JPWO2004083099A1 - 自走式作業機械 - Google Patents
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Abstract
伸縮ブーム(12)の先端側と荷役作業具(35)との間に、作業具移動機構(20)を設ける。この作業具移動機構(20)は、ヘッド部材(21)、揺動アーム(25)、スイングシリンダ(29)、作業具取付部材(30)、リンク(34)等により構成されている。そして、作業具移動機構(20)は、スイングシリンダ(29)を伸縮させることにより、荷役作業具(35)を伸縮ブーム(12)に対して左,右方向に移動させる。これにより、荷役作業具(35)によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向で異なる場合でも、作業具移動機構(20)によって荷役作業具(35)の左,右方向の位置を容易に調整することができ、持上げた荷物を定められた荷下ろし場所に正確に荷下ろしすることができる。
Description
本発明は、例えばリフトトラック等の自走可能な車体を備えた自走式作業機械に関する。
一般に、地上から高所への荷物の運搬作業(荷役作業)や、電線の保守作業等の高所作業に用いられる作業機械として、自走可能な車体と、該車体に起伏可能に設けられたブーム装置とを備えた自走式作業機械が知られている(例えば、特許第2559831号公報参照)。
そして、この従来技術によるリフトトラックのブーム装置は、基端側が車体に起伏可能に取付けられ先端側が前,後方向に伸縮する多段式の伸縮ブームと、該伸縮ブームのうち最先のブームに設けられたフォーク等の作業具とにより構成されている。そして、このリフトトラックは、作業具に荷物を積載した状態で、予め定められた荷下ろし場所の近傍まで走行した後、伸縮ブームを車体に対して起立させつつ前,後方向に伸長させることにより、作業具に積載した荷物を所定の荷下ろし場所へと運搬するものである。
ところで、上述のリフトトラックに設けられたブーム装置は、通常、車体に対して上,下方向に起伏することができるが、その構造上、左,右方向に移動することができない。
このため、従来技術によるリフトトラックは、ブーム装置によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向に位置ずれした場合には、一度ブームを下ろして再び車体を走行させることにより、荷物の位置と荷下ろし場所との左,右方向の位置調整を行う必要がある。
一方、他の従来技術によるリフトトラックとして、ブームの先端側を車体に対して左,右方向に揺動させることができるものが知られている(例えば、英国特許出願公開第2121363号明細書参照)。
そして、この他の従来技術によるリフトトラックは、ブームの基端側が取付けられたシャーシを左,右方向に移動させることにより、ブームの先端側を左,右方向に円弧状に揺動させ、ブームの先端側に設けた作業具を左,右方向に揺動させることができるものである。
しかし、上述した他の従来技術によるリフトトラックは、ブームの基端側が取付けられたシャーシを左,右方向に移動させることにより、ブームの先端側を左,右方向に円弧状に揺動させる構成となっている。
このため、ブームの先端側に設けられた作業具は、所定の荷下ろし場所に向けて左,右方向に円弧状に揺動するようになる。この結果、荷下ろし場所に対する作業具の角度が変化することにより、作業具に積載した荷物が荷下ろし場所に真直ぐに対面しなくなり、持上げた荷物を正しい場所に荷下ろしすることが難しくなるという問題がある。
そして、この従来技術によるリフトトラックのブーム装置は、基端側が車体に起伏可能に取付けられ先端側が前,後方向に伸縮する多段式の伸縮ブームと、該伸縮ブームのうち最先のブームに設けられたフォーク等の作業具とにより構成されている。そして、このリフトトラックは、作業具に荷物を積載した状態で、予め定められた荷下ろし場所の近傍まで走行した後、伸縮ブームを車体に対して起立させつつ前,後方向に伸長させることにより、作業具に積載した荷物を所定の荷下ろし場所へと運搬するものである。
ところで、上述のリフトトラックに設けられたブーム装置は、通常、車体に対して上,下方向に起伏することができるが、その構造上、左,右方向に移動することができない。
このため、従来技術によるリフトトラックは、ブーム装置によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向に位置ずれした場合には、一度ブームを下ろして再び車体を走行させることにより、荷物の位置と荷下ろし場所との左,右方向の位置調整を行う必要がある。
