JPWO2005104202A1 - 基板の洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
半導体基板、ガラス基板などの大型で厚さが小さい基板を噴射洗浄するに際して、基板をキズつけず、洗浄効果が高い洗浄方法を提供する。イソプロピルアルコール(IPA)の水溶液であって、氷(5)と水—IPA溶液との固液混合物(4a)に、さらに純水(3)を添加することにより全体におけるIPA濃度を調整し、さらに、噴射性を高める。これによりキャリアガスを使用しないで洗浄を行なう。あるいは純水(3)の代わりにIPA水溶液を添加することにより、同様に噴射性を高め、さらに、凝固点を調整して氷の生成量を調整する。
Description
本発明は基板の洗浄方法に関するものであり、さらに詳しく述べるならば、電子デバイスの基板、半導体ウェーハ、液晶基板、フォトマスク、ガラス基板などの電子デバイス部品に付着した粒子状、膜状のゴミ、パーティクル、異物など(以下「パーティクル」という)を洗浄により除去する方法に関するものである。より特定して述べるならば、本発明は、いわゆる氷洗浄法の改良に関するものである。
古くは、直径が0.12〜10μm程度のパーティクルはブラシ洗浄による除去が行なわれていた。ブラシとしては一般に80〜100μmの繊維を束ねたものが使用されている。近年新聞発表されていた2120×2320mmの大型化したガラス基板は厚さが一般に0.7mmであるのでブラシ洗浄が困難になっている。また、半導体デバイスが微細化されるにつれてブラシによる汚染が問題となり、ブラシに代わる洗浄手段が要望されるに至った。
特開平4−79326号公報は、上記要請に応えるものであり、氷微粒子と純水との混合物を洗浄手段として用い、具体的には、タンク内に貯められた氷微粒子と純水をノズルで混合して噴射する方法が示されている。また、純水にアルコールを混合することにも言及がある。
上記した各種基板を洗浄する氷微粒子を製造する方法としては、スプレー法、超音波法、上記法などが知られている((「応用物理」第59巻、第11号(1990)、1509〜1510頁)。
特許第3380021号には、例えばイソプロピルアルコール(IPA)と前掲応用物理で製造された氷微粒子の混合物を0℃以下の温度で基板に噴射する洗浄方法が提案されている。
特開2003−151942号公報では、純水とイソプロピルアルコールとの混合液をタンクで混合・冷却しながら、シャーベット状とし、キャリアガスとともに噴射する方法が提案されている。この文献の具体例によると、5重量%のIPA濃度における氷発生温度は−3℃である。
前掲特開平4−79236号公報で提案された洗浄方法では、キャリア流体として使用されている純水は0℃以上の温度を有しているので氷を融かすおそれがある。
前掲特許第338021号公報に具体的に開示された方法では、前掲応用物理で製造された氷微粒子とIPA水溶液との混合物からなる洗浄剤を基板に噴射する。洗浄剤は、噴射前に、ある程度の時間超音波振動を加えて攪拌していると、急激に凝固が進んでいわゆるシャーベット状となり、噴射性が劣化する。
前掲特開2003−151942号公報で言及されている条件で生成されるいわゆるシャーベットは流動性が劣るためにガスをキャリアガスとして用いて被洗浄基板に噴射される。しかしながら、ガス自体はパーティクル洗浄効果がないので、高い洗浄効果が期待できない。
前掲応用物理で提案されている氷微粒子は硬度が高いために、半導体デバイスにダメージを与えるおそれがあるばかりでなく、製造コストが高い。
特開平4−79326号公報は、上記要請に応えるものであり、氷微粒子と純水との混合物を洗浄手段として用い、具体的には、タンク内に貯められた氷微粒子と純水をノズルで混合して噴射する方法が示されている。また、純水にアルコールを混合することにも言及がある。
上記した各種基板を洗浄する氷微粒子を製造する方法としては、スプレー法、超音波法、上記法などが知られている((「応用物理」第59巻、第11号(1990)、1509〜1510頁)。
特許第3380021号には、例えばイソプロピルアルコール(IPA)と前掲応用物理で製造された氷微粒子の混合物を0℃以下の温度で基板に噴射する洗浄方法が提案されている。
特開2003−151942号公報では、純水とイソプロピルアルコールとの混合液をタンクで混合・冷却しながら、シャーベット状とし、キャリアガスとともに噴射する方法が提案されている。この文献の具体例によると、5重量%のIPA濃度における氷発生温度は−3℃である。
前掲特開平4−79236号公報で提案された洗浄方法では、キャリア流体として使用されている純水は0℃以上の温度を有しているので氷を融かすおそれがある。
