JP4829705B2 - ピーク抑圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は送信アンプに係り、特に、該送信アンプの入力信号のピーク電力を抑圧するピーク抑圧部のピーク抑圧度を制御する装置に関する。
次世代の移動体通信は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やMIMO(Multiple Input Multiple Output)の採用が前提となっている。これらを採用する場合、RF(Radio Frequency)回路を低消費電力化する必要がある。RF回路は、アンテナ、電力増幅器、RFフィルタ、A−D変換機などの電子部品で構成されている。これらの電子部品の中で、特に、電力増幅器(以下、送信アンプ)の消費電力を低減することが重要である。
ディジタル無線通信方式においては、送信アンプに線形増幅が求められる。一般に、ピーク電力対平均電力比(PAPR:Peak-to-Average Power Ratio)が大きい信号では、高い線形性が必要とされる。
図25は、送信アンプの入出力特性と信号のピーク関係を示す図である。同図の横軸は送信アンプの入力電力、縦軸は送信アンプの出力電力である。
同図の特性曲線1001で示すように、送信アンプは、入力電力が大きくなるにつれ入力電力と出力電力の関係は線形から非線形となり増幅率が徐々に飽和するようになる。
同図の下側に示すように、PAPRが大きい信号(図中の動作点1を平均電力とする信号)では、送信アンプのバックオフ電力を大きくとり、送信アンプを線形領域で動作させなければならないため、電力付加効率(PAE)は大幅に低下してしまう。これに対し、PAPRが小さい信号(図中の動作点2を平均電力とする信号)では、バックオフ電力を小さくできるため、送信アンプを高効率で動作させることができる。尚、動作点1、2は、それぞれ、PAPRが大きい信号、PAPRが小さい信号の平均電力である。また、ピーク電力は、各波形の最大振幅(最大入力電力)である。ここでは、バックオフ電力は、ピーク電力と平均入力電力の差を表す。
上記のようなPAPRの大きい信号を入力・増幅する送信アンプの効率低下を防止する方法として、例えば、図26に示すような回路構成のピーク抑圧方式などが提案されている。このピーク抑圧方式では、D/A変換部1130の前にピーク抑圧部1120を設け、このピーク抑圧部1120により、ディジタル信号発生部1110から出力される信号のピーク成分を抑圧するようにしている。ピーク抑圧部1120によってピーク成分が抑圧されたピーク抑圧信号は、D/A変換部1130によってアナログ信号に変換され、続いて、ミキサ1150により局部発信器1140から出力される搬送波と乗算される。ミキサ1150によって生成された変調信号は送信アンプ1160により増幅され、アンテナ1170から電波として放射される。
図27、28に、上記ピーク抑圧部1120の従来の回路構成例を示す。図27はクリップを用いた方式、図28は窓関数を用いた方式である。
図27のクリップ方式ピーク抑圧回路は、遅延部(Delay)1121、振幅演算部1122、ピーク検出部1123、閾値/振幅部1124及び乗算器1125から構成される。この回路の動作を簡単に説明する。送信信号S(t)は、遅延部1121と振幅演算部1122に入力する。振幅演算部1122は、送信信号S(t)の振幅|S(t)|を算出し、それをピーク検出部1123と閾値/振幅部1124に出力する。ピーク検出部1123は、送信信号S(t)の振幅|S(t)|のピーク(ピーク値)を検出すると、それを閾値/振幅部1124に通知する。
閾値/振幅部1124は、ピーク検出部1123からピーク検出の通知信号を入力すると、閾値/振幅部1124から入力する振幅|S(t)|を閾値Vthと比較し、その比較結果に応じて、下記の演算(1)または(2)を行い、送信信号S(t)のピーク(最大振幅)をVth以下に抑制する。
(1)S(t)=S(t) (|S(t)|Vthの場合)
(2)S(t)=Vth/|S(t)|×S(t) (|S(t)|>Vthの場合)
遅延部1121で遅延された送信信号S(t)と閾値/振幅部1124から出力される振幅|S(t)|は、乗算器1125によって乗算され、その乗算結果がピーク抑圧信号として出力される。
図28の窓関数方式ピーク抑圧回路は、閾値/振幅部1134の代わりに窓関数生成部1127を設けた以外は、図27のクリップ方式ピーク抑圧回路と同様な構成となっている。図28において、図27の回路の構成要素と同一の要素には同じ符号を付与している。
窓関数生成部1144は、FFT(Fast Fourier Translation)やFIR(Finite Impulse Response)フィルタ作成で用いる窓関数(例えば、ハニング窓、ハミング窓、カイザー窓、ブラックマン窓など)を生成し、それを乗算器1125に出力する。乗算器1125は、遅延部1131を経由して入力する送信信号S(t)に窓関数生成部1127から入力する窓関数を乗算し、該送信信号S(t)を、その振幅|S(t)|が閾値Vth以下となるように変換・出力する。
図29に、元の送信信号、上記クリップ方式ピーク抑圧回路(以下、便宜上、クリップ方式と記載)の出力信号、及び上記窓関数方式ピーク抑圧回路(以下、便宜上、窓関数方式と記載)の出力信号を示す。同図において、実線の曲線1151が元の送信信号S(t)であり、図中上部の破線の曲線1153が窓関数ピーク抑圧回路から出力される送信信号である。また、図中下部の破線の曲線1155が前記窓関数(抑圧窓関数)である。また、a=Vth/|S(t)|である。図29に示すように、前記抑圧窓関数は、その値がa〜1の範囲内で変動するように設定される。クリップ方式の場合、元の送信信号S(t)において閾値Vthを超える振幅成分は閾値Vthとなるようにクリッピングされる。窓関数方式の場合、元の送信信号S(t)が、その振幅が閾値Vthを超えないように変換される。
図30に、元の送信信号S(t)にクリップ方式と窓関数方式を適用した場合のスペクトラムを示す。同図において、横軸が周波数、縦軸が電力(単位はdB(デシベル))となっている。また、実線1161が元の送信信号S(t)のスペクトラム、破線1162がクリップ方式による処理を施された送信信号S(t)のスペクトラム、一点鎖線1163が窓関数方式による処理を施された送信信号S(t)のスペクトラムを示す。
クリップ方式では、必要最小限の送信信号S(t)だけが抑圧されるため、削られる信号が少なく受信特性の劣化が小さくなる。その一方で、抑圧の端が滑らかでないために高周波成分が発生し、図30に示すように、スペクトラム特性が大きく劣化する。
窓関数方式では、抑圧の端を比較的滑らかにできるために、スペクトラム特性の劣化は
クリップ方式に比べて小さい。しかし、スペクトラム特性の劣化を抑制するためには、ある程度時間幅が長い窓関数を元の送信信号S(t)に乗算しなければならないため、それだけ多くの信号が削られ、受信特性の劣化は大きくなる。
ところで、本発明との関連性は薄いが、送信アンプに関連する技術として、送信アンプに入力する信号の平均電力を制御する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2002−217828号公報
上記2つの方式は、送信側の簡易なディジタル信号処理で実現でき、受信側の再現処理は特に必要がないという特長がある。しかしながら、信号を削ってしまうため、ある程度、信号品質(受信品質、スペクトラム)の劣化を許容する必要がある。すなわち、クリップ方式では、受信特性の劣化を小さくできるが、スペクトラム特性の劣化が大きくなる。窓関数方式では、スペクトラム特性の劣化をクリップ方式よりも小さくできるが、受信特性の劣化が大きくなる。
どの程度の劣化を許容するかは、各システムまたは送りたい信号の要求によって決定される。例えば、IEEE802−16e(WiMAX)の規格においては、所望の信号品質によって、動的に、変調方式、符号化率を変えるAMC(Adaptive Modulating Coding)が採用されており、信号の受信時の歪を表すEVM(Error Vector Magnitude)が、図31に示す表のように規定されている。
同図の表1170の各行は、「変調方式」、「符号化率」及び「(許容される)EVM(%)」の3つの項目から構成されている。
符号化率は、情報ビットをxビット、符号化により得られた送信ビットをyビットとした場合、
符号化率=x/y
で表される。
同図の表1170から、信号の変調方式や符号化率によって、許容されるEVMの値が大きく異なることが分かる。従来のピーク抑圧方式は、ピーク抑圧度を固定的に決める必要があった。しかしながら、上記のような様々な信号に全て同じ抑圧度のピーク抑圧を適用し、全て同じバックオフで送信すると、最も規格の厳しい信号に合わせたピーク抑圧を行うしかない。このため、高い品質が必要ない信号でも、送信アンプを低い動作点で動作させなければならなくなる。これは、同じ送信アンプなら送信電力を抑えることになり、ある規定の電力を出そうとすると、より高価で大型なゲインに大きな送信アンプを使うことが必要となる。
本発明の目的は、送信アンプが、高効率で動作しながら、送信信号をその所望品質を満たすように増幅・出力できるように、前記送信アンプに入力する前記送信信号のピーク電力を抑圧することである。
本発明は、送信アンプの入力信号のピーク電力を抑圧するピーク抑圧部のピーク抑圧度を制御するピーク抑圧制御装置を前提とする。
本発明の第1態様は、前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号の所望品質情報に応じて、前記ピーク抑圧手段のピーク抑圧度を変更するピーク抑圧度制御手段を備えることを特徴とする。
