JPWO2005055479A1 - マルチキャリア伝送における無線送信装置およびピーク電力抑圧方法 - Google Patents

マルチキャリア伝送における無線送信装置およびピーク電力抑圧方法 Download PDF

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昭彦 西尾
三好 憲一
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松元 淳志
淳志 松元
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Abstract

マルチキャリア伝送においてスループットの低下および伝送効率の低下を招くことなくピーク電力を抑圧することができる無線送信装置。この装置では、符号化部(11)が送信データを符号化し、変調部(12)が符号化されたデータを変調してシンボルを作成し、割当部(13)がマルチキャリア信号を構成する複数のサブキャリアのいずれかにシンボルを割り当て、変化部(15)が複数のサブキャリアの各々の位相をI−Q平面上の信号点の判定境界線を越えない範囲で変化させ、IFFT部(16)が逆高速フーリエ変換によりマルチキャリア信号を作成する。

Description

本発明は、マルチキャリア伝送における無線送信装置およびピーク電力抑圧方法に関する。
移動通信においては、音声、動画、データなど様々なメディアを高速に伝送する需要が高まっている。そのための高速パケット伝送として、移動通信特有のマルチパス伝搬路の影響を軽減できるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やMC−CDMA(Multi Carrier−Code Division Multiple Access)等のマルチキャリア伝送の使用が検討されている。
しかしながら、多数のサブキャリアを用いるマルチキャリア伝送では、各サブキャリアの位相が揃ってしまったときには平均電力に対してピーク電力が非常に大きな値になってしまう。ピーク電力が大きくなってしまうと、線形増幅器の制限によって信号が歪むため伝送特性(例えば、BER:Bit Error Rate)が劣化する。したがって、大きなピーク電力が生じないようにするための様々な検討がなされている。
そのような検討の1つとして、受信品質が低いサブキャリアの送信を行わないように制御しているものがある。送信を行わないサブキャリアを作ることでピーク電力を抑圧している(例えば、非特許文献1参照)。
また、別の検討として、各サブキャリアにサブキャリア毎に異なる位相回転を加えて送信するものがある。各サブキャリアの位相が揃わないようにすることでピーク電力を抑圧している(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−359606号公報 前田,三瓶,森永:「OFDM/FDDシステムにおける遅延プロファイル情報チャネルを用いたサブキャリヤ送信電力制御方式の特性」,電子情報通信学会論文誌,B,Vol.J84−B,No.2,pp.205−213(2001年2月)
しかしながら、非特許文献1記載の技術では、送信を行わないサブキャリアが生じるため、送信できるビット数が減少してしまい、スループットが低下してしまうことがある。また、送信を行わないサブキャリアの位置に関する情報を受信機側に別途通知する必要があるため、伝送効率が低下してしまう。
また、特許文献1記載の技術では、どれだけ位相回転させたかという位相回転に関する情報を受信機側に別途通知する必要があるため、伝送効率が低下してしまう。
本発明の目的は、スループットの低下および伝送効率の低下を招くことなくピーク電力を抑圧することができる無線送信装置およびピーク電力抑圧方法を提供することである。
本発明では、マルチキャリア信号を構成する複数のサブキャリアの各々の位相を、前記複数のサブキャリアの各々に割り当てられたシンボルが配置されたI−Q平面上の信号点とその信号点に隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲で変化させて、前記マルチキャリア信号のピーク電力を抑圧するようにした。
本発明によれば、マルチキャリア伝送において、スループットの低下および伝送効率の低下を防ぎつつピーク電力を減少させることができる。
[図1]本発明の実施の形態1および実施の形態2に係る無線送信装置の構成を示すブロック図
[図2]本発明の実施の形態1に係るピーク電力判定方法を示す図
[図3]本発明の実施の形態1に係る判定境界線の説明図(BPSK)
[図4]本発明の実施の形態1に係る判定境界線の説明図(QPSK)
[図5]本発明の実施の形態1に係る判定境界線の説明図(8PSK)
[図6]本発明の実施の形態1に係る判定境界線の説明図(16QAM)
[図7]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例1)
[図8]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例2)
[図9]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例3)
[図10]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例4)
[図11]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例5)
[図12]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例6)
[図13]本発明の実施の形態1に係るシミュレーション結果を示す図
[図14]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例7)
[図15]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例8)
[図16]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例9)
[図17]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例10)
[図18]本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例11)
[図19]本発明の実施の形態1に係る処理フロー図
[図20]本発明の実施の形態1に係る処理タイミング図
[図21]本発明の実施の形態3に係る無線送信装置の構成を示すブロック図
[図22]本発明の実施の形態4に係る無線送信装置の構成を示すブロック図
[図23]本発明の実施の形態4に係るMCS選択テーブル
[図24]本発明の実施の形態5に係る無線送信装置の構成を示すブロック図
[図25]本発明の実施の形態5に係るSIRマージンの説明図
[図26]本発明の実施の形態6に係る無線送信装置の構成を示すブロック図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。図1に示す無線送信装置は、符号化部11、変調部12、割当部13、サブキャリア選択部14、変化部15、逆高速フーリエ変換(IFFT)部16、判定部17、ガードインターバル(GI)部18、送信無線部19、アンテナ20を有する。
符号化部11は、送信データ(ビット列)を誤り訂正符号化する。
変調部12は、符号化されたデータからシンボルを作成し、その作成したシンボルをI−Q平面上の複数の信号点のいずれかに配置することにより、データを変調する。I−Q平面上の複数の信号点は、変調部12が使用する変調方式に応じて定まっている。詳しくは後述する。
割当部13は、変調部12から直列に入力される変調後のシンボルを並列に変換して変化部15に入力する。割当部13は、1OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア数分のシンボルが直列に入力される度に、それらのシンボルを複数のサブキャリアの各々に割り当てて変化部15に入力する。また、割当部13は、どのシンボルをどのサブキャリアに割り当てたかを示す割当情報をサブキャリア選択部14に入力する。ここでは、1OFDMシンボルを構成するサブキャリアはf〜fのN本とする。
サブキャリア選択部14は、割当情報に基づいて、サブキャリアf〜fうち、位相、振幅を変化させるサブキャリアを選択し、選択結果を変化部15に入力する。サブキャリア選択部14は、パイロットシンボルや制御データ等、比較的重要な情報が割り当てられたサブキャリア以外のサブキャリアを変化対象として選択する。
変化部15は、後述する判定部17での判定結果に従って、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアの位相、振幅を変化させる。変化方法については後述する。変化部15は、位相、振幅を変化させたサブキャリアf〜fをIFFT部16に入力する。
IFFT部16は、変化部15から入力されるサブキャリアf〜fを逆高速フーリエ変換して周波数領域から時間領域に変換してマルチキャリア信号であるOFDMシンボルを作成し、そのOFDMシンボルを判定部17に入力する。
判定部17は、入力されたOFDMシンボルについて、図2に示すように、平均電力に対するピーク電力を測定し、そのピーク電力がしきい値以上であるか否か判定する。判定の結果、ピーク電力がしきい値未満であれば、判定部17はOFDMシンボルをGI部18に入力する。一方、ピーク電力がしきい値以上であれば、判定部17は変化部15に対して変化指示を行い、この指示に従って変化部15は割当部13から入力されたサブキャリアf〜fうちサブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアの位相、振幅を変化させる。
そしてOFDMシンボルは、GI部18でガードインターバルを付加された後、送信無線部19でアンプコンバート等の所定の無線処理が施され、アンテナ20から無線受信装置に対して無線送信される。
次いで、I−Q平面上の信号点配置および変化部15での変化方法について説明する。
