするRFID通信制御方法。
(付記11)付記9において,
前記偏波切り換え可能のアンテナは,水平偏波と垂直偏波との切り換えが可能であることを特徴とするRFID通信制御方法。
(付記12)
リーダ・ライタ本体部とそれぞれ異なる偏波方向が設定された複数のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとをするRFIDシステムにおけるRFID通信制御方法であって,
前記リーダ・ライタにおいて,
前記複数のアンテナのそれぞれの偏波について,特定のチャネルで順次に前記干渉信号レベルを測定し,
前記測定される干渉信号レベルが閾値以上の時,前記特定のチャネルを他のチャネルに切り換えて前記干渉信号レベルを測定し,
前記測定された干渉信号レベルが,閾値を超えないチャネル及び偏波方向に設定されたアンテナを決定し,
前記決定された偏波以外のアンテナによりコマンド信号を送出し,
前記決定されたチャネル及び偏波のアンテナにより前記タグからの前記コマンド信号に対する応答信号を受信する
ように制御することを特徴とするRFID通信制御方法。
(付記13)付記9乃至12のいずれかにおいて,
前記チャネルは,複数に分割された周波数帯のそれぞれの帯域であることを特徴とするRFIDシステム。
(付記14)付記9乃至12のいずれかにおいて,
前記タグは,パッチアンテナと,前記パッチアンテナに並列接続され,前記インダクタンス成分と共振するキャパシタンス成分を有するインタフェース部を有するLSIで構成されていることを特徴とするRFID通信制御方法。
(付記15)
リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFID システムにおけるリーダ・ライタであって,
受信される干渉信号のレベルを判定して前記干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及び前記アンテナの偏波方向を決定し,
前記決定された偏波方向以外の偏波方向で前記タグにコマンド信号を送り,
前記継続搬送波をタグ情報で変調して生成され,前記タグから返送される前記コマンド信号に対する応答信号を,前記決定されたチャネル及び偏波方向で受信する
ことを特徴とするリーダ・ライタ。
(付記16)付記15において,
前記偏波切り換え可能のアンテナは,右旋円偏波と左旋円偏波との切り換えが可能であることを特徴とするリーダ・ライタ。
(付記17)付記15において,
前記偏波切り換え可能のアンテナは,水平偏波と垂直偏波との切り換えが可能であることを特徴とするリーダ・ライタ。
(付記18)
リーダ・ライタ本体部とそれぞれ固有の偏波のアンテナを複数有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFID システムにおけるリーダ・ライタであって,
前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて前記複数のアンテナのそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及びアンテナを決定し,
前記決定されたアンテナ以外のアンテナによりコマンド信号を前記タグに送り,
前記決定されたチャネルで,決定されたアンテナにより,前記継続搬送波をタグ情報で変調して生成され,前記タグから返送される応答信号を受信する
ことを特徴とするリーダ・ライタ。
(付記19)
リーダ・ライタ本体部とそれぞれ水平及び垂直偏波を有する2つのダイポールアンテナを有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFIDシステムにおけるリーダ・ライタであって,
更に,送受切り換えスイッチを有し,
前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて前記水平及び垂直偏波のそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及び水平又は垂直偏波のいずれかを決定し,
前記送受切り換えスイッチは,前記リーダ・ライタ本体部による決定に基づく切り換え信号に従い,前記リーダ・ライタ本体部から出力されるコマンド信号を前記2つのダイポールアンテナのうち,前記決定された水平又は垂直偏波に対応しないダイポールアンテナに出力し,反対に,前記決定された水平又は垂直偏波に対応するダイポールアンテナで受信される前記タグから返送される応答信号を前記リーダ・ライタ本体部に入力するように切り換え制御する
ことを特徴とするリーダ・ライタ。
RFIDシステムとして,複数のリーダ・ライタが近接して運用される場合の状態例を説明する図である。 キャリアセンスによる空きチャネル検出の方法を説明する図である。 リーダ・ライタ#1(#2)のアンテナ1bから放射されるコマンド信号とタグ2a(2b)からの応答信号を説明する図である。 RFIDシステムとして,複数のリーダ・ライタ#1,#2が近接して運用される場合における本発明の特徴を説明する図である。 本発明が適用されるリーダ・ライタの一構成例概念図である。 別のリーダ・ライタの構成例概念図である。 タグ2a(2b)の実施例概念ブロック図である。 本発明に従う一実施例動作フローである。 リーダ・ライタ#1(#2)のアンテナ1bから放射されるコマンド信号とタグ2a(2b)からの応答信号を説明する図である。 図8の実施例フローにより決定されるチャネルCh1〜Ch4と偏波方向1〜nの関係を示す図である。 それぞれ特定の偏波方向が設定された複数のアンテナを用いる実施例を示す図である。 本発明が適用されるリーダ・ライタの他の構成例概念図である。 図12におけるスイッチSW1〜SW4の制御を説明する図である。 図12に示すリーダ・ライタを用いた,本発明に従う他の実施例動作フローである。
符号の説明
#1,#2 リーダ・ライタ
1a リーダ・ライタ本体
1b アンテナ
2a,2b タグ
3 干渉
10 アンテナ素子
20 偏波方向制御部
30 パッチアンテナ
31 LSI チップ
200 送受切り換えスイッチ
201 双方向カプラ

