JPWO2006038661A1 - 医薬組成物及びその製造方法、並びに医薬組成物におけるジヒドロピリジン系化合物の安定化方法 - Google Patents

医薬組成物及びその製造方法、並びに医薬組成物におけるジヒドロピリジン系化合物の安定化方法 Download PDF

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Abstract

本発明の目的は、保存環境に対する薬物安定性が改善され、かつ取り扱い性に優れ、服用しやすいジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物を提供することにある。従って、本発明は、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを含有することを特徴とする医薬組成物、並びに、前記医薬組成物の製造方法である。また、本発明は、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合することを特徴とする、医薬組成物におけるジヒドロピリジン系化合物の安定化方法、並びに、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物に用いられ、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかを含有することを特徴とする安定化剤である。

Description

本発明は、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物に関し、より詳細には、加温、光、湿度などの保存環境条件に対するジヒドロピリジン系化合物の安定性を向上させた医薬組成物及びその製造方法、並びに医薬組成物におけるジヒドロピリジン系化合物の安定化方法に関する。
我が国を中心に主な先進国では国民の高齢化が急速に進行し、高血圧症の半数以上が70歳以上の高齢者であると言われている。しかし、高齢者にとっては過度な血圧降下は好ましくないことから、血圧降下剤の慎重投与が必要である。そのため、作用が穏やかなこと、持続性を有している点などから、ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬が高齢者の高血圧症に対する第一選択薬となっている。カルシウム拮抗作用を有するジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物としては、例えば、ベシル酸アムロジピンを含有するフィルムコート錠や、アラニジピンを含有する顆粒剤、ニフェジピンの細粒剤、塩酸マニジピンの素錠などが知られている。これらの製剤は、ジヒドロピリジン系化合物が光により分解されやすいことから、錠剤や顆粒剤にフィルムコートを施したり、又はカプセル基材に着色剤を配合したり、あるいは遮光保存することなどが指示されている(例えば、特許文献1参照)。さらに、ジヒドロピリジン系化合物は、医薬品組成物の添加剤との接触により、含量低下あるいは不純物を増加させる場合がある。例えば、賦形剤として一般的に使用される乳糖は、ベシル酸アムロジピンを分解するため、配合禁忌であるなどの報告もある(例えば、特許文献2、非特許文献1参照)。その対応方法としては、例えば、医薬組成物中に結晶セルロースを87―94%と高濃度に配合した錠剤が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、医薬品の調剤現場では、錠剤・カプセル剤などの一包化が普及するのに伴い、自動錠剤分包機が多く導入されている。しかし、自動錠剤分包機では、錠剤が非包装状態でタブレットケース内に保管されるため、光、湿度や温度などの保存環境の影響などにより、変色をはじめとする品質低下を生ずる場合があることが報告されている(例えば、非特許文献2参照)。特に、服用性を高めた速崩壊性の錠剤や、用量調整が容易な顆粒剤などは、着色剤で被覆し難く、光や水分などの保存環境の影響を受けやすい。そのため、通常、包装容器により遮光保存などの取扱い方法を限定する場合がほとんどであり、例えば被覆剤を配合したコーティングを施した顆粒剤であっても、さらに遮光保存を指示しているケースもある。
前記のように、ジヒドロピリジン系化合物は光や熱などにより酸化が促進され不安定になるばかりでなく、共存する賦形剤の種類によっては安定性が低下するため、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物に配合できる添加剤の種類や、剤形、包装形態などは限られている。また、自動分包機の普及により、非包装状態においても、調剤行為や保存環境の影響を受けない、安定な、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物が要求されている。また、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物は、高血圧症の高齢者が服用する機会が多いため、患者の嚥下能力が低下している場合でも投与しやすい剤形、又は、高齢者への慎重投与に対応可能で、容易に用量調節ができる剤形が望まれている。
特開2003−104888号公報 国際公開03/051364号 M.Abdoh et al、「Amlodipine Besylate−Excipients Interaction in solid Dosage Form」, Pharmaceutical Development and Technology、(米国)、2004年、 第9巻、第1号、 p.15−24 湯浅宏、外4名、「光およびBHT共存下における錠剤の変色」、病院薬学、1995年、第21巻、第3号、p.231−242
本発明は、前記従来の医薬組成物における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、医薬組成物中の添加剤や保存環境の影響に対するジヒドロピリジン系化合物の安定性を確保し、さらに、取扱い性に優れ、服用しやすく、安定なジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物を提供することを目的とする。
より詳細には、本発明は、添加剤の種類や、剤形、包装形態などが限定されず、また、非包装状態においても、調剤行為や保存環境の影響を受けない、安定な、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物を提供することを目的とする。
また、高齢者など、嚥下能力が低下している患者に対しても投与しやすい剤形、又は、高齢者への慎重投与に対応可能であり容易に用量調節ができる剤形で提供することができる、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、医薬組成物中に酸化鉄又はカラギーナン、あるいは酸化鉄及びカラギーナンの両者を含有させることにより、ジヒドロピリジン系化合物が著しく安定化することを見出した。具体的には、酸化鉄やカラギーナンが、ジヒドロピリジン系化合物の酸化による不純物の生成を抑制することを見出した。さらにまた、本発明者らは、製剤に特別な防湿皮膜や遮光皮膜を施さなくても、又は、防湿包装や遮光包装などの包装を用いなくとも、医薬品としての品質を確保し、かつ服用性に優れ、又は用量調整を容易にできる、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物を見出し、本発明の完成に至った。
つまり、本発明は、酸化鉄又はカラギーナン、あるいは両者を混合することにより、熱などの保存環境に対するジヒドロピリジン系化合物の安定性を確保した医薬組成物を提供するものである。また、本発明は、医薬組成物におけるジヒドロピリジン系化合物を安定化する方法を提供するものである。また、本発明は、ジヒドロピリジン系化合物の安定化剤としての、酸化鉄やカラギーナンの新規な用途を提供するものである。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、本発明は、
