JPWO2005043663A1 - 燃料電池システムおよび移動体 - Google Patents

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Abstract

燃料電池60は、プロトン伝導性を有する固体電解質を備えると共に、電解質に接合される水素透過性金属層を備える。燃料電池60の発電時には、改質器64で生成された改質ガスが燃料ガスとして燃料電池60のアノードに供給される。また、燃料電池60における発電が停止されたときには、ブロワ67から供給される空気が燃料電池60のアノードに供給され、燃料電池60内の燃料ガスが空気によって置き換えられる。

Description

この発明は、燃料電池システムおよびその制御方法に関する。
従来、様々な種類の燃料電池が提案されている。例えば、特許文献1には、プロトン伝導性を有する電解質層のアノード側に、パラジウム系金属膜を配設した燃料電池が開示されている。この特許文献1では、電解質膜に水素透過性を有する金属膜を接合することによって、高純度に精製されていない改質ガスを、燃料ガスとして直接アノードに供給可能としている。電解質層とパラジウム系金属膜などの水素透過性金属膜とを接合させる構成としては、その他に、電解質としてプロトン伝導性を有する固体電解質を用いる構成も可能である。
しかしながら、パラジウム系金属などの水素透過性金属は、特に低温時には水素脆化を起こしやすいという性質を有している。そのため、水素透過性金属層を備える燃料電池では、燃料電池の停止時など燃料電池の温度低下時に水素透過性金属層が水素脆化を起こし、燃料電池の耐久性が損なわれる可能性がある。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、水素透過性金属層を備える燃料電池において、水素透過性金属層の水素脆化を防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、電力を出力する電源システムを提供する。本発明の第1の態様に係る電源システムは、プロトン伝導性を有する電解質層と、該電解質層に接合される水素透過性金属層とを備える燃料電池と、前記燃料電池のアノード側に、水素を含有する燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、前記燃料電池のアノード側に、水素を含有しないパージガスを供給するパージガス供給部と、前記燃料電池における発電の停止後に、前記パージガス供給部を駆動して、前記燃料電池内の前記燃料ガスを、前記パージガスによって置き換えるパージ制御部とを備えることを要旨とする。
このような電源システムによれば、燃料電池における発電の停止後に、燃料電池内の燃料ガスをパージガスで置き換えるため、発電停止後に燃料電池の内部温度が低下しても、燃料電池が備える水素透過性金属層が水素脆化を起こすことがない。
本発明の第1の態様に係る電源システムはさらに、前記燃料電池の発電停止後に、前記燃料電池のアノード側に前記パージガスを供給すべきパージ条件に該当するか否かを判断するパージ判断部と、前記パージ判断部が前記パージ条件に該当すると判断した場合には、前記パージガス供給部を駆動して、前記燃料電池内の前記燃料ガスを前記パージガスによって置き換え、前記パージ判断部が前記パージ条件に該当しないと判断した場合には、前記パージガス供給部を駆動しないパージ制御部とを備えてもよい。
このような構成とすれば、パージガスを供給すべきパージ条件に該当するか否かを判断し、パージ条件に該当すると判断した場合には、燃料電池内の燃料ガスをパージガスによって置き換え、パージ条件に該当しないと判断した場合には、パージガス供給部を駆動しないので、燃料電池の運転状態に応じてエネルギロスの少ないパージガス供給制御を行うことができる。
本発明の第1の態様に係る電源システムにおいて、前記パージ判断部による前記パージ条件に該当するか否かの判断は、前記電源システムの運転状態を表わす所定の情報、および/または、前記電源システムに要求される電力の変化を反映する所定の情報に基づいて実行されてもよい。
このような構成とすれば、電源システムの運転状態を表わす所定の情報や電源システムに要求される電力の変化を反映する所定の情報に基づいて、パージガスを供給すべきパージ条件に該当するか否かを判断するため、発電停止状態が比較的短いと予測される条件下では、パージガスを供給せずに発電が停止される。そのため、停止後短時間のうちに発電を再開(再起動)する場合には、燃料電池内に燃料ガスを保持した状態が維持され、再起動時には直ちに所望量の電力を得ることが可能となる。したがって、再起動時間を短縮して再起動時のエネルギロスを抑えることができる。また、発電停止状態が比較的長いと予測される条件下では、燃料電池内の燃料ガスをパージガスで置き換えるため、発電停止後に燃料電池の内部温度が低下しても、燃料電池が備える水素透過性金属層が水素脆化を起こすことがない。
本発明の第1の態様に係る電源システムにおいて、前記パージ制御部は、前記燃料電池の発電停止後、所定の時間が経過したときに、前記パージガス供給部を駆動してもよい。このような構成とすれば、複雑な処理を伴う判断を行なうことなく適切にパージガス供給部を駆動することができる。このとき、上記所定の時間が経過するまでの間に燃料電池を再起動する場合には、パージガスを供給しないので、再起動時間を短縮して再起動時のエネルギロスを抑えることができる。
本発明の第1の態様に係る電源システムにおいて、前記燃料電池が発電停止中であって、前記パージガス供給部が駆動されていないときに、前記燃料電池内に形成される前記燃料ガスの流路における前記燃料ガスの圧力を高める燃料ガス昇圧部を、さらに備えることとしても良い。
このような構成とすれば、パージガス供給部を駆動することなく燃料電池の発電を停止しているときには、燃料電池内により多くの燃料ガスを蓄えておくことができる。したがって、燃料電池を再起動する際に、直ちに充分量の燃料ガスを用いて発電を開始することができ、起動直後から所望量の電力を得ることが可能となる。
このとき、前記燃料ガス昇圧部は、前記燃料ガス供給部を駆動して前記燃料ガスを供給すると共に、前記燃料ガスの流路の出口部を閉塞して、前記燃料ガスの圧力を高めることとしても良い。このような構成とすれば、簡単な構造により、燃料電池内の燃料ガスの圧力を高めることができる。
また、本発明の第1の態様に係る電源システムにおいて、前記電源システムを構成し、前記燃料電池が発電を行なう際には所定の高温に昇温して動作する所定箇所の温度を検出する温度検出部をさらに備え、前記パージ判断部は、前記温度検出部が検出した前記温度が所定値以下であるときに、前記パージ条件に該当すると判断することとしても良い。
このような構成とすれば、温度検出部が検出した温度が所定値を超えるときには、燃料電池内に燃料ガスが保持される。したがって、燃料電池以外の所定箇所が直ちに発電可能な状態を維持しているにもかかわらず、燃料電池にパージガスを供給したことに起因して、再起動時に速やかな発電ができなくなるのを防止することができる。