Claims (19)

  1. リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,
    前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有し,
    前記リーダ・ライタ本体部は,受信される干渉信号のレベルを判定して前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波方向を決定し,
    前記決定された偏波方向と異なる偏波方向で,前記タグに対するコマンド信号を送出し,
    前記コマンド信号に対する前記タグからの応答信号を前記決定された偏波方向で受信する
    ことを特徴とするRFIDシステム。
  2. 請求項1において,
    前記偏波切り換え可能のアンテナは,右旋円偏波と左旋円偏波との切り換えが可能であることを特徴とするRFIDシステム。
  3. 請求項1において,
    前記偏波切り換え可能のアンテナは,水平偏波と垂直偏波との切り換えが可能であることを特徴とするRFIDシステム。
  4. 請求項1において,
    前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて受信される干渉信号のレベルを判定し,前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波方向を決定することを特徴とするRFIDシステム。
  5. リーダ・ライタ本体部とそれぞれ固有の偏波のアンテナを複数有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,
    前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有し,
    前記リーダ・ライタ本体部は,前記複数のアンテナのそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とする偏波のアンテナを決定し,
    前記決定された偏波以外のアンテナによりコマンド信号を送出し,
    前記決定された偏波のアンテナにより前記タグからの前記コマンド信号に対する応答信号を受信する
    ことを特徴とするRFIDシステム。
  6. 請求項5において,
    前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて受信される干渉信号のレベルを判定し,前記干渉信号のレベルを閾値以下となる偏波のアンテナを決定することを特徴とするRFIDシステム。
  7. 請求項4又は6において,
    前記チャネルは,複数に分割された周波数帯のそれぞれの帯域であることを特徴とするRFIDシステム。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて,
    前記タグは,パッチアンテナと,前記パッチアンテナに並列接続され,前記インダクタンス成分と共振するキャパシタンス成分を有するインタフェース部を有するLSIで構成されていることを特徴とするRFIDシステム。
  9. リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとを有するRFIDシステムにおけるRFID通信制御方法であって,
    前記リーダ・ライタにおいて,
    前記アンテナの,切り換え可能の全ての偏波について,特定のチャネルで順次に前記干渉信号レベルを測定し,
    前記測定される干渉信号レベルが閾値以上の時,前記特定のチャネルを他のチャネルに切り換えて前記干渉信号レベルを測定し,
    前記測定された干渉信号レベルが,閾値を超えないチャネル及び偏波方向を決定し,
    前記決定された偏波方向以外の偏波方向で前記タグにコマンド信号を送り,
    前記決定されたチャネル及び偏波方向で前記コマンド信号に対する応答信号を受信するように制御することを特徴とするRFID通信制御方法。
  10. 請求項9において,
    前記偏波切り換え可能のアンテナは,右旋円偏波と左旋円偏波との切り換えが可能であることを特徴とするRFID通信制御方法。
  11. 請求項9において,
    前記偏波切り換え可能のアンテナは,水平偏波と垂直偏波との切り換えが可能であることを特徴とするRFID通信制御方法。
  12. リーダ・ライタ本体部とそれぞれ異なる偏波方向が設定された複数のアンテナを有し,継続搬送波を送出するリーダ・ライタと,前記継続搬送波をタグ情報で変調して前記リーダ・ライタに応答信号を返送するタグとをするRFIDシステムにおけるRFID通信制御方法であって,
    前記リーダ・ライタにおいて,
    前記複数のアンテナのそれぞれの偏波について,特定のチャネルで順次に前記干渉信号レベルを測定し,
