JPWO2005086424A1 - 電子制御装置及びトランシーバ - Google Patents

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Abstract

ドミナント固定とレセシブ固定だけでなく、不規則通信状態が発生しても、健全部で通信を継続できる信頼性の高い電子制御装置やトランシーバを提供する。システムを構成する電子制御装置101に、第1の通信信号線115と第2の通信信号線116を電気的に絶縁又は接続するスイッチ部(バスブレーカ)1063を持つトランシーバ106とマイクロコントローラ108を備える。このトランシーバ106は、マイクロコントローラ108の送受信端子Tx、Rxと接続する端子と、スイッチ制御端子Ctrと接続する端子を備える。マイクロコントローラ108は、受信端子Rxから得られる通信データの不規則性を含む異常を監視し、異常検知時に、トランシーバ106のスイッチ部1063を開いて、通信故障部例えば通信線116を健全部例えば通信線115から切離す。

Description

本発明は、自動車に用いて好適な電子制御装置及びトランシーバの改良に関する。
特開2001−223719号公報に開示されているように、車両内の異なる2つのバスシステムが互いに通信する場合、一方のバスシステムは他のバスシステムの機能不全の場合に損傷される危険がある。これを回避するために、デカップリング装置を2つのバスシステムの間に設けている。デカップリング装置は、一方のバスシステムから異常ドミナント信号をブロックするので、ドミナント信号は他方のバスシステムの機能損傷を防ぐことができる。
しかし、上記従来のデカップリング装置では、システム内のある電子制御装置の異常により、他の健全な電子制御装置の正常な制御を継続できなかったり、その損傷を招くことがある。
そこで通信信号の異常について検討すると、3つの故障モードが考えられる。第1にドミナント固定、第2にレセシブ固定、第3に不規則通信である。これらのうち、上記従来技術は、ドミナント固定とレセシブ固定については考慮されているが、不規則通信について考慮されておらず、他の健全な電子制御装置の通信に支障を来たすなど、故障が継続する問題があることが判明した。
本発明は、システム内の一部の電子制御装置や通信系統に異常が生じても、他の健全な電子制御装置や通信系統に障害を及ぼす可能性を低減し、システムの信頼性を向上できる電子制御装置及びトランシーバを提供することを目的とする。
本発明による電子制御装置の望ましい実施形態においては、システム内の電子制御装置で受信した信号が、所定の規則性を無くしたことを含む受信信号の異常を検出する異常検出部と、当該電子制御装置と他の複数の電子制御装置相互間の通信信号線を接続又は切離すスイッチ部(バスブレーカ)とを備え、通常、当該電子制御装置と他の複数の電子制御装置相互間の通信信号線を接続するとともに、前記異常検出部の出力に応じて、当該電子制御装置及び他の複数の相互間のうちの少なくとも1つの通信路を前記スイッチ部で切離す。
また、本発明による電子制御装置の望ましい実施形態においては、任意の電子制御装置からの受信インターバルが、所定範囲を逸脱したことに応じて異常を検出する。
さらに、本発明による電子制御装置の望ましい実施形態においては、異常検出時に、他の複数の電子制御装置相互間のうちの少なくとも1つの通信路をスイッチ部(バスブレーカ)で切離す。
本発明によるトランシーバの望ましい実施形態においては、複数の送受信端子と、これら複数の送受信端子間を接続又は切離すスイッチ部と、制御信号入力端子と、この制御信号入力端子に外部から制御信号が入力されたことに応じて、前記スイッチ部を接続あるいは切離す手段を備える。
これにより、システム内の一部の電子制御装置や通信路の異常時に、他の健全な電子制御装置や通信系統に障害を及ぼす可能性を低減し、システムの信頼性を向上できる電子制御装置及びトランシーバを提供することができる。
本発明のその他の目的と特徴は以下の実施形態の説明で明らかにする。
第1図は本発明の第1の実施形態による電子制御装置を適用した自動車のブレーキシステムの構成図、第2図はその一部であるスイッチ部(バスブレーカ)を内蔵したトランシーバの構成図、第3図は第1の実施形態におけるレセシブ固定故障時の時系列動作の説明図、第4図は第1の実施形態におけるドミナント固定故障時の時系列動作の説明図、第5図は第1の実施形態における不規則通信故障時の時系列動作の説明図、第6図は本発明の第2の実施形態による電子制御装置を適用した自動車のブレーキシステムの構成図、第7図はその一部であるスイッチ部(バスブレーカ)を内蔵したトランシーバの構成図、第8図は第2の実施形態におけるレセシブ固定故障時の時系列動作の説明図、第9図は第2の実施形態におけるドミナント固定故障時の時系列動作の説明図、第10図は第2の実施形態における不規則通信故障時の時系列動作の説明図、第11図は通信規則と、不規則通信の例を示す説明図、である。
第1の実施の形態:
第1図に、本発明の第1の実施形態による電子制御装置を適用した自動車のブレーキシステムの構成を示す。この自動車用ブレーキシステムは2重系であり、第1系の概要を述べると、まず、ブレーキペダル110のストロークをストロークセンサ111で計測する。このストロークをフェールセーフ(FS)マイクロコントローラ108に入力し、4輪それそれのブレーキキャリパ(図示せず)への推力指令を計算する。この推力指令は、トランシーバ106により、4つの車輪の電動ブレーキキャリパコントローラ(以下、キャリパコントローラ)102〜105へ送信される。各キャリパコントローラでは、与えられた推力指令に応じて、電動ブレーキキャリパ(以下、電動キャリパ)に装着されたブレーキパッドがブレーキディスクを押す推力を制御する。
