JPWO2005020371A1 - アンテナ構造およびそれを用いた通信機 - Google Patents

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Abstract

アンテナ構造(1)は、グランド部が形成されている基板(2)と、基板(2)の片端側に配置される放射電極(3)と、放射電極(3)と基板(2)のグランド部との間を接続する接地用延伸部(4)とを有する。放射電極(3)の接地端S側の両側縁部にそれぞれ接続されている接地用延伸部(4)は、それぞれ、放射電極(3)の接地端(S)側との接続部分から放射電極(3)の開放端(K)側に向かって延伸された形態と成し、接地用延伸部(4)の延伸先端部は基板(2)のグランド部に接続している。

Description

本発明は、携帯型電話機等の無線通信機に設けられるアンテナ構造およびそれを用いた通信機に関するものである。
図18aにはアンテナ構造の一例が模式的な斜視図により示されている(例えば特許文献1参照)。このアンテナ構造30では、放射電極31,32が連結部33を介して接続されており、これら放射電極31,32に間隔を介して対向配置する接地導体34が設けられている。放射電極31,32は両方共に、連結部33に接続されている短絡導体35を介して、接地導体34に接続されている。また、連結部33には給電導体36が接続されており、この給電導体36を介して、放射電極31,32は、例えば通信機の無線通信用の高周波回路37に接続される。
特開2003−101336号公報
アンテナ構造30は、例えば、板金から打ち抜いた図18bに示すような形状の導体板を図18bに示すA位置、B位置、C位置で折り曲げ加工することにより、作製することができる。
しかしながら、アンテナ構造30を図18aに示す横側から見たときに、アンテナ構造30は、放射電極31,32と、接地導体34とが対向配置したコ字形状と成している。このようなコ字形状を有するアンテナ構造30を、1枚の導体板から折り曲げ加工により作製するのは非常に面倒であり、また、多くの導体板の面積を必要とするという問題がある。
本発明は、製造が容易で安価なアンテナ構造およびそれを用いた通信機を提供することを目的としている。
この発明のアンテナ構造は、グランド部が形成されている基板と、アンテナ動作を行う板材から成る放射電極とを有するアンテナ構造であって、放射電極はその一端側が接地端側と成しており、放射電極の接地端の反対端側は基板の上方側に間隔を介して基板面に沿うように配置され、放射電極の接地端側の少なくとも両側の側縁部には、それぞれ、放射電極の接地端側から接地端の反対端側に向けて延伸された接地用延伸部が接続され、その接地用延伸部の延伸先端部は前記基板のグランド部に接続されている構成と成していることを特徴としている。さらに、この発明の通信機は、この発明のアンテナ構造が設けられていることを特徴としている。
この発明のアンテナ構造は、放射電極と、この放射電極の接地端側の少なくとも両側の側縁部にそれぞれ接続される接地用延伸部とを有し、その接地用延伸部は、放射電極との接続部から放射電極の接地端の反対端側に向かって延伸されている構成と成している。この構成を備え、また、放射電極面の上方側から放射電極と接地用延伸部を見たときに放射電極と接地用延伸部が重なり合わない配置関係を持つ構成を有することによって、次に示すようにアンテナ構造を容易に作製することができる。つまり、導体板から放射電極の形成部分およびそれに連接する接地用延伸部の形成部分を打ち抜いた後に、放射電極の接地端側を基点として放射電極を起立方向に曲げ起こし、その曲げ起こされた放射電極を当該放射電極の途中の位置で水平方向に曲げ加工することにより、この発明における放射電極と接地用延伸部を連続的に、かつ、簡単に製造することができる。このため、この発明では、アンテナ構造の製造工程の簡略化を図ることができ、また、アンテナ構造を量産化し易くできる。これにより、アンテナ構造の製造コストを低く抑えることができる。
ところで、例えば接地用延伸部を放射電極の両側の側端面間の幅と等幅とし、当該接地用延伸部を、放射電極の接地端側から放射電極と間隔を介し放射電極面に対向させるようにして放射電極の接地端の反対端側に延伸する形態とし、その延伸先端部を基板のグランド部に接続させる構成とすることが考えられる。しかしながら、この場合には、例えば、導体板(板金)に対して相対的に上下方向に金具(金型)を移動させて導体板を加工するプレス機を利用して、導体板を連続的に加工し、上記のような放射電極と等幅で放射電極に間隔を介して対向している接地用延伸部と、放射電極とを一体的に製造することは、金型配置の問題から難しく、また、コストが掛かる。
これに対して、この発明では、前記したように導体板を連続的に加工して放射電極と接地用延伸部を一体的に製造することができるので、前述したような、アンテナ構造の製造工程の簡略化を図ることができる効果や、アンテナ構造の量産化を図ることができる効果や、アンテナ構造の製造コストを低減できる効果を得ることができる。また、この発明では、次に示すような効果をも奏することができる。つまり、接地用延伸部には、放射電極のアンテナ動作に起因して基板のグランド部と放射電極の接地端側との間に電流が通電する。接地用延伸部が放射電極と等幅であって放射電極に対向する幅広の接地用延伸部と成していても、放射電極のアンテナ動作に起因した電流は接地用延伸部の側縁部に集中して通電する。このことを考慮すると、接地用延伸部は、その電流が集中する側縁部のみの形態としても、アンテナ構造の電気的な特性に大きな悪影響を与えることを防止することができる。このことから、接地用延伸部は、例えば放射電極の側端面よりも外側位置に配置させ、前記のような電流が集中する側縁部のみの幅の狭い形態とすることにより、アンテナ構造の電気的な特性に大きな悪影響を与えることを防止しながら、放射電極および接地用延伸部を作製するのに要する導体板の面積を狭くすることができる。これにより、アンテナ構造の材料コストを低減できて、アンテナ構造の低コスト化を図ることができる。
