JPWO2006078018A1 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

液体吐出装置1は、容器4内に同心円状に配置されたニードル333、計量プランジャ部材323、入口バルブ部材313を駆動する駆動機構を備える。駆動機構は、圧電素子14A,14Bが取り付けられた圧電素子支持板12と、圧電素子支持板12を吐出口側に付勢するバネ13と、圧電素子を個別に駆動可能な制御装置とを備える。圧電素子支持板12は、各圧電素子の一端側が固定された基端部と、各圧電素子の他端側が固定された駆動部と、圧電素子の伸縮駆動に連動して前記各駆動部が変位すると、その変位を拡大して出力する変位拡大部を備える。2つの圧電素子で3つの部材を駆動できるため、高速駆動が可能となり、液体吐出装置1を容易に小型化できる。

Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出装置(ディスペンサ)に係り、特に、微量の液体を高精度でかつ高速に吐出可能な液体吐出装置に利用できる。
従来より、液体の吐出装置として様々な形式のものが知られているが、特に銀ペースト等の高粘度の液体を高精度、微量および高速で吐出できる吐出装置として、同心円状に配置された3つの部材を駆動するものが知られている(特許文献1参照)。
この特許文献1の液体吐出装置は、液体を吸入する吸入路を開閉する吸入路開閉部材と、液体を吐出する吐出口を開閉する吐出口開閉部材と、液体を吐出する吐出用部材とを備えるとともに、これらを内側から外側に向かって吐出口開閉部材、吐出用部材、吸入路開閉部材の順に同心円状に配置し、これらの吐出口開閉部材、吐出用部材および吸入路開閉部材をそれぞれ所定動作で駆動する駆動機構を備えて構成されている。
このポンプにおける吸入動作は、前記吸入路開閉部材を開いて吐出用部材を吐出口より離れる方向に移動させ、吐出口および吐出用部材間に形成される空間に液体を吸入させている。また、吐出動作は、液体吸入後に吸入路開閉部材を閉じて吐出液を計量し、吐出口開閉部材を開き吐出用部材を吐出口側に移動させて液体を吐出させ、最後に吐出口開閉部材を閉めて吐出動作を完了している。
この液体吐出装置では、各部材や吐出用部材をエアシリンダで駆動しており、各部材を強制的に駆動することで液体を各部材間の空間に閉じこめて容積計量できるため、微量の液体であっても高精度に吐出でき、かつ、液体吐出装置を軽量化できて製造ラインのロボットなどに装着して液吐出箇所に高速移動できるとともに、吐出口開閉部材を閉じることで、一定量毎の液体を飛ばして吐出できるという利点があり、広く利用されるようになった。
特許第2521332号公報
しかしながら、エアシリンダによる駆動は、エア供給によって各部材や吐出用部材が駆動し始めるまでの時間、つまり立ち上がり時間が遅く、通常は、0.5秒で一回動作する程度の動作速度である。このため、毎秒10回動作などの高速駆動の要求には対応できないという問題があった。
また、高速駆動の場合、液を飛ばしたほうが利点となるが、エアシリンダ駆動の場合、極微量、例えば水で0.1マイクロリットル以下程度の量を安定して飛ばすことができないという問題もあった。すなわち、液体吐出装置の吐出口に設けられるノズルを細くして微量の液体を吐出しようとしても、抵抗が増えて液体を飛ばすことができない。一方、太いノズルを用いるとスピードを出せないため、液を飛ばすことができない。
また、吐出量の調整は、エアシリンダによって駆動される部材のストローク量を調整することで行われるが、このストローク調整機構には通常マイクロメータを用いているので、ストローク量を手動で設定することはできるが、自動調整はできないことが多い。さらに、サーボモータを用いてマイクロメータを駆動することで自動調整を行うことも考えられたが、調整速度が遅く、ディスペンサ重量が増大し、比較的大型のロボットアームでなければ取り付けることができず、限られたところでしか利用できないという問題もあった。
また、本出願人は、エアシリンダ駆動以外の駆動方法として、ソレノイド駆動、カム駆動などに関しても利用可能かを検証したが、いずれの方法にも問題があり、実用化が困難であった。
すなわち、ソレノイド駆動は、エアシリンダ駆動に比べて、液を飛ばすなどの性能面で若干の改善があったが、ストロークを得ることが難しく、構造が複雑であった。また、銅製のコイルと電磁軟鉄が重いため、取扱いが難しく、各分野のディスペンサとして実用性が低いと共に、吐出量の調整を自動的に行うことが難しい点でも利点がないという問題があった。
さらに、カム駆動はコンパクトにまとめることが難しく、ディスペンサが大型化してしまうという問題があった。また、機械的に駆動するため、動作スピードと液の出方は期待できるが、吐出量の調整の自動化は困難であるという問題もあった。
本発明の目的は、微量の液体を高速に吐出できるとともに、その吐出量を自動的に調整でき、構造も簡易にできて製造コストを抑えることができ、小型化も容易な液体吐出装置を提供することにある。
本発明の液体吐出装置は、内部に吐出用の液体が収容される液体収容空間およびこの液体収容空間に連通された吐出口が形成された本体と、前記本体の液体収容空間内に配置されて前記吐出口を開閉する吐出口開閉部材と、前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出口開閉部材の外側に同心円状に配置されて液体を吐出する吐出用部材と、前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出用部材の外側に同心円状に配置されて液体収容空間から吐出口に連通する液体供給部を開閉する供給部開閉部材と、前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材をそれぞれ所定動作で駆動させる変位量設定可能な駆動機構とを備え、前記駆動機構は、前記供給部開閉部材を吐出口に近づく第1方向および吐出口から離れる第2方向に進退移動させる供給部開閉用駆動手段と、前記吐出用部材を前記第1方向および第2方向に進退移動させる吐出用駆動手段と、前記吐出口開閉部材を前記第1方向に付勢する付勢手段とを備え、前記供給部開閉部材は、前記供給部開閉用駆動手段によって前記第1方向に移動されると、本体に当接されて前記液体供給部を閉塞し、前記供給部開閉用駆動手段によって前記第2方向に移動されると、その移動に伴って吐出口から離れる方向に移動されると、本体から離れて前記液体供給部を開放し、前記吐出用部材は、前記吐出用駆動手段によって前記第1方向に移動されると、その移動に伴って吐出口に近づく方向に移動されて吐出口から液体を吐出し、前記吐出用駆動手段によって前記第2方向に移動されると、液体供給部から液体を吸入し、前記吐出口開閉部材は、前記供給部開閉部材が本体から離れていて前記液体供給部が開放されている状態では、前記付勢手段によって吐出口側に付勢されて吐出口に当接して吐出口を閉塞し、前記供給部開閉用駆動手段によって供給部開閉部材が前記第1方向に移動して本体に当接した後、さらに供給部開閉用駆動手段によって前記第1方向に移動された場合には、前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動されて吐出口を開放することを特徴とする。
ここで、変位量設定可能な駆動手段とは、圧電素子のように駆動電圧値によって変位量を制御できたり、サーボモータやステッピングモータのように駆動パルス数などによって変位量を制御できる駆動手段を意味する。
本発明においては、圧電素子、サーボモータ、ステッピングモータ等の変位量設定可能な駆動手段を利用して前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材を駆動しているので、エアシリンダを利用した場合と同等程度に小型、軽量化することができ、ソレノイド、カムなどの駆動機構を採用した場合に比べて、液体吐出装置を容易に小型化できる。従って、各種製品の生産ラインにおいて、接着剤や各種ペースト等の吐出に本発明の液体吐出装置を利用する際にも、ロボットのアームに取り付けて、高速、高加速度で移動させることができ、生産ラインのタクトタイムの短縮を実現でき、生産性向上に寄与することができる。
また、圧電素子やサーボモータ等はエアシリンダ駆動に比べて高速駆動が可能なため、例えば、1秒間に10回以上の吐出動作が可能であり、エアシリンダ駆動に比べて高速に液体吐出動作を実現できる。
さらに、圧電素子やサーボモータ等は、エアシリンダ駆動に比べて発生力が大きいため、ノズルを細くして抵抗が増えても液体を飛ばして吐出することができる。このため、例えば、0.01マイクロリットルの水でもきれいに飛ばすことができ、安定した動作を実現できる。
その上、圧電素子やサーボモータ、ステッピングモータ等の変位量設定可能な駆動手段を利用しているので、駆動電圧や駆動パルス数などを調整することで、駆動手段の変位量を容易にかつ正確に調整できる。このため、吐出用部材のストローク量を容易に調整でき、駆動動作中であっても1回毎の吐出量を自動的に調整することができる。従って、基板上に複数の電子部品を取り付ける工程において、各電子部品の取付場所毎に異なる液量の接着剤を塗布するために、基板上に吐出する液体の量を変更する場合や、複数の製品が混在して送られる生産ラインにおいて、製品毎に液体の吐出量を変更する場合でも、容易に対応でき、使い勝手のよい液体吐出装置を提供できる。
ここで、付勢手段としては、例えばコイルバネ(コイルスプリング)等が利用できる。

本発明の液体吐出装置は、内部に吐出用の液体が収容される液体収容空間およびこの液体収容空間に連通された吐出口が形成された本体と、前記本体の液体収容空間内に配置されて前記吐出口を開閉する吐出口開閉部材と、前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出口開閉部材の外側に同心円状に配置されて液体を吐出する吐出用部材と、前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出用部材の外側に同心円状に配置されて液体収容空間から吐出口に連通する液体供給部を開閉する供給部開閉部材と、前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材をそれぞれ所定動作で駆動させる駆動機構とを備え、前記駆動機構は、第1圧電素子および第2圧電素子と、各圧電素子が取り付けられた圧電素子支持部材と、前記圧電素子支持部材を本体に対して吐出口側に付勢する付勢手段と、各圧電素子を個別に駆動可能な駆動制御手段とを備え、前記圧電素子支持部材は、各圧電素子の一端側が固定された第1基端部および第2基端部と、各圧電素子の他端側が固定された第1駆動部および第2駆動部と、前記圧電素子の伸縮駆動に連動して前記各駆動部が変位すると、その変位を拡大して出力する第1変位拡大部および第2変位拡大部とを備え、前記供給部開閉部材は、前記第1圧電素子の伸長に伴い、前記第1駆動部および第1変位拡大部を介して吐出口に近づく方向に移動されて本体に当接して前記液体供給部を閉塞し、第1圧電素子の縮小に伴い、前記第1駆動部および第1変位拡大部を介して吐出口から離れる方向に移動されて本体から離れて前記液体供給部を開放し、前記吐出用部材は、前記第2圧電素子の伸長に伴い、前記第2駆動部および第2変位拡大部を介して吐出口に近づく方向に移動されて吐出口から液体を吐出し、第2圧電素子の縮小に伴い、前記第2駆動部および第2変位拡大部を介して吐出口から離れる方向に移動されて液体供給部から液体を吸入し、前記吐出口開閉部材は、前記第1圧電素子が縮小されている状態では、前記付勢手段によって吐出口側に付勢される圧電素子支持部材を介して吐出口に近づく方向に移動されて吐出口に当接して吐出口を閉塞し、前記第1圧電素子が伸長して供給部開閉部材が本体に当接後さらに第1圧電素子が伸長することで前記圧電素子支持部材が前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動されることで吐出口から離れて吐出口を開放することを特徴とする。
このような本発明においては、圧電素子を利用して前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材を駆動しているので、エアシリンダを利用した場合と同等程度に小型、軽量化することができ、サーボモータ、ソレノイド、カムなどの駆動機構を採用した場合に比べて、液体吐出装置を容易に小型化できる。従って、各種製品の生産ラインにおいて、接着剤や各種ペースト等の吐出に本発明の液体吐出装置を利用する際にも、ロボットのアームに取り付けて、高速、高加速度で移動させることができ、生産ラインのタクトタイムの短縮を実現でき、生産性向上に寄与することができる。
また、圧電素子は高速駆動が可能なため、例えば、1秒間に10回以上の吐出動作が可能であり、エアシリンダ駆動に比べて高速に液体吐出動作を実現できる。
さらに、圧電素子は、エアシリンダ駆動に比べて発生力が大きいため、ノズルを細くして抵抗が増えても液体を飛ばして吐出することができる。このため、例えば、0.01マイクロリットルの水でもきれいに飛ばすことができ、安定した動作を実現できる。
その上、圧電素子の変位量は、圧電素子に加える電圧値で容易に調整できるため、吐出用部材のストローク量を電圧値で調整することで、駆動動作中であっても1回毎の吐出量を自動的に調整することができる。このため、基板上に複数の電子部品を取り付ける工程において、各電子部品の取付場所毎に異なる液量の接着剤を塗布するために、基板上に吐出する液体の量を変更する場合や、複数の製品が混在して送られる生産ラインにおいて、製品毎に液体の吐出量を変更する場合でも、容易に対応でき、使い勝手のよい液体吐出装置を提供できる。
また、2つの圧電素子の動作によって、吐出用部材および供給部開閉部材の駆動を制御するとともに、圧電素子を支持する圧電素子支持部材を付勢手段で吐出口側に付勢し、供給部開閉部材が本体に当接した後も圧電素子を伸長させることで、圧電素子支持部材を付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動可能に構成して吐出口開閉部材の駆動を制御しているので、2つの圧電素子の駆動を制御するだけで、3つの部材の駆動を制御することができる。このため、駆動機構の構造を比較的簡単にでき、液体吐出装置の製造コストも低減できる。
本発明において、前記圧電素子支持部材は、一体成形された圧電素子支持板と、圧電素子支持板に取り付けられた駆動アーム部材とで構成され、前記圧電素子支持板は、各圧電素子間に設けられたベース部と、このベース部の一端側から連続して形成された前記第1基端部および第2基端部と、前記ベース部の他端側から変形可能な第1ヒンジ部を介して連続して形成された前記第1駆動部および第2駆動部と、前記各基端部に対して変形可能な第2ヒンジ部および前記各駆動部に対して変形可能な第3ヒンジ部を介して連続して形成された前記第1変位伝達部および第2変位伝達部とを備え、前記各圧電素子が初期状態から伸長すると、前記各駆動部は第1ヒンジ部が変形し、第3ヒンジ部側が圧電素子の伸長方向に移動するように傾斜し、この各駆動部の傾斜に伴い、各変位拡大部は、第3ヒンジ部側が各駆動部の傾斜によって圧電素子の伸長方向に移動し、その移動に伴い第2ヒンジ部が変形することで傾斜するように構成され、前記駆動アーム部材は、前記各変位伝達部に固定された固定部と、この固定部から延長された駆動アーム部とを備え、前記変位伝達部が傾斜した際に、前記圧電素子の伸長量に比べて駆動アーム部先端の移動量が大きくなるように構成され、この駆動アーム部材および前記各変位伝達部によって前記各変位拡大部が構成されていることが好ましい。
このような本発明によれば、圧電素子支持板を一体成形したので、各圧電素子の伸縮に対応する駆動部の変位量を精度良く設定できる。
すなわち、圧電素子の伸長量は非常に小さいため、変位を伝達する経路途中にピンやカムなどが存在すると、その部分の「がた」で変位が吸入されてしまうおそれがある。これに対し、本発明では、圧電素子支持板をワイヤーカットなどで一体成形したので、変位が吸入されてしまうことがなく、圧電素子の伸長に伴い変位拡大部を所定量だけ確実に変位させることができる。
ここで、前記各ヒンジ部の少なくとも一つのヒンジ部には、ひずみゲージが取り付けられていることが好ましい。
第1〜3のいずれかのヒンジ部に、ひずみゲージを取り付けておけば、圧電素子の伸縮によって各ヒンジ部が変形した際に、そのヒンジ部の歪み量(変形量)を計測できる。この歪み量は、変位伝達部の傾斜量つまり駆動アーム部先端の移動量にほぼ比例する。そして、駆動アーム部先端の移動に伴い吐出用部材が移動され、この吐出用部材の移動量に応じて液体の吐出量が調整されるため、前記ひずみゲージでヒンジ部の歪み量を計測することで、吐出量を間接的に計測できる。
従って、例えば、予めひずみゲージで測定されるひずみ量と液体吐出量との関係を測定しておき、所定量の液体を吐出する際には、その吐出量に対応するひずみ量を制御目標として設定し、ひずみゲージで検出される実際のひずみ量をフィードバックさせて目標ひずみ量との差を求め、その差を無くすように圧電素子の駆動電圧を制御するフィードバック制御を行うことで、より精度の高い液体吐出を行うことができる。
さらに、ひずみゲージは非常に小型かつ薄いため、圧電素子で駆動される小型の液体吐出装置内にも容易に組み込むことができる。
ここで、前記ひずみゲージは、前記第2ヒンジ部の両面にそれぞれ2枚ずつ計4枚貼り付けられ、これらの4枚のひずみゲージはブリッジ状に接続されていることが好ましい。
このような構成のひずみゲージを用いれば、温度補償が可能となり、リード線の温度影響も消去できるとともに、圧縮(引張)ひずみも消去できて第2ヒンジ部の曲げひずみを高精度に検出できる。
なお、吐出用部材の移動に伴い変形する第2ヒンジ部にひずみゲージを取り付ければ、駆動アーム部材の先端の移動量を、例えば0.1ミクロン以下の精度で検出できる。従って、この駆動アーム部材で移動される吐出用部材の移動量つまり吐出量を高精度に検出できる。
また、供給部開閉部材の移動に伴い変形する第2ヒンジ部にひずみゲージを取り付ければ、液体供給部の閉塞・開放状態を確実に検出することができる。
従って、本発明では、いずれか一方の第2ヒンジ部のみにひずみゲージを取り付けてもよいが、2つの第2ヒンジ部にそれぞれ4枚ずつ、計8枚のひずみゲージを取り付けることが、液体吐出装置の動作を確実に検出でき、その検出情報に基づいた適切な制御を行える点で好ましい。
