JPWO2006080222A1 - アンテナ装置 - Google Patents
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- H01Q9/42—Resonant antennas with feed to end of elongated active element, e.g. unipole with folded element, the folded parts being spaced apart a small fraction of the operating wavelength
Abstract
アンテナ装置は、端を有する地板と、地板上に実装されたアンテナとを備える。アンテナは、上面と下面と側面とを有する誘電体ブロックと、上面上に設けられた放射電極と、側面上に設けられた短絡電極とを含む。放射電極は、短絡電極に接続された短絡端と、短絡端から誘電体ブロックの上面の外周に沿って延びる部分とを有する。その部分は誘電体ブロックの辺に位置する開放端を有する。誘電体ブロックのその側面は地板の端と略面一である。このアンテナ装置はチップアンテナの放射特性を向上させ、通信装置を小型にできる。
Description
本発明は、チップアンテナを用いたアンテナ装置に関する。
図4は携帯電話などの小型通信機器に用いられる従来のチップアンテナの斜視図である。そのチップアンテナは、誘電体ブロック1と、誘電体ブロック1の外周表面に形成された給電電極2と、誘電体ブロック1の外周表面に形成された螺旋状の放射電極3Aとを備える。
図4に示すチップアンテナで、放射電極3Aが実装面となる下面にも形成され、放射電極3Aが回路基板上に存在し、この構造により放射特性が劣化する。さらに、チップアンテナを実装する回路基板のチップアンテナを実装する部分に地板を形成できないので、この回路基板の他の部品の実装可能部分を狭くして通信機器の小型化を困難にする。
アンテナ装置は、端を有する地板と、地板上に実装されたアンテナとを備える。アンテナは、上面と下面と側面とを有する誘電体ブロックと、上面上に設けられた放射電極と、側面上に設けられた短絡電極とを含む。放射電極は、短絡電極に接続された短絡端と、短絡端から誘電体ブロックの上面の外周に沿って延びる部分とを有する。その部分は誘電体ブロックの辺に位置する開放端を有する。誘電体ブロックのその側面は地板の端と略面一である。
このアンテナ装置はチップアンテナの放射特性を向上させ、通信装置を小型にできる。
5 地板
5A 地板の端
6 チップアンテナ
7 誘電体ブロック
7A 誘電体ブロックの上面
7F 誘電体ブロックの外周
7G 誘電体ブロックの辺(第1の辺)
7H 誘電体ブロックの辺(第3の辺)
7J 誘電体ブロックの辺(第2の辺)
7K 誘電体ブロックの辺(第4の辺)
8 給電電極
9 短絡電極
9A 短絡電極の端(第1の端)
9B 短絡電極の端(第2の端)
10 放射電極
10A 開放端
10B 短絡端
10C 放射電極の部分(第3の部分)
10D 放射電極の部分(第1の部分)
10E 放射電極の部分(第4の部分)
10F 放射電極の部分(第2の部分)
5A 地板の端
6 チップアンテナ
7 誘電体ブロック
7A 誘電体ブロックの上面
7F 誘電体ブロックの外周
7G 誘電体ブロックの辺(第1の辺)
7H 誘電体ブロックの辺(第3の辺)
7J 誘電体ブロックの辺(第2の辺)
7K 誘電体ブロックの辺(第4の辺)
8 給電電極
9 短絡電極
9A 短絡電極の端(第1の端)
9B 短絡電極の端(第2の端)
10 放射電極
10A 開放端
10B 短絡端
10C 放射電極の部分(第3の部分)
10D 放射電極の部分(第1の部分)
10E 放射電極の部分(第4の部分)
10F 放射電極の部分(第2の部分)
図1は本発明の実施の形態によるアンテナ装置の斜視図である。このアンテナ装置は、携帯電話などの通信機器に収納されている回路基板4上に設けられてグランドを形成する地板5と、地板5上に実装されたチップアンテナ6とを備える。
