JPWO2005089018A1 - 立体音響再生システムおよび立体音響再生装置 - Google Patents

立体音響再生システムおよび立体音響再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 一体型サラウンドスピーカが聴取位置の後方に設置することができない場合であっても、高い臨場感を得られるサラウンド音響再生システムを提供すること。サラウンドシステム100は、一定の形式のビットストリームデータを出力する音源出力装置110と、当該各チャンネルのオーディオ信号毎に信号処理を行う信号処理装置120と、一体型のサラウンドスピーカを含む各チャンネルに対応する各種のスピーカからなるスピーカシステム130と、から構成され、信号処理装置120は、サラウンドスピーカから拡声される左右のサラウンド信号において、何れか一方のサラウンド信号を選択するための切換制御部203と、切換制御部203にて選択されたサラウンド信号に対して周波数特性の補正を行う周波数補正回路204と、周波数特性の補正が行われたサラウンド信号をメイン信号に加算する加算処理部205とを有する信号処理部200を備える構成を有している。

Description

本発明は、臨場感のある音響再生を行う立体音響再生装置の技術分野に属する。
近年、センタースピーカ、左右のフロントスピーカまたは左右のリアスピーカ(サラウンドスピーカともいう。)などの複数のスピーカにそれぞれ再生音の役割を持たせ、各スピーカ毎に残響音の付加、周波数特性の変更を行うことにより、音声または音楽などの音を拡声するサラウンドシステムが実用に供されている。
このようなサラウンドシステムの代表的なものに、聴取者の前方にセンタースピーカおよびその左右に設置されるフロントスピーカと、当該聴取者の左右のリアまたは側方に設置されるサラウンドスピーカと、120Hz以下の低域だけを専用に拡声するサブウーファーと、から構成されるドルビー(登録商標)デジタル方式の5.1ch(チャンネル)サラウンド方式が知られている。また、従来、このような5.1chサラウンド方式では、サラウンドスピーカを容易に設定することができるように、当該サラウンドスピーカを左右一体的に成形し、聴取位置の後方に設置して拡声させる方法が知られている。
しかしながら、従来のサラウンドシステムにあっては、音場空間の環境によっては、左右一体型のサラウンドスピーカ(以下、単に、一体型サラウンドスピーカという。)を聴取位置の後方に設置することができないことがある。この場合に、当該一体型サラウンドスピーカを聴取位置の何れか一方の側方に設置することになるので、例えば、一体型のサラウンドスピーカを右側方においた場合に、左用のサラウンドスピーカも右側に設置されてしまうので、音像定位に違和感が生じ、高い臨場感が得られる音場空間を提供することができない。
本発明は、上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例としては、一体型サラウンドスピーカを有するサラウンドシステムにおいて、聴取位置の後方に当該一体型のサラウンドスピーカを設置できない場合であっても、高い臨場感を得られる音場空間を創り出すサラウンド音響再生システムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置と、前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカと、を備え、前記立体音響再生装置が、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた聴取位置における音像を構成するための伝達関数に基づいて周波数特性の調整を行う信号調整手段と、前記調整されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該調整されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算する加算手段と、前記加算されたメイン信号を前記該当するメインスピーカに出力するとともに、前記周波数特性が調整されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する出力手段と、を有する構成をしている。
また、請求項7に記載の発明は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置と、前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカと、を備え、前記立体音響再生装置が、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成する生成手段と、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に前記生成された差分信号を加算する演算処理を行う第1演算手段と、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に前記生成された差分信号を減算する演算処理を行う第2演算手段と、前記演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算する加算手段と、前記加算された各メイン信号を前記該当する各メインスピーカに出力するとともに、前記差分信号が演算された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する出力手段と、を有する構成をしている。
また、請求項8に記載の発明は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置と、前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカと、を備え、前記立体音響再生装置が、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成する生成手段と、前記生成された遅延成分を、当該遅延成分を生成する際に用いられたサラウンド信号に加算する演算処理を行う演算手段と、前記演算処理されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該演算処理されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算する加算手段と、前記加算されたメイン信号を前記該当するメインスピーカに出力するとともに、前記遅延成分が加算されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する出力手段と、を有する構成をしている。
また、請求項9に記載の発明は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置と、前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカと、を備え、前記立体音響再生装置が、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成する生成手段と、前記生成された差分信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成する生成手段と、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に前記生成された遅延成分を加算する演算処理を行う第1演算手段と、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に前記生成された遅延成分を減算する演算処理を行う第2演算手段と、前記演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算する加算手段と、前記加算された各メイン信号を前記該当する各メインスピーカに出力するとともに、前記遅延成分の演算処理が為された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する出力手段と、を有する構成をしている。
また、請求項10に記載の発明は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置であって、前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカとを拡声する場合であって、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた聴取位置における音像を構成するための伝達関数に基づいて周波数特性の調整を行う信号調整手段と、前記調整されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該調整されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算する加算手段と、前記加算されたメイン信号を前記該当するメインスピーカに出力するとともに、前記周波数特性が調整されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する出力手段と、を有する構成をしている。
また、請求項11に記載の発明は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置であって、前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカとを拡声する場合であって、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成する生成手段と、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に前記生成された差分信号を加算する演算処理を行う第1演算手段と、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に前記生成された差分信号を減算する演算処理を行う第2演算手段と、に基づいて周波数特性の調整を行う信号調整手段と、前記演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算する加算手段と、前記加算された各メイン信号を前記該当する各メインスピーカに出力するとともに、前記差分信号が演算された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する出力手段と、を有する構成をしている。
また、請求項12に記載の発明は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置であって、前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカとを拡声する場合であって、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成する生成手段と、前記生成された遅延成分を当該遅延成分を生成する際に用いられたサラウンド信号に加算する演算処理を行う演算手段と、前記演算処理されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該演算処理されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算する加算手段と、前記加算されたメイン信号を前記該当するメインスピーカに出力するとともに、前記遅延成分が加算されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する出力手段と、を有する構成をしている。
