JPWO2006001166A1 - メタルハライドランプ、およびこれを用いた照明装置 - Google Patents

メタルハライドランプ、およびこれを用いた照明装置 Download PDF

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Abstract

本発明のメタルハライドランプは、外管(2)と、外管(2)内に配置され、少なくとも一方の端部に封止部(10)を有し、石英ガラスからなる内管(3)と、外管(2)内に配置された内管(3)と、内管(3)内に配置された発光管(4)とを含み、外管(2)の最大外径をA(mm)、内管(3)の最大外径をB(mm)、メタルハライドランプ(1)の消費電力をP(W)とした場合、下記の関係式を満たすことを特徴とする。0.06P+15.8≦A≦25、0.05P+9.0≦B、および1.14≦A/B但し、Pは、20≦P≦130である。

Description

本発明は、メタルハライドランプ、およびこれを用いた照明装置に関する。
従来から、店舗などで使用される光源として、発光管と、この発光管を取り囲む内管と、さらにこの内管を取り囲む外管とを有し、各管の長手方向の中心軸がそれぞれ略一致した三重管構造を有するメタルハライドランプが知られている(例えば、特許文献1参照)。発光管の内部には一対の電極が配置され、かつ金属ハロゲン化物(発光金属)、水銀および希ガスが封入されている。
内管は、その一方の端部に、排気管の残部であるチップオフ部を有し、他方の端部に、開口端部が圧潰されて形成された封止部を有している。また、内管の内部は、真空状態にあるか、または、窒素ガスが封入されている。
内管の材料には、発光管から放射される紫外線を遮断するために、例えば、セリウム(Ce)やチタン(Ti)が添加された、UVカット機能付きの石英ガラスが多用されている。
外管は、その一方の端部が略半球状に閉塞されており、他方の端部の内側にはステムが封着されている。また、外管の他方の端部の外側には、口金が取り付けられている。ステム内には、ステム線が封着されている。ステム線の一方の端部は口金と電気的に接続されており、他方の端部は、外管内に導入されて内管を保持するとともに、電極に電力を供給する。
外管の材料には、発光管の破損時にその破片が当たったり、輸送時に外部から衝撃が加わったりしても、容易に破損しないように、耐衝撃性の高い硬質ガラスが多用されている。
上記三重管構造を有するメタルハライドランプは、万一発光管が破損しても外管については容易に破損しないので、安全性に優れている。そのため、上記メタルハライドランプは、前面ガラスなどを備えない下面開放型の照明器具との組みあわせに適している。
ところで、下面開放型の照明器具はスポットライト用の照明器具として使用されている。店舗などで使用されるスポットライト用照明器具は、高いコンパクト性が要求される。そのため、店舗などで使用されるスポットライト用照明器具に組み込まれる光源には、メタルハライドランプよりもコンパクトな、ハロゲン電球が使用されてきた。
しかし、メタルハライドランプは、ハロゲン電球に比して高効率で、長寿命である。そこで、ハロゲン電球に代えてメタルハライドランプを、スポットライト用の下面開放型の照明器具に組み込まれる光源として使用することが望まれている。メタルハライドランプの中でも、外囲器が透光性セラミックから構成された発光管を用いた、セラミックメタルハライドランプは、ハロゲン電球の代替ランプとして期待されている。例えば、消費電力が20Wまたは35Wのセラミックメタルハライドランプでは、発光管が非常にコンパクト(例えば、最大外径4mm〜6mm、全長25mm〜35mm)でありながら、ハロゲン電球の約1/3の消費電力で同等の明るさを得ることができるからである。
特開平8−236087号公報
しかし、従来のメタルハライドランプは、ランプ全体として見た場合、コンパクト性に欠けるという問題がある。この問題は、ランプが三重管構造を有することや、発光管の支持構造などが複雑であることなどに起因する。仮に、可能な限りコンパクト化を図ったとしても、点灯中における発光管の温度上昇によって、外囲器を構成するセラミックと封入物(発光金属)とが反応して、封入物の蒸気圧や組成比などが変化してしまう。その結果、所望のランプ特性が得られない。以上の理由により、高いコンパクト性が要求される照明器具、特に、スポットライト用の下面開放型の照明器具へ、メタルハライドランプを適用することについてはほとんど検討されておらず、コンパクトであり、かつメタルハライドランプを光源として用いたスポットライト用の下面開放型の照明器具を有する照明装置の実用化は、未だ、なされていない。
本発明は、所望のランプ特性を有し、例えば、スポットライト用の下面開放型の照明器具に組み込まれる光源として使用可能であって、安全かつコンパクトな、メタルハライドランプを提供する。
また、本発明は、例えば、スポットライト用途に適しており、安全かつコンパクトな照明装置を提供する。
本発明のメタルハライドランプは、外管と、前記外管内に配置され、少なくとも一方の端部に封止部を有し、石英ガラスからなる内管と、前記内管内に配置された発光管とを含み、前記外管の最大外径をA(mm)、前記内管の最大外径をB(mm)、メタルハライドランプの消費電力をP(W)とした場合、下記の関係式を満たすことを特徴とする。0.06P+15.8≦A≦25、0.05P+9.0≦B、および1.14≦A/B但し、Pは、20W≦P≦130Wである。
本発明は、所望のランプ特性を有し、例えば、スポットライト用の下面開放型の照明器具に組み込まれる光源として使用可能であって、安全かつコンパクトな、メタルハライドランプを提供できる。また、本発明は、例えば、スポットライト用途に適しており、安全かつコンパクトな照明装置を提供できる。
[図1]図1は、実施形態1および実施形態2のメタルハライドランプの一例を示す一部切欠正面図である。
[図2]図2は、図1に示したメタルハライドランプを構成する外管の一例を示す正面断面図である。
[図3]図3は、図1に示したメタルハライドランプを構成する外管の他の例を示す正面断面図である。
[図4]図4は、実施形態3の照明装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 メタルハライドランプ
2 外管
3 内管
4 発光管
5 口金
6 閉塞部
7 開口部
8,11 直管状の部分
9 チップオフ部
10 封止部
12 本管部
13 細管部
14 外囲器
15 シール材
16,17 電力供給線
18 金属箔
19 外部リード線
20 シェル部
21 アイレット部
22 口金絶縁部
23 口金接続部
24 セメント
25 絶縁部
28 照明器具
本発明のメタルハライドランプの一例では、発光管の最大外径をC(mm)とした場合、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8を満たしていると好ましい。
本発明のメタルハライドランプの一例では、内管内に窒素ガスが封入されており、内管内の温度が25℃のときに窒素ガス圧力は20kPa以上であると好ましい。
本発明の照明装置の一例は、下面開放型の照明器具と、前記照明器具に取り付けられた、本発明のメタルハライドランプとを含む。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
(実施形態1)
実施形態1のメタルハライドランプは、消費電力70Wのメタルハライドランプである。実施形態1のメタルハライドランプ(以下、単に「ランプ」という場合もある。)は、全長Lが100mm〜110mmである。図1に示したメタルハライドランプ1の全長Lは、例えば、105mmである。メタルハライドランプ1は、外管2と、この外管2内に配置された内管3と、この内管3の内部に配置された発光管4と、外管2の片方の端部に取り付けられた口金5とを備えている。内管3は、少なくとも一方の端部に封止部10を有し、石英ガラスからなる。
外管2の長手方向の中心軸Xと、内管3の長手方向の中心軸Yと、発光管4の長手方向の中心軸Zとは、略同一軸上にある。なお、「略同一軸上にある」とは、中心軸X、中心軸Yおよび中心軸Zが完全に同一軸上にある場合のみならず、例えば、ランプを組み立てる際に発生するばらつきなどによって、中心軸X、中心軸Yおよび中心軸Zのうちの少なくとも1つか他から若干ずれた場合なども含む。
外管2は、その一方の端部に、例えば略半球状の閉塞部6を有し、かつ他方の端部に開口部7を有している。外管2の直管状の部分8は、略円筒状であり、例えば、ホウ珪酸ガラス(歪点510℃)などの硬質ガラスからなる。なお、「略円筒状」とは、中心軸Xと直交する切断面の輪郭が、真円である場合のみならず、ガラスの加工上のばらつきなどによって真円になっていない場合や、楕円である場合をも含む。
外管2の最大外径A(mm)は、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、関係式0.06P+15.8≦A≦25を満たすように設定されている。
外管2の厚みtは、耐衝撃性、低コスト化、加工性および軽量化のため、例えば1.0mm〜2.0mmの範囲内に設定されていることが好ましい。厚みtが薄すぎると、ランプへの組み立て前において(例えば、輸送時などにおいて)、外部から強い衝撃を受けたときに外管2が破損するおそれがある。一方、厚みtが厚すぎると、コストアップするとともに、外管2の重量が重くなる。外管2の重量が重くなればなるほど、例えば、落下の際にランプに加わる衝撃が大きくなる。そのため、内管3の封止部10のうちのセメント24(後述する)によって固定された部分が破損し、または、発光管4の細管部13が折損するおそれがある。さらに、閉塞部6の形成が行い難くなるおそれがある。