ここで、前記各基端部および変位拡大部間には、前記基端部から変位拡大部までの長さ寸法を調整する寸法調整手段が設けられていることが好ましい。
このような寸法調整手段を備えていれば、拡大変位部の位置を微調整でき、吐出口開閉部材、供給路開閉部材、吐出用部材などに対して拡大変位部を正確に位置決めすることができ、動作の誤差を抑えることができる。
この際、前記寸法調整手段は、各基端部および駆動部間に設けられた折り畳み部と、この折り畳み部を貫通して設けられたネジ部材とを備えて構成され、前記ネジ部材の締め付け量を調整することで折り畳み部の長さ寸法を調整することが好ましい。
このような構成の寸法調整手段を備えていれば、ネジ部材を締め付けて折り畳み部の肉薄部分(ヒンジ部)を変形させることで折り畳み部の長さ寸法(厚さ寸法)を短くすることができ。基端部に対する変位拡大部の位置を容易に微調整できる。
ここで、前記本体および供給部開閉部材間に設けられ、供給部開閉部材を本体に対して圧電素子支持部材側に付勢する第2の付勢手段と、供給部開閉部材および前記吐出用部材間に設けられ、吐出用部材を供給部開閉部材に対して圧電素子支持部材側に付勢する第3の付勢手段と、吐出用部材および前記吐出口開閉部材間に設けられ、吐出口開閉部材を吐出用部材に対して圧電素子支持部材側に付勢する第4の付勢手段とを備え、第2〜4の付勢手段の付勢力は、徐々に小さく設定され、前記圧電素子支持部材を本体に対して吐出口側に付勢する付勢手段の付勢力は、第2の付勢手段の付勢力よりも大きくされていることが好ましい。
ここで各付勢手段としては、例えば、コイルバネなどが利用できる。
このような構成によれば、第2〜4の付勢手段によって供給部開閉部材、吐出用部材、吐出口開閉部材を、圧電素子支持部材側に押し付けることで、圧電素子支持部材自体の移動や、変位拡大部の動作に連動して各部材を駆動することができる。
また、供給部開閉部材、吐出用部材、吐出口開閉部材と、圧電素子支持部材側とは当接されているだけであるため、圧電素子支持部材側に対して供給部開閉部材、吐出用部材、吐出口開閉部材を簡単に取り外すことができる。このため、供給部開閉部材、吐出用部材、吐出口開閉部材を取り外して洗浄することも容易に行え、メンテナンス作業を簡単にかつ効率的に行うことができる。
本発明の液体吐出装置において、前記駆動制御部は、前記第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第1設定値から第1圧電素子用第2設定値まで変更可能であり、かつ、前記第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第1設定値から第2圧電素子用第2設定値まで変更可能であるとともに、前記各圧電素子に第1設定値の電圧を印加し、前記付勢手段によって吐出口開閉部材を吐出口側に付勢して吐出口が閉じられた初期状態と、第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第1設定値に維持するとともに、第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第1設定値からこの第1設定値よりも大きく第2圧電素子用第2設定値よりも小さい第2圧電素子用第3設定値まで変化させて第2圧電素子を所定量伸長することで吐出用部材を吐出口側の所定の位置まで移動し、吐出用部材および本体間の計量空間の容積を設定して前記空間部分の液体を計量する計量工程と、第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第3設定値に維持するとともに、第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第1設定値から第1圧電素子用第2設定値まで変化させて第1圧電素子を所定量伸長することで、供給部開閉部材を本体に当接させて前記液体供給部を閉塞し、さらに本体に当接された供給部開閉部材を介して圧電素子支持部材を前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動し、その移動に伴い吐出口開閉部材を吐出口から離れる方向に移動して吐出口を開くバルブ切替工程と、前記第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第2設定値に維持するとともに、前記第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第3設定値から第2圧電素子用第2設定値まで変化させて第2圧電素子をさらに所定量伸長することで吐出用部材を吐出口側に移動して吐出用部材および本体間の計量空間の容積を減少させて計量空間内の液体を吐出口から吐出させる吐出工程と、第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第2設定値に維持するとともに、前記第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第2設定値から第1圧電素子用第1設定値まで変化させて第1圧電素子を元の長さまで縮小し、供給部開閉部材を本体から離して前記液体供給部を開く入口弁開放工程と、第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第1設定値に維持するとともに、前記第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第2設定値から第2圧電素子用第1設定値まで変化させて第2圧電素子を元の長さまで縮小し、吐出用部材を本体から離して初期状態に戻す原点復帰工程と、を実行することが好ましい。
このような本発明においては、吸入工程では吐出側開閉部材で開閉される出口バルブを密閉し、吐出工程では供給部側開閉部材で開閉される入口バルブを密閉し、少なくとも出口バルブまたは入口バルブのいずれか一方は必ず閉じられているので、各工程において吐出口から供給路に液体が逆流することがない。従って、各部材の動作のみで確実に液体の逆流を防止でき、チェック弁を設ける必要がない。
また、吐出用部材の移動量のみで液体の吐出量を設定できるため、極微量の液体であっても高精度に計量して吐出することができる。
ここで、前記駆動制御部は、各圧電素子に加える電流値を制御することで前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材の駆動スピードを制御可能に構成されていることが好ましい。
各部材の駆動スピードを電流値で制御できれば、吐出動作のサイクルタイムを制御でき、液体をほぼ連続して吐出する程度に高速に駆動することもできる。
また、前記本体は、圧電素子支持部材が収納された駆動機構収納部と、この駆動機構収納部に対して着脱可能に取り付けられた容器部とを備え、前記容器部には前記吐出口が形成されていることが好ましい。
容器部を備えていれば、ある程度の液体を溜めておくことができ、例えば、1日の作業分の液体を容器内に溜めて作業することができる。このように構成すれば、液体吐出装置に液体を供給するためのパイプを不要にすることもでき、液体吐出装置の取扱性を向上できる。
また、この容器部に対してチューブなどを介して液体供給用の容器を接続し、この外部の容器内の液面レベルを検出する液面計と、この液面計で検出される液面レベルに応じて制御されるバルブを設けてもよい。このように構成すれば、容器内の液面レベルが所定レベルまで低下した場合にはバルブを開いて容器内に液体を供給し、所定のレベルまで充填されたらバルブを閉じるように制御することで、容器からチューブを介して容器部に常時液体を供給することができる。このため、液体吐出装置を24時間連続して自動的に運転し続けることができる。
本発明の液体吐出装置は、内部に吐出用の液体が収容される液体収容空間およびこの液体収容空間に連通された吐出口が形成された本体と、前記本体の液体収容空間内に配置されて前記吐出口を開閉する吐出口開閉部材と、前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出口開閉部材の外側に同心円状に配置されて液体を吐出する吐出用部材と、前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出用部材の外側に同心円状に配置されて液体収容空間から吐出口に連通する液体供給部を開閉する供給部開閉部材と、前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材をそれぞれ所定動作で駆動させる駆動機構とを備え、前記駆動機構は、第1モータおよび第2モータと、第1モータで回転駆動されるネジ軸と、ネジ軸に螺合された第1ナット部材および第2ナット部材と、前記第2モータで回転駆動されかつ前記第2ナット部材に対して第2モータの回転を伝達可能に螺合された伝達用歯車と、ネジ軸を吐出口側に付勢する付勢手段と、各モータを個別に駆動可能な駆動制御手段とを備え、前記ネジ軸は、一端側が前記第1モータの回転軸と一体的に回転可能かつ軸方向にスライド移動可能に連結され、他端側が前記吐出口開閉部材に連結され、前記第1ナット部材は、前記供給部開閉部材に連結され、前記第2ナット部材は、前記吐出用部材に連結され、前記供給部開閉部材は、前記第1モータの回転駆動に伴い、前記第1ナット部材が吐出口に近づく方向に移動されると、その移動に伴って吐出口に近づく方向に移動されて本体に当接して前記液体供給部を閉塞し、前記第1モータの回転駆動に伴い、第1ナット部材が吐出口から離れる方向に移動されると、その移動に伴って吐出口から離れる方向に移動されて本体から離れて前記液体供給部を開放し、前記吐出用部材は、前記第2モータの回転駆動に伴い、前記第2ナット部材が吐出口に近づく方向に移動されると、その移動に伴って吐出口に近づく方向に移動されて吐出口から液体を吐出し、前記第2モータの回転駆動に伴い、第2ナット部材が吐出口から離れる方向に移動されて液体供給部から液体を吸入し、前記吐出口開閉部材は、前記供給部開閉部材が本体から離れていて前記液体供給部が開放されている状態では、前記付勢手段およびネジ軸を介して吐出口側に付勢されて吐出口に当接して吐出口を閉塞し、前記第1モータの回転駆動に伴い、供給部開閉部材が本体に当接後さらに第1モータが回転された場合には、前記ネジ軸が前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動されることで吐出口から離れて吐出口を開放することを特徴とする。
本発明においては、サーボモータ等からなる第1モータおよび第2モータを利用して前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材を駆動しているので、エアシリンダ駆動に比べて高速に液体吐出動作を実現できる。
さらに、モータは、エアシリンダ駆動に比べて発生力が大きいため、ノズルを細くして抵抗が増えても液体を飛ばして吐出することができる。このため、例えば、0.01マイクロリットルの水でもきれいに飛ばすことができ、安定した動作を実現できる。
その上、サーボモータやステッピングモータ等の変位量設定可能な駆動手段を利用しているのでモータの変位量(回転量)を容易にかつ正確に調整できる。このため、吐出用部材のストローク量を駆動パルス数等で調整することで、駆動動作中であっても1回毎の吐出量を自動的に調整することができる。このため、基板上に複数の電子部品を取り付ける工程において、各電子部品の取付場所毎に異なる液量の接着剤を塗布するために、基板上に吐出する液体の量を変更する場合や、複数の製品が混在して送られる生産ラインにおいて、製品毎に液体の吐出量を変更する場合でも、容易に対応でき、使い勝手のよい液体吐出装置を提供できる。
また、2つのモータの動作によって、吐出用部材および供給部開閉部材の駆動を制御するとともに、第1のモータで回転されるボールねじ等のネジ軸を付勢手段で吐出口側に付勢し、供給部開閉部材が本体に当接した後もネジ軸を回して第2ナット部材を吐出口側に移動させることで、ネジ軸を付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動可能に構成して吐出口開閉部材の駆動を制御しているので、2つのモータの駆動を制御するだけで、3つの部材の駆動を制御することができる。このため、駆動機構の構造を比較的簡単にでき、液体吐出装置の製造コストも低減できる。
また、付勢手段としては、例えばコイルバネ(コイルスプリング)等が利用でき、この点でも安価でかつ駆動機構の構造を簡単にできる。
また、第1モータや第2モータとしては、パルスモータやステッピングモータのように駆動パルス数などによって変位量を制御できるモータが利用できる。
本発明において、前記第2モータの回転軸には、この回転軸と同軸上でかつ回転軸と一体に回転するスプライン軸が接続され、前記伝達用歯車は、前記スプライン軸に沿って移動可能にかつスプライン軸と一体に回転可能とされたモータギヤと、このモータギヤおよび前記第2ナット部材の外周面に形成された歯車に螺合された中間歯車とを備えて構成されていることが好ましい。
このような本発明によれば、第1モータおよび第2モータを同方向に回転させることで、第2ナット部材をネジ軸の回転方向と同じ方向に回転させることができ、第2ナット部材のネジ軸に対する螺合位置を一定の位置に維持することができる。このため、例えば中間歯車を1つ追加し、各モータを逆回転させた際に上記の状態になるように設計された場合に比べて、各モータの回転制御による各ナット部材の移動制御を容易に行うことができる。
本発明の液体吐出装置において、前記駆動制御手段は、前記供給部開閉部材は本体から離れて配置されて前記液体供給部が開放され、前記吐出用部材は吐出口側に近づく方向のストロークエンドの位置に配置され、前記吐出口開閉部材は前記付勢手段によって吐出口側に付勢して吐出口が閉じられた位置に配置された初期状態(原点状態)と、前記初期状態から第2モータを所定量回転駆動して第2ナット部材に連結された吐出用部材を吐出口から離れる方向に所定距離移動し、供給部開閉部材内の前記吐出用部材が移動して形成された空間に液体を吸入する吸入工程(計量工程)と、前記第1モータを所定量回転駆動して第1ナット部材に連結された供給部開閉部材を本体に当接させて前記液体供給部を閉塞し、さらに本体に当接された供給部開閉部材を介してネジ軸を前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動し、その移動に伴い吐出口開閉部材を吐出口から離れる方向に移動して吐出口を開く第1バルブ切替工程と、前記第2モータを所定量回転駆動して第2ナット部材に連結された吐出用部材を吐出口側に移動して供給部開閉部材内の空間の容積を減少させて空間内の液体を吐出口から吐出させる吐出工程と、前記第1モータを所定量回転駆動して第1ナット部材に連結された供給部開閉部材を本体から離して前記液体供給部を開くとともに、前記吐出用部材で吐出口を閉じる第2バルブ切替工程と、を実行することが好ましい。
このような本発明においては、吸入工程では吐出側開閉部材で開閉される出口バルブを密閉し、吐出工程では供給部側開閉部材で開閉される入口バルブを密閉し、少なくとも出口バルブまたは入口バルブのいずれか一方は必ず閉じられているので、各工程において吐出口から供給路に液体が逆流することがない。従って、各部材の動作のみで確実に液体の逆流を防止でき、チェック弁を設ける必要がない。
また、吐出用部材の移動量のみで液体の吐出量を設定できるため、極微量の液体であっても高精度に計量して吐出することができる。
この際、前記初期状態においては、前記吐出口開閉部材は前記第2ナット部材によって押されて吐出口が閉じられた位置に配置され、前記吐出工程の完了時においては、前記吐出口開閉部材は前記第2ナット部材によって押されて吐出口が閉じられる位置に配置されていることが好ましい。
このような構成にすれば、吐出工程は、吐出口開閉部材が吐出口を塞ぐことで終了するため、吐出液の液切れを良くでき、液をきれいに飛ばすことができ、吐出量の精度を向上できかつ安定した吐出動作を実現できる。
ここで、前記駆動制御手段は、各モータの回転速度を制御することで前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材の駆動スピードを制御可能に構成されていることが好ましい。
各部材の駆動スピードを制御できれば、吐出動作のサイクルタイムを制御でき、液体をほぼ連続して吐出する程度に高速に駆動することもできる。
また、前記本体は、駆動機構が収納された駆動機構収納部と、この駆動機構収納部に対して着脱可能に取り付けられた容器部とを備え、前記容器部には前記吐出口が形成されていることが好ましい。
容器部を備えていれば、ある程度の液体を溜めておくことができ、例えば、1日の作業分の液体を容器内に溜めて作業することができる。このように構成すれば、液体吐出装置に液体を供給するためのパイプを不要にすることもでき、液体吐出装置の取扱性を向上できる。
また、この容器部に対してチューブなどを介して液体供給用の容器を接続し、この外部の容器内の液面レベルを検出する液面計と、この液面計で検出される液面レベルに応じて制御されるバルブを設けてもよい。このように構成すれば、容器内の液面レベルが所定レベルまで低下した場合にはバルブを開いて容器内に液体を供給し、所定のレベルまで充填されたらバルブを閉じるように制御することで、容器からチューブを介して容器部に常時液体を供給することができる。このため、液体吐出装置を24時間連続して自動的に運転し続けることができる。