また、請求項13に記載の発明は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置であって、前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカとを拡声する場合であって、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成する生成手段と、前記生成された差分信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成する生成手段と、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に前記生成された遅延成分を加算する演算処理を行う第1演算手段と、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に前記生成された遅延成分を減算する演算処理を行う第2演算手段と、前記演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算する加算手段と、前記加算された各メイン信号を前記該当する各メインスピーカに出力するとともに、前記遅延成分が演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する出力手段と、を有する構成をしている。
本願に係る第1実施形態のサラウンドシステムにおける構成を示すブロック図である。 第1実施形態のサラウンドシステムにおける各スピーカ設置の説明をするための一例である。 第1実施形態の信号処理部における構成を示すブロック図である。 第1実施形態の周波数補正回路において周波数特性の補正を行う際に用いる頭部伝達関数のグラフの一例である。 第1実施形態の周波数補正回路において周波数特性の補正を行う際に用いるレベル比のグラフの一例である。 第2実施形態の信号処理部における構成を示すブロック図である。 第3実施形態の信号処理部における構成を示すブロック図である。 第4実施形態の信号処理部における構成を示すブロック図である。
符号の説明
100 … サラウンドシステム
110 … 音源出力装置
120 … 信号処理装置
125 … システム制御部
130 … スピーカシステム
132FL … FL(フロント左)スピーカ
132FR … FR(フロント右)スピーカ
133 … 一体型サラウンドスピーカ
200 … 信号処理部
203 … 切換制御部
204 … 周波数補正回路
205 … 加算処理部
300 … ステレオワイド処理部
400 … 残響付加回路
500 … 残響付加ステレオワイド処理部
次に、本願に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、5.1chのサラウンドシステム(以下、単に、サラウンドシステムという。)に対して本願の立体音響再生装置または立体音響再生システムを適用した場合の実施形態である。
〔第1実施形態〕
始めに、図1〜図5を用いて本願に係るサラウンドシステムの第1実施形態について説明する。
まず、図1および図2を用いて本実施形態におけるサラウンドシステムの構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のサラウンドシステムの構成を示すブロック図であり、図2は、本実施形態のサラウンドシステムにおける各スピーカ設置の説明をするための一例である。
本実施形態のサラウンドシステム100は、図1に示すように、リスニングルーム10、すなわち、聴取者に対して再生される音を提供するための音場空間に設置されるようになっており、音源の再生または取得を行うとともに、当該再生された音または取得された音に対して所定の信号処理を行うようになっている。そして、このサラウンドシステム100は、左右のサラウンド用のスピーカユニットが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカ133を含む複数のスピーカからなるスピーカシステム130によって、信号処理された音を各スピーカ毎およびスピーカユニット毎に拡声し、聴取者に対して臨場感(サラウンド感)のある音場空間を提供するようになっている。
このサラウンドシステム100は、記録メディアなどの音源を再生することにより、または、テレビジョン信号などの外部から音源を取得することにより、各スピーカに対応するチャンネル(チャネルとも言う。)成分を有する一定の形式のビットストリームデータを出力する音源出力装置110と、当該音源出力装置110から出力されたビットストリームを各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードし、各チャンネルのオーディオ信号毎に信号処理を行う信号処理装置120と、各チャンネルに対応する各種のスピーカからなるスピーカシステム130と、から構成される。
なお、チャンネルとは、音源出力装置110から出力されるオーディオ信号の信号伝送路をいい、各チャンネルは、他のチャンネルと基本的には異なるオーディオ信号を伝送するようになっている。
音源出力装置110は、例えば、CD(Compact disc)またはDVD(Digital Versatile Disc)などのメディア再生装置またはデジタルテレビジョン放送を受信する受信装置から構成され、CDなどの音源を再生することにより、または、放送された音源を取得するとともに、5.1chに対応する各チャンネル成分を有するビットストリームデータを信号処理装置120に出力するようになっている。
なお、例えば、本実施形態の音源出力装置110は、SPDIF規格の光デジタルインターフェース(社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)策定のCP−1201規格/The
International Electrotechnical Commission(IEC)策定の60958規格)によってビットストリームデータを出力するようになっている。
信号処理装置120には、音源出力装置110から出力された各チャンネル成分を有するビットストリームデータが入力されるようになっており、この信号処理装置120は、入力されたビットストリームデータを各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードするようになっている。
また、この信号処理装置120は、
(1)デコードされた各オーディオ信号に対して遅延時間の付加、
(2)デコードされた各オーディオ信号に対して残響成分の付加、
(3)デコードされた各オーディオ信号における各周波数成分の調整、
(4)デコードされた各チャンネルのオーディオ信号成分における他のチャンネルのオーディオ信号への加算、
を行うようになっており、当該信号処理された各オーディオ信号をアナログ信号に変換して信号レベルを調整するようになっている。そして、この信号処理装置120は、信号レベルが調整された各オーディオ信号をスピーカシステム130の各スピーカに出力するようになっている。
なお、本実施形態における信号処理装置120の構成およびその動作の詳細については、後述する。また、例えば、本実施形態の信号処理装置120は、本発明の立体音響再生装置を構成する。
スピーカシステム130は、聴取位置の前方正面に設置されるセンタースピーカ131と、聴取位置の前方に設置されるとともにセンタースピーカ131の左側方または右側方に設置されるフロント左スピーカ(以下、FLスピーカという。)132FLおよびフロント右スピーカ(以下、FRスピーカという。)132FRと、サラウンドに関する左方向成分を拡声するためのスピーカユニット133aおよびサラウンドに関する右方向成分を拡声するためのスピーカユニット133bが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカ133と、任意の位置に設置される低域再生用スピーカ(以下、サブウーハという。)134と、を有し、例えば図2に示すように設置されるようになっている。
なお、例えば、本実施形態のFLスピーカ132FLおよびFRスピーカ132FRは、本発明のメインスピーカを構成し、一体型サラウンドスピーカ133は、本発明の一体型サラウンドスピーカ133を構成する。
具体的には、センタースピーカ131は、オーディオ信号を拡声する際の周波数帯域のほぼ全域にわたって再生可能な周波数特性を有する全帯域型のスピーカにより構成されるとともに、その放射軸を聴取者に向けてオーディオ信号を拡声するようになっている。
なお、センタースピーカ131は、その放射軸を聴取者の聴取位置(リスニングポイント)に向けて設置されていることが望ましいが、当該センタースピーカ131の指向角度内に聴取位置を配する位置に設置されていればよい。
FLスピーカ132FLおよびFRスピーカ132FRは、センタースピーカ131と同様に、オーディオ信号を拡声する際の周波数帯域のほぼ全域にわたって再生可能な周波数特性を有する全帯域型のスピーカにより構成されるとともに、その放射軸を聴取位置に向けて各信号を拡声するようになっている。
なお、FLスピーカ132FLおよびFRスピーカ132FRは、その放射軸をセンタースピーカ131の放射軸と聴取者の聴取位置を結んだ軸に対して一定の角度、例えば、30度の傾きを有するように設置することが望ましいが、当該FLスピーカ132FLおよびFRスピーカ132FRの指向角度に聴取位置を配する位置に設置されていればよい。
一体型サラウンドスピーカ133は、センタースピーカ131と同様に、オーディオ信号を拡声する際の周波数帯域のほぼ全域にわたって再生可能な周波数特性を有する全帯域型のサラウンドに関する左方向成分拡声用のスピーカユニット(以下、左用スピーカユニットという。)133aと、右方向成分拡声用のスピーカユニット(以下、右用スピーカユニットという。)133bと、が一体的に成形されて構成されるようになっている。
なお、通常、一体型サラウンドスピーカ133は、その性質上、通常は、聴取位置の後方、すなわち、正確にはセンタースピーカ131と聴取位置とを結ぶ線上に設置するものであるが、本実施形態では、当該聴取位置の後方にスペースが無いなど、この一体型サラウンドスピーカ133を聴取位置の後方に設置することができない場合に、適用される立体音響システムである。したがって、本実施形態では、一体型サラウンドスピーカ133が、例えば、図2に示すように聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置される場合について説明する。
サブウーハは、重低音のみ、例えば、数百Hz〜数kHzまでの周波数を再生するための周波数特性を有し、原則的に無指向性の指向特性を有するスピーカにより構成されるようになっている。なお、図2では、サブウーハは、センタースピーカ131の近傍に設置されるようになっているが、無指向性の特徴を有するため任意の場所に設置されることが可能である。
次に、本実施形態の信号処理装置120の構成およびその動作について説明する。
本実施形態の信号処理装置120は、図1に示すように、各チャンネル成分を有する所定の形式のビットストリームデータが入力され、各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードする際に用いる信号形式のオーディオデータに変換する入力処理部121と、変換されたオーディオデータを各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードするとともに、各チャンネル毎に信号処理、特に、一体型サラウンドスピーカ133に対応するオーディオ信号に対して特定の処理を行う信号処理部200と、を有している。