図2はチップアンテナ6の斜視図である。チップアンテナ6はセラミックや樹脂等の誘電体材料よりなる誘電体ブロック7を備える。誘電体ブロック7の表面上に、給電電極8と短絡電極9と放射電極10とが形成されている。帯状の短絡電極9は端9Aと端9Bとを有し、端9Aは地板5に接続されている。放射電極10は開放端10Aと短絡端10Bを有し、短絡端10Bは短絡電極9の端9Bに接続されている。このように、チップアンテナ6は逆Fアンテナの構造を有する。放射電極10と短絡電極9の電気長の和はλ/4(λは使用周波数の波長)に設定されている。給電電極βが放射電極10の短絡端10Bに電気的に接続され、放射電極10に上記使用周波数の高周波信号を供給し、また、放射電極10から上記使用周波数の高周波信号を取り出す。
誘電体ブロック7は矩形状を有し、上面7Aと、上面7Aの反対側の下面7Bと、側面7Cと、辺7Dで側面7Cと接続されている側面7Eとを有する。上面7Aは外周7Fを有する。外周7Fは、辺7Gと、辺7Hと、辺7Gに対向する辺7Jと、辺7Hに対向する辺7Kよりなる。辺7H、7Kは共に辺7Gと辺7Jとに接続されている。辺7Gは上面7Aと側面7Cとを接続する。辺7Hは上面7Aと側面7Eとを接続する。帯状の短絡電極9は側面7C上で辺7Dに沿って設けられている。短絡電極9に平行に面7C上に帯状の給電電極8が設けられている。放射電極10の短絡端10Bは短絡電極9の端9Bと辺7Gで接続されている。放射電極10は、4つの部分10C〜10Fを有する。部分10Cは短絡端10Bから辺7Hに沿って延びる。部分10Dは部分10Cから辺7Jに沿って延びる。部分10Eは部分10Dから辺7Kに沿って延びる。部分10Fは部分10Eから辺7Gに沿って延びる。すなわち、放射電極10は短絡端10Bから上面7Aの外周7Fに沿ってほぼ一周する。部分10Fの端は辺7Gに位置して開放されており、開放端10Aとなる。
図1に示すように、誘電体ブロック7の下面7Bを地板5に当接させて、アンテナチップ6は地板5上に実装されている。誘電体ブロック7の側面7Cが地板5の端部5Aと略面一である。このように実装することで、アンテナ装置の放射特性を向上でき、アンテナ装置の小型化を図ることができる。
このアンテナ装置を備えた通信機器は筐体を有し、回路基板4はその筐体内の所定の領域に配置され、地板5を配置できる領域は限られている。このアンテナ装置は誘電体ブロック7の下にも地板5を配置できるので、地板5のチップアンテナ6が搭載されていない部分上に他の部材を搭載できる。すなわち、地板5が配置できる限られた領域内で大きな面積を確保できる。これにより通信機器を小型化できる。
図3は図1に示すアンテナ装置の線3−3における断面図であり、アンテナ装置の放射特性を示す。誘電体ブロック7の側面7Cは、放射電極10における電位が高い開放端10Aとアース電位を形成する地板5とに挟まれており、チップアンテナ6の放射特性を決定する電界を発生させる主要部分である。側面7Cは放射電極10の開放端10Aと略面一であり近接している。誘電体ブロック7の側面7Cに地板5の端部5Aを近接させることで、チップアンテナ6から放射された電界11が地板5の影響を受け難くなる。地板5が誘電体ブロック7の側面7Cから突出している終端5Bを有する場合は、チップアンテナ6から放射された電界12が突出する地板5に引き寄せられ、アンテナ装置の放射効率が劣化する。誘電体ブロック7の側面7Cに地板5の端5Aを近接させる。図3では、端5Aを側面7Cから突出させず、側面7Cは地板5の端5Aと略面一である。この構造により、チップアンテナ6の放射効率を高めることができる。
