JPWO2006064568A1 - 陰イオン交換体およびそれを用いた電子部品封止用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、吸湿性が少なくおよび/または耐熱性に優れ、且つ中性付近での陰イオン交換性に優れた陰イオン交換体を提供することであり、これを用いた電子部品用および電気部品用の樹脂組成物を提供するものである。また、この樹脂組成物を用いた電子部品、電気部品およびそれらを用いた製品を提供するものである。本発明は、下記式(1)で表されるハイドロタルサイト焼成物および/または下記式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を、金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理した陰イオン交換体である。M2+xM3+yOz(1)M2+1-xM3+x(OH-)2(An-)d・mH2O (2)式(1)および式(2)のM2+は2価金属であり、式(1)および式(2)のM3+は3価金属である。式(1)のx、y、zは0.1以上の正数であり、2x+3y=2zであり、そしてx>yであり、x/yの値が9以下である。式(2)のAn-はn価の陰イオンであり、Xは0.1以上0.33以下の正数であり、mは0または正数であり、dはX/nである。また本発明は、式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物の焼成物と2価金属酸化物とを含む陰イオン交換体であり、金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理した陰イオン交換体である。
Description
本発明は陰イオン交換性に優れるハイドロタルサイト化合物の焼成物に関するものである。また、該ハイドロタルサイト焼成物を用いた信頼性に優れた電子部品封止用樹脂組成物および当該組成物の硬化物に関するものである。
ハイドロタルサイトは陰イオン交換性を持ち、陰イオンである塩化物イオン等を吸着することは既に良く知られており、その機能を利用して医薬品、難燃剤、電子材料等幅広い分野に利用されている。
LSI、IC、ハイブリッドIC、トランジスタ、ダイオード、およびサイリスタやこれらのハイブリッド部品の多くは、エポキシ樹脂を用いて封止されている。このような電子部品封止材は、原材料中のイオン性不純物または外部より侵入する水分に起因する不良を抑止すると共に、難燃性、高密着性、耐クラック性および高体積抵抗率等の電気特性等、種々の特性が要求されている。
電子部品封止材として多用されているエポキシ樹脂は、主成分であるエポキシ化合物の他、エポキシ化合物硬化剤、硬化促進剤、無機充填物、難燃剤、顔料、およびシランカップリング剤等により構成されている。
更に、近年半導体の高集積化に伴い、ICチップ上のアルミニウム配線幅の縮小により、アルミニウムの腐食が早期に発生するようになった。この腐食は、主に、封止材として用いられているエポキシ樹脂中に浸入した水分により助長されるものである。また、配線幅の縮小により、使用中に発生する熱が多くなったため、該エポキシ樹脂に酸化アンチモン、臭素化エポキシ樹脂、および無機水酸化物等の難燃剤が多量に配合されるようになり、これらの難燃剤成分により、アルミニウム等配線の腐食が更に助長されるようになってきている。
電子部品封止材として多用されているエポキシ樹脂は、主成分であるエポキシ化合物の他、エポキシ化合物硬化剤、硬化促進剤、無機充填物、難燃剤、顔料、およびシランカップリング剤等により構成されている。
更に、近年半導体の高集積化に伴い、ICチップ上のアルミニウム配線幅の縮小により、アルミニウムの腐食が早期に発生するようになった。この腐食は、主に、封止材として用いられているエポキシ樹脂中に浸入した水分により助長されるものである。また、配線幅の縮小により、使用中に発生する熱が多くなったため、該エポキシ樹脂に酸化アンチモン、臭素化エポキシ樹脂、および無機水酸化物等の難燃剤が多量に配合されるようになり、これらの難燃剤成分により、アルミニウム等配線の腐食が更に助長されるようになってきている。
上記の腐食を防止するためエポキシ樹脂に対し耐湿信頼性を更に向上させることが要求されてきた。既に、この耐湿信頼性を高める要求に応えるために、問題となる不純物イオン、特にハロゲンイオンを捕捉する目的で無機陰イオン交換体であるハイドロタルサイト類をエポキシ樹脂等に配合することが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2、および特許文献3等参照)。
ハイドロタルサイト化合物は、下記式
M2+ aM3+ b(OH-)c(An-)d・mH2O
で表わされる層状化合物で(M2+は2価金属、M3+は3価金属、およびAn-はn価の陰イオンを表わし、a、b、c、d、およびmは正数である)、具体的にはMg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.3Al2(OH)12.6CO3・3.5H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O等の組成式で表わされるマグネシウムアルミニウムハイドロタルサイトが一般的である。この化合物は陰イオンとして水酸イオンおよび炭酸イオン等の陰イオンをすでに有しているため、陰イオン交換性能は充分とは言えない。
ハイドロタルサイト化合物は、下記式
M2+ aM3+ b(OH-)c(An-)d・mH2O
で表わされる層状化合物で(M2+は2価金属、M3+は3価金属、およびAn-はn価の陰イオンを表わし、a、b、c、d、およびmは正数である)、具体的にはMg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.3Al2(OH)12.6CO3・3.5H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O等の組成式で表わされるマグネシウムアルミニウムハイドロタルサイトが一般的である。この化合物は陰イオンとして水酸イオンおよび炭酸イオン等の陰イオンをすでに有しているため、陰イオン交換性能は充分とは言えない。
このハイドロタルサイト化合物を焼成することにより、構造内の陰イオンが脱離し、下記式
M2+ xM3+ yOz
で表わされる物質となる(M2+は2価金属、M3+は3価金属を表わし、x、y、およびzは正数である)。このハイドロタルサイト焼成物は、化合物内に陰イオンを含まないため、ハイドロタルサイト化合物に比べ陰イオン交換性能に優れる。このものは水を吸収して再び層状構造をとる。
M2+ xM3+ yOz
で表わされる物質となる(M2+は2価金属、M3+は3価金属を表わし、x、y、およびzは正数である)。このハイドロタルサイト焼成物は、化合物内に陰イオンを含まないため、ハイドロタルサイト化合物に比べ陰イオン交換性能に優れる。このものは水を吸収して再び層状構造をとる。
このハイドロタルサイト焼成物をエポキシ樹脂等に配合する提案もなされている(例えば特許文献4参照)。このものは陰イオン交換性能に優れ、電子部品の耐湿信頼性向上に有効であるものの、吸湿性が非常に高く、空気中において吸湿しやすいため、電子部品中で吸湿、および吸湿に伴なう体積増加がある。よって、はんだバスやリフロー装置処理等で高温にさらされた時等に、基板等の熱膨張係数の違いによって発生する熱応力や、吸湿水分が気化して発生する蒸気圧によって、素子、リードフレーム等のインサート品と封止用成形材料との間で剥離が発生し、パッケージクラック、チップ損傷等の原因になる恐れがある。
また、陰イオン交換体は一般的に周囲の環境が酸性側では陰イオンをよく吸着するが、中性付近あるいはアルカリ性側では陰イオンを吸着し難い。封止材に配合される添加剤によっては樹脂組成物のpHが中性付近になることがあり、陰イオン交換体の効果が十分に発揮できない場合がある。
この対策として、陰イオン交換体に固体酸である陽イオン交換体を混合して見かけのpHを下げ、イオン交換性を向上させて使用する方法が提案されている(例えば特許文献5参照)。しかし、固体酸を樹脂に添加した場合、樹脂の物性を損ねたりすることがある。また、陽イオン交換体には重金属を含むものが多く、最近では環境への配慮から陽イオン交換体を併用できない場合もある。
プリント配線板に用いるエポキシ樹脂に陽イオン交換体、陰イオン交換体、および両イオン交換体等の無機イオン交換体を配合したものが知られている(例えば特許文献6参照)。
アラミド繊維にエポキシ樹脂あるいはポリフェニレンオキサイド樹脂とイオン捕捉剤を含有させたプリント基板が知られている。このイオン捕捉剤は、イオン交換樹脂や無機イオン交換体が例示されていて、無機イオン交換体としては、アンチモン−ビスマス系のものやジルコニウム系のものが記載されている(例えば特許文献7参照)。
イオン捕捉剤を含有する絶縁ワニスが知られていて、この絶縁ワニスを用いて多層プリント配線板を作製している。このイオン捕捉剤としては、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ、活性白土、水和五酸化アンチモン、リン酸ジルコニウム、およびハイドロタルサイト等が例示されている(例えば特許文献8参照)。
多層配線板用の接着フィルムに無機イオン吸着体を配合しているものが知られている。この無機イオン吸着剤としては、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ、活性白土、水和五酸化アンチモン、リン酸ジルコニウム、およびハイドロタルサイト等が例示されている(例えば特許文献9参照)。
イオントラップ剤を含有させたエポキシ樹脂接着剤が知られている。このイオントラップ剤として、陰イオン交換体または陽イオン交換体が例示されている(例えば特許文献10参照)。
イオン捕捉剤と銀粉等を含有させた導電性エポキシ樹脂ペーストが知られている。このイオン捕捉剤としては、水和硝酸ビスマス、マグネシウムアルミニウムハイドロタルサイト、酸化アンチモン等が例示されている(例えば特許文献11参照)。
これらに記載のイオン交換体・イオン捕捉剤の中で、ハイドロタルサイトを用いることが記載されているものがあるが、これらはそのままのものまたは焼成体を用いている。
アラミド繊維にエポキシ樹脂あるいはポリフェニレンオキサイド樹脂とイオン捕捉剤を含有させたプリント基板が知られている。このイオン捕捉剤は、イオン交換樹脂や無機イオン交換体が例示されていて、無機イオン交換体としては、アンチモン−ビスマス系のものやジルコニウム系のものが記載されている(例えば特許文献7参照)。
イオン捕捉剤を含有する絶縁ワニスが知られていて、この絶縁ワニスを用いて多層プリント配線板を作製している。このイオン捕捉剤としては、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ、活性白土、水和五酸化アンチモン、リン酸ジルコニウム、およびハイドロタルサイト等が例示されている(例えば特許文献8参照)。
多層配線板用の接着フィルムに無機イオン吸着体を配合しているものが知られている。この無機イオン吸着剤としては、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ、活性白土、水和五酸化アンチモン、リン酸ジルコニウム、およびハイドロタルサイト等が例示されている(例えば特許文献9参照)。
イオントラップ剤を含有させたエポキシ樹脂接着剤が知られている。このイオントラップ剤として、陰イオン交換体または陽イオン交換体が例示されている(例えば特許文献10参照)。
イオン捕捉剤と銀粉等を含有させた導電性エポキシ樹脂ペーストが知られている。このイオン捕捉剤としては、水和硝酸ビスマス、マグネシウムアルミニウムハイドロタルサイト、酸化アンチモン等が例示されている(例えば特許文献11参照)。
これらに記載のイオン交換体・イオン捕捉剤の中で、ハイドロタルサイトを用いることが記載されているものがあるが、これらはそのままのものまたは焼成体を用いている。
本発明の目的は、吸湿性が少なくおよび/または耐熱性に優れ、且つ中性付近での陰イオン交換性に優れた陰イオン交換体を提供することであり、これを用いた電子部品用および電気部品用の樹脂組成物を提供することである。また、この樹脂組成物を用いた電子部品、電気部品およびそれらを用いた製品を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記式(1)で表されるハイドロタルサイト焼成物および/または下記式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を、金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理した陰イオン交換体により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
M2+ xM3+ yOz (1)
式(1)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、x、y、zは0.1以上の正数であり、2x+3y=2zであり、そしてx>yであり、x/yの値が9以下である。
M2+ 1-XM3+ X(OH-)2(An-)d・mH2O (2)
式(2)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオンのn価の陰イオンであり、Xは0.1以上0.33以下の正数であり、mは0または正数であり、dはX/nである。
上記記載の金属塩溶液および金属アルコキシド溶液の金属は、ケイ素、チタン、ジルコニウム、スズ、およびアルミニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種以上のものであり、これらで処理したことを特徴とする陰イオン交換体である。
本発明は、上記記載の陰イオン交換体に2価金属酸化物をさらに配合した陰イオン交換体である。
M2+ xM3+ yOz (1)
式(1)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、x、y、zは0.1以上の正数であり、2x+3y=2zであり、そしてx>yであり、x/yの値が9以下である。
M2+ 1-XM3+ X(OH-)2(An-)d・mH2O (2)
式(2)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオンのn価の陰イオンであり、Xは0.1以上0.33以下の正数であり、mは0または正数であり、dはX/nである。
上記記載の金属塩溶液および金属アルコキシド溶液の金属は、ケイ素、チタン、ジルコニウム、スズ、およびアルミニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種以上のものであり、これらで処理したことを特徴とする陰イオン交換体である。
本発明は、上記記載の陰イオン交換体に2価金属酸化物をさらに配合した陰イオン交換体である。
また本発明の一つの側面は、式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物の焼成物と2価金属酸化物とを含む陰イオン交換体である。当該陰イオン交換体に対し金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理した陰イオン交換体である。
M2+ 1-XM3+ X(OH-)2(An-)d・mH2O (2)