一方、他の従来技術によるリフトトラックとして、ブームの先端側を車体に対して左,右方向に揺動させることができるものが知られている(例えば、英国特許出願公開第2121363号明細書参照)。
そして、この他の従来技術によるリフトトラックは、ブームの基端側が取付けられたシャーシを左,右方向に移動させることにより、ブームの先端側を左,右方向に円弧状に揺動させ、ブームの先端側に設けた作業具を左,右方向に揺動させることができるものである。
しかし、上述した他の従来技術によるリフトトラックは、ブームの基端側が取付けられたシャーシを左,右方向に移動させることにより、ブームの先端側を左,右方向に円弧状に揺動させる構成となっている。
このため、ブームの先端側に設けられた作業具は、所定の荷下ろし場所に向けて左,右方向に円弧状に揺動するようになる。この結果、荷下ろし場所に対する作業具の角度が変化することにより、作業具に積載した荷物が荷下ろし場所に真直ぐに対面しなくなり、持上げた荷物を正しい場所に荷下ろしすることが難しくなるという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、作業具を伸縮ブームに対して左,右方向に移動させることにより、ブーム装置によって持上げた荷物を所定の荷下ろし場所に正確に荷下ろしすることができるようにした自走式作業機械を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために本発明は、自走可能な車体と、該車体に起伏可能に設けられたブーム装置とからなり、該ブーム装置は、基端側が車体に起伏可能に取付けられ前,後方向に伸縮する多段式の伸縮ブームと、該伸縮ブームのうち最先のブームに設けられた作業具とを備えてなる自走式作業機械に適用される。
そして、本発明が採用する構成の特徴は、最先のブームと作業具との間には該作業具を伸縮ブームに対して左,右方向に移動させる作業具移動機構を設けたことにある。
本発明によれば、このように構成することにより、作業具によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向で異なる場合でも、作業具移動機構によって作業具の左,右方向の位置を容易に調整することができるので、持上げた荷物を定められた荷下ろし場所に正確に運搬することができる。
本発明の好ましい態様によると、作業具移動機構は、最先のブームの先端側に設けられたヘッド部材と、基端側が第1のリンクピンを支点としてヘッド部材に対し左,右方向に揺動可能に連結された揺動アームと、ヘッド部材と揺動アームとの間に設けられ該揺動アームをヘッド部材に対して揺動させるスイングシリンダと、揺動アームの先端側に第2のリンクピンを支点として左,右方向に揺動可能に設けられ作業具が取付けられる作業具取付部材と、ヘッド部材と作業具取付部材との間に設けられ該作業具取付部材をヘッド部材に対してほぼ平行に保持するリンクとにより構成したことにある。
このように構成したことにより、本発明によれば、スイングシリンダを伸縮させて揺動アームを揺動させたときに、作業具取付部材は、リンクによってヘッド部材に対して常にほぼ平行な姿勢を保持することができる。このため、作業具取付部材に取付けられた作業具は、荷物を積載したままブームに対して左,右方向に移動するので、該作業具によって持上げられた荷物を、所定の荷下ろし場所に正確に下ろすことができる。
また、本発明によると、第1のリンクピンは、伸縮ブームを地面側に伏せたときに地面とほぼ平行となるように取付ける構成とすることができる。このように構成したことにより、伸縮ブームを地面側に伏せたままスイングシリンダを伸縮させるだけで、作業具を第1のリンクピンを支点として左,右方向に揺動させて地面から持上げることができるので、車体は公道等を安全に走行することができる。この場合、作業具を地面から持上げるために伸縮ブームを持上げる必要がないので、車体を操縦するオペレータの視界が伸縮ブームによって遮られることがなく、走行時におけるオペレータの視界を大きく確保することができる。
また、本発明によると、作業具は、作業具取付部材に取付ピンを支点として上,下方向に揺動可能に取付け、作業具と作業具取付部材との間には、該作業具を揺動させる作業具シリンダを設ける構成としたことにある。この構成によれば、伸縮ブームの起伏角度に応じて作業具シリンダを伸縮させることにより、作業具を上,下方向に揺動させることができる。このため、ブーム装置によって荷物を所定の荷下ろし場所へと持上げる間に、作業具は伸縮ブームの起伏角度にかかわらず荷物を常に安定して保持することができる。