外管2内の気圧は、例えば、大気圧と等しい。
内管3は、その一方の端部に、例えば開口端部が圧潰されて形成された封止部10を有し、他方の端部に、排気管(図示せず)の残部であるチップオフ部9を有している。内管3の直管状の部分11は、略円筒状であり、例えば、UVカット機能付きの石英ガラス(歪点1070℃)からなる。なお、ここで言う「略円筒状」は、外管2の直管状の部分8についての「略円筒状」と同義である。
内管3の最大外径Bは、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、関係式0.05P+9.0≦B、および、関係式1.14≦A/Bを満たすように設定されている。
内管3の厚みtは、外管2の場合と同様に、耐衝撃性、低コスト化、加工性(特に、封止部10の形成についての加工性)および軽量化のため、例えば、1.0mm〜2.0mmの範囲内に設定されていることが好ましい。厚みtが薄すぎると、ランプへの組み立て前において(例えば、輸送時などにおいて)、外部から強い衝撃を受けたときに内管3が破損するおそれがある。一方、厚みtが厚すぎると、コストアップするとともに、封止部10の形成が行い難くなるおそれがある。
内管3内は、気密性が保たれており、例えば、真空状態(真空度10−3Pa〜10−2Pa)にあるか、または、窒素ガスなどの不活性ガスが封入されている。図1に示す例では、内管3内には窒素ガスが封入されているが、窒素ガス圧は、内管3内の温度が25℃のときに20kPa以上であると好ましい。ガス圧が、雰囲気温度が25℃のときに20kPa以上であると、窒素ガスが、内管3内(内管3と発光管4との間の空間)を対流して、発光管4が過度に高温となることを防止できる。その結果、発光管4内に封入された発光金属の蒸気圧を、適正に保つことができる。尚、上記ガス圧の下限について特に制限はないが、通常、内管3内の温度が25℃のときに60kPa以上であると好ましい。なお、「内管3内の温度」は、窒素ガスなどの不活性ガスを内管3内に封入する際に内管3がおかれた雰囲気の温度と等しく、上記雰囲気の温度が25℃であれば、「内管3内の温度」も25℃となる。
図1に示した例では、内管3は、一方の端部に封止部10を有し、他方の端部にチップオフ部9を有しているが、内管3は、このような構造のものに限定されず、一方および他方の端部がともに開口端部が圧潰されて封止された構造をしていてもよい。
発光管4は、本管部12と、本管部12の両端部に連結された1対の細管部13とを有する外囲器14を備えている。外囲器14は、例えば、多結晶アルミナなどの透光性セラミックからなる。透光性セラミックとしては、例えば、イットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)、酸化イットリウム(Y)、窒化アルミニウム等が挙げられる。
発光管4の最大外径C(すなわち、本管部12の最大外径C)は、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8を満たすように設定されていると好ましい。図1に示す例では、発光管4は、それぞれ別個に成形された本管部12と1対の細管部13とを、焼きばめなどによって一体化して得た外囲器を備えている。しかし、発光管4は、その形状および構造などについて、図1に示すものに制限されない。発光管4は、例えば、本管部と細管部とが一体成形されることによって得られる外囲器を備えていてもよいし、発光管4は、公知の形状や構造をしていてもよい。
本管部12内には、一対の電極(図示せず)が配置されており、かつ、金属ハロゲン化物、希ガスおよび水銀がそれぞれ所定量封入されている。金属ハロゲン化物には、例えば、ヨウ化ナトリウム、またはヨウ化ジスプロシウムなどが用いられている。電極間の距離は、例えば、4.0mm〜7.0mmである。
各細管部13内には、一方の端部に電極が取り付けられた給電体(図示せず)が挿入されている。給電体の材料は、例えば、導電性サーメットである。給電体の一部は、フリットからなるシール材15によって細管部13に封着されているが、細管部13内に配置された給電体の他の一部と細管部13との間には、隙間が存在している。
給電体の、電極が取り付けられた一方の端部とは反対側の端部(他方の端部)は、細管部13から突き出ており、1対の給電体は、それぞれ、電力供給線16、17に接続されている。電力供給線16は、封止部10内に封止された金属箔18を介して外部リード線19に、電力供給線17は同じく封止部10内に封止された別の金属箔18を介して別の外部リード線(図示せず)に接続されている。そして、一方の外部リード線19は、口金5のシェル部20に、もう一方の外部リード線(図示せず)は、口金5のアイレット部21にそれぞれ接続されている。
なお、電力供給線16,17には、それぞれ、一本の金属線を用いてもよいし、複数の金属線が接続されて一体化したものを用いてもよい。
口金5は、例えば、ステアタイトなどのセラミックからなる口金絶縁部22と、E形の口金接続部23とを有している。口金接続部23は、照明器具のソケット(図示せず)に挿入されたときに、ソケットと電気接続される。
口金絶縁部22は、カップ形状をしている。口金絶縁部22には、外管2の開口部7と内管3の封止部10とがそれぞれ挿入されており、内管3は外管2に、外管2は口金絶縁部22に、それぞれ、例えば、耐熱温度1000℃以上のセメント24を用いて固着されている。
口金接続部23は、シェル部20と、このシェル部20に絶縁部25を介して設けられたアイレット部21とを有している。
なお、口金5は、図1に示したものに限定されず、公知の形状や構造をしていてもよい。例えば、口金接続部23は、E形以外に、ピン状のPG形やG形などを用いることができる。また、口金5の材料についても特に制限はなく、公知の材料を用いることができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2のメタルハライドランプについて説明する。実施形態2のメタルハライドランプは、消費電力20Wのメタルハライドランプである。
実施形態2のメタルハライドランプは、実施形態1のメタルハライドランプと基本的構造は同じであるが、主として寸法が異なる。ここでは、図1を準用し、主たる寸法について説明する。
実施形態2のメタルハライドランプでは、全長Lは、85mm〜105mm(例えば、95mm)である。外管2の最大外径A(mm)は、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、0.06P+15.8≦A≦25なる関係式を満たすように設定されている。外管2の厚みtは、上記と同様に耐衝撃性、低コスト化、加工性(特に、閉塞部6の形成についての加工性)および軽量化のため、例えば1.0mm〜2.0mmの範囲内で設定されていることが好ましい。内管3の最大外径Bは、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、0.05P+9.0≦B、かつ1.14≦A/Bなる関係式を満たすように設定されている。内管3の厚みtは、耐衝撃性、低コスト化、加工性(特に、封止部10の形成についての加工性)および軽量化のため、例えば1.0mm〜2.0mmの範囲内で設定されていることが好ましい。発光管4の最大外径C(すなわち、本管部12の最大外径C)は、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8なる関係式を満たすように設定されていると好ましい。1対の電極間の距離は、例えば、2mm〜4mmである。
次に、実施形態1および実施形態2のメタルハライドランプにおいて、0.06P+15.8≦A≦25、かつ0.05P+9.0≦B、かつ1.14≦A/Bなる関係式を満たすように設計した理由について説明する。
まず、実施形態1のランプ(消費電力70W)および実施形態2のランプ(消費電力20W)について、表1に示すように、外管2の最大外径A(mm)のみを種々変化させたものを、それぞれ10本ずつ作製した。
そして、作製した各ランプについて、公知の銅鉄安定器を用いて通常どおりに点灯させて安定点灯時における外管2の表面温度(℃)を調べた。その結果を表1に示している。
なお、消費電力70Wのランプでは、外管2の肉厚tを1.5mm、内管3の肉厚tを1.25mm、内管3の最大外径Bを13mm、本管部12の最大外径Cを9.5mmとした。一方、消費電力20Wのランプでは、外管2の肉厚tを1.5mm、内管3の肉厚tを1.25mm、内管3の最大外径Bを10mm、本管部12の最大外径Cを5.2mmとした。
外管2の表面温度は、ランプを裸状態で、かつ水平点灯させた状態で測定した。温度の測定点は、一対の電極間の中心点Oから鉛直線Sを引き、この鉛直線Sと外管2の外面との交点のうち、上側の交点Tを測定点とした。このとき、周囲の雰囲気温度は室温(25℃)であった。また、表面温度の測定には、直径0.2mmのK(CA)線からなる熱電対を用いた。外管2の表面温度の評価は、420℃以下の場合は「良好」とし、420℃を超える場合は「不良」とした。この判断基準は、外管2の材料として用いられている硬質ガラスの歪点(510℃)よりも、外管2の表面温度が90℃以上低ければ、実際に市場で使用される厳しい環境下において、点灯中に、外管2の温度が歪点を越え、外管2が変形して外観不良に至ることはない、という発明者の経験則に基づくものである。
Figure 2006001166
表1に示すように、実施例1および実施例2の、消費電力70Wのランプでは、外管2の最大外径Aが20mm以上であると、外管2の表面温度は良好であった。また、実施例3および実施例4の、消費電力20Wのランプでは、外管2の最大外径Aが17mm以上であると、外管2の表面温度は良好であった。