ここで、本発明の第1の実施形態によって、メインコントローラ101内のトランシーバ106に、第1の通信信号線115と第2の通信信号線116を電気的に接続又は切離すスイッチ部(バスブレーカ)1063を備えている。上記したように、以上の制御系を2組備えた2重系を構成している。
次に、この実施形態を詳細に説明する。ブレーキペダル110のストロークを第1,第2のブレーキペダルストロークセンサ(以下、ストロークセンサ)111,112で計測し、メインコントローラ101内のFSマイクロコントローラ108,109に入力している。メインコントローラ101には、2重系を構成する第1,第2のFSマイクロコントローラ(以下、単にコントローラ)108,109と、第1,第2のトランシーバ106,107を備えている。これらのFSマイクロコントローラ108,109は、それぞれ2つの送信端子Tx1,Tx2と、受信端子Rx1,Rx2及び1つの制御端子Ctrを持つ。これらの送受信端子はトランシーバ(送受信ユニット)106,107に接続され、それぞれ2組の送受信部1061,1062から、通信信号線115,116及び120,121を通して、各キャリパコントローラ102〜105との間で相互に通信を行う。コントローラ108,109の制御端子Ctrからの制御信号で、トランシーバ106,107のスイッチ部1063の接続又は切離しを制御する。
キャリパコントローラ102〜105は、メインコントローラ101と同様の構成である。各キャリパコントローラ102〜105内には、前記トランシーバ106と同じ構成の2つづつのトランシーバ113,114〜127,128と、2つづつのFSマイクロコントローラ(図示しない)を備えている。
このような構成において、ストロークセンサ111,112からの出力に基づいて、コントローラ108,109が計算した推力指令は、トランシーバ106,107から、通信信号線115,116及び120,121へ送信される。この推力指令は、各キャリパコントローラ102〜105内のトランシーバ113,114〜127,128で受信される。各キャリパコントローラ102〜105内においては、受取った推力指令と一致するように、電動キャリパが制御され、ブレークペダル110の踏込みストロークに応じたブレーキがかかる。
本実施形態のブレーキシステムは安全に関わるシステムなので、耐故障性を向上させる必要がある。本実施形態においては、発生した通信の故障に対して、できるだけ正常時の性能から劣化させずにブレーキシステムを継続して動作させるようにしている。このため、前述したように、通信信号線と全ての電子制御装置601〜604のスイッチ部(バスブレーカ)付きトランシーバ及びFSマイクロコントローラを2重化し、FSマイクロコントローラ自身でトランシーバを制御する。
第2図は、スイッチ部(バスブレーカ)1063を内蔵したトランシーバ106の構成図である。第1図のコントローラ108の2つの送信端子Tx1,Tx2に接続される送信信号入力端子201,202と、2つの受信端子Rx1,Rx2に接続される受信信号出力端子203,204を備えている。このほかに、前記制御端子Ctrに接続されるスイッチ制御端子205を備え、ここから入力した制御信号により、スイッチ部(バスブレーカ)1063の双方向スイッチ216,217及び218,219,220,221が接続又は切離し制御される。他方、第1図の通信信号線115,116及び120,121と接続する2つの送受信端子206,207及び208,209と、2つの終端抵抗212及び215への接続端子210,211及び213,214を備えている。
通常、スイッチ制御端子205にハイレベルの制御信号が与えらており、2つの双方向スイッチ216,217は導通状態にあり、2つの送受信端子206,207と208,209は電気的に接続されている。このとき、双方向スイッチ218,219及び220,221は切離し(絶縁)状態であり、2つの終端抵抗212及び215は切離されている。
一方、異常検出に基き、スイッチ制御端子205にローレベルの制御信号が与えられた場合、2つの双方向スイッチ216,217は切離し状態になり、2つの送受信端子206,207と208,209は切離される。このとき、双方向スイッチ218,219及び220,221は接続状態に切替わり、2つの終端抵抗212及び215が、切離された2つの送受信端子206,207間及び208,209間に接続される。
次に、通信信号線がレセシブ固定故障した場合のトランシーバの動作を第3図を参照して説明する。第3図は、第1の実施形態におけるレセシブ固定故障時の時系列動作の説明図であり、時刻T1に、通信信号線116がレセシブ固定故障した場合の例である。
結論を先に説明しておくと、レセシブ固定故障した通信信号線116を挟むメイン及び前右キャリパコントローラ101及び104内のトランシーバ106及び125の各スイッチ部(1063等)のみが切離しを継続する。これによって、健全な通信信号線やコントローラは、通信及びブレーキ制御を継続できる。
さて、通信信号線116がレセシブ固定故障すると、その故障の伝搬により、通信信号線115も同様にレセシブ固定になる。このため、メインコントローラ101のトランシーバ106及びキャリパコントローラ102のトランシーバ113の受信信号出力端子203,204は、いずれも信号が無い状態(レセシブ固定)になる。そして、コントローラ108は、その受信端子Rx1,Rx2が所定時間以上レセシブ固定状態となったことを検出し、時刻T2において、スイッチ制御端子Ctrの制御信号をLレベルに変更する。これにより、トランシーバ106のスイッチ制御端子205に入力される制御信号がLレベルに変更され、通信信号線115と116間は切離される。
