JPWO2005062056A1 - リポアラビノマンナンの測定方法とその応用 - Google Patents

リポアラビノマンナンの測定方法とその応用 Download PDF

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Abstract

リムルス試薬とLAM含有試料との接触工程を少なくとも含むLAMの測定法と抗酸菌の検知法、LAM含有試料に所定の物質を共存させる工程を少なくとも含むLAMのリムルス試薬に対する反応性除去法、リムルス試薬を用いるEtの測定法においてLAMのリムルス試薬に対する反応性を前記の除去法で除去する工程を少なくとも含むLAM含有試料中のEtの測定法とEt関連疾患の検知法、リムルス試薬を用いるBGの測定法においてLAMのリムルス試薬に対する反応性を前記の除去法で除去する工程を少なくとも含むLAM含有試料中のBGの測定法と真菌症の検知法等。

Description

本発明は、リポアラビノマンナンの測定方法、これに用いるキット、リポアラビノマンナンのリムルス試薬に対する反応性の除去方法、これを応用したエンドトキシン及び(1→3)−β−グルカンの測定方法、これらに用いるキット及びリポアラビノマンナンに対する結合剤等に関する。
リムルス試薬(ライセート試薬とも呼ばれている。)は、カブトガニのアメボサイト・ライセートを主成分とする試薬であって、エンドトキシン(以下、Etと略記する。)や(1→3)−β−グルカン(以下、BGと略記する。)の検知・測定に用いられている。EtやBGはリムルス試薬に対する反応性を有しており、リムルス試薬とこれらの物質が接触すると、リムルス試薬中の種々の因子が関与するカスケード反応(以下、リムルス反応という。)が惹起され、この反応を検知することでこれらの物質を検知・測定することができる。
一方、リポアラビノマンナン(以下、LAMと略記する。)は、抗酸菌(例えば、結核菌等)に特有の細胞壁成分であることが知られている。
特許文献1には、EtやBGとは物質的に異なるリムルス反応活性化物質、その不活化方法、その測定方法等が開示されている。しかしこの物質は後述の通りLAMとは全く異なるものであり、LAMがリムルス試薬に対して反応性を有することについての開示や示唆はない。
特開平10−185924号公報
本発明は、LAMの測定方法、これに用いるキット、LAMのリムルス試薬に対する反応性の除去方法、これを応用したEt及びBGの測定方法、これらに用いるキット、LAMに対する結合剤等を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、LAMがリムルス試薬に対する反応性を有することを初めて見出し、この知見に基づいて、LAMの測定方法、これに用いるキット、LAMのリムルス試薬に対する反応性の除去方法、これを応用したEt及びBGの測定方法並びにこれらに用いるキット等を提供するに至った。
すなわち本発明は、リムルス試薬と「LAMを含有する試料」とを接触させる工程を少なくとも含む、当該試料中のLAMの測定方法(以下、本発明LAM測定方法という。)を提供する。この方法は、リムルス試薬との接触前に、「LAMを含有する試料」を加熱する工程をさらに含むことが好ましい。また、リムルス試薬はEt特異的リムルス試薬であることが好ましい。
また本発明は、本発明LAM測定方法を用いることを特徴とする、抗酸菌の検知方法(以下、本発明抗酸菌検知方法という。)を提供する。検知対象とする抗酸菌は、結核菌が好ましい。
また本発明は、リムルス試薬を構成成分として含む、LAMの測定キット(以下、本発明LAM測定キットという。)を提供する。リムルス試薬は、Et特異的リムルス試薬であることが好ましい。
また本発明は、本発明LAM測定キットからなる、抗酸菌の検知キット(以下、本発明抗酸菌検知キットという)を提供する。検知対象とする抗酸菌は、結核菌が好ましい。
また本発明は、「LAMを含有する試料」に、下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を共存させる工程を少なくとも含む、当該試料中のLAMのリムルス試薬に対する反応性を除去する方法(以下、本発明反応性除去方法という。)を提供する。
界面活性剤、抗結核抗体、抗LAM抗体、BG、カルボキシメチル化されたBG、G因子活性化阻害剤、強アルカリ性物質、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
また本発明は、リムルス試薬を用いるEtの測定方法において、LAMのリムルス試薬に対する反応性を本発明反応性除去方法で除去する工程を少なくとも含む、「LAMを含有する試料」中のEtの測定方法(以下、本発明Et測定方法という。)を提供する。リムルス試薬は、Et特異的リムルス試薬であることが好ましい。
また本発明は、本発明Et測定方法を用いることを特徴とする、Et関連疾患の検知方法(以下、本発明Et関連疾患検知方法という。)を提供する。
また本発明は、リムルス試薬と下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を構成成分として含む、Etの測定キット(以下、本発明Et測定キットという。)を提供する。
界面活性剤、抗結核抗体、抗LAM抗体、BG、カルボキシメチル化されたBG、G因子活性化阻害剤、強アルカリ性物質。
リムルス試薬は、Et特異的リムルス試薬であることが好ましい。
また本発明は、本発明Et測定キットからなる、Et関連疾患の検知キット(以下、本発明Et関連疾患検知キットという。)を提供する。
また本発明は、リムルス試薬を用いるBGの測定方法において、LAMのリムルス試薬に対する反応性を本発明反応性除去方法で除去する工程を少なくとも含む、「LAMを含有する試料」中のBGの測定方法(以下、本発明BG測定方法という。)を提供する。リムルス試薬は、BG特異的リムルス試薬であることが好ましい。
また本発明は、本発明BG測定方法を用いることを特徴とする、真菌症の検知方法(以下、本発明真菌症検知方法という。)を提供する。
また本発明は、リムルス試薬と下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を構成成分として含む、BGの測定キット(以下、本発明BG測定キットという。)を提供する。
界面活性剤、抗結核抗体、抗LAM抗体、強アルカリ性物質、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
また本発明は、本発明BG測定キットからなる、真菌症の検知キット(以下、本発明真菌症検知キットという。)を提供する。
さらに本発明は、下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を有効成分とする、LAMに対する結合剤(以下、本発明結合剤という。)を提供する。
抗結核抗体、抗LAM抗体、(1→3)−β−グルカン、カルボキシメチル化された(1→3)−β−グルカン、G因子活性化阻害剤、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
本発明LAM測定方法、本発明抗酸菌検知方法、本発明LAM測定キット及び本発明抗酸菌検知キットは、LAMや抗酸菌を簡便、迅速かつ安価に測定・検知することができ、極めて有用である。
また、本発明反応性除去方法は、リムルス反応におけるLAMの影響を簡便、迅速かつ安価に除去することができ、極めて有用である。