式(2)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオンのn価の陰イオンであり、Xは0.1以上0.33以下の正数であり、mは0または正数であり、dはX/nである。
上記記載の金属塩溶液および金属アルコキシド溶液の金属は、ケイ素、チタン、ジルコニウム、スズ、およびアルミニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種以上のものであり、これらで処理したことを特徴とする陰イオン交換体である。
M2+ 1-XM3+ X(OH-)2(An-)d・mH2O (2)
式(2)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオンのn価の陰イオンであり、Xは0.1以上0.33以下の正数であり、mは0または正数であり、dはX/nである。
上記記載の金属塩溶液および金属アルコキシド溶液の金属は、ケイ素、チタン、ジルコニウム、スズ、およびアルミニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種以上のものであり、これらで処理したことを特徴とする陰イオン交換体である。
本発明の他の一つの側面は、上記記載の陰イオン交換体を含有する電子部品封止用樹脂組成物であり、この時、無機陽イオン交換体を含有させてもよい。
本発明の他の一つの側面は、当該電子部品封止用樹脂組成物を硬化させてなる電子部品封止用樹脂である。
本発明の他の一つの側面は、当該電子部品封止用樹脂組成物により素子を封止してなる電子部品である。
本発明の他の一つの側面は、無機陽イオン交換体を含有することもある上記記載の陰イオン交換体を含有するワニス、接着剤、またはペーストである。
本発明のさらに他の一つの側面は、上記記載のワニス、接着剤、またはペーストを含有する製品である。
本発明の他の一つの側面は、当該電子部品封止用樹脂組成物を硬化させてなる電子部品封止用樹脂である。
本発明の他の一つの側面は、当該電子部品封止用樹脂組成物により素子を封止してなる電子部品である。
本発明の他の一つの側面は、無機陽イオン交換体を含有することもある上記記載の陰イオン交換体を含有するワニス、接着剤、またはペーストである。
本発明のさらに他の一つの側面は、上記記載のワニス、接着剤、またはペーストを含有する製品である。
図1の横軸は、温度℃を示す。
図1の左縦軸は、減少率を示す。
図1の右縦軸は、熱減量曲線aの微分曲線bにおける任意の値を示す。
図1のaは熱減量曲線を示し、bは熱減量曲線aの微分曲線である。
図2〜5の横軸は、X線回折のおける回折角度(2θ)である。
図2〜5の縦軸は、X線回折のおける回折強度の値である。
図1の左縦軸は、減少率を示す。
図1の右縦軸は、熱減量曲線aの微分曲線bにおける任意の値を示す。
図1のaは熱減量曲線を示し、bは熱減量曲線aの微分曲線である。
図2〜5の横軸は、X線回折のおける回折角度(2θ)である。
図2〜5の縦軸は、X線回折のおける回折強度の値である。
以下、本発明を詳細に説明する。
下記式(1)で表されるハイドロタルサイト焼成物および/または下記式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を、金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理する。「処理する」とは、湿式または乾式にて金属塩および/または金属アルコキシドを付与した後に焼成することなどである。
M2+ xM3+ yOz (1)
式(1)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、x、y、zは0.1以上の正数であり、2x+3y=2zであり、そしてx>yであり、x/yの値が9以下である。
M2+ 1-XM3+ X(OH-)2(An-)d・mH2O (2)
式(2)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオンのn価の陰イオンであり、Xは0.1以上0.33以下の正数であり、mは0または正数であり、dはX/nである。
式(1)で表されるハイドロタルサイト焼成物および/または式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物をハイドロタルサイト類化合物と称する。
下記式(1)で表されるハイドロタルサイト焼成物および/または下記式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を、金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理する。「処理する」とは、湿式または乾式にて金属塩および/または金属アルコキシドを付与した後に焼成することなどである。
M2+ xM3+ yOz (1)
式(1)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、x、y、zは0.1以上の正数であり、2x+3y=2zであり、そしてx>yであり、x/yの値が9以下である。
M2+ 1-XM3+ X(OH-)2(An-)d・mH2O (2)
式(2)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオンのn価の陰イオンであり、Xは0.1以上0.33以下の正数であり、mは0または正数であり、dはX/nである。
式(1)で表されるハイドロタルサイト焼成物および/または式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物をハイドロタルサイト類化合物と称する。
○ハイドロタルサイト類化合物
本発明で用いられるハイドロタルサイト焼成物は、上記式(1)で表わされるものである。
式(1)のM2+としては、マグネシウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等が挙げられ、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、およびコバルトが好ましく、マグネシウム、亜鉛が特に好ましい。
式(1)のM3+としては、アルミニウム、鉄、クロム、コバルト、インジウム等が挙げられ、アルミニウム、鉄、コバルトが好ましく、アルミニウムが特に好ましい。
式(1)のx/yの値は、9以下であり、好ましくは7以下であり、更に好ましくは6以下である。また、x/yの値は、2以上が好ましく、更に2.1以上が好ましく、特に好ましくは2.2以上である。
本発明で用いられるハイドロタルサイト焼成物は、上記式(1)で表わされるものである。
式(1)のM2+としては、マグネシウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等が挙げられ、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、およびコバルトが好ましく、マグネシウム、亜鉛が特に好ましい。
式(1)のM3+としては、アルミニウム、鉄、クロム、コバルト、インジウム等が挙げられ、アルミニウム、鉄、コバルトが好ましく、アルミニウムが特に好ましい。
式(1)のx/yの値は、9以下であり、好ましくは7以下であり、更に好ましくは6以下である。また、x/yの値は、2以上が好ましく、更に2.1以上が好ましく、特に好ましくは2.2以上である。
本発明で用いられるハイドロタルサイト焼成物は、上記式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を焼成することにより得ることができる。本発明に用いるハイドロタルサイト化合物は、式(2)で表されるものであれば特に限定はしない。
式(2)のM2+としては、マグネシウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等が挙げられ、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、およびコバルトが好ましく、マグネシウム、亜鉛が特に好ましい。
式(2)のM3+としては、アルミニウム、鉄、クロム、コバルト、インジウム等が挙げられ、アルミニウム、鉄、コバルトが好ましく、アルミニウムが特に好ましい。
式(2)のM2+としては、マグネシウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等が挙げられ、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、およびコバルトが好ましく、マグネシウム、亜鉛が特に好ましい。
式(2)のM3+としては、アルミニウム、鉄、クロム、コバルト、インジウム等が挙げられ、アルミニウム、鉄、コバルトが好ましく、アルミニウムが特に好ましい。
式(2)のXは、0.1以上0.33以下であり、Xが0.125以上が好ましく、0.143以上がより好ましく、更に好ましくは0.16以上であり、特に好ましくは0.2以上であり、0.32以下が好ましく、更に0.31以下が好ましい。
式(2)のAn-としては、OH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオン等のn価の陰イオンであり、焼成してここから除かれるものが好ましい。具体的には、式(2)のAn-は、OH-、NO3 -、CO3 2-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオンが好ましく、更に好ましくはOH-、NO3 -、またはCO3 2-であり、特に好ましくはCO3 2-である。
式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を焼成する温度は特に限定しないが、ハイドロタルサイト化合物中の陰イオンが除去できる温度である。なお、この焼成の温度は、例えば240〜1000℃であるが、式(2)のX値によって異なる。
焼成時間は、ハイドロタルサイト類の種類、焼成温度および焼成量により最適な時間を設定すればよい。例えば、焼成時間が24時間以下が好ましく、15時間以下がより好ましく、更に10時間以下が好ましく、0.5時間以上が好ましい。
焼成時間は、ハイドロタルサイト類の種類、焼成温度および焼成量により最適な時間を設定すればよい。例えば、焼成時間が24時間以下が好ましく、15時間以下がより好ましく、更に10時間以下が好ましく、0.5時間以上が好ましい。
式(2)のXが0.29以上のものにおいて、240℃以上700℃未満で焼成した焼成物は、中性付近における陰イオン交換性能が良くないため、2価金属酸化物と配合して用いる必要がある。当該焼成物の焼成温度は、330℃以上が好ましく、より好ましくは400℃以上であり、更に好ましくは430℃以上であり、特に500℃以上が好ましい。焼成温度が低いと陰イオンがハイドロタルサイト化合物から除去できないためイオン交換性が落ちる場合があり好ましくない。
式(2)のXが0.29以上のものにおいて、700℃以上1000℃以下で焼成した焼成物は、2価金属酸化物が生成してくることがある。この場合の焼成物には、2価金属酸化物を含有させなくても良い。当該焼成物は、中性付近における陰イオン交換性能が良く、2価金属酸化物と配合しなくても良く、配合した方が更に好ましい。当該焼成物の焼成温度は、900℃以下がより好ましく、更に好ましくは850℃以下である。焼成温度が高すぎると陰イオン交換体の分解が起こりイオン交換量が低下する場合があるため好ましくない。
式(2)のXが0.29未満のものにおいて、240℃以上1000℃以下で焼成した焼成物は、2価金属酸化物が生成してくることがある。この場合の焼成物には、2価金属酸化物を含有させなくても良い。当該焼成物は、中性付近における陰イオン交換性能が良く、2価金属酸化物と配合しなくても良く、配合した方が更に好ましい。なお、Xの値が小さすぎると中性付近における陰イオン交換性能が悪くなることがある。当該焼成物の焼成温度は、330〜1000℃が好ましく、より好ましくは400〜950であり、更に好ましくは430〜950℃であり、更に500℃〜900℃が好ましい。当該焼成温度が低いと陰イオンがハイドロタルサイト化合物から除去できないためイオン交換体のイオン交換性が落ちる場合がある。また、焼成温度が逆に高すぎるとイオン交換体の分解が起こり、イオン交換量が低下する場合があるため好ましくない。
2価金属酸化物がハイドロタルサイト化合物の焼成物に生成しているかは、X線回折を用いて調べることができる。
具体的には、例えばM2+がMg2+である場合、MgOの標品についてあらかじめX線回折を測定し、焼成物の回折角度(2θ)と比較することで、MgOの生成を確認することができる。
具体的には、例えばM2+がMg2+である場合、MgOの標品についてあらかじめX線回折を測定し、焼成物の回折角度(2θ)と比較することで、MgOの生成を確認することができる。
式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を焼成しただけの物において、塩素イオン交換率は70%を超えることが好ましく、より好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
尚、塩素イオン交換率とは、式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を焼成したもの1gを0.02モル濃度の塩化ナトリウム水溶液50mlで処理した時の塩素イオン量から算出したものである。
尚、塩素イオン交換率とは、式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を焼成したもの1gを0.02モル濃度の塩化ナトリウム水溶液50mlで処理した時の塩素イオン量から算出したものである。
本発明の陰イオン交換体または陰イオン交換組成物における吸湿性は、35℃、相対湿度90%中に24時間放置した後の重量増加率が50%以下が好ましく、より好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは20%以下である。
尚、本発明の陰イオン交換体において塩素イオン交換率と吸湿性とを組み合わせた場合のものは、重量増加率が40%より大きく50%以下の場合、塩素イオン交換率が80%以上が好ましく、さらに90%以上のものが好ましい。重量増加率が40以下の場合、塩素イオン交換率が65%以上が好ましく、より好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
尚、本発明の陰イオン交換体において塩素イオン交換率と吸湿性とを組み合わせた場合のものは、重量増加率が40%より大きく50%以下の場合、塩素イオン交換率が80%以上が好ましく、さらに90%以上のものが好ましい。重量増加率が40以下の場合、塩素イオン交換率が65%以上が好ましく、より好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