本発明の第1態様によれば、ピーク抑圧を施す送信信号の所望品質に応じて、前記送信信号のピーク抑圧度を変更するので、前記送信信号にピーク抑圧を施した信号の品質が前記所望品質を満たされるようにしながら、送信アンプを高効率で動作させることができる。
本発明の第2態様は、前記第1態様において、前記所望品質情報は、前記送信信号を生成する手段から通知されることを特徴とする。
本発明の第2態様によれば、前記送信信号を生成する手段から通知される情報を利用して、前記第1態様の作用・効果を実現できる。
本発明の第3態様は、前記第1または第2態様において、前記ピーク抑圧度制御手段は、前記所望品質情報とそれに対応するピーク抑圧度が登録されている記憶手段と、前記送信信号の所望品質情報を基に前記記憶手段を検索して、前記所望品質情報に対応するピーク抑圧度を求め、そのピーク抑圧度を前記ピーク抑圧部のピーク抑圧度に決定するピーク抑圧度決定手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第3態様によれば、前記第1または第2態様の作用・効果を実現する際に必要となる適切なピーク抑圧度を、記憶手段を検索して高速に取得することができる。
本発明の第4態様は、前記第1態様において、前記送信信号から前記所望品質を推定し、その推定した所望品質を基に、前記ピーク抑圧度を決定する品質情報推定手段を備えることを特徴とする。
本発明の第4態様によれば、前記送信信号だけを基にして前記ピーク抑圧度を決定できるので、前記第1態様の作用・効果を小さな規模の回路で実現できる。
本発明の第5態様は、前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号と、前記ピーク抑圧部が前記送信信号に対してピーク抑圧処理を施したピーク抑圧信号とを基に、該ピーク抑圧信号の信号品質を推定し、該信号品質が所定品質以上となるように、前記ピーク抑圧手段に設定するピーク抑圧度を決定する信号品質推定手段を備えることを特徴とする。
本発明の第5態様によれば、ピーク抑圧前の送信信号と、該送信信号に対してピーク抑圧を施した後の信号(ピーク抑圧信号)を基に、該ピーク抑圧信号の信号品質を推定するので、ピーク抑圧度を適切に設定しながら、前記第1態様の作用・効果を実現できる。
本発明の第6態様は、前記第1態様において、前記送信信号と、前記送信アンプから出力される前記ピーク抑圧信号のキャリア変調信号を復調した信号とを基に、前記送信アンプから出力される信号の信号品質を推定する信号品質推定手段を備えることを特徴とする。
本発明の第6態様によれば、ピーク抑圧前の送信信号と前記ピーク抑圧信号を増幅した送信アンプの出力信号を復調した信号を基に、前記送信アンプから出力される信号の品質を推定するので、該信号品質をより正確に推定できる。このため、前記第1態様の作用・効果を実現する際に、前記ピーク抑圧度をより適切に設定できる。
本発明の第7態様は、前記第6態様において、さらに、前記信号品質推定手段から出力停止信号が入力されている間は、前記ピーク抑圧手段から出力される前記ピーク抑圧信号の外部出力を停止する出力停止手段を備える。そして、前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧信号の信号品質が所望品質に満たないと判断しているときは、前記出力停止手段に前記出力停止信号を出力することを特徴とする。
本発明の第7態様によれば、前記ピーク抑圧信号が所望品質を満たすようになるまで、前記ピーク抑圧信号の外部出力を停止できる。
本発明の第8態様は、前記第6態様において、前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧信号の信号品質が、常に、所望品質以上となるように、前記ピーク抑圧度を制御することを特徴とする。
本発明の第8態様によれば、前記出力停止手段を設けずに、所望品質を満たすピーク抑圧信号のみを外部出力できる。したがって、前記第7態様と同様の機能を、前記第7態様よりも小さな規模の回路で実現できる。
本発明の第9態様は、前記第1態様において、前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号はマルチキャリア信号である。そして、前記ピーク抑圧度制御手段は、該マルチキャリア信号の各キャリア信号において、最も所望品質の厳しい所望品質が要求されている信号の所望品質に合わせて、前記ピーク抑圧度を変更することを特徴とする。
本発明の第9態様によれば、マルチキャリア信号についても、前記第1態様と同等な作用・効果を実現できる。
本発明の第10態様は、前記第9態様において、前記ピーク抑圧度制御手段は、前記マルチキャリア信号の各キャリア信号の所望品質情報に設定されている所望品質の中で最も高い品質を選択する最高品種選択手段と、該最高品質選択手段によって選択された最高品質を基に、前記ピーク抑圧度を決定するピーク抑圧度決定手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第10態様によれば、最高品質選択手段とピーク抑圧度決定手段を設けることにより、前記第9態様の作用・効果を実現できる。
本発明によれば、送信したい信号(送信信号)の所望品質に応じて、送信アンプに入力する該信号のピーク電力の抑圧度を変更するように制御する。このため、前記送信アンプに入力する信号(前記送信信号にピーク抑圧を施した信号)のPAPRを小さくすることができる。したがって、前記送信アンプを高効率で動作させながら、前記送信信号を、前記所望品質を満たすように、前記送信アンプから増幅して出力することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
[本発明の概要]
本発明は、送信したい信号の所望品質によって電力増幅器(以下、送信アンプ)のピーク抑圧度を変化させ、それぞれの信号に必要とされる信号品質を満たすように、送信アンプにピーク抑圧をかける。すなわち、所望品質が高い信号については、あまり強いピーク抑圧をかけずに高い品質を維持するようにする。また、所望品質が低い信号については、強くピーク抑圧をかけて動作点を上げることで送信電力を大きくするか、または、送信アンプのバックオフを小さくする。この結果、送信アンプを高効率で動作させることができる。
[実施例1]
本実施例では、 ベースバンド信号生成部から所望品質情報を得ることによって、送信信号のピーク抑圧度を変更させる。
図1は、本発明の実施例1の構成を示すブロック図である。
実施例1は、ベースバンド信号生成部(BB信号生成部)1、ピーク抑圧閾値制御部2及びピーク抑圧部3から構成される。ベースバンド信号生成部1は、通話時の音声信号や各種データを無線伝送に適したベースバンド信号に変換し、それをピーク抑圧部3に出力する。ベースバンド信号生成部1は、ピーク抑圧部にベースバンド信号を出力する際、そのベースバンド信号に関する情報(変調方式と符号化率)をピーク抑圧閾値制御部2に出力する。
ピーク抑圧閾値制御部2は、ベースバンド信号生成部1から入力する情報に基づき、ピーク抑圧方式において信号のピーク抑圧度を決定するために使用される閾値を設定し、その閾値をピーク抑圧部3に出力する。ピーク抑圧部3は、ピーク抑圧閾値制御部2から入力される閾値を基に、ベースバンド信号生成部1から入力されるベースバンド信号のピーク成分を抑圧する。ピーク抑圧部3は、ピーク成分を抑圧したベースバンド信号(ピーク抑圧信号)を出力する。
ピーク抑圧閾値制御部2は、例えば、図2に示す変換テーブル21を備え、このテーブル21を検索して、ベースバンド信号生成部1から受け取る(変調方式、符号化率)の組に対応する閾値を読み出す。そして、その閾値をピーク抑圧部3に出力する。
前記変換テーブル21の各エントリには、入力項目21aと出力項目21bから構成されるレコードが登録されている。入力項目21aは、「変調方式」と「符号化率」の組である。出力項目21bは「閾値」である。変換テーブル21の入力項目21aには、変調方式として、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying),16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAMが登録されており、それらの各変調方式が、複数の符号化率に分類されて登録されている。例えば、QPSKの場合、符号化率として“1/2”と“3/4”の2種類が登録されており、同一レコードの出力項目21bに、各符号化率に対応する閾値が登録されている。符号化率が1/2の場合の閾値はVth(1)、3/4の場合の閾値はVth(2)となっている。
ピーク抑圧部3は、上述した図29に示すクリップ方式により、ベースバンド信号生成部1から入力されるベースバンド信号の振幅がピーク抑圧閾値制御部2から入力される閾値(ピーク抑圧閾値)を超える場合、その振幅を該閾値に抑圧する。
[実施例2]
実施例1では、ベースバンド信号生成部1から信号の品質情報を得るようにしていた。実施例2では、ベースバンド信号生成部1で生成されたベースバンド信号から信号品質を推定し、その信号品質を基にピーク抑圧度を決定する。
図3は、本発明の実施例2の構成を示すブロック図である。同図において、図1の実施例1の構成要素と同一の構成要素には同じ符号を付与している。
実施例2は、ベースバンド信号生成部1、ピーク抑圧部3、信号復調部30、品質情報推定部40及びピーク抑圧閾値決定部50から構成される。