本発明Et測定方法、本発明Et関連疾患検知方法、本発明Et測定キット及び本発明Et関連疾患検知キットは、EtやEt関連疾患を特異的、かつ簡便、迅速、安価に測定・検知することができ、極めて有用である。
本発明BG測定方法、本発明真菌症検知方法、本発明BG測定キット及び本発明真菌症検知キットは、BGや真菌症を特異的、かつ簡便、迅速、安価に測定・検知することができ、極めて有用である。
本発明結合剤は、LAMの検知・測定やLAMの除去に用いることができ、極めて有用である。
<1>本発明LAM測定方法
本発明LAM測定方法は、リムルス試薬と「LAMを含有する試料」とを接触させる工程を少なくとも含む、当該試料中のLAMの測定方法である。
「リムルス試薬」は、カブトガニのアメボサイト・ライセートを主成分とする試薬である限りにおいて特に限定されない。このカブトガニの種類も限定されず、リムルス・ポリフェムス(北アメリカ産カブトガニ)、タキプレウス・トリデンタツス、タキプレウス・ギガス、タキプレウス・ロタンディカウダ(以上はアジア産のカブトガニ)のいずれのアメボサイト・ライセートをも用いることができる。アメボサイト・ライセートは、公知の方法で製造することができる。また、市販されているリムルス試薬を用いてもよい。
このリムルス試薬は、BGに反応しないように調製されたリムルス試薬(本明細書中において、「Et特異的リムルス試薬」という。)であっても、EtにもBGにも反応するリムルス試薬であっても良いが、「Et特異的リムルス試薬」であることが好ましい。このEt特異的リムルス試薬は公知の方法で製造することもでき、市販されているものを利用することもできる。
「LAMを含有する試料」は、LAMを含有し又はLAMを含有していることが疑われる試料である限りにおいて特に限定されない。LAMは抗酸菌特有の細胞壁成分であることから、例えば抗酸菌(例えば結核菌等)の生菌や死菌自体、その細胞壁、細胞壁成分を含有し又は含有していることが疑われる試料等が例示される。このような試料としては、結核ワクチン等が例示される。
また「LAMを含有する試料」として「生体由来の試料」を用いることもできる。「生体由来の試料」も特に限定されないが、体液であることが好ましい。体液は、LAMが含有されている又はその可能性がある体液である限りにおいて特に限定されない。例えば、血液(本明細書では、血清や血漿をも含む概念として用いる。)、尿、汗、唾液、涙液、関節液、喀痰、乳汁、髄液等を例示することができる。なかでも血液が好ましい。
なお、「生体由来の試料」として血液用いる場合は、血液中のリムルス反応妨害因子(セリンプロテアーゼ、セリンプロテアーゼインヒビター等)を公知の方法(例えば、特開昭58−85162号公報等に記載の方法)で予め除去又は不活化しておくことが好ましい。
また、リムルス試薬と試料との「接触」の方法も、リムルス試薬中の因子と試料中のLAM分子とが接触する限りにおいて限定されず、リムルス試薬に試料を添加してもよく、試料にリムルス試薬を添加してもよく、両者を同時に添加してもよい。
本発明LAM測定方法は、リムルス試薬と「LAMを含有する試料」とを接触させる工程を含む限りにおいて、他の工程を含んでいてもよい。例えば、リムルス試薬との接触前に、「LAMを含有する試料」を加熱する工程をさらに含むことが好ましい。本明細書において「加熱」とは、室温の状態のものに熱を加えることを意味する。加熱後の温度は特に限定されないが、37〜121℃、好ましくは60〜100℃、なかでも95℃まで加熱することが好ましい。加熱した状態を維持する時間も特に限定されないが、5〜60分、好ましくは10〜30分、なかでも20分程度加熱状態を維持することが好ましい。
リムルス試薬と試料とが接触することにより、試料中のLAMがリムルス試薬中のC因子(Etによって活性化される因子として知られている。)を活性化し、これによってリムルス反応が惹起されることとなる。
このリムルス反応を検知し測定することによって、試料中のLAMを測定することができる。リムルス反応の検知・測定は、公知の方法で行うことができる。例えば、比色法(エンドポイントアッセイやカイネティックアッセイ)、ゲル化法、比濁法(エンドポイントアッセイやカイネティックアッセイ)等の公知の方法で、それぞれの方法に応じた検知・測定方法を採用することができる。
なお本明細書において「測定」とは、定量的な測定のみならず、定性的な測定(LAMの存否の測定等)をも含む概念である。
LAMの定量的な測定は、目的に応じて種々の方法を採用することができる。例えば、LAM濃度が既知の試料を用いてLAM濃度とリムルス反応の強度との関係について検量線や関係式を作成しておき、これを用いることによって厳密な定量を行うことができる。また、厳密な定量が必要ない場合には、2つ以上の試料についてその試料間のLAM量の多少を比較してもよい。LAMはリムルス反応を惹起させることから、リムルス反応の強度が高ければ、試料中のLAM量も多いこととなる。
LAMの定性的な測定は、リムルス反応の有無を検知することによって行うことができる。LAMはリムルス反応を惹起させることから、リムルス反応が検知されれば、試料中にLAMが存在することとなる。
<2>本発明抗酸菌検知方法
本発明抗酸菌検知方法は、本発明LAM測定方法を用いることを特徴とする、抗酸菌の検知方法である。
本発明抗酸菌検知方法は、本発明LAM測定方法を、そのまま抗酸菌の検知に応用したものである。LAMは抗酸菌特有の細胞壁成分であることから、LAMを測定することによって、抗酸菌の検知を行うことができる。
本発明LAM測定方法については上記<1>を参照されたい。本発明抗酸菌検知方法では、本発明LAM測定方法における「LAMを含有する試料」として、抗酸菌を含有し又は抗酸菌を含有していることが疑われる試料を用いることとなる。
検知対象とする菌は、抗酸菌として分類される菌である限りにおいて特に限定されない。例えば、Mycobacterium属、Nocardia属、Rhodococcus属、Gordonia属、Corynebacterium属に属する細菌等が例示される。なかでも結核菌(Mycobacterium属に属する)が好ましい。
また、検知対象とする抗酸菌は、生菌であっても死菌であってもよい。
このような試料について、本発明LAM測定方法を用いることによって、抗酸菌の検知をすることができる。
なお本明細書において、抗酸菌の「検知」とは、定性的な検知(抗酸菌の存否の検知)のみならず、定量的な検知(抗酸菌の量の検知や、抗酸菌感染の悪性度の検知等)をも含む概念である。
抗酸菌の定性的な測定は、リムルス反応の有無を検知することによって行うことができる。抗酸菌特有の細胞壁成分であるLAMはリムルス反応を惹起させることから、リムルス反応が検知されれば、試料中に抗酸菌が存在することとなる。
抗酸菌の定量的な測定は、目的に応じて種々の方法を採用することができる。例えば、抗酸菌量が既知の試料を用いて抗酸菌量とリムルス反応の強度との関係について検量線や関係式を作成しておき、これを用いることによって厳密な定量を行うことができる。また、厳密な定量が必要ない場合には、2つ以上の試料についてその試料間の抗酸菌量の多少を比較してもよい。抗酸菌特有の細胞壁成分であるLAMはリムルス反応を惹起させることから、リムルス反応の強度が高ければ、試料中の抗酸菌量も多いこととなる。
<3>本発明LAM測定キット