ハイドロタルサイト化合物としては、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Zn4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Ni4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Fe2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg5Al1.5(OH)13CO3・3.5H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oやマグネシウムとアルミニウムとを2.5:1、2.75:1、4:1、5:1等のモル比で合成したものなどが挙げられる。また、これらの焼成物として、Mg0.7Al0.3O1.15、Zn0.7Al0.3O1.15、Ni0.7Al0.3O1.15、Mg0.7Fe0.3O1.15、Mg0.8Al0.24O1.16、Mg0.9Al0.3O1.35、Mg2.5AlO4、Mg2.75AlO4.25、Mg0.8Al0.24O1.16、Mg1.2AlO2.7、Mg1.5AlO3.0、Mg3AlO4.5、Mg4AlO5.5、Mg5AlO6.5等が挙げられる。
○金属塩溶液と金属アルコキシド溶液
ハイドロタルサイト類化合物を処理する金属塩溶液および金属アルコキシド溶液の金属としては、ケイ素、チタン、ジルコニム、スズ、およびアルミニウム等が好ましく、ケイ素、チタン、ジルコニウム、およびアルミニウムが更に好ましく、ケイ素およびチタンが特に好ましい。
ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理する方法は特に限定されない。例えば、下記のような処理方法がある。
・ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液中に分散させ、ろ過、洗浄、乾燥、焼成する方法。
・ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液中に分散させ、水酸化ナトリウム、アンモニア水等のアルカリ性物質を添加し、ハイドロタルサイト類化合物の表面に金属酸化物もしくは金属水酸化物を析出させた後、ろ過、洗浄、乾燥、焼成する方法。
・ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液中に分散させ、尿素、ヘキサメチレンテトラミン等のアミン化合物を添加、加熱することによりハイドロタルサイト類化合物の表面に金属酸化物もしくは金属水酸化物を析出させた後、ろ過、洗浄、乾燥、焼成する方法。
・ハイドロタルサイト類化合物を金属アルコキシド溶液中に分散させ、酸、アルカリ、または水を添加、あるいは加熱することにより金属アルコキシドを加水分解させ、ハイドロタルサイト類化合物の表面に金属酸化物もしくは金属水酸化物を析出させた後、ろ過、洗浄、乾燥、焼成する方法。
・ハイドロタルサイト類化合物に金属アルコキシドあるいは金属アルコキシド溶液を添加、混合した後加熱することにより、ハイドロタルサイト類化合物の表面に金属酸化物もしくは金属水酸化物を被覆させ、乾燥、焼成する方法。
ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理することにより、吸湿性の少ない陰イオン交換体を得ることができるので好ましい。
ハイドロタルサイト類化合物を処理する金属塩溶液および金属アルコキシド溶液の金属としては、ケイ素、チタン、ジルコニム、スズ、およびアルミニウム等が好ましく、ケイ素、チタン、ジルコニウム、およびアルミニウムが更に好ましく、ケイ素およびチタンが特に好ましい。
ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理する方法は特に限定されない。例えば、下記のような処理方法がある。
・ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液中に分散させ、ろ過、洗浄、乾燥、焼成する方法。
・ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液中に分散させ、水酸化ナトリウム、アンモニア水等のアルカリ性物質を添加し、ハイドロタルサイト類化合物の表面に金属酸化物もしくは金属水酸化物を析出させた後、ろ過、洗浄、乾燥、焼成する方法。
・ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液中に分散させ、尿素、ヘキサメチレンテトラミン等のアミン化合物を添加、加熱することによりハイドロタルサイト類化合物の表面に金属酸化物もしくは金属水酸化物を析出させた後、ろ過、洗浄、乾燥、焼成する方法。
・ハイドロタルサイト類化合物を金属アルコキシド溶液中に分散させ、酸、アルカリ、または水を添加、あるいは加熱することにより金属アルコキシドを加水分解させ、ハイドロタルサイト類化合物の表面に金属酸化物もしくは金属水酸化物を析出させた後、ろ過、洗浄、乾燥、焼成する方法。
・ハイドロタルサイト類化合物に金属アルコキシドあるいは金属アルコキシド溶液を添加、混合した後加熱することにより、ハイドロタルサイト類化合物の表面に金属酸化物もしくは金属水酸化物を被覆させ、乾燥、焼成する方法。
ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理することにより、吸湿性の少ない陰イオン交換体を得ることができるので好ましい。
本発明の陰イオン交換体を電子部品封止用樹脂組成物に用いるためには、イオン性の不純物を出来る限り含まないほうがよい。ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液で処理する場合は、この塩を充分に洗浄除去しなければならない。一方、金属アルコキシド溶液で処理する場合は、副生する塩がないかまたは少量であるため、金属塩溶液より好ましい。
金属塩溶液の金属としては、上記の通りであり、この金属塩溶液としては水溶液でもまたはゾル溶液でも良い。この金属塩としては、ケイ素、チタン、ジルコニウム、スズ、またはアルミニウムのオキソ酸のアルカリ金属塩、ハロゲン化物、または酸化物等が例示できる。アルカリ金属塩としてはナトリウム塩またはカリウム塩が好ましく、ハロゲン化物としては塩素化物または臭素化物が好ましい。
金属アルコキシドの金属としては、上記の通りである。金属アルコキシド溶液の溶液としては、水溶液、含水アルコール溶液、およびアルコール溶液等が挙げられ、好ましくは含水アルコール溶液またはアルコール溶液である。
金属アルコキシドの具体例としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、チタンテトライソプロポキシド、アルミニウムトリエトキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、テトラエトキシスズ、テトラメトキシスズ、およびこれらの重合体(例えばメチルシリケートオリゴマー、エチルシリケートオリゴマー、プロピルシリケートオリゴマー等)等が挙げられ、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、およびこれらの重合体が加水分解速度があまり速くないため取り扱いやすく好ましい。より好ましくはテトラエトキシシランの重合体およびテトラメトキシシランの重合体等である。
金属アルコキシドの具体例としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、チタンテトライソプロポキシド、アルミニウムトリエトキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、テトラエトキシスズ、テトラメトキシスズ、およびこれらの重合体(例えばメチルシリケートオリゴマー、エチルシリケートオリゴマー、プロピルシリケートオリゴマー等)等が挙げられ、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、およびこれらの重合体が加水分解速度があまり速くないため取り扱いやすく好ましい。より好ましくはテトラエトキシシランの重合体およびテトラメトキシシランの重合体等である。
式(1)で表されるハイドロタルサイト焼成物を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で混合したものの焼成温度は、50〜1000℃が好ましく、100〜900℃がより好ましく、200〜800℃が更に好ましく、400〜700℃が特に好ましい。
式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で混合したものの焼成温度は、400〜1000℃が好ましく、500〜900℃が更に好ましく、500〜700℃が特に好ましい。
式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で混合したものの焼成温度は、400〜1000℃が好ましく、500〜900℃が更に好ましく、500〜700℃が特に好ましい。
ハイドロタルサイト類化合物と2価金属酸化物とを配合した物に対して、金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理してもよい。このときの処理条件は、上記と同じである。
金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液での処理は、2価金属酸化物を配合する前のもので行うことが中性付近における陰イオン交換性能の面から好ましい。
金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液での処理は、2価金属酸化物を配合する前のもので行うことが中性付近における陰イオン交換性能の面から好ましい。
○金属塩溶液または金属アルコキシド溶液の処理割合
ハイドロタルサイト類化合物に対する金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液の処理割合は特に限定はしないが、好ましい割合はハイドロタルサイト類化合物を100重量部とした場合、金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液における金属酸化物(金属塩溶液または金属アルコキシド溶液の金属を酸化物に換算したもの)が3〜100重量部が好ましく、特に好ましくは5〜50重量部である。金属酸化物が3重量部より少ないと吸湿性を抑制できない場合があり、そして100重量部より多いとイオン交換容量が小さくなることがあるため好ましくない。
ハイドロタルサイト類化合物に対する金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液の処理割合は特に限定はしないが、好ましい割合はハイドロタルサイト類化合物を100重量部とした場合、金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液における金属酸化物(金属塩溶液または金属アルコキシド溶液の金属を酸化物に換算したもの)が3〜100重量部が好ましく、特に好ましくは5〜50重量部である。金属酸化物が3重量部より少ないと吸湿性を抑制できない場合があり、そして100重量部より多いとイオン交換容量が小さくなることがあるため好ましくない。
○2価金属酸化物
本発明に用いられる2価金属酸化物は、好ましくはMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Cu2+、Zn2+等の2価金属である。より好ましくはハイドロタルサイト類化合物中の2価金属と同じ金属の酸化物である。
本発明に用いられる2価金属酸化物は、好ましくはMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Cu2+、Zn2+等の2価金属である。より好ましくはハイドロタルサイト類化合物中の2価金属と同じ金属の酸化物である。
2価金属酸化物の粒径はとくに限定しないが、好ましくは平均粒径が0.01μm以上10μm以下、より好ましくは0.05μm以上3μm以下である。粒径が0.01μm以下であると凝集しやすくなり、10μm以上になると樹脂に添加した場合に物性を損ねる場合があるため好ましくない。
○2価金属酸化物の配合割合
ハイドロタルサイト類化合物と2価金属酸化物との配合割合は特に限定はしない。
ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理した物を100重量部とした場合、2価金属酸化物が好ましくは10〜500重量部であり、より好ましくは20〜200重量部であり、更に好ましくは40〜100重量部である。この2価金属酸化物が10重量部より少ないとイオン交換性が向上しない場合があり、500重量部より多いとイオン交換容量が小さくなるため好ましくない。
ハイドロタルサイト類化合物と2価金属酸化物との配合割合は特に限定はしない。
ハイドロタルサイト類化合物を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理した物を100重量部とした場合、2価金属酸化物が好ましくは10〜500重量部であり、より好ましくは20〜200重量部であり、更に好ましくは40〜100重量部である。この2価金属酸化物が10重量部より少ないとイオン交換性が向上しない場合があり、500重量部より多いとイオン交換容量が小さくなるため好ましくない。
式(2)のXが0.29以上のものにおいて、240℃以上700℃未満で焼成した焼成物を100重量部とした場合、2価金属酸化物が好ましくは10〜1000重量部であり、より好ましくは20〜300重量部であり、更に好ましくは40〜200重量部である。この焼成物に対し2価金属酸化物が10重量部より少ないとイオン交換性が向上しない場合があり、1000重量部より多いとイオン交換容量が小さくなることがあるため好ましくない。
式(2)のXが0.29以上のものにおいて、700℃以上1000℃以下で焼成した焼成物において中性付近での陰イオン交換性能が良くないときは、2価金属酸化物を含有させる。このとき、当該焼成物100重量部に対し、好ましくは2価金属酸化物が10〜500重量部であり、より好ましくは20〜200重量部であり、更に好ましくは40〜100重量部である。当該焼成物に対し2価金属酸化物が10重量部より少ないとイオン交換性が向上しない場合があり、500重量部より多いとイオン交換容量が小さくなることがあるため好ましくない。
式(2)のXが0.29未満のものにおいて、240℃以上1000℃以下で焼成した焼成物において中性付近での陰イオン交換性能が良くないときは、2価金属酸化物を含有させる。このとき、当該焼成物100重量部に対し、好ましくは2価金属酸化物が10〜500重量部であり、より好ましくは20〜200重量部であり、更に好ましくは40〜100重量部である。当該焼成物に対し2価金属酸化物が10重量部より少ないとイオン交換性が向上しない場合があり、500重量部より多いとイオン交換容量が小さくなることがあるため好ましくない。
○電子部品封止用樹脂組成物
本発明の陰イオン交換体を配合する電子部品封止用樹脂組成物に用いられる樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、およびエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂であっても、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニル、およびポリプロピレン等の熱可塑性樹脂であってもよく、好ましくは熱硬化性樹脂である。本発明の電子部品封止用樹脂組成物に用いる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂が好ましく、特に好ましくはエポキシ樹脂である。