キャリパコントローラ102においても、同様にして一旦、スイッチ制御端子205がHレベルからLレベルに変更され、通信信号線115と117間が電気的に切離される。この故障は、一旦、システム全体に伝搬し、他のキャリパコントローラ103〜105においても同様に通信信号線間が電気的に切離される。
この状態で、各コントローラは故障個所の判定を行うことになる。まず、メインコントローラ101に内蔵されたコントローラ108は、その受信端子Rx1がレセシブ固定を引き続き継続するか否かを判定する。レセシブ固定状態の通信信号線116から切離された通信信号線115は正常である。したがって、トランシーバ106の受信信号出力端子203は、メインコントローラ101やキャリパコントローラ102から通信信号線115に送信される信号を受信できようになる。しかし一方で、通信信号線116がレセシブ固定故障であることから、トランシーバ106の受信信号出力端子204は、継続してレセシブ固定であり、信号が無い状態である。したがって、コントローラ108は、トランシーバ106の受信信号出力端子204側に繋がる通信信号に異常があることを検出し、時刻T3以降においても、トランシーバ106のスイッチ制御端子205をLレベルに保持するのである。
同様にして、レセシブ固定故障の通信信号線116の他端に繋がるキャリパコントローラ104に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示せず)においても、トランシーバ125のスイッチ制御端子をLレベルに保持する。
他方、同じタイミングで、キャリパコントローラ102,103及び105に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示せず)においても、受信端子がレセシブ固定を引き続き継続するか否かを判定する。キャリパコントローラ102を例に採れば、正常な通信信号線115,117を通して、トランシーバ113の送受信端子206,207は、メインコントローラ101やキャリパコントローラ103から送信される信号を受信できる。これにより、キャリパコントローラ102に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示せず)は、トランシーバ113の2つの受信信号出力端子が正常であることを検出する。したがって、時刻T3において、トランシーバ113のスイッチ制御端子205を正常時と同じHレベルに変更する。他のキャリパコントローラ103,105においても同様である。
このような運用により、時刻T3以降は、レセシブ固定故障した通信信号線116のみが切離され、他の正常な通信信号線115,117〜122に故障の影響が及ぶのを防止できる。したがって、ブレーキシステムは、これらの正常な通信信号線を通したブレーキ制御を継続できる。
次に、通信信号線がドミナント固定故障した場合のトランシーバの動作を第4図を使って説明する。第4図は、第1の実施形態におけるドミナント固定故障時の時系列動作の説明図であり、時刻T4に通信信号線116がドミナント固定故障した場合の例である。通信信号線116がドミナント固定故障すると、通信信号線115、117もドミナント固定故障となる。このとき、メインコントローラ101のトランシーバ106及びキャリパコントローラ102のトランシーバ113の受信信号出力端子203,204は、いずれも信号が無い状態(ドミナント固定故障)になる。そして、コントローラ108は、その受信端子Rx1,Rx2が所定時間以上ドミナント固定状態となったことを検出し、時刻T5において、スイッチ制御端子Ctrの制御信号をLレベルに変更する。これにより、トランシーバ106のスイッチ制御端子205に入力される制御信号がLレベルに変更され、通信信号線115と116間は切離される。
キャリパコントローラ102においても、同様に、スイッチ制御端子205がHレベルからLレベルに変更され、通信信号線115と117間は電気的に切離される。他のキャリパコントローラ103〜105においても同様に通信信号線間が電気的に切離される。
その後、メインコントローラ101に内蔵されたコントローラ108は、その受信端子Rx1がドミナント固定を引き続き継続するか否かを判定する。ドミナント固定状態の通信信号線116から切離された通信信号線115は正常である。したがって、トランシーバ106の送受信端子206,207は、メインコントローラ101やキャリパコントローラ102から通信信号線115に送信される信号を受信できるようになる。このため、トランシーバ106の受信信号出力端子203も、図示するように、正常な受信信号状態となる。一方、通信信号線116がドミナント固定故障であることから、トランシーバ106の送受信端子208,209は、継続してドミナント固定であり、信号が無い状態である。したがって、その受信信号出力端子204もドミナント固定であり、コントローラ108は、トランシーバ106の受信信号出力端子204側が異常であることを検出する。この結果、時刻T6においても、トランシーバ106のスイッチ制御端子205をLレベルに保持する。同様にして、キャリパコントローラ104に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示せず)も、トランシーバ125のスイッチ制御端子をLレベルに保持する。