本発明LAM測定キットは、リムルス試薬を構成成分として含む、LAMの測定キットである。「リムルス試薬」の説明については、前記の<1>と同様である。すなわち、このリムルス試薬もEt特異的リムルス試薬であることが好ましい。
本発明LAM測定キットは、少なくとも「リムルス試薬」を構成成分として含んでいる限りにおいて、他の構成成分をさらに含んでいてもよい。このような構成成分としては、例えばブランクテスト用蒸留水,反応試薬溶解液、反応用緩衝液等を挙げることができる。さらに本発明LAM測定キットには、測定バッチ同士の実施レベルを一定水準に保つための陽性コントロール(QCコントロール)等を含有させることもできる。
これらの構成成分は、それぞれ別体の容器に収容し保存しておくことができる。
本発明LAM測定キットを用いたLAMの測定は、前記<1>の本発明LAM測定方法に従って行うことができる。
<4>本発明抗酸菌検知キット
本発明抗酸菌検知キットは、本発明LAM測定キットからなる、抗酸菌の検知キットである。本発明LAM測定キットの説明は、前記<3>を参照されたい。
本発明抗酸菌検知キットの検知対象とする抗酸菌の説明については、前記<2>の本発明抗酸菌検知方法と同様である。すなわち、検知対象とする抗酸菌は、結核菌であることが好ましい。
本発明抗酸菌検知キットを用いた抗酸菌の検知は、前記<2>の本発明抗酸菌検知方法に従って行うことができる。
<5>本発明反応性除去方法
本発明反応性除去方法は、「LAMを含有する試料」に、下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を共存させる工程を少なくとも含む、当該試料中のLAMのリムルス試薬に対する反応性を除去する方法である。
界面活性剤、抗結核抗体、抗LAM抗体、BG、カルボキシメチル化されたBG、G因子活性化阻害剤、強アルカリ性物質、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
「LAMを含有する試料」や「リムルス試薬」についての説明は、前記<1>の本発明LAM測定方法と同様である。
ここで用いることができる「界面活性剤」は、EtやBGのリムルス試薬に対する反応性を損なわせるものではなく、かつ、リムルス試薬中に存在するリムルス反応に関与する種々の因子に対して阻害作用がないものである限りにおいて特に限定されない。例えば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤または天然由来の界面活性剤などのいずれであってもよい。
なかでも、Etに対する直接作用の少ない非イオン性界面活性剤を選択することが好ましい。なお、これらの界面活性剤を適宜組み合わせて用いてもよい。
非イオン性界面活性剤の中でも、親水性部分にポリオキシエチレンを有する構造をもつ界面活性剤(以下、「ポリオキシエチレン類」ともいう)が好ましい。ポリオキシエチレン類としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(一般式、CnH2n+1(OCH2CH2)xOHと表され、通常省略してCnExと表記する)、アルキル鎖とポリオキシエチレン鎖の間にフェニル基が入ったポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(CnΦEx)及びアシルポリオキシエチレンソルビタン(CnソルビタンEx)などが挙げられ、これらは、それぞれBrij(CnEx)、Tergitol(CnEx)、Triton
X(CnΦEx)、Tween (CnソルビタンEx)という一般的名称(商品名)で呼ばれ、膜タンパク質の可溶化など多くの目的で汎用されている。
ここで用いることができるポリオキシエチレン類のポリオキシエチレン鎖(上記一般式中の「(OCH2CH2)xOH」部分、「Ex」とも略記する)は、特に限定されないが、x=2〜25の整数、好ましくはx=4〜23の整数、さらに好ましくはx=7〜13の整数である化合物が好ましい。また本発明で用いられるポリオキシエチレン類のアルキル基(上記式中の「CnH2n+1」部分、「Cn」とも略記する)の炭素数としては、特に限定されないが、n=8〜18の整数である化合物が好ましい。
このようなポリオキシエチレン類としては、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル(ポリオキシエチレンセチルエーテルともいう)、ポリオキシエチレンイソオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルならびにポリオキシエチレンソルビトールエステルなどが挙げられる。これらの中でも、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテルが極めて好ましい。またこれらの界面活性剤は水溶液として用い、一定のミセルサイズを有するものが望ましい。
なお、これらの界面活性剤の水溶液の溶媒は、緩衝液であってもよい。緩衝液としては、pH7〜9程度に調整された緩衝液であることが好ましく、例えばグッド緩衝液〔例えば、HEPES(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸緩衝液),コラミンクロリド緩衝液,BES緩衝液,MOPS緩衝液,TES緩衝液,HEPPS緩衝液(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−3−プロパンスルホン酸),Tricine緩衝液,グリシンアミド緩衝液,Bicine緩衝液,TAPS緩衝液等〕,トリス−塩酸緩衝液等を挙げることができる。
「LAMを含有する試料」に共存させる界面活性剤の量は、界面活性剤の種類等に応じて適宜変更可能であり、特に限定されない。具体的な界面活性剤の濃度としては、「LAMを含有する試料」に接触した際の終濃度として、通常0.001%〜0.8%(W/V)、好ましくは0.003%〜0.5%(W/V)、さらに好ましくは0.005%〜0.3%(W/V)等が例示される。
また、ここで用いることができる「抗結核抗体」は、結核菌の細胞壁に存在するLAMに対して結合する抗体である限りにおいて特に限定されず、結核菌やその細胞壁成分等を抗原として公知の方法で製造したものであってもよく、市販のものであってもよい。なかでも、結核菌の細胞壁に存在するLAMに特異的に結合する抗体が好ましい。
また、ここで用いることができる「抗LAM抗体」は、LAMに対して結合する抗体である限りにおいて特に限定されず、LAMを抗原として公知の方法で製造したものであってもよく、市販のものであってもよい。なかでも、LAMに特異的に結合する抗体が好ましい。
これらの抗体は、免疫グロブリンの分子構造を完全に保持しているものは勿論、抗原結合部位(Fab)を分解しないプロテアーゼ(例えばプラスミン、ペプシン、パパイン等)で処理してFabを含むフラグメントとしたものであっても良い。抗体のFabを含むフラグメントとしては、Fab以外に、Fabc、(Fab')2等が例示される。
また、抗体をコードする遺伝子の塩基配列や抗体のアミノ酸配列が決定されれば、遺伝子工学的にこれらの抗体のFabを含むフラグメントやキメラ抗体を作製することもできる。以上のような、抗体のFabを含むフラグメントやキメラ抗体も、本明細書における「抗体」の概念に包含される。
「LAMを含有する試料」に共存させるこれらの抗体の量は、抗体の種類等に応じて適宜変更可能であり、特に限定されない。