<1>ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを含有することを特徴とする医薬組成物である。
<2>ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合してなる<1>に記載の医薬組成物である。
<3>ジヒドロピリジン系化合物がベシル酸アムロジピンである<1>から<2>のいずれかに記載の医薬組成物である。
<4>酸化鉄が、黄色三二酸化鉄及び三二酸化鉄の少なくともいずれかである<1>から<3>のいずれかに記載の医薬組成物である。
<5>酸化鉄の含有量が、前記ジヒドロピリジン系化合物1質量部に対して0.05〜8質量部である<1>から<4>のいずれかに記載の医薬組成物である。
<6>酸化鉄が、黄色三二酸化鉄である<1>から<5>のいずれかに記載の医薬組成物である。
<7>黄色三二酸化鉄の含有量が、前記ジヒドロピリジン系化合物1質量部に対して0.05〜1質量部である<6>に記載の医薬組成物である。
<8>カラギーナンの含有量が、前記ジヒドロピリジン系化合物1質量部に対して0.05〜1.2質量部である<1>から<7>のいずれかに記載の医薬組成物である。
<9>医薬組成物が、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤又はドライシロップ剤である<1>から<8>のいずれかに記載の医薬組成物である。
<10>(I)ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合する工程、並びに
(II)前記(I)で得られた混合物を乾式打錠する工程
を含む製造方法により得られる錠剤である、<9>に記載の医薬組成物である。
<11>錠剤が、速崩性錠剤である<9>から<10>のいずれかに記載の医薬組成物である。
<12>(I)ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合する工程、並びに
(II)前記(I)で得られた混合物を乾式打錠する工程
を含むことを特徴とする医薬組成物の製造方法である。
<13>ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合することを特徴とする、医薬組成物におけるジヒドロピリジン系化合物の安定化方法である。
<14>ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物に用いられ、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかを含有することを特徴とする安定化剤である。
本発明によれば、医薬組成物中の添加剤や保存環境の影響に対するジヒドロピリジン系化合物の安定性を確保し、さらに、取扱い性に優れ、服用しやすく、安定なジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物を提供することができる。
より詳細には、本発明によれば、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物において、顆粒剤や細粒剤のように比表面積が大きな剤形や速崩性錠剤のように被覆を施し難い剤形に対しても、品質確保のための特別なコーティング剤又はカプセル基材、あるいは、包装を用いることなく、光、水分、熱に対するジヒドロピリジン系化合物の安定性を保持できる医薬組成物を提供することができる。従って、本発明によれば、患者に投与するまでの医薬品の保存環境若しくは自動分包機などの調剤中の作業環境の影響、又は流通や調剤行為などでの顆粒剤や錠剤の破損若しくは粉砕に伴うジヒドロピリジン系化合物の含量低下を懸念する必要がなく、高い品質を維持する医薬組成物を提供することができる。また、本発明によれば、嚥下能力の低下している患者であっても、服用しやすい口腔内速崩壊性錠剤や、患者の症状や年齢に併せて、きめ細かな用量水準で薬物量を調剤することが可能な、顆粒剤や割錠などの医薬組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、ジヒドロピリジン系化合物の安定化のために遮光被膜などを医薬組成物に施す工程必要がなく、製造工程を簡素化でき、生産性を向上させることができる、医薬組成物の製造方法を提供することができる。
さらにまた、本発明によれば、ジヒドロピリジン系化合物の安定化のために遮光被膜などを医薬組成物に施さなくても、光や熱、添加剤などによるジヒドロピリジン系化合物の分解を抑制することができるため、医薬組成物の処方設計の自由度を高めることが出来る、ジヒドロピリジン系化合物の安定化方法又は安定化剤を提供することができる。
図1は、40℃75%相対湿度(開放系)保存時のベシル酸アムロジピンを含有する顆粒剤における不純物含量の経時変化を示す図である。 図2は、60℃(密閉系)保存時のベシル酸アムロジピンを含有する顆粒剤における不純物含量の経時変化を示す図である。 図3は、ベシル酸アムロジピンを含有する速崩製錠剤を用いた保存安定性試験におけるベシル酸アムロジピンに対する酸化鉄の配合比に対する不純物含量の変化を示す図である。 図4は、ベシル酸アムロジピンを含有する速崩製錠剤を用いた保存安定性試験におけるベシル酸アムロジピンに対するカラギーナンの配合比に対する不純物含量の変化を示す図である。 図5は、乾式直打により製造されたベシル酸アムロジピンを含有する錠剤を用いた保存安定性試験におけるベシル酸アムロジピンに対する黄色三二酸化鉄の配合比と不純物含量比の関係を示す図である。 図6は、乾式直打により製造されたベシル酸アムロジピンを含有する錠剤を用いた保存安定性試験におけるベシル酸アムロジピンに対する三二酸化鉄の配合比と不純物含量比の関係を示す図である。 図7は、乾式直打により製造された塩酸ベネジピンを含有する錠剤を用いた保存安定性試験における塩酸ベネジピンに対する黄色三二酸化鉄の配合比に伴う不純物含量の変化を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
(医薬組成物)
本発明の医薬組成物は、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを含有し、更に、必要に応じてその他の成分を含有してなる。
<ジヒドロピリジン系化合物>
前記ジヒドロピリジン系化合物としては、ジヒドロピリジン骨格を有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、既存のジヒドロピリジン系化合物又はそれらの薬理学上許容される塩などが挙げられる。なお、前記ジヒドロピリジン系化合物には、不斉炭素による光学異性体、多重結合や環状構造による幾何異性体、水和物なども含まれる。また、前記薬理学上許容される塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、ギ酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩、ラクトビオン酸塩、グルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、アジピン酸塩、システィン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、ピクリン酸塩、チオシアン酸塩、ウンデカン酸塩、アクリル酸ポリマー塩、カルボキシビニルポリマー塩などが挙げられる。
前記ジヒドロピリジン系化合物の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニトレンジピン(ethyl methyl 1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(m-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate
:ALFA社、LUSOCHIMICA社、URQUIMA.S.A社)、ニフェジピン(Dimethyl