図3〜図6はそれぞれ変調方式がBPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quaternary Phase Shift Keying)、8PSK(Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)の場合の信号点配置を示す。
BPSKでは、1ビットで1シンボルであり、信号点配置は図3に示すようになる。つまり、無線送信装置において、BPSKで変調されたシンボルは2点の信号点のいずれかに配置される。この場合、隣接する信号点間における判定境界線はQ軸である。よって、無線受信装置では、受信シンボルがI≧0の領域に位置すれば‘1’と判定し、I<0の領域に位置すれば‘0’と判定する。
QPSKでは、2ビットで1シンボルであり、信号点配置は図4に示すようになる。つまり、無線送信装置において、QPSKで変調されたシンボルは4点の信号点のいずれかに配置される。この場合、隣接する信号点間における判定境界線はI軸とQ軸である。よって、無線受信装置では、受信シンボルがI≧0,Q≧0の領域(第1象限)に位置すれば‘10’と判定し、I<0,Q≧0の領域(第2象限)に位置すれば‘00’と判定し、I<0,Q<0の領域(第3象限)に位置すれば‘01’と判定し、I≧0,Q<0の領域(第4象限)に位置すれば‘11’と判定する。
8PSKでは、3ビットで1シンボルであり、信号点配置は図5に示すようになる。つまり、無線送信装置において、8PSKで変調されたシンボルは8点の信号点のいずれかに配置される。この場合、隣接する信号点間における判定境界線はI軸と、Q軸と、I軸およびQ軸からπ/4離れた線である。よって、無線受信装置では、受信シンボルが例えば0≦θ<π/4の領域に位置すれば‘001’と判定し、π/4≦θ<π/2の領域に位置すれば‘010’と判定する。
16QAMでは、4ビットで1シンボルであり、信号点配置は図6に示すようになる。つまり、無線送信装置において、16QAMで変調されたシンボルは16点の信号点のいずれかに配置される。この場合、隣接する信号点間における判定境界線はI軸と、Q軸と、I軸またはQ軸に並行で各信号点から等距離にある線である。例えば、信号点配置をIまたはQ=−3,−1,1,3とした場合、隣接する信号点間における判定境界線はI軸と、Q軸と、I=−2,2と、Q=−2,2である。よって、無線受信装置では、受信シンボルが例えば0≦I<2,−2≦Q<0の領域に位置すれば‘0111’と判定し、−2≦I<0,Q≧2の領域に位置すれば‘1001’と判定する。
そして、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアの位相、振幅を、各信号点間の判定境界線を越えない範囲で変化させる。例えば、変調方式がBPSKで‘1’の信号点にシンボルが配置された場合、そのシンボルが割り当てられたサブキャリアの位相、振幅を‘1’の信号点に隣接する信号点‘0’との判定境界線を越えない範囲(すなわち、I≧0の範囲)で変化させる。また、変調方式がQPSKで‘10’の信号点にシンボルが配置された場合、そのシンボルシンボルが割り当てられたサブキャリアの位相、振幅を‘10’の信号点に隣接する信号点‘11’および‘00’との判定境界線を越えない範囲(すなわち、I≧0,Q≧0の範囲)で変化させる。また、変調方式が8PSKで‘010’の信号点にシンボルが配置された場合、そのシンボルが割り当てられたサブキャリアの位相、振幅を‘010’の信号点に隣接する信号点‘001’および‘011’との判定境界線を越えない範囲(すなわち、π/4≦θ<π/2の範囲)で変化させる。また、変調方式が16QAMで‘1111’の信号点にシンボルが配置された場合、そのシンボルシンボルが割り当てられたサブキャリアの位相、振幅を‘1111’の信号点に隣接する信号点‘0111’,‘1110’,1011’,‘1101’との判定境界線を越えない範囲(すなわち、0≦I<2,0≦Q<2の範囲)で変化させる。
変化部15でこのようにしてサブキャリアの位相、振幅を変化させるのは以下の理由による。すなわち、無線受信装置では受信シンボルを判定する際、上記のような領域判定を行う。よって、サブキャリアの位相、振幅を変化させることで、上記図3〜図6において示した信号点配置(理想的な信号点配置)から多少ずれた位置でシンボルが受信されたとしても、そのずれた位置が隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲にあれば、無線受信装置では受信シンボルを正しく判定できるからである。また、無線受信装置では上記のような領域判定で受信シンボルを判定するので、隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲でサブキャリアの位相、振幅を変化させる限り、無線受信装置では、変化量に関する情報を特に無線送信装置から別途通知されなくても従来通りの方法で受信シンボルを正しく判定でき、通知信号の送信による伝送効率の低下を防止できるからである。なお、変化部15が信号点配置をずらすことで伝搬路におけるノイズ等の影響により判定境界線を越えてしまうシンボルが発生しシンボルの信頼度が低くなり誤りが発生する確率は高くなるが、符号化部11で誤り訂正符号化を行っているため、無線受信装置の誤り訂正復号により誤りは訂正することができる。
次いで、変化部15での変化方法についてより具体的に説明する。
変化例1〜6は変調方式がQPSKの場合の変化例であり、変調部12が図4における‘10’の信号点にシンボルを配置した場合、すなわち、信号点の振幅および電力(振幅の2乗)が1で、その座標が(1/√2,1/√2)の場合の変化例である。
<変化例1>
変化例1では、図7に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。具体的には、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに以下の式(1)に示すaを乗算する。
Figure 2005055479
但し、pは振幅を変化させるための変数で0<p<1であり、θは位相を変化させるための変数で−π/4<θ<π/4であり、共にサブキャリア毎にランダムな変数である。また、kは1,2,…,N(Nは1OFDMシンボルに含まれる総サブキャリア数)である。このようにθをランダムに変化させて各サブキャリアの位相を変化させると、各サブキャリアの位相が揃わないようにすることができ、その結果OFDMシンボルのピーク電力を抑圧することができる。また、pが0<p<1であるため、変化範囲は振幅増減境界線(半径1の円の一部)の内側の範囲となり、変化後のサブキャリアは変化前のサブキャリアより振幅および電力が必ず減少する。OFDMシンボルの送信電力は、そのOFDMシンボルに含まれる複数のサブキャリアの平均電力として求められるので、変化例1によれば、変化対象のサブキャリアの数が多くなるほどOFDMシンボルの送信電力を減少させることができる。送信電力を減少させることにより、他の通信に与える干渉を減少させることができる。また、減少分の送信電力を他の通信に割り当てることができシステム全体としての伝送効率を高めることができる。つまり、変化例1では、各サブキャリアの位相をランダムに変化させてピーク電力を抑圧するとともに、各サブキャリアの振幅を減少させることでマルチキャリア信号の送信電力を減少させる。
<変化例2>
変化例2では、図8に示すような変化範囲(元の信号点を中心とする円の範囲内)でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。具体的には、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに上式(1)で示すaを加算する。但し、変化例2においてpは0<p<1/√2であり、θは0<θ≦2πであり、共にサブキャリア毎にランダムな変数である。変化例2では、変化範囲は、振幅増減境界線の内側より外側の方が大きいため、確率的にOFDMシンボルの送信電力が増加する。このようにしてOFDMシンボルの送信電力を増加させることにより、変化例1に比べ無線受信装置での誤り率を低くすることができる。
<変化例3>
変化例3では、図9に示すような変化範囲(変化例2における円の中心をI軸側およびQ軸側にずらした範囲内)でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。具体的には、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに定数s(0<s≦1)を乗算した後で上式(1)で示すaを加算する。但し、変化例3において、pは0<p≦s/√2の定数であり、θは0<θ≦2πのサブキャリア毎にランダムな変数である。変化例3では、変化範囲は、振幅増減境界線の外側より内側の方が大きいため、確率的にOFDMシンボルの送信電力が減少する。
<変化例4>
変化例4では、図10に示すような変化範囲(変化例3における円を楕円にした範囲内)でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。変化例4では、変化例3同様、変化範囲は、振幅増減境界線の外側より内側の方が大きいため、確率的にOFDMシンボルの送信電力が減少する。
<変化例5>
変化例5では、図11に示すような変化範囲(振幅増減境界線上)でサブキャリアの位相を変化させる。つまり、振幅を変化させずに位相のみを変化させる。具体的には、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに以下の式(2)に示すaを乗算する。
Figure 2005055479
但し、θは−π/4<θ<π/4であり、サブキャリア毎にランダムな変数である。この変化例5では、OFDMシンボルの送信電力を維持したまま、ピーク電力を抑圧することができる。
<変化例6>
変化例6では、図12に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。変化例6では、上記変化例1においてp>0とし、振幅を増加させることもある。但し、振幅を増加させる場合には、元の信号点と位相を変えずに振幅だけを増加させる。このようにするのは、振幅を増加させる場合に位相を変えると、OFDMシンボルの送信電力は増加するが、SNR(Signal to Noise Ratio)は劣化することになってしまい、非効率になることを防ぐためである。