また、ここで用いることができる「BG」も特に限定されないが、パキマン、カードラン、CSBG(Candida albicans菌体由来のBG)等が例示される。なかでもパキマンが好ましい。またBGは、β−1,3結合のみを含むものだけでなく、β−1,6結合等で枝分かれしたものであってもよい。
また、BGは官能基等が修飾された誘導体であってもよい。このような誘導体としては、例えばカルボキシメチル化されたBGを例示することができる。なかでもカルボキシメチルカードランが好ましい。
「LAMを含有する試料」に共存させるBGやその誘導体の量は、これらの種類、分子サイズ等に応じて適宜変更可能であり、特に限定されない。
また、ここで用いることができる「G因子活性化阻害剤」も、リムルス試薬中に存在するG因子の活性化を阻害する作用を有する物質である限りにおいて特に限定されないが、例えば国際公開WO90/02951号パンフレットに記載されているポリグルコシド等が例示される。「LAMを含有する試料」に共存させる「G因子活性化阻害剤」の量は、「G因子活性化阻害剤」の種類等に応じて適宜変更可能であり、特に限定されない。
また、ここで用いることができる「強アルカリ性物質」も特に限定されないが、アルカリ金属水酸化物であることが好ましい。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等が例示される。
また、ここで用いることができる「ポリミキシンB」、「コリスチン」、「コンカナバリンA」、「ヒスチジン」、「ヒスタミンは」、市販のものを用いることもできる。
「LAMを含有する試料」にこれらの物質を共存させる際の順序や方法等は、これらの物質が修飾や破壊されることなく「LAMを含有する試料」中に存在することとなる限りにおいて、特に限定されない。
「LAMを含有する試料」にこれらの物質を共存させる方法は、通常、「LAMを含有する試料」とこれらの物質とを十分混合することにより達成される。また、「LAMを含有する試料」とこれらの物質とを共存させる順序については、リムルス試薬中にこれらの物質を加えておいて「LAMを含有する試料」との混合及び反応を同時に行ってもよいが、リムルス試薬と「LAMを含有する試料」とを接触させる前に予め「LAMを含有する試料」と混合されている方が効果の点でより望ましい。
本発明反応性除去方法により、「LAMを含有する試料」中のLAMのリムルス試薬に対する反応性を特異的に除去することができる。
<6>本発明Et測定方法
本発明Et測定方法は、リムルス試薬を用いるEtの測定方法において、LAMのリムルス試薬に対する反応性を本発明反応性除去方法で除去する工程を少なくとも含む、「LAMを含有する試料」中のEtの測定方法である。
「リムルス試薬」や「LAMを含有する試料」についての説明は、前記<1>の本発明LAM測定方法と同様である。すなわち、このリムルス試薬も、Et特異的リムルス試薬であることが好ましい。
また、本発明反応性除去方法については、前記<5>を参照されたい。ただし、ここではポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン以外の物質を用いる必要がある。
本発明Et測定方法は、リムルス試薬を用いるEtの測定方法において、LAMのリムルス試薬に対する反応性を本発明反応性除去方法で除去する工程を含む限りにおいて、他の工程を含んでいてもよい。
また、LAMのリムルス試薬に対する反応性を本発明反応性除去方法で除去するタイミングも特に限定されないが、リムルス試薬と「LAMを含有する試料」とを接触させる前に、当該試料中のLAMのリムルス試薬に対する反応性を本発明反応性除去方法で除去する工程を置くことが好ましい。ここにいう「接触」についての説明は、前記<1>の本発明LAM測定方法と同様である。
本発明Et測定方法によれば、「LAMを含有する試料」中のLAMのリムルス試薬に対する反応性が除去されることから、当該試料中のEtを、LAMの影響を受けることなく測定することができる。
Etによって引き起こされるリムルス反応の検知・測定は、公知の方法で行うことができる。例えば、比色法(エンドポイントアッセイやカイネティックアッセイ)、ゲル化法、比濁法(エンドポイントアッセイやカイネティックアッセイ)等の公知の方法で、それぞれの方法に応じた検知・測定方法を採用することができる。
前記の通り、本明細書において「測定」とは、定量的な測定のみならず、定性的な測定(Etの存否の測定等)をも含む概念である。
Etの定量的な測定は、目的に応じて種々の方法を採用することができる。例えば、Et濃度が既知の試料を用いてEt濃度とリムルス反応の強度との関係について検量線や関係式を作成しておき、これを用いることによって厳密な定量を行うことができる。また、厳密な定量が必要ない場合には、2つ以上の試料についてその試料間のEt量の多少を比較してもよい。Etはリムルス反応を惹起させることから、リムルス反応の強度が高ければ、試料中のEt量も多いこととなる。
Etの定性的な測定は、リムルス反応の有無を検知することによって行うことができる。Etはリムルス反応を惹起させることから、リムルス反応が検知されれば、試料中にEtが存在することとなる。
<7>本発明Et関連疾患検知方法
本発明Et関連疾患検知方法は、本発明Et測定方法を用いることを特徴とする、Et関連疾患の検知方法である。
本発明Et関連疾患検知方法は、本発明Et測定方法を、そのままEt関連疾患の検知に応用したものである。
本発明Et測定方法については上記<6>を参照されたい。本発明Et関連疾患検知方法では、本発明Et測定方法における「LAMを含有する試料」として、Etを含有し又はEtを含有していることが疑われる生体由来の試料を用いることとなる。
検知対象とするEt関連疾患は、Etに基づいて引き起こされる疾患である限りにおいて特に限定されない。例えば、Et血症やグラム陰性菌感染症が例示される。
また「生体由来の試料」も特に限定されないが、体液であることが好ましい。体液は、Etが含有されている又はその可能性がある体液である限りにおいて特に限定されない。例えば、血液(本明細書では、血清や血漿をも含む概念として用いる。)、尿、汗、唾液、涙液、関節液、喀痰、乳汁、髄液等を例示することができる。なかでも血液が好ましい。
なお、「生体由来の試料」として血液用いる場合は、血液中のリムルス反応妨害因子(セリンプロテアーゼ、セリンプロテアーゼインヒビター等)を公知の方法(例えば、特開昭58−85162号公報等に記載の方法)で予め除去又は不活化しておくことが好ましい。
このような試料について、本発明Et測定方法を用いることによって、Et関連疾患の検知をすることができる。
前記の通り、本明細書において「検知」とは、定性的な検知(Et関連疾患の存否の検知)のみならず、定量的な検知(Et関連疾患の悪性度の検知等)をも含む概念である。
Et関連疾患の定性的な測定は、リムルス反応の有無を検出することによって行うことができる。Etはリムルス反応を惹起させることから、リムルス反応が検知されれば、Et関連疾患であるか又はその疑いがあることになる。
Et関連疾患の定量的な測定は、目的に応じて種々の方法を採用することができる。例えば、Et量が既知の試料を用いてEt量とリムルス反応の強度との関係について検量線や関係式を作成しておき、これを用いることによって厳密な定量を行うことができる。また、厳密な定量が必要ない場合には、2つ以上の試料についてその試料間のEt量の多少を比較してもよい。Etはリムルス反応を惹起させることから、リムルス反応の強度が高ければ試料中のEt量も多いこととなり、これに対応してEt関連疾患の悪性度が高い又はその疑いがあると関連づけることができる。