本発明の第1実施形態の液体吐出装置を示す断面図である。 図1のA−A線に沿った断面図である。 前記第1実施形態の駆動機構の要部を示す斜視図である。 前記第1実施形態の駆動機構を示す平面図である。 前記第1実施形態における圧電素子支持板の圧電素子が伸長していない状態を示す正面図である。 前記第1実施形態における圧電素子支持板の圧電素子が伸長した状態を示す正面図である。 前記第1実施形態における駆動機構の原点状態を示す断面図である。 前記第1実施形態における駆動機構の計量工程終了時を示す断面図である。 前記第1実施形態におけるポンプ機構の原点状態を示す断面図である。 前記第1実施形態におけるポンプ機構の計量工程終了時を示す断面図である。 前記第1実施形態における駆動機構のバルブ切替工程終了時を示す断面図である。 前記第1実施形態における駆動機構の吐出工程終了時を示す断面図である。 前記第1実施形態におけるポンプ機構のバルブ切替工程終了時を示す断面図である。 前記第1実施形態におけるポンプ機構の吐出工程終了時を示す断面図である。 前記第1実施形態における駆動機構の入口弁開工程終了時を示す断面図である。 前記第1実施形態における駆動機構の吸入工程終了時を示す断面図である。 前記第1実施形態におけるポンプ機構の入口弁開工程終了時を示す断面図である。 前記第1実施形態におけるポンプ機構の吸入工程終了時を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の液体吐出装置を示す断面図である。 第2実施形態の要部を示す断面図である。 第2実施形態のひずみセンサの測定回路の構成を示す回路図である。 第2実施形態の動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態の液体吐出装置を示す正面図である。 第3実施形態の液体吐出装置を示す断面図である。 第3実施形態の液体吐出装置を示す断面図である。 第3実施形態の液体吐出装置の駆動部の要部を示す断面図である。 第3実施形態の液体吐出装置のポンプ部の要部を示す断面図である。 第3実施形態の液体吐出装置の駆動部の要部を示す断面図である。 第3実施形態の液体吐出装置のポンプ部の要部を示す断面図である。 図21のA−A線に沿った断面図である。 図21のB−B線に沿った断面図である。 図22のC−C線に沿った断面図である。 図22のD−D線に沿った断面図である。 図22のE−E線に沿った断面図である。 第3実施形態の駆動部における原点設定作業の開始状態を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部における原点設定作業の開始状態を示す断面図である。 第3実施形態の駆動部における第1モータを近接センサオン位置に移動した状態を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部における第1モータを近接センサオン位置に移動した状態を示す断面図である。 第3実施形態の駆動部における第1モータを原点位置に移動した状態を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部における第1モータを原点位置に移動した状態を示す断面図である。 第3実施形態の駆動部における第2モータを近接センサオン位置に移動した状態を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部における第2モータを近接センサオン位置に移動した状態を示す断面図である。 第3実施形態の駆動部における第2モータを原点位置に移動して原点設定作業を完了した状態を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部における第2モータを原点位置に移動し原点設定作業を完了した状態を示す断面図である。 第3実施形態の駆動部におけるポンプ動作の開始状態(原点状態)を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部におけるポンプ動作の開始状態(原点状態)を示す断面図である。 第3実施形態の駆動部における吸入工程終了時を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部における吸入工程終了時を示す断面図である。 第3実施形態の駆動部におけるバルブ切替工程終了時を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部におけるバルブ切替工程終了時を示す断面図である。 第3実施形態の駆動部における吐出工程終了時を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部における吐出工程終了時を示す断面図である。 第3実施形態の駆動部における原点復帰状態を示す断面図である。 第3実施形態のポンプ部における原点復帰状態を示す断面図である。 第3実施形態の動作を説明するタイミングチャートである。
符号の説明
1,1A…液体吐出装置、2…ポンプホルダ、3…駆動部台、4…容器、11…ガイド部材、12…圧電素子支持板、13…押しバネ、14A…第1圧電素子、14B…第2圧電素子、15A…第1駆動アーム部材、15B…第2駆動アーム部材、21…入口弁ホルダ、22…計量プランジャホルダ、23…ニードル弁ホルダ、42…バルブシート、43…ノズル、101A,101B,102A,102B,103A,103B,104A,104B…ひずみゲージ、105…ブリッジ回路、122A…第1基端部、122B…第2基端部、123,125,126,128…ヒンジ部、124A…第1駆動部、124B…第2駆動部、127A…第1変位伝達部、127B…第2変位伝達部、130…ガイド孔、131…突起、152…駆動アーム部、214…入口戻しバネ、224…計量戻しバネ、234…ニードル戻しバネ、313…入口バルブ部材、323…計量プランジャ部材、333…ニードル、422…吐出口、500…液体吐出装置、501…駆動部、510…ケース、515…継ぎ手、521…第1モータ、522…第2モータ、523…スプライン軸、527…コイルバネ、529…ネジ軸、530…入口ナット、531…入口ナット受板、532…入口ナット押さえ部材、535…センサ頭、536…近接センサ、540…計量ナット、542…計量ナット受板、543…計量ナット押さえ部材、544…中間歯車、550…モータギヤ、561…ニードル押し部材、563…ブッシュ、564…戻しバネ受け部材、565…戻しバネ、571…入口ロッド、572…計量ロッド、581…入口押し部材、582…計量押し部材、600…ポンプ部、601…容器、601A…容器本体、610…入口バネ受け部材、611…入口バルブ戻しバネ、613…入口弁ロッド、614…入口バルブ部材、620…計量ガイド部材、623…計量プランジャロッド、624…計量プランジャ部材、630…ニードルロッド、633…ニードル、640…バルブシート、641…テーパ孔部、642…吐出口、643…ノズル。
[第1実施形態]
以下に、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1,2には、第1実施形態の液体吐出装置1が示されている。
液体吐出装置1は、ポンプホルダ2と、駆動部台3と、容器4と、カバー5とを備えている。ポンプホルダ2および容器4は駆動部台3を挟んで配置されて駆動部台3に対してそれぞれビス止めされている。また、容器4は、袋ナット6を介してポンプホルダ2に対して着脱自在に取り付けられている。これらのポンプホルダ2、駆動部台3、容器4、カバー5によって液体吐出装置1の本体が構成されている。
[駆動機構の構成]
カバー5内には液体吐出装置1の駆動機構が内蔵されている。駆動機構は、駆動部台3に固定されたガイド部材11と、ガイド部材11に対してスライド移動可能に設けられた圧電素子支持板12と、圧電素子支持板12をガイド部材11に対して容器4側に付勢する押しバネ13と、圧電素子支持板12に固定された第1圧電素子14Aおよび第2圧電素子14Bと、圧電素子支持板12に取り付けられた第1駆動アーム部材15Aおよび第2駆動アーム部材15Bとを備えている。
さらに、カバー5には、駆動制御手段である外部の制御装置(図示略)に接続されるコネクタ18が設けられ、制御装置から出力される駆動信号によって各圧電素子14A,14Bが駆動されるように構成されている。
なお、本実施形態においては、制御装置は、第1圧電素子14Aに対しては、第1圧電素子用第1設定値から第1圧電素子用第2設定値までの電圧を印加可能に構成され、第2圧電素子14Bに対しては、第2圧電素子用第1設定値から第2圧電素子用第2設定値までの電圧を印加可能に構成されている。さらに、本実施形態では、各第1設定値は電圧値「0」に設定され、第2設定値は使用する圧電素子14A,14Bやその圧電素子14A,14Bに求める変位量に応じて設定されている。
このため、各圧電素子14A,14Bの長手方向の寸法は、第1設定値の電圧を印加された場合に比べて、第2設定値の電圧を印加された場合の方が長くなるようにされている。
[圧電素子支持板の構造]
圧電素子支持板12は、図3,4,5A,5Bにも示すように、ステンレスなどの金属材で構成され、1枚の板材をワイヤカットなどで以下に説明する所定の形状に切断することで製造されている。
すなわち、圧電素子支持板12は、図5Aに示すように、その中心軸部分に設けられたベース部121と、このベース部121の一端側から連続して形成された第1基端部122Aおよび第2基端部122Bと、前記ベース部121の他端側から第1ヒンジ部123を介して連続して形成された第1駆動部124Aおよび第2駆動部124Bと、前記各基端部122A,122Bに対して第2ヒンジ部125および前記各駆動部124A,124Bに対して第3ヒンジ部126を介して連続して形成された前記第1変位伝達部127Aおよび第2変位伝達部127Bとを備えている。
なお、圧電素子支持板12の材質は限定されないが、特に熱膨張が少なく硬い種類のステンレスを用いれば、温度変化の影響を軽減できる点で好ましい。
各基端部122A,122Bおよび駆動部124A,124Bには、第4ヒンジ部128を介して圧電素子固定部129が設けられ、各圧電素子固定部129間に圧電素子14A,14Bが掛け渡されて固定されている。この際、圧電素子14A,14Bは、熱膨張係数が「0」またはマイナスの数値のものが利用されている。このため、圧電素子固定部129および圧電素子14A,14B間に、図示略の熱膨張係数の大きな材質の金属板を挟んで接着し、温度変化の影響を少なくするようにしている。
なお、各ヒンジ部123,125,126,128は、他の部分に比べて幅寸法が狭い細幅に形成され、力が加わると弾性変形可能に形成されている。
ベース部121には、液体吐出装置1つまり本体の軸方向(容器4およびカバー5を結ぶ方向)に延びる矩形状のガイド孔130が形成されている。ベース部121の容器側には突起131が形成されている。
基端部122A,122Bは、例えば、ベース部121の端部(コネクタ18側)から軸方向に直交する左右方向に延長し、さらに圧電素子14A,14Bに沿って容器4側に向かって延長して正面略L字状に形成し、第2ヒンジ部125に直接連続するように構成してもよいが、本実施形態では、基端部122A,122Bおよび変位伝達部127A,127B間に折り畳み部133が設けられている。
折り畳み部133は、基端部122A,122Bに連続され、変位伝達部127A,127Bに対して第2ヒンジ部125を介して連続されている。
折り畳み部133は、軸方向に交差する方向に向かって互い違いに切れ込みが形成されて折曲されており、この折曲部分を貫通してネジ132がねじ込まれている。このネジ132を締め付けて切れ込み部分の隙間寸法を小さくすることで、折り畳み部133の圧電素子14A,14Bに沿った方向(軸方向)の長さ寸法を微調整できるように構成されている。このため、ネジ132の締め付け量によって、基端部122A,122Bに対する各変位伝達部127A,127Bの軸方向の位置を微調整できるように構成されている。
各駆動アーム部材15A,15Bは、図3,4に示すように、固定部151と、固定部151から延長された駆動アーム部152とを備えて構成されている。そして、本実施形態では、各駆動アーム部材15A,15Bをそれぞれ2枚ずつ用意し、第1駆動アーム部材15Aは第1変位伝達部127Aを挟んで配置し、第2駆動アーム部材15Bは第2変位伝達部127Bを挟んで配置して固定している。ここで、各駆動アーム部材15A,15Bの固定方法は接着剤などの適宜な手段が利用できるが、本実施形態では駆動アーム部材15A,15Bおよび変位伝達部127A,127Bを貫通するピン153を圧入することで、各駆動アーム部材15A,15Bをがたつき無く変位伝達部127A,127Bに固定している。
なお、本実施形態では、図4にも示すように、第2駆動アーム部材15Bの駆動アーム部152は、突起131を挟んでその外側に配置され、第1駆動アーム部材15Aの駆動アーム部152は第2駆動アーム部材15Bの駆動アーム部152の外側にそれぞれ配置されている。
ガイド部材11は、ガイド孔130内に配置された状態で駆動部台3にビスで固定されている。そして、ガイド部材11内にはコイルバネで構成された押しバネ13が配置されている。押しバネ13の一端は、ガイド孔130の容器4側の端面に当接されている。このため、圧電素子支持板12は、押しバネ13によってガイド部材11に対して容器4側に常時付勢されている。
このような構成の駆動機構では、圧電素子14A,14Bに第1設定値の電圧を印加、つまり本実施形態では第1設定値は電圧値「0」であるため、駆動信号の入力を行わない状態では、図5Aに示すように、各ヒンジ部123,125,126,128が変形しないように構成されている。そして、この状態では、突起131の容器4側の面と、各駆動アーム部材15A,15Bの駆動アーム部152の容器側の面とが同じ高さ、つまり同一平面上に配置されるように設定されている。
一方、各圧電素子14A,14Bに第2設定値の電圧を印加すると、図5Bに示すように、各圧電素子14A,14Bの長手方向寸法が長くなる。この際、基端部122A,122Bはベース部121に対して一体化されていて移動しにくいのに対し、駆動部124A,124Bはヒンジ部123でベース部121に連結されているため、各圧電素子14A,14Bの長手方向寸法が長くなると、ヒンジ部123が変形し、駆動部124A,124Bは容器4側に移動する。
駆動部124A,124Bの移動に伴い、第3ヒンジ部126を介して連結された変位伝達部127A,127Bも移動される。この際、第3ヒンジ部126は、変位伝達部127A,127Bの圧電素子14A,14Bに近接する位置(圧電素子支持板12の内側)に設けられ、第2ヒンジ部125は第3ヒンジ部126よりも外側(圧電素子14A,14Bから離れた位置)に設けられているので、駆動部124A,124Bの移動によって第3ヒンジ部126側が容器4側に引っ張られると、変位伝達部127A,127Bは容器側の端部が外側に向くように傾斜される。
変位伝達部127A,127Bの傾斜に伴い、駆動アーム部材15A,15Bも傾斜し、駆動アーム部152の先端が容器側に移動する。このように圧電素子14A,14Bの伸長を駆動アーム部材15A,15Bの傾斜に変換しているため、駆動アーム部152先端の移動量を圧電素子14Aの伸長量の数倍〜数十倍(本実施形態では約10倍)に拡大することができる。従って、本実施形態では、第1変位伝達部127Aおよび第1駆動アーム部材15Aによって第1変位拡大部が構成され、第2変位伝達部127Bおよび第2駆動アーム部材15Bによって第2変位拡大部が構成される。また、圧電素子支持板12および駆動アーム部材15A,15Bによって圧電素子支持部材が構成される。
[ポンプ機構の構造]
一方、ポンプホルダ2には、前記駆動機構によって駆動されるポンプ機構が設けられている。ポンプホルダ2の中心軸には貫通孔が形成されており、図6Aにも示すように、この貫通孔には略円筒状の入口弁ホルダ21が配置されている。入口弁ホルダ21内には、略円筒状の計量プランジャホルダ22が配置され、計量プランジャホルダ22内には略円筒状のニードル弁ホルダ23が配置されている。すなわち、ポンプホルダ2内には、中心軸から外側に向かって同心円状に、ニードル弁ホルダ23、計量プランジャホルダ22、入口弁ホルダ21が3重に配置されている。
入口弁ホルダ21は、ポンプホルダ2の貫通孔内面に摺接される大径部211と、それよりも小径な小径部212とを備えて構成されている。大径部211の外周面には凹部が形成され、この凹部にOリング等のシール材が介在されてポンプホルダ2および入口弁ホルダ21間から駆動機構側に液が漏れないように構成されている。
また、小径部212はポンプホルダ2内に設けられた入口弁ガイド213によって軸方向に移動可能にガイドされている。この入口弁ガイド213および大径部211間にはコイルバネからなる入口戻しバネ214が配置され、入口弁ホルダ21を駆動機構側(圧電素子支持板12側)に付勢し、駆動アーム部材15Aの駆動アーム部152に当接させている。
さらに、入口弁ホルダ21の小径部212には、Cリング状の入口弁ストッパ215が取り付けられている。
計量プランジャホルダ22およびニードル弁ホルダ23は入口弁ホルダ21と同様な構造とされている。
すなわち、計量プランジャホルダ22は、入口弁ホルダ21の貫通孔内面に摺接する大径部221と、それよりも小径な小径部222とを備えて構成されている。大径部221の外周面には凹部が形成され、この凹部にOリング等のシール材が介在されて入口弁ホルダ21および計量プランジャホルダ22間から駆動機構側に液が漏れないように構成されている。
また、小径部222は入口弁ホルダ21内に設けられた計量プランジャガイド223によって軸方向に移動可能にガイドされている。この計量プランジャガイド223および大径部221間にはコイルバネからなる計量戻しバネ224が配置され、計量プランジャホルダ22を圧電素子支持板12側に付勢し、第2駆動アーム部材15Bの駆動アーム部152に当接させている。
さらに、計量プランジャホルダ22の小径部222には、Cリング状の計量プランジャストッパ225が取り付けられている。
ニードル弁ホルダ23は、計量プランジャホルダ22の貫通孔内面に摺接する大径部231と、それよりも小径な小径部232とを備えて構成されている。大径部231の外周面には凹部が形成され、この凹部にOリング等のシール材が介在されて計量プランジャホルダ22およびニードル弁ホルダ23間から駆動機構側に液が漏れないように構成されている。
また、小径部232は計量プランジャホルダ22内に設けられたニードル弁ガイド233によって軸方向に移動可能にガイドされている。このニードル弁ガイド233および大径部231間にはコイルバネからなるニードル戻しバネ234が配置され、ニードル弁ホルダ23を圧電素子支持板12側に付勢し、圧電素子支持板12の突起131に当接させている。なお、図6Aにも示すように、ニードル弁ホルダ23の圧電素子支持板12側の端部は段差が設けられており、第2駆動アーム部材15Bの駆動アーム部152は、吐出口422側にある程度移動すると、計量プランジャホルダ22とともにニードル弁ホルダ23に当接し、計量プランジャ部材323およびニードル333を同時に移動することができるように構成されている。