    前記測定される干渉信号レベルが閾値以上の時,前記特定のチャネルを他のチャネルに切り換えて前記干渉信号レベルを測定し,
    前記測定された干渉信号レベルが,閾値を超えないチャネル及び偏波方向に設定されたアンテナを決定し,
    前記決定された偏波以外のアンテナによりコマンド信号を送出し,
    前記決定されたチャネル及び偏波のアンテナにより前記タグからの前記コマンド信号に対する応答信号を受信する
    ように制御することを特徴とするRFID通信制御方法。
  13. 請求項9乃至12のいずれかにおいて,
    前記チャネルは,複数に分割された周波数帯のそれぞれの帯域であることを特徴とするRFIDシステム。
  14. 請求項9乃至12のいずれかにおいて,
    前記タグは,パッチアンテナと,前記パッチアンテナに並列接続され,前記インダクタンス成分と共振するキャパシタンス成分を有するインタフェース部を有するLSIで構成されていることを特徴とするRFID通信制御方法。
  15. リーダ・ライタ本体部と偏波切り換え可能のアンテナを有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFID
    システムにおけるリーダ・ライタであって,
    受信される干渉信号のレベルを判定して前記干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及び前記アンテナの偏波方向を決定し,
    前記決定された偏波方向以外の偏波方向で前記タグにコマンド信号を送り,
    前記継続搬送波をタグ情報で変調して生成され,前記タグから返送される前記コマンド信号に対する応答信号を,前記決定されたチャネル及び偏波方向で受信する
    ことを特徴とするリーダ・ライタ。
  16. 請求項15において,
    前記偏波切り換え可能のアンテナは,右旋円偏波と左旋円偏波との切り換えが可能であることを特徴とするリーダ・ライタ。
  17. 請求項15において,
    前記偏波切り換え可能のアンテナは,水平偏波と垂直偏波との切り換えが可能であることを特徴とするリーダ・ライタ。
  18. リーダ・ライタ本体部とそれぞれ固有の偏波のアンテナを複数有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFID
    システムにおけるリーダ・ライタであって,
    前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて前記複数のアンテナのそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及びアンテナを決定し,
    前記決定されたアンテナ以外のアンテナによりコマンド信号を前記タグに送り,
    前記決定されたチャネルで,決定されたアンテナにより,前記継続搬送波をタグ情報で変調して生成され,前記タグから返送される応答信号を受信する
    ことを特徴とするリーダ・ライタ。
  19. リーダ・ライタ本体部とそれぞれ水平及び垂直偏波を有する2つのダイポールアンテナを有し,継続搬送波をタグに向けて送出するRFIDシステムにおけるリーダ・ライタであって,
    更に,送受切り換えスイッチを有し,
    前記リーダ・ライタ本体部は,複数のチャネルのそれぞれについて前記水平及び垂直偏波のそれぞれで受信される干渉信号のレベルを判定し,前記判定された干渉信号のレベルを閾値以下とするチャネル及び水平又は垂直偏波のいずれかを決定し,
    前記送受切り換えスイッチは,前記リーダ・ライタ本体部による決定に基づく切り換え信号に従い,前記リーダ・ライタ本体部から出力されるコマンド信号を前記2つのダイポールアンテナのうち,前記決定された水平又は垂直偏波に対応しないダイポールアンテナに出力し,反対に,前記決定された水平又は垂直偏波に対応するダイポールアンテナで受信される前記タグから返送される応答信号を前記リーダ・ライタ本体部に入力するように切り換え制御する
    ことを特徴とするリーダ・ライタ。
JP2007501451A 2005-01-31 2005-01-31 Rfid通信制御方法及び,これを用いるrfidシステム Expired - Fee Related JP4291389B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2005/001320 WO2006082613A1 (ja) 2005-01-31 2005-01-31 Rfid通信制御方法及び,これを用いるrfidシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006082613A1 true JPWO2006082613A1 (ja) 2008-06-26
JP4291389B2 JP4291389B2 (ja) 2009-07-08

