JPWO2005095993A1 - 流体計測システム、流体計測方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

流体計測システム、流体計測方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

遠方の被測定流体の流動を検知でき、PIVシステムの実用レベルでの新たな用途を提供する。本発明の流体計測システムは、CCDカメラ2に長焦点光学系3を備えると共に、撮像した2時刻の粒子画像を比較して解析する画像処理手段43を備えている。このため、接近困難な被測定流体の流れ場を解析することができる。また、適切な焦点距離を備えた長焦点光学系3を選択可能な焦点距離調整手段41aを設けることにより、遠方の被測定流体の流れ場を正確に解析することができる。

Description

本発明は、遠方の被測定流体の流れ場を解析する長距離型の流体計測システム、流体計測方法及び該流体計測システムに用いられるコンピュータプログラムに関する。
例えば、発電施設などの煙突から排出される煙を遠方から観測するシステムとして、特許文献1、特許文献2に開示された技術が知られている。これらは、ITVカメラやカラーカメラを複数台用い、各カメラ間の視差や色差を利用して煙突から排出される煙の有無を検知する。
特開昭63−88428号公報 特開平10−232198号公報
発電所等の煙突から排出される煙、水蒸気、火山灰、黄砂などについては、発電所等の運転管理や周辺環境への影響予測等のため、煙等の流れの速度や方向などの流動を検知することが望まれる。しかるに、特許文献1及び2に開示された技術では、煙等の有無を検知できるのみである。
一方、近年、複雑な流れ場の流動を、粒子画像の処理により高精度かつ精密に測定する画像相関法及び粒子追跡法(PTV)などの粒子画像流速測定法(以下、「PIV」という)が知られている。例えば、被測定流体の流れ場にレーザ光をシート状に投入してレーザーシートを形成して、レーザーシート上の2時刻の粒子画像を撮像し、その輝度パターン分布を比較して流体の流速や方向を測定する。しかしながら、PIVは、水・オイルなどの液体の流れ場解析、燃焼の流れ場解析、自動車等の移動物体周囲における風洞実験による流れ場解析など、主として、閉空間における流体の流れ場解析に用いられているに過ぎない。すなわち、従来のPIVは、被測定流体までの距離が1メートル程度といった近距離のいわゆる実験室用として開発されているに過ぎず、実用レベルでの利用が望まれている。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、煙突の排煙、水蒸気、火山灰、黄砂などの遠方の被測定流体の流動を検知でき、PIVの実用レベルでの新たな用途を提供可能な流体計測システム、流体計測方法及び該流体計測システムに用いられるコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するに当たって、本発明者らは、まず、長焦点光学系を利用することに着目した。その一方、上記した遠方の被測定流体は、実験室内と異なり、その最大流速が未知であるか又は検知しにくい場合があるため、長焦点光学系の焦点距離とマッチングせず、撮像手段により得られる2時刻の粒子画像における粒子群の移動距離がPIV解析するのに適さないおそれがある。そこで、本発明者らはかかる点に鑑み、PIV解析に適する粒子画像を得る適切な焦点距離を備えた長焦点光学系を選択する手段を開発し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1記載の発明では、被測定流体に含まれる粒子の画像を微小時間間隔で撮像する撮像手段と、前記撮像手段を制御する制御手段と、前記撮像手段で取得した連続する複数時刻の輝度パターン分布を比較して、粒子群の移動方向及び移動量を計測し、被測定流体の流れ場を解析する画像処理手段とを備えた流体計測システムであって、
前記撮像手段が長焦点光学系を備え、長距離離間した被測定流体を撮像可能な長距離型であることを特徴とする流体計測システムを提供する。
請求項2記載の発明では、前記撮像手段が、長距離離間した被測定流体中の自然光反射による輝度パターン分布を撮像可能な長距離型であることを特徴とする請求項1記載の流体計測システムを提供する。
請求項3記載の発明では、レーザ光を被測定流体中にシート状に投入させるレーザ光投入手段をさらに備えると共に、
前記撮像手段が、長距離離間した被測定流体中のレーザ光反射による輝度パターン分布を撮像可能な長距離型であることを特徴とする請求項1記載の流体計測システムを提供する。
請求項4記載の発明では、前記撮像手段の設置位置から10m以上20km以下離間した被測定流体を撮像可能な長距離型であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の流体計測システムを提供する。
請求項5記載の発明では、前記制御手段は、画像処理手段により得られる連続する複数時刻の粒子画像における粒子群の移動距離が所定の設定移動画素数範囲内に収まるような焦点距離を演算する焦点距離調整手段を有し、
前記焦点距離調整手段により得られた焦点距離に対応する長焦点光学系を選択し、該長焦点光学系を撮像手段に装着して撮像するか、又は、前記焦点距離調整手段により得られた焦点距離に対応させてフランジバックを調整して撮像するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の流体計測システムを提供する。
請求項6記載の発明では、前記焦点距離調整手段が、次の関係式(1)、(2)
設定移動画素数=(V×Δt)/D・・・(1)
D=(f/L)×const・・・・・・(2)
(但し、「V」は被測定流体の仮速度、「Δt」は連続する複数時刻の撮像時間間隔、「D」は撮像手段の1画素当たりに映る像の大きさ、「f」は焦点距離、「L」は被測定流体までの距離、「const」は実験から得られた定数である。)
を満足する焦点距離fを演算する構成であることを特徴とする請求項5記載の流体計測システムを提供する。
請求項7記載の発明では、前記被測定流体の仮速度「V」が、被測定流体の最大流速「Vmax」であることを特徴とする請求項6記載の流体計測システムを提供する。
請求項8記載の発明では、前記撮像手段は、同じ時間間隔で連続する複数時刻の輝度パターン分布を一組として複数組撮像するように設定されており、
前記撮像手段により得られた各組における撮像時刻が同じ輝度パターン分布同士の画像をそれぞれ重ね、粒子画像数を増加させた連続する複数時刻の輝度パターン分布に変換する輝度パターン分布変換手段を有し、
前記画像処理手段では、輝度パターン分布変換手段により変換された連続する複数時刻の輝度パターン分布を用いて被測定流体の流れ場を解析するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の流体計測システムを提供する。
請求項9記載の発明では、前記撮像手段により得られた各輝度パターン分布において、撮像された各粒子が重なった状態で撮像された粒子画像を独立の粒子画像に変換するデコンボリューション手段を有し、
前記画像処理手段では、デコンボリューション手段により得られる連続する複数時刻の輝度パターン分布を用いて被測定流体の流れ場を解析するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の流体計測システムを提供する。
