JPH11191388A - 多重管形放電灯および放電灯点灯装置ならびに光化学反応装置 - Google Patents

多重管形放電灯および放電灯点灯装置ならびに光化学反応装置

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JPH11191388A
JPH11191388A JP36087197A JP36087197A JPH11191388A JP H11191388 A JPH11191388 A JP H11191388A JP 36087197 A JP36087197 A JP 36087197A JP 36087197 A JP36087197 A JP 36087197A JP H11191388 A JPH11191388 A JP H11191388A
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discharge lamp
tube
arc tube
bulb
power supply
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JP36087197A
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Tsugio Yashiro
次男 八城
Katsuhiko Suzuki
克彦 鈴木
Takashi Morita
敬司 森田
Kazu Ando
和 安藤
Hiromoto Sasaki
博基 佐々木
Akihiro Yonezawa
昭弘 米沢
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Coorstek KK
Toshiba Lighting and Technology Corp
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
Toray Industries Inc
Toshiba Ceramics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光特性を損なうことなくバルブの黒化やク
ラックの発生を防止できる多重管形金属蒸気放電灯およ
び点灯装置ならびに光化学反応装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 両端部から1/3以内の範囲の肉厚を中
間部肉厚より厚肉化した円筒状のセラミックスバルブ1
1を有するとともにこのバルブ11の両端部にそれぞれ
電極18a、18bが封装された長尺の発光管1と、こ
の発光管1両端の電極18a、18bに接続された給電
部材24a、24bと、これら発光管1および給電部材
24a、24bを収容するとともに一端に給電部を設け
てなる外囲管2と、この外囲管2内の両端部にそれぞれ
設けられた発光管1の端部を支持するサポート部材4
A、4Bとを備えている多重管形金属蒸気放電灯Lおよ
びこの放電灯Lの点灯装置ならびに上記放電灯Lと点灯
装置とを有る光化学反応装置Cである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光化学反応などのよ
うな主として産業用に使用される、発光管が長尺な多重
管形の高圧金属蒸気放電灯およびこの放電灯の放電灯点
灯装置ならびにこれら放電灯と放電灯点灯装置とを用い
た光化学反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高圧金属蒸気放電灯の発光管は、耐熱
性、耐圧性、耐蝕性などに優れているアルミナ(Al2
3 )などのセラミックスからなる透光性材料がバルブ
として用いられ、その両端には電極部が封着されてい
る。そして、この発光管バルブ内には点灯中に蒸発して
所定のランプ電圧となる水銀や発光金属および始動を容
易にするためのアルゴンやキセノンなどの不活性ガスが
封入されている。
【0003】また、この種の放電灯は発光管バルブの保
温、給電部材やサポート部材などの金属材料の酸化防
止、有害紫外線の遮断のために外囲管が必要とされ、外
囲管内を真空または窒素を含む不活性ガスの雰囲気に保