信号復調部30は、ベースバンド信号生成部1から入力されるベースバンド信号を、信号の品質情報が抽出できる信号に変換する。例えば、ベースバンド信号がOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調された信号であれば、そのベースバンド信号をFFTによって周波数軸の信号(複素シンボル)に戻す処理を行う。
品質情報推定部40は、例えば、AMC(Adaptive Modulation and Coding)を適用したベースバンド信号である場合、信号の実数成分(同相成分)と虚数成分(直交成分)のコンスタレーション(constellation)を求め、そのコンスタレーションから変調方式を推定する。上記方法以外にも、信号中に含まれる制御信号から、品質情報を抽出するような構成も考えられる。
ピーク抑圧閾値決定部50は、品質情報推定部40から入力される変調方式情報を基に、閾値を決定する。そして、その閾値をピーク抑圧部3に出力する。
{信号復調部30の構成例}
図4は、信号復調部30の構成例を示すブロック図である。
同図は、OFDM方式で変調されたベースバンド信号を復調する信号復調部30の構成図である。この信号復調部30は、GI(Guard Interval)除去器31、S/P変換器(シリアル/パラレル変換部)32、FFT器33及びP/S変換器34から構成されている。
GI除去器31はOFDM方式で変調されたベースバンドOFDM信号(以下、OFDM信号)からGI(ガードインターバル)を除去し、GIが削除されたOFDM信号をS/P変換器32に出力する。S/P変換器32は、入力するOFDM信号をシリアル/パラレル変換して、異なるサブキャリア(搬送波)で変調されたN個(Nは自然数)の標本値に分割し、それらをFFT器33に出力する。FFT器33は、S/P変換器32から入力される各標本値に対してフーリエ変換を施し、N個の複素シンボルを抽出する。P/S変換器34は、FFT器33から入力されるN個の複素シンボルをパラレル/シリアル変換して複素シンボル列を復元し、それを品質情報推定部40に出力する。
{品質情報推定部40}
(1)構成
図5は、各種信号変調方式の信号のコンスタレーションを示す。
同図において、(a)はBPSK、(b)はQPSK、(c)は8PSK、(d)は16QAMのコンスタレーションを示している。同図(a)〜(d)において、横軸は同相成分(I成分)、縦軸は直交成分(Q成分)である。したがって、図5(a)〜(d)の信号点(図中に●)の位置は、I−Q複素平面上の座標(I、Q)で表される。
品質情報推定部40は、信号復調部30から入力される複素シンボル列に含まれる各シンボルのI成分とQ成分を抽出する。そして、信号点(I,Q)の配置構成を基に、前記ベースバンド信号の変調方式を推定する。すなわち、信号点(I,Q)の配置構成が、図5(a)〜(d)のいずれに対応しているか調べ、その配置構成に一致する変調方式を求める。
(動作)
図6は、品質情報推定部40が入力信号の変調方式を推定する処理を示すフローチャートである。同図のフローチャートでは、信号のI成分の振幅を「i」、信号のQ成分の振幅を「q」で表現している。下記に、同フローチャートで使用されているその他の変数や固定値の機能を示す。
n :変数
a(n) :I軸の信号の振幅候補
b(n) :Q軸の信号の振幅候補
count_i(n) :iの値がa(n)であると判断された回数
count_q(n) :qの値がa(n)であると判断された回数
Ni :count_i中の非0の項数
Nq :count_q中の非0の項数
ε :誤差(極めて小さな値)
本実施例では、count_iは、count_i(0)〜count_i(4)の5項から成る。Count_qは、count_q(0)〜count_q(4)の5項から成る。したがって、NiはI成分の取り得る値の数、NqはQ成分の取り得る値の数となる。
図6のフローチャートについて説明する。
品質情報推定部40は、入力信号の1シンボルの波形信号(i,q)を入力する(S11)。ステップS11では、入力信号の先頭シンボルから順に、シンボル単位で波形信号を入力する。続いて、nを“0”に初期設定する(S12)。
次に、|i−a(n)|<εであるか判断し(S13)、|i−a(n)|<εであればステップS14に移行し、|i−a(n)|<εでなければステップS15に移行する。ステップS13の処理は、i=a(n)であるか否かを判断する処理であり、εは非常に小さな値なので、|i−a(n)|<εであれば、i=a(n)とみなすことができる。この判断は、iの値の誤差を考慮したものである。
ステップS14では、count_i(n)の値を1つインクリメントする。ステップS14の処理を終了すると、ステップS15に移行する。
ステップS13〜S14の処理は、入力信号の同相成分の振幅中にa(n)に等しいがあるか判断する処理である。
ステップS15では、|q−b(n)|<εであるか判断する。そして、|q−b(n)|<εであればステップS16に移行し、|q−b(n)|でなければステップS17に移行する。ステップS16では、count_q(n)の値を1つインクリメントし、ステップS17に移行する。ステップS16の処理により、入力信号の同相成分にa(n)に等しい。
ステップS15〜S16の処理は、入力信号の直交成分の振幅中にb(n)に等しいものがあるか判断する処理である。
ステップS17では、nの値が最大値(本実施例の場合は“5”)に等しいか否か判断し、等しくなければステップS18に移行し、等しければステップS19に移行する。ステップS18では、nの値を1つインクリメントする。
このようにして、ステップS13〜S18の処理が、ステップS18で、nの値が最大値(本実施例では“4”)に等しいと判断されるまで繰り返される。以上の処理により、1シンボル波形信号の同相成分iの値と直交成分qの値について、iの値がa(0)〜a(4)のいずれに等しいか、qの値がb(0)〜b(4)のいずれに等しいか調べる。そして、等しい値に対応するcount_i(k)またはcount_q(k)の値が1つインクリメントされる。ここで、kは0〜4の中のいずれか一つの番号である。
ステップS17で、nが最大値に等しいと判断すると、次に、ステップS19で、入力信号が終了したか判断する。そして、終了していなければステップS11に戻り、終了していればステップS20に進む。
このようにして、ステップS11〜S19の処理が、入力信号の全シンボルの波形信号(i,q)について行われる。この結果、ステップS19で入力信号が終了したと判断された時点で、入力信号のコンスタレーションを判断するために必要な情報が、count_i({count_i(0)、count_i(1)、count_i(2)、count_i(3)、count_i(4)})とcount_i({count_q(0)、count_q(1)、count_q(2)、count_q(3)、count_q(4)})に格納される。
ステップS20では、count_i(0)〜count_i(4)の値を調べ、Niの値を求める。Niは、count_i(0)〜count_i(4)の5項の中で値が“0”でない項の数である。続いて、count_q(0)〜count_q(4)の値を調べ、Nqの値を求める(S21)。Nqは、count_q(0)〜count_q(4)の5項の中で値が“0”でない項の数である。
そして、NiとNqの値を基に、図7に示すテーブル41を検索して、入力信号の変調方式を推定し(S22)、その推定した変調方式をピーク抑圧閾値決定部50に出力し(S23)、本フローチャートの処理を終了する。
ここで、品質情報推定部40が備える前記テーブル41の構成について説明する。テーブル41の各行は、「Ni」、「Nq」及び「変調方式」の3項目から構成されており、NiとNqの値は、同一行に登録されている変調方式に対応する値となっている。テーブル41の1行目には「BPSK」、2行目には「QPSK」、3行目には「8PSK」、4行目には「16QAM」の各変調方式が、それに対応する「Ni」と「Nq」と共に登録されている。このため、品質情報推定部40は、ステップS22で、NiとNqの組をキーとしてテーブル41を検索することにより、入力信号の変調方式を推定できる。
[実施例3]
実施例3では、ベースバンド信号生成部1から出力されるベースバンド信号とピーク抑圧部3から出力される該ベースバンド信号にピーク抑圧処理を施した信号から信号品質を推定し、それに基づいてピーク抑圧部3に出力する閾値(ピーク抑圧部閾値)を設定する。前記信号品質として、例えば、BER(Bit Error Rate)、EVM(Error Vector Magnitude)、「ピーク抑圧による信号電力の減衰量」(以下では、信号電力減衰量と簡略化して記載)などを使用する。
変調方式などのように品質情報が直接分かる場合と異なり、ピーク抑圧部3で劣化する信号品質を推定する場合には、ピーク抑圧部3で一度ピーク抑圧を行って信号品質を推定し、その推定結果を基に閾値を設定するという処理の繰り返しが必要となる。
{第1の構成}
第1の構成は、推定品質>所望品質を満足する最大の閾値でピーク抑圧を行う。このため、送信アンプの入力信号のピーク電力を小さくでき、ACPR(隣接チャネル漏洩電力)を低減できる。
図8は、実施例3の第1の構成を示すブロック図である。図8において、図1の構成要素と同じ構成要素には同一の符号を付与している。
実施例3は、ベースバンド信号生成部1、ピーク抑圧部3、信号品質推定部110及び出力停止部120から構成されている。