また、放射電極と接地用延伸部とグランド部により囲まれる空間の大きさは放射電極の電気的な体積と呼ばれることがあり、この放射電極の電気的な体積は、放射電極の無線通信の周波数帯域幅に関与する。放射電極の接地端側と接地用延伸部との接続部は基板の片端側の端部よりも外側の、基板よりも下方側位置に配置され、放射電極の接地端の反対端側は基板の上方側に配置される構成とすることにより、放射電極の接地端側は基板よりも下方側に突き出ている状態となるので、放射電極の接地端側が基板よりも下方側に突き出ていない場合に比べて、下方側に突き出た分、放射電極の電気的な体積を増加することができる。これにより、周波数帯域の広帯域化を図ることができる。
さらに、放射電極の両側端面間の接地端側に追加の接地用延伸部が設けられているものにあっては、放射電極と、基板のグランド部との接地用延伸部による接続をより確実なものとすることができる。
さらに、放射電極を複数の分岐放射電極部に分離分割したり、複数の放射電極を並設することにより、例えば、各分岐放射電極部や各放射電極が互いにずれた共振周波数でもって共振するように構成することによって、無線通信用の周波数帯域の広帯域化を図ることが可能となったり、複数の互いに異なる周波数帯域での無線通信を可能にすることができるようになる。
さらに、複数の分岐放射電極部のうちの少なくとも1つは給電タイプの分岐放射電極部と成し、他の分岐放射電極部は無給電タイプの分岐放射電極部と成している構成とすることにより、それら給電タイプの分岐放射電極部と、無給電タイプの分岐放射電極部との複共振によって、無線通信用の周波数帯域の広帯域化を図ることができる。
さらに、接地用延伸部の側縁部に曲げ強度補強用のリブを設けることにより、接地用延伸部の撓みや捻れの変形を防止することができる。さらに、放射電極の一部を切り起こして給電用電極を形成することにより、放射電極と給電用電極との接続部を無くすことができるので、放射電極と給電用電極との接続不良問題を回避することができて、アンテナ構造の信頼性を向上させることができる。
さらに、放射電極の少なくとも一部分に誘電体を設けることにより、誘電体による波長短縮効果によって放射電極の電気的な長さ(電気長)を長くすることができるので、放射電極の小型化を図ることができる。
この発明のアンテナ構造を設けた通信機を構成することによって、アンテナ構造の低コスト化により、通信機のコスト低減を図ることができるし、また、アンテナ構造の周波数帯域の広帯域化によって、例えば通信機の機能増加等の通信機の新たな展開を図ることが可能となる。
第1実施例のアンテナ構造を説明するためのモデル図である。 図1aに示される放射電極および接地用延伸部を裏側から見た形態例を示したモデル図である。 図1aに示される放射電極および接地用延伸部を作製するための導体板の一形態例を示したモデル図である。 第1実施例のアンテナ構造の側面図である。 第1実施例のアンテナ構造を構成する放射電極の製造工程の一例を説明するための図である。 第1実施例のアンテナ構造に対する比較例を説明するための図である。 図4aに示される放射電極および接地用延伸部を作製するための導体板の一形態例を示したモデル図である。 図4aに示されるアンテナ構造を構成する接地用延伸部の電流の通電経路を説明するためのモデル図である。 第1実施例のアンテナ構造の製造の容易さを説明するための図である。 図4aに示されるアンテナ構造の製造し難さを説明するためのモデル図である。 第1実施例のアンテナ構造を構成する放射電極の変形例を説明するための図である。 放射電極の接地用延伸部に強化用のリブを設けた一形態例を表したモデル図である。 図8bに示される放射電極および接地用延伸部を構成する導体板の一形態例を示したモデル図である。 接地用延伸部のその他の形態例を放射電極と共に表したモデル図である。 第2実施例のアンテナ構造を説明するための図である。 第2実施例のアンテナ構造の放射電極のその他の形態例を説明するための図である。 第2実施例のアンテナ構造の放射電極のさらに別のその他の形態例を説明するための図である。 第3実施例のアンテナ構造を構成する放射電極を表した図である。 図11aに示される放射電極および接地用延伸部を裏側から見た状態例を表したモデル図である。 第4実施例のアンテナ構造を表したモデル図である。 第4実施例のアンテナ構造の変形例を説明するための図である。 図13aに示される放射電極および接地用延伸部を裏側から見た状態例を表したモデル図である。 放射電極への給電手段のその他の形態例を説明するための図である。 放射電極のその他の形状例を説明するための図である。 放射電極のさらに別のその他の形状例を説明するための図である。 放射電極に誘電体を設けた場合の一形態例を示す側面図である。 放射電極のその他の形態例を説明するための図である。 特許文献1に記載のアンテナ構造の一つを説明するための図である。 図18aに示されるアンテナ構造を作製するための導体板の形態例を示したモデル図である。
符号の説明