1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(2-nitrophenyl)-pyridine-3,5-dicarboxylate:コーニードケミカル)、ニルバジピン(5-Isopropyl
3-methyl(4RS)-2-cyano-1,4-dihydro-6-methyl-4-(3-nitrophenyl)pyridine-3,5-dicarboxylate:株式会社パーマケム・アジア)、ベシル酸アムロジピン((±)-3-ethyl
5-methyl 2-[(2-aminoethoxy)methyl]-4-(o-chlorophenyl)-1,4-dihydro-6-methyl-3,5-pyridinedicarboxylate
benzenesulfonate:Dr.Reddy’s社、Moehs Iberica社、Gedeon Richter社、Lek Pharm社)、塩酸ニカルジピン(2-(N-benzyl-N-methylamino)ethyl
methyl(RS)-1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)pyridine-3,5-dicarboxylate
monohydrochloride:Mediate社)、塩酸ベニジピン(3−[(3RS)−1−Benzylpiperidin−3−yl]5−methyl(4RS)−1,4−dihydro−2,6−dimethyl−4−(3−nitrophenyl)pyridine−3,5−dicarboxylate
monohydrochloride:ダイト株式会社、Recordati社、大原薬品工業株式会社、株式会社三洋化学研究所)、塩酸マニジピン(2-[4-(diphenylmethyl)-1-piperazinyl]ethyl
methyl(±)-1,4-dihydro-2,6−dimethyl-4-(m-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate
dihydrochloride:株式会社三洋化学研究所)、アラニジピン((±)-Methyl
2-oxopropyl -1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(2-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate
)、アゼルニジピン((±)-3-(1-diphenylmethylazetidin-3-yl)5-isopropyl
2-amino-1,4-dihydro-6-methyl-4-(3-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate)、シルニジピン((±)-2-methoxyethyl
3-phenyl-2 (E )- propenyl 1,4- dihydro-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-3,5-
pyridinedicarboxylate)、ニソルジピン(isobutyl
methyl(±)-1,4-dihydro-2,6-dimethy1-4-(ο-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate)、フェロジピン((±)-Ethyl
methyl
4-(2,3-dichlorophenyl)-1,4-dihydro-2,6-dimethyl-3,5-pyridinedicarboxylate)、塩酸エホニジピン((±)-2-[benzyl(phenyl)amino]ethyl
1,4-dihydro-2,6- dimethyl-5-(5,5-dimethyl-2-oxo-1,3,2-dioxaphosphorinan-
2-yl)-4-(3-nitrophenyl)-3-pyridinecarboxylate hydrochloride ethanol)、塩酸バルニジピン((+)-(3'S,4S)-3-(1'-benzyl-3'-pyrrolidinyl)methyl-2,6-dimethyl-4-(m-nitrophenyl)-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate
hydrochloride)、Clevidipine(methyl (1-oxobutoxy)methyl
4-(2,3-dichlorophenyl)-1,4-dihydro-2,6-dimethyl-3,5-pyridinedicarboxylate)、Nimodipine(2-methoxyethyl
1-methylethyl-1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate)、Olradipine(3-ethyl
5-methyl
2-[[2-(2-aminoethoxy)ethoxy]methyl]-4-(2,3-dichlorophenyl)-1,4-dihydro-6-methyl-3,5-pyridinedicarboxylate)、Pranidipine(Methyl 3-phenyl-2-propyl-1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate)、Elgodipine塩酸塩(Isopropyl
(2-(N-methyl-N-(4-fluorobenzyl)amine)ethyl-2,6-dimethyl-4-(2',3'-methylenedioxyphenyl)-1,5-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate
hydrochloride)、Lercanidipine塩酸塩(2-[(3,3-diphenylpropyl)methylamino]-1,1-dimethylethyl
methyl -1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate
hydrochloride)、Niguldipine塩酸塩(3-(4,4-diphenyl-1-piperidinyl)propyl
methyl- 1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-3,5-Pyridinedicarboxylate
hydrochloride)、Furaldipine、Lacidipine、Sagandipine、Timadipine、Taludipine塩酸塩などが挙げられる。
前記ジヒドロピリジン系化合物の、前記医薬組成物における含有量としては、前記医薬組成物の使用時に、前記ジヒドロピリジン系化合物の有効量を患者に投与できるような含有量であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、医薬組成物100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましく、0.05〜15質量部がより好ましく、0.1〜10質量部が更に好ましい。
<酸化鉄>
前記酸化鉄としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、三二酸化鉄(Fe)、黄色三二酸化鉄(Fe・HO)、及びそれらの混合物が好ましい。
ここで、三二酸化鉄及び黄色三二酸化鉄とは、天然に存在する顔料であり、医薬品添加物規格2003(以下、薬添規とする)にも収載され、着色剤としての使用前例がある。三二酸化鉄は赤色から赤褐色又は暗赤紫色の粉末、黄色三二酸化鉄は黄色から帯褐黄色の粉末であり、水にほとんど溶けない。
前記三二酸化鉄としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、癸巳化成株式会社の商品名:三二酸化鉄などが挙げられる。また、前記黄色三二酸化鉄としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、日本カラコン株式会社の商品名:黄色酸化鉄カラコン、純正化学株式会社の商品名:黄色三二酸化鉄などが挙げられる。