ち、上記発光管をサポート部材を介し外囲管内に支持さ
せた少なくとも二重管以上の多重管構造となしている。
このような多重管形の高圧金属蒸気放電灯の一種に、光
化学反応装置などの光源として使用される特別な波長の
可視光線や紫外線などを放射する放電灯がある。これは
或る特別な波長の光が、特定の光化学反応を促進するこ
とからなされたもので、光化学反応装置において、反応
液を収容した反応槽本体内に上記光源としての高圧金属
蒸気放電灯を浸漬して、この放電灯から放射される光線
により反応液を化学反応させるようになっている。
【0004】この種用途の放電灯は、発光管を石英ガラ
スや硬質ガラスからなる長尺な円筒状の外囲管内に収容
した密封型の多重構造となっていて、垂直な姿勢で反応
槽内に浸漬されるとともに外囲管内には反応液が侵入し
ないようになっている。この反応槽本体は反応効率を高
めるため深くなっていて、これに応じて発光長の大きな
放電灯が必要で、したがって、外囲管の長さが数十cm
から数mに及ぶものとなるとともに十〜数十KWレベル
に大電力化されたものとなる。
【0005】そして、このような多重構造の高圧金属蒸
気放電灯は、上記長尺な円筒形外囲管端部の封止部に給
電端子を設けるとともに外囲管内に給電線を兼ねるサポ
ート部材を配置し発光管の支持と電気的な接続をなして
いる。このサポート部材は発光管端部の支持部と発光管
バルブ端部の外周に巻装された金属板からなる保持バン
ドおよび外囲管内面に弾接する板ばねを有していて、こ
れら板ばねにより上記発光管を外囲管の軸線位置に支持
している。
【0006】そして、この高圧金属蒸気放電灯は発光管
バルブ両端に設けた電極に電圧を印加して、電極間にア
ーク放電を生起させ、このアーク放電の熱により発光管
バルブの温度を上昇させている。この発光管バルブの温
度上昇により内部の水銀やハロゲン化物などの発光金属
が蒸発して、金属原子はその元素特有のスペクトルで発
光する。そして、ランプ特性は発光金属の蒸発によって
変化するが、最冷部温度の上昇がおさまり温度変化がな
くなると一定の蒸気圧となり安定した特性になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような高圧金属蒸
気放電灯において、発光管バルブ端部の電極近傍に黒化
が発生して早期に発光効率の低下を来したり、希ではあ
るがバルブにクラックの発生をみて短寿命になることが
ある。そして、この原因を追及したところ、発光管バル
ブの肉厚に起因することが分かった。
【0008】これは、上述したように長さが数十cmか
ら数mに及ぶ放電灯は、発光管長さも長く重量も大であ
り、また、発光効率を高めることを要するため、発光管
バルブの肉厚の薄肉化がはかられている。すなわち、薄
肉化されているとバルブの光透過率は高く発光効率はよ
くなるが、熱容量が小さいので温度が高くなり、特に点
灯時放電起点で高温となる電極近傍と対応する部分はバ
ルブの形成材料であるアルミナ(Al2 3 )などの昇
華が多くなり黒化が速いとともに薄肉化されているので
機械的な強度も低下し破損し易くなる。
【0009】この発明が解決しようとする問題点は、光
化学反応用など特に長尺の発光管を用いた高圧金属蒸気
放電灯において、発光管バルブの端部近傍に早期黒化を
招いたりクラックを生じる虞があるということである。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、発光特性を損なうことなくバルブの黒化やクラック
の発生を防止できる多重管形金属蒸気放電灯および光化
学反応装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の多重管形放電灯は、両端部から1/3以内の範囲の肉
厚を中間部肉厚より厚肉化した円筒状のセラミックスバ
ルブを有するとともにこのバルブの両端部にそれぞれ電
極が封装された長さ0.5〜4.0mの発光管と、この
発光管両端の電極に接続された給電部材と、これら発光
管および給電部材を収容するとともに一端に給電部を設
けてなる外囲管と、この外囲管内の両端部にそれぞれ設
けられた発光管の端部を支持するサポート部材とを具備
したことを特徴とする。
【0012】この高圧金属蒸気放電灯放電灯は、通電