<8>本発明Et測定キット
本発明Et測定キットは、リムルス試薬と下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を構成成分として含む、Etの測定キットである。
界面活性剤、抗結核抗体、抗LAM抗体、BG、カルボキシメチル化されたBG、G因子活性化阻害剤、強アルカリ性物質。
「リムルス試薬」、上記の各物質の説明については、前記の<1>及び<5>と同様である。すなわち、ここで用いるリムルス試薬もEt特異的リムルス試薬であることが好ましい。
本発明Et測定キットは、少なくとも「リムルス試薬」を構成成分として含んでいる限りにおいて、他の構成成分をさらに含んでいてもよい。このような構成成分としては、例えばブランクテスト用蒸留水,反応試薬溶解液、反応用緩衝液等を挙げることができる。さらに本発明Et測定キットには、測定バッチ同士の実施レベルを一定水準に保つための陽性コントロール(QCコントロール)等を含有させることもできる。
これらの構成成分は、それぞれ別体の容器に収容し保存しておくことができる。
本発明Et測定キットを用いたEtの測定は、前記<6>の本発明Et測定方法に従って行うことができる。
<9>本発明Et関連疾患検知キット
本発明Et関連疾患検知キットは、本発明Et測定キットからなる、Et関連疾患の検知キットである。本発明Et測定キットの説明は、前記<8>を参照されたい。
本発明Et関連疾患検知キットの検知対象とするEt関連疾患の説明、及び、用いる「生体由来の試料」等の説明については、前記<7>の本発明Et関連疾患検知方法と同様である。すなわち、検知対象とするEt関連疾患としてはEt血症やグラム陰性菌感染症が例示され、用いる「生体由来の試料」は血液であることが好ましい。また、「生体由来の試料」として血液を用いる場合に、血液中のリムルス反応妨害因子(セリンプロテアーゼ、セリンプロテアーゼインヒビター等)を予め除去又は不活化しておくことが好ましい点についても、前記<7>と同様である。
本発明Et関連疾患検知キットを用いたEt関連疾患の検知は、前記<7>の本発明Et関連疾患検知方法に従って行うことができる。
<10>本発明BG測定方法
本発明BG測定方法は、リムルス試薬を用いるBGの測定方法において、LAMのリムルス試薬に対する反応性を本発明反応性除去方法で除去する工程を少なくとも含む、「LAMを含有する試料」中のBGの測定方法である。
「リムルス試薬」や「LAMを含有する試料」についての説明は、前記<1>の本発明LAM測定方法と同様である。
また、本発明反応性除去方法については、前記<5>を参照されたい。ただし、ここでは、BG、カルボキシメチル化されたBG、G因子活性化阻害剤以外の物質を用いる必要がある。
本発明BG測定方法は、リムルス試薬を用いるBGの測定方法において、LAMのリムルス試薬に対する反応性を本発明反応性除去方法で除去する工程を含む限りにおいて、他の工程を含んでいてもよい。
また、本発明反応性除去方法を適用するタイミング、「接触」についての説明等についても、前記<6>の本発明Et測定方法と同様である。
本発明BG測定方法によれば、「LAMを含有する試料」中のLAMのリムルス試薬に対する反応性が除去されることから、当該試料中のBGを、LAMの影響を受けることなく測定することができる。
BGによって引き起こされるリムルス反応の検知・測定に関する説明、「測定」についての説明等も、前記<6>の本発明Et測定方法と同様である。
<11>本発明真菌症検知方法
本発明真菌症検知方法は、本発明BG測定方法を用いることを特徴とする、真菌症の検知方法である。
本発明真菌症検知方法は、本発明BG測定方法を、そのまま真菌症の検知に応用したものである。
本発明BG測定方法については上記<10>を参照されたい。本発明真菌症検知方法では、本発明BG測定方法における「LAMを含有する試料」として、BGを含有し又はBGを含有していることが疑われる生体由来の試料を用いることとなる。
検知対象とする真菌症は、真菌症のカテゴリーに分類される疾患である限りにおいて特に限定されない。例えば、深在性真菌感染症等が例示される。
「生体由来の試料」の説明については、前記<7>の本発明Et関連疾患検知方法と同様である。「生体由来の試料」として血液用いる場合は、血液中のリムルス反応妨害因子(セリンプロテアーゼ、セリンプロテアーゼインヒビター等)を公知の方法(例えば、特開昭58−85162号公報等に記載の方法)で予め除去又は不活化しておくことが好ましい点についても、前記<7>と同様である。
このような試料について、本発明BG測定方法を用いることによって、真菌症の検知をすることができる。
「検知」の説明等についても、前記<7>と同様である。
<12>本発明BG測定キット
本発明BG測定キットは、リムルス試薬と下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を構成成分として含む、BGの測定キットである。
界面活性剤、抗結核抗体、抗LAM抗体、強アルカリ性物質、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
「リムルス試薬」、上記の各物質の説明については、前記の<1>及び<5>と同様である。ただし、ここで用いるリムルス試薬は、BG特異的リムルス試薬であることが好ましい。
本発明BG測定キットは、少なくとも「リムルス試薬」を構成成分として含んでいる限りにおいて、他の構成成分をさらに含んでいてもよい。このような構成成分の説明等は、上記<8>の本発明Et測定キットと同様である。
本発明BG測定キットを用いたBGの測定は、前記<10>の本発明BG測定方法に従って行うことができる。
<13>本発明真菌症検知キット
本発明真菌症検知キットは、本発明BG測定キットからなる、真菌症の検知キットである。本発明BG測定キットの説明は、前記<12>を参照されたい。
本発明真菌症検知キットの検知対象とする真菌症の説明、及び、用いる「生体由来の試料」等の説明については、前記<11>の本発明真菌症検知方法と同様である。すなわち、検知対象とする真菌症としては深在性真菌感染症が例示され、用いる「生体由来の試料」は血液であることが好ましい。また、「生体由来の試料」として血液を用いる場合に、血液中のリムルス反応妨害因子(セリンプロテアーゼ、セリンプロテアーゼインヒビター等)を予め除去又は不活化しておくことが好ましい点についても、前記<11>と同様である。
本発明真菌症検知キットを用いた真菌症の検知は、前記<11>の本発明真菌症検知方法に従って行うことができる。
<14>本発明結合剤
さらに本発明は、下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を有効成分とする、LAMに対する結合剤(以下、本発明結合剤という。)を提供する。
抗結核抗体、抗LAM抗体、(1→3)−β−グルカン、カルボキシメチル化された(1→3)−β−グルカン、G因子活性化阻害剤、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
上記の各物質の説明については、前記の<5>と同様である。