同じタイミングで、キャリパコントローラ102に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示せず)においても、受信端子がドミナント固定を引き続き継続するか否かを判定する。正常な通信信号線115,117を通して、トランシーバ113の送受信端子206,207は、メインコントローラ101やキャリパコントローラ103から送信される信号を受信できる。これにより、キャリパコントローラ102に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示せず)は、トランシーバ113の2つの受信信号出力端子が正常であることを検出する。したがって、時刻T6において、トランシーバ113のスイッチ制御端子205を正常時と同じHレベルに変更する。他のキャリパコントローラ103,105においても同様である。
このような運用により、時刻T6以降は、ドミナント固定故障した通信信号線116だけが電気的に絶縁され、他の正常な通信信号線115,117〜122に故障の影響が及ぶのを防止できる。したがって、ブレーキシステムは、これらの正常な通信信号線を通したブレーキ制御を継続できる。
次に、不規則通信故障した場合のトランシーバの運用方法を第5図を使って説明する。不規則通信自体については、第11図を参照して後述することとする。
第5図は、第1の実施形態における不規則通信故障時の時系列動作の説明図であり、時刻T7に通信信号線116が不規則通信故障した場合の例である。
さて、通信信号線116が不規則通信故障すると、その故障が伝搬し、通信信号線115、117も不規則通信故障となる。このとき、メインコントローラ101のトランシーバ106及びキャリパコントローラ102のトランシーバ113の受信信号出力端子203,204は、いずれも信号が無意味に継続する状態(不規則通信故障)になる。そして、コントローラ108は、その受信端子Rx1,Rx2が所定時間以上不規則通信状態となったことを検出し、時刻T8において、スイッチ制御端子Ctrの制御信号をLレベルに変更する。これにより、トランシーバ106のスイッチ制御端子205に入力される制御信号がLレベルに変更され、通信信号線115と116は互いに切離される。キャリパコントローラ102においても同様に、スイッチ制御端子205がHレベルからLレベルに変更され、通信信号線115と117間は電気的に切離される。他のキャリパコントローラ1においても同様に通信信号線間が電気的に切離される。
その後、メインコントローラ101に内蔵されたコントローラ108は、その受信端子Rx1が不規則通信を引き続き継続するか否かを判定する。不規則通信状態の通信信号線116から切離された通信信号線115は正常である。したがって、トランシーバ106の送受信端子206,207は、メインコントローラ101やキャリパコントローラ102から通信信号線115に送信される信号を受信できるようになる。このため、トランシーバ106の受信信号出力端子203も、図示するように、正常な受信信号状態となる。一方、通信信号線116が不規則通信故障であることから、トランシーバ106の送受信端子208,209は、継続して不規則通信状態であり、無意味な信号状態である。したがって、その受信信号出力端子204も不規則通信状態であり、コントローラ108は、トランシーバ106の受信信号出力端子204側が異常であることを検出する。この結果、時刻T9においても、トランシーバ106のスイッチ制御端子205をLレベルに保持する。同様にして、キャリパコントローラ104に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示せず)も、トランシーバ125のスイッチ制御端子をLレベルに保持する。
同じタイミングで、キャリパコントローラ102に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示せず)においても、受信端子が不規則通信状態を引き続き継続するか否かを判定する。正常な通信信号線115,117を通して、トランシーバ113の送受信端子206,207は、メインコントローラ101やキャリパコントローラ103から送信される信号を受信できる。これにより、キャリパコントローラ102に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示せず)は、トランシーバ113の2つの受信信号出力端子が正常であることを検出する。したがって、時刻T9において、トランシーバ113のスイッチ制御端子205を正常時と同じHレベルに変更する。他のキャリパコントローラ103,105においても同様である。
このような運用により、時刻T9以降は、不規則通信状態の通信信号線116のみが電気的に絶縁され、他の正常な通信信号線115,117〜122に故障の影響が及ぶのを防止できる。したがって、ブレーキシステムは、これらの正常な通信信号線を通したブレーキ制御を継続できる。
表1は、本発明の第1の実施形態における通信故障対応表であり、故障個所と、スイッチ制御、故障の耐性を示している。
「故障個所」列は、通信信号路の3つの故障モードである、第1にドミナント固定、第2にレセシブ固定、並びに第3に不規則通信のいずれかが発生した個所を、2重系の区別「第1又は第2」を含めて示している。「スイッチ制御」列は、メインコントローラ、又は4つのキャリパコントローラがそれぞれ備えるトランシーバのスイッチ制御端子をLレベルに保持するコントローラ番号を示している。「故障耐性」列の数字は、機能失陥までの故障数で、「1」は次の故障で機能失陥することを示し、「2」は、2回の故障で機能失陥することを示している。
以上のように、トランシーバを備えたコントローラのスイッチ部の制御を行なうことにより、ブレーキシステムの故障耐性を向上することができる。
Figure 2005086424
第2の実施形態:
第6図に、本発明の第2の実施形態による電子制御装置を適用した自動車のブレーキシステムの構成を示す。この自動車用ブレーキシステムも2重系であり、第1系の概要を述べると、まず、ブレーキペダル610のストロークをストロークセンサ611で計測する。このストロークをフェールセーフ(FS)マイクロコントローラ608に入力し、4輪それぞれのブレーキキャリパ(図示せず)への推力指令を計算する。この推力指令は、トランシーバ606により、4つの車輪の電動ブレーキキャリパコントローラ(以下、キャリパコントローラ)602〜605へ送信される。各キャリパコントローラでは、与えられた推力指令に応じて、電動ブレーキキャリパ(以下、電動キャリパ)に装着されたブレーキパッドがブレーキディスクを押す推力を制御する。
ここで、本発明の第2の実施形態によって、第1の実施形態と異なる構成と制御があり、まず、この点につき、メインコントローラ601を例に採って説明しておく。メインコントローラ601内のトランシーバ606,607に、それぞれトランシーバの送受信部6061と、第1,第2の通信信号線615,616との間を接続又は切離すスイッチ部(バスブレーカ)6062,6063を備えている。次に、コントローラ608や609で通信異常状態を検出したとき、まず、第2のスイッチ部6063を接続したままで、第1のスイッチ部6062を切離す。次いで,所定時間後に、これらのオン,オフ関係を逆転させる。すなわち、第2のスイッチ部6063を切離し、第1のスイッチ部6062を接続する。この一連の動作の中で、異常通信状態の通信信号線を検出し、切離すのである。
この実施形態においても、以上の制御系を2組備えた2重系を構成している。
次に、この実施形態を詳細に説明する。ブレーキペダル610のストロークを第1,第2のブレーキペダルストロークセンサ(以下、ストロークセンサ)611,612で計測し、メインコントローラ601内のFSマイクロコントローラ608,609に入力している。メインコントローラ601には、2重系を構成する第1,第2のFSマイクロコントローラ(以下、単にコントローラ)608,609と、第1,第2のトランシーバ606,607を備えている。これらのFSマイクロコントローラ608,609は、送信端子Txと、受信端子Rx及び第1、第2の制御端子Ctr1,Ctr2を持つ。これらの送受信端子Tx,Rxは、トランシーバ606,607内の送受信部6061に接続され、通信信号線615,616及び620,621を通して、各キャリパコントローラ602〜605との間で相互に通信を行う。コントローラ608,609の第1,第2の制御端子Ctr1,Ctr2からの制御信号で、トランシーバ606,607の上記した第1,第2のスイッチ部6062,6063の接続又は切離しを制御する。
キャリパコントローラ602〜605は、メインコントローラ601と同様の構成である。各キャリパコントローラ602〜605内には、前記トランシーバ606と同じ構成の2つづつのトランシーバ613,614〜627,628と、2つづつのFSマイクロコントローラ(図示しない)を備えている。
このような構成において、ストロークセンサ611,612からの出力に基づいて、コントローラ608,609が計算した推力指令は、トランシーバ606,607から、通信信号線615,616及び620,621へ送信される。この推力指令は、各キャリパコントローラ602〜605内のトランシーバ613,614〜627,628で受信される。各キャリパコントローラ602〜605内においては、受取った推力指令と一致するように、電動キャリパが制御され、ブレーキペダル610の踏込みストロークに応じたブレーキがかかる。
第7図は、第1,第2のスイッチ部(バスブレーカ)6062,6063を内蔵したトランシーバ606の構成図である。第6図のコントローラ608の送信端子Txに接続される送信信号入力端子701と、受信端子Rxに接続される受信信号出力端子702を備えている。このほかに、前記コントローラ608の第1,第2の制御端子Ctr1,Ctr2に接続される第1,第2のスイッチ制御端子703,704を備えている。そして、ここから入力した制御信号により、第1,第2のスイッチ部(バスブレーカ)6062,6063の双方向スイッチ712,713と714,715並びに716,717が接続又は切離し制御される。他方、第6図の通信信号線615,616及び620,621と接続する2つの送受信端子705,706及び707,708、終端抵抗709への接続端子710,711を備えている。
そして、スイッチ制御端子703にハイレベルの制御信号が与えられると、2つの双方向スイッチ712,713はオン(導通)状態になる。同様にして、スイッチ制御端子704にハイレベルの制御信号が与えられると、2つの双方向スイッチ714,715がオン状態になる。このとき、双方向スイッチ716,717はオフ(絶縁)状態となる。
他方、スイッチ制御端子703にローレベルの制御信号が与えられると、2つの双方向スイッチ712,713はオフ状態になる。同様にして、スイッチ制御端子704にローレベルの制御信号が与えられると、2つの双方向スイッチ714,715がオフ状態になる。このとき、双方向スイッチ716,717はオン状態となる。
正常時には、通常、スイッチ制御端子703,704にハイレベルの制御信号を与えており、2組の双方向スイッチ712,713及び714,715はオン状態にある。このため、2つの送受信端子705,706と707,708並びに当該トランシーバ606の送受信部6061はすべてが接続されている。このとき、双方向スイッチ716,717はオフ状態にあり、終端抵抗709は切離されている。