放射電極10が短絡端10Bを基点として誘電体ブロック7の上面7Aの外周7Fに沿って上面7A上で部分10C〜10Fとして周回していることで、所定の面積の中で放射電極10の物理長を効率よく確保できる。また、開放端10Aでは放射電極10における電位が他の部分より高く、開放端10Aがアース電位となる短絡端10Bと近接して静電容量を有して結合する。この静電容量は放射電極10の高周波信号の波長を実質的に短くする効果を生むローディング容量として機能する。波長が短くなった分だけ放射電極10の物理長を短縮でき、チップアンテナ6をさらに小型化でき、アンテナ装置を小型化できる。
図2に示すように、放射電極10の開放端10Aの幅W2は短絡端10Bの幅W1より広く設定されている。これにより、放射効率の高い開放端10A付近の面積を大きくでき、チップアンテナ6を広帯域で使用できる。幅W1、W2の差により放射電極10の短絡端10Bから部分10C〜10F、開放端10Aに至る経路においてインピーダンスが変化する。このインピーダンスの変化により高周波信号の波長を短くする効果が生じ、チップアンテナ6をさらに小型化できる。
本発明に係るアンテナ装置は放射特性を向上させかつ小型化できるので、特に携帯電話などの移動体通信機器に有用である。
【書類名】明細書
【発明の名称】アンテナ装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップアンテナを用いたアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図4は携帯電話などの小型通信機器に用いられる従来のチップアンテナの斜視図である。そのチップアンテナは、誘電体ブロック1と、誘電体ブロック1の外周表面に形成された給電電極2と、誘電体ブロック1の外周表面に形成された螺旋状の放射電極3Aとを備える。
【0003】
図4に示すチップアンテナで、放射電極3Aが実装面となる下面にも形成され、放射電極3Aが回路基板上に存在し、この構造により放射特性が劣化する。さらに、チップアンテナを実装する回路基板のチップアンテナを実装する部分に地板を形成できないので、この回路基板の他の部品の実装可能部分を狭くして通信機器の小型化を困難にする。
【発明の開示】
【0004】
アンテナ装置は、端を有する地板と、地板上に実装されたアンテナとを備える。アンテナは、上面と下面と側面とを有する誘電体ブロックと、上面上に設けられた放射電極と、側面上に設けられた短絡電極とを含む。放射電極は、短絡電極に接続された短絡端と、短絡端から誘電体ブロックの上面の外周に沿って延びる部分とを有する。その部分は誘電体ブロックの辺に位置する開放端を有する。誘電体ブロックのその側面は地板の端と略面一である。
【0005】
このアンテナ装置はチップアンテナの放射特性を向上させ、通信装置を小型にできる。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係るアンテナ装置は放射特性を向上させかつ小型化できるので、特に携帯電話などの移動体通信機器に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は本発明の実施の形態によるアンテナ装置の斜視図である。このアンテナ装置は、携帯電話などの通信機器に収納されている回路基板4上に設けられてグランドを形成する地板5と、地板5上に実装されたチップアンテナ6とを備える。
【0008】
図2はチップアンテナ6の斜視図である。チップアンテナ6はセラミックや樹脂等の誘電体材料よりなる誘電体ブロック7を備える。誘電体ブロック7の表面上に、給電電極8と短絡電極9と放射電極10とが形成されている。帯状の短絡電極9は端9Aと端9Bとを有し、端9Aは地板5に接続されている。放射電極10は開放端10Aと短絡端10Bを有し、短絡端10Bは短絡電極9の端9Bに接続されている。このように、チップアンテナ6は逆Fアンテナの構造を有する。放射電極10と短絡電極9の電気長の和はλ/4(λは使用周波数の波長)に設定されている。給電電極8が放射電極10の短絡端10Bに電気的に接続され、放射電極10に上記使用周波数の高周波信号を供給し、また、放射電極10から上記使用周波数の高周波信号を取り出す。