ここで、変化方法として変化例2および変化例5を用いた場合のシミュレーション結果(ピーク電力発生確率分布評価:PAPR分布評価)を図13に示す。ピーク電力発生確率=1%に着目すると、ピーク電力対策を行わないときに比べ、変化例2では2dB、変化例5では1.6dBピーク電力が減少していることが分かる。
以下の変化例7〜11は、変調方式がBPSK、8PSK、16QAMの場合の変化例であり、QPSKの場合の上記変化例1に対応するものである。つまり、以下の変化例7〜11のいずれも、各サブキャリアの位相をランダムに変化させてピーク電力を抑圧するとともに、各サブキャリアの振幅を減少させることでマルチキャリア信号の送信電力を減少させるものである。よって、以下の変化例7〜11のいずれも、上記変化例1同様、変化範囲は、隣接するシンボルとの判定境界線に囲まれ、かつ、振幅が増加しない範囲となっている。
<変化例7>
図14に示す変化例7は変調方式がBPSKの場合の変化例であり、変調部12が図3における‘1’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例7では、図14に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
<変化例8>
図15に示す変化例8は変調方式が8PSKの場合の変化例であり、変調部12が図5における‘010’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例8では、図15に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
<変化例9>
図16に示す変化例9は変調方式が16QAMの場合の変化例であり、変調部12が図6における‘1111’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例9では、図16に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
<変化例10>
図17に示す変化例10は変調方式が16QAMの場合の変化例であり、変調部12が図6における‘1110’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例10では、図17に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
<変化例11>
図18に示す変化例11は変調方式が16QAMの場合の変化例であり、変調部12が図6における‘1010’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例11では、図18に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
次いで、無線送信装置の処理フローについて図19を用いて説明する。ステップ(ST)21で符号化部11が送信データ(ビット列)を符号化し(符号化処理)、ST22で変調部12が符号化後のデータを変調し(変調処理)、ST23で割当部13が変調後のシンボルを各サブキャリアに割り当て(割当処理)、ST24でサブキャリア選択部14が位相、振幅を変化させるサブキャリアを選択し(選択処理)、ST25で変化部15が選択されたサブキャリアの位相、振幅を変化させ(変化処理)、ST26でIFFT部16がIFFT処理を行ってOFDMシンボルを作成し(IFFT処理)、ST27およびST28で判定部17がOFDMシンボルのピーク電力がしきい値以上か否か判定し(ピーク判定処理)、しきい値以上の場合はST25の変化処理に戻り、しきい値未満の場合はST29でGI部18がガードインターバルを付加し、送信無線部19がOFDMシンボルを送信する(送信処理)。
この処理フローを見ても分かるように、変化処理からピーク判定処理までは、ピーク電力がしきい値未満になるまで繰り返される。ピーク電力がしきい値以上の場合は、その都度、変化部15は、変化量を異ならせて各サブキャリアの位相、振幅を変化させる。つまり、ピーク電力がしきい値未満になるまで変化処理を繰り返す。このため、変化部15はバッファを有し、割当部13から入力されるサブキャリアを所定時間保持する。但し、図20の処理タイミングに示すように、符号化部11に送信データ(ビット列)が入力されてからOFDMシンボルを送信するまでの間でピーク電力抑圧処理(変化処理、IFFT処理、ピーク判定処理の繰り返し:ST25〜ST28の繰り返し)に許される時間は限られている。よって、ピーク電力抑圧のための上記繰り返し処理は最大でもST29の送信処理が始まる時に打ち切られる。この時においても未だピーク電力がしきい値以上であれば、無線送信装置は、それまでの繰り返し処理においてピーク電力が最小であるOFDMシンボルを選択して送信する。この送信の際に、OFDMシンボルの電力をしきい値のレベルに制限してもよい。
なお、当初からピーク電力がしきい値未満のOFDMシンボルについては変化部15での変化処理はそもそも不要なため、図19に示す処理フローにおいて、1回目のST25を行わずにST26〜ST28をまず行い、ピーク電力がしきい値以上の場合にはじめてST25を行うようにしてもよい。
このように本実施の形態によれば、サブキャリアの位相を変化させてピーク電力の抑圧を行っても無線受信装置に対してその位相に関する情報を別途送信する必要がないため、伝送効率の低下を防ぐことができる。また、送信しないサブキャリアが存在しないためスループットを低下させることなくピーク電力を抑圧することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態1と変化部15の動作のみ異なるため、再び図1を用いて本実施の形態に係る変化部15の動作について説明する。
上記図19を用いて説明したST25〜ST28の繰り返しにおいて、変化部15は、ピーク電力がしきい値以上の場合は、上式(1)において変化量を徐々に大きくして各サブキャリアの位相、振幅を変化させる。具体的には、変化部15は、上式(1)において、以下の変化量レベルの中から1つを選ぶ。なお、以下の変化量レベルの例は、変調方式としてQPSKが用いられる場合の例である。
レベル1:0.75<p≦1.0,|θ|<π/16
レベル2:0.5<p≦0.75,π/16≦|θ|<π/12
レベル3:0.25<p≦0.5,π/12≦|θ|<π/8
レベル4:0<p≦0.25,π/8≦|θ|<π/4
この際、変化部15は、1回目の変化処理ではレベル1、2回目の変化処理ではレベル2、3回目の変化処理ではレベル3…というように、繰り返し回数に応じて変化量のレベルを徐々に上げていく。変化量レベルが大きいほどサブキャリアの位相、振幅をより大きく変化させることができる。そして、判定部17によってピーク電力がしきい値未満になったと判定されると、送信処理が行われる。
このように本実施の形態によれば、ピーク電力がしきい値以上の場合は位相、振幅の変化量を徐々に大きくしていき、ピーク電力がしきい値未満になった時点でOFDMシンボルを送信するため、ピーク電力がしきい値未満になる必要最小限の変化量でサブキャリアの位相、振幅を変化させることができる。よって、位相、振幅の変化による誤り率の劣化を必要最小限に抑えつつ、ピーク電力を抑圧することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態は、変化部15およびIFFT部16での処理を複数並列に行いピーク電力が最も小さいOFDMシンボルを選択する点において上記実施の形態1と異なる。
図21は、本発明の実施の形態3に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図21において図1(実施の形態1)と同一の動作となる部の説明は省略する。
本実施の形態に係る無線送信装置では、変化部15およびIFFT部16から構成されるピーク抑圧部31が1〜Mの複数個備えられる。ピーク抑圧部31−1〜Mの各々の変化部15は並列的に、割当部13から入力されるサブキャリアf〜fのうちサブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアの位相、振幅を変化させる。この際、ピーク抑圧部31−1〜Mの各々の変化部15は、同一のサブキャリアに対して変化量をそれぞれ異ならせて位相、振幅を変化させる。よって、ピーク抑圧部31−1〜Mの各々のIFFT部16で作成されるOFDMシンボルのピーク電力はそれぞれ異なるものとなる。このようにして作成されたOFDMシンボルはM個並列にOFDMシンボル選択部32に入力される。そして、OFDMシンボル選択部32では、M個のOFDMシンボルのうちピーク電力が最小のOFDMシンボルを選択してGI部18に入力する。
このように本実施の形態によれば、上記実施の形態1で行っていた繰り返しの変化処理に代えて複数並列に変化処理を行うため、ピーク電力の抑圧を上記実施の形態1に比べて短時間で行うことができる。
なお、複数M個の変化部15においてそれぞれ異なるサブキャリアに対して位相、振幅を変化させるようにしても良い。このようにすることにより、ピーク抑圧部31−1〜Mの各々からは、よりランダムなPAPRを有するM個のOFDMシンボルが出力されることが期待できる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、サブキャリア毎に適応変調が行われる場合について説明する。
図22は、本発明の実施の形態4に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図22において図1(実施の形態1)と同一の動作となる部の説明は省略する。
アンテナ20から送信されたOFDMシンボルを受信した無線受信装置では、サブキャリア毎の受信SIR(受信品質)を測定し、サブキャリア毎の受信SIR値を通知信号で図22の無線送信装置へ報告する。アンテナ20を介して受信された通知信号は受信処理部41で受信処理(無線処理や復調等)がなされ、サブキャリア毎の受信SIR値がMCS(Modulation and Coding Scheme)選択部42に入力される。