請求項10記載の発明では、前記撮像手段により得られた連続する複数時刻の輝度パターン分布から、連続する複数時刻の輝度パターン分布の差分を差分輝度パターン分布として求める差分算出手段を有し、
前記画像処理手段では、差分算出手段により得られる連続する複数時刻の差分輝度パターン分布を用いて被測定流体の流れ場を解析するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の流体計測システムを提供する。
請求項11記載の発明では、長距離離間した被測定流体に含まれる粒子の画像を、長焦点光学系を備えた撮像手段により微小時間間隔で撮像し、
前記撮像手段により取得した複数時刻の粒子画像の輝度パターン分布を比較して、粒子群の移動方向及び移動量を計測し、
前記粒子群の移動方向及び移動量から前記被測定流体の流れ場を解析することを特徴とする流体計測方法を提供する。
請求項12記載の発明では、被測定流体の自然光反射による輝度パターン分布を撮像し、被測定流体の流れ場を解析することを特徴とする請求項11記載の流体計測方法を提供する。
請求項13記載の発明では、被測定流体中にレーザ光をシート状に投入させ、被測定流体のレーザ光反射による輝度パターン分布を撮像し、被測定流体の流れ場を解析することを特徴とする請求項12記載の流体計測方法を提供する。
請求項14記載の発明では、前記撮像手段の設置位置から10m以上20km以下離間した被測定流体を撮像し、該被測定流体の流れ場を解析することを特徴とする請求項11〜13のいずれか1に記載の流体計測方法を提供する。
請求項15記載の発明では、被測定流体として、前記撮像手段の設置位置から10m以上20km以下離間した煙、火山灰、水蒸気、黄砂、雲、花粉又は空気の流れ場を解析することを特徴とする請求項11〜14のいずれか1に記載の流体計測方法を提供する。
請求項16記載の発明では、被測定流体に含まれる粒子の画像を微小時間間隔で撮像する長焦点光学系を備えた撮像手段と、前記撮像手段で取得した連続する複数時刻の輝度パターン分布を比較して、粒子群の移動方向及び移動量を計測し、被測定流体の流れ場を解析する画像処理手段とを備えた流体計測システムにおける前記撮像手段を制御するコンピュータプログラムであって、
画像処理手段により得られる連続する複数時刻の粒子画像における粒子群の移動距離が所定の設定移動画素数範囲内に収まるような焦点距離を演算する焦点距離調整ステップを有することを特徴とするコンピュータプログラムを提供する。
請求項17記載の発明では、前記焦点距離調整ステップが、次の関係式(1)、(2)
設定移動画素数=(V×Δt)/D・・・(1)
D=(f/L)×const・・・・・・(2)
(但し、「V」は被測定流体の仮速度、「Δt」は連続する複数時刻の撮像時間間隔、「D」は撮像手段の1画素当たりに映る像の大きさ、「f」は焦点距離、「L」は被測定流体までの距離、「const」は実験から得られた定数である。)
を満足する焦点距離fを演算する構成であることを特徴とする請求項16記載のコンピュータプログラムを提供する。
請求項18記載の発明では、前記被測定流体の仮速度「V」が、被測定流体の最大流速「Vmax」であることを特徴とする請求項17記載のコンピュータプログラムを提供する。
本発明によれば、長焦点光学系と撮像した2時刻の粒子画像を比較して解析する画像処理手段とを備えているため、接近困難な被測定流体の流れ場を解析することができ、PIVシステムの実用レベルでの新たな用途を提供できた。
また、適切な焦点距離を備えた長焦点光学系を選択可能な焦点距離調整手段を設けることにより、遠方の被測定流体の流れ場を正確に解析することができた。
また、遠方の被測定流体を撮像するため、1画素当たりに映る像の大きさDと焦点距離fとを線形比例とみなせることができ、これを利用した関係式を用いて適切な焦点距離を備えた長焦点光学系を選択可能とすることにより、被測定流体の最大流速を知ることができない場合であっても、流れ場を迅速かつ正確に解析することができた。
図1は、本発明の一の実施形態に係る流体計測システムの概要を示す図である。 図2は、上記実施形態に係る流体計測システムのコンピュータの概略構成を示すブロック図である。 図3は、上記実施形態に係る流体計測システムを用いた流体計測方法の一態様を示す図である。 図4は、上記実施形態に係る流体計測システムを用いた流体計測方法の他の態様を示す図である。 図5は、本発明の他の実施形態に係る流体計測システムの概要を示す図である。 図6は、光学望遠鏡を使用して撮像されるトレーサーの粒子画像(エアリーディスクの画像)を示すシミュレーション図であり、(a)は、中央遮蔽体による中央遮蔽率(中央遮蔽体の直径/光学望遠鏡の口径)0%の場合を、(b)は、中央遮蔽率35%の場合を、(c)は、中央遮蔽率50%の場合をそれぞれ示し、(d)は、(a)と同じ条件で、焦点距離のみを0.3mmずらして撮影されたエアリーディスクの画像であり、さらに、(e)),(f)は、焦点距離を0.3mmずらした状態で、中央遮蔽率35%、50%とした場合の画像である。 図7は、図6のトレーサーの粒子画像をCCD撮像素子の画素上でシミュレーションした図であり、(a)は、中央遮蔽体による中央遮蔽率(中央遮蔽体の直径/光学望遠鏡の口径)0%の場合を、(b)は、中央遮蔽率35%の場合を、(c)は、中央遮蔽率50%の場合をそれぞれ示す。 図8(a)は、PIV解析に利用される標準画像の一例であり、図8(b)〜(d)は(a)の標準画像を用いたシミュレーション図であり、図8(e)及び(f)は口径を異ならせた場合のシミュレーション図である。 図9(a)は、CCDカメラの1画素中に、多数の粒子からの散乱光の輝度情報が記録される場合のシミュレーション用の原画像であり、図9(b)〜(d)は、試験例1と同様の流体計測システムにより撮影した場合をシミュレーションした画像である。 図10(a)は、図9(a)と同様に多数の粒子からの輝度情報がCCDカメラの1画素中に記録される平行光源の原画像であり、図10(b)〜(d)は試験例1と同様の流体計測システムにより撮影した場合をシミュレーションした画像である。 図11は、試験例4で計測した被測定流体の流れ場の様子を示す図である。 図12は、試験例5の流体計測システムの概要を説明するための図である。 図13は、試験例5で計測した被測定流体の流れ場の様子を示す図である。 図14は、試験例6の被測定流体である排煙の原画像を示す図である。 図15は、試験例6においてハイパスフィルタによりフィルタリングしたものを逆変換して示した乱流構造の画像である。 図16は、試験例6で計測した被測定流体の流れ場の様子を示す図である。 図17は、試験例6と同様の条件下における排煙のシミュレーション図である。 図18は、ハイパスフィルタによるフィルタリングする際の空間周波数の求め方を説明するための図である。 図19は、輝度パターン分布変換手段を説明するための概念図である。 図20は、差分算出手段の一例を説明するための概念図である。 図21は、差分算出手段の他の例を説明するための概念図である。 図22は、差分算出手段のさらに他の例を説明するための概念図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて更に詳しく説明する。図1は、本発明の一の実施形態に係る流体計測システム1を示し、撮像手段としての、長焦点光学系3を備えたCCDカメラ2、コンピュータ4、レーザ光投入手段5等を備えて構成される。
