JPWO2004096812A1 - 縮合ピリミジン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明により、インスリン分泌促進作用を有する、式(I){式中、R1は水素原子、低級アルキル等を表し、nは0〜3の整数を表し、X1およびX2は、同一または異なって、水素原子、低級アルキル等を表し、式(II)は、式(III)[式中、X…Y…Zは、R2C=CR3−NR4(式中、R2、R3およびR4は、同一または異なって、水素原子、低級アルキル等を表す)等を表す]等を表す}で表される縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩等が提供される。

Description

本発明は、インスリン分泌促進作用を有する縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩に関する。
糖尿病は、インスリンの分泌不足またはその標的細胞側の感受性低下等に基づく糖代謝を中心とした代謝異常に起因し、高血糖をきたすことが大きな特徴である。高血糖が長期間持続すると、血管障害を主要因として、網膜症、腎症、神経障害等、種々の臓器や神経に深刻な合併症が生じる。従って、糖尿病の治療では血糖値をコントロールして正常値に維持することが極めて重要であり、そのための手段が古くから研究されている。
糖尿病のうち、発症が緩徐で生命維持に必ずしもインスリン治療を必要としない病型(インスリン非依存性糖尿病:NIDDM)では、運動療法と薬物の組み合わせにより血糖値をコントロールすることができる。治療剤としては、経口血糖低下剤の一種であるインスリン分泌促進剤が臨床で広く用いられている。しかしながら、現在利用可能なインスリン分泌促進剤は、いずれも血糖値に非依存的にインスリン分泌を促進するため、用量を誤ると低血糖を引き起こしたり、あるいは十分に血糖をコントロールできないという問題があり、必ずしも満足できるものではない。血糖値に応じてインスリン分泌を促進できる血糖低下剤が提供できれば、過量による低血糖の危険性を回避でき、糖尿病患者の血糖管理に極めて有用であることが期待される。
一方、縮合ピリミジン誘導体としては、以下の式(A)で表される化合物が利尿作用、弱い抗喘息作用、抗痴呆作用、気管支拡張作用、抗アレルギー作用または抗潰瘍作用を有することが知られており[特開平3−204880号公報、国際公開第98/15555号パンフレット、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.),1992年,第35巻,p.3578およびジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.),1993年,第36巻,p.2508参照]、また、インスリン分泌作用を有することが知られている(国際公開第00/01388号パンフレットおよび国際公開第01/47931号パンフレット参照)。
Figure 2004096812
(式中、R1Aは水素原子、低級アルキル、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表し、R2Aは水素原子、低級アルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表し、R3Aは水素原子、低級アルキルまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表し、X1AおよびX2Aは同一または異なって、水素原子、低級アルキル、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のアリールを表し、mは0〜3の整数を表す)
また、以下の化合物(B)が弱い気管支拡張作用を有することが知られている[ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.),1980年,第23巻,p.1188参照]。
Figure 2004096812
また、以下の化合物(C)がIV型ホスホジエステラーゼ阻害作用(気管支拡張作用)を示すことが知られている[ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.),1997年,第40巻,p.3248および特開平10−158267号参照]。
Figure 2004096812
(式中、R1C、R2CおよびR3Cは同一または異なって水素原子または低級アルキルオキシもしくはアシルで置換されていてもよいC〜Cのアルキルを表し、pは1〜4の整数を表す)
また、以下の化合物(D)がアデノシン拮抗作用を有することが知られている(欧州特許出願公開第390111号明細書参照)。
Figure 2004096812
(式中、R4Dは水素原子、フェニルまたはβ−D−リボフラノシルを表し、Wは水素原子、炭素数1〜4のアルキルまたは炭素数1〜4のアルコキシを表し、V1Dはアラルキルを表し、V2Dは水素原子またはフェニルを表し、V2Dがフェニルのとき、V1Dは炭素数1〜6のアルキルを表してもよい)
本発明の目的は、インスリン分泌促進作用を有する縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩等を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(17)に関する。
(1)式(I)
Figure 2004096812
{式中、Rは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表し、nは0〜3の整数を表し、XおよびXは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表し、式(II)
Figure 2004096812
は、式(III)
Figure 2004096812
[式中、X…Y…Zは、RC=CR−NR(式中、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表す)、RC=N−NR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、RN−CR=CR(式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはRN−N=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)を表す]または式(IV)
Figure 2004096812
[式中、Xa…Ya…Zaは、RHC−NR−CHR(式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、RHC−NR−NH(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはNH−NR−CHR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)を表す]を表す}で表される縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(2)Rが置換もしくは非置換の低級アルキルである前記(1)記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(3)Rが置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の低級アルキルである前記(1)または(2)記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(4)Xが置換もしくは非置換のアラルキルであり、Xが水素原子である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
(6)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する糖尿病の治療剤。
(7)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する糖尿病合併症の予防および/または治療剤。
(8)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する血糖降下剤。
(9)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するインスリン分秘促進剤。
(10)糖尿病の治療剤の製造のための前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
(11)糖尿病合併症の予防および/または治療剤の製造のための前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
(12)血糖降下剤の製造のための前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
(13)インスリン分泌促進剤の製造のための前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
(14)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とする糖尿病の治療方法。
(15)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とする糖尿病合併症の予防および/または治療方法。
(16)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とする血糖値の降下方法。
(17)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とするインスリン分泌の促進方法。
以下、式(I)で表される化合物を化合物(I)ということもある。他の式番号の化合物についても同様である。
