JPWO2006043384A1 - 赤外線センサ及び赤外線センサアレイ - Google Patents

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Abstract

赤外線センサは、それぞれが所定の容量値を示す直列容量素子及び参照容量素子と、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子と、直列容量素子の一の端子と参照容量素子の一の端子と赤外線検出容量素子の一の端子とが相互に接続されたノードである出力ノードとを備えている。直列容量素子の他の端子と参照容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を基準電位とし、直列容量素子の他の端子と赤外線検出容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を検出電位とし、赤外線の強度を基準電位と検出電位との電位差として出力する。

Description

本発明は、物体及び人体から放出される赤外線を検出する赤外線センサに関する。
人体をはじめとする物体から輻射されている赤外線を検出する赤外線センサは、物体の存在や温度についての情報を非接触で得ることができるため、さまざまな分野において応用が期待されている。特に、複数の赤外線センサをマトリクス状に配置した赤外線センサアレイは、2次元的な赤外線イメージが得られるため、さらに応用範囲の広がりが期待される。このような赤外線センサアレイに用いる赤外線センサとしては、冷却やチョッパ回路が不要であることから、抵抗ボロメータ及び電界を印加して誘電率の温度変化を検知する誘電ボロメータが有望である。
従来の抵抗ボロメータ及び誘電ボロメータ型の赤外線センサとしては、以下のような構成のものが知られている(特許文献1及び2を参照。)。
図17は従来の抵抗ボロメータ型の赤外線センサの信号読み出し回路を示している。第1のスイッチ104A、第2のスイッチ104B及び第3のスイッチ104Cをオン状態とすることにより、ダミー抵抗102の出力と感熱抵抗101の出力との差分を信号読み出し回路の出力110に出力する。感熱抵抗101が検出した値を正確に読み出すためには、ダミー抵抗102の抵抗値が一定でなければならない。しかし、ダミー抵抗102の抵抗値は、ダミー抵抗102が形成されている半導体基板の温度により変化する。従って、ダミー抵抗102の抵抗値の変化を補正するために、半導体基板の温度を正確に計測する必要があるが、半導体基板の温度を高精度に検知することは容易ではない。
図18は従来の誘電ボロメータ型の赤外線センサの信号読み出し回路を示している。図18に示すように参照容量素子201と赤外線検出容量素子202とが接続点210を介して直列に接続されている。赤外線検出容量素子202は、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量が変化する特性を持ち、赤外線が入射していない場合には、赤外線検出容量素子202と参照容量素子201との容量値は等しくなるように設定されている。
また、参照容量素子201及び赤外線検出容量素子202にはそれぞれ駆動用の交流電源204及び交流電源205が接続されており、交流電源204と交流電源205との振幅は同じであり、位相は反転している。
接続点210は、トランジスタ203を介して出力端子206に接続されており、信号線Sswによりトランジスタ203をオン状態とすることにより出力端子206に接続点210の電位を取り出すことができる。
接続点210の電位は、参照容量201及び赤外線検出容量202の容量並びに交流電源204及び交流電源205の電圧(振幅)によって決定される。従って、図19に示すように、赤外線検出容量素子202に赤外線が入射し赤外線検出容量素子202の容量値が増加した場合には、図19のAに示すような出力曲線が得られる。なお、図19において曲線C及び曲線Dはそれぞれ交流電源204及び交流電源205の出力電圧を示す。
赤外線検出容量素子202に赤外線が照射されていない場合には、参照容量素子201と赤外線検出容量素子202との容量値は等しくなり、図19のBに示すように接続点210の電位は常に0となるはずである。しかし、実際には参照容量素子201の容量値と赤外線検出容量素子202の容量値との間には、リーク抵抗成分や形成時のばらつき等により数%の差が存在するため、センサに赤外線が入射していない場合にも擬似的な信号出力であるオフセットが発生する。
赤外線センサの出力をデジタルデータとして利用する際には、100倍程度の増幅が必要となる。この場合には、オフセットも100倍に増幅されてしまうので増幅回路が飽和してしまう恐れがある。また、大きなオフセットに隠れて信号が得られない恐れがある。従って、高性能な赤外線センサを実現するためには、このオフセットを補正して小さくしなければならない。
特開平10−227689号公報 特開2002−365130号公報
しかしながら、従来の抵抗ボロメータ型の赤外線センサにおいて感熱抵抗が検出した値を正確に読み出すためには、ダミー抵抗の抵抗値が一定でなければならない。しかし、ダミー抵抗の抵抗値は、ダミー抵抗が形成されている半導体基板の温度により変化する。従って、ダミー抵抗の抵抗値の変化を補正するために、周囲温度及び半導体基板の温度を高精度に検知する必要があるが、周囲温度の検知は容易に行えても、半導体基板の温度を高精度に検知することは非常に困難であるという問題がある。
また、従来の誘電ボロメータ型赤外線センサにおいては、オフセットの補正をしなければならないが、複数の赤外線センサをマトリクス状に配置して赤外線センサアレイを構成した場合に、数万個にも及ぶ個々の赤外線センサについてオフセットの補正を行うことは極めて困難であるという問題がある。
赤外線センサを駆動する電源回路の位相及び振幅を制御することにより、赤外線センサアレイ全体についてオフセットの補正をすることが可能であるが、このような補正を行うためには、複雑な駆動回路と演算処理回路とが必要になるという問題がある。
本発明は、前記従来の問題を解決し、半導体基板の温度変化を補正する必要がない赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できるようにすること及び、回路構成を複雑化することなく、赤外線センサに赤外線が入射していない場合に発生する擬似的な信号出力であるオフセットが小さく且つS/N比が大きい信号を得ることができる赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できるようにすることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の赤外線センサは、赤外線検出容量素子と直列容量素子及び参照容量素子とを備え、電位差として信号を得る構成とする。
具体的に本発明の赤外線センサは、それぞれが所定の参照容量値を示す直列容量素子及び参照容量素子と、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子と、直列容量素子の一の端子と参照容量素子の一の端子と赤外線検出容量素子の一の端子とが相互に接続されたノードである出力ノードとを備え、直列容量素子の他の端子と参照容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を基準電位とし、直列容量素子の他の端子と赤外線検出容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を検出電位とし、赤外線の強度を基準電位と検出電位との電位差として出力することを特徴とする。
本発明の赤外線センサによれば、赤外線の強度を基準電位と検出電位との電位差として出力するため、オフセットを小さくすることができるので、オフセットの補正のために特別な回路を設ける必要がなく、その結果、単純な構成で高性能な赤外線センサを実現することができる。また、半導体基板の温度変化に伴うセンサ出力の補正が不要な赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できる。
本発明の赤外線センサにおいて、直列容量素子の容量値及び参照容量素子の容量値は、赤外線検出容量素子に赤外線が入射していない場合の赤外線検出容量素子の容量値と等しいことが好ましい。このような構成とすることにより、オフセットを確実に小さくすることが可能となる。
本発明の赤外線センサは、参照容量素子の一の端子と出力ノードとの間に設けられた参照容量素子制御スイッチと、赤外線検出容量素子の一の端子と出力ノードとの間に設けられた赤外線検出容量素子制御スイッチとをさらに備え、直列容量素子の他の端子には所定の電圧を供給する電源が接続されており、参照容量素子制御スイッチをオン状態とし且つ赤外線検出容量素子制御スイッチをオフ状態とすることにより基準電位を得て、参照容量素子制御スイッチをオフ状態とし且つ赤外線検出容量素子制御スイッチをオン状態とすることにより検出電位を得ることが好ましい。このようにすることにより確実に基準電位と検出電位を得ることができる。
本発明に係る第1の赤外線センサアレイは、2次元のマトリクスに配置された複数の赤外線センサを備えた赤外線センサアレイを対象とし、各赤外線センサは、それぞれが所定の容量値を示す直列容量素子及び参照容量素子と、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子と、直列容量素子の一の端子と参照容量素子の一の端子と赤外線検出容量素子の一の端子とが相互に接続されたノードである出力ノードとを有し、直列容量素子の他の端子と参照容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を基準電位とし、直列容量素子の他の端子と赤外線検出容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を検出電位とし、赤外線の強度を基準電位と検出電位との電位差として出力することを特徴とする。
本発明の第1の赤外線センサアレイによれば、2次元のマトリクスに配置された複数の赤外線センサを備え、各赤外線センサは赤外線の強度を基準電位と検出電位との電位差として出力するため、赤外線センサアレイを構成するすべての赤外線センサのオフセットを小さく且つ均一にすることができるので、オフセットを補正するために特別な回路を設ける必要がなく、その結果、単純な構成で高性能な赤外線センサアレイを実現することができる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、直列容量素子の容量値及び参照容量素子の容量値は、赤外線検出容量素子に赤外線が入射していない場合の赤外線検出容量素子の容量値と等しいことが好ましい。このような構成とすることにより、各赤外線センサのオフセットを確実に小さくすることができる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、赤外線センサは、参照容量素子の一の端子と出力ノードとの間に設けられた参照容量素子制御スイッチと、赤外線検出容量素子の一の端子と出力ノードとの間に設けられた赤外線検出容量素子制御スイッチとをさらに備え、直列容量素子の他の端子には所定の電圧を供給する電源が接続されており、参照容量素子制御スイッチをオン状態とし且つ赤外線検出容量素子制御スイッチをオフ状態とすることにより基準電位を得て、参照容量素子制御スイッチをオフ状態とし且つ赤外線検出容量素子制御スイッチをオン状態とすることにより検出電位を得ることが好ましい。このようにすることにより確実に基準電位と検出電位を得ることができる。