本発明において、前記酸化鉄は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化鉄の、前記医薬組成物における含有量としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができるが、医薬組成物中のジヒドロピリジン系化合物1質量部に対して、0.05〜8質量部が好ましく、0.08〜5質量部がより好ましく、0.1〜5質量部が更に好ましい。
前記酸化鉄の中でも、前記黄色三二酸化鉄はより高い安定化効果を示すことから、前記酸化鉄として前記黄色三二酸化鉄のみを使用する場合は、前記黄色三二酸化鉄の含有量としては、医薬組成物中のジヒドロピリジン系化合物1質量部に対して、0.05〜1質量部が好ましく、0.08〜1質量部がより好ましく、0.1〜0.5質量部が更に好ましい。
<カラギーナン>
前記カラギーナンとしては、特に制限されず、目的に応じて各種カラギーナンを適宜選択することができるが、特に、ι−カラギーナン、κ−カラギーナン、λ−カラギーナンが好ましい。
ここで、カラギーナンとは、一般に医薬品分野や食品分野で使用されている多糖類の一種であり、ι−カラギーナン、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン及びカラギーナンの生物学的前駆体であるμ−カラギーナン及びν−カラギーナンなどの種類があることが知られている。
前記カラギーナンとしては、例えば市販のものを使用することができ、例えば、FMCコーポレーション(USA)、三晶株式会社などから入手できる。
前記カラギーナンの、前記医薬組成物における含有量としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができるが、医薬組成物中のジヒドロピリジン系化合物1質量部に対して、0.05〜1.2質量部が好ましく、0.05〜1.0質量部がより好ましく、0.1〜0.8質量部が更に好ましく、0.2〜0.5%質量部が更により好ましい。
尚、本発明の医薬組成物においては、酸化鉄又はカラギーナンのいずれかのみが含有されていてもよく、酸化鉄及びカラギーナンの両者がともに含有されていてもよい。ここで、酸化鉄及びカラギーナンの両者をともに含有する場合の、前記酸化鉄及び前記カラギーナンの合計含有量としては、特に制限されず、適宜選択することができるが、前記酸化鉄及び前記カラギーナンのそれぞれの含有量が、医薬組成物中のジヒドロピリジン系化合物に対して、それぞれ前記したような好ましい含有量の範囲内にあることが好ましい。
<その他の成分(添加物)>
前記医薬組成物には、前記した成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲内で、賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、コーティング剤、可塑剤、懸濁剤、乳化剤、着香剤、抗酸化剤、糖衣剤、防湿剤、流動化剤、又は着色剤などの添加物が含有されていても良い。また、添加物の種類としては、これらに限定されるものではない。
前記賦形剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、D−マンニトール、白糖(精製白糖含む)、炭酸水素ナトリウム、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウムなどが挙げられる。
前記結合剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、ポビドン、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルファー化デンプン、アルギン酸ナトリウム、プルラン、アラビアゴム末などが挙げられる。
前記滑沢剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、硬化油、硬化ヒマシ油、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ベヘン酸グリセリド、フマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられる。
前記崩壊剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドンなどが挙げられる。
前記コーティング剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカリウム、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース誘導体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS,メタクリル酸コポリマーL,メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーS,2−メチル−5−ビニルピリジンメチルアクリレート・メタクリル酸コポリマー、ジメチルアミノエチルメタアクリレート・メチルメタアクリレートコポリマなどのアクリル酸系高分子、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、マクロゴールなどの合成高分子物質、プルラン、キトサンなどの多糖類やゼラチン、コハク化ゼラチン、アラビアゴム、セラックなどの天然系高分子物質などが挙げられる。
前記可塑剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、アジピン酸ジオクチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、グリセリン、濃グリセリン、プロピレングリコールなどが挙げられる。
前記懸濁剤又は前記乳化剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリソルベート、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合物などが挙げられる。
前記着香剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、メントール、はっか油、レモン油、オレンジ油などが挙げられる。
前記抗酸化剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、アスコルビン酸ナトリウム、L−システイン、亜硫酸ナトリウム、天然ビタミンE、ジブチルヒドロキシトルエン、ヒドロキシアニソールなどが挙げられる。
前記糖衣剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、白糖、乳糖、水アメ、沈降炭酸カルシウム、アラビアゴム、カルナウバロウ、セラック、ミツロウ、マクロゴール、エチルセルロース、メチルセルロース、ポピドンなどが挙げられる。
前記防湿剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、硬化油、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、パラフィン、ヒマシ油、マクロゴール、酢酸ビニル樹脂、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、セラックなどが挙げられる。
前記流動化剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、第三リン酸カルシウム、タルク、トウモロコシデンプンなどが挙げられる。
また、前記着色剤としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、例えば、食用黄色4号、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色102号、食用青色1号、食用青色2号(インジゴカルミン)、食用黄色4号アルミニウムレーキなどのタール系色素、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、ウコン抽出液、カラメル、カロチン液、β−カロテン、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、リボフラビン、カーボンブラック、薬用炭が挙げられる。