本発明の陰イオン交換体を配合する電子部品封止用樹脂組成物に用いられる樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、およびエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂であっても、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニル、およびポリプロピレン等の熱可塑性樹脂であってもよく、好ましくは熱硬化性樹脂である。本発明の電子部品封止用樹脂組成物に用いる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂が好ましく、特に好ましくはエポキシ樹脂である。
○電子部品封止用エポキシ樹脂組成物
本発明に用いるエポキシ樹脂は、電子部品封止用樹脂に用いられているものであれば限定なく用いることができる。例えば、1分子中に2個以上のエポキシ基を有し、硬化可能なものであれば特に種類は問わず、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等、成形材料として用いられているものをいずれも使用できる。また、本発明の組成物の耐湿性を高めるためには、エポキシ樹脂として、塩化物イオン含有量が10ppm以下、加水分解性塩素含有量が1000ppm以下のものを用いることが好ましい。
本発明に用いるエポキシ樹脂は、電子部品封止用樹脂に用いられているものであれば限定なく用いることができる。例えば、1分子中に2個以上のエポキシ基を有し、硬化可能なものであれば特に種類は問わず、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等、成形材料として用いられているものをいずれも使用できる。また、本発明の組成物の耐湿性を高めるためには、エポキシ樹脂として、塩化物イオン含有量が10ppm以下、加水分解性塩素含有量が1000ppm以下のものを用いることが好ましい。
本発明において、電子部品封止用エポキシ樹脂組成物は、硬化剤および硬化促進剤を含有することが好ましい。
本発明に用いる硬化剤はエポキシ樹脂組成物の硬化剤として知られているものをいずれも使用可能であり、好ましい具体例として、酸無水物、アミン系硬化剤およびノボラック系硬化剤等がある。
本発明に用いる硬化促進剤はエポキシ樹脂組成物の硬化促進剤として知られているものをいずれも使用可能であり、好ましい具体例として、アミン系、リン系、およびイミダゾール系の促進剤等がある。
本発明に用いる硬化剤はエポキシ樹脂組成物の硬化剤として知られているものをいずれも使用可能であり、好ましい具体例として、酸無水物、アミン系硬化剤およびノボラック系硬化剤等がある。
本発明に用いる硬化促進剤はエポキシ樹脂組成物の硬化促進剤として知られているものをいずれも使用可能であり、好ましい具体例として、アミン系、リン系、およびイミダゾール系の促進剤等がある。
本発明の電子部品封止用樹脂組成物は、必要に応じて成形用樹脂に配合する成分として知られたものを配合することもできる。この成分としては、無機充填物、難燃剤、無機充填物用カップリング剤、着色剤、および離型剤等が例示できる。これらの成分はいずれも成形用エポキシ樹脂に配合する成分として知られたものである。無機充填物の好ましい具体例として、結晶性シリカ粉、石英ガラス粉、熔融シリカ粉、アルミナ粉およびタルク等が挙げられ、中でも結晶性シリカ粉、石英ガラス粉および熔融シリカ粉が安価で好ましい。難燃剤の例としては、酸化アンチモン、ハロゲン化エポキシ樹脂、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、赤燐系化合物、リン酸エステル系化合物等があり、カップリング剤の例としては、シラン系およびチタン系等があり、離型剤の例としては、脂肪族パラフィン、高級脂肪族アルコール等のワックスがある。
上記の成分の他に、反応性希釈剤、溶剤やチクソトロピー性付与剤等を含有することもできる。具体的には、反応性希釈剤としてはブチルフェニルグリシジルエーテル、溶剤としてはメチルエチルケトン、チクソトロピー性付与剤としては有機変性ベントナイトが例示できる。
本発明の陰イオン交換体の好ましい配合割合は、電子部品封止用樹脂組成物100重量部当たり0.1〜10重量部であり、より好ましくは1〜5重量部である。0.1重量部未満では、陰イオン除去性や耐湿信頼性を高める効果が小さく、一方10重量部を越えても効果はそれ以上向上することがなく逆にコストアップにつながるので好ましくない。
本発明の陰イオン交換体に対し無機陽イオン交換体を併用することにより、本発明の陰イオン交換体の陰イオン捕捉能を増加させ、且つ陽イオン性イオンの捕捉効果を期待することができる。無機陽イオン交換体は、無機物であって、陽イオン交換性を有する物質である。
本発明の陰イオン交換体と無機陽イオン交換体との配合比は、特に限定はないが、重量比で100:0〜20:80が好ましい。本発明の陰イオン交換体と無機陽イオン交換体との配合は、電子部品封止用樹脂組成物を作製する際に別個に配合してもよく、これらを予め均一に混合してから行うこともできる。好ましくは混合物を用いるものである。このようにすることにより、これらの成分を併用する効果をさらに発揮させることができるからである。
本発明の陰イオン交換体と無機陽イオン交換体との配合比は、特に限定はないが、重量比で100:0〜20:80が好ましい。本発明の陰イオン交換体と無機陽イオン交換体との配合は、電子部品封止用樹脂組成物を作製する際に別個に配合してもよく、これらを予め均一に混合してから行うこともできる。好ましくは混合物を用いるものである。このようにすることにより、これらの成分を併用する効果をさらに発揮させることができるからである。
無機陽イオン交換体の具体例として、アンチモン酸(五酸化アンチモン水和物)、ニオブ酸(五酸化ニオブ水和物)、マンガン酸化物、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸スズ、リン酸セリウム、ゼオライト、および粘土鉱物等が挙げられ、アンチモン酸(五酸化アンチモン水和物)、リン酸ジルコニウム、およびリン酸チタンが好ましい。
本発明の電子部品封止用樹脂組成物は、上記の原料を公知の方法で混合することにより容易に得ることができ、例えば上記各原料を適宜配合し、この配合物を混練機にかけて加熱状態で混練し、半硬化状の樹脂組成物とし、これを室温に冷却した後、公知の手段により粉砕し、必要に応じて打錠することにより得られるものである。
本発明の陰イオン交換体は、電子部品または電気部品の封止、被覆、および絶縁等の様々な用途に使用することが可能である。
さらに、塩化ビニル等の樹脂の安定剤、防錆剤等にも本発明の陰イオン交換体は使用可能である。
さらに、塩化ビニル等の樹脂の安定剤、防錆剤等にも本発明の陰イオン交換体は使用可能である。
本発明の陰イオン交換体を配合した電子部品用樹脂組成物は、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載したものなどに使用することができる。また、プリント回路板にも本発明の電子部品封止用樹脂組成物は有効に使用できる。本発明の陰イオン交換体を配合した電子部品封止用エポキシ樹脂組成物も同様に用いることができる。
本発明の電子部品封止用樹脂組成物または電子部品封止用エポキシ樹脂組成物を用いて素子を封止する方法としては、低圧トランスファ成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。
本発明の電子部品封止用樹脂組成物または電子部品封止用エポキシ樹脂組成物を用いて素子を封止する方法としては、低圧トランスファ成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。
○配線板への適用について
エポキシ樹脂等の熱硬化性を用いてプリント配線基板とし、これに銅箔等を接着し、これをエッチング加工等して回路を作製して配線板を作製している。しかし近年、回路の高密度化、回路の積層化および絶縁層の薄膜化等により腐食や絶縁不良が問題となっている。配線板を作製するときに本発明の陰イオン交換体を添加することによりこのような腐食を防止することができる。また、配線板用の絶縁層にも本発明の陰イオン交換体を添加することにより、配線板の腐食等を防止することができる。このようなことから本発明の陰イオン交換体を含有する配線板は、腐食等に起因する不良品発生を抑制することができる。この配線板や配線板用の絶縁層中の樹脂固形分100重量部に対し、0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
エポキシ樹脂等の熱硬化性を用いてプリント配線基板とし、これに銅箔等を接着し、これをエッチング加工等して回路を作製して配線板を作製している。しかし近年、回路の高密度化、回路の積層化および絶縁層の薄膜化等により腐食や絶縁不良が問題となっている。配線板を作製するときに本発明の陰イオン交換体を添加することによりこのような腐食を防止することができる。また、配線板用の絶縁層にも本発明の陰イオン交換体を添加することにより、配線板の腐食等を防止することができる。このようなことから本発明の陰イオン交換体を含有する配線板は、腐食等に起因する不良品発生を抑制することができる。この配線板や配線板用の絶縁層中の樹脂固形分100重量部に対し、0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
○接着剤への配合について
配線板等の基板に接着剤を用いて電子部品等を実装している。このとき用いる接着剤に本発明の陰イオン交換体を添加することにより、腐食等に起因する不良品発生を抑制することができる。この接着剤中の樹脂固形分100重量部に対し、0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
配線板に電子部品等を接続するまたは配線するときに用いる伝導性接着剤等に本発明の陰イオン交換体を添加することにより腐食等に起因する不良を抑制することができる。この伝導性接着剤とは、銀等の伝導性金属を含むものが例示できる。この伝導性接着剤中の樹脂固形分100重量部に対し0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
配線板等の基板に接着剤を用いて電子部品等を実装している。このとき用いる接着剤に本発明の陰イオン交換体を添加することにより、腐食等に起因する不良品発生を抑制することができる。この接着剤中の樹脂固形分100重量部に対し、0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
配線板に電子部品等を接続するまたは配線するときに用いる伝導性接着剤等に本発明の陰イオン交換体を添加することにより腐食等に起因する不良を抑制することができる。この伝導性接着剤とは、銀等の伝導性金属を含むものが例示できる。この伝導性接着剤中の樹脂固形分100重量部に対し0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
○ワニスへの配合について
本発明の陰イオン交換体を含有したワニスを用いて電気製品、プリント配線板、または電子部品等を作製することができる。このワニスとしては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分とするものが例示できる。この樹脂固形分100重量部に対し0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
本発明の陰イオン交換体を含有したワニスを用いて電気製品、プリント配線板、または電子部品等を作製することができる。このワニスとしては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分とするものが例示できる。この樹脂固形分100重量部に対し0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
○ペーストへの配合について
銀粉等を含有させたペーストに本発明の陰イオン交換体を添加することができる。ペーストとは、ハンダ付け等の補助剤として接続金属同士の接着を良くするために用いられるものである。このことにより、ペーストから発生する腐食性物の発生を抑制することができる。このペースト中の樹脂固形分100重量部に対し0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
銀粉等を含有させたペーストに本発明の陰イオン交換体を添加することができる。ペーストとは、ハンダ付け等の補助剤として接続金属同士の接着を良くするために用いられるものである。このことにより、ペーストから発生する腐食性物の発生を抑制することができる。このペースト中の樹脂固形分100重量部に対し0.1〜5重量部の本発明の陰イオン交換体を添加することが好ましい。ここに無機陽イオン交換体を含有させても良い。
<実施例>
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。なお、0.1MのMとはモル濃度を示し、%は重量%を示し、部は重量部を示す。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。なお、0.1MのMとはモル濃度を示し、%は重量%を示し、部は重量部を示す。
<合成例1>
組成式がMg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2Oで表わされるハイドロタルサイト化合物(MAH1と称する)を550℃で2時間焼成し、Mg0.7Al0.3O1.15の組成で表わされるハイドロタルサイト焼成物(tMAH1と称する)を得た。
組成式がMg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2Oで表わされるハイドロタルサイト化合物(MAH1と称する)を550℃で2時間焼成し、Mg0.7Al0.3O1.15の組成で表わされるハイドロタルサイト焼成物(tMAH1と称する)を得た。
○焼成試験
MAH1の加熱による質量変化の測定(熱質量分析測定・TG−DTA、測定温度範囲30〜530℃、昇温スピード20℃/分、大気中にて測定)を行った。この結果を図1に示す。
図1より、240℃より低い温度でハイドロタルサイト化合物を焼成しても、焼成の効果が得られないことが分かる。
MAH1の加熱による質量変化の測定(熱質量分析測定・TG−DTA、測定温度範囲30〜530℃、昇温スピード20℃/分、大気中にて測定)を行った。この結果を図1に示す。
図1より、240℃より低い温度でハイドロタルサイト化合物を焼成しても、焼成の効果が得られないことが分かる。
<合成例2>
組成式Ni4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2Oで表わされるハイドロタルサイト化合物(NAHと称する)を550℃で2時間焼成し、Ni0.7Al0.3O1.15の組成で表わされるハイドロタルサイト焼成物(tNAHと称する)を得た。
組成式Ni4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2Oで表わされるハイドロタルサイト化合物(NAHと称する)を550℃で2時間焼成し、Ni0.7Al0.3O1.15の組成で表わされるハイドロタルサイト焼成物(tNAHと称する)を得た。