前掲特許第338021号公報に具体的に開示された方法では、前掲応用物理で製造された氷微粒子とIPA水溶液との混合物からなる洗浄剤を基板に噴射する。洗浄剤は、噴射前に、ある程度の時間超音波振動を加えて攪拌していると、急激に凝固が進んでいわゆるシャーベット状となり、噴射性が劣化する。
前掲特開2003−151942号公報で言及されている条件で生成されるいわゆるシャーベットは流動性が劣るためにガスをキャリアガスとして用いて被洗浄基板に噴射される。しかしながら、ガス自体はパーティクル洗浄効果がないので、高い洗浄効果が期待できない。
前掲応用物理で提案されている氷微粒子は硬度が高いために、半導体デバイスにダメージを与えるおそれがあるばかりでなく、製造コストが高い。
本発明は、上記した諸問題を解決して氷洗浄をさらに改良するものであり、第1の純水と0℃より低い凝固点を有する第1の化合物からなり、0℃と前記凝固点の間の第1の温度を有し、第1の氷を含む第1の固液混合物に、第2の純水からなるか、あるいは実質的に第2の純水からなり、残部0℃以下の凝固点を有する第2の化合物を含有する流体を添加して、第2の温度とし、続いて0℃より低温の第3の温度において、少なくとも第1の氷の一部又は全部を含む第2の固液混合物により基板を洗浄することを特徴とする。
本発明で使用している用語をまとめて示す。
(イ)流体:完全液体もしくは固液混合物であって、第1の固液混合物に添加されるもの
(ロ)第1の固液混合物:流体添加前の固液混合物
(ハ)第2の固液混合物:流体添加後の固液混合物、すなわち基板洗浄に使用する洗浄剤
(ニ)第1の氷:第1の純水が凝固した氷
(ホ)第2の氷:流体中に元々存在する氷
(へ)第3の氷:流体添加後生成した氷
(ト)第1の純水:第1の固液混合物を第1の化合物(例えばIPA)とともに構成する純水
(チ)第2の純水:流体を構成するか、あるいは第2の化合物(例えばIPA)とともに流体を構成する純水
(リ)第1の温度:第1の固液混合物の温度
(ヌ)第2の温度:流体添加後の第1の固液混合物の温度
(ル)第3の温度:基板洗浄に使用される第2の固液混合物の温度
(オ)第1の化合物:第1の固液混合物に含まれる化合物
(ワ)第2の化合物:流体に含まれることがある化合物
第1の固液混合物に添加される流体の諸構成を表1に示す。
本発明で使用している用語をまとめて示す。
(イ)流体:完全液体もしくは固液混合物であって、第1の固液混合物に添加されるもの
(ロ)第1の固液混合物:流体添加前の固液混合物
(ハ)第2の固液混合物:流体添加後の固液混合物、すなわち基板洗浄に使用する洗浄剤
(ニ)第1の氷:第1の純水が凝固した氷
(ホ)第2の氷:流体中に元々存在する氷
(へ)第3の氷:流体添加後生成した氷
(ト)第1の純水:第1の固液混合物を第1の化合物(例えばIPA)とともに構成する純水
(チ)第2の純水:流体を構成するか、あるいは第2の化合物(例えばIPA)とともに流体を構成する純水
(リ)第1の温度:第1の固液混合物の温度
(ヌ)第2の温度:流体添加後の第1の固液混合物の温度
(ル)第3の温度:基板洗浄に使用される第2の固液混合物の温度
(オ)第1の化合物:第1の固液混合物に含まれる化合物
(ワ)第2の化合物:流体に含まれることがある化合物
第1の固液混合物に添加される流体の諸構成を表1に示す。
洗浄に使用される第2の固液混合物中の氷の構成は次のとおりである。
ケース1:第1の氷のみ(請求の範囲第4項)。第1の氷は一部融解して少なくなり、あるいは第1の純水が凝固して、多くなることもある(以下のケースについても同様である)。
ケース2:第1の氷+第2の純水が添加後凝固した氷(請求の範囲第8項、)。すなわち、表1のA,Dに相当し、第1流体添加後氷が発生する。
ケース3:第1の氷+流体中に最初から存在する第2の氷(表1のB,D、請求の範囲第6項)。
ケース4:第1の氷+流体中に最初から存在する第2の氷(表1、B,D)+流体添加後第2の純水が凝固した第3の氷(請求の範囲第11項)。
以下、本発明を詳しく説明する。
第1の固液混合物は、0℃より低い第1の化合物の凝固点と0℃との間の第1の温度に冷却されている。第1の化合物及び第2の化合物は、例えば、イソプロピルアルコール(凝固点−88.9℃)、メチルアルコール(凝固点:−114.1℃);アセトン(凝固点−94.82℃)、エチルアルコール(凝固点−114.5℃)などである。第1の化合物と第2の化合物は同種であることが好ましい。以下、第1、第2の化合物がイソプロピルアルコール(IPA)の例を主として説明する。