本発明の好ましい態様によると、スイングシリンダとリンクとは、揺動アームの左,右方向の一側にまとめて配置する構成としたことにある。これにより、揺動アームの左,右方向の他側の視界を大きく確保することができる。
本発明の好ましい態様によると、スイングシリンダとリンクとは、揺動アームを挟んで左,右両側に分けて配置する構成としたことにある。これにより、作業時や走行時における車体の安定性を高めることができる。
本発明によると、作業具シリンダは、揺動アームの前面側に位置して作業具取付部材と作業具との間に設ける構成とすることができる。
また、本発明によると、作業具シリンダは、揺動アームの背面側に位置して作業具取付部材と作業具との間に設け、ボトム側油室内の圧力により作業具からの荷重を受承する構成とすることができる。これにより、作業具から作業具シリンダに作用する荷重を、作業具シリンダのボトム側油室内の圧力によって受承することができる。この結果、作業具から作業具シリンダに対して大きな荷重が作用したとしても、この荷重を作業具シリンダによって確実に受承することができるので、荷役作業等の作業性を高めることができる。また、作業具シリンダの小型化(小径化)を図ることができる。
また、本発明によると、作業具取付部材には、揺動アームの背面側に位置して互いに対面しつつ揺動アームの長手方向に沿って延びる左,右のシリンダ取付部を設け、作業具シリンダは、これら左,右のシリンダ取付部間に位置して作業具取付部材と作業具との間に設ける構成とすることができる。これにより、作業具取付部材の左,右のシリンダ取付部間に作業具シリンダを配置した分、作業具移動機構の前,後方向の寸法を小さく抑えることができる。また、作業具取付部材の各シリンダ取付部によって作業具シリンダを覆うことにより、該作業具シリンダを保護することができる。
さらに、本発明によると、伸縮ブームは、地面側に伏せたときにその先端側が基端側よりも下側に位置するように下向きに傾斜させる構成としたことにある。これにより、作業具移動機構によって作業具を左,右方向に移動させたときに、作業具が地面から上方に持上がったとしても、ブームを伸長させるだけで作業具を地面に接近または接地させることができる。このため、例えば建物等の壁際に置いた荷物を作業具によって持上げる場合等において、作業具を壁際に寄せた状態で地面に接地させることができるので、この壁際での荷役作業の作業性を高めることができる。
上述した課題を解決するために本発明は、自走可能な車体と、該車体に起伏可能に設けられたブーム装置とからなり、該ブーム装置は、基端側が車体に起伏可能に取付けられ前,後方向に伸縮する多段式の伸縮ブームと、該伸縮ブームのうち最先のブームに設けられた作業具とを備えてなる自走式作業機械に適用される。
そして、本発明が採用する構成の特徴は、最先のブームと作業具との間には該作業具を伸縮ブームに対して左,右方向に移動させる作業具移動機構を設けたことにある。
本発明によれば、このように構成することにより、作業具によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向で異なる場合でも、作業具移動機構によって作業具の左,右方向の位置を容易に調整することができるので、持上げた荷物を定められた荷下ろし場所に正確に運搬することができる。
本発明の好ましい態様によると、作業具移動機構は、最先のブームの先端側に設けられたヘッド部材と、基端側が第1のリンクピンを支点としてヘッド部材に対し左,右方向に揺動可能に連結された揺動アームと、ヘッド部材と揺動アームとの間に設けられ該揺動アームをヘッド部材に対して揺動させるスイングシリンダと、揺動アームの先端側に第2のリンクピンを支点として左,右方向に揺動可能に設けられ作業具が取付けられる作業具取付部材と、ヘッド部材と作業具取付部材との間に設けられ該作業具取付部材をヘッド部材に対してほぼ平行に保持するリンクとにより構成したことにある。
このように構成したことにより、本発明によれば、スイングシリンダを伸縮させて揺動アームを揺動させたときに、作業具取付部材は、リンクによってヘッド部材に対して常にほぼ平行な姿勢を保持することができる。このため、作業具取付部材に取付けられた作業具は、荷物を積載したままブームに対して左,右方向に移動するので、該作業具によって持上げられた荷物を、所定の荷下ろし場所に正確に下ろすことができる。