また、この信号処理装置120は、各チャンネルのオーディオ信号に対してデジタル/アナログ(以下、D/Aという。)変換を行うD/A変換器122と、各チャンネル毎に各チャンネルの信号の信号レベルを増幅する電力増幅器123と、各部を操作するための操作部124と、操作部124の操作に基づいて各部を制御するシステム制御部125と、を有している。
入力処理部121には、各チャンネル成分を有する所定の形式のビットストリームデータが入力されるようになっており、この入力処理部121は、入力されたビットストリームデータを所定形式のオーディオデータに変換し、当該変換されたオーディオデータを信号処理部200に出力するようになっている。
例えば、入力処理部121は、入力されたビットストリームデータを3線式オーディオシリアルインターフェースのオーディオデータに変換するようになっており、具体的には、ビットストリームデータを、ビットクロック信号、LRクロック信号および圧縮音声データに変換して信号処理部200に出力するようになっている。
信号処理部200には、入力処理部121から出力されたオーディオデータが入力されるようになっており、この信号処理部200は、入力されたオーディオデータを各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードするとともに、各チャンネル毎に所定の信号処理を行い、各チャンネル毎にオーディオ信号をそれぞれ各D/A変換器122に出力するようになっている。
なお、本実施形態における信号処理部200の構成およびその動作の詳細については、後述する。
D/A変換器122には、各チャンネル毎にそれぞれ信号処理が行われた各オーディオ信号が入力されるようになっており、このD/A変換器122は、入力されたデジタル信号である各オーディオ信号をアナログ信号に変換して各電力増幅器123にそれぞれ出力するようになっている。
電力増幅器123には、各チャンネル毎に信号処理されたオーディオ信号が入力されるようになっており、この電力増幅器123は、システムシステム制御部125の制御の下、操作部124よって指定された音量の指示に基づいて各チャンネル毎のオーディオ信号の信号レベルを増幅し、増幅された各オーディオ信号を各チャンネルに対応する各スピーカに出力するようになっている。
操作部124は、各種確認ボタン、選択ボタン及び数字キー等の多数のキーを含むリモートコントロール装置または各種キーボタンにより構成されており、特に、本実施形態では、一体型サラウンドスピーカ133を設置する位置を入力するために用いられるようになっている。
システム制御部125は、各スピーカよりオーディオ信号を拡声して立体音響再生を行うための全般的な機能を総括的に制御するようになっている。特に、このシステム制御部125は、一体型サラウンドスピーカ133が、聴取者の位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と異なる方向成分のオーディオ信号に対して信号処理部200を制御して所定の信号処理を行わせるようになっている。
次に、図3〜図5を用いて本実施形態の信号処理部の構成およびその動作について説明する。なお、図3は、本実施形態の信号処理部における構成を示すブロック図であり、図4は、本実施形態における周波数補正回路において周波数特性の補正を行う際に用いる頭部伝達関数のグラフの一例である。また、図5は、本実施形態の周波数補正回路204において周波数特性の補正を行う際に用いるレベル比のグラフの一例である。
信号処理部200は、入力されたオーディオデータを各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードするデコーダ201と、ユーザの操作部124の操作により所定のデジタル信号処理を行うDSP処理部202と、サラウンドスピーカから拡声される左右の各オーディオ信号(以下、サラウンド信号という。)において、何れか一方のサラウンド信号を選択するための切換制御部203と、切換制御部203にて選択されたサラウンド信号に対して周波数特性の補正を行う周波数補正回路204と、周波数特性の補正が行われたサラウンド信号を、DSP処理された、メインスピーカから拡声されるオーディオ信号(以下、メイン信号という。)に加算する加算処理部205と、から構成される。
なお、DSP処理部202、切換制御部203、および、加算処理部205は、バス206によってシステム制御部125と接続され、各部は、システム制御部125の指示の下、各動作を行うようになっている。また、例えば、本実施形態の周波数補正回路204は、本発明の信号調整手段を構成し、加算処理部205は、本発明の加算手段および出力手段を構成する。
デコーダ201には、入力されたオーディオデータ、例えば、ビットクロック信号、LRクロック信号および圧縮音声データが入力されるようになっており、このデコーダ201は、入力されたオーディオデータを、各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードし、各チャンネル毎にDSP処理部202に出力するようになっている。
DSP処理部202には、各チャンネル毎にデコードされたオーディオ信号が入力されるようになっており、このDSP処理部202は、システム制御部125の制御の下、操作部124から入力された指示に基づいて所定のデジタル信号処理を行い、信号処理された各チャンネル毎のオーディオ信号を切換制御部203、加算処理部205およびD/A変換部に出力するようになっている。
例えば、DSP処理部202は、操作部124により、教会、スタジアム、または特定のホールなどの音場設定(以下、単に、音場設定という。)が行われた場合に、当該音場にて、入力されたオーディオデータが拡声されるように、各チャンネル毎に遅延処理、周波数特性の補正処理、任意のオーディ信号における他のチャンネルのオーディオ信号への加算処理などデジタル信号処理を行うようになっている。
なお、本実施形態では、一体型サラウンドスピーカ133から拡声されるサラウンド信号およびFLスピーカ132FLまたはFRスピーカ132FRから拡声されるメイン信号に対して、後述する処理を行うため、このDSP処理部202は、サラウンド信号については切換制御部203に、メイン信号については加算処理部205にそれぞれ出力するようになっている。
また、センタースピーカ131から拡声されるオーディオ信号(以下、センタ信号という)およびサブウーハから拡声されるオーディオ信号(以下、ウーハ信号という。)には、一体型サラウンドスピーカ133の設定位置に基づく信号処理を行う必要ないので、このDSP処理部202は、センタ信号およびウーハ信号をそれぞれD/A変換器122に直接的に出力するようになっている。
切換制御部203には、左用スピーカユニットにおいて拡声されるための左用サラウンド信号と、右用スピーカユニットにおいて拡声されるための右用サラウンド信号と、が入力されるようになっており、この切換制御部203は、システム制御部125の制御の下、入力された左右のサラウンド信号の何れか一方のサラウンド信号を周波数補正回路204に出力するとともに、当該周波数補正回路204に出力しないサラウンド信号を加算処理部205に出力するようになっている。
具体的には、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れかの側方に設置される場合であって、すなわち、一体型スピーカが聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置される場合であって、その旨の指示がシステム制御部125を介して切換制御部203に入力された場合に、当該切換制御部203は、当該一体型サラウンドスピーカ133が設置された側方とは異なる側方にて拡声するためのサラウンド信号を周波数補正回路204に出力するようになっている。また、この場合、切換制御部203は、一体型サラウンドスピーカ133が設置された側方にて拡声するためのサラウンド信号は直接的に加算処理部205に出力するようになっている。
例えば、切換制御部203は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、左用サラウンド信号を周波数補正回路204に出力するとともに、右用サラウンド信号を加算処理部205に出力するようになっている。
なお、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置の後方に設置されている場合であって、すなわち、左右均等に一体型サラウンドスピーカ133が設定された場合であって、その旨が操作部124によって入力された場合には、システム制御部125は、切換制御部203に切換制御を実行するための指示を出力しないので、当該切換制御部203は、入力された各サラウンド信号をそれぞれ直接的に加算処理部205に出力するようになっている。
周波数補正回路204には、サラウンド信号の何れか一方の信号が入力されるようになっており、この周波数補正回路204は、内部に予め格納されている周波数伝達関数におけるレベル比のデータ(以下、レベル比データという。)に基づいて、入力されたサラウンド信号の調整を行い、調整されたサラウンド信号を加算処理部205に出力するようになっている。
具体的には、周波数補正回路204には、サラウンドスピーカが定位置に設置された際の理想の頭部伝達関数(以下、理想伝達関数という。)と、左右何れかのサラウンドスピーカが聴取位置に対して、定位置とは異なる側方に設置された際の頭部伝達関数(以下、実伝達関数という。)との比が予め算出されたレベル比データが予め格納されており、この周波数補正回路204は、入力されたサラウンド信号がある場合には、当該入力されたサラウンド信号に対して、このレベル比を乗算し、当該乗算されたサラウンド信号を加算処理部205に出力するようになっている。
例えば、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、周波数補正回路204には、図4に示すように、予め算出された理想伝達関数f1と実伝達関数f2から、図5に示すように、各周波数におけるレベル比を算出し、当該算出された各周波数におけるレベル比Rを入力されたサラウンド信号に乗算するようになっている。
なお、このような演算処理が為されたサラウンド信号は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置されて拡声された場合に、あたかも聴取位置の後方に設置されて拡声されたと認識される性質を有することとなる。
また、頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer Function)とは、反射波が全くない空間(自由空間)における音源から聴取者の鼓膜までの音の伝達特性を表した伝達関数であり、人が音像を判断するための物理的情報を包含している関数を示す。
加算処理部205には、各メイン信号、切換制御部203から出力されたサラウンド信号および周波数が調整されたサラウンド信号が入力されるようになっており、システム制御部125の制御の下、メイン信号とサラウンド信号の加算処理およびサラウンド信号の出力処理を行い、各メイン信号および各サラウンド信号のそれぞれを各D/A変換器に出力するようになっている。