MCS選択部42は、図23に示すテーブルを参照して変調方式と符号化率を選択する。MCS選択部42は、無線受信装置から報告された受信SIR値が所要SIR値を満たすような変調方式と符号化率を選択する。例えば、無線受信装置から報告された受信SIR値が7dBであれば、MCS番号2(変調方式:QPSK,符号化率R=1/2)が選択される。無線受信装置から報告された受信SIR値が14dBであれば、MCS番号3(変調方式:8PSK,符号化率R=3/4)が選択される。MCS選択部42は、このような選択をサブキャリア毎に行う。そして、このようにして選択したサブキャリア毎のMCS番号を符号化部11、変調部12、変化部15に入力する。
符号化部11は、入力されたMCS番号に従った符号化率で符号化を行い、変調部12は、入力されたMCS番号に従った変調方式でサブキャリア毎に適応変調を行う。
そして、変化部15は、MCS番号の大きいサブキャリアほど位相、振幅の変化量を小さくする。つまり、変化部15は、サブキャリア毎の位相、振幅の変化において、変調部12で使用された変調多値数が大きいほど変化量を小さくする。より具体的には、変化部15は、上記実施の形態2で示したレベル1〜4を用い、変調方式がBPSKの場合はレベル4、QPSKの場合はレベル3、8PSKの場合はレベル2、16QAMの場合はレベル1として各サブキャリアの位相、振幅を変化させる。
上記図3〜6を見ても分かるとおり変調多値数が大きくなるほど隣接する信号点間の距離が短くなるので、許容される変化量が小さくなる。よって、サブキャリア毎に適応変調が行われる無線通信システムでは、本実施の形態のようにすることで、変調方式に応じた適切な変化量(隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲の変化量)で各サブキャリアの位相、振幅を変化させることができ、誤り率を低くすることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態4同様、サブキャリア毎に適応変調が行われる場合について説明する。
図24は、本発明の実施の形態5に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図24において図1(実施の形態1)および図22(実施の形態4)と同一の動作となる部の説明は省略する。
無線受信装置から送信されアンテナ20を介して受信された通知信号は受信処理部41で受信処理がなされ、サブキャリア毎の受信SIR値がMCS選択部42およびマージン算出部51に入力される。
MCS選択部42は、上記実施の形態4のようにして選択したサブキャリア毎のMCS番号を符号化部11および変調部12に入力する。また、MCS選択部42は、上記実施の形態4のようにして選択したサブキャリア毎のMCSの所要SIR値をマージン算出部51に入力する。
マージン算出部51は、図25に示すように、無線受信装置から報告された受信SIR値とMCS選択部42で選択されたMCSの所要SIR値との差(受信SIR値−所要SIR値)、すなわち、SIRマージンをサブキャリア毎に算出する。そして、算出したSIRマージンをサブキャリア選択部14および変化部15に入力する。例えば、図25においてサブキャリアfについては、MCS番号2(変調方式:QPSK,符号化率R=1/2)のMCSが選択されているため、上記図23より所要SIR値は5dBである。また、無線受信装置から報告されたサブキャリアfの受信SIR値は図25より8.3dBである。よって、マージン算出部51は、サブキャリアfのSIRマージンを3.3dBと算出する。
サブキャリア選択部14は、SIRマージンがしきい値以上のサブキャリアを選択し、選択結果を変化部15に入力する。よって、変化部15では、1OFDMシンボルに含まれる複数のサブキャリアのうち、無線受信装置における受信SIRと変調部12で使用される変調方式の所要SIRとの差がしきい値以上のサブキャリアだけが変化対象となる。例えば、図25に示すSIRマージンに対してしきい値を2.5dBとした場合、サブキャリアf〜fのうち、f,f,fが変化対象となる。
また、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアについて、SIRマージンの大きさに応じて変化量を決定する。例えば、上記実施の形態1の変化例2において、SIRマージンが3dBであれば、pを0<p<√0.5のランダムな変数とする。このようなpを設定すれば、振幅の変化によるSNRの劣化は3dB以下となるため、無線受信装置では所要PER(Packet Error Rate)以下で受信できることになる。より一般的に書くと、SIRマージンをM[dB]とすると、上式(1)において、pを0<p<10M/20とする。そしてこのようにして上式(1)によって求められるaをサブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに加算することにより、ピーク電力の抑圧に加えて、さらに無線受信装置では所要PER以下での受信が可能となる。
なお、SIRマージンのしきい値の設定には、次の送信フレームにおいて予測されるSIRの変動が考慮される。つまり、フェージングの時間変動が早く、次の送信フレームでSIRが3dB変動することが予測される場合、しきい値は3dBに設定される。なお、SIRの変動の予測アルゴリズムは過去の変動を平均する方法や線形フィルタを用いる方法等がある。また、無線受信装置での誤り状況に応じてしきい値を変化させることも可能である。例えば、パケットに誤りが有ればしきい値を0.5dB上げ、パケットに誤りが無ければ0.5dB下げる。ここで、無線受信装置では、受信したパケットの誤りの有無をACK/NACK信号により無線送信装置へ通知するため、パケット誤りの有無は無線送信装置で把握することができる。この場合、受信処理部41で受信したACK/NACK信号がマージン算出部51へ出力されることになる。
このように本実施の形態によれば、SIRマージンがしきい値以上のサブキャリアを変化対象とするため、位相および振幅を変化させても誤りが生じないサブキャリアだけを変化対象とすることができる。また、SIRマージンの大きさに応じて変化量を決定するため、誤りが生じない範囲で位相および振幅を変化させることができる。このように位相および振幅の変化による誤りの発生を防ぐことができるため、再送による伝送効率の低下を防ぐことができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、誤り訂正符号として、送信データ(ビット列)が組織符号を用いて符号化されるターボ符号等が用いられる場合について説明する。
図26は、本発明の実施の形態6に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図26において図1(実施の形態1)と同一の動作となる部の説明は省略する。
符号化部61は、ターボ符号等の組織符号を用いて送信データ(ビット列)を誤り訂正符号化する。符号化部61は、送信ビット列を組織符号を用いて符号化することによって、送信ビットそのものであるシステマチックビットSと、冗長ビットであるパリティビットPとを作成する。ここでは符号化率R=1/3とするため、1つの送信ビットに対して、1つのシステマチックビットSと2つのパリティビットP、Pとが作成される。作成されたシステマチックビットSとパリティビットP、Pは、3つ並列にP/S部62に入力される。
P/S部62は、並列に入力されたビット列を直列に変換して、S,P,Pの順で変調部12に入力する。
変調部12は、入力されたシステマチックビットS、およびパリティビットP,Pを変調してシンボルを作成する。ここで作成されるシンボルには、システマチックビットのみからなるシンボルと、システマチックビットとパリティビットとからなるシンボルと、パリティビットのみからなるシンボルの3種のシンボルがある。変調後のシンボルは割当部13に入力される。
割当部13の動作は上記実施の形態1と同一である。
ここで、システマチックビットは送信ビットそのものであり、パリティビットは冗長ビットであるため、無線受信装置では、パリティビットのみからなるシンボルの判定を誤ってもBER(Bit Error Rate)の劣化に与える影響は小さく、システマチックビットを含むシンボルの判定を誤るとBERの劣化に与える影響が大きい。
そこで、サブキャリア選択部14は、割当情報に基づいて、サブキャリアf〜fのうち、位相、振幅を変化させるサブキャリアして、上記3種のシンボルのうちパリティビットのみからなるシンボルが割り当てられたサブキャリアを選択する。そして、選択結果を変化部15に入力する。よって、変化部15では、1OFDMシンボルに含まれる複数のサブキャリアのうち、パリティビットのみからなるシンボルが割り当てられたサブキャリアだけが変化対象となる。
このように本実施の形態によれば、誤り訂正符号においてより重要なシステマチックビットの品質を劣化させることがないため、BERの劣化を防ぎつつピーク電力を抑圧することができる。
なお、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
本明細書は、2003年12月2日出願の特願2003−403415に基づくものである。この内容はすべてここに含めておく。
本発明は、移動体通信システムにおいて使用される無線通信基地局装置や無線通信移動局装置等に好適である。
本発明は、マルチキャリア伝送における無線送信装置およびピーク電力抑圧方法に関する。
移動通信においては、音声、動画、データなど様々なメディアを高速に伝送する需要が高まっている。そのための高速パケット伝送として、移動通信特有のマルチパス伝搬路の影響を軽減できるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やMC−CDMA(Multi Carrier-Code Division Multiple Access)等のマルチキャリア伝送の使用が検討されている。
しかしながら、多数のサブキャリアを用いるマルチキャリア伝送では、各サブキャリアの位相が揃ってしまったときには平均電力に対してピーク電力が非常に大きな値になってしまう。ピーク電力が大きくなってしまうと、線形増幅器の制限によって信号が歪むため伝送特性(例えば、BER:Bit Error Rate)が劣化する。したがって、大きなピーク電力が生じないようにするための様々な検討がなされている。