本発明においては、(イ)第1の固液混合物に第2の純水を添加するか、あるいは(ロ)第1の固液混合物に、第2の純水と0℃以下の凝固点を有する第2の化合物からなる流体を添加する。
上記(イ)の場合、第2の純水の温度が0℃より著しく高いと洗浄効果をもつ第1の氷が全部融解してしまい、一方第2の純水の温度が0℃より著しく低く、過冷温度を超えると多量の氷が配管内で多量に発生して混合が困難になるばかりでなく、配管内壁面を傷つけることによりパーティクルが発生する。添加する第2の純水の温度はその量にもよるが5〜10℃以下が好ましい。
上記(ロ)では第2の純水+IPAが流体として使用される。流体の温度は第1の氷の全部は融解させず、又それ自身一部固化してもよいが液体部分があるような温度であることが必要である。第1の氷(ケース1〜4)、あるいはケース2〜4で得られる第1の氷以外の氷が洗浄に寄与する。氷の量は特に制限されないが、汚染の程度により異なり、大型ガラス基板を約30秒〜3分で洗浄する場合は、氷の量は10〜50%程度であり、より少ない方が好ましい。
流体の作用は次のとおりである。
(イ)固液混合物の流動性を高めて基板に噴射され易くする。キャリアガスを使用しなくとも基板への噴射が可能になるので、洗浄剤量当りの除去パーティクル量が多くなる。
(ロ)イソプロピルアルコールなどの有機化合物の量を少なくすることにより、経済性を高める。
本発明においては、0℃より低温の第3の温度を有する第2の固液混合物を基板に衝突させるか、あるいはスピンコートして基板を回転させるなどの方法により洗浄を行なう。第2の固液混合物の基板への接触温度(第3温度)が0℃より高いと、氷が融解する傾向が生じるので避けなければならない。
本発明においては、第1の氷は前掲応用物理に記載された方法により製造されたものであってよいが、好ましくは、第1の化合物と水とからなる液体を冷却することにより第1の氷を生成する請求の範囲第2項記載の方法が好ましい。このようにして製造された氷は前掲応用物理で生成した氷よりも軟らかく破砕され易いために、基板にキズをつけず、しかも破砕氷小片がパーティクルを包み込んで除去するため、比較的低速度噴射でもまたスピナーでも洗浄効果が高い。
ケース1:第1の氷のみ(請求の範囲第4項)。第1の氷は一部融解して少なくなり、あるいは第1の純水が凝固して、多くなることもある(以下のケースについても同様である)。
ケース2:第1の氷+第2の純水が添加後凝固した氷(請求の範囲第8項、)。すなわち、表1のA,Dに相当し、第1流体添加後氷が発生する。
ケース3:第1の氷+流体中に最初から存在する第2の氷(表1のB,D、請求の範囲第6項)。
ケース4:第1の氷+流体中に最初から存在する第2の氷(表1、B,D)+流体添加後第2の純水が凝固した第3の氷(請求の範囲第11項)。
以下、本発明を詳しく説明する。
第1の固液混合物は、0℃より低い第1の化合物の凝固点と0℃との間の第1の温度に冷却されている。第1の化合物及び第2の化合物は、例えば、イソプロピルアルコール(凝固点−88.9℃)、メチルアルコール(凝固点:−114.1℃);アセトン(凝固点−94.82℃)、エチルアルコール(凝固点−114.5℃)などである。第1の化合物と第2の化合物は同種であることが好ましい。以下、第1、第2の化合物がイソプロピルアルコール(IPA)の例を主として説明する。
本発明においては、(イ)第1の固液混合物に第2の純水を添加するか、あるいは(ロ)第1の固液混合物に、第2の純水と0℃以下の凝固点を有する第2の化合物からなる流体を添加する。
上記(イ)の場合、第2の純水の温度が0℃より著しく高いと洗浄効果をもつ第1の氷が全部融解してしまい、一方第2の純水の温度が0℃より著しく低く、過冷温度を超えると多量の氷が配管内で多量に発生して混合が困難になるばかりでなく、配管内壁面を傷つけることによりパーティクルが発生する。添加する第2の純水の温度はその量にもよるが5〜10℃以下が好ましい。
上記(ロ)では第2の純水+IPAが流体として使用される。流体の温度は第1の氷の全部は融解させず、又それ自身一部固化してもよいが液体部分があるような温度であることが必要である。第1の氷(ケース1〜4)、あるいはケース2〜4で得られる第1の氷以外の氷が洗浄に寄与する。氷の量は特に制限されないが、汚染の程度により異なり、大型ガラス基板を約30秒〜3分で洗浄する場合は、氷の量は10〜50%程度であり、より少ない方が好ましい。
流体の作用は次のとおりである。
(イ)固液混合物の流動性を高めて基板に噴射され易くする。キャリアガスを使用しなくとも基板への噴射が可能になるので、洗浄剤量当りの除去パーティクル量が多くなる。