【0009】
誘電体ブロック7は矩形状を有し、上面7Aと、上面7Aの反対側の下面7Bと、側面7Cと、辺7Dで側面7Cと接続されている側面7Eとを有する。上面7Aは外周7Fを有する。外周7Fは、辺7Gと、辺7Hと、辺7Gに対向する辺7Jと、辺7Hに対向する辺7Kよりなる。辺7H、7Kは共に辺7Gと辺7Jとに接続されている。辺7Gは上面7Aと側面7Cとを接続する。辺7Hは上面7Aと側面7Eとを接続する。帯状の短絡電極9は側面7C上で辺7Dに沿って設けられている。短絡電極9に平行に面7C上に帯状の給電電極8が設けられている。放射電極10の短絡端10Bは短絡電極9の端9Bと辺7Gで接続されている。放射電極10は、4つの部分10C〜10Fを有する。部分10Cは短絡端10Bから辺7Hに沿って延びる。部分10Dは部分10Cから辺7Jに沿って延びる。部分10Eは部分10Dから辺7Kに沿って延びる。部分10Fは部分10Eから辺7Gに沿って延びる。すなわち、放射電極10は短絡端10Bから上面7Aの外周7Fに沿ってほぼ一周する。部分10Fの端は辺7Gに位置して開放されており、開放端10Aとなる。
【0010】
図1に示すように、誘電体ブロック7の下面7Bを地板5に当接させて、アンテナチップ6は地板5上に実装されている。誘電体ブロック7の側面7Cが地板5の端部5Aと略面一である。このように実装することで、アンテナ装置の放射特性を向上でき、アンテナ装置の小型化を図ることができる。
【0011】
このアンテナ装置を備えた通信機器は筐体を有し、回路基板4はその筐体内の所定の領域に配置され、地板5を配置できる領域は限られている。このアンテナ装置は誘電体ブロック7の下にも地板5を配置できるので、地板5のチップアンテナ6が搭載されていない部分上に他の部材を搭載できる。すなわち、地板5が配置できる限られた領域内で大きな面積を確保できる。これにより通信機器を小型化できる。
【0012】
図3は図1に示すアンテナ装置の線3−3における断面図であり、アンテナ装置の放射特性を示す。誘電体ブロック7の側面7Cは、放射電極10における電位が高い開放端10Aとアース電位を形成する地板5とに挟まれており、チップアンテナ6の放射特性を決定する電界を発生させる主要部分である。側面7Cは放射電極10の開放端10Aと略面一であり近接している。誘電体ブロック7の側面7Cに地板5の端部5Aを近接させることで、チップアンテナ6から放射された電界11が地板5の影響を受け難くなる。地板5が誘電体ブロック7の側面7Cから突出している終端5Bを有する場合は、チップアンテナ6から放射された電界12が突出する地板5に引き寄せられ、アンテナ装置の放射効率が劣化する。誘電体ブロック7の側面7Cに地板5の端5Aを近接させる。図3では、端5Aを側面7Cから突出させず、側面7Cは地板5の端5Aと略面一である。この構造により、チップアンテナ6の放射効率を高めることができる。
【0013】
放射電極10が短絡端10Bを基点として誘電体ブロック7の上面7Aの外周7Fに沿って上面7A上で部分10C〜10Fとして周回していることで、所定の面積の中で放射電極10の物理長を効率よく確保できる。また、開放端10Aでは放射電極10における電位が他の部分より高く、開放端10Aがアース電位となる短絡端10Bと近接して静電容量を有して結合する。この静電容量は放射電極10の高周波信号の波長を実質的に短くする効果を生むローディング容量として機能する。波長が短くなった分だけ放射電極10の物理長を短縮でき、チップアンテナ6をさらに小型化でき、アンテナ装置を小型化できる。
【0014】