信号品質推定部110は、ベースバンド信号生成部1からベースバンド信号(ピーク抑圧前信号)を入力し、ピーク抑圧部3から該ベースバンド信号に対してピーク抑圧処理が施された信号(ピーク抑圧後信号)を入力する。信号品質推定部110は、上記2つの信号を基にして、ピーク抑圧部3で劣化された前記ベースバンド信号の信号品質を推定する。そして、その推定した信号品質(推定品質)と所望品質を比較して、ピーク抑圧部3から出力されるピーク抑圧信号が所望品質以上となるピーク抑圧部3の閾値を求める。信号品質推定部110は、該閾値が求まると、それをピーク抑圧部3に出力すると共に、出力停止部120への出力停止信号の出力を停止する。
出力停止部120は、信号品質推定部110から出力停止信号が入力されている間、ピーク抑圧部3から入力される信号(ピーク抑圧信号)の出力を停止する。そして、該出力停止信号の入力が止まると、ピーク抑圧部3から入力されるピーク抑圧信号を外部に出力する。
{第1の構成における第1の動作}
図9は、図8の信号品質推定部110の閾値設定動作を説明するフローチャートである。
信号品質推定部110は、このフローチャートに処理を開始する前に、出力停止部120に出力停止信号を出力し、出力停止部120の出力を停止させる。
上記のようにして、出力停止部120の出力を停止させた後、信号品質推定部110は、閾値を予め定めた最小値に設定し、その閾値をピーク抑圧部3に出力する(S31)。ピーク抑圧部3は、該閾値を基に、ベースバンド信号生成部1から入力するベースバンド信号のピーク成分を抑圧する。そして、そのピーク成分を抑圧したベースバンド信号(前記ピーク抑圧信号)を信号品質推定部110と出力停止部120に出力する(S32)。
信号品質推定部110は、ベースバンド信号生成部1から入力するピーク抑圧前のベースバンド信号(前記ピーク抑圧前信号)とピーク抑圧部3から入力する前記ピーク抑圧後信号を基に、前記ピーク抑圧後信号の信号品質を推定する(S33)。信号品質推定部110は、続いて、ステップS33で得られた前記ピーク抑圧後信号の推定品質(以下、推定品質と記載)と予め定められたピーク抑圧後信号の所望品質(以下、所望品質と記載)とを比較し、推定品質>所望品質であるか判断する(S34)。そして、推定品質>所望品質でなければステップS35に移行し、推定品質>所望品質であればステップ36に移行する。
信号品質推定部110は、ステップS35において、閾値を大きくし、その増加した閾値をピーク抑圧部3に出力する。そして、処理をステップS32に戻す。
ステップS32〜S35の処理は、ステップS34において、信号品質推定部110が推定品質>信号品質であると判断するまで繰り返される。そして、信号品質推定部110は、ステップS34において推定品質>信号品質であると判断すると、現在、ピーク抑圧部3に設定されている閾値を、ピーク抑圧用の閾値に決定し、出力停止部120への出力出力停止信号の出力を停止する(S36)。これにより、出力停止部120は、ピーク抑圧部3から入力されるピーク抑圧信号の出力停止を解除し、該ピーク抑圧信号を外部に出力する。
このように、第1の構成では、ベースバンド信号生成部1から出力されるベースバンド信号に対するピーク抑圧を小さく設定するので、送信アンプから出力される信号の品質を高めることができる。
{第1の構成における第2の動作}
上記第1の動作では、閾値決定までに時間がかかりすぎて、ピーク抑圧信号の出力が遅れる場合がある。そこで、信号品質推定部110が閾値を決定するまでに要する時間に制限を課して、所定時間以内にピーク抑圧信号を出力することを保証する。
図10は、上記の考えに基づき、図9の処理を、信号品質推定部110の閾値決定に時間制限を設けるように変形した処理を示すフローチャートである。この処理を行う信号品質推定部110は、その内部に、処理経過時間を計時するためのタイマー(不図示)を備える。
信号品質推定部110は、出力停止部120に出力停止信号を出力した後、ピーク抑圧部3に設定する閾値を最小値に初期化し、その閾値をピーク抑圧部3に出力する(S41)。続いて、タイマーをリセットし、タイマーの計時を開始させる(S42)。
ピーク抑圧部3は、信号品質推定部110から入力する閾値を基に、ベースバンド信号生成部1から入力するベースバンド信号にピーク抑圧処理を施し、ピーク抑圧信号を信号品質推定部110と出力停止部120に出力する(S43)。信号品質推定部110は、図9のステップS33、S34と同様にして、信号品質を推定し(S44)、推定品質>所望品質であるか判断する(S45)。
信号品質推定部110は、ステップ45で、推定品質>所望品質でないと判断するとステップ46に移行し、推定品質>所望品質であると判断するとステップS47に移行する。
ステップ46で、信号品質推定部110は、タイマーの計時時間をチェックし、その計時時間が予め定められた制限時間内であるか判断する。そして、制限時間内であれば、閾値を大きくし、その閾値をピーク抑圧部3に出力する(S47)。ステップ47の処理が終了すると、処理はステップS43に戻る。
このようにして、推定品質>所望品質でなく、かつ、閾値決定処理時間が制限時間内である間、ステップ43〜S47の処理が繰り返される。そして、ステップ45で、信号品質推定部110により、推定品質>所望品質であると判断されるか、ステップ46で、信号品質推定部110により、閾値決定処理時間が制限時間を超えていると判断された場合には、上記繰り返し処理を終了する。
信号品質推定部110は、ステップ46で、タイマーの計時時間が閾値決定処理時間の制限時間を超えていると判断すると、閾値を十分に大きくし(S48)、その閾値を最終的な閾値として決定し、ピーク抑圧部3に出力すると共に、出力停止部120に出力していた出力停止信号を停止する(S49)。
ステップ48では、推定品質>所望品質となるように閾値を設定する。これは、例えば、事前に、推定品質>所望品質となるようなピーク抑圧部3の閾値を調べておくことにより可能である。
一方、信号品質推定部110は、ステップ45で、推定品質>所望品質であると判断すると、上述したステップ49の処理を行う。
このようにして、信号品質推定部110は、所定の制限時間以内に、ピーク抑圧部3の出力するピーク抑圧信号が所望品質を満たすような閾値を決定することができる。
{第2の構成}
第2の構成は、送信アンプの出力信号が、常に、推定品質>所望品質を満足するように、ピーク抑圧を制御する。この際、最初は該閾値を十分な大きな値とし、該閾値を段階的に徐々に小さくしていき、推定品質>所望品質が満足される最小の閾値を求める。このため、送信アンプの入力信号のPAPRを小さくできるので、送信アンプを高効率で動作させることが可能となる。
図11は、実施例3の第2の構成を示すブロック図である。同図において、図1の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付与している。第2の構成は、前記第1の構成から出力停止部120を省いた構成となっている。
第2の構成においては、信号品質推定部130は、ピーク抑圧部3の出力するピーク抑圧信号が、常に、推定品質>所望品質を満足するように、ピーク抑圧部3に出力する閾値を制御する。この際、最初は該閾値を十分な大きな値とし、該閾値を段階的に徐々に小さくしていき、推定品質>所望品質が満足される最小の閾値を求める。このため、送信アンプを高い電力効率で動作させることが可能となる。
このため、第1の構成では必要であった出力停止部120を省略できる。
{第2の構成の動作}
図12は、第2の構成の動作を示すフローチャートである。
信号品質推定部130は、閾値を予め定められた最大値に初期化し、その閾値をピーク抑圧部3に出力する(S61)。このステップ61で、閾値として設定する最大値は、前記ピーク抑圧後信号の品質(推定品質)が(所望品質+α)よりも十分大きくなるような値である。ピーク抑圧部3は、該閾値を基に、ベースバンド信号生成部1から入力するベースバンド信号にピーク抑圧処理を施す。そして、ピーク抑圧信号を信号品質推定部130に出力すると共に、外部に出力する(S62)。
信号品質推定部130は、ベースバンド信号生成部1から入力するピーク抑圧前信号とピーク抑圧部3から入力するピーク抑圧後信号を基に、信号品質を推定する(S63)。そして、推定品質所望品質+αであるか判断する(S64)。ここで、αは定数であり、推定品質所望品質+αと判断された場合でも、推定品質が所望品質以上であることが保証される適切な値である。つまり、最初に推定品質所望品質+αと判断された時点では、送信アンプから出力される送信信号の品質は所望品質を満足している。
信号品質推定部130は、ステップS63で、推定品質所望品質+αでないと判断すると、閾値を小さくし、その閾値をピーク抑圧部3に出力する(S65)。この後、処理はステップS62に戻る。
このようにして、ステップS62〜S65の処理は、ステップ64で、推定品質所望品質+αと判断されるまで繰り返される。そして、ステップ64で、推定品質所望品質+αと判断すると、現在、ピーク抑圧部3に設定されている閾値を最終的な閾値として決定し、閾値の制御を終了する(S66)。
以後、ピーク抑圧部3は、ベースバンド信号生成部1から入力するベースバンド信号のピーク成分を、送信アンプの出力信号の品質が所望品質を満足する最小値程度まで強く抑圧する。この結果、PAPRは小さくなるので、送信アンプの動作点を上げて送信電力を大きくできる。また、送信アンプのバックオフを小さくして、送信アンプを高効率で動作させることができる。
{信号品質推定部の第1実施例}
信号品質推定部(図8の信号品質推定部110または図11の信号品質推定部130)の第1実施例は、信号品質としてBERを用い、BERが所望品質を満たすようにピーク抑圧部3に設定する閾値を決定する。