本発明の第1の赤外線センサアレイは、基準電位と検出電位とを記憶し、記憶した基準電位と検出電位との差を出力する差動回路部をさらに備えていることが好ましい。このような構成とすることにより、赤外線の強度を確実に電位差として出力できる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、各出力ノードと差動回路部との間に設けられた、インピーダンス変換回路又は増幅回路をさらに備えていることが好ましい。このような構成とすることにより、浮遊容量及び拡散容量の影響を確実に排除することが可能となる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、複数の赤外線センサのうちの所定の2個以上の赤外線センサ同士は、直列容量素子及び参照容量素子の少なくとも一方を互いに共有していることが好ましい。また、複数の赤外線センサのうちのマトリクスの同一の行又は同一の列に接続された赤外線センサ同士は、直列容量素子及び参照容量素子の少なくとも一方を共用していることが好ましい。
このような構成とすることにより、参照容量素子の数量を減らすことができるので、赤外線センサアレイの占有面積を小さくすることができる。また、赤外線センサアレイの占有面積を増大させることなく、赤外線検出容量素子の面積を大きくできるので高感度化することができる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、複数の赤外線センサのうちのいずれかの赤外線センサを選択するセンサ選択回路部と、選択された赤外線センサが出力する電位差に応じた電荷を所定の回数分蓄積し、所定の回数分蓄積された電荷を合成して出力する電荷蓄積回路部とをさらに備え、電荷蓄積回路部は、電位差を入力する端子と接地との間にそれぞれスイッチを介して接続された複数の容量素子と、スイッチを駆動する駆動回路とを有しており、各容量素子にそれぞれ電荷を蓄積することが好ましい。このような構成とすることにより、確実にノイズを低減してS/N比を高くすることができる。
本発明の第2の赤外線センサアレイは、2次元のマトリクスに配置された複数の赤外線センサを備えた赤外線センサアレイを対象とし、各赤外線センサは、それぞれが所定の容量値を示す直列容量素子と、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子と、直列容量素子の一の端子と赤外線検出容量素子の一の端子との間に接続された選択スイッチとを有し、マトリクスのうち同一の列に配置された各赤外線センサは、直列容量素子を共有していることを特徴とする。
本発明の第2の赤外線センサアレイによれば、同一の列に配置された各赤外線センサは、直列容量素子を共有しているため、同一の列に配置された各赤外線センサのオフセットの値をほぼ等しくすることができるので、各列ごとに一括してオフセットの補正を行うことが可能となり、その結果、構成が簡単で且つ極めて正確な温度測定が可能な赤外線センサアレイを容易に実現することが可能となる。また、赤外線センサアレイの占有面積を増大させることなく、赤外線検出容量素子の面積を大きくすることが可能となるので、高感度な赤外線センサアレイを得ることができる。
本発明の赤外線センサによれば、半導体基板の温度変化を補正する必要がないと共に、回路構成を複雑化することなく、オフセットが小さく且つS/N比が大きな信号を得ることができる赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できる。
図1は本発明の第1の実施形態に係る赤外線センサを示す基本回路図である。 図2は本発明の第1の実施形態に係る赤外線センサの動作状態を示すタイミング図である。 図3は本発明の第2の実施形態に係る赤外線センサアレイの一例を示す基本回路図である。 図4は本発明の第2の実施形態に係る赤外線センサアレイの動作状態を示すタイミング図である。 図5は本発明の第3の実施形態に係る赤外線センサを示す基本回路図である。 図6は本発明の第3の実施形態に係る赤外線センサに用いるインピーダンス変換回路又は増幅回路の一例を示す基本回路図である。 図7は本発明の第3の実施形態に係る赤外線センサアレイの一例を示す基本回路図である。 図8は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの一例を示す基本回路図である。 図9は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図10は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図11は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図12は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図13は本発明の第5の実施形態に係る赤外線アレイの主要部の一例を示す回路図である。 図14は本発明の第5の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図15は本発明の第5の実施形態に係る赤外線センサアレイに用いる電荷蓄積手段の一例を示す基本回路図である。 図16は本発明の第5の実施形態に係る赤外線センサアレイに用いる電荷蓄積手段の動作状態を示すタイミング図である。 図17は従来の抵抗型赤外線センサの読み出し回路を示す基本回路図である。 図18は従来の誘電ボロメータ型赤外線センサを示す基本回路図である。 図19は従来の誘電ボロメータ型赤外線センサの駆動信号図である。
符号の説明
1 直列容量素子
2 参照容量素子
3 赤外線検出容量素子
4 バイアス制御スイッチ
5 参照容量素子制御スイッチ
6 赤外線検出容量素子制御スイッチ
8 電源線
9 バイアス制御線
10 参照容量素子制御線
11 赤外線検出容量素子制御線
12 バイアス線
15 出力ノード
20 赤外線センサ
21 赤外線センサ
22 赤外線センサ
23 赤外線センサ
24 電源線スイッチ
28 垂直走査部及び制御部
29 第1の差動回路
30 第2の差動回路
31 共通信号線
32 水平走査部
33 第1の垂直走査線
34 第2の垂直走査線
35 第1の水平走査線
36 第2の水平走査線
37 バイアス電源
40 赤外線センサ
41 赤外線センサ
42 赤外線センサ
43 赤外線センサ
44 赤外線センサ
45 赤外線センサ
46 赤外線センサ
47 赤外線センサ
50A 直列容量素子
50B 直列容量素子
60 赤外線センサ
61 赤外線センサ
62 赤外線センサ
63 赤外線センサ
70A 直列容量素子
70B 直列容量素子
73 赤外線検出容量素子
75 出力ノード
76 選択スイッチ
78 電源線
83 第1の垂直走査線
84 第2の垂直走査線
90 インピーダンス変換回路又は増幅回路
91 MOSトランジスタ
92 MOSトランジスタ
93 ソースフォロア出力ノード
101A 蓄積制御スイッチ
101B 蓄積制御スイッチ
101C 蓄積制御スイッチ
102A 電荷蓄積容量素子
102B 電荷蓄積容量素子
102C 電荷蓄積容量素子
103 入力端子
104 出力制御スイッチ
105 出力端子
106 制御回路
111A 蓄積容量制御線
111B 蓄積容量制御線
111C 蓄積容量制御線
115 出力制御線
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る赤外線センサについて図を参照しながら説明する。図1は本実施形態の赤外線センサの基本回路図を示している。
図1に示すように本実施形態の赤外線センサは、直列容量素子1の一の端子と、参照容量素子2及び赤外線検出容量素子3の一の端子とがそれぞれMOSトランジスタからなる容量素子制御スイッチ5及び赤外線検出素子制御スイッチ6を介して電気的に接続されており、出力ノード15が形成されている。なお、直列容量素子1及び参照容量素子2の容量値は、それぞれ赤外線が入射していない場合の赤外線検出容量素子3の容量値と実質的に同一となるように設定されている。つまり、各容量値は既知の製造方法により製造した場合の誤差の範囲で等しい。
直列容量素子1の他の端子は電源線8と接続され、参照容量素子2及び赤外線検出容量素子3の他の端子は接地されている。また、参照容量素子制御スイッチ5及び赤外線検出容量素子制御スイッチ6のゲートにはそれぞれ参照容量素子制御線10及び赤外線検出容量素子制御線11が接続されている。さらに、出力ノード15にはゲートがバイアス制御線9と接続され、ソースがバイアス線12と接続されたバイアス制御スイッチ4のドレインが接続されている。
以下に、本実施形態の赤外線センサの動作について説明する。図2は本実施形態の赤外線センサを動作させるタイミングを示している。
まず、タイミングT1において容量素子制御線10の電圧をハイ(“H”)レベルとして、参照容量素子制御スイッチ5をオン状態として、参照容量素子2を直列容量素子1と接続する。次に、タイミングT2においてバイアス制御線9の電圧を“H”レベルにしてバイアス制御スイッチ4をオン状態とすることにより、出力ノード15の電圧をバイアス電圧Vとする。
次に、バイアス制御線9の電圧をロー(“L”)レベルとした後、タイミングT3において電源線8の電圧をVからVに上昇させる。電源線8の電圧上昇分(V−V)は、直列容量素子1と参照容量素子2との容量比に応じて分配され、出力ノード15の電圧に加算される。本実施形態の赤外線センサにおいては直列容量素子1と参照容量素子2とは容量値が等しいため、出力ノード15に加算される電圧は、(V−V)の2分の1となる。この状態における出力ノード15の電圧を基準電位Vrefとする。
次に、電源線8の電圧をVに戻し、参照容量素子制御線10の電圧を“L”レベルとして参照容量素子2を直列容量素子1から切り離し、基準電位Vrefの測定を終了する。
次に、タイミングT4において、信号線11の電圧を“H”レベルとして赤外線検出容量素子制御スイッチ6をオンにすることにより、赤外線検出容量素子3を直列容量素子1と接続する。次に、タイミングT5においてバイアス制御線9の電圧を“H”レベルとすることにより、出力ノード15の電圧を再びバイアス電圧Vと等しくする。次にタイミングT5において電源線8の電圧をVからVに上昇させる。これによりVとVとの電圧の差(V−V)が直列容量素子1と赤外線検出容量素子3との容量比に応じて分配されて出力ノード15の電圧に加算される。この状態における出力ノード15の電圧を検出電位Vsigとする。