時、両電極間に生起する放電熱により、発光管のバルブ
は特に放電起点となる両電極の先端部に近い部分が最も
高温になる。しかし、このバルブの端部近傍は中間部に
比べてその肉厚を厚肉化してあり、熱容量が増して熱に
対する応力が高まっているためクラックの発生がないと
ともにバルブ形成材料のアルミナ(Al2 3 )の昇華
も少なく黒化の発生も低減できる。
【0013】この発明が適用される放電灯の発光管バル
ブの全長は、0.5〜4.0mの長尺のもので、長さが
0.5m未満のものでは電力や重量が小さく特に本発明
の技術を用いなくても不具合を生じることがない。ま
た、長さが4.0mを超えると電極間の放電が維持でき
なくなって所定の出力が得られないという不具合があ
る。
【0014】また、このバルブの厚肉化する部分は、バ
ルブ両端から1/3の範囲内ならばよく、これが1/3
の範囲を超えると光透過率の低下を招き発光効率が低下
するので好ましくなく、これは放電灯の出力、発光管バ
ルブの寸法や材料に応じ適宜決めることができる。ま
た、バルブの端部近傍の厚肉化部分と中間部の薄肉化部
分との肉厚勾配(肉厚/距離(長さ))が急な程その部
位に熱応力が集中して好ましくなく、肉厚勾配は緩い程
よいが1/100〜50/100程度あれば局部的な熱
応力は緩和され強度的に耐えることができる。
【0015】また、上記厚肉化する部分や肉厚勾配は、
放電灯の電力やバルブの各部寸法によって適宜選ぶこと
ができる。
【0016】また、発光管バルブの厚肉化する部分は、
バルブの端部からでもあるいはエンドキャップとの気密
性を考慮してバルブ端部は薄肉化してあってもよく、少
なくとも電極と対向する部分から放電路側に向かい厚肉
化されていればよい。
【0017】本発明の請求項2に記載の多重管形放電灯
は、発光管および給電部材を収容した外囲管が、さらに
一つ以上の外囲管内に配設されていることを特徴とす
る。
【0018】外囲管は一重のものに限らず、二重や三重
などの多重管としても上記請求項1に記載したと同様な
作用を奏する。
【0019】本発明の請求項3に記載の放電灯点灯装置
は、点灯回路と、この点灯回路の出力側に接続された上
記請求項1または2に記載の多重管形放電灯とを具備し
たことを特徴とする。
【0020】通常の点灯回路装置を利用して容易に点灯
させることができる。
【0021】本発明の請求項4に記載の光化学反応装置
は、上記請求項1または2に記載の多重管形放電灯から
なる光源と、上記請求項3に記載の放電灯点灯装置と、
この光源を収容する反応槽本体とを具備したことを特徴
とする。
【0022】光化学反応装置として、上記請求項1ない
し請求項3に記載された作用を奏する光源と放電灯点灯
装置とを備えているので、放電灯に起因する黒化やクラ
ックなどの事故が少なく安定な化学反応を得ることがで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1ないし図4は本発明に係る光
化学反応用などの光源として垂直点灯で用いられる大出
力の可視光放射用の多重管形のここでは三重構造(外囲
管は二重)の高圧金属蒸気放電灯Lを示し、図1は一部
切欠概略正面図、図2は図1中の発光管を示す一部切欠
拡大正面図、図3は図2中の発光管の上方側の要部を示
す一部切欠拡大正面図、図4は図1中の発光管の上方側
支持部を示す一部切欠拡大正面図である。
【0024】図中1は発光管、2は両端に封止部を有す
る石英ガラスや硬質ガラスからなる円筒状の第1の外囲
管で、内部にサポート部材4A、4Bを介し発光管1を
支持している。また、3は第2の外囲管で、硬質ガラス
からなる長尺円筒状の下端が略半球状に閉塞されている
とともに上端が封止され、内部にサポート部材5A、5
A、5Bを介し上記第1の外囲管2を収容支持している
とともに内部には窒素や不活性ガスが封入してある。
【0025】上記第2の外囲管3は封止部31の外部に
給電部となる一対の給電ピン32a、32bを、内部に
はこの給電ピン32a、32bに接続した一対の支持体
を兼ねた給電体51a、51bと、この給電体51a、
51bの先端部に取付けられた絶縁碍子52a、52b
と、この絶縁碍子52a、52bに取付けられた金属線
からなる案内棒53a、53bとが設けてある。
【0026】また、上記サポート部材5A、5A、5B