式(I)の各基の定義において、低級アルキルとしては、例えば、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルキルまたは炭素数3〜12の環状のアルキル、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ノルアダマンチル、アダマンチル等があげられる。アラルキルのアルキレン部分としては、前記の直鎖または分岐状のアルキルから水素原子を一つ除いたもの等があげられる。
アリールおよびアラルキルのアリール部分としては、例えば炭素数6〜14の単環性芳香環基または二環〜五環系の縮合芳香環基、好ましくは炭素数6〜8の単環性芳香環基または3〜8員環が縮合した二環〜五環系の縮合芳香環基があげられ、縮合芳香環基は飽和炭素環を含んでいてもよく、具体的にはフェニル、ナフチル、ペンタレニル、インデニル、アントリル、フェナントリル、インダニル、インダセニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプチル等があげられる。
芳香族複素環基としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性芳香族複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性芳香族複素環基等があげられ、具体的にはフリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プリニル等があげられる。
置換アリール、置換芳香族複素環基および置換アラルキルにおける置換基としては、同一または異なって、置換数1〜3の置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアリール、ヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、置換もしくは非置換のアラルキルオキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシ、置換もしくは非置換のアロイル、置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換の低級アルキルチオ、置換もしくは非置換の低級アルキルスルホニル、カルボキシ、モノもしくはジ低級アルキル置換カルバモイル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、ハロゲン、ニトロ、アミノ、モノもしくはジ低級アルキル置換アミノ、シアノ等があげられる。ここで、低級アルケニルとしては、例えば、直鎖状または分枝状の炭素数2〜6のアルケニル、具体的には、ビニル、アリル、1−プロペニル、メタクリル、ブテニル、クロチル、ペンテニル、ヘキセニル等があげられる。低級アルキニルとしては、例えば、直鎖状または分枝状の炭素数2〜6のアルキニル、具体的には、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等があげられる。低級アルケニルおよび低級アルキニルにおける不飽和結合の個数は特に限定されないが、好ましくは1個である。低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルチオ、低級アルキルスルホニル、低級アルカノイル、モノもしくはジ低級アルキル置換カルバモイルおよびモノもしくはジ低級アルキル置換アミノの低級アルキル部分は、前記低級アルキルと同義である。アラルキルおよびアラルキルオキシのアルキレン部分は、前記アルキレンと同義である。アラルキル、アラルキルオキシ、アリール、アリールオキシおよびアロイルのアリール部分は前記アリールと同義である。ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子があげられる。置換低級アルキル、置換低級アルケニル、置換低級アルキニル、置換アラルキル、置換アリール、置換低級アルコキシ、置換アラルキルオキシ、置換アリールオキシ、置換アロイル、置換低級アルコキシカルボニル、置換低級アルキルチオ、置換低級アルキルスルホニルおよび置換低級アルカノイルにおける置換基としては、同一または異なって置換数1〜3のヒドロキシ、前記と同義のハロゲン、カルボキシ、スルホ、ホスホ、これらの酸性基から誘導されるエステル(低級アルキルエステル、アラルキルエステル、アリールエステル等;これらエステルの低級アルキル部分、アラルキル部分およびアリール部分はそれぞれ前記低級アルキル、アラルキルおよびアリールと同義である)等があげられる。ジ低級アルキル置換カルバモイルおよびジ低級アルキル置換アミノにおいて、それぞれカルバモイルおよびアミノに結合する2個の低級アルキルは同一または異なっていてもよい。
置換低級アルキルの置換基としては、同一または異なって置換数1〜3の、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ、低級アルコキシカルボニル、カルボキシ、低級アルキルスルホニルオキシ、置換もしくは非置換の複素環基、−NR(式中、RおよびRは同一または異なって水素原子、低級アルキル、アリールまたはアラルキルを表すか、RとRが隣接する窒素原子と一緒になって複素環基を形成する)等があげられる。複素環基としては、芳香族複素環基および脂環式複素環基があげられ、芳香族複素環基は前記と同義であり、脂環式複素環基としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性脂環式複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性脂環式複素環基等があげられ、具体的にはピロリジニル、2,5−ジオキソピロリジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノキサリニル、オクタヒドロキノリル、ジヒドロインドリル、1,3−ジオキソイソインドリニル等があげられる。隣接する窒素原子と一緒になって形成される複素環基としては、例えば、ピロリジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジノ、ホモピペリジノ、ピペラジニル、ホモピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、オクタヒドロキノリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、プリニル、ジヒドロインドリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル等があげられる。低級アルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニルオキシおよび低級アルキルの低級アルキル部分は、前記低級アルキルと同義である。アリールおよびアラルキルのアリール部分は前記アリールと同義である。アラルキルのアルキレン部分は前記アルキレンと同義である。ハロゲンは、前記と同義である。置換複素環基における置換基は、前記置換芳香族複素環基における置換基と同義である。
なお、式(I)において、XまたはXの置換位置は特に限定されることはなく、それぞれ環上の任意の位置に置換可能である。また、XまたはXが水素原子以外の置換基である場合、それらが結合する炭素原子の立体配置はSまたはRのいずれでもよい。nは0〜1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
化合物(I)の薬理学的に許容される塩には、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が包含される。薬理学的に許容される酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等の有機酸塩をあげられ、薬理学的に許容される金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩等をあげられ、薬理学的に許容される有機アミン付加塩としては、例えば、モルホリン、ピペリジン等の付加塩をあげられ、薬理学的に許容されるアミノ酸付加塩としては、例えば、リジン、グリシン、フェニルアラニン等の付加塩をあげられる。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、水和物または溶媒和物の形で存在することもあるが、これら付加物も本発明に包含される。溶媒和物を形成する溶媒の種類は薬理学的に許容されるものであれば特に限定されないが、例えば、エタノール、アセトン等を用いることができる。化合物(I)は1または2個以上の不斉炭素を有する場合があるが、純粋な形態の光学異性体もしくはジアステレオ異性体、これら異性体の任意の割合の混合物、またはラセミ体等、いずれも本発明に包含される。また、化合物(I)が二重結合を含む場合には、その配置はZまたはEのいずれであってもよく、化合物(I)に互変異性体が存在しうる場合には、いずれの互変異性体であってもよく、すべての可能な異性体およびそれらの任意の割合の混合物が本発明に包含される。
次に化合物(I)の製造方法について説明する。
化合物(I)の製造は、公知の方法に準じて行うことができる[特開平3−204880号公報、国際公開第98/15555号パンフレット、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.),1992年,第35巻,p.3578、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.),1993年,第36巻,p.2508、ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー(J.Heterocyclic Chem.),1993年,第30巻,p.241等]。