さらに、ニードル弁ホルダ23の小径部232には、Cリング状のニードル弁ストッパ235が取り付けられている。
各ストッパ215,225,235は、ポンプホルダ2を駆動部台3から取り外した際に、各戻しバネ214,224,234を、各大径部211,221,231および各ガイド213,223,233間に納めて所定寸法以上とならないようにしている。ストッパ215,225,235が無い状態で、液体吐出装置1を組み立てると、バネ214,224,234が伸びきってしまうため、ホルダ21,22,23でバネ214,224,234を押し込む作業が煩雑になり、組立性が低下する。これに対し、本実施形態では、ストッパ215,225,235によりバネ214,224,234の伸び量を制限しているので、洗浄のために分解した後に再度組み立てる際にも液体吐出装置1を容易に組み立てることができる。
入口弁ホルダ21には、図2に示すように、2本の入口弁ロッド311の一端が固定されている。入口弁ロッド311の他端には、図7Aにも示すように、入口弁台312が掛け渡されて固定されている。入口弁台312は、円板状に形成され、その中心に形成された貫通孔に入口バルブ部材313が取り付けられている。
入口バルブ部材313は、略円筒状に形成されており、一端が前記入口弁台312に圧入固定されている。入口バルブ部材313の他端は、テーパ状に形成され、後述する容器4のテーパ状の内面に密着可能に構成されている。
計量プランジャホルダ22には、図1に示すように、2本の計量プランジャロッド321の一端が固定されている。なお、計量プランジャロッド321の配置は、液体吐出装置1の軸直交方向において、各計量プランジャロッド321の配置方向が、各入口弁ロッド311の配置方向と直交するように配置されており、各ロッド311,321が互いに干渉しないように構成されている。
計量プランジャロッド321の他端には、計量プランジャ台322が掛け渡されて固定されている。計量プランジャ台322は、入口弁ロッド311に干渉しないように略矩形板状に形成され、その中心に形成された貫通孔に計量プランジャ部材323が取り付けられている。
計量プランジャ部材323は、略円筒状に形成されており、一端が前記計量プランジャ台322に圧入固定されている。計量プランジャ部材323の他端側は、入口バルブ部材313の貫通孔内に挿入されている。
ニードル弁ホルダ23には、ロッド状のニードル弁台331の一端が圧入固定されている。ニードル弁台331の他端には、ロッド状のニードル333の一端が固定されている。
ニードル333の他端側は、計量プランジャ部材323の貫通孔内に挿入されている。そして、ニードル333の端面は球面状に形成され、後述する容器4に形成された吐出口422を開閉可能に構成されている。
容器4は、一端側が袋ナット6を介してポンプホルダ2に取り付けられ、他端側にはバルブシート台41が取り付けられている。バルブシート台41の容器4内面側にはバルブシート42が固定されている。バルブシート42の容器4内に面する一端面側は、徐々に直径が小さくなるテーパ孔部421が形成され、このテーパ孔部421およびバルブシート42の他端面間は吐出口422が貫通して形成されている。
バルブシート台41には前記吐出口422に連通する貫通孔411が形成されている。この貫通孔411はバルブシート台41に固定されたノズル43に連通され、容器4内の液体はバルブシート42の吐出口422、バルブシート台41の貫通孔411およびノズル43を介して液体吐出装置1外部に吐出されるように構成されている。
なお、容器4内への液体の供給は、容器4をポンプホルダ2から取り外して行ってもよいが、本実施形態では容器4を取り外さずに液体を供給できるように、図1に示すように、容器4内部に連通するポート45が形成されている。すなわち、ポート45にはチューブ(図示略)を介して外部容器(図示略)が接続されている。この外部容器には、外部容器内の液面レベルを検出する液面計(図示略)が設けられている。また、液面計で検出される液面レベルに応じて制御されるバルブによって液体をタンクから外部容器内に供給できるように構成されている。
このように構成すれば、外部容器内の液面レベルが所定レベルまで低下した場合にはバルブを開いて外部容器内に液体を供給し、所定のレベルまで充填されたらバルブを閉じるように制御することで、外部容器からチューブを介して容器4に常時液体を供給することができる。このため、液体吐出装置1を24時間連続して自動的に運転し続けることができる。
ここで、吐出口422の開口に当接して吐出口422を開閉可能なニードル333により吐出口開閉部材が構成され、テーパ孔部421に当接して容器4内から吐出口422に連通される液体供給部を開閉可能な入口バルブ部材313により供給部開閉部材が構成されている。
また、後述するように、入口バルブ部材313がテーパ孔部421に当接して供給部を閉塞し、かつ、吐出口422が開口された状態で計量プランジャ部材323が吐出口422側に移動すると、入口バルブ部材313内に区画された液体が吐出口422から吐出するため、計量プランジャ部材323により吐出用部材が構成されている。
また、入口弁ホルダ21およびポンプホルダ2には、ドレンポートがそれぞれ形成され、入口弁ホルダ21および計量プランジャホルダ22間や、入口弁ホルダ21およびポンプホルダ2間に浸入した液体を液体吐出装置1外部に排出可能に構成されている。
[吐出動作説明]
次に、本実施形態の液体吐出装置1における液体の吐出動作について、図6Aから図11Bの動作説明図をも参照して説明する。なお、図6Aから図11Bの各図は、図4のB−B線に沿った断面図とされ、入口弁ロッド311および計量プランジャロッド321が共に表示されるようにしている。
[原点状態]
運転開始前即ち液体吐出装置1の停止状態(原点状態)においては、制御装置は各圧電素子14A,14Bに第1圧電素子用第1設定値および第2圧電素子用第1設定値の電圧を印加する。本実施形態では、各第1設定値は「0」とされているため、原点状態では各圧電素子14A,14Bには電圧が印加されないように制御される。
このため、各圧電素子14A,14Bは、図5Aや図6Aに示すように、初期状態つまり長手方向の長さ寸法が最も短くなる状態とされ、変位伝達部127A,127Bも変位していないので、各駆動アーム部材15A,15Bの駆動アーム部152の吐出口422側の面は、圧電素子支持板12の突起131の吐出口422側の面に揃っている。
また、圧電素子支持板12および駆動アーム部材15A,15Bは、各戻しバネ214,224,234の付勢力で吐出口422から離れる方向に付勢されているが、これらの各バネ214,224,234の各付勢力のうちの最大の付勢力よりも大きな付勢力を有する押しバネ13によって吐出口422側に付勢され、ニードル弁ホルダ23、ニードル弁台331およびニードル333を吐出口422側に付勢している。
この原点状態では、図7Aに示すように、ニードル333が吐出口422の開口部分に当接して吐出口422を閉鎖するようにニードル弁台331やニードル333の長さ寸法が設定されている。また、入口バルブ部材313は、その先端がバルブシート42のテーパ孔部421から所定距離離れた位置となるように入口弁ロッド311や入口バルブ部材313の寸法などが設定されている。さらに、計量プランジャ部材323も、その先端がバルブシート42のテーパ孔部421から所定距離離れた位置となるように計量プランジャロッド321や計量プランジャ部材323の長さ寸法などが設定されている。
[計量工程]
次に、制御装置は、第1圧電素子14Aに第1圧電素子用第1設定値の電圧を印加したまま、第2圧電素子14Bに予め設定された第2圧電素子用第3設定値の電圧を印加する。この第3設定値は、第2圧電素子用第1設定値以上、第2圧電素子用第2設定値未満とされ、後述するように、吐出する液量に応じて制御されるものである。
第2圧電素子14Bに第2圧電素子用第3設定値の電圧を印加すると、第2圧電素子14Bは、印加電圧に応じた寸法だけ伸長する。この動作に伴い、第2駆動部124B、第2変位伝達部127Bおよび第2駆動アーム部材15Bが傾き、図6Bに示すように、駆動アーム部152の先端側が吐出口422側に移動する。
駆動アーム部152の移動に伴い、計量プランジャホルダ22は、計量戻しバネ224の付勢力に抗して吐出口422側に移動する。その結果、図7Bに示すように、計量プランジャロッド321、計量プランジャ台322、計量プランジャ部材323も吐出口422側に移動し、計量プランジャ部材323の先端が印加電圧に応じた調整位置に移動する。
本実施形態では、後述するように吐出量は、計量プランジャ部材323の移動量によって設定され、この移動量は、図7Bの調整位置から、第2圧電素子用第2設定値の電圧を印加した際の移動位置までの移動量によって決められる。つまり、本実施形態では、吐出工程終了時の計量プランジャ部材323の移動終了位置は固定し、計量プランジャ部材323の移動開始位置を印加電圧を調整することで、吐出工程時の計量プランジャ部材323の移動量つまりは吐出量を調整している。
従って、計量工程において第2圧電素子14Bに印加する電圧値(第2圧電素子用第3設定値)を調整するだけで吐出量を自由に調整できるため、吐出液量の計量が行われることになる。
[バルブ切替工程]
次に、制御装置は、第2圧電素子14Bに第2圧電素子用第3設定値の電圧を印加したまま、第1圧電素子14Aに第1圧電素子用第2設定値の電圧を印加する。すると、第1圧電素子14Aは、印加電圧に応じた寸法だけ伸長する。この動作に伴い、第1駆動部124A、第1変位伝達部127Aおよび第1駆動アーム部材15Aが傾き、図8Aに示すように、駆動アーム部152の先端側が吐出口422側に移動する。
従って、入口弁ホルダ21は、入口戻しバネ214の付勢力に抗して吐出口422側に移動し、図9Aに示すように、入口弁ロッド311、入口弁台312、入口バルブ部材313も吐出口422側に移動する。
ここで、移動前の入口バルブ部材313とバルブシート42間の隙間寸法は、第2設定値の電圧を印加した際に第1駆動アーム部材15Aの駆動アーム部152の先端部の移動量つまり入口バルブ部材313の移動量に比べて小さくされている。このため、第1圧電素子14Aに第1圧電素子用第2設定値の電圧を印加して入口バルブ部材313を移動すると、まず入口バルブ部材313がバルブシート42に当接し、液体供給部(入口バルブ)が閉じられる。
入口バルブ部材313がバルブシート42に当接した後も、第1圧電素子14Aが伸長すると、入口バルブ部材313や入口弁ロッド311、入口弁ホルダ21は液体吐出装置1の本体に対してそれ以上移動できないため、その反力によってバネ13の付勢力に抗して第1駆動アーム部材15Aおよび圧電素子支持板12が吐出口422から離れる方向に移動する。
圧電素子支持板12が吐出口422から離れる方向に移動すると、ニードル戻しバネ234によってニードル弁ホルダ23、ニードル弁台331、ニードル333も吐出口422から離れる方向に移動する。このため、出口バルブが開かれ、吐出口422が開口される。
従って、入口バルブが開かれ、かつ出口バルブが閉じられた状態から、入口バルブが閉じられ、かつ出口バルブが開かれた状態に切り替えられるため、バルブの切替工程が実行される。
また、バルブの切替は、第1圧電素子14Aが入口バルブ部材313をバルブシート42に当接させた後、さらに伸長して圧電素子支持板12を移動することで機械的に行われるので、一方のバルブは必ず閉じられた状態にあり、容器4内と吐出口422とが直接連通されることはない。
[吐出工程]
次に、制御装置は、第1圧電素子14Aに第1圧電素子用第2設定値の電圧を印加したまま、第2圧電素子14Bに第2圧電素子用第2設定値の電圧を印加する。すると、第2圧電素子14Bは、印加電圧に応じて伸長し、この動作に伴い、第2駆動部124B、第2変位伝達部127Bおよび第2駆動アーム部材15Bが傾き、図8Bに示すように、駆動アーム部152の先端側が吐出口422側に移動する。
従って、計量プランジャホルダ22は、図9Bに示すように、計量戻しバネ224の付勢力に抗して吐出口422側に移動し、計量プランジャロッド321、計量プランジャ台322、計量プランジャ部材323も吐出口422側に移動する。
この際、入口バルブは閉じられ、出口バルブが開かれているので、計量プランジャ部材323の移動に伴い、液体が吐出口422を介してノズル43から吐出される。
また、図8Bに示すように、第2駆動アーム部材15Bの駆動アーム部152は、ニードル弁ホルダ23に対して所定量移動した後、ニードル弁ホルダ23の大径部231にも係合するように構成されているため、最初は計量プランジャ部材323が単独で移動していても、最後は、計量プランジャ部材323およびニードル333が一緒に移動する。そして、ニードル333が吐出口422に当接して吐出口422が塞がれると、計量プランジャ部材323の移動も停止し、吐出工程が終了する。
[入口弁開工程]
次に、制御装置は、第2圧電素子14Bに第2圧電素子用第2設定値の電圧を印加したまま、第1圧電素子14Aに第1圧電素子用第1設定値の電圧を印加つまり電圧印加をオフにする。すると、第1圧電素子14Aは初期状態の長さ寸法に戻り、図10Aに示すように、第1駆動アーム部材15Aの駆動アーム部152は吐出口422から離れる方向に移動する。
このため、入口弁ホルダ21は、入口戻しバネ214の付勢力によって吐出口422から離れる方向に移動し、図11Aに示すように、入口弁ロッド311、入口弁台312、入口バルブ部材313も吐出口422から離れる方向に移動する。
従って、入口バルブ部材313がバルブシート42から離れ、入口バルブが開かれる。
[吸入工程および原点復帰]
次に、制御装置は、第1圧電素子14Aに第1圧電素子用第1設定値の電圧を印加したまま、第2圧電素子14Bに第2圧電素子用第1設定値の電圧を印加つまり電圧印加をオフにする。すると、第2圧電素子14Bは初期状態の長さ寸法に戻り、図10Bに示すように、第2駆動アーム部材15Bの駆動アーム部152は吐出口422から離れる方向に移動する。
このため、計量プランジャホルダ22は、計量戻しバネ224の付勢力によって吐出口422から離れる方向に移動し、図11Bに示すように、計量プランジャロッド321、計量プランジャ台322、計量プランジャ部材323も吐出口422から離れる方向に移動する。
この際、出口バルブは閉じられ、入口バルブが開かれているので、計量プランジャ部材323の移動によって形成された空間には、容器4内の液体が入口バルブを介して吸入される。そして、計量プランジャ部材323が初期位置に戻ることで、原点状態に復帰する
ことになる。
以上の工程を繰り返すことで、所定量の液体が順次吐出されることになる。また、各液体吐出工程において、第2圧電素子用第3設定値を調整することで、液体の1回毎の吐出量を調整することができる。さらに、圧電素子14A,14Bに加える駆動信号の電流値を調整することで入口バルブ部材313、計量プランジャ部材323、ニードル333の駆動スピードが制御され、液体吐出のサイクルタイムを調整することができる。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)圧電素子14A,14Bを利用して入口バルブ部材313、計量プランジャ部材323、ニードル333を駆動しているので、エアシリンダを利用して駆動する場合と同等程度に液体吐出装置1を小型、軽量化することができる。すなわち、サーボモータ、ソレノイド、カムなどの駆動機構を採用した場合に比べて、液体吐出装置1を容易に小型化できる。
従って、各種製品の生産ラインにおいて、接着剤や各種ペースト等の吐出に本実施形態の液体吐出装置1を利用する際にも、ロボットのアームに取り付けて、高速、高加速度で移動させることができ、生産ラインのタクトタイムの短縮を実現でき、生産性向上に寄与することができる。
(2)圧電素子14A,14Bは高速駆動が可能なため、例えば、1秒間に10回以上の吐出動作が可能であり、エアシリンダ駆動に比べて高速に液体吐出動作を実現できる。さらに、圧電素子14A,14Bは、エアシリンダ駆動に比べて発生力が大きいため、ノズルを細くして抵抗が増えても液体を飛ばして吐出することができる。このため、例えば、0.01マイクロリットルの水でもきれいに飛ばすことができ、安定した動作を実現できる。
その上、吐出工程は、ニードル333が吐出口422を塞ぐことで終了するため、吐出液の液切れを良くでき、この点でも液をきれいに飛ばすことができ、吐出量の精度を向上できかつ安定した吐出動作を実現できる。
(3)吐出液の液量は、計量工程において、第2圧電素子14Bに加える第2圧電素子用第3設定値を調整することで容易に設定変更できる。このため、吐出動作中であっても1回の吐出動作毎の吐出量を自動的に調整することができる。従って、例えば、基板上に複数の電子部品を取り付ける工程において、各電子部品の取付場所毎に異なる液量の接着剤を塗布するために、基板上に吐出する液体の量を変更する場合や、複数の製品が混在して送られる生産ラインにおいて、製品毎に液体の吐出量を変更しなければならない場合でも、容易に対応でき、使い勝手のよい液体吐出装置1を提供できる。
(4)また、2つの圧電素子14A,14Bの動作によって、吐出用部材である計量プランジャ部材323および供給部開閉部材である入口バルブ部材313の駆動を制御するとともに、圧電素子14A,14Bを支持する圧電素子支持板12を押しバネ13で吐出口422側に付勢し、入口バルブ部材313がバルブシート42のテーパ面に当接した後も圧電素子14Aを伸長させることで、圧電素子支持板12をバネ13の付勢力に抗して吐出口422から離れる方向に移動して吐出口開閉部材であるニードル333の駆動を制御している。
このように、本実施形態では、圧電素子支持板12を押しバネ13およびガイド部材11によって液体吐出装置1の本体に対してスライド移動可能に設けたり、入口バルブ部材313をストロークの途中で容器4の内面に当接させ、その反力を利用することで、2本の圧電素子14A,14Bの駆動を制御するだけで3つの部材(入口バルブ部材313、計量プランジャ部材323、ニードル333)の駆動を制御できる。従って、3つの部材を3個の圧電素子で駆動する場合のように、圧電素子の配置や駆動制御が複雑になるとい