は、第1の外囲管2の両端部に嵌合された金属板をリン
グ状に折曲して形成したホルダ54a、54bと、この
両ホルダ54a、54bの側面に設けられた金属板を屈
曲するなどして弾性が付与されたばね体(図示していな
い。)と、下方側のホルダ54bに設けられた金属板か
らなるU字形のばね体55を十字状に組合わせたものか
ら構成されている。そして、サポート部材5A、5B
は、側面に設けられたばね体(図示していない。)およ
び下方側のU字形のばね体55とが、外囲管3の内壁に
当接することによって、第1の外囲管2を第2の外囲管
3のほぼ同心軸上に支持している。また、この第1の外
囲管2の上方側のホルダ5A、5Aには2個の中空の摺
動管56a、56bが固定されていて、この摺動管56
a、56b内には上記の案内棒53a、53bが挿入さ
れている。
【0027】また、図中6Aは第1の外囲管2の上方側
に接続される給電線、6Bは下方側に接続される給電線
で、それぞれの一端は給電体51a、51bと絶縁碍子
52a、52bとの間にナット57により固定されてい
る。そして、上記の下方側に接続される給電線6Bは、
第2の外囲管3内に配設される大部分が石英ガラスから
なる絶縁管61で覆われている。そして、上記給電ピン
32a、32b、給電体51a、51bおよび給電線6
A、6Bで給電部材を構成している。
【0028】また、第1の外囲管2は図1に示すように
両端に基端部をなすステム21a、21bが封止られ、
このステム21a、21bにバンド22a、22bで固
定された金属線からなる支持棒23a、23a、23
b、23b(並行配設されているため一方しか見えな
い。)の先端に発光管1を支承したサポート部材4A、
4Bが取付けられているとともにステム21a、21b
からは上記給電線6A、6Bに接続した給電部材を構成
するリード線24a、24bが延在されサポート部材4
A、4Bに接続している。
【0029】また、図1中、25、25、…は外囲管2
の内壁に弾接するよう金属板で形成された板ばね部材で
支持棒23a、23bの複数箇所に所定の間隔を隔てて
固定されている。また、26、26、…はリード線24
aに取付されバリウム(Ba)などからなるリング状の
ゲッタ材で、このゲッタ材26、26、…は高周波加熱
により蒸発させ第1の外囲管2の内壁面上に蒸着してゲ
ッタ膜を形成し、外囲管2内の不純ガスを吸着するよう
にしている。
【0030】また、上記発光管1は、アルミナ(Al2
3 )などからなる透光性のセラミックスバルブ11の
両端部に耐熱性の接着剤16を介し略円錐状をなすニオ
ブ製のエンドキャップ15、15が気密に封止接合して
ある。17はエンドキャップ15に気密に接合された排
気管を兼ねる細管で、内部にはそれぞれタングステン線
を三重に密巻きした電極18a、18bを支持する電極
軸19a、19bが固定されている。また、この発光管
1バルブ11内には所定量のナトリウムと水銀および始
動補助用にキセノンガスが封入されている。
【0031】また、上記発光管1のセラミックスバルブ
11の外形は、図2および図3に要部を拡大して示すよ
うに、バルブ11の端部近傍12が中間部14および最
端部13に対し大径で、中間部14および最端部13が
たとえば外面側を研削により小径化した小径部となって
いる。すなわち、端部近傍12のバルブ肉厚は中間部1
4および最端部13に対し厚肉となっていて、光の直線
透過率は厚肉化した端部近傍12をE1とし、薄肉化し
た中間部14をE2としたとき、光の直線透過率比E1
/E2が0.4〜0.95の範囲にある。
【0032】なお、バルブ11の最端部13を小径化す
るのは必須でなく、この場合は後述するようにエンドキ
ャップ15との気密接合性を向上するためおよび発光管
1の固定を確実にするためである。
【0033】そして、この発光管1は金属板から型抜き
したサポート部材4A、4Bにより支持される。このサ
ポート部材4A、4B(ここでは上方側のサポート部材
4Aを図4を参照して説明する。)は周囲にフランジ部
41を有する半円状の一対のカバー体を端縁部において
溶接して形成した円筒状のカバー42と、中央の細管1
7に巻装した挾持部材43と、上記フランジ部41を切
り起こすかまたは別体のL字形を取付けることによって