前記の文献に開示された方法もしくは本明細書に具体的に示された製造方法に従って、または試薬および反応原料を適宜変更し、必要に応じてそれらの方法に適宜の修飾ないし改変を加えることにより、当業者は化合物(I)をいずれも製造できる。
なお、以下に示した製造方法において、定義した基が反応条件下で変化するか、または方法を実施するのに不適切な場合、有機合成化学で常用される方法、例えば官能基の保護、脱保護等の手段[例えば、グリーン(T.W.Green)著,プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis),ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons,Inc.),1981年等参照]を用いることにより容易に製造を実施することができる。
製造方法1
化合物(I)は次の反応工程に従い製造することができる。
Figure 2004096812
、X、Xおよびnはそれぞれ前記と同義であり、Wは脱離基を表す)
脱離基としては、ハロゲン、メチルチオ、メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等があげられ、ハロゲンは前記と同義である。
工程1
化合物(VII)は、化合物(V)と1〜10当量、好ましくは2〜5当量の化合物(VI)とを、無溶媒でまたは適当な溶媒中、必要があれば、1〜10当量、好ましくは1〜3当量の塩基の存在下で反応させることにより得ることができる。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、N,N’−ジメチルイミダゾリジン−2−オン、ジメチルスルホキシド等があげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等があげられる。反応は、通常、50〜180℃の間の温度で行われ、5分間〜24時間で終了する。
原料化合物(V)は、公知の方法またはそれに準じた方法により得ることができる[ヨーロッパ特許公報EP736569号、ケミストリー・ファーマスーティカル・ブリテン(Chem.Pharm.Bull.),1980年,第28巻,p.1636、ケミストリー・ファーマスーティカル・ブリテン(Chem.Pharm.Bull.),1972年,第20巻,p.399、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサエティー・パーキンI(J.Chem.Soc.Parkin I),1982年,p.277等]。
原料化合物(VI)は、公知の方法またはそれに準じた方法により得ることができる(国際公開第00/01388号パンフレット、国際公開第01/47931号パンフレット等)。
工程2
化合物(I)は化合物(VII)に、無溶媒でまたは適当な溶媒中、1当量〜大過剰、好ましくは大過剰の塩化チオニル、オキシ塩化リン等のハロゲン化剤を作用させるか、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸等の無機酸を作用させるか、または1〜10当量、好ましくは1〜5当量のトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の有機塩基、もしくは炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基存在下、1〜5当量、好ましくは1〜2当量のベンゼンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド等のスルホニル化剤を作用させて得ることができる。溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。反応は、通常、−10〜150℃の間の温度で、好ましくは50〜70℃の間の温度で行われ、5分間〜24時間で終了する。
これらの製造方法において得られる中間体化合物および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製方法、例えば中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等の手段により単離・精製することができる。また、中間体化合物は、特に精製することなく次の反応に付すことも可能である。化合物(I)の塩を製造する場合には、遊離形態の化合物を適当な溶媒に溶解または懸濁させた後、適宜の酸または塩基を加えて塩を形成させ、必要に応じて分離・精製すればよい。塩の形態で得られた目的物質を遊離形態に変換した後、所望の塩に変換することも可能である。
上記の製造方法によって得られる化合物(I)の具体例を第1表に示す。
Figure 2004096812
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、培養β細胞においてインスリン分泌促進作用を示すことから、糖尿病の治療のための医薬の有効成分として有用である。また、糖尿病の各種合併症、例えば、網膜症、腎症、または神経症等の予防および/または治療のための医薬の有効成分として有用である。これらの医薬の有効成分としては、化合物(I)およびその薬理学的に許容される塩、並びにそれらの水和物およびそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる1種または2種以上の物質を用いることができる。上記物質は単独で投与することも可能であるが、通常各種の医薬製剤として提供するのが望ましい。また、それら医薬製剤は、動物および人に使用されるものである。
本発明に係わる医薬製剤は、活性成分として化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を単独で、あるいは任意の他の治療のための有効成分との混合物として含有することができる。また、それら医薬製剤は、活性成分を薬理学的に許容される一種もしくはそれ以上の添加剤と一緒に混合し、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製造される。
投与経路は、治療に際し最も効果的なものを使用するのが望ましく、経口または、例えば静脈内等の非経口をあげることができる。
投与形態としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、注射剤等があげられる。
経口投与に適当な、例えば錠剤等は、乳糖等の賦形剤、トウモロコシデンプン等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース等の結合剤等を用いて製造できる。
非経口投与に適当な、例えば注射剤の場合は、塩溶液、ブドウ糖溶液または塩溶液とブドウ糖溶液の混合液等を用いて製造できる。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の投与量および投与回数は、投与形態、患者の年齢、体重、治療すべき症状の性質もしくは重篤度により異なるが、通常経口の場合、成人一人当り0.01mg〜1g、好ましくは0.05〜50mgを1日1回ないし数回投与する。静脈内投与等の非経口投与の場合、成人一人当り0.001〜100mg、好ましくは0.01〜10mgを1日1回ないし数回投与する。しかしながら、これら投与量および投与回数に関しては、前述の種々の条件により変動する。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
実施例1:(R)−2−ベンジル−2,3−ジヒドロ−8−フェニル−6−プロピル−7H−イミダゾ[1,2−c]ピロロ[3,2−e]ピリミジン−5(6H)−オン(化合物1)
参考例1で得られた化合物A(1.00g,3.34mmol)と(R)−フェニルアラニノール(1.01g,6.69mmol)をクロロホルム(1mL)に懸濁し、90℃で15分間、150℃で3時間撹拌した。反応液を室温まで空冷後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50/1〜25/2)で精製して、(R)−4−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−アミノ)−6−フェニル−1−プロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(化合物1a)(1.10g,82%)を得た。
化合物1a(1.10g,2.74mmol)を塩化チオニル(10mL)に溶解し、60℃で1時間攪拌した。反応液から溶媒を減圧留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム/メタノール=50/1)で精製して、(R)−2−ベンジル−9−クロロ−2,3−ジヒドロ−8−フェニル−6−プロピル−7H−イミダゾ[1,2−c]ピロロ[3,2−e]ピリミジン−5(6H)−オン(化合物1b)(360mg,32%)を得た。
化合物1b(350mg,0.840mmol)をエタノール(200mL)に溶解し、10%パラジウム−炭素(50%含水、1.0g)を添加して水素気流下、室温で1晩撹拌した。反応液をセライト濾過した。濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50/3)で精製して、標記化合物(27.0mg,8%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ7.77(2H,d,J=7.3Hz),7.47(2H,dd,J=7.9,7.3Hz),7.38−7.22(6H,m),6.91(1H,s),4.74(1H,m),4.21(1H,dd,J=11.0,10.2Hz),4.11(2H,t,J=7.4Hz),3.93(1H,dd,J=11.0,6.3Hz),3.05(2H,d,J=6.3Hz),1.74−1.50(2H,m),0.92(3H,t,J=7.4Hz).