(ロ)イソプロピルアルコールなどの有機化合物の量を少なくすることにより、経済性を高める。
本発明においては、0℃より低温の第3の温度を有する第2の固液混合物を基板に衝突させるか、あるいはスピンコートして基板を回転させるなどの方法により洗浄を行なう。第2の固液混合物の基板への接触温度(第3温度)が0℃より高いと、氷が融解する傾向が生じるので避けなければならない。
本発明においては、第1の氷は前掲応用物理に記載された方法により製造されたものであってよいが、好ましくは、第1の化合物と水とからなる液体を冷却することにより第1の氷を生成する請求の範囲第2項記載の方法が好ましい。このようにして製造された氷は前掲応用物理で生成した氷よりも軟らかく破砕され易いために、基板にキズをつけず、しかも破砕氷小片がパーティクルを包み込んで除去するため、比較的低速度噴射でもまたスピナーでも洗浄効果が高い。
洗浄剤を構成するIPAなどの化合物と水の状態図は、洗浄剤がある温度で長時間攪拌され平衡状態に近づく状態での凝固温度などの情報を与える。純水などの流体を加えた後の全体の質量に対するIPAの濃度が、図1に示すニ元系状態図(出典―「溶剤ハンドブック」昭和51年3月10日、講談社発行、第347頁)で規定される固相+液相混相領域外に位置するほど高濃度になると、洗浄において実用的な0℃〜−30℃の温度範囲において全体が液相となり、氷が消滅する可能性が大になる。よって、IPA濃度は化合物のニ元系状態図の固相+液相混相領域にある請求の範囲第3項の方法が好ましい。
なお、例えばIPA、メチルアルコール、水などの入手困難な三元状態図もあるが、その場合は実験的に氷凝固点を求め同様に、冷却剤、中間物質及び最終物質の温度と濃度を定める必要がある。
請求の範囲第3項のように濃度領域が規定される場合、状態図上の濃度及び温度領域を図2に基づいて説明する。なお、説明を簡単にするために、流体は純水からなるものとする。
図2は、模式的に作成した水と化合物の二元系状態図であり、第1の固液混合物は右上がり斜線の領域の濃度と温度を有している。添加純水の温度は、第1の固液混合物の温度と一部重複する。第2の固液混合物は純水の添加により第1の固液混合物より低濃度側になり、添加純水の温度により第2の固液混合物の温度は第1の固液混合物より高温もしくは低温あるいは同じ温度になる。
図2に示された関係のうち、約0℃の第2の純水を添加した場合の温度のみの変化を図3に示す。第1の固液混合物の第1の温度T1は0℃より低い氷発生温度であり、約0℃の第2の純水を添加して得られた温度T2はT1より高くなる。その後噴射を行なう際の第2の固液混合物は、これを人為的に冷却しなければ、若干温度が高くなり、人為的に冷却を行なうと温度が低くなる。したがって第2の固液混合物の温度T3は図示のような範囲をもっている。
本発明の請求の範囲第2項の方法では、IPAなどの化合物と第1の純水からなる液体を冷却しかつ撹拌することにより第1の氷が発生する。請求の範囲第4項の方法では、流体の温度が第2の温度から第3の温度に変化する過程で、第1の氷を実質的に融解させず、かつ氷を実質的に発生させない。
本発明の請求の範囲第1、2,3,4,5項を同時に行う方法を図4の模式図により説明する。図4の左側部分は、横軸にIPA濃度(wt%)、縦軸に液体の温度(℃)を示し、図中の丸印は段階順を示し、また右側は段階順毎に氷生成量の変化を示す。
第1段階(丸印1)で、IPAを純水に混合すると、10%IPA水溶液(室温、氷なし)が生成する。第2段階(丸印2)ではこの溶液を−10℃(T2)に冷却して保持することにより第1の氷を生成する(請求の範囲第2項)。平衡状態では、60重量%の氷と残部液体(IPA濃度25%)が生成されるが、平衡状態に相当する量の氷を生成してもよく、あるいはそれ未満の氷を生成させてもよい。第3段階(丸印3)では−3℃〜0℃の温度の第2の純水(流体)を加えると、液体の温度は0℃より若干低い温度まで上昇し、IPA濃度は低下する。この温度を−3℃、IPA濃度を5重量%とすると、平衡状態では約66重量%の氷と残部液体が生成するので、第2段階より氷の量が多くなる。ところが、氷を生成させるための水の潜熱に相当する奪熱が必要であるから、これが実現される前に氷と液体の混合物を、例えば、特許第3380021号で開示されたように超音波振動を加えてノズルから氷と液体を噴射することができる(特許第3380021号公報、図1参照)。
