JPWO2004114527A1 - 浮動小数点形式ディジタル信号可逆符号化方法、及び復号化方法と、その各装置、その各プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
圧縮率の高い非可逆の符号化を行い、その再生信号と原信号の誤差を可逆に圧縮することを組み合わせることで高い圧縮率で可逆な圧縮が可能となる。この組み合わせ圧縮方法が特許文献1に提案されている。この方法は前記文献に詳細に示されているが、以下に簡単に説明する。
符号器では、ディジタル入力信号(以下、入力信号サンプル系列とも呼ぶ)が、フレーム分割部で、例えば1024個の入力信号サンプルからなるフレーム単位に、順次分割され、このフレーム単位ごとにディジタル信号が非可逆圧縮符号化される。この符号化は、復号化時に元のディジタル入力信号をある程度再現できる方式であれば、入力信号に適した如何なる方式でもよい。例えば、上記ディジタル入力信号が音声であればITU−TのG.729標準として勧告されている音声符号化などが利用でき、音楽であればMPEG−4で採用されているTwin VQ(Transform−Domain Weighted Interleaved Vector Quantization)符号化などが利用できる。この非可逆圧縮符号は局部復号され、この局部信号と元のディジタル信号との誤差信号が生成される。なお、実際的には、局部復号はする必要なく、非可逆圧縮符号を生成する際に得られる量子化信号と元のディジタル信号との誤差を求めればよい。この誤差信号の振幅は通常は元のディジタル信号の振幅よりもかなり小さい。よって、元のディジタル信号を可逆圧縮符号化するよりも、誤差信号を可逆圧縮符号化する方が情報量を小さくできる。
復号化側では、可逆圧縮符号が復号化され、その復号信号に対し、ビット配列の逆変換が行われ、即ち、フレーム毎に等位ビット列を振幅ビット列に変換し、得られた誤差信号が順次再生される。また、非可逆圧縮符号が復号化され、この復号信号と再生された誤差信号とが加算され、最後に、フレームごとの各加算信号が順次連結されて、元のディジタル信号系列が再生される。
しかし音楽の収録スタジオでは浮動小数点形式で波形が記録されて保存されることがある。浮動小数点形式の値は極性、指数部、仮数部に分離されている。例えば図1に示すIEEE−754として標準化されている浮動小数点形式は32ビットであり、上位ビットから極性1ビット、指数部8ビット、仮数部23ビットで構成されている。極性をS、指数部の8ビットで表す値を10進数でE、仮数部の2進数をMとすると、この浮動小数点形式の数値は絶対値表現2進数で表わすと
−127≦E−E0≦128
の範囲の任意の値を取ることができる。ただし、E−E0=−127の場合はall″0″、E−E0=128の場合はall″1″と定義されている。
音声、音楽、画像の情報が浮動小数点形式のディジタル信号系列とされている場合は、浮動小数点形式の性質上″0″と″1″からなるビット列が乱雑な場合が多くなるため、前述したビット配列変換を行っても、エントロピィ圧縮符号化などによって高い圧縮率は期待できない。また浮動小数点形式のサンプル列は原アナログ波形と著しく異なったものとなりサンプル間の相関による冗長性がなく、前述の非特許文献1に示されている可逆予測符号化方法を適用しても高い圧縮率は期待できない。
この発明の符号化方法及び装置によれば、浮動小数点形式の第1信号サンプルを絶対値が小さくなるように切捨てを行って整数形式の第2信号サンプルに変換し、上記整数形式の第2信号サンプルを可逆圧縮して第1符号列を生成して出力し、上記整数形式の第2信号サンプルと上記浮動小数点形式の第1信号サンプルとの差分に対応する浮動小数点形式の差分信号を生成し、上記浮動小数点形式の差分信号の、上記整数形式の第2信号サンプルの最上位の1より下位のビット数により決まる非ゼロになり得るビット領域に対応する第2符号列を生成して出力する。
この発明の復号化方法及び装置によれば、第1符号列を復号伸張して整数形式の第1信号サンプルを生成し、上記第1信号サンプルの最上位の1より下位のビット数に応じて決まる非ゼロになり得る桁数に基いて、第2符号列から浮動小数点形式の差分信号を生成し、上記整数形式の第1信号サンプルを浮動小数点形式の第2信号サンプルに変換し、上記浮動小数点形式の第2信号サンプルと上記浮動小数点形式の差分信号を合成して浮動小数点形式の第3信号サンプルを生成する。
[図2]この発明の第1実施形態の符号化装置の機能構成を示す図。
[図3]図2中の整数化部12の動作を説明するための図。
[図4]図2中の整数化部12における処理手順の例を示す図。
[図5]整数値の絶対値と、その値を示す浮動小数点の仮数部のビットとの対応を示す図。
[図6]整数値の絶対値と、差分ディジタル信号の極性、指数部および仮数部との関係を示す図。
[図7]差分ディジタル信号系列中の圧縮符号化される部分の例を示す図。
[図8]この発明の第1実施形態の復号化装置の機能構成を示す図。
[図9]この発明の第2実施形態の符号化装置の機能構成を示す図。
[図10]桁調整処理手順を示すフローチャート。
[図11]この発明の第2実施形態の復号化装置の機能構成を示す図。
[図12]この発明の第2実施形態の符号化装置の変形機能構成を示す図。
[図13]この発明の第2実施形態の復号化装置の変形機能構成を示す図。
[図14A]もともと浮動小数点信号であった入力浮動小数点形式信号Xに対する16ビット整数化を説明するための図。
[図14B]24ビット整数値信号から生成された浮動小数点形式信号Xに対する16ビット整数化を説明するための図。
[図14C]16ビット整数値信号から生成された浮動小数点信号Xに対する16ビット整数化を説明するための図。
[図15A]図9Aの場合の仮数部の非ゼロとなり得る領域を示す図。
[図15B]図9Bの場合の仮数部の非ゼロとなり得る領域を示す図。
[図16]この発明の第3実施形態の符号化装置の機能構成を示す図。
[図17]この発明の第3実施形態の復号化装置の機能構成を示す図。
[図18]仮数部をフレーム方向にビット走査して符号化する動作を説明するための図。
[図19]図18の符号化を実行する不圧縮部17の構成例を示す図。
[図20]図19の符号化に対応した復号化装置における伸張部23の構成例を示す図。
[図21]フレーム方向のビット走査の他の例を示す図。
[図22]フレーム方向のビット走査の他の例を示す図。
[図23]フレーム方向のビット走査の更に他の例を示す図。
[図24]第5実施形態の符号化装置の構成例を示す図。
[図25]第5実施形態の復号化装置の構成例を示す図。
[図26]この発明をコンピュータで実施する場合の構成を示す図。
図2にこの発明による符号化装置の実施形態の機能構成を示す。この実施形態の符号化装置100は、整数化部12と、圧縮部13と、差分生成部14と、圧縮部17とから構成されている。また、整数化部12は桁数計算部12Aを有しており、差分生成部14は符号小数点化部15と、減算部16とから構成されている。信号源11から例えば音楽信号のサンプル列が32ビットの浮動小数点形式の入力ディジタル信号サンプル(以下簡略して入力信号サンプルとも呼ぶ)Xの系列として出力される。この各ディジタル信号サンプルXは24ビットの整数形式で録音された信号の素材を変形、振幅調整、効果付加、混合などの加工をした結果、小数点以下の端数を含むようになったものを浮動小数点形式に変換したもの、あるいは、もともと24ビットの整数形式で録音された信号を32ビット浮動小数点形式に変換後、前記加工をした信号である。
小数点の次の上位側ビットは、指数部の値Eが例えばE=147であれば仮数部MのMSB側から147−127=20番目であり、図3Aに示すように23ビットの仮数部M中の上位側20ビット(M1)が絶対値2進表現をした場合の整数部分の最上位の″1″より下位の部分であって、仮数部M中の下位側3ビット(M2)が絶対値2進表現をした場合の小数点以下の端数部分である。以下ではM1の部分を仮数部Mにおける整数部分と呼ぶ。従って、図3Bに示すように仮数部における整数部分(M1)中の最下位ビットが仮数部23ビット中の最下位ビットとなるように、仮数部Mを3ビット下位方向にシフトすることによりこの小数点以下3ビット(M2)が溢れて切り捨てられる。このシフトにより仮数部Mの空き(この例では″000″)となった最上位3ビット中の最下位ビット(即ち、23ビットの最下位から21ビット目)に式(1)における″1.M″の″1″に対応する″1″を設定することにより、切り捨てによる整数化された値が得られる(図3C参照)。あるいは、シフト前の23ビットのMSBの上位側に″1″を付加した24ビットを3ビットシフトしてもよい。
以上のようにして整数化部12で変換された整数値信号サンプルYの系列は圧縮部13で整数値として波形値の相関などを利用した効率のよい可逆圧縮法により圧縮符号化されて符号列Caとして出力される。圧縮部13における可逆圧縮は例えば前記非特許文献1に示されているように各サンプルごとに予測値(整数値)との差分を求め、その差分の系列を、従来の技術の項で述べたようにビット配列変換を行った後、つまり等位ビット列についてエントロピィ符号化すればよい。つまり整数値信号サンプルYの系列は信号源11の浮動小数点形式の入力ディジタル信号サンプルXの系列の原アナログ信号波形と近似したものとなっている。従ってこの入力サンプルXの系列は予測や変換を使って信号サンプル間の相関による冗長性を除くことにより効率の高い可逆圧縮符号化が可能となる。
浮動小数点化部15での変換は1サンプルの整数形式ディジタル信号が24ビットの場合、まったくあいまい性や例外なく32ビットの浮動小数点形式の入力信号に変換可能である。前述したように原浮動小数点形式のディジタル信号サンプルXの指数部Eは149以下の場合が多く、この場合は信号サンプルY’と原浮動小数点形式の入力信号サンプルXとの差分信号Zは、原入力信号サンプルXの小数点以下の端数値と等しい。
X=1.M×2n=XW.XF
ただしXW=1MI(MIより隣接上位側に1が付加された値)は2進整数部分、XF=MFは端数部分、とおくと、その仮数部Mにおける整数部分MIに対応するビットと、端数部分(小数値)MFに対応するビットは図5に示す関係にある。ただし、仮数部Mは式(1)におけるMの上位側隣接1ビットを合わせて24ビットの値として示し、絶対値表現2進数とした場合の小数点PDの位置を便宜的に示してある。
整数値の絶対値XWが2〜3の場合は24ビット目の″1″と23ビット目のx23との2ビット″1x23″により整数値XWを表わし、x23は仮数部M中の整数部分MIを表し、″x22…x1″の22ビットで端数値MFを表わす。
XWが4〜7の場合は24ビット目の″1″と23ビット目x23、22ビット目x22との3ビット″1x23x22″により整数値XWを表わし、″x23x22″は仮数部M中の整数部分MIを表し、″x21…x1″の21ビットにより端数値MFを表わしている。
所で差分信号Zは32ビット浮動小数点形式の入力サンプルXから、整数値信号サンプルYを32ビット浮動小数点形式にしたサンプルY′を差し引いたものであるから、差分信号Zは、図6に示すようになる。整数値の絶対値XWが0の場合は前述のE−E0が負の場合であり、差分信号Zの極性S、指数部E、仮数部Mは全て入力サンプルXと同一になる。
整数値XWが2〜3の場合は、サンプルY′のS,Eはそれぞれ、サンプルXのそれと同一となり、Mは23ビット目x23がサンプルXのMのそれと同一となり、端数部分″x22…x1″は全て″0″である。従って差分信号ZのS,Eは必ず0となり、仮数部Mは上位1桁(23ビット目)は必ず0となり、残りの端数部分″x22…x1″がサンプルXの対応する部分の値と同じであり、サンプルXにより変化する。
このような関係があるから、浮動小数点形式差分信号Zについては、圧縮部17において、整数化部12から入力された仮数部の整数部分の桁数nを用い、対応差分信号Z中の非ゼロになり得る下位h=(23−n)桁についてのみ可逆圧縮符号化する。つまり仮数部の整数部分の桁数nが0であれば指数部E、仮数部Mの全てを可逆圧縮符号化し、n≠0であれば、仮数部M中の下位h=(23−n)ビットのみを可逆圧縮符号化する。以上から入力信号サンプルXと仮数部の整数部分の桁数nとを差分生成部14に入力して、差分信号Zを生成できることが理解されよう。
なお前述したように浮動小数点形式のディジタル信号サンプルX自体の仮数部がE≧150の例外的な場合は、整数化部12で指数部Eが150に固定されたことを示す例外信号yが差分生成部14に与えられ、差分生成部14はその指数部Eの値150とディジタル信号サンプルXの指数部Eとの差分(E−150)を指数部とし、仮数部Mの差分を仮数部とする浮動小数点形式の差分信号Zを生成する。圧縮部17は差分信号Zを可逆圧縮符号化し、その符号列Cbとして出力する。
入力された符号列Caは伸張部21で可逆伸張復号化される。この可逆伸張復号化方法は、図2中の圧縮部13で行った可逆圧縮符号化方法と対応し、その処理と逆の処理を行う。よってこの可逆伸張復号化により1サンプル24ビットの整数形式のディジタル信号サンプルYが生成される。また伸張部21中の桁数出力部21Aにおいて、伸張復号された各サンプルごとの最上位の″1″より下位の桁数nを浮動小数点形式の仮数部における整数部分の桁数として求め、伸張部23に与える。
変形実施例
一般の浮動小数点ではなく、もともと24ビットとか16ビットの整数値のPCM信号を便宜上、浮動小数点に変換して符号化対象の系列を作成する場合がある。このような特殊な浮動小数点系列の場合には、前述した第1実施形態において0以外になり得る桁はなくなり、差分生成部14よりの浮動小数点形式の差分(誤差)信号Zの極性S、指数部E、仮数部Mはすべてゼロとなり、送信する必要はない。この場合は、例えば補助情報として2ビットを用い、その2ビットが″00″であればもともとのディジタル信号が1サンプル16ビットの整数値のみ、″01″であれば1サンプル24ビットの整数値のみ、″10″であればそれ以外の信号であることを表わし、この2ビット補助情報を圧縮部13の出力符号列Caの先頭に追加し、前2者の場合は符号列Cbを出力せず、後者の場合に符号列Cbを出力することにより効率的な圧縮が可能となる。
第2実施形態
前述の図2の実施形態ではE≧150のサンプルに対し例外処理を行う場合を示したが、先に簡単にふれたように、フレーム毎の桁調整を行ってE≧150とならないようにしてもよい。ここではフレーム内で指数部Eの最大値が150>E≧150−Kとなるように桁調整を行う場合の実施形態を図9を参照して説明する。
(a)浮動小数点形式のディジタル信号サンプルXの振幅が大きく、各指数部Eがもともと150を超えている場合は、24ビットの整数形式のディジタル信号サンプルYに変換すると仮数部MのLSB側1又は複数ビットの情報が失われる。あるいは浮動小数点形式のディジタル信号サンプルXの振幅が大きく、各指数部Eが150に近い値の場合は整数形式のディジタル信号サンプルYに変換した際に、そのサンプルごとのディジタル値が頻繁に24ビット整数値を超えることがある。これらのことが生じないように、ディジタル信号サンプルXの指数部Eを、桁調整部32において、前記分割単位ごとに、調整情報ΔEだけ差し引いて150以下の値とする。
桁調整部32における調整情報ΔE(任意の極性の整数)は分割単位で変更が可能である。桁調整部32において分割単位ごとに指数部Eの最大を調べ、整数化した時に1サンプルが24ビットを超えない範囲で仮数部Mの情報をなるべく利用できるように調整情報ΔEを決めればよい。
ステップS1でNF個の入力サンプルを取り込み、ステップS2でi=1とし,ΔE0としては、取り得ない十分小さい任意の値、例えばΔE0=−150に初期設定する。
ステップS3でi番目のサンプルの指数部Eiから150を減算して差ΔEiを得る。
ステップS4でΔEiが1つ前のΔEi−1より大きいか判定し、大きくなければステップS6に移動する。
ステップS6でi=NFとなったか判定し、なっていなければステップS7でiを1歩進し、ステップS3に戻る。
ステップS6でi=NFとなっていれば、ステップS8でΔEmaxを読み出し、1以上か判定する。1以上であればステップS10に移る。
ステップS8でΔEmaxが1以上でなければ、ステップS9でΔEmaxが予め決めた−K(Kは1以上の整数)以下であるが判定し、そうであればステップS10に移る。
このようにステップS8においてΔEmaxが1以上となることはディジタル信号サンプルXの振幅が大きく指数部Eが150を超えている場合を検出している。ステップS9においてΔEmaxが−K以下となることは、Xの振幅が小さく、波形の近似が悪い場合であり、例えばKは20〜22程度の値に決めてもよい。
復号化の際に、符号化の際の浮動小数点形式のディジタル信号サンプルXを可逆に得られるように調整情報ΔEは補助符号化部33でその極性、つまり加算か減算かを含めて符号化して補助符号列Ccを生成する。
変形例
図12に図9と対応する部分に同一参照番号を付けて示すように、整数形式のディジタル信号サンプルYに対し、逆桁調整を行うことなく、浮動小数点化部15で浮動小数点形式のディジタル信号サンプルに変換し、この変換された浮動小数点形式のディジタル信号サンプルと桁調整部32で桁調整された浮動小数点形式のディジタル信号サンプルとの差分を減算部16で求め、浮動小数点形式の差分信号Zを求めてもよい。つまり差分生成部14は原浮動小数点形式のディジタル信号サンプルXと整数形式のディジタル信号サンプルYとの差分信号を浮動小数点形式で求めればよく、図2、図9、図12に示す何れの構成によってもよい。
第3実施形態
上述の実施形態では、浮動小数点形式の入力信号サンプルXの小数点以下の端数を切り捨てることにより整数化し、差分信号Zの仮数部における整数部分がall″0″となることを利用して差分信号Zの圧縮効率を高める場合を示した。第3実施形態では、上記小数点以下の切捨てに加えて、更に整数部分も予め決めたビット数を切り捨てて整数値信号サンプルYを生成する例を示す。以下の例では、小数点以下の切捨てによる16ビットの整数値化において、更に8ビットの切捨てを行う場合を示すが、17〜23ビットの任意の整数値化にも適用できる。
図14Aを参照して、もともと浮動小数点形式であった入力信号サンプルXの16ビット整数値化と、差分信号Zの生成を説明する。図において″x″は″0″又は″1″のいずれかをとり得る(非ゼロとなり得る)。MXは浮動小数点形式の入力信号サンプルXの仮数部23ビットを示し、上位n(=E−E0)ビットの整数部分と小数点以下の端数部分の境界を示す小数点位置をPDで示してある。サンプルXの指数部EをE−8に削減することにより仮数部MXの小数点位置PDは8ビット上位にシフトする。その結果、図14Aの例では仮数部MXの上位n−8=2ビット″xx″がシフト後の仮数部内の整数部分となっている。その整数部分2ビットの隣接上位側に″1″を加えてた″1xx″を16ビット整数値信号サンプルYの最下位ビットとする。
図14Bは24ビット整数値信号から浮動小数点形式の入力信号サンプルXが生成された場合であり、従って、サンプルXの仮数部MXは図14Bに示すように小数点PDより下位で全ての桁が″0″となっている点が図14Aの仮数部MXと異なる。図14Bにおいても入力信号サンプルXの指数部EをE−8にすることにより小数点PDの位置が8ビット上位側にシフトするが、その結果から生成される16ビット整数値信号サンプルYは図14Aの場合と同じになる。従って、整数値信号サンプルYを浮動小数点形式に変換したときの仮数部MY’も図14Aの場合と同様である。
図14Cは極性1ビットを含む16ビット整数値信号サンプルから浮動小数点形式の入力信号サンプルが作られている場合である。従って、23ビットの仮数部MXにおいて、小数点PDと隣接する下位側8ビットは全て″0″であり、それより更に下位の桁も全て″0″である。小数点以下の桁数hはh=23−nとnにより変化するが、8より小さくはならない点が図14Bの場合と異なる。
上述の例では16ビット整数値とするため、23ビットの仮数部の小数点の位置を8ビット上位にシフトして、そのシフトした小数点以下を切り捨てる場合を示したが、一般に、22≧m≧8の任意の整数mビットの切捨てを行うには、入力信号サンプルの指数部EをE−mとして仮数部MXの上位(n−m)ビットを整数部分とするように切捨てを行えばよい。また、差分信号Zの仮数部の圧縮符号化は、最上位(n−m)ビットの″0″は符号化せず、その下位のmビットの非ゼロとなり得る領域と、更に下位の残りの(23−n)ビットの領域に分けて別々に符号化することにより効率のより符号化が可能となる。
またこの16ビット整数形式の信号サンプルYは逆桁調整部32で桁調整部31と同一ビット数8であるが逆方向に、つまり最下位に8ビットの″0″を挿入することにより上位に8ビットシフトして、24ビットの整数形式信号サンプルとされる。この24ビット整数形式に変換された信号サンプルは浮動小数点化部15で浮動小数点形式の信号サンプルY′に変換される。この浮動小数点形式信号サンプルY′と入力信号サンプルXとの差分が減算部16でとられ、浮動小数点形式の差分信号Zが生成される。現実的にはこのような逆桁調整部32、浮動小数点化部15及び減算部16の処理を行うことなく、差分生成部14で整数化部12よりの仮数部の整数部分の桁数nを用いて、n≠0で各入力信号サンプルXの仮数部MXの下位8+h(=15−n)ビットを取出し、n=0では指数部Eと仮数部MXとを取出して差分信号Zとすればよい。
圧縮部17cでは、図14A,14B,14Cに示したように、入力信号サンプルXがもともと一般浮動小数点の場合、24ビット整数値の場合、16ビット整数値の場合に関係なく、非ゼロになり得る下位第(h+1)〜第(h+8)ビットの8ビットが可逆圧縮符号化される。このようにすることにより、図2中の圧縮部17で差分信号Z中の非ゼロになりうるビットのすべてをまとめて圧縮符号化する場合より全体として効率よい圧縮が可能となる。
上述において、整数形式信号サンプルYを1サンプル16ビット、24ビットの場合としたが、24ビット以下の任意の数mとしてもよく、その数mに応じて整数形式信号サンプルYのサンプル当りのビット数変更に基づく、非ゼロになり得る桁数を決定すればよい。更に上述において、入力浮動小数点形式信号サンプルXを、例えば1024サンプルごとのフレーム、または連続する複数のサンプルごと分割し、その分割単位ごとに圧縮符号化処理してもよい。このように分割単位ごとに圧縮符号化する場合は、整数化するビット数を分割単位ごとに都合のよいように決め、そのビット数を指定する補助符号も出力するようにしてもよい。
第4実施形態
前述の第1実施形態では、差分信号Zの各サンプルの非ゼロとなり得る下位h(=23−n)ビットを可逆圧縮符号化する例を示したが、差分信号Zを例えば1フレームごとにフレーム方向に抽出したビット列を可逆圧縮符号化してもよい。その符号化方法を図18を参照して以下に説明する。
例えばMSB側からj=17のビット位置におけるフレーム方向のスキャンにおいて、端数部分のビット長h=23−6=17のサンプル番号i=0のサンプルは最下位にビットを有するが、端数部分のビット長23−8=15のサンプル番号i=1のサンプルはMSB側から第15番目以降(j=14以降)にビットを持たないのでスキップされる。これら第15番目の抽出されたビットを1フレーム分まとめてビット列E16としてエントロピー符号化する。他のビット位置jについても同様である。エントロピー符号化として算術符号やゴロム符号を行うと下位層化ができるので便利である。
図23は図18のビット走査における例外動作を説明するためのものである。切捨てによって整数部分がゼロになってしまう場合、即ちE−E0が負になる場合には指数部も含めて全32ビットを符号化して送る必要がある。そこで、図23に示すように、サンプルi=3の整数部分がゼロであった場合(従ってn=0)は、図2の圧縮部17においてこのサンプルi=3を仮数部のビット走査から除外して別途符号化する。
上述の図18〜23の仮数部の符号化方法は図2に基づく第1実施形態に適用する例として説明したが、図14A〜17で説明した16ビット整数値に切り捨て処理を行う場合にも適用できる。その場合は、図16の圧縮部17を図19のように構成し、図17の伸張部23を図20の伸張部のように構成すればよい。
また、端数部分の桁数が同じになるようにサンプルを並び替えてスキャンしてもよい。例えば桁数が23となるサンプルだけを集め、次に桁数が22となるサンプルを集め、順次桁数が小さくなるサンプルを集める。この並び替えの逆は追加情報がなくても一意に決まり、スキャンするサンプルの数の管理が容易になる。
第5実施形態
前述の第4実施例ではフレーム毎に差分信号Zの仮数部Mの端数部分のMSBを同一位置にそろえて、サンプル列方向にビット列を抽出し、符号化する例を示した。第5実施例では、非ゼロとなり得る端数部分のLSBを同一ビット位置にそろえて整数値のサンプル列とし、サンプル列方向の冗長性を除いて圧縮符号化を行うもので、図2の符号化装置100に適用した場合の符号化装置の構成例を図24に示す。
コンピュータによる実施形態
図2、図9、図12、図16、図24に示した符号化装置100は図26に示すような、バス68で互いに接続されたRAM61,CPU62,ハードディスク63、ROM64、送受信部65、入出力部66、オーディオ・ビデオ入出力部67などを有するコンピュータ600により機能させてもよい。
符号化する浮動小数点形式のディジタル信号サンプルXの系列は例えばオーディオ・ビデオ入出力部67により外部から取り込んで、バッファとして動作させるハードディスク63に一時記憶する。符号化を開始するには、符号化を実行するプログラムをハードディスク63からRAM61に読み込んで、その実行プログラムをCPU62により実行する。符号化結果である符号Ca,Cb(又はZ),Cc等は送受信部65により通信回線を通して送信してもよいし、CD/DVDドライブ66によりCD又はDVDの記録媒体に記録保存してもよい。
この発明は音楽信号のみならず、音声信号、画像信号などに対しても適用することができる。
Claims (28)
- (a)浮動小数点形式の第1信号サンプルを絶対値が小さくなるように切捨てを行って整数形式の第2信号サンプルに変換する過程と、
(b)上記整数形式の第2信号サンプルを可逆圧縮して第1符号列を生成して出力する過程と、
(c)上記整数形式の第2信号サンプルと上記浮動小数点形式の第1信号サンプルとの差分に対応する浮動小数点形式の差分信号を生成する過程と、
(d)上記浮動小数点形式の差分信号の、上記整数形式の第2信号サンプルの最上位の1より下位のビット数により決まる非ゼロになり得るビット領域に対応する第2符号列を生成して出力する過程、
とを含む浮動小数点形式ディジタル信号可逆符号化方法。 - 請求項1記載の符号化方法において、上記過程(d)は、上記差分信号の、上記非ゼロになり得るビット領域を可逆圧縮して上記第2符号列を生成する過程を含む。
- 請求項2記載の符号化方法において、上記非ゼロになり得るビット領域は、上記第1信号サンプルの仮数部における小数点以下の端数部分である。
- 請求項2記載の符号化方法において、上記過程(a)は、
(a−1)上記第1信号サンプルの複数サンプル区間毎にその区間内の上記浮動小数点形式の第1信号サンプルの指数部の最大値を検出する過程と、
(a−2)上記区間内の上記第1信号サンプルの整数値に変換後の最大桁数が予め決めた値と成るように上記区間内の第1信号サンプルの上記指数部の値をそれぞれ上記検出した最大値に基いて決めた調整値だけ調整する過程と、
(a−3)上記指数部が調整された浮動小数点形式の上記区間内の第1信号サンプルを、上記整数形式に変換する過程と、
(a−4)上記調整値と対応した調整情報を符号化して補助符号を生成する過程、
とを含み、上記過程(d)は上記補助符号も出力する。 - 請求項2記載の符号化方法において、上記整数形式の第2信号サンプルのビット数bIは上記浮動小数点形式の第1信号サンプルの仮数部のビット数bM以下であり、
上記第2符号列の生成過程は、上記整数形式の第2信号サンプルの最上位の1より下位のビット数に対応して決まる上記第1信号サンプルの仮数部における非ゼロになり得る多数部分の領域を、上記仮数部のビット数bMと上記第2信号サンプルのビット数bIとの差のビット数の上位側ビット領域と、残りの下位側ビット領域とに分けてそれぞれ可逆圧縮し、それらの符号を上記第2符号列として出力する過程を含む。 - 請求項2記載の符号化方法において、上記過程(d)は、フレーム毎にフレーム内の上記差分信号のサンプルの仮数部における非ゼロとなり得るビット領域である端数部分をそれらの最上位ビットをそろえて配置し、少なくともサンプル方向にビットを選択して複数のビット列を生成し、それぞれの上記ビット列を可逆圧縮して上記第2符号列を生成する過程を含む。
- 請求項1記載の符号化方法において、上記ステップ(c)は、フレーム毎にフレーム内の上記差分信号の端数部分を整数値サンプルとするサンプル列の平均値を求め、それぞれの整数値サンプルの値から上記平均値を減算した信号に対し、サンプル方向に予測を行い、その予測誤差を可逆圧縮符号化するとともに、上記平均値を符号化して上記第2符号列とする過程である。
- (a)第1符号列を復号伸張して整数形式の第1信号サンプルを生成する過程と、
(b)上記第1信号サンプルの最上位の1より下位のビット数に応じて決まる非ゼロになり得る桁数に基いて、第2符号列から浮動小数点形式の差分信号を生成する過程と、
(c)上記整数形式の第1信号サンプルを浮動小数点形式の第2信号サンプルに変換する過程と、
(d)上記浮動小数点形式の第2信号サンプルと上記浮動小数点形式の差分信号を合成して浮動小数点形式の第3信号サンプルを生成する過程、
とを含む浮動小数点形式ディジタル信号復号化方法。 - 請求項8記載の復号化方法において、上記差分信号を生成する過程(b)は、上記第2符号列を復号伸張して上記非ゼロになり得る桁の端数部分を生成し、上記端数部分を使って上記浮動小数点形式の差分信号を生成する過程である。
- 請求項9記載の復号化方法において、補助符号を復号して調整情報を生成する過程と、上記整数形式の第1信号サンプル又は上記合成信号に対し、上記調整情報により桁調整する過程とを含む。
- 請求項9記載の復号方法において、上記第2符号列は第1符号系列と第2符号系列とを含み、
上記差分信号の生成過程(b)は、
(b−1)上記整数形式の第1信号サンプルのビット数と上記浮動小数点形式の第3信号サンプルの仮数部のビット数との差のビット数の上位側ビット領域に上記第1符号系列を復号伸張する過程と、
(b−2)上記第2符号系列を下位側ビット領域に復号伸張する過程と、
(b−3)上記上位側ビット領域の下位側に上記下位側ビット領域を付加して仮数部の端数部分として上記差分信号を生成する過程、
とを含む。 - 請求項9記載の復号化方法において、上記過程(b)は、
(b−1)フレーム毎に上記第2符号列を復号伸張して複数のビット列を得る過程と、
(b−2)フレーム内のサンプル方向におけるサンプル位置とサンプル内の振幅方向における位置で規定されるビット位置を少なくともサンプル方向に走査して各ビット位置が対応する上記整数形式の第1信号サンプルの最上位の1より下位のビット数により決まる端数部分のビット長内にあるビット位置に各上記ビット列のビットを分配してフレーム内の差分信号の端数部分を再構成する過程と、
(b−3)各上記端数部分の上位側に上記対応する第1信号サンプルの上記最上位の1より下位のビット数だけゼロを挿入して各差分信号の仮数部を再構成することにより、上記差分信号を生成する過程、
とを含む。 - 請求項8記載の復号化方法において、上記過程(b)は、上記第2符号列を伸張復号してフレームごとのサンプルの平均値とフレーム内の各サンプルに対応する予測誤差から平均値が除かれた信号を得る過程と、上記平均値と平均値が除かれた信号を加算して端数部分を生成する過程と、上記端数部分の上位側に、上記整数値の最上位の1より下位のビット数だけ0を挿入して差分信号の仮数部を生成する過程とを含む。
- 入力された浮動小数点形式の第1信号サンプルを絶対値が小さくなるように切捨てを行って整数形式の第2信号サンプルに変換する整数化部と、
上記整数形式の第2信号サンプルが入力され、これを可逆圧縮して第1符号列を生成する第1圧縮部と、
上記整数形式の第2信号サンプルと上記浮動小数点形式の第1信号サンプルとの差分に対応する浮動小数点形式の差分信号を生成する差分生成部と、
上記浮動小数点形式の差分信号の、上記整数形式の第2信号サンプルの最上位の1より下位のビット数に応じて決まる非ゼロになり得るビット領域に対応する第2符号列を生成して出力する第2符号列生成手段、
とを含む浮動小数点形式ディジタル信号可逆符号化装置。 - 請求項14に記載の符号化装置において、上記第2符号列生成手段は、上記差分信号を可逆圧縮し、圧縮結果を上記第2符号列として出力する第2圧縮部を含む。
- 請求項15記載の符号化装置において、
上記第1ディジタル信号サンプルの複数サンプル区間毎にその区間内の上記浮動小数点形式の第1ディジタル信号サンプルの指数部の最大値を検出し、上記区間内の上記第1ディジタル信号サンプルの整数値に変換後の最大桁数が予め決めた値となるように上記区間内の第1ディジタル信号サンプルの上記指数部の値をそれぞれ上記検出した最大値に基いて決めた調整値だけ調整する桁調整部と、
上記調整値と対応した調整情報を符号化して補助符号を生成出力する補助符号化部、
とを含む。 - 請求項15記載の符号化装置において、上記整数形式の第2信号サンプルのビット数bIは上記浮動小数点形式の第1信号サンプルの仮数部のビット数bM以下であり、
上記第2圧縮部は、上記整数形式の第2信号サンプルの最上位の1より下位のビット数に対応して決まる上記第1信号サンプルの仮数部における非ゼロになり得る端数部分の領域中の、上記仮数部のビット数bMと上記第2信号サンプルのビット数bIとの差のビット数の上位側ビット領域を可逆圧縮符号化して第1符号系列を生成する第1圧縮符号化部と、上記端数部分の上記上位側ビット領域の下位側のビット領域を可逆圧縮符号化して第2符号系列を生成する第2圧縮符号化部とを含み、それら第1及び第2符号系列は上記第2符号列として出力される。 - 請求項15記載の符号化装置において、上記差分生成部は、フレーム毎にフレーム内の上記差分信号のサンプルの仮数部における非ゼロとなり得るビット領域である端数部分をそれらの最上位ビットをそろえて配置し、少なくともサンプル方向にビットを選択して複数のビット列を生成するビット列生成主段を含み、上記第2圧縮部は上記ビット列を可逆圧縮して上記第2符号列を生成する。
- 請求項15記載の符号化装置において、上記差分生成部は、フレーム毎にフレーム内の上記差分信号の端数部分を整数値サンプルとするサンプル列の平均値を求める平均値算出部と、それぞれの整数値サンプルと上記平均値との誤差を求める減算器と、上記誤差をサンプル方向に予測を行い、予測誤差を可逆圧縮符号化するとともに、上記平均値を符号化して上記第2符号列とする符号化部とを含む。
- 第1符号列が入力され、これを復号伸張して整数形式の第1信号サンプルを生成する第1伸張部と、
上記第1信号サンプルの最上位の1より下位のビット数に応じて決まる非ゼロになり得る桁数に基いて、第2符号列から浮動小数点形式の差分信号を生成する差分信号復号手段と、
上記整数形式の第1信号サンプルが入力され、これを浮動小数点形式の第2信号サンプルに変換する浮動小数点化部と、
上記浮動小数点形式の第2信号サンプルと上記浮動小数点形式の差分信号が入力され、これらを合成して浮動小数点形式の第3信号サンプルを生成する合成部と
を有する浮動小数点形式ディジタル信号復号化装置。 - 請求項20記載の復号化装置において、上記差分信号復号手段は、上記第2符号列を復号伸張して上記非ゼロになり得る桁の端数部分を生成し、上記端数部分を使って上記浮動小数点形式の差分信号を生成する手段である。
- 請求項21記載の復号化装置において、補助符合を復号して調整情報を生成する補助復号部と、上記整数形式の第1信号サンプル又は上記合成信号に対し、上記調整情報により桁調整する桁補正部とを含む。
- 請求項20記載の復号化装置において、上記第2符号列は第1符号系列と第2符号系列とを含み、
上記第2伸張部は、上記整数形式の第1信号サンプルのビット数と上記浮動小数点形式の第3信号サンプルの仮数部のビット数との差のビット数の上位側ビット領域に上記第2符号系列を復号伸張する第3伸張部と、上記第2符号系列を下位側ビット領域に復号伸張する第4伸張部と、上記上位側ビット領域の下位側に上記下位側ビット領域を付加して仮数部の端数部分として上記差分信号を生成する合成部、とを含む。 - 請求項20記載の復号化装置において、上記第2伸張部は、フレーム毎に上記第2符号列を復号伸張復号して複数のビット列を得る復号化部と、フレーム内のサンプル方向におけるサンプル位置とサンプル内の振幅方向における位置で規定されるビット位置を少なくともサンプル方向に走査して各ビット位置が対応する上記整数形式の第1信号サンプルの最上位の1より下位のビット数により決まる端数部分のビット長内にあるビット位置に各上記ビット列のビットを分配してフレーム内の差分信号の端数部分を再構成し、各上記端数部分の上位側に上記対応するサンプルの最上位の1より下位のビット数だけゼロを挿入して各差分信号の仮数部を再構成し、上記差分信号を生成する再構成手段とを含む。
- 請求項20記載の復号化装置において、上記差分信号復号手段は、上記第2符号列を伸張復号してフレームごとのサンプルの平均値とフレーム内の各サンプルに対応する誤差を得る伸張復号部と、上記平均値と各誤差を加算して端数部分を生成する加算部と、上記端数部分の上位側に、上記第1サンプルの最上位の1より下位のビット数だけ0を挿入して差分信号の仮数部を生成する手段とを含む。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載した浮動小数点形式ディジタル信号可逆符号化方法の各過程をコンピュータに実行させるための符号化プログラム。
- 請求項8乃至13のいずれかに記載した浮動小数点形式ディジタル信号復号化方法の各過程をコンピュータに実行させるための復号化プログラム。
- 請求項26又は27に記載したプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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