そのような検討の1つとして、受信品質が低いサブキャリアの送信を行わないように制御しているものがある。送信を行わないサブキャリアを作ることでピーク電力を抑圧している(例えば、非特許文献1参照)。
また、別の検討として、各サブキャリアにサブキャリア毎に異なる位相回転を加えて送信するものがある。各サブキャリアの位相が揃わないようにすることでピーク電力を抑圧している(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−359606号公報 前田,三瓶,森永:「OFDM/FDDシステムにおける遅延プロファイル情報チャネルを用いたサブキャリヤ送信電力制御方式の特性」,電子情報通信学会論文誌,B,Vol. J84-B, No.2, pp.205-213(2001年2月)
しかしながら、非特許文献1記載の技術では、送信を行わないサブキャリアが生じるため、送信できるビット数が減少してしまい、スループットが低下してしまうことがある。また、送信を行わないサブキャリアの位置に関する情報を受信機側に別途通知する必要があるため、伝送効率が低下してしまう。
また、特許文献1記載の技術では、どれだけ位相回転させたかという位相回転に関する情報を受信機側に別途通知する必要があるため、伝送効率が低下してしまう。
本発明の目的は、スループットの低下および伝送効率の低下を招くことなくピーク電力を抑圧することができる無線送信装置およびピーク電力抑圧方法を提供することである。
本発明では、マルチキャリア信号を構成する複数のサブキャリアの各々の位相を、前記
複数のサブキャリアの各々に割り当てられたシンボルが配置されたI−Q平面上の信号点とその信号点に隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲で変化させて、前記マルチキャリア信号のピーク電力を抑圧するようにした。
本発明によれば、マルチキャリア伝送において、スループットの低下および伝送効率の低下を防ぎつつピーク電力を減少させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。図1に示す無線送信装置は、符号化部11、変調部12、割当部13、サブキャリア選択部14、変化部15、逆高速フーリエ変換(IFFT)部16、判定部17、ガードインターバル(GI)部18、送信無線部19、アンテナ20を有する。
符号化部11は、送信データ(ビット列)を誤り訂正符号化する。
変調部12は、符号化されたデータからシンボルを作成し、その作成したシンボルをI−Q平面上の複数の信号点のいずれかに配置することにより、データを変調する。I−Q
平面上の複数の信号点は、変調部12が使用する変調方式に応じて定まっている。詳しくは後述する。
割当部13は、変調部12から直列に入力される変調後のシンボルを並列に変換して変化部15に入力する。割当部13は、1OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア数分のシンボルが直列に入力される度に、それらのシンボルを複数のサブキャリアの各々に割り当てて変化部15に入力する。また、割当部13は、どのシンボルをどのサブキャリアに割り当てたかを示す割当情報をサブキャリア選択部14に入力する。ここでは、1OFDMシンボルを構成するサブキャリアはf〜fのN本とする。
サブキャリア選択部14は、割当情報に基づいて、サブキャリアf〜fのうち、位相、振幅を変化させるサブキャリアを選択し、選択結果を変化部15に入力する。サブキャリア選択部14は、パイロットシンボルや制御データ等、比較的重要な情報が割り当てられたサブキャリア以外のサブキャリアを変化対象として選択する。
変化部15は、後述する判定部17での判定結果に従って、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアの位相、振幅を変化させる。変化方法については後述する。変化部15は、位相、振幅を変化させたサブキャリアf〜fをIFFT部16に入力する。
IFFT部16は、変化部15から入力されるサブキャリアf〜fを逆高速フーリエ変換して周波数領域から時間領域に変換してマルチキャリア信号であるOFDMシンボルを作成し、そのOFDMシンボルを判定部17に入力する。
判定部17は、入力されたOFDMシンボルについて、図2に示すように、平均電力に対するピーク電力を測定し、そのピーク電力がしきい値以上であるか否か判定する。判定の結果、ピーク電力がしきい値未満であれば、判定部17はOFDMシンボルをGI部18に入力する。一方、ピーク電力がしきい値以上であれば、判定部17は変化部15に対して変化指示を行い、この指示に従って変化部15は割当部13から入力されたサブキャリアf〜fのうちサブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアの位相、振幅を変化させる。
そしてOFDMシンボルは、GI部18でガードインターバルを付加された後、送信無線部19でアンプコンバート等の所定の無線処理が施され、アンテナ20から無線受信装置に対して無線送信される。
次いで、I−Q平面上の信号点配置および変化部15での変化方法について説明する。
図3〜図6はそれぞれ変調方式がBPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quaternary Phase Shift Keying)、8PSK(Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)の場合の信号点配置を示す。
BPSKでは、1ビットで1シンボルであり、信号点配置は図3に示すようになる。つまり、無線送信装置において、BPSKで変調されたシンボルは2点の信号点のいずれかに配置される。この場合、隣接する信号点間における判定境界線はQ軸である。よって、無線受信装置では、受信シンボルがI≧0の領域に位置すれば‘1’と判定し、I<0の領域に位置すれば‘0’と判定する。
QPSKでは、2ビットで1シンボルであり、信号点配置は図4に示すようになる。つまり、無線送信装置において、QPSKで変調されたシンボルは4点の信号点のいずれか
に配置される。この場合、隣接する信号点間における判定境界線はI軸とQ軸である。よって、無線受信装置では、受信シンボルがI≧0,Q≧0の領域(第1象限)に位置すれば‘10’と判定し、I<0,Q≧0の領域(第2象限)に位置すれば‘00’と判定し、I<0,Q<0の領域(第3象限)に位置すれば‘01’と判定し、I≧0,Q<0の領域(第4象限)に位置すれば‘11’と判定する。
8PSKでは、3ビットで1シンボルであり、信号点配置は図5に示すようになる。つまり、無線送信装置において、8PSKで変調されたシンボルは8点の信号点のいずれかに配置される。この場合、隣接する信号点間における判定境界線はI軸と、Q軸と、I軸およびQ軸からπ/4離れた線である。よって、無線受信装置では、受信シンボルが例えば0≦θ<π/4の領域に位置すれば‘001’と判定し、π/4≦θ<π/2の領域に位置すれば‘010’と判定する。
16QAMでは、4ビットで1シンボルであり、信号点配置は図6に示すようになる。つまり、無線送信装置において、16QAMで変調されたシンボルは16点の信号点のいずれかに配置される。この場合、隣接する信号点間における判定境界線はI軸と、Q軸と、I軸またはQ軸に並行で各信号点から等距離にある線である。例えば、信号点配置をIまたはQ=−3,−1,1,3とした場合、隣接する信号点間における判定境界線はI軸と、Q軸と、I=−2,2と、Q=−2,2である。よって、無線受信装置では、受信シンボルが例えば0≦I<2,−2≦Q<0の領域に位置すれば‘0111’と判定し、−2≦I<0,Q≧2の領域に位置すれば‘1001’と判定する。
そして、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアの位相、振幅を、各信号点間の判定境界線を越えない範囲で変化させる。例えば、変調方式がBPSKで‘1’の信号点にシンボルが配置された場合、そのシンボルが割り当てられたサブキャリアの位相、振幅を‘1’の信号点に隣接する信号点‘0’との判定境界線を越えない範囲(すなわち、I≧0の範囲)で変化させる。また、変調方式がQPSKで‘10’の信号点にシンボルが配置された場合、そのシンボルシンボルが割り当てられたサブキャリアの位相、振幅を‘10’の信号点に隣接する信号点‘11’および‘00’との判定境界線を越えない範囲(すなわち、I≧0,Q≧0の範囲)で変化させる。また、変調方式が8PSKで‘010’の信号点にシンボルが配置された場合、そのシンボルが割り当てられたサブキャリアの位相、振幅を‘010’の信号点に隣接する信号点‘001’および‘011’との判定境界線を越えない範囲(すなわち、π/4≦θ<π/2の範囲)で変化させる。また、変調方式が16QAMで‘1111’の信号点にシンボルが配置された場合、そのシンボルシンボルが割り当てられたサブキャリアの位相、振幅を‘1111’の信号点に隣接する信号点‘0111’,‘1110’,1011’,‘1101’との判定境界線を越えない範囲(すなわち、0≦I<2,0≦Q<2の範囲)で変化させる。
変化部15でこのようにしてサブキャリアの位相、振幅を変化させるのは以下の理由による。すなわち、無線受信装置では受信シンボルを判定する際、上記のような領域判定を行う。よって、サブキャリアの位相、振幅を変化させることで、上記図3〜図6において示した信号点配置(理想的な信号点配置)から多少ずれた位置でシンボルが受信されたとしても、そのずれた位置が隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲にあれば、無線受信装置では受信シンボルを正しく判定できるからである。また、無線受信装置では上記のような領域判定で受信シンボルを判定するので、隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲でサブキャリアの位相、振幅を変化させる限り、無線受信装置では、変化量に関する情報を特に無線送信装置から別途通知されなくても従来通りの方法で受信シンボルを正しく判定でき、通知信号の送信による伝送効率の低下を防止できるからである。なお、変化部15が信号点配置をずらすことで伝搬路におけるノイズ等の影響により判定境界線