ところで、図1に示す平衡状態図においてIPA濃度が10wt%の溶液が−30℃では、純水が凝固した氷の割合は約89重量%であり、−10℃では約60重量%であるので、−30℃の方が氷の発生量が多い。一般に低温の方が氷の発生量が多くなる傾向がある。よって、この状態図上の知見と氷融解もしくは生成の潜熱を与えるには数分かかるという実験上の知見を組み合わせて、図4における第2段階の冷却効果を高めて丸印2‘のようにより低温とし、その後純水を添加して丸印3に移行した後、直ちに洗浄を行なうことにより多量の氷微粒子を使用して洗浄効果を高めることができる(請求の範囲第2項)。
冷却効果を高める方法としては、第1の固液混合物を間接冷却するか、あるいは直接冷却を行うことができる。直接冷却では、第1の固液混合物に添加される流体を−3〜−10℃の温度範囲で過冷液体とし(請求の範囲第10項)、場合により過冷領域よりさらに低温にて冷却することにより氷を発生させる。上記した流体が氷を含有している場合(請求の範囲第6項、第2の氷)は、これを洗浄に利用することができる。なお、上記−3〜−10℃への冷却効果を高め、図4の丸印1から丸印2´への急速に冷却するためには、純水とIPA(第2の化合物)に対する第2の化合物の濃度は5重量%以下、好ましくは2重量%以下であり、かつ第1の固液混合物中のIPA濃度よりも低いことが好ましい。純水は−7℃で過冷却状態を終了し、一挙に凝固するので、極く微量の化合物を添加すると、急激な凝固を避けることができる。このIPAなどの添加により、流体の過冷温度は下がり、氷が発生しない。完全に液体である流体と第1の固液混合物が混合された瞬間に顕熱の作用により、流体は急激に温度が低下する(図4、丸印1→丸印2‘)。
本発明の請求の範囲第4項において氷を「実質的」に生成・融解しないとは、氷の量の増減が±20重量%以内、好ましくは10重量%以内に抑えられることである。この場合、添加流体中の液体部分を氷のキャリアとして利用することを主たる目的としており、第2の純水の添加後はできるだけ(第2の)氷を発生させないようにしている。したがって、第2段階で発生した氷とIPA溶液を十分に混合して、氷が均一に分散するようにし、さらに氷どうしを衝突させて適度の大きさに調整し、その後ガスを使用しないで、一挙に基板に洗浄することに特長がある。
本発明の請求の範囲第8項の方法によると、上記第3段階で固液混合物をさらに混合し、濃度を変化させずに温度だけを下げる間接冷却する第4段階を行なうことも可能である(図4の丸印3→丸印4参照)。冷却後の温度を−7℃であるとすると、平衡状態図では−3℃の場合よりもさらに氷の量を多くすることができるので、この温度を維持しかつ混合を行ってほぼ平衡状態を達成して、第2の氷を発生させ第1の氷と併せて噴射することができる。ほぼ平衡状態とは平衡状態から計算される理論量に対する増減が±5重量%以内のことである。第4段階の冷却温度が−7℃であると、T2<T4であり、第2段階(丸印2’、−30℃)で生成した氷の量より少ない氷の量で平衡に達するので、氷の量が少なくなる傾向はある。しかしながら、混合から噴射までの時間を短時間に行なうことにより前段落で説明したように氷量の減少・増加を抑えることができる。
図5には、流体が純水である実施態様に関するアスピレータの一例を示す。図中、1はIPAと第1の純水の混合液(すなわち、第1の固液混合物)のタンク、2は冷却媒体を流し、タンク1を外側から冷却する冷却ジャケット、3は添加純水を噴射する中心管、4は外管、5は氷微粒子である。タンク1に流入しIPAと純水の混合物は図示されない超音波発生器、スターラー、ブレードなどにより攪拌され、また外側から冷媒により冷却されるので、氷微粒子5が多数生成する。氷微粒子5とIPA溶液の混合物は図示されないポンプにより外管4の先端部に向かって圧送される。一方、純水も図示されないポンプにより外管3内を圧送され、先細りになった先端から噴射され、上記混合物とさらに混合される。純水の圧送速度は上記混合物の圧送速度より高いことが好ましい。外管の先端4aからの噴射速度は100m/秒以下であり、比較的低速であるために、空気の巻き込みが少なく、さらに基板に形成された素子へのダメージが少なくなる。また、アスピレータと基板の間隔は5〜50mmが好ましい。なお、中心管3には第2の純水と第1の固液混合物のうち量が多い方を流すことが好ましい。
また、先端4aのスプレーノズルは一面では末広がり、直交面では板状の扇型、円錐型、ニードル状などにすることができる。さらに、先端4aに同軸状の冷却管を取り付けて間接冷却をすることができる。
続いて、プラズマディスプレー用大型ガラス基板やさらに薄くて大きいLCD用大型ガラス基板の洗浄に適した方法及び条件を説明する。この洗浄剤としてはIPA濃度3〜5重量%、温度−3℃〜−7℃の氷−IPA溶液が適している。
第1の方法