前記その他の成分としての各添加物は、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、前記その他の成分の、前記医薬組成物における含有量としては、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<剤形>
本発明の医薬組成物の剤形としては、特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、経口用固形製剤としての剤形が挙げられ、具体的には、例えば、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、錠剤、トローチ剤、ドライシロップ剤などが挙げられる。これらの中でも、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、ドライシロップ剤が好ましく、細粒剤、顆粒剤、錠剤がより好ましい。特に、前記錠剤は、速崩性錠剤であることが好ましい。ここで、本発明における速崩性錠剤とは、崩壊が極めて速い錠剤を意味し、通常は口腔内において唾液などの極めて少ない水分でも1分以内に崩壊し得る錠剤である。速崩性錠剤は錠剤を服用しにくい小児や老人に適した製剤である。
<製造方法>
本発明の医薬組成物の製造方法としては、特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記したような種々の好ましい剤形について、以下のような方法が例示される。
尚、本発明の医薬組成物においては、前記の通り、酸化鉄又はカラギーナンのいずれかのみが含有されていてもよく、酸化鉄及びカラギーナンの両者がともに含有されていてもよいが、ここで、酸化鉄及びカラギーナンの両者をともに含有する医薬組成物を製造する場合については、それらの添加方法に制限はなく、酸化鉄とカラギーナンを添加順序に関係なく別々に添加しても、両者を予め混合して添加してもよい。
−散剤−
前記医薬組成物は、例えば、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合して、さらに前記賦形剤などを添加して、散剤として製造することができる。
−細粒剤、顆粒剤−
また、前記医薬組成物は、例えば、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかと、さらに必要に応じて前記賦形剤や前記結合剤などとを、ともに混合し、造粒して造粒物を得て、細粒剤や顆粒剤として製造することができる。また、前記造粒物に、必要に応じて、矯味剤などの添加剤を加えて、細粒剤や顆粒剤として製造することもできる。
−カプセル剤−
さらに、前記医薬組成物は、例えば、前記造粒物を、ゼラチンやヒドロキシプロピルメチルセルロースなどを基剤とするカプセルに充填して、カプセル剤として製造することもできる。
−ドライシロップ剤−
また、前記医薬組成物は、例えば、前記造粒物に懸濁化剤、糖類や矯味剤などの添加剤を加えて、ドライシロップ剤として製造することもできる。
−錠剤−
さらにまた、前記医薬組成物は、例えば、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかを含有する顆粒に、前記滑沢剤や前記崩壊剤などの前記添加物を加えて、圧縮成型し、錠剤として製造することもできる。
なお、前記の細粒剤、顆粒剤や錠剤などには、必要に応じて、腸溶性被膜や糖衣などのコーティングを施してもよい。
<製造方法の具体例1(細粒剤、顆粒剤)>
以下に、細粒剤、顆粒剤としての本発明の医薬組成物の製造方法の例を具体的に説明する。
前記細粒剤、顆粒剤は、例えば、公知の方法を単独又は組み合わせて使用して製造することができる。例えば、細粒剤あるいは顆粒剤の製造方法では、造粒方法が主要な操作方法となり、その他に、必要に応じて、混合、乾燥、整粒、分級などの操作を組み合わせることができる。
前記造粒方法としては、例えば、粉末に結合剤及び溶媒を加えて造粒する湿式造粒法、粉末を圧縮して造粒する乾式造粒法、加熱溶融する結合剤を加えて加熱して造粒する溶融造粒方法などが利用できる。さらに、これらの造粒法に合わせて、プラネタリーミキサーやスクリュー型混合機などを用いる混合撹拌造粒法、ヘンシェルミキサーやスーパーミキサーなどを用いる高速混合撹拌造粒法、円筒造粒機、ロータリー型造粒機、スクリュー押し出し造粒機、ペレットミル型造粒機などを用いる押し出し造粒法、転動造粒法、流動層造粒法、圧縮造粒法、破砕造粒法、噴霧造粒法などを利用できる。
前記のような造粒方法による造粒後、例えば、さらに乾燥機や流動層などにより乾燥、解砕、整粒などを行うことによって、本発明における細粒剤や顆粒剤を製造することができる。
より具体的には、本発明における細粒剤や顆粒剤は、例えば、ジヒドロピリジン系化合物、賦形剤及び結合剤を混合機又は練合機で混合しながら、酸化鉄若しくはカラギーナン、又はそれらの混合物を添加して、混合又は練合し、さらに押し出し造粒機で造粒して造粒物を得ることができる。押し出し造粒機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、バスケット式造粒機(円筒造粒機など)などが挙げられる。得られた造粒物は、棚式乾燥機や流動層乾燥機などにより乾燥させ、ミルやオシレーターなどで整粒して、細粒剤、顆粒剤を得ることができる。
あるいは、本発明における細粒剤や顆粒剤は、例えば、ローラーコンパクターや、スラッグ打錠機などの乾式加圧圧縮機を用いてジヒドロピリジン系化合物、賦形剤及び滑沢剤とともに、酸化鉄若しくはカラギーナン、又はそれらの混合物を攪拌混合しながら、強圧、成形し、さらに適当な大きさに解砕して造粒することができる。これらの造粒機で調製された造粒物は、そのまま本発明における細粒剤や顆粒剤として用いても良いが、さらにパワーミルやロールグラニュレーター、ロータースピードミルなどで解砕、整粒して、細粒剤や顆粒剤を得ることもできる。
また、前記造粒の際には、造粒溶媒を使用してもよい。これらの造粒溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、水や各種有機溶媒などが挙げられ、より具体的には、例えば、水、メタノール、エタノールなどの低級アルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、塩化メチレン、あるいはそれらの混合液などが挙げられる。
<製造方法の具体例2(錠剤)>
以下に、錠剤としての本発明の医薬組成物の製造方法の例を具体的に説明する。
前記錠剤は、例えば、公知の方法を単独又は組み合わせて使用して、製造することができる。例えば、錠剤の製造方法では、打錠方法が主要な操作方法となるが、混合、乾燥、糖衣、コーティングなどの操作を組み合わせることができる。打錠方法としては、例えば、ジヒドロピリジン系化合物と薬理学的に許容される添加物を混合し、直接、打錠機で錠剤に圧縮成型する直打法や、細粒剤や顆粒剤の製造方法と同様な方法で得た顆粒に、さらに必要に応じて滑沢剤あるいは崩壊剤を加えて、圧縮成型する湿式顆粒圧縮法又は乾式顆粒圧縮法などが挙げられる。錠剤の圧縮成型に用いられる打錠機は、特に限定されないが、例えば、単発打錠機、ロータリー式打錠機、有核打錠機などを用いることができる。
本発明における錠剤は、例えば、マンニトールなどの賦形剤、ポリビニルピロリドン、結晶セルロースなどの結合剤、カルメロースナトリウムやクロスポビドンなどの崩壊剤、ステリアン酸マグネシウムやタルクなどの滑沢剤を使用し、前記のような方法で打錠することにより、得ることができる。
<製造方法の具体例3(速崩性錠剤)>