CCDカメラ2に、長焦点光学系3が装着されるが、長焦点光学系3としては、単焦点系のレンズ(以下、「単レンズ」という)を用いることが好ましい。この場合、ターレットを設け、複数種類の単レンズを選択可能な構成とすることがより好ましい。ターレットを用いることにより、単レンズの自動選択も可能となる。ズーム機能を有するレンズの場合、一般に像面湾曲が大きい点で欠点があるが、高屈折率のガラスで安定した像が得られるものであれば使用することができる。なお、本実施形態では、撮像手段として、CCD撮像素子を備えたカメラ(CCDカメラ)を使用しているが、これに代え、CMOS撮像素子を備えたカメラを用いることもできる。
また、長焦点光学系3を構成する光学望遠鏡としては、ニュートン式、カセグレイン式等のいずれでも使用可能であるが、主鏡には、その中央部を含む部分を任意の遮蔽率で遮蔽する遮蔽体を付設した構成とすることが好ましい。これにより、トレーサー粒子画像は、輪郭が際立った状態を維持して、すなわちピンぼけするのではなく、ピントが合ったまま拡大される。長焦点光学系により撮像した場合、該光学系の倍率が高くなるほど画像が暗くなってしまい、PIV手法による解析が困難となるが、このような中央遮蔽体を設けることにより、トレーサーの粒子画像が拡大され、長焦点光学系を用いているにも拘わらず、PIV手法による解析が可能な輝度を有する画像を撮像できる。長焦点光学系を用いた場合でも、各粒子をCCD撮像素子の2画素以上に跨って捉えられる範囲では、後述の乱流構造を抽出する手法を用いることなく、このような手法で撮像可能である。なお、好ましい遮蔽率については後述の試験例において説明するが、遮蔽体は、遮蔽率を任意に変更可能に設けられていることが好ましい。また、本発明では、長距離離間した被測定流体に含まれる粒子の画像を撮像することから、かかる粒子は十分小さな被写体である。従って、撮像面では、粒子像そのものではなく、エアリーディスクを見ていることになるため、本明細書において、「粒子画像」とは、エアリーディスクの画像を指す。
また、副鏡は、鏡筒内において副鏡支持具(スパイダー)によって支持されているが、粒子画像を拡大すると、十字型などのスパイダーによる光芒が写し出され、これが粒子画像と重なるなどして判別が困難となる。そこで、従来使用されている十字型などのスパイダーに代え、鏡筒内で、各面が主鏡の光軸に対して直交する向きとなるように配置した平行平板ガラスに副鏡を支持することが好ましい。平行平板ガラスであるため、光の反射が低減され、ノイズとなる光芒の写りを低減できる。なお、平行平板ガラスとしては、光学ガラスから形成することが好ましい。
コンピュータ4は、図1及び図2に示したように、CCDカメラ2に接続され、CCDカメラ2の駆動を制御する制御手段41と、CCDカメラ2により撮影された画像信号を受信して所定の処理を行う画像取り込み手段42及び画像処理手段43とを備えてなる。制御手段41は、CCDカメラ2の適切な焦点距離fの算出等を行うコンピュータプログラムとしての焦点距離調整手段(焦点距離調整ステップ)41aを備えてなるが、詳細については後述する。画像取り込み手段42は、CCDカメラ2からのアナログ画像信号をデジタル化するフレームグラバボードを備えてなる。画像処理手段43は、コンピュータプログラムからなり、フレームグラバボードから出力されるデジタル画像信号である画像フレームをPIV手法により解析処理する。なお、画像処理手段43の前段に、像の歪み収差などを補正する回路を設けることもできる。
画像処理手段43では、CCDカメラ2により微小時間間隔をおいて撮像された連続する2時刻の粒子画像を輝度パターンの分布とみなし、2つの粒子画像を比較解析して粒子群の移動量を推定する。すなわち、粒子画像中のある1点の値を輝度値とし、この輝度値が粒子画像中の所定領域に分布しているものを輝度パターンとして、相互相関法又は輝度差累積法により、かかる輝度パターンの類似度を求め、2画像間の粒子群の画素上の移動量及び移動方向を求める。そして、粒子群の画素上移動量・移動方向と微小時間間隔Δtとにより、被測定流体の実際の流速、流れの方向を求め、流れ場を解析する。
レーザ光投入手段5は、半導体レーザ等のレーザ発振装置とレーザシート形成用の複数のレンズ群からなる走査光学系とを備えて構成され、レーザ発振装置から発振されるレーザ光が走査光学系によりシート状になり、被測定流体の流れ場に投入される。
ここで、画像処理手段43により解析処理して粒子群の移動量等を求めるに当たって、2時刻の粒子画像中の所定の輝度パターンの粒子群が離れすぎていては、両者の相関を知ることが困難である。従って、粒子群の移動距離は縦又は横の全画素数に対して0.5〜10%程度(例えば、縦(又は横)の全画素数1000画素の場合で、5〜100画素)の領域に収まっていることが好ましい。その一方、本発明では、撮像手段であるCCDカメラ2から長距離離間した遠方の被測定流体の流れ場を解析することを目的としており、CCDカメラ2に長焦点光学系3を装着しているが、粒子群の移動量が上記領域に収まるか否かは、長焦点光学系3の焦点距離fに依存すると共に、2時刻の撮像時間間隔Δt、及び被測定流体までの距離Lにも依存する。
このため、上記制御手段41の焦点距離調整手段(焦点距離調整ステップ)41aでは、画像処理手段43により得られる2時刻の粒子画像における粒子群の移動距離が、上記範囲内に収まるようにするため、適切な焦点距離fを求める演算を行う。具体的には、次の関係式(1)、(2)より、上記範囲内に設定される2時刻の粒子画像における粒子群の設定移動画素数と、かかる設定移動画素数に対応する焦点距離fを求める。
設定移動画素数=(V×Δt)/D・・・(1)
D=(f/L)×const・・・・・・(2)
但し、Vは被測定流体の仮速度、Δtは連続する2時刻の撮像時間間隔、Dは1画素当たりに映る像の大きさ、Lは撮像手段の設置位置から被測定流体までの距離である。constは、実験から得られた定数であり、被測定流体の位置に実際にスケールを配置し、当該スケールの単位長さ(例えば、1mm)が何画素に相当するかを測定して得た値である。但し、Lが約20m以上の場合には、Lの値と一致する位置にスケールを配置する必要はなく、約20m以上の任意の位置にスケールを配置してその単位長さが何画素に相当するかを測定して求める。
(2)式より、1画素当たりに映る像の大きさとDと焦点距離fとを線形比例の関係とみなし、上記範囲に収まる移動画素数に対応する適切な焦点距離fを求めることができる。1画素当たりに映る像の大きさDと焦点距離fとを線形比例とみなせるのは、被測定流体までの距離Lが遠いことによるものであり、このようにして焦点距離fを調整することにより、短い処理時間で適切な長焦点光学系3を選択できる。
なお、被測定流体までの距離Lが短い場合には、1画素当たりに映る像の大きさDと焦点距離fとの関係は非線形となるため、この場合には、両者の相関を示す非線形テーブルを設定しておくことで対処できる。但し、テレセントリック系の光学系を用いることにより、上記と同様に線形比例とみなして計算することもできる。