具体的には、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れかの側方に設置された場合であって、すなわち、一体型スピーカが聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合であって、その旨の指示がシステム制御部125を介して加算処理部205に入力された場合に、当該加算処理部205は、周波数特性が補正されたサラウンド信号の予め定められた成分を、聴取位置に対して同方向のメインスピーカから拡声されるメイン信号に加算して当該メイン信号に対応するD/A変換器に出力するとともに、当該周波数特性が補正されたサラウンド信号のレベルを下げて、当該サラウンド信号に対応するD/A変換器に出力するようになっている。
例えば、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、左用サラウンド信号に対して周波数特性の補正が行われているので、加算処理部205は、左用サラウンド信号に対して予め定められた係数を乗算し、かつ、左用メイン信号に加算して当該左用メイン信号を出力するとともに、左用サラウンド信号から予め定められた係数が乗算された当該左用サラウンド信号を減算した信号を左用サラウンド信号として出力するようになっている。言い換えれば、加算処理部205は、周波数特性の補正が行われたサラウンド信号の一部をメイン信号に加算するとともに、当該サラウンド信号の残りを当該サラウンド信号としてD/A変換器に出力するようになっている。
本実施形態では、加算処理部205は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れか一方の側方に設置される場合には、メイン信号には周波数特性が補正されたサラウンド信号に係数(0.7)を乗算した信号を加算するとともに、サラウンド信号として、当該周波数特性が補正されたサラウンド信号に係数(0.3)を乗算した信号を出力するようになっている。
なお、加算処理部205は、デジタル信号処理を行う関係上、周波数特性が補正されたサラウンド信号をメイン信号に加算する際には、各メイン信号およびサラウンド信号を正規化する必要があり、すなわち、メイン信号とサラウンド信号が加算されたとしても、1.0を越えない値になっており、それを基準として各メイン信号および各サラウンド信号のレベルが調整されるようになっている。だたし、加算処理部205は、各D/A変換器に出力される際には、各メイン信号および各サラウンド信号は、正規化された各信号レベルを元の信号レベルに伸張し、信号レベルを補償するようになっている。また、本実施形態において、この各信号における信号レベルの調整については、当該加算処理部205で行わず、システム制御部125を介して各電力増幅器123で補償するようにしてもよい。
一方、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置後方に設置されている場合であって、その旨が操作部124によって入力された場合には、システム制御部125は、加算処理部205に切換制御を実行するための指示を出力しないので、当該加算処理部205は、入力された各サラウンド信号および各メイン信号をそれぞれ直接的に各D/A変換器に出力するようになっている。
以上のように、本実施形態のサラウンドシステム100は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する信号処理装置120と、聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカ133と、を備え、信号処理装置120が、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた聴取位置における音像を構成するための伝達関数に基づいて周波数特性の調整を行う周波数補正回路204と、調整されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該調整されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算し、かつ、加算されたメイン信号を該当するメインスピーカに出力するとともに、周波数特性が調整されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する加算処理部205と、を有する構成を有している。
この構成により、本実施形態のサラウンドシステム100は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた聴取位置における音像を構成するための伝達関数に基づいて周波数特性の調整を行う。そして、このサラウンドシステム100は、調整されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該調整されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算し、かつ、加算されたメイン信号を該当するメインスピーカに出力するとともに、周波数特性が調整されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する。
したがって、各スピーカからオーディオ信号が拡声されると、聴取位置において左用サラウンド成分の拡声音が左側方から聴取することができるので、聴取位置の後方に当該一体型のサラウンドスピーカを設置できない場合であっても、聴取位置の後方に一体型サラウンドスピーカ133を設定した場合と同様な音響効果を得ることができる。この結果、ユーザに、一体型サラウンドスピーカ133を通常とは異なる場所に設置する場合であっても、高い臨場感を得られる音場空間を創り出すことができる。
また、本実施形態のサラウンドシステム100は、周波数補正回路204が、各左右の方向成分毎に伝達関数を用いて当該左右の方向成分のサラウンド信号毎に周波数特性の調整を行う構成を有している。
この構成により、本実施形態のサラウンドシステム100は、左右方向成分のサラウンド信号毎に周波数特性の調整を行うことができるので、より詳細に周波数特性を調整することができ、さらに高い臨場感を得られる音場空間を創り出すことができる。
また、本実施形態のサラウンドシステム100は、周波数補正回路204が、所定の空間の聴取位置における音像を構成するための伝達関数として頭部伝達関数(HRTF:Head-Related
Transfer Function)を用いてサラウンド信号に対して周波数特性の調整を行う構成を有している。
この構成により、本実施形態のサラウンドシステム100は、頭部伝達関数を用いて周波数特性の調整を行うことができるので、より臨場感のある音場空間を得られる音場空間を創り出すことができる。
また、本実施形態のサラウンドシステム100は、周波数補正回路204が、所定の空間の聴取位置における音像を構成するための伝達関数として頭部伝達関数(HRTF:Head-Related
Transfer Function)を用いて、一体型スピーカシステム130が聴取位置を中心として偏心された位置における周波数特性と一体型スピーカシステム130が聴取位置を中心として設置された位置における周波数特性とのレベル比を予め算出し、当該算出されたレベル比に基づいてサラウンド信号に対して周波数特性の調整を行う構成を有している。
この構成により、本実施形態のサラウンドシステム100は、周波数特性を補正する際に、頭部伝達関数と実際の伝達関数とのレベル比を用いて行うので、より臨場感のある音場空間を得られる音場空間を創り出すことができる。
また、本実施形態のサラウンドシステム100は、加算処理部205が、予め定められた係数を調整されたサラウンド信号に乗算し、当該乗算されたサラウンド信号をメイン信号に加算する構成を有している。
なお、本実施形態では、周波数補正回路204は、切換制御部203にて当該周波数補正回路204における入力が切り換えられ、何れか一方のサラウンド信号について周波数特性を調整するようになっていますが、当該入力の切り換えを行う切り換え処理を用いず、周波数補正回路204を各サラウンド信号それぞれについて設けるようにしてもよい。この場合には、周波数補正回路204には、各サラウンド信号毎に理想伝達関数および実伝達関数を用意してそのレベル比を算出し、周波数特性を調整するようになる。ただし、加算処理部205は、一体型サラウンドスピーカ133が設置された聴取位置に対して左右何れか一方とは異なる方向成分のサラウンド信号について、メイン信号への加算処理、サラウンド信号としての出力処理を行うようになる。
また、本実施形態では、左右側方に一体型サラウンドスピーカ133が設置された場合について説明したが、勿論、斜め後方に当該一体型サラウンドスピーカ133が設定された場合も同様の効果を発揮することができる。この場合、理想伝達関数および実伝達関数を予め用意し、そのレベル比を算出するとともに、加算処理におけるメイン信号への加算の割合およびサラウンド信号の出力の割合を予め設定しておけばよい。ただし、この場合であっても、一体型サラウンドスピーカ133の設置位置を操作部124によって入力することができるようにする必要がある。
〔第2実施形態〕
次に、図6を用いて本願に係るサラウンドシステムの第2実施形態について説明する。
本実施形態のサラウンドシステムは、第1実施形態において、選択されたオーディオ信号に対して周波数特性の補正を行う点に代えて、選択されたオーディオ信号に対してステレオワイド処理を行う点に特徴がある。なお、本実施形態では、当該特徴点の他の構成は、第1実施形態と同様であり、同一の部材については同一番号を付してその説明を省略する。
まず、図6を用いて本実施形態の信号処理部の構成について説明する。なお、図6は、本実施形態の信号処理部における構成を示すブロック図である。
信号処理部200は、入力されたオーディオデータを各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードするデコーダ201と、ユーザの操作部124の操作により所定のデジタル信号処理を行うDSP処理部202と、システム制御部125の制御の下、何れか一方のサラウンド信号を基準として各サラウンド信号に対してステレオワイド処理を行うステレオワイド処理部300と、ステレオワイド処理された各サラウンド信号をそれぞれメイン信号に加算する加算処理部205と、から構成される。
なお、例えば、本実施形態のステレオワイド処理部300は、本発明の生成手段、第1演算手段、および、第2演算手段を構成し、加算処理部205は、本発明の加算手段および出力手段を構成する。
DSP処理部202には、各チャンネル毎にデコードされたオーディオ信号が入力されるようになっており、このDSP処理部202は、システム制御部125の制御の下、操作部124から入力された指示に基づいて所定のデジタル信号処理を行い、信号処理された各チャンネル毎のオーディオ信号をステレオワイド処理部300、加算処理部205およびD/A変換部に出力するようになっている。
例えば、DSP処理部202は、第1実施形態と同様に、操作部124により、教会、スタジアム、または特定のホールなどの音場設定(以下、単に、音場設定という。)が行われた場合に、当該音場にて、入力されたオーディオデータが拡声されるように、各チャンネル毎に遅延処理、周波数特性の補正処理、任意のオーディ信号における他のチャンネルのオーディオ信号への加算処理などデジタル信号処理を行うようになっている。
なお、本実施形態では、一体型サラウンドスピーカ133から拡声されるサラウンド信号およびFLスピーカ132FLまたはFRスピーカ132FRから拡声されるメイン信号に対して、後述する処理を行うため、このDSP処理部202は、サラウンド信号についてはステレオワイド処理部300、メイン信号については加算処理部205にそれぞれ出力するようになっている。
