JP6459321B2 - 流速計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の流速を計測する流速計測方法に関する。
従来、流体の流速を計測する流速計測方法としては、特表2010−503832号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この流体計測方法は、流体中にトレーサ粒子を流した後、カメラで流体の特定の領域を経時的に連続撮影するようになっている。そして、カメラが撮影した時間的に異なる画像に基づいて、トレーサ粒子の移動方向および速さを計測することによって、トレーサ粒子を運ぶ流体の流れを分析するようになっている。
特表2010−503832号公報
流体の流れの淀み等によって流体中のトレーサ粒子の密度が略均一とならず、流体中に局所的にトレーサ粒子の粗密が生じることがある。この場合、トレーサ粒子が疎な領域では、トレーサ粒子の数が少なすぎて、流体の流速を正確に計測できないことがある。または、トレーサ粒子の数を増やして再度、計測をやり直さなければならず、工数や計測時間が増大することがある。
また、測定対象によっては、流す流体の流量を絞らなければならず、流体の流量が極少量である場合がある。この場合にも、検査領域のトレーサ粒子の数が少なすぎて、流体の流速を正確に計測できないことがある。
また、トレーサ粒子が少ないことに起因する不正確な計測を回避すべく、トレーサ粒子の数を過大とすると、その過大なトレーサ粒子によって流体の流れが影響を受けて、流体の流れを正確に分析できないおそれもある。
そこで、本発明の課題は、検査領域中のトレーサ粒子の数が少ない場合でも、流体の流速計測をより正確に行える流速計測方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の流速計測方法は、
流体中に複数のトレーサ粒子を混入する粒子混入ステップと、
上記流体中の検査領域に光を照射する光照射ステップと、
上記検査領域を撮像装置で連続的に撮影する撮影ステップと、
上記撮像装置が撮影した複数の撮影のうちで互いに異なる複数の第1撮影を選択して、その複数の第1撮影での複数の第1撮影画像における上記トレーサ粒子による上記光の散乱光の位置を重ね合わせて一の前画像を生成する前画像生成ステップと、
上記複数の第1撮影の各第1撮影に対して同一の後画像決定時間の経過後に行われた第2撮影を集めてなる複数の上記第2撮影での複数の第2撮影画像における上記トレーサ粒子による上記光の上記散乱光の位置を重ね合わせて一の後画像を生成する後画像生成ステップと、
上記前画像を複数の第1小窓に分解すると共に、上記後画像を複数の第2小窓に分解した後、上記各第1小窓と上記各第2小窓との相関値を算出する相関値算出ステップと
を備えることを特徴としている。
本発明によれば、互いに異なる複数の第1撮影での複数の第1撮影画像におけるトレーサ粒子からの散乱光の位置を重ね合わせて一の前画像を生成するから、各第1撮影画像中ではトレーサ粒子を表す散乱光の数が少ない場合でも、前画像中では、散乱光の数を、一の第1撮影画像の散乱光の数の略複数倍に増大できる。すなわち、検査領域に流入したトレーサ粒子の数が少ない場合でも、トレーサ粒子の数を擬似的に増大させることができて、トレーサ粒子の数が多い場合と等価な計測を行うことができる。したがって、計測をやり直す必要がなく、流体の流速計測を正確に行うことができる。
また、本発明によれば、トレーサ粒子の数を擬似的に増大させることができるから、流体の流量が極微量で、混入可能なトレーサ粒子の量が少なくならざるをえない場合でも、正確な計測ができる。
また、本発明によれば、トレーサ粒子の量が少ない場合でも、正確な計測ができる。したがって、トレーサ粒子の量を少なくして計測が行えるから、トレーサ粒子の混入が流体の流れに及ぼす影響を小さくでき、流体の流れをより正確に分析できる。
また、一実施形態では、
Δt1[s]およびΔt2[s]の夫々を、一定の時間とし、kを、自然数とするとき、