赤外線検出容量素子3に赤外線が入射した場合には、入射した赤外線の強度に応じて赤外線検出容量素子3の容量値が上昇する。従って、入射する赤外線の強度が強いほど出力ノード15に加算される電圧は低くなり、検出電位Vsigと基準電位Vrefとの電位差が大きくなる。
従って、基準電位Vrefと検出電位Vsifとの電位差Vdifを求めることにより、赤外線検出容量素子3に入射した赤外線の強度を求めることができる。
本実施形態においては、赤外線検出容量素子3に入射した赤外線の強度を、直列容量素子1と参照容量素子2との容量比により生じる基準電位Vrefと、直列容量素子1と赤外線検出容量素子3との容量比により生じる検出電位Vsigとの電位差Vdifとして求めている。また、参照容量素子2の容量値は、赤外線検出容量素子3に赤外線が入射していない場合の赤外線検出容量素子3の容量値と等しく設定されている。従って、赤外線検出容量素子3に赤外線が入射していない場合には、VrefとVsigとの差であるオフセットはほぼ0となる。
また、単純なタイミングパルスを与えるだけで赤外線センサを駆動することが可能であるため、回路構成を単純化することが可能である。従って、複数の赤外線センサをマトリクス状に配置した赤外線センサアレイとした場合に、複雑な補正手段を設ける必要がない赤外線センサを実現できる。さらに、赤外線センサが形成されている半導体基板の温度を補正する必要がない赤外線センサ及び赤外線センサアレイが実現できる。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態について図を参照しながら説明する。図3は本実施形態の赤外線センサアレイの基本回路図を示している。
本実施形態においては図3に示すように赤外線センサ20、赤外線センサ21、赤外線センサ22及び赤外線センサ23の4個の赤外線センサが2行2列のマトリクスに配置されて赤外線センサアレイが形成されている。なお、各赤外線センサの基本構成は第1の実施形態と同一である。
赤外線センサ20から赤外線センサ23の各バイアス制御線9、各参照容量素子制御線10及び各赤外線検出容量素子制御線11はそれぞれ共通に接続されて垂直走査及び信号制御部28に接続されている。各バイアス線12はすべて並列に接続されてバイアス電源37に接続されている。各電源線8はそれぞれMOSトランジスタからなる電源線スイッチ24を介して共通に接続されて、垂直走査及び信号制御部28と接続されている。
赤外線センサ20及び赤外線センサ21の電源線スイッチ24の各ゲート及び赤外線センサ22及び赤外線センサ23の電源線スイッチ24の各ゲートは、それぞれ第1の垂直走査線33及び第2の垂直走査線34によって垂直走査及び信号制御部28と接続されている。
赤外線センサ20及び赤外線センサ22の各出力ノード15は共通に接続されて第1の差動回路部29と接続され、赤外線センサ21及び赤外線センサ23の各出力ノード15は共通に接続されて第2の差動回路部30と接続されている。第1の差動回路部29及び第2の差動回路部30にはそれぞれ水平走査部32と第1の水平走査線35及び第2の水平走査線36によって接続されている。また、第1の差動回路部29及び第2の差動回路部30の各出力は、共通信号線31と接続されている。
以下に、本実施形態の赤外線センサアレイの動作について説明する。図4は本実施形態の赤外線センサアレイを動作させるタイミングを示している。
まず、タイミングT0において第1の垂直走査線33の電圧を“H”レベルとして、赤外線センサアレイの1行目を構成する赤外線センサ20及び赤外線センサ21を電源線8と接続する。次に、タイミングT1において参照容量素子制御線10の電圧を“H”にして直列容量素子1と参照容量素子2とが直列接続された状態とする。次に、タイミングT2においてバイアス制御線9の電圧を“H”レベルとして出力ノード15の電圧をバイアス電圧Vとする。
次に、バイアス制御線9の電圧を“L”レベルとした後、タイミングT3において電源線8の電圧をVからVに上昇させる。これにより、電源線8と接続されている赤外線センサ20及び赤外線センサ21の出力ノード15の電圧にそれぞれ(V−V)の2分の1の電圧が加算される。この電圧を差動回路部29及び差動回路部30に基準電位Vrefとしてそれぞれ記憶させる。
次に、電源線8の電圧をVに戻し、参照容量素子制御線10の電圧を“L”レベルとした後、タイミングT4において赤外線検出容量素子制御線11の電圧を“H”レベルとして、直列容量素子1と赤外線検出容量素子3とが直列接続された状態とする。次に、タイミングT5においてバイアス制御線9の電圧を“H”レベルとして出力ノード15の電圧を、再びバイアス電圧Vとする。
次に、バイアス制御線9の電圧を“L”レベルとした後、電源線8の電圧をVからVに上昇させる。これにより、電源線8と接続されている赤外線センサ20及び赤外線センサ21の出力ノード15の電圧は、それぞれ赤外線検出容量素子に入射している光の強さに応じた電圧となる。この電圧を検出電位Vsigとして差動回路部29及び差動回路部30にそれぞれ記憶させる。
次に、電源線8の電圧をVに戻し、容量素子制御線10の電圧を“L”レベルとする。続いて、第1の水平走査線35に駆動パルスを与えることにより、第1の差動回路部29から赤外線センサ20の信号出力として基準電位Vrefと検出電位Vsigとの電位差Vdif−20を共通出力線31に出力させる。次に、第2の水平走査線36に駆動パルスを与えることにより、第2の差動回路部30から赤外線センサ21の信号出力として基準電位Vrefと検出電位Vsigとの電位差Vdif−21を共通出力線31に出力させる。この後、第1の垂直走査線33の電圧を“L”レベルとすることにより1行目の読み出しが終了する。
続いて、タイミングT8において第2の垂直走査線34の電圧を“H”レベルとして、マトリクスの2行目の赤外線センサ22及び赤外線センサ23を選択して、1行目と同様の操作を繰り返すことにより、赤外線センサ22からの信号出力Vdif−22及び赤外線センサ23からの信号出力Vdif−23を共通出力線31に出力させる。
本実施形態の赤外線センサアレイは、第1の実施形態に示したオフセットがほぼ0である赤外線センサをマトリクス状に配置している。このため、赤外線センサアレイを構成するすべての赤外線センサのオフセットは、ほぼ0でありばらつきも非常に小さい。従って、オフセットの補正のために複雑な駆動回路、演算回路及び駆動手順等が不要となり回路構成を単純化できる。その結果、構成が簡単で且つ極めて正確な温度測定が可能な赤外線センサアレイを容易に実現することが可能となる。
なお、本実施形態においては赤外線センサを2行2列に配置した例を示したが、行数及び列数は任意に選択することができる。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態について図を参照しながら説明する。図5は本実施形態の赤外線センサの基本回路構成を示している。図5に示すように本実施形態の赤外線センサは、第1の実施形態に示した出力ノード15の先にインピーダンス変換回路又は増幅回路である出力回路90が接続されている。
図6は出力回路90の一例としてソースフォロア回路を示している。図6に示すようにソースフォロア回路は、電源と接地との間にMOSトランジスタ91とMOSトランジスタ92とが直列に接続されている。トランジスタ91のゲートには、出力ノード15からの信号を入力し、トランジスタ92のゲートにはバイアス電圧を印加する。このような構成とすることにより、トランジスタ91とトランジスタ92との接続点であるソースフォロア出力ノード93には、インピーダンス変換された信号が出力される。
図7は本実施形態の赤外線センサをマトリクス状に配置して赤外線センサアレイとした場合の回路構成の一例を示している。図7に示すように赤外線センサアレイを構成する各赤外線センサの出力ノード15の先にはそれぞれ出力回路90が接続されている。各赤外線センサの出力ノード15を直接相互に接続した場合には浮遊容量の値及び拡散容量の値が増加して赤外線検出容量素子の容量値よりも大きくなるため、信号出力が小さくなる。実使用時には、赤外線センサを例えば600行×600列程度のマトリクスに配置するため、赤外線センサアレイを構成する赤外線センサの数は36万個という膨大な数になるので、浮遊容量及び拡散容量の増加を無視することができない。
しかし、本実施形態の赤外線センサアレイにおいては、出力回路90を介在させて各赤外線センサが相互に接続されているため、浮遊容量及び拡散容量の影響をなくすことができ、大きな出力を得ることができる。
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施形態について図を参照しながら説明する。図8は本実施形態の赤外線センサアレイの基本的な回路構成を示している。図8に示すように、赤外線センサ40の電源線スイッチ24及び赤外線センサ42の電源線スイッチ24と電源線8との間に直列容量素子50Aが配置されており、マトリクスの1列目を構成する赤外線センサ40と赤外線センサ42とが直列容量素子を共有している。また、同様にマトリクスの2列目を構成する赤外線センサ41と赤外線センサ43とが直列容量素子50Bを共有している。
このような構成とすると、参照容量素子制御線及び赤外線検出容量素子制御線を駆動するタイミングを調整する必要があるが、赤外線センサアレイを小型化することが可能となる。また、直列容量素子に割り当てる面積を赤外線検出容量素子に割り当てることにより、赤外線検出容量素子を大きくすることができ、検出感度を高めることができる。
なお、本実施形態としては、直列容量素子を共有する例を示したが、参照容量素子を共有していてもよい。また、列ごとに直列容量素子を共有する例を示したが行ごとに共有していてもよく、その他行列にかかわりなく共有していてもよい。さらに、図8には2行2列の例を示したが、行数及び列数は任意に設定することが可能である。
図9は本実施形態の赤外線センサアレイを基板の上に形成する平面配置の一例を示している。図9に示すように赤外線センサ40は左から順に参照容量素子2、赤外線検出容量素子3及び直列容量素子50Aが配置されており、赤外線センサ41は右から順に参照容量素子2、赤外線検出容量素子3及び直列容量素子50Aを備えている。赤外線センサ40及び赤外線センサ41は、直列容量素子50Aを中心に左右対象となるように隣り合わせに形成されており、直列容量素子50Aを共有している。
また、赤外線センサ42と赤外線センサ43とは同様に直列容量素子50Bを共有している。このように、2個の赤外線センサからなる赤外線センサの組において直列容量素子を共有することにより、直列容量素子1個分の面積が省略でき赤外線センサアレイを小型化することができる。また、省略した直列容量素子の面積に相当する面積だけ他の容量素子の面積を大きくすれば、赤外線センサアレイの占有面積を増大させることなく高感度化することができる。
図10は本実施形態の赤外線センサアレイを基板の上に形成する平面配置の別の例を示している。図10に示すように赤外線センサ40、赤外線センサ41、赤外線センサ42及び赤外線センサ43の4個の赤外線センサからなる赤外線センサの組において直列容量素子50Aを共有している。4個の赤外線センサにおいて直列容量素子3個分の面積が省略でき、赤外線検出容量素子の面積を大きくできるため、さらに感度を高めることができる。