う問題が生じることがなく、液体吐出装置1の製造コストも低減できる。
その上、圧電素子14A,14Bで駆動できるため、カム、モータおよびボールネジ、ソレノイド等を駆動源とする場合に比べて、液体吐出装置1を小型化でき、特に極微量の液体を吐出するのに好適である。
(5)圧電素子14A,14Bが固定される圧電素子支持板12を一体成形したので、各圧電素子14A,14Bの伸縮に対応する駆動部124A,124Bや変位伝達部127A,127Bの変位量を精度良く設定できる。
また、各駆動アーム部材15A,15Bは、変位伝達部127A,127Bにがたつき無く固定されているので、変位伝達部127A,127Bの変位量を各駆動アーム部材15A,15Bに精度良く伝達でき、各圧電素子14A,14Bの伸縮に対応する各駆動アーム部材15A,15Bの変位量つまりは各入口バルブ部材313、計量プランジャ部材323、ニードル333の移動量を精度よく設定でき、微量の液体であっても高精度に吐出できる。
(6)各圧電素子14A,14Bへの印加電圧を「0」にした際に、液体吐出装置1が原点状態(停止状態)となるように設定したので、動作停止中に圧電素子14A,14Bが発熱して温度が上昇することがない。このため、圧電素子14A,14Bが温度変化の影響を受けてその変位量がばらつくことを防止でき、圧電素子14A,14Bの変位量の精度つまり液体の吐出量の精度を向上できる。
(7)圧電素子支持板12の基端部122A,122Bには、切れ込みおよびネジ132による寸法調整手段が設けられているので、各変位伝達部127A,127Bの軸方向の位置をネジ132の締め付け量を調整するだけで容易に微調整できる。このため、圧電素子支持板12の加工精度が多少悪くても、原点状態における突起131および各駆動アーム部152の吐出口422側の面を揃えることができる。このように、突起131や各駆動アーム部152の吐出口422側の面を揃えた状態を設計状態とすれば、圧電素子支持板12が設計通りに製造、組み立てられているかを容易に判断でき、誤差の発生を抑えることができる。
(8)本実施形態では、計量プランジャ部材323のストロークのみで液体の吐出量が設定されるため、外気温などによって容器4等が膨張しても吐出量の精度はその影響を受けず、極微量であっても精度の高い液量を吐出できる。
(9)本実施形態では、バネ214,224,234を設けて各ホルダ21,22,23を圧電素子支持板12の突起131や、駆動アーム部材15A,15Bに当接させて駆動力を伝達しているので、駆動部台3とポンプホルダ2とを分離すれば、圧電素子支持板12を含む駆動機構側と、各ホルダ21,22,23を含むポンプ部側とを簡単に分離できる。このため、入口バルブ部材313、計量プランジャ部材323、ニードル333を取り外して洗浄することも容易に行え、メンテナンス作業を簡単にかつ効率的に行うことができる。
(10)ペーストのように高粘度の液体では、ポンプ部と吐出口422が離れていると液体の吐出に遅れが生じるが、本実施形態によれば、液体を吐出するニードル333等を有するポンプ部と、吐出口422が極めて近いので、液体の吐出の遅れがない。
また、沸点が低く気化しやすいアルコール等の溶剤は、ポンプ内への吸入時あるいはチェック弁通過時等、流れが複雑になる時に泡が発生しやすく、この泡が溜まってしまい液体が吐出されない場合がある。しかし、本実施形態によればポンプ部と吐出口422が極めて近く、液体の流れも複雑でないので、泡が発生することもなく、液体を正常に吐出できる。
(11)入口バルブ部材313をニードル333の外側かつ同心円状に設けたので、液体吸入路より入口バルブ部材313内に液体を吸入する際の吸入面積を広くすることができ、液体の吸入時間、つまりは作業時間を短くできる。
(12)高粘度の液体を高速で吐出するには、液体を高圧で押し出す必要があるが、駆動源として圧電素子14A,14Bの機械的な駆動力を用いているので、エアシリンダを駆動源とした場合に比べて、駆動力が高くなり、液体を高速で吐出できる。
また、液体を基板等の被付着物より離れた上方から吐出できるので、液体吐出装置1の外部に赤外線等のセンサを設けることにより、吐出が行われたかを確認できる。
液体吐出装置1には、チェック弁を設けていないので、液体を加圧して送ることができる。従って、粘性の高い液体であっても液体吐出装置1内への供給が容易である。
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態について図12〜15を参照して説明する。なお、本実施形態において、前記第1実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
本実施形態の液体吐出装置1Aは、図12に示すように、第1実施形態の液体吐出装置1とは、主に、ネジ132、折り畳み部133が省略されている点と、第2ヒンジ部125の長さ寸法が若干長くされ、この第2ヒンジ部125にひずみゲージが取り付けられている点と、変位伝達部127A,127Bに駆動アーム部材15A,15Bを固定する際に、駆動アーム部152の先端の位置を微調整可能に構成した点が相違する。
すなわち、液体吐出装置1Aでは、図13にも示すように、各駆動アーム部材15A,15Bは、ピン153が挿通される孔154と、他のピン153が配置される溝155とを備えている。溝155は、ピン153との間に隙間が生じる寸法で形成され、駆動アーム部材15A,15Bは、孔154に挿通されたピン153を中心とし、溝155がピン153に当接するまでの範囲内で回動できるようにされている。そして、支持板12の突起131と各駆動アーム部材15A,15Bの駆動アーム部152の先端下面とを同一平面に当接させて同一高さ位置にした状態で、前記溝155内に接着剤を充填して固定することで、支持板12や駆動アーム部材15A,15B等に加工誤差などが生じても、その誤差を容易に調整できるように構成されている。
また、本実施形態では、第2ヒンジ部125の裏表両面にひずみゲージが取り付けられている。なお、本実施形態では、第2ヒンジ部125の圧電素子14A,14Bに対向する面を裏面、カバー5に対向する面を表面と定義している。
具体的には、第1圧電素子14Aの伸縮によって変形する第2ヒンジ部125の表面には、2枚のひずみゲージ101A,101Bが貼り付けられ、裏面には2枚のひずみゲージ102A,102Bが貼り付けられている。同様に、第2圧電素子14Bの伸縮によって変形する第2ヒンジ部125の表面および裏面にはひずみゲージ103A,103Bおよびひずみゲージ104A,104Bがそれぞれ貼られている。
一方の第2ヒンジ部125に取り付けられた4枚のひずみゲージ101A,101B,102A,102Bは、図14に示すように、ブリッジ回路105に接続されている。同様に、図示を略すが、他方の第2ヒンジ部125に取り付けられた4枚のひずみゲージ103A,103B,104A,104Bもブリッジ回路に接続されている。
ブリッジ回路105の出力e0は、e0=KS・ε0・Eであるため、第2ヒンジ部125に曲げひずみε0が発生すると、そのひずみ量に応じた電圧が出力される。ここで、KSはゲージ率、Eはブリッジ電圧である。
なお、ブリッジ回路105への入力電圧用の配線や、出力電圧の配線は、コネクタ18と同様に構成されたセンサ出力用のコネクタ(図示略)を介して外部の制御装置に接続さ
れている。このように駆動用のコネクタ18と、センサ用のコネクタとを別々に設ければ、ノイズ対策上、有利である。但し、配線のシールドなどを行うことで1つのコネクタに駆動用配線およびセンサ用配線を設けてもよい。
前記第1実施形態にも記載したように、第2ヒンジ部125は、圧電素子14A,14Bの伸長によって変位伝達部127A,127Bが傾斜される際に変形されて曲げひずみが発生する。従って、第2ヒンジ部125にひずみゲージ101A,101B,102A,102B,103A,103B,104A,104B(以下、ひずみゲージ101A〜
104Bと表記する)を設けて、第2ヒンジ部125の曲げひずみを測定することで、変位伝達部127A,127Bの傾斜量つまりは駆動アーム部152の移動量を測定できる。
ここで、本実施形態では、各駆動アーム部材15A,15Bは、前記第1実施形態と同じ動作で駆動されて液体が吐出される。つまり、駆動アーム部材15Aは、図15のグラフAに示すように、バルブ切替工程時に移動され、駆動アーム部材15Bは、図15のグラフBに示すように、計量工程、吐出工程、吸入工程時に移動される。
なお、図15において、T1からT11のタイミングは、それぞれ、原点状態(T1)、計量工程(T2)、計量完了(T3)、バルブ切替工程(T4)、バルブ切替完了(T5)、吐出工程(T6)、吐出完了(T7)、バルブ切替工程(T8)、バルブ切替完了(T9)、吸入工程(T10)、原点状態(T11)を表している。
そして、本実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、計量工程完了時の計量プランジャ部材323の移動位置によって吐出量が設定される。このため、設定された吐出量に応じた位置まで計量プランジャ部材323が移動した際の第2ヒンジ部125の曲げひずみ量つまりブリッジ回路105の出力電圧を目標電圧として設定し、計量工程の完了時のブリッジ回路105の出力電圧を前記目標電圧と比較し、その差に応じて次の計量工程時に圧電素子14A,14Bに加える電圧を調整するフィードバック制御を行っている。
なお、吐出量とブリッジ回路105の出力電圧との関係は、予め実際に液を吐出し、その液量とその際の出力電圧(第2ヒンジ部125の曲げひずみ量)との関係を表す校正曲線を求めておき、実際の測定時にはその校正曲線に基づいて設定された吐出量に対応する電圧値(曲げひずみ量)を求めればよい。
ここで、液量は、目視で判断してもよいし、画像処理を用いて吐出液の面積等を測定して求めてもよいし、吐出液の重量を測定して求めてもよい。
このような本実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる上、次のような効果も得られる。
(13)第2圧電素子14Bの伸縮により変形する第2ヒンジ部125にひずみゲージ103A,103B,104A,104Bを設けたので、計量工程完了時の第2駆動アーム部材15Bの駆動アーム部152の移動量を検出でき、計量された液量つまり吐出量を検出することができる。
このため、液体吐出装置1Aの液体吐出動作をフィードバック制御で制御でき、微量の液体でも高精度に吐出することができる。
(14)さらに、第1圧電素子14Aの伸縮により変形する第2ヒンジ部125にも、ひずみゲージ101A,101B,102A,102Bを設けたので、供給部開閉部材である入口バルブ部材313や、吐出口開閉部材であるニードル333の位置、つまり液体供給部や吐出口の開閉状態を確実に検出できる。このため、各ブリッジ回路105の出力をモニターすることで、液体吐出装置1Aの動作状態を把握できる。
(15)ひずみゲージ103A,103B,104A,104Bを用いて変位量を検出しているので、曲げひずみ量つまりは計量プランジャ部材323の移動量を高精度に検出できる。このため、計量プランジャ部材323の移動量を0.1ミクロン以下の精度で検出することもでき、極微量の液体吐出を高精度に実現できる。
その上、ひずみゲージ101A〜104Bは、小型・薄型のセンサであるため、液体吐出装置1Aのサイズも抑えることができる。
また、各ヒンジ部の中で最も変形する第2ヒンジ部125にひずみゲージ101A〜104Bを取り付けたので、ブリッジ回路105の出力電圧も大きくできて第2ヒンジ部125の曲げひずみ量つまり計量プランジャ部材323の移動量を確実に検出することができる。
(16)吐出サイクルの中で、計量工程完了時の第2ヒンジ部125のひずみ量に基づいて、次の計量工程時の計量プランジャ部材323の移動量を調整しているので、ひずみゲージ101A〜104Bの出力をリアルタイムに測定して制御する必要が無い。このため、リアルタイムにデータを処理する必要がないためより一層高速動作が可能となり、かつ、制御電圧がリアルタイムで細かく変動することがないため、圧電素子を高速動作させた際の振動発生を防止でき、最適な駆動状態を維持することができる。
(17)駆動アーム部材15A,15Bに溝155を形成し、駆動アーム部152の先端の高さ位置を微調整できるように構成したので、第1実施形態のネジ132や、折り畳み部133を設ける必要が無く、支持板12の形状が簡易になって容易に製造できるとともに、突起131および各駆動アーム部152の下面の高さ位置を簡単にかつ正確に合わせることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図16〜48に基づいて説明する。
図16〜18には、第3実施形態の液体吐出装置500が示されている。
液体吐出装置500は、大きく分けて駆動部501と、ポンプ部600とを備えている。なお、本実施形態の液体吐出装置500は、通常、駆動部501側を上方、ポンプ部600側を下方とする向きで使用されるため、ポンプ部600から駆動部501に向かう方向を上方、駆動部501からポンプ部600に向かう方向を下方と定義する。
[駆動部の構成]
駆動部501は、図19〜22にも示すように、側板511A、下部フランジ511B、上部フランジ511Cを備えて側面形状が略コ字状に形成されたフレーム511と、フレーム511の下部フランジ511Bにねじ止めされたスペーサ512と、フレーム511の上部フランジ511Cに固定されたモータフランジ513と、フレーム511の開口された側面部分を覆うカバー514とを備えた駆動機構収納部であるケース510を有する。フレーム511の下部フランジ511Bには略円筒状の継ぎ手515もねじで接続されている。
前記モータフランジ513には、第1モータ521と、第2モータ522とが固定され、前記ケース510内には各モータ521,522で駆動される駆動部品が配置されている。
なお、本実施形態では、各モータ521,522は、サーボモータが利用されているが、ステッピングモータでもよい。要するに、モータ521,522としては、エンコーダなどを内蔵し、駆動信号によって指示された変位量だけ変化可能なモータ、つまり変位量を設定可能なモータであれば利用できる。
図21に示すように、第1モータ521の出力軸にはスプライン軸523がピンによって固定されている。また、スプライン軸523には略円盤状の上バネ座524が嵌合され、この上バネ座524はベアリング525によりケース510に対して回転自在に支持されている。
従って、スプライン軸523および上バネ座524は、ベアリング525によって回転自在に支持されて第1モータ521の出力軸と一体に回転される。
前記スプライン軸523には、外筒(ボス)526がスプライン軸523の軸方向に移動可能にかつスプライン軸523とともに回転可能に係合されている。この外筒526と、前記上バネ座524間には、付勢手段としてのコイルバネ(コイルスプリング)527が介在され、外筒526を下方に付勢している。また、外筒526内には、スペーサ528およびネジ軸529の端部が、スプリングピンによって固定されている。
このネジ軸529には、第1ナット部材である入口ナット530と、第2ナット部材である計量ナット540とが螺合されている。なお、ネジ軸529および各ナット530,540としては、通常のネジ軸およびナットを用いることもできるが、特に、伝達効率が高く、位置精度も高くできるボールネジを利用することが好ましい。
入口ナット530は、入口ナット受板531と、この入口ナット受板531にねじ止めされた入口ナット押さえ部材532とで挟持されている。入口ナット受板531は、図23にも示すように、略四角板状に形成されている。
入口ナット受板531において、フレーム511の側板511Aに形成された凹溝511D内に突出された突出部にはセンサ頭ガイド533がねじ止めされている。センサ頭ガイド533には貫通孔が形成され、この貫通孔にはビス(ボルト)534が挿通されている。ビス534の先端にはセンサ頭535がねじ止めされている。
センサ頭ガイド533およびセンサ頭535間にはコイルバネ537が配置されている。従って、センサ頭535およびビス534は、コイルバネ537によってビス534から離れる方向(上方)に付勢され、ビス534の頭(ビス534の下端)がセンサ頭ガイド533に係止される位置で保持されている。
モータフランジ513には、センサ頭535に対向して近接センサ536が固定されている。従って、第1モータ521の回転に伴い入口ナット530が上昇し、センサ頭535も一体的に上昇して近接センサ536に近接すると、近接センサ536によってその近接状態が検出される。この近接センサ536から出力される検出信号は、図示しない駆動制御装置(駆動制御手段)に出力される。
また、仮に、センサ頭535が近接センサ536に当接したとしても、コイルバネ537が縮んでセンサ頭535の位置が変位するので、近接センサ536等の破損を防止できる。
計量ナット540は、小径部および大径部を有する段付き円筒状に形成されている。計量ナット540の小径部にはベアリング541が取り付けられている。
ベアリング541は、計量ナット受板542と、この計量ナット受板542にねじ止めされた計量ナット押さえ部材543とで挟持されている。
計量ナット受板542は、図24に示すように、平面略矩形状の板状に形成され、その略中央部には計量ナット540の大径部の外周面に形成された歯車540Aに螺合する中間歯車544が回転自在に取り付けられている。
また、計量ナット受板542には、計量ナット受板542および計量ナット押さえ部材543で挟持されたベアリング545と、このベアリング545によって計量ナット受板542に対して回転自在に支持されたモータギヤ550とが設けられている。モータギヤ550の外周面には前記中間歯車544に螺合する歯車550Aが形成されている。また、モータギヤ550の中心軸に形成された貫通孔には、モータギヤ軸551に噛み合う歯が形成されている。
モータギヤ軸551は、スプライン軸で構成され、第2モータ522の出力軸にカップリング552を介して一体的に回転可能に連結されている。このため、モータギヤ550は、モータギヤ軸551に沿って上下方向に移動可能に、かつ、モータギヤ軸551の回転に伴い一体的に回転可能に設けられている。