上記複数の第1撮影は、時刻tに行われた撮影と、上記時刻tから上記k×上記Δt1[s]の時間の間に上記Δt1[s]の時間の経過毎に行われた上記k回の撮影とを合わせた(上記k+1)回の撮影であり、
上記複数の第2撮影は、上記各第1撮影から上記Δt2[s]時間を経過したときの撮影を集めた(上記k+1)回の撮影である。
流体の流れが、定常流(同じ地点においては、時間的に、流速、圧力等の物理量が変化しないと考えられる流れ)と考えられる場合には、全ての第1撮影において、各第1撮影とそれに対応する第2撮影との時間差を一定に保つだけで、各第1撮影画像における散乱光の位置を重ね合わせることができ、各第2撮影画像における散乱光の位置を重ね合わせることができる。
上記実施形態によれば、複数の第1撮影が、時刻tに行われた撮影と、上記時刻tからk×Δt1[s]の時間の間にΔt1[s]時間の経過毎に行われたk回の撮影とを合わせた(k+1)回の撮影である。したがって、同じ場所においてΔt1[s]の経過毎に同じ流れが現れると考えられる系において、擬似的にトレーサ粒子の数を略(k+1)倍とした計測ができて、簡易に正確な流速の計測を実現できる。
尚、この場合、各第1撮影に対応する第2撮影が、各第1撮影からΔt2[s]時間経過したときの撮影であり、Δt2[s]が、後画像決定時間であることは言うまでもない。また、全ての時間で流体の流れが変わらない場合には、Δt1[s]をΔt2[s]に一致させることができて、この場合、(k+1)回の撮影を行うだけで、k個の画像を重ね合わせた計測を行うことができる。したがって、極短時間(Δt2[s]×(k+1))の撮影時間で正確に流体の速度を計測できる。
また、一実施形態では、
上記流体の流れを表す波形を、フーリエ変換によって周波数が異なる複数の正弦波に分解するフーリエ変換ステップと、
上記フーリエ変換ステップに基づいて、強度が大きい一以上の正弦波を特定して、その一以上の正弦波の重ね合わせからなる波の周期に基づいて、連続する上記第1撮影間の時間差を算出する時間差算出ステップと
を備える。
上記実施形態によれば、流体の流れを表す波形を、フーリエ変換によって周波数が異なる複数の渦の正弦波に分解することによって、強度が大きくて流体の流れに大きな影響を与える一以上の渦の正弦波を算出でき、その一以上の渦の正弦波の重ね合わせからなる波の周期に基づいて、連続する第1撮影間の時間差を算出できる。したがって、流れが非定常流である場合にも、流れが略同等であると考えられる周期を定性的に算出できて、本流速計測方法を適用できる。
本発明の流速計測方法によれば、検査領域中のトレーサ粒子の数が少ない場合でも、流体の流速計測をより正確に行うことができる。
本発明の一実施形態の流速計測方法の原理を説明するための図である。 二つの第1撮影の選び方と、二つの第1撮影の画像におけるナイロン粒子によるスリット光の散乱光の位置の重ね合わせを説明するための模式図である。 二つの第2撮影の選び方と、二つの第2撮影の画像におけるナイロン粒子によるスリット光の散乱光の位置の重ね合わせを説明するための模式図である。 第1小窓と、関数f(x,y)とを示す図である。 第2小窓と、関数g(x,y)とを示す図である。 相関平面の一例を表す図である。 第1小窓における粒子の移動方向と大きさとを表す図である。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態の流速計測方法の原理を説明するための図であり、回転している遠心ポンプのある瞬間における回転軸に垂直な一平面上のナイロン粒子の分散の様子を表す模式図である。
この遠心ポンプは、流体の一例としての水の圧力を昇圧するようになっている。この遠心ポンプは、回転軸1と、同一の八つの羽根2とを有し、各羽根2は、回転軸1の外周面3から回転軸1の径方向の外方側に延在している。上記八つの羽根2は、回転軸1の周方向に互いに等間隔に位置している。上記回転軸1は
図1に矢印Aで示す方向に回転するようになっている。