<合成例3>
組成式Zn4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2Oで表わされるハイドロタルサイト化合物(ZAHと称する)を550℃で2時間焼成し、Zn0.7Al0.3O1.15の組成で表わされるハイドロタルサイト焼成物(tZAHと称する)を得た。
組成式Zn4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2Oで表わされるハイドロタルサイト化合物(ZAHと称する)を550℃で2時間焼成し、Zn0.7Al0.3O1.15の組成で表わされるハイドロタルサイト焼成物(tZAHと称する)を得た。
100gのtMAH1を、0.1M−メタケイ酸ナトリウム水溶液2000ml中に添加し、90℃で4時間攪拌後、ろ過・水洗した。これを、乾燥後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体1)を得た。
100gのtMAH1を、10%チタンテトライソプロポキシドイソプロパノール溶液160g中に添加した。この溶液に、水を10ml添加し、1終夜攪拌し、ろ過・水洗した。これを3日間風乾後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体2)を得た。
100gのtMAH1を、テトラメトキシシラン10%メタノール溶液160gに添加し、1夜攪拌し、1日間風乾後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体3)を得た。
100gのtMAH1をミキサ−で攪拌しながら、テトラメトキシシラン16gを添加した。さらに攪後したのち、1日間風乾し、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体4)を得た。
100gのtNAHを、0.1M−オキシ塩化ジルコニウム水溶液2000ml中に添加し、0.1M−アンモニア水溶液でpH8に調整した。この溶液を1終夜攪拌し、ろ過・水洗した。これを、乾燥後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体5)を得た。
100gのtZAHを、テトラエトキシシラン10%エタノール溶液160gに添加し、1夜攪拌し、1日間風乾後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体6)を得た。
100gのMAH1を、0.1M−メタケイ酸ナトリウム水溶液2000ml中に添加し、90℃で4時間攪拌後、ろ過・水洗した。これを、乾燥後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体7)を得た。
100gのMAH1を、10%チタンイソプロポキシドイソプロパノール溶液160g中に添加した。この溶液に、水を10ml添加し、1終夜攪拌し、ろ過・水洗した。これを3日間風乾後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体8)を得た。
100gのZAHをミキサ−で攪拌しながら、テトラメトキシシラン16gを添加した。さらに攪後したのち、1日間風乾し、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体9)を得た。
○吸湿性と塩化物イオン交換性の測定
下記表1に記載の陰イオン交換体などを150℃で4時間加熱した後、大気中に放置し、経時的に重量を測定することにより吸湿性を調べた。
下記表1に記載の陰イオン交換体などを0.1M−塩酸50ml中にそれぞれ1g添加し、40℃で24時間攪拌した。その後、ろ過し、ろ液中の塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで測定することより、試料1g当たりの塩化物イオン交換量を求めた。これらの結果を表1に記載した。
下記表1に記載の陰イオン交換体などを150℃で4時間加熱した後、大気中に放置し、経時的に重量を測定することにより吸湿性を調べた。
下記表1に記載の陰イオン交換体などを0.1M−塩酸50ml中にそれぞれ1g添加し、40℃で24時間攪拌した。その後、ろ過し、ろ液中の塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで測定することより、試料1g当たりの塩化物イオン交換量を求めた。これらの結果を表1に記載した。
表1から分かるように本発明の陰イオン交換体は、ハイドロタルサイト焼成物より若干陰イオン交換量は低いものの、吸湿性が低く、且つハイドロタルサイト化合物より陰イオン交換性能に優れ、電子部品封止用エポキシ樹脂組成物等に用いるのに優れた陰イオン交換体であることがわかる。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量235)を80部、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275)を20部、フェノールノボラック樹脂(分子量700〜1000)を50部、トリフェニルホスフィンを2部、カルバナワックスを1部、カーボンブラックを1部、および溶融シリカを370部に陰イオン交換体2を5部配合し、これらを80℃〜90℃の熱ロールで3〜5分間混練りした後、冷却し、粉砕して、粉末状エポキシ樹脂組成物を得た。これらを100メッシュの篩で処理し、通過部の試料を用いて、成形条件170℃、3分間の設定で、アルミニウム配線が接続されている耐湿信頼性評価用素子を封止した。
この封止された素子に対して125℃でプレッシャークッカー試験を実施し、断線の起こる時間を測定した。なお、この試験は、サンプル数50で行い、その平均値を求めた。また、封止した素子を最高温度245℃のIRリフロー炉で加熱処理し外観を観察した。これらの結果を表2に示した。
この封止された素子に対して125℃でプレッシャークッカー試験を実施し、断線の起こる時間を測定した。なお、この試験は、サンプル数50で行い、その平均値を求めた。また、封止した素子を最高温度245℃のIRリフロー炉で加熱処理し外観を観察した。これらの結果を表2に示した。
実施例10の陰イオン交換体2の替わりに陰イオン交換体3を用いた以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
実施例10の陰イオン交換体2の替わりに陰イオン交換体4を用いた以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
実施例10の陰イオン交換体2の替わりに陰イオン交換体5を用いた以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
実施例10の陰イオン交換体2の替わりに陰イオン交換体6を用いた以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
実施例10の陰イオン交換体2の替わりに陰イオン交換体4と無機陽イオン交換体であるアンチモン酸とを用いた(重量比は5:5)以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
実施例10の陰イオン交換体2の替わりに陰イオン交換体5と無機陽イオン交換体であるリン酸ジルコニウムとを用いた(重量比は7:3)以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
<比較例1>
実施例10の陰イオン交換体2の替わりにMAH1を用いた以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
実施例10の陰イオン交換体2の替わりにMAH1を用いた以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
<比較例2>
実施例10の陰イオン交換体2の替わりにtMAH1を用いた以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
実施例10の陰イオン交換体2の替わりにtMAH1を用いた以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
<比較例3>
実施例10において陰イオン交換体2を用いない以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
実施例10において陰イオン交換体2を用いない以外は同様に操作して評価サンプルを作製した。そして、同様に評価し、この結果を表2に記載した。
エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭チバ(株)製、商品名:アラルダイトAER−2502)60部、反応性希釈剤としてブチルフェニルグリシジルエーテル30部、硬化剤としてのエポキシ・アミン付加反応物(エポキシ・アミンアダクト体)(旭化成工業(株)製、商品名:ノバキュアHX−3721))20部、チクソトロピー性付与剤として有機変性ベントナイト1部、無機充填材としてタルク30部、合成ゼオライト8部、赤色顔料0.5部、および陰イオン交換体9を3部を混合し、三本ロールを用いて樹脂中に固体粒子を均一に分散させ、表面実装用接着剤組成物を得た。このようにして調製した組成物について、絶縁信頼性、曳糸性、塗布形状、接着性、およびゲルタイムの各項目を評価し、結果を表3に記載した。
<比較例4>
実施例17記載の表面実装用接着剤組成物において陰イオン交換体9を添加しないものを同様に作製した。そして、実施例17と同様に評価を行い、表3に結果を記載した。
実施例17記載の表面実装用接着剤組成物において陰イオン交換体9を添加しないものを同様に作製した。そして、実施例17と同様に評価を行い、表3に結果を記載した。
○絶縁信頼性
実施例17および比較例4で調製した表面実装用接着剤組成物の硬化物について表面絶縁抵抗値をJIS−Z−3197に準じて測定した。
即ち、II型の櫛形基板に前期組成物をスクリーン印刷法により、膜厚が100〜150μmになるように塗布し、150℃において10分間加熱して硬化させた。微小電流測定器を用い、得られた未処理基板の絶縁抵抗値を測定した(A値)。続いて、この基板を2時間水中煮沸した後、25℃、60%RHの環境下で約1時間放置し再度絶縁抵抗値を測定した(B値)。この評価は、
A/B≦102を「○」、
102<A/B≦103を「△」、
103<A/Bを「×」
とした。この結果を表3に記載した。
実施例17および比較例4で調製した表面実装用接着剤組成物の硬化物について表面絶縁抵抗値をJIS−Z−3197に準じて測定した。
即ち、II型の櫛形基板に前期組成物をスクリーン印刷法により、膜厚が100〜150μmになるように塗布し、150℃において10分間加熱して硬化させた。微小電流測定器を用い、得られた未処理基板の絶縁抵抗値を測定した(A値)。続いて、この基板を2時間水中煮沸した後、25℃、60%RHの環境下で約1時間放置し再度絶縁抵抗値を測定した(B値)。この評価は、
A/B≦102を「○」、
102<A/B≦103を「△」、
103<A/Bを「×」
とした。この結果を表3に記載した。
○曳糸性
ソルダーレジストを全面に印刷、硬化させたガラスエポキシ基板(FR−4)にディスペンサーを用いて、実施例17および比較例4で作製した接着剤組成物を1点あたり0.15mg、塗布速度1点あたり50msecで連続1000点の塗布試験を行ない、曳糸性による基板の汚れが1ヶ所でも存在するものを「×」、1ヶ所もないものを「○」とした。
ソルダーレジストを全面に印刷、硬化させたガラスエポキシ基板(FR−4)にディスペンサーを用いて、実施例17および比較例4で作製した接着剤組成物を1点あたり0.15mg、塗布速度1点あたり50msecで連続1000点の塗布試験を行ない、曳糸性による基板の汚れが1ヶ所でも存在するものを「×」、1ヶ所もないものを「○」とした。
○塗布形状
上記曳糸性の評価において塗布した接着剤組成物の形状は円錐形となるが、この円錐の底面の直径Dと、円錐の高さHをマイクロスコープで観察し測定した。高さと直径の比H/Dが
0.5以下のものを「×」、
0.5〜1.5の範囲のものを「○」、
1.5以上のものを「△」
とした。
上記曳糸性の評価において塗布した接着剤組成物の形状は円錐形となるが、この円錐の底面の直径Dと、円錐の高さHをマイクロスコープで観察し測定した。高さと直径の比H/Dが
0.5以下のものを「×」、
0.5〜1.5の範囲のものを「○」、
1.5以上のものを「△」
とした。
○接着性
曳糸性の評価と同様、ソルダーレジストを表面に印刷、硬化させたガラスエポキシ基板に2125抵抗体チップを接着し、1個のチップを引きはがすために要する力をプッシュプルゲージにより測定した。即ち、実施例17および比較例4で作製した接着剤組成物をチップ1個あたり0.3mg塗布し、150℃のオーブン中で3分加熱して硬化させたものを用いた。
曳糸性の評価と同様、ソルダーレジストを表面に印刷、硬化させたガラスエポキシ基板に2125抵抗体チップを接着し、1個のチップを引きはがすために要する力をプッシュプルゲージにより測定した。即ち、実施例17および比較例4で作製した接着剤組成物をチップ1個あたり0.3mg塗布し、150℃のオーブン中で3分加熱して硬化させたものを用いた。
○ゲルタイム
150℃の熱板上で0.3±0.05gの実施例17および比較例4で作製した接着剤組成物を加熱し、流動状態が消失してゲル化に至るまでの時間(秒)を測定した。
150℃の熱板上で0.3±0.05gの実施例17および比較例4で作製した接着剤組成物を加熱し、流動状態が消失してゲル化に至るまでの時間(秒)を測定した。
液晶シール材を次の組成と工程で調製した。エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭チバ(株)製、商品名:アラルダイトAER−2502)100部、硬化剤としてエポキシ・アミンアダクト体(旭化成工業(株)製、商品名:ノバキュアHX−3721)40部、充填材として酸化チタン(石原産業(株)製、商品名:タイペークR−630)60部、コロイダルシリカ(日本アエロジル工業(株)製、商品名:アエロジルR−974)5部、無機陽イオン交換体であるアンチモン酸を1部、陰イオン交換体6を2部、ダルトンミキサーにより40℃に加熱し、30分間撹拌して混合した。その後、三本ロールによるミーリングを5回行い、グラインドゲージにより内容物の粒径が5μm以下であることを確認し、粒径が5μmのシリカスペーサーを1.5部加えて均一に分散させ、液晶シール材としての組成物を得た。
ここで得た液晶シール材を、ITO(透明電極)が形成されたガラス基板に液晶封入口を残してスクリーン印刷によりシール部に印刷した。次に80℃に加熱して3分間保持して、予備乾燥と基板への融着を行なった後、室温に戻した。次に対極側のガラス基板を合わせ、130℃に加熱した熱プレスで10分圧着し、シール材を硬化させた。ここで得た空パネルを真空吸引した後、液晶(メルク社製、ZL11636)を注入し、封入口をシール材で封口し、硬化させて液晶パネルを得た。
この液晶パネルの液晶配向性、およびメモリ性(透過光強度をパルス電圧の印加直後の強度に対して、経時的に保持できる割合、不純物が存在すると下がる。)を評価した。液晶配向性は、電圧を印加せずに該液晶パネルを80℃に加熱し、偏光板を介して見た場合のシール材近傍に発生する黒い帯の巾を目視することによって評価した。巾が0.5mm以下の場合を「○」、0.5〜1mmを「△」、1mmを超える巾を「×」とした。結果を表4に示した。