従って、第1モータ521を停止させた状態で、第2モータ522を駆動させてモータギヤ軸551を回転させると、モータギヤ550、中間歯車544を介して、計量ナット540が回転する。この際、ネジ軸529は停止しているので、計量ナット540はネジ軸529に沿って上方あるいは下方に移動する。
一方、第2モータ522を停止させた状態で、第1モータ521を駆動させてボールねじ528のネジ軸529を回転させると、入口ナット530および計量ナット540はそれぞれ上方あるいは下方に移動する。
さらに、第1モータ521および第2モータ522を同方向に回転駆動させて、計量ナット540およびネジ軸529が同方向に同速度で回転させると、計量ナット540の上下方向の位置は変化せず、同じ位置に保持される。一方、入口ナット530はネジ軸529の回転に伴い、上方または下方に移動される。
従って、第1モータ521のみを回転駆動すると、入口ナット530および計量ナット540が移動する。また、第2モータ522のみを回転駆動すると、計量ナット540のみが移動する。さらに、第1モータ521および第2モータ522を回転駆動すると、入口ナット530のみが移動する。この際、各ナット530,540の移動方向は、各モータ521,522の回転方向によって設定される。
このため、中間歯車544およびモータギヤ550により第2モータ522の回転を計量ナット540に伝達する伝達用歯車が構成されている。
図22に示すように、フレーム511の下部フランジ511Bには、ニードル押し部材561が軸方向(上下方向)に移動可能に配置されている。ニードル押し部材561は、小径部および大径部の直径の異なる2つの円筒部を有する形状とされ、大径部には、ベアリング562およびブッシュ563を介してネジ軸529の他端が回転自在にかつブッシュ563に対して上方に移動可能に支持されている。
フレーム511の下部フランジ511Bの下面には、フランジ付きの円筒部材からなる戻しバネ受け部材564がねじ止め固定されている。この戻しバネ受け部材564の内部には、前記ニードル押し部材561と、戻しバネ565とが配置されている。
戻しバネ565は、戻しバネ受け部材564およびニードル押し部材561間に配置され、ニードル押し部材561を戻しバネ受け部材564つまりフレーム511に対して上方(ネジ軸529側)に付勢している。
また、戻しバネ受け部材564のフランジの対向する2カ所には、図20に示すように、後述するロッド571,572が挿通される切欠き564Aが形成され、各ロッド571,572が戻しバネ受け部材564と干渉しないように構成されている。
ニードル押し部材561の下端には、円柱状の磁石566が固定されている。
ここで、図19,20に示すように、フレーム511の上部フランジ511Cおよび下部フランジ511Bには、4つのガイド穴511Eが設けられている。これらの各ガイド穴511Eには、入口ロッド571および計量ロッド572が各ロッド571,572の軸方向(上下方向)に移動可能に挿通されている。
入口ロッド571は、2本設けられ、図23〜26に示すように、ネジ軸529の中心軸に対して点対称となる位置に配置されている。各入口ロッド571は、入口ナット530とともに上下方向に移動する入口ナット受板531に固定されている。従って、入口ロッド571は、第1モータ521の駆動によって入口ナット530が上下方向に移動されるのに伴い、入口ナット530と一体に上下方向に移動する。
計量ロッド572は、2本設けられ、図23〜25に示すように、ネジ軸529の中心軸に対して点対称となる位置に配置されている。各計量ロッド572は、計量ナット540とともに上下方向に移動する計量ナット受板542に固定されている。従って、計量ロッド572は、計量ナット540が上下方向に移動されるのに伴い、計量ナット540と一体に上下方向に移動する。
なお、入口ナット受板531には、入口ロッド571が挿通固定される挿通孔531Aと、計量ロッド572が挿通可能な挿通孔531Bとが形成されている。
同様に、計量ナット受板542には、計量ロッド572が挿通固定される挿通孔542Aと、入口ロッド571が挿通可能な挿通孔542Bとが形成されている。
各挿通孔531A,542Aにはすり割り溝が形成され、このすり割り溝を固定ボルト546で締め付ける割り締めにより、入口ロッド571、計量ロッド572は、入口ナット受板531、計量ナット受板542に対してそれぞれ移動不能に固定されている。
また、各挿通孔531B,542Bは、各ロッド571,572の直径よりも大きな直径の貫通孔とされ、計量ロッド572は入口ナット受板531に対して移動可能に設けられ、入口ロッド571は計量ナット受板542に対して移動可能に設けられている。
前記戻しバネ受け部材564の外側には、フランジ付きの円筒部材からなる計量押し部材582が配置されている。計量押し部材582のフランジには、前記計量ロッド572の下端がねじで固定されている。
また、計量押し部材582の外側には、円盤状の入口押し部材581が配置されている。入口押し部材581には、前記入口ロッド571の下端がねじで固定されている。
[ポンプ部の構成]
ポンプ部600は、袋ナット602を介して継ぎ手515に着脱自在に取り付けられた容器601を備えている。
継ぎ手515内には、略円筒状の入口バネ受け部材610が配置され、入口バネ受け部材610内には略円筒状の計量ガイド部材620が配置され、計量ガイド部材620内にはニードルロッド630が配置されている。
すなわち、継ぎ手515および容器601内には、中心軸から外側に向かって同心円状に、ニードルロッド630、計量ガイド部材620、入口バネ受け部材610が3重に配置されている。
入口バネ受け部材610および継ぎ手515間には、入口バルブ戻しバネ611が介在されている。入口バネ受け部材610は、入口バルブ戻しバネ611によって上方に付勢され、常時、入口押し部材581に当接されている。
また、継ぎ手515の内周面には凹溝が形成され、Oリング等のシール材612が配置されている。これにより、入口バネ受け部材610および継ぎ手515間から駆動部501側に液が漏れないように構成されている。
計量ガイド部材620の上部には、リング磁石621が取り付けられている。このリング磁石621の磁力により、計量ガイド部材620は、計量押し部材582に対して着脱可能に取り付けられている。
計量ガイド部材620の外周面には凹溝が形成され、Oリング等のシール材622が配置されている。これにより、入口バネ受け部材610および計量ガイド部材620間から駆動部501側に液が漏れないように構成されている。
ニードルロッド630の上部には、磁石受け631が取り付けられている。このため、ニードルロッド630は、磁石566および磁石受け631間に働く磁力によって、ニードル押し部材561に対して着脱可能に取り付けられている。
ニードルロッド630の外周面には凹溝が形成され、Oリング等のシール材632が配置されている。これにより、計量ガイド部材620およびニードルロッド630間から駆動部501側に液が漏れないように構成されている。
入口バネ受け部材610には、2本の入口弁ロッド613の一端が固定されている。入口弁ロッド613の他端には、入口バルブ部材614が取り付けられている。
入口バルブ部材614は、フランジ付きの略円筒状に形成されており、その先端は、テーパ状に形成され、後述する容器601のテーパ状の内面に密着可能に構成されている。
計量ガイド部材620には、2本の計量プランジャロッド623の一端が固定されている。なお、計量プランジャロッド623の配置は、図27にも示すように、液体吐出装置500の軸直交方向において、各計量プランジャロッド623の配置方向が、各入口弁ロッド613の配置方向と直交するように配置されており、各ロッド613,623が互いに干渉しないように構成されている。
計量プランジャロッド623の他端には、計量プランジャ部材624が掛け渡されて固定されている。計量プランジャ部材624は、フランジ付きの略円筒状に形成されており、フランジ部分は入口弁ロッド613に干渉しないように略楕円板状に形成されている。この計量プランジャ部材624の下端側は、前記入口バルブ部材614の中心軸に形成された貫通孔内に挿入されている。
ニードルロッド630には、ロッド状のニードル633の一端が固定されている。
ニードル633の下端側は、計量プランジャ部材624の中心軸に形成された貫通孔内に挿入されている。そして、ニードル633の端面は球面状に形成され、後述する容器601に形成された吐出口642を開閉可能に構成されている。
なお、磁石566によって一体化されているニードル押し部材561、ニードルロッド630、ニードル633は、前記戻しバネ565によって上方に付勢されている。一方で、コイルバネ527によって、ネジ軸529、ブッシュ563、ベアリング562を介して、下方に付勢されている。ここで、コイルバネ527の付勢力は、戻しバネ565の付勢力よりも大きく設定されているので、ニードル633は、通常は、吐出口642に当接して吐出口642を閉塞している。
容器601は、一端側が袋ナット602を介して継ぎ手515に取り付けられた容器本体601Aと、容器本体601Aの他端に取り付けられたバルブシート640とを備えている。そして、この容器601内の空間によって液体収納空間が形成されている。
バルブシート640の容器601内に面する一端面(内面)側は、徐々に直径が小さくなるテーパ孔部641が形成され、このテーパ孔部641およびバルブシート640の他端面間は吐出口642が貫通して形成されている。
吐出口642はバルブシート640に固定されたノズル643に連通され、容器601内の液体はバルブシート640の吐出口642、ノズル643を介して液体吐出装置500外部に吐出されるように構成されている。
なお、容器601内への液体の供給は、容器601を継ぎ手515から取り外して行ってもよいが、本実施形態では容器601を取り外さずに液体を供給できるように、容器601内部に連通するポート603が形成されている。すなわち、ポート603にはチューブ(図示略)を介して外部容器(図示略)が接続されている。この外部容器には、外部容器内の液面レベルを検出する液面計(図示略)が設けられている。また、液面計で検出される液面レベルに応じて制御されるバルブによって液体をタンクから外部容器内に供給できるように構成されている。このように構成すれば、外部容器内の液面レベルが所定レベルまで低下した場合にはバルブを開いて外部容器内に液体を供給し、所定のレベルまで充填されたらバルブを閉じるように制御することで、外部容器からチューブを介して容器601に常時液体を供給することができる。このため、液体吐出装置500を24時間連続して自動的に運転し続けることができる。
ここで、吐出口642の開口に当接して吐出口642を開閉可能なニードル633により吐出口開閉部材が構成され、テーパ孔部641に当接して容器601内から吐出口642に連通される液体供給部を開閉可能な入口バルブ部材614により供給部開閉部材が構成されている。また、後述するように、入口バルブ部材614がテーパ孔部641に当接して供給部を閉塞し、かつ、吐出口642が開口された状態で計量プランジャ部材624が吐出口642側に移動すると、入口バルブ部材614内に区画された液体が吐出口642から吐出するため、計量プランジャ部材624により吐出用部材が構成されている。
また、供給部開閉部材である入口バルブ部材614を下方(第1方向)および上方(第2方向)に移動する入口弁ロッド613、入口バネ受け部材610、入口バルブ戻しバネ611、入口押し部材581、入口ロッド571、入口ナット受板531、入口ナット530、ネジ軸529、第1モータ521等によって供給部開閉用駆動手段が構成されている。
さらに、吐出用部材である計量プランジャ部材624を上下方向に移動する計量プランジャロッド623、計量ガイド部材620、計量押し部材582、計量ロッド572、計量ナット受板542、計量ナット540、中間歯車544、モータギヤ550、モータギヤ軸551、第2モータ522等によって吐出用駆動手段が構成されている。
また、容器601、継ぎ手515、フレーム511等を含んで液体吐出装置500の本体が構成されている。
[吐出動作説明]
次に、本実施形態の液体吐出装置500における液体の吐出動作について、図28から図47の動作説明図および図48のタイミングチャートをも参照して説明する。なお、図29,31,33,35,37,39,41,43,45,47の各図は、図27のF−F線に沿った断面図とされ、入口弁ロッド613および計量プランジャロッド623が共に表示されるようにしている。
また、図48のタイミングチャートにおいて、Sは近接センサ536からの検出信号、M1−CWは第1モータ521をCW方向に回転する信号、M1−CCWは第1モータ521をCCW方向に回転する信号、M1−Zは第1モータ521のZ相の信号、M2−CWは第2モータ522のCW方向の信号、M2−CCWは第2モータ522のCCW方向の信号、M2−Zは第2モータ522のZ相の信号を表す。
また、T31からT41は、それぞれ、原点設定作業開始時(T31)、入口ナット530の上方への移動に伴い近接センサ536がオンされた状態(T32)、第1モータ521のZ相の検出時(T33)、計量ナット540の移動に伴い近接センサ536がオンされた状態(T34)、第2モータ522のZ相の検出時(T35)、ポンプ動作の原点状態(T36)、吸入工程完了時(T37)、入口バルブ閉および吐出口開状態への第1バルブ切替工程完了時(T38)、吐出工程完了時(T39)、入口バルブ開および吐出口閉状態への第2バルブ切替工程完了時(T40)、原点復帰状態(T41)を表す。
[原点設定]
本実施形態では、各モータ521,522の回転動作を駆動パルス数で制御するため、最初に各モータ521,522の原点設定を行っている。
原点設定処理の開始時は、図28,29に示すように、吐出口642は、コイルバネ527によって付勢されるニードル633が当接することで閉じられた状態とされている。
そして、原点設定処理が開始されると、駆動制御装置は、2台のモータ521,522をCCW(Counter Clock Wise、モータの出力軸から見て反時計方向)に回転する。第1モータ521の回転に伴いネジ軸529がCCW方向に回転すると、図30,31に示すように、入口ナット530は上方に移動する。一方、計量ナット540は、第2モータ522のCCW方向の回転に伴い、モータギヤ軸551、モータギヤ550、中間歯車544を介してCCW方向に回転するため、ネジ軸529および計量ナット540が同方向にかつ同速度で回転し、計量ナット540は上下方向に移動せず、同じ位置に停止している。
入口ナット530の上方への移動に伴い、センサ頭535が近接センサ536に徐々に近接し、所定の距離まで近づくと、近接センサ536がオンされて検出信号が出力される。
近接センサ536がオンされると、駆動制御装置は、2台のモータ521,522をCW(Clock Wise、モータの出力軸から見て時計方向)に回転する。
第1モータ521のCW方向の回転に伴い、図32,33に示すように、入口ナット530は下方に移動し、センサ頭535が近接センサ536から徐々に離れて近接センサ536の出力はオフとなる。
近接センサ536の出力がオフとなった後、第1モータ521からその出力軸1回転につき1パルス出力されるZ相(C相)の信号を検出し、出力パルスを検出した時点で第1モータ521を停止し、その位置を第1モータ521の原点位置に設定する。すなわち、第1モータ521によって動作される入口ナット530および入口バルブ部材614が、図32,33に示す位置にある状態を原点位置とする。
一方、各モータ521,522がCW方向に回転されている場合にも、ネジ軸529と計量ナット540の回転方向が同方向でかつ同速度に回転するため、計量ナット540は上下方向に移動せず、同じ位置に停止している。
駆動制御装置は、第1モータ521のZ相が検出されて第1モータ521が停止されるのと同時に、第2モータ522をCCW方向に回転駆動する。計量ナット540は、ネジ軸529が停止されている状態で、第2モータ522によってCCW方向に回転されると、図34,35に示すように、下方に移動する。そして、計量ナット540と一体に移動する計量ナット押さえ部材543がニードル押し部材561に当接すると、ニードル押し部材561はコイルバネ527で付勢されて下方のストロークエンドの位置に達していてそれ以上下方に移動できないため、前記コイルバネ527の付勢力に抗してネジ軸529が上方に移動する。すなわち、ネジ軸529はブッシュ563に対して上方に移動する。
ネジ軸529が上方に移動すると、ネジ軸529に対して回転していない入口ナット530もネジ軸529と共に上方に移動し、センサ頭535が近接センサ536に近接する。
この際、ニードル押し部材561は計量ナット540と一体で移動する計量ナット押さえ部材543に押されているため、ネジ軸529が上方に移動してもニードル633は吐出口642に当接した状態のままに維持される。
センサ頭535が近接して近接センサ536から検出信号が出力されると、駆動制御装置は、第2モータ522をCW方向に回転駆動する。すると、図36,37に示すように、計量ナット540がCW方向に回転し、ネジ軸529は下方に移動する。同時に、センサ頭535が近接センサ536から離れるため、近接センサ536からの検出信号もオフ信号となる。
この近接センサ536の出力がオフとなった後、第2モータ522からその出力軸1回転につき1パルス出力されるZ相(C相)の信号を検出し、出力パルスを検出した時点で第2モータ522を停止し、その位置を第2モータ522の原点位置に設定する。
なお、第2モータ522を原点位置に設定する間も、コイルバネ527で付勢されたネジ軸529またはこのネジ軸529に螺合されている計量ナット540と一体のニードル押し部材561のいずれかが、前記ニードル押し部材561に当接して付勢しているので、ニードル633は吐出口642を塞いだ状態に維持される。
[原点状態(初期状態)]
以上の処理により、各モータ521,522の原点が設定され、液体吐出装置500は図36,37(図38,39も同じ)に示す原点状態に設定される。また、その後の動作は、各モータ521,522に入力する駆動パルス数によって制御することになる。