本発明の第1の態様に係る電源システムにおいて、前記燃料ガス供給部は、前記パージガス供給部が駆動された後に前記燃料電池の発電を開始する際には、前記燃料電池が発電すべき電力に応じた量を超える量の燃料ガスを、前記燃料電池に供給することとしても良い。このような場合には、再起動時に燃料電池内からパージガスを掃気する動作を促進して、より速やかに、所望量の電力を得ることが可能となる。
本発明の第1の態様に係る電源システムにおいて、前記燃料ガス供給部は、前記燃料電池が発電すべき電力が所定値以下の時に、前記発電すべき電力に応じた量を超える量の燃料ガスを供給し、前記発電すべき電力が前記所定値を超えるときには、前記発電すべき電力に応じた量の燃料ガスを供給することとしても良い。このような構成とすれば、パージガスを掃気するのに充分量の燃料ガスが供給されるときに、さらに供給燃料ガス量を過剰にすることによって燃料ガスやエネルギが無駄に消費されるのを防止できる。
本発明の第1の態様に係る電源システムはさらに、2次電池を備えても良い。このような場合には、燃料電池の発電を停止するときにも、電源装置から電力を出力可能となる。
本発明の第1の態様に係る電源システムはさらに、前記2次電池の残存容量を検出する残存容量検出部を備え、
前記残存容量が所定値以下の時には、前記燃料電池の発電を停止する動作に優先して、前記燃料電池を用いた前記2次電池の充電を行っても良い。このような構成とすれば、2次電池の残存容量を確保してから燃料電池の発電停止を行なうため、燃料電池の再起動時には、必要な電力を2次電池から得ることができる。
本発明の第1の態様に係る電源システムはさらに、
2次電池と、前記電源システムに対する出力要求を取得する出力要求取得部と
を備え、
前記出力要求取得部が取得した前記出力要求が所定値以下の時には、前記パージ判断部は前記パージ条件に該当しないと判断すると共に、前記2次電池から電力を出力しても良い。
このような構成とすれば、出力要求が小さく、燃料電池を用いて発電すると効率が低くなるときには、燃料電池の発電を停止させて2次電池を用いることで、システム全体の効率を向上させることができる。
本発明の第1の移動体は、本発明の第1に態様に係る電源システムを駆動エネルギ源として搭載する。
移動体は燃料電池の停止・再起動が頻繁に起こり得るため、本発明の電源システムを搭載することで、燃料電池の停止時に水素透過性金属層が水素脆化するのを効果的に防止することができる。
本発明の第2の移動体は、本発明の第1の態様に係る電源システムを駆動エネルギ源として搭載すると共に、前記移動体を駆動可能にするための所定の起動スイッチをさらに備え、前記パージ制御部は、前記起動スイッチがオフとなって前記燃料電池の発電を停止した後、所定の時間が経過したときに、前記パージガス供給部を駆動することを要旨とする。
このような構成とすれば、燃料電池の停止が比較的長期であることを、より確実に判断して、パージガスの供給を行なうことができる。また、燃料電池の発電停止後、短時間のうちに燃料電池を再起動するときに、パージガス供給を行なったことによる不都合が生じるのを防止することができる。
また、本発明の第3の移動体は、本発明の第1の態様に係る電源システムを駆動エネルギ源として搭載すると共に、前記移動体を駆動可能にするための所定の起動スイッチをさらに備え、前記パージ判断部は、前記起動スイッチがオフとなった時に、前記パージ条件に該当すると判断することを要旨とする。
このような場合には、簡単な構成によって、燃料電池の停止が比較的長期であるか否かを高い確率で判断することができる。したがって、燃料電池停止時にパージガスを供給することで生じる不都合を効果的に防止できる。
本発明の第4の移動体は、本発明の第1の態様に係る電源システムを駆動エネルギ源として搭載すると共に、 該移動体を駆動するための操作部の操作状態を取得する操作状態取得部をさらに備え、前記パージ制御部は、前記燃料電池の停止時に前記パージガス供給部を駆動した後、前記操作状態取得部が前記操作状態を取得したときには、前記パージガス供給部を停止させることを要旨とする。
このような構成とすれば、燃料電池の発電停止後、運転者によって移動体の駆動が意図されたときには、速やかに燃料ガスの供給を開始することができる。したがって、燃料電池からより速く所望の電力を得ることが可能となる。
本発明の第4の移動体において、前記電源システムは、前記燃料電池の温度を検出する温度検出部と、前記移動体の他の駆動エネルギ源である2次電池と、をさらに備え、前記パージ制御部は、前記温度検出部が検出した前記燃料電池の温度が所定値以下の時には、前記パージガス供給部を駆動した後に前記操作状態取得部が前記操作状態を取得した場合にも、前記パージガス供給部の駆動を続行することとしても良い。
このような構成とすれば、2次電池によって移動体を駆動することができると共に、燃料電池の温度が低く発電効率が低くなるときに燃料電池を用いて発電することがないため、電源システムの効率低下を防止することができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、電源システムや移動体、あるいは燃料電池システムの停止方法などの形態で実現することが可能である。
図1は電気自動車の概略構成を示す説明図である。
図2は燃料電池システムの構成の概略を表わすブロック図である。
図3は単セルの構造を示す断面模式図である。
図4は運転制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。
図5は制御判断処理ルーチンを表わすフローチャートである。
図6は休止処理ルーチンを表わすフローチャートである。
図7は停止処理ルーチンを表わすフローチャートである。
図8は再起動処理ルーチンを表わすフローチャートである。
図9は単セルの構造を示す断面模式図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。
A.装置の全体構成:
A1.電気自動車10の構成:
図1は本発明の第1実施例である燃料電池システム20を搭載する電気自動車10の概略構成を示す説明図である。電気自動車10は、電源システム15を備えている。電源システム15から電力を供給される負荷として、電気自動車10は、駆動インバータ26を介して電源システム15に接続される駆動モータ30と、高圧補機28とを備えている。これら電源システム15と負荷との間には、配線40が設けられており、この配線40を介して、電源システム15と負荷との間で電力がやり取りされる。
電源システム15は、燃料電池システム20と、2次電池22とを備えている。燃料電池システム20は、後述するように発電の本体である燃料電池60を備えている。2次電池22は、DC/DCコンバータ24を介して配線40に接続されており、DC/DCコンバータ24と燃料電池60とは、上記配線40に対して並列に接続されている。
2次電池22は、燃料電池システム20の始動時に、燃料電池システム20の各部を駆動するための電力を供給したり、燃料電池システム20の暖機運転が完了するまでの間、各負荷に対して電力を供給する。また、2次電池22は、燃料電池60の電力供給量が不足するときに、その不足分の電力を供給する。図1に示すように、2次電池22には、2次電池22の残存容量(SOC)を検出するための残存容量モニタ23が併設されている。残存容量モニタ23は、2次電池22における充電・放電の電流値と時間とを積算するSOCメータや、電圧センサとすることができる。