を越えてしまうシンボルが発生しシンボルの信頼度が低くなり誤りが発生する確率は高くなるが、符号化部11で誤り訂正符号化を行っているため、無線受信装置の誤り訂正復号により誤りは訂正することができる。
次いで、変化部15での変化方法についてより具体的に説明する。
変化例1〜6は変調方式がQPSKの場合の変化例であり、変調部12が図4における‘10’の信号点にシンボルを配置した場合、すなわち、信号点の振幅および電力(振幅の2乗)が1で、その座標が(1/√2,1/√2)の場合の変化例である。
<変化例1>
変化例1では、図7に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。具体的には、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに以下の式(1)に示すakを乗算する。
Figure 2005055479
但し、pは振幅を変化させるための変数で0<p<1であり、θは位相を変化させるための変数で−π/4<θ<π/4であり、共にサブキャリア毎にランダムな変数である。また、kは1,2,…,N(Nは1OFDMシンボルに含まれる総サブキャリア数)である。このようにθをランダムに変化させて各サブキャリアの位相を変化させると、各サブキャリアの位相が揃わないようにすることができ、その結果OFDMシンボルのピーク電力を抑圧することができる。また、pが0<p<1であるため、変化範囲は振幅増減境界線(半径1の円の一部)の内側の範囲となり、変化後のサブキャリアは変化前のサブキャリアより振幅および電力が必ず減少する。OFDMシンボルの送信電力は、そのOFDMシンボルに含まれる複数のサブキャリアの平均電力として求められるので、変化例1によれば、変化対象のサブキャリアの数が多くなるほどOFDMシンボルの送信電力を減少させることができる。送信電力を減少させることにより、他の通信に与える干渉を減少させることができる。また、減少分の送信電力を他の通信に割り当てることができシステム全体としての伝送効率を高めることができる。つまり、変化例1では、各サブキャリアの位相をランダムに変化させてピーク電力を抑圧するとともに、各サブキャリアの振幅を減少させることでマルチキャリア信号の送信電力を減少させる。
<変化例2>
変化例2では、図8に示すような変化範囲(元の信号点を中心とする円の範囲内)でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。具体的には、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに上式(1)で示すakを加算する。但し、変化例2においてpは0<p<1/√2であり、θは0<θ≦2πであり、共にサブキャリア毎にランダムな変数である。変化例2では、変化範囲は、振幅増減境界線の内側より外側の方が大きいため、確率的にOFDMシンボルの送信電力が増加する。このようにしてOFDMシンボルの送信電力を増加させることにより、変化例1に比べ無線受信装置での誤り率を低くすることができる。
<変化例3>
変化例3では、図9に示すような変化範囲(変化例2における円の中心をI軸側およびQ軸側にずらした範囲内)でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。具体的には、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに定数s(0<s≦1)を乗算した後で上式(1)で示すakを加算する。但し、変化例3において、pは0<p≦s/√2の定数であり、θは0<θ≦2πのサブキャリア毎にランダムな変数
である。変化例3では、変化範囲は、振幅増減境界線の外側より内側の方が大きいため、確率的にOFDMシンボルの送信電力が減少する。
<変化例4>
変化例4では、図10に示すような変化範囲(変化例3における円を楕円にした範囲内)でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。変化例4では、変化例3同様、変化範囲は、振幅増減境界線の外側より内側の方が大きいため、確率的にOFDMシンボルの送信電力が減少する。
<変化例5>
変化例5では、図11に示すような変化範囲(振幅増減境界線上)でサブキャリアの位相を変化させる。つまり、振幅を変化させずに位相のみを変化させる。具体的には、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに以下の式(2)に示すakを乗算する。
Figure 2005055479
但し、θは−π/4<θ<π/4であり、サブキャリア毎にランダムな変数である。この変化例5では、OFDMシンボルの送信電力を維持したまま、ピーク電力を抑圧することができる。
<変化例6>
変化例6では、図12に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。変化例6では、上記変化例1においてp>0とし、振幅を増加させることもある。但し、振幅を増加させる場合には、元の信号点と位相を変えずに振幅だけを増加させる。このようにするのは、振幅を増加させる場合に位相を変えると、OFDMシンボルの送信電力は増加するが、SNR(Signal to Noise Ratio)は劣化することになってしまい、非効率になることを防ぐためである。
ここで、変化方法として変化例2および変化例5を用いた場合のシミュレーション結果(ピーク電力発生確率分布評価:PAPR分布評価)を図13に示す。ピーク電力発生確率=1%に着目すると、ピーク電力対策を行わないときに比べ、変化例2では2dB、変化例5では1.6dBピーク電力が減少していることが分かる。
以下の変化例7〜11は、変調方式がBPSK、8PSK、16QAMの場合の変化例であり、QPSKの場合の上記変化例1に対応するものである。つまり、以下の変化例7〜11のいずれも、各サブキャリアの位相をランダムに変化させてピーク電力を抑圧するとともに、各サブキャリアの振幅を減少させることでマルチキャリア信号の送信電力を減少させるものである。よって、以下の変化例7〜11のいずれも、上記変化例1同様、変化範囲は、隣接するシンボルとの判定境界線に囲まれ、かつ、振幅が増加しない範囲となっている。
<変化例7>
図14に示す変化例7は変調方式がBPSKの場合の変化例であり、変調部12が図3における‘1’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例7では、図14に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
<変化例8>
図15に示す変化例8は変調方式が8PSKの場合の変化例であり、変調部12が図5
における‘010’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例8では、図15に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
<変化例9>
図16に示す変化例9は変調方式が16QAMの場合の変化例であり、変調部12が図6における‘1111’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例9では、図16に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
<変化例10>
図17に示す変化例10は変調方式が16QAMの場合の変化例であり、変調部12が図6における‘1110’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例10では、図17に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
<変化例11>
図18に示す変化例11は変調方式が16QAMの場合の変化例であり、変調部12が図6における‘1010’の信号点にシンボルを配置した場合の変化例である。変化例11では、図18に示すような変化範囲でサブキャリアの位相および振幅を変化させる。
次いで、無線送信装置の処理フローについて図19を用いて説明する。ステップ(ST)21で符号化部11が送信データ(ビット列)を符号化し(符号化処理)、ST22で変調部12が符号化後のデータを変調し(変調処理)、ST23で割当部13が変調後のシンボルを各サブキャリアに割り当て(割当処理)、ST24でサブキャリア選択部14が位相、振幅を変化させるサブキャリアを選択し(選択処理)、ST25で変化部15が選択されたサブキャリアの位相、振幅を変化させ(変化処理)、ST26でIFFT部16がIFFT処理を行ってOFDMシンボルを作成し(IFFT処理)、ST27およびST28で判定部17がOFDMシンボルのピーク電力がしきい値以上か否か判定し(ピーク判定処理)、しきい値以上の場合はST25の変化処理に戻り、しきい値未満の場合はST29でGI部18がガードインターバルを付加し、送信無線部19がOFDMシンボルを送信する(送信処理)。
この処理フローを見ても分かるように、変化処理からピーク判定処理までは、ピーク電力がしきい値未満になるまで繰り返される。ピーク電力がしきい値以上の場合は、その都度、変化部15は、変化量を異ならせて各サブキャリアの位相、振幅を変化させる。つまり、ピーク電力がしきい値未満になるまで変化処理を繰り返す。このため、変化部15はバッファを有し、割当部13から入力されるサブキャリアを所定時間保持する。但し、図20の処理タイミングに示すように、符号化部11に送信データ(ビット列)が入力されてからOFDMシンボルを送信するまでの間でピーク電力抑圧処理(変化処理、IFFT処理、ピーク判定処理の繰り返し:ST25〜ST28の繰り返し)に許される時間は限られている。よって、ピーク電力抑圧のための上記繰り返し処理は最大でもST29の送信処理が始まる時に打ち切られる。この時においても未だピーク電力がしきい値以上であれば、無線送信装置は、それまでの繰り返し処理においてピーク電力が最小であるOFDMシンボルを選択して送信する。この送信の際に、OFDMシンボルの電力をしきい値のレベルに制限してもよい。
なお、当初からピーク電力がしきい値未満のOFDMシンボルについては変化部15での変化処理はそもそも不要なため、図19に示す処理フローにおいて、1回目のST25を行わずにST26〜ST28をまず行い、ピーク電力がしきい値以上の場合にはじめてST25を行うようにしてもよい。