図2に示すように、放射電極10の開放端10Aの幅W2は短絡端10Bの幅W1より広く設定されている。これにより、放射効率の高い開放端10A付近の面積を大きくでき、チップアンテナ6を広帯域で使用できる。幅W1、W2の差により放射電極10の短絡端10Bから部分10C〜10F、開放端10Aに至る経路においてインピーダンスが変化する。このインピーダンスの変化により高周波信号の波長を短くする効果が生じ、チップアンテナ6をさらに小型化できる。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明に係るアンテナ装置は放射特性を向上させかつ小型化できるので、特に携帯電話などの移動体通信機器に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態によるアンテナ装置の斜視図
【図2】実施の形態によるアンテナ装置のチップアンテナの斜視図
【図3】図1に示すアンテナ装置の線3−3における断面図
【図4】従来のチップアンテナの斜視図
【符号の説明】
【0017】
5 地板
5A 地板の端
6 チップアンテナ
7 誘電体ブロック
7A 誘電体ブロックの上面
7F 誘電体ブロックの外周
7G 誘電体ブロックの辺(第1の辺)
7H 誘電体ブロックの辺(第3の辺)
7J 誘電体ブロックの辺(第2の辺)
7K 誘電体ブロックの辺(第4の辺)
8 給電電極
9 短絡電極
9A 短絡電極の端(第1の端)
9B 短絡電極の端(第2の端)
10 放射電極
10A 開放端
10B 短絡端
10C 放射電極の部分(第3の部分)
10D 放射電極の部分(第1の部分)
10E 放射電極の部分(第4の部分)
10F 放射電極の部分(第2の部分)
【発明の名称】アンテナ装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップアンテナを用いたアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図4は携帯電話などの小型通信機器に用いられる従来のチップアンテナの斜視図である。そのチップアンテナは、誘電体ブロック1と、誘電体ブロック1の外周表面に形成された給電電極2と、誘電体ブロック1の外周表面に形成された螺旋状の放射電極3Aとを備える。
【0003】
図4に示すチップアンテナで、放射電極3Aが実装面となる下面にも形成され、放射電極3Aが回路基板上に存在し、この構造により放射特性が劣化する。さらに、チップアンテナを実装する回路基板のチップアンテナを実装する部分に地板を形成できないので、この回路基板の他の部品の実装可能部分を狭くして通信機器の小型化を困難にする。
【発明の開示】
【0004】
アンテナ装置は、端を有する地板と、地板上に実装されたアンテナとを備える。アンテナは、上面と下面と側面とを有する誘電体ブロックと、上面上に設けられた放射電極と、側面上に設けられた短絡電極とを含む。放射電極は、短絡電極に接続された短絡端と、短絡端から誘電体ブロックの上面の外周に沿って延びる部分とを有する。その部分は誘電体ブロックの辺に位置する開放端を有する。誘電体ブロックのその側面は地板の端と略面一である。
【0005】
このアンテナ装置はチップアンテナの放射特性を向上させ、通信装置を小型にできる。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係るアンテナ装置は放射特性を向上させかつ小型化できるので、特に携帯電話などの移動体通信機器に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は本発明の実施の形態によるアンテナ装置の斜視図である。このアンテナ装置は、携帯電話などの通信機器に収納されている回路基板4上に設けられてグランドを形成する地板5と、地板5上に実装されたチップアンテナ6とを備える。
【0008】
図2はチップアンテナ6の斜視図である。チップアンテナ6はセラミックや樹脂等の誘電体材料よりなる誘電体ブロック7を備える。誘電体ブロック7の表面上に、給電電極8と短絡電極9と放射電極10とが形成されている。帯状の短絡電極9は端9Aと端9Bとを有し、端9Aは地板5に接続されている。放射電極10は開放端10Aと短絡端10Bを有し、短絡端10Bは短絡電極9の端9Bに接続されている。このように、チップアンテナ6は逆Fアンテナの構造を有する。放射電極10と短絡電極9の電気長の和はλ/4(λは使用周波数の波長)に設定されている。給電電極8が放射電極10の短絡端10Bに電気的に接続され、放射電極10に上記使用周波数の高周波信号を供給し、また、放射電極10から上記使用周波数の高周波信号を取り出す。
