JPWO2005001091A1 - 核酸の変異及び多型の検出用プローブセット、それを固相化したdnaアレイ、並びにそれらを用いた変異及び多型の検出方法 - Google Patents

核酸の変異及び多型の検出用プローブセット、それを固相化したdnaアレイ、並びにそれらを用いた変異及び多型の検出方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、DNAアレイにおいて同一条件下で、1塩基レベルの違いでもって有意な差で種々の配列中の変異を検出することができるプローブセットを提供することを課題とする。本発明は、検出すべき変異に対応する部位をプローブ中の中心に配置し、その両端には、検出すべき標的核酸と完全に一致する配列を有し、適宜、完全に一致する配列中に、ユニバーサル塩基を含ませたプローブセットを提供する。

Description

本発明は、核酸の変異又は多型の検出用プローブセット、それを固相化したDNAアレイ、及びそれらを用いた変異又は多型の検出方法に関する。
ゲノム上の特定の遺伝子の塩基配列の変異は、当該遺伝子がコードする蛋白質の構造や発現量を変化させ、癌をはじめとする種々の疾患の原因となることが知られている。さらに近年、ゲノム上である頻度で散在する1塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism;SNPs)が、ヒトにおいては薬剤感受性の違いや、ある疾患に対する罹患率の違いを引き起こすことが明らかになってきた。また細菌においては、薬剤耐性などと相関することも明らかになってきた。ゆえに、ゲノム上の塩基配列の変異を検出することは、疾患の診断のみならず、疾患の罹患率予測、個人の薬剤に対する感受性や副作用の予測、そして細菌の薬剤耐性の予測を可能とすることが示唆されており、個々人に適切な医療を施す、いわゆるオーダーメード医療の実現に不可欠と考えられている。
例えば、ヒトゲノム上にはこのようなSNP部位が、ゲノム全域にわたって数百塩基に1個の頻度で存在することが明らかになってきている。これらSNPの情報が実際の医療に応用されるためには、個々人についてなるべく多数のSNP部位を、精度よく、簡便かつ低コストで検出することを可能にする技術が必要である。
従来より塩基配列の変異の検出の最も確実な手法として、ダイデオキシ法やサンガー法に基づく塩基配列の解読手法が用いられている。これらの手法は、変異の有無だけでなく、塩基置換の場合は変異のタイピングを判断することを可能にし、更に塩基の欠失や挿入までを高精度に判断することが可能な手法である。しかし1回の反応で検出できる変異部位は、ゲノム上の連続した数百塩基の範囲内に限られており、特に、ゲノム上で数百塩基以上離れた位置に散在する複数箇所のSNPを同時に検出することは困難である。従って、同時処理が要求される、上述の変異の同時解析の場合には簡便性及びコストの面で難点がある。
近年、このようなゲノム上の広範な部位に散在する塩基配列を、同時並行して検出する手段としてDNAアレイ(又はDNAチップ)と呼ばれる技術が注目されている。DNAアレイとは、シリコンウエハやスライドガラス等の担体に多種類のオリゴヌクレオチドプローブをそれぞれ個別の分画に多種類固相化したものである。一定条件下で標識済試料核酸をDNAアレイに接触させてプローブとの間でハイブリダイゼーション反応を行い、個々の分画におけるハイブリダイゼーション反応の有無および程度を、各分画からのシグナルを検出して比較することによって測定し、当該核酸試料中の特定の塩基配列の有無や、その発現量を検出するために利用されている。
DNAアレイは、原理上、ゲノム上にて数百塩基以上離れた位置に存在する複数のSNPを同時に並行して大量に検出することが可能であるため、個々人のSNPの検出、即ち変異の解析に用いることが可能である。よって変異解析にDNAアレイが用いられれば、上述のオーダーメード医療の実現に寄与すると考えられている。しかしながら、そのためには依然として解決すべき課題があるのが実情である。
DNAアレイを複数変異の同時解析に適用するための第1の課題は、種々の配列を同一条件下で、1塩基レベルの違いで有意な差で検出するためのプローブ配列設計方法を開発することである。ゲノム上の多種類の塩基配列変異をDNAアレイにおいて同時に検出する場合のプローブには、様々な性質が要求される。例えば種々の異なる配列を検出するために調製された複数種類のプローブと、各プローブに対応している標的核酸とのハイブリダイゼーションを行う場合には、それぞれのプローブに最適のハイブリダイゼーション条件には一定の広がりがあると考えられる。そして、プローブのTm同士に有意な差が存在するのが普通である。DNAアレイにおいて遺伝子の発現量解析を行う場合ならば、プローブがハイブリダイズする標的配列中の領域を、当該標的配列内においてプローブのTm値を考慮しつつ選択すれば、同一アレイ上で使用する種々のプローブ間でTm値を比較的狭い範囲にそろえることが可能である。しかし、変異解析の場合には発現量解析の場合とは異なり、解析しようとする変異部位を含んだ領域に対してハイブリダイズするプローブを作製する必要性から、Tm値の変更の自由度は相対的に低いと考えられる。そのため、Tm値の異なるプローブを使った測定を同一の条件で行った場合には、最適の条件範囲外で測定を行ってしまうことになる試料群がDNAアレイに含まれることになる。従って擬陽性、擬陰性の結果を含むデータを取得してしまうおそれがあり、好ましくない。
更に同一の検出領域であっても、複数の変異部位、例えば二つの変異部位が含まれている場合には、プローブと検出領域との間の関係には、大きく分類すると完全マッチ、1塩基ミスマッチ、2塩基ミスマッチの少なくとも3種類があることになる。ミスマッチの場合には、更に細かく分類すると、変異の型(組合せ)が複数あることが考えられる。従って少なくとも完全マッチ、1塩基ミスマッチ、及び2塩基ミスマッチを区別することが重要であり、可能ならば変異の型までを明確に区別可能であることが望ましい。DNAアレイにおいてSNPを検出するために使用するプローブの場合も、当然このような要求を満たす必要がある。しかし、完全マッチと1塩基ミスマッチを区別するのと同時に、1塩基ミスマッチと2塩基との間をも明確に区別することは、その測定温度によっては実質的に困難な場合がある。とりわけ複数の変異部位が近接して存在している場合には、完全マッチ、1塩基ミスマッチ、2塩基ミスマッチを峻別することが困難である。完全マッチと1塩基ミスマッチのハイブリダイゼーションの差異を検出するのに適する温度は、1塩基ミスマッチと2塩基ミスマッチのハイブリダイゼーションの差異を検出するのには多くの場合、適さないからである。またその逆も同様である。従って、同一領域内の一組の変異を検出するために調製したプローブセットのTm値を、DNAアレイ上の全プローブセットにおいて狭い範囲に収めることは、特に複数の変異が近接して存在する場合にはこれまでは非常に困難であるか、実現不可能であった。DNAアレイを使ってオーダーメード医療を実現するには、このような問題に対処していく必要がある。