また、第1実施形態と同様に、センタースピーカ131から拡声されるセンタ信号およびサブウーハから拡声されるウーハ信号には、一体型サラウンドスピーカ133の設定位置に基づく信号処理を行う必要ないので、このDSP処理部202は、センタ信号およびウーハ信号をそれぞれD/A変換器122に直接的に出力するようになっている。
ステレオワイド処理部300には、左用スピーカユニットにおいて拡声されるための左用サラウンド信号と、右用スピーカユニットにおいて拡声されるための右用サラウンド信号と、が入力されるようになっており、このステレオワイド処理部300は、システム制御部125の制御の下、以下の処理を行うとともに、処理された各サラウンド信号をそれぞれ加算処理部205に出力するようになっている。
[ステレオワイド処理]
(1)入力された左右のサラウンド信号の何れか一方のサラウンド信号の選択
(2)選択されたサラウンド信号に対して選択されなかったサラウンド信号を減算して差分信号の生成
(3)生成された差分信号を低域通過フィルタ(Low Pass Filter)を用いてフィルタ処

(4)フィルタ処理された差分信号を選択されたサラウンド信号に加算して出力
(5)フィルタ処理された差分信号を選択されなかったサラウンド信号から減算して出力
具体的には、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れかの側方に設置される場合であって、すなわち、一体型スピーカが聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置される場合であって、その旨の指示がシステム制御部125を介してステレオワイド処理部300に入力された場合に、当該ステレオワイド処理部300は、当該一体型サラウンドスピーカ133が設置された側方とは異なる側方にて拡声するためのサラウンド信号を選択し、当該選択されたサラウンド信号(以下、選択サラウンド信号という。)から選択されたサラウンド信号と異なるサラウンド信号を減算し、差分信号を生成するとともに、当該差分信号をフィルタ処理して各サラウンド信号に加算または減算して加算処理部205に出力するようになっている。
例えば、ステレオワイド処理部300は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、左用サラウンド信号を選択サラウンド信号とし、当該左用サラウンド信号から右用サラウンド信号を減算して差分信号を生成するようになっている。また、生成された差分信号の高域成分がカットされた信号を左用サラウンド信号に加算するとともに、当該差分信号の高域成分がカットされた信号を右用サラウンド信号から減算するようになっている。
なお、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置の後方に設置されている場合であって、すなわち、左右均等に一体型サラウンドスピーカ133が設定された場合であって、その旨が操作部124によって入力された場合には、システム制御部125は、ステレオワイド処理300に切換制御を実行するための指示を出力しないので、当該ステレオワイド処理部300は、入力された各サラウンド信号をそれぞれ直接的に加算処理部205に出力するようになっている。
加算処理部205には、各メイン信号、ステレオワイド処理部300から出力された各ステレオワイド処理されたサラウンド信号が入力されるようになっており、システム制御部125の制御の下、メイン信号とサラウンド信号の加算処理およびサラウンド信号の出力処理を行い、各メイン信号および各サラウンド信号のそれぞれを各D/A変換器に出力するようになっている。
具体的には、第1実施形態と同様に、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れかの側方に設置された場合であって、すなわち、一体型スピーカが聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合であって、その旨の指示がシステム制御部125を介して加算処理部205に入力された場合に、当該加算処理部205は、ステレオワイド処理時に選択されたサラウンド信号の予め定められた成分を、聴取位置に対して同方向のメインスピーカから拡声されるメイン信号に加算して当該メイン信号に対応するD/A変換器に出力するとともに、当該ステレオワイド処理が為されたサラウンド信号のレベルを下げて、当該サラウンド信号に対応するD/A変換器に出力するようになっている。
例えば、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、加算処理部205は、ステレオワイド処理された左用サラウンド信号に対して予め定められた係数を乗算し、かつ、左用メイン信号に加算して当該左用メイン信号を出力するとともに、ステレオワイド処理された左用サラウンド信号から予め定められた係数が乗算された当該左用サラウンド信号を左用サラウンド信号として出力するようになっている。言い換えれば、加算処理部205は、ステレオワイド処理されたサラウンド信号の一部をメイン信号に加算するとともに、当該サラウンド信号の残りを当該サラウンド信号としてD/A変換器に出力するようになっている。
本実施形態では、加算処理部205は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れか一方の側方に設置される場合には、メイン信号にはステレオワイド処理されたサラウンド信号に係数(0.7)を乗算した信号を加算するとともに、サラウンド信号として、当該ステレオワイド処理が為されたサラウンド信号に係数(0.3)を乗算した信号を出力するようになっている。
なお、加算処理部205は、第1実施形態と同様に、デジタル信号処理を行う関係上、ステレオワイド処理されたサラウンド信号をメイン信号に加算する際には、各メイン信号およびサラウンド信号を正規化する必要があり、すなわち、メイン信号とサラウンド信号が加算されたとしても、1.0を越えない値になっており、それを基準として各メイン信号および各サラウンド信号のレベルが調整されるようになっている。ただし、加算処理部205は、各D/A変換器に出力される際には、各メイン信号および各サラウンド信号は、正規化された各信号レベルを元の信号レベルに伸張し、信号レベルを補償するようになっている。また、本実施形態において、この各信号における信号レベルの調整については、当該加算処理部205で行わず、システム制御部125を介して各電力増幅器123で補償するようにしてもよい。
一方、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置後方に設置されている場合であって、その旨が操作部124によって入力された場合には、システム制御部125は、加算処理部205に切換制御を実行するための指示を出力しないので、当該加算処理部205は、入力された各サラウンド信号および各メイン信号をそれぞれ直接的に各D/A変換器に出力するようになっている。
以上のように、本実施形態のサラウンドシステム100は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する信号処理装置120と、聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカ133と、を備え、信号処理装置120が、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成するとともに、一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に生成された差分信号を加算する演算処理を行い、かつ、当該一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に生成された差分信号を減算する演算処理を行うステレオワイド処理部300と、演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算し、かつ、加算された各メイン信号を該当する各メインスピーカに出力するとともに、差分信号の演算処理が行われた各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する加算処理部205と、を有する構成をしている。
この構成により、本実施形態のサラウンドシステム100は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、各左右方向成分のサラウンド信号に基づいて差分信号を生成し、当該生成した差分信号を各サラウンド信号に加算または減算する。このサラウンドシステム100は、差分信号が加算されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該演算処理されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算し、かつ、加算されたメイン信号を該当するメインスピーカに出力するとともに、差分信号が加算または減算された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する。
したがって、各スピーカからオーディオ信号が拡声されると、聴取位置において左用サラウンド成分の拡声音における広がり感が増すので、聴取位置の後方に当該一体型のサラウンドスピーカを設置できない場合であっても、違和感のない音響効果を得ることができる。この結果、第1実施形態と同様に、ユーザに、一体型サラウンドスピーカ133を通常とは異なる場所に設置する場合であっても、高い臨場感を得られる音場空間を創り出すことができる。
〔第3実施形態〕
次に、図7を用いて本願に係るサラウンドシステムの第3実施形態について説明する。
本実施形態のサラウンドシステムは、第1実施形態において、選択されたオーディオ信号に対して周波数特性の補正を行う点に代えて、選択されたオーディオ信号に対して残響成分の付加を行う点に特徴がある。なお、本実施形態では、当該特徴点の他の構成は、第1実施形態と同様であり、同一の部材については同一番号を付してその説明を省略する。
まず、図7を用いて本実施形態の信号処理部の構成について説明する。なお、図7は、本実施形態の信号処理部における構成を示すブロック図である。
・ 信号処理部200は、入力されたオーディオデータを各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードするデコーダ201と、ユーザの操作部124の操作により所定のデジタル信号処理を行うDSP処理部202と、サラウンドスピーカから拡声される左右の各サラウンド信号において、何れか一方のサラウンド信号を選択するための切換制御部203と、切換制御部203にて選択されたサラウンド信号に対して残響成分の付加を行う残響付加回路400と、残響付加されたサラウンド信号を、DSP処理されたメイン信号に加算する加算処理部205と、から構成される。
なお、例えば、本実施形態の切換制御部203および残響付加回路400は、本発明の生成手段、演算手段を構成し、加算処理部205は、本発明の加算手段および出力手段を構成する。
切換制御部203には、左用スピーカユニットにおいて拡声されるための左用サラウンド信号と、右用スピーカユニットにおいて拡声されるための右用サラウンド信号と、が入力されるようになっており、この切換制御部203は、システム制御部125の制御の下、入力された左右のサラウンド信号の何れか一方のサラウンド信号を残響付加回路400に出力するとともに、当該残響付加回路400に出力しないサラウンド信号を加算処理部205に出力するようになっている。