一方、比較例1の消費電力70Wのランプでは、外管2の最大外径Aが19mm以下であると、外管2の表面温度は不良であった。また、比較例2の消費電力20Wのランプでは、外管2の最大外径Aが16mm以下であると、外管2の表面温度は不良であった。
このような結果となった理由は、次のように考えられる。
比較例1および比較例2のランプでは、外管2の最大外径Aが小さくなりすぎ、点灯中の発光管4内におけるアークに外管2が近づきすぎたため、アークの熱によって外管2の温度が過度に上昇したものと考えられる。このように、外管2の温度が過度に上昇すると、外管2が変形して外観不良を引き起こすおそれがある。一方、実施例1〜4のランプでは、発光管4内におけるアークと外管2との間の距離が適切に保たれたため、外管2の温度が過度に上昇することはなかったと考えられる。
ところで、市販されているスポットライト用の下面開放型の照明器具へのランプの適合率を考慮すると、外管2の最大外径Aは25mm以下にすべきであることがわかった。
したがって、これらの結果から、(1)点灯中において、外管2の温度の異常上昇による外管2の変形を阻止し、上記変形による外観不良の発生を防止し、かつ、(2)コンパクト化を図り、特に、スポットライト用の下面開放型の照明器具への適合性を高めるためには、ランプの消費電力をP(W)とした場合、外管2の最大外径A(mm)は、関係式0.06P+15.8≦A≦25を満たす必要があることがわかった。
ただし、ランプの消費電力Pが大きくなると、点灯中に、発光管4から放射される熱量が著しく大きくなり、上記関係式を満たしていても、上記(1)および(2)の作用効果を十分に得ることができないことがわかった。そこで、上記作用効果を十分に得ることが可能な消費電力Pの範囲を検討した結果、130W以下、実用的には20W〜130Wであることがわかった。
ところで、外管2の最大外径Aが、上記関係式を満たしていても、内管3の最大外径Bを種々変化させた場合に、一部のランプで立消えが発生することがあった。
そこで、立消えの原因を詳細に調査するべく、実施形態1のランプ(消費電力70W)および実施形態2のランプ(消費電力20W)について、表2に示すように、外管2の最大外径A(mm)と内管3の最大外径B(mm)とを種々変化させたものを、それぞれ10本ずつ作製した。
そして、作製した各ランプについて、公知の銅鉄安定器を用いて、通常どおり5.5時間点灯した後、0.5時間消灯するという1サイクルを繰り返えし行い、総点灯時間3000時間までに立消えが発生する確率を調べた。その結果を表2に示している。
なお、消費電力70Wのランプでは、外管2の肉厚tを1.5mm、内管3の肉厚tを1.25mm、本管部12の最大外径Cを9.5mmとした。一方、消費電力20Wのランプでは、外管2の肉厚tを1.5mm、内管3の肉厚tを1.25mm、本管部12の最大外径Cを5.2mmとした。
Figure 2006001166
Figure 2006001166
表2の「立消え発生確率」の欄において、分母は全サンプル数を、分子は立消えが発生したサンプル数をそれぞれ示している。
表2に示すように、実施例1、実施例5、実施例6および実施例7の、消費電力70Wのランプように、内管3の最大外径Bを13mm以上とし、実施例3、実施例8、実施例9および実施例10の、消費電力20Wのランプのように、内管3の最大外径Bを10mm以上とすると、それぞれ、総点灯時間3000時間後においても、立消えしないことが分かった。
一方、比較例3および比較例4の消費電力70Wのランプのように、内管3の最大外径Bを12mm以下とし、比較例5および比較例6の、消費電力20Wのランプのように、内管3の最大外径Bを9mm以下とすると、10本中3本または4本が、総点灯時間3000時間の経過前に、立消えすることがわかった。
このような結果となった理由は、次のように考えられる。
比較例3、比較例4、比較例5および比較例6のランプでは、内管3の最大外径Bが小さすぎるため、点灯中に、内管3による発光管4への保温効果が異常に高まり、発光管4の温度が過度に上昇した。その結果、発光管4内に封入された発光金属と発光管4の外囲器14を構成するセラミックとが反応して、放電空間内に余剰のハロゲンが発生した。そして、遊離ハロゲンが、点灯中に電子を捕獲して消滅させてしまい、再点弧電圧が上昇して、立消えが発生したと考えられる。一方、実施例1、実施例3、実施例5、実施例6、実施例7、実施例8、実施例9および実施例10のランプでは、点灯中における内管3による発光管4への保温の程度が適正であり、発光管4の温度が過度に上昇することはなかったものと考えられる。
したがって、これらの結果から、発光管4の外囲器14を構成するセラミックと発光管4内に封入された発光金属との反応に起因して生じる立消えを抑制するためには、ランプの消費電力をP(W)とした場合、内管3の最大外径B(mm)は、少なくとも関係式0.05P+9.0≦Bを満たす必要があることがわかった。また、ランプの消費電力Pが20W以上130W以下である場合において、上記関係式を満たせば、十分な立消え抑制効果があることが確認できた。
ところが、内管3の最大外径Bを大きくしていくと、発光管4の破損に起因して外管2が破損するという予期せぬ問題が浮上した。
そこで、外管2の破損の原因を詳細に調査するべく、実施形態1のランプ(消費電力70W)および実施形態2のランプ(消費電力20W)について、表3に示すように、外管2の最大外径A(mm)と内管3の最大外径B(mm)とを種々変化させたものを、それぞれ10本ずつ作製した。
そして、作製した各ランプに、公知の銅鉄安定器を用いて、安定点灯時に流す通常のランプ電流の数倍〜数十倍のランプ電流を流し、ランプを過負荷状態で点灯させて、発光管4を強制的に破損させ、外管2の破損確率を調べた。その結果を表3にしている。
なお、消費電力70Wのランプでは、外管2の肉厚tを1.5mm、内管3の肉厚tを1.25mm、本管部12の最大外径Cを9.5mmとした。一方、消費電力20Wのランプでは、外管2の肉厚tを1.5mm、内管3の肉厚tを1.25mm、本管部12の最大外径Cを5.2mmとした。
Figure 2006001166
Figure 2006001166
表3の「外管の破損確率」の欄において、分母は全サンプル数を、分子は外管2が破損したサンプル数をそれぞれ示している。
表3に示すように、実施例1、実施例3、実施例5、実施例9、実施例11および実施例12のランプでは、内管3の最大外径Bは、外管2の最大外径Aに対してさほど大きくない。例えば、内管3の最大外径Bに対する外管2の最大外径Aの比率(A/B)は1.14以上となっている。これらのランプでは、発光管4が破損しても、外管2については破損しなかった。
一方、比較例7、比較例8、比較例9および比較例10のランプでは、内管3の最大外径Bが大きく、内管3の最大外径Bに対する外管2の最大外径Aの比率(A/B)は1.13以下となっている。これらのランプでは、発光管4が破損すると、発光管4の破損に起因して、外管2も破損した。
このような結果となった理由については、次のように考えられる。
比較例7、比較例8、比較例9および比較例10のランプでは、内管3の最大外径Bが大きいので、外管2と内管3とが接近している。そのため、発光管4の破損に伴い内管3も破損し、外管2も、飛散する内管3の破片により強い衝撃を直に受けて、破損したものと考えられる。一方、実施例1、実施例3、実施例5、実施例9、実施例11および実施例12のランプでは、外管2と内管3との間に適当な距離があるので、発光管4が破損して内管3が破損したとしても、外管2が、飛散する内管3の破片により強い衝撃を受けることはなかったと考えられる。
以上のことから、発光管4の破損に起因する外管2の破損を防止するためには、関係式A/B≧1.14を満たす必要があることがわかった。
立消えの発生を抑制するという観点からは、内管3の最大外径Bは大きいほどよく、発光管4の破損に起因する外管2の破損を防止する観点からは、内管3の最大外径Bは小さいほどよいが、表2および表3に示した結果から、立消え発生の抑制と外管2の破損防止とを両立可能な条件範囲があることがわかった。
また、上記した全実施例のランプについてランプ特性を測定した。いずれも、初期の発光光束が6000lm以上であり、発光効率が80lm/Wであり、総点灯時間が6000時間の時の光束維持率が70%以上であり、従来のメタルハライドランプと比べて遜色がなく、所望のランプ特性を有していることが確認できた。なお、「初期の発光光束」は、総点灯時間が100時間の時の発光光束を示す。また、「光束維持率」は、総点灯時間が100時間の時の発光光束を100とした場合の百分率である。
以上のとおり、外管2の最大外径をA(mm)、内管3の最大外径をB(mm)、ランプの消費電力をP(W)(ただし、20W≦P≦130W)とすると、0.06P+15.8≦A≦25、0.05P+9.0≦B、かつ1.14≦A/Bなる関係式を満たせば、(1)外管2の過度な温度上昇に起因して生じる外管2の変形、(2)発光管4の過度な温度上昇に起因する立消え、および(3)発光管4の破損に起因する外管2の破損、が抑制され、所望のランプ特性を有する、コンパクトなランプを提供できる。このランプは、特に、下面開放型の照明器具に適している。
上記3つの関係式を満たすことを前提として、発光管4の最大外径C(mm)は、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8(ただし、20W≦P≦130W)を満たしているとさらに好ましい。以下、その理由について説明する。