なお、運転開始前即ち液体吐出装置500の停止状態(原点状態)においては、図39に示すように、ニードル633が吐出口642の開口部分に当接して吐出口642を閉鎖する状態に設定されている。また、本実施形態では、原点状態において、計量ナット540とともに移動する計量プランジャ部材624は下方ストロークエンドの位置にあるが、この位置においてバルブシート640のテーパ孔部641から僅かに離れた位置となるように、計量プランジャロッド623やニードル633の長さ寸法などが設定されている。
さらに、原点状態において、入口ナット530とともに上下動する入口バルブ部材614は、その先端がバルブシート640のテーパ孔部641から所定距離離れた位置となるように入口弁ロッド613や入口バルブ部材614の長さ寸法などが設定されている。
[吸入(計量)工程]
次に、駆動制御装置は、第1モータ521を停止したまま、第2モータ522のみをCW方向に、予め設定された吐出設定パルス数分だけ回転駆動する。
すると、第2モータ522の回転駆動に伴い、図40,41に示すように、計量ナット540が上方に所定のストローク量だけ移動する。その結果、計量ナット受板542、計量ロッド572、計量押し部材582、計量ガイド部材620、計量プランジャロッド623、計量プランジャ部材624も上方に移動し、計量プランジャ部材624の先端が吐出設定パルス数に応じた位置に移動する。
[第1バルブ切替工程]
次に、駆動制御装置は、第2モータ522を停止し、同時に第1モータ521を切替設定パルス数分だけCW方向に回転駆動する。
すると、図42,43に示すように、入口ナット530および計量ナット540は共に下方に移動する。入口ナット530が下方に移動すると、入口ナット受板531、入口ロッド571、入口押し部材581、入口バネ受け部材610、入口弁ロッド613、入口バルブ部材614も下方に移動する。
そして、入口バルブ部材614がバルブシート640のテーパ孔部641に当接することで、液体供給部(入口バルブ)が閉じられる。
また、入口バルブ部材614がテーパ孔部641に当接した状態でさらに第1モータ521がCW方向に回転されると、入口バルブ部材614がテーパ孔部641に当接していることで、入口ナット530はそれ以上下方に移動できないため、ネジ軸529がコイルバネ527の付勢力に抗して上方に移動する。ネジ軸529が上方に移動すると、戻しバネ565の付勢力でニードル押し部材561、ニードルロッド630、ニードル633も上方に移動し、ニードル633で塞がれていた吐出口642が開口される。すなわち、出口バルブが開かれ、吐出口642が開口される。なお、ニードル633による吐出口642の開度は、ネジ軸529の移動量つまり第1モータ521のCW方向の切替設定パルス数によって設定される。
従って、入口バルブが開かれ、かつ出口バルブが閉じられた状態から、入口バルブが閉じられ、かつ出口バルブが開かれた状態に切り替えられるため、バルブの切替工程が実行される。また、バルブの切替は、第1モータ521の回転駆動によって入口バルブ部材614をバルブシート640に当接させた後、さらに第1モータ521を回転駆動してネジ軸529を移動することで機械的に行われるので、一方のバルブは必ず閉じられた状態にあり、容器601内と吐出口642とが直接連通されることはない。
また、計量ナット540は、第1モータ521のCW方向の回転に伴い下方に移動しようとするが、前述の通り、入口バルブ部材614がテーパ孔部641に当接した後は、ネジ軸529が上方に移動し、計量ナット540の下方への移動が打ち消されるので、同じ高さに維持され、計量プランジャ部材624の位置も変化しない。
すなわち、計量プランジャ部材624は、図43に示すバルブ切替工程終了時には、吸入工程完了時の位置(図41の位置)から、入口バルブ部材614がテーパ孔部641に当接する位置まで移動するストローク分だけ下方に移動している。
[吐出工程]
次に、制御装置は、第1モータ521を停止し、同時に第2モータ522をCCW方向に吐出設定パルス数(前記吸入工程における吐出設定パルス数と同じパルス数)だけ回転駆動する。すると、計量ナット540は、吐出設定パルス数に応じて下方に移動し、図45に示すように、計量プランジャ部材624も吐出口642側に移動する。
この際、入口バルブは閉じられ、出口バルブが開かれているので、計量プランジャ部材624の移動に伴い、液体が吐出口642を介してノズル643から吐出される。
本実施形態では、吐出量は、計量プランジャ部材624の移動量によって設定され、この移動量は、第2モータ522を駆動する際の吐出設定パルス数に基づいて決められる。つまり、本実施形態では、吐出工程終了時の計量プランジャ部材624の移動終了位置は固定し、計量プランジャ部材624の移動開始位置を前記吐出設定パルス数で調整することで、吐出工程時の計量プランジャ部材624の移動量つまりは吐出量を調整している。従って、吸入(計量)工程において第2モータ522を駆動するパルス数を調整するだけで吐出量を自由に調整できるため、吐出液量の計量が行われることになる。
また、図44に示すように、吐出工程の完了時には、計量ナット540および計量ナット押さえ部材543は、下方に移動してニードル押し部材561に当接する位置まで移動するため、吐出完了時には、ニードル633も吐出口642に当接して吐出口642を閉じることになる。
[第2バルブ切替工程]
次に、駆動制御装置は、第2モータ522を停止し、同時に第1モータ521をCCW方向に切替設定パルス数(前記バルブ切替工程における切替設定パルス数と同じ)だけ回転駆動する。
すると、入口ナット530はネジ軸529に対して上方に移動する。但し、ネジ軸529はコイルバネ527で下方に付勢されているので、ネジ軸529がブッシュ563に当接するまではネジ軸529が相対的に下方に移動する。このネジ軸529が、ニードル押し部材561のブッシュ563に当接するまでは、入口バルブ部材614はテーパ孔部641に当接したままである。
そして、ネジ軸529がブッシュ563に当接して下方に移動できない状態になると、入口ナット530および入口バルブ部材614が上方に移動して入口バルブが開かれる。
また、計量ナット540は、第1モータ521がCCW方向に回転されるのに伴い上方に移動するが、ネジ軸529を介してコイルバネ527で下方に付勢されているので、ネジ軸529がブッシュ563に当接するまではネジ軸529が相対的に下方に移動し、計量ナット540は計量ナット押さえ部材543がニードル押し部材561に当接した状態に維持される。
そして、ネジ軸529がブッシュ563に当接して下方に移動できない状態になった後も第1モータ521の回転が続いていれば、計量ナット540は上方に移動する。
そして、原点状態から第1モータ521はCW方向およびCCW方向にそれぞれ同じ切替設定パルス数だけ駆動され、第2モータ522もCW方向およびCCW方向にそれぞれ同じ吐出設定パルス数だけ駆動されるため、図46,47に示すように、各モータ521,522やナット530,540等の各部材は原点状態(図38,39の状態)に復帰することになる。
以上の工程を繰り返すことで、所定量の液体が順次吐出されることになる。また、各液体吐出工程において、吐出設定パルス数を調整することで、液体の1回毎の吐出量を調整することができる。さらに、各モータ521,522に入力される駆動パルスの周波数等を調整することで入口バルブ部材614、計量プランジャ部材624、ニードル633の駆動スピードが制御され、液体吐出のサイクルタイムを調整することができる。
このような第3実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)2台のモータ521,522、ボールねじ(ネジ軸529および各ナット530,540)およびコイルバネ527、戻しバネ565等を利用して入口バルブ部材614、計量プランジャ部材624、ニードル633の3つの部材を駆動しているので、例えば、3台のモータを用いて各部材を駆動する場合に比べて、液体吐出装置500を小型、軽量化することができる。
従って、各種製品の生産ラインにおいて、接着剤や各種ペースト等の吐出に本実施形態の液体吐出装置500を利用する際にも、ロボットのアームに取り付けて、高速、高加速度で移動させることができ、生産ラインのタクトタイムの短縮を実現でき、生産性向上に寄与することができる。
(2)モータ521,522を利用して入口バルブ部材614、計量プランジャ部材624、ニードル633等を駆動しているので、エアシリンダ駆動に比べて高速に液体吐出動作を実現できる。さらに、モータ521,522は、エアシリンダ駆動に比べて発生力が大きいため、ノズルを細くして抵抗が増えても液体を飛ばして吐出することができる。このため、例えば、0.01マイクロリットルの水でもきれいに飛ばすことができ、安定した動作を実現できる。
その上、吐出工程は、ニードル633が吐出口642を塞ぐことで終了するため、吐出液の液切れを良くでき、この点でも液をきれいに飛ばすことができ、吐出量の精度を向上できかつ安定した吐出動作を実現できる。
(3)吐出液の液量は、各モータ521,522を駆動する駆動パルス数で容易にかつ正確に調整できる。このため、吐出動作中であっても1回の吐出動作毎の吐出量を自動的に調整することができる。従って、例えば、基板上に複数の電子部品を取り付ける工程において、各電子部品の取付場所毎に異なる液量の接着剤を塗布するために、基板上に吐出する液体の量を変更する場合や、複数の製品が混在して送られる生産ラインにおいて、製品毎に液体の吐出量を変更しなければならない場合でも、容易に対応でき、使い勝手のよい液体吐出装置500を提供できる。
(4)また、各モータ521,522を駆動する際に、駆動パルス数のみで制御し、センサ類を用いて駆動制御していないので、センサ検出時の誤差が駆動精度に影響することを防止でき、精度の高い駆動制御が可能となる。
(5)さらに、各モータ521,522の原点を設定する際に、1つの近接センサ536のみで原点設定できるように制御したため、センサ部品数を少なくでき、コストも低減できる。
(6)本実施形態では、計量プランジャ部材624のストロークのみで液体の吐出量が設定されるため、外気温などによって容器601等が膨張しても吐出量の精度はその影響を受けず、極微量であっても精度の高い液量を吐出できる。
(7)本実施形態では、磁石566、621や戻しバネ565,611等を設けているので、容器601および継ぎ手515を取り外せば、入口バネ受け部材610、入口弁ロッド613、入口バルブ部材614を簡単に取り外すことができ、さらに、計量ガイド部材620、計量プランジャロッド623、計量プランジャ部材624を簡単に取り外すことができ、さらに、ニードルロッド630、ニードル633を簡単に取り外すことができる。このため、入口バルブ部材614、計量プランジャ部材624、ニードル633を取り外して洗浄することも容易に行え、メンテナンス作業を簡単にかつ効率的に行うことができる。
(8)ペーストのように高粘度の液体では、ポンプ部と吐出口642が離れていると液体の吐出に遅れが生じるが、本実施形態によれば、液体を吐出するニードル633等を有するポンプ部と、吐出口642が極めて近いので、液体の吐出の遅れがない。
また、沸点が低く気化しやすいアルコール等の溶剤は、ポンプ内への吸入時あるいはチェック弁通過時等、流れが複雑になる時に泡が発生しやすく、この泡が溜まってしまい液体が吐出されない場合がある。しかし、本実施形態によればポンプ部と吐出口642が極めて近く、液体の流れも複雑でないので、泡が発生することもなく、液体を正常に吐出できる。
(9)入口バルブ部材614をニードル633の外側かつ同心円状に設けたので、液体吸入路より入口バルブ部材614内に液体を吸入する際の吸入面積を広くすることができ、液体の吸入時間、つまりは作業時間を短くできる。
(10)高粘度の液体を高速で吐出するには、液体を高圧で押し出す必要があるが、駆動源としてモータ521,522の機械的な駆動力を用いているので、エアシリンダを駆動源とした場合に比べて、駆動力が高くなり、液体を高速で吐出できる。
また、液体を基板等の被付着物より離れた上方から吐出できるので、液体吐出装置500の外部に赤外線等のセンサを設けることにより、吐出が行われたかを確認できる。
液体吐出装置500には、チェック弁を設けていないので、液体を加圧して送ることができる。従って、粘性の高い液体であっても液体吐出装置500内への供給が容易である。
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲の変形は本発明に含まれるものである。
例えば、入口バルブ部材313、計量プランジャ部材323、ニードル333の形状等は、前記第1〜3実施形態のものに限定されず他の形状等でもよく、要するに、ニードル333、計量プランジャ部材323、入口バルブ部材313の順に内側から外側に同心円状に配置されていればよい。
前記第1、2実施形態では、図6A、図7Aに示す状態を液体吐出装置1の停止状態、つまり原点状態としていたが、吐出する液体の種類等によっては、図8A、図9Aに示す状態を原点状態としてもよい。 同様に、前記第3実施形態では、図38,39に示す状態を液体吐出装置500の停止状態、つまり原点状態としていたが、吐出する液体の種類等によっては、第42,43に示す状態を原点状態としてもよい。

これらの場合、液体吐出装置1の駆動と同時に液体を吐出できるという効果がある。この基準状態の選択は、制御装置で制御できるようにすれば、種々の液体に対応できる。
その他、ポンプホルダ2、駆動部台3、容器4の形状等は前記各実施形態の形状等に限定されるものではなく、他の形状等でもよい。
前記各実施形態では、容器4,601を設けていたが、容器4,601を設けずに、入口バルブ部材313,614部分に外部のタンクに連通するパイプ等を設けて、入口バルブ部分に直接液体を供給するように構成してもよい。
前記第1,2実施形態では、圧電素子支持板12と、圧電素子支持板12とは別部材の駆動アーム部材15A,15Bとで圧電素子支持部材を構成していたが、これらを一体で製造したものを圧電素子支持部材としてもよい。
さらに、前記第1,2実施形態では、基端部122A,122Bおよび変位拡大部間に寸法調整手段を設けていたが、圧電素子支持板12を精度良く加工することで、寸法調整手段を無くしても良い。また、寸法調整手段としては、前記実施形態の構成に限らず、長さ寸法を調整できるものであればよい。
前記第1,2実施形態では、圧電素子14A,14Bに印加する第1設定値の電圧は「0」としていたが、所定の値の電圧を印加するようにしてもよい。要するに、第1設定値を印加した状態から第2設定値を印加した状態間で圧電素子14A,14Bの長さ寸法が変化するように各電圧値を設定すればよい。
前記第2実施形態では、第2ヒンジ部125にひずみゲージ101A〜104Bを貼り付けていたが、他のヒンジ部123,126,128に貼り付けてもよく、要するに圧電素子14A,14Bの伸縮に応じて変形する部分に設ければよい。但し、最も変形量が大きく、かつ、ひずみゲージ101A〜104Bを貼り付けるスペースを確保しやすい第2ヒンジ部125に設けることが好ましい。
また、第2実施形態では、2つの第2ヒンジ部125にそれぞれひずみゲージ101A〜104Bを取り付けていたが、例えば、一方の第2ヒンジ部125のみにひずみゲージを取り付けて、計量プランジャ部材323の移動量のみ、あるいは入口バルブ部材313やニードル333の動作のみを検出してもよい。但し、両方の第2ヒンジ部125にひずみゲージ101A〜104Bを取り付けた方が液体吐出装置1Aを高精度に駆動制御できる点で好ましい。
なお、前記第1実施形態の液体吐出装置1においても、ひずみゲージ101A〜104Bを設けて制御してもよい。但し、圧電素子14A,14Bの動作(変位量)は、同じ種類の液体を吐出する場合のように、液体吐出動作時に計量プランジャ部材323等に加わる力が殆ど変化しなければ、駆動電圧で精度良く制御できるので、第1実施形態のように、ひずみゲージ101A〜104Bを設けなくても精度の高い液体吐出を行うことは十分に可能である。
第2実施形態では、計量工程の完了時の計量プランジャ部材323の位置を、前記ひずみゲージ101A〜104Bを用いて検出し、次の計量工程時に圧電素子14A,14Bに加える電圧値を制御していたが、ひずみゲージ101A〜104Bの出力をリアルタイムに処理して圧電素子14A,14Bに加える電圧値を制御してもよい。例えば、計量プランジャ部材323の移動を開始した時点から第2ヒンジ部125の曲げひずみ量をリアルタイムで検出し、その曲げひずみ量が所定量になった時点、つまり計量プランジャ部材323が所定量移動した時点で圧電素子14A,14Bの駆動を停止することで、吐出量を調整してもよい。
前記第3実施形態では、1つの近接センサ536のみで2つのモータ521,522の原点設定を行っていたが、2つのセンサを設けて、各モータ521,522毎の原点位置、つまり入口ナット530、計量ナット540の原点位置をそれぞれ検出することで原点設定してもよい。このように2つのセンサを設けた場合には、図34に示すように、計量ナット押さえ部材543をニードル押し部材561に当接してネジ軸529を上方に移動させることで、第2モータ522の原点位置を調整する必要がなくなるため、計量ナット押さえ部材543がニードル押し部材561に当接する位置を原点位置に設定する必要も無くなる。
本発明の液体吐出装置1,1A,500は、圧電素子14A,14Bや各モータ521,522の駆動を制御することで、例えば、はんだ等の液体を部品の形状などに合わせて吐出して短い線書きに使用することもできる。特に、計量プランジャ部材323,624の移動量をひずみゲージ101A〜104Bなどを用いてリアルタイムに検出していれば、確実にかつ精度よく液体を線書きすることができる。
また、本発明の液体吐出装置1,1A,500は、電子部品の製造装置に組み込んで利用してもよい。すなわち、電子部品の製造装置は、前述の液体吐出装置1,1A,500と、この液体吐出装置1の容器4,601内に液体を供給する液体供給手段と、前記液体吐出装置1,1A,500の駆動手段を制御する制御装置とを備えて構成され、前記液体供給手段から供給される液体を前記液体吐出装置1,1A,500を介してノズル43,643から吐出して電子部品を製造するものとすればよい。
このような電子部品の製造装置では、極微量の液体を精度良く移送できる前述の液体吐出装置1,1A,500を用いているので、前記ノズル43、643から極微量の液体を高精度に吐出できる。