また本発明結合剤は、前記の物質群の少なくとも1つを有効成分として含んでいる限りにおいて、他の物質を含んでいてもよい。ここにいう「他の物質」は、本発明結合剤の有効成分である物質のLAMに対する結合作用を、実質的に害しないものである限りにおいて特に限定されない。このような「他の物質」としては、例えば通常の医薬又は試薬の調製に用いられる賦形剤、緩衝剤、安定化剤、保存剤等のうち、本発明結合剤中の有効成分物質のLAMに対する結合作用を実質的に害しないものが挙げられる。
なお、本明細書において「LAMに対する結合剤」という用語は、当該剤中の有効成分物質をLAMに結合させるために用いられる剤を意味するものとして用いる。
そして本発明結合剤は、その有効成分物質がLAMに結合することから、例えばLAMの検知・測定やLAMの除去等に用いることができる。
すなわち、本発明結合剤をLAMに接触(本発明結合剤中の有効成分物質の分子と、LAM分子とを接触)させ、その後、LAMに結合した有効成分物質を直接又は溶出させてから検出することにより、LAMの検知・測定を行うことができる。この場合、本発明結合剤中の有効成分物質は、何らかの特殊なシグナルとして検出しうる物質(例えば、酵素、放射性同位元素、蛍光色素、化学発光物質、ハプテン、金属粒子、特異的結合対など)で標識されていてもよい。標識する方法やその検知・測定方法も特に限定されず、公知の手法を用いることができる。
また、本発明結合剤を不溶性の担体に固着(本発明結合剤中の有効成分物質の分子を不溶性の担体に固相化)させ、これをLAMを含有する溶液に接触させることで固相化された有効成分物質分子にLAMを結合させ、その後有効成分物質が固着された担体を溶液と分離することによって、溶液中のLAMを除去することができる。本発明結合剤中の有効成分物質を固着させる担体及び固着方法は特に限定されず、公知の手法を用いることができる。
したがって、本発明は、下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を用いることを特徴とするLAMの検知・測定方法、下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を構成成分として含むLAMの測定キット、下記の群から選ばれる1又は2以上の物質が固着された担体を用いることを特徴とするLAMの除去方法、及び、下記の群から選ばれる1又は2以上の物質が固着された担体を含むLAMの除去剤(吸着除去剤)等の概念をも包含する。
抗結核抗体、抗LAM抗体、(1→3)−β−グルカン、カルボキシメチル化された(1→3)−β−グルカン、G因子活性化阻害剤、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
<15>本発明の具体的な実施態様の例
例えば、以下に示す具体的な実施態様は、いずれも本発明に包含されるものである。なお、以下の態様はあくまで例示であって、これらにより本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
(1)LAMを含有する試料中のEt活性(濃度)を、共存しているLAMの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予め界面活性剤、パキマン、抗結核死菌体抗体及び抗LAM抗体から選ばれる少なくとも1つの物質と接触させてから、Et特異的リムルス試薬で測定する方法。
(2)LAMを含有する試料中のLAM活性(濃度)を、共存しているEtの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予め加熱してから、Et特異的リムルス試薬で測定する方法。
(3)上記(1)の方法で血中のEt濃度を測定し、Et血症又はグラム陰性菌感染症を検知する方法。
(4)上記(2)の方法で血中のLAM濃度を測定し、結核感染を検知する方法。
(5)LAMを含有する試料中のEt活性(濃度)を、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予め界面活性剤及びG因子活性化阻害剤と接触させてから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(6)LAMを含有する試料中のEt活性(濃度)を、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予めパキマン及びG因子活性化阻害剤と接触させてから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(7)LAMを含有する試料中のEt活性(濃度)を、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予め抗結核死菌体抗体及びG因子活性化阻害剤と接触させてから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(8)LAMを含有する試料中のEt活性(濃度)を、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予め抗LAM抗体及びG因子活性化阻害剤と接触させてから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(9)LAMを含有する試料中のEt活性(濃度)を、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予め界面活性剤及びカードラン(及び/又はカルボキシメチルカードラン)と接触させてから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(10)LAMを含有する試料中のEt活性(濃度)を、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予めパキマン及びカードラン(及び/又はカルボキシメチルカードラン)と接触させてから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(11)LAMを含有する試料中のEt活性(濃度)を、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予め抗結核死菌体抗体及びカードラン(及び/又はカルボキシメチルカードラン)と接触させてから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(12)LAMを含有する試料中のEt活性(濃度)を、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予め抗LAM抗体及びカードラン(及び/又はカルボキシメチルカードラン)と接触させてから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(13)LAMを含有する試料中のLAM活性(濃度)を、共存しているEt及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予めG因子活性化阻害剤の存在下で加熱してから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(14)LAMを含有する試料中のLAM活性(濃度)を、共存しているEt及びBGの影響を受けることなく測定する方法であって、当該試料を予めカードラン及び/又はカルボキシメチルカードランの存在下で加熱してから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定する方法。