上記した焦点距離調整手段(焦点距離調整ステップ)41aでは、被測定流体までの距離Lを、所定の方法で計測して求めて、被測定流体の仮速度Vを決定し、上記関係式により、該距離Lと仮速度Vに対応する焦点距離fを有する長焦点光学系3を選択している。すなわち、計算により適切な焦点距離fを算出しているため、簡易かつ短い処理時間で求められるわけであるが、任意の長焦点光学系3をCCDカメラ2に仮装着し、当該長焦点光学系3を用いて被測定流体の画像を2時刻で測定して、画像処理手段43により仮の流れ場を解析し、得られた粒子群の移動画素数が上記所定の範囲に収まっているか否かにより、適切な焦点距離fを備えた長焦点光学系3を選択する構成とすることもできる。
なお、被測定流体までの距離Lの計測方法としては、煙突等の対象物に対し、レーザ距離計や測距儀などにより直接計測する方法や、GPSからCCDカメラ2の設置位置の位置情報(経度・緯度)を得て、対象物の位置(経度・緯度)との関係で算出することもできる。また、CCDカメラ2の設置位置と対象物の位置とを地図上で特定し、両者間の距離Lを算出することもできる。
また、本実施形態においては、レーザ光投入手段5を備え、被測定流体にレーザ光をシート状に投入し、CCDカメラ2により撮像する。このため、コンピュータ4の制御手段41には、レーザ光投入手段5によるレーザ光の発振とCCDカメラ2の駆動との同期を図るタイミングコントロール手段41bが設けられている。
次に、本実施形態の流体計測システム1を用いて被測定流体の流れ場を測定する方法について図3に基づき説明する。
まず、CCDカメラ2を所定の位置にセットする。次に、コンピュータ4の入力手段を利用してCCDカメラ2から被測定流体までの距離Lを、上記のようにレーザ距離計を用いるなどして測定し入力する(S1)。次に、被測定流体の流速V(最大流速Vmax)を入力する(S2)。この流速Vは、上記のように適切な焦点距離fを備えた長焦点光学系3を選択するための仮の値であり、任意の値でよいが、画像処理手段43により得られる2画像間の移動距離を上記のように縦又は横の全画素数の0.5〜10%程度に収めるに当たり、より短い作業時間とするためには、被測定流体の最大流速Vmaxを入力することが好ましい。最大流速Vmaxは、例えば、煙突等から排出される煙の場合には、煙を送り出す送風機の仕様に基づく計算値から求められるものを用いることができる。煙突等から排出される煙の実際の最大流速は、煙突流路の圧損等により、この計算値より低く、通常、計算値以上になることはない。もちろん、送風機の仕様が特定できない場合や火山灰等を測定する場合には、経験値等を参照しておよその最大流速Vmaxを入力する。
被測定流体までの距離L、仮の流速V(最大流速Vmax)を決定したならば、焦点距離調整手段(焦点距離調整ステップ)41aにおいて、それらに対応する焦点距離fを上記関係式(1)、(2)を用いて算出する(S3)。この際、計算に用いる2時刻の粒子画像の撮像時間間隔Δtは、得られる粒子群の移動画素数を上記範囲に収めるため、できるだけ短いことが好ましい。通常1/60s〜1/30sの範囲で設定される。
このようにして焦点距離fが決定したならば、対応する長焦点光学系3を選択し(S4)、単レンズの場合には、例えば、ターレットを回転させてCCDカメラ2にセッティングし、あるいは、ズーム機構付きの場合には、ズーム調整し、レーザ光投入手段5からレーザ光をシート状に投入し、連続した2時刻の粒子画像を撮像する。なお、焦点距離調整手段41aにより得られた焦点距離fに対応させてフランジバックを調整して撮像することもできる。
撮像された各画像は、画像取り込み手段42であるフレームグラバボードによりデジタル信号に変換され、画像処理手段43により各粒子画像の輝度パターンの移動量、移動方向から、被測定流体の実際の流れ場の流速、流れの方向等が求められる(S5)。
上記説明では、被測定流体の最大流速Vmaxをおよその値で手動入力した場合について説明しているが、図4は、手動ではなく自動入力する場合の上記流体計測システムを用いた計測方法を説明するためのフローチャートである。
この図に示したように、被測定流体までの距離Lを自動又は手動で入力する点は上記と同様であるが(S10)、次工程で入力する最大流速Vmaxは、適宜の流速を初期値として決定している。具体的には、CCDカメラ2にセッティング可能なものとして準備されている複数種類の長焦点光学系3のうち、焦点距離fのもっとも短いもの、例えば、焦点距離50mmのもので測定可能な最大流速Vmax(例えば、30m/s)が自動的に入力される(S11)。
被測定流体までの距離Lと自動入力される最大流速Vmaxを用いて上記関係式(1)、(2)を満足する焦点距離fを算出する(S12)。そして、算出された焦点距離fに対応する長焦点光学系3を選択し、CCDカメラ2にセッティングし(S13)、上記と同様に流れ場を計測する(S14)。本態様においては、解析された結果から最大流速Vmaxを算出し(S15)、さらに2画像間の移動距離が検出限界以下、すなわち、移動画素数が1画素未満が否かを判定する(S16)。通常、このような事態は生じないが、自動選択された最大流速Vmaxが実際よりも大きすぎた場合には、2画像が全く同じになってしまい流れ場を解析できない(工程S15における最大流速も求められない)ことから、念のため、かかる判定工程を設けておくことが好ましい。移動画素数が1画素未満となった場合には、関係式(1)、(2)の計算に用いる新たな最大流速Vmaxを、
最大流速Vmax(新)=最大流速Vmax(旧)×p
(pは任意に規定した緩和係数、例えばp=0.5)
により算出し、改めて関係式(1)、(2)を満足する焦点距離fを求め、再度上記工程S12〜S16を繰り返す。
移動画素数が1画素以上の場合には、2画像間の移動距離(移動画素数)が、撮像素子の縦又は横の全画素数に対して0.5〜10%程度(例えば、縦(又は横)の全画素数1000画素の場合で、5〜100画素)か否かがチェックされる(S17)。かかる条件を満足しない場合には、工程S15により求められた最大流速Vmaxを用い、工程S12に戻り、長焦点光学系3を選択し直す。条件を満足する場合は、結果を出力し、計測が終了する。
図5は、本発明の他の実施形態に係る流体計測システム100を示す図である。この流体計測システム100は、CCDカメラ110、該CCDカメラ110に装着される長焦点光学系120及びコンピュータ130を備える点は上記実施形態と同様であるが、レーザ光投入手段を有していない点で異なる。
本実施形態では、レーザ光を投入せずに自然光下で被測定流体を撮像するものである。従って、撮像可能な被測定流体は、水蒸気、火山灰、煙突や火災現場等からの煙、黄砂、雲、花粉などの自然光下で反射可能なものに限られる。本実施形態によれば、レーザ光を投入する必要がないため、より遠方の被測定流体の流れ場解析に適する。
ここで、PIV手法により捉える粒子画像は、一つの粒子がCCD撮像素子の2画素以上に跨っている必要があり、さらには2〜5画素に跨って捉えられることが好ましいとされている。被測定流体までの距離が10〜50m程度までであれば、各粒子画像をかかる条件で捉えることが可能であるが、数百m〜1kmを超えるようなより遠方の被測定流体を長焦点光学系3を介して撮像した場合、1画素中に含まれる粒子数は多数となり、粒子一つ一つの挙動を2時刻の画像により解析することは困難ないしは不可能である。そこで、本実施形態では、画像取り込み手段42により取り込まれた画像について輝度の空間周波数を演算し、演算した空間周波数成分から所定以上の高周波成分を残すためのハイパスフィルタを備え、ハイパスフィルタを通した後の成分を再び画像へ変換する構成としている。ハイパスフィルタにより、得られた輝度の周波数成分をフィルタリングして所定以上の高周波成分のみを残すことにより、被測定流体のうちから、自然光により反射する粒子の一つ一つを捉えるのではなく、被測定流体中に生じている乱流構造を抽出することができる。ここでいう乱流構造は、渦、ないしは渦に類似した流れ構造からなるクラスタであり、このようにクラスタとして捉えることにより、各乱流構造がCCD撮像素子の2画素以上に跨って捉えられ、PIV手法を用いた解析が可能となる。