図11は参照容量素子を共有する場合の基板の上の平面配置の一例を示している。赤外線検出容量素子3を備えた赤外線センサ40及び赤外線検出容量素子3を備えた赤外線センサ41が参照容量素子2を中央部で共有して隣り合って形成されている。また、同様に赤外線検出容量素子3を備えた赤外線センサ42及び赤外線検出容量素子3を備えた赤外線センサ43が参照容量素子2を中央部で共有して隣り合って形成されている。また、これら4個の赤外線センサからなる赤外線センサの組が形成された領域の外側に、これら4個の赤外線センサが共有する直列容量素子50Aが形成されている。
図12は4個の赤外線センサからなる赤外線センサの組が1個の参照容量素子2を共有し、さらに2組の参照容量素子2を共有する4個ずつの赤外線センサの組すなわち合計8個の赤外線センサが1個の直列容量素子を共有する場合の平面配置の一例を示している。
このように直列容量素子だけでなく参照容量素子についても共有することにより、さらに参照容量素子が占有する面積を小さくすることができるため、赤外線検出容量素子の面積を大きくすることができるので、高感度な赤外線センサアレイを実現することができる。
なお、本実施形態の赤外線センサアレイにおいても、第3の実施形態と同様にソースフォロア回路等の出力回路を設けてもよい。
(第5の実施形態)
以下に、本発明の第5の実施形態について図を参照しながら説明する。図13は本実施形態の赤外線センサアレイの主要部の基本的な回路構成を示している。図13に示すように、本実施形態の赤外線センサアレイを構成する赤外線センサのうち同一の列に配置された各赤外線センサは、直列容量素子を共有している。例えば、1列目に配置された赤外線センサ60と赤外線センサ62とは、直列容量素子70Aを共有しており、2列目に配置された赤外線センサ61と赤外線センサ63とは、直列容量素子70Bを共有している。
さらに、本実施形態の赤外線センサは参照容量素子が省略されている。例えば赤外線センサ60は、一の端子が電源線78に接続された直列容量素子70Aの他の端子にMOSトランジスタからなる選択スイッチ76を介して赤外線検出容量素子73の一の端子が接続されている。また、赤外線検出容量素子73の他の端子は接地されている。なお、直列容量素子70Aの容量値は、赤外線検出容量素子73に赤外線が入射していない場合の容量値と等しくなるように設定されている。
このため、第1の垂直走査線83の電圧を“H”レベルとして赤外線センサ60の選択スイッチ76をオン状態とすることにより、直列容量素子70Aと選択スイッチ76とが接続されたノード75に出力される電圧は、電源線78と接地との間に印加された電圧が直列容量素子70Aと赤外線検出容量素子73との容量比により分配された電圧となる。
従って、赤外線検出容量素子73に赤外線が入射していない場合には、直列容量素子70Aの容量値と赤外線検出容量素子73の容量値とのばらつきによるオフセットが発生する。しかし、本変形例の赤外線センサアレイにおいては、列方向に配置された各赤外線センサが直列容量素子を共有しているため、列方向に配置された各赤外線センサにおいて発生するオフセットはほぼ等しくなる。このため、各列ごとに一括してオフセットの補正を行うことが可能となり、構成が簡単で且つ極めて正確な温度測定が可能な赤外線センサアレイを容易に実現することが可能となる。
さらに、本実施形態の赤外線センサアレイは、列ごとに直列容量素子を共有しているため、直列容量素子を形成するスペースが少なくてすむ。図14は本変形例の赤外線センサアレイを平面構成の一例を示している。図14においては、1列に6個の赤外線センサが配置された例を示している。参照容量素子の占有スペースがなく、また直列容量素子の占有スペースもほとんど不要であるため、赤外線検出容量素子の面積を大きくすることができるので、高感度な赤外線センサアレイを実現することができる。
なお、本実施形態においても赤外線センサを配置する行数及び列数は任意に設定することができる。
(第6の実施形態)
以下に、本発明の第6の実施形態について図を参照しながら説明する。本実施形態の赤外線センサアレイは、作動回路と共通出力線との間に電荷蓄積回路部を備えている。例えば、図3に示す赤外線センサアレイの第1の差動回路部29及び第2の差動回路部30のそれぞれの出力と共通出力線31との間に電荷蓄積回路部が設けられている。垂直走査及び信号制御部28と水平走査部32とからなる赤外線センサ選択回路部によって選択された赤外線センサからの信号が所定の回数分繰り返し電荷蓄積回路部に入力され電荷として蓄積された後、蓄積された電荷が合成されて共通出力線31に出力される。
図15は本実施形態の赤外線センサアレイに用いる電荷蓄積回路部の一例を示している。図15に示すように、電荷蓄積回路部の入力端子103と接地との間にはMOSトランジスタからなる蓄積制御スイッチ101Aと電荷蓄積容量素子102A、蓄積制御スイッチ101Bと電荷蓄積容量素子102B及び蓄積制御スイッチ101Cと電荷蓄積容量素子102Cが互いに並列に接続されている。また、入力端子103と出力端子105との間にはMOSトランジスタからなる出力制御スイッチ104が直列に接続されている。
蓄積制御スイッチ101A、蓄積制御スイッチ101B及び蓄積制御スイッチ101Cの各ゲートは蓄積制御線111A、蓄積制御線111B及び蓄積制御線111Cによってそれぞれ制御回路106と接続され、出力制御スイッチ104は出力制御線114によって制御回路106と接続されている。
以下に、第1の差動回路部29と接続されている電荷蓄積回路部を例に、本実施形態の赤外線センサアレイの動作について説明する。
図16は本実施形態の赤外線センサアレイに設けられた電荷蓄積回路部を動作させるタイミングを示している。まず、図4に示したタイミングT0からタイミングT7の動作を行わせた後、第1の水平走査線35に駆動パルスを与えて差動回路部29に1回目の赤外線センサ20からの信号Vdif−20を出力させる。差動回路部29の信号出力のタイミングにあわせて蓄積制御線111Aにパルスを与え、電荷蓄積容量素子102Aに差動回路部29からの信号を電荷として記憶させる。
次に、再びタイミングT0からタイミングT7の動作を行わせて、2回目の赤外線センサ20からの信号Vdif−20を差動回路部29に出力させる。差動回路部29の信号出力のタイミングにあわせて蓄積制御線111Bにパルスを与え、電荷蓄積容量素子102Bに電荷を記憶させる。さらに同様の走査を繰り返して電荷蓄積容量素子102Cには3回目の赤外線センサ20からの信号Vdif−20を電荷として記憶させる。
続いて、蓄積制御線111A、蓄積制御線111B及び蓄積制御線111Cの電圧の電圧を“H”レベルとすることにより電荷蓄積容量素子102A、電荷蓄積容量素子102B及び電荷蓄積容量素子102Cを並列に接続させて、電荷蓄積容量素子102A、電荷蓄積容量素子102B及び電荷蓄積容量素子102Cに蓄積された電荷を合成する。同時に、出力制御線115の電圧を“H”レベルとすることにより、赤外線センサアレイの共通出力線31に、3回の赤外線センサ20からの信号が合成された信号Vdif−20を出力させる。同様の操作を2行目の赤外線センサ22についても行う。また、第2の差動回路部30に接続された電荷蓄積回路についても並行して同様の操作を行うことにより、赤外線センサアレイ全体のデータを読み出すことができる。
このように本実施形態の赤外線センサアレイにおいては、並列に接続された3回分の信号電荷を合成して出力しているため、信号出力の値は同じであるがノイズは30.5となりS/Nを改善することができる。なお、本実施形態においては、電荷蓄積容量素子を3個並列に備えた例を示したが、電荷蓄積容量素子は2個以上の任意の数量設けることができる。また、第3の実施形態のようにソースフォロア回路等からなる出力回路が設けられた構成であっても、第4の実施形態のように参照容量素子の一部を共有する構成であってもよい。
なお、容量素子にチタン酸バリウムを主成分とする誘電体を用いることが、感度を向上させるためには好ましい。
本発明の赤外線センサは、半導体基板の温度変化を補正する必要がない赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できると共に、回路構成を複雑化することなく、オフセットが小さく且つS/N比が大きな信号を得ることができる赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できるため、物体及び人体から放出される赤外線を検出する赤外線センサ及び赤外線センサアレイ等として有用である。
本発明は、物体及び人体から放出される赤外線を検出する赤外線センサに関する。
人体をはじめとする物体から輻射されている赤外線を検出する赤外線センサは、物体の存在や温度についての情報を非接触で得ることができるため、さまざまな分野において応用が期待されている。特に、複数の赤外線センサをマトリクス状に配置した赤外線センサアレイは、2次元的な赤外線イメージが得られるため、さらに応用範囲の広がりが期待される。このような赤外線センサアレイに用いる赤外線センサとしては、冷却やチョッパ回路が不要であることから、抵抗ボロメータ及び電界を印加して誘電率の温度変化を検知する誘電ボロメータが有望である。
従来の抵抗ボロメータ及び誘電ボロメータ型の赤外線センサとしては、以下のような構成のものが知られている(特許文献1及び2を参照。)。
図17は従来の抵抗ボロメータ型の赤外線センサの信号読み出し回路を示している。第1のスイッチ14A、第2のスイッチ14B及び第3のスイッチ14Cをオン状態とすることにより、ダミー抵抗12の出力と感熱抵抗11の出力との差分を信号読み出し回路の出力10に出力する。感熱抵抗11が検出した値を正確に読み出すためには、ダミー抵抗12の抵抗値が一定でなければならない。しかし、ダミー抵抗12の抵抗値は、ダミー抵抗12が形成されている半導体基板の温度により変化する。従って、ダミー抵抗12の抵抗値の変化を補正するために、半導体基板の温度を正確に計測する必要があるが、半導体基板の温度を高精度に検知することは容易ではない。
図18は従来の誘電ボロメータ型の赤外線センサの信号読み出し回路を示している。図18に示すように参照容量素子201と赤外線検出容量素子202とが接続点210を介して直列に接続されている。赤外線検出容量素子202は、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量が変化する特性を持ち、赤外線が入射していない場合には、赤外線検出容量素子202と参照容量素子201との容量値は等しくなるように設定されている。
また、参照容量素子201及び赤外線検出容量素子202にはそれぞれ駆動用の交流電源204及び交流電源205が接続されており、交流電源204と交流電源205との振幅は同じであり、位相は反転している。
接続点210は、トランジスタ203を介して出力端子206に接続されており、信号線Sswによりトランジスタ203をオン状態とすることにより出力端子206に接続点210の電位を取り出すことができる。