DC/DCコンバータ24は、出力側の目標電圧値を設定することによって、配線40における電圧を調節し、これによって燃料電池60からの出力電圧を調節する。その結果、燃料電池60および2次電池22から、所定量の電力が出力される。
電源システム15から電力の供給を受ける負荷の一つである駆動モータ30は、同期モータであって、回転磁界を形成するための三相コイルを備えている。電源システム15から供給される電力は、駆動インバータ26によって三相交流に変換されて、駆動モータ30に供給される。駆動モータ30の出力軸34は、減速ギヤ32を介して車両駆動軸36に接続している。駆動軸36には、車速センサ37が設けられている。
他の負荷である高圧補機28は、電源システム15から供給される電力を、300V以上の電圧のまま利用する装置である。高圧補機28としては、例えば、燃料電池60に空気を供給するためのブロワ67,68や、改質原料を供給するためのポンプ61(図2参照)を挙げることができる。これらの装置は、燃料電池システム20に含まれる装置であるが、図1においては、電源システム15の外側に、高圧補機28として示した。さらに、高圧補機28としては、燃料電池システム20に含まれるものの他に、例えば電気自動車10が備える空調装置(エアコン)が含まれる。
電気自動車10は、制御部50をさらに備えている。制御部50は、CPU,ROM,RAMタイマなどを備えるマイクロコンピュータとして構成されている。制御部50が取得する入力信号としては、既述した残存容量モニタ23が出力する信号や、車速センサ37が出力する信号が挙げられる。さらに制御部50には、駆動モータ30の起動スイッチのオン・オフ信号や、電気自動車10におけるシフト位置、フットブレーキのオン・オフ、アクセル開度を示す信号等が入力される。これらの信号を取得して、制御部50は、種々の制御処理を実行し、DC/DCコンバータ24、燃料電池システム20の各部、駆動インバータ26、高圧補機28などに駆動信号を出力する。
A2.燃料電池システム20の構成:
図2は、燃料電池システム20の構成の概略を表わすブロック図である。本実施例の燃料電池システム20は、燃料電池60として、固体酸化物型燃料電池を備えている。
燃料電池システム20は、ブロワ67を備えており、ブロワ67は、燃料電池60のカソードに対して、酸化ガスとして空気を供給する。燃料電池60には、燃料電池60の熱が伝えられる熱交換器65が設けられており、ブロワ67から供給された空気は、熱交換器65を経由することで燃料電池60を冷却した後にカソードに供給される。カソードで電気化学反応に供された後に排出された空気(以下、カソードオフガスと呼ぶ)は、配管70に導かれて外部に排気される。ここで、燃料電池システム20には、配管70から分岐する配管71が設けられており、カソードオフガスの一部は、後述するように改質反応においてさらに利用される。
燃料電池60のアノードに供給される燃料ガスは、所定の原料を改質することによって生成される。改質反応に供する原料としては、例えば、ガソリンや天然ガスなどの炭化水素や、メタノールなどのアルコール、あるいはアルデヒド等、種々の炭化水素系化合物を用いることができる。
改質原料は、ポンプ61によって混合器62に供給される。混合器62で改質原料は、カソードオフガス中の空気、および別途供給される水蒸気と混合される。また、改質原料が液体であるときには、混合器62において改質原料の気化が行なわれる。こうして生成された混合気は、改質器64に供給されて、改質反応によって水素リッチな改質ガスが生成される。すなわち、改質器64では、水蒸気改質反応が進行すると共に、カソードオフガス中の酸素を利用して部分酸化反応が進行して、これらの反応によって水素が生成される。改質器64は、改質反応を促進するための改質触媒を備えている。改質触媒としては、例えば、銅−亜鉛系の卑金属触媒や白金などの貴金属系触媒などが知られており、用いる改質原料に応じて適宜選択すればよい。また、改質器64には、改質触媒の温度を検出する温度センサ63が設けられている。生成された改質ガスは、燃料ガスとして燃料電池60のアノードに供給される。
アノードに供給された燃料ガスは、発電に利用された後、配管72からアノードオフガスとして排気される。アノードオフガスは、発電で使用されなかった残留水素などの有害成分を含有するため、外部に排気するのに先立って、浄化器66によってこれらの有害成分量を低減し、アノードオフガスの浄化を行なっている。本実施例では、浄化器66でこれらの有害成分を燃焼除去している。燃焼に使用される空気は、ブロワ68によって配管73から供給される。この際、熱交換器65を経由するように配管73を配設することにより、燃焼用の空気を、燃料電池60の冷却にも利用可能としている。なお、アノードオフガスを導く配管72には、バルブ74と、アノードオフガス圧を検出する圧力センサ75とが設けられている。また、燃料電池60には、内部温度を検出するための温度センサ69が設けられている。
燃料電池システム20の運転は、既述した制御部50によって制御される。制御部50には、温度センサ63,69や圧力センサ75等、燃料電池システム20の各部の運転状態に関わる情報が入力されると共に、制御部50からは、ポンプ61,ブロワ67,68等の各部に対して駆動信号が出力される。
A3.燃料電池60の構成:
図3は燃料電池60を構成する単セル80の構造を示す断面模式図である。燃料電池60は、単セル80を積層したスタック構造を有している。単セル80は、ガスセパレータ87,88によって電解質部81を挟んだ構造となっている。ガスセパレータ87と電解質部81との間には、酸化ガスが通過する酸化ガス流路が形成されている。また、ガスセパレータ88と電解質部81との間には、燃料ガスが通過する燃料ガス流路が形成されている。ガスセパレータ87,88は、カーボンや金属などの導電性材料で形成されたガス不透過な部材である。
電解質部81は、バナジウム(V)で形成された緻密な基材84を中心とする水素透過性金属からなる5層構造となっている。基材84の両面には、固体酸化物からなる電解質層83,85の薄膜が成膜されている。電解質層83,85は、BaCeO、SrCeO系のセラミックスプロトン伝導体などを用いることができる。電解質層83,85の外面には、パラジウム(Pd)の被膜82,86が設けられている。本実施例では、Pdの被膜82,86の厚さは0.1μm、電解質層83,85の厚さは1μm、基材84の厚さは40μmとしたが、各層の厚さは、設定する燃料電池の運転温度などに応じて適宜設定すればよい。このような構成の燃料電池60は、緻密な基材84の上に電解質層83,85を成膜することにより、電解質層83,85を十分に薄膜化することができる。従って、固体酸化物の膜抵抗を低減することができ、従来の固体電解質型燃料電池の運転温度よりも低い温度である約200〜600℃程度で燃料電池を運転することができる。