IPA濃度10重量%の純水溶液(常温)を用意し、−10℃に冷却して十分な時間混合して氷粒子を断熱材で断熱された容器内で発生させる。その後0℃に近い純水を添加してポンプで圧送し、図5に示したアスピレータで混合すると、上記した−3℃〜−5℃の氷―IPA溶液が直ちに得られるので、これをガラス基板に扇型ノズルで噴射する。
第2の方法
第1の方法における純水添加を、攪拌器を備え、断熱された適当な容器内で行い、さらに上記した−3℃〜−5℃の範囲で冷却を行いつつ攪拌を行なう。この結果図44の丸印3から丸印4への変化が起こり、氷微粒子がさらに発生するので、次に、これをガラス基板に噴射する。
第3の方法
IPA濃度23重量%の純水溶液(常温)を用意し、−23℃に冷却して十分な時間混合して氷粒子を発生させる。その後0℃に近い純水を添加してIPAの濃度を3〜5重量%に下げ、温度を−3℃〜−5℃とするとともに攪拌するとともに、均一な攪拌状態が得られたら直ちに噴射する。
なお、例えばIPA、メチルアルコール、水などの入手困難な三元状態図もあるが、その場合は実験的に氷凝固点を求め同様に、冷却剤、中間物質及び最終物質の温度と濃度を定める必要がある。
請求の範囲第3項のように濃度領域が規定される場合、状態図上の濃度及び温度領域を図2に基づいて説明する。なお、説明を簡単にするために、流体は純水からなるものとする。
図2は、模式的に作成した水と化合物の二元系状態図であり、第1の固液混合物は右上がり斜線の領域の濃度と温度を有している。添加純水の温度は、第1の固液混合物の温度と一部重複する。第2の固液混合物は純水の添加により第1の固液混合物より低濃度側になり、添加純水の温度により第2の固液混合物の温度は第1の固液混合物より高温もしくは低温あるいは同じ温度になる。
図2に示された関係のうち、約0℃の第2の純水を添加した場合の温度のみの変化を図3に示す。第1の固液混合物の第1の温度T1は0℃より低い氷発生温度であり、約0℃の第2の純水を添加して得られた温度T2はT1より高くなる。その後噴射を行なう際の第2の固液混合物は、これを人為的に冷却しなければ、若干温度が高くなり、人為的に冷却を行なうと温度が低くなる。したがって第2の固液混合物の温度T3は図示のような範囲をもっている。
本発明の請求の範囲第2項の方法では、IPAなどの化合物と第1の純水からなる液体を冷却しかつ撹拌することにより第1の氷が発生する。請求の範囲第4項の方法では、流体の温度が第2の温度から第3の温度に変化する過程で、第1の氷を実質的に融解させず、かつ氷を実質的に発生させない。
本発明の請求の範囲第1、2,3,4,5項を同時に行う方法を図4の模式図により説明する。図4の左側部分は、横軸にIPA濃度(wt%)、縦軸に液体の温度(℃)を示し、図中の丸印は段階順を示し、また右側は段階順毎に氷生成量の変化を示す。
第1段階(丸印1)で、IPAを純水に混合すると、10%IPA水溶液(室温、氷なし)が生成する。第2段階(丸印2)ではこの溶液を−10℃(T2)に冷却して保持することにより第1の氷を生成する(請求の範囲第2項)。平衡状態では、60重量%の氷と残部液体(IPA濃度25%)が生成されるが、平衡状態に相当する量の氷を生成してもよく、あるいはそれ未満の氷を生成させてもよい。第3段階(丸印3)では−3℃〜0℃の温度の第2の純水(流体)を加えると、液体の温度は0℃より若干低い温度まで上昇し、IPA濃度は低下する。この温度を−3℃、IPA濃度を5重量%とすると、平衡状態では約66重量%の氷と残部液体が生成するので、第2段階より氷の量が多くなる。ところが、氷を生成させるための水の潜熱に相当する奪熱が必要であるから、これが実現される前に氷と液体の混合物を、例えば、特許第3380021号で開示されたように超音波振動を加えてノズルから氷と液体を噴射することができる(特許第3380021号公報、図1参照)。
ところで、図1に示す平衡状態図においてIPA濃度が10wt%の溶液が−30℃では、純水が凝固した氷の割合は約89重量%であり、−10℃では約60重量%であるので、−30℃の方が氷の発生量が多い。一般に低温の方が氷の発生量が多くなる傾向がある。よって、この状態図上の知見と氷融解もしくは生成の潜熱を与えるには数分かかるという実験上の知見を組み合わせて、図4における第2段階の冷却効果を高めて丸印2‘のようにより低温とし、その後純水を添加して丸印3に移行した後、直ちに洗浄を行なうことにより多量の氷微粒子を使用して洗浄効果を高めることができる(請求の範囲第2項)。