ここで得た液晶シール材を、ITO(透明電極)が形成されたガラス基板に液晶封入口を残してスクリーン印刷によりシール部に印刷した。次に80℃に加熱して3分間保持して、予備乾燥と基板への融着を行なった後、室温に戻した。次に対極側のガラス基板を合わせ、130℃に加熱した熱プレスで10分圧着し、シール材を硬化させた。ここで得た空パネルを真空吸引した後、液晶(メルク社製、ZL11636)を注入し、封入口をシール材で封口し、硬化させて液晶パネルを得た。
この液晶パネルの液晶配向性、およびメモリ性(透過光強度をパルス電圧の印加直後の強度に対して、経時的に保持できる割合、不純物が存在すると下がる。)を評価した。液晶配向性は、電圧を印加せずに該液晶パネルを80℃に加熱し、偏光板を介して見た場合のシール材近傍に発生する黒い帯の巾を目視することによって評価した。巾が0.5mm以下の場合を「○」、0.5〜1mmを「△」、1mmを超える巾を「×」とした。結果を表4に示した。
<比較例5>
実施例18の組成物にアンチモン酸及び陰イオン交換体6を添加せずに同様にして液晶シール材組成物を作製した。そして実施例18と同様にして評価し、この結果を表4に記載した。
実施例18の組成物にアンチモン酸及び陰イオン交換体6を添加せずに同様にして液晶シール材組成物を作製した。そして実施例18と同様にして評価し、この結果を表4に記載した。
陰イオン交換体9を、エポキシ当量450〜500のビスフエノールA型エポキシ樹脂(旭チバ(株)製、商品名:アラルダイトAER−2502)100部に対して、5部添加し、更にエポキシ硬化剤としてジシアンジアミド4部、硬化促進剤としてベンジルジメチルアミン0.4部、溶剤(メチルエチルケトン)60部を加え、撹件混合して含浸用樹脂ワニスを作製した。次に厚さ0.2mmの低アルカリ電気用ガラス布に先に作製した樹脂ワニスを含浸させた。この後、160℃で5分間乾操しプリプレグを作製した。このプリプレグを50mm×50mmの寸法にカツトし、6枚重ね合わせて、初期条件が30kg/cm2、160℃、15分間、その後70kg/cm2、165℃、1時間加熱プレスすることにより、樹脂とガラス布基材の体積分率50:50、厚み約1.6mmの積層板を得た。
銀ペースト(藤倉化成株式会社製ド−タイトXA208)をスクリーン印刷法にて、積層板に塗布し、130℃で1時間加熱硬化させることにより、2つの向かい合う櫛形をしたプリント配線された導体(電極)を形成した。この電極間の最短距離はいずれも1mmであり、厚みは約20μmである。エレクトロマイグレーション現象の発生を防止する効果を評価するため、この2つの櫛形電極間にl00Vの直流電圧を印加すると共に、40℃、95%RHに保ち、電極間の絶縁抵抗値がl06Ω以下となった時間を短絡に到った時間として測定した。
この結果、短絡に到った時間は3000時間以上であった。
銀ペースト(藤倉化成株式会社製ド−タイトXA208)をスクリーン印刷法にて、積層板に塗布し、130℃で1時間加熱硬化させることにより、2つの向かい合う櫛形をしたプリント配線された導体(電極)を形成した。この電極間の最短距離はいずれも1mmであり、厚みは約20μmである。エレクトロマイグレーション現象の発生を防止する効果を評価するため、この2つの櫛形電極間にl00Vの直流電圧を印加すると共に、40℃、95%RHに保ち、電極間の絶縁抵抗値がl06Ω以下となった時間を短絡に到った時間として測定した。
この結果、短絡に到った時間は3000時間以上であった。
<比較例6>
実施例19の樹脂ワニスに陰イオン交換体9を添加せずに同様に操作して樹脂ワニスを作製し、そして積層板を作製した。この積層板に対して、実施例19と同様に評価を行った結果、短絡に到った時間は160時間であった。
実施例19の樹脂ワニスに陰イオン交換体9を添加せずに同様に操作して樹脂ワニスを作製し、そして積層板を作製した。この積層板に対して、実施例19と同様に評価を行った結果、短絡に到った時間は160時間であった。
tMAH1と酸化マグネシウム(岩谷化学工業製、MTK−30、以下酸化マグネシウムは同じものを用いた)とを1:2の重量割合で良く混合し、陰イオン交換組成物1−0とした。
tMAH1と酸化マグネシウムとを1:1の重量比で良く混合し、陰イオン交換組成物1−1とした。
tMAH1と酸化マグネシウムとを3:2の重量比で良く混合し、陰イオン交換組成物1−2とした。
tMAH1と酸化マグネシウムとを2:1の重量比で良く混合し、陰イオン交換組成物1−3とした。
MAH1を700℃で2時間焼成し、陰イオン交換体A−1とした。この陰イオン交換体A−1の組成を測定したところ、Mg0.7Al0.3O1.15の組成で表わされるものであった。
実施例24における焼成温度を800℃にした以外は同様に操作し陰イオン交換体A−2を得た。この陰イオン交換体A−2についてX線回折を測定し、この結果を図2に示した。また、tMAHおよびMAH1についてもX線回折を測定し、この結果をそれぞれ図4および図5に示した。
実施例24における焼成温度を900℃にした以外は同様に操作し、陰イオン交換体A−3を得た。
実施例24における焼成温度を1000℃にした以外は同様に操作し、陰イオン交換体A−4を得た。この陰イオン交換体A−4のX線回折を測定し、この結果を図3に示した。
図2〜図4において、回折角42.9°のピークはMgOを示す。図5(MAH1)では2価金属酸化物(MgO)のピークが認められないが、A−2(図2)およびA−4(図3)では,tMAH1(図4)に比べ2価金属酸化物の生成が多く認められる。なお,1000℃でMAH1を焼成したA−4は,回折角19.0°、31.3°、36.85°、44.8°のピークが出現している。これらはMgAl2O4のピークと考えられる。このMgAl2O4は、焼成物の陰イオン交換性能を低下させる原因になる。
マグネシウムイオンとアルミニウムイオンとの比を2.5:1としたハイドロタルサイト化合物を550℃で2時間焼成し、陰イオン交換体B−1とした。この陰イオン交換体B−1の組成を測定したところ、Mg2.5AlO4の組成で表されるものであった。
マグネシウムイオンとアルミニウムイオンとの比を2.75:1としたハイドロタルサイト化合物を550℃で2時間焼成し、陰イオン交換体B−2とした。この陰イオン交換体B−2の組成を測定したところ、Mg2.75AlO4.25の組成で表されるものであった。
組成式Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oで表わされるハイドロタルサイト化合物を550℃で2時間焼成し、陰イオン交換体B−3とした。この陰イオン交換体B−3の組成を測定したところ、Mg3AlO4.5の組成で表されるものであった。
マグネシウムイオンとアルミニウムイオンとの比を4:1としたハイドロタルサイト化合物を550℃で2時間焼成し、陰イオン交換体B−4とした。この陰イオン交換体B−4の組成を測定したところ、Mg4AlO5.5の組成で表されるものであった。
マグネシウムイオンとアルミニウムイオンとの比を5:1としたハイドロタルサイト化合物を550℃で2時間焼成し、陰イオン交換体B−5とした。この陰イオン交換体B−5の組成を測定したところ、Mg5AlO6.5の組成で表されるものであった。
マグネシウムイオンとアルミニウムイオンとの比を3:1としたハイドロタルサイト化合物を800℃で2時間焼成し、陰イオン交換体B−6とした。この陰イオン交換体B−6の組成を測定したところ、Mg3AlO4.5の組成で表されるものであった。
マグネシウムイオンとアルミニウムイオンとの比を4:1としたハイドロタルサイト化合物を800℃で2時間焼成し、陰イオン交換体B−7とした。この陰イオン交換体B−7の組成を測定したところ、Mg4AlO5.5の組成で表されるものであった。
マグネシウムイオンとアルミニウムイオンとの比を5:1としたハイドロタルサイト化合物を800℃で2時間焼成し、陰イオン交換体B−8とした。この陰イオン交換体B−8の組成を測定したところ、Mg5AlO6.5の組成で表されるものであった。
○イオン交換率測定試験
下記表5に記載の陰イオン交換体および陰イオン交換組成物などを100mlのポリエチレン製の瓶にそれぞれ1.0g入れ、更に50mlの0.02M塩化ナトリウム水溶液を投入し、密栓して40℃で24時間振盪した。その後、ポアサイズ0.1μmのメンブレンフィルターで溶液を濾過し、濾液の塩素イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。なにも試料を入れないで同様の操作を行って塩素イオン濃度を測定したものと比較して陰イオン交換率を求めた。これらの結果を表5に示す。なお、陰イオン交換体および陰イオン交換組成物を用いたものの濾液のpHは、アルカリ性であった。
下記表5に記載の陰イオン交換体および陰イオン交換組成物などを100mlのポリエチレン製の瓶にそれぞれ1.0g入れ、更に50mlの0.02M塩化ナトリウム水溶液を投入し、密栓して40℃で24時間振盪した。その後、ポアサイズ0.1μmのメンブレンフィルターで溶液を濾過し、濾液の塩素イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。なにも試料を入れないで同様の操作を行って塩素イオン濃度を測定したものと比較して陰イオン交換率を求めた。これらの結果を表5に示す。なお、陰イオン交換体および陰イオン交換組成物を用いたものの濾液のpHは、アルカリ性であった。
電子部品用の封止材に用いる樹脂などと陰イオン交換組成物1−2とを下記記載のように配合し、これを80℃〜90℃の熱ロールで3〜5分間混練りした。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量235) 80部
ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275) 20部
フェノールノボラック樹脂(分子量700〜1000) 50部
トリフェニルホスフィン 2部
カルナバワックス 1部
カーボンブラック 1部
溶融シリカ 370部
陰イオン交換組成物1−2 2部
その後、冷却し、粉砕して、粉末状エポキシ樹脂組成物A−1−2を得た。そして、この組成物A−1−2を100メッシュの篩で篩い分けし、100メッシュパスの試料を作製した。
この100メッシュパスの試料を用いて、170℃で硬化させ、樹脂練込体A−1−2を作製した。この樹脂練込体A−1−2を2〜3mmの大きさに粉砕した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量235) 80部
ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275) 20部
フェノールノボラック樹脂(分子量700〜1000) 50部
トリフェニルホスフィン 2部
カルナバワックス 1部
カーボンブラック 1部
溶融シリカ 370部
陰イオン交換組成物1−2 2部
その後、冷却し、粉砕して、粉末状エポキシ樹脂組成物A−1−2を得た。そして、この組成物A−1−2を100メッシュの篩で篩い分けし、100メッシュパスの試料を作製した。
この100メッシュパスの試料を用いて、170℃で硬化させ、樹脂練込体A−1−2を作製した。この樹脂練込体A−1−2を2〜3mmの大きさに粉砕した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
実施例37の陰イオン交換組成物1−2の替わりに陰イオン交換体A−2を用いた以外は実施例37と同様に操作し、樹脂練込体A−2−2を作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
実施例37の陰イオン交換組成物1−2の替わりに陰イオン交換体B−3を用いた以外は実施例37と同様に操作し、樹脂練込体A−3−3を作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例7>
実施例37の陰イオン交換組成物1−2の替わりにMAH1を用いた以外は実施例37と同様に操作し、比較樹脂練込体A−1を作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
実施例37の陰イオン交換組成物1−2の替わりにMAH1を用いた以外は実施例37と同様に操作し、比較樹脂練込体A−1を作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例8>
実施例37の陰イオン交換組成物1−2の替わりにtMAH1を用いた以外は実施例37と同様に操作し、比較樹脂練込体A−2を作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
実施例37の陰イオン交換組成物1−2の替わりにtMAH1を用いた以外は実施例37と同様に操作し、比較樹脂練込体A−2を作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例9>
実施例37の陰イオン交換組成物1−2の替わりに組成式Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oのハイドロタルサイト化合物を用いた以外は実施例37と同様に操作し、比較樹脂練込体A−3を作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
実施例37の陰イオン交換組成物1−2の替わりに組成式Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oのハイドロタルサイト化合物を用いた以外は実施例37と同様に操作し、比較樹脂練込体A−3を作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例10>
陰イオン交換組成物1−2を用いない以外は実施例37と同様に操作し、比較樹脂練込体Aを作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。即ち、比較樹脂練込体Aは焼成組成物を含まないものである。
陰イオン交換組成物1−2を用いない以外は実施例37と同様に操作し、比較樹脂練込体Aを作製した。そして実施例37と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。即ち、比較樹脂練込体Aは焼成組成物を含まないものである。
電子部品用の封止材に用いる樹脂などと陰イオン交換組成物1−2とを下記に記載のように配合し、これを80℃〜90℃の熱ロールで3〜5分間混練りした。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量235) 80部
ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275) 20部
フェノールノボラック樹脂(分子量700〜1000) 50部
DBU 3部
アミン系シランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン) 3部
カルナバワックス 1部
カーボンブラック 1部
溶融シリカ 370部
陰イオン交換組成物1−2 2部
その後、冷却し、粉砕して、粉末状エポキシ樹脂組成物B−1−2を得た。そして、この組成物B−1−2を100メッシュの篩で篩い分けして、100メッシュパスの試料を作製した。