アノードおよびカソードで進行する反応を促進するため、単セル内に、白金(Pt)等の触媒層を必要に応じて設けることとすればよい。触媒層は、例えば、電解質部81とガスセパレータ87,88との間に設けることができる。その他、被膜82と電解質層83との間、被膜86と電解質層85との間、電解質層83,85と基材84との間などに設けてもよい。
図3においては、5層構造からなる電解質部81を備える燃料電池60を例示したが、燃料電池60は種々の変形が可能である。例えば、被膜82,86の一方または双方を省略してもよい。また、電解質層83,85の一方を省略しても良い。被膜を設けない場合には、電解質部におけるガス流路側の面に触媒層を設けると共に、さらにその外側に、ガスセパレータと接するように、多孔質体からなる電極部材を配設すればよい。いずれの場合にも、水素透過性を有する緻密な金属膜上に、プロトン伝導性を有する固体電解質層を成膜した構造とすることで、従来よりも運転温度が低い固体電解質型燃料電池とすることができる。
B.運転制御:
B1.運転制御処理の概要:
本実施例の電源システム15では、電源システム15の運転状態を表わす情報や、電源システム15に要求される電力量の変化を反映する情報に基づいて、燃料電池システム20の運転状態に関わる制御の切り替えが行なわれる。本実施例では、燃料電池システム20の運転状態に関わる制御処理して、「休止処理」と、「停止処理」と、「再起動処理」と、「通常処理」とが用意されている。
休止処理は、燃料電池60による発電を一時的に停止するときに行なう制御処理である。この休止処理を実行中には、燃料電池60は、内部の燃料ガス流路に燃料ガスを保持しており、必要に応じて直ちに発電を開始することが可能な状態を維持している。休止処理実行中における燃料電池システム20の運転状態を、以後、休止モードと呼ぶ。
停止処理は、燃料電池60による発電を長時間停止するときに行う停止制御処理である。この停止処理を実行することによって、燃料電池60では、内部の燃料ガス流路から燃料ガスが掃気される。停止処理実行中における燃料電池システム20の運転状態を、以後、停止モードと呼ぶ。
再起動処理は、燃料電池60による発電を再開するときに実行される処理である。すなわち、休止モードあるいは停止モードとなっている燃料電池システム20を再起動するために実行する処理である。
通常処理は、上記休止処理、停止処理、再起動処理が実行されるとき以外に実行される処理であり、通常処理が実行されるときには燃料電池60による発電が行なわれる。通常処理が実行されるときには、例えば燃料電池60から得られる電力によって電気自動車10が駆動され、あるいは燃料電池60と2次電池22との両方から得られる電力によって電気自動車10が駆動され、あるいは燃料電池60によって2次電池22が充電される。
図4は、電源システム15の制御部50で実行される運転制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、駆動モータ30の起動スイッチがオンとなると起動される。また、本ルーチンは、起動スイッチオフと、燃料電池60の発電停止と、パージ処理の完了という3つの条件が成立するまで、制御部50において繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、制御部50は、最初にフラグを取得する(ステップS100)。制御部50では、本ルーチンと並行して、後述する制御判断処理ルーチンを繰り返し実行しており、この制御判断処理ルーチンによって再起動処理フラグ、休止処理フラグ、停止処理フラグのオン・オフを設定している。ステップS100では、制御判断処理ルーチンの最新の判断結果を参照して、制御判断処理ルーチンによって設定されたフラグを取得する。
次に、制御部50は、再起動処理フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS200)。再起動処理フラグがオンであれば、制御部50は、再起動処理を実行する(ステップS300)。再起動処理フラグがオフであれば、制御部50は、休止処理フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS210)。休止処理フラグがオンであれば、制御部50は休止処理を実行する(ステップS600)。休止処理フラグがオフであれば、制御部50は、停止処理フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS220)。停止処理フラグがオンであれば、制御部50は停止処理を実行する(ステップS500)。停止処理フラグがオフであれば、制御部50は通常処理を実行する(ステップS400)。
B2.制御判断処理:
図5は、図4のステップS100で結果を参照する制御判断処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、電源システム15の運転状態を表わす情報や、電源システム15に要求される電力の変化を反映情報を取得して、既述した各フラグのオン・オフを設定するものである。本ルーチンが起動されると、制御部50は、最初に駆動モータ30の起動スイッチがオンか否かを判断する(ステップS105)。起動スイッチがオンであれば、電源システム15において、既に出力が要求されているか、まもなく要求される可能性が高い。
ステップS105において、起動スイッチがオンであれば、次に制御部50は、シフト位置が「P」または「N」であるか否かを判断する(ステップS110)。シフト位置が「P」または「N」以外であれば、電源システム15において、既に出力が要求されているか、まもなく要求される可能性が高い。
ステップS110において、シフト位置が「P」または「N」以外であれば、次に制御部50は、車速が、所定の基準値であるSPDr以下であるか否かを判断する(ステップS115)。SPDrは、車速低下することによって燃料電池60の発電効率が悪くなると判断するための基準値として、予め制御部50に記憶しておいたものである。
ステップS115において、車速がSPDrよりも大きければ、制御部50は、アクセル開度がACCr以下であるか否かを判断する(ステップS120)。ACCrは、アクセル開度が小さく出力要求が低いために燃料電池60の発電効率が悪くなると判断するための基準値として、予め制御部50に記憶しておいたものである。
ステップS120において、アクセル開度がACCrよりも大きければ、制御部50は、フットブレーキがオンか否かを判断する(ステップS125)。フットブレーキがオンであることは、出力要求が低下していることを示す。
ステップS125において、フットブレーキがオフであれば、制御部50は、電源システム15への出力要求がPr以下であるか否かを判断する(ステップSS130)。Prは、出力要求が小さいことによって燃料電池60の発電効率が悪くなると判断するための基準値として、予め制御部50に記憶しておいたものである。
ステップS130において、出力要求がPrより大きければ、燃料電池60による発電を行なうべき状態であると判断される。そのため、次に制御部50は、休止処理フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS135)。休止処理フラグがオンであれば、制御部50は、さらに再起動処理フラグをオンにして(ステップS145)、本ルーチンを終了する。このとき、停止処理フラグはオフとなっている。