冷却効果を高める方法としては、第1の固液混合物を間接冷却するか、あるいは直接冷却を行うことができる。直接冷却では、第1の固液混合物に添加される流体を−3〜−10℃の温度範囲で過冷液体とし(請求の範囲第10項)、場合により過冷領域よりさらに低温にて冷却することにより氷を発生させる。上記した流体が氷を含有している場合(請求の範囲第6項、第2の氷)は、これを洗浄に利用することができる。なお、上記−3〜−10℃への冷却効果を高め、図4の丸印1から丸印2´への急速に冷却するためには、純水とIPA(第2の化合物)に対する第2の化合物の濃度は5重量%以下、好ましくは2重量%以下であり、かつ第1の固液混合物中のIPA濃度よりも低いことが好ましい。純水は−7℃で過冷却状態を終了し、一挙に凝固するので、極く微量の化合物を添加すると、急激な凝固を避けることができる。このIPAなどの添加により、流体の過冷温度は下がり、氷が発生しない。完全に液体である流体と第1の固液混合物が混合された瞬間に顕熱の作用により、流体は急激に温度が低下する(図4、丸印1→丸印2‘)。
本発明の請求の範囲第4項において氷を「実質的」に生成・融解しないとは、氷の量の増減が±20重量%以内、好ましくは10重量%以内に抑えられることである。この場合、添加流体中の液体部分を氷のキャリアとして利用することを主たる目的としており、第2の純水の添加後はできるだけ(第2の)氷を発生させないようにしている。したがって、第2段階で発生した氷とIPA溶液を十分に混合して、氷が均一に分散するようにし、さらに氷どうしを衝突させて適度の大きさに調整し、その後ガスを使用しないで、一挙に基板に洗浄することに特長がある。
本発明の請求の範囲第8項の方法によると、上記第3段階で固液混合物をさらに混合し、濃度を変化させずに温度だけを下げる間接冷却する第4段階を行なうことも可能である(図4の丸印3→丸印4参照)。冷却後の温度を−7℃であるとすると、平衡状態図では−3℃の場合よりもさらに氷の量を多くすることができるので、この温度を維持しかつ混合を行ってほぼ平衡状態を達成して、第2の氷を発生させ第1の氷と併せて噴射することができる。ほぼ平衡状態とは平衡状態から計算される理論量に対する増減が±5重量%以内のことである。第4段階の冷却温度が−7℃であると、T2<T4であり、第2段階(丸印2’、−30℃)で生成した氷の量より少ない氷の量で平衡に達するので、氷の量が少なくなる傾向はある。しかしながら、混合から噴射までの時間を短時間に行なうことにより前段落で説明したように氷量の減少・増加を抑えることができる。
図5には、流体が純水である実施態様に関するアスピレータの一例を示す。図中、1はIPAと第1の純水の混合液(すなわち、第1の固液混合物)のタンク、2は冷却媒体を流し、タンク1を外側から冷却する冷却ジャケット、3は添加純水を噴射する中心管、4は外管、5は氷微粒子である。タンク1に流入しIPAと純水の混合物は図示されない超音波発生器、スターラー、ブレードなどにより攪拌され、また外側から冷媒により冷却されるので、氷微粒子5が多数生成する。氷微粒子5とIPA溶液の混合物は図示されないポンプにより外管4の先端部に向かって圧送される。一方、純水も図示されないポンプにより外管3内を圧送され、先細りになった先端から噴射され、上記混合物とさらに混合される。純水の圧送速度は上記混合物の圧送速度より高いことが好ましい。外管の先端4aからの噴射速度は100m/秒以下であり、比較的低速であるために、空気の巻き込みが少なく、さらに基板に形成された素子へのダメージが少なくなる。また、アスピレータと基板の間隔は5〜50mmが好ましい。なお、中心管3には第2の純水と第1の固液混合物のうち量が多い方を流すことが好ましい。
また、先端4aのスプレーノズルは一面では末広がり、直交面では板状の扇型、円錐型、ニードル状などにすることができる。さらに、先端4aに同軸状の冷却管を取り付けて間接冷却をすることができる。
続いて、プラズマディスプレー用大型ガラス基板やさらに薄くて大きいLCD用大型ガラス基板の洗浄に適した方法及び条件を説明する。この洗浄剤としてはIPA濃度3〜5重量%、温度−3℃〜−7℃の氷−IPA溶液が適している。
第1の方法
IPA濃度10重量%の純水溶液(常温)を用意し、−10℃に冷却して十分な時間混合して氷粒子を断熱材で断熱された容器内で発生させる。その後0℃に近い純水を添加してポンプで圧送し、図5に示したアスピレータで混合すると、上記した−3℃〜−5℃の氷―IPA溶液が直ちに得られるので、これをガラス基板に扇型ノズルで噴射する。
第2の方法
第1の方法における純水添加を、攪拌器を備え、断熱された適当な容器内で行い、さらに上記した−3℃〜−5℃の範囲で冷却を行いつつ攪拌を行なう。この結果図44の丸印3から丸印4への変化が起こり、氷微粒子がさらに発生するので、次に、これをガラス基板に噴射する。