具体的には、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れかの側方に設置される場合であって、すなわち、一体型スピーカが聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置される場合であって、その旨の指示がシステム制御部125を介して切換制御部203に入力された場合に、当該切換制御部203は、当該一体型サラウンドスピーカ133が設置された側方とは異なる側方にて拡声するためのサラウンド信号を残響付加回路400に出力するようになっている。また、この場合、切換制御部203は、一体型サラウンドスピーカ133が設置された側方にて拡声するためのサラウンド信号は直接的に加算処理部205に出力するようになっている。
例えば、切換制御部203は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、左用サラウンド信号を残響付加回路400に出力するとともに、右用サラウンド信号を加算処理部205に出力するようになっている。
なお、第1実施形態と同様に、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置の後方に設置されている場合であって、すなわち、左右均等に一体型サラウンドスピーカ133が設定された場合であって、その旨が操作部124によって入力された場合には、システム制御部125は、切換制御部203に切換制御を実行するための指示を出力しないので、当該切換制御部203は、入力された各サラウンド信号をそれぞれ直接的に加算処理部205に出力するようになっている。
残響付加回路400には、サラウンド信号の何れか一方の信号が入力されるようになっており、この残響付加回路400は、内部に予め定められた遅延処理を行い、遅延処理されたサラウンド信号を加算処理部205に出力するようになっている。
具体的には、残響付加回路400は、数(m・sec)×10-1〜数(m・sec)×10の遅延時間毎に、入力されたサラウンド信号における振幅レベルを減衰させた信号を生成し、当該生成された信号を基の信号、すなわち、入力されたサラウンド信号に加算するようになっている。
例えば、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、残響付加回路400には、左サラウンド信号が入力されるので、当該残響付加回路400は、左用サラウンド信号が指数関数的に減衰する信号を一定の遅延時間毎に生成し、それぞれ生成された信号を当該左用サラウンド信号に加算して加算処理部205に出力するようになっている。
加算処理部205には、第1実施形態と同様に、各メイン信号、切換制御部203から出力されたサラウンド信号および残響が付加されたサラウンド信号が入力されるようになっており、システム制御部125の制御の下、メイン信号とサラウンド信号の加算処理およびサラウンド信号の出力処理を行い、各メイン信号および各サラウンド信号のそれぞれを各D/A変換器に出力するようになっている。
具体的には、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れかの側方に設置された場合であって、すなわち、一体型スピーカが聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合であって、その旨の指示がシステム制御部125を介して加算処理部205に入力された場合に、当該加算処理部205は、残響が付加されたサラウンド信号の予め定められた成分を、聴取位置に対して同方向のメインスピーカから拡声されるメイン信号に加算して当該メイン信号に対応するD/A変換器に出力するとともに、当該残響が付加されたサラウンド信号のレベルを下げて、当該サラウンド信号に対応するD/A変換器に出力するようになっている。
例えば、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、左用サラウンド信号に対して残響の付加が行われているので、加算処理部205は、左用サラウンド信号に対して予め定められた係数を乗算し、かつ、左用メイン信号に加算して当該左用メイン信号を出力するとともに、左用サラウンド信号から予め定められた係数が乗算された当該左用サラウンド信号を左用サラウンド信号として出力するようになっている。言い換えれば、加算処理部205は、残響付加処理が為されたサラウンド信号の一部をメイン信号に加算するとともに、当該サラウンド信号の残りを当該サラウンド信号としてD/A変換器に出力するようになっている。
本実施形態では、加算処理部205は、第1実施形態と同様に、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れか一方の側方に設置される場合には、メイン信号には残響付加処理が為されたサラウンド信号に係数(0.7)を乗算した信号を加算するとともに、サラウンド信号として、当該残響付加処理が為されたサラウンド信号に係数(0.3)を乗算した信号を出力するようになっている。
なお、本実施形態の加算処理部205は、第1実施形態と同様に、デジタル信号処理を行う関係上、残響が付加されたサラウンド信号をメイン信号に加算する際には、各メイン信号およびサラウンド信号を正規化する必要があり、すなわち、メイン信号とサラウンド信号が加算されたとしても、1.0を越えない値になっており、それを基準として各メイン信号および各サラウンド信号のレベルが調整されるようになっている。ただし、加算処理部205は、各D/A変換器に出力される際には、各メイン信号および各サラウンド信号は、正規化された各信号レベルを元の信号レベルに伸張し、信号レベルを補償するようになっている。また、本実施形態において、この各信号における信号レベルの調整については、当該加算処理部205で行わず、システム制御部125を介して各電力増幅器123で補償するようにしてもよい。
一方、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置後方に設置されている場合であって、その旨が操作部124によって入力された場合には、システム制御部125は、加算処理部205に切換制御を実行するための指示を出力しないので、当該加算処理部205は、入力された各サラウンド信号および各メイン信号をそれぞれ直接的に各D/A変換器に出力するようになっている。
以上のように、本実施形態のサラウンドシステム100は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する信号処理装置120と、聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカ133と、を備え、信号処理装置120が、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成するとともに、生成された遅延成分を、当該遅延成分を生成する際に用いられたサラウンド信号に加算する演算処理を行う残響付加回路400と、演算処理されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該演算処理されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算し、かつ、加算されたメイン信号を該当するメインスピーカに出力するとともに、残響付加されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する加算処理部205と、を有する構成をしている。
この構成により、本実施形態のサラウンドシステム100は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、残響を付加する。そして、このサラウンドシステム100は、残響が付加されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該演算処理されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算し、かつ、加算されたメイン信号を該当するメインスピーカに出力するとともに、残響が付加されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する。
したがって、各スピーカからオーディオ信号が拡声されると、聴取位置において左用サラウンド成分の拡声音における広がり感が増すので、聴取位置の後方に当該一体型のサラウンドスピーカを設置できない場合であっても、違和感のない音響効果を得ることができる。この結果、第1実施形態と同様に、ユーザに、一体型サラウンドスピーカ133を通常とは異なる場所に設置する場合であっても、高い臨場感を得られる音場空間を創り出すことができる。
〔第4実施形態〕
次に、図8を用いて本願に係るサラウンドシステムの第4実施形態について説明する。
本実施形態のサラウンドシステムは、第1実施形態において、選択されたオーディオ信号に対して周波数特性の補正を行う点に代えて、選択されたオーディオ信号に対して残響付加ステレオワイド処理を行う点に特徴がある。なお、本実施形態では、当該特徴点の他の構成は、第1実施形態と同様であり、同一の部材については同一番号を付してその説明を省略する。
まず、図8を用いて本実施形態の信号処理部の構成について説明する。なお、図8は、本実施形態の信号処理部における構成を示すブロック図である。
信号処理部200は、入力されたオーディオデータを各チャンネル毎のオーディオ信号にデコードするデコーダ201と、ユーザの操作部124の操作により所定のデジタル信号処理を行うDSP処理部202と、システム制御部125の制御の下、何れか一方のサラウンド信号を基準として各サラウンド信号に対して残響付加ステレオワイド処理を行う残響付加ステレオワイド処理部500と、残響付加ステレオワイド処理された各サラウンド信号をそれぞれメイン信号に加算する加算処理部205と、から構成される。
なお、例えば、本実施形態の残響付加ステレオワイド処理部500は、本発明の生成手段、第1演算手段、および、第2演算手段を構成し、加算処理部205は、本発明の加算手段および出力手段を構成する。
残響付加ステレオワイド処理部500には、左用スピーカユニットにおいて拡声されるための左用サラウンド信号と、右用スピーカユニットにおいて拡声されるための右用サラウンド信号と、が入力されるようになっており、この残響付加ステレオワイド処理部500は、システム制御部125の制御の下、以下の処理を行うとともに、処理された各サラウンド信号をそれぞれ加算処理部205に出力するようになっている。
[残響付加ステレオワイド処理]
(1)入力された左右のサラウンド信号の何れか一方のサラウンド信号の選択
(2)選択されたサラウンド信号に対して選択されなかったサラウンド信号を減算して差分信号の生成
(3)生成された差分信号を低域通過フィルタ(Low Pass Filter)を用いてフィルタ処理
(4)フィルタ処理された差分信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成
(5)生成された遅延成分を選択されたサラウンド信号に加算して出力
(6)生成された遅延成分を選択されなかったサラウンド信号から減算して出力