また、本発明によると、第1のリンクピンは、伸縮ブームを地面側に伏せたときに地面とほぼ平行となるように取付ける構成とすることができる。このように構成したことにより、伸縮ブームを地面側に伏せたままスイングシリンダを伸縮させるだけで、作業具を第1のリンクピンを支点として左,右方向に揺動させて地面から持上げることができるので、車体は公道等を安全に走行することができる。この場合、作業具を地面から持上げるために伸縮ブームを持上げる必要がないので、車体を操縦するオペレータの視界が伸縮ブームによって遮られることがなく、走行時におけるオペレータの視界を大きく確保することができる。
また、本発明によると、作業具は、作業具取付部材に取付ピンを支点として上,下方向に揺動可能に取付け、作業具と作業具取付部材との間には、該作業具を揺動させる作業具シリンダを設ける構成としたことにある。この構成によれば、伸縮ブームの起伏角度に応じて作業具シリンダを伸縮させることにより、作業具を上,下方向に揺動させることができる。このため、ブーム装置によって荷物を所定の荷下ろし場所へと持上げる間に、作業具は伸縮ブームの起伏角度にかかわらず荷物を常に安定して保持することができる。
本発明の好ましい態様によると、スイングシリンダとリンクとは、揺動アームの左,右方向の一側にまとめて配置する構成としたことにある。これにより、揺動アームの左,右方向の他側の視界を大きく確保することができる。
本発明の好ましい態様によると、スイングシリンダとリンクとは、揺動アームを挟んで左,右両側に分けて配置する構成としたことにある。これにより、作業時や走行時における車体の安定性を高めることができる。
本発明によると、作業具シリンダは、揺動アームの前面側に位置して作業具取付部材と作業具との間に設ける構成とすることができる。
また、本発明によると、作業具シリンダは、揺動アームの背面側に位置して作業具取付部材と作業具との間に設け、ボトム側油室内の圧力により作業具からの荷重を受承する構成とすることができる。これにより、作業具から作業具シリンダに作用する荷重を、作業具シリンダのボトム側油室内の圧力によって受承することができる。この結果、作業具から作業具シリンダに対して大きな荷重が作用したとしても、この荷重を作業具シリンダによって確実に受承することができるので、荷役作業等の作業性を高めることができる。また、作業具シリンダの小型化(小径化)を図ることができる。
また、本発明によると、作業具取付部材には、揺動アームの背面側に位置して互いに対面しつつ揺動アームの長手方向に沿って延びる左,右のシリンダ取付部を設け、作業具シリンダは、これら左,右のシリンダ取付部間に位置して作業具取付部材と作業具との間に設ける構成とすることができる。これにより、作業具取付部材の左,右のシリンダ取付部間に作業具シリンダを配置した分、作業具移動機構の前,後方向の寸法を小さく抑えることができる。また、作業具取付部材の各シリンダ取付部によって作業具シリンダを覆うことにより、該作業具シリンダを保護することができる。
さらに、本発明によると、伸縮ブームは、地面側に伏せたときにその先端側が基端側よりも下側に位置するように下向きに傾斜させる構成としたことにある。これにより、作業具移動機構によって作業具を左,右方向に移動させたときに、作業具が地面から上方に持上がったとしても、ブームを伸長させるだけで作業具を地面に接近または接地させることができる。このため、例えば建物等の壁際に置いた荷物を作業具によって持上げる場合等において、作業具を壁際に寄せた状態で地面に接地させることができるので、この壁際での荷役作業の作業性を高めることができる。
図1は、本発明の実施の形態が適用されたリフトトラックを示す正面図である。
図2は、図1中の伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等を示す斜視図である。
図3は、図1中の伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等を示す要部拡大の正面図である。
図4は、伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等が中間位置にある状態を図3中の矢示IV−IV方向からみた左側面図である。
図5は、伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等を荷役作業具が右方に移動した状態で示す図4と同様の左側面図である。
図6は、伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等を荷役作業具が左方に移動した状態で示す図4と同様の左側面図である。
図7は、ブーム起伏シリンダ、第1段ブームシリンダ、第2段ブームシリンダ、スイングシリンダ、作業具シリンダを駆動する油圧回路図である。