まず、実施形態1のランプ(消費電力70W)および実施形態2のランプ(消費電力20W)について、表4に示すように、発光管4の最大外径Cを種々変化させたものを、それぞれ10本ずつ作製した。なお、電極間距離や、発光管4の長手方向の寸法については変化させていない。そのため、管壁負荷(ランプの管壁単位面積あたりの電気入力)が下がって発光金属の蒸気圧が低下し、ランプ電圧が下がる。よって、サンプルは、通常どおりのランプ電圧(90V)が確保されるように、水銀封入量が適宜調整されている。通常、ランプ電圧を上げるためには、水銀封入量を増加させればよい。
そして、作製した各ランプを、公知の銅鉄安定器を用いて、通常どおりに点灯させ、垂直点灯時の色温度と水平点灯時の色温度との色温度変化(差)ΔT(K)を調べた。また、各ランプに、安定点灯時に流す通常のランプ電流の数倍〜数十倍のランプ電流を流し、ランプを過負荷状態で点灯させて、発光管4を強制的に破損させ、外管2の破損確率を調べた。これらの結果を表4にしている。
消費電力70Wのランプでは、外管2の最大外径Aを20mm、外管2の肉厚tを1.5mm、内管3の最大外径Bを13mm、内管3の肉厚tを1.25mm、外囲器14の全長Lを39mm、電極間距離を5.0mmとした。一方、消費電力20Wのランプでは、外管2の最大外径Aを20mm、外管2の肉厚tを1.5mm、内管3の最大外径Bを10mm、内管3の肉厚tを1.25mm、外囲器14の全長Lを30mm、電極間距離を2.5mmとした。
色温度変化ΔT(K)が300K以下の場合は、色温度の安定性が「良好」であるとし、それより大きい場合は、色温度の安定性が「不良」であるとした。なお、色温度変化ΔT(K)が300K以下であると、目視では色温度変化を実感できない。色温度は、色温度計(大塚電子(株)製、MCPD−1000)を用いて測定した。
また、表4の「外管の破損確率」の欄において、分母は全サンプル数を、分子は外管2が破損したサンプル数をそれぞれ示している。
Figure 2006001166
表4に示すように、実施例13、実施例14および比較例12の、消費電力70Wのランプでは、発光管4の最大外径Cを5.7mm以上とし、実施例15、実施例16および比較例14の、消費電力20Wのランプでは、発光管4の最大外径Cを3.2mm以上とした。こられのランプの色温度変化ΔT(K)は、300K以下と小さく、色温度の安定性は良好であった。
一方、比較例11の消費電力70Wのランプでは、発光管4の最大外径Cを5.2mm以下とし、比較例13の消費電力20Wのランプでは、発光管4の最大外径Cを2.8mm以下とした。これらのランプの色温度変化ΔT(K)は大きく、色温度の安定性は不良であった。
このような結果となった理由は、次のように考えられる。
通常、ランプを垂直点灯させた場合は、発光金属の蒸気圧を決定する最冷点が、ランプを垂直に設置した状態において、本管部12の内面のうちの底面または下方に位置する細管部13内に形成される。一方、ランプを水平点灯させた場合は、最冷点が、ランプを水平に設置した状態において、本管部12の内面のうちの底面に形成される。
そこで、比較例11および比較例13のランプでは、次のような現象が起こっていると考えられる。
比較例11および比較例13のランプでは、発光管4の最大外径Cが小さくなりすぎたことによって、水平点灯させた場合には、最冷点とアークとが近接して最冷点温度が上昇し、発光金属の蒸気圧が著しく上昇する。一方、垂直点灯させた場合には、発光管4の最大外径Cが小さくても、最冷点とアークとの距離は適当に確保されているので、発光金属の蒸気圧が著しく上昇することはない。このように、比較例11および比較例13ランプでは、発光金属の蒸気圧が、垂直点灯の場合と水平点灯の場合とで異なるので、色温度変化が大きくなったと考えられる。
これに対して、実施例13、実施例14、実施例15、実施例16、比較例12および比較例14のランプでは、発光管4の最大外径Cが十分に大きく、最冷点温度が上昇して発光金属の蒸気圧が著しく上昇するほどには、最冷点とアークとが近接しないので、色温度変化が小さかったものと考えられる。
以上のことより、垂直点灯した場合と水平点灯した場合との色温度変化(差)が大きくなることを抑制するためには、発光管4の最大外径C(mm)は、関係式0.05P+2.2≦Cを満たす必要があることがわかった。また、ランプの消費電力Pが20W以上130W以下である場合においても、上記関係式を満たせば、十分な、色温度変化の抑制効果があることが確認できた。
また、表4に示すように、実施例13、実施例14および比較例11の、消費電力70Wのランプのように、発光管4の最大外径Cが10.7mm以下であり、実施例15、実施例16および比較例13の、消費電力20Wのランプのように、発光管4の最大外径Cが7.2mm以下であると、発光管4が破損しても、それに起因して外管2が破損することはないことがわかった。一方、比較例12の消費電力70Wのランプように、発光管4の最大外径Cが11.0mm以上であり、比較例14の消費電力20Wのランプのように、発光管4の最大外径Cが7.5mm以上であると、発光管4の破損に起因して外管2も破損することがわかった。
このような結果となった理由は、次のように考えられる。
比較例12および比較例14のランプについては、発光管4の最大外径Cを大きくするとともに、ランプ電圧を所定の値(90V)に維持するべく水銀の封入量を10%〜35%増加させた。そのため、点灯中の水銀蒸気圧が非常に高くなり、破損した発光管4の破片が激しい勢いで飛散し、その結果、外管2を破損させてしまったと考えられる。一方、実施例13、実施例14、実施例15、実施例16、比較例11および比較例13のランプについては、発光管4の最大外径Cはさほど大きくしていないので、増加させるべき水銀の封入量も少なくてすむ。そのため、発光管4が破損しても、その破片の飛散の勢いは、外管2を破損させるほどではなかったと考えられる。
以上のことから、発光管4の破損に起因する外管2の破損を確実に防止するためには、ランプの消費電力をP(W)とすると、発光管4の最大外径C(mm)は、関係式C≦0.07P+5.8を満たす必要があることがわかった。また、ランプの消費電力Pが20W以上130W以下である場合において、上記関係式を満たせば、発光管4の破損に起因する外管2の破損を確実に防止できることも確認できた。
よって、発光管4の最大外径C(mm)が、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8を満たせば、垂直点灯した場合と水平点灯した場合との色温度変化を抑制でき、かつ、発光管4の破損に起因する外管2の破損を確実に防止できる。
なお、上記各実施例のランプは、銅鉄安定器を用いて点灯させたが、その他公知の電子安定器を用いて点灯させても、銅鉄安定器を用いて点灯させた場合と同様の作用効果を得ることができる。
また、実施形態1および実施形態2では、外管2に、図1に示すように一方の端部を除く部分が直管状のものを用いた場合について説明した。しかし、外管2は図1に示した形態に限定されず、図2に示すように、中央部のみがわずかに膨らんだものや、図3に示すように、中央部の外径が最も大きく、各端部に近づくに従って外径が徐々に小さくなるように全体的に膨らみを有するものを用いてもよい。図2および図3に示した外管2を用いても、図1に示したメタルハライドランプと同様の作用効果が得られる。
(実施形態3)
実施形態3では、実施形態1のメタルハライドランプを用いた照明装置の一例について説明する。図4に示すように、本実施形態の照明装置は、スポットライト用の下面開放型の照明器具28と、照明器具28に装着された、メタルハライドランプ1とを備えている。メタルハライドランプ1の消費電力は70Wである。
図4に示した照明装置は、例えば、天井に取り付けられる。メタルハライドランプ1を点灯させるための安定器(図示せず)は、天井に取り付けられていてもよいし、天井内に埋め込まれていてもよい。安定器には、公知の種々の銅鉄安定器や、電子安定器を用いることができる。
本実施形態の照明装置は、光源として、高い安全性を有し、かつコンパクトなメタルハライドランプ1を用いている。そのため、本実施形態の照明装置は、装置自体のコンパクト化が可能であり、かつ、安全性が高い。
なお、図4に示した照明装置では、上記実施形態3では、照明器具として、スポットライト用の下面開放型の照明器具28を用いているが、本実施形態の照明装置はこれに限定されず、これ以外に公知の種々の照明器具を用いてもよい。この場合においても、図4に示した照明装置と同様の作用効果が得られる。
本発明のメタルハライドランプは、所望のランプ特性を有し、コンパクトで、かつ安全性が高いので、例えば、スポットライト用の下面開放型の照明器具に組み込まれる光源などの、コンパクトで高い安全性が要求される用途に適用できる。
本発明は、メタルハライドランプ、およびこれを用いた照明装置に関する。
従来から、店舗などで使用される光源として、発光管と、この発光管を取り囲む内管と、さらにこの内管を取り囲む外管とを有し、各管の長手方向の中心軸がそれぞれ略一致した三重管構造を有するメタルハライドランプが知られている(例えば、特許文献1参照)。発光管の内部には一対の電極が配置され、かつ金属ハロゲン化物(発光金属)、水銀および希ガスが封入されている。
内管は、その一方の端部に、排気管の残部であるチップオフ部を有し、他方の端部に、開口端部が圧潰されて形成された封止部を有している。また、内管の内部は、真空状態にあるか、または、窒素ガスが封入されている。
内管の材料には、発光管から放射される紫外線を遮断するために、例えば、セリウム(Ce)やチタン(Ti)が添加された、UVカット機能付きの石英ガラスが多用されている。