【0009】
誘電体ブロック7は矩形状を有し、上面7Aと、上面7Aの反対側の下面7Bと、側面7Cと、辺7Dで側面7Cと接続されている側面7Eとを有する。上面7Aは外周7Fを有する。外周7Fは、辺7Gと、辺7Hと、辺7Gに対向する辺7Jと、辺7Hに対向する辺7Kよりなる。辺7H、7Kは共に辺7Gと辺7Jとに接続されている。辺7Gは上面7Aと側面7Cとを接続する。辺7Hは上面7Aと側面7Eとを接続する。帯状の短絡電極9は側面7C上で辺7Dに沿って設けられている。短絡電極9に平行に面7C上に帯状の給電電極8が設けられている。放射電極10の短絡端10Bは短絡電極9の端9Bと辺7Gで接続されている。放射電極10は、4つの部分10C〜10Fを有する。部分10Cは短絡端10Bから辺7Hに沿って延びる。部分10Dは部分10Cから辺7Jに沿って延びる。部分10Eは部分10Dから辺7Kに沿って延びる。部分10Fは部分10Eから辺7Gに沿って延びる。すなわち、放射電極10は短絡端10Bから上面7Aの外周7Fに沿ってほぼ一周する。部分10Fの端は辺7Gに位置して開放されており、開放端10Aとなる。
【0010】
図1に示すように、誘電体ブロック7の下面7Bを地板5に当接させて、アンテナチップ6は地板5上に実装されている。誘電体ブロック7の側面7Cが地板5の端部5Aと略面一である。このように実装することで、アンテナ装置の放射特性を向上でき、アンテナ装置の小型化を図ることができる。
【0011】
このアンテナ装置を備えた通信機器は筐体を有し、回路基板4はその筐体内の所定の領域に配置され、地板5を配置できる領域は限られている。このアンテナ装置は誘電体ブロック7の下にも地板5を配置できるので、地板5のチップアンテナ6が搭載されていない部分上に他の部材を搭載できる。すなわち、地板5が配置できる限られた領域内で大きな面積を確保できる。これにより通信機器を小型化できる。
【0012】
図3は図1に示すアンテナ装置の線3−3における断面図であり、アンテナ装置の放射特性を示す。誘電体ブロック7の側面7Cは、放射電極10における電位が高い開放端10Aとアース電位を形成する地板5とに挟まれており、チップアンテナ6の放射特性を決定する電界を発生させる主要部分である。側面7Cは放射電極10の開放端10Aと略面一であり近接している。誘電体ブロック7の側面7Cに地板5の端部5Aを近接させることで、チップアンテナ6から放射された電界11が地板5の影響を受け難くなる。地板5が誘電体ブロック7の側面7Cから突出している終端5Bを有する場合は、チップアンテナ6から放射された電界12が突出する地板5に引き寄せられ、アンテナ装置の放射効率が劣化する。誘電体ブロック7の側面7Cに地板5の端5Aを近接させる。図3では、端5Aを側面7Cから突出させず、側面7Cは地板5の端5Aと略面一である。この構造により、チップアンテナ6の放射効率を高めることができる。
【0013】
放射電極10が短絡端10Bを基点として誘電体ブロック7の上面7Aの外周7Fに沿って上面7A上で部分10C〜10Fとして周回していることで、所定の面積の中で放射電極10の物理長を効率よく確保できる。また、開放端10Aでは放射電極10における電位が他の部分より高く、開放端10Aがアース電位となる短絡端10Bと近接して静電容量を有して結合する。この静電容量は放射電極10の高周波信号の波長を実質的に短くする効果を生むローディング容量として機能する。波長が短くなった分だけ放射電極10の物理長を短縮でき、チップアンテナ6をさらに小型化でき、アンテナ装置を小型化できる。
【0014】