図8は、第2の実施の形態による作業具移動機構、荷役作業具等を示す図3と同様な正面図である。
図9は、作業具移動機構、荷役作業具等が中間位置にある状態を図8中の矢示IX−IX方向からみた左側面図である。
図10は、作業具移動機構、荷役作業具等を荷役作業具が右方に移動した状態で示す左側面図である。
図11は、作業具移動機構、荷役作業具等を荷役作業具が左方に移動した状態で示す左側面図である。
図12は、作業具として掘削作業具を用いた変形例を示す図3と同様な正面図である。
図2は、図1中の伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等を示す斜視図である。
図3は、図1中の伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等を示す要部拡大の正面図である。
図4は、伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等が中間位置にある状態を図3中の矢示IV−IV方向からみた左側面図である。
図5は、伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等を荷役作業具が右方に移動した状態で示す図4と同様の左側面図である。
図6は、伸縮ブーム、作業具移動機構、荷役作業具等を荷役作業具が左方に移動した状態で示す図4と同様の左側面図である。
図7は、ブーム起伏シリンダ、第1段ブームシリンダ、第2段ブームシリンダ、スイングシリンダ、作業具シリンダを駆動する油圧回路図である。
図8は、第2の実施の形態による作業具移動機構、荷役作業具等を示す図3と同様な正面図である。
図9は、作業具移動機構、荷役作業具等が中間位置にある状態を図8中の矢示IX−IX方向からみた左側面図である。
図10は、作業具移動機構、荷役作業具等を荷役作業具が右方に移動した状態で示す左側面図である。
図11は、作業具移動機構、荷役作業具等を荷役作業具が左方に移動した状態で示す左側面図である。
図12は、作業具として掘削作業具を用いた変形例を示す図3と同様な正面図である。
以下、本発明に係る自走式作業機械の実施の形態をリフトトラックに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図12を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1ないし図7は本発明の第1の実施の形態を示している。ここで、1はリフトトラックで、該リフトトラック1は、自走可能なホイール式の車体2と、後述のブーム装置11とにより大略構成され、車体2を走行させつつブーム装置11を用いて地上から高所へと荷物を運搬する荷役作業を行うものである。
ここで、車体2は、厚肉な綱板等により形成され前,後方向に延びたフレーム3と、該フレーム3に搭載されたエンジン、油圧ポンプ、油圧モータ等の駆動源(いずれも図示せず)と、後述のキャブ6等により大略構成されている。また、フレーム3の前部側には左,右の前輪4(左側のみ図示)が設けられ、フレーム3の後部側には左,右の後輪5(左側のみ図示)が設けられている。そして、左,右の前輪4と左,右の後輪5とは、走行用の油圧モータ(図示せず)によって同時に回転駆動され、これにより、車体2は4輪駆動の状態で前進走行、後進走行を行うようになっている。
6は左側の前輪4と後輪5との間に位置してフレーム3の前,後方向中央部に配設されたキャブで、該キャブ6は運転室を画成するものである。そして、キャブ6内には、オペレータが着席する運転席、前輪4及び後輪5を操舵するステアリング装置、後述のブーム装置11を操作するための操作レバー等(いずれも図示せず)が設けられている。
また、フレーム3の前端側には前輪4よりも前側に位置して左,右のスタビライザ7(左側のみ図示)が設けられ、このスタビライザ7は、車体2の走行時には接地板7Aを地面から離間させ、ブーム装置11を用いた荷役作業時には接地板7Aを地面に接地させることにより、荷役作業時における車体2の安定性を確保するものである。
11は車体2に起伏可能に設けられた荷役作業用のブーム装置で、該ブーム装置11は、後述の伸縮ブーム12、ブーム起伏シリンダ17、第1段ブームシリンダ18、第2段ブームシリンダ19、リンク機構により構成された作業具移動機構20、荷役作業具35、作業具シリンダ37等により構成され、荷役作業具35に積載した荷物を、地上から所定の荷下ろし場所へと運搬するものである。