形成した係止片44(一方は裏側で見えない。)とから
なる支持部および係止片44に取付けられた保持バンド
7とからなる。
【0034】そして、発光管1の細管17が挾持部材4
3に溶接され、この挾持部材43の端部は上記カバー体
42の端縁部においても溶接やねじにより固定されてい
て、上記フランジ部41、端縁部、カバー42、挾持部
材43でもって発光管1のサポート部材4A、4Bの支
持部を構成している。
【0035】また、発光管1のバルブ11外径を端部近
傍12より小径とした最端部13には帯状に切断した耐
熱性のアルミナウール75、75などの緩衝材を介して
上記の保持バンド7、7が巻装され、バンド7、7の端
縁部71を少なくとも各1本のねじ72で止めることに
よって固定している。そして、このときバルブ11の最
端部13に巻かれたアルミナウール75は、保持バンド
7の幅より少々広くエンドキャップ15側に少々突出さ
せているとともにこの突出部76はバンド7で緊締され
ている部分より厚肉としてある。
【0036】また、上記上方側サポート部材4Aのカバ
ー体42のフランジ部41には2個の中空の摺動管4
6、46が固定されていて、この摺動管46、46内に
は上記上方側のステム21aに支持された案内棒23
a、23aの先端が挿入され、また、上記下方側サポー
ト部材4Bは上記下方側のステム21bに支持された支
持棒23b、23bの先端に固定されていて、発光管1
は第1の外囲管2内のほぼ中心に軸支されている。な
お、図示していないがカバー体42の周囲などサポート
部材4A、4Bには外囲管2内壁に当接するばね体が設
けられている。
【0037】また、8は高融点金属たとえばモリブデン
線、タングステン線、レニウム線、タンタル線やタング
ステン・レニウムなどの合金線などからなる可撓性の近
接導体で、上記下方側に配設された給電線6Bに接続し
て、先端部81が発光管1の上方側の電極18aに対向
した位置の外囲管2外壁に設けられている。
【0038】この近接導体8は、第1の外囲管2の外表
面近くを発光管1の軸に対して並行でなく斜行や巻回し
て延在していてもよく、また、少々の弛みがあってもよ
い。なお、図中45は重合された挾持部材43の固定お
よび給電線24aを接続固定しているねじである。ま
た、上記において上方側に円筒状のカバー42を設けた
が、同様なカバーを下方側にも設けてもよく、このカバ
ー42で発光管1管端部の保温を行うことができる。
【0039】上記構成の多重管形の高圧金属蒸気放電灯
Lは、放電灯点灯装置たとえば図5に示す昇圧トランス
と安定器などを有する点灯回路Eの出力側E1に接続し
て点灯する。すなわち、点灯回路Eを介し給電ピン32
a、32bに電圧を印加すると、上方の電極18aには
給電ピン32a−給電体51a−給電線6A−第2の外
囲管2のリード線24a−サポート部材4Aの挾持部材
43−発光管1の細管17−電極軸19a−電極18a
へ、また、下方の電極18bには給電ピン32b−給電
体51b−給電線6B−第2の外囲管2のリード線24
b−サポート部材4Bの挾持部材43−発光管1の細管
17−電極軸19b−電極18bおよび給電線6B−近
接導体8−先端部81へと通電される。
【0040】この通電によって放電は、まず導体間隔が
最も接近している上方側電極18aと近接導体8の先端
部81との間に生起し、この近接導体8と同電位の下方
側電極18bへと移行していき、最終的には発光管1内
の電極18aと電極18bとの間で継続され、所定の発
光が行なわれる。
【0041】そして、この高圧金属蒸気放電灯放電灯L
は、通電時、電極18aと電極18b間に生起する放電
熱により、発光管バルブ11は特に放電起点となる電極
18aと電極18b間で両電極18a、18bの先端部
に近い部分が最も高温になる。しかし、このバルブ11
の端部近傍12は中間部14に比べてバルブ11の肉厚
を厚肉化しているのでバルブ11強度が高くなるととも
に、厚肉化によりバルブ11の熱容量が増加し、この分
温度上昇が抑制される。この温度上昇が抑えられると最
高温度付近の温度勾配が緩和され、発生する熱応力が小
さくなり、クラックの発生がないとともにバルブ11形
成材料のアルミナ(Al2 3 )の昇華も少なく黒化の
発生も低減できる。