1 アンテナ構造
2 基板
3 放射電極
4,4’ 接地用延伸部
5 導体板
8 給電用電極
14 リブ
15,16,17 分岐放射電極部
18 放射電極分割用スリット
22 切り込み部
以下に、この発明に係る実施例を図面に基づいて説明する。
図1aには、第1実施例のアンテナ構造が模式的な斜視図により示され、また、図2には第1実施例のアンテナ構造の模式的な側面図が示されている。この第1実施例のアンテナ構造1は、グランド部(図示せず)が形成されている基板2と、この基板2の端部に配置される放射電極3と、当該放射電極3と基板2のグランド部との間を接続する接地用延伸部4とを有して構成されている。基板2は、例えば携帯型電話機等の無線通信機に内蔵される回路基板と成している。
放射電極3は、主面部3Aと、立ち上がり部3Bとを有して構成されており、立ち上がり部3B側の端部Sが接地端と成し、主面部3A側の端部Kが開放端(接地端の反対端)と成している。接地用延伸部4は、放射電極3の接地端側の両側の側縁部にそれぞれ接続されており、放射電極3の接地端側から放射電極3の外側の位置を通って放射電極3の開放端側に向かう方向に延伸されている。
放射電極3と接地用延伸部4は、図1cに示されるような四角形状の導体板5をプレス加工と曲げ加工して作製される。つまり、導体板5を図1cに示す点線αの位置で折り曲げることにより、導体板5は、主面部3Aと立ち上がり部3Bに区分され、その主面部3Aは、基板2の片端側の基板面に間隔を介して対向配置される。また、立ち上がり部3Bは基板2の放射電極形成側の端面よりも外側位置で基板2を上下に横切る形態で立設される。
導体板5の両側の側縁部K1,K2には、それぞれ、スリット6(6a,6b)がプレス加工(打ち抜き加工)により形成されている。ここでは、スリット6は、導体板5の側縁から切り込んだ後に放射電極3の接地端側に向けて伸長形成された形状と成している。この第1実施例では、スリット6(6a,6b)によって、導体板5の両側の側縁部K1,K2の一部分が放射電極3から切り離されて接地用延伸部4と成している。接地用延伸部4は、放射電極3との接続部分7を基点として基板2に向けて倒されたような形状と成している。
この第1実施例では、放射電極3の接地端側は、基板2よりも下方側に突き出て配置される構成と成している。つまり、放射電極3と接地用延伸部4の接続部は基板2よりも下方側の位置に配置されている。接地用延伸部4は、その放射電極3との接続部から放射電極3の立ち上がり部3Bに直交する方向に基板2側に向けて延伸した後に基板2の放射電極形成側の端面に沿って立ち上がり当該立ち上げ先端部が基板2の上面に沿って折り曲げられて基板2のグランド部に接続されている。
接地用延伸部4と基板2は、例えば半田などの接合用材料を利用して接合させてもよいし、かしめ部材を利用してかしめにより接続させてもよい。また、例えば、アンテナ構造1全体が、図2の鎖線に示されるような通信機の筐体(カバー)10の端部領域内に収容配置されることがある。この図示の例では、放射電極3の主面部3Aがカバー10から下向きの押圧力を受ける構成と成しており、そのカバー10からの下向きの押圧力によって、放射電極3全体が下向きに押されて接地用延伸部4が基板2の上面に押圧接触により接続している。このように接地用延伸部4を基板2に押圧接続させてもよい。上記したように、接地用延伸部4と基板2の接続手法には様々な手法があり、ここでは、その接続手法は限定されない。
図1bには図1aに示される放射電極3および接地用延伸部4を下側(裏側)から見た状態例が模式的に示されている。図1aや図1bに示されるように、この第1実施例では、放射電極3の主面部3Aの一部が基板2側に向けて切り起こされ、この切り起こし部によって給電用電極8が構成されている。基板2の放射電極形成側端部の基板面上には、通信機の無線通信用の高周波回路11(図2参照)に接続する給電パッド(図示せず)が形成されており、給電用電極8は、その給電パッドに接続される。放射電極3は、その給電用電極8と給電パッドを介して無線通信用の高周波回路11に接続される。なお、給電用電極8と給電パッドとの接続は、半田接続してもよいし、前述したようなカバー10から放射電極3への押圧力を利用した押圧接続でもよく、その接続手法は限定されない。
例えば、無線通信用の高周波回路11から給電用電極8を介して送信用の信号が放射電極3に供給されると、その信号供給によって放射電極3には、例えば図1aに示すような電流Iが接地用延伸部4から放射電極3の立ち上がり部3Bを介し主面部3Aに向かうループ状に通電して放射電極3が励振し送信用の信号が無線送信される。また、外部から信号が放射電極3に到来して当該放射電極3が信号受信により励振すると、放射電極3から給電用電極8を介して受信信号が無線通信用の高周波回路11に伝達される。
第1実施例のアンテナ構造1は上記のように構成されている。次に、この第1実施例のアンテナ構造1を構成する放射電極3および接地用延伸部4の製造工程の一例を図3に基づいて説明する。まず、板金12のM1部分に示されるように、放射電極3および接地用延伸部4となる領域の外周部をプレス加工により打ち抜く。次に、M2部分に示されるように、その打ち抜いた領域の両側の側縁部K1,K2に、それぞれ、プレス加工によりスリット6を形成して、接地用延伸部4となる部分を、放射電極3となる部分から切り離す。