具体的には、撮像された画像の各画像信号をフーリエ変換するなどして空間周波数成分を求め、これをハイパスフィルタによりフィルタリングする。ハイパスフィルタによりフィルタリングする際の空間周波数f’は、次式、
(St/D)×1/3≦f’≦(St/D)×5・・・(3)
(但し、式中、「St」はストローハル数、「D」は乱流構造を発生する物体の代表長さである。)
の範囲で決定することが好ましい。
ここで、空間周波数f’は、図18に示した例では、煙突から排出される煙の渦のスケールである空間波長Lの逆数であるが、空間波長Lを直接求めることはできない。その一方、連続する2つの渦の中心間距離L’は次式により求めることができる。
L’=U×T・・・(4)
(但し、Uは煙の主流速度、Tは渦の放出周期である。)
そこで、このL’を空間波長に置き換えると、空間周波数f’=1/L’となる。
一方、ストローハル数St=(1/T)×(D/U)より、
U=(1/T)×(D/St)・・・(5)
となる。
そして、(5)式を(4)式に代入すると、
L’=D/St、すなわち、f’=1/L’=St/D・・・(6)
となる。
(6)式により求められるf’がフィルタリング時において用いられる空間周波数となるが、有効な乱流構造を抽出するに当たっては、(6)式により求められる値のみに限定されず、(6)式により求められるf’の値の1/3倍以上5倍以下の範囲で決定することができ、上記(3)式が空間周波数f’を決定する条件となる。
(3)式(又は(6)式))によれば、主流速度Uや放出周期Tを求めることなく、乱流構造を発生する物体の代表長さDとストローハル数Stのみで空間周波数f’を容易に求めることができる。代表長さDは、例えば、煙突の直径であるため、容易にその値を知ることができると共に、ストローハル数Stは、実験により、乱流構造を発生する物体の形状に応じてその値が既知となっている(例えば、井上、木谷「乱れと波の非線形現象」(朝倉書店 1993)162頁参照)。
フィルタリング時の空間周波数f’として、上記(3)式の範囲より小さな値を用いた場合には、原画像に近くなり乱流構造を識別できず、大きい値を用いた場合には、乱流構造自体も除去されてしまうため、好ましくない。
なお、乱流構造抽出手段は、撮像された画像の各画像信号をフーリエ変換する前の前処理として、例えばハニング窓関数をかける手段を有することが好ましい。これにより、参照領域のエッジ部分の値がゼロになって高周波成分が落ちるため、解析精度の低下を抑制できる。
A.遮蔽体の有効性確認シミュレーション試験
試験例1〜2は、粒子画像がCCDカメラに2画素以上に跨って撮影される場合(長距離用)を、試験例3は粒子画像がCCDカメラの1画素中に複数撮影される場合(超長距離用)についてのシミュレーション試験である。
(試験例1)
・各シミュレーションで算出に用いる流体計測システムの条件
(a)長焦点光学系
口径140mm、焦点距離2,000mm
(b)CCDカメラ
1画素当たりの大きさ:9μm
・計測シミュレーション
図6は、20m離れた距離から上記光学望遠鏡を使用して撮像される直径30μmのトレーサー1個の粒子画像(エアリーディスクの画像)を示すシミュレーションであり、(a)は、主鏡の前面の中央部を含んで被覆する遮蔽体(中央遮蔽体)による中央遮蔽率(中央遮蔽体の直径/光学望遠鏡の口径)0%の場合を、(b)は、中央遮蔽率35%の場合を、(c)は、中央遮蔽率50%の場合をそれぞれ示す。図6(a)では、エアリーディスクの中央の円盤のみが際立っているが、(b)、(c)のように中央遮蔽率を上げると、中央の円盤を取り囲むリフラクションリングの強度が強くなり、結果的に、このリフラクションリングも含めたエアリーディスクの画像、すなわち、トレーサーの粒子画像をピンぼけすることなく拡大できることがわかる。そして、これをCCD撮像素子の画素上でシミュレーションするとそれぞれ図7(a)〜(c)のようになる。この図から明らかなように、中央遮蔽率0%の場合には、画像が2画素に跨っているのみであるが、35%、50%になると3画素に跨って捉えられ、しかも順に画像が明るくなることがわかる。適切な中央遮蔽率は、光学望遠鏡の口径や被測定流体までの距離などによっても異なるが、一つの粒子画像が2画素以上に跨って撮像されている場合、20〜60%の範囲で選択することが好ましい。
ここで、粒子画像、すなわちエアリーディスクの画像を拡大する手段として、従来、焦点距離をずらしてピンぼけさせる手法が知られている。図6(d)は、図6(a)と同じ条件で、焦点距離のみを0.3mmずらして撮影されたエアリーディスクの画像である。これにより、図6(a)と比較した場合には、エアリーディスクの画像が拡大されるが、ピンぼけ状態となってエッジが不明瞭であるため、PIV解析には適さない。図6(e),(f)は、焦点距離を0.3mmずらした状態で、中央遮蔽率35%、50%とした場合の画像であるが、いずれの場合も、図6(b)、(c)のピントが合った状態と比較すると、エアリーディスクの中央の円盤及びリフラクションリング共にエッジが不明瞭になっていることがわかる。また、長焦点光学系3の口径を小さくすることによっても、粒子画像(エアリーディスクの画像)は大きくなる。図6(g)は、口径70mmの光学望遠鏡により撮像した画像を示すものであるが、図6(a)と比較して粒子画像は大きくなっているものの、明るさが不足し、PIV解析には適さない。
(試験例2)
図8(a)は、「Okamoto,K.,Nishino,S.,Saga,T. and Kobayashi,T., ”Standard images for particle-image velocimetry,”
Meas. Sci. Technol.,11,685-691, 2000」に掲載されているPIV解析に利用される標準画像(No.5)の一例である。
図8(a)の標準画像の粒子画像の直径は5画素であり、20m離れた距離において30μmの粒子を撮影したものとすると、その分解能は16.2画素/arcsecである。そこで、かかる条件に従って、この標準画像を用いて、試験例1と同じ流体計測システム1で撮影した場合をシミュレーションすると、図8(b)〜(d)に示したようになる。図8(b)は、中央遮蔽体による中央遮蔽率(中央遮蔽体の直径/光学望遠鏡の口径)0%の場合を、(c)は、中央遮蔽率35%の場合を、(d)は、中央遮蔽率50%の場合をそれぞれ示す。
この結果からも、中央遮蔽率が35%、50%と上がるほど、より鮮明な粒子画像が得られることがわかった。
なお、同様の条件で、長焦点光学系3の口径を70mmとした場合(中央遮蔽率0%)、250mmとした場合(中央遮蔽率50%)のシミュレーション結果が、図8(e)及び(f)に示したものであり、口径が大きくなるほど、より鮮明な粒子画像が得られることがわかる。
(試験例3)