FABMS m/z:385(M+H)
実施例2:(R)−8−ベンジル−7,8−ジヒドロ−2−フェニル−4−プロピル−1H−イミダゾ[1,2−c]ピロロ[2,3−e]ピリミジン−5(4H)−オン(化合物2)
参考例2で得られた化合物D(1.11g,3.71mmol)と(R)−フェニルアラニノール(1.21g,8.00mmol)をクロロホルム(1mL)とメタノール(1mL)の混合溶媒に溶解し、90℃で10分間、150℃で1.5時間撹拌した。反応液を室温まで空冷後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=20/1〜25/2)で精製して、(R)−4−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−アミノ)−6−フェニル−1−プロピル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2(1H)−オン(化合物2a)(647mg,43%)を得た。
化合物2a(510mg,1.27mmol)をクロロホルム(10mL)に溶解し、ピリジン(0.246mL,3.00mmol)とメタンスルホニルクロリド(0.234mL,3.00mmol)を添加して室温で4時間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム/メタノール=50/1)で精製して、標記化合物(270mg,55%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ7.89(2H,d,J=7.9Hz),7.57−7.43(3H,m),7.40−7.23(5H,m),6.95(1H,s),4.71(1H,m),4.11(1H,dd,J=10.6,10.6Hz),3.84(2H,t,J=6.3Hz),3.87−3.70(1H,m),3.11−2.95(2H,m),1.73−1.62(2H,m),0.91(3H,t,J=7.3Hz).
FABMS m/z:385(M+H)
実施例3:(R)−2−ベンジル−2,3−ジヒドロ−8−フェニル−6−プロピル−8H−イミダゾ[1,2−c]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−5(6H)−オン(化合物3)
参考例3で得られた化合物H(500mg,1.73mmol)を2−プロパノール(20mL)に溶解し,(R)−フェニルアラニノール(1.51g,10.0mmol)を添加して1晩加熱還流した。反応液から溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50/1〜25/1)で精製して、(R)4−(1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−アミノ)−2−フェニル−7−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン(化合物3a)(665mg,95%)を得た。
化合物3a(660mg,1.63mmol)を塩化チオニル(20mL)に溶解し、60℃で1時間撹拌した。反応液から溶媒を減圧留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、クロロホルム(100mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム/メタノール=100/1)で精製して、標記化合物(224mg,36%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ8.35(1H,s),7.68(2H,d,J=8.2Hz),7.51−7.45(2H,m),7.37−7.20(6H,m),4.58(1H,m),3.97(2H,t,J=7.4Hz),3.89(1H,dd,J=11.0,9.9Hz),3.68(1H,dd,J=11.0,7.3Hz),3.23(1H,dd,J=13.7,5.3Hz),2.77(1H,dd,J=13.7,8.9Hz),1.85−1.77(2H,m),0.99(3H,t,J=7.4Hz).
EIMS m/z:383(M)
実施例4:2−(4−フルオロベンジル)−2,3−ジヒドロ−8−フェニル−6−プロピル−8H−イミダゾ[1,2−c]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−5(6H)−オン(化合物4)
参考例4で得られた化合物L(150mg,0.500mmol)と(4−フルオロフェニル)アラニノール(169mg,1.00mmol)をクロロホルム(2mL)に溶解し、90℃で10分間、150℃で1.5時間撹拌した。反応液を室温まで空冷後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/1〜20/1)で精製して、4−[1−ヒドロキシ−3−(4−フルオロフェニル)プロパン−2−アミノ]−2−フェニル−7−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン(化合物4a)(163mg,77%)を得た。
化合物4a(163mg,0.387mmol)を塩化チオニル(5mL)に溶解し、30分間加熱還流した。反応液から溶媒を減圧留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)と酢酸エチル(5mL)を加えて室温で1時間撹拌後、クロロホルム(30mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/1−50/1)で精製して、標記化合物(20.0mg,19%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ8.33(1H,s),7.67(2H,d,J=8.4Hz),7.49(2H,dd,J=8.4,7.4Hz),7.37(1H,t,J=7.4Hz),7.23(2H,dd,J=8.6,5.1Hz),6.99(2H,dd,J=8.6,8.6Hz),4.55(1H,s),4.00−3.87(3H,m),3.68(1H,dd,J=10.8,7.0Hz),3.13(1H,dd,J=13.8,5.7Hz),2.78(1H,dd,J=13.8,8.1Hz),1.85−1.77(2H,m),0.99(3H,t,J=7.4Hz).
EIMS m/z:402(M)
実施例5:2−(4−クロロベンジル)−2,3−ジヒドロ−8−フェニル−6−プロピル−8H−イミダゾ[1,2−c]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−5(6H)−オン(化合物5)
実施例4と同様の方法により、参考例4で得られた化合物L(150mg,0.500mmol)と(4−クロロフェニル)アラニノール(150mg,0.500mmol)から標記化合物(97.0mg,46%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ8.33(1H,s),7.67(2H,d,J=7.8Hz),7.48(2H,dd,J=7.8,7.6Hz),7.34(1H,t,J=7.6Hz),7.27(2H,d,J=8.8Hz),7.20(2H,d,J=8.8Hz),4.54(1H,m),4.00−3.88(3H,m),3.64(1H,dd,J=13.5,5.9Hz),3.12(1H,dd,J=13.5,5.9Hz),2.79(1H,dd,J=13.5,8.1Hz),1.85−1.77(2H,m),0.99(3H,t,J=7.4Hz).
EIMS m/z:419(37ClM),417(35ClM)
実施例6:2,3−ジヒドロ−8−フェニル−6−プロピル−2−(4−ピコリル)−8H−イミダゾ[1,2−c]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−5(6H)−オン(化合物6)
実施例4と同様の方法により、参考例4で得られた化合物L(300mg,1.00mmol)と国際公開第01/47931号パンフレットに記載の方法で得られる2−アミノ−3−(4−ピリジル)−1−プロパノール(182mg,1.20mmol)から標記化合物(174mg,46%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ8.54(2H,d,J=6.1Hz),8.33(1H,s),7.68(2H,d,J=8.2Hz),7.49(2H,dd,J=8.2,7.4Hz),7.35(1H,t,J=7.4Hz),7.22(2H,d,J=6.1Hz),4.60(1H,m),4.02−3.94(3H,m),3.64(1H,dd,J=11.2,7.4Hz),3.11(1H,dd,J=13.6,5.9Hz),2.86(1H,dd,J=13.6,7.6Hz),1.86−1.77(2H,m),0.99(3H,t,J=7.4Hz).
実施例7:(R)−2−ベンジル−8−シクロペンチル−2,3−ジヒドロ−6−プロピル−8H−イミダゾ[1,2−c]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−5(6H)−オン塩酸塩(化合物7)
実施例4と同様の方法により、参考例5で得られた化合物M(292mg,1.00mmol)と(R)−フェニルアラニノール(227mg,1.50mmol)から標記化合物のフリー体(化合物7a)(320mg,91%)を得た。
化合物7a(320mg,0.850mmol)を酢酸エチル(4mL)に溶解し、4mol/L塩化水素/酢酸エチル溶液(2mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液から溶媒を減圧留去して、標記化合物(288mg,82%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ8.61(1H,s),7.40−7.20(5H,m),4.95(1H,m),4.78(1H,m),4.20(1H,dd,J=11.1,10.5Hz),3.95−3.75(3H,m),3.35(2H,d,J=6.8Hz),2.20−2.05(2H,m),1.95−1.75(4H,m),1.75−1.55(4H,m),0.86(3H,t,J=7.4Hz).
ESIMS m/z:378(M+H)
実施例8:(R)−8−シクロペンチル−2,3−ジヒドロ−6−プロピル−2−(4−ピコリル)−8H−イミダゾ[1,2−c]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−5(6H)−オン(化合物8)
実施例4と同様の方法により、参考例5で得られた化合物M(292mg,1.00mmol)と国際公開第01/47931号パンフレットに記載の方法で得られる(R)−2−アミノ−3−(4−ピリジル)−1−プロパノール(182mg,1.20mmol)から標記化合物(148mg,40%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ8.52(2H,d,J=5.4Hz),7.82(1H,s),7.20(2H,d,J=5.4Hz),4.64−4.48(2H,m),3.96−3.85(3H,m),3.59(1H,dd,J=10.8,7.0Hz),3.08(1H,dd,J=13.5,5.7Hz),2.86(1H,dd,J=13.5,7.6Hz),2.25−2.05(2H,m),2.05−1.90(2H,m),1.90−1.75(2H,m),1.75−1.60(4H,m),0.95(3H,t,J=7.4Hz).
ESIMS m/z:379(M+H)
実施例9:(R)−8−ベンジル−7,8−ジヒドロ−2−フェニル−4−プロピル−2H−イミダゾ[1,2−c]ピラゾロ[3,4−e]ピリミジン−5(4H)−オン(化合物9)
実施例4と同様の方法により、参考例6で得られた化合物T(90.0mg,0.300mmol)と(R)−フェニルアラニノール(227mg,1.50mmol)から標記化合物(27.0mg,24%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ7.80(2H,d,J=8.2Hz),7.63(1H,s),7.48(2H,dd,J=8.2,7.3Hz),7.36(1H,t,J=7.3Hz),7.31−7.18(5H,m),4.67(1H,m),3.90(1H,dd,J=11.0,10.2Hz),3.76(2H,t,J=7.6Hz),3.71(1H,dd,J=11.0,7.6Hz),3.36(1H,dd,J=13.9,5.0Hz),2.79(1H,dd,J=13.9,9.2Hz),1.79−1.68(2H,m),0.99(3H,t,J=7.4Hz).
FABMS m/z:386(M+H)
実施例10:(R)−8−ベンジル−2−シクロペンチル−7,8−ジヒドロ−4−プロピル−2H−イミダゾ[1,2−c]ピラゾロ[3,4−e]ピリミジン−5(4H)−オン塩酸塩(化合物10)
実施例4と同様の方法により、参考例7で得られた化合物X(216mg,0.740mmol)と(R)−フェニルアラニノール(227mg,1.50mmol)から標記化合物のフリー体(化合物10a)(113mg,52%)を得た。
化合物10a(113mg,0.299mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解し、4mol/L塩化水素/酢酸エチル溶液(3mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液から溶媒を減圧留去して、標記化合物(112mg,91%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ8.44(1H,s),7.36(5H,m),4.95(1H,m),4.82(1H,m),4.18(1H,dd,J=10.8,10.8Hz),3.93(1H,dd,J=10.8,6.8Hz),3.78(2H,t,J=6.8Hz),3.20−3.00(2H,m),2.25−2.15(2H,m),2.10−1.90(2H,m),1.90−1.50(6H,m),0.88(3H,t,J=7.3Hz).
EIMS m/z:378(M+H)
参考例1:4−メチルチオ−6−フェニル−1−プロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(化合物A)
工程1 フェナシルブロミド(9.50g,50.0mmol)と6−アミノ−1−プロピル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(8.45g,50.0mmol)の混合物を酢酸(50mL)中で95℃で5時間攪拌した。反応液を空冷後、溶媒を減圧留去し、水(200mL)に注いだ後、濾液と沈殿に濾別し、沈殿をエタノールで洗浄した。濾液と洗液をあわせて濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/1〜20/1)で精製して、6−フェニル−1−プロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物B)(1.80g,13%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ11.50(1H,br s),10.84(1H,br s),7.71(2H,d,J=8.3Hz),7.44−7.38(2H,m),7.25(1H,t,J=6.9Hz),6.75(1H,s),3.96(2H,t,J=7.4Hz),1.73−1.59(2H,m),0.92(3H,t,J=7.3Hz).
工程2 工程1で得られた化合物B(1.50g,5.58mmol)をピリジン(15mL)に懸濁し、五硫化リン(2.48g,11.2mmol)を添加して2時間加熱還流した。反応液を空冷後、氷水に注いだ後、濾液と沈殿に濾別し、沈殿を水で洗浄した。続いて沈殿を2mol/L水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、洗液に4mol/L塩酸を加えてpH3に調節した。洗液に生成した沈殿を濾別し、乾燥して3,4−ジヒドロ−6−フェニル−1−プロピル−4−チオキソ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(化合物C)(1.32g,83%)を得た。
化合物C(1.28g,4.50mmol)を0.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(15mL)とエタノール(7mL)の混合溶媒に溶解し、ヨウ化メチル(0.311mL,5.00mmol)を添加して室温で1時間撹拌した。反応液からエタノールを減圧留去し、4mol/L塩酸を加えてpH3に調節した後、生成した沈殿を濾別し、乾燥して標記化合物(1.20g,89%)を黄色固体として得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ11.68(1H,br s),7.75(2H,d,J=7.3Hz),7.46−7.36(2H,m),7.26(1H,t,J=7.3Hz),6.72(1H,s),4.01(2H,t,J=7.4Hz),2.45(3H,s),1.69−1.60(2H,m),0.89(3H,t,J=7.3Hz).
参考例2:4−メチルチオ−6−フェニル−1−プロピル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2(1H)−オン(化合物D)
濃硝酸(75mL)と濃硫酸(75mL)の混合溶媒を氷−食塩水で冷却して、内温を5℃以下に保ちながら、ジャーナル・オブ・ケミストリー・ソサエティー(J.Chem.Soc.),1959年,p.1169に記載の方法で得られる6−メチル−1−プロピル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(14.9g,89.0mmol)を加えて同温度で1時間撹拌した。反応液を氷水(375mL)に注ぎ、生成した沈殿を濾別した後、水で洗浄し、乾燥して5−ニトロ−6−メチル−1−プロピル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(化合物E)(14.3g,75%)を得た。
化合物E(12.8g,60.0mmol)とベンズアルデヒド(6.37g,60.0mmol)の混合物をエタノール(300mL)に懸濁し、ピペリジン(6.00mL.60.0mmol)を添加して5時間加熱還流した。反応液を空冷後、溶媒を減圧留去した後、エタノールで結晶化して、5−ニトロ−1−プロピル−6−スチリル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(化合物F)(13.9g,77%)を得た。
化合物F(13.5g,45.0mmol)をギ酸(450mL)に懸濁し、亜ジチオン酸ナトリウム(39.2g,225mmol)を添加して1晩加熱還流した。反応液を空冷後、溶媒を減圧留去した後、温水を加え、生成した沈殿を濾別した。沈殿を乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/1〜50/3)で精製して、6−フェニル−1−プロピル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物G)(4.56g,38%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ12.35(1H,br s),10.85(1H,br s),7.90(2H,d,J=7.3Hz),7.44−7.39(2H,m),7.32(1H,t,J=6.9Hz),6.73(1H,s),3.80(2H,t,J=7.3Hz),1.71−1.62(2H,m),0.91(3H,t,J=7.4Hz).
化合物G(1.28g,4.76mmol)を出発原料とし、参考例1工程2と同様にして標記化合物(1.11g,78%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ12.53(1H,br s),8.02(2H,d,J=6.6Hz),7.53−7.47(3H,m),7.03(1H,s),3.96(2H,t,J=7.6Hz),2.72(3H,s),1.73−1.70(2H,m),0.94(3H,t,J=7.4Hz).
参考例3:4−クロロ−2−フェニル−7−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン(化合物H)
ヘテロサイクルズ(Heterocycles),1990年,31巻,p.1641に記載の方法で得られる6−クロロ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(11.4g,78.0mmol)をジメチルスルホキシド(78mL)に溶解し、炭酸カリウム(5.25g,39.0mmol)とヨウ化プロピル(11.4mL,117mmol)を加えて、60℃で1時間撹拌した。同温度で反応液に4%水酸化ナトリウム水溶液(80mL)を加えた後、室温まで空冷後、トルエン(50mL×2)で洗浄した。反応液に塩酸を加えてpH3に調整し、生成した沈殿を水で洗浄し後、乾燥して、6−クロロ−1−プロピル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(化合物I)(6.81g,46%)を得た。
化合物I(5.65g,30.0mmol)をエタノール(30mL)に懸濁させ、フェニルヒドラジン(5.91mL,60.0mmol)を加えて、2時間加熱還流した。反応液を濃縮し、水を加えた後、生成した沈殿を濾別した。沈殿を水で洗浄後、乾燥して、6−フェニルヒドラジノ−1−プロピル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(化合物J)(4.37g,56%)を得た。
N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)にオキシ塩化リン(1.68mL,18.0mmol)を氷冷下で加えて、室温で10分間撹拌した溶液に、化合物J(3.90g,15.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(10mL)を加えて30分間加熱還流した。反応液を氷水(100mL)に注いだ後、生成した沈殿を濾別した。沈殿を水で洗浄後、乾燥して得られた茶色固体(4.88g)をエタノールで洗浄して、2−フェニル−7−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン(化合物K)(2.94g,73%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ11.11(1H,br s),9.20(1H,s),7.76(2H,d,J=8.3Hz),7.57−7.50(2H,m),7.38(1H,t,J=7.4Hz),3.91(2H,t,J=7.3Hz),1.78−1.67(2H,m),0.91(3H,t,J=7.4Hz).
化合物K(1.50g,5.56mmol)をオキシ塩化リン(20mL)に加え、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2滴)を添加して6時間加熱還流した。反応液から溶媒を減圧留去した後、氷冷下、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)に加えて、クロロホルム(100mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層から溶媒を減圧留去して、標記化合物(500mg,31%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ8.28(1H,s),7.78(2H,d,J=6.3Hz),7.58−7.52(2H,m),7.45(1H,t,J=7.3Hz),4.16(2H,t,J=7.4Hz),1.96−1.85(2H,m),1.02(3H,t,J=7.4Hz).
参考例4:4−メチルチオ−2−フェニル−7−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン(化合物L)
参考例3で得られた化合物K(7.00g,27.0mmol)を出発原料とし、参考例1工程2と同様にして標記化合物(850mg,11%)を得た。
参考例5:2−シクロペンチル−4−メチルチオ−7−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6(7H)−オン(化合物M)
ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.),1981年,第46巻,p.5413に記載の方法で得られるシクロペンチリデンカルバジン酸tert−ブチル(39.6g,0.200mol)をテトラヒドロフラン(150mL)とメタノール(200mL)の混合溶媒に溶解し、シアノ水素化ほう素ナトリウム(15.7g,0.250mol)を加えて1時間室温で撹拌した。反応液から溶媒を減圧留去した後、ジエチルエーテル(500mL)を加えて、氷冷下0.5mol/L塩酸(450mL)をゆっくりと滴下し、室温で1時間撹拌した。ジエチルエーテル層を分離し、水層に炭酸カリウムを加えてpH8に調節した後、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。ジエチルエーテル層と酢酸エチル層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ジエチルエーテル層と酢酸エチル層の混液を濃縮して3−シクロペンチルカルバジン酸tert−ブチル(化合物N)(37.6g,100%)を得た。
化合物N(20.0g,0.100mol)と(エトキシメチレン)シアノ酢酸エチル(16.9g,0.1mmol)の混合物をエタノール(100mL)に加え、1晩加熱還流した。反応液を室温まで空冷後、溶媒を減圧留去した後、8mol/L塩化水素/エタノール(100mL)を加えて1時間加熱還流した。反応液を室温まで空冷後、濃縮した後、10%塩酸を溶解するまで加えた。さらに反応液を10mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH8に調整した後、クロロホルム(100mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1−3/1)で精製して、3−アミノ−1−シクロペンチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(化合物O)(6.69g,30%)を得た。
化合物O(3.35g,15.0mmol)とジャーナル・オブ・ケミカル・ソサエティー・パーキン・トランスI(J.Chem.Soc.Perkin Trans 1),1995年,p.2783に記載の方法で得られる4−メトキシベンジルイソシアネート(4.89g,30.0mmol)の混合物をトルエン(30mL)に加え、トリエチルアミン(0.695mL,5.00mmol)を添加後2晩加熱還流した。反応液を空冷後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/酢酸エチル=1/1)で精製して、1−シクロペンチル−3−(4−メトキシベンジルウレイド)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(化合物P)(5.79g,100%)を得た。
エタノール(60mL)にナトリウム(460mg,20.0mmol)を溶解し、化合物P(5.79g,15.0mmol)のエタノール溶液(20mL)を添加して1時間加熱還流した。反応液を空冷後、溶媒を減圧留去した後、水を溶解するまで加えた。さらに反応液を4mol/L塩酸でpH3に調節し、生成した沈殿物を濾別した。沈殿物を水で洗浄後、乾燥して、2−シクロペンチル−5−(4−メトキシベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン(化合物Q)(5.10g,100%)を得た。
化合物Q(5.10g,15.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(60mL)に炭酸カリウム(2.07g,15.0mmol)を添加して室温で1時間撹拌した。反応液にヨウ化プロピル(2.19mL,22.0mmol)を添加して室温でさらに3.5時間撹拌した。反応液から溶媒を減圧留去した後、水(100mL)を加え、4mol/L塩酸で中和した後、クロロホルム(100mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製して、2−シクロペンチル−5−(4−メトキシベンジル)−7−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン(化合物R)(4.96g,86%)を得た。
化合物R(4.62g,12.0mmol)をアセトニトリル(50mL)と水(5mL)の混合溶媒に溶解し、硝酸二アンモニウムセリウム(IV)(13.2g,24.0mmol)を添加して2時間加熱還流した。反応液を空冷後、溶媒を減圧留去した後、クロロホルム(100mL)とメタノール(5mL)を加え、フロリジル濾過(クロロホルム/メタノール=20/1)によって無機塩を除去した。反応液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム/メタノール=25/1)で精製して、2−シクロペンチル−7−プロピル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン(化合物S)(2.67g,85%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ10.87(1H,br s),8.44(1H,s),4.71(1H,m),3.80(2H,t,J=7.0Hz),2.10−1.95(2H,m),1.95−1.80(2H,m),1.75−1.70(2H,m),1.70−1.50(4H,m),0.86(3H,t,J=7.4Hz).
化合物S(2.62g,10.0mmol)を出発原料とし、参考例1工程2と同様にして標記化合物(2.18g,75%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ7.73(1H,s),4.63(1H,m),4.06(2H,t,J=7.4Hz),2.66(3H,s),2.25−2.15(2H,m),2.15−2.00(2H,m),2.00−1.70(6H,m),0.97(3H,t,J=7.4Hz).
参考例6:7−メチルチオ−2−フェニル−4−プロピル−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5(4H)−オン(化合物T)
参考例2で得られた化合物E(2.34g,10.9mmol)をクロロホルム(50mL)に懸濁し、臭素(0.618mL,12mL)のクロロホルム溶液(5mL)を添加して60℃で30分間撹拌した。反応液から溶媒を減圧留去した後、ジエチルエーテルでリスラリーして、6−ブロモメチル−5−ニトロ−1−プロピル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(化合物U)(2.50g,78%)を得た。
化合物U(2.34g,8.00mmol)を酢酸エチル(40mL)に懸濁し、アニリン(0.729mL,16.0mmol)を添加して2晩加熱還流した。反応液を空冷後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム/メタノール=25/1)で精製し、酢酸エチルでリスラリーして、2−フェニル−4−プロピル−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5,7(4H,6H)−ジオン1−オキシド(化合物V)(740mg,32%)を得た。
化合物V(740mg,2.59mmol)をエタノール(10mL)に懸濁し、10%パラジウム−炭素(100mg)を添加して水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応液を濾過し、沈殿物をメタノールで洗浄した。濾液と洗液をあわせて濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム/メタノール=50/1)で精製して、2−フェニル−4−プロピル−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5,7(4H,6H)−ジオン(化合物W)(180mg,26%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ11.28(1H,br s),8.81(1H,s),7.93(2H,d,J=7.6Hz),7.61−7.59(2H,m),7.43(1H,t,J=7.3Hz),3.77(2H,t,J=7.4Hz),1.76−1.62(2H,m),0.92(3H,t,J=7.4Hz).
化合物W(162mg,0.600mmol)を出発原料とし、参考例1工程2と同様にして標記化合物(90.0mg,50%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ8.88(1H,s),7.95(2H,d,J=8.3Hz),7.59(2H,dd,J=8.3,7.3Hz),7.46(1H,t,J=7.3Hz),3.85(2H,t,J=7.4Hz),2.59(3H,s),1.75−1.67(2H,m),0.92(3H,t,J=7.4Hz).
参考例7:2−シクロペンチル−7−メチルチオ−4−プロピル−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5(4H)−オン(化合物X)
参考例2で得られた化合物E(8.52g,40.0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(160mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(2.00g,50.0mmol)を添加して室温で1時間撹拌した。反応液を0℃に冷却して4−メトキシベンジルクロリド(5.97mmol,44.0mmol)をゆっくりと滴下した後、室温でさらに1時間撹拌した。反応液から溶媒を減圧留去した後、水(400mL)を加え、4mol/L塩酸で中和して、クロロホルム(200mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1−1/1)で精製して、3−(4−メトキシベンジル)−5−ニトロ−6−メチル−1−プロピル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(化合物Y)(9.63g,72%)を得た。
化合物Y(9.58g,28.8mmol)をテトラヒドロフラン(120mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(1.44g,36.0mmol)を添加した後、室温で30分間撹拌した。反応液を0℃に冷却して臭素(1.63mL,31.6mmol)をゆっくりと滴下し、室温でさらに1.5時間撹拌した。反応液から溶媒を減圧留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)に加え、4mol/L塩酸で中和して、クロロホルム(200mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して、6−ブロモメチル−3−(4−メトキシベンジル)−5−ニトロ−1−プロピル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(化合物Z)(7.72g,65%)を得た。
化合物Z(7.64g,18.5mmol)を酢酸エチル(180mL)に溶解し、0℃でシクロペンチルアミン(4.03mL,40.8mmol)を添加して室温で1晩撹拌した。反応液を濾過し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製して、6−(シクロペンチルアミノ)メチル−3−(4−メトキシベンジル)−5−ニトロ−1−プロピル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン(化合物AA)(3.60g,47%)を得た。
化合物AA(3.60g,8.65mmol)をエタノール(100mL)に溶解して1晩加熱還流した。反応液を室温まで空冷後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム/酢酸エチル=5/1)で精製して、2−シクロペンチル−6−(4−メトキシベンジル)−4−プロピル−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5,7(4H,6H)−ジオン 1−オキシド(化合物BB)(2.27g,66%)を得た。
化合物BB(2.27g,5.70mmol)をエタノールに溶解し、10%パラジウム−炭素(200mg)を添加して水素気流下、室温で6時間撹拌した。反応液を濾過した後、沈殿物をメタノールで洗浄した。濾液と洗液をあわせて濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製して、2−シクロペンチル−6−(4−メトキシベンジル)−4−プロピル−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5,7(4H,6H)−ジオン(化合物CC)(2.12g,98%)を得た。
化合物CC(2.12g,5.50mmol)をアセトニトリル(27mL)と水(3mL)の混合溶媒に溶解し、硝酸二アンモニウムセリウム(IV)(3.29g,6.00mmol)を添加して2.5時間加熱還流した。さらに、硝酸二アンモニウムセリウム(IV)(3.29g,6.00mmol)を加えて30分間加熱還流した。反応液を空冷後、溶媒を減圧留去し、クロロホルム(100mL)とメタノール(5mL)を加えた後、セライト濾過し、沈殿物をクロロホルム/メタノール(20/1)で洗浄した。濾液と洗液をあわせて濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム/メタノール=50/1)で精製して、2−シクロペンチル−4−プロピル−2H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5,7(4H,6H)−ジオン(化合物DD)(820mg,57%)を得た。
H−NMR(270MHz,DMSO−d)δ11.04(1H,br s),8.09(1H,s),4.79(1H,m),3.68(2H,t,J=7.2Hz),2.16−2.07(2H,m),1.99−1.89(2H,m),1.80−1.77(2H,m),1.71−1.57(4H,m),0.87(3H,t,J=7.4Hz).
化合物DD(820mg,3.13mmol)を出発原料とし、参考例1工程2と同様にして標記化合物(508mg,56%)を得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ7.28(1H,s),4.80(1H,m),3.87(2H,t,J=7.6Hz),2.67(3H,s),2.35−2.15(2H,m),2.15−2.00(2H,m),2.00−1.85(2H,m),1.85−1.65(4H,m),0.98(3H,t,J=7.4Hz).
試験例1:培養β細胞におけるインスリン分泌促進活性
宮崎らによって報告された株化された膵β細胞MIN6細胞(エンドクリノロジー,1990年,127巻,p.126−131参照)は、インスリン含量およびグルコース刺激によるインスリン分泌量が生体内の膵β細胞に近く、グルコース濃度に応答してインスリン分泌が上昇する点において生体内の膵β細胞の性質をよく保存している(上記文献およびダイアベトロジア,1993年,36巻,p.1139−1145)。また、MIN6細胞では、糖尿病治療薬として用いられているスルホニルウレア剤、例えばグリベンクラミドに応答して、インスリン分泌が促進される(セルラー・シグナリング,1993年,5巻,p.777−786)。そこで、上記MIN6細胞の培養、およびMIN6細胞を用いたインスリン分泌試験は、ダイアベトロジア,1993年,36巻,p.1139−1145に記載されている方法に従って行った。
14.5mmol/Lグルコース存在下において、化合物がインスリン分泌活性に与える影響は以下のようにして集めた細胞培養上清中のインスリン量を測定することにより求めた。
24ウェルプレートで培養したMIN6細胞を、2mmol/Lグルコースを含む緩衝液A[119mmol/L塩化ナトリウム,4.74mmol/L塩化カリウム,2.54mmol/L塩化カルシウム,1.19mmol/L硫酸マグネシウム,1.19mmol/Lリン酸二水素カリウム,10mmol/L2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、0.1%牛血清アルブミンpH7.3]1mLを用いて2回洗浄した後、2mmol/Lグルコースを含む緩衝液A1mL中、37℃で45分間孵置した。孵置後、培養上清を、各種濃度の試験化合物および2mmol/Lグルコースを含む緩衝液A0.9mLと交換し、さらに、37℃で15分間孵置した。これに127mmol/Lのグルコースを含む緩衝液A0.1mLを加えることにより、MIN6細胞をグルコース刺激した(最終グルコース濃度:14.5mmol/L)。刺激後、さらに37℃で45分間孵置し、培養上清を集めた。
培養上清中に分泌された抗体反応性のインスリンは1%牛血清アルブミン、0.1%Tween20、0.12%エチレンジアミン四酢酸(EDTA)2ナトリウム塩、0.1%アジ化ナトリウムを含むリン酸緩衝液で希釈した後、酵素免疫測定法、もしくは放射線免疫測定法により定量した。インスリン値はヒトインスリン量(ng/mL)として示した。結果は、3−4例の平均値(avg)および標準偏差値(se)を示した。
結果を第2表に示す。
Figure 2004096812
第2表により本発明の縮合ピリミジン誘導体は、顕著なインスリン分泌促進活性を有することがわかる。
本発明により、インスリン分泌促進作用を有する縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩等が提供される。

Claims (17)

  1. 式(I)
    Figure 2004096812
    {式中、Rは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表し、nは0〜3の整数を表し、XおよびXは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表し、式(II)
    Figure 2004096812
    は、式(III)
    Figure 2004096812
    [式中、X…Y…Zは、RC=CR−NR(式中、R、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表す)、RC=N−NR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、RN−CR=CR(式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはRN−N=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)を表す]または式(IV)
    Figure 2004096812
    [式中、Xa…Ya…Zaは、RHC−NR−CHR(式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、RHC−NR−NH(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはNH−NR−CHR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)を表す]を表す}で表される縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  2. が置換もしくは非置換の低級アルキルである請求の範囲1記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  3. が置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の低級アルキルである請求の範囲1または2記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  4. が置換もしくは非置換のアラルキルであり、Xが水素原子である請求の範囲1〜3のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  5. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  6. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する糖尿病の治療剤。
  7. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する糖尿病合併症の予防および/または治療剤。
  8. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する血糖降下剤。
  9. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するインスリン分泌促進剤。
  10. 糖尿病の治療剤の製造のための請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
  11. 糖尿病合併症の予防および/または治療剤の製造のための請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
  12. 血糖降下剤の製造のための請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
  13. インスリン分泌促進剤の製造のための請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の使用。
  14. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とする糖尿病の治療方法。
  15. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とする糖尿病合併症の予防および/または治療方法。
  16. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とする血糖値の降下方法。
  17. 請求の範囲1〜4のいずれかに記載の縮合ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与することを特徴とするインスリン分泌の促進方法。
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