この構成において、この実施形態の方法は、次のように上記水の流速を計測する。
先ず、同じ流れが発生すると考えられる時間差Δt1[s]を決定するΔt1決定ステップを行う。このΔt1決定ステップでは、ある時刻にBの位置に存在する一の羽根2と、その一の羽根2に回転軸1の回転方向Aとは反対の方向に隣接して、上記時刻にCの位置に存在する別の羽根2とに注目する。そして、Cの位置に存在する別の羽根2が回転軸1の回転によって上記Cの位置から上記Bの位置に移動するまでの移動時間を算出する。そして、その移動時間をΔt1[s]とする。
次に、粒子混入ステップを行う。この粒子混入ステップでは、水に複数のトレーサ粒子の一例としての複数のナイロン粒子10を混入する。上記各ナイロン粒子10の直径は、数十マイクロメータ程度の大きさとなっている。上記各ナイロン粒子10の密度は、水と同程度の密度となっている。
続いて、光照射ステップを行う。この光照射ステップでは、スリット光源(図示せず)から薄いシート状の光であるスリット光を、図1にDで示す検査領域に入射する。入射するスリット光は、回転軸1に垂直な平面に略平行な状態になっている。上記スリット光は、レーザー光源と、シリンドリカルレンズとで生成されている。
続いて、撮影ステップを行う。この撮影ステップでは、遠心ポンプを駆動した上で、撮像装置としての高速度カメラ(図示せず)で、上記検査領域Dを連続的に撮影する。そして、各撮影の画像におけるナイロン粒子10からのシート光の散乱光の位置を特定する。上記遠心ポンプの回転速度としては、例えば、700[rpm]程度の回転速度を採用できる。また、上記高速度カメラは、受光レンズと、PSD(photo-sensitive detector)等で構成される2次元検出器とを有している。上記高速度カメラとしては、例えば、一秒間に一万数千のコマを撮影できるものを好適に使用できる。
続いて、前画像生成ステップを行う。この前画像生成ステップでは、先ず、上記高速度カメラが撮影した複数の撮影のうちで互いに異なる二つの第1撮影を選択する。図2は、二つの第1撮影の選び方と、二つの第1撮影の画像におけるナイロン粒子10によるスリット光の散乱光の位置の重ね合わせを説明するための模式図である。図2(a)で示す画像は、一方の第1撮影の画像であり、ある時刻tにおいて図1にDで示す領域を撮影したときの画像である。また、図2(b)で示す画像は、他方の第1撮影の画像であり、一方の第1撮影から上記Δt1[s]時間経過時に図1にDで示す領域を撮影したときの画像である。
この遠心ポンプは、八つの羽根を同一とし、八つの羽根を、回転軸の周方向に等間隔に配置している。したがって、ある時刻tから、回転軸が、45°(45°=360°/8)回転する度に同じ流れが現れると考えられる。上記Δt1決定ステップで説明したように、Δt1[s]は、回転軸が、45°回転する間の時間である。したがって、図2(a)で示す画像と、図2(b)で示す画像とは、同じ流れの同じ領域を時間をおいて撮影したときの二枚の画像と考えられる。
図2(c)は、前画像を示す模式図である。図2(a)に示す一方の第1撮影の画像には、三つのナイロン粒子10が存在し、画像における各ナイロン粒子10の二次元座標の位置も特定されている。また、図2(b)に示す他方の第1撮影の画像には、二つのナイロン粒子10が存在し、画像における各ナイロン粒子10の二次元座標の位置も特定されている。
図2(c)に示すように、前画像には、一方の第1撮影の画像に現れる三つのナイロン粒子10が、各二次元座標の位置が一方の第1撮影の画像での二次元座標の位置と一致している状態で描かれている。また、同様に、図2(c)に示すように、前画像には、他方の第1撮影の画像に現れる二つのナイロン粒子10が、各二次元座標の位置が他方の第1撮影の画像での二次元座標の位置と一致している状態で描かれている。このことから、前画像には、二つの第1撮影の画像で現れた合計5つの散乱光が、各散乱光における位置も正確に反映した状態で表わされている。簡潔にいうと、前画像は、一方の第1撮影の画像と、他方の第1撮影の画像とを重ね合わせてなっている。このようにして、前画像生成ステップを行う。
