JPWO2006035876A1 - 関節リウマチの予防及び/又は治療薬 - Google Patents
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Abstract
本発明は、2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン及びメトトレキセートを含有する、関節リウマチの予防及び/又は治療薬に関する。本発明の医薬は、経口投与が可能で、副作用が少なく、優れた関節炎の抑制作用を示す。
Description
本発明は関節リウマチの予防及び/又は治療薬に関する。
関節リウマチは、多関節に腫れや痛みを伴う炎症が起き、長期間にわたって進行すると、非可逆的な関節の変形と機能障害による著しい生活の質(Quality of Life:QOL)の低下につながる疾患である。日本では人口の0.6%、30歳以上の人口の1%に相当する患者がおり、特に近年では、高齢者社会の進行に伴い、老年者のリウマチ患者が増加する傾向にある。
関節リウマチの病期は、関節痛や関節炎の所見は存在するが、関節リウマチの確定診断がいまだ下せない時期である“初期”、関節リウマチの確定診断が下せるが、いまだ非可逆的変化がないか、あっても軽微な時期である“早期”(早期関節リウマチは一般に発病から1〜2年を指す)、非可逆的変化が出現し、疲労、微熱、体重減少等の全身症状が強く現われてくる“進行期”、関節の炎症はほとんど鎮静化しているが、変形・拘縮などの非可逆的変化が強く残り、疼痛と機能障害が主要症状になる“晩期”の4つに分類することができ、各病期により治療方法が異なっている。関節リウマチの発症については、遺伝的要因や後天的要因(感染症)等が関与するとの研究報告がされているが、依然としてその原因は未解明であるため、完全に治癒させることも予防することもできない。
したがって、現時点での治療目標は、関節リウマチを早期に診断し、関節リウマチの炎症を可及的速やかにかつ最大限に抑制して、非可逆的変化の出現を防止、ないしはその進展を阻止して、患者の身体的、精神的、社会的なQOLの向上を図ることにある。よって、その治療に際しては、患者に対して疾患や治療法に関する十分な説明を行なった上で、理学療法、運動療法、薬物療法、手術療法等様々な手段が用いられている。
薬物療法としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)、ステロイド薬等が臨床の現場で用いられており、最近では炎症性サイトカインをタ−ゲットにした抗体等の生物製剤も用いられている(非特許文献1)。
DMARDsはその作用機序から免疫調節薬と免疫抑制薬に分類され、その中でも葉酸代謝拮抗作用(ジヒドロ葉酸レダクタ−ゼ阻害作用)を機序とする免疫抑制薬であるメトトレキセート(N−[4−[(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミン酸)に高い効果が認められている。しかしながらメトトレキセートは抗がん剤から効能拡大された薬剤であり、間質性肺炎を初めとした重篤な副作用を誘発することから、投与方法や用量を厳密にコントロ−ルする必要があるといった欠点を有している。
また生物製剤は、強力な抗リウマチ作用を有しているものの、高価であるという医療経済的な欠点、さらには注射による投与に限られ、経口投与できないという利便性の面での欠点も併せ持っている。
炎症性サイトカインであるインターロイキン−1β(IL−1β)は、多くの疾患、例えば関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、炎症性大腸炎、免疫不全症候群、敗血症、肝炎、腎炎、虚血性疾患、インスリン依存性糖尿病、動脈硬化、パーキンソン病、アルツハイマー病、白血病等において、その産生亢進が認められ、コラーゲナーゼやCOX及びPLA2のような炎症に関与すると考えられている酵素の合成を誘導し、また動物において関節内注射をするとリウマチ様関節炎に非常に似た関節破壊をもたらすことが知られている。このことから、炎症性疾患の治療薬としてIL−1β阻害剤が研究・開発されており、IL−1レセプターアンタゴニスト(非特許文献2)等の生体成分由来物質、T−614(非特許文献3)、S−2474(非特許文献4)、2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン(特許文献1)、FR133605(非特許文献5)等の低分子化合物が知られている。
関節リウマチの病態は、年齢、病期、合併症、副作用、QOL等の点で患者毎にかなりの違いがある。また、絶対的な治療薬が存在せず、症状をコントロ−ルできている治療薬が突如効果を失っていく“エスケ−プ現象”と呼ばれる現象も存在する。このような背景から、薬物療法を行なう際には薬剤の切替えや併用がしばしば行なわれており、薬物の使用方法に関する臨床研究も盛んに行なわれている。
葉酸代謝拮抗剤とIL−1β阻害剤との併用効果については、既にメトトレキセートとIL−1インヒビターとの併用について報告がなされている(特許文献2、3、非特許文献6)。
しかしながら、ここに示されているIL−1インヒビターはヒト組換えIL−1レセプターアンタゴニストで生物製剤であるため、剤型は注射剤に限られ、患者の利便性の面から十分ではない。また、製剤投与による拒絶反応が引き起こされることも考えられる。したがって、経口投与が可能で、副作用の少ない関節リウマチの予防・治療方法が求められていた。
なお、これまで上記IL−1β阻害作用を示す低分子化合物と葉酸代謝拮抗剤との併用効果については知られていない。
WO99/25697
特表2002−509529
US2004/0044001
American College of Rheumatology Subcommittee on Rheumatoid Arthritis Guidelines,Arthritis&Rheumatism 46,pp328−346,2002
Arthritis&Rheumatism 42,pp498−506,1999
J.Pharmacobio−Dyn.11,pp649−655,1992
YAKUGAKU ZASSHI 123,pp323−330,2003
J.Rheumatol.23,pp1778−1783,1996
J.Rheumatol.26,pp1225−1229,1999