図9(a)は、CCDカメラ2の1画素中に、多数の粒子からの散乱光の輝度情報が記録される場合のシミュレーション用の原画像であり、図9(b)〜(d)は、試験例1と同様の流体計測システム1により撮影した場合をシミュレーションした画像である。
図10(a)は、図9(a)と同様に多数の粒子からの輝度情報がCCDカメラ2の1画素中に記録される平行光源の原画像であり、図10(b)〜(d)は試験例1と同様の流体計測システム1により撮影した場合をシミュレーションした画像である。なお、図9(b)及び図10(b)は、中央遮蔽体による中央遮蔽率0%の場合を、図9(c)及び図10(c)は、中央遮蔽率35%の場合を、図9(d)及び図10(d)は、中央遮蔽率50%の場合をそれぞれ示す。また、図10(e)は口径70mmの長焦点光学系を使用した場合であって、中央遮蔽率0%の場合のシミュレーション画像である。
これらの図から明らかなように、1画素中の粒子数が複数になる場合には、試験例1及び試験例2の場合と異なり、中央遮蔽率が高くなると画像が不鮮明になることがわかった。従って、被測定流体の乱流構造を抽出して測定する超長距離用に用いる流体計測システム100においては、遮蔽体の遮蔽率は低いほど好ましい。好ましい遮蔽率は0〜40%であり、より好ましくは0〜20%であり、最も好ましくは0%である。但し、図10(b)及び図10(e)を比較すると、長焦点光学系の口径が大きくなると画像が鮮明になる点は試験例1及び試験例2と同様であった。
B.実際の流れ場の解析試験
上記各流体計測システム1,100について、長焦点光学系3,120を介して被測定流体を撮像し、PIV手法によりその流れ場を解析する試験を行った。
(試験例4)
・流体計測システム1(長距離用)の構成
(a)長焦点光学系3
TV−76光学望遠鏡(TELE VUE OPTICS社製、(口径76mm、焦点距離480mm))
上記TV−76光学望遠鏡の固有の中央遮蔽率は0%であるが、主鏡前面に遮蔽体を付設し、遮蔽率(中央遮蔽率)を50%に調整した。
なお、上記TV−76はCCDカメラ2に装着して、20m及び50m離れた位置から、方眼紙及びスケールの画像を撮影して比較したところ、像のゆがみがないことを確認した。
(b)CCDカメラ2
製品名「MEGAPLUS ES1.0 (10-bit)」(Redlake社製(1画素当たりの大きさは9μm))
(c)フレームグラバーボード
製品名「PIXCI-D2X」(EPIX社製)(フレームグラバーボードを介して、CCDカメラ2により得られたデジタル画像信号がコンピュータ4のハードディスクに記録される。)
(d)レーザ光投入手段5
ND-YAGレーザー(製品名「Gemini PIV 120mJ」(New Wave Research Co.製))
・計測
長焦点光学系3を備えたCCDカメラ2の設置位置から被測定流体までの距離Lを20mとし、トレーサー粒子としてウォータミストを噴霧すると共に、レーザー光投入手段5によりND−YAGレーザーをシート状に投入し、撮像時間間隔Δt=1/15sで2時刻の画像を3組得た。
得られた各組の2時刻の画像信号は、フレームグラバーボードから画像処理手段43にデジタル信号として送られ、相互相関法により解析処理された。3組の解析された被測定流体の流れ場の様子が図11である。図11から明らかなように、被測定流体までの距離が20mあり、長焦点光学系3を用いているにもかかわらず、十分な輝度でトレーサー粒子の移動量、移動方向を捉えることができている。平均の速度場は1/5sであり、各組の最大ベクトル値は、それぞれ、14.35画素、19.63画素及び16.95画素であり、平均は16.97画素であった。これは、16.97×15より、254.6画素/s=38.95mm/sの流速となる。
(試験例5)
・流体計測システム1(長距離用)の構成
試験例4と同様
・計測
図12に示したように、建物内に展示用に設置した送電線鉄塔の側方20m離れた地点に試験例4と同じCCDカメラ2を設置し、送電線鉄塔周囲の気流を測定した。具体的には、ファンにより0.4m/sの気流を生起させると共に、送電線鉄塔の送電線懸架部付近の測定エリア(送電線鉄塔の接地面から約7mの高さ付近)に、トレーサー粒子としてウォータミスト及びダストを噴霧し、送電線鉄塔の下方から、レーザー光投入手段5によりND−YAGレーザーをシート状に投入して測定した。撮像時間間隔Δt=1/15sで、2時刻の画像を撮像した。
得られた各組の2時刻の画像信号を試験例4と同様に解析処理した流れ場の様子が図13である。図13から明らかなように、本試験例においても、十分な輝度でトレーサー粒子の移動量、移動方向を捉えることができている。従って、図12に示したシステムは、地上高50〜60m程度に設置される送電線の周囲の気流や、高層ビル周囲の風速分布の測定に使用できる。
(試験例6)
・流体計測システム100(超長距離用)の構成
(a)長焦点光学系120
マクストフ・カセグレイン光学望遠鏡(ORION OPTICS社製、製品名「OMI-140」(口径140mm、焦点距離2,000mm))
なお、測定時は、レデューサーを用いて焦点距離1,260mmに調整した。
また、主鏡前面には遮蔽体を設けていないが、上記マクストフ・カセグレイン光学望遠鏡の固有の中央遮蔽率は33%であった。
上記マクストフ・カセグレイン光学望遠鏡はCCDカメラ110に装着して、20m及び50m離れた位置から、方眼紙及びスケールの画像を撮影して比較したところ、像のゆがみがないことを確認した。
(b)CCDカメラ110
製品名「MEGAPLUS ES1.0 (10-bit)」(Redlake社製(1画素当たりの大きさは9μm))
(c)フレームグラバーボード
製品名「PIXCI-D2X」(EPIX社製)(フレームグラバーボードを介して、CCDカメラ2により得られたデジタル画像信号がコンピュータ4のハードディスクに記録される。)
なお、その他は、レーザ光投入手段を備えていないことを除き、試験例4と全く同じである。
・計測
被測定流体は、火力発電所の煙突尖端から排出される排煙とし、被測定流体から7.8km離れた位置に流体計測システム100を設置した。日光下、撮像時間間隔Δt=1/30sで撮像した。得られた2時刻の各画像信号をフーリエ変換して空間周波数成分を求め、これを上記したハイパスフィルタにより所定以上の高周波成分のみを残し、乱流構造を抽出した。本試験例の場合、フィルタリングする周波数f’の決定に用いる上記式の代表長さDは、煙突尖端の吐出口の直径を10mとし、ストローハル数Stは、流れの解析における一般的な数値(例えば、井上、木谷「乱れと波の非線形現象」(朝倉書店 1993)162頁)から0.4としており、結果として、f’は、0.04(1/m)となっている。そして、この乱流構造の画像を画像処理手段43において相互相関法により解析処理した。
図14は、本試験例の被測定流体である排煙の原画像を示す。図15は、ハイパスフィルタによりフィルタリングしたものを逆変換して示した乱流構造の画像である。図15から、ハイパスフィルタによりフィルタリング処理されることにより、乱流構造が抽出されていることがわかる。図16は、図15のようにして求めた2時刻の画像を用いて、被測定流体の流れ場の様子をベクトルで示した図である。図16に示したように、本試験例の手法により、十分な輝度で排煙の移動量、移動方向を捉えることができた。