ステップS135において、休止処理フラグがオフであれば、制御部50は、停止処理フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS140)。停止処理フラグがオンであれば、制御部50は、さらに再起動処理フラグをオンにして(ステップS145)、本ルーチンを終了する。
ステップS140において、停止処理フラグがオフであれば、制御部50は本ルーチンを終了する。このとき、再起動処理フラグはオフとなっている。
ステップS110〜S130において、いずれかの条件が満たされているときには、電源システム15の運転状態を表わす情報や、電源システム15に要求される電力量の変化を表わす情報に基づいて、燃料電池60による発電を停止すべき状態であると判断される。そのため、次に制御部50は、2次電池22の残存容量SOCがSOCr2以下であるか否かを判断する(ステップS150)。SOCr2は、休止モードから発電を再開する際に必要な電力(燃料電池システム20を構成する高圧補機を駆動するために要する電力等)を2次電池22が出力可能であると判断するための基準値として、予め定めて制御部50に記憶しておいたものである。
ステップS150において、2次電池22の残存容量SOCがSOCr2よりも大きければ、休止モードに入っても、次回に発電を再開する際に必要な電力を2次電池22から得られるため、引き続き制御部50は、改質器64の改質触媒の温度がTMPr1以下であるか否かを判断する(ステップS155)。TMPr1は、改質触媒が、改質反応を促進する充分な活性を示すと判断するための基準値として、予め定めて制御部50に記憶しておいたものである。
ステップS155において、改質触媒の温度がTMPr1よりも高ければ、制御部50は休止処理フラグをオンとして(ステップS160)、本ルーチンを終了する。このとき、停止処理フラグおよび再起動処理フラグはオフとなっている。
ステップS155において、改質触媒の温度がTMPr1以下であれば、制御部50は停止処理フラグをオンにして(ステップS175)、本ルーチンを終了する。このとき、休止処理フラグおよび再起動処理フラグはオフとなっている。
また、ステップS150において、2次電池22の残存容量SOCがSOCr2以下であるときには、制御部50は本ルーチンを終了する。このとき、すべてのフラグはオフとなっている。2次電池22の残存容量SOCがSOCr2以下のときには、次回に発電を再開する際に必要な電力を2次電池22から得られないが、すべてのフラグをオフとすることで、燃料電池60が発電を行なう通常処理が選択され(図4参照)、その後、燃料電池60によって2次電池22が充電される。
ステップS105において、起動スイッチがオフの時には、次に制御部50は、2次電池22の残存容量SOCがSOCr1以下であるか否かを判断する(ステップS165)。SOCr1は、停止モードから発電を再開する際に必要な電力量を2次電池22が出力可能であると判断するための基準値として、予め定めて制御部50に記憶しておいたものである。
ステップS165において、2次電池22の残存容量SOCがSOCr1よりも大きければ、停止モードに入っても、次回に発電を再開する際に必要な電力を2次電池22から得られるため、引き続き制御部50は、改質器64の改質触媒の温度がTMPr1以下であるか否かを判断する(ステップS170)。このステップS170は、既述したステップS155と同様の処理である。
ステップS170において、改質触媒の温度がTMPr1以下であれば、制御部50は停止処理フラグをオンにして(ステップS175)、本ルーチンを終了する。このとき、休止処理フラグおよび再起動処理フラグはオフとなっている。
ステップS170において、改質触媒の温度がTMPr1よりも高ければ、制御部50は休止処理フラグをオンにして(ステップS160)、本ルーチンを終了する。このとき、停止処理フラグおよび再起動処理フラグはオフとなっている。
また、ステップS165において、2次電池22の残存容量SOCがSOCr1以下であるときには、制御部50は本ルーチンを終了する。このとき、すべてのフラグはオフとなっている。2次電池22の残存容量SOCがSOCr2以下のときには、次回に発電を再開する際に必要な電力を2次電池22から得られないが、すべてのフラグをオフとすることで、燃料電池60が発電を行なう通常処理が選択され(図4参照)、その後、燃料電池60によって2次電池22が充電される。
以上の制御判断処理によって、再起動処理フラグ、休止処理フラグ、停止処理フラグのオン・オフが設定される。
B3.休止処理:
図6は、図4のステップS300で実行される休止処理ルーチンを表わすフローチャートである。再起動処理フラグがオフであって、休止処理フラグがオンであるときに、制御部50が実行する処理である。本ルーチンが起動されると、制御部50は、燃料電池60が発電中であるか否かを判断する(ステップS310)。燃料電池60が発電中であれば、制御部50は、燃料電池60の発電を停止して、燃料電池システム20の運転状態を休止モードとするための制御を実行する。すなわち、制御部50は、まず、燃料電池60を開回路とすると共に、バルブ74を閉じる(ステップS320)。電源システム15には、配線40と燃料電池60との接続を入り切りするスイッチが設けられており、ステップS320では、このスイッチが切断される。このとき、燃料電池60には、改質器64から燃料ガスが供給され続ける。
次に、制御部50は、圧力センサ75から配管72における圧力(燃料電池60内の燃料ガス流路における圧力Pと同じである)を取得し、圧力PがPr以上であるか否かを判断する(ステップS330)。Prは、停止状態にある燃料電池60において発電を再開する際に直ちに所定量以上の発電が可能となるように、燃料電池60内に燃料ガスが保持される状態を表わす値として、予め定めて制御部50に記憶しておいたものである。ステップS320において、燃料ガスを供給しつつバルブ74を閉じたため、上記圧力Pは上昇を続ける。制御部50は、圧力PがPr以上であると判断されるまで、ステップS330の処理を繰り返し実行する。
ステップS330において圧力PがPr以上であると判断されると、制御部50は、燃料電池60への燃料供給を停止する処理を実行し(ステップS340)、本ルーチンを終了する。ステップS340では、改質器64への改質原料や水蒸気、および空気の供給を停止して、改質器64での改質ガスの生成を停止し、これによって燃料電池60への燃料ガスの供給を停止する。ステップS340を実行することで、燃料電池60内の燃料ガス流路では、燃料ガスの圧力がPrの状態で燃料ガスを保持する状態となる。なお、燃料ガスを燃料電池60内に保持する状態を保つために、例えば、改質器64と燃料電池60とを接続する流路にバルブを設けて、ステップS340においてこのバルブを閉じることとしても良い。あるいは、混合器62に対して改質原料や水蒸気や空気を供給する流路に、それぞれバルブを設けて、これらのバルブを閉じることとしても良い。ステップS320〜S340を実行して、燃料電池60内部に燃料ガスを保持して発電停止を行なうことで、燃料電池システム20は休止モードとなる。