【0042】また、バルブ11の全体の肉厚を従来の肉
厚より厚肉化することも考えられるが、厚肉化すると機
械的強度は高まるが光透過率の低下を招くので、中間部
14は従来と同程度の肉厚で差支えない。
【0043】このバルブ11の厚肉化する部分は、両端
から1/3の範囲内ならばよく、これが1/3の範囲を
超えると上述したように光透過率の低下を招き発光効率
が低下するので好ましくなく、これは放電灯Lの出力、
発光管バルブ11の長さ、径などの寸法や材料に応じ適
宜決めることができる。
【0044】また、バルブ11の端部近傍12の厚肉化
部分と中間部14の薄肉化部分との肉厚勾配(肉厚/距
離)が急な程その部位に熱応力が集中して好ましくな
く、肉厚勾配(肉厚/距離(長さ))は緩い程よいが1
/100〜50/100程度あれば局部的な熱応力は緩
和され強度的に耐えることができた。
【0045】また、図示の実施の形態のようにバルブ1
1の最端部側の外面側に小径化した最端部13を有する
場合は、端部に接合されたエンドキャップ15による段
部および厚肉化した端部近傍12との境には肉厚差によ
る段部があり、この部位にアルミナウール75を介在さ
せて保持バンド7を巻装すればアルミナウール75が最
端部13から逸脱することがない。したがって、このア
ルミナウール75およびこのアルミナウール75に巻装
された保持バンド7が移動することがない。
【0046】また、この保持バンド7端縁部71、71
の固定は、複数本のねじで行うこともよいが、単に1本
のみのねじ72の方が他のねじを締めたときの影響がな
く、アルミナウール75を略均一な応力で巻付けること
ができ好ましい。
【0047】そして、このような放電灯Lは点灯中の放
電の輻射熱によって発光管1が高温度になり、内側の第
1の外囲管2および外側の第2の外囲管3を含む管内の
部材、すなわち発光管1を含むサポート部材4A、4
B、5A、5Bや近接導体8なども高温度になり熱膨張
する。
【0048】この熱膨張や消灯時の収縮に対して、発光
管1はサポート部材4Aのフランジ部41上に設けた中
空の摺動管46、46が第1の外囲管2のステム21a
に支持された案内棒23a、23aの表面上を滑動する
ことによってこの伸縮を吸収できる。また、第1の外囲
管2はサポート部材4A、4Bのホルダ54a上に設け
た中空の摺動管56a、56bが案内棒53a、53b
の表面上を滑動することによってこの伸縮を吸収でき
る。さらに、サポート部材5A、5Bはばね体55が管
内壁に弾性的に当接しているだけであるので、管軸方向
および径方向の伸縮を摺動により容易に移動できる。
【0049】また、発光管1は最端部13の全周に耐熱
性、柔軟性および弾力性を有するアルミナウール75を
介在して保持バンド7で保持されているのでこのアルミ
ナウール75および保持バンド7が移動することがな
く、確実な支持を行うことができるとともに端部を均一
に保温してランプ電圧のばらつきを低減できる作用も奏
する。
【0050】上述した構成の高圧金属蒸気放電灯Lはた
とえば図6にその一部を示す光化学反応装置Cに組込ま
れ使用される。図6においてC1は光化学反応槽本体
で、放電灯Lは第2の外囲管3の封止部31側を上にし
た状態で、すなわち、垂直状態で反応槽本体C1の反応
液C2内に浸漬されている。図中C3は蓋体、C4はパ
ッキングである。
【0051】この光化学反応装置Cにおいて、上記放電
灯Lはたとえば上述した図5に示す点灯装置の回路Eの
出力側E1に接続され点灯される。そして、この点灯に
より放電灯Lからは所定波長の発光が行なわれ、反応液
C1に光を照射して光化学反応を起こさせることができ
る。
【0052】そして、この放電灯Lは上述したように発
光部(電極18a、18b間)間、特に電極18a、1
8bと対向する近傍のバルブ11内壁面の黒化の進行も
遅く発光効率の低下が少ないとともに短寿命の発生がな
く、反応装置の効率を向上できる。また、作業に多大な
手間を要する放電灯Lの交換などの回数を減少して生産
性を向上できる。
【0053】なお,本発明は実施の形態に限定されな
い。たとえば上述した実施の形態では、発光管バルブ1
1の最端部13の外径をも小径化したが、図7に示すよ
うに大径化したままで中間部14のみを小径化してもよ