本発明者らは、斯かる実情に鑑み、鋭意研究した結果、IL−1β阻害剤である2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オンと葉酸代謝拮抗薬であるメトトレキセートを併用することにより、優れた関節炎抑制効果が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン及びメトトレキセートを含有することを特徴とする関節リウマチの予防及び/又は治療薬を提供するものである。
また、本発明は、2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン及びメトトレキセートを投与することを特徴とする関節リウマチの予防及び/又は治療方法を提供するものである。
また、本発明は、2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン及びメトトレキセートの、関節リウマチの予防及び/又は治療薬製造のための使用を提供するものである。
本発明の薬剤は、経口投与が可能で、副作用等が少なく優れた関節炎の抑制作用を示し、関節リウマチの予防及び/又は治療に有用である。
本発明で用いる2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オンは、例えば国際公開番号第WO99/25697に記載の方法又は類似の方法で製造することができる。すなわち、p−クロロフェニル酢酸とチオアニソ−ルとをポリリン酸等の縮合剤を用いて反応させ、2−(4−クロロフェニル)−4’−(メチルチオ)アセトフェノンを得る。2−(4−クロロフェニル)−4’−(メチルチオ)アセトフェノンとカリウムt−ブトキシド等の塩基とをテトラヒドロフラン中で反応させ、次いでブロモ酢酸エチルを加えて2−(4−クロロフェニル)−4−[4−(メチルチオ)フェニル]−4−オキソブタン酸エチルを得る。2−(4−クロロフェニル)−4−[4−(メチルチオ)フェニル]−4−オキソブタン酸エチルとヒドラジン水和物とをエタノ−ル中で反応させ、5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オンを得る。かくして得られた5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オンとベンジルブロミドとをN,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中、炭酸カリウム等の塩基を用いて反応させ、2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オンを製造することができる。
また、本発明で用いる葉酸代謝拮抗剤は、メトトレキセートが好ましい。メトトレキセートは、市販品、例えばSIGMA社製のものを用いることができる。
2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オンとメトトレキセートとを併用すると、これらをそれぞれ単独で使用した場合に比べて極めて顕著な関節リウマチ治療作用を有する。
2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オンとメトトレキセートの配合量は、質量比で、1000:1〜1:1の範囲であることが好ましい。
2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オンとメトトレキセートは、それぞれの製剤を同時又は間隔をおいて経口投与しても良いし、配合剤として経口投与しても良い。
本発明の薬剤の投与形態は、特に限定されず治療目的に応じて適宜選択でき、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、フィルムコ−ティング剤、散剤、シロップ剤等による経口投与又は注射剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、点眼剤、点鼻剤等による非経口投与が挙げられ、特に経口投与が好ましい。
これらの投与形態に適した医薬製剤は、薬学的に許容される担体、例えば、デンプン類、ラクト−ス、ショ糖、マンニト−ル、珪酸等の賦形剤や増量剤;寒天、炭酸カルシウム、バレイショもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、特定の複合珪酸塩等の崩壊剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖、アラビアゴム等の結合剤;タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコ−ル類、ラウリル硫酸ナトリウム、又はその混合物等の滑沢剤;乳糖、トウモロコシデンプン等の希釈剤;クエン酸、リン酸、酒石酸、乳酸等の有機酸、塩酸等の無機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ、トリエタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、ジイソプロパノ−ルアミン等のアミン類等の緩衝剤;パラオキシ安息香酸エステル類、塩化ベンザルコニウム等の防腐剤;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等の陽イオン性界面活性剤、モノステアリン酸グリセリル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル等の非イオン性界面活性剤等の乳化剤;亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソ−ル、エデト酸等の安定化剤の他、必要に応じてさらに矯臭剤、分散剤、保存剤、香料等を適宜組み合わせて用いることができる。
本発明の2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン及びメトトレキセートの投与は、1日1回、あるいは2回以上に分けて投与してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン(上記方法にて合成したものを用いた)とメトトレキセートの併用投与及びそれぞれの単独投与における両後肢浮腫抑制作用を以下の方法(ラットコラ−ゲン誘発関節炎モデル)で測定した(FDA,CBER,CDER,CDRH:Guidance for industry −Clinical development programs for drugs,devices,and biological products for the treatment of rheumatoid arthritis(RA)−.(1999))。なお、試験動物は、雌性Lewisラット(LEW/Crj)(日本チャールズリバー(株))を使用した。