さらに、本発明に係る医薬組成物は、服用性を考慮し、速崩性錠剤として製造することができる。前記した通り、速崩性錠剤は、前記錠剤の好ましい態様である。以下に、速崩性錠剤としての本発明の医薬組成物の製造方法の例を具体的に説明する。
本発明における速崩性錠剤は、例えば、ジヒドロピリジン系化合物にマンニトール及びポリビニルピロリドン、さらに酸化鉄若しくはカラギーナン、又は酸化鉄とカラギーナンの両者を加えて混合し、水及び水と混和する有機溶媒の混合物を加えて練合する。次いで、これを、例えば、特許第3179658号公報で開示される機械により錠剤を成型した後、乾燥することにより得ることができる。前記特許第3179658号公報で開示される装置は、錠剤成型時にフィルムを介して製錠する装置であり、湿潤粉体を用いても成型パンチにはりつくことなく製錠することができ、本発明における速崩性錠剤を得るために最も適した装置である。本装置を用いると、口腔内における崩壊時間は、通常30秒以内である。
<用途>
また、本発明の医薬組成物の用途としては、特に制限されるものではないが、例えば、高血圧症,腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症、狭心症,異型狭心症の治療などに、好適に用いることができる。
<投与量>
本発明の医薬組成物によって投与される前記ジヒドロピリジン化合物の投与量としては、特に制限されず、例えば前記のような疾患の治療を目的とする場合、年齢、症状などに応じて、適宜増減できる。例えば、成人について、ジヒドロピン化合物またはその薬理学上許容される塩の量として、1日あたり、通常、0.1〜250mg、好ましくは1〜125mgの投与量である。1日あたりの投与量は、1回または複数回に分けて投与することができ、例えば、投与1回あたりの医薬組成物中のジヒドロピリジン系化合物またはその薬理学上許容される塩の含有量は、通常、0.01mg〜250mg、好ましくは0.1mg〜125mgである。
(安定化方法/安定化剤)
本発明の医薬組成物におけるジヒドロピリジン系化合物の安定化方法は、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合することにより達成できる。従って、前記医薬組成物において、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかが、ジヒドロピリジン系化合物とともに混合して存在していれば、その状態は特に限定されない。
なお、酸化鉄とカラギーナンは、それぞれ単独で医薬組成物に含有されていてもよいし、両者がともに医薬組成物に含有されていてもよい。本発明において、酸化鉄及びカラギーナンの両者をともに使用する場合は、それらの使用方法に制限はなく、酸化鉄とカラギーナンを使用順序に関係なく別々に使用してもよく、両者を予め混合して使用してもよい。
また、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかは、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物中において、ジヒドロピリジン系化合物由来の不純物量の増加を抑制することができることから、ジヒドロピリジン系化合物のための安定化剤として有効である。
以下に、製造例及び実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、医薬組成物中の添加物は、日局、薬添規、日本薬局方外医薬品規格1997、食添などの公定書に適合したもの、又は試薬を使用した。
(製造例1)
マンニトール169.2g及び結晶セルロース112.8gを混合し、さらに、混合物を十分に混合し、アゼルニジピン64g及び黄色三二酸化鉄4gを添加して、十分に混合する。この混合物をロータリー打錠機により、ステアリン酸マグネシウム(混合物99.5に対し0.5の質量比となるように設定する)を外部滑沢しながら製錠することにより、アゼルニジピン16mgを含有する、錠剤質量180mgの速崩性錠剤を得ることができる。
(製造例2)
フェロジピン25g、乳糖8655g、D-マンニトール1000g、ポリビニルピロリドン300g、カラギーナン7.5g及び黄色三二酸化鉄2.5gを十分に混合する。この混合物を練合機で攪拌しながら、エタノール600gを徐々に添加して練合する。さらに、その練合物を円筒造粒機で0.5mmのスクリーンを用いて円柱状に造粒し、さらに流動層乾燥機で60℃で乾燥させた後、篩過し顆粒を得る。この顆粒99gあたりにステアリン酸カルシウム1gを添加することにより、製剤1000mgあたりに2.5mgのフェロジピンを含有する、顆粒剤を得ることができる。
本発明に係る医薬組成物の有用性を示すために本実施例で使用した試験方法を、以下に示す。
(不純物含量の測定−1)
以下の試験例1〜7で実施する、ベシル酸アムロジピンを含有する医薬組成物における不純物含量の測定は、日局に記載の液体クロマトグラフ法の濃度勾配制御(グラジエント方式)により評価した。数値の算出は、面積百分率法(相対面積法)とした。液体クロマトグラフの装置(以下、HPLC)は日立製作所D-7000を用い、以下の条件で測定した。
<HPLC Conditions>
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:241 nm)、カラム:Inertsil ODS-2 4.6 mm×15 cm、粒子径5μm、カラム温度:40℃、流量:1.0 mL/min、注入量:10μL、分析時間:45 分、HPLC用移動相A :アセトニトリル/水/HClO4(100:900:1)、HPLC用移動相B:アセトニトリル/水/HClO4(900:100:1)、グラジエントプログラムは表1に従った。
<試料溶液の調製>
試料を秤量し、30%アセトニトリル溶液を加え溶かし、原薬質量で0.7mg/mLとなるように調製した。必要に応じて、遠心分離(3000rpm、10min.)やフィルター濾過(初流4mLは除く)を行い試料溶液とした。
(保存安定性試験)
保存容器は透明ガラス瓶(密閉若しくは開放)又はシャーレを用いた。シャーレにおいては検体を均一に広げた。また、保存安定性試験には、以下の条件の恒温恒湿槽などを用いた。5℃:商品名Medical Cooling Unit
(SANYO社)、40℃75%相対湿度(以下R.H.とする):商品名HIFLEX (ETAC社)、商品名FX230p(ETAC社)、60℃:商品名DN94 (YAMATO社)、光照射:総照度120万lux・h、総近紫外放射エネルギー200W・h/m2(ICHガイドライン及び薬審第422号に従った)、商品名CTX01(Nagano Science社)。
(実施例1〜実施例2)
ベシル酸アムロジピン5g(Dr.Reddy’s社)及び黄色三二酸化鉄5g(純正化学株式会社)を乳鉢にて乳棒を用いて均一に混合した。ここにエタノール溶液を加え、練合を行った。この練合物を棚式乾燥機(DAE-20型 熱風乾燥機、三和化機工業)にて40℃で10時間乾燥し、顆粒剤を得た(実施例1)。ベシル酸アムロジピン5g及びカラギーナン5g(三晶株式会社)を用いて、実施例1と同様に、顆粒剤を得た(実施例2)。
(対照例1)
黄色三二酸化鉄を用いなかった以外は実施例1と同様の方法で、ベシル酸アムロジピン単独の顆粒剤を調製した。
(試験例1)
実施例1及び実施例2並びに対照例1の顆粒剤を用いて、5℃密閉系、40℃75%R.H.開放系、60℃密閉系の各条件で1ヵ月間、保存安定性試験を行い、不純物含量を測定した。結果を表2に示す。その結果、黄色三二酸化鉄を配合した実施例1の不純物含量は、全ての温度、湿度条件で検出限界以下となり、ほとんどベシル酸アムロジピンが分解していないことが確認された。カラギーナンを配合した実施例2の不純物含量も、対照例1と比較し、どの温度、湿度条件でも安定であることが確認された。また、光照射の条件下でも、黄色三二酸化鉄又はカラギーナンを配合した実施例1及び実施例2は、対照例1と比較して安定であることが確認された。本試験結果から、ジヒドロピリジン系化合物に対して黄色三二酸化鉄又はカラギーナンを配合することにより、温度、湿度、光の保存環境下の影響を受けない医薬組成物を提供することが明らかとなった。
(実施例3〜5)