図13は、前記信号品質推定部内に設けられるBER算出部の回路構成を示すブロック図である。このBER算出部200は、図9のステップS33、図10のステップS44及び図12のステップS63の処理を担当する回路である。
BER推定値算出部200は、信号復調部201(第1の信号復調部)、信号復調部202(第2の信号復調部)、復号部211(第1の復号部)、復号部212(第2の復号部)、比較部220及びBER計算部230を備えている。
信号復調部201は、ピーク抑圧部3からピーク抑圧信号を入力し、その信号を復調する。そして、その復調により得られた送信信号srecを復号部211に出力する。信号復調部202は、ベースバンド信号生成部1からピーク抑圧前信号(ベースバンド信号)を入力し、その信号を復調する。そして、その復調により得られた送信信号srefを復号部212に出力する。
復号部211は、信号復調部201から入力する信号srecに対して誤り訂正処理を施すなどして、送信データ(ビット列の信号)を復号する。そして、そのビット列のデータ(第1のビット列データ)を比較部220に出力する。復号部212は、信号復調部202から入力する信号srefに対して誤り訂正処理を施すなどして、送信データ(ビット列の信号)を復号する。そして、そのビット列のデータ(第2のビット列データ)を比較部220に出力する。
比較部220は、第1のビット列データと第2のビット列データの対応するビット同士を比較し、各ビットの比較結果をBER計算部230に出力する。該比較結果は、比較したビットが一致するか否かを示す信号である。BER計算部230は、比較部220から前記比較結果を全て入力すると、ピーク抑圧部3に起因する送信信号のBERを計算する。そして、そのBERをBER推定値(信号品質)として出力する。ここで、BERは、
BER=エラービット数/送信ビット数
で表される。
{信号品質推定部の第2実施例}
信号品質推定部の第2実施例は、信号品質としてEVMを用い、EVMが所望品質を満たすようにピーク抑圧部3に設定する閾値を決定する。
EVMは、下記の式で表される。この式のEVMの単位は%である。
sref(i):ピーク抑圧前信号
srec(i):ピーク抑圧信号
図14は、信号品質推定部内に設けられるEVM推定値算出部の回路構成を示すブロック図である。このEVM推定値算出部300は、図9のステップS33、図10のステップS44及び図12のステップS63の処理を担当する回路である。
EVM推定値算出部300は、信号復調部301(第1の信号復調部)、信号復調部402(第2の信号復調部)及びEVM計算部310から構成される。
信号復調部301、302は、それぞれ、図12の信号復調部201、202と同様な回路である。信号復調部301はピーク抑圧信号を復調して、その復調により得られた送信信号srec(i)をEVM計算部310に出力する。信号復調部302は、ピーク抑圧前信号を復調して、その復調により得られた送信信号sref(i)をEVM計算部310に出力する。EVM計算部310は、前記式(1)によりEVMを計算し、その計算結果を推定EVM(信号品質)として出力する。
{信号品質推定部の第3実施例}
信号品質推定部(図8の信号品質推定部110または図11の信号品質推定部130)の第3実施例は、信号品質として電力差を用い、電力差が所望品質を満たすようにピーク抑圧部3に設定する閾値を決定する。
図15は、信号品質推定部内に設けられる電力差算出部の回路構成を示すブロック図である。この電力差算出部400は、図9のステップS33、図10のステップS44及び図12のステップS63の処理を担当する回路である。
電力差算出部400は、電力計算部401(第1の電力計算部)、電力計算部402(第2の電力計算部)、差分器410及び電力差積算部420を備えている。
電力計算部401は、ピーク抑圧信号の電力を所定のサンプリング周期で計算する。電力計算部402は、ピーク抑圧前信号の電力を電力計算部401と同様のサンプリング周期で計算する。差分器410は、電力計算部401と電力計算部402で計算された同一サンプリング時刻の電力の差分(本実施例では、電力計算部402で計算された電力から電力計算部401で計算された電力を減算した値)を算出し、その算出結果を電力差積算部420に出力する。電力差積算部420は、差分器410で算出された全ての電力差を積算し、その積算結果を電力差(信号品質)として出力する。
[実施例4]
実施例3では、ピーク抑圧処理に起因する信号品質の劣化だけを推定したが、品質、特にスペクトラム特性は、送信アンプの非線形性歪によっても大きく変化する。実施例4では、この点を考慮し、送信アンプの出力をフィードバックして信号品質の推定する。
図16は、実施例4の回路構成を示すブロック図である。同図において、図1の構成要素と同一の構成要素には同じ符号を付与している。
実施例4は、ベースバンド信号生成部1、ピーク抑圧部3、D/A変換器(ディジタル/アナログ変換器)501、ミキサ511(第1のミキサ)、局部発信器521(第1の局部発信器)、送信アンプ530、ミキサ512(第2のミキサ)、局部発信器522(第2の局部発信器)、A/D変換器(アナログ/ディジタル変換器)541、信号品質推定部550及びアンテナ560を備えている。
D/A変換器501は、ピーク抑圧部3から出力されるディジタルのベースバンド信号(第1のディジタルベースバンド信号)をアナログのベースバンド信号(第1のアナログベースバンド信号)に変換し、それをミキサ511に出力する。ミキサ511は、該アナログベースバンド信号と局部発信器521から出力される搬送波(第1の搬送波)を乗算し、該乗算により得られたRF(Radio Frequency)信号を送信アンプ530に出力する。送信アンプ530は、該RF信号をアンテナ560に出力すると共に、ミキサ512に出力する。アンテナ560は、該RF信号を電波として外部空間に出力する。
ミキサ512は、前記RF信号と局部発信器522から出力される第1の搬送波と同一の周波数の搬送波(第2の搬送波)を乗算し、該乗算により得られたアナログのベースバンド信号(第2のアナログベースバンド信号)をA/D変換器(アナログ/ディジタル変換器)541に出力する。A/D変換器541は、該第2のアナログベースバンド信号をディジタルのベースバンド信号(第2のディジタルベースバンド信号)を信号品質推定部550に出力する。
信号品質推定部550は、ベースバンド信号生成部1から前記第1のディジタルベースバンド信号(ピーク抑圧前信号)を入力すると共に、前記A/D変換器541から第2のディジタルベースバンド信号を入力する。信号品質推定部550は、前記第1及び第2のディジタルベースバンド信号を基に、ピーク抑圧部3に設定する閾値を決定し、その閾値をピーク抑圧部3に出力する。
信号品質推定部550は、上述した実施例3の信号品質推定部(110、130)と同様な構成であり、BER、EVMまたは電力減衰量を推定し、その推定値を基に、ピーク抑圧部3の閾値を決定する。信号品質推定部550は、図9、10または12に示すアルゴリズムにより、前記閾値を決定する。
[実施例5]
本実施例は、図16の実施例4の構成に、ピーク抑圧信号の推定品質が所望品質を満たさない場合は、送信アンプの出力を停止する機能を追加したものである。
図17に、本実施例の回路構成を示す。同図において、図16の構成要素と同一の構成要素には同じ符号を付与している。
本実施例は、図16の構成において、送信アンプ530の後段に出力停止部590を設け、この出力停止部590を制御する信号品質推定部570を信号品質推定部560の代わり設けた構成となっている。信号品質推定部570は、図8の実施例3の信号品質推定部110と同様な機能を有し、ベースバンド信号生成部1から入力されるピーク抑圧前信号とA/D変換器541から入力されるピーク抑圧信号を比較する。そして、該ピーク抑圧信号の推定品質が所望品質を満たさない場合は、出力停止部590に出力停止信号を出力し、送信アンプ530の出力がアンテナ560に入力されるのを阻止させる。出力停止部590は、信号品質推定部580から出力停止信号が入力されている間は、送信アンプ530から入力されるピーク抑圧信号を遮断し、出力停止信号が入力されなくなると、該ピーク抑圧信号をアンテナ560に出力する。
信号品質推定部580は、図9、図10または図12のフローチャートに示すアルゴリズムに従う処理を行い、上記機能を実行する。
[実施例6]
実施例6は、ACLR(Adjustment Channel Leakage Ratio)を用いて、ピーク抑圧部3に設定する閾値を決定する。ACLRは、信号のスペクトラム特性を規定する場合によく用いられる。
図18は、実施例6の回路構成を示すブロック図である。同図において、図16の構成要素と同一の構成要素には同じ符号を付与している。
実施例6と実施例4の構成上の相違は、信号品質推定部の構成のみである。実施例6の信号品質推定部580は、A/D変換器541から入力する第2のアナログベースバンド信号(ピーク抑圧信号)を基にACLRを計算し、そのACLRの値を基に、閾値を決定する。この閾値決定のアルゴリズムは、図9、10または12に示すとおりであり、それらのフローチャートの「信号品質推定」の処理ステップで、信号品質としてACLRを推定する。
図19は、信号品質推定部580内に設けられるACLR推定処理部の構成を示すブロック図である。
同図に示すACLR推定処理部600は、FFT計算部610、ACLR計算部620を備えている。ACLR計算部620は、信号帯域内電力積分部621、除算器622、干渉帯域電力積分部623及び乗算器624を備えている。