8週齢LEW/Crjラットの両後肢の踝より先端部分の容積(以下両後肢容積)を、小動物用の足容積測定装置(TK−101CMP、ユニコム)を用いて測定し、試験開始時の両後肢容積(以下Pre値)とした。このPre値を指標として、一変数によるブロック化割付を行うことにより、各群が均質になるように群分けを行なった。
2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン(上記方法にて合成したものを用いた)とメトトレキセートの併用投与及びそれぞれの単独投与における両後肢浮腫抑制作用を以下の方法(ラットコラ−ゲン誘発関節炎モデル)で測定した(FDA,CBER,CDER,CDRH:Guidance for industry −Clinical development programs for drugs,devices,and biological products for the treatment of rheumatoid arthritis(RA)−.(1999))。なお、試験動物は、雌性Lewisラット(LEW/Crj)(日本チャールズリバー(株))を使用した。
8週齢LEW/Crjラットの両後肢の踝より先端部分の容積(以下両後肢容積)を、小動物用の足容積測定装置(TK−101CMP、ユニコム)を用いて測定し、試験開始時の両後肢容積(以下Pre値)とした。このPre値を指標として、一変数によるブロック化割付を行うことにより、各群が均質になるように群分けを行なった。
ラットに関節炎を誘発するために使用する感作用コラ−ゲンエマルジョンは、タイプIIコラ−ゲン0.3%液(コラ−ゲン技術研修会)、Adjuvant peptide(ペプチド研究所)及びAdjuvant Incomplete Freund(DIFCO)をHandy Micro Homogenizer((株)マイクロテック・ニチオン)を用いて氷冷下でホモジナイズすることにより調製した。調製したコラ−ゲンエマルジョンを、ラットの背部に0.1mL/siteで10ヶ所皮内投与して初回感作を行なった。さらに初回感作の7日後に、同エマルジョン0.12mLを尾根部に皮内投与して追加感作を行なった。
薬物投与は、初回感作の翌日から29日後まで行なった。2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン単独投与群へは、朝(9:00−11:00)及び夕(15:30−17:30)2回、30mg/kgを経口投与した。また、メトトレキセート単独投与群には、昼(11:30−13:30)に1回、0.05mg/kgを経口投与した。一方、2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オンとメトトレキセートの併用投与群には、朝(9:00−11:00)及び夕(15:30−17:30)に2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン 30mg/kgを、昼(11:30−13:30)にメトトレキセート 0.05mg/kgをそれぞれ経口投与した。
初回感作の30日後に、再度両後肢容積を測定し、その値とPre値との差を求め、両後肢浮腫容積を算出した。
表1及び図1に2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン単独投与群、メトトレキセート単独投与群、及び両薬物併用投与群の初回感作から30日後の両後肢浮腫容積を示す。両後肢浮腫容積(mL)は各群ラット7匹の平均値±標準誤差で表している。また、低下率は(コントロ−ル群両後肢浮腫容積平均値−各群両後肢浮腫容積平均値)/(コントロ−ル群両後肢浮腫容積平均値)×100で、相対指数は(各群両後肢浮腫容積平均値)/(コントロ−ル群両後肢浮腫容積平均値)で表している。
結果として、2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン単独投与及びメトトレキセート単独投与では、強力な浮腫抑制作用を示さず、浮腫容積がコントロ−ル群の50%以下まで低下することはなかった。
一方、両薬物併用投与では、両後肢浮腫容積を強力に低下させることが可能であり、その相対指数(0.21)は、各単独投与群の相対指数の積(0.52)よりも小さく、併用による明確な相乗効果が認められた。また、エスケ−プ現象を回避することも可能であった。
DMARDsはその作用機序から免疫調節薬と免疫抑制薬に分類され、その中でも葉酸代謝拮抗作用(ジヒドロ葉酸レダクタ−ゼ阻害作用)を機序とする免疫抑制薬であるメトトレキセート(N−[4−[[(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミン酸)に高い効果が認められている。しかしながらメトトレキセートは抗がん剤から効能拡大された薬剤であり、間質性肺炎を初めとした重篤な副作用を誘発することから、投与方法や用量を厳密にコントロ−ルする必要があるといった欠点を有している。
Claims (9)
- 2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン及びメトトレキセートを含有する関節リウマチの予防及び/又は治療薬。
- 関節リウマチが関節の炎症を伴うものである、請求項1記載の関節リウマチの予防及び/又は治療薬。
- 剤形が経口投与製剤である請求項1又は2記載の関節リウマチの予防及び/又は治療薬。
- 2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン及びメトトレキセートの、関節リウマチの予防及び/又は治療薬製造のための使用。
- 関節リウマチが関節の炎症を伴うものである、請求項4記載の使用。
- 剤形が経口投与製剤である請求項4又は5記載の使用。
- 2−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−6−[4−(メチルチオ)フェニル]−2H−ピリダジン−3−オン及びメトトレキセートを投与することを特徴とする関節リウマチの予防及び/又は治療方法。
- 関節リウマチが関節の炎症を伴うものである、請求項7記載の関節リウマチの予防及び/又は治療方法。
- 投与手段が経口投与である請求項7又は8記載の関節リウマチの予防及び/又は治療方法。
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