接続点210の電位は、参照容量素子201及び赤外線検出容量202の容量並びに交流電源204及び交流電源205の電圧(振幅)によって決定される。従って、図19に示すように、赤外線検出容量素子202に赤外線が入射し赤外線検出容量素子202の容量値が増加した場合には、図19のAに示すような出力曲線が得られる。なお、図19において曲線C及び曲線Dはそれぞれ交流電源204及び交流電源205の出力電圧を示す。
赤外線検出容量素子202に赤外線が照射されていない場合には、参照容量素子201と赤外線検出容量素子202との容量値は等しくなり、図19のBに示すように接続点210の電位は常に0となるはずである。しかし、実際には参照容量素子201の容量値と赤外線検出容量素子202の容量値との間には、リーク抵抗成分や形成時のばらつき等により数%の差が存在するため、センサに赤外線が入射していない場合にも擬似的な信号出力であるオフセットが発生する。
赤外線センサの出力をデジタルデータとして利用する際には、100倍程度の増幅が必要となる。この場合には、オフセットも100倍に増幅されてしまうので増幅回路が飽和してしまう恐れがある。また、大きなオフセットに隠れて信号が得られない恐れがある。従って、高性能な赤外線センサを実現するためには、このオフセットを補正して小さくしなければならない。
特開平10−227689号公報 特開2002−365130号公報
しかしながら、従来の抵抗ボロメータ型の赤外線センサにおいて感熱抵抗が検出した値を正確に読み出すためには、ダミー抵抗の抵抗値が一定でなければならない。しかし、ダミー抵抗の抵抗値は、ダミー抵抗が形成されている半導体基板の温度により変化する。従って、ダミー抵抗の抵抗値の変化を補正するために、周囲温度及び半導体基板の温度を高精度に検知する必要があるが、周囲温度の検知は容易に行えても、半導体基板の温度を高精度に検知することは非常に困難であるという問題がある。
また、従来の誘電ボロメータ型赤外線センサにおいては、オフセットの補正をしなければならないが、複数の赤外線センサをマトリクス状に配置して赤外線センサアレイを構成した場合に、数万個にも及ぶ個々の赤外線センサについてオフセットの補正を行うことは極めて困難であるという問題がある。
赤外線センサを駆動する電源回路の位相及び振幅を制御することにより、赤外線センサアレイ全体についてオフセットの補正をすることが可能であるが、このような補正を行うためには、複雑な駆動回路と演算処理回路とが必要になるという問題がある。
本発明は、前記従来の問題を解決し、半導体基板の温度変化を補正する必要がない赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できるようにすること及び、回路構成を複雑化することなく、赤外線センサに赤外線が入射していない場合に発生する擬似的な信号出力であるオフセットが小さく且つS/N比が大きい信号を得ることができる赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できるようにすることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の赤外線センサは、赤外線検出容量素子と直列容量素子及び参照容量素子とを備え、電位差として信号を得る構成とする。
具体的に本発明の赤外線センサは、それぞれが所定の参照容量値を示す直列容量素子及び参照容量素子と、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子と、直列容量素子の一の端子と参照容量素子の一の端子と赤外線検出容量素子の一の端子とが相互に接続されたノードである出力ノードとを備え、直列容量素子の他の端子と参照容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を基準電位とし、直列容量素子の他の端子と赤外線検出容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を検出電位とし、赤外線の強度を基準電位と検出電位との電位差として出力することを特徴とする。
本発明の赤外線センサによれば、赤外線の強度を基準電位と検出電位との電位差として出力するため、オフセットを小さくすることができるので、オフセットの補正のために特別な回路を設ける必要がなく、その結果、単純な構成で高性能な赤外線センサを実現することができる。また、半導体基板の温度変化に伴うセンサ出力の補正が不要な赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できる。
本発明の赤外線センサにおいて、直列容量素子の容量値及び参照容量素子の容量値は、赤外線検出容量素子に赤外線が入射していない場合の赤外線検出容量素子の容量値と等しいことが好ましい。このような構成とすることにより、オフセットを確実に小さくすることが可能となる。
本発明の赤外線センサは、参照容量素子の一の端子と出力ノードとの間に設けられた参照容量素子制御スイッチと、赤外線検出容量素子の一の端子と出力ノードとの間に設けられた赤外線検出容量素子制御スイッチとをさらに備え、直列容量素子の他の端子には所定の電圧を供給する電源が接続されており、参照容量素子制御スイッチをオン状態とし且つ赤外線検出容量素子制御スイッチをオフ状態とすることにより基準電位を得て、参照容量素子制御スイッチをオフ状態とし且つ赤外線検出容量素子制御スイッチをオン状態とすることにより検出電位を得ることが好ましい。このようにすることにより確実に基準電位と検出電位を得ることができる。
本発明に係る第1の赤外線センサアレイは、2次元のマトリクスに配置された複数の赤外線センサを備えた赤外線センサアレイを対象とし、各赤外線センサは、それぞれが所定の容量値を示す直列容量素子及び参照容量素子と、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子と、直列容量素子の一の端子と参照容量素子の一の端子と赤外線検出容量素子の一の端子とが相互に接続されたノードである出力ノードとを有し、直列容量素子の他の端子と参照容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を基準電位とし、直列容量素子の他の端子と赤外線検出容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより出力ノードの電位を検出電位とし、赤外線の強度を基準電位と検出電位との電位差として出力することを特徴とする。
本発明の第1の赤外線センサアレイによれば、2次元のマトリクスに配置された複数の赤外線センサを備え、各赤外線センサは赤外線の強度を基準電位と検出電位との電位差として出力するため、赤外線センサアレイを構成するすべての赤外線センサのオフセットを小さく且つ均一にすることができるので、オフセットを補正するために特別な回路を設ける必要がなく、その結果、単純な構成で高性能な赤外線センサアレイを実現することができる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、直列容量素子の容量値及び参照容量素子の容量値は、赤外線検出容量素子に赤外線が入射していない場合の赤外線検出容量素子の容量値と等しいことが好ましい。このような構成とすることにより、各赤外線センサのオフセットを確実に小さくすることができる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、赤外線センサは、参照容量素子の一の端子と出力ノードとの間に設けられた参照容量素子制御スイッチと、赤外線検出容量素子の一の端子と出力ノードとの間に設けられた赤外線検出容量素子制御スイッチとをさらに備え、直列容量素子の他の端子には所定の電圧を供給する電源が接続されており、参照容量素子制御スイッチをオン状態とし且つ赤外線検出容量素子制御スイッチをオフ状態とすることにより基準電位を得て、参照容量素子制御スイッチをオフ状態とし且つ赤外線検出容量素子制御スイッチをオン状態とすることにより検出電位を得ることが好ましい。このようにすることにより確実に基準電位と検出電位を得ることができる。
本発明の第1の赤外線センサアレイは、基準電位と検出電位とを記憶し、記憶した基準電位と検出電位との差を出力する差動回路部をさらに備えていることが好ましい。このような構成とすることにより、赤外線の強度を確実に電位差として出力できる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、各出力ノードと差動回路部との間に設けられた、インピーダンス変換回路又は増幅回路をさらに備えていることが好ましい。このような構成とすることにより、浮遊容量及び拡散容量の影響を確実に排除することが可能となる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、複数の赤外線センサのうちの所定の2個以上の赤外線センサ同士は、直列容量素子及び参照容量素子の少なくとも一方を互いに共有していることが好ましい。また、複数の赤外線センサのうちのマトリクスの同一の行又は同一の列に接続された赤外線センサ同士は、直列容量素子及び参照容量素子の少なくとも一方を共用していることが好ましい。
このような構成とすることにより、参照容量素子の数量を減らすことができるので、赤外線センサアレイの占有面積を小さくすることができる。また、赤外線センサアレイの占有面積を増大させることなく、赤外線検出容量素子の面積を大きくできるので高感度化することができる。
本発明の第1の赤外線センサアレイにおいて、複数の赤外線センサのうちのいずれかの赤外線センサを選択するセンサ選択回路部と、選択された赤外線センサが出力する電位差に応じた電荷を所定の回数分蓄積し、所定の回数分蓄積された電荷を合成して出力する電荷蓄積回路部とをさらに備え、電荷蓄積回路部は、電位差を入力する端子と接地との間にそれぞれスイッチを介して接続された複数の容量素子と、スイッチを駆動する駆動回路とを有しており、各容量素子にそれぞれ電荷を蓄積することが好ましい。このような構成とすることにより、確実にノイズを低減してS/N比を高くすることができる。
本発明の第2の赤外線センサアレイは、2次元のマトリクスに配置された複数の赤外線センサを備えた赤外線センサアレイを対象とし、各赤外線センサは、それぞれが所定の容量値を示す直列容量素子と、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子と、直列容量素子の一の端子と赤外線検出容量素子の一の端子との間に接続された選択スイッチとを有し、マトリクスのうち同一の列に配置された各赤外線センサは、直列容量素子を共有していることを特徴とする。
本発明の第2の赤外線センサアレイによれば、同一の列に配置された各赤外線センサは、直列容量素子を共有しているため、同一の列に配置された各赤外線センサのオフセットの値をほぼ等しくすることができるので、各列ごとに一括してオフセットの補正を行うことが可能となり、その結果、構成が簡単で且つ極めて正確な温度測定が可能な赤外線センサアレイを容易に実現することが可能となる。また、赤外線センサアレイの占有面積を増大させることなく、赤外線検出容量素子の面積を大きくすることが可能となるので、高感度な赤外線センサアレイを得ることができる。