外管は、その一方の端部が略半球状に閉塞されており、他方の端部の内側にはステムが封着されている。また、外管の他方の端部の外側には、口金が取り付けられている。ステム内には、ステム線が封着されている。ステム線の一方の端部は口金と電気的に接続されており、他方の端部は、外管内に導入されて内管を保持するとともに、電極に電力を供給する。
外管の材料には、発光管の破損時にその破片が当たったり、輸送時に外部から衝撃が加わったりしても、容易に破損しないように、耐衝撃性の高い硬質ガラスが多用されている。
上記三重管構造を有するメタルハライドランプは、万一発光管が破損しても外管については容易に破損しないので、安全性に優れている。そのため、上記メタルハライドランプは、前面ガラスなどを備えない下面開放型の照明器具との組みあわせに適している。
ところで、下面開放型の照明器具はスポットライト用の照明器具として使用されている。店舗などで使用されるスポットライト用照明器具は、高いコンパクト性が要求される。そのため、店舗などで使用されるスポットライト用照明器具に組み込まれる光源には、メタルハライドランプよりもコンパクトな、ハロゲン電球が使用されてきた。
しかし、メタルハライドランプは、ハロゲン電球に比して高効率で、長寿命である。そこで、ハロゲン電球に代えてメタルハライドランプを、スポットライト用の下面開放型の照明器具に組み込まれる光源として使用することが望まれている。メタルハライドランプの中でも、外囲器が透光性セラミックから構成された発光管を用いた、セラミックメタルハライドランプは、ハロゲン電球の代替ランプとして期待されている。例えば、消費電力が20Wまたは35Wのセラミックメタルハライドランプでは、発光管が非常にコンパクト(例えば、最大外径4mm〜6mm、全長25mm〜35mm)でありながら、ハロゲン電球の約1/3の消費電力で同等の明るさを得ることができるからである。
特開平8−236087号公報
しかし、従来のメタルハライドランプは、ランプ全体として見た場合、コンパクト性に欠けるという問題がある。この問題は、ランプが三重管構造を有することや、発光管の支持構造などが複雑であることなどに起因する。仮に、可能な限りコンパクト化を図ったとしても、点灯中における発光管の温度上昇によって、外囲器を構成するセラミックと封入物(発光金属)とが反応して、封入物の蒸気圧や組成比などが変化してしまう。その結果、所望のランプ特性が得られない。以上の理由により、高いコンパクト性が要求される照明器具、特に、スポットライト用の下面開放型の照明器具へ、メタルハライドランプを適用することについてはほとんど検討されておらず、コンパクトであり、かつメタルハライドランプを光源として用いたスポットライト用の下面開放型の照明器具を有する照明装置の実用化は、未だ、なされていない。
本発明は、所望のランプ特性を有し、例えば、スポットライト用の下面開放型の照明器具に組み込まれる光源として使用可能であって、安全かつコンパクトな、メタルハライドランプを提供する。
また、本発明は、例えば、スポットライト用途に適しており、安全かつコンパクトな照明装置を提供する。
本発明のメタルハライドランプは、外管と、前記外管内に配置され、少なくとも一方の端部に封止部を有し、石英ガラスからなる内管と、前記内管内に配置された発光管とを含み、前記外管の最大外径をA(mm)、前記内管の最大外径をB(mm)、メタルハライドランプの消費電力をP(W)とした場合、下記の関係式を満たすことを特徴とする。0.06P+15.8≦A≦25、0.05P+9.0≦B、および1.14≦A/B
但し、Pは、20W≦P≦130Wである。
本発明は、所望のランプ特性を有し、例えば、スポットライト用の下面開放型の照明器具に組み込まれる光源として使用可能であって、安全かつコンパクトな、メタルハライドランプを提供できる。また、本発明は、例えば、スポットライト用途に適しており、安全かつコンパクトな照明装置を提供できる。
本発明のメタルハライドランプの一例では、発光管の最大外径をC(mm)とした場合、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8を満たしていると好ましい。
本発明のメタルハライドランプの一例では、内管内に窒素ガスが封入されており、内管内の温度が25℃のときに窒素ガス圧力は20kPa以上であると好ましい。
本発明の照明装置の一例は、下面開放型の照明器具と、前記照明器具に取り付けられた、本発明のメタルハライドランプとを含む。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
(実施形態1)
実施形態1のメタルハライドランプは、消費電力70Wのメタルハライドランプである。実施形態1のメタルハライドランプ(以下、単に「ランプ」という場合もある。)は、全長Lが100mm〜110mmである。図1に示したメタルハライドランプ1の全長Lは、例えば、105mmである。メタルハライドランプ1は、外管2と、この外管2内に配置された内管3と、この内管3の内部に配置された発光管4と、外管2の片方の端部に取り付けられた口金5とを備えている。内管3は、少なくとも一方の端部に封止部10を有し、石英ガラスからなる。
外管2の長手方向の中心軸Xと、内管3の長手方向の中心軸Yと、発光管4の長手方向の中心軸Zとは、略同一軸上にある。なお、「略同一軸上にある」とは、中心軸X、中心軸Yおよび中心軸Zが完全に同一軸上にある場合のみならず、例えば、ランプを組み立てる際に発生するばらつきなどによって、中心軸X、中心軸Yおよび中心軸Zのうちの少なくとも1つか他から若干ずれた場合なども含む。
外管2は、その一方の端部に、例えば略半球状の閉塞部6を有し、かつ他方の端部に開口部7を有している。外管2の直管状の部分8は、略円筒状であり、例えば、ホウ珪酸ガラス(歪点510℃)などの硬質ガラスからなる。なお、「略円筒状」とは、中心軸Xと直交する切断面の輪郭が、真円である場合のみならず、ガラスの加工上のばらつきなどによって真円になっていない場合や、楕円である場合をも含む。
外管2の最大外径A(mm)は、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、関係式0.06P+15.8≦A≦25を満たすように設定されている。
外管2の厚みtAは、耐衝撃性、低コスト化、加工性および軽量化のため、例えば、1.0mm〜2.0mmの範囲内に設定されていることが好ましい。厚みtAが薄すぎると、ランプへの組み立て前において(例えば、輸送時などにおいて)、外部から強い衝撃を受けたときに外管2が破損するおそれがある。一方、厚みtAが厚すぎると、コストアップするとともに、外管2の重量が重くなる。外管2の重量が重くなればなるほど、例えば、落下の際にランプに加わる衝撃が大きくなる。そのため、内管3の封止部10のうちのセメント24(後述する)によって固定された部分が破損し、または、発光管4の細管部13が折損するおそれがある。さらに、閉塞部6の形成が行い難くなるおそれがある。
外管2内の気圧は、例えば、大気圧と等しい。
内管3は、その一方の端部に、例えば開口端部が圧潰されて形成された封止部10を有し、他方の端部に、排気管(図示せず)の残部であるチップオフ部9を有している。内管3の直管状の部分11は、略円筒状であり、例えば、UVカット機能付きの石英ガラス(歪点1070℃)からなる。なお、ここで言う「略円筒状」は、外管2の直管状の部分8についての「略円筒状」と同義である。
内管3の最大外径Bは、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、関係式0.05P+9.0≦B、および、関係式1.14≦A/Bを満たすように設定されている。
内管3の厚みtBは、外管2の場合と同様に、耐衝撃性、低コスト化、加工性(特に、封止部10の形成についての加工性)および軽量化のため、例えば、1.0mm〜2.0mmの範囲内に設定されていることが好ましい。厚みtBが薄すぎると、ランプへの組み立て前において(例えば、輸送時などにおいて)、外部から強い衝撃を受けたときに内管3が破損するおそれがある。一方、厚みtBが厚すぎると、コストアップするとともに、封止部10の形成が行い難くなるおそれがある。
内管3内は、気密性が保たれており、例えば、真空状態(真空度10-3Pa〜10-2Pa)にあるか、または、窒素ガスなどの不活性ガスが封入されている。図1に示す例では、内管3内には窒素ガスが封入されているが、窒素ガス圧は、内管3内の温度が25℃のときに20kPa以上であると好ましい。ガス圧が、雰囲気温度が25℃のときに20kPa以上であると、窒素ガスが、内管3内(内管3と発光管4との間の空間)を対流して、発光管4が過度に高温となることを防止できる。その結果、発光管4内に封入された発光金属の蒸気圧を、適正に保つことができる。尚、上記ガス圧の下限について特に制限はないが、通常、内管3内の温度が25℃のときに60kPa以上であると好ましい。なお、「内管3内の温度」は、窒素ガスなどの不活性ガスを内管3内に封入する際に内管3がおかれた雰囲気の温度と等しく、上記雰囲気の温度が25℃であれば、「内管3内の温度」も25℃となる。
図1に示した例では、内管3は、一方の端部に封止部10を有し、他方の端部にチップオフ部9を有しているが、内管3は、このような構造のものに限定されず、一方および他方の端部がともに開口端部が圧潰されて封止された構造をしていてもよい。
発光管4は、本管部12と、本管部12の両端部に連結された1対の細管部13とを有する外囲器14を備えている。外囲器14は、例えば、多結晶アルミナなどの透光性セラミックからなる。透光性セラミックとしては、例えば、イットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)、酸化イットリウム(Y23)、窒化アルミニウム等が挙げられる。