続いて、後画像生成ステップを行う。この後画像生成ステップでは、先ず、一方の第2撮影を、上記一方の第1撮影からΔt2[s]時間を経過したときの撮影とし、他方の第2撮影を、上記他方の第1撮影からΔt2[s]時間を経過したときの撮影とする。Δt2[s]は、後画像決定時間である。この実施形態では、Δt2[s]は、高速度カメラの連続撮影の撮影間の時間差と一致する。上記Δt1[s]と、Δt2[s]との間には、lをある正の整数としたとき、Δt1[s]=l×Δt2[s]の関係がある。
図3は、二つの第2撮影の選び方と、二つの第2撮影の画像におけるナイロン粒子10によるスリット光の散乱光の位置の重ね合わせを説明するための模式図である。詳しくは、図3(a)は、一方の第1撮影に対応する一方の第2撮影の画像であり、図3(b)は、他方の第1撮影に対応する他方の第2撮影の画像である。また、図3(c)は、後画像である。図3に示すように、後画像は、一方の第2撮影の画像と、他方の第2撮影の画像とを重ね合わせてなる。重ね合わせの意味は、前画像生成ステップで説明した重ね合わせの意味と同一である。
尚、図2および図3は、前画像生成ステップおよび後画像生成ステップの原理を説明するために設けた図であり、それらの図では、ナイロン粒子の数を実際より極端に少なく描いている。したがって、実際には、前画像および後画像の夫々には、多数のナイロン粒子(正確には、ナイロン粒子からの散乱光)が存在している。また、図2(a)、図2(b)、図2(c)、図3(a)、図3(b)および図3(c)の画像は、全て同一のp×q(ピクセル)(p,qの夫々は、正の整数)の大きさとなっている。
続いて、相関値算出ステップを行う。この相関値算出ステップでは、PIV(Particle Image Velocimetry)を用いて相関値を算出する。詳しくは、先ず、上記前画像を複数の第1小窓(領域)に分解すると共に、上記後画像を複数の第2小窓(領域)に分解する。その後、後画像中で、移動先を探索する際の各第1小窓からのシフト範囲を設定する。その後、シフト範囲内でのシフトを行って、第1小窓の移行先を探索する。詳しくは、先ず、第2小窓を、第1小窓から、縦・横に1ピクセル刻みで(場合によって1ピクセル以下の刻みで)細かくシフトさせる。そして、各第2小窓ごとに、第1および第2小窓の画像間で、相互相関関数Rfg(x,y,α,β)を以下の式(1)〜(3)から計算し、第1小窓に対して最も相互相関関数が大きい第2小窓を特定する。そして、その後、流速計測ステップで、第1小窓と、第1小窓に対して最も相互相関関数が大きい第2小窓との位置関係から、移動(速度)ベクトルを求める。これを、計測範囲の全ての第1小窓で行い、移動ベクトルのマップを形成する。
Figure 0006459321
Figure 0006459321
Figure 0006459321
ここで、i,j,α,βは、整数であって、ピクセルを特定する指数であり、α,βを変えることによって、シフト先の画像を特定する。また、n,mは、小窓n×m(ピクセル)を確定する整数であり、関数f(x,y)と関数g(x,y)の夫々は、座標x,yでの輝度を表す関数である。また、関数f(x,y)は、前画像を基に定義され、関数g(x,y)は、後画像を基に定義される。また、x,yは、2次元平面での変数であり、x,yを確定すると、第1小窓を特定できる。尚、小窓は、例えば、30×30(ピクセル)とか、40×40(ピクセル)を使用できるが、小窓n×m(ピクセル)は、これに限らず、如何なる大きさの領域で定義されても良い。
図4は、第1小窓と、関数f(x,y)とを示す図であり、図5は、第2小窓と、関数g(x,y)とを示す図である。図4および図5に示すように、上記α,βは、前画像に対する後画像のシフト量の尺度となっている。各α,βを変えて、Rfg(x,y,α,β)を計算し、図6に一例を示す相関平面を算出する。尚、相関平面は、x,yを固定し、変数を、シフトの方向および大きさを規定するαとβとで表した平面である。そして、相関平面で値が最大になったα,βに基づいて、図7に示すように、第1小窓における粒子の移動方向と大きさとを算出する。