Family

ID=36777008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007501451A Expired - Fee Related JP4291389B2 (ja) 2005-01-31 2005-01-31 Rfid通信制御方法及び,これを用いるrfidシステム

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20070279192A1 (ja)
EP (1) EP1845631B1 (ja)
JP (1) JP4291389B2 (ja)
CN (1) CN101112008B (ja)
DE (1) DE602005024717D1 (ja)
TW (1) TWI285847B (ja)
WO (1) WO2006082613A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012069028A (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 Nec Corp リーダ・ライタ制御装置

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7515051B2 (en) * 2005-02-25 2009-04-07 Datalogic Mobile, Inc. RFID antenna system having reduced orientation sensitivity
JP5018378B2 (ja) * 2007-09-28 2012-09-05 ブラザー工業株式会社 無線タグ通信装置及び無線タグ通信システム
US8179232B2 (en) * 2008-05-05 2012-05-15 Round Rock Research, Llc RFID interrogator with adjustable signal characteristics
US8242888B2 (en) 2008-06-05 2012-08-14 Keystone Technology Solutions, Llc Systems and methods to determine motion parameters using RFID tags
US8461966B2 (en) 2008-06-05 2013-06-11 Micron Technology, Inc. Systems and methods to determine kinematical parameters using RFID tags
US8830062B2 (en) * 2008-06-05 2014-09-09 Micron Technology, Inc. Systems and methods to use radar in RFID systems
US8907767B2 (en) * 2008-09-04 2014-12-09 Ncr Corporation Methods and apparatus for distance determination for radiofrequency identification devices
JP4569787B2 (ja) 2008-09-30 2010-10-27 ブラザー工業株式会社 無線タグ通信装置及び無線タグ通信方法
EP2368210B1 (de) 2008-12-18 2012-12-26 Kathrein-Werke KG Verfahren zur ansteuerung einer rfid-antenne sowie ein zugehöriges rfid-antennen-system
JP4752931B2 (ja) 2009-02-18 2011-08-17 ブラザー工業株式会社 無線タグ通信装置
US20100301118A1 (en) * 2009-05-28 2010-12-02 Symbol Technologies, Inc. Antenna for rfid reader
NL2007000C2 (nl) * 2011-06-27 2012-07-16 Nedap Nv Rfid-antenne voor het uitzenden van een elektromagnetisch ondervraagveld en het ontvangen van reacties van een rfid-label dat zich in het ondervraagveld bevindt.
JP2013192172A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Omron Corp Rfidタグシステムおよびrfidリーダライタ
US9000894B2 (en) * 2012-07-31 2015-04-07 Symbol Technologies, Inc. Method and apparatus for improving reception of an RFID tag response
KR101694520B1 (ko) * 2013-11-26 2017-01-10 한국전자통신연구원 루프 안테나 및 그의 스위칭 방법
US9443121B2 (en) 2014-03-31 2016-09-13 Symbol Technologies, Llc Locally-powered, polarization-insensitive antenna for RFID reader, and RFID system for, and method of, scanning item tags with one or more such antennas
US10374662B2 (en) * 2015-09-04 2019-08-06 Lg Electronics Inc. Watch-type mobile terminal
JP2018056696A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 通信装置、通信方法、及び、電子機器
WO2018072194A1 (zh) * 2016-10-21 2018-04-26 深圳市大疆创新科技有限公司 处理故障的方法、飞行器、服务器和控制设备
JP2018074443A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 日本無線株式会社 センサ情報生成・取得システム
CN113629404A (zh) * 2021-08-20 2021-11-09 深圳市道通智能汽车有限公司 天线系统控制方法、装置及计算机可读存储介质