発光管4の最大外径C(すなわち、本管部12の最大外径C)は、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8を満たすように設定されていると好ましい。図1に示す例では、発光管4は、それぞれ別個に成形された本管部12と1対の細管部13とを、焼きばめなどによって一体化して得た外囲器を備えている。しかし、発光管4は、その形状および構造などについて、図1に示すものに制限されない。発光管4は、例えば、本管部と細管部とが一体成形されることによって得られる外囲器を備えていてもよいし、発光管4は、公知の形状や構造をしていてもよい。
本管部12内には、一対の電極(図示せず)が配置されており、かつ、金属ハロゲン化物、希ガスおよび水銀がそれぞれ所定量封入されている。金属ハロゲン化物には、例えば、ヨウ化ナトリウム、またはヨウ化ジスプロシウムなどが用いられている。電極間の距離は、例えば、4.0mm〜7.0mmである。
各細管部13内には、一方の端部に電極が取り付けられた給電体(図示せず)が挿入されている。給電体の材料は、例えば、導電性サーメットである。給電体の一部は、フリットからなるシール材15によって細管部13に封着されているが、細管部13内に配置された給電体の他の一部と細管部13との間には、隙間が存在している。
給電体の、電極が取り付けられた一方の端部とは反対側の端部(他方の端部)は、細管部13から突き出ており、1対の給電体は、それぞれ、電力供給線16、17に接続されている。電力供給線16は、封止部10内に封止された金属箔18を介して外部リード線19に、電力供給線17は同じく封止部10内に封止された別の金属箔18を介して別の外部リード線(図示せず)に接続されている。そして、一方の外部リード線19は、口金5のシェル部20に、もう一方の外部リード線(図示せず)は、口金5のアイレット部21にそれぞれ接続されている。
なお、電力供給線16,17には、それぞれ、一本の金属線を用いてもよいし、複数の金属線が接続されて一体化したものを用いてもよい。
口金5は、例えば、ステアタイトなどのセラミックからなる口金絶縁部22と、E形の口金接続部23とを有している。口金接続部23は、照明器具のソケット(図示せず)に挿入されたときに、ソケットと電気接続される。
口金絶縁部22は、カップ形状をしている。口金絶縁部22には、外管2の開口部7と内管3の封止部10とがそれぞれ挿入されており、内管3は外管2に、外管2は口金絶縁部22に、それぞれ、例えば、耐熱温度1000℃以上のセメント24を用いて固着されている。
口金接続部23は、シェル部20と、このシェル部20に絶縁部25を介して設けられたアイレット部21とを有している。
なお、口金5は、図1に示したものに限定されず、公知の形状や構造をしていてもよい。例えば、口金接続部23は、E形以外に、ピン状のPG形やG形などを用いることができる。また、口金5の材料についても特に制限はなく、公知の材料を用いることができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2のメタルハライドランプについて説明する。実施形態2のメタルハライドランプは、消費電力20Wのメタルハライドランプである。
実施形態2のメタルハライドランプは、実施形態1のメタルハライドランプと基本的構造は同じであるが、主として寸法が異なる。ここでは、図1を準用し、主たる寸法について説明する。
実施形態2のメタルハライドランプでは、全長Lは、85mm〜105mm(例えば、95mm)である。外管2の最大外径A(mm)は、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、0.06P+15.8≦A≦25なる関係式を満たすように設定されている。外管2の厚みtAは、上記と同様に耐衝撃性、低コスト化、加工性(特に、閉塞部6の形成についての加工性)および軽量化のため、例えば1.0mm〜2.0mmの範囲内で設定されていることが好ましい。内管3の最大外径Bは、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、0.05P+9.0≦B、かつ1.14≦A/Bなる関係式を満たすように設定されている。内管3の厚みtBは、耐衝撃性、低コスト化、加工性(特に、封止部10の形成についての加工性)および軽量化のため、例えば1.0mm〜2.0mmの範囲内で設定されていることが好ましい。発光管4の最大外径C(すなわち、本管部12の最大外径C)は、ランプの消費電力をP(W)とした場合、後述する理由により、0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8なる関係式を満たすように設定されていると好ましい。1対の電極間の距離は、例えば、2mm〜4mmである。
次に、実施形態1および実施形態2のメタルハライドランプにおいて、0.06P+15.8≦A≦25、かつ0.05P+9.0≦B、かつ1.14≦A/Bなる関係式を満たすように設計した理由について説明する。
まず、実施形態1のランプ(消費電力70W)および実施形態2のランプ(消費電力20W)について、表1に示すように、外管2の最大外径A(mm)のみを種々変化させたものを、それぞれ10本ずつ作製した。
そして、作製した各ランプについて、公知の銅鉄安定器を用いて通常どおりに点灯させて安定点灯時における外管2の表面温度(℃)を調べた。その結果を表1に示している。
なお、消費電力70Wのランプでは、外管2の肉厚tAを1.5mm、内管3の肉厚tBを1.25mm、内管3の最大外径Bを13mm、本管部12の最大外径Cを9.5mmとした。一方、消費電力20Wのランプでは、外管2の肉厚tAを1.5mm、内管3の肉厚tBを1.25mm、内管3の最大外径Bを10mm、本管部12の最大外径Cを5.2mmとした。
外管2の表面温度は、ランプを裸状態で、かつ水平点灯させた状態で測定した。温度の測定点は、一対の電極間の中心点Oから鉛直線Sを引き、この鉛直線Sと外管2の外面との交点のうち、上側の交点Tを測定点とした。このとき、周囲の雰囲気温度は室温(25℃)であった。また、表面温度の測定には、直径0.2mmのK(CA)線からなる熱電対を用いた。外管2の表面温度の評価は、420℃以下の場合は「良好」とし、420℃を超える場合は「不良」とした。この判断基準は、外管2の材料として用いられている硬質ガラスの歪点(510℃)よりも、外管2の表面温度が90℃以上低ければ、実際に市場で使用される厳しい環境下において、点灯中に、外管2の温度が歪点を越え、外管2が変形して外観不良に至ることはない、という発明者の経験則に基づくものである。
Figure 2006001166
表1に示すように、実施例1および実施例2の、消費電力70Wのランプでは、外管2の最大外径Aが20mm以上であると、外管2の表面温度は良好であった。また、実施例3および実施例4の、消費電力20Wのランプでは、外管2の最大外径Aが17mm以上であると、外管2の表面温度は良好であった。
一方、比較例1の消費電力70Wのランプでは、外管2の最大外径Aが19mm以下であると、外管2の表面温度は不良であった。また、比較例2の消費電力20Wのランプでは、外管2の最大外径Aが16mm以下であると、外管2の表面温度は不良であった。
このような結果となった理由は、次のように考えられる。
比較例1および比較例2のランプでは、外管2の最大外径Aが小さくなりすぎ、点灯中の発光管4内におけるアークに外管2が近づきすぎたため、アークの熱によって外管2の温度が過度に上昇したものと考えられる。このように、外管2の温度が過度に上昇すると、外管2が変形して外観不良を引き起こすおそれがある。一方、実施例1〜4のランプでは、発光管4内におけるアークと外管2との間の距離が適切に保たれたため、外管2の温度が過度に上昇することはなかったと考えられる。
ところで、市販されているスポットライト用の下面開放型の照明器具へのランプの適合率を考慮すると、外管2の最大外径Aは25mm以下にすべきであることがわかった。
したがって、これらの結果から、(1)点灯中において、外管2の温度の異常上昇による外管2の変形を阻止し、上記変形による外観不良の発生を防止し、かつ、(2)コンパクト化を図り、特に、スポットライト用の下面開放型の照明器具への適合性を高めるためには、ランプの消費電力をP(W)とした場合、外管2の最大外径A(mm)は、関係式0.06P+15.8≦A≦25を満たす必要があることがわかった。
ただし、ランプの消費電力Pが大きくなると、点灯中に、発光管4から放射される熱量が著しく大きくなり、上記関係式を満たしていても、上記(1)および(2)の作用効果を十分に得ることができないことがわかった。そこで、上記作用効果を十分に得ることが可能な消費電力Pの範囲を検討した結果、130W以下、実用的には20W〜130Wであることがわかった。
ところで、外管2の最大外径Aが、上記関係式を満たしていても、内管3の最大外径Bを種々変化させた場合に、一部のランプで立消えが発生することがあった。
そこで、立消えの原因を詳細に調査するべく、実施形態1のランプ(消費電力70W)および実施形態2のランプ(消費電力20W)について、表2に示すように、外管2の最大外径A(mm)と内管3の最大外径B(mm)とを種々変化させたものを、それぞれ10本ずつ作製した。
そして、作製した各ランプについて、公知の銅鉄安定器を用いて、通常どおり5.5時間点灯した後、0.5時間消灯するという1サイクルを繰り返えし行い、総点灯時間3000時間までに立消えが発生する確率を調べた。その結果を表2に示している。