まとめると、相関値算出ステップおよび流速計測ステップでは、前画像から第1小窓を切り出すと共に、後画像から第2小窓を切り出す。そして、相互相関関数を用いて、類似度が最大になるような第1小窓と第2小窓との位置関係を割り出す。そして、それらの第1および第2小窓の位置関係から、各第1小窓でのナイロン粒子10の平均移動量(水の流れの速度)を計測する。
上記実施形態によれば、互いに異なる二つの第1撮影での二つの第1撮影画像におけるナイロン粒子10からの散乱光の位置を重ね合わせて一の前画像を生成するから、各第1撮影画像中ではナイロン粒子を表す散乱光の数が少ない場合でも、前画像中では、ナイロン粒子10を表す散乱光の数を、一の第1撮影画像の散乱光の数の略二倍に増大できる。したがって、検査領域に流入したナイロン粒子10の数が少ない場合でも、ナイロン粒子10の数を擬似的に増大させることができて、ナイロン粒子10の数が多い場合と等価な計測を行うことができる。したがって、計測をやり直す必要がなく、流体の流速計測を正確に行うことができる。
また、上記実施形態によれば、上記Δt1[s]の時間の経過の度に、羽根2に対する撮影領域Dの相対位置が同じとなり、上記Δt1[s]の時間の経過の度に同じ流れが生成されると考えられる。したがって、二つの第1撮影を、時刻tにおける撮影領域Dの撮影と、その撮影からΔt1[s]の時間の経過したときの撮影領域Dの撮影とすることができて、簡単に二つの第1撮影を決定できる。また、各第1撮影に対応する第2撮影も、各第1撮影からΔt2[s]時間経過したときの撮影として簡単に決定できる。
尚、上記実施形態では、スリット光を、レーザー光源と、シリンドリカルレンズとで生成した。しかしながら、この発明では、スリット光を、白色光と、スリットマスクとで生成しても良く、レーザ光源と、ポリゴンミラーとで生成しても良い。また、この発明では、スリット光を、ライン状LEDと、投影レンズとで生成しても良く、それ以外の手法で生成しても良い。
また、上記実施形態では、上記高速度カメラは、一秒間に一万数千のコマを撮影可能となっていたが、この発明では、測定対象によって、撮像装置を取り替えることにより、一秒間に撮影可能なコマ数を自在に変えても良く、一秒間に撮影可能なコマ数は、一万数千のコマよりも大きくても良く、小さくても良い。
また、上記実施形態では、流体が水で、計測粒子が、直径、数十マイクロメータのナイロン粒子10であった。しかしながら、この発明では、流体は、水以外の如何なる液体であっても良い。また、計測粒子の直径は、測定対象によって自在に変動でき、計測粒子の直径は、数十マイクロメータ以外の如何なる値であっても良い。また、計測粒子の密度も仕様によって自在に変更でき、計測粒子の密度は、それが流される液体の密度と同一でも良く、それが流される液体の密度と異なっても良い。また、各計測粒子の材料も、ナイロンに限らず、それ以外の如何なる樹脂素材であっても良く、樹脂以外の材料であっても良い。また、各計測粒子は、油滴や、水内に存在する気泡でも良い。また、この発明では、流体は、空気等の気体であっても良く、その場合、例えば、計測粒子として、煙粒子を使用しても良い。また、上記実施形態では、遠心ポンプの回転速度が、700[rpm]であったが、この発明では、遠心ポンプの回転速度は、700[rpm]以外の如何なる回転速度であっても良い。また、遠心ポンプの羽根の数も、八以外の如何なる数であっても良い。