その後、M3部分に示されるように、プレス加工により給電用電極8の外周部を打ち抜いて、M4部分に示されるように、給電用電極8を切り起こす。そして、M5部分に示されるように、金型を利用した折り曲げ加工により接地用延伸部4を形作る。次に、放射電極3の接地端側を基点として放射電極3を起立方向に曲げ起こし、その後、M6部分に示されるように、その曲げ起こされた放射電極3を当該放射電極3の途中の位置で水平方向に折り曲げて、放射電極3の主面部3Aおよび立ち上がり部3Bを形作る。このようにして、放射電極3と接地用延伸部4と給電用電極8を作製することができる。
この第1実施例の構成では、例えば図1aの上側から放射電極3および接地用延伸部4を見たときに、放射電極3と接地用延伸部4と給電用電極8は、互いに重なり合わない形態と成している。このため、上記のように板金12をプレス加工と簡単な曲げ加工により連続的に加工して放射電極3を作製することができる。これにより、アンテナ構造1の製造工程が簡略化し、アンテナ構造1の量産化が容易となる。また、曲げ加工に用いる金型は簡単な形状となるので、金型の設計に要する時間を短縮化することができる。
さらに、この第1実施例では、1つの導体板を加工して、放射電極3と接地用延伸部4と給電用電極8を形作るので、製造工程において、放射電極3と接地用延伸部4の接続工程が不要であるし、また、放射電極3と給電用電極8の接続工程も不要である。さらに、上記のように作製された接地用延伸部4の延伸先端部を基板2に接続させ、また、給電用電極8の先端部を基板2に接続させるだけで第1実施例のアンテナ構造1を構築することができるので、アンテナ構造1の組み立て工程が簡単である。
さらに、放射電極3と接地用延伸部4間、および、放射電極3と給電用電極8間は、例えば半田等の接合用材料を利用して接続していないので、放射電極3と接地用延伸部4との接続不良の問題、および、放射電極3と給電用電極8との接続不良の問題を回避できる。さらにまた、放射電極3と接地用延伸部4との接続状態や、放射電極3と給電用電極8との接続状態がばらついて例えばアンテナ特性がばらつく等の問題の発生を防止することができる。これにより、アンテナ構造1およびアンテナ構造1を備えた通信機の信頼性を向上させることができる。
ところで、図4bに示されるような導体板を点線に沿って折り曲げて、図4aの斜視図に示されるような放射電極20および接地用延伸部21を作製することが考えられる。放射電極20は、この第1実施例の放射電極3と同様に、主面部20Aと、立ち上がり部20Bとを有して構成されているが、接地用延伸部21は、この第1実施例に示した接地用延伸部4とは異なっている。つまり、この第1実施例に示した接地用延伸部4の構成では、放射電極3を構成する導体板5の側縁部の一部がスリット6によって切り離されて接地用延伸部4が構成されている。これに対して、図4bに示される構成では、放射電極20を構成する導体板の一端側が主面部20Aと立ち上がり部20Bの並び方向に延長されて接地用延伸部21が構成されている。このため、図4aおよび図4bに示す構成では、その導体板の延長部分(つまり、接地用延伸部21を構成する導体板部分)が必要な分、この第1実施例のアンテナ構造1に比べて、放射電極および接地用延伸部を作製するのに必要な導体板面積が広くなる。
また、放射電極20を横側から見ると、その側面図は、放射電極3の側面図(図2参照)と同様になる。このことから、放射電極3,20のサイズが等しいならば、つまり、主面部3Aと主面部20Aのサイズ、立ち上がり部3Bと立ち上がり部20Bのサイズがそれぞれ同様であり、また、立ち上がり部3Bと基板2との間の間隔が立ち上がり部20Bと基板2との間の間隔と等しく、さらに、立ち上がり部3B,20Bの下方側への突き出し長さが等しいならば、放射電極3,20は電気的な体積がほぼ等しくなる。
さらに、この第1実施例における接地用延伸部4は、接地用延伸部21に比べて、幅が狭い。このために、基板2のグランド部から接地用延伸部4を通って放射電極3に通電する電流に悪影響が及ぶことを懸念されるかもしれないが、接地用延伸部21のように広幅であっても、基板2から放射電極20に向かって通電する電流は、図4cに示されるように、接地用延伸部21の側縁部に集中して通電する。このため、この第1実施例の如く、放射電極3の両側位置に枠状の細い接地用延伸部4を形成しても、基板2から接地用延伸部4を通って放射電極3に通電する電流に大きな悪影響が及ぶことを防止できる。つまり、接地用延伸部4を細く形成することに因るアンテナ特性の悪化は心配しなくてよい。
したがって、この第1実施例に示したアンテナ構造1は、図4aに示す構成のものと比べて、放射電極の電気的な体積の減少等に起因した放射電極(アンテナ)の電気的な特性の悪化を抑制しながら、製造を容易にでき、また、放射電極の作製に必要な導体板の面積を大幅に削減することができるという優れた効果を得ることができる。
さらに、例えば、導体板に対して相対的に上下方向に金具を変位させて導体板を曲げ加工するプレス機を用いて図4aに示すような放射電極20および接地用延伸部21を作製するとする。この場合には、例えば、図5bの実線に示されるように接地用延伸部21に対して放射電極20を起立方向に曲げ起こした後に、図5bの点線に示されるような金具26を図の下側から上側に変位させて図5bの点線で示した位置に金具26を配置し当該金具26を利用して放射電極20の主面部20Aを水平方向(接地用延伸部21に対向する方向)に曲げようとしても、図4aに示す構成では、接地用延伸部21が有るために、金具26を図示の点線の位置に配置することができない。このため、図4aに示す構成のものは、導体板に対して相対的に上下方向に金具を移動させて導体板を曲げ加工するプレス機を用いて作製することは困難である。