なお、消費電力70Wのランプでは、外管2の肉厚tAを1.5mm、内管3の肉厚tBを1.25mm、本管部12の最大外径Cを9.5mmとした。一方、消費電力20Wのランプでは、外管2の肉厚tAを1.5mm、内管3の肉厚tBを1.25mm、本管部12の最大外径Cを5.2mmとした。
Figure 2006001166
表2の「立消え発生確率」の欄において、分母は全サンプル数を、分子は立消えが発生したサンプル数をそれぞれ示している。
表2に示すように、実施例1、実施例5、実施例6および実施例7の、消費電力70Wのランプように、内管3の最大外径Bを13mm以上とし、実施例3、実施例8、実施例9および実施例10の、消費電力20Wのランプのように、内管3の最大外径Bを10mm以上とすると、それぞれ、総点灯時間3000時間後においても、立消えしないことが分かった。
一方、比較例3および比較例4の消費電力70Wのランプのように、内管3の最大外径Bを12mm以下とし、比較例5および比較例6の、消費電力20Wのランプのように、内管3の最大外径Bを9mm以下とすると、10本中3本または4本が、総点灯時間3000時間の経過前に、立消えすることがわかった。
このような結果となった理由は、次のように考えられる。
比較例3、比較例4、比較例5および比較例6のランプでは、内管3の最大外径Bが小さすぎるため、点灯中に、内管3による発光管4への保温効果が異常に高まり、発光管4の温度が過度に上昇した。その結果、発光管4内に封入された発光金属と発光管4の外囲器14を構成するセラミックとが反応して、放電空間内に余剰のハロゲンが発生した。そして、遊離ハロゲンが、点灯中に電子を捕獲して消滅させてしまい、再点弧電圧が上昇して、立消えが発生したと考えられる。一方、実施例1、実施例3、実施例5、実施例6、実施例7、実施例8、実施例9および実施例10のランプでは、点灯中における内管3による発光管4への保温の程度が適正であり、発光管4の温度が過度に上昇することはなかったものと考えられる。
したがって、これらの結果から、発光管4の外囲器14を構成するセラミックと発光管4内に封入された発光金属との反応に起因して生じる立消えを抑制するためには、ランプの消費電力をP(W)とした場合、内管3の最大外径B(mm)は、少なくとも関係式0.05P+9.0≦Bを満たす必要があることがわかった。また、ランプの消費電力Pが20W以上130W以下である場合において、上記関係式を満たせば、十分な立消え抑制効果があることが確認できた。
ところが、内管3の最大外径Bを大きくしていくと、発光管4の破損に起因して外管2が破損するという予期せぬ問題が浮上した。
そこで、外管2の破損の原因を詳細に調査するべく、実施形態1のランプ(消費電力70W)および実施形態2のランプ(消費電力20W)について、表3に示すように、外管2の最大外径A(mm)と内管3の最大外径B(mm)とを種々変化させたものを、それぞれ10本ずつ作製した。
そして、作製した各ランプに、公知の銅鉄安定器を用いて、安定点灯時に流す通常のランプ電流の数倍〜数十倍のランプ電流を流し、ランプを過負荷状態で点灯させて、発光管4を強制的に破損させ、外管2の破損確率を調べた。その結果を表3にしている。
なお、消費電力70Wのランプでは、外管2の肉厚tAを1.5mm、内管3の肉厚tBを1.25mm、本管部12の最大外径Cを9.5mmとした。一方、消費電力20Wのランプでは、外管2の肉厚tAを1.5mm、内管3の肉厚tBを1.25mm、本管部12の最大外径Cを5.2mmとした。
Figure 2006001166
表3の「外管の破損確率」の欄において、分母は全サンプル数を、分子は外管2が破損したサンプル数をそれぞれ示している。
表3に示すように、実施例1、実施例3、実施例5、実施例9、実施例11および実施例12のランプでは、内管3の最大外径Bは、外管2の最大外径Aに対してさほど大きくない。例えば、内管3の最大外径Bに対する外管2の最大外径Aの比率(A/B)は1.14以上となっている。これらのランプでは、発光管4が破損しても、外管2については破損しなかった。
一方、比較例7、比較例8、比較例9および比較例10のランプでは、内管3の最大外径Bが大きく、内管3の最大外径Bに対する外管2の最大外径Aの比率(A/B)は1.13以下となっている。これらのランプでは、発光管4が破損すると、発光管4の破損に起因して、外管2も破損した。
このような結果となった理由については、次のように考えられる。
比較例7、比較例8、比較例9および比較例10のランプでは、内管3の最大外径Bが大きいので、外管2と内管3とが接近している。そのため、発光管4の破損に伴い内管3も破損し、外管2も、飛散する内管3の破片により強い衝撃を直に受けて、破損したものと考えられる。一方、実施例1、実施例3、実施例5、実施例9、実施例11および実施例12のランプでは、外管2と内管3との間に適当な距離があるので、発光管4が破損して内管3が破損したとしても、外管2が、飛散する内管3の破片により強い衝撃を受けることはなかったと考えられる。
以上のことから、発光管4の破損に起因する外管2の破損を防止するためには、関係式A/B≧1.14を満たす必要があることがわかった。
立消えの発生を抑制するという観点からは、内管3の最大外径Bは大きいほどよく、発光管4の破損に起因する外管2の破損を防止する観点からは、内管3の最大外径Bは小さいほどよいが、表2および表3に示した結果から、立消え発生の抑制と外管2の破損防止とを両立可能な条件範囲があることがわかった。
また、上記した全実施例のランプについてランプ特性を測定した。いずれも、初期の発光光束が6000lm以上であり、発光効率が80lm/Wであり、総点灯時間が6000時間の時の光束維持率が70%以上であり、従来のメタルハライドランプと比べて遜色がなく、所望のランプ特性を有していることが確認できた。なお、「初期の発光光束」は、総点灯時間が100時間の時の発光光束を示す。また、「光束維持率」は、総点灯時間が100時間の時の発光光束を100とした場合の百分率である。
以上のとおり、外管2の最大外径をA(mm)、内管3の最大外径をB(mm)、ランプの消費電力をP(W)(ただし、20W≦P≦130W)とすると、0.06P+15.8≦A≦25、0.05P+9.0≦B、かつ1.14≦A/Bなる関係式を満たせば、(1)外管2の過度な温度上昇に起因して生じる外管2の変形、(2)発光管4の過度な温度上昇に起因する立消え、および(3)発光管4の破損に起因する外管2の破損、が抑制され、所望のランプ特性を有する、コンパクトなランプを提供できる。このランプは、特に、下面開放型の照明器具に適している。
上記3つの関係式を満たすことを前提として、発光管4の最大外径C(mm)は、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8(ただし、20W≦P≦130W)を満たしているとさらに好ましい。以下、その理由について説明する。
まず、実施形態1のランプ(消費電力70W)および実施形態2のランプ(消費電力20W)について、表4に示すように、発光管4の最大外径Cを種々変化させたものを、それぞれ10本ずつ作製した。なお、電極間距離や、発光管4の長手方向の寸法については変化させていない。そのため、管壁負荷(ランプの管壁単位面積あたりの電気入力)が下がって発光金属の蒸気圧が低下し、ランプ電圧が下がる。よって、サンプルは、通常どおりのランプ電圧(90V)が確保されるように、水銀封入量が適宜調整されている。通常、ランプ電圧を上げるためには、水銀封入量を増加させればよい。
そして、作製した各ランプを、公知の銅鉄安定器を用いて、通常どおりに点灯させ、垂直点灯時の色温度と水平点灯時の色温度との色温度変化(差)ΔTC(K)を調べた。また、各ランプに、安定点灯時に流す通常のランプ電流の数倍〜数十倍のランプ電流を流し、ランプを過負荷状態で点灯させて、発光管4を強制的に破損させ、外管2の破損確率を調べた。これらの結果を表4にしている。
消費電力70Wのランプでは、外管2の最大外径Aを20mm、外管2の肉厚tAを1.5mm、内管3の最大外径Bを13mm、内管3の肉厚tBを1.25mm、外囲器14の全長Lを39mm、電極間距離を5.0mmとした。一方、消費電力20Wのランプでは、外管2の最大外径Aを20mm、外管2の肉厚tAを1.5mm、内管3の最大外径Bを10mm、内管3の肉厚tBを1.25mm、外囲器14の全長Lを30mm、電極間距離を2.5mmとした。
色温度変化ΔTC(K)が300K以下の場合は、色温度の安定性が「良好」であるとし、それより大きい場合は、色温度の安定性が「不良」であるとした。なお、色温度変化ΔTC(K)が300K以下であると、目視では色温度変化を実感できない。色温度は、色温度計(大塚電子(株)製、MCPD−1000)を用いて測定した。
また、表4の「外管の破損確率」の欄において、分母は全サンプル数を、分子は外管2が破損したサンプル数をそれぞれ示している。
Figure 2006001166
表4に示すように、実施例13、実施例14および比較例12の、消費電力70Wのランプでは、発光管4の最大外径Cを5.7mm以上とし、実施例15、実施例16および比較例14の、消費電力20Wのランプでは、発光管4の最大外径Cを3.2mm以上とした。こられのランプの色温度変化ΔTC(K)は、300K以下と小さく、色温度の安定性は良好であった。
一方、比較例11の消費電力70Wのランプでは、発光管4の最大外径Cを5.2mm以下とし、比較例13の消費電力20Wのランプでは、発光管4の最大外径Cを2.8mm以下とした。これらのランプの色温度変化ΔTC(K)は大きく、色温度の安定性は不良であった。
このような結果となった理由は、次のように考えられる。