この100メッシュパスの試料を用いて、170℃で硬化させ、樹脂練込体B−1−2を作製した。この樹脂練込体B−1−2を2〜3mmの大きさに粉砕した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量235) 80部
ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275) 20部
フェノールノボラック樹脂(分子量700〜1000) 50部
DBU 3部
アミン系シランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン) 3部
カルナバワックス 1部
カーボンブラック 1部
溶融シリカ 370部
陰イオン交換組成物1−2 2部
その後、冷却し、粉砕して、粉末状エポキシ樹脂組成物B−1−2を得た。そして、この組成物B−1−2を100メッシュの篩で篩い分けして、100メッシュパスの試料を作製した。
この100メッシュパスの試料を用いて、170℃で硬化させ、樹脂練込体B−1−2を作製した。この樹脂練込体B−1−2を2〜3mmの大きさに粉砕した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
実施例40の陰イオン交換組成物1−2の替わりに陰イオン交換体A−2を用いた以外は実施例40と同様に操作し、樹脂練込体B−2−2を作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
実施例40の陰イオン交換組成物1−2の替わりに陰イオン交換体B−3を用いた以外は実施例40と同様に操作し、樹脂練込体B−3−3を作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例11>
実施例40の陰イオン交換組成物1−2の替わりにMAH1を用いた以外は実施例40と同様に操作し、比較樹脂練込体B−1を作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
実施例40の陰イオン交換組成物1−2の替わりにMAH1を用いた以外は実施例40と同様に操作し、比較樹脂練込体B−1を作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例12>
実施例40の陰イオン交換組成物1−2の替わりにtMAH1を用いた以外は実施例40と同様に操作し、比較樹脂練込体B−2を作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
実施例40の陰イオン交換組成物1−2の替わりにtMAH1を用いた以外は実施例40と同様に操作し、比較樹脂練込体B−2を作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例13>
実施例40の陰イオン交換組成物1−2の替わりに組成式Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oのハイドロタルサイト化合物を用いた以外は実施例40と同様に操作し、比較樹脂練込体B−3を作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
実施例40の陰イオン交換組成物1−2の替わりに組成式Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oのハイドロタルサイト化合物を用いた以外は実施例40と同様に操作し、比較樹脂練込体B−3を作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例14>
陰イオン交換組成物1−2を用いない以外は実施例40と同様に操作し、比較樹脂練込体Bを作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。即ち、比較樹脂練込体Bは焼成組成物を含まないものである。
陰イオン交換組成物1−2を用いない以外は実施例40と同様に操作し、比較樹脂練込体Bを作製した。そして実施例40と同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。即ち、比較樹脂練込体Bは焼成組成物を含まないものである。
○樹脂練込体からの塩素イオン抽出試験
上記で作製した5gの各樹脂練込体または比較樹脂練込体と50mlの純水とをポリテトラフルオロエチレン製耐圧容器に入れて密閉し、125℃で100時間加熱した。冷却後、水を取り出し、水に溶出した塩素イオンの濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。これらの結果を表6に示す。
上記で作製した5gの各樹脂練込体または比較樹脂練込体と50mlの純水とをポリテトラフルオロエチレン製耐圧容器に入れて密閉し、125℃で100時間加熱した。冷却後、水を取り出し、水に溶出した塩素イオンの濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。これらの結果を表6に示す。
表5および表6から明らかなように、本発明の陰イオン交換体は、中性付近でのイオン交換率が高い。また、封止材樹脂に添加しても、封止材組成物抽出液のpHが酸性側でも中性付近でも塩素イオンの溶出を抑える効果がある。これにより、幅広い範囲で信頼性の高い封止材組成物の提供が可能である。
100gのtMAH1を、メチルシリケートモノマー(多摩化学製)の10%メタノール溶液200g中に添加し、1夜攪拌した後、1日間風乾した。その後、これを550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体10)を得た。
100gのtMAH1を、メチルシリケートオリゴマー(多摩化学製、商品名メチルシリケート51。以下同じ物を使用した。)の10%メタノール溶液160g中に添加し、1夜攪拌した後、1日間風乾した。その後、これを550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体11)を得た。
100gの陰イオン交換体B−3を、メチルシリケートモノマー(多摩化学製)の10%メタノール溶液200gに添加し、1夜攪拌した後、1日間風乾した。その後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体B−9)を得た。
100gの陰イオン交換体B−3を、メチルシリケートオリゴマー(多摩化学製)の10%メタノール溶液160gに添加し、1夜攪拌した後、1日間風乾した。その後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換体B−10)を得た。
60gの陰イオン交換体10と2価金属酸化物である酸化マグネシウム40gとを混合することにより、陰イオン交換体(陰イオン交換組成物1−5)を得た。
60gの陰イオン交換体11と2価金属酸化物である酸化マグネシウム40gとを混合することにより、陰イオン交換体を得た(陰イオン交換組成物1−6)。
60gのtMAH1と2価金属酸化物である酸化マグネシウム40gを混合することにより、陰イオン交換体(陰イオン交換組成物1−4)を得た。
100gの陰イオン交換組成物1−4を、メチルシリケートモノマー(多摩化学製)の10%メタノール溶液200g中に添加し、1夜攪拌した後、1日間風乾した。その後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換組成物1−7)を得た。
100gの陰イオン交換組成物1−4を、メチルシリケートオリゴマー(多摩化学製)10%メタノール溶液160g中に添加し、1夜攪拌した後、1日間風乾した。その後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換組成物1−8)を得た。
60gの陰イオン交換体B−3と2価金属酸化物である酸化マグネシウム40gとを混合することにより、陰イオン交換体(陰イオン交換組成物2−1)を得た。
60gの陰イオン交換体B−9と2価金属酸化物である酸化マグネシウム40gとを混合することにより、陰イオン交換体(陰イオン交換組成物2−2)を得た。
60gの陰イオン交換体B−10と2価金属酸化物である酸化マグネシウム40gとを混合することにより、陰イオン交換体(陰イオン交換組成物2−3)を得た。
100gの陰イオン交換組成物2−1を、メチルシリケートモノマー(多摩化学製)の10%メタノール溶液200gに添加し、1夜攪拌し、1日間風乾した。その後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換組成物2−4)を得た。
100gの陰イオン交換組成物2−1を、メチルシリケートオリゴマー(多摩化学製、メチルシリケート51)の10%メタノール溶液160gに添加し、1夜攪拌し、1日間風乾した。その後、550℃で2時間焼成することにより陰イオン交換体(陰イオン交換組成物2−5)を得た。
○吸湿性試験
下記表7に記載の陰イオン交換体および陰イオン交換組成物などをそれぞれ150℃で4時間加熱後、湿度90%,35℃中に放置し、経時的に重量を測定することにより吸湿性(重量増加率)を調べた。これらの内、24時間後の重量増加率の結果を表7に示す。
下記表7に記載の陰イオン交換体および陰イオン交換組成物などをそれぞれ150℃で4時間加熱後、湿度90%,35℃中に放置し、経時的に重量を測定することにより吸湿性(重量増加率)を調べた。これらの内、24時間後の重量増加率の結果を表7に示す。
○イオン交換率測定試験
下記表7に記載の陰イオン交換体および陰イオン交換組成物などをそれぞれ1.0gを100mlのポリエチレン製の瓶に入れ、50mlの0.02M塩化ナトリウム水溶液を投入し、密栓して40℃で24時間振盪した。その後、ポアサイズ0.1μmのメンブレンフィルターで溶液を濾過し、濾液中の塩素イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。陰イオン交換体などを入れないで同様の操作を行ったものについて塩素イオン濃度を測定した。これと比較して陰イオン交換体などの陰イオン交換率を求めた。これらの結果を表7に示す。
下記表7に記載の陰イオン交換体および陰イオン交換組成物などをそれぞれ1.0gを100mlのポリエチレン製の瓶に入れ、50mlの0.02M塩化ナトリウム水溶液を投入し、密栓して40℃で24時間振盪した。その後、ポアサイズ0.1μmのメンブレンフィルターで溶液を濾過し、濾液中の塩素イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。陰イオン交換体などを入れないで同様の操作を行ったものについて塩素イオン濃度を測定した。これと比較して陰イオン交換体などの陰イオン交換率を求めた。これらの結果を表7に示す。
電子部品用の封止材に用いる組成と陰イオン交換組成物1−5とを下記のように配合し、この配合物を80℃〜90℃の熱ロールで3〜5分間混練りした。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量235) 80部
ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275) 20部
フェノールノボラック樹脂(分子量700〜1000) 50部
トリフェニルホスフィン 2部
カルナバワックス 1部
カーボンブラック 1部
溶融シリカ 370部
陰イオン交換組成物1−5 2部
その後、冷却し、粉砕して、粉末状エポキシ樹脂組成物A−Z−1を得た。そして、この組成物A−Z−1を100メッシュの篩で篩い分けし、100メッシュパスの試料を作製した。
この100メッシュパスの試料を用いて、170℃で硬化させ、樹脂練込体A−Z−1を作製した。この樹脂練込体A−Z−1を最大径2〜3mmの大きさに粉砕した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量235) 80部
ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275) 20部
フェノールノボラック樹脂(分子量700〜1000) 50部
トリフェニルホスフィン 2部
カルナバワックス 1部
カーボンブラック 1部
溶融シリカ 370部
陰イオン交換組成物1−5 2部
その後、冷却し、粉砕して、粉末状エポキシ樹脂組成物A−Z−1を得た。そして、この組成物A−Z−1を100メッシュの篩で篩い分けし、100メッシュパスの試料を作製した。
この100メッシュパスの試料を用いて、170℃で硬化させ、樹脂練込体A−Z−1を作製した。この樹脂練込体A−Z−1を最大径2〜3mmの大きさに粉砕した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物1−6を用いた以外は、実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−2を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
<比較例15>
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりにtMAH1を用いた以外は、実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−H−1を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりにtMAH1を用いた以外は、実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−H−1を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換体10を用いた以外は、実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−3を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換体11を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−4を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
<比較例16>