12はブーム装置11を構成する多段式の伸縮ブームで、該伸縮ブーム12は、図3等に示すように、最も外側に位置する角筒状の第1段ブーム13と、該第1段ブーム13内に伸縮可能に収容された角筒状の第2段ブーム14と、該第2段ブーム14内に伸縮可能に収容された最先のブームとしての第3段ブーム15とにより、前後方向(長さ方向)に伸縮可能に構成されている。
そして、第1段ブーム13の基端部(後端部)は、車体2(フレーム3)の後端側に支持ピン16を用いて起伏可能に取付けられている(図1参照)。また、最先のブームとなる第3段ブーム15の先端側には、後述の作業具移動機構20が設けられている。
17は車体2のフレーム3と第1段ブーム13との間に設けられたブーム起伏シリンダで、該ブーム起伏シリンダ17は、ボトム側がフレーム3にピン結合され、ロッド側が第1段ブーム13の下面にピン結合されている。そして、ブーム起伏シリンダ17は、支持ピン16を支点として、伸縮ブーム12を地面側に伏せた位置(図1中に実線で示す位置)と、地面から起立した位置(図1中に二点鎖線で示す位置)との間で起伏させるものである。
ここで、伸縮ブーム12は、図1中に実線で示す如く地面側に伏せたときに、第3段ブーム15の先端側が、支持ピン16によってフレーム3に支持された第1段ブーム13の基端側よりも下側に位置し、地面側に向けて下向きに傾斜するように構成されている。
18は第1段ブーム13と第2段ブーム14との間に設けられた第1段ブームシリンダで、該第1段ブームシリンダ18は、第1段ブーム13の上面側に配置され、ボトム側が第1段ブーム13の基端側(後端側)に取付けられ、ロッド側が第2段ブーム14の先端側(前端側)に取付けられている。そして、第1段ブームシリンダ18は、第2段ブーム14を、第1段ブーム13内に縮小した位置と、第1段ブーム13から突出した位置との間で伸縮させるものである。
19は第2段ブーム14と第3段ブーム15との間に設けられた第2段ブームシリンダで、第2段ブームシリンダ19は、第3段ブーム15内に配置され、ボトム側が第2段ブーム14の後端側に取付けられ、ロッド側が第3段ブーム15の前端側に取付けられている。そして、第2段ブームシリンダ19は、第1段ブームシリンダ18と同期して作動し、第3段ブーム15を、第2段ブーム14内に縮小した位置と、第2段ブーム14から突出した位置との間で伸縮させるものである。
20は第3段ブーム15の先端側と後述する荷役作業具35との間に設けられた作業具移動機構で、該作業具移動機構20は、荷役作業具35を伸縮ブーム12に対して左,右方向に移動させるものである。そして、作業具移動機構20は、図2ないし図7に示すように、後述のヘッド部材21、揺動アーム25、スイングシリンダ29、作業具取付部材30、リンク34等の複数のリンクからなるリンク機構として構成されている。
21は第3段ブーム15の先端部に固着して設けられたヘッド部材で、該ヘッド部材21は、象の鼻のように第3段ブーム15から斜め下向きに延びている。そして、ヘッド部材21の先端側は、後述する揺動アーム25の基端側を前,後方向から挟込む二又部21Aとなっている。また、ヘッド部材21の左側面には、3枚の板状のブラケット22,23,24が間隔をもって突設され、ブラケット22,23間には、後述するリンク34の基端側がピン結合され、ブラケット23,24間には、後述するスイングシリンダ29のボトム側がピン結合される構成となっている。
25はヘッド部材21に左,右方向に揺動可能に取付けられた揺動アームで、該揺動アーム25の基端側は、ヘッド部材21の二又部21Aに挟込まれた状態で、この二又部21Aに第1のリンクピン26を用いて揺動可能にピン結合されている。また、揺動アーム25の左側面には、2枚の板状のブラケット27,28が間隔をもって突設され、このブラケット27,28間には後述するスイングシリンダ29のロッド側がピン結合される構成となっている。そして、揺動アーム25は、スイングシリンダ29を伸長させることにより、第1のリンクピン26を支点(中心)として、図4に示す中間位置から図5に示す右揺動位置へと右方向に揺動し、スイングシリンダ29を縮小させることにより、図4に示す中間位置から図6に示す左揺動位置へと左方向に揺動するものである。
ここで、第1のリンクピン26は、図3に示すように、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O1−O1が地面とほぼ平行になるように取付けられている。これにより、伸縮ブーム12を地面側に伏せた状態のまま、スイングシリンダ29によって揺動アーム25を左,右方向に揺動させたときには、揺動アーム25の先端側を地面から上方に離間させることができる。この結果、揺動アーム25は、図5及び図6に示すように、後述する荷役作業具35を地面から高さHだけ上方に持上げることができる構成となっている。