図2に示すように、放射電極10の開放端10Aの幅W2は短絡端10Bの幅W1より広く設定されている。これにより、放射効率の高い開放端10A付近の面積を大きくでき、チップアンテナ6を広帯域で使用できる。幅W1、W2の差により放射電極10の短絡端10Bから部分10C〜10F、開放端10Aに至る経路においてインピーダンスが変化する。このインピーダンスの変化により高周波信号の波長を短くする効果が生じ、チップアンテナ6をさらに小型化できる。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明に係るアンテナ装置は放射特性を向上させかつ小型化できるので、特に携帯電話などの移動体通信機器に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態によるアンテナ装置の斜視図
【図2】実施の形態によるアンテナ装置のチップアンテナの斜視図
【図3】図1に示すアンテナ装置の線3−3における断面図
【図4】従来のチップアンテナの斜視図
【符号の説明】
【0017】
5 地板
5A 地板の端
6 チップアンテナ
7 誘電体ブロック
7A 誘電体ブロックの上面
7F 誘電体ブロックの外周
7G 誘電体ブロックの辺(第1の辺)
7H 誘電体ブロックの辺(第3の辺)
7J 誘電体ブロックの辺(第2の辺)
7K 誘電体ブロックの辺(第4の辺)
8 給電電極
9 短絡電極
9A 短絡電極の端(第1の端)
9B 短絡電極の端(第2の端)
10 放射電極
10A 開放端
10B 短絡端
10C 放射電極の部分(第3の部分)
10D 放射電極の部分(第1の部分)
10E 放射電極の部分(第4の部分)
10F 放射電極の部分(第2の部分)
Claims (4)
- 端を有する地板と、
外周を有する上面と、前記上面の反対側の下面と、前記上面と前記下面とに接続された側面とを有する誘電体ブロックと、
前記上面上に設けられた放射電極と、
前記側面上に設けられ、前記地板に接続された第1の端と前記放射電極に接続された第2の端とを有する短絡電極と、
前記側面上に設けられ、前記放射電極と接続された給電電極と、
を含み、前記誘電体ブロックの前記下面が前記地板と当接するように前記地板上に実装されたアンテナと、
を備え、
前記誘電体ブロックの前記上面の前記外周は、前記上面と前記側面とを接続する第1の辺を含み、
前記放射電極は、
前記短絡電極の前記第2端に接続された短絡端と、
前記短絡端から前記誘電体ブロックの前記上面の前記外周に沿って延び、前記誘電体ブロックの前記第1の辺に位置する開放端を有する部分と、
を有し、
前記誘電体ブロックの前記側面は前記地板の前記端と略面一である、アンテナ装置。 - 前記放射電極の前記開放端の幅は前記短絡端の幅より大きく設定された、請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記誘電体ブロックの前記上面の前記外周は前記第1の辺に対向する第2の辺を有し、
前記放射電極は、前記第2の辺に沿って延びる第1の部分と、前記第1の辺に沿って延びる第2の部分とを有する、請求項1に記載のアンテナ装置。 - 前記誘電体ブロックの前記上面の前記外周は、前記第1の辺と前記第2の辺とに接続された第3の辺と、前記第1の辺と前記第2の辺とに接続されて前記第3の辺に対向する第4の辺とを有し、
前記放射電極は、前記短絡端から前記第3の辺に沿って延びる第3の部分と、前記第4の辺に沿って延びる第4の部分とをさらに有し、
前記第1の部分は前記第3の部分から前記第4の部分まで延び、
前記第2の部分の部分は前記第4の部分から延びる、請求項3に記載のアンテナ装置。
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A02 | Decision of refusal |
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