次に、通信信号線がレセシブ固定故障した場合のトランシーバの運用方法を第8図を使って説明する。第8図は、第2の実施形態におけるレセシブ固定故障時の時系列動作の説明図であり、時刻T81に、通信信号線616がレセシブ固定故障した場合を示す。通信信号線616がレセシブ固定故障すると、その故障が伝搬し、通信信号線615も同様にレセシブ固定になる。このため、メインコントローラ601のトランシーバ606及びキャリパコントローラ602のトランシーバ613の受信信号出力端子702は、信号が無い状態(レセシブ固定)になる。そして、コントローラ608は、その受信端子Rxのレセシブ固定が所定時間継続したことを検出し、時刻T82において、第1のスイッチ制御端子Ctr1の制御信号をLレベルに変更する。これにより、トランシーバ606の第1のスイッチ制御端子703に入力される制御信号がLレベルに変更され、通信信号線615と616間は、双方向スイッチ712,713によって切離され、第6図に示す状態となる。
キャリパコントローラ602においても、同様のタイミングで、信号状態を判定する。通信信号線615は、第6図のトランシーバ606内で、送受信部6061から切離されたため、不定の異常状態にある。したがって、キャリパコントローラ602内のトランシーバ613に繋がるコントローラ(図示せず)においても、第1のスイッチ制御端子がLレベルに変更され、通信信号線615と617間は切離される。
その後、メインコントローラ601に内蔵されたコントローラ608は、その受信端子Rxがレセシブ固定を引き続き継続するか否かを判定する。トランシーバ606の送受信部6061は、レセシブ固定状態の通信信号線616に接続されたままであり、トランシーバ606の受信信号出力端子702は、どこからの送信信号も受信できない。したがって、コントローラ608は、その受信端子Rxがレセシブ固定を引き続き継続していることを検出し続ける。
同様にして、キャリパコントローラ602に内蔵されたFSマイクロコントローラ(図示しない)においても、受信端子が異常状態を引き続き継続するか否かを判定する。トランシーバ613の受信端子は、通信信号線615から信号を受信できず、通信信号線615が異常であることを検出し続ける。したがって、メインコントローラ601及びキャリパコントローラ602内では、所定時間後に2組のスイッチ部6062、6063の開閉動作を切り替える。すなわち、時刻T83において、メインコントローラ601に内蔵されたFSマイクロコントローラ608は、第1スイッチ(バスブレーカ)制御端子703をLレベルからHレベルに変更する。そして、トランシーバ606の第2スイッチ(バスブレーカ)制御端子704をHレベルからLレベルに変更する。これによって、メインコントローラ601から、レセシブ固定の通信信号線616は切離され、健全な通信信号線615のみが接続される。したがって、メインコントローラ601では、通信信号線616の異常と、通信信号線615の健全さを確認することができる。
キャリパコントローラ602においても同様に、第1スイッチ制御端子をLレベルからHレベルに変更し、第2スイッチ制御端子をHレベルからLレベルに変更し、通信信号線615と通信信号線617が健全であることを確認できる。
メインコントローラ601に内蔵されるFSマイクロコントローラ608は、上記判定に基づき、時刻T85以降、異常の信信号線616を切離し続ける。すなわち、第1スイッチ制御端子Ctr1をHレベルに、第2スイッチ制御端子Ctr2をLレベルに保持する。同様にして、キャリパコントローラ602,603に内蔵されるFSマイクロコントローラは、通信信号線615,617共に正常であるとの判定結果に基き、第1スイッチ制御端子をHレベルに保持したままで、第2スイッチ制御端子もLレベルからHレベルに変更する。
この運用方法により、時刻T85以降は、レセシブ固定故障の通信信号線616のみが切離され、正常な通信信号線に故障の影響が及ぶのを防止でき、ブレーキシステムは正常な通信信号線によって継続して制御を継続できる。
次に、通信信号線がドミナント固定故障した場合のトランシーバの運用方法を第9図を使って説明する。第9図は、時刻T91に、通信信号線616がドミナント固定故障した場合の例である。通信信号線616がドミナント固定故障すると、その故障が伝搬し、通信信号線615も同様にドミナント固定になる。このため、メインコントローラ601のトランシーバ606及びキャリパコントローラ602のトランシーバ613の受信信号出力端子702は、いずれも信号が無い状態(ドミナント固定)になる。そして、コントローラ608は、第8図で説明したレセシブ固定を検出する手順と同じくして、ドミナント固定を検出可能である。時刻T92で、第1スイッチ制御端子Ctr1の制御信号をLレベルに変更する。これにより、トランシーバ606の第1のスイッチ制御端子703に入力される制御信号がLレベルに変更され、通信信号線615と616間は、双方向スイッチ712,713(第6図の6062)によって切離され、第6図に示す状態となる。その後、前述同様にして、時刻T93で第1スイッチ制御端子Ctr1をHレベルに変更し、時刻T94で第2スイッチ制御端子Ctr2をLレベルにしてドミナント固定故障の有無を検出する。この故障検出動作の結果として、時刻T95以降、メインコントローラ601に内蔵されたFSマイクロコントローラ608は、第1スイッチ制御端子Ctr1をHレベルに、第2スイッチ制御端子Ctr2をLレベルに保持する。これにより、ドミナント固定の通信信号路616は切離される。同様にして、キャリパコントローラ602に内蔵されるFSマイクロコントローラは、通信信号路615,617共に正常である検出結果に基づき、時刻T95以降、第1,第2スイッチ制御端子を共にHレベルに保持することになる。
この運用方法により、時刻T95以降は、ドミナント固定故障の通信信号線616は電気的に絶縁され、ブレーキシステムの正常な通信信号線に故障の影響が及ぶのを防止し、健全な信号線と装置によるブレーキ制御を継続できる。