FFT計算部610は、図18のA/D変換器541から出力される前記ピーク抑圧信号(ベースバンド帯域の信号)に高速フーリエ変換を施し、前記ピーク抑圧信号のスペクトラムを求める。FFT計算部610の計算結果(スペクトラム)は、信号帯域内電力積算部621と干渉帯域電力積算部623に出力される。信号帯域内電力積算部621は、ピーク抑圧信号の信号帯域内の電力を積算し、その積算結果(信号帯域内電力)を除算器622に出力する。除算器622は、該信号帯域内電力の逆数を計算し、その逆数を乗算器624に出力する。干渉帯域電力積分部623は、FFT計算部610の計算結果を入力し、それを基に、前記ピーク抑圧信号の干渉帯域電力を算出する。乗算器624は、除算器622の出力(信号帯域内電力の逆数)と干渉帯域電力積分部623の出力(干渉帯域電力)を乗算し、その乗算結果をACLR推定値として出力する。
図20は、FFT計算部610の計算結果(スペクトラム)を示す図である。同図の横軸はピーク抑圧信号の周波数、縦軸は電力である。
ピーク抑圧信号の信号帯域内電力Psは、信号帯域幅Wsに分布する電力スペクトルの積分値となる。また、干渉帯域電力Pdは、干渉帯域幅Wdに分布する電力スペクトルの積分値となる。なお、信号帯域幅Wsは、前記ピーク抑圧信号の周波数fsを中心とする所定の帯域幅である。また、干渉帯域幅Wsは、隣接チャネルの周波数fd(=fs+kf0)を中心とする所定の帯域幅である。周波数fsと周波数Fdの差(離調)は、システムによって規定される。
本実施例では、ACLR=Pd/Psと定義し、ACLR計算部620はこのACLRの値を計算する。すなわち、信号帯域内電力積分部621が、FFT計算部610で計算されたスペクトラムを基に、信号帯域内電力積分部621が信号帯域内電力Psを算出する。そして、除算器622が1/Psを計算する。また、干渉帯域電力積分部623が、FFT計算部610で計算されたスペクトラムを基に、干渉帯域電力Pdを計算する。そして、乗算器624が、乗算器624と干渉帯域電力積分部623の計算結果を基に、ACLR(ACLR推定値)を算出する。
[実施例7]
実施例7は、本発明をOFDMに代表されるようなマルチキャリア信号に適用したものである。マルチキャリア信号では、送信に複数のキャリアを使用するため、キャリア毎に所望の信号品質が異なることがある。例えば、OFDMのキャリア(サブキャリア)を異なるユーザに割り当てるOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式では、ユーザ毎に変調方式が異なることがあり、ユーザ毎に許容されるピーク抑圧度も異なってくる。
このような場合、キャリア毎に別々のピーク抑圧度を設定できれば最適であるが、信号のピーク成分の多くはマルチキャリア合成によって発生するため、その合成前の段階での抑圧は難しい。そこで、本実施例では、複数の所望品質を比較して、最も高い品質となるように、ピーク抑圧閾値を決定する。
図21は、実施例7のピーク抑圧閾値を決定する回路の構成を示すブロック図である。
このピーク抑圧閾値決定回路700は、最高品質選択部710と閾値決定部720を備える。
最高品質選択部710は、n個の所望品質情報(所望品質情報1、所望品質情報2、・・・、所望品質情報n)を入力し、それらの中から最高の所望品質を選択する。そして、その最高所望品質を閾値決定部720に出力する。
閾値決定部720の構成には、図1のピーク抑圧閾値制御部2、図3の品質情報推定部40、図8の信号品質推定部110、図11の閾値決定部130、図16の信号品質推定部550、図17の信号品質推定部570または図18の信号品質推定部580を採用できる。
{最高品質選択部710の第1の構成例}
所望品質情報1〜nとして、「品質を示す数値」が入力される場合の最高品質選択部710の構成例を説明する。この場合、最高品質選択部710は、図1のピーク抑圧閾値制御部2に類似した構成となる。
図22は、本例の最高品質選択部710が内部に備えるテーブルの構成を示す図である。
同図に示すテーブル711のレコードは、「Q(n)」、「変調方式」、「符号化率」の3項目で構成されている。Q(n)は前記所望品質情報1〜nに相当し、同一レコードに格納された「変調方式」と「符号化率」で変調された信号の品質を示す数値である。Q(n)の数値が大きいほど品質が高い。テーブル711は、n=7、すなわち、7個のレコードを格納する構成となっており、それらのレコードが、Q(n)の値の小さい順に格納されている。変調方式は、ベースバンド信号を生成する際の変調方式である。テーブル711には、QPSK,16QAM、64QAMの3種類の変調方式が登録されており、エントリ1、2のレコードにQPSKが、エントリ3、4のレコードに16QAMが、エントリ5〜7のレコードに64QAMが登録されている。符号化率は、同一レコードに登録されている変調方式の符号化率の値である。例えば、3番目のレコードに登録されている変調方式「16QAM」の符号化率は1/2となっている。尚、このテーブル711では、レコードが、Q(n)の値が小さいほうから順に整列されて登録されているが、レコードの登録構成はこれに限定されるものではない。Q(n)の値がランダムとなるように、レコードが登録されていてもよい。すなわち、テーブルのレコード格納形態は自由である。
図23は、前記テーブル711を備える最高品質選択部710の処理を示すフローチャートである。
最高品質選択部710は、N個の品質情報Q(n)が入力されると、MaxQを“0”に初期設定する(S81)。続いて、変数nを“1”に初期設定する(S82)。次に、MaxQ<Q(n)であるか判断し(S83)、MaxQ<Q(n)であればステップS84に移行し、MaxQ<Q(n)でなければステップS85に移行する。
ステップS84では、MaxQにQ(n)を代入する。そして、ステップS85に移行する。ステップS85では、nの値を1つだけインクリメントする。次に、n>Nであるか判断する(S86)。Nは、最高品質選択部710に入力する品質情報Q(n)の個数である。ステップ86において、n>Nでなければステップ83に戻り、n>Nであればステップ87に移行する。
このようにして、ステップS83〜S86の処理を、入力された品質情報Q(n)の全てについて行い、それらの品質情報Q(n)の中で最も大きい数値を求める。そして、その数値をMaxQに設定する。
ステップS86で、n>Nであると判断すると、ステップS87に移行する。ステップS87では、テーブル711を検索して、MaxQと同じ値のQ(n)が設定されているレコードに登録されている「変調方式」と「符号化率」を閾値決定部720に出力する。
閾値決定部720は、例えば、図2のテーブル21と同様な構成のテーブルを備え、そのテーブルを参照して、最高品質選択部710から入力する「変調方式」と「符号化率」に対応する閾値を求め、その閾値をピーク抑圧部3に出力する。
{最高品質選択部710の第2の構成例}
所望品質情報1〜nとして、BER、EVM、電力差、ACLRなどが入力される場合の最高品質選択部710の構成例を説明する。
図24は、本構成の最高品質選択部710の動作を示すフローチャートである。本フローチャートの処理を開始する前に、最高品質選択部710には、品質情報情報Q(n)として、BER、EVM、電力差、またはACLRが入力されているものとする。ここで、n=1〜Nである。
最高品質選択部710は、MinQに初期値として∞(無限大)を設定する(S91)。続いて、変数nに初期値として“1”を設定する(S92)。
次に、MinQ>Q(n)であるか判断し(S93)、MinQ>Q(n)であればステップS94に移行し、MinQ>Q(n)でなければステップS95に移行する
ステップ94では、MinQにQ(n)の値を代入し、その後、ステップS95に移行する。ステップS95では、nの値を1つだけインクリメントする。次に、n>Nであるか判断し(S96)、n>Nでなければステップ93に戻る。
このようにして、ステップS96において、n>Nであると判断するまで、ステップS93〜S96の処理を繰り返す。そして、ステップS96で、n>Nであると判断すると、MinQを閾値決定部720に出力する(S97)。
ステップS93〜S96の繰り返し処理により、最終的に、Q(1)〜Q(N)の中での最大の値、つまり、最高品質の値がMinQに設定される。そして、ステップS97で、そのMinQが閾値決定部720に出力される。
[変形例]
本発明の構成は、上述した実施例に限定されるものではない。信号品質情報も、上記のものに限定されるものではない。
(付記1)
送信アンプの入力信号のピーク電力を抑圧するピーク抑圧部のピーク抑圧度を制御するピーク抑圧制御装置であって、
前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号の所望品質情報に応じて、前記ピーク抑圧手段のピーク抑圧度を変更するピーク抑圧度制御手段を、
備えることを特徴とするピーク抑圧制御装置。
(付記2)
付記1記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記所望品質情報は、前記送信信号を生成する手段から通知されることを特徴とする。
(付記3)
付記1または2記載のピーク抑圧制御装置であって、
前記ピーク抑圧度制御手段は、
前記所望品質情報とそれに対応するピーク抑圧度が登録されている記憶手段と、
前記送信信号の所望品質情報を基に前記記憶手段を検索して、前記所望品質情報に対応するピーク抑圧度を求め、そのピーク抑圧度を前記ピーク抑圧部のピーク抑圧度に決定するピーク抑圧度決定手段と、
を備えることを特徴とする。
(付記4)
付記1、2または3記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記ピーク抑圧部がピーク抑圧する送信信号は、ベースバンド信号であることを特徴とする。