29は揺動アーム25の左側方に位置してヘッド部材21と揺動アーム25との間に設けられたスイングシリンダで、該スイングシリンダ29は、ボトム側がヘッド部材21に設けたブラケット23,24間にピン結合され、ロッド側が揺動アーム25に設けたブラケット27,28間にピン結合されている。従って、スイングシリンダ29を伸縮させることにより、揺動アーム25は第1のリンクピン26を中心として左,右方向に揺動する構成となっている。
30は揺動アーム25の先端側に第2のリンクピン31を介して左,右方向に揺動可能に設けられた作業具取付部材で、該作業具取付部材30は後述の荷役作業具35が取付けられるものである。ここで、作業具取付部材30は、揺動アーム25の先端側を前,後方向から挟込む二又部30Aを有し、この二又部30Aが、揺動アーム25の先端側に第2のリンクピン31を支点として左,右方向に揺動可能にピン結合されている。また、作業具取付部材30の左側面には、2枚の板状のブラケット32,33が間隔をもって突設され、このブラケット32,33間には、リンク34の先端側がピン結合される構成となっている。
ここで、第2のリンクピン31は、図3に示すように、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O2−O2が地面とほぼ平行となるように取付けられている。そして、第2のリンクピン31の軸中心線O2−O2と、第1のリンクピン26の軸中心線O1−O1とは互いに平行となっている。
34はヘッド部材21と作業具取付部材30との間に設けられた棒状のリンクで、該リンク34は、スイングシリンダ29と一緒に揺動アーム25の左側方にまとめて配置され、これにより、揺動アーム25の右側方に大きな視界が確保されている。ここで、リンク34の基端側は、ヘッド部材21に設けたブラケット22,23間にピン結合され、リンク34の先端側は、作業具取付部材30に設けたブラケット32,33間にピン結合されている。そして、リンク34は、ヘッド部材21、揺動アーム25、作業具取付部材30と共に平行リンク機構を構成し、図4ないし図6に示すように、スイングシリンダ29によって揺動アーム25が左,右方向に揺動したときに、作業具取付部材30の姿勢をヘッド部材21に対してほぼ平行となるように保持するものである。
35は作業具取付部材30に対し取付ピン36を支点として上,下方向に揺動可能に支持された荷役作業具で、該荷役作業具35は、その前面側にフォーク35A,35Aが設けられたほぼ長方形の枠状体からなり、各フォーク35A上に荷物を積載するものである。ここで、荷役作業具35の背面側には、作業具ステー取付板35Bとシリンダ取付板35Cとが突出して設けられ、作業具ステー取付板35Bは荷役作業具35の下端側に配置され、シリンダ取付板35Cは作業具ステー取付板35Bよりも上側に配置されている。そして、作業具ステー取付板35Bは、取付ピン36を支点として作業具取付部材30に上,下方向に揺動可能に取付けられている。
従って、作業具移動機構20のスイングシリンダ29を伸長させたときには、揺動アーム25は第1のリンクピン26を中心として、図4に示す中間位置から図5に示す右揺動位置へと揺動する。このとき、揺動アーム25の先端側に設けられた作業具取付部材30は、リンク34によりヘッド部材21に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ揺動アーム25と一緒に右方向に揺動する。これにより、作業具取付部材30によって支持された荷役作業具35を、伸縮ブーム12に対して右方向に移動させることができる。
一方、作業具移動機構20のスイングシリンダ29を縮小させたときには、揺動アーム25は第1のリンクピン26を中心として、図4に示す中間位置から図6に示す左揺動位置へと揺動する。このとき、作業具取付部材30は、ヘッド部材21に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ揺動アーム25と一緒に左方向に揺動し、この作業具取付部材30によって支持された荷役作業具35を、伸縮ブーム12に対して左方向に移動させることができる。
そして、揺動アーム25が図4に示す中間位置にあるときには、荷役作業具35の地上高さが最も低くなり、図5及び図6に示すように、スイングシリンダ29によって揺動アーム25を左,右方向に揺動させたときには、荷役作業具35の地上高さが増大する構成となっている。