ベシル酸アムロジピン0.1g、マンニトール(東和化成工業株式会社)4.85g、及び黄色三二酸化鉄0.03gを乳鉢で混合し、ポリビニルピロリドン(ISP社、以下、PVP-K30とする)を含んだエタノール溶液で練合した。練合物を棚式乾燥機で50℃、3時間乾燥し、顆粒剤を得た(実施例3)。同様の方法で、ベシル酸アムロジピン0.1g、マンニトール4.85g及び三二酸化鉄(癸巳化成)0.03
gを用いて顆粒剤を得た(実施例4)。さらに、同様の方法で、ベシル酸アムロジピン0.1gとマンニトール4.84g、カラギーナン(三晶株式会社)0.20 gを用いて顆粒剤を得た(実施例5)。
(比較例1〜4、対照例2)
実施例3と同様の方法で、黄色三二酸化鉄の代わりに、表3に示す添加剤を安定化剤として用いて、ベシル酸アムロジピンを含む顆粒剤を得た。添加剤は、固形組成物で、安定化剤などとして用いられるアスコルビン酸(第一製薬株式会社、以下Ascとする)、水酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社、以下水酸化Mgとする)、あるいは高分子物質の対照としてメタクリル酸コポリマーLD(商品名オイドラギッドL30D-55、Rohm社、以下L30D-55とする)、クロスカルメロースナトリウム(商品名Ac-Di-Sol、旭化成工業株式会社)を用いた。また、同様の方法で、安定化剤を配合しない系として対照例2を調製した。
(試験例2)
賦形剤としてマンニトール、結合剤としてPVP-K30を含有する実施例3〜5、比較例1〜4及び対照例2の顆粒剤を用いて、40℃75%R.H.開放系、60℃密閉系の各条件で保存安定性試験を行い、2週間又は4週間で不純物含量を測定した。その結果、安定化剤を配合していない対照例2の不純物含量は、いずれの保存条件でも経時的に増加するのに対し、酸化鉄又はカラギーナンを配合することにより、実施例の不純物含量の増加が経時的に抑制されていることが確認された(図1及び図2参照)。一方、他の安定化剤の不純物含量は、何れかの保存条件で、2週間の保存期間で、既に、対照例2の不純物含量よりも著しく高くなった(表3)。そのため、これらの試験品については、保存期間4週間での測定は行わなかった。以上の結果より、酸化鉄やカラギーナンは、賦形剤や結合剤を配合した医薬組成物中において、温度や湿度により増加するベシル酸アムロジピンの不純物含量を抑制する効果を有していることが確認できた。
(実施例6〜12、対照例3)
表4の配合比に従い、ベシル酸アムロジピンとマンニトール、黄色三二酸化鉄又はカラギーナンをメカノミル(Okada Seiko製)で混合し、PVP-K30を含んだエタノール溶液で練合した。得られた湿潤粉体をEMP速崩錠打錠システム(EMT18及びETD18:特許第3179658号公報で開示される装置)を用いて製錠、乾燥し、ベシル酸アムロジピン3.47mgを含有する1錠当たり質量170mgの速崩性錠剤を得た。製造時の各条件として、圧縮成型時のサイズは径8mm、厚さ3.2mm、成型圧力は15kgf、一次乾燥温度は70℃、二次乾燥温度は50℃で実施した。同様の方法で、黄色三二酸化鉄又はカラギーナンを配合しない速崩性錠剤を得た(対照例3)。
(試験例3)
実施例6〜8及び対照例3で得られた速崩性錠剤を用いて、ベシル酸アムロジピンに対する黄色三二酸化鉄の配合比について検討を行った。60℃開放系で保存安定性試験を行い、1ヵ月後に不純物含量を測定した。また、光照射条件下においても保存安定性試験を実施した。その測定結果を用いて、図3にベシル酸アムロジピンに対する黄色三二酸化鉄の配合比と不純物含量の関係を示した。
(試験例4)
実施例9〜12及び対照例3で得られた速崩性錠剤を用いて、ベシル酸アムロジピンに対するカラギーナンの配合比について検討を行った。60℃開放系で保存安定性試験を行い、1ヵ月で不純物含量を測定した。その測定結果を用いて、図4にベシル酸アムロジピンに対するカラギーナンの配合比と不純物含量の関係を示した。
(実施例13)
ベシル酸アムロジピン10.2g、黄色三二酸化鉄、0.5g、三二酸化鉄0.5g、マンニトール483.8gの混合物を十分に混合し、PVP-K30を含んだエタノール溶液で練合した。得られた湿潤粉体をEMP速崩錠打錠システム(EMT18及びETD18:特許第3179658号公報で開示される装置)を用いて製錠、乾燥し、ベシル酸アムロジピン3.47mgを含有する1錠当たり質量170mgの速崩性錠剤を得た。製造時の各条件として、圧縮成型時のサイズは径8mm、厚さ3.2mm、成型圧力は15kgf、一次乾燥温度は70℃、二次乾燥温度は50℃で実施した。
(試験例5)
実施例13で得られた速崩性錠剤を用いて、ベシル酸アムロジピンに対する黄色三二酸化鉄及び三二酸化鉄の混合系の安定化効果について検討を行った。40℃75%密閉系、60℃開放系及び光照射条件で保存安定性試験を行い、1ヵ月後に、不純物含量を測定し、対照例3及び実施例7と比較した(表5に示す)。その結果、酸化鉄を配合していない対照例3と比較し、酸化鉄を配合した実施例は明らかに加温、加湿又は光により生じる不純物含量を抑制することが明らかとなった。また、安定化剤として、黄色三二酸化鉄と三二酸化鉄の混合系でも黄色三二酸化鉄単独と同様の効果を示すことが確認された。
(実施例14〜16、対照例4)
ベシル酸アムロジピン0.35g、黄色三二酸化鉄、0.0355g、結晶セルロース(商品名アビセルPH101、旭化成工業株式会社、以下アビセルとする)とマンニトールの混合物(アビセル:マンニトール=4:6)17.61gを十分に混合し、乾式直打法として島津オートグラフAGS-1000Dにて打錠圧300kgfで製錠し、直径8mm、質量180mgの錠剤を得た(実施例14)。同様の方法で、ベシル酸アムロジピン0.35gに対して黄色三二酸化鉄0.105g及び上記混合物(アビセル:マンニトール=4:6)17.54gを用いて(実施例15)、あるいはベシル酸アムロジピン0.35gに対して黄色三二酸化鉄0.175g及び上記混合物(アビセル:マンニトール=4:6)17.52gを用いて(実施例16)、それぞれ、直径8mm、質量180mgの錠剤を得た。さらに、同様の方法で、ベシル酸アムロジピン0.35gと上記混合物(アビセル:マンニトール=4:6)17.62gからなり、黄色三二酸化鉄を配合しない、直径8mm、質量180mgの錠剤を得た(対照例4)。
(試験例6)
実施例14〜16及び対照例4で得られた錠剤を用いて、60℃開放系、光照射の2条件で1ヶ月間の保存安定性試験を行い、不純物含量を測定した。この時、対照例4の60℃開放系での不純物含量は0.08%、光照射条件での不純物含量は0.45%であった。また、対照例4の不純物含量を基準として比較評価するために、対照例4の不純物含量に対する実施例14〜16の不純物含量比を図5に示した。その結果、何れの条件においても、ベシル酸アムロジピンに対する黄色三二酸化鉄の配合比0.1〜0.5において、その配合比が高くなるほど、不純物含量が低下することが確認された。錠剤においても、黄色三二酸化鉄がジヒドロピリジン系化合物の分解を抑制し、安定化する効果を有していることが明らかとなった。また、乾式直打とすることにより、有機溶媒を用いて得られた医薬組成物よりも薬物の安定性が向上することが確認された。
(実施例17〜19)
ベシル酸アムロジピン0.058g、三二酸化鉄、0.029g、結晶セルロース(商品名アビセルPH102、旭化成工業株式会社、以下アビセルとする)とマンニトールの混合物(アビセル:マンニトール=4:6)2.91gを十分に混合し、乾式直打法として島津オートグラフAGS-1000Dにて打錠圧300kgfで製錠し、直径8mm、質量180mgの錠剤を得た(実施例17)。同様の方法で、ベシル酸アムロジピン0.058gに対して三二酸化鉄0.058g及び上記混合物(アビセル:マンニトール=4:6)2.88gを用いて(実施例18)、あるいはベシル酸アムロジピン0.058gに対して黄色三二酸化鉄0.292g及び上記混合物(アビセル:マンニトール=4:6)2.65gを用いて(実施例19)、それぞれ、直径8mm、質量180mgの錠剤を得た。
(試験例7)