(付記5)
付記4記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記所望品質情報は、前記ベースバンド信号の変調方式と符号化率であることを特徴とする。
(付記6)
付記1記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記送信信号から前記所望品質を推定し、その推定した所望品質を基に、前記ピーク抑圧度を決定する品質情報推定手段を備えることを特徴とする。
(付記7)
付記6記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号はベースバンド信号であることを特徴とする。
(付記8)
付記7記載の送信アンプのピーク抑圧度制御装置であって、
前記品質情報推定手段は、
前記ベースバンド信号を、品質情報を推定可能な信号に復調する復調手段と、
該復調手段によって得られた復調信号を基に、その復調信号の所望品質を推定する推定手段と、
を備えることを特徴とする。
(付記9)
付記8記載の送信アンプのピーク抑圧度制御装置であって、
前記推定手段は、
前記復調信号のコンスタレーションを求めるコンスタレーション取得手段と、
該コンスタレーション取得手段によって得られたコンスタレーションを基に、前記ベースバンド信号の変調方式を推定する変調方式推定手段と、
該変調方式推定手段によって得られた変調方式を基に、前記ピーク抑圧手段に設定すべきピーク抑圧度を決定するピーク抑圧度決定手段と、
を備えることを特徴とする。
(付記10)
送信アンプの入力信号のピーク電力を抑圧するピーク抑圧部のピーク抑圧度を制御するピーク抑圧度装置であって、
前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号と、前記ピーク抑圧部が前記送信信号に対してピーク抑圧処理を施したピーク抑圧信号とを基に、該ピーク抑圧信号の信号品質を推定し、該信号品質が所定品質以上となるように、前記ピーク抑圧手段に設定するピーク抑圧度を決定する信号品質推定手段を、
備えることを特徴とする。
(付記11)
付記10記載のピーク抑圧度制御装置であって、
さらに、
前記信号品質推定手段から出力停止信号が入力されている間は、前記ピーク抑圧手段から出力される前記ピーク抑圧信号の外部出力を停止する出力停止手段を備え、
前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧信号の信号品質が所望品質に満たないと判断しているときは、前記出力停止手段に前記出力停止信号を出力することを特徴とする。
(付記12)
付記10記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧信号の信号品質が、常に、所望品質以上となるように、前記ピーク抑圧度を制御することを特徴とする。
(付記13)
付記12記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧度が最小となるように設定することを特徴とする。
(付記14)
付記10記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記ピーク抑圧信号の信号品質は、受信品質劣化に関する品質であることを特徴とする。
(付記15)
付記14記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質は、BER(Bit Error Rate)であることを特徴とする。
(付記16)
付記15記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質推定手段は、
前記送信信号を復調する第1の復調手段と、
前記ピーク抑圧信号を復調する第2の復調手段と、
前記第1の復調手段によって復調された信号を復号する第1の復号手段と、
前記第2の復調手段によって復調された信号を復号する第2の復号手段と、
前記第1の復号手段によって復号された第1の復号信号と前記第2の復号手段によって復号された第2の復号信号を基に、前記BERを求めるBER算出手段と、
を備えることを特徴とする。
(付記17)
付記14記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質は、EVM(Error Vector Magnitude)であることを特徴とする。
(付記18)
付記17記載の送信アンプのピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質推定手段は、
前記送信信号を復調する第1の復調手段と、
前記ピーク抑圧信号を復調する第2の復調手段と、
前記第1の復調手段によって復調された第1の復調信号と前記第2の復調手段によって復調された第2の復調信号を基に、前記EVMを求めるEVM算出手段と、
を備えることを特徴とする。
(付記19)
付記14記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質は、前記ピーク抑圧手段のピーク抑圧による信号の電力減衰量であることを特徴とする。
(付記20)
付記19記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質推定手段は、
前記送信信号の電力を計算する第1の電力計算手段と、
前記ピーク抑圧信号の電力を計算する第2の電力計算手段と、
前記第1の電力計算手段によって計算された第1の電力と前記第2の電力計算手段によって計算された第2の電力を基に、前記信号の電力減衰量を求める電力減衰量算出手段と、
を備えることを特徴とする。
(付記21)
付記1記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記送信信号と、前記送信アンプから出力される前記ピーク抑圧信号のキャリア変調信号を復調した信号とを基に、前記送信アンプから出力される信号の信号品質を推定する信号品質推定手段を、
備えることを特徴とする。
(付記22)
付記21記載のピーク抑圧度制御装置であって、
さらに、
前記信号品質推定手段から出力停止信号が入力されている間は、前記ピーク抑圧手段から出力される前記ピーク抑圧信号の外部出力を停止する出力停止手段を備え、
前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧信号の信号品質が所望品質に満たないと判断しているときは、前記出力停止手段に前記出力停止信号を出力することを特徴とする。
(付記23)
付記21記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧信号の信号品質が、常に、所望品質以上となるように、前記ピーク抑圧度を制御することを特徴とする。
(付記24)
付記23記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧度が最小となるように設定することを特徴とする。
(付記25)
付記14記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記信号品質は、ACLR(Adjacent Channel Leakage Ratio)であることを特徴とする。
(付記26)
付記25記載のピーク抑圧度制御装置であって
前記信号品質推定手段は、
前記ピーク抑圧信号をFFT(First Fourier Transform)処理するFFT処理手段と、
該FFFT処理手段のよって得られた前記ピーク抑圧信号のスペクトラムを基に、ACLRを算出するACLR計算手段と、
を備えることを特徴とする。
(付記27)
付記26記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記ACLR計算手段は、
前記スペクトラムを基に、前記ピーク抑圧信号の信号帯域内電力を算出する信号帯域内電力計算手段と、
前記スペクトラムを基に、前記ピーク抑圧信号に干渉帯域電力を算出する干渉帯域電力計算手段と、
前記信号帯域内電力計算手段によって算出された前記信号帯域内電力と、前記干渉帯域電力計算手段によって算出された干渉帯域電力とを基に、ACLRを算出する手段と、
を備えることを特徴とする。
(付記28)
付記1記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号はマルチキャリア信号であり、
前記ピーク抑圧度制御手段は、
該マルチキャリア信号の各キャリア信号において、最も所望品質の厳しい所望品質が要求されている信号に合わせて、前記ピーク抑圧度を変更することを特徴とする。
(付記29)
付記28記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記ピーク抑圧度制御手段は、
前記マルチキャリア信号の各キャリア信号の所望品質情報に設定されている所望品質の中で最も高い品質を選択する最高品種選択手段と、
該最高品質選択手段によって選択された最高品質を基に、前記ピーク抑圧度を決定するピーク抑圧度決定手段と、
を備えることを特徴とする。
(付記30)
付記28記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記所望品質情報は、変調方式と符号化率であることを特徴とする。
(付記31)
付記28記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記所望品質情報は、前記ピーク抑圧信号の受信品質劣化に関する情報であることを特徴とする。