本発明は、微量の液体を高速に吐出でき、吐出量を自動的に調整でき、構造も簡易にできて製造コストを抑えることができ、容易に小型化でき、半導体製造や薬液分注などの分野で用いられる液体吐出装置に利用できる。

Claims (14)

  1. 内部に吐出用の液体が収容される液体収容空間およびこの液体収容空間に連通された吐出口が形成された本体と、
    前記本体の液体収容空間内に配置されて前記吐出口を開閉する吐出口開閉部材と、
    前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出口開閉部材の外側に同心円状に配置されて液体を吐出する吐出用部材と、
    前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出用部材の外側に同心円状に配置されて液体収容空間から吐出口に連通する液体供給部を開閉する供給部開閉部材と、
    前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材をそれぞれ所定動作で駆動させる変位量設定可能な駆動機構とを備え、
    前記駆動機構は、
    前記供給部開閉部材を吐出口に近づく第1方向および吐出口から離れる第2方向に進退移動させる供給部開閉用駆動手段と、
    前記吐出用部材を前記第1方向および第2方向に進退移動させる吐出用駆動手段と、
    前記吐出口開閉部材を前記第1方向に付勢する付勢手段とを備え、
    前記供給部開閉部材は、前記供給部開閉用駆動手段によって前記第1方向に移動されると、本体に当接されて前記液体供給部を閉塞し、前記供給部開閉用駆動手段によって前記第2方向に移動されると、その移動に伴って吐出口から離れる方向に移動されると、本体から離れて前記液体供給部を開放し、
    前記吐出用部材は、前記吐出用駆動手段によって前記第1方向に移動されると、その移動に伴って吐出口に近づく方向に移動されて吐出口から液体を吐出し、前記吐出用駆動手段によって前記第2方向に移動されると、液体供給部から液体を吸入し、
    前記吐出口開閉部材は、前記供給部開閉部材が本体から離れていて前記液体供給部が開放されている状態では、前記付勢手段によって吐出口側に付勢されて吐出口に当接して吐出口を閉塞し、前記供給部開閉用駆動手段によって供給部開閉部材が前記第1方向に移動して本体に当接した後、さらに供給部開閉用駆動手段によって前記第1方向に移動された場合には、前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動されて吐出口を開放することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 内部に吐出用の液体が収容される液体収容空間およびこの液体収容空間に連通された吐出口が形成された本体と、
    前記本体の液体収容空間内に配置されて前記吐出口を開閉する吐出口開閉部材と、
    前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出口開閉部材の外側に同心円状に配置されて液体を吐出する吐出用部材と、
    前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出用部材の外側に同心円状に配置されて液体収容空間から吐出口に連通する液体供給部を開閉する供給部開閉部材と、
    前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材をそれぞれ所定動作で駆動させる駆動機構とを備え、
    前記駆動機構は、第1圧電素子および第2圧電素子と、各圧電素子が取り付けられた圧電素子支持部材と、前記圧電素子支持部材を本体に対して吐出口側に付勢する付勢手段と、各圧電素子を個別に駆動可能な駆動制御手段とを備え、
    前記圧電素子支持部材は、各圧電素子の一端側が固定された第1基端部および第2基端部と、各圧電素子の他端側が固定された第1駆動部および第2駆動部と、前記圧電素子の伸縮駆動に連動して前記各駆動部が変位すると、その変位を拡大して出力する第1変位拡大部および第2変位拡大部とを備え、
    前記供給部開閉部材は、前記第1圧電素子の伸長に伴い、前記第1駆動部および第1変位拡大部を介して吐出口に近づく方向に移動されて本体に当接して前記液体供給部を閉塞し、第1圧電素子の縮小に伴い、前記第1駆動部および第1変位拡大部を介して吐出口から離れる方向に移動されて本体から離れて前記液体供給部を開放し、
    前記吐出用部材は、前記第2圧電素子の伸長に伴い、前記第2駆動部および第2変位拡大部を介して吐出口に近づく方向に移動されて吐出口から液体を吐出し、第2圧電素子の縮小に伴い、前記第2駆動部および第2変位拡大部を介して吐出口から離れる方向に移動されて液体供給部から液体を吸入し、
    前記吐出口開閉部材は、前記第1圧電素子が縮小されている状態では、前記付勢手段によって吐出口側に付勢される圧電素子支持部材を介して吐出口に近づく方向に移動されて吐出口に当接して吐出口を閉塞し、前記第1圧電素子が伸長して供給部開閉部材が本体に当接後さらに第1圧電素子が伸長することで前記圧電素子支持部材が前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動されることで吐出口から離れて吐出口を開放することを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項2に記載の液体吐出装置において、
    前記圧電素子支持部材は、一体成形された圧電素子支持板と、圧電素子支持板に取り付けられた駆動アーム部材とで構成され、
    前記圧電素子支持板は、各圧電素子間に設けられたベース部と、このベース部の一端側から連続して形成された前記第1基端部および第2基端部と、前記ベース部の他端側から変形可能な第1ヒンジ部を介して連続して形成された前記第1駆動部および第2駆動部と、前記各基端部に対して変形可能な第2ヒンジ部および前記各駆動部に対して変形可能な第3ヒンジ部を介して連続して形成された前記第1変位伝達部および第2変位伝達部とを備え、前記各圧電素子が初期状態から伸長すると、前記各駆動部は第1ヒンジ部が変形し、第3ヒンジ部側が圧電素子の伸長方向に移動するように傾斜し、この各駆動部の傾斜に伴い、各変位拡大部は、第3ヒンジ部側が各駆動部の傾斜によって圧電素子の伸長方向に移動し、その移動に伴い第2ヒンジ部が変形することで傾斜するように構成され、
    前記駆動アーム部材は、前記各変位伝達部に固定された固定部と、この固定部から延長された駆動アーム部とを備え、前記変位伝達部が傾斜した際に、前記圧電素子の伸長量に比べて駆動アーム部先端の移動量が大きくなるように構成され、
    この駆動アーム部材および前記各変位伝達部によって前記各変位拡大部が構成されていることを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置において、
    前記各ヒンジ部の少なくとも一つのヒンジ部には、ひずみゲージが取り付けられていることを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項4に記載の液体吐出装置において、
    前記ひずみゲージは、前記第2ヒンジ部の両面にそれぞれ2枚ずつ計4枚貼り付けられ、これらの4枚のひずみゲージはブリッジ状に接続されていることを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項2から請求項5のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記本体および供給部開閉部材間に設けられ、供給部開閉部材を本体に対して圧電素子支持部材側に付勢する第2の付勢手段と、
    供給部開閉部材および前記吐出用部材間に設けられ、吐出用部材を供給部開閉部材に対して圧電素子支持部材側に付勢する第3の付勢手段と、
    吐出用部材および前記吐出口開閉部材間に設けられ、吐出口開閉部材を吐出用部材に対して圧電素子支持部材側に付勢する第4の付勢手段とを備え、
    第2〜4の付勢手段の付勢力は、徐々に小さく設定され、前記圧電素子支持部材を本体に対して吐出口側に付勢する付勢手段の付勢力は、第2の付勢手段の付勢力よりも大きくされていることを特徴とする液体吐出装置。
  7. 請求項2から請求項6のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記駆動制御部は、
    前記第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第1設定値から第1圧電素子用第2設定値まで変更可能であり、かつ、前記第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第1設定値から第2圧電素子用第2設定値まで変更可能であるとともに、
    前記各圧電素子に第1設定値の電圧を印加し、前記付勢手段によって吐出口開閉部材を吐出口側に付勢して吐出口が閉じられた初期状態と、
    第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第1設定値に維持するとともに、第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第1設定値からこの第1設定値よりも大きく第2圧電素子用第2設定値よりも小さい第2圧電素子用第3設定値まで変化させて第2圧電素子を所定量伸長することで吐出用部材を吐出口側の所定の位置まで移動し、吐出用部材および本体間の計量空間の容積を設定して前記空間部分の液体を計量する計量工程と、
    第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第3設定値に維持するとともに、第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第1設定値から第1圧電素子用第2設定値まで変化させて第1圧電素子を所定量伸長することで、供給部開閉部材を本体に当接させて前記液体供給部を閉塞し、さらに本体に当接された供給部開閉部材を介して圧電素子支持部材を前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動し、その移動に伴い吐出口開閉部材を吐出口から離れる方向に移動して吐出口を開くバルブ切替工程と、
    前記第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第2設定値に維持するとともに、前記第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第3設定値から第2圧電素子用第2設定値まで変化させて第2圧電素子をさらに所定量伸長することで吐出用部材を吐出口側に移動して吐出用部材および本体間の計量空間の容積を減少させて計量空間内の液体を吐出口から吐出させる吐出工程と、
    第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第2設定値に維持するとともに、前記第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第2設定値から第1圧電素子用第1設定値まで変化させて第1圧電素子を元の長さまで縮小し、供給部開閉部材を本体から離して前記液体供給部を開く入口弁開放工程と、
    第1圧電素子に加える電圧値を第1圧電素子用第1設定値に維持するとともに、前記第2圧電素子に加える電圧値を第2圧電素子用第2設定値から第2圧電素子用第1設定値まで変化させて第2圧電素子を元の長さまで縮小し、吐出用部材を本体から離して初期状態に戻す原点復帰工程と、
    を実行することを特徴とする液体吐出装置。
  8. 請求項2から請求項7のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記駆動制御部は、各圧電素子に加える電流値を制御することで前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材の駆動スピードを制御可能に構成されていることを特徴とする液体吐出装置。
  9. 請求項2から請求項8のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記本体は、圧電素子支持部材が収納された駆動機構収納部と、この駆動機構収納部に対して着脱可能に取り付けられた容器部とを備え、
    前記容器部には前記吐出口が形成されていることを特徴とする液体吐出装置。
  10. 内部に吐出用の液体が収容される液体収容空間およびこの液体収容空間に連通された吐出口が形成された本体と、
    前記本体の液体収容空間内に配置されて前記吐出口を開閉する吐出口開閉部材と、
    前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出口開閉部材の外側に同心円状に配置されて液体を吐出する吐出用部材と、
    前記本体の液体収容空間内に配置されかつ吐出用部材の外側に同心円状に配置されて液体収容空間から吐出口に連通する液体供給部を開閉する供給部開閉部材と、
    前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材をそれぞれ所定動作で駆動させる駆動機構とを備え、
    前記駆動機構は、第1モータおよび第2モータと、第1モータで回転駆動されるネジ軸と、ネジ軸に螺合された第1ナット部材および第2ナット部材と、前記第2モータで回転駆動されかつ前記第2ナット部材に対して第2モータの回転を伝達可能に螺合された伝達用歯車と、ネジ軸を吐出口側に付勢する付勢手段と、各モータを個別に駆動可能な駆動制御手段とを備え、
    前記ネジ軸は、一端側が前記第1モータの回転軸と一体的に回転可能かつ軸方向にスライド移動可能に連結され、他端側が前記吐出口開閉部材に連結され、
    前記第1ナット部材は、前記供給部開閉部材に連結され、
    前記第2ナット部材は、前記吐出用部材に連結され、
    前記供給部開閉部材は、前記第1モータの回転駆動に伴い、前記第1ナット部材が吐出口に近づく方向に移動されると、その移動に伴って吐出口に近づく方向に移動されて本体に当接して前記液体供給部を閉塞し、前記第1モータの回転駆動に伴い、第1ナット部材が吐出口から離れる方向に移動されると、その移動に伴って吐出口から離れる方向に移動されて本体から離れて前記液体供給部を開放し、
    前記吐出用部材は、前記第2モータの回転駆動に伴い、前記第2ナット部材が吐出口に近づく方向に移動されると、その移動に伴って吐出口に近づく方向に移動されて吐出口から液体を吐出し、前記第2モータの回転駆動に伴い、第2ナット部材が吐出口から離れる方向に移動されて液体供給部から液体を吸入し、
    前記吐出口開閉部材は、前記供給部開閉部材が本体から離れていて前記液体供給部が開放されている状態では、前記付勢手段およびネジ軸を介して吐出口側に付勢されて吐出口に当接して吐出口を閉塞し、前記第1モータの回転駆動に伴い、供給部開閉部材が本体に当接後さらに第1モータが回転された場合には、前記ネジ軸が前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動されることで吐出口から離れて吐出口を開放することを特徴とする液体吐出装置。
  11. 請求項10に記載の液体吐出装置において、
    前記第2モータの回転軸には、この回転軸と同軸上でかつ回転軸と一体に回転するスプライン軸が接続され、
    前記伝達用歯車は、前記スプライン軸に沿って移動可能にかつスプライン軸と一体に回転可能とされたモータギヤと、このモータギヤおよび前記第2ナット部材の外周面に形成された歯車に螺合された中間歯車とを備えて構成されていることを特徴とする液体吐出装置。
  12. 請求項10または請求項11のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記駆動制御手段は、
    前記供給部開閉部材は本体から離れて配置されて前記液体供給部が開放され、前記吐出用部材は吐出口側に近づく方向のストロークエンドの位置に配置され、前記吐出口開閉部材は前記付勢手段によって吐出口側に付勢して吐出口が閉じられた位置に配置された初期状態と、
    前記初期状態から第2モータを所定量回転駆動して第2ナット部材に連結された吐出用部材を吐出口から離れる方向に所定距離移動し、供給部開閉部材内の前記吐出用部材が移動して形成された空間に液体を吸入する吸入工程と、
    前記第1モータを所定量回転駆動して第1ナット部材に連結された供給部開閉部材を本体に当接させて前記液体供給部を閉塞し、さらに本体に当接された供給部開閉部材を介してネジ軸を前記付勢手段の付勢力に抗して吐出口から離れる方向に移動し、その移動に伴い吐出口開閉部材を吐出口から離れる方向に移動して吐出口を開く第1バルブ切替工程と、
    前記第2モータを所定量回転駆動して第2ナット部材に連結された吐出用部材を吐出口側に移動して供給部開閉部材内の空間の容積を減少させて空間内の液体を吐出口から吐出させる吐出工程と、
    前記第1モータを所定量回転駆動して第1ナット部材に連結された供給部開閉部材を本体から離して前記液体供給部を開くとともに、前記吐出用部材で吐出口を閉じる第2バルブ切替工程と、
    を実行することを特徴とする液体吐出装置。
  13. 請求項12に記載の液体吐出装置において、
    前記初期状態においては、前記吐出口開閉部材は前記第2ナット部材によって押されて吐出口が閉じられた位置に配置され、
    前記吐出工程の完了時においては、前記吐出口開閉部材は前記第2ナット部材によって押されて吐出口が閉じられる位置に配置されていることを特徴とする液体吐出装置。
  14. 請求項10から請求項13のいずれかに記載の液体吐出装置において、

    前記駆動制御手段は、各モータの回転速度を制御することで前記吐出口開閉部材、吐出用部材および供給部開閉部材の駆動スピードを制御可能に構成されていることを特徴とする液体吐出装置。
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