本発明の赤外線センサによれば、半導体基板の温度変化を補正する必要がないと共に、回路構成を複雑化することなく、オフセットが小さく且つS/N比が大きな信号を得ることができる赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る赤外線センサについて図を参照しながら説明する。図1は本実施形態の赤外線センサの基本回路図を示している。
図1に示すように本実施形態の赤外線センサは、直列容量素子1の一の端子と、参照容量素子2及び赤外線検出容量素子3の一の端子とがそれぞれMOSトランジスタからなる参照容量素子制御スイッチ5及び赤外線検出容量素子制御スイッチ6を介して電気的に接続されており、出力ノード15が形成されている。なお、直列容量素子1及び参照容量素子2の容量値は、それぞれ赤外線が入射していない場合の赤外線検出容量素子3の容量値と実質的に同一となるように設定されている。つまり、各容量値は既知の製造方法により製造した場合の誤差の範囲で等しい。
直列容量素子1の他の端子は電源線8と接続され、参照容量素子2及び赤外線検出容量素子3の他の端子は接地されている。また、参照容量素子制御スイッチ5及び赤外線検出容量素子制御スイッチ6のゲートにはそれぞれ参照容量素子制御線10及び赤外線検出容量素子制御線11が接続されている。さらに、出力ノード15にはゲートがバイアス制御線9と接続され、ソースがバイアス線12と接続されたバイアス制御スイッチ4のドレインが接続されている。
以下に、本実施形態の赤外線センサの動作について説明する。図2は本実施形態の赤外線センサを動作させるタイミングを示している。
まず、タイミングT1において参照容量素子制御線10の電圧をハイ(“H”)レベルとして、参照容量素子制御スイッチ5をオン状態として、参照容量素子2を直列容量素子1と接続する。次に、タイミングT2においてバイアス制御線9の電圧を“H”レベルにしてバイアス制御スイッチ4をオン状態とすることにより、出力ノード15の電圧をバイアス電圧VBとする。
次に、バイアス制御線9の電圧をロー(“L”)レベルとした後、タイミングT3において電源線8の電圧をVLからVHに上昇させる。電源線8の電圧上昇分(VH−VL)は、直列容量素子1と参照容量素子2との容量比に応じて分配され、出力ノード15の電圧に加算される。本実施形態の赤外線センサにおいては直列容量素子1と参照容量素子2とは容量値が等しいため、出力ノード15に加算される電圧は、(VH−VL)の2分の1となる。この状態における出力ノード15の電圧を基準電位Vrefとする。
次に、電源線8の電圧をVLに戻し、参照容量素子制御線10の電圧を“L”レベルとして参照容量素子2を直列容量素子1から切り離し、基準電位Vrefの測定を終了する。
次に、タイミングT4において、赤外線検出容量素子制御線11の電圧を“H”レベルとして赤外線検出容量素子制御スイッチ6をオンにすることにより、赤外線検出容量素子3を直列容量素子1と接続する。次に、タイミングT5においてバイアス制御線9の電圧を“H”レベルとすることにより、出力ノード15の電圧を再びバイアス電圧VBと等しくする。次にタイミングT5において電源線8の電圧をVLからVHに上昇させる。これによりVHとVLとの電圧の差(VH−VL)が直列容量素子1と赤外線検出容量素子3との容量比に応じて分配されて出力ノード15の電圧に加算される。この状態における出力ノード15の電圧を検出電位Vsigとする。
赤外線検出容量素子3に赤外線が入射した場合には、入射した赤外線の強度に応じて赤外線検出容量素子3の容量値が上昇する。従って、入射する赤外線の強度が強いほど出力ノード15に加算される電圧は低くなり、検出電位Vsigと基準電位Vrefとの電位差が大きくなる。
従って、基準電位Vrefと検出電位Vsifとの電位差Vdifを求めることにより、赤外線検出容量素子3に入射した赤外線の強度を求めることができる。
本実施形態においては、赤外線検出容量素子3に入射した赤外線の強度を、直列容量素子1と参照容量素子2との容量比により生じる基準電位Vrefと、直列容量素子1と赤外線検出容量素子3との容量比により生じる検出電位Vsigとの電位差Vdifとして求めている。また、参照容量素子2の容量値は、赤外線検出容量素子3に赤外線が入射していない場合の赤外線検出容量素子3の容量値と等しく設定されている。従って、赤外線検出容量素子3に赤外線が入射していない場合には、VrefとVsigとの差であるオフセットはほぼ0となる。
また、単純なタイミングパルスを与えるだけで赤外線センサを駆動することが可能であるため、回路構成を単純化することが可能である。従って、複数の赤外線センサをマトリクス状に配置した赤外線センサアレイとした場合に、複雑な補正手段を設ける必要がない赤外線センサを実現できる。さらに、赤外線センサが形成されている半導体基板の温度を補正する必要がない赤外線センサ及び赤外線センサアレイが実現できる。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態について図を参照しながら説明する。図3は本実施形態の赤外線センサアレイの基本回路図を示している。
本実施形態においては図3に示すように赤外線センサ20、赤外線センサ21、赤外線センサ22及び赤外線センサ23の4個の赤外線センサが2行2列のマトリクスに配置されて赤外線センサアレイが形成されている。なお、各赤外線センサの基本構成は第1の実施形態と同一である。
赤外線センサ20から赤外線センサ23の各バイアス制御線9、各参照容量素子制御線10及び各赤外線検出容量素子制御線11はそれぞれ共通に接続されて垂直走査及び信号制御部28に接続されている。各バイアス線12はすべて並列に接続されてバイアス電源37に接続されている。各電源線8はそれぞれMOSトランジスタからなる電源線スイッチ24を介して共通に接続されて、垂直走査及び信号制御部28と接続されている。
赤外線センサ20及び赤外線センサ21の電源線スイッチ24の各ゲート及び赤外線センサ22及び赤外線センサ23の電源線スイッチ24の各ゲートは、それぞれ第1の垂直走査線33及び第2の垂直走査線34によって垂直走査及び信号制御部28と接続されている。
赤外線センサ20及び赤外線センサ22の各出力ノード15は共通に接続されて第1の差動回路部29と接続され、赤外線センサ21及び赤外線センサ23の各出力ノード15は共通に接続されて第2の差動回路部30と接続されている。第1の差動回路部29及び第2の差動回路部30にはそれぞれ水平走査部32と第1の水平走査線35及び第2の水平走査線36によって接続されている。また、第1の差動回路部29及び第2の差動回路部30の各出力は、共通出力線31と接続されている。
以下に、本実施形態の赤外線センサアレイの動作について説明する。図4は本実施形態の赤外線センサアレイを動作させるタイミングを示している。
まず、タイミングT0において第1の垂直走査線33の電圧を“H”レベルとして、赤外線センサアレイの1行目を構成する赤外線センサ20及び赤外線センサ21を電源線8と接続する。次に、タイミングT1において参照容量素子制御線10の電圧を“H”にして直列容量素子1と参照容量素子2とが直列接続された状態とする。次に、タイミングT2においてバイアス制御線9の電圧を“H”レベルとして出力ノード15の電圧をバイアス電圧VBとする。
次に、バイアス制御線9の電圧を“L”レベルとした後、タイミングT3において電源線8の電圧をVLからVHに上昇させる。これにより、電源線8と接続されている赤外線センサ20及び赤外線センサ21の出力ノード15の電圧にそれぞれ(VH−VL)の2分の1の電圧が加算される。この電圧を第1の差動回路部29及び第2の差動回路部30に基準電位Vrefとしてそれぞれ記憶させる。
次に、電源線8の電圧をVLに戻し、参照容量素子制御線10の電圧を“L”レベルとした後、タイミングT4において赤外線検出容量素子制御線11の電圧を“H”レベルとして、直列容量素子1と赤外線検出容量素子3とが直列接続された状態とする。次に、タイミングT5においてバイアス制御線9の電圧を“H”レベルとして出力ノード15の電圧を、再びバイアス電圧VBとする。
次に、バイアス制御線9の電圧を“L”レベルとした後、電源線8の電圧をVLからVHに上昇させる。これにより、電源線8と接続されている赤外線センサ20及び赤外線センサ21の出力ノード15の電圧は、それぞれ赤外線検出容量素子に入射している光の強さに応じた電圧となる。この電圧を検出電位Vsigとして第1の差動回路部29及び第2の差動回路部30にそれぞれ記憶させる。
次に、電源線8の電圧をVLに戻し、参照容量素子制御線10の電圧を“L”レベルとする。続いて、第1の水平走査線35に駆動パルスを与えることにより、第1の差動回路部29から赤外線センサ20の信号出力として基準電位Vrefと検出電位Vsigとの電位差Vdif-20を共通出力線31に出力させる。次に、第2の水平走査線36に駆動パルスを与えることにより、第2の差動回路部30から赤外線センサ21の信号出力として基準電位Vrefと検出電位Vsigとの電位差Vdif-21を共通出力線31に出力させる。この後、第1の垂直走査線33の電圧を“L”レベルとすることにより1行目の読み出しが終了する。
続いて、タイミングT8において第2の垂直走査線34の電圧を“H”レベルとして、マトリクスの2行目の赤外線センサ22及び赤外線センサ23を選択して、1行目と同様の操作を繰り返すことにより、赤外線センサ22からの信号出力Vdif-22及び赤外線センサ23からの信号出力Vdif-23を共通出力線31に出力させる。
本実施形態の赤外線センサアレイは、第1の実施形態に示したオフセットがほぼ0である赤外線センサをマトリクス状に配置している。このため、赤外線センサアレイを構成するすべての赤外線センサのオフセットは、ほぼ0でありばらつきも非常に小さい。従って、オフセットの補正のために複雑な駆動回路、演算回路及び駆動手順等が不要となり回路構成を単純化できる。その結果、構成が簡単で且つ極めて正確な温度測定が可能な赤外線センサアレイを容易に実現することが可能となる。
なお、本実施形態においては赤外線センサを2行2列に配置した例を示したが、行数及び列数は任意に選択することができる。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態について図を参照しながら説明する。図5は本実施形態の赤外線センサの基本回路構成を示している。図5に示すように本実施形態の赤外線センサは、第1の実施形態に示した出力ノード15の先にインピーダンス変換回路又は増幅回路である出力回路90が接続されている。
図6は出力回路90の一例としてソースフォロア回路を示している。図6に示すようにソースフォロア回路は、電源と接地との間にMOSトランジスタ91とMOSトランジスタ92とが直列に接続されている。トランジスタ91のゲートには、出力ノード15からの信号を入力し、トランジスタ92のゲートにはバイアス電圧を印加する。このような構成とすることにより、トランジスタ91とトランジスタ92との接続点であるソースフォロア出力ノード93には、インピーダンス変換された信号が出力される。