比較のため、上記により測定された排煙と同じ条件下で、数値解析コード「STAR−CD(商品名)」を用いてシミュレーションを行った。そのシミュレーション結果が、図17である。図16と図17とを比較すると、上昇する排煙の形状、速度ベクトルがよく一致していた。また、図16から得られた煙突から排出される排煙の流量は火力発電所の運転流量とほぼ一致していた。従って、本試験例で用いた計測システムは、被測定流体までの距離が7.8kmといった超長距離における流れ場の測定に適していることがわかる。
ここで、本発明の長焦点光学系を用いて被測定流体の流れ場を解析するに当たって、主として屋外環境で使用されるものであること、長距離離間した遠方の被測定流体を撮像するものであること等の理由から、撮像した画像を、画像処理手段43により処理する前の前処理手段として、次のような手段(輝度パターン分布変換手段、デコンボリューション手段、差分算出手段)を設定しておくことが好ましい。なお、これらの手段は、1つのみ設定できることも可能であるし、複数併用して設定することも可能である。
(輝度パターン分布変換手段)
例えば、屋外において数十m離れた地点にトレーサー粒子を噴霧して、その地点の被測定流体の流れを撮像する場合、屋外環境であるため、トレーサー粒子の密度を厳密にコントロールできない場合がある。すなわち、トレーサー粒子が均等に分布せず、トレーサー粒子の密度が低くなり、連続する2時刻の画像を比較しただけでは、流れ場の解析に必要な粒子密度を画像中に確保できない場合がある。このような場合の対策としては、画像処理手段43により処理する前に、前処理手段として、次のような輝度パターン分布変換手段を設定しておくことができる。
まず、CCDカメラ2により、Δt1の時間間隔で連続する2時刻の画像を一組撮像し、Δt2時間をおいて、再びΔt1の時間間隔で連続する2時刻の画像を一組撮像するということを繰り返し、Δt1の時間間隔の2時刻の画像を複数組撮像する。上記により撮像された各組の画像は、画像取り込み手段42により取り込まれるが、輝度パターン分布変換手段は、図19に示したように、各組において、最初に撮像した画像同士(図19のNo.1−1とNo.2−1)、2番目に撮像した画像同士(図19のNo.1−2とNo.2−2)をそれぞれ重ね、重ねた画像をそれぞれ一つの輝度パターン分布画像として記録する。この結果、得られた最初の輝度パターン分布画像、2番目の輝度パターン分布画像のいずれも、トレーサー粒子の密度がCCDカメラ2によって撮像された各一枚の画像と比較すると高くなる。画像処理手段43は、このようにして前処理され、トレーサー粒子密度が所定以上になった最初の輝度パターン分布画像(図19のNo.1−1+No.2−1)、2番目の輝度パターン分布画像(図19のNo.1−2+No.2−2)を、Δt1の時間間隔をおいて得られた2時刻の連続画像として扱い、上記実施形態のように流れ場を解析する。
(デコンボリューション手段)
CCDカメラ2によって得られた各輝度パターン分布画像において、トレーサー粒子が複数重なった状態で撮像される場合がある。トレーサー粒子は、本来、個々に独立しているものでるが、周縁部がぼやけて複数の粒子が重なって撮像される。従って、このように複数の粒子が重なった画像を、個別の粒子画像に変換するため、画像処理手段43により処理する前の前処理手段として、デコンボリューション手段を設定しておくことが好ましい。
例えば、CCDカメラ2によって撮像した画像において、2つの粒子がくっついた状態で撮像されていた場合には、所定の輝度をしきい値として、しきい値以下の輝度を落とす手段を採用できる。これにより、しきい値以下の輝度になっている周縁部のぼやけた部分が写っていない画像が得られ、各粒子画像が本来の大きさに対応するぼけのない画像となる。
(差分算出手段)
屋外で撮像する場合の特徴として、CCDカメラ2によって撮像された画像中に、不要な背景(山、ビルなど)が写り込んでしまう。そこで、この場合には、画像処理手段により処理する前の前処理手段として、差分算出手段を設定しておくことが好ましい。
差分算出手段は、例えば、Δt1の時間間隔で連続する2時刻の画像を一組撮像し、Δt2時間をおいて、再びΔt1の時間間隔で連続する2時刻の画像を一組撮像するということを繰り返し、Δt1の時間間隔の2時刻の画像を複数組撮像する。そして、図20に示したように、各組における連続する2時刻の画像間の差分をとる。その結果、同じ画素上の同じ画像信号はキャンセルされる。すなわち、2つの画像に写っている動かない背景の画像信号はキャンセルされ、結果として、移動した粒子画像のみが残る。このようにして差分算出手段で得られた画像を差分輝度パターン分布とし、Δt2時間をおいた2つの差分輝度パターン分布画像を得て、これを画像処理手段43により処理する。これにより、画像処理する際に背景の画像信号が邪魔にならず、被測定流体の流れ場解析の精度を向上させる。
差分算出手段としては、上記のほか、図21に示したように、Δt1時間間隔で連続する3時刻の画像を複数組撮像し、各組において中心差分を求め、その中心差分により得られた差分輝度パターン分布画像を用いる手段であってもよい。また、図22に示したように、Δt1時間間隔で連続する複数時刻の画像を次々に撮像していき、連続する2時刻の画像同士で次々に差分輝度パターン分布画像を得ていく手段を採用することもできる。
また、長距離離間した遠方の被測定流体を撮像する場合、CCDカメラ2のピントが合っていたとしても被写界深度が深い。このため、1m程度の近距離の被測定流体を撮像した場合と比較して、粒子の速度ベクトルを2次元座標上に再現する際の精度が劣る。そこで、より正確な2次元の速度ベクトルを得るために、CCDカメラ2を3台準備し、3方向から同じ被測定流体を撮像する手段を用いることが好ましい。例えば、中央のCCDカメラと被測定流体とを結ぶ線に対して、左右に所定の角度α1、α2離れた位置に他の2台のCCDカメラを設置する。画像処理手段43では、まず、それぞれのカメラから得られた画像を処理し、速度ベクトルを求める。次に、各角度α1、α2と、左右の各CCDカメラから被測定流体までの距離を用いて、左右の各CCDカメラで得られた画像を処理して得られた速度ベクトルを、中央のCCDカメラの位置で撮像した場合に得られる速度ベクトルに座標変換する。そして、この座標変換された左右の各画像の速度ベクトルを、中央のCCDカメラで撮像された画像の速度ベクトルと対比し、重複した粒子の速度ベクトルのみを抽出する。これにより、被写界深度が深い場合でもより正確な2次元の速度ベクトルを得ることができる。この手法を用いることにより、レーザーシートを投入して撮像する際、シート面がトレーサー粒子の流れの方向に対して傾いている場合に、シート面の傾きによる誤差を相殺することもできる。
以上のことから、本発明では、長焦点光学系を用いて撮像し、得られた画像をPIV手法を用いて処理することにより、接近困難な遠方の被測定流体の流れ場を解析することができる。従って、例えば、煙突の煙の流れ場を解析することによる発電所の運転管理、原子力発電所や地熱発電所のクーリングタワーからの蒸気の流れ場を解析することによる運転管理、火山灰や黄砂の流れ場を解析することによる環境への影響評価などに利用することができる。また、大規模火災現場から発生した煙の流れ場を解析して、その対策や避難誘導等に資することができる。また、遠方の被測定流体にレーザ光を投入可能とすることにより、空気流の解析も可能である。このほか、雲(雲底部)の流れ場を解析することにより、地域的な天気予報に利用することもできるし、送電線や送電鉄塔周りの風の解析や花粉の流れの測定に利用することもできる。また、火山の噴火や大規模火災などにおいては、本発明の流体計測システムを車両に搭載し、移動しながら流れ場を解析していくこともでき、災害の発生状況のリアルタイムでの把握や有効な災害対策にも役立つ。なお、長焦点光学系から被測定流体までの距離は、長焦点光学系や使用する撮像素子の精度によっても異なり、特に限定されるものではないが、入手可能な長焦点光学系等の性能を考慮すると、10m以上20km以下で用いることが実用的には好ましい。