これに対して、この第1実施例のアンテナ構造1では、図5aの実線に示されるように放射電極3を曲げ起こした後に、接地用延伸部4に邪魔されることなく、その曲げ起こされた放射電極3に沿わせて金具26を配置することができて、当該金具26を利用して放射電極3の主面部3Aを水平方向に折り曲げ加工することができる。つまり、この第1実施例における構成を備えることによって、導体板に対して相対的に上下方向に金具を移動させて導体板を曲げ加工するプレス機を用いて、容易にアンテナ構造1を製造することができる。
なお、図1の例では、放射電極3(導体板5)の両側の側縁部分が、それぞれ、接地用延伸部4と成していたが、その変形例として、例えば図6に示されるように、導体板5の側縁部の接地用延伸部4に加えて、導体板5の両側端面間の接地端側に、接地用延伸部形成用スリットによって放射電極3から切り離された追加の接地用延伸部4’を設けてもよい。このような追加の接地用延伸部4’を設けることにより、接地用延伸部4と基板2との接続の信頼性の向上を図ることができる。なお、図6では、放射電極3および接地用延伸部4,4’は基板2側(裏側)から見た状態で表されている。また、基板2の放射電極形成側の端面よりも外側位置の空間部Z(図1a参照)、つまり、放射電極3と接地用延伸部4により囲まれている空間部Z内には、通信機の例えばスピーカー等の部品が配置されることがある。追加の接地用延伸部4’を設ける場合には、その空間部Z内の部品配置などを考慮して、追加の接地用延伸部4’の配置位置や幅などが設定される。
この第1実施例では、接地用延伸部4は、放射電極3に比べて、格段に細い。このため、接地用延伸部4の撓みや捻れの変形が懸念されることがある。そのような場合には、例えば、図7のモデル図に示されるように、接地用延伸部4の側縁部に曲げ強度補強用のリブ14を設けてもよい。その曲げ強度補強用のリブ14は、接地用延伸部4の側縁部に設けた張り出し部を折り曲げることにより作製することができる。
また、図1の例では、導体板5に設けられる接地用延伸部形成用のスリット6は、導体板5の側縁から切り込んだ後に放射電極3の接地端側に向けて伸長形成される形状であったが、例えば、図8aに示されるように、スリット6は、放射電極3の開放端側から導体板5の側面に沿って接地端側に向かって伸長形成される直線状の形態と成していてもよい。このスリット6によって、放射電極3から接地用延伸部4が切り離されて、図8bの斜視図に示されるようなアンテナ構造1を形作ることができる。
なお、アンテナ構造1の姿勢は、図1に示す姿勢に限定されるものではなく、基板2が起立配置される場合もあるし、また、主面部3Aが基板2の下側となる向きで配置される場合もある。
以下に、第2実施例を説明する。なお、この第2実施例の説明において、第1実施例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
この第2実施例では、図9の斜視図に示されるように、放射電極3(導体板5)には、2本の放射電極分割用スリット18(18a,18b)が互いに間隔を介して形成されている。放射電極分割用スリット18aは、放射電極3(導体板5)の開放端側から放射電極3の側面に沿って放射電極3の接地端側に向かう形状と成している。また、放射電極分割用スリット18bは、放射電極3の側端から切り込んだ後に放射電極3の側面に沿って放射電極3の接地端側に向かう形状と成している。
放射電極3は、それら放射電極分割用スリット18a,18bによって、複数の分岐放射電極部15,16,17に分離分割されている。それら分岐放射電極部15,16,17は、それぞれ、主面部(15A,16A,17A)と立ち上がり部(15B,16B,17B)を有し、これら分岐放射電極部15,16,17は、立ち上がり部3B(15B,16B,17B)の基端側(接地端側)で共通に放射電極3の両側の各接地用延伸部4にそれぞれ接続されて基板2のグランド部に接地される。
この第2実施例では、1つの分岐放射電極部15には、主面部15Aの一部を切り起こして給電用電極8が形成されており、分岐放射電極部15は給電タイプの分岐放射電極部と成している。また、他の分岐放射電極部16,17は、無給電タイプの分岐放射電極部と成している。無給電タイプの分岐放射電極部16,17は、それぞれ、給電タイプの分岐放射電極部15と電磁結合して当該分岐放射電極部15と共にアンテナ動作を行って複共振状態を作り出すものである。
この第2実施例では、それら複数の分岐放射電極部15,16,17による複共振によって、アンテナ構造1の無線通信に使用される周波数帯域の広帯域化を図ることができたり、複数の互いに異なる周波数帯での無線通信を可能にすることができる。
なお、この第2実施例では、放射電極3には、2本の放射電極分割用スリット18が形成されていたが、放射電極3の大きさや、仕様等により要求されている周波数帯域幅などを考慮して、放射電極3に1本の放射電極分割用スリット18を形成し、放射電極3を2つの分岐放射電極部に分離分割してもよいし、また、放射電極3に3本以上の放射電極分割用スリット18を形成して、放射電極3を4つ以上の分岐放射電極部に分離分割してもよい。
さらに、この第2実施例では、接地用延伸部4は、放射電極3(導体板5)の両側縁部側に設けられていたが、第1実施例でも述べたように、接地用延伸部4は、放射電極3の両側縁部に設けられるだけでなく、図6に示すような追加の接地用延伸部4’を設けてもよい。