図7は本実施形態の赤外線センサをマトリクス状に配置して赤外線センサアレイとした場合の回路構成の一例を示している。図7に示すように赤外線センサアレイを構成する各赤外線センサの出力ノード15の先にはそれぞれ出力回路90が接続されている。各赤外線センサの出力ノード15を直接相互に接続した場合には浮遊容量の値及び拡散容量の値が増加して赤外線検出容量素子の容量値よりも大きくなるため、信号出力が小さくなる。実使用時には、赤外線センサを例えば600行×600列程度のマトリクスに配置するため、赤外線センサアレイを構成する赤外線センサの数は36万個という膨大な数になるので、浮遊容量及び拡散容量の増加を無視することができない。
しかし、本実施形態の赤外線センサアレイにおいては、出力回路90を介在させて各赤外線センサが相互に接続されているため、浮遊容量及び拡散容量の影響をなくすことができ、大きな出力を得ることができる。
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施形態について図を参照しながら説明する。図8は本実施形態の赤外線センサアレイの基本的な回路構成を示している。図8に示すように、赤外線センサ40の電源線スイッチ24及び赤外線センサ42の電源線スイッチ24と電源線8との間に直列容量素子50Aが配置されており、マトリクスの1列目を構成する赤外線センサ40と赤外線センサ42とが直列容量素子を共有している。また、同様にマトリクスの2列目を構成する赤外線センサ41と赤外線センサ43とが直列容量素子50Bを共有している。
このような構成とすると、参照容量素子制御線及び赤外線検出容量素子制御線を駆動するタイミングを調整する必要があるが、赤外線センサアレイを小型化することが可能となる。また、直列容量素子に割り当てる面積を赤外線検出容量素子に割り当てることにより、赤外線検出容量素子を大きくすることができ、検出感度を高めることができる。
なお、本実施形態としては、直列容量素子を共有する例を示したが、参照容量素子を共有していてもよい。また、列ごとに直列容量素子を共有する例を示したが行ごとに共有していてもよく、その他行列にかかわりなく共有していてもよい。さらに、図8には2行2列の例を示したが、行数及び列数は任意に設定することが可能である。
図9は本実施形態の赤外線センサアレイを基板の上に形成する平面配置の一例を示している。図9に示すように赤外線センサ40は左から順に参照容量素子2、赤外線検出容量素子3及び直列容量素子50Aが配置されており、赤外線センサ41は右から順に参照容量素子2、赤外線検出容量素子3及び直列容量素子50Aを備えている。赤外線センサ40及び赤外線センサ41は、直列容量素子50Aを中心に左右対象となるように隣り合わせに形成されており、直列容量素子50Aを共有している。
また、赤外線センサ42と赤外線センサ43とは同様に直列容量素子50Bを共有している。このように、2個の赤外線センサからなる赤外線センサの組において直列容量素子を共有することにより、直列容量素子1個分の面積が省略でき赤外線センサアレイを小型化することができる。また、省略した直列容量素子の面積に相当する面積だけ他の容量素子の面積を大きくすれば、赤外線センサアレイの占有面積を増大させることなく高感度化することができる。
図10は本実施形態の赤外線センサアレイを基板の上に形成する平面配置の別の例を示している。図10に示すように赤外線センサ40、赤外線センサ41、赤外線センサ42及び赤外線センサ43の4個の赤外線センサからなる赤外線センサの組において直列容量素子50Aを共有している。4個の赤外線センサにおいて直列容量素子3個分の面積が省略でき、赤外線検出容量素子の面積を大きくできるため、さらに感度を高めることができる。
図11は参照容量素子を共有する場合の基板の上の平面配置の一例を示している。赤外線検出容量素子3を備えた赤外線センサ40及び赤外線検出容量素子3を備えた赤外線センサ41が参照容量素子2を中央部で共有して隣り合って形成されている。また、同様に赤外線検出容量素子3を備えた赤外線センサ42及び赤外線検出容量素子3を備えた赤外線センサ43が参照容量素子2を中央部で共有して隣り合って形成されている。また、これら4個の赤外線センサからなる赤外線センサの組が形成された領域の外側に、これら4個の赤外線センサが共有する直列容量素子50Aが形成されている。
図12は4個の赤外線センサからなる赤外線センサの組が1個の参照容量素子2を共有し、さらに2組の参照容量素子2を共有する4個ずつの赤外線センサの組すなわち合計8個の赤外線センサが1個の直列容量素子を共有する場合の平面配置の一例を示している。
このように直列容量素子だけでなく参照容量素子についても共有することにより、さらに参照容量素子が占有する面積を小さくすることができるため、赤外線検出容量素子の面積を大きくすることができるので、高感度な赤外線センサアレイを実現することができる。
なお、本実施形態の赤外線センサアレイにおいても、第3の実施形態と同様にソースフォロア回路等の出力回路を設けてもよい。
(第5の実施形態)
以下に、本発明の第5の実施形態について図を参照しながら説明する。図13は本実施形態の赤外線センサアレイの主要部の基本的な回路構成を示している。図13に示すように、本実施形態の赤外線センサアレイを構成する赤外線センサのうち同一の列に配置された各赤外線センサは、直列容量素子を共有している。例えば、1列目に配置された赤外線センサ60と赤外線センサ62とは、直列容量素子70Aを共有しており、2列目に配置された赤外線センサ61と赤外線センサ63とは、直列容量素子70Bを共有している。
さらに、本実施形態の赤外線センサは参照容量素子が省略されている。例えば赤外線センサ60は、一の端子が電源線78に接続された直列容量素子70Aの他の端子にMOSトランジスタからなる選択スイッチ76を介して赤外線検出容量素子73の一の端子が接続されている。また、赤外線検出容量素子73の他の端子は接地されている。なお、直列容量素子70Aの容量値は、赤外線検出容量素子73に赤外線が入射していない場合の容量値と等しくなるように設定されている。
このため、第1の垂直走査線83の電圧を“H”レベルとして赤外線センサ60の選択スイッチ76をオン状態とすることにより、直列容量素子70Aと選択スイッチ76とが接続されたノード75に出力される電圧は、電源線78と接地との間に印加された電圧が直列容量素子70Aと赤外線検出容量素子73との容量比により分配された電圧となる。
従って、赤外線検出容量素子73に赤外線が入射していない場合には、直列容量素子70Aの容量値と赤外線検出容量素子73の容量値とのばらつきによるオフセットが発生する。しかし、本変形例の赤外線センサアレイにおいては、列方向に配置された各赤外線センサが直列容量素子を共有しているため、列方向に配置された各赤外線センサにおいて発生するオフセットはほぼ等しくなる。このため、各列ごとに一括してオフセットの補正を行うことが可能となり、構成が簡単で且つ極めて正確な温度測定が可能な赤外線センサアレイを容易に実現することが可能となる。
さらに、本実施形態の赤外線センサアレイは、列ごとに直列容量素子を共有しているため、直列容量素子を形成するスペースが少なくてすむ。図14は本変形例の赤外線センサアレイを平面構成の一例を示している。図14においては、1列に6個の赤外線センサが配置された例を示している。参照容量素子の占有スペースがなく、また直列容量素子の占有スペースもほとんど不要であるため、赤外線検出容量素子の面積を大きくすることができるので、高感度な赤外線センサアレイを実現することができる。
なお、本実施形態においても赤外線センサを配置する行数及び列数は任意に設定することができる。
(第6の実施形態)
以下に、本発明の第6の実施形態について図を参照しながら説明する。本実施形態の赤外線センサアレイは、作動回路と共通出力線との間に電荷蓄積回路部を備えている。例えば、図3に示す赤外線センサアレイの第1の差動回路部29及び第2の差動回路部30のそれぞれの出力と共通出力線31との間に電荷蓄積回路部が設けられている。垂直走査及び信号制御部28と水平走査部32とからなる赤外線センサ選択回路部によって選択された赤外線センサからの信号が所定の回数分繰り返し電荷蓄積回路部に入力され電荷として蓄積された後、蓄積された電荷が合成されて共通出力線31に出力される。
図15は本実施形態の赤外線センサアレイに用いる電荷蓄積回路部の一例を示している。図15に示すように、電荷蓄積回路部の入力端子103と接地との間にはMOSトランジスタからなる蓄積制御スイッチ101Aと電荷蓄積容量素子102A、蓄積制御スイッチ101Bと電荷蓄積容量素子102B及び蓄積制御スイッチ101Cと電荷蓄積容量素子102Cが互いに並列に接続されている。また、入力端子103と出力端子105との間にはMOSトランジスタからなる出力制御スイッチ104が直列に接続されている。
蓄積制御スイッチ101A、蓄積制御スイッチ101B及び蓄積制御スイッチ101Cの各ゲートは蓄積制御線111A、蓄積制御線111B及び蓄積制御線111Cによってそれぞれ制御回路106と接続され、出力制御スイッチ104は出力制御線114によって制御回路106と接続されている。
以下に、第1の差動回路部29と接続されている電荷蓄積回路部を例に、本実施形態の赤外線センサアレイの動作について説明する。
図16は本実施形態の赤外線センサアレイに設けられた電荷蓄積回路部を動作させるタイミングを示している。まず、図4に示したタイミングT0からタイミングT7の動作を行わせた後、第1の水平走査線35に駆動パルスを与えて第1の差動回路部29に1回目の赤外線センサ20からの信号Vdif-20を出力させる。第1の差動回路部29の信号出力のタイミングにあわせて蓄積制御線111Aにパルスを与え、電荷蓄積容量素子102Aに第1の差動回路部29からの信号を電荷として記憶させる。
次に、再びタイミングT0からタイミングT7の動作を行わせて、2回目の赤外線センサ20からの信号Vdif-20第1の差動回路部29に出力させる。第1の差動回路部29の信号出力のタイミングにあわせて蓄積制御線111Bにパルスを与え、電荷蓄積容量素子102Bに電荷を記憶させる。さらに同様の走査を繰り返して電荷蓄積容量素子102Cには3回目の赤外線センサ20からの信号Vdif-20を電荷として記憶させる。
続いて、蓄積制御線111A、蓄積制御線111B及び蓄積制御線111Cの電圧の電圧を“H”レベルとすることにより電荷蓄積容量素子102A、電荷蓄積容量素子102B及び電荷蓄積容量素子102Cを並列に接続させて、電荷蓄積容量素子102A、電荷蓄積容量素子102B及び電荷蓄積容量素子102Cに蓄積された電荷を合成する。同時に、出力制御線115の電圧を“H”レベルとすることにより、赤外線センサアレイの共通出力線31に、3回の赤外線センサ20からの信号が合成された信号Vdif-20を出力させる。同様の操作を2行目の赤外線センサ22についても行う。また、第2の差動回路部30に接続された電荷蓄積回路についても並行して同様の操作を行うことにより、赤外線センサアレイ全体のデータを読み出すことができる。