い。もちろん、この場合もバルブ11の最端部13にお
いて保持バンドによる支持が行われる。また、バルブ1
1の中間部14の小径化は外面側ではなく、図7中に点
線で示すように内面側を研削して形成することも差支え
なく、最端部13はエンドキャップとの気密接合性を高
めるための真円度を得るよう内面側が小径化してあって
もよい。
【0054】また、発光管バルブ端部と保持バンドとの
間にアルミナウールなどの緩衝材を介在させたが、緩衝
材を介在させなくても直接に保持バンドを巻装して支持
させるようにしてもよい。
【0055】また、発光管を囲繞する外囲管は二重のも
のに限らず、一重や三重などの多重管であってもよく、
発光管および最外囲管以外は気密構造となっていなくて
もよい。
【0056】また、上記実施の形態では多重管形の高圧
金属蒸気放電灯として高圧ナトリウムランプについて述
べたが、水銀を封入した水銀灯や水銀とハロゲン化物を
封入したメタルハライドランプなどであってもよく、放
射光も可視光放射用に限らず紫外線放射用あるいは可視
光と紫外線放射用の放電灯であってもよい。
【0057】また、発光管を形成するバルブ材質はアル
ミナに限らず他の材質の透光性セラミックスであっても
よく、外囲管を形成するバルブ材質も実施の形態のもの
に限らず他の材質であってもよい。
【0058】さらに、発光管などを支持するサポート部
材の構造や材質は実施の形態に限るものではなく、金属
部材の材質は耐熱性、耐蝕性などを考慮してニオブ、ス
テンレスやニッケルなどを適宜選べばよい。
【0059】さらにまた、上記実施の形態中で記述した
上方側または下方側とは便宜上のものであって、実用に
際しては上下逆転してもよいことはいうまでもない。
【0060】
【実施例】本発明を50KWの高圧ナトリウムランプに
適用した実施例を説明する。外観構造は図1〜図4に示
す実施の形態のものとほぼ同構成の放電灯Lで、発光管
1のバルブ11は、アルミナ管(熱膨張率約8.0×1
-6 K)からなり、発光管1のバルブ全長Bは約17
50mm、発光長(両電極18a、18b先端部間間
隔)Dは約1620mm、内径約48.0mm、肉厚は
それぞれの端部から約25mmの長さ範囲の最端部13
部分では約1.3mm、また、この最端部13部分に続
く端部近傍12部分(t3)では長さ約300mmの範
囲に亘り約1.75mm(光の直線透過率30〜38
%)、さらに、中間部14部分(t4)では長さ約10
20mmの範囲に亘り約1.3mm(光の直線透過率4
0〜54%)で、端部近傍12部分と中間部14部分と
の肉厚変化は約10mmの間で肉厚勾配(肉厚/距離
(長さ))は0.45mm/10mm=0.045とし
た。(この肉厚の形成はバルブ11の外表面を研削する
ことにより行った。)また、発光管1バルブ11両端部
のエンドキャップ15の細管17に支持された電極軸1
9a、19bにはタングステン線を三重に密巻きした電
極18a、18bが固定されている。また、このバルブ
11内には所定量のナトリウムと水銀および始動補助用
にキセノンガスが封入されているまた、内側の第1の外
囲管2は長さ約230cm、外径約8cmの石英ガラス
からなり、内部は真空にしてある。さらに、外側の第2
の外囲管3は長さ約290cmで外径約13cmの硬質
ガラスからなり、内部に窒素が封入してある。
【0061】この放電灯Lおよび従来の放電灯(バルブ
11各部の肉厚約1.3mmのもの)を各100本、通
常の使用状態(垂直で点滅)で累計約10、000時間
点灯した結果、従来の放電灯では約1/3の発光管1に
破損が発生したのに対して、本発明の放電灯Lには異常
の発生はなく、正常な点灯を行うことができた。
【0062】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、放電起点に近
く最も高温となる部分のバルブの肉厚を中間部に比べて
厚肉化してあり、熱容量が増して熱に対する応力が高ま
っているためクラックの発生がないとともにバルブ形成
材料の昇華も少なく黒化の発生も低減できる、発光効率
が向上できるとともに短寿命の発生のない品質の向上し
た高圧金属蒸気放電灯を提供することができる。
【0063】また、請求項2の発明によれば、発光管を