さらに、図9に示される例では、複数の分岐放射電極部15,16,17のうちの1つが給電タイプの分岐放射電極部と成していたが、例えば仕様等を考慮することにより、図10aのモデル図に示されるように、複数の分岐放射電極部のうちの2つ以上に給電用電極8を設けて、給電タイプの分岐放射電極部を複数設ける構成としてもよい。なお、無給電タイプの分岐放射電極部を設けずに、全ての分岐放射電極部を給電タイプとしてもよい。
さらに、図10bに示されるように、放射電極分割用スリット18の接地端側の端部位置を図9の例よりも上側に配置してもよい。具体例を挙げると、例えば、立ち上がり部3Bの立ち上がり基点から放射電極分割用スリット18の端部に至るまでの図10bに示す寸法Hを、0.5mm以上とする。このような構成とすることにより、強度が増した放射電極3を形成することができる。
以下に、第3実施例を説明する。なお、この第3実施例の説明では、第1と第2の各実施例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
図11aおよび図11bには第3実施例のアンテナ構造を構成する放射電極が模式的な斜視図により示されている。なお、図11aでは、基板2の上方側から見た状態で放射電極3が表されており、図11bでは、基板2側(裏側)から見た状態で放射電極3が表されている。
この第3実施例では、放射電極3の接地端側の両側縁部にそれぞれ接地用延伸部4が設けられると共に、放射電極3の両側縁部間の接地端側には追加の接地用延伸部4’が設けられている。また、放射電極3には、その追加の接地用延伸部4’の切り起こし空間部Qから主面部3Aの開放端まで延びる切り込み部22が設けられている。切り起こし空間部Qと切り込み部22は放射電極分割用スリットと成して、放射電極3は、複数の分岐放射電極部15,16に分離分割されている。
この図11aおよび図11bの例では、複数の分岐放射電極部15,16のうちの一方側には給電用電極8が設けられて給電タイプと成しており、他方側は無給電タイプと成している。これら給電タイプと無給電タイプの分岐放射電極部15,16によって複共振状態を作り出す構成となっている。その複共振状態によって、周波数帯域の広帯域化を図ることができたり、複数の互いに異なる周波数帯での無線通信が可能となる。
なお、図11aおよび図11bの例では、複数の分岐放射電極部15,16のうちの一方側を給電タイプとし、他方側を無給電タイプと成していたが、両方の分岐放射電極部15,16を給電タイプとしてもよい。
さらに、図11aおよび図11bの例では、放射電極3の一部を切り起こして形成される追加の接地用延伸部4’は1つだけであったが、放射電極3に複数の追加の接地用延伸部4’を設けると共に、それら追加の接地用延伸部4’の切り起こし空間部Q毎に、当該切り起こし空間部Qに連接する切り込み部22を設け、それら切り起こし空間部Qおよび切り込み部22による放射電極分割用スリットによって、放射電極3を3つ以上の分岐放射電極部に分離分割する構成としてもよいものである。この場合には、例えば、それら各分岐放射電極部が互いにずれた共振周波数でもって共振するように構成することにより、周波数帯域幅をより一層広げることができたり、また、複数の互いに異なる周波数帯での無線通信を可能にできる。
以下に、第4実施例を説明する。なお、この第4実施例の説明において、第1〜第3の各実施例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
この第4実施例のアンテナ構造では、図12に示されるように、基板2の片端側の端部に複数の放射電極3(3α,3β)が互いに間隔を介して並設されている。それら複数の放射電極3(3α,3β)のうちの少なくとも1つは、第1〜第3の実施例に示した放射電極3のうちの何れか1つの構成を備えている。
図12の例では、第2実施例に示した複数の分岐放射電極部15,16を持つタイプの放射電極3(3α)と、第1実施例に示した放射電極3の変形タイプの放射電極3(3β)とが並設されている。その変形タイプの放射電極3βは、放射電極3βの接地端側の両側縁部にそれぞれ接地用延伸部4が接続されているのではなく、放射電極3βの接地端側の一方側の側縁部だけに接地用延伸部4(4β)が接続されている形態のものである。なお、ここでは、放射電極3βは、給電用電極8が設けられていない無給電タイプと成し、放射電極3αの給電タイプの分岐放射電極部15と電磁結合して複共振状態を作り出すものである。
また、図12に示す構成に代えて、例えば図13aに示すような構成としてもよい。つまり、図13aの例では、第1実施例に示したタイプの複数の放射電極3(3α,3β)が互いに間隔を介して並設されている。これら並設されている放射電極3α,3βの一方側が給電タイプと成し、他方側が無給電タイプと成している。なお、図13bには、図13aに示される放射電極3α,3βを基板2側(裏側)から見た状態が示されている。図13aおよび図13bに示される例では、放射電極3α,3βの一方側が給電タイプと成し、他方側が無給電タイプと成していたが、放射電極3α,3βの両方が給電タイプと成していてもよい。
この第4実施例では、図13aおよび図13bに示されるように、第1〜第3の実施例のうちの何れか1つに示した同種の複数の放射電極3が互いに間隔を介して並設されている構成としてもよいし、また、第1〜第3の各実施例に示した異種の放射電極が複数組み合わせて並設されている構成としてもよいし、第1〜第3の実施例に示した少なくとも1つの放射電極と、第1〜第3の実施例の構成以外の構成を持つ放射電極とが互いに間隔を介して並設されている構成としてもよい。