ステップS310において、燃料電池60が発電中ではないと判断されるときは、既に燃料電池システム20が休止モードになっているときであるため、制御部50は本ルーチンを終了する。これによって燃料電池システム20では、休止モードが維持される。
B4.停止処理:
図7は、図4のステップS400で実行される停止処理ルーチンを表わすフローチャートである。再起動処理フラグがオフであって、停止処理フラグがオンであるときに、制御部50が実行する処理である。本ルーチンが起動されると、制御部50は、燃料電池システム20が休止モードであるか否かを判断する(ステップS410)。
ステップS410で休止モードであると判断されると、制御部50は、休止モードから停止モードに移行するためのパージ処理を開始する(ステップS420)。パージ処理とは、燃料電池60の燃料ガス流路内の燃料ガスを、空気によって掃気する処理である。具体的には、バルブ74を開状態とすると共に、ブロワ67を駆動して、混合器62および改質器64を経由した空気を燃料電池60に供給する。これによって、燃料電池60内の燃料ガスは空気で置換される。
その後制御部50は、パージ処理を開始してからの経過時間が、Tsr以上となったか否かを判断する(ステップS430)。Tsrは、燃料電池60内の燃料ガスが、空気によって充分に排出される時間として、予め定めて制御部50に記憶しておいたものである。ステップS430において経過時間がTsr以上になると、制御部50は、パージ処理を停止して(ステップS440)、本ルーチンを終了する。具体的には、ブロワ67を停止する。
ステップS410において、燃料電池システム20が休止モードではないと判断されるときには、既に停止モードとなっているときであるため、制御部50は本ルーチンを終了する。これによって燃料電池システム20では、停止モードが維持される。
なお、本実施例の燃料電池システム20では、停止モードに入る際には必ずこれに先立って休止モードとなるが、燃料電池60が発電する状態から直接に停止モードになり得る判断を実行可能としても良い。この場合には、停止処理ルーチンにおいて、まず発電中か否かを判断して、発電中であれば、燃料電池60を開回路とすると共に改質器64への改質原料および水蒸気の供給を停止し、その後にパージ処理を行なえばよい。
既述した休止処理フラグや停止処理フラグがオンのときには、燃料電池システム20は休止モードや停止モードとなって、燃料電池システム20は、電力の供給は行わない。したがって、制御部50は、この間に要求される電力を、2次電池22から出力するように、電源システム15を制御する。
B5.再起動処理:
図8は、図4のステップS500で実行される再起動処理ルーチンを表わすフローチャートである。休止処理フラグあるいは停止処理フラグがオンであって、再起動処理フラグがさらにオンになったときに、制御部50が実行する処理である。図4では、取得したフラグを参照して、休止処理、停止処理、再起動処理、通常処理のいずれかが選択されるように表わしているが、再起動処理ルーチンは、図5に示す制御判断処理ルーチンで再起動処理フラグがオンになったときには、休止処理ルーチンや停止処理ルーチンが実行中であっても、これに割り込んで起動される。
本ルーチンが起動されると、制御部50は、停止処理フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS510)。停止処理フラグがオフ(すなわち、休止処理フラグがオン)であれば、休止モードからの再起動処理であり、このとき制御部50は、燃料電池60を配線40に接続すると共にバルブ74を開状態とし(ステップS520)、その後、通常原料供給処理を開始して(ステップS530)、本ルーチンを終了する。通常原料供給処理とは、出力要求に基づいて発電を行なうための通常運転時の原料供給処理である。休止モードでは、燃料電池内の燃料ガス流路に燃料ガスが蓄えられているので、休止モードからの再起動時には、通常の原料供給を行なって所望の電力を得ることが可能となる。
ステップS510において、停止処理フラグがオンであれば、停止モードからの再起動処理であり、このとき制御部50は、改質器64の改質触媒の温度がTMPr2以下であるか否かを判断する(ステップS540)。温度TMPr2は、改質器64が改質反応を進行可能な下限値であり、改質触媒の温度がTMPr2以下であれば、改質器64は、水素をほとんど生成することができない。そのため、改質触媒の温度がTMPr2以下であれば、暖機運転処理を実行して(ステップS560)、本ルーチンを終了する。暖機運転処理を実行することにより、改質器64など、燃料電池システム20内の各部を暖機する。
ステップS540において、改質触媒の温度がTMPr2より大きければ、改質器64は、要求通りではないがある程度の水素を生成することが可能な状態であり、次に制御部50は水素供給促進処理処理を実行して(ステップS550)、本ルーチンを終了する。水素供給促進処理とは、燃料電池60に要求される要求電力が所定値以下のときに、通常運転時よりも多い改質原料を改質器64に供給する処理である。先に説明したように、停止モードでは、燃料電池60内の燃料ガスが空気に置換されているため、再起動時に速やかに充分量の水素をアノードに供給することができない。水素供給促進処理を行なうことで、燃料電池60内の空気を速やかに燃料ガスで置換することが可能となる。
水素供給促進処理では、要求電力が所定量を超えるときには、改質器64に供給する改質原料量は、通常運転時と同様に要求電力に応じて設定されるが、要求電力が所定値以下のときには、通常運転時よりも多い一定量の改質原料が改質器64に供給される。これによって、要求電力が小さいときにも、燃料電池60に供給される燃料ガス量として一定量を確保することができ、燃料電池60内の空気を燃料ガスで置換する動作を促進することができる。あるいは、要求電力が所定値以下のときに改質器64に供給する改質原料量は一定値でなくても良く、通常運転時よりも多い量の改質原料を改質器64に供給するならば、燃料電池60内内の空気を燃料ガスで置き換える動作を促進する効果を得ることができる。ここで、要求電力において基準として用いる所定量は、停止モードにおける改質器64の性能や、供給する改質原料量を増加させることにより得られる効果や、改質原料量が過剰となることによる効率低下の程度等を考慮して、適宜設定すればよい。また、水素供給促進処理において、通常運転時よりも多い改質原料を供給する時間は、燃料電池60内の空気を燃料ガスへと充分に置換可能となる時間として設定すればよい。
なお、ステップS510で停止フラグがオンのときに、その時点で制御部50がパージ処理(図7のステップS420〜S440)を実行中である場合には、上記暖機運転処理あるいは水素供給促進処理を開始する際に、パージ処理を停止する。
図8に示した再起動処理ルーチンを終了する際には、制御部50は、すべてのフラグをオフに設定する。
C.効果:
以上のように構成された本実施例の電源システム15によれば、燃料電池60の発電を停止するときにパージ処理を行なって燃料電池60内の燃料ガスを掃気するため、燃料電池60の発電停止中に、燃料電池60が備える基材84および被膜82,86を構成する水素透過性金属層が水素脆化することがない。ここで、燃料電池60の発電を停止する際には、電源システム15の運転状態を表わす情報(起動スイッチのオン・オフ、シフト位置等)や、電源システム15に要求される電力の変化を反映する情報(アクセル開度、ブレーキのオン・オフ等)に基づいて、パージ処理を行なうか否かを決定しており、発電停止状態が比較的短いと予測される条件下では、パージ処理を行なうことなく休止モードを選択する。そのため、停止後短時間のうちに発電を再開(再起動)する場合には、燃料電池60内には燃料ガスが保持されているため、直ちに所望量の電力を得ることが可能となり、再起動時間を短縮して再起動時のエネルギロスを抑えることができる。
また、電源システム15は、出力要求や車速やアクセル開度など燃料電池システム20の発電効率を反映する情報を参照し、発電効率が悪い条件下では、燃料電池システム20を休止モードにして、2次電池22から電力を得ている。これにより、電源システム15を効率よく運転することができる。
また、電源システム15では、燃料電池60の発電を停止すべき他の条件が成立していても、2次電池22の残存容量が所定値以下のときには、燃料電池システム20を直ちに停止させることなく、燃料電池60によって2次電池22を充電した後に停止させる。これによって、燃料電池システム20の再起動時に、必要な電力を2次電池22から得ることができる。
さらに、電源システム15では、燃料電池60の発電を停止するときに、改質触媒温度が所定温度を超えるときには停止モードに入ることなく休止モードを選択する。そのため、改質器64が直ちに稼働可能な温度を保っている間は、再起動すべきときに直ちに発電可能となる。なお、改質器64以外の部位の温度をさらに参照しても良く、燃料電池システム20を構成する部位のうち、所定の高温で動作する燃料電池60以外の部位の状態が、直ちに稼働可能である間はパージ処理を行なわないこととすればよい。これによって、パージ処理を行なったことのみに起因して再起動の動作が遅れる事態を避けることができる。
また、電源システム15では、パージ処理を開始した後であっても、再起動処理フラグがオンになると、再起動処理ルーチンが起動されてパージ処理が停止される。ここで、再起動処理フラグは、起動スイッチオンや、シフト位置がPまたはN以外であることや、車速、アクセル開度、出力要求が所定値以上であることや、ブレーキがオフになることによって、オンに設定されるものである。すなわち、電気自動車10を駆動するための操作部の操作状態が、運転者が電気自動車10を駆動しようとする意志を持つことを表わす状態になるときに、再起動処理フラグはオンに設定される。したがって、運転者が電気自動車10の駆動を意図したときには、速やかに、燃料電池60から所望の電力を得られる状態にすることができる。
ここで、図5では、運転者が電気自動車10を駆動しようとする意志を持つことを表わすステップS110〜S130に示した条件がすべて満たされたときに再起動フラグがオンに設定され、パージ処理が停止されることとしたが、少なくともいずれか一つの条件が満たされたときにパージ処理を停止することとしても良い。また、パージ処理の実行中に、上記運転者が電気自動車10を駆動しようとする意志を持つことを表わす状態となった場合にも、温度センサ69が検出する燃料電池60の温度が、燃料電池の発電効率が悪くなる所定の低温である場合には、そのままパージ処理を続行することとしても良い。このような構成とすれば、燃料電池60が低温であることに起因してシステムのエネルギ効率が悪化することがなく、所望の電力は2次電池22から得られる。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記実施例では、燃料電池60による発電停止時に、パージ処理を行なうか否かを判断しているが、異なる構成としても良い。例えば、発電停止時には、まず、パージ処理を行なわずに休止モードを選択し、その後、停止モードに移行するか否かを判断することとしても良い。あるいは、休止モードに入って所定時間が経過したら、停止モードに移行することとしても良い。
(2)上記実施例では、燃料電池60は固体電解質型燃料電池としたが、異なる種類の燃料電池に本発明を適用することもできる。水素透過性金属層を備える燃料電池であれば、本発明を適用して、発電停止時にパージ処理に関する制御を行なうことで同様の効果を得ることができる。水素透過性金属層を備える燃料電池は、例えば固体高分子型燃料電池とすることができる。
図9は変形例としての固体高分子型燃料電池を構成する単セル180の構造を示す断面模式図である。単セル180は、実施例と同様のガスセパレータ87,88によって、電解質部181を挟んだ構造となっている。ガスセパレータ87と電解質部181との間には、酸化ガスが通過する酸化ガス流路が形成されている。また、ガスセパレータ88と電解質部181との間には、燃料ガスが通過する燃料ガス流路が形成されている。
電解質部181は、固体高分子膜で形成された電解質層185の両面を、水素透過性の緻密な金属層で挟んだ多層構造となっている。電解質層185は、例えば、ナフィオン(登録商標)膜などを用いることができる。電解質層185のアノード側の面には、パラジウム(Pd)の緻密層186が設けられている。カソード側には、バナジウム−ニッケル合金(V−Ni)の緻密層184が設けられている。緻密層184のカソード側には、更に、Pdの緻密層182が設けられている。
電解質層185は、水分を含有しており、水分を含有することでプロトン伝導性を示す。電解質層185の両面は、上述の通り、緻密層184,186で挟まれているため、電解質層185内の水分は、良好に保持される。このように、固体高分子膜の水分を保持可能な構造を採ることにより、単セル180から成る燃料電池は、従来の固体高分子型燃料電池の運転温度よりも高い200〜600℃での運転を実現することができる。
なお、水素透過性金属層を電鮮質層の両面に形成して含水電解質層の水分を保持するタイプの燃料電池における電解質層としては、固体高分子膜の他、ヘテロポリ酸系や含水βアルミナ系などセラミック、ガラス、アルミナ系に水分を含ませた膜を用いることとしても良い。
(3)実施例の燃料電池システム20では、カソードオフガスを改質器64に供給しているが、異なる構成としても良い。改質器64に供給する酸素は、別途外部から空気を取り込むこととしても良い。また、パージ処理で燃料ガスを掃気するために用いる気体は、空気以外の気体を用いることも可能である。
(4)実施例の燃料電池システム20では、改質器64で改質原料から生成した改質ガスを燃料ガスとして燃料電池60に供給したが、異なる構成としても良い。例えば、純度の高い水素ガスを貯蔵する水素貯蔵部を設け、この水素ガスを燃料ガスとして用いることとしても良い。水素貯蔵部は、水素ボンベや、水素吸蔵合金を内部に備える水素タンクとすることができる。この場合にも、本発明を適用することで同様の効果を得ることができる。
(5)上記実施例の電源システム15は2次電池22を備えているが、2次電池を備えない電源システムに本発明を適用することとしても良い。