また、上記実施形態では、相関値算出ステップを、相互相関関数Rfg(x,y,α,β)を用いたPIVで行ったが、この発明では、相関値算出ステップを、フーリエ変換相互相関法を用いたPIV(高速フーリエ変換(FFT)を利用)で行っても良く、自己相関法PIV(Auto-correlation PIV)で行っても良い。また、相関値算出ステップを、オプティカルフローによる2次元PIV(Optical Flow PIV)で行っても良く、2方向DPマッチング((Dynamic Programing Matching):信号波形の局所的な小変形を許容してのマッチング))によるPIVを用いて行っても良い。
また、上記実施形態では、前画像を、2回の第1撮影での二つの画像を重ね合わせて作成し、後画像を、2回の第2撮影での二つの画像を重ね合わせて作成した。しかしながら、rを、3以上の整数としたとき、この発明では、前画像を、r回の第1撮影でのr個の画像を重ね合わせて作成し、後画像を、r回の第2撮影でのr個の画像を重ね合わせて作成しても良い。
また、上記実施形態では、前画像生成ステップを行った後、後画像生成ステップを行ったが、この発明では、後画像生成ステップを行った後、前画像生成ステップを行っても良く、または、前画像生成ステップと後画像生成ステップとを同時に行っている時間が存在しても良い。また、上記実施形態では、高速度カメラでの連続撮影を、同一の時間差で行ったが、この発明では、撮像装置での連続撮影は、同一でない時間差で行っても良い。
また、上記実施形態では、上記流速計測ステップを、スリット光の出射方向を固定した一パターンにおいて経時的に行った。しかしながら、この発明では、上記流速計測ステップを、スリット光の出射方向と光軸との少なくとも一方が互いに異なる複数パターンで行っても良い。このようによれば、流速計測ステップを、スリット光の入射方向が互いに異なっている状態で複数回行うことができて、流体の流域中の異なる複数の2次元領域を、スリット光で照らすことができる。また、流速計測ステップを、光軸が互いに異なっている状態で複数回行うことにより、互いに異なる領域を撮影できる。したがって、計測粒子の3次元空間の各点での移動を、簡易に分析できて、流体の3次元の速度を簡易に計測できる。また、流速計測ステップを、複数のスリット光を同時に出射して行ったり、流速計測ステップを、複数の撮像装置を用いて行ったりすることにより、相互相関関数Rfg(x,y,z,α,β)を、3次元座標で定義された関数f(x,y,z)と、g(x,y,z)で算出することもでき、この場合、計測粒子の3次元空間の各点での移動を、より詳細に計測できて分析できる。
また、上記実施形態では、流速計測方法を、同じ流れが一定の時間の経過毎に現れると考えられる計測対象に適用した。しかしながら、この発明の流体計測方法を、流れが時間によらず恒久的に変わらない定常流に適用しても良く、この場合、複数の第1撮影は、互いに異なる時刻に同じ検査領域にされた複数の撮影であれば、如何なる複数の撮影であっても良い。
尚、上記実施形態の遠心ポンプでの水の流れも、定常流として分析することもできる。この場合、連続する第1撮影の時間差は、如何なる時間であっても良くかつ、一定でなくても良い。すなわち、この場合、複数の第1撮影は、同一の時間間隔毎に行わなくても良い。
また、流体の流れが恒久的に変わらない定常流ではない非定常流である場合には、以下のステップにより、流れが略同等であると考えられる周期を定性的に算出しても良い。
すなわち、流体の流れを表す波形を、フーリエ変換(より好ましくは、高速フーリエ変換)によって周波数が異なる複数の正弦波に分解するフーリエ変換ステップと、上記フーリエ変換ステップに基づいて、強度が大きい一以上の正弦波を特定し、その一以上の正弦波の重ね合わせからなる波の周期に基づいて、上記第1撮影間の時間差を算出する時間差算出ステップとを行っても良い。
このようにすれば、流体の流れを表す波形を、フーリエ変換によって周波数が異なる複数の渦の正弦波に分解することによって、強度が大きくて流体の流れに大きな影響を与える一以上の渦の正弦波を算出でき、その一以上の渦の正弦波の重ね合わせからなる波の周期に基づいて、第1撮影間の時間差を算出できる。したがって、流れが非定常流である場合にも、流れが略同等であると考えられる周期を定性的に算出できて、本発明の流速計測方法を使用できる。