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりにMAH1を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−H−3を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりにMAH1を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−H−3を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物1−4を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−5を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物1−7を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−6を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物1−8を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−7を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換体B−9を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−8を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換体B−10を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−9を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−2を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−10を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−3を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−11を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−4を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−12を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−5を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−13を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換体B−3を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−14を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体A−Z−1の作製で用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−1を用いた以外は実施例59と同様に操作し、樹脂練込体A−Z−15を作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
<比較例17>
陰イオン交換組成物1−5を用いない以外は実施例59と同様に操作し、比較樹脂練込体Aを作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
陰イオン交換組成物1−5を用いない以外は実施例59と同様に操作し、比較樹脂練込体Aを作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
電子部品用の封止材に用いる組成と陰イオン交換組成物1−5とを下記記載のように配合し、これを80℃〜90℃の熱ロールで3〜5分間混練りした。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量235) 80部
ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275) 20部
フェノールノボラック樹脂(分子量700〜1000) 50部
DBU 3部
アミン系シランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン) 3部
カルナバワックス 1部
カーボンブラック 1部
溶融シリカ 370部
陰イオン交換組成物1−5 2部
その後、冷却し、粉砕して、粉末状エポキシ樹脂組成物B−Z−1を得た。そして、この組成物B−Z−1を100メッシュの篩で篩い分けし、100メッシュパスの試料を作製した。
この100メッシュパスの試料を用いて、170℃で硬化させ、樹脂練込体B−Z−1を作製した。この樹脂練込体B−Z−1を最大径2〜3mmの大きさに粉砕した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量235) 80部
ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275) 20部
フェノールノボラック樹脂(分子量700〜1000) 50部
DBU 3部
アミン系シランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン) 3部
カルナバワックス 1部
カーボンブラック 1部
溶融シリカ 370部
陰イオン交換組成物1−5 2部
その後、冷却し、粉砕して、粉末状エポキシ樹脂組成物B−Z−1を得た。そして、この組成物B−Z−1を100メッシュの篩で篩い分けし、100メッシュパスの試料を作製した。
この100メッシュパスの試料を用いて、170℃で硬化させ、樹脂練込体B−Z−1を作製した。この樹脂練込体B−Z−1を最大径2〜3mmの大きさに粉砕した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物1−6を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−2を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
<比較例18>
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりにtMAH1を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−H−1を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりにtMAH1を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−H−1を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換体10を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−3を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換体11を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−4を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物1−4を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−5を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物1−7を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−6を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物1−8を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−7を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例19>
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりにMAH1を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−H−3を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりにMAH1を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−H−3を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換体B−9を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−8を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換体B−10を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−9を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−2を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−10を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−3を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−11を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−4を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−12を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−5を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−13を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物B−3を用いた以外は実施例73と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−14を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
樹脂練込体B−Z−1の作製に用いた陰イオン交換組成物1−5の替わりに陰イオン交換組成物2−1を用いた以外は実施例74と同様に操作し、樹脂練込体B−Z−15を作製した。これと同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。
<比較例20>
陰イオン交換組成物1−5を用いない以外は実施例74と同様に操作し、比較樹脂練込体Bを作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
陰イオン交換組成物1−5を用いない以外は実施例74と同様に操作し、比較樹脂練込体Bを作製した。これを同様に粉砕し、粉砕試料を作製した。この粉砕試料を用いて塩素イオンの溶出試験を行った。
○樹脂練込体からの塩素イオン抽出試験
下記表8および表9に記載の樹脂練込体などをそれぞれ5gについて50mlの純水とポリテトラフルオロエチレン製耐圧容器に入れて密閉し、125℃で100時間加熱した。冷却後、水を取り出し、水のpHを測定すると共に水中に溶出した塩素イオンの濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。これらの結果を表8および表9に示す。
下記表8および表9に記載の樹脂練込体などをそれぞれ5gについて50mlの純水とポリテトラフルオロエチレン製耐圧容器に入れて密閉し、125℃で100時間加熱した。冷却後、水を取り出し、水のpHを測定すると共に水中に溶出した塩素イオンの濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。これらの結果を表8および表9に示す。
表7、表8および表9から明らかなように、これらの陰イオン交換体は、中性付近でのイオン交換率が高い。さらに、吸湿性が低いものである。また、本発明の陰イオン交換体を電子部品などの封止材樹脂に添加した場合、封止樹脂抽出液のpHが酸性側でも中性付近でも封止樹脂からの塩素イオンの溶出を抑える効果がある。これにより、幅広い範囲で信頼性の高い封止材組成物の提供が可能である。
本発明の陰イオン交換体は、吸湿性が低くおよび/または耐熱性に優れ、且つ中性付近でも陰イオンの交換率が高い。また、樹脂に本発明の陰イオン交換体を配合してもこれからの陰イオンの溶出を抑える効果がある。このことから、本発明の陰イオン交換体は、幅広い範囲で信頼性の高い電子部品または電気部品の封止、被覆、および絶縁等の様々な用途に使用することができる。また、本発明の陰イオン交換体は、塩化ビニルなどの樹脂の安定剤、防錆剤などにも使用することができる。
Claims (11)
- 式(1)で表されるハイドロタルサイト焼成物および/または式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物を、金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理してなる陰イオン交換体。
M2+ xM3+ yOz (1)
(式(1)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、x、y、zは0.1以上の正数であり、2x+3y=2zであり、そしてx>yであり、x/yの値が9以下である。)
M2+ 1-XM3+ X(OH-)2(An-)d・mH2O (2)
(式(2)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオンのn価の陰イオンであり、Xは0.1以上0.33以下の正数であり、mは0または正数であり、dはX/nである。) - 請求項1に記載の金属塩溶液または金属アルコキシド溶液の金属がケイ素、チタン、ジルコニウム、スズ、およびアルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のものであることを特徴とする請求項1に記載の陰イオン交換体。
- 2価金属酸化物をさらに配合した請求項1に記載の陰イオン交換体。
- 2価金属酸化物をさらに配合した請求項2に記載の陰イオン交換体。
- 式(2)で表されるハイドロタルサイト化合物の焼成物と2価金属酸化物とを含む陰イオン交換体。
M2+ 1-XM3+ X(OH-)2(An-)d・mH2O (2)
(式(2)のM2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、またはZn2+であり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、またはIn3+であり、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、またはサリチル酸イオンのn価の陰イオンであり、Xは0.1以上0.33以下の正数であり、mは0または正数であり、dはX/nである。) - 請求項5記載の陰イオン交換体を金属塩溶液および/または金属アルコキシド溶液で処理することを特徴とする陰イオン交換体。
- 無機陽イオン交換体を含有することもある、請求項1〜6いずれか1つに記載の陰イオン交換体を含有する電子部品封止用樹脂組成物。
- 請求項7に記載の電子部品封止用樹脂組成物を硬化させてなる電子部品封止用樹脂。
- 請求項7に記載の電子部品封止用樹脂組成物により素子を封止してなる電子部品。
- 無機陽イオン交換体を含有することもある、請求項1〜6いずれか1つに記載の陰イオン交換体を含有するワニス、接着剤、またはペースト。
- 請求項10に記載のワニス、接着剤、またはペーストを含有する製品。
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