(6)上記実施例では、電源システム15を電気自動車10の駆動電力源としたが、他種の移動体の駆動電力源として用いても良い。また、電源システム15を、定置型の電力供給装置としても良い。

Claims (18)

  1. 電力を出力する電源システムであって、
    プロトン伝導性を有する電解質層と、該電解質層に接合される水素透過性金属層とを備える燃料電池と、
    前記燃料電池のアノード側に、水素を含有する燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
    前記燃料電池のアノード側に、水素を含有しないパージガスを供給するパージガス供給部と、
    前記燃料電池における発電の停止後に、前記パージガス供給部を駆動して、前記燃料電池内の前記燃料ガスを、前記パージガスによって置き換えるパージ制御部と
    を備える電源システム。
  2. 請求の範囲1記載の電源システムはさらに、
    前記燃料電池の発電停止後に、前記燃料電池のアノード側に前記パージガスを供給すべきパージ条件に該当するか否かを判断するパージ判断部と、
    前記パージ判断部が前記パージ条件に該当すると判断した場合には、前記パージガス供給部を駆動して、前記燃料電池内の前記燃料ガスを前記パージガスによって置き換え、前記パージ判断部が前記パージ条件に該当しないと判断した場合には、前記パージガス供給部を駆動しないパージ制御部と
    を備える電源システム。
  3. 請求の範囲2記載の電源システムであって、
    前記パージ判断部による前記パージ条件に該当するか否かの判断は、前記電源システムの運転状態を表わす所定の情報、および/または、前記電源システムに要求される電力の変化を反映する所定の情報に基づいて実行される電源システム。
  4. 請求の範囲2記載の電源システムであって、
    前記パージ制御部は、前記燃料電池の発電停止後、所定の時間が経過したときに、前記パージガス供給部を駆動する電源システム。
  5. 請求の範囲2ないし4のいずれか記載の電源システムはさらに、
    前記燃料電池が発電停止中であって、前記パージガス供給部が駆動されていないときに、前記燃料電池内に形成される前記燃料ガスの流路における前記燃料ガスの圧力を高める燃料ガス昇圧部を備える電源システム。
  6. 請求の範囲5記載の電源システムであって、
    前記燃料ガス昇圧部は、前記燃料ガス供給部を駆動して前記燃料ガスを供給すると共に、前記燃料ガスの流路の出口部を閉塞して、前記燃料ガスの圧力を高める電源システム。
  7. 請求の範囲3記載の電源システムであって、
    前記電源システムを構成し、前記燃料電池が発電を行なう際には所定の高温に昇温して動作する所定箇所の温度を検出する温度検出部をさらに備え、
    前記パージ判断部は、前記温度検出部が検出した前記温度が所定値以下であるときに、前記パージ条件に該当すると判断する電源システム。
  8. 請求の範囲1ないし7いずれか記載の電源システムであって、
    前記燃料ガス供給部は、前記パージガス供給部が駆動された後に前記燃料電池の発電を開始する際には、前記燃料電池が発電すべき電力に応じた量を超える量の燃料ガスを、前記燃料電池に供給する燃料電池システム。
  9. 請求の範囲8記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料ガス供給部は、前記燃料電池が発電すべき電力が所定値以下の時に、前記発電すべき電力に応じた量を超える量の燃料ガスを供給し、前記発電すべき電力が前記所定値を超えるときには、前記発電すべき電力に応じた量の燃料ガスを供給する電源システム。
  10. 請求の範囲1ないし9いずれか記載の燃料電池システムはさらに、2次電池を備える電源システム。
  11. 請求の範囲10記載の電源システムはさらに、
    前記2次電池の残存容量を検出する残存容量検出部を備え、
    前記残存容量が所定値以下の時には、前記燃料電池の発電を停止する動作に優先して、前記燃料電池を用いた前記2次電池の充電を行なう電源システム。
  12. 請求の範囲3記載の電源システムはさらに、
    2次電池と、
    前記電源システムに対する出力要求を取得する出力要求取得部と
    を備え、
    前記出力要求取得部が取得した前記出力要求が所定値以下の時には、前記パージ判断部は前記パージ条件に該当しないと判断すると共に、前記2次電池から電力を出力する電源システム。
  13. 移動体であって、
    請求の範囲1ないし12いずれか記載の電源システムを駆動エネルギ源として搭載する移動体。
  14. 移動体であって、
    請求の範囲2記載の電源システムを駆動エネルギ源として搭載すると共に、前記移動体を駆動可能にするための所定の起動スイッチをさらに備え、
    前記パージ制御部は、前記起動スイッチがオフとなって前記燃料電池の発電を停止した後、所定の時間が経過したときに、前記パージガス供給部を駆動する移動体。
  15. 移動体であって、
    請求の範囲3記載の電源システムを駆動エネルギ源として搭載すると共に、前記移動体を駆動可能にするための所定の起動スイッチをさらに備え、
    前記パージ判断部は、前記起動スイッチがオフとなった時に、前記パージ条件に該当すると判断する移動体。
  16. 移動体であって、
    請求の範囲1ないし9いずれか記載の電源システムを駆動エネルギ源として搭載すると共に、前記移動体を駆動するための操作部の操作状態を取得する操作状態取得部をさらに備え、
    前記パージ制御部は、前記燃料電池の停止時に前記パージガス供給部を駆動した後、前記操作状態取得部が前記操作状態を取得したときには、前記パージガス供給部を停止させる移動体。
  17. 請求の範囲16記載の移動体であって、
    前記電源システムは、前記燃料電池の温度を検出する温度検出部と、前記移動体の他の駆動エネルギ源である2次電池と、をさらに備え、
    前記パージ制御部は、前記温度検出部が検出した前記燃料電池の温度が所定値以下の時には、前記パージガス供給部を駆動した後に前記操作状態取得部が前記操作状態を取得した場合にも、前記パージガス供給部の駆動を続行する移動体。
  18. 燃料電池システムの停止方法であって、
    (a)プロトン伝導性を有する電解質層と、該電解質層に接合される水素透過性金属層とを備える燃料電池のアノード側に、水素を含有する燃料ガスを供給して前記燃料電池の発電を行なう際に、前記燃料電池の停止条件を取得する工程と、
    (b)前記(a)工程において前記停止条件を取得した後に、前記燃料電池システムの運転モードとして、前記燃料電池内の前記燃料ガスの流路に前記燃料ガスを保持して発電を停止する休止モードと、前記燃料電池内の前記燃料ガスの流路内に前記燃料ガスを保持することなく発電を停止する停止モードとのうち、いずれか一方の運転モードを選択する工程と、
    (c)前記停止モードを選択したときに、前記燃料電池内の前記燃料ガス流路内に、水素を含有しないパージガスを供給する工程と
    を備える燃料電池システムの停止方法。
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