(付記32)
付記31記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記所望品質情報は、BERであることを特徴とする。
(付記33)
付記31記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記所望品質情報は、EVMであることを特徴とする。
(付記34)
付記31記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記所望品質情報は、前記ピーク抑圧手段のピーク抑圧による信号の電力減衰量であることを特徴とする。
(付記35)
付記31記載のピーク抑圧度制御装置であって、
前記所望品質情報は、ACLRであることを特徴とする。
本発明の実施例1の構成を示すブロック図である。 図1のピーク抑圧閾値制御部2が備える変換テーブル21の構成を示す図である。 本発明の実施例2の構成を示すブロック図である。 図3の信号復調部の構成例を示すブロック図である。 各種信号変調方式の信号のコンスタレーションを示す図である。 図3の品質情報推定部が、入力信号の変調方式を推定する処理を示すフローチャートである。 前記品質情報推定部が、入力信号の変調方式を推定するために使用するテーブルの構成図である。 本発明の実施例3の第1の構成を示すブロック図である。 図8の信号品質推定部の第1の動作を示すフローチャートである。 図8の信号品質推定部の第2の動作を示すフローチャートである。 前記実施例3の第2の構成を示すブロック図である。 図11の信号品質推定部の動作を示すフローチャートである。 図8または図11の信号品質推定部内に設けられるBER算出部の回路構成を示すブロック図である。 図8または図11の信号品質推定部内に設けられるEVM推定値算出部の回路構成を示すブロック図である。 図8または図11の信号品質推定部内に設けられる電力差算出部の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例4の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例5の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例6の回路構成を示すブロック図である。 図18の信号品質推定部内に設けられるACLR推定処理部の構成を示すブロック図である。 図19のFFT計算部の計算結果(スペクトラム)を示す図である。 本発明の実施例7のピーク抑圧閾値を決定する回路の構成を示すブロック図である。 図21の最高品質選択部(第1の構成)が内部に備えるテーブルの構成を示す図である。 図22のテーブルを備える第1構成の最高品質選択部の処理を示すフローチャートである。 図21の最高品質選択部(第2の構成)の動作を示すフローチャートである。 送信アンプの入出力特性と信号のピーク関係を示す図である。 ピーク抑圧方式の回路構成を示す図である。 クリップ方式のピーク抑圧部の回路構成を示す図である。 窓関数方式のピーク抑圧部の回路構成を示す図である。 元の送信信号、クリップ方式ピーク抑圧回路の出力信号、及び窓関数方式ピーク抑圧回路の出力信号を示す図である。 元の送信信号S(t)にクリップ方式と窓関数方式を適用した場合のスペクトラムを示す図である。 IEEE802−16e(WiMAX)規格で規定されたAMCにおけるEVMの定義表を示す図である。
符号の説明
1 ベースバンド信号生成部
2 ピーク抑圧閾値制御部
3 ピーク抑圧部
21 閾値決定用のテーブル
30 信号復調部
31 GI除去部
32 S/P変換器
33 FFT計算部
34 P/S変換部
110、130 信号品質推定部
120 出力停止部
201、202 信号復調部
211、212 復号部
220 比較部
230 BER計算部
301、302 信号復調部
310 EVM計算部
401、402 電力計算部
410 差分器
420 電力差積算部
501 D/A変換器
511、512 ミキサ
521、522 局部発信器
530 送信アンプ
541 A/D変換器
550、570、580 信号品質推定部
560 アンテナ
590 出力停止部
610 FFT計算部
621 信号帯域内電力積分部
622 除算器
623 干渉帯域電力積分部
624 乗算器
700 ピーク抑圧閾値決定回路
710 最高品質選択部
711 テーブル
720 閾値決定部

Claims (5)

  1. 送信アンプの入力信号のピーク電力を抑圧するピーク抑圧部のピーク抑圧度を制御するピーク抑圧制御装置であって、
    前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号の所望品質情報に応じて、前記ピーク抑圧のピーク抑圧度を変更するピーク抑圧度制御手段を、
    備え
    前記ピーク抑圧度制御手段は、
    前記所望品質情報とそれに対応するピーク抑圧度が登録されている記憶手段と、
    前記送信信号の所望品質情報を基に前記記憶手段を検索して、前記所望品質情報に対応するピーク抑圧度を求め、そのピーク抑圧度を前記ピーク抑圧部のピーク抑圧度に決定するピーク抑圧度決定手段と、
    を備え、
    前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号は、ベースバンド信号であり、
    前記所望品質情報は、前記ベースバンド信号の少なくとも符号化率を含む
    ことを特徴とするピーク抑圧制御装置。
  2. 送信アンプの入力信号のピーク電力を抑圧するピーク抑圧部のピーク抑圧度を制御するピーク抑圧制御装置であって、
    前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号の所望品質情報に応じて、前記ピーク抑圧部のピーク抑圧度を変更するピーク抑圧度制御手段と、
    前記送信信号から前記所望品質を推定し、その推定した所望品質を基に、前記ピーク抑圧度を決定する品質情報推定手段と、
    を備え
    前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号は、ベースバンド信号であり、
    前記品質情報推定手段は、
    前記ベースバンド信号を、品質情報を推定可能な信号に復調する復調手段と、
    該復調手段によって得られた復調信号を基に、その復調信号の所望品質を推定する推定手段と、
    を備え、
    前記推定手段は、
    前記復調信号のコンスタレーションを求めるコンスタレーション取得手段と、
    該コンスタレーション取得手段によって得られたコンスタレーションを基に、前記ベースバンド信号の変調方式を推定する変調方式推定手段と、
    該変調方式推定手段によって得られた変調方式を基に、前記ピーク抑圧部に設定すべきピーク抑圧度を決定するピーク抑圧度決定手段と、
    を備えることを特徴とするピーク抑圧制御装置
  3. 送信アンプの入力信号のピーク電力を抑圧するピーク抑圧部のピーク抑圧度を制御するピーク抑圧度装置であって、
    前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号と、前記ピーク抑圧部が前記送信信号に対してピーク抑圧処理を施したピーク抑圧信号とを基に、該ピーク抑圧信号の信号品質を推定し、前記ピーク抑圧部に設定するピーク抑圧度を予め定めた最大値から徐々に小さくして該信号品質が所定品質を満たす最小値のピーク抑圧度になった場合に、該最小値のピーク抑圧度を前記ピーク抑圧に設定するピーク抑圧度決定する信号品質推定手段を、
    備えることを特徴とするピーク抑圧制御装置
  4. 送信アンプの入力信号のピーク電力を抑圧するピーク抑圧部のピーク抑圧度を制御するピーク抑圧制御装置であって、
    前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号と、前記送信アンプから出力される前記ピーク抑圧信号のキャリア変調信号を復調した信号とを基に、前記送信アンプから出力される信号の信号品質を推定する信号品質推定手段と、
    前記信号品質推定手段により推定された前記信号品質に基づいて、前記ピーク抑圧部のピーク抑圧度を変更するピーク抑圧度制御手段と、
    前記信号品質推定手段から出力停止信号が入力されている間は、前記ピーク抑圧から出力される前記ピーク抑圧信号の外部出力を停止する出力停止手段と、
    を備え、
    前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧信号の信号品質が所望品質に満たないと判断しているときは、前記出力停止手段に前記出力停止信号を出力することを特徴とするピーク抑圧制御装置
  5. 送信アンプの入力信号のピーク電力を抑圧するピーク抑圧部のピーク抑圧度を制御するピーク抑圧制御装置であって、
    前記ピーク抑圧部が抑圧する送信信号と、前記送信アンプから出力される前記ピーク抑圧信号のキャリア変調信号を復調した信号とを基に、前記送信アンプから出力される信号の信号品質を推定する信号品質推定手段と、
    前記信号品質推定手段により推定された前記信号品質に基づいて、前記ピーク抑圧部のピーク抑圧度を変更するピーク抑圧度制御手段と、
    を備え、
    前記信号品質推定手段は、前記ピーク抑圧信号の信号品質が、常に、所望品質以上となるように、前記ピーク抑圧度を制御することを特徴とするピーク抑圧制御装置
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