次に、通信信号線が不規則通信故障した場合のトランシーバの運用方法を第10図を使って説明する。第10図は、時刻T101に、通信信号線616が不規則通信故障した場合の例である。通信信号線616が不規則通信故障すると、その故障が伝搬し、通信信号線615も同様に不規則通信になる。このため、メインコントローラ601のトランシーバ606及びキャリパコントローラ602のトランシーバ613の受信信号出力端子702は、いずれも信号が無意味に継続する状態(不規則通信)になる。そして、コントローラ602は、第8図で説明したレセシブ固定を検出する手順と同じくして、不規則通信を検出可能である。時刻T102で、第1スイッチ制御端子Ctr1の制御信号をLレベルに変更する。これにより、トランシーバ606の第1制御端子703に入力される制御信号がLレベルに変更され、通信信号線615と616間は、双方向スイッチ712,713によって切離され、第6図に示す状態(トランシーバ606の上段スイッチが開で、下段スイッチが閉)となる。その後、時刻T103で第2スイッチ制御端子Ctr2をLレベルにする。この状態でメインコントローラ601のFSマイクロコントローラ608は、不規則通信の原因がトランシーバ606の制御端子701からの送信であると判断する。すなわち、通信信号線615と通信信号線616から制御端子702を分離しても、不規則通信が継続するからである。この判断以降、マイクロコントローラ608は、トランシーバ606の第1制御端子703と第2制御端子704をともにLレベルに保持する。この動作により、通信信号線615と通信信号線616から通信故障を分離できる。
一方、キャリパコントローラ602に内蔵されるFSマイクロコントローラでは、第1制御端子703と第2制御端子704をLレベルまたはHレベルにすると不規則通信が検出されなくなることが分る。これにより、通信信号線615,617共に正常であると判断でき、この検出結果に基づき、時刻T105以降、第1,第2スイッチ制御端子をHレベルに保持することになる。
この運用方法により、時刻T105以降は、不規則通信故障の通信信号線616は電気的に絶縁され、ブレーキシステムの正常な通信信号線に故障の影響が及ぶのを防止し、健全な信号線と装置によるブレーキ制御を継続できる。
表2は、本発明の第2の実施形態における通信故障対応表であり、故障個所と、スイッチ制御、故障の耐性を示している。
Figure 2005086424
「故障個所」列は、通信信号路の3つの故障モードである、第1にドミナント固定、第2にレセシブ固定、並びに第3に不規則通信のいずれかが発生した個所を、2重系の区別「第1又は第2」を含めて示している。「スイッチ制御」列は、メインコントローラ、又は4つのキャリパコントローラがそれぞれ備えるトランシーバのスイッチ制御端子をLレベルに保持するコントローラ番号を示している。「故障耐性」列の数字は、機能失陥までの故障数で、「1」は次の故障で機能失陥することを示し、「2」は、2回の故障で機能失陥することを示している。
以上のように、トランシーバを備えたコントローラのスイッチ部の制御を行なうことにより、ブレーキシステムの故障耐性を向上することができる。
ここで、これまで述べた不規則通信について、第11図を用いて説明する。第11図は、通信規則と、不規則通信の例を示す説明図である。よく使用される通信規則においては、所定時間間隔d毎に、データ系列eが通信される。例えば、4バイトのデータ系列(99、FF、C2、05)を通信する場合、第11図の”正常”に示す通りの2進数データとして通信信号線117上を流れる。「1」が5ビット以上継続する場合は、区間aのように反転ビット「0」を挿入し、反対に「0」が5ビット以上継続する場合は、区間bのように反転ビット「1」を挿入する。このように、正常時は、予め決められた規則に従い通信が行われる。
一方、不規則通信とは、その所定時間間隔d毎に、決められたデータ系列が通信されないことを示す。図示する不規則故障例1は、正常時に挿入されている反転ビットが欠落している例である。このような場合、FSマイクロコントローラは正常に受信できないので、所定時間間隔d毎にデータ系列が通信されていないと判断する。不規則故障例2は、信号はあるものの、そのレベルが半分であり、不規則故障例1と同様にFSマイクロコントローラは正常に受信できず、所定時間間隔d毎にデータ系列が通信されていないと判断する。
また、図示しないが、第三の不規則故障例として、所定時間間隔d毎に規定回数(通常1回)を超える通信が行われる場合もある。このときも、FSマイクロコントローラは過剰に受信するので、所定時間間隔毎にデータ系列が通信されていない異常通信と判断する。
本発明によれば、(バスブレーカ)を備えたトランシーバをFSマイクロコントローラで制御することにより、発生した通信故障電気的に絶縁し、正常な電子制御装置に故障の影響が伝搬するのを低減出来る。そして、故障耐性を向上することができる。

Claims (20)

  1. 複数の電子制御装置が互いに通信し合うように接続されたシステムに用いられる電子制御装置であって、任意の電子制御装置から受信した信号が所定の規則性を無くしたことを含む受信信号の異常を検出する異常検出部と、当該電子制御装置と他の複数の電子制御装置相互間の通信信号線を接続又は切離すスイッチ部とを備え、通常、当該電子制御装置と前記他の複数の電子制御装置相互間の通信信号線を接続するとともに、前記異常検出部の出力に応じて、当該電子装置及び前記他の複数の電子制御装置相互間のうちの少なくとも1つの通信信号線を前記スイッチ部で切離すことを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記異常検出部は、他の電子制御装置からの受信が、所定範囲のインターバルを逸脱したことに応じて異常を検出するように構成したことを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子制御装置。