変異検出のためのプローブ配列の設計の一の指針としては、例えば下記の文献に記載されている。
チーら(Chee M.et al.)、「サイエンス」(”Science”)、(米国)、1996年、274巻、pp.610−614。
上記の文献は、変異検出のためのプローブ配列設計方法の一般的指針を与えるものであるが、上述のような、特に複数の近接した変異を同時且つ正確に検出するためのプローブの設計指針を与えるものではない。
本発明は、上記課題を解決解決し、目的を達成するために下記のごとく構成されている。
本発明のプローブセットは、塩基配列中の変異又は多型を検出するためのプローブセットであって、当該プローブセット中の各プローブは、当該プローブの全塩基数Nが奇数の場合(N=2n+1、nは自然数である;以下同じ)には、プローブの中心の塩基(両末端からn+1番目)に、標的配列中に存在する変異Xと相補的な塩基aが配され、又は当該プローブの全塩基数Nが偶数の場合(N=2n+2)には、その中心の二つの塩基(5’末端及び3’末端からそれぞれn+1番目)の何れか一方の塩基に、標的配列中に存在する変異Xと相補的な塩基aが配され;且つ当該変異Xに相補的な塩基aの5’末端側配列、及び3’末端側配列は、共に当該標的配列と完全に相補的である配列を含んでいる
ことを特徴とする。
本発明のプローブセットにおいては、標的配列中に変異X以外の変異Yが少なくとも1つ含まれる可能性のある場合に、当該標的配列用の各プローブが、当該変異Yの塩基の種類に依存せずに当該変異Yの塩基bと塩基対を形成するユニバーサル塩基Zを当該変異Yに対応した部位に有していることが好ましい。
本発明のプローブセットにおいては、標的配列中に変異X及び変異Y(p=1 〜q)(qは、変異X以外の変異の数に対応した1以上の整数)がある場合に使用するプローブセットであって、
(1)当該変異X又は当該変異Xによる多型を検出するためのプローブであって、当該変異Xと相補的な塩基aを当該変異Xに対応した部位に有し、当該変異Y(p=1〜q)のうちの少なくとも1つの変異に対応した部位に、当該少なくとも1つの変異の塩基の種類に依存せずに当該少なくとも1つの変異における塩基と塩基対を形成するユニバーサル塩基Zを有する、変異X検出用プローブ;及び
(2)当該変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異又は当該少なくとも一つの変異による多型を検出するための変異又は多型の検出用プローブ又は変異又は多型の検出用プローブセットであって、
当該変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異に対応した部位に、当該変異の塩基と相補的な塩基を有し、当該変異X、及び当該変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異以外の変異に対応する部位の少なくとも1つの部位にユニバーサル塩基Zを有するプローブ又はプローブセット;
を含むことを特徴とする。
本発明のプローブセットにおいては更に、前記のユニバーサル塩基Zが、イノシン、5−ニトロインドール、及び3−ニトロピロールからなる群より選択されることが望ましい。
本発明のプローブセットは、標的配列中に変異X以外の変異Yが少なくとも1つ含まれる可能性のある場合に、当該標的配列用の各プローブが、当該変異Yに対応する部位において、アデニン、グアニン、シトシン、及びチミンの何れのヌクレオチドをもランダムに(実質的に同量)含ませたプローブ分子の集合体とすることも可能である。
本発明のプローブセットは、標的配列中に変異X及び変異Y(p=1〜q)(qは、変異X以外の変異の数に対応した1以上の整数)がある場合に、前記の各プローブが、当該変異Y(p=1〜q)のうちの少なくとも1つの変異に対応した部位において、アデニン、グアニン、シトシン、及び、チミンの何れのヌクレオチドをもランダムに含ませたプローブ分子の集合体であることを特徴とすることができる。
本発明のプローブセットにおいては、前記の変異X、及び前記の変異Y又は前記の変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異との間に、0乃至10個の塩基が存在することを特徴とすることが好ましい。
本発明のプローブセットは、変異Xと相補的な塩基をプローブの中心にすえ、更にそれ以外の塩基は標的核酸の配列と完全に相補的である上記のプローブセット中の少なくとも1のプローブ(ディテクトプローブ)、及び、前記の変異Xに対応する部位においてミスマッチを生じ、それ以外の領域においては当該ディテクトプローブと同一の配列を有する少なくとも1のプローブ(リファレンスプローブ)からなることを特徴とする。
また、本発明のプローブセットは、標的配列中に変異X以外の変異Yが少なくとも1つ含まれる可能性のある場合に特に利用される上記のプローブセット中の少なくとも1のプローブ(ディテクトプローブ)、及び、前記の変異Xに対応する部位においてミスマッチを生じ、更に前記の変異Y、又は前記の変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異以外の変異の少なくとも1つに対応する部位においてユニバーサル塩基Zを含み、それ以外の領域においては、当該ディテクトプローブと同一の配列を有する少なくとも1のプローブ(リファレンスプローブ)からなることを特徴とする。
これらのプローブセットにおいては、変異Yに対応する部位において、ユニバーサル塩基Zを含むことが好ましく、特に、ユニバーサル塩基Zが、イノシン、5−ニトロインドール、及び3−ニトロピロールからなる群より選択することができる。
これらのプローブセットにおいては、変異Y、又は前記の変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異以外の変異の少なくとも1つに対応する部位において、アデニン、グアニン、シトシン、及びチミンの何れのヌクレオチドをもランダムに含ませたプローブ分子の集合体とすることも可能である。
本発明のプローブセットにおいては、前記プローブセット中の各プローブの全塩基数(N=2n+1、又はN=2n+2)を規定するnが5乃至18の範囲内にあり、その結果、当該各プローブのTmが所望の値+/−10℃の範囲に含まれることが望ましい。
本発明のDNAアレイは、上記の何れかのプローブセットが固相化されたものである。
本発明の標的核酸中の変異又は多型検出方法は、上記の何れかのプローブセットが、ディテクトプローブとレファレンスプローブの組を含まない場合に、固相化されたDNAアレイに対し、標的核酸を、当該プローブセット中の各プローブと当該標的核酸との間のハイブリダイゼーションに最適の条件下で接触させ、各プローブからのシグナルを定量し、その後任意に、当該プローブセット中のプローブのTm平均値から+/−10℃の温度上昇又は温度下降を行ってから更にシグナルを定量することを特徴とするか、或いは、上記の何れかのプローブセットが、ディテクトプローブとレファレンスプローブの組を含む場合に、固相化されたDNAアレイに対し、標的核酸を、当該プローブセット中の各プローブと当該標的核酸との間のハイブリダイゼーションに最適の条件下で接触させ、ディテクトプローブ及びリファレンスプローブのそれぞれからのシグナルを定量して比較することを特徴とする、標的核酸中の変異又は多型の検出方法である。
図1は、同一塩濃度条件下での様々な温度における、完全マッチ、1塩基ミスマッチ、及び2塩基ミスマッチの状態にある、標的核酸−プローブ複合体の熱安定性を示す概念図である。
図2は、本発明の一実施例の結果を示す図である。
図3は従来のプローブセットを使用して2箇所の近接した変異部を検出する場合に必要となるプローブセットの例を示す図である。
図4は、図3に示されるタイプの従来のプローブセットを利用して2箇所の近接した変異部を実際に検出した場合の検出結果の例を示す図である。
図5は、近接する2箇所の変異部を、ユニバーサル塩基を利用した本発明のプローブセットにより検出する場合のプローブセットの例を示す図である。
図6は、図5に示される本発明のプローブセットを利用して2箇所の近接した変異部を実際に検出した場合の検出結果の例を示す図である。
本願明細書において「核酸」とは、DNA、人工的ヌクレオチドを含むDNA、RNA、及び人工的ヌクレオチドを含むRNA、PNA、人工ヌクレオチドを含むPNAの何れをも意味する。
本発明のプローブセットは、塩基配列中の変異又は多型を検出するためのプローブセットであって、当該プローブセット中の各プローブは、当該プローブの全塩基数Nが奇数の場合(N=2n+1、nは自然数である;以下同じ)には、プローブの中心の塩基(両末端からn+1番目)に、標的配列中に存在する変異Xと相補的な塩基aが配され、又は当該プローブの全塩基数Nが偶数の場合(N=2n+2)には、その中心の二つの塩基(5’末端及び3’末端からそれぞれn+1番目)の何れか一方の塩基に、標的配列中に存在する変異Xと相補的な塩基aが配され;且つ当該変異Xに相補的な塩基aの5’末端側配列、及び3’末端側配列は、共に当該標的配列と完全に相補的である配列を含んでいることを特徴とするものである。
ここで使用される各プローブと、これが認識する配列との間には、完全マッチの関係にあることが望ましいが、場合によっては標的核酸中に変異Xが含まれずに、結果として1塩基ミスマッチの関係にあることもありえる。これは、プローブ中の塩基aと相補的な関係にあると想定されていた変異Xが、実は野生型の場合であり、結果としてその部分においてミスマッチを生じている場合や、変異Xとは異なる変異である場合などが可能性としてあるからである。このような場合には、野生型の配列に完全にマッチするプローブや、野生型でも変異Xでもない塩基に対応して完全にマッチするプローブを、予めプローブセット中に同様に含ませておけば、これらのプローブの何れかにおいて陽性反応となる。これによって当該部位に含まれるのは、変異X、変異X以外の変異、又は野生型の何れかであるかが判明する。
これら変異型及び野生型の識別を行うには、本発明の一態様であるディテクトプローブとリファレンスプローブとからなるプローブセットを用いればよい。この態様のプローブセットは、上記のプローブセット中の少なくとも1のプローブ(ディテクトプローブ)、及び、前記の変異Xに対応する部位においてミスマッチを生じ、それ以外の領域においては当該ディテクトプローブと同一の配列を有する少なくとも1のプローブ(リファレンスプローブ)からなることをその構成とする。ディテクトプローブは、変異Xと相補的な塩基aを含むものであるが、例えばこれがグアニン(G)塩基であった場合には、リファレンスプローブの対応する塩基は、C、T、Aの内の少なくとも一つであり、好ましくは、これらの全てを3つ一組にしたプローブの組である。
本実施態様のプローブセット中の各プローブは、上述のごとく完全マッチ又は1塩基ミスマッチが想定される標的核酸とプローブの関係において使用されることが望ましいが、場合によっては、別個の変異を含んでいる状態においても使用することは可能である。このような態様においては、完全マッチ、1塩基ミスマッチ、2塩基ミスマッチの少なくとも3つの関係が考えられる。これらの状態及びその検出について、以下に図を参照しながら説明する。
図1は、同一塩濃度条件下での様々な温度における、完全マッチ、1塩基ミスマッチ、及び2塩基ミスマッチの状態にある、標的核酸−プローブ複合体の熱安定性を示す概念図である。
この図においてS字状の実線で示されるものは、プローブの全領域と標的核酸とが完全にマッチする関係にある複合体(Tm=Tm(PM))について、温度変化を生じさせた場合に、プローブ−標的核酸の複合体の2本鎖形成率がどのようにして変化するかを表したものである。一方、実線のすぐ下のS字状の点線は、1塩基ミスマッチを含んでいる場合(Tm=TM(MM1))、そしてさらのその下のS字状の点線は、2塩基ミスマッチを含んでいる場合(Tm=Tm(MM2))を示すものである。概してプローブ−標的核酸複合体の熱安定性は、完全マッチのものの方が、不完全マッチ(1塩基ミスマッチ及び2塩基ミスマッチ)のものよりも高いが、温度においてはその差異に大きな隔たりがある。
図1において温度がaの低温領域にある場合は、完全マッチの場合と、不完全マッチの場合とでは、2本鎖形成率がいずれも高くて識別が難しい。この温度領域では、非特異的な結合が生じやすいため、完全マッチの場合と、不完全マッチの場合とで大きな差異がでないからである。一方、温度がcの高温範囲にある場合には温度がaの場合とは逆に、完全マッチの場合も不完全マッチの場合も、プローブと標的核酸とが乖離しやすい状態にあるため、互いに識別が難しい。更に、この温度領域ではシグナルが低レベルであることも寄与するから、測定には不向きの領域となっている。
一方、温度がbの領域にある場合には、完全マッチと不完全マッチとを、2本鎖形成率に関する差異をもって区別しやすいことがわかる。縦軸方向にこの図を見た場合に、実線と点線との間の距離は、温度領域aやcにおける場合と比べて、より長くなっているのみならず、完全マッチと1塩基ミスマッチとの差異と、1塩基ミスマッチと2塩基ミスマッチとの差異とは、有意な差が生じている場合があることがわかる。例えば図1中のdとeとは長さが有意に異なるから、2本鎖形成率が有意に異なっていて、これはDNAアレイからのシグナル強度の有意な差として識別できるものである。従って完全マッチと1塩基ミスマッチとを峻別できることを意味している。しかしながらこのことは、この温度Tにおいては、1塩基ミスマッチと2塩基ミスマッチとを識別しにくい(実質的に困難であるか、不確実性が大きい)ことを意味している。
実際に、完全マッチ、1塩基ミスマッチ、2塩基ミスマッチが生じることを、具体的な配列を示して以下に説明する。
表1の配列番号1に示される塩基配列は、検出しようとしている標的核酸の野生型の配列を示し、配列番号2及び配列番号3はそれぞれ、変異X及び変異Yを含む1塩基の変異型を示している。変異Xは、野生型においてTであった塩基がGへ変化しているものであり、一方変異Yは、野生型でAであった塩基が、Tへ変化したものである。
Figure 2005001091
Figure 2005001091
配列番号4乃至7に記載の配列は、変異Xを検出するためのプローブのセットである。配列番号4に記載の配列は、変異Xに完全にマッチするプローブであり、配列番号5乃至7は、標的核酸との間で1塩基ミスマッチとなるものである。この中で、配列番号5に示される配列は、変異Xが含まれず、野生型であった場合に完全にマッチするものである。
配列番号8乃至11に記載の配列は、変異Yを検出するためのプローブのセットである。配列番号8に記載の配列は、変異Yに完全にマッチするプローブである、配列番号9乃至11は、標的核酸との間で1塩基ミスマッチとなるものである。この中で、配列番号9に示される配列は、変異Yが含まれず、野生型であった場合に完全にマッチするものである。
これらのプローブのセットをDNAアレイに固相化し、表2に示される2種類の試料核酸(標的核酸)の変異解析を同一条件で行った場合に、各プローブと、検出されるべき変異の数との間の関係は、表3のようになる。
Figure 2005001091
Figure 2005001091
表3に示されているように、標的核酸と、これらのプローブセットとの間の関係は、完全マッチか、不完全マッチの何れかであり、不完全マッチの場合には、更に1塩基ミスマッチと2塩基ミスマッチの場合がある。試料Aの場合、変異Xが含まれる変異型であるが、変異Yは含まれない、即ち野生型である。一方の試料Bの場合には、変異Xが含まれる変異型であるが、一つの配列の中に変異Yも含まれる試料である。
試料Aにおいては、標的核酸とプローブとの間の関係は、完全マッチの場合と1塩基ミスマッチの場合としかないことから、これらを確実に峻別できれば変異解析が達成される。一方、試料Bにおいては、標的核酸とプローブとの間の関係は、完全マッチの場合はなく、1塩基ミスマッチと2塩基ミスマッチの場合がある。上述のごとく、完全マッチと1塩基ミスマッチの識別に適する測定条件は、1塩基ミスマッチと2塩基ミスマッチの識別に適する測定条件であるとはいえないから、これらの標的核酸の変異解析を、同一のDNAアレイ上で、同一条件で精度よく行うことの困難性が理解できる。
従来のプローブセットの場合ならば、上述したように、完全マッチ、1塩基ミスマッチ、2塩基ミスマッチのそれぞれを同時に明確に識別することが困難であった。しかしながら、本発明のプローブセットを用いれば、測定温度をより低温側にシフトすることによって、1塩基ミスマッチと2塩基ミスマッチとの間の識別を可能に出来ることが図1からわかる(図中のgの長さがeよりも長くなっていて、fの長さも十分に大きいためである)。そのため、結果として二つの変異が標的核酸に含まれる場合であっても、ディテクトプローブとレファレンスプローブからなるプローブセットを用いて、測定温度を可能な範囲で若干変更すれば、完全マッチと1塩基ミスマッチとの間のみならず、1塩基ミスマッチと2塩基ミスマッチとの間をも識別可能とすることができる。
そのためには、プローブの全塩基数(N=2n+1、又はN=2n+2)を規定するnが5乃至18の範囲内にあり、その結果プローブセット中の各プローブのTmが所望の値+/−10℃の範囲に含まれることが望ましい。このようにしてTm値を規定していれば、プローブセット中の全プローブのTm値が、従来のプローブセットに比べてきわめて狭い範囲に含まれていることとなり、この場合には上記のような2塩基ミスマッチが生じていた場合にも、若干の測定温度変更によって対処することが可能となり、本質的に同一の条件下で変異を特異的に検出することが可能となる。
従って本発明のプローブセットは、予期していた変異が含まれておらず、更に別の部位において予期していなかった変異が含まれている場合、即ち、都合二つの変異が含まれている場合にも潜在的に利用できる。しかし予め変異Xとは別個の部位において変異Yが含まれていることが十分に予想されるか、判明している場合には、以下のような手段により対応することがより望ましい。
即ち本発明は一の態様において、上記のプローブセットであって、更に標的配列中に変異X以外の変異Yが少なくとも1つ含まれる可能性のある場合に、当該標的配列用の各プローブが、当該変異Yの塩基の種類に依存せずに当該変異Yの塩基bと塩基対を形成するユニバーサル塩基Zを当該変異Yに対応した部位に有していることを特徴とするものである。ディテクトプローブとリファレンスプローブとからなるプローブセットの場合には、ユニバーサル塩基Zは、ディテクトプローブ及びリファレンスプローブ中の、当該変異Yに対応する部位において用いることができる。このようにユニバーサル塩基を利用することにより、上記のように若干の測定温度を変更することなく、異なる変異構成を持つ標的核酸について、同一の条件下で変異を検出することが可能になる。また、ユニバーサル塩基を利用すれば、本来検出したいと考えている塩基部分以外の塩基において存在している変異の影響を受けずに、本来検出すべき部分の塩基の変異をより正確且つ確実に検出することができる。ユニバーサル塩基を含む部分においては、本来の塩基対が形成された場合よりも二本鎖の熱力学的安定性は若干低下する。しかしながらこれは、非特異的な結合が生じている場合よりも安定であり、結果として、2塩基ミスマッチが実質的に存在しないこととなり、完全マッチと1塩基ミスマッチとの差異のみを検出するだけでよいことになる。
ここでユニバーサル塩基とは、核酸配列中において通常の塩基(アデニン、グアニン、シトシン、チミン、及びウラシル)を置換することができ、何れの塩基とも相補性を有する塩基であり、その両隣(又は当該ユニバーサル塩基が配列の末端にある場合には、当該末端から2番目)の塩基が、対応する核酸との間で形成する塩基対を顕著に不安定化せず、またそのような塩基対を破壊しない塩基であって、それが含まれる配列全体の生化学的機能を保つものを意味する。従って、ユニバーサル塩基は、これを含む配列がハイブリダイズする標的配列中の対応部位において、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、及びウラシルの何れが含まれている場合であっても、ほぼ等しく安定に鎖間で化学的結合を形成し、当該ユニバーサル塩基を含む配列は種々の修飾酵素(キナーゼ、リガーゼ等)の基質となりえるものである。
ユニバーサル塩基の具体例としては、例えばイノシン、5−ニトロインドール、及び3−ニトロピロールからなる群より選択されるものを挙げることができる。尚、これらの化合物以外であっても上記の要件を満たすものにおいては、これらと同様にしてユニバーサル塩基として利用することができる。
本発明においてユニバーサル塩基を使用する場合には、変異又は多型解析に必要なプローブの数の点でも利点がある。例えば2箇所の近接した変異部を同時に検出しようとする場合、従来のプローブセットを使用すると、図3に示されるように合計16種類のプローブが必要であった。この図では、変異XがGであり、変異YがCである標的核酸に対して、変異Xに対応する部位、及び変異Yに対応する部位のそれぞれにA、T、G、Cを配置したプローブを合計16種類用意している。このようなプローブセットを使用して行った実験結果の例を図4に示した。このように二箇所の部位について合計16種類のプローブを用意した場合には、各プローブのTm値に幅が生じてしまい、変異X及び変異Yの双方に完全にマッチするプローブが標的核酸と形成したハイブリッドからのシグナルが最大になるとは限らない。そのため、変異解析においてエラーを生じる可能性があることになる。
一方、本発明においてユニバーサル塩基を使用した場合には、図5に示されるように合計8種類のプローブセットを用意するだけでよい。このような8種類のプローブセットを使用した時の実験結果の例を図6に示した。ユニバーサル塩基がプローブ中に存在することにより、検出しようとする変異以外の変異個所による影響を受けず、各プローブ間のTm値の差異を低く抑えることが可能となり、よってプローブと標的核酸とが完全マッチしたものとそうではないものとを、より明確に区別できる。
上記では変異が2つの場合について説明したが、変異が3箇所以上の場合であっても本質的に同様の原理により、ユニバーサル塩基を適切に使用することにより、完全マッチと不完全マッチとをより明確に区別できる。
即ち本発明はその一つの態様において、標的配列中に変異X及び変異Y(p =1〜q)(qは、変異X以外の変異の数に対応した1以上の整数)がある場合に使用するプローブセットであって、(1)当該変異X又は当該変異Xによる多型を検出するためのプローブであって、当該変異Xと相補的な塩基aを当該変異Xに対応した部位に有し、当該変異Y(p=1〜q)のうちの少なくとも1つの変異に対応した部位に、当該少なくとも1つの変異Y(p=1〜q)の塩基の種類に依存せずに当該少なくとも1つの変異Y(p=1〜q)における塩基と塩基対を形成するユニバーサル塩基Zを有する、変異X検出用プローブ;及び(2)当該変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異又は当該少なくとも一つの変異による多型を検出するための変異又は多型の検出用プローブ又は変異又は多型の検出用プローブセットであって、当該変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異に対応した部位に、当該変異の塩基と相補的な塩基を有し、当該変異X、及び当該変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異以外の変異に対応する部位の少なくとも1つの部位にユニバーサル塩基Zを有するプローブ又はプローブセット;からなることを特徴とするプローブセットを提供する。
上記の(1)変異X検出用プローブにおいては、当該変異Xに対応する部分において相補的な塩基aを有しており、その他の変異Y(p=1〜q)部位に対応した部位の塩基については少なくともその1つがユニバーサル塩基Zである。この場合、ユニバーサル塩基Zは、イノシン、5−ニトロインドール、及び3−ニトロピロールからなる群より選択することができる。
一方の(2)変異検出用プローブ又は変異検出用プローブセットにおいては、変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異に対応した部位に、当該変異の塩基と相補的な塩基を有し、残りの変異(当該変異X、及び当該変異Y(p =1〜q)中の少なくとも一つの変異以外の変異)部位に対応した部位の塩基については少なくともその1つがユニバーサル塩基Zである。この場合、ユニバーサル塩基Zは、イノシン、5−ニトロインドール、及び3−ニトロピロールからなる群より選択することができる。
ユニバーサル塩基を含んだプローブセットに代わるものとしては、標的配列中に変異X以外の変異Y、又はY(p=1〜q)が含まれる可能性のある場合に、当該標的配列用のプローブが、当該変異Y、又はY(p=1〜q)のうちの少なくとも1つに対応する部位において、アデニン、グアニン、シトシン、及びチミンの何れのヌクレオチドをもランダムに含ませたプローブ分子の集合体であることを特徴とするものをプローブとして利用することが挙げられる。この場合には、アデニン、グアニン、シトシン、及びチミンが、プローブ分子にランダムに、即ち統計的に有意に相違しない量で含まれていることから、その何れかのプローブ分子種がその部位において特異的にハイブリダイズして、検出されることになる。
本発明のプローブセットにおいては、前記の変異X、及び前記の変異Y又はY(p=1〜q)のうちの少なくとも1つの変異(であって変異をプローブによって検出するもの)との間に、0乃至10個の塩基が存在することが望ましい。このような場合には、変異X、及び変異Y、又はY(p=1〜q)のうちの少なくとも1つの変異(であって変異をプローブによって検出するもの)がプローブ分子の中心に近接して存在することになる。複数の変異がプローブの中心に集中して存在する場合と、変異が互いに分散して存在する場合、即ち一方が中心にあり、もう一方が末端又はその近傍にある場合とを比較すると、後者よりも前者の場合のほうが、完全マッチと1塩基ミスマッチのハイブリダイゼーション強度の差異が大きくなる傾向があり、多数の検体を同一の条件で検出することが難しい。両者をDNAアレイにより峻別することがより難しいと考えられる。しかしながら本発明のプローブセットにおいては、上述のごとく、完全マッチ、1塩基ミスマッチ、及び2塩基ミスマッチの違いを、若干の温度変更を行ったり、ユニバーサル塩基を使用するなどして区別することが出来るものとなっている。従って、従来の技術ではより困難であった、二つ以上の変異がプローブの中心に近接している場合において、本発明はその効果を十分に発揮すると考えられる。近接した変異間の塩基の数が多いと、変異の有無がハイブリダイゼーション強度に与える影響が小さくなるため、ユニバーサル塩基の効果が小さくなるが、10塩基以下であれば本発明を適用することが可能で、5塩基以下であれば特に効果を有し、3塩基以下であれば更に高い効果を有する。
本発明のプローブセットにおいては、プローブの全塩基数(N=2n+1、又はN=2n+2)を規定するnが5乃至18の範囲内にあり、その結果プローブセット中の各プローブのTmが所望の値+/−10℃の範囲に含まれていることが好ましい。
本発明のDNAアレイにおいては、上記した本発明のプローブセットが固相化されている。また本発明の実施例において使用したDNAアレイは、基板にプローブを固相化して位置によりプローブの種類を特定する場合のものである。しかし、DNAアレイは、複数種類のプローブが識別可能な状態で、ハイブリダイズ反応の検出を行うことができる構成をとるものである限り、本発明の変異又は多型の検出方法において使用することが可能である。従って本発明においてDNAアレイとは、プローブを基材となるものに固相化したものであれば特に制限はなく、例えばガラス、シリコンウェハ、種々の多孔質基板、ゲル、マイクロタイタープレートやビーズなどを基材として、その上にプローブを固相化したものも含まれる。本発明においてはこれら全てのものをDNAアレイと呼ぶ。更に、プローブを固相化する部分が3次元構造をとるものも利用すると、検出感度が上昇して好ましい。3次元構造をとる場合には、検体液を流通させるDNAチップにおいて検体液の温度上昇や下降を行うことが容易になり、検体液の温度変化を与えて変異や多型の検出を行いやすくなる。種々の多孔質基板、ゲル、及びビーズなどを基板として用いたDNAチップでは、2次元の基板よりも多数のプローブを固相化することができるので、検体液中の検出対象物質の濃度が低い場合であっても、検出が可能となるので、少量の検体を用いればよく、これは被験者への負担を軽くする点において好ましい。
DNAアレイを用いて変異解析をおこなう対象核酸の配列は、一般に多種多様であることから、それらの配列を1塩基レベルでの違いを有意に識別して検出するためのプローブのTm値は、大きく異なるのが一般的である。しかし本発明を利用すると、上述のごとくプローブの全塩基数を規定するnの値を5乃至18の範囲内で設定するから、この調節によって各プローブのTm値を調節することが可能となる。Tm値の調節にあたっては、DNAアレイ上に固相化するプローブセット中の全プローブのTm値が、所望の値+/−10℃の範囲に含まれていることが好ましい。全プローブのTm値がこの範囲に含まれていると、本質的に同一の条件で、各プローブのハイブリダイズ条件が最適にあるということができる。
以下においては、本発明の一実施態様の説明を行う。
表4の配列番号1に示される塩基配列は、検出しようとしている標的核酸の野生型の配列を示し、配列番号2及び配列番号3はそれぞれ、変異X及び変異Yを含む1塩基の変異型を示している。変異Xは、野生型においてTであった塩基がGへ変化しているものであり、一方変異Yは、野生型でAであった塩基が、Tへ変化したものである。
Figure 2005001091
表4の配列番号15乃至18に記載の配列は、変異Xを検出するためのプローブのセットである。配列番号15に記載の配列は、変異Xに完全にマッチするプローブであり、配列番号16乃至18は、標的核酸との間で1塩基ミスマッチとなるものである。この中で、配列番号16に示される配列は、変異Xが含まれず、野生型であった場合に完全にマッチするものである。これらのプローブにおいては、変異Xの二塩基5’よりの部位にユニバーサル塩基が含まれている。ユニバーサル塩基としては、イノシン、5−ニトロインドール、又は3−ニトロピロールの何れとすることもできる。
表4の配列番号19乃至22に記載の配列は、変異Yを検出するためのプローブのセットである。配列番号19に記載の配列は、変異Yに完全にマッチするプローブである、配列番号20乃至22は、標的核酸との間で1塩基ミスマッチとなるものである。この中で、配列番号20に示される配列は、変異Yが含まれず、野生型であった場合に完全にマッチするものである。これらのプローブにおいては、変異Yの2塩基3’よりの部位にユニバーサル塩基が含まれている。
表4の配列番号15乃至22に示されるプローブは、何れもGC含有量が40%で共通しているため、これらのプローブのTm値は、略同じであることから、プローブの長さも共通とする。
これらのプローブのセットをDNAアレイに固相化し、表5に示される2種類の試料核酸(標的核酸)の変異解析を同一条件で行った場合に、各プローブと、検出されるべき変異の数との間の関係は、表6のようになる。
Figure 2005001091
Figure 2005001091
Figure 2005001091
表6に示されているように、標的核酸と、これらのプローブセットとの間の関係は、完全マッチか、1塩基ミスマッチの何れかであり、2塩基ミスマッチは存在しない。試料Cの場合、変異Xが含まれる変異型であるが、変異Yは含まれない、即ち野生型である。一方の試料Dの場合には、変異X及び変異Yが共に含まれる変異型である。
試料C及びDの場合においては共に、標的核酸とプローブとの間の関係は、完全マッチの場合と1塩基ミスマッチの場合としかないことから、これらを確実に峻別できれば変異解析が達成され、1塩基ミスマッチと2塩基ミスマッチを識別する必要はなくなる。
解析にあたっては、標的核酸中に標識物質、例えばFITCなどの蛍光色素を付加しておけば、そのシグナルを定量的に測定することが可能となる。そして、完全マッチに最適の条件で測定を行えば、完全マッチのプローブ由来のシグナルが、不完全マッチのプローブ由来のシグナルよりも顕著に強いことから、変異解析が行える。
この態様においては、2つの近接して存在する変異を同一条件下で解析することが可能になっている(表4の配列番号1乃至3を参照)。
本発明のプローブセットの作製方法は、当該技術分野で公知の技術を利用すればよい。調製にあたっては、標的核酸中の変異に対応する部位に適切な塩基(A;T;G;C;ユニバーサル塩基;又はA、T、G、Cのランダムな集合体)を導入するだけでよい。DNAアレイへの固相化も、当該技術分野で公知の何れの技術を用いればよい。
本発明の標的核酸の変異又は多型の検出方法は、ディテクトプローブとリファレンスプローブとの組合せを用いない場合には、プローブセットが固相化されたDNAアレイに対し、標的核酸を、当該プローブセット中の各プローブと当該標的核酸との間のハイブリダイゼーションに最適の条件下で接触し、各プローブからのシグナルを定量し、その後任意に、当該プローブセット中のプローブのTm平均値から+/−10℃の温度上昇又は温度下降を行ってから更にシグナルを定量することにより実施することができる。ここで、ハイブリダイゼーションの最適の条件は、プローブセット中の各プローブのTm値に基づいて求めることができ、更にプローブの全塩基数を規定するnの値が5乃至18の範囲内にあることから、各プローブのTm値は、非常に狭い範囲に集中していて、仮に当初予想していた変異Xが含まれておらず、DNAアレイにおいて、1塩基ミスマッチ及び2塩基ミスマッチを識別する必要性が生じたとしても、Tm値から+/−10℃という非常に狭い範囲で温度を上昇又は下降してシグナルの再測定を行えばよい。
本発明の標的核酸の変異又は多型の検出方法は、ディテクトプローブとリファレンスプローブとの組合せを用いる場合には、プローブセットが固相化されたDNAアレイに対し、標的核酸を、当該プローブセット中の各プローブと当該標的核酸との間のハイブリダイゼーションに最適の条件下で接触し、ディテクトプローブ及びリファレンスプローブのそれぞれにからのシグナルを定量して比較することにより実施できる。
プローブセットの設計
抑制遺伝子p53第7エクソン237コドン第3塩基対における1塩基突然変異(AT→AT)の有無を、2種類の培養細胞、すなわちヒトリンパ芽球細胞株WTK1、及びTK6の2種類について検出を試みた。WTK1は、癌抑制遺伝子p53第7エクソン237コドン第3塩基対に1塩基突然変異(AT→AT)を持つが、TK6は正常(AT:野生型)である。まず、検出すべきp53第7エクソン237コドン第3塩基対を基点とし、それぞれ5’側および3’側の10塩基のゲノム上の隣接配列を含む、表7に記載されるような変異検出用プローブセットを設計し、DNAチップ上に固相化した。
Figure 2005001091
標的核酸の調製
標的核酸の調製は、以下のように行なった。すなわちヒトリンパ芽球細胞株WTK1およびTK6の2種類の細胞株からそれぞれゲノムDNAを調製した。調製にはキアゲン社のゲノムDNA抽出キットを用いた。つぎに調製したゲノムDNAそれぞれを鋳型とし、末端蛍光標識プライマーを用いて、配列番号28に示すような変異部位を中央部に含む全長98塩基からなるDNA断片をPCR法により増幅した。鋳型DNAはそれぞれ約250ngを用い、5’末端FITC標識プライマーを0.8μMになるように添加し、PCRを94℃/30秒→65℃/30秒→72℃/30秒で40サイクル実施した後、キアゲンカラム(QIAquick PCR purification kit)にて、反応産物から蛍光標識プライマーを除き、標的核酸とした。
ハイブリダイゼーション及び各プローブにおけるハイブリダイゼーション産物の定量
つぎにWTK1およびTK6細胞株につき調製した、変異部位を含む98塩基からなる末端蛍光標識PCR産物を、塩濃度2XSSPE、温度55℃の条件下でハイブリダイゼーション反応を実施した。結果得られたハイブリダイゼーション画像を図2に示す。ハイブリダイゼーション画像において、G、C、A、Tと示されているプローブスポットには、それぞれリファレンスプローブ1、リファレンスプローブ3、ディテクトプローブ、及びリファレンスプローブ2が固相化されている。画像解析の結果、野生型であるTK6株由来の標的核酸をハイブリダイゼーションした場合には、リファレンスプローブ1における蛍光シグナル輝度が最も高く、一方、1塩基突然変異(AT→AT)を持つWTK1株由来の標的核酸をハイブリダイゼーションした場合には、ディテクトイプローブにおける蛍光シグナル輝度が最も高く検出されたことから、TK6はp53第7エクソン237塩基において野生型を、WTK1はAT→ATの変異をもつことを明確に検出できた。
産業上の利用性
本発明は、解析対象の種々の核酸配列に対して、同一の条件下で正確に変異を検出することを可能にするプローブセット、及びそれを用いた変異検出方法を提供する。本発明は、特に複数の変異が、近接して標的核酸中に存在する場合であっても、それらを明確に識別することができるプローブセットを提供する。
Figure 2005001091
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【配列表】
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Claims (16)

  1. 塩基配列中の変異又は多型を検出するためのプローブセットであって、
    当該プローブセット中の少なくとも1のプローブは、
    当該プローブの全塩基数Nが奇数の場合(N=2n+1、nは自然数である;以下同じ)には、プローブの中心の塩基(両末端からn+1番目)に、標的配列中に存在する変異Xと相補的な塩基aが配され、又は
    当該プローブの全塩基数Nが偶数の場合(N=2n+2)には、その中心の二つの塩基(5’末端及び3’末端からそれぞれn+1番目)の何れか一方の塩基に、標的配列中に存在する変異Xと相補的な塩基aが配され;且つ
    当該変異Xに相補的な塩基aの5’末端側配列、及び3’末端側配列は、共に当該標的配列と完全に相補的である配列を含んでいる
    ことを特徴とするプローブセット。
  2. 標的配列中に変異X以外の変異Yが少なくとも1つ含まれる可能性のある場合に、前記の各プローブが、当該変異Yの塩基の種類に依存せずに当該変異Yの塩基bと塩基対を形成するユニバーサル塩基Zを当該変異Yに対応した部位に有している
    ことを特徴とする請求項1に記載のプローブセット。
  3. 標的配列中に変異X及び変異Y(p=1〜q)(qは、変異X以外の変異の数に対応した1以上の整数)がある場合に使用するプローブセットであって、下記の(1)及び(2):
    (1)当該変異X又は当該変異Xによる多型を検出するためのプローブであって、当該変異Xと相補的な塩基aを当該変異Xに対応した部位に有し、当該変異Y(p=1〜q)のうちの少なくとも1つの変異に対応した部位に、当該少なくとも1つの変異の塩基の種類に依存せずに当該少なくとも1つの変異における塩基と塩基対を形成するユニバーサル塩基Zを有する、変異X検出用プローブ;及び
    (2)当該変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異又は当該少なくとも一つの変異による多型を検出するための変異又は多型の検出用プローブ、又は変異もしくは多型の検出用プローブセットであって、
    当該変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異に対応した部位に、当該変異の塩基と相補的な塩基を有し、当該変異X、及び当該変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異以外の変異に対応する部位の少なくとも1つの部位にユニバーサル塩基Zを有するプローブ又はプローブセット;
    を含むことを特徴とするプローブセット。
  4. 前記のユニバーサル塩基Zが、イノシン、5−ニトロインドール、及び3−ニトロピロールからなる群より選択されることを特徴とする請求項2又は3に記載のプローブセット。
  5. 標的配列中に変異X以外の変異Yが少なくとも1つ含まれる可能性のある場合に、前記の各プローブが、当該変異Yに対応する部位において、アデニン、グアニン、シトシン、及び、チミンの何れのヌクレオチドをもランダムに含ませたプローブ分子の集合体であることを特徴とする請求項1に記載のプローブセット。
  6. 標的配列中に変異X及び変異Y(p=1〜q)(qは、変異X以外の変異の数に対応した1以上の整数)がある場合に、前記の各プローブが、当該変異Y(p=1〜q)のうちの少なくとも1つの変異に対応した部位において、アデニン、グアニン、シトシン、及び、チミンの何れのヌクレオチドをもランダムに含ませたプローブ分子の集合体であることを特徴とする請求項1に記載のプローブセット。
  7. 前記の変異X、及び前記の変異Y又は前記の変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異との間に、0乃至10個の塩基が存在することを特徴とする請求項2乃至6の何れか一項に記載のプローブセット。
  8. 請求項1に記載のプローブセット中の少なくとも1のプローブ(以下、ディテクトプローブと呼ぶ)、及び、前記の変異Xに対応する部位においてミスマッチを生じ、それ以外の領域においては当該ディテクトプローブと同一の配列を有する少なくとも1のプローブ(以下、リファレンスプローブと呼ぶ)からなるプローブセット。
  9. 請求項2乃至7の何れか一項に記載のプローブセット中の少なくとも1のプローブ(ディテクトプローブ)、及び、前記の変異Xに対応する部位においてミスマッチを生じ、更に前記の変異Y、又は前記の変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異以外の変異の少なくとも1つに対応する部位においてユニバーサル塩基Zを含み、それ以外の領域においては、当該ディテクトプローブと同一の配列を有する少なくとも1のプローブ(リファレンスプローブ)からなるプローブセット。
  10. 前記のユニバーサル塩基Zが、イノシン、5−ニトロインドール、及び3−ニトロピロールからなる群より選択されることを特徴とする請求項9に記載のプローブセット。
  11. 請求項2乃至7の何れか一項に記載のプローブセット中の少なくとも1のプローブ(ディテクトプローブ)、及び、前記の変異Y、又は前記の変異Y(p=1〜q)中の少なくとも一つの変異以外の変異の少なくとも1つに対応する部位において、アデニン、グアニン、シトシン、及びチミンの何れのヌクレオチドをランダムに含ませたプローブ分子の集合体(リファレンスプローブ)からなるプローブセット。
  12. 前記プローブセット中の各プローブの全塩基数(N=2n+1、又はN=2n+2)を規定するnが5乃至18の範囲内にあり、その結果、当該各プローブのTmが所望の値+/−10℃の範囲に含まれていることを特徴とする、請求項1乃至7の何れか一項に記載のプローブセット。
  13. 前記プローブセット中の各プローブの全塩基数(N=2n+1、又はN=2n+2)を規定するnが5乃至18の範囲内にあり、その結果、当該各プローブのTmが所望の値+/−10℃の範囲に含まれていることを特徴とする、請求項8乃至11の何れか一項に記載のプローブセット。
  14. 請求項1乃至13の何れか一項に記載のプローブセットが、固相化されたDNAアレイ。
  15. 請求項1乃至7、及び12の何れか一項に記載のプローブセットが固相化されたDNAアレイに対し、標的核酸を、当該プローブセット中の各プローブと当該標的核酸との間のハイブリダイゼーションに最適の条件下で接触させ、各プローブからのシグナルを定量し、その後任意に、当該プローブセット中のプローブのTm平均値から+/−10℃の温度上昇又は温度下降を行ってから更にシグナルを定量することを特徴とする、標的核酸中の変異又は多型の検出方法。
  16. 請求項8乃至11、及び13の何れか一項に記載のプローブセットが固相化されたDNAアレイに対し、標的核酸を、当該プローブセット中の各プローブと当該標的核酸との間のハイブリダイゼーションに最適の条件下で接触させ、ディテクトプローブ及びリファレンスプローブのそれぞれにからのシグナルを定量して比較することを特徴とする、標的核酸中の変異又は多型の検出方法。
JP2005510999A 2003-06-27 2004-06-10 核酸の変異及び多型の検出用プローブセット、それを固相化したdnaアレイ、並びにそれらを用いた変異及び多型の検出方法 Withdrawn JPWO2005001091A1 (ja)

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