なお、第1〜第3の実施例に示した同種又は異種の放射電極が複数組み合わされて並設される構成の場合には、それら並設される放射電極は、前述したような板金12のプレス加工と曲げ加工により、並設された状態で同時に作製することが可能である。
以下に、第5実施例を説明する。この第5実施例は通信機に関するものである。この第5実施例の通信機では、第1〜第4の実施例に示したアンテナ構造1のうちの何れか1つが設けられていることを特徴としている。なお、そのアンテナ構造1の説明は前述したので、ここでは、その重複説明は省略する。また、アンテナ構造以外の通信機構成には様々な構成があり、ここでは、何れの構成をも採用してよく、その説明は省略する。
なお、この発明は第1〜第5の各実施例の形態に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、第1〜第5の各実施例では、給電タイプの放射電極3(あるいは、分岐放射電極部15)には、主面部3A(15A)の一部分を切り起こして給電用電極8が設けられていたが、給電タイプの放射電極3(分岐放射電極部15)を通信機の高周波回路11に接続するための手段は給電用電極8に限定されるものではなく、例えば、図14の側面図に示されるような導体から成る給電ピン23を利用してもよい。この給電ピン23は、基板2の基板面上に形成された高周波回路接続用の給電パッド(図示せず)に接続されており、バネ性を有している。
また、給電用電極8は、放射電極3の主面部3Aの一部を切り起こして形成されていたが、給電用電極8の形成位置は限定されるものではなく、例えば、立ち上がり部3Bの一部を切り起こして給電用電極8を形成してもよい。また、上記給電ピン23と放射電極3の接続点も図14の例に限定されるものではない。放射電極3における給電位置は、放射電極3と高周波回路11側とのインピーダンス整合等を考慮して適宜設定されるものであり、放射電極3における給電位置は図14等の図示の位置に限定されるものではない。
さらに、第1〜第5の各実施例では、接地用延伸部4の延伸先端部は基板2に接続されていたが、例えば、第1〜第5の各実施例に示したアンテナ構造1が例えば通信機の筐体内に収容配置される構成であり、その筐体自体が例えばマグネシウム合金等の導体により構成されていてグランドと見なせる場合や、樹脂等から成る絶縁体の筐体にグランドとして機能する導体部(グランド部)が設けられている場合には、接地用延伸部4の延伸先端部を基板2に接続するのに代えて、接地用延伸部4の延伸先端部を、グランドとして機能できる筐体あるいは例えば絶縁体の筐体に設けたグランド部に接続させてもよい。
さらに、第1〜第5の各実施例に示した例では、放射電極3を高周波回路11側に接続する手法として、給電用電極8を介して直接的に接続させる直接給電方式を採用したが、放射電極3を高周波回路11側と容量を介して接続させる容量給電方式を採用してもよい。
さらに、アンテナ構造1が例えば通信機のカバー10内の端部領域に収容配置される場合には、放射電極3の電気的な体積をできるだけ大きくすることができるように、放射電極3は、例えば図15aや図15bに示されるようなカバー10内の端部領域の内壁面に沿った形状としてもよい。つまり、図15aの例では、主面部3Aに対して立ち上がり部3Bは基板2の下方に形成され、主面部3Aの一部がカバー10の形状に合わせてテーパ面と成している。また、図15bに示す例では、主面部3Aと立ち上がり部3Bの連接部分は直角ではなく、カバー10の形状に合わせて丸み部と成している。
さらに、例えば放射電極3の小型化を図りたい場合には、図16の側面図に示されるように、放射電極3の基板2側の面に部分的に又は全面に誘電体24を設けてもよい。誘電体24による波長短縮効果によって、放射電極3の小型化を図ることができる。
さらに、例えば、放射電極3の分岐放射電極部間の位置や、並設された複数の放射電極間に誘電体24を設けてもよい。さらにまた、図17の側面図に示されるように、放射電極3の接地端の反対端側を基板2側に折り曲げてもよい。
以上のように、本発明は、小型で、低コストで、しかも、性能の向上が容易なアンテナ構造およびそれを用いた通信機を得ることができることから、汎用の小型な無線通信機等や、それに内蔵されるアンテナ構造に適用するのに有効である。
この発明のアンテナ構造は、グランド部が形成されている基板と、アンテナ動作を行う板材から成る放射電極とを有するアンテナ構造であって、放射電極は、基板面に対して上向きに伸長形成されている立ち上がり部と、この立ち上がり部の伸長先端部から伸長方向を基板面に沿う方向に変え基板面と間隔を介しながら伸長形成され伸長先端が開放端と成している主面部とを有して構成されており、当該放射電極の立ち上がり部の下端が接地端と成し、当該接地端に接続され立ち上がり部の幅方向の両端部からそれぞれ接地用延伸部が主面部の幅方向の両端部よりも外側位置を通って主面部の開放端側に向けて延伸され当該延伸先端部が基板のグランド部に接続されており、主面部と立ち上がり部と接地用延伸部との全体を平面状に展開したときに、接地用延伸部は、立ち上がり部および主面部とスリット間隔を介して分離されており、両接地用延伸部間の主面部の下側は空間部と成していることを特徴としている。さらに、この発明の通信機は、この発明のアンテナ構造が設けられていることを特徴としている。