このように本実施の形態によれば、サブキャリアの位相を変化させてピーク電力の抑圧
を行っても無線受信装置に対してその位相に関する情報を別途送信する必要がないため、伝送効率の低下を防ぐことができる。また、送信しないサブキャリアが存在しないためスループットを低下させることなくピーク電力を抑圧することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態1と変化部15の動作のみ異なるため、再び図1を用いて本実施の形態に係る変化部15の動作について説明する。
上記図19を用いて説明したST25〜ST28の繰り返しにおいて、変化部15は、ピーク電力がしきい値以上の場合は、上式(1)において変化量を徐々に大きくして各サブキャリアの位相、振幅を変化させる。具体的には、変化部15は、上式(1)において、以下の変化量レベルの中から1つを選ぶ。なお、以下の変化量レベルの例は、変調方式としてQPSKが用いられる場合の例である。
レベル1:0.75<p≦1.0,|θ|<π/16
レベル2:0.5<p≦0.75,π/16≦|θ|<π/12
レベル3:0.25<p≦0.5,π/12≦|θ|<π/8
レベル4:0<p≦0.25,π/8≦|θ|<π/4
この際、変化部15は、1回目の変化処理ではレベル1、2回目の変化処理ではレベル2、3回目の変化処理ではレベル3…というように、繰り返し回数に応じて変化量のレベルを徐々に上げていく。変化量レベルが大きいほどサブキャリアの位相、振幅をより大きく変化させることができる。そして、判定部17によってピーク電力がしきい値未満になったと判定されると、送信処理が行われる。
このように本実施の形態によれば、ピーク電力がしきい値以上の場合は位相、振幅の変化量を徐々に大きくしていき、ピーク電力がしきい値未満になった時点でOFDMシンボルを送信するため、ピーク電力がしきい値未満になる必要最小限の変化量でサブキャリアの位相、振幅を変化させることができる。よって、位相、振幅の変化による誤り率の劣化を必要最小限に抑えつつ、ピーク電力を抑圧することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態は、変化部15およびIFFT部16での処理を複数並列に行いピーク電力が最も小さいOFDMシンボルを選択する点において上記実施の形態1と異なる。
図21は、本発明の実施の形態3に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図21において図1(実施の形態1)と同一の動作となる部の説明は省略する。
本実施の形態に係る無線送信装置では、変化部15およびIFFT部16から構成されるピーク抑圧部31が1〜Mの複数個備えられる。ピーク抑圧部31−1〜Mの各々の変化部15は並列的に、割当部13から入力されるサブキャリアf〜fのうちサブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアの位相、振幅を変化させる。この際、ピーク抑圧部31−1〜Mの各々の変化部15は、同一のサブキャリアに対して変化量をそれぞれ異ならせて位相、振幅を変化させる。よって、ピーク抑圧部31−1〜Mの各々のIFFT部16で作成されるOFDMシンボルのピーク電力はそれぞれ異なるものとなる。このようにして作成されたOFDMシンボルはM個並列にOFDMシンボル選択部32に入力される。そして、OFDMシンボル選択部32では、M個のOFDMシンボルのうちピーク電力が最小のOFDMシンボルを選択してGI部18に入力する。
このように本実施の形態によれば、上記実施の形態1で行っていた繰り返しの変化処理に代えて複数並列に変化処理を行うため、ピーク電力の抑圧を上記実施の形態1に比べて
短時間で行うことができる。
なお、複数M個の変化部15においてそれぞれ異なるサブキャリアに対して位相、振幅を変化させるようにしても良い。このようにすることにより、ピーク抑圧部31−1〜Mの各々からは、よりランダムなPAPRを有するM個のOFDMシンボルが出力されることが期待できる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、サブキャリア毎に適応変調が行われる場合について説明する。
図22は、本発明の実施の形態4に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図22において図1(実施の形態1)と同一の動作となる部の説明は省略する。
アンテナ20から送信されたOFDMシンボルを受信した無線受信装置では、サブキャリア毎の受信SIR(受信品質)を測定し、サブキャリア毎の受信SIR値を通知信号で図22の無線送信装置へ報告する。アンテナ20を介して受信された通知信号は受信処理部41で受信処理(無線処理や復調等)がなされ、サブキャリア毎の受信SIR値がMCS(Modulation and Coding Scheme)選択部42に入力される。
MCS選択部42は、図23に示すテーブルを参照して変調方式と符号化率を選択する。MCS選択部42は、無線受信装置から報告された受信SIR値が所要SIR値を満たすような変調方式と符号化率を選択する。例えば、無線受信装置から報告された受信SIR値が7dBであれば、MCS番号2(変調方式:QPSK,符号化率R=1/2)が選択される。無線受信装置から報告された受信SIR値が14dBであれば、MCS番号3(変調方式:8PSK,符号化率R=3/4)が選択される。MCS選択部42は、このような選択をサブキャリア毎に行う。そして、このようにして選択したサブキャリア毎のMCS番号を符号化部11、変調部12、変化部15に入力する。
符号化部11は、入力されたMCS番号に従った符号化率で符号化を行い、変調部12は、入力されたMCS番号に従った変調方式でサブキャリア毎に適応変調を行う。
そして、変化部15は、MCS番号の大きいサブキャリアほど位相、振幅の変化量を小さくする。つまり、変化部15は、サブキャリア毎の位相、振幅の変化において、変調部12で使用された変調多値数が大きいほど変化量を小さくする。より具体的には、変化部15は、上記実施の形態2で示したレベル1〜4を用い、変調方式がBPSKの場合はレベル4、QPSKの場合はレベル3、8PSKの場合はレベル2、16QAMの場合はレベル1として各サブキャリアの位相、振幅を変化させる。
上記図3〜6を見ても分かるとおり変調多値数が大きくなるほど隣接する信号点間の距離が短くなるので、許容される変化量が小さくなる。よって、サブキャリア毎に適応変調が行われる無線通信システムでは、本実施の形態のようにすることで、変調方式に応じた適切な変化量(隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲の変化量)で各サブキャリアの位相、振幅を変化させることができ、誤り率を低くすることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態4同様、サブキャリア毎に適応変調が行われる場合について説明する。
図24は、本発明の実施の形態5に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図24において図1(実施の形態1)および図22(実施の形態4)と同一の動作
となる部の説明は省略する。
無線受信装置から送信されアンテナ20を介して受信された通知信号は受信処理部41で受信処理がなされ、サブキャリア毎の受信SIR値がMCS選択部42およびマージン算出部51に入力される。
MCS選択部42は、上記実施の形態4のようにして選択したサブキャリア毎のMCS番号を符号化部11および変調部12に入力する。また、MCS選択部42は、上記実施の形態4のようにして選択したサブキャリア毎のMCSの所要SIR値をマージン算出部51に入力する。
マージン算出部51は、図25に示すように、無線受信装置から報告された受信SIR値とMCS選択部42で選択されたMCSの所要SIR値との差(受信SIR値−所要SIR値)、すなわち、SIRマージンをサブキャリア毎に算出する。そして、算出したSIRマージンをサブキャリア選択部14および変化部15に入力する。例えば、図25においてサブキャリアfについては、MCS番号2(変調方式:QPSK,符号化率R=1/2)のMCSが選択されているため、上記図23より所要SIR値は5dBである。また、無線受信装置から報告されたサブキャリアfの受信SIR値は図25より8.3dBである。よって、マージン算出部51は、サブキャリアfのSIRマージンを3.3dBと算出する。
サブキャリア選択部14は、SIRマージンがしきい値以上のサブキャリアを選択し、選択結果を変化部15に入力する。よって、変化部15では、1OFDMシンボルに含まれる複数のサブキャリアのうち、無線受信装置における受信SIRと変調部12で使用される変調方式の所要SIRとの差がしきい値以上のサブキャリアだけが変化対象となる。例えば、図25に示すSIRマージンに対してしきい値を2.5dBとした場合、サブキャリアf〜fのうち、f,f,fが変化対象となる。
また、変化部15は、サブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアについて、SIRマージンの大きさに応じて変化量を決定する。例えば、上記実施の形態1の変化例2において、SIRマージンが3dBであれば、pを0<p<√0.5のランダムな変数とする。このようなpを設定すれば、振幅の変化によるSNRの劣化は3dB以下となるため、無線受信装置では所要PER(Packet Error Rate)以下で受信できることになる。より一般的に書くと、SIRマージンをM[dB]とすると、上式(1)において、pを0<p<10M/20とする。そしてこのようにして上式(1)によって求められるakをサブキャリア選択部14で選択されたサブキャリアに加算することにより、ピーク電力の抑圧に加えて、さらに無線受信装置では所要PER以下での受信が可能となる。