尚、この発明では、スリット光の出射方向と、高速度カメラの光軸とが、略直交している状態で撮影を行うと、撮影のピントを合わせ易くて、好ましいが、スリット光の出射方向と、撮影装置の光軸の延在方向とは、略直交以外の如何なる角度で交差しても良い。
また、この発明の流速計測方法は、例えば、内輪と外輪との間に転動体が配置された転がり軸受(保持器も存在しても良い)における潤滑剤(流体)の速度を計測するのに使用でき、また、航空機の翼を通過する空気(流体)の流れを計測するのにも使用できる。
また、この発明の流速計測方法は、ディファレンシャギヤやトランスアクスルやトランスファー等の車両用ピニオン軸支持装置での潤滑オイルの流れの解析に好適に利用できる。というのは、車両用ピニオン軸支持装置では、潤滑オイルの攪拌抵抗や転がり粘性抵抗を大きく低減するために、装置中の潤滑オイルの量を微量とする場合があるが、このような場合、従来の方法では、トレーサ粒子の数が正確な計測を行うのに不十分となる場合があるからである。しかしながら、本発明の方法を、如何なる装置の流体の流れの分析のために用いても良いことは言うまでもない。また、上記実施形態および変形例で説明した全ての構成のうちの二以上の構成を組み合わせて新たな実施形態を構築できることは、勿論である。
1 回転軸
2 羽根
10 ナイロン粒子

Claims (3)

  1. 流体中に複数のトレーサ粒子を混入する粒子混入ステップと、
    上記流体中の検査領域に光を照射する光照射ステップと、
    上記検査領域を撮像装置で連続的に撮影する撮影ステップと、
    上記撮像装置が撮影した複数の第1撮影のうちで互いに異なる複数の第1撮影画像を選択して、その選択した複数の第1撮影での複数の第1撮影画像における上記トレーサ粒子による上記光の散乱光の位置を重ね合わせて一の前画像を生成する前画像生成ステップと、
    上記複数の第1撮影の各第1撮影画像に対して同一の後画像決定時間の経過後に行われた第2撮影画像を集めてなる複数の上記第2撮影での複数の第2撮影画像における上記トレーサ粒子による上記光の上記散乱光の位置を重ね合わせて一の後画像を生成する後画像生成ステップと、
    上記前画像を複数の第1小窓に分解すると共に、上記後画像を複数の第2小窓に分解した後、上記第2小窓を上記第1小窓から縦横方向に所定の刻みでシフトさせ、このシフトされた各第2小窓ごとに、上記第1および第2小窓の画像間で、相互相関関数を計算し、上記第1小窓に対して最も相互相関関数が大きい上記シフトされた第2小窓を特定する相関値算出ステップと、
    上記第1小窓と、この第1小窓に対して最も相互相関関数が大きい上記シフトされた第2小窓との位置関係から移動ベクトルを求める流速計測ステップと
    を備えることを特徴とする流速計測方法。
  2. 請求項1に記載の流速計測方法において、
    Δt1[s]およびΔt2[s]の夫々を、一定の時間とし、kを、自然数とするとき、
    上記複数の第1撮影は、時刻tに行われた撮影と、上記時刻tから上記k×上記Δt1[s]の時間の間に上記Δt1[s]の時間の経過毎に行われた上記k回の撮影とを合わせた(上記k+1)回の撮影であり、
    上記複数の第2撮影は、上記各第1撮影から上記Δt2[s]時間を経過したときの撮影を集めた(上記k+1)回の撮影であることを特徴とする流速計測方法。
  3. 請求項1または2に記載の流速計測方法において、
    上記流体の流れを表す波形を、フーリエ変換によって周波数が異なる複数の正弦波に分解するフーリエ変換ステップと、
    上記フーリエ変換ステップに基づいて、強度が大きい一以上の正弦波を特定して、その一以上の正弦波の重ね合わせからなる波の周期に基づいて、連続する上記第1撮影間の時間差を算出する時間差算出ステップと
    を備えることを特徴とする流速計測方法。
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