この発明のアンテナ構造は、立ち上がり部と主面部を有して成る放射電極と、この放射電極の接地端側の少なくとも幅方向の両端部(両側の側縁部にそれぞれ接続される接地用延伸部とを有し、その接地用延伸部は、放射電極の立ち上がり部との接続部から主面部の幅方向の両端部よりも外側位置を通って主面部の開放端側(放射電極の接地端の反対端側に向かって延伸されている構成と成しているまた、この発明のアンテナ構造では、放射電極(主面部および立ち上がり部)と接地用延伸部との全体を平面状に展開したときに、接地用延伸部は、立ち上がり部および主面部とスリット間隔を介して分離されており、両接地用延伸部間の主面部の下側は空間部と成しているので、次に示すようにアンテナ構造を容易に作製することができる。つまり、導体板から放射電極の形成部分およびそれに連接する接地用延伸部の形成部分を打ち抜いた後に、放射電極の接地端側を基点として放射電極を上向きに曲げ起こし、その曲げ起こされた放射電極を当該放射電極の途中の位置で水平方向に曲げ加工することにより、この発明における放射電極と接地用延伸部を連続的に、かつ、簡単に製造することができる。このため、この発明では、アンテナ構造の製造工程の簡略化を図ることができ、また、アンテナ構造を量産化し易くできる。これにより、アンテナ構造の製造コストを低く抑えることができる。

Claims (14)

  1. グランド部が形成されている基板と、アンテナ動作を行う板材から成る放射電極とを有するアンテナ構造であって、放射電極はその一端側が接地端側と成しており、放射電極の接地端の反対端側は基板の上方側に間隔を介して基板面に沿うように配置され、放射電極の接地端側の少なくとも両側の側縁部には、それぞれ、放射電極の接地端側から接地端の反対端側に向けて延伸された接地用延伸部が接続され、その接地用延伸部の延伸先端部は前記基板のグランド部に接続されている構成と成していることを特徴とするアンテナ構造。
  2. 放射電極および接地用延伸部は、グランドと見なせる筐体の内部、又は、グランド部が設けられている筐体の内部に収容配置される構成と成し、接地用延伸部の延伸先端部を基板のグランド部に接続するのに代えて、接地用延伸部の延伸先端部は、グランドと見なせる筐体、又は、筐体に設けられているグランド部に接続されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ構造。
  3. 放射電極の両側端面間の接地端側には、接地用延伸部形成用スリットによって放射電極から切り離された追加の接地用延伸部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ構造。
  4. 放射電極の接地端側は基板の片端側の端部よりも外側位置に配置され、この放射電極の接地端側と接地用延伸部との接続部は基板よりも下方側の位置に配置され、放射電極の接地端の反対端側は基板の上方側に配置されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ構造。
  5. 放射電極には接地端側に向かって伸びる1以上の放射電極分割用スリットが形成されて、放射電極は複数の分岐放射電極部に分割されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ構造。
  6. 複数の分岐放射電極部のうちの少なくとも1つは給電タイプの分岐放射電極部と成し、他の分岐放射電極部は無給電タイプの分岐放射電極部と成しており、無給電タイプの分岐放射電極部は、給電タイプの分岐放射電極部と電磁結合して当該給電タイプの分岐放射電極部と共にアンテナ動作を行って複共振状態を作り出す構成と成していることを特徴とする請求項5記載のアンテナ構造。
  7. 基板の片端側の端部には複数の放射電極が互いに間隔を介して並設されている構成と成し、それら複数の放射電極のうちの少なくとも1つは、請求項1に記載されている構成の放射電極と成していることを特徴とするアンテナ構造。
  8. 基板の片端側の端部には複数の放射電極が互いに間隔を介して並設されている構成と成し、それら複数の放射電極のうちの少なくとも1つは、請求項5に記載されている構成の放射電極と成していることを特徴とするアンテナ構造。
  9. 基板の片端側の端部には複数の放射電極が互いに間隔を介して並設されている構成と成し、それら複数の放射電極のうちの少なくとも1つは、請求項6に記載されている構成の放射電極と成していることを特徴とするアンテナ構造。
  10. 放射電極の一部が基板に向けて切り起こされており、この切り起こし部分は、基板に形成されている高周波回路接続用の給電パッドに接続させるための給電用電極と成していることを特徴とする請求項1記載のアンテナ構造。
  11. 基板面には高周波回路接続用の給電パッドが形成されており、この給電パッドとその上側位置の放射電極はバネ性を持つ導体によって接続されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ構造。
  12. 放射電極の少なくとも一部には誘電体が設けられていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ構造。
  13. 接地用延伸部の側縁部には曲げ強度補強用のリブが設けられていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ構造。
  14. 請求項1記載のアンテナ構造が設けられていることを特徴とする通信機。
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