囲繞する外囲管は、一重であっても二重以上であって
も、上記請求項1に記載と同様な効果を奏する。
【0064】また、請求項3の発明によれば、安定した
点灯特性を得ることができる。
【0065】さらに、請求項4の発明によれば、上記請
求項1ないし3に記載された効果を奏する光源と放電灯
点灯装置とを備えているので、反応装置の効率を向上で
きる。また、放電灯に起因する事故が少なく交換などの
回数を減少してメンテナンスが容易であるとともに所定
の化学反応を来す光化学反応装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多重管形放電灯の実施の形態を示す一
部切欠概略正面図である。
【図2】図1中の発光管を示す一部切欠拡大正面図であ
る。
【図3】図2中の発光管の上方側の要部を示す一部切欠
拡大正面図である。
【図4】図1中の発光管の上方側支持部を示す一部切欠
拡大正面図である。
【図5】本発明の多重管形放電灯の点灯回路装置の実施
の形態を示す概略回路図である。
【図6】本発明の光化学反応装置の実施の形態を示す一
部切欠概略正面図である。
【図7】本発明の多重管形放電灯の他の実施の形態の要
部を示す一部切欠拡大正面図である。
【符号の説明】
L:多重管形放電灯 1:発光管 11:バルブ(セラミックスバルブ) 12:端部近傍 13:最端部 14:中間部 2:第1の外囲管 3:第2の外囲管 18a、18b:電極 24a、24b:給電部材(リード線) 4A、4B、5A、5B:サポート部材 6A、6B、32a、32b:給電部(給電線、給電ピ
ン) C:光化学反応装置 C1:反応槽本体 E:点灯回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 克彦 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 (72)発明者 森田 敬司 千葉県東金市小沼田1573番地8号 東芝セ ラミックス株式会社東金工場内 (72)発明者 安藤 和 千葉県東金市小沼田1573番地8号 東芝セ ラミックス株式会社東金工場内 (72)発明者 佐々木 博基 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内 (72)発明者 米沢 昭弘 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部から1/3以内の範囲の肉厚を中
    間部肉厚より厚肉化した円筒状のセラミックスバルブを
    有するとともにこのバルブの両端部にそれぞれ電極が封
    装された長さ0.5〜4.0mの発光管と;この発光管
    両端の電極に接続された給電部材と;これら発光管およ
    び給電部材を収容するとともに一端に給電部を設けてな
    る外囲管と;この外囲管内の両端部にそれぞれ設けられ
    た発光管の端部を支持するサポート部材と;を具備した
    ことを特徴とする多重管形放電灯。
  2. 【請求項2】 上記発光管および給電部材を収容した外
    囲管が、さらに一つ以上の外囲管内に配設されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の多重管形放電灯。
  3. 【請求項3】 点灯回路と;この点灯回路の出力側に接
    続された上記請求項1または2に記載の多重管形放電灯
    と;を具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1または2に記載の多重管形
    放電灯からなる光源と; 上記請求項3に記載の放電灯
    点灯装置と;この光源を収容する反応槽本体と;を具備
    したことを特徴とする光化学反応装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001166A1 (ja) * 2004-06-29 2006-01-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. メタルハライドランプ、およびこれを用いた照明装置

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