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5533045A (en) * 1993-02-05 1996-07-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Automatic vehicle identification system, interrogator and responder included in the same
JP2921319B2 (ja) * 1993-02-05 1999-07-19 松下電器産業株式会社 移動体識別装置
JPH1075196A (ja) * 1996-08-30 1998-03-17 Sharp Corp 移動体識別装置及びダイバーシティ方法
JPH10293824A (ja) * 1997-04-18 1998-11-04 Omron Corp 識別システム及びデータ読取装置
JP2000307466A (ja) * 1999-04-20 2000-11-02 Ueda Japan Radio Co Ltd 移動体識別装置及び移動体の識別方法
JP2000332523A (ja) * 1999-05-24 2000-11-30 Hitachi Ltd 無線タグ、その製造方法及びその配置方法
US6255993B1 (en) * 1999-07-08 2001-07-03 Micron Technology, Inc. Right and left hand circularly polarized RFID backscatter antenna
GB2352931A (en) * 1999-07-29 2001-02-07 Marconi Electronic Syst Ltd Piezoelectric tag
JP2001111448A (ja) * 1999-10-14 2001-04-20 Hitachi Kokusai Electric Inc カード型無線機
US6617962B1 (en) * 2000-01-06 2003-09-09 Samsys Technologies Inc. System for multi-standard RFID tags
JP4170554B2 (ja) * 2000-02-24 2008-10-22 株式会社トーエネック 非接触型情報読取装置用アンテナ
US7026935B2 (en) * 2003-11-10 2006-04-11 Impinj, Inc. Method and apparatus to configure an RFID system to be adaptable to a plurality of environmental conditions

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012069028A (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 Nec Corp リーダ・ライタ制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1845631A1 (en) 2007-10-17
EP1845631A4 (en) 2008-12-24
TW200627293A (en) 2006-08-01
EP1845631B1 (en) 2010-11-10
US20070279192A1 (en) 2007-12-06
CN101112008A (zh) 2008-01-23
TWI285847B (en) 2007-08-21
WO2006082613A1 (ja) 2006-08-10
JP4291389B2 (ja) 2009-07-08
CN101112008B (zh) 2011-08-17
DE602005024717D1 (de) 2010-12-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4291389B2 (ja) Rfid通信制御方法及び,これを用いるrfidシステム
JP4336379B2 (ja) Rfidキャリアセンス方法及び,これを用いるrfidシステム
US7602293B2 (en) Interrogator for RFID tag
US10133888B2 (en) Data reader and positioning system
US11107034B1 (en) Portal monitoring with steered-beam RFID systems
US7982584B2 (en) Mobile RFID reader and control method thereof
US8653946B2 (en) Passive RFID reader and operation control method therefor
US7706834B2 (en) Mobile terminal having radio frequency identification (RFID) function
KR100784256B1 (ko) 카드 단말기와의 다중 프로토콜을 이용한 통신을 지원하는비접촉식 ic 카드 및 그 통신 방법
KR100776881B1 (ko) Rfid 리더 라이터
US20050024187A1 (en) System and method for optimizing power usage in a radio frequency communication device
US9330284B1 (en) Broadcast refresh of RFID tag persistence
US8736422B2 (en) Method and reader to conduct a label query in a radio frequency identification system
JP2006303939A (ja) 移動体識別装置
WO2007091612A1 (ja) 無線タグ通信システムの質問器
US7679516B2 (en) Wireless tag system having a plurality of antenna feeding points
CN101112009A (zh) Rfid载波侦听方法及采用该方法的rfid系统
US20090058613A1 (en) Method and apparatus for communication between readers having dual sensitivity modes
JP2010225127A (ja) Rfidリーダライタシステム
JP3196574B2 (ja) 移動体識別装置
JP2885012B2 (ja) 移動体識別システムとその変調方式
WO2007032069A1 (ja) リーダライタ装置、情報読み取り方法および情報読み取りプログラム
US20100045434A1 (en) Communication between a communication station and data carriers
KR100747594B1 (ko) 리더/태그 통합형 무선 인식기를 구비한 이동통신 단말장치
JPWO2006008816A1 (ja) 非接触型端末及びリーダライタ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090331

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120410

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120410

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130410

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140410

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees