本発明は、記録状態を管理する管理情報が記録される管理情報領域、および、ユーザデータが記録されるユーザデータ領域を備えた記録媒体に関する。さらに本発明は、そのような記録媒体にデータを記録する技術に関する。
複数の装置の間で互換可能な情報記録媒体として光ディスクがある。光ディスクは、例えば、音楽用に開発されて近年ではデータ用にも幅広く用いられているCD、ディジタルビデオ用に開発され急激に普及し始めたDVD、およびハイビジョン等の高品質なビデオ用に開発されているBlu−rayディスクである。
これらの光ディスクには、記録再生方法の違いから、再生専用型、一回記録可能型および書き換え型の3種類に大別される。一回記録可能型光ディスクは、記録されたデータを消去できない材料を用いて製造されており、光ディスク上の各位置には一度だけデータを記録できる。例えば、CD−RやDVD−Rは一回記録可能型光ディスクである。書き換え型光ディスクでは、媒体上の同じ場所に何回でもデータを記録できる。例えば、CD−RWやDVD−RAMは書き換え型光ディスクである。
一回記録可能型光ディスクでは、データの書き換えができないため、記録済み領域と未記録領域とを管理する必要がある。CD−Rでは、楽曲の単位で追記できるように、楽曲の単位で記録開始位置と記録最終位置とを管理している。楽曲の単位はトラックである。なお、以下に言及する「トラック」は光ディスクの溝形状を示す「トラック」ではないことに留意されたい。
CD−Rに対しては、トラック単位で光ディスクの内周から外周に向かってシーケンシャルにデータが記録される。さらに、複数の記録済みトラックは、複数の記録済みトラックを含むセッションとして管理される。記録状態を管理する管理情報を格納する領域はプログラムマネージメントエリア(以下、「PMA」とも記す。)である。
DVD−Rに対しても、RZone(CDのトラックに相当)とBorder(CDのセッションに相当)と、レコーディングマネージメント領域(以下、「RMA」とも記す。CDのPMAに相当。)が定義されている。
DVD−RのRMAに記録されるデータ構造では、レコーディングマネージメントデータ(以下、「RMD」とも記す。)が定義されている。RMDのフィールド4、フィールド5〜12には、最大2302個のRZone(CDのトラックに相当)の位置を示す情報が格納される。
従来の一回記録可能型光ディスクに対する記録方法では、同じ領域に一回しか記録できないため、一度その領域への記録に失敗するとダメージ状態となり追記不能な状態となることがある。リトライや復旧作業により、ダメージ状態を解除できる場合もあるが、必ずしも記録したデータ全ての信頼性を保てるわけではない。
またディスク上に交替領域を設け、ユーザ領域への記録に失敗した場合は交替領域に記録し、交替記録情報を管理するという方法も考えられる。この際、あらかじめディスク上の所定の領域を交替領域として設けていたとしても、交替が多数発生した場合に交替領域が足らなくなるというケースが発生する。
さらに一回記録可能型光ディスクで一度データを記録した領域の情報を書き換えたい場合に、交替エントリを行って交替領域に記録するという記録方法も考えられる。この場合ディスク上の欠陥の有無に関係なく交替領域を消費していくため、容易に交替領域の枯渇が発生しやすいといえる。
本発明の目的は、記録媒体の記録領域を効率的に活用することである。具体的には、記録媒体にユーザデータ領域と交替領域とがあらかじめ確保されていても、ユーザデータ領域への記録ができない特定の場合にのみ交替領域への交替処理を行い、効率的に記録領域を活用できる技術を提供することである。
本発明による記録装置は、記録媒体に対してデータを記録することができる。前記記録媒体は、ユーザデータが記録されるデータ領域、および、前記ユーザデータの交替記録が行われるスペア領域を有し、前記データ領域は、各々にアドレスが割り当てられた1以上の単位領域から構成されている。前記記録装置は、単位領域のアドレスを指定する処理部と、指定された前記アドレスの単位領域に前記ユーザデータを記録する制御部とを備えている。前記処理部は、第1アドレスの単位領域にユーザデータが記録されているか否かを判定して、判定結果に応じて、前記第1アドレスおよび前記第1アドレスとは異なる前記データ領域内の第2アドレスの一方を指定する。前記制御部は、指定された前記第1アドレスおよび前記第2アドレスの一方への前記ユーザデータの記録が失敗したときには、前記ユーザデータを前記スペア領域に記録する。
前記処理部は、前記第1アドレスの単位領域にユーザデータが記録されていないと判定したときには前記第1アドレスを指定し、記録されていると判定したときには前記第2アドレスを指定してもよい。
前記処理部は、指定された前記第1アドレスへの前記ユーザデータの記録が失敗したときには、前記第1アドレスの単位領域と前記スペア領域とを対応付けた管理情報を生成してもよい。
前記処理部は、指定された前記第2アドレスへの前記ユーザデータの記録が失敗したときには、前記第2アドレスの単位領域と前記スペア領域とを対応付けた管理情報を生成してもよい。
前記処理部は、指定された前記第2アドレスへの前記ユーザデータの記録が成功したときには、前記第1アドレスの単位領域と前記第2アドレスの単位領域とを対応付けた管理情報を生成してもよい。
前記ユーザデータの記録要求を受信するインターフェース部をさらに備えていてもよい。前記処理部は、前記記録要求の受信に応答して前記アドレスを指定してもよい。
前記インターフェース部は、前記ユーザデータの記録可能位置に関する問い合わせをさらに受信することが可能であってもよい。前記制御部は、前記ユーザデータの記録が失敗し、かつ、前記問い合わせを受けた後においては、前記ユーザデータを前記スペア領域に記録してもよい。
前記処理部は、前記ユーザデータの記録が失敗し、かつ、前記問い合わせを受けるまでは、前記第1および第2アドレスのいずれとも異なる、前記データ領域内の第3アドレスを指定してもよい。前記制御部は、指定された前記第3アドレスの単位領域に前記ユーザデータを記録してもよい。
本発明によれば、ユーザデータ領域内の記録領域を交替領域として使用できる場合において、一回記録媒体の記録済み領域に対する論理的な書き換え要求に対してはユーザ領域を交替領域として使用する。そして、記録エラー発生時はスペア領域を交替領域として使用する。これにより、交替エントリの著しい増加を防ぐことが可能となる。
また本発明によれば、上位制御装置から次記録開始位置の問い合わせがあるまでは、論理書き換え時及び記録エラー発生時の交替記録をユーザ領域を利用して行う。そして問い合わせがあった時以降は、記録エラー発生時の交替記録をスペア領域を利用して行う。これにより、問い合わせがあるまでの記録エラー時の交替記録をスペア領域よりも近いユーザ領域で実行することができ、交替記録の処理時間を短縮することが可能となる。
実施形態1による記録装置210の機能ブロックの構成を示す図である。
(a)は実施形態1による光ディスク101の論理的なデータ構造を示す図であり、(b)は、交替記録を行うためのスペア領域107が確保されている光ディスク101を示す図である。
実施形態1による管理情報106のデータ構造の例を示す図である。
管理情報のデータ構造の他の例を示す図である。
DVD−RのRZoneの管理情報を示す図である。
DVD−RのRZoneの管理情報を示す図である。
(a)〜(c)は光ディスク101上の未記録領域および記録済み領域の遷移を示す図である。
(a)〜(c)は、図7(a)〜(c)の記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す図である。
(a)〜(c)は、それぞれ、図7(c)の記録状態において交替領域を確保する例を示す図である。
(a)〜(c)は、図9(a)〜(c)の記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す図である。
記録装置210によるコマンド命令の処理手順を示すフローチャートである。
実施形態1による記録処理の手順を示すフローチャートである。
実施形態2による記録処理の手順を示すフローチャートである。
(a)〜(c)は、実施形態2による光ディスクの論理的なデータ構造を示す図である。
(a)〜(c)は、異なるアルゴリズムを用いて交替記録が行われたユーザデータ領域を示す図である。
(a)〜(c)は、図15(a)〜(c)の記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す図である。
実施形態3による記録処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
101 光ディスク
102 リードイン領域
103 ユーザデータ領域
104 リードアウト領域
105 管理情報領域
106 管理情報
107 交替領域
201 上位制御装置
202 ドライブI/Fバス
210 記録装置
211 I/F制御部
212 アータバッファ
213 アクセス制御部
214 制御バス
220 管理情報処理部
221 読み出し処理部
222 更新部
223 書き込み処理部
224 位置管理メモリ
225 管理情報バッファ
以下、添付の図面を参照しながら本発明の各実施形態を説明する。
(実施形態1)
まず初めに、本実施形態による記録装置の構成を説明し、その後、記録装置に装填される光ディスクの論理的構造を説明する。
図1は、本実施形態による記録装置210の機能ブロックの構成を示す。記録装置210は、データを光ディスク101に記録し、光ディスク101に記録されたデータを再生することが可能な光ディスクドライブである。記録装置210は、ホストコンピュータ等の上位制御装置201と接続されており、上位制御装置201と通信して、上位制御装置201からの命令にしたがって動作する。上述のデータの記録および再生等も、上位制御装置201からの命令にしたがって行われる。
記録装置210は、ドライブI/Fバス202と、I/F制御部211と、データバッファ212と、アクセス制御部213と、制御バス214と、管理情報処理部220と、管理情報バッファ225とを有している。
各構成要素の機能は以下のとおりである。ドライブI/Fバス202は、上位制御装置201と記録装置210とを接続して、通信を確保する。I/F制御部211は、上位制御装置201との間で命令やデータの送受信を行う。データバッファ212は、記録データや再生データを一時的に格納するメモリである。アクセス制御部213は、光ディスク101へデータを記録し、光ディスク101からデータを再生する処理を実行する。管理情報処理部220は、後述の処理によって管理情報を生成し、または、光ディスク101から読み出された管理情報を処理する。管理情報バッファ225は、生成された、または、読み出された管理情報を格納する。制御バス214は、記録装置210内の各構成要素間を接続して通信を確保する内部バスである。
ここで、管理情報処理部220をより詳しく説明する。管理情報処理部220は、読み出し処理部221と、更新部222と、書き込み処理部223と、位置管理メモリ224とを含んでいる。
読み出し処理部221は、管理情報領域105に記録されている管理情報106のうち最後に記録された管理情報106を読み出し、管理情報バッファ225に格納する。更新部222は、上位制御装置201からの命令に従って管理情報バッファ225に格納されている管理情報106を更新する。書き込み処理部223は、管理情報バッファ225に格納されている管理情報106を管理情報領域105に記録する。位置管理メモリ224は、最新の管理情報106が存在する位置の情報を保持する。なお、各実施形態においては「位置」とは光ディスク101に付された「物理アドレス」を意味する。
次に、光ディスクの論理的構造を説明し、その後、光ディスクに記録される管理情報のデータ構造を説明する。
図2(a)は本実施形態による光ディスク101の論理的なデータ構造を示す。この光ディスク101は一回記録可能型である。光ディスク101は、リードイン領域102と、ユーザデータ領域103と、リードアウト領域104とを有する。リードイン領域102およびリードアウト領域104は、図示しない光ヘッドがユーザデータ領域103の端にアクセスする際に、光ヘッドからのレーザ光がユーザデータ領域103からはみ出して制御不能状態に陥ることを回避するために設けられる。ユーザデータ領域103は少なくとも1つの記録領域を含むように構成されている。ユーザデータ領域103にはユーザデータが記録される。
リードイン領域102をより詳しく説明する。リードイン領域102には、管理情報領域105が設けられている。管理情報領域105は、光ディスク101に対する記録状態を管理するための1以上の管理情報106が記録される。管理情報106には、例えばユーザデータ領域103に関する記録領域の位置情報が含まれている。また、記録時のエラー発生に起因して交替記録が行われた位置を管理する交替情報が含まれている。なお図2(b)は、交替記録を行うためのスペア領域107が確保されている光ディスク101を示す。
図3は、本実施形態による管理情報106のデータ構造の例を示す。管理情報106は、管理情報ヘッダ10と、追記可能な記録領域のエントリ番号配列11と、複数の記録領域情報のエントリ12とを含む。管理情報ヘッダ10は、複数の管理情報106のうちの1つを識別するために規定される。エントリ番号配列11は、データを追記可能な記録領域を識別するために規定される。各記録領域情報エントリ12は、記録領域の先頭位置13を含む。さらに各記録領域エントリは、次記録開始位置15および記録領域終端位置16とを含む。
管理情報106はさらに交替管理情報を含む。交替管理情報は、ヘッダ17と、0以上の交替エントリ18とを含んでいる。各交替エントリ18は交替元の開始アドレス19と交替先の開始アドレス20とを含む。
なお図3に示す管理情報106のデータ構造は例であり、他のデータ構造を採用することもできる。図4は、管理情報のデータ構造の他の例を示す。この例では、光ディスク101に未記録領域管理情報ヘッダ21と1以上の未記録領域エントリ22とが設けられている。そして未記録領域エントリ22として次記録開始位置15と未記録領域の終端位置23とを規定する。これにより未記録領域を管理することができる。
本実施形態による記録領域は、CD−Rのトラック、または、DVD−RのRZoneに相当する。図5および図6はDVD−RのRZoneの管理情報を示す。例えば、図3に示すエントリ番号配列11は、図5に示すバイト0からバイト5までに対応する。すなわち、エントリ番号配列11の各フィールドは、上から順に、最終記録領域番号、追記可能記録領域番号1、および、追記可能記録領域番号2を示している。これらの記録領域番号により、記録可能領域の情報を管理できる。例えばDVD−Rにおいては、記録領域数は最大2302、追記可能記録領域数は最大3であり、エントリ番号配列11の各フィールドの内容を参照することにより、追記可能な記録領域が特定される。また図3に示す各記録領域エントリ12は、図5に示すバイト16からバイト2047までや、図6に示すバイト0からバイト2047までに対応し、各記録領域の開始アドレスと最終記録済みアドレスを示す。
以下、図7および図8を適宜参照しながら、本実施形態における未記録領域の管理を詳しく説明する。
図7(a)〜(c)は光ディスク101上の未記録領域および記録済み領域の遷移を示す。図7(a)において、ユーザデータ領域103は、記録領域#1を含むように構成されている。記録領域#1は、未記録の状態であるとする。図8(a)は、図7(a)の記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す。図面におけるエントリ番号配列11の一番上のフィールドには、最終の記録領域番号として「1」が登録されており、エントリ番号配列11の他の箇所には、記録領域#1の他に追記可能な記録領域がないことを示す番号「0」が登録されている。記録領域エントリ#1では、記録領域#1の先頭位置13にはP1が設定されている。この位置はユーザデータ領域103の先頭を示している。一方、記録終端位置14に対しては「0」が設定され、未記録であることを示す。また、未記録領域の始端位置15にはP1が設定され、その終端位置16にはP0−1が設定されている。なお位置P0はリードアウト領域104の先頭アドレスを示す。
本実施形態による主要な特徴のひとつは、新たにフィールド15および16を設け、未記録領域の始端位置および終端位置をそれぞれ記述したことにある。以下、具体的に説明する。
記録領域エントリ#2及び記録領域エントリ#3では、記録領域#2及び記録領域#3の先頭位置13と、記録終端位置14と、未記録領域の始端位置15と、未記録領域の終端位置16とは「0」に設定されている。これは各記録領域が存在しないことを示している。
図7(b)は、記録領域#1と記録領域#2とを予約した後の状態を示す。この予約は、上位制御装置201からRESERVE TRACK命令を受けることによって行われる。RESERVE TRACK命令のような上位制御装置201からの命令は、一般のホストコマンド規格で定義されている。例えば、SFF 8090i規格「Mt.Fuji Command for Multimedia Devices」の4.16節のRecording for DVD−R mediaを参照されたい。
図7(b)では、位置P1から位置P2までの記録領域#1と、位置P2から位置P3までの記録領域#2とに分割するように、管理情報106を変更している。位置P2は位置P1にRESERVE TRACK命令で指定されたサイズを加えた値であり、まだいずれの記録領域にも記録は行われていない。
図8(b)は、図7(b)の各記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す。図面におけるエントリ番号配列11の一番上のフィールドには、最終の記録領域番号として「3」が登録され、残りのフィールドには追記可能な記録領域番号として「2」と「1」とが登録される。残りのフィールドに登録される記録領域番号の順序と、対応する記録領域の位置関係とは特に関連はない。一方のフィールドに「2」が登録され、他方のフィールドに「1」が登録されればよい。なお、追記可能な領域が存在しないときには、「0」が登録される。記録領域#2の先頭位置13が位置P2に設定され、記録領域#3の先頭位置13が位置P3に設定される。また記録領域#2及び記録領域#3の未記録領域の始端位置15にはそれぞれ位置P2、位置P3が設定され、記録領域#1及び記録領域#2及び記録領域#3の未記録領域の終端位置16には、それぞれ位置P2−1、位置P3−1、位置P0−1が設定される。
図7(c)は、記録領域#1及び記録領域#2にユーザデータを記録したときの状態を示す。このとき、記録領域#1の記録終了位置はP4、記録領域#2の記録終了位置はP5である。図8(c)は、図7(c)の各記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す。新たに、記録領域#1の記録終端位置14として位置P4−1が設定され、記録領域#1の未記録領域の始端位置に位置P4が設定され、記録領域#2の記録終端位置14に位置P5−1が設定され、記録領域#2の未記録領域の始端位置に位置P5が設定される。
図9(a)〜(c)は、それぞれ、図7(c)の記録状態において交替領域を確保する例を示す。ここでは、記録領域#1の追記位置P4からの記録が失敗し、交替記録が必要になったことを想定している。
図9(a)は、まだ記録を行っていない記録領域#3を交替領域として使用する例を示す。図10(a)は、図9(a)に対応する記録領域エントリの状態を示す。本実施形態において交替記録を行う際には、さらに新たにフィールド19および20を設け、それぞれ交替元アドレスおよび交替先アドレスを記述している。以下、具体的に説明する。
交替領域として使用されると、記録領域#3の未記録領域の始端位置15として位置P6が設定される。交替エントリ18(図3)として、交替元アドレス19にはP4が設定され、交替先アドレス20にはP3が設定される。また、記録領域#1内の未記録領域の始端位置15には、位置P9が設定される。この設定は、位置P4からの記録が失敗したときでも記録したとみなすことを意味している。なお、位置P4から位置P9までのデータ量は、記録領域#3のP3からP6に記録されたデータ量と等しく、記録に失敗した単位領域(例えば1セクタ、または、所定個の連続したセクタ)の領域長である。
図9(b)は、記録可能状態にある記録領域の終端部を交替領域として使用する例を示す。図10(b)は、図9(b)に対応する記録領域エントリの状態を示す。記録領域#1の未記録領域の終端位置16として位置P7−1が設定される。このときは、記録領域#1のうちのユーザデータを記録できる領域の後端は位置P2−1から位置P7−1になり、記録領域#1に記録可能なデータ量は減少する。このとき交替エントリ18として、交替元アドレス19にはP4が設定され、交替先アドレス20にはP7が設定される。なお、位置P7は記録すべきデータのデータ量に基づいて、記録領域#1の終端位置P2−1から逆算して求められる。この結果、位置P7から位置P2−1までのデータ量は、記録すべきデータのデータ量と等しい。
図9(c)は、途中まで記録された記録領域#2を交替領域として使用する例を示す。図10(c)は、図9(c)に対応する記録領域エントリの状態を示す。記録領域#2の未記録領域の始端位置15として位置P8が設定される。また、交替エントリ18として、交替元アドレス19にはP4が設定され、交替先アドレス20にはP5が設定される。
管理情報として、各記録領域における未記録領域の始端位置及び未記録領域の終端位置を示す情報を保持することにより、各記録領域内に交替先領域を設けて使用することが可能となる。
なお管理情報として保持する情報は、各記録領域における未記録領域の始端位置15及び未記録領域の終端位置16を示す情報を両方含む場合に限定するものではない。各記録領域における未記録領域の終端部のみを交替領域として使用するときには、各記録領域における未記録領域の終端位置16を示す情報のみを保持することによって、同様の目的を達成できる。
また、各記録領域における未記録領域の始端部のみを交替領域として使用するときには、各記録領域における未記録領域の始端位置15を示す情報のみを保持することによって、同様の目的を達成できる。
また図4に示すように、管理情報106内に未記録領域を管理する情報を集結させ、未記録領域管理情報ヘッダ21と未記録領域エントリ22とを含むように構成しても、同様の目的を達成できる。このとき、各未記録領域エントリ22は未記録領域の始端位置15と未記録領域の終端位置23とを含む。
また図9を参照しながら、記録領域#1内の追記位置からの記録要求に対して記録が失敗し、交替処理を実行する例を説明した。仮に追記位置からの記録要求以外の位置、例えば記録領域#1の記録済み領域P1〜P4−1内の位置への記録要求が発生したときには、交替エントリを生成して交替領域への記録を行うとしても同様の目的を達成できる。
次に、図11および図12を参照しながら、本実施形態による記録処理を説明する。
図11は、記録装置210によるコマンド命令の処理手順を示す。まずステップ901において、光ディスク101が記録装置210に装填され、起動処理を実行すると、読み出し処理部221は管理情報の位置を検索し、最新の管理情報106を管理情報バッファ225に格納するとともに、最新の管理情報106の位置を位置管理メモリ224に格納する。
ステップ902において、上位制御装置201が発行したコマンドをI/F制御部211が受信し、アクセス制御部213等はコマンド内容に応じた処理を実行する。コマンド処理は光ディスク101が排出されるか、記録装置210の電源がオフされるまで実行する。受信するコマンドとして、RESERVE TRACK命令、CLOSE命令およびWRITE命令を想定する。
ステップ903において、上位制御装置201からRESERVE TRACK命令を受信したときには、管理情報処理部220が記録領域の追加処理を実行する。
ステップ904において、上位制御装置201からCLOSE命令を受信したときには、管理情報処理部220が記録領域のクローズ処理を実行する。クローズ処理を実行することにより、その記録領域は追記位置からの記録を実行することができなくなる。
ステップ905において、上位制御装置201からWRITE命令を受信したときには、アクセス制御部213は、管理情報バッファ225の情報を参照しながら記録領域への記録処理を実行する。
ステップ906においては、上位制御装置201から受信したコマンドの実行結果に基づいて、更新部222が管理情報106を更新する。
以下にステップ903からステップ906の実行例を示す。
未記録の光ディスク101が装填された図7(a)の状態において、図7(b)に示すように位置P1から位置P2までの記録領域#1を確保するためのRESERVE TRACK命令と、位置P2から位置P3までの記録領域#2とを確保するためのRESERVE TRACK命令とを受信したとする。このとき更新部222は最終的に管理情報106を、図8(b)に示すように各記録領域の先頭位置13及び未記録領域の始端位置15及び未記録領域の終端位置16を更新し、管理情報バッファ225に格納する。
図7(b)の状態において、図7(c)に示すように記録領域#1において位置P1から位置P4までを記録するためのWRITE命令と、記録領域#2において位置P2から位置P5までを記録するためのWRITE命令とを受信したとする。このときアクセス制御部213は光ディスク101上の所定の領域にデータ記録を実行し、更新部222は、図8(c)に示すように記録終端位置14及び未記録領域の始端位置15を更新し、管理情報バッファ225に格納する。
次に、図12を参照しながら、図11のステップ905に対応する記録処理を詳細に説明する。この処理は、アクセス制御部213、更新部222等によって行われる。
図12は、本実施形態による記録処理の手順を示す。ステップ1001において、アクセス制御部213は、上位制御装置201から論理アドレス指定による記録要求を受信する。
ステップ1002において、アクセス制御部213は指定された前記論理アドレスを、物理アドレスに変換する。論理アドレスは、光ディスク101のユーザデータ領域103上において、上位制御装置201が把握するアドレス空間を指す。通常ユーザデータ領域の先頭位置を論理アドレス0として扱う。一方、物理アドレスは、光ディスク101上の絶対位置を表す。一般に論理アドレスの値に一定のオフセット値を加算すると物理アドレスの値となる。例えばDVD−Rにおいては、オフセット値は30000hである。
ステップ1003において、アクセス制御部213は、変換した物理アドレスが、記録済み領域のアドレスか否かを判断する。すなわち、変換した物理アドレスが、どの記録領域情報12に含まれるかを判断する。具体的には、その物理アドレスが、どの記録領域先頭位置13と記録開始位置15との間にあるかを判断する。その未記録領域は記録領域先頭位置13および記録開始位置15によって管理されている。よって、その物理アドレスが未記録領域内に存在しないときは、アクセス制御部213は、変換された物理アドレスは記録済み領域内のアドレスであると判断する。
ステップ1004において、ステップ1003で記録済みでないと判断した場合、更新部222は、ステップ1002において変換された物理アドレスを記録物理アドレスとして設定する。
ステップ1005において、ステップ1003で記録済みと判断した場合、更新部222は、変換後の物理アドレスの交替先アドレスとして、いずれかの記録領域情報12内の次記録開始位置15のアドレスを設定する。または、交替先アドレスとして交替領域107内のアドレスを設定する。どのように交替先物理アドレスを選出するかは任意である。
ステップ1005において、次記録開始位置15を交替先アドレスとして設定した場合には、ステップ1006において、更新部222はその記録領域情報12内の次記録開始位置15を記録実行後の位置に更新する。
ステップ1007において、アクセス制御部213は、設定した物理アドレスへの記録を実行する。
ステップ1008において、アクセス制御部213は、ステップ1007で実行した記録処理の結果を得て、記録が成功していればステップ1009に移行し、記録が失敗していればステップ1005に移行する。
ステップ1009において、交替先への記録処理を実行した場合には、管理情報105内の交替管理情報を更新する。そして、交替処理の有無に関わらず、記録を実行した記録領域に関して、記録領域内の次記録開始位置15を更新する。図9(a)に示す交替記録が成功した場合、更新部222は管理情報106を図10(a)に示す状態に更新し、管理情報バッファ225に格納する。
なお、図9(b)に示すように、交替先物理アドレスとして記録領域#1の終端部を用いてもよい。この交替先への記録が成功した場合、ステップ1009において、更新部222は管理情報106を図10(b)に示す状態に更新し、管理情報バッファ225に格納する。
また、図9(c)に示すように、交替先物理アドレスとして記録領域#2の始端部を用いてもよい。記録領域#2の始端部への交替記録が成功した場合、ステップ1009において、更新部222は管理情報106を図10(c)に示す状態に更新し、管理情報バッファ225に格納する。
なお交替先として選択する記録領域は、本来記録すべき記録領域の近くから選択することにより、記録再生時のアクセス時間を短縮することができる。
なお図9(a)〜(c)は一例であり、ユーザデータ記録を行う記録領域と、交替記録を行う記録領域との位置関係は限定されない。
本実施形態によれば、ユーザデータ領域内の記録領域を交替領域として使用でき、管理情報として各記録領域の未記録領域についての始端情報や、終端情報を設ける。これにより、必要に応じた交替領域の配置が可能となり、効率的に交替領域を使用する交替記録を実行することができる。
(実施形態2)
本実施形態においては、図13等を参照しながら、先の実施形態1において説明した記録処理(図12)の他の例を説明する。本実施形態においても、実施形態1による記録装置210を利用して処理を説明する。
図13は、本実施形態による記録処理の手順を示す。この記録処理は、図11に示すコマンド命令処理手順のステップ905に対応する。
図12の各ステップとの関係では、図13のステップ1801、ステップ1802およびステップ1803が異なっている。具体的には、図12のステップ1005および1006に代えて、図13ではステップ1801および1802が設けられている。また、図12のステップ1008では記録が失敗したときの処理の分岐先はステップ1005であったが、図13ではステップ1803に変更されている。
以下では、図13の処理のうち、図12と相違する処理を主に説明する。他のステップは図12と同じであるため、説明は省略する。
ステップ1801においては、更新部222は、いずれかの記録領域における追記可能位置を設定する。この追記可能位置は、ステップ1002において変換された物理アドレスへ記録するデータを交替記録するために設定される。交替記録する理由は、ステップ1002において変換された物理アドレスには既にユーザデータが記録されており、更なる記録ができないためである。ステップ1802では、更新部222は、設定された追記可能位置を記録実行後の位置に更新する。
ステップ1803は、ステップ1008において記録が失敗したときに実行される。ステップ1803においては、更新部222は、交替記録するための領域として交替領域内の追記可能位置を設定する。交替記録する理由は、ステップ1008で行った記録は記録エラーによって失敗したためである。そして、元の物理アドレスと記録先の物理アドレスとを交替エントリとして登録する。その後、処理はステップ1007に戻る。
ここで図14から図16を参照しながら、上述の記録方法による、光ディスク101上の記録状態の遷移を説明する。
まず本実施形態による光ディスクは、図2(b)に示すデータ構造を有している。すなわち、この光ディスクにはリードアウト領域の直前に交替記録を行うためのスペア領域が確保されている。その他の構造は図2(a)と同じである。
図14(a)〜(c)は、本実施形態による光ディスクの論理的なデータ構造を示す。リードアウト領域の直前にスペア領域が確保されていることが理解される。この構造の他は、図7(a)から(c)との関係と同じである。
更新部222は、図14(a)の状態から図14(b)に示すように記録領域#1及び記録領域#2を予約する。そしてアクセス制御部213は、図14(c)に示すように記録領域#1において位置P1から位置P4−1まで記録を行い、記録領域#2において位置P2から位置P5−1まで記録を行う。ここで、交替領域開始アドレスを位置P0とすると、図14(c)の記録状態における管理情報106は、図8(c)に示すとおりとなる。
いま、記録領域#1および#2に、図14(c)に示すようにユーザデータが記録された状況を想定する。その記録状態の下で、記録装置210は位置P4から1記録単位での記録要求を上位制御装置201から受け、さらにその要求に対応した記録処理の完了前に、さらに位置P6、位置P7への記録要求を受信していたとする。
まず、記録装置210の更新部222は記録領域#1の次記録開始位置15をP6の位置に設定し、位置P4からデータを記録する。記録の失敗がない限り、アクセス制御部213は指定された各位置(アドレス)にデータを記録する。記録が失敗したときは、記録装置210は以下の処理を実行する。ここでは、最初の位置P4からのデータの記録が失敗したとする。
図15(a)〜(c)は、異なるアルゴリズムを用いて交替記録が行われたユーザデータ領域を示す。図15(a)は、位置P4の交替記録を記録領域#1に設定された追記位置において行った例を示す。この例では記録装置210は、位置P4の交替記録を位置P6で行う。すると位置P6への記録要求に対しては位置P6への記録ができない。よって記録装置210は、その他の位置P7において位置P6への記録要求に対するデータを記録する。すると次は、位置P7への記録要求に対する記録ができなくなる。よって記録装置210は、その他の位置P8において位置P7への記録要求に対するデータを記録する。
この結果、更新部222は、図16(a)に示すような交替エントリを生成する。すなわち更新部222は、交替元アドレス19が位置P4で、かつ、交替先アドレス20が位置P6のエントリと、交替元アドレス19が位置P6で、かつ、交替先アドレス20が位置P7のエントリと、交替元アドレス19が位置P7で、かつ、交替先アドレス20が位置P8のエントリとを生成する。このように、図15(a)に示す交替記録によれば、交替エントリが複雑化し、そのデータ量も増大する。
図15(a)に示すように追記位置に対して次々と記録要求を出すと、一回の記録処理毎に追記可能位置を確認して続きのデータを記録する必要がある。このような処理はその実行速度を著しく低下させる。画像データなどの大容量のデータを記録する機会も増えてきたことに鑑みれば、記録処理毎に追記可能位置を確認するアルゴリズムは実用的とはいえない。
一方、図15(b)は、位置P4の交替記録を交替領域107の位置P0において行った例を示す。記録領域#1内では位置P4の交替記録が行われないため、位置P6への記録要求及び位置P7への記録要求については指定した位置で実行可能である。この結果、更新部222は、図16(b)に示すような交替エントリを生成する。すなわち更新部222は、交替元アドレス19が位置P4で、かつ、交替先アドレス20が位置P0のエントリのみを生成する。交替エントリの数は1つであり、図16(a)の例と比較するとその複雑さおよび数は大幅に低減されている。
なお、図15(c)に示すように、記録済みの領域、例えば位置P10への記録要求があった場合には、位置P10の交替記録を記録領域#1での追記位置から行ってよい。その理由は、上位制御装置201が記録済みの位置に対して記録要求を出力するときは、その記録処理が終了してから、追記位置からの追記を行うように制御できるからである。つまり、位置P10への記録要求に対し、アクセス制御部213は位置P10に対する交替記録を位置P4からP6−1まで行う。その結果、図16(c)に示すように、更新部222は、交替元アドレス19が位置P10で、かつ、交替先アドレス20が位置P4のエントリのみを生成すればよい。この時点で追記可能位置はP6に設定される。
その後、上位制御装置201はRead Track Informationコマンドによって記録領域#1の追記可能位置がP6であることを確認する。これは、位置P4に対しては続きの記録を実行できないことを意味する。そこで上位制御装置201は、続きの記録の実行を位置P4から要求するのではなく、位置P6および位置P7から要求する。この要求によっては代替記録は行われないため、更新部222は交替エントリを新たに生成する必要はない。よってエントリ数は、図16(c)に示す状態から変化しない。
(実施形態3)
本実施形態においては、図17等を参照しながら、先の実施形態による記録処理(図13)のさらに他の例を説明する。本実施形態においても、実施形態1による記録装置210を利用して処理を説明する。
図17は、本実施形態による記録処理の手順を示す。この記録処理は、図11に示すコマンド命令処理手順のステップ905に対応する。
図13の各ステップとの関係では、図17のステップ1901およびステップ1902が異なっている。具体的には、図13のステップ1803に代えて、図17ではステップ1901および1902が設けられている。
以下では、図17の処理のうち、図13と相違する処理を主に説明する。他のステップは図13と同じであるため、説明は省略する。
まずステップ1901は、ステップ1008において記録が失敗したときに実行される。記録が失敗したため、記録装置210は交替記録を行う領域を決定する必要がある。そこで本実施形態においては、上位制御装置201からの問い合わせの有無に応じて処理を変えている。
ステップ1901においては、I/F制御部211は、上位制御装置201からRead Track Informationコマンドを利用して、現時点で管理されている、各記録領域の次記録開始位置に関する問い合わせがあったか否かを確認する。問い合わせがあったときはステップ1902へ移行し、問い合わせがなかったときはステップ1801へ移行する。
ステップ1902においては、更新部222は、記録物理アドレスを交替領域内の追記可能位置に設定し、更新部222は元の物理アドレスと記録物理アドレスとを交替エントリに登録する。
一方、問い合わせがなかったときのステップ1801は、ユーザデータ領域内で追記可能位置を設定することを意味する。交替領域を利用せずにユーザデータ領域を利用して交替処理を行うことにより、以下の利点が生じる。すなわち、光ディスクへのデータの記録を行う光ヘッドは、交替領域まで移動するよりもユーザデータ領域内を移動するほうが、移動距離が短く移動時間も短い。これは、交替処理の完了までの時間が短くなることを意味する。同様に、再生処理時におけるデータの読み出し時間も短くなる。
上述の利点を享受するためには、上位制御装置201が次の記録コマンドを発する可能性がないとき、すなわち上位制御装置201からの次記録開始位置に関する問い合わせがないときにステップ1801の処理を行う必要がある。
一方、現時点で管理されている次記録開始位置に関する問い合わせがあった後でユーザデータ領域内で交替処理を行うと、応答した次記録開始位置からデータを記録できない。これでは上位制御装置201の管理する次記録開始位置と実際の次記録開始位置とが整合しなくなり、交替エントリの登録等の処理が別途必要になる。
よって記録装置210は、上位制御装置201からの問い合わせがあるまではユーザデータ領域を利用して交替処理を行う。そして問い合わせがあった後はユーザデータ領域内では交替処理を行わず、交替領域を利用して交替処理を行う。このように動作することは、処理を高速化する上で非常に有効である。
以下、図14(c)を参照しながら、本実施形態による交替処理を具体的に説明する。上位制御装置201が記録装置210に対して、位置P4から1記録単位(セクタ)でデータの記録要求を発したとする。そして記録装置210において記録が失敗したとする。このとき、記録装置210は記録領域#1の次記録開始位置15をP6の位置に設定している。
位置P4からの記録が失敗したことを受けて、I/F制御部211は、上位制御装置201からRead Track Informationコマンドによって、現時点で管理されている追記可能位置の問い合わせがあったか否かを判定する。
問い合わせがあったときは、更新部222は、記録に失敗した位置P4の交替先アドレスを交替領域107の位置P0に設定する。一方、問い合わせがなかったときは、更新部222は、位置P4の交替先アドレスをユーザデータ領域内、より詳しくは同じ記録領域#1内の位置P6に設定する。併せて、更新部222は、記録領域#1の追記可能位置を位置P7に設定し、位置P6へデータを記録する。
本実施形態の記録方法によれば、上位制御装置201が次に記録コマンドを発する可能性がある記録位置へ交替記録を行うことを排除し、交替エントリの増大を防ぐことができる。
本発明によれば、一回記録可能型記録媒体で欠陥による交替記録、または書き換え記録を目的として交替記録を行う記録装置を得ることができる。記録装置は必要に応じて交替領域を確保するため、記録媒体の容量を効率的に活用できるという観点から有用である。
この記録装置によれば、必要に応じて交替領域が確保され、交替記録を行うことが可能な記録媒体を得ることができる。この記録媒体は、一回記録可能型に限らず、例えば、書き換え可能型であってもよい。書き換え可能型記録媒体を仮想的に一回記録可能型記録媒体として利用することにより、容量を効率的に活用できる。
本発明は、記録状態を管理する管理情報が記録される管理情報領域、および、ユーザデータが記録されるユーザデータ領域を備えた記録媒体に関する。さらに本発明は、そのような記録媒体にデータを記録する技術に関する。
複数の装置の間で互換可能な情報記録媒体として光ディスクがある。光ディスクは、例えば、音楽用に開発されて近年ではデータ用にも幅広く用いられているCD、ディジタルビデオ用に開発され急激に普及し始めたDVD、およびハイビジョン等の高品質なビデオ用に開発されているBlu−rayディスクである。
これらの光ディスクには、記録再生方法の違いから、再生専用型、一回記録可能型および書き換え型の3種類に大別される。一回記録可能型光ディスクは、記録されたデータを消去できない材料を用いて製造されており、光ディスク上の各位置には一度だけデータを記録できる。例えば、CD−RやDVD−Rは一回記録可能型光ディスクである。書き換え型光ディスクでは、媒体上の同じ場所に何回でもデータを記録できる。例えば、CD−RWやDVD−RAMは書き換え型光ディスクである。
一回記録可能型光ディスクでは、データの書き換えができないため、記録済み領域と未記録領域とを管理する必要がある。CD−Rでは、楽曲の単位で追記できるように、楽曲の単位で記録開始位置と記録最終位置とを管理している。楽曲の単位はトラックである。なお、以下に言及する「トラック」は光ディスクの溝形状を示す「トラック」ではないことに留意されたい。
CD−Rに対しては、トラック単位で光ディスクの内周から外周に向かってシーケンシャルにデータが記録される。さらに、複数の記録済みトラックは、複数の記録済みトラックを含むセッションとして管理される。記録状態を管理する管理情報を格納する領域はプログラムマネージメントエリア(以下、「PMA」とも記す。)である。
DVD−Rに対しても、RZone(CDのトラックに相当)とBorder(CDのセッションに相当)と、レコーディングマネージメント領域(以下、「RMA」とも記す。CDのPMAに相当。)が定義されている。
DVD−RのRMAに記録されるデータ構造では、レコーディングマネージメントデータ(以下、「RMD」とも記す。)が定義されている。RMDのフィールド4、フィールド5〜12には、最大2302個のRZone(CDのトラックに相当)の位置を示す情報が格納される。
従来の一回記録可能型光ディスクに対する記録方法では、同じ領域に一回しか記録できないため、一度その領域への記録に失敗するとダメージ状態となり追記不能な状態となることがある。リトライや復旧作業により、ダメージ状態を解除できる場合もあるが、必ずしも記録したデータ全ての信頼性を保てるわけではない。
またディスク上に交替領域を設け、ユーザ領域への記録に失敗した場合は交替領域に記録し、交替記録情報を管理するという方法も考えられる。この際、あらかじめディスク上の所定の領域を交替領域として設けていたとしても、交替が多数発生した場合に交替領域が足らなくなるというケースが発生する。
さらに一回記録可能型光ディスクで一度データを記録した領域の情報を書き換えたい場合に、交替エントリを行って交替領域に記録するという記録方法も考えられる。この場合ディスク上の欠陥の有無に関係なく交替領域を消費していくため、容易に交替領域の枯渇が発生しやすいといえる。
本発明の目的は、記録媒体の記録領域を効率的に活用することである。具体的には、記録媒体にユーザデータ領域と交替領域とがあらかじめ確保されていても、ユーザデータ領域への記録ができない特定の場合にのみ交替領域への交替処理を行い、効率的に記録領域を活用できる技術を提供することである。
本発明による記録装置は、記録媒体に対してデータを記録することができる。前記記録媒体は、ユーザデータが記録されるデータ領域、および、前記ユーザデータの交替記録が行われるスペア領域を有し、前記データ領域は、各々にアドレスが割り当てられた1以上の単位領域から構成されている。前記記録装置は、単位領域のアドレスを指定する処理部と、指定された前記アドレスの単位領域に前記ユーザデータを記録する制御部とを備えている。前記処理部は、第1アドレスの単位領域にユーザデータが記録されているか否かを判定して、判定結果に応じて、前記第1アドレスおよび前記第1アドレスとは異なる前記データ領域内の第2アドレスの一方を指定する。前記制御部は、指定された前記第1アドレスおよび前記第2アドレスの一方への前記ユーザデータの記録が失敗したときには、前記ユーザデータを前記スペア領域に記録する。
前記処理部は、前記第1アドレスの単位領域にユーザデータが記録されていないと判定したときには前記第1アドレスを指定し、記録されていると判定したときには前記第2アドレスを指定してもよい。
前記処理部は、指定された前記第1アドレスへの前記ユーザデータの記録が失敗したときには、前記第1アドレスの単位領域と前記スペア領域とを対応付けた管理情報を生成してもよい。
前記処理部は、指定された前記第2アドレスへの前記ユーザデータの記録が失敗したときには、前記第2アドレスの単位領域と前記スペア領域とを対応付けた管理情報を生成してもよい。
前記処理部は、指定された前記第2アドレスへの前記ユーザデータの記録が成功したときには、前記第1アドレスの単位領域と前記第2アドレスの単位領域とを対応付けた管理情報を生成してもよい。
前記ユーザデータの記録要求を受信するインターフェース部をさらに備えていてもよい。前記処理部は、前記記録要求の受信に応答して前記アドレスを指定してもよい。
前記インターフェース部は、前記ユーザデータの記録可能位置に関する問い合わせをさらに受信することが可能であってもよい。前記制御部は、前記ユーザデータの記録が失敗し、かつ、前記問い合わせを受けた後においては、前記ユーザデータを前記スペア領域に記録してもよい。
前記処理部は、前記ユーザデータの記録が失敗し、かつ、前記問い合わせを受けるまでは、前記第1および第2アドレスのいずれとも異なる、前記データ領域内の第3アドレスを指定してもよい。前記制御部は、指定された前記第3アドレスの単位領域に前記ユーザデータを記録してもよい。
本発明によれば、ユーザデータ領域内の記録領域を交替領域として使用できる場合において、一回記録媒体の記録済み領域に対する論理的な書き換え要求に対してはユーザ領域を交替領域として使用する。そして、記録エラー発生時はスペア領域を交替領域として使用する。これにより、交替エントリの著しい増加を防ぐことが可能となる。
また本発明によれば、上位制御装置から次記録開始位置の問い合わせがあるまでは、論理書き換え時及び記録エラー発生時の交替記録をユーザ領域を利用して行う。そして問い合わせがあった時以降は、記録エラー発生時の交替記録をスペア領域を利用して行う。これにより、問い合わせがあるまでの記録エラー時の交替記録をスペア領域よりも近いユーザ領域で実行することができ、交替記録の処理時間を短縮することが可能となる。
以下、添付の図面を参照しながら本発明の各実施形態を説明する。
(実施形態1)
まず初めに、本実施形態による記録装置の構成を説明し、その後、記録装置に装填される光ディスクの論理的構造を説明する。
図1は、本実施形態による記録装置210の機能ブロックの構成を示す。記録装置210は、データを光ディスク101に記録し、光ディスク101に記録されたデータを再生することが可能な光ディスクドライブである。記録装置210は、ホストコンピュータ等の上位制御装置201と接続されており、上位制御装置201と通信して、上位制御装置201からの命令にしたがって動作する。上述のデータの記録および再生等も、上位制御装置201からの命令にしたがって行われる。
記録装置210は、ドライブI/Fバス202と、I/F制御部211と、データバッファ212と、アクセス制御部213と、制御バス214と、管理情報処理部220と、管理情報バッファ225とを有している。
各構成要素の機能は以下のとおりである。ドライブI/Fバス202は、上位制御装置201と記録装置210とを接続して、通信を確保する。I/F制御部211は、上位制御装置201との間で命令やデータの送受信を行う。データバッファ212は、記録データや再生データを一時的に格納するメモリである。アクセス制御部213は、光ディスク101へデータを記録し、光ディスク101からデータを再生する処理を実行する。管理情報処理部220は、後述の処理によって管理情報を生成し、または、光ディスク101から読み出された管理情報を処理する。管理情報バッファ225は、生成された、または、読み出された管理情報を格納する。制御バス214は、記録装置210内の各構成要素間を接続して通信を確保する内部バスである。
ここで、管理情報処理部220をより詳しく説明する。管理情報処理部220は、読み出し処理部221と、更新部222と、書き込み処理部223と、位置管理メモリ224とを含んでいる。
読み出し処理部221は、管理情報領域105に記録されている管理情報106のうち最後に記録された管理情報106を読み出し、管理情報バッファ225に格納する。更新部222は、上位制御装置201からの命令に従って管理情報バッファ225に格納されている管理情報106を更新する。書き込み処理部223は、管理情報バッファ225に格納されている管理情報106を管理情報領域105に記録する。位置管理メモリ224は、最新の管理情報106が存在する位置の情報を保持する。なお、各実施形態においては「位置」とは光ディスク101に付された「物理アドレス」を意味する。
次に、光ディスクの論理的構造を説明し、その後、光ディスクに記録される管理情報のデータ構造を説明する。
図2(a)は本実施形態による光ディスク101の論理的なデータ構造を示す。この光ディスク101は一回記録可能型である。光ディスク101は、リードイン領域102と、ユーザデータ領域103と、リードアウト領域104とを有する。リードイン領域102およびリードアウト領域104は、図示しない光ヘッドがユーザデータ領域103の端にアクセスする際に、光ヘッドからのレーザ光がユーザデータ領域103からはみ出して制御不能状態に陥ることを回避するために設けられる。ユーザデータ領域103は少なくとも1つの記録領域を含むように構成されている。ユーザデータ領域103にはユーザデータが記録される。
リードイン領域102をより詳しく説明する。リードイン領域102には、管理情報領域105が設けられている。管理情報領域105は、光ディスク101に対する記録状態を管理するための1以上の管理情報106が記録される。管理情報106には、例えばユーザデータ領域103に関する記録領域の位置情報が含まれている。また、記録時のエラー発生に起因して交替記録が行われた位置を管理する交替情報が含まれている。なお図2(b)は、交替記録を行うためのスペア領域107が確保されている光ディスク101を示す。
図3は、本実施形態による管理情報106のデータ構造の例を示す。管理情報106は、管理情報ヘッダ10と、追記可能な記録領域のエントリ番号配列11と、複数の記録領域情報のエントリ12とを含む。管理情報ヘッダ10は、複数の管理情報106のうちの1つを識別するために規定される。エントリ番号配列11は、データを追記可能な記録領域を識別するために規定される。各記録領域情報エントリ12は、記録領域の先頭位置13を含む。さらに各記録領域エントリは、次記録開始位置15および記録領域終端位置16とを含む。
管理情報106はさらに交替管理情報を含む。交替管理情報は、ヘッダ17と、0以上の交替エントリ18とを含んでいる。各交替エントリ18は交替元の開始アドレス19と交替先の開始アドレス20とを含む。
なお図3に示す管理情報106のデータ構造は例であり、他のデータ構造を採用することもできる。図4は、管理情報のデータ構造の他の例を示す。この例では、光ディスク101に未記録領域管理情報ヘッダ21と1以上の未記録領域エントリ22とが設けられている。そして未記録領域エントリ22として次記録開始位置15と未記録領域の終端位置23とを規定する。これにより未記録領域を管理することができる。
本実施形態による記録領域は、CD−Rのトラック、または、DVD−RのRZoneに相当する。図5および図6はDVD−RのRZoneの管理情報を示す。例えば、図3に示すエントリ番号配列11は、図5に示すバイト0からバイト5までに対応する。すなわち、エントリ番号配列11の各フィールドは、上から順に、最終記録領域番号、追記可能記録領域番号1、および、追記可能記録領域番号2を示している。これらの記録領域番号により、記録可能領域の情報を管理できる。例えばDVD−Rにおいては、記録領域数は最大2302、追記可能記録領域数は最大3であり、エントリ番号配列11の各フィールドの内容を参照することにより、追記可能な記録領域が特定される。また図3に示す各記録領域エントリ12は、図5に示すバイト16からバイト2047までや、図6に示すバイト0からバイト2047までに対応し、各記録領域の開始アドレスと最終記録済みアドレスを示す。
以下、図7および図8を適宜参照しながら、本実施形態における未記録領域の管理を詳しく説明する。
図7(a)〜(c)は光ディスク101上の未記録領域および記録済み領域の遷移を示す。図7(a)において、ユーザデータ領域103は、記録領域#1を含むように構成されている。記録領域#1は、未記録の状態であるとする。図8(a)は、図7(a)の記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す。図面におけるエントリ番号配列11の一番上のフィールドには、最終の記録領域番号として「1」が登録されており、エントリ番号配列11の他の箇所には、記録領域#1の他に追記可能な記録領域がないことを示す番号「0」が登録されている。記録領域エントリ#1では、記録領域#1の先頭位置13にはP1が設定されている。この位置はユーザデータ領域103の先頭を示している。一方、記録終端位置14に対しては「0」が設定され、未記録であることを示す。また、未記録領域の始端位置15にはP1が設定され、その終端位置16にはP0−1が設定されている。なお位置P0はリードアウト領域104の先頭アドレスを示す。
本実施形態による主要な特徴のひとつは、新たにフィールド15および16を設け、未記録領域の始端位置および終端位置をそれぞれ記述したことにある。以下、具体的に説明する。
記録領域エントリ#2及び記録領域エントリ#3では、記録領域#2及び記録領域#3の先頭位置13と、記録終端位置14と、未記録領域の始端位置15と、未記録領域の終端位置16とは「0」に設定されている。これは各記録領域が存在しないことを示している。
図7(b)は、記録領域#1と記録領域#2とを予約した後の状態を示す。この予約は、上位制御装置201からRESERVE TRACK命令を受けることによって行われる。RESERVE TRACK命令のような上位制御装置201からの命令は、一般のホストコマンド規格で定義されている。例えば、SFF 8090i規格「Mt.Fuji Command for Multimedia Devices」の4.16節のRecording for DVD−R mediaを参照されたい。
図7(b)では、位置P1から位置P2までの記録領域#1と、位置P2から位置P3までの記録領域#2とに分割するように、管理情報106を変更している。位置P2は位置P1にRESERVE TRACK命令で指定されたサイズを加えた値であり、まだいずれの記録領域にも記録は行われていない。
図8(b)は、図7(b)の各記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す。図面におけるエントリ番号配列11の一番上のフィールドには、最終の記録領域番号として「3」が登録され、残りのフィールドには追記可能な記録領域番号として「2」と「1」とが登録される。残りのフィールドに登録される記録領域番号の順序と、対応する記録領域の位置関係とは特に関連はない。一方のフィールドに「2」が登録され、他方のフィールドに「1」が登録されればよい。なお、追記可能な領域が存在しないときには、「0」が登録される。記録領域#2の先頭位置13が位置P2に設定され、記録領域#3の先頭位置13が位置P3に設定される。また記録領域#2及び記録領域#3の未記録領域の始端位置15にはそれぞれ位置P2、位置P3が設定され、記録領域#1及び記録領域#2及び記録領域#3の未記録領域の終端位置16には、それぞれ位置P2−1、位置P3−1、位置P0−1が設定される。
図7(c)は、記録領域#1及び記録領域#2にユーザデータを記録したときの状態を示す。このとき、記録領域#1の記録終了位置はP4、記録領域#2の記録終了位置はP5である。図8(c)は、図7(c)の各記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す。新たに、記録領域#1の記録終端位置14として位置P4−1が設定され、記録領域#1の未記録領域の始端位置に位置P4が設定され、記録領域#2の記録終端位置14に位置P5−1が設定され、記録領域#2の未記録領域の始端位置に位置P5が設定される。
図9(a)〜(c)は、それぞれ、図7(c)の記録状態において交替領域を確保する例を示す。ここでは、記録領域#1の追記位置P4からの記録が失敗し、交替記録が必要になったことを想定している。
図9(a)は、まだ記録を行っていない記録領域#3を交替領域として使用する例を示す。図10(a)は、図9(a)に対応する記録領域エントリの状態を示す。本実施形態において交替記録を行う際には、さらに新たにフィールド19および20を設け、それぞれ交替元アドレスおよび交替先アドレスを記述している。以下、具体的に説明する。
交替領域として使用されると、記録領域#3の未記録領域の始端位置15として位置P6が設定される。交替エントリ18(図3)として、交替元アドレス19にはP4が設定され、交替先アドレス20にはP3が設定される。また、記録領域#1内の未記録領域の始端位置15には、位置P9が設定される。この設定は、位置P4からの記録が失敗したときでも記録したとみなすことを意味している。なお、位置P4から位置P9までのデータ量は、記録領域#3のP3からP6に記録されたデータ量と等しく、記録に失敗した単位領域(例えば1セクタ、または、所定個の連続したセクタ)の領域長である。
図9(b)は、記録可能状態にある記録領域の終端部を交替領域として使用する例を示す。図10(b)は、図9(b)に対応する記録領域エントリの状態を示す。記録領域#1の未記録領域の終端位置16として位置P7−1が設定される。このときは、記録領域#1のうちのユーザデータを記録できる領域の後端は位置P2−1から位置P7−1になり、記録領域#1に記録可能なデータ量は減少する。このとき交替エントリ18として、交替元アドレス19にはP4が設定され、交替先アドレス20にはP7が設定される。なお、位置P7は記録すべきデータのデータ量に基づいて、記録領域#1の終端位置P2−1から逆算して求められる。この結果、位置P7から位置P2−1までのデータ量は、記録すべきデータのデータ量と等しい。
図9(c)は、途中まで記録された記録領域#2を交替領域として使用する例を示す。図10(c)は、図9(c)に対応する記録領域エントリの状態を示す。記録領域#2の未記録領域の始端位置15として位置P8が設定される。また、交替エントリ18として、交替元アドレス19にはP4が設定され、交替先アドレス20にはP5が設定される。
管理情報として、各記録領域における未記録領域の始端位置及び未記録領域の終端位置を示す情報を保持することにより、各記録領域内に交替先領域を設けて使用することが可能となる。
なお管理情報として保持する情報は、各記録領域における未記録領域の始端位置15及び未記録領域の終端位置16を示す情報を両方含む場合に限定するものではない。各記録領域における未記録領域の終端部のみを交替領域として使用するときには、各記録領域における未記録領域の終端位置16を示す情報のみを保持することによって、同様の目的を達成できる。
また、各記録領域における未記録領域の始端部のみを交替領域として使用するときには、各記録領域における未記録領域の始端位置15を示す情報のみを保持することによって、同様の目的を達成できる。
また図4に示すように、管理情報106内に未記録領域を管理する情報を集結させ、未記録領域管理情報ヘッダ21と未記録領域エントリ22とを含むように構成しても、同様の目的を達成できる。このとき、各未記録領域エントリ22は未記録領域の始端位置15と未記録領域の終端位置23とを含む。
また図9を参照しながら、記録領域#1内の追記位置からの記録要求に対して記録が失敗し、交替処理を実行する例を説明した。仮に追記位置からの記録要求以外の位置、例えば記録領域#1の記録済み領域P1〜P4−1内の位置への記録要求が発生したときには、交替エントリを生成して交替領域への記録を行うとしても同様の目的を達成できる。
次に、図11および図12を参照しながら、本実施形態による記録処理を説明する。
図11は、記録装置210によるコマンド命令の処理手順を示す。まずステップ901において、光ディスク101が記録装置210に装填され、起動処理を実行すると、読み出し処理部221は管理情報の位置を検索し、最新の管理情報106を管理情報バッファ225に格納するとともに、最新の管理情報106の位置を位置管理メモリ224に格納する。
ステップ902において、上位制御装置201が発行したコマンドをI/F制御部211が受信し、アクセス制御部213等はコマンド内容に応じた処理を実行する。コマンド処理は光ディスク101が排出されるか、記録装置210の電源がオフされるまで実行する。受信するコマンドとして、RESERVE TRACK命令、CLOSE命令およびWRITE命令を想定する。
ステップ903において、上位制御装置201からRESERVE TRACK命令を受信したときには、管理情報処理部220が記録領域の追加処理を実行する。
ステップ904において、上位制御装置201からCLOSE命令を受信したときには、管理情報処理部220が記録領域のクローズ処理を実行する。クローズ処理を実行することにより、その記録領域は追記位置からの記録を実行することができなくなる。
ステップ905において、上位制御装置201からWRITE命令を受信したときには、アクセス制御部213は、管理情報バッファ225の情報を参照しながら記録領域への記録処理を実行する。
ステップ906においては、上位制御装置201から受信したコマンドの実行結果に基づいて、更新部222が管理情報106を更新する。
以下にステップ903からステップ906の実行例を示す。
未記録の光ディスク101が装填された図7(a)の状態において、図7(b)に示すように位置P1から位置P2までの記録領域#1を確保するためのRESERVE TRACK命令と、位置P2から位置P3までの記録領域#2とを確保するためのRESERVE TRACK命令とを受信したとする。このとき更新部222は最終的に管理情報106を、図8(b)に示すように各記録領域の先頭位置13及び未記録領域の始端位置15及び未記録領域の終端位置16を更新し、管理情報バッファ225に格納する。
図7(b)の状態において、図7(c)に示すように記録領域#1において位置P1から位置P4までを記録するためのWRITE命令と、記録領域#2において位置P2から位置P5までを記録するためのWRITE命令とを受信したとする。このときアクセス制御部213は光ディスク101上の所定の領域にデータ記録を実行し、更新部222は、図8(c)に示すように記録終端位置14及び未記録領域の始端位置15を更新し、管理情報バッファ225に格納する。
次に、図12を参照しながら、図11のステップ905に対応する記録処理を詳細に説明する。この処理は、アクセス制御部213、更新部222等によって行われる。
図12は、本実施形態による記録処理の手順を示す。ステップ1001において、アクセス制御部213は、上位制御装置201から論理アドレス指定による記録要求を受信する。
ステップ1002において、アクセス制御部213は指定された前記論理アドレスを、物理アドレスに変換する。論理アドレスは、光ディスク101のユーザデータ領域103上において、上位制御装置201が把握するアドレス空間を指す。通常ユーザデータ領域の先頭位置を論理アドレス0として扱う。一方、物理アドレスは、光ディスク101上の絶対位置を表す。一般に論理アドレスの値に一定のオフセット値を加算すると物理アドレスの値となる。例えばDVD−Rにおいては、オフセット値は30000hである。
ステップ1003において、アクセス制御部213は、変換した物理アドレスが、記録済み領域のアドレスか否かを判断する。すなわち、変換した物理アドレスが、どの記録領域情報12に含まれるかを判断する。具体的には、その物理アドレスが、どの記録領域先頭位置13と記録開始位置15との間にあるかを判断する。その未記録領域は記録領域先頭位置13および記録開始位置15によって管理されている。よって、その物理アドレスが未記録領域内に存在しないときは、アクセス制御部213は、変換された物理アドレスは記録済み領域内のアドレスであると判断する。
ステップ1004において、ステップ1003で記録済みでないと判断した場合、更新部222は、ステップ1002において変換された物理アドレスを記録物理アドレスとして設定する。
ステップ1005において、ステップ1003で記録済みと判断した場合、更新部222は、変換後の物理アドレスの交替先アドレスとして、いずれかの記録領域情報12内の次記録開始位置15のアドレスを設定する。または、交替先アドレスとして交替領域107内のアドレスを設定する。どのように交替先物理アドレスを選出するかは任意である。
ステップ1005において、次記録開始位置15を交替先アドレスとして設定した場合には、ステップ1006において、更新部222はその記録領域情報12内の次記録開始位置15を記録実行後の位置に更新する。
ステップ1007において、アクセス制御部213は、設定した物理アドレスへの記録を実行する。
ステップ1008において、アクセス制御部213は、ステップ1007で実行した記録処理の結果を得て、記録が成功していればステップ1009に移行し、記録が失敗していればステップ1005に移行する。
ステップ1009において、交替先への記録処理を実行した場合には、管理情報105内の交替管理情報を更新する。そして、交替処理の有無に関わらず、記録を実行した記録領域に関して、記録領域内の次記録開始位置15を更新する。図9(a)に示す交替記録が成功した場合、更新部222は管理情報106を図10(a)に示す状態に更新し、管理情報バッファ225に格納する。
なお、図9(b)に示すように、交替先物理アドレスとして記録領域#1の終端部を用いてもよい。この交替先への記録が成功した場合、ステップ1009において、更新部222は管理情報106を図10(b)に示す状態に更新し、管理情報バッファ225に格納する。
また、図9(c)に示すように、交替先物理アドレスとして記録領域#2の始端部を用いてもよい。記録領域#2の始端部への交替記録が成功した場合、ステップ1009において、更新部222は管理情報106を図10(c)に示す状態に更新し、管理情報バッファ225に格納する。
なお交替先として選択する記録領域は、本来記録すべき記録領域の近くから選択することにより、記録再生時のアクセス時間を短縮することができる。
なお図9(a)〜(c)は一例であり、ユーザデータ記録を行う記録領域と、交替記録を行う記録領域との位置関係は限定されない。
本実施形態によれば、ユーザデータ領域内の記録領域を交替領域として使用でき、管理情報として各記録領域の未記録領域についての始端情報や、終端情報を設ける。これにより、必要に応じた交替領域の配置が可能となり、効率的に交替領域を使用する交替記録を実行することができる。
(実施形態2)
本実施形態においては、図13等を参照しながら、先の実施形態1において説明した記録処理(図12)の他の例を説明する。本実施形態においても、実施形態1による記録装置210を利用して処理を説明する。
図13は、本実施形態による記録処理の手順を示す。この記録処理は、図11に示すコマンド命令処理手順のステップ905に対応する。
図12の各ステップとの関係では、図13のステップ1801、ステップ1802およびステップ1803が異なっている。具体的には、図12のステップ1005および1006に代えて、図13ではステップ1801および1802が設けられている。また、図12のステップ1008では記録が失敗したときの処理の分岐先はステップ1005であったが、図13ではステップ1803に変更されている。
以下では、図13の処理のうち、図12と相違する処理を主に説明する。他のステップは図12と同じであるため、説明は省略する。
ステップ1801においては、更新部222は、いずれかの記録領域における追記可能位置を設定する。この追記可能位置は、ステップ1002において変換された物理アドレスへ記録するデータを交替記録するために設定される。交替記録する理由は、ステップ1002において変換された物理アドレスには既にユーザデータが記録されており、更なる記録ができないためである。ステップ1802では、更新部222は、設定された追記可能位置を記録実行後の位置に更新する。
ステップ1803は、ステップ1008において記録が失敗したときに実行される。ステップ1803においては、更新部222は、交替記録するための領域として交替領域内の追記可能位置を設定する。交替記録する理由は、ステップ1008で行った記録は記録エラーによって失敗したためである。そして、元の物理アドレスと記録先の物理アドレスとを交替エントリとして登録する。その後、処理はステップ1007に戻る。
ここで図14から図16を参照しながら、上述の記録方法による、光ディスク101上の記録状態の遷移を説明する。
まず本実施形態による光ディスクは、図2(b)に示すデータ構造を有している。すなわち、この光ディスクにはリードアウト領域の直前に交替記録を行うためのスペア領域が確保されている。その他の構造は図2(a)と同じである。
図14(a)〜(c)は、本実施形態による光ディスクの論理的なデータ構造を示す。リードアウト領域の直前にスペア領域が確保されていることが理解される。この構造の他は、図7(a)から(c)との関係と同じである。
更新部222は、図14(a)の状態から図14(b)に示すように記録領域#1及び記録領域#2を予約する。そしてアクセス制御部213は、図14(c)に示すように記録領域#1において位置P1から位置P4−1まで記録を行い、記録領域#2において位置P2から位置P5−1まで記録を行う。ここで、交替領域開始アドレスを位置P0とすると、図14(c)の記録状態における管理情報106は、図8(c)に示すとおりとなる。
いま、記録領域#1および#2に、図14(c)に示すようにユーザデータが記録された状況を想定する。その記録状態の下で、記録装置210は位置P4から1記録単位での記録要求を上位制御装置201から受け、さらにその要求に対応した記録処理の完了前に、さらに位置P6、位置P7への記録要求を受信していたとする。
まず、記録装置210の更新部222は記録領域#1の次記録開始位置15をP6の位置に設定し、位置P4からデータを記録する。記録の失敗がない限り、アクセス制御部213は指定された各位置(アドレス)にデータを記録する。記録が失敗したときは、記録装置210は以下の処理を実行する。ここでは、最初の位置P4からのデータの記録が失敗したとする。
図15(a)〜(c)は、異なるアルゴリズムを用いて交替記録が行われたユーザデータ領域を示す。図15(a)は、位置P4の交替記録を記録領域#1に設定された追記位置において行った例を示す。この例では記録装置210は、位置P4の交替記録を位置P6で行う。すると位置P6への記録要求に対しては位置P6への記録ができない。よって記録装置210は、その他の位置P7において位置P6への記録要求に対するデータを記録する。すると次は、位置P7への記録要求に対する記録ができなくなる。よって記録装置210は、その他の位置P8において位置P7への記録要求に対するデータを記録する。
この結果、更新部222は、図16(a)に示すような交替エントリを生成する。すなわち更新部222は、交替元アドレス19が位置P4で、かつ、交替先アドレス20が位置P6のエントリと、交替元アドレス19が位置P6で、かつ、交替先アドレス20が位置P7のエントリと、交替元アドレス19が位置P7で、かつ、交替先アドレス20が位置P8のエントリとを生成する。このように、図15(a)に示す交替記録によれば、交替エントリが複雑化し、そのデータ量も増大する。
図15(a)に示すように追記位置に対して次々と記録要求を出すと、一回の記録処理毎に追記可能位置を確認して続きのデータを記録する必要がある。このような処理はその実行速度を著しく低下させる。画像データなどの大容量のデータを記録する機会も増えてきたことに鑑みれば、記録処理毎に追記可能位置を確認するアルゴリズムは実用的とはいえない。
一方、図15(b)は、位置P4の交替記録を交替領域107の位置P0において行った例を示す。記録領域#1内では位置P4の交替記録が行われないため、位置P6への記録要求及び位置P7への記録要求については指定した位置で実行可能である。この結果、更新部222は、図16(b)に示すような交替エントリを生成する。すなわち更新部222は、交替元アドレス19が位置P4で、かつ、交替先アドレス20が位置P0のエントリのみを生成する。交替エントリの数は1つであり、図16(a)の例と比較するとその複雑さおよび数は大幅に低減されている。
なお、図15(c)に示すように、記録済みの領域、例えば位置P10への記録要求があった場合には、位置P10の交替記録を記録領域#1での追記位置から行ってよい。その理由は、上位制御装置201が記録済みの位置に対して記録要求を出力するときは、その記録処理が終了してから、追記位置からの追記を行うように制御できるからである。つまり、位置P10への記録要求に対し、アクセス制御部213は位置P10に対する交替記録を位置P4からP6−1まで行う。その結果、図16(c)に示すように、更新部222は、交替元アドレス19が位置P10で、かつ、交替先アドレス20が位置P4のエントリのみを生成すればよい。この時点で追記可能位置はP6に設定される。
その後、上位制御装置201はRead Track Informationコマンドによって記録領域#1の追記可能位置がP6であることを確認する。これは、位置P4に対しては続きの記録を実行できないことを意味する。そこで上位制御装置201は、続きの記録の実行を位置P4から要求するのではなく、位置P6および位置P7から要求する。この要求によっては代替記録は行われないため、更新部222は交替エントリを新たに生成する必要はない。よってエントリ数は、図16(c)に示す状態から変化しない。
(実施形態3)
本実施形態においては、図17等を参照しながら、先の実施形態による記録処理(図13)のさらに他の例を説明する。本実施形態においても、実施形態1による記録装置210を利用して処理を説明する。
図17は、本実施形態による記録処理の手順を示す。この記録処理は、図11に示すコマンド命令処理手順のステップ905に対応する。
図13の各ステップとの関係では、図17のステップ1901およびステップ1902が異なっている。具体的には、図13のステップ1803に代えて、図17ではステップ1901および1902が設けられている。
以下では、図17の処理のうち、図13と相違する処理を主に説明する。他のステップは図13と同じであるため、説明は省略する。
まずステップ1901は、ステップ1008において記録が失敗したときに実行される。記録が失敗したため、記録装置210は交替記録を行う領域を決定する必要がある。そこで本実施形態においては、上位制御装置201からの問い合わせの有無に応じて処理を変えている。
ステップ1901においては、I/F制御部211は、上位制御装置201からRead Track Informationコマンドを利用して、現時点で管理されている、各記録領域の次記録開始位置に関する問い合わせがあったか否かを確認する。問い合わせがあったときはステップ1902へ移行し、問い合わせがなかったときはステップ1801へ移行する。
ステップ1902においては、更新部222は、記録物理アドレスを交替領域内の追記可能位置に設定し、更新部222は元の物理アドレスと記録物理アドレスとを交替エントリに登録する。
一方、問い合わせがなかったときのステップ1801は、ユーザデータ領域内で追記可能位置を設定することを意味する。交替領域を利用せずにユーザデータ領域を利用して交替処理を行うことにより、以下の利点が生じる。すなわち、光ディスクへのデータの記録を行う光ヘッドは、交替領域まで移動するよりもユーザデータ領域内を移動するほうが、移動距離が短く移動時間も短い。これは、交替処理の完了までの時間が短くなることを意味する。同様に、再生処理時におけるデータの読み出し時間も短くなる。
上述の利点を享受するためには、上位制御装置201が次の記録コマンドを発する可能性がないとき、すなわち上位制御装置201からの次記録開始位置に関する問い合わせがないときにステップ1801の処理を行う必要がある。
一方、現時点で管理されている次記録開始位置に関する問い合わせがあった後でユーザデータ領域内で交替処理を行うと、応答した次記録開始位置からデータを記録できない。これでは上位制御装置201の管理する次記録開始位置と実際の次記録開始位置とが整合しなくなり、交替エントリの登録等の処理が別途必要になる。
よって記録装置210は、上位制御装置201からの問い合わせがあるまではユーザデータ領域を利用して交替処理を行う。そして問い合わせがあった後はユーザデータ領域内では交替処理を行わず、交替領域を利用して交替処理を行う。このように動作することは、処理を高速化する上で非常に有効である。
以下、図14(c)を参照しながら、本実施形態による交替処理を具体的に説明する。上位制御装置201が記録装置210に対して、位置P4から1記録単位(セクタ)でデータの記録要求を発したとする。そして記録装置210において記録が失敗したとする。このとき、記録装置210は記録領域#1の次記録開始位置15をP6の位置に設定している。
位置P4からの記録が失敗したことを受けて、I/F制御部211は、上位制御装置201からRead Track Informationコマンドによって、現時点で管理されている追記可能位置の問い合わせがあったか否かを判定する。
問い合わせがあったときは、更新部222は、記録に失敗した位置P4の交替先アドレスを交替領域107の位置P0に設定する。一方、問い合わせがなかったときは、更新部222は、位置P4の交替先アドレスをユーザデータ領域内、より詳しくは同じ記録領域#1内の位置P6に設定する。併せて、更新部222は、記録領域#1の追記可能位置を位置P7に設定し、位置P6へデータを記録する。
本実施形態の記録方法によれば、上位制御装置201が次に記録コマンドを発する可能性がある記録位置へ交替記録を行うことを排除し、交替エントリの増大を防ぐことができる。
本発明によれば、一回記録可能型記録媒体で欠陥による交替記録、または書き換え記録を目的として交替記録を行う記録装置を得ることができる。記録装置は必要に応じて交替領域を確保するため、記録媒体の容量を効率的に活用できるという観点から有用である。
この記録装置によれば、必要に応じて交替領域が確保され、交替記録を行うことが可能な記録媒体を得ることができる。この記録媒体は、一回記録可能型に限らず、例えば、書き換え可能型であってもよい。書き換え可能型記録媒体を仮想的に一回記録可能型記録媒体として利用することにより、容量を効率的に活用できる。
実施形態1による記録装置210の機能ブロックの構成を示す図である。
(a)は実施形態1による光ディスク101の論理的なデータ構造を示す図であり、(b)は、交替記録を行うためのスペア領域107が確保されている光ディスク101を示す図である。
実施形態1による管理情報106のデータ構造の例を示す図である。
管理情報のデータ構造の他の例を示す図である。
DVD−RのRZoneの管理情報を示す図である。
DVD−RのRZoneの管理情報を示す図である。
(a)〜(c)は光ディスク101上の未記録領域および記録済み領域の遷移を示す図である。
(a)〜(c)は、図7(a)〜(c)の記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す図である。
(a)〜(c)は、それぞれ、図7(c)の記録状態において交替領域を確保する例を示す図である。
(a)〜(c)は、図9(a)〜(c)の記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す図である。
記録装置210によるコマンド命令の処理手順を示すフローチャートである。
実施形態1による記録処理の手順を示すフローチャートである。
実施形態2による記録処理の手順を示すフローチャートである。
(a)〜(c)は、実施形態2による光ディスクの論理的なデータ構造を示す図である。
(a)〜(c)は、異なるアルゴリズムを用いて交替記録が行われたユーザデータ領域を示す図である。
(a)〜(c)は、図15(a)〜(c)の記録領域に対応して規定される記録領域エントリの状態を示す図である。
実施形態3による記録処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
101 光ディスク
102 リードイン領域
103 ユーザデータ領域
104 リードアウト領域
105 管理情報領域
106 管理情報
107 交替領域
201 上位制御装置
202 ドライブI/Fバス
210 記録装置
211 I/F制御部
212 データバッファ
213 アクセス制御部
214 制御バス
220 管理情報処理部
221 読み出し処理部
222 更新部
223 書き込み処理部
224 位置管理メモリ
225 管理情報バッファ