具体的には、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れかの側方に設置される場合であって、すなわち、一体型スピーカが聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置される場合であって、その旨の指示がシステム制御部125を介して残響付加ステレオワイド処理部500に入力された場合に、当該残響付加ステレオワイド処理部500は、当該一体型サラウンドスピーカ133が設置された側方とは異なる側方にて拡声するためのサラウンド信号を選択し、当該選択されたサラウンド信号(以下、選択サラウンド信号という。)から選択されたサラウンド信号と異なるサラウンド信号を減算し、差分信号を生成し、当該差分信号をフィルタ処理する。さらに、数(m・sec)×10-1〜数(m・sec)×10の遅延時間毎に、当該フィルタ処理された差分信号における振幅レベルを減衰させた信号を生成するとともに、当該遅延成分を各サラウンド信号に加算または減算して加算処理部205に出力するようになっている。
例えば、残響付加ステレオワイド処理部500は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、左用サラウンド信号を選択サラウンド信号とし、当該左用サラウンド信号から右用サラウンド信号を減算して差分信号を生成するようになっている。また、生成された差分信号の高域成分がカットされた信号に対して、指数関数的に減衰する信号を一定の遅延時間毎に生成することになっている。さらに、遅延処理された信号を、時系列において交互に、左用サラウンド信号に加算するとともに、当該遅延処理された信号を右用サラウンド信号から減算するようになっている。
なお、第1実施形態と同様に、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置の後方に設置されている場合であって、すなわち、左右均等に一体型サラウンドスピーカ133が設定された場合であって、その旨が操作部124によって入力された場合には、システム制御部125は、残響付加ステレオワイド処理部500に切換制御を実行するための指示を出力しないので、当該残響付加ステレオワイド処理部500は、入力された各サラウンド信号をそれぞれ直接的に加算処理部205に出力するようになっている。
加算処理部205には、各メイン信号、残響付加ステレオワイド処理部500から出力された各残響付加ステレオワイド処理されたサラウンド信号が入力されるようになっており、システム制御部125の制御の下、メイン信号とサラウンド信号の加算処理およびサラウンド信号の出力処理を行い、各メイン信号および各サラウンド信号のそれぞれを各D/A変換器に出力するようになっている。
具体的には、第1実施形態と同様に、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れかの側方に設置された場合であって、すなわち、一体型スピーカが聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合であって、その旨の指示がシステム制御部125を介して加算処理部205に入力された場合に、当該加算処理部205は、残響付加ステレオワイド処理時に選択されたサラウンド信号の予め定められた成分を、聴取位置に対して同方向のメインスピーカから拡声されるメイン信号に加算して当該メイン信号に対応するD/A変換器に出力するとともに、当該残響付加ステレオワイド処理が為されたサラウンド信号のレベルを下げて、当該サラウンド信号に対応するD/A変換器に出力するようになっている。
例えば、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して右側に設置された場合には、すなわち、図2のように設置された場合には、加算処理部205は、残響付加ステレオワイド処理された左用サラウンド信号に対して予め定められた係数を乗算し、かつ、左用メイン信号に加算して当該左用メイン信号を出力するとともに、残響付加ステレオワイド処理された左用サラウンド信号から予め定められた係数が乗算された当該左用サラウンド信号を左用サラウンド信号として出力するようになっている。言い換えれば、加算処理部205は、残響付加ステレオワイド処理されたサラウンド信号の一部をメイン信号に加算するとともに、当該サラウンド信号の残りを当該サラウンド信号としてD/A変換器に出力するようになっている。
本実施形態では、加算処理部205は、第1実施形態と同様に、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置に対して左右何れか一方の側方に設置される場合には、メイン信号には残響付加ステレオワイド処理されたサラウンド信号に係数(0.7)を乗算した信号を加算するとともに、サラウンド信号として、当該残響付加ステレオワイド処理が為されたサラウンド信号に係数(0.3)を乗算した信号を出力するようになっている。
なお、本実施形態の加算処理部205は、第1実施形態と同様に、デジタル信号処理を行う関係上、残響付加ステレオワイド処理されたサラウンド信号をメイン信号に加算する際には、各メイン信号およびサラウンド信号を正規化する必要があり、すなわち、メイン信号とサラウンド信号が加算されたとしても、1.0を越えない値になっており、それを基準として各メイン信号および各サラウンド信号のレベルが調整されるようになっている。だたし、加算処理部205は、各D/A変換器に出力される際には、各メイン信号および各サラウンド信号は、正規化された各信号レベルを元の信号レベルに伸張し、信号レベルを補償するようになっている。また、本実施形態において、この各信号における信号レベルの調整については、当該加算処理部205で行わず、システム制御部125を介して各電力増幅器123で補償するようにしてもよい。
一方、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置後方に設置されている場合であって、その旨が操作部124によって入力された場合には、システム制御部125は、加算処理部205に切換制御を実行するための指示を出力しないので、当該加算処理部205は、入力された各サラウンド信号および各メイン信号をそれぞれ直接的に各D/A変換器に出力するようになっている。
以上のように、本実施形態のサラウンドシステム100は、入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する信号処理装置120と、聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカ133と、を備え、信号処理装置120が、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成し、生成された差分信号に対して遅延成分を生成するとともに、一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に生成された遅延成分を加算する演算処理を行い、かつ、当該一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に生成された遅延成分を減算する演算処理を行う残響付加ステレオワイド処理部500と、演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算し、かつ、加算された各メイン信号を該当する各メインスピーカに出力するとともに、遅延成分の演算処理が行われた各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する加算処理部205と、を有する構成をしている。
この構成により、本実施形態のサラウンドシステム100は、一体型サラウンドスピーカ133が聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカ133が偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、各左右方向成分のサラウンド信号に基づいて差分信号を生成し、当該生成した差分信号に対して遅延成分を生成するとともに、当該生成した遅延成分を各サラウンド信号に加算または減算する。このサラウンドシステム100は、遅延成分が加算されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該演算処理されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算し、かつ、加算されたメイン信号を該当するメインスピーカに出力するとともに、遅延成分が加算または減算された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する。
したがって、各スピーカからオーディオ信号が拡声されると、聴取位置において左用サラウンド成分の拡声音における広がり感が増すので、聴取位置の後方に当該一体型のサラウンドスピーカを設置できない場合であっても、違和感のない音響効果を得ることができる。この結果、第1実施形態と同様に、ユーザに、一体型サラウンドスピーカ133を通常とは異なる場所に設置する場合であっても、高い臨場感を得られる音場空間を創り出すことができる。

Claims (13)

  1. 入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置と、
    前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、
    前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカと、
    を備え、
    前記立体音響再生装置が、
    前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた聴取位置における音像を構成するための伝達関数に基づいて周波数特性の調整を行う信号調整手段と、
    前記調整されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該調整されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算する加算手段と、
    前記加算されたメイン信号を前記該当するメインスピーカに出力するとともに、前記周波数特性が調整されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする立体音響再生システム。
  2. 請求項1に記載の立体音響再生システムにおいて、
    前記信号調整手段が、各左右の方向成分毎に前記伝達関数を用いて当該左右の方向成分のサラウンド信号毎に周波数特性の調整を行うことを特徴とする立体音響再生システム。
  3. 請求項1または2に記載の立体音響再生システムにおいて、
    前記信号調整手段が、所定の空間の聴取位置における音像を構成するための伝達関数として頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer
    Function)を用いてサラウンド信号に対して周波数特性の調整を行うことを特徴とする立体音響再生システム。
  4. 請求項3に記載の立体音響再生システムにおいて、
    前記信号調整手段が、所定の空間の聴取位置における音像を構成するための伝達関数として頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer
    Function)を用いて、前記一体型スピーカシステムが聴取位置を中心として偏心された位置における周波数特性と一体型スピーカシステムが聴取位置を中心として設置された位置における周波数特性とのレベル比を予め算出し、当該算出されたレベル比に基づいてサラウンド信号に対して周波数特性の調整を行うことを特徴とする立体音響再生システム。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の立体音響再生システムにおいて、
    前記加算手段が、予め定められた係数を前記調整されたサラウンド信号に乗算し、当該乗算されたサラウンド信号を前記メイン信号に加算することを特徴とする立体音響再生システム。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の立体音響再生システムにおいて、
    前記一体型スピーカシステムは、聴取位置に対して側方に設置されたことを特徴とする立体音響再生システム。
  7. 入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置と、
    前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、
    前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカと、
    を備え、
    前記立体音響再生装置が、
    前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成する生成手段と、
    前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に前記生成された差分信号を加算する演算処理を行う第1演算手段と、
    当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に前記生成された差分信号を減算する演算処理を行う第2演算手段と、
    前記演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算する加算手段と、
    前記加算された各メイン信号を前記該当する各メインスピーカに出力するとともに、前記差分信号の演算処理が為された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする立体音響再生システム。
  8. 入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置と、
    前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、
    前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカと、
    を備え、
    前記立体音響再生装置が、
    前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成する生成手段と、
    前記生成された遅延成分を、当該遅延成分を生成する際に用いられたサラウンド信号に加算する演算処理を行う演算手段と、
    前記演算処理されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該演算処理されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算する加算手段と、
    前記加算されたメイン信号を前記該当するメインスピーカに出力するとともに、前記遅延成分が加算されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする立体音響再生システム。
  9. 入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置と、
    前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと、
    前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカと、
    を備え、
    前記立体音響再生装置が、
    前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成する生成手段と、
    前記生成された差分信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成する生成手段と、
    前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に前記生成された遅延成分を加算する演算処理を行う第1演算手段と、
    当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に前記生成された遅延成分を減算する演算処理を行う第2演算手段と、
    前記演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算する加算手段と、
    前記加算された各メイン信号を前記該当する各メインスピーカに出力するとともに、前記遅延成分の演算処理が為された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする立体音響再生システム。
  10. 入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置であって、
    前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカとを拡声する場合であって、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、
    当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた聴取位置における音像を構成するための伝達関数に基づいて周波数特性の調整を行う信号調整手段と、
    前記調整されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該調整されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算する加算手段と、
    前記加算されたメイン信号を前記該当するメインスピーカに出力するとともに、前記周波数特性が調整されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする立体音響再生装置。
  11. 入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置であって、
    前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカとを拡声する場合であって、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、
    前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成する生成手段と、
    前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に前記生成された差分信号を加算する演算処理を行う第1演算手段と、
    当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に前記生成された差分信号を減算する演算処理を行う第2演算手段と、
    前記演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算する加算手段と、
    前記加算された各メイン信号を前記該当する各メインスピーカに出力するとともに、前記差分信号が演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする立体音響再生装置。
  12. 入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置であって、
    前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカとを拡声する場合であって、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、
    当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成する生成手段と、
    前記生成された遅延成分を当該遅延成分を生成する際に用いられたサラウンド信号に加算する演算処理を行う演算手段と、
    前記演算処理されたサラウンド信号と同方向成分のメイン信号に当該演算処理されたサラウンド信号の少なくとも一部の成分を加算する加算手段と、
    前記加算されたメイン信号を前記該当するメインスピーカに出力するとともに、前記遅延成分が加算されたサラウンド信号の少なくとも一部を該当するサラウンドスピーカに出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする立体音響再生装置。
  13. 入力された複数の音響信号に基づいて当該各音響信号に対応する各スピーカをそれぞれ拡声させ、聴取者に対して臨場感のある音場空間を提供する立体音響再生装置であって、
    前記聴取位置の前方に設置され、当該スピーカに該当する音響信号であるメイン信号を拡声する少なくとも左右一対のメインスピーカと前記聴取位置に対して左方向成分の音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための左サラウンドスピーカ部と前記聴取位置に対して右方向成分の前記音響信号であるサラウンド信号を拡声することによって前記立体音響を形成するための右サラウンドスピーカ部とが一体的に成形された一体型サラウンドスピーカとを拡声する場合であって、前記一体型サラウンドスピーカが前記聴取位置を中心として左右不均等になる位置に設置された場合に、
    前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号から当該偏心された方向のサラウンド信号を減算し差分信号を生成する生成手段と、
    前記生成された差分信号に対して、予め定められた遅延時間を有する遅延成分を生成する生成手段と、
    前記一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と異なる方向成分のサラウンド信号に前記生成された遅延成分を加算する演算処理を行う第1演算手段と、
    当該一体型サラウンドスピーカが偏心された方向と同一の方向成分のサラウンド信号に前記生成された遅延成分を減算する演算処理を行う第2演算手段と、
    前記演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を同方向成分の各メイン信号に加算する加算手段と、
    前記加算された各メイン信号を前記該当する各メインスピーカに出力するとともに、前記遅延成分が演算処理された各サラウンド信号の少なくとも一部を該当する各サラウンドスピーカに出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする立体音響再生装置。
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