通常、ランプを垂直点灯させた場合は、発光金属の蒸気圧を決定する最冷点が、ランプを垂直に設置した状態において、本管部12の内面のうちの底面または下方に位置する細管部13内に形成される。一方、ランプを水平点灯させた場合は、最冷点が、ランプを水平に設置した状態において、本管部12の内面のうちの底面に形成される。
そこで、比較例11および比較例13のランプでは、次のような現象が起こっていると考えられる。
比較例11および比較例13のランプでは、発光管4の最大外径Cが小さくなりすぎたことによって、水平点灯させた場合には、最冷点とアークとが近接して最冷点温度が上昇し、発光金属の蒸気圧が著しく上昇する。一方、垂直点灯させた場合には、発光管4の最大外径Cが小さくても、最冷点とアークとの距離は適当に確保されているので、発光金属の蒸気圧が著しく上昇することはない。このように、比較例11および比較例13ランプでは、発光金属の蒸気圧が、垂直点灯の場合と水平点灯の場合とで異なるので、色温度変化が大きくなったと考えられる。
これに対して、実施例13、実施例14、実施例15、実施例16、比較例12および比較例14のランプでは、発光管4の最大外径Cが十分に大きく、最冷点温度が上昇して発光金属の蒸気圧が著しく上昇するほどには、最冷点とアークとが近接しないので、色温度変化が小さかったものと考えられる。
以上のことより、垂直点灯した場合と水平点灯した場合との色温度変化(差)が大きくなることを抑制するためには、発光管4の最大外径C(mm)は、関係式0.05P+2.2≦Cを満たす必要があることがわかった。また、ランプの消費電力Pが20W以上130W以下である場合においても、上記関係式を満たせば、十分な、色温度変化の抑制効果があることが確認できた。
また、表4に示すように、実施例13、実施例14および比較例11の、消費電力70Wのランプのように、発光管4の最大外径Cが10.7mm以下であり、実施例15、実施例16および比較例13の、消費電力20Wのランプのように、発光管4の最大外径Cが7.2mm以下であると、発光管4が破損しても、それに起因して外管2が破損することはないことがわかった。一方、比較例12の消費電力70Wのランプように、発光管4の最大外径Cが11.0mm以上であり、比較例14の消費電力20Wのランプのように、発光管4の最大外径Cが7.5mm以上であると、発光管4の破損に起因して外管2も破損することがわかった。
このような結果となった理由は、次のように考えられる。
比較例12および比較例14のランプについては、発光管4の最大外径Cを大きくするとともに、ランプ電圧を所定の値(90V)に維持するべく水銀の封入量を10%〜35%増加させた。そのため、点灯中の水銀蒸気圧が非常に高くなり、破損した発光管4の破片が激しい勢いで飛散し、その結果、外管2を破損させてしまったと考えられる。一方、実施例13、実施例14、実施例15、実施例16、比較例11および比較例13のランプについては、発光管4の最大外径Cはさほど大きくしていないので、増加させるべき水銀の封入量も少なくてすむ。そのため、発光管4が破損しても、その破片の飛散の勢いは、外管2を破損させるほどではなかったと考えられる。
以上のことから、発光管4の破損に起因する外管2の破損を確実に防止するためには、ランプの消費電力をP(W)とすると、発光管4の最大外径C(mm)は、関係式C≦0.07P+5.8を満たす必要があることがわかった。また、ランプの消費電力Pが20W以上130W以下である場合において、上記関係式を満たせば、発光管4の破損に起因する外管2の破損を確実に防止できることも確認できた。
よって、発光管4の最大外径C(mm)が、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8を満たせば、垂直点灯した場合と水平点灯した場合との色温度変化を抑制でき、かつ、発光管4の破損に起因する外管2の破損を確実に防止できる。
なお、上記各実施例のランプは、銅鉄安定器を用いて点灯させたが、その他公知の電子安定器を用いて点灯させても、銅鉄安定器を用いて点灯させた場合と同様の作用効果を得ることができる。
また、実施形態1および実施形態2では、外管2に、図1に示すように一方の端部を除く部分が直管状のものを用いた場合について説明した。しかし、外管2は図1に示した形態に限定されず、図2に示すように、中央部のみがわずかに膨らんだものや、図3に示すように、中央部の外径が最も大きく、各端部に近づくに従って外径が徐々に小さくなるように全体的に膨らみを有するものを用いてもよい。図2および図3に示した外管2を用いても、図1に示したメタルハライドランプと同様の作用効果が得られる。
(実施形態3)
実施形態3では、実施形態1のメタルハライドランプを用いた照明装置の一例について説明する。図4に示すように、本実施形態の照明装置は、スポットライト用の下面開放型の照明器具28と、照明器具28に装着された、メタルハライドランプ1とを備えている。メタルハライドランプ1の消費電力は70Wである。
図4に示した照明装置は、例えば、天井に取り付けられる。メタルハライドランプ1を点灯させるための安定器(図示せず)は、天井に取り付けられていてもよいし、天井内に埋め込まれていてもよい。安定器には、公知の種々の銅鉄安定器や、電子安定器を用いることができる。
本実施形態の照明装置は、光源として、高い安全性を有し、かつコンパクトなメタルハライドランプ1を用いている。そのため、本実施形態の照明装置は、装置自体のコンパクト化が可能であり、かつ、安全性が高い。
なお、図4に示した照明装置では、上記実施形態3では、照明器具として、スポットライト用の下面開放型の照明器具28を用いているが、本実施形態の照明装置はこれに限定されず、これ以外に公知の種々の照明器具を用いてもよい。この場合においても、図4に示した照明装置と同様の作用効果が得られる。
本発明のメタルハライドランプは、所望のランプ特性を有し、コンパクトで、かつ安全性が高いので、例えば、スポットライト用の下面開放型の照明器具に組み込まれる光源などの、コンパクトで高い安全性が要求される用途に適用できる。
図1は、実施形態1および実施形態2のメタルハライドランプの一例を示す一部切欠正面図である。 図2は、図1に示したメタルハライドランプを構成する外管の一例を示す正面断面図である。 図3は、図1に示したメタルハライドランプを構成する外管の他の例を示す正面断面図である。 図4は、実施形態3の照明装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 メタルハライドランプ
2 外管
3 内管
4 発光管
5 口金
6 閉塞部
7 開口部
8,11 直管状の部分
9 チップオフ部
10 封止部
12 本管部
13 細管部
14 外囲器
15 シール材
16,17 電力供給線
18 金属箔
19 外部リード線
20 シェル部
21 アイレット部
22 口金絶縁部
23 口金接続部
24 セメント
25 絶縁部
28 照明器具
本発明のメタルハライドランプは、外管と、前記外管内に配置され、少なくとも一方の端部に封止部を有し、石英ガラスからなる内管と、前記内管内に配置された発光管とを含み、前記外管の長手方向の中心軸と前記内管の長手方向の中心軸と前記発光管の長手方向の中心軸とが略同一軸上にあり、前記外管の最大外径をA(mm)、前記内管の最大外径をB(mm)、メタルハライドランプの消費電力をP(W)とした場合、下記の関係式を満たすことを特徴とする。0.06P+15.8≦A≦25、0.05P+9.0≦B、および1.14≦A/B但し、Pは、20≦P≦130である。
以上のとおり、外管2の最大外径をA(mm)、内管3の最大外径をB(mm)、ランプの消費電力をP(W)(ただし、20≦P≦130)とすると、0.06P+15.8≦A≦25、0.05P+9.0≦B、かつ1.14≦A/Bなる関係式を満たせば、(1)外管2の過度な温度上昇に起因して生じる外管2の変形、(2)発光管4の過度な温度上昇に起因する立消え、および(3)発光管4の破損に起因する外管2の破損、が抑制され、所望のランプ特性を有する、コンパクトなランプを提供できる。このランプは、特に、下面開放型の照明器具に適している。
上記3つの関係式を満たすことを前提として、発光管4の最大外径C(mm)は、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8(ただし、20≦P≦130)を満たしているとさらに好ましい。以下、その理由について説明する。

Claims (4)

  1. 外管と、
    前記外管内に配置され、少なくとも一方の端部に封止部を有し、石英ガラスからなる内管と、
    前記内管内に配置された発光管と、を含み、
    前記外管の最大外径をA(mm)、前記内管の最大外径をB(mm)、メタルハライドランプの消費電力をP(W)とした場合、下記の関係式を満たすことを特徴とするメタルハライドランプ。
    0.06P+15.8≦A≦25、
    0.05P+9.0≦B、
    および1.14≦A/B
    但し、Pは、20W≦P≦130Wである。
  2. 前記発光管の最大外径をC(mm)とした場合、関係式0.05P+2.2≦C≦0.07P+5.8を満たす請求項1に記載のメタルハライドランプ。
  3. 前記内管内には窒素ガスが封入されており、前記内管内の温度が25℃のときに前記窒素ガス圧力は20kPa以上である請求項1に記載のメタルハライドランプ。
  4. 下面開放型の照明器具と、
    前記照明器具に取り付けられた、請求項1に記載のメタルハライドランプとを含むことを特徴とする照明装置。
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