(15)上記(13)及び(14)における「LAMを含有する試料」として血漿または血清を用いることにより血中のLAM活性(濃度)を測定し、結核感染を検知する方法。
(16)血漿又は血清を、予め界面活性剤、「パキマン、抗結核死菌体抗体及び抗LAM抗体から選ばれる少なくとも1つの物質」及び「G因子活性化阻害剤、カードラン及びカルボキシメチルカードランから選ばれる少なくとも1つの物質」を含む水溶液で希釈し、加熱してから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定することによって、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく血中のEt活性(濃度)を測定し、Et血症又はグラム陰性菌感染症を検知する方法。
(17)血漿又は血清を、予め界面活性剤及び「パキマン、抗結核死菌体抗体及び抗LAM抗体から選ばれる少なくとも1つの物質」を含む水溶液で希釈し、加熱してから、Et特異的リムルス試薬で測定することによって、共存しているLAM及びBGの影響を受けることなく血中のEt活性(濃度)を測定し、Et血症又はグラム陰性菌感染症を検知する方法。
(18)血漿又は血清を、予めポリミキシンBの存在下で加熱してから、EtとBGの両方に反応するリムルス試薬で測定することによって、共存しているLAM及びEtの影響を受けることなく血中のBG活性(濃度)を測定し、深在性真菌感染症を検知する方法。
(19)本発明結合剤の有効成分物質(標識したもの)の分子と、LAM分子とを接触させ、その後、LAMに結合した当該物質(当該標識)を直接又は溶出させてから検出することにより、LAMの検知・測定を行う方法。
(20)本発明結合剤の有効成分物質の分子を不溶性の担体に固相化し、これをLAMを含有する溶液に接触させ、その後当該担体を溶液と分離して除去することによる、溶液中のLAMを除去する方法。
以下に、本発明の実施例を具体的に説明する。しかしながら、これらにより本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
なお、本実施例で使用したLAMは、ヒト型結核菌(青山B株;Mycobacterium tuberculosis Aoyama-B)株の死菌体から有機溶媒抽出とカラムクロマトグラフィーで高純度に単離精製したLAM(ナカライテスク株式会社販売)である。
このLAMを、200ng/mLとなるように蒸留水(Et及びBGフリー)に溶解して、LAMを含有する試料を作成した。この試料に以下の各種の処理を施した後、その25μLをEt及びBGフリーのマイクロタイタープレート(トキシペットプレート96F、生化学工業株式会社販売)中でEt特異的リムルス試薬(商品名:エンドスペック ESテストMK、生化学工業株式会社販売)100μLと混合し、マイクロプレートリーダー(ウェルリーダーSK603、生化学工業株式会社販売)内で37℃で30分間測定した。
その後、1分間当たりの吸光度[A405nm-492nm(対照波長)]変化率(mAbs/min)からリムルス反応の程度を算出し、無処理の試料(コントロール)と比較した。
なお、ここで用いたリムルス試薬は、G因子の反応性を喪失させることによりC因子のみが活性化されうるように処理してある(Etにのみ反応するように処理してある)。従って、ここでリムルス反応が検知されたとすれば、C因子が活性化されたこと(添加した試料には、C因子活性化能があること)を意味することとなる。
(処理)
・ポリミキシンB処理(LAM含有試料に、終濃度が1mg/mLとなるようにポリミキシンB硫酸塩(Sigma社)を等量添加して混合した。)
・酸加熱処理(LAM含有試料に、終濃度が0.2MとなるようにHCl水溶液を等量添加して混合し、37℃で60分間インキュベートした。)
・アルカリ加熱処理(LAM含有試料に、終濃度が0.2MとなるようにKOH水溶液を等量添加して混合し、37℃で60分間インキュベートした。)
・煮沸処理(LAM含有試料を60分間煮沸した。)
・界面活性剤処理(LAM含有試料に、終濃度が0.005〜0.5%となるように各種の非イオン性界面活性剤(Brij 56、Triton-N-101、Triton
X-405、Triton X-114又はTergitol NP-9)を等量添加して混合した。)
・BG処理(LAM含有試料に、終濃度が50pg/mLとなるようにパキマンを等量添加して混合した。)
・コンカナバリンA処理(湿重量0.25gのコンカナバリンA(Con A)セファロース4B(アマシャム・バイオサイエンス社販売)にLAM水溶液1mLを添加し、混合した後、3,000rpmで10分間遠心分離して得られる上清を用いた。)
・抗結核抗体に対する反応性(LAMの抗結核抗体(抗ヒト型結核死菌体モノクローナル抗体)に対する反応性を検討した。)
・抗C因子抗体処理(LAM含有試料に、「Et特異的リムルス試薬(商品名:エンドスペック ESテストMK、生化学工業株式会社販売)1バイアルに、マウス抗C因子モノクローナル抗体(2C12;腹水)の20倍希釈液140μlを添加した溶液」を添加して、リムルス反応を行ったもの。)
結果を表1に示す。なお、表1中の「+」は反応が検知されたことを示し、表1中で具体的な数値を示してあるものは、無処理の試料(コントロール)における反応性を100%としたときの相対値を意味する。
Figure 2005062056
この結果から、LAMがリムルス試薬に対して反応性を有する(C因子活性化能を有する)ことが明らかになった。したがって、リムルス試薬を用いてLAMの測定や、LAMを細胞壁成分として保持する抗酸菌の検知が可能であることが示された。
また、LAMが有するリムルス試薬反応性は、ポリミキシンB、強アルカリ性物質、各種の非イオン性界面活性剤、BG、コンカナバリンA等によって消失又は低減させることができることが明らかとなった。
また、LAMが抗結核抗体に反応することが確認されたことから、LAM含有試料を抗結核抗体と反応させておくことによっても、LAMのリムルス試薬に対する反応性を消失又は低減させることができることが示唆された。
さらに、LAMが抗結核抗体やコンカナバリンA等と結合することが示されたことから、これらを用いてLAMの除去等もできることが示された。
したがって、LAM含有試料をこのような物質で処理することによって、LAMの影響を受けずにEtやBGの測定ができることが示された。さらに、これによってLAMの影響を受けずにEt関連疾患や真菌症の検知もできることが示された。さらに、抗結核抗体やコンカナバリンA等をLAMの結合剤として用いたり、LAMの除去等に用いることができることも示された。
(1)本発明LAM測定キット(本発明抗酸菌検知キット)の製造例
以下の構成試薬からなるキットを作製した。
A.Et特異的比色法リムルス試薬
カブトガニ(タキプレウス・トリデンタツス)の血球(アメボサイト)から国際公開WO90/02951号パンフレットの参考例3に記載の方法に従って調製したG因子の反応性を喪失させたライセートと、発色合成基質(Boc-Leu-Gly-Arg-pNA)等を含む凍結乾燥品。
B.蒸留水(Etフリー)
ブランクテスト、陽性コントロールの溶解と希釈、及び検体の希釈等に用いる。
C.緩衝液
0.2モル/L トリス-塩酸緩衝液(pH 8.0)。リムルス試薬の溶解及び反応に用いる。