なお、SIRマージンのしきい値の設定には、次の送信フレームにおいて予測されるSIRの変動が考慮される。つまり、フェージングの時間変動が早く、次の送信フレームでSIRが3dB変動することが予測される場合、しきい値は3dBに設定される。なお、SIRの変動の予測アルゴリズムは過去の変動を平均する方法や線形フィルタを用いる方法等がある。また、無線受信装置での誤り状況に応じてしきい値を変化させることも可能である。例えば、パケットに誤りが有ればしきい値を0.5dB上げ、パケットに誤りが無ければ0.5dB下げる。ここで、無線受信装置では、受信したパケットの誤りの有無をACK/NACK信号により無線送信装置へ通知するため、パケット誤りの有無は無線送信装置で把握することができる。この場合、受信処理部41で受信したACK/NACK信号がマージン算出部51へ出力されることになる。
このように本実施の形態によれば、SIRマージンがしきい値以上のサブキャリアを変
化対象とするため、位相および振幅を変化させても誤りが生じないサブキャリアだけを変化対象とすることができる。また、SIRマージンの大きさに応じて変化量を決定するため、誤りが生じない範囲で位相および振幅を変化させることができる。このように位相および振幅の変化による誤りの発生を防ぐことができるため、再送による伝送効率の低下を防ぐことができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、誤り訂正符号として、送信データ(ビット列)が組織符号を用いて符号化されるターボ符号等が用いられる場合について説明する。
図26は、本発明の実施の形態6に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図26において図1(実施の形態1)と同一の動作となる部の説明は省略する。
符号化部61は、ターボ符号等の組織符号を用いて送信データ(ビット列)を誤り訂正符号化する。符号化部61は、送信ビット列を組織符号を用いて符号化することによって、送信ビットそのものであるシステマチックビットSと、冗長ビットであるパリティビットPとを作成する。ここでは符号化率R=1/3とするため、1つの送信ビットに対して、1つのシステマチックビットSと2つのパリティビットP、Pとが作成される。作成されたシステマチックビットSとパリティビットP、Pは、3つ並列にP/S部62に入力される。
P/S部62は、並列に入力されたビット列を直列に変換して、S,P,Pの順で変調部12に入力する。
変調部12は、入力されたシステマチックビットS、およびパリティビットP,Pを変調してシンボルを作成する。ここで作成されるシンボルには、システマチックビットのみからなるシンボルと、システマチックビットとパリティビットとからなるシンボルと、パリティビットのみからなるシンボルの3種のシンボルがある。変調後のシンボルは割当部13に入力される。
割当部13の動作は上記実施の形態1と同一である。
ここで、システマチックビットは送信ビットそのものであり、パリティビットは冗長ビットであるため、無線受信装置では、パリティビットのみからなるシンボルの判定を誤ってもBER(Bit Error Rate)の劣化に与える影響は小さく、システマチックビットを含むシンボルの判定を誤るとBERの劣化に与える影響が大きい。
そこで、サブキャリア選択部14は、割当情報に基づいて、サブキャリアf〜fのうち、位相、振幅を変化させるサブキャリアして、上記3種のシンボルのうちパリティビットのみからなるシンボルが割り当てられたサブキャリアを選択する。そして、選択結果を変化部15に入力する。よって、変化部15では、1OFDMシンボルに含まれる複数のサブキャリアのうち、パリティビットのみからなるシンボルが割り当てられたサブキャリアだけが変化対象となる。
このように本実施の形態によれば、誤り訂正符号においてより重要なシステマチックビットの品質を劣化させることがないため、BERの劣化を防ぎつつピーク電力を抑圧することができる。
なお、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含
むように1チップ化されても良い。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
本明細書は、2003年12月2日出願の特願2003−403415に基づくものである。この内容はすべてここに含めておく。
本発明は、移動体通信システムにおいて使用される無線通信基地局装置や無線通信移動局装置等に好適である。
本発明の実施の形態1および実施の形態2に係る無線送信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係るピーク電力判定方法を示す図 本発明の実施の形態1に係る判定境界線の説明図(BPSK) 本発明の実施の形態1に係る判定境界線の説明図(QPSK) 本発明の実施の形態1に係る判定境界線の説明図(8PSK) 本発明の実施の形態1に係る判定境界線の説明図(16QAM) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例1) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例2) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例3) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例4) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例5) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例6) 本発明の実施の形態1に係るシミュレーション結果を示す図 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例7) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例8) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例9) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例10) 本発明の実施の形態1に係る変化範囲を示す図(変化例11) 本発明の実施の形態1に係る処理フロー図 本発明の実施の形態1に係る処理タイミング図 本発明の実施の形態3に係る無線送信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態4に係る無線送信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態4に係るMCS選択テーブル 本発明の実施の形態5に係る無線送信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態5に係るSIRマージンの説明図 本発明の実施の形態6に係る無線送信装置の構成を示すブロック図

Claims (11)

  1. データを符号化する符号化手段と、
    符号化されたデータからシンボルを作成し、そのシンボルをI−Q平面上の複数の信号点のいずれかに配置する変調手段と、
    作成されたシンボルを、マルチキャリア信号を構成する複数のサブキャリアのいずれかに割り当てる割当手段と、
    前記複数のサブキャリアの各々の位相を、前記複数のサブキャリアの各々に割り当てられたシンボルが配置された信号点とその信号点に隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲で変化させる変化手段と、
    位相を変化させた前記複数のサブキャリアからマルチキャリア信号を作成する作成手段と、
    前記マルチキャリア信号を無線受信装置へ送信する送信手段と、
    を具備する無線送信装置。
  2. 前記変化手段は、さらに前記複数のサブキャリアの各々の振幅を、前記複数のサブキャリアの各々に割り当てられたシンボルが配置された信号点とその信号点に隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲で変化させる、
    請求項1記載の無線送信装置。
  3. 前記変化手段は、前記複数のサブキャリアの各々の振幅を減少させて前記送信電力を減少させる、
    請求項2記載の無線送信装置。
  4. 前記マルチキャリア信号のピーク電力を測定し、そのピーク電力がしきい値以上であるか否か判定する判定手段、をさらに具備し、
    前記変化手段は、前記ピーク電力が前記しきい値以上である場合に変化量を増加させる、
    請求項1記載の無線送信装置。
  5. 前記変調手段は、サブキャリア毎の適応変調を行い、
    前記変化手段は、前記変調手段で使用された変調多値数が大きいほど変化量を小さくする、
    請求項1記載の無線送信装置。
  6. 前記変調手段は、サブキャリア毎の適応変調を行い、
    前記変化手段は、前記複数のサブキャリアのうち、前記無線受信装置における受信品質と前記変調手段で使用された変調方式の所要品質との差がしきい値以上のサブキャリアを変化対象とする、
    請求項1記載の無線送信装置。
  7. 前記変化手段は、前記受信品質と前記所要品質との差に応じて変化量を決定する、
    請求項6記載の無線送信装置。
  8. 前記符号化手段は、前記データを符号化してシステマチックビットおよびパリティビットを作成し、
    前記変調手段は、前記符号化手段によって作成されたシステマチックビットおよびパリティビットを変調してシンボルを作成し、
    前記変化手段は、前記複数のサブキャリアのうち、パリティビットのみからなるシンボルが割り当てられたサブキャリアだけを変化対象とする、
    請求項1記載の無線送信装置。
  9. 請求項1記載の無線送信装置を具備する無線通信基地局装置。
  10. 請求項1記載の無線送信装置を具備する無線通信移動局装置。
  11. マルチキャリア伝送において、マルチキャリア信号を構成する複数のサブキャリアの各々の位相を、前記複数のサブキャリアの各々に割り当てられたシンボルが配置されたI−Q平面上の信号点とその信号点に隣接する信号点との判定境界線を越えない範囲で変化させて、前記マルチキャリア信号のピーク電力を抑圧する、
    ピーク電力抑圧方法。
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