第3の方法
IPA濃度23重量%の純水溶液(常温)を用意し、−23℃に冷却して十分な時間混合して氷粒子を発生させる。その後0℃に近い純水を添加してIPAの濃度を3〜5重量%に下げ、温度を−3℃〜−5℃とするとともに攪拌するとともに、均一な攪拌状態が得られたら直ちに噴射する。
例えばIPA濃度3〜5重量%、温度−3℃〜−7℃の氷―IPA溶液を一挙に得る従来法に対比すると本発明の方法は純水などを添加する点で迂遠と見えるが、従来法では冷却剤が急激に凝固して、いわゆるシャーベット化して噴射困難になる。これに対して、本発明請求の範囲第1項により得られる冷却剤は噴射性に優れており、大型基板洗浄に適している。
本発明請求の範囲第2〜7項の方法で製造される氷微粒子は基板のダメージが少ないので、微細素子の洗浄に適している。
本発明請求の範囲第8〜9項の方法では多量の氷微粒子を使用して洗浄効果を高めることができる。
本発明請求の範囲第15項の方法では基板への衝突速度を遅くすることにより、キャビテーションの発生を避け、ガス混入による液接触面積の減少を防止し、さらにダメージを少なくすることができる。
以上、IPA濃度3〜5重量%、温度−3℃〜−7℃の氷―IPA溶液につき具体的に説明したが、その他の冷却剤の構成化合物、濃度、温度に関しても本発明の効果が得られることはいうまでもない。
本発明請求の範囲第2〜7項の方法で製造される氷微粒子は基板のダメージが少ないので、微細素子の洗浄に適している。
本発明請求の範囲第8〜9項の方法では多量の氷微粒子を使用して洗浄効果を高めることができる。
本発明請求の範囲第15項の方法では基板への衝突速度を遅くすることにより、キャビテーションの発生を避け、ガス混入による液接触面積の減少を防止し、さらにダメージを少なくすることができる。
以上、IPA濃度3〜5重量%、温度−3℃〜−7℃の氷―IPA溶液につき具体的に説明したが、その他の冷却剤の構成化合物、濃度、温度に関しても本発明の効果が得られることはいうまでもない。
Claims (16)
- 純水と0℃より低い凝固点を有する第1の化合物からなり、0℃と前記凝固点の間の第1の温度を有し、第1の氷を含む第1の固液混合物に、第2の純水からなるか、あるいは実質的に第2の純水からなり、残部0℃以下の凝固点を有する第2の化合物を含有する流体を添加して、第2の温度とし、続いて0℃より低温の第3の温度において、少なくとも第1の氷の一部又は全部を含む第2の固液混合物により基板を洗浄することを特徴とする基板の洗浄方法。
- 第1の化合物と第1の純水とからなる液体を冷却することにより第1の氷を生成したことを特徴とする請求の範囲第1記載の基板の洗浄方法。
- 第1の化合物あるいは第1と第2の化合物の第2の濃度が、当該化合物と水の状態図で規定される固相+液相混相領域に位置することを特徴とする請求の範囲第1又は2項記載の基板の洗浄方法。
- 第2の温度から第3の温度に変化する過程で、実質的に氷の融解及び生成を行わないことを特徴とする請求の範囲第3項記載の基板の洗浄方法。
- 第2の固液混合物の温度が−3℃〜+0℃である請求の範囲第3又は4項記載の基板の洗浄方法。
- 第2の氷を含有する前記流体を第1の固液混合物に添加する請求の範囲第5記載の基板の洗浄方法。
- 前記流体の添加をアスピレータで行なうことを特徴とする請求の範囲第4又は5記載の基板の洗浄方法。
- 前記流体を加えた後、さらに冷却を行い第3の温度達成するとともに、第3の氷を発生させることを特徴とする請求の範囲第3項記載の基板の洗浄方法。
- 前記流体が第2の純水と第2の化合物からなり、温度が−3℃〜−10℃である請求の範囲第3項記載の基板の洗浄方法。
- 前記流体が液体である請求の範囲第9項記載の基板の洗浄方法。
- 前記流体を加えた後、さらに冷却を行い第3の温度達成するとともに、第3の氷を発生させることを特徴とする請求の範囲第10項記載の基板の洗浄方法。
- 第3の温度において,氷生成量がほぼ平衡状態となることを特徴とする請求の範囲第8から10項までの何れか1項記載の基板の洗浄方法。
- 第1及び第2の化合物がイソプロパノールである請求の範囲第1から12項までの何れか1項記載の基板の洗浄方法。
- 前記イソプロパノ−ルの濃度が3〜5重量%である請求の範囲13記載の基板の洗浄方法。
- 前記第3の温度が−3℃〜−7℃である請求の範囲第13又は14項記載の基板の洗浄方法。
- 前記基板へ第2の固液混合物を100m/秒以下で衝突させる請求の範囲第2から15項までの何れか1項記載の基板の洗浄方法。
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