D.陽性コントロール
LAMを含有する凍結乾燥品。
検体を予め前記「<1>本発明LAM測定方法」に記載の方法で加熱してから、本キットを用いてリムルス反応を行わせることによって、検体中のLAM(抗酸菌)をEtの影響を受けることなく測定・検知できる。
(2)本発明Et測定キット(本発明Et関連疾患検知キット)の製造例
以下の構成試薬からなるキットを作製した。
A.Et特異的比色法リムルス試薬
エンドスペック ESテストMK(商品名;生化学工業株式会社販売)を用いる。
B.蒸留水(Etフリー)
ブランクテスト、陽性コントロールの溶解と希釈、及び検体の希釈等に用いる。
C.緩衝液
0.2モル/L トリス-塩酸緩衝液(pH 8.0)。リムルス試薬の溶解及び反応に用いる。
D.陽性コントロール
大腸菌0111:B4株由来のEtを含有する凍結乾燥品。
E.血液前処理液
第1液:0.2モル/L KOH、0.2% ポリブレン
第2液:0.2% Triton X-100、0.14% エチレンイミンポリマー、0.02モル/L CaCl、0.06モル/L ビシン
この前処理液は、検体として血漿又は血清を用いる際に、その中のリムルス反応妨害因子を不活化するために用いる。使用直前に、第1液と第2液とを混合する。
F.界面活性剤
Tergitol NP-9を0.01%含有する水溶液。
界面活性剤は、LAMのリムルス試薬反応性の除去のために用いる。すなわち、検体(血液検体の場合は、血液前処理液で処理したもの)を予めこの界面活性剤で処理し、その後にリムルス反応を行わせることによって、Et(Et関連疾患)を、LAMの影響を受けることなく測定・検知できる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱すること無く様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2003年12月22日出願の日本特許出願 (特願2003-425472)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。ここに引用されるすべての参照は全体として取り込まれる。
本発明LAM測定方法、本発明抗酸菌検知方法、本発明LAM測定キット及び本発明抗酸菌検知キットは、LAMや抗酸菌の測定・検知に利用することができる。
また、本発明反応性除去方法は、リムルス反応におけるLAMの影響の除去に利用することができる。
また、本発明Et測定方法、本発明Et関連疾患検知方法、本発明Et測定キット及び本発明Et関連疾患検知キットは、EtやEt関連疾患の測定・検知に利用することができる。
また、本発明BG測定方法、本発明真菌症検知方法、本発明BG測定キット及び本発明真菌症検知キットは、BGや真菌症の測定・検知に利用することができる。
また、本発明結合剤は、LAMの検知・測定、これに用いるキット、LAMの除去方法及びLAMの除去剤(吸着除去剤)等に利用することができる。

Claims (23)

  1. リムルス試薬と「リポアラビノマンナンを含有する試料」とを接触させる工程を少なくとも含む、当該試料中のリポアラビノマンナンの測定方法。
  2. リムルス試薬との接触前に、「リポアラビノマンナンを含有する試料」を加熱する工程をさらに含む、請求項1に記載の測定方法。
  3. リムルス試薬が、エンドトキシン特異的リムルス試薬である、請求項2に記載の測定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の測定方法を用いることを特徴とする、抗酸菌の検知方法。
  5. 抗酸菌が、結核菌である、請求項4に記載の検知方法。
  6. リムルス試薬を構成成分として含む、リポアラビノマンナンの測定キット。
  7. リムルス試薬が、エンドトキシン特異的リムルス試薬である、請求項6に記載のキット。
  8. 請求項6又は7に記載のキットからなる、抗酸菌の検知キット。
  9. 抗酸菌が、結核菌である、請求項8に記載の検知キット。
  10. 「リポアラビノマンナンを含有する試料」に、下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を共存させる工程を少なくとも含む、当該試料中のリポアラビノマンナンのリムルス試薬に対する反応性を除去する方法;
    界面活性剤、抗結核抗体、抗リポアラビノマンナン抗体、(1→3)−β−グルカン、カルボキシメチル化された(1→3)−β−グルカン、G因子活性化阻害剤、強アルカリ性物質、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
  11. リムルス試薬を用いるエンドトキシンの測定方法において、リポアラビノマンナンのリムルス試薬に対する反応性を請求項10に記載の方法で除去する工程を少なくとも含む、「リポアラビノマンナンを含有する試料」中のエンドトキシンの測定方法。
  12. リムルス試薬が、エンドトキシン特異的リムルス試薬である、請求項11に記載の測定方法。
  13. 請求項11又は12に記載の測定方法を用いることを特徴とする、エンドトキシン関連疾患の検知方法。
  14. リムルス試薬と下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を構成成分として含む、エンドトキシンの測定キット;
    界面活性剤、抗結核抗体、抗リポアラビノマンナン抗体、(1→3)−β−グルカン、カルボキシメチル化された(1→3)−β−グルカン、G因子活性化阻害剤、強アルカリ性物質。
  15. リムルス試薬が、エンドトキシン特異的リムルス試薬である、請求項14に記載のキット。
  16. 請求項14又は15に記載のキットからなる、エンドトキシン関連疾患の検知キット。
  17. リムルス試薬を用いる(1→3)−β−グルカンの測定方法において、リポアラビノマンナンのリムルス試薬に対する反応性を請求項10に記載の方法で除去する工程を少なくとも含む、「リポアラビノマンナンを含有する試料」中の(1→3)−β−グルカンの測定方法。
  18. リムルス試薬が、(1→3)−β−グルカン特異的リムルス試薬である、請求項17に記載の測定方法。
  19. 請求項17又は18に記載の測定方法を用いることを特徴とする、真菌症の検知方法。
  20. リムルス試薬と下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を構成成分として含む、(1→3)−β−グルカンの測定キット;
    界面活性剤、抗結核抗体、抗リポアラビノマンナン抗体、強アルカリ性物質、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
  21. リムルス試薬が、(1→3)−β−グルカン特異的リムルス試薬である、請求項20に記載のキット。
  22. 請求項20又は21に記載のキットからなる、真菌症の検知キット。
  23. 下記の群から選ばれる1又は2以上の物質を有効成分とする、リポアラビノマンナンに対する結合剤;
    抗結核抗体、抗リポアラビノマンナン抗体、(1→3)−β−グルカン、カルボキシメチル化された(1→3)−β−グルカン、G因子活性化阻害剤、ポリミキシンB、コリスチン、コンカナバリンA、ヒスチジン、ヒスタミン。
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