実施例17〜19及び対照例4で得られた錠剤を用いて、60℃開放系、光照射の2条件で1ヶ月間の保存安定性試験を行い、不純物含量を測定した。この時、対照例4の60℃開放系での不純物含量は0.08%、光照射条件での不純物含量は0.45%であった。また、対照例4の不純物含量を基準として比較評価するために、対照例4の不純物含量に対する実施例17〜19の不純物含量比を図6に示した。その結果、ベシル酸アムロジピンに対する三二酸化鉄の配合比0.5〜5において、光照射では、配合比が高くなるほど、不純物含量が低下することが確認された。また、加温条件でも三二酸化鉄を配合することにより、不純物含量を抑制できることが確認された。錠剤においても、三二酸化鉄がジヒドロピリジン系化合物の分解を抑制し、安定化効果を有していることが明らかとなった。
(実施例20〜22、対照例5)
塩酸ベネジピン0.04g、黄色三二酸化鉄0.004g、結晶セルロース(商品名アビセルPH102、旭化成工業株式会社、以下アビセルとする)とマンニトールの混合物(アビセル:マンニトール=4:6)1.756gを十分に混合し、乾式直打法として島津オートグラフAGS-1000Dにて打錠圧300kgfで製錠し、直径8mm、質量180mgの錠剤を得た(実施例20)。同様の方法で、塩酸ベネジピン0.04gに対して黄色三二酸化鉄0.012g及び上記混合物(アビセル:マンニトール=4:6)1.748gを用いて(実施例21)、あるいは黄色三二酸化鉄0.02g及び上記混合物(アビセル:マンニトール=4:6)1.74gを用いて(実施例22)、それぞれ、直径8mm、質量180mgの錠剤を得た。さらに、同様の方法で、塩酸ベネジピン0.04g及び上記混合物(アビセル:マンニトール=4:6)1.76gからなり、黄色三二酸化鉄を配合しない、直径8mm、質量180mgの錠剤を得た(対照例5)。
(試験例8)
実施例20〜22及び対照例5で得られた錠剤を用いて、60℃開放系で1ヶ月間の安定性試験を行い、以下の方法で不純物含量を測定した。
(不純物含量の測定−2)
本試験例において、塩酸ベネジピンを含有する医薬組成物における不純物含量の測定は、以下の通り行った。錠剤1錠を50mLメスフラスコにとり、水10mLを加えさらにメタノールを加え50mLとし、十分に超音波処理して試料溶液とした。試料溶液は、必要に応じて遠心分離や濾過を行った(n=2)。また、HPLC
Conditionsは、検出器:紫外吸光光度計(主測定波長:237 nm)、カラム温度:40℃ 、カラム:Inertsil ODS-3 (4.6 mm×15
cm、5μm)、流量:1.5 mL/min、注入量:20μL、HPLC用移動相:0.05Mリン酸塩緩衝液(pH3.0)/メタノール/テトラヒドロフラン混液(65:27:8)、分析時間:30分とした。
試験の結果、対照例5の60℃開放系1ヶ月での不純物含量は0.64%であった。一方、塩酸ベネジピンに対する黄色三二酸化鉄の配合比0.5〜5において、その配合比が高くなるほど、不純物含量が低下することが確認された(図7)。以上により、黄色三二酸化鉄がジヒドロピリジン系化合物の分解を抑制し、安定化効果を有していることが明らかとなった。
本発明によれば、ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物において、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを配合することにより、顆粒剤や細粒剤のように比表面積が大きな剤形の場合や速崩性錠剤のように被覆を施し難い剤形に対しても、品質確保のための特別なコーティング剤又はカプセル基材、あるいは、包装を用いることなく、光、水分、熱に対するジヒドロピリジン系化合物の安定性を保持できる医薬組成物を提供できる。従って、本発明によれば、患者に投与するまでの医薬品の保存環境、又は自動分包機などの調剤中の作業環境の影響を受けにくい、又は、流通や調剤行為などでの顆粒剤や錠剤の破損又は粉砕に伴う薬物の含量低下を懸念する必要がなく、高い品質を維持する医薬品を提供できる。また、本発明に係る製造方法によれば、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合することによって、ジヒドロピリジン系化合物の安定化を図ることができるため、通常の遮光被膜などを医薬組成物に施す工程必要がなく、製造工程を簡素化でき、生産性を向上させることができる。
さらにまた、本発明に係る安定化方法又は安定化剤によれば、すなわち、ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合することによって、光や熱、添加剤などによるジヒドロピリジン系化合物の分解を抑制することができるため、医薬組成物の処方設計の自由度を高めることが出来る。従って、本発明によれば、嚥下能力の低下している患者であっても、服用しやすい口腔内速崩壊性錠剤や、患者の症状や年齢に併せて、きめ細かな用量水準で薬物量を調剤することが可能な顆粒剤や割錠などのジヒドロピリジン系化合物を含有する薬剤を提供できる。
従って、本発明の医薬組成物は、例えば、高齢者に対する、高血圧症,腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症、狭心症,異型狭心症の治療などに有用である。

Claims (14)

  1. ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを含有することを特徴とする医薬組成物。
  2. ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合してなる請求項1に記載の医薬組成物。
  3. ジヒドロピリジン系化合物がベシル酸アムロジピンである請求項1から2のいずれかに記載の医薬組成物。
  4. 酸化鉄が、黄色三二酸化鉄及び三二酸化鉄の少なくともいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の医薬組成物。
  5. 酸化鉄の含有量が、前記ジヒドロピリジン系化合物1質量部に対して0.05〜8質量部である請求項1から4のいずれかに記載の医薬組成物。
  6. 酸化鉄が、黄色三二酸化鉄である請求項1から5のいずれかに記載の医薬組成物。
  7. 黄色三二酸化鉄の含有量が、前記ジヒドロピリジン系化合物1質量部に対して0.05〜1質量部である請求項6に記載の医薬組成物。
  8. カラギーナンの含有量が、前記ジヒドロピリジン系化合物1質量部に対して0.05〜1.2質量部である請求項1から7のいずれかに記載の医薬組成物。
  9. 医薬組成物が、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤又はドライシロップ剤である請求項1から8のいずれかに記載の医薬組成物。
  10. (I)ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合する工程、並びに
    (II)前記(I)で得られた混合物を乾式打錠する工程
    を含む製造方法により得られる錠剤である、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 錠剤が、速崩性錠剤である請求項9から10のいずれかに記載の医薬組成物。
  12. (I)ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合する工程、並びに
    (II)前記(I)で得られた混合物を乾式打錠する工程
    を含むことを特徴とする医薬組成物の製造方法。
  13. ジヒドロピリジン系化合物と、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかとを混合することを特徴とする、医薬組成物におけるジヒドロピリジン系化合物の安定化方法。
  14. ジヒドロピリジン系化合物を含有する医薬組成物に用いられ、酸化鉄及びカラギーナンの少なくともいずれかを含有することを特徴とする安定化剤。
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