Claims (18)

  1. 被測定流体に含まれる粒子の画像を微小時間間隔で撮像する撮像手段と、前記撮像手段を制御する制御手段と、前記撮像手段で取得した連続する複数時刻の輝度パターン分布を比較して、粒子群の移動方向及び移動量を計測し、被測定流体の流れ場を解析する画像処理手段とを備えた流体計測システムであって、
    前記撮像手段が長焦点光学系を備え、長距離離間した被測定流体を撮像可能な長距離型であることを特徴とする流体計測システム。
  2. 前記撮像手段が、長距離離間した被測定流体中の自然光反射による輝度パターン分布を撮像可能な長距離型であることを特徴とする請求項1記載の流体計測システム。
  3. レーザ光を被測定流体中にシート状に投入させるレーザ光投入手段をさらに備えると共に、
    前記撮像手段が、長距離離間した被測定流体中のレーザ光反射による輝度パターン分布を撮像可能な長距離型であることを特徴とする請求項1記載の流体計測システム。
  4. 前記撮像手段の設置位置から10m以上20km以下離間した被測定流体を撮像可能な長距離型であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の流体計測システム。
  5. 前記制御手段は、画像処理手段により得られる連続する複数時刻の粒子画像における粒子群の移動距離が所定の設定移動画素数範囲内に収まるような焦点距離を演算する焦点距離調整手段を有し、
    前記焦点距離調整手段により得られた焦点距離に対応する長焦点光学系を選択し、該長焦点光学系を撮像手段に装着して撮像するか、又は、前記焦点距離調整手段により得られた焦点距離に対応させてフランジバックを調整して撮像するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の流体計測システム。
  6. 前記焦点距離調整手段が、次の関係式(1)、(2)
    設定移動画素数=(V×Δt)/D・・・(1)
    D=(f/L)×const・・・・・・(2)
    (但し、「V」は被測定流体の仮速度、「Δt」は連続する複数時刻の撮像時間間隔、「D」は撮像手段の1画素当たりに映る像の大きさ、「f」は焦点距離、「L」は被測定流体までの距離、「const」は実験から得られた定数である。)
    を満足する焦点距離fを演算する構成であることを特徴とする請求項5記載の流体計測システム。
  7. 前記被測定流体の仮速度「V」が、被測定流体の最大流速「Vmax」であることを特徴とする請求項6記載の流体計測システム。
  8. 前記撮像手段は、同じ時間間隔で連続する複数時刻の輝度パターン分布を一組として複数組撮像するように設定されており、
    前記撮像手段により得られた各組における撮像時刻が同じ輝度パターン分布同士の画像をそれぞれ重ね、粒子画像数を増加させた連続する複数時刻の輝度パターン分布に変換する輝度パターン分布変換手段を有し、
    前記画像処理手段では、輝度パターン分布変換手段により変換された連続する複数時刻の輝度パターン分布を用いて被測定流体の流れ場を解析するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の流体計測システム。
  9. 前記撮像手段により得られた各輝度パターン分布において、撮像された各粒子が重なった状態で撮像された粒子画像を独立の粒子画像に変換するデコンボリューション手段を有し、
    前記画像処理手段では、デコンボリューション手段により得られる連続する複数時刻の輝度パターン分布を用いて被測定流体の流れ場を解析するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の流体計測システム。
  10. 前記撮像手段により得られた連続する複数時刻の輝度パターン分布から、連続する複数時刻の輝度パターン分布の差分を差分輝度パターン分布として求める差分算出手段を有し、
    前記画像処理手段では、差分算出手段により得られる連続する複数時刻の差分輝度パターン分布を用いて被測定流体の流れ場を解析するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の流体計測システム。
  11. 長距離離間した被測定流体に含まれる粒子の画像を、長焦点光学系を備えた撮像手段により微小時間間隔で撮像し、
    前記撮像手段により取得した複数時刻の粒子画像の輝度パターン分布を比較して、粒子群の移動方向及び移動量を計測し、
    前記粒子群の移動方向及び移動量から前記被測定流体の流れ場を解析することを特徴とする流体計測方法。
  12. 被測定流体の自然光反射による輝度パターン分布を撮像し、被測定流体の流れ場を解析することを特徴とする請求項11記載の流体計測方法。
  13. 被測定流体中にレーザ光をシート状に投入させ、被測定流体のレーザ光反射による輝度パターン分布を撮像し、被測定流体の流れ場を解析することを特徴とする請求項12記載の流体計測方法。
  14. 前記撮像手段の設置位置から10m以上20km以下離間した被測定流体を撮像し、該被測定流体の流れ場を解析することを特徴とする請求項11〜13のいずれか1に記載の流体計測方法。
  15. 被測定流体として、前記撮像手段の設置位置から10m以上20km以下離間した煙、火山灰、水蒸気、黄砂、雲、花粉又は空気の流れ場を解析することを特徴とする請求項11〜14のいずれか1に記載の流体計測方法。
  16. 被測定流体に含まれる粒子の画像を微小時間間隔で撮像する長焦点光学系を備えた撮像手段と、前記撮像手段で取得した連続する複数時刻の輝度パターン分布を比較して、粒子群の移動方向及び移動量を計測し、被測定流体の流れ場を解析する画像処理手段とを備えた流体計測システムにおける前記撮像手段を制御するコンピュータプログラムであって、
    画像処理手段により得られる連続する複数時刻の粒子画像における粒子群の移動距離が所定の設定移動画素数範囲内に収まるような焦点距離を演算する焦点距離調整ステップを有することを特徴とするコンピュータプログラム。
  17. 前記焦点距離調整ステップが、次の関係式(1)、(2)
    設定移動画素数=(V×Δt)/D・・・(1)
    D=(f/L)×const・・・・・・(2)
    (但し、「V」は被測定流体の仮速度、「Δt」は連続する複数時刻の撮像時間間隔、「D」は撮像手段の1画素当たりに映る像の大きさ、「f」は焦点距離、「L」は被測定流体までの距離、「const」は実験から得られた定数である。)
    を満足する焦点距離fを演算する構成であることを特徴とする請求項16記載のコンピュータプログラム。
  18. 前記被測定流体の仮速度「V」が、被測定流体の最大流速「Vmax」であることを特徴とする請求項17記載のコンピュータプログラム。
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