  3. 前記異常検出部の出力に応じて、前記他の複数の電子制御装置相互間のうちの少なくとも1つの通信信号線を前記スイッチ部で切離すことを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子制御装置。
  4. 異なる他の電子制御装置と接続した2組の送受信端子と、これら2組の送受信端子間に接続した前記スイッチ部とを備え、前記異常検出部の出力に応じて、前記スイッチ部を切離すことを特徴とする請求の範囲第3項記載の電子制御装置。
  5. 前記異常検出部の出力に応じて、当該電子制御装置と前記他の複数の電子制御装置のうちの少なくとも1つとの間の通信信号線を前記スイッチ部で切離すことを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子制御装置。
  6. 送受信部と、この送受信部から2つに分岐し他の複数の電子制御装置に接続された2つの送受信端子と、これらの分岐部にそれぞれ挿入された2つのスイッチ部とを備え、異常検知時に2つの前記スイッチ部のうち少なくとも一方を切離すことを特徴とする請求の範囲第5項記載の電子制御装置。
  7. 請求の範囲第1項の構成を2組備えたことを特徴とする電子制御装置。
  8. 送受信端子、前記異常検出部、及びこの異常検出部の出力に応じた制御信号出力端子とを含むマイクロコントローラと、前記送受信端子に繋がる送受信部及び前記制御信号出力端子からの前記制御信号によって制御される前記スイッチ部を含むトランシーバとを備えたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子制御装置。
  9. 前記マイクロコントローラは2組の送受信端子を含み、前記トランシーバはこれら2組の送受信端子にそれぞれ接続された2組の送受信部と、これら2組の送受信部の出力側間を接続又は切離す前記スイッチ部を備えたことを特徴とする請求の範囲第8項記載の電子制御装置。
  10. 前記トランシーバは、前記マイクロコントローラの送受信端子に接続された送受信部と、この送受信部の出力側から分岐し他の複数の前記電子制御装置に繋がる複数の送受信端子と、これら複数の分岐部にそれぞれ挿入された複数の前記スイッチ部を備えたことを特徴とする請求の範囲第8項記載の電子制御装置。
  11. 複数の電子制御装置が互いに通信し合うように接続されたシステムに用いられる電子制御装置であって、任意の電子制御装置から受信した信号が所定の規則性を無くしたことを含む受信信号の異常を検出する異常検出部と、当該電子制御装置と他の複数の電子制御装置相互間の通信信号線を接続又は切離すスイッチ部とを備え、通常、当該電子制御装置と前記他の複数の電子制御装置相互間の通信信号線を接続するとともに、前記異常検出部の出力に応じて、前記他の複数の電子制御装置相互間のうちの少なくとも1つの通信信号線を前記スイッチ部で切離すことを特徴とする電子制御装置。
  12. 前記異常検出部は、任意の電子制御装置からの受信が、所定範囲のインターバルを逸脱したことに応じて異常を検出するように構成したことを特徴とする請求の範囲第11項記載の電子制御装置。
  13. 2組の送受信端子と、これら2組の送受信端子間に接続された前記スイッチ部とを備え、前記異常検出部の出力に応じて前記スイッチ部を切離すことを特徴とする請求の範囲第11項記載の電子制御装置。
  14. 請求の範囲第11項の構成を2組備えたことを特徴とする電子制御装置。
  15. 送受信端子、前記異常検出部、及びこの異常検出部の出力に応じた制御信号出力端子とを含むマイクロコントローラと、前記送受信端子に繋がる送受信部及び前記制御信号出力端子からの前記制御信号によって制御される前記スイッチ部を含むトランシーバとを備えたことを特徴とする請求の範囲第11項記載の電子制御装置。
  16. 前記マイクロコントローラは2組の送受信端子を含み、前記トランシーバはこれら2組の送受信端子にそれぞれ接続された2組の送受信部と、これら2組の送受信部の出力側間を接続又は切離す前記スイッチ部を備えたことを特徴とする請求の範囲第15項記載の電子制御装置。
  17. 複数の送受信端子と、これら複数の送受信端子間を接続又は切離すスイッチ部と、制御信号入力端子と、この制御信号入力端子に外部から制御信号が入力されたことに応じて、前記スイッチ部を接続あるいは切離す手段を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  18. 2組の送受信信号入力端子と、これら2組の送受信信号入力端子にそれぞれ接続された2組の送受信部と、これら2組の送受信端子間を接続又は切離す前記スイッチ部を備えたことを特徴とする請求の範囲第17項記載のトランシーバ。
  19. 送受信信号入力端子と、この送受信信号入力端子に接続された送受信部と、この送受信部から2組の前記スイッチ部を通して取り出された2組の送受信端子とを備えたことを特徴とする請求の範囲第17項記載のトランシーバ。
  20. 制御信号入力端子を備え、この制御信号入力端子に2つの異なる制御信号のうちの1つが与えられたとき、2組の前記スイッチ部のうちの一方を切離し、前記制御信号入力端子に2つの異なる制御信号のうちの他の1つが与えられたとき、2組の前記スイッチ部のうちの他方を切離すように構成したことを特徴とする請求の範囲第19項記載のトランシーバ。
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