このように本実施形態の赤外線センサアレイにおいては、並列に接続された3回分の信号電荷を合成して出力しているため、信号出力の値は同じであるがノイズは30.5となりS/Nを改善することができる。なお、本実施形態においては、電荷蓄積容量素子を3個並列に備えた例を示したが、電荷蓄積容量素子は2個以上の任意の数量設けることができる。また、第3の実施形態のようにソースフォロア回路等からなる出力回路が設けられた構成であっても、第4の実施形態のように参照容量素子の一部を共有する構成であってもよい。
なお、容量素子にチタン酸バリウムを主成分とする誘電体を用いることが、感度を向上させるためには好ましい。
本発明の赤外線センサは、半導体基板の温度変化を補正する必要がない赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できると共に、回路構成を複雑化することなく、オフセットが小さく且つS/N比が大きな信号を得ることができる赤外線センサ及び赤外線センサアレイを実現できるため、物体及び人体から放出される赤外線を検出する赤外線センサ及び赤外線センサアレイ等として有用である。
図1は本発明の第1の実施形態に係る赤外線センサを示す基本回路図である。 図2は本発明の第1の実施形態に係る赤外線センサの動作状態を示すタイミング図である。 図3は本発明の第2の実施形態に係る赤外線センサアレイの一例を示す基本回路図である。 図4は本発明の第2の実施形態に係る赤外線センサアレイの動作状態を示すタイミング図である。 図5は本発明の第3の実施形態に係る赤外線センサを示す基本回路図である。 図6は本発明の第3の実施形態に係る赤外線センサに用いるインピーダンス変換回路又は増幅回路の一例を示す基本回路図である。 図7は本発明の第3の実施形態に係る赤外線センサアレイの一例を示す基本回路図である。 図8は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの一例を示す基本回路図である。 図9は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図10は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図11は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図12は本発明の第4の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図13は本発明の第5の実施形態に係る赤外線アレイの主要部の一例を示す回路図である。 図14は本発明の第5の実施形態に係る赤外線センサアレイの配置の一例を示す平面図である。 図15は本発明の第5の実施形態に係る赤外線センサアレイに用いる電荷蓄積手段の一例を示す基本回路図である。 図16は本発明の第5の実施形態に係る赤外線センサアレイに用いる電荷蓄積手段の動作状態を示すタイミング図である。 図17は従来の抵抗型赤外線センサの読み出し回路を示す基本回路図である。 図18は従来の誘電ボロメータ型赤外線センサを示す基本回路図である。 図19は従来の誘電ボロメータ型赤外線センサの駆動信号図である。
符号の説明
1 直列容量素子
2 参照容量素子
3 赤外線検出容量素子
4 バイアス制御スイッチ
5 参照容量素子制御スイッチ
6 赤外線検出容量素子制御スイッチ
8 電源線
9 バイアス制御線
10 参照容量素子制御線
11 赤外線検出容量素子制御線
12 バイアス線
15 出力ノード
20 赤外線センサ
21 赤外線センサ
22 赤外線センサ
23 赤外線センサ
24 電源線スイッチ
28 垂直走査部及び制御部
29 第1の差動回路
30 第2の差動回路
31 共通出力
32 水平走査部
33 第1の垂直走査線
34 第2の垂直走査線
35 第1の水平走査線
36 第2の水平走査線
37 バイアス電源
40 赤外線センサ
41 赤外線センサ
42 赤外線センサ
43 赤外線センサ
44 赤外線センサ
45 赤外線センサ
46 赤外線センサ
47 赤外線センサ
50A 直列容量素子
50B 直列容量素子
60 赤外線センサ
61 赤外線センサ
62 赤外線センサ
63 赤外線センサ
70A 直列容量素子
70B 直列容量素子
73 赤外線検出容量素子
75 出力ノード
76 選択スイッチ
78 電源線
83 第1の垂直走査線
84 第2の垂直走査線
90 インピーダンス変換回路又は増幅回路
91 MOSトランジスタ
92 MOSトランジスタ
93 ソースフォロア出力ノード
101A 蓄積制御スイッチ
101B 蓄積制御スイッチ
101C 蓄積制御スイッチ
102A 電荷蓄積容量素子
102B 電荷蓄積容量素子
102C 電荷蓄積容量素子
103 入力端子
104 出力制御スイッチ
105 出力端子
106 制御回路
111A 蓄積制御線
111B 蓄積制御線
111C 蓄積制御線
115 出力制御線

Claims (12)

  1. それぞれが所定の容量値を示す直列容量素子及び参照容量素子と、
    素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子と、
    前記直列容量素子の一の端子と前記参照容量素子の一の端子と前記赤外線検出容量素子の一の端子とが相互に接続されたノードである出力ノードとを備え、
    前記直列容量素子の他の端子と前記参照容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより前記出力ノードの電位を基準電位とし、
    前記直列容量素子の他の端子と前記赤外線検出容量素子の他の端子との間に前記所定の電圧を印加することにより前記出力ノードの電位を検出電位とし、
    前記赤外線の強度を前記基準電位と前記検出電位との電位差として出力することを特徴とする赤外線センサ。
  2. 前記直列容量素子の容量値及び前記参照容量素子の容量値は、前記赤外線検出容量素子に赤外線が入射していない場合の前記赤外線検出容量素子の容量値と等しいことを特徴とする請求項1に記載の赤外線センサ。
  3. 前記参照容量素子の一の端子と前記出力ノードとの間に設けられた参照容量素子制御スイッチと、
    前記赤外線検出容量素子の一の端子と前記出力ノードとの間に設けられた赤外線検出容量素子制御スイッチとをさらに備え、
    前記直列容量素子の他の端子には、前記所定の電圧を供給する電源が接続されており、
    前記参照容量素子制御スイッチをオン状態とし且つ前記赤外線検出容量素子制御スイッチをオフ状態とすることにより前記基準電位を得て、
    前記参照容量素子制御スイッチをオフ状態とし且つ前記赤外線検出容量素子制御スイッチをオン状態とすることにより前記検出電位を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線センサ。
  4. 2次元のマトリクスに配置された複数の赤外線センサを備えた赤外線センサアレイであって、
    前記各赤外線センサは、それぞれが所定の容量値を示す直列容量素子及び参照容量素子と、
    素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子と、
    前記直列容量素子の一の端子と前記参照容量素子の一の端子と前記赤外線検出容量素子の一の端子とが相互に接続されたノードである出力ノードとを有し、
    前記直列容量素子の他の端子と前記参照容量素子の他の端子との間に所定の電圧を印加することにより前記出力ノードの電位を基準電位とし、
    前記直列容量素子の他の端子と前記赤外線検出容量素子の他の端子との間に前記所定の電圧を印加することにより前記出力ノードの電位を検出電位とし、
    前記赤外線の強度を前記基準電位と前記検出電位との電位差として出力することを特徴とする赤外線センサアレイ。
  5. 前記直列容量素子の容量値及び前記参照容量素子の容量値は、前記赤外線検出容量素子に赤外線が入射していない場合の前記赤外線検出容量素子の容量値と等しいことを特徴とする請求項4に記載の赤外線センサアレイ。
  6. 前記各赤外線センサは、
    前記参照容量素子の一の端子と前記出力ノードとの間に設けられた参照容量素子制御スイッチと、
    前記赤外線検出容量素子の一の端子と前記出力ノードとの間に設けられた赤外線検出容量素子制御スイッチとをさらに有し、
    前記直列容量素子の他の端子には、前記所定の電圧を供給する電源が接続されており、
    前記参照容量素子制御スイッチをオン状態とし且つ前記赤外線検出容量素子制御スイッチをオフ状態とすることにより前記基準電位を得て、
    前記参照容量素子制御スイッチをオフ状態とし且つ前記赤外線検出容量素子制御スイッチをオン状態とすることにより前記検出電位を得ることを特徴とする請求項3又は4に記載の赤外線センサアレイ。
  7. 前記基準電位と前記検出電位とを記憶し、記憶した前記基準電位と前記検出電位との差を出力する差動回路部をさらに備えていることを特徴とする請求項4又は5に記載の赤外線センサアレイ。
  8. 前記各出力ノードと前記差動回路部との間に設けられた、インピーダンス変換回路又は増幅回路をさらに備えていることを特徴とする請求項7に記載の赤外線センサアレイ。
  9. 前記複数の赤外線センサのうちの所定の2個以上の赤外線センサ同士は、前記直列容量素子及び前記参照容量素子の少なくとも一方を互いに共有していることを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の赤外線センサアレイ。
  10. 前記複数の赤外線センサのうちの前記マトリクスの同一の行又は同一の列に接続された赤外線センサ同士は、前記直列容量素子及び前記参照容量素子の少なくとも一方を互いに共有していることを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の赤外線センサアレイ。
  11. 前記複数の赤外線センサのうちのいずれかの赤外線センサを選択するセンサ選択回路部と、
    前記選択された赤外線センサが出力する前記電位差に応じた電荷を所定の回数分蓄積し、前記所定の回数分蓄積された電荷を合成して出力する電荷蓄積回路部とをさらに備え、
    前記電荷蓄積回路部は、
    前記電位差を入力する端子と接地との間にそれぞれスイッチを介して接続された複数の容量素子と、
    前記スイッチを駆動する駆動回路とを有しており、
    前記各容量素子にそれぞれ電荷を蓄積することを特徴とする請求項4から10のいずれか1項に記載の赤外線センサアレイ。
  12. 2次元のマトリクスに配置された複数の赤外線センサと、
    それぞれが所定の容量値を示す複数の直列容量素子とを備えた赤外線センサアレイであって、
    前記各赤外線センサは、素子に入射した赤外線の強度に応じて容量値が変化する赤外線検出容量素子及び一の端子が前記赤外線検出容量素子の一の端子と接続された選択スイッチを有し、
    前記マトリックスのうち同一の列に配置された前記赤外線センサに含まれる前記選択スイッチの他の端子は、すべて同一の前記直列容量素子と接続されていることを特徴とする赤外線センサアレイ。
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