37は揺動アーム25の前面側に位置して作業具取付部材30と荷役作業具35との間に設けられた作業具シリンダで、該作業具シリンダ37は、作業具取付部材30に対して荷役作業具35を上,下方向に揺動させるものである。ここで、作業具シリンダ37のチューブにはピン38が突設され、該ピン38は作業具取付部材30に回動可能に連結されている。また、作業具シリンダ37のロッド側は、ピン39を用いて荷役作業具35のシリンダ取付板35Cに回動可能に連結されている。
従って、荷役作業具35は、作業具シリンダ37を伸縮させることにより、作業具取付部材30に対し取付ピン36を支点として上,下方向に揺動する。これにより、例えば図1中に実線および二点鎖線で示すように伸縮ブーム12を起伏させるときに、この伸縮ブーム12の起伏角度に応じて荷役作業具35を揺動させ、フォーク35Aをほぼ水平に保つことができ、荷役作業具35(フォーク35A)に積載した荷物を安定した状態で地上から荷下ろし場所へと持上げることができる構成となっている。
次に、上述したブーム起伏シリンダ17、第1段ブームシリンダ18、第2段ブームシリンダ19、スイングシリンダ29、作業具シリンダ37等を駆動するための油圧回路について、図7を参照しつつ説明する。
図中、40はタンク41と共に油圧源を構成する油圧ポンプで、該油圧ポンプ40の吐出側はセンタバイパス管路42に接続されている。そして、油圧ポンプ40は、エンジン(図示せず)によって駆動されることにより、タンク41内の作動油を高圧の圧油としてセンタバイパス管路42等を介してブーム起伏シリンダ17、第1段ブームシリンダ18、第2段ブームシリンダ19、スイングシリンダ29、作業具シリンダ37等に吐出するものである。また、センタバイパス管路42には、後述する各方向制御弁46,47,48,49の入力側ポートに接続されるポンプ管路43が接続されている。
44は各方向制御弁46,47,48,49とタンク41との間を接続する戻り管路で、該戻り管路44は、油圧ポンプ40から吐出した圧油がブーム起伏シリンダ17等に供給されたときに、該ブーム起伏シリンダ17等からの戻り油をタンク41へと戻すものである。
45はセンタバイパス管路42、ポンプ管路43、戻り管路44に接続された制御弁を示している。ここで、制御弁45は、ブーム起伏シリンダ17に給排される圧油の方向を制御するブーム起伏用の方向制御弁46と、第1段ブームシリンダ18および第2段ブームシリンダ19に給排される圧油の方向を制御するブーム伸縮用の方向制御弁47と、スイングシリンダ29に給排される圧油の方向を制御する作業具移動機構用の方向制御弁48と、作業具シリンダ37に給排される圧油の方向を制御する荷役作業具用の方向制御弁49とにより構成されている。そして、これら各方向制御弁46,47,48,49はパラレル回路を構成している。
ここで、方向制御弁46は、管路50Aを介してブーム起伏シリンダ17のボトム側油室に接続されると共に、管路50Bを介してブーム起伏シリンダ17のロッド側油室に接続されている。そして、管路50Aの途中にはカウンタバランス弁51が設けられ、該カウンタバランス弁51は、ブーム起伏シリンダ17によって伸縮ブーム12を起立した位置から地面側へと移動(下降)させるときに、該伸縮ブーム12が急激に下降するのを抑えるものである。
また、方向制御弁47は、管路52Aを介して第1段ブームシリンダ18のボトム側油室に接続され、第1段ブームシリンダ18のロッド側油室は、管路52Bを介して第2段ブームシリンダ19のボトム側油室に接続され、第2段ブームシリンダ19のロッド側油室は、管路52Cを介して方向制御弁47に接続されている。
従って、油圧ポンプ40からの圧油が、方向制御弁47から管路52Aを通じて第1段ブームシリンダ18のボトム側油室に供給されたときには、第1段ブームシリンダ18のロッド側油室から吐出した圧油が、管路52Bを通じて第2段ブームシリンダ19のボトム側油室に供給され、第2段ブームシリンダ19のロッド側油室から吐出した圧油は、管路52C、方向制御弁47、戻り管路44を通じてタンク41へと戻る。また、これとは逆に油圧ポンプ40からの圧油が、方向制御弁47から管路52Cを通じて第2段ブームシリンダ19のロッド側油室に供給されたときには、第2段ブームシリンダ19のボトム側油室から吐出した圧油が、管路52Bを通じて第1段ブームシリンダ18のロッド側油室に供給され、第1段ブームシリンダ18のボトム側油室から吐出した圧油は、管路52A、方向制御弁47、戻り管路44を通じてタンク41へと戻る。
このように、第1段ブームシリンダ18と第2段ブームシリンダ19とは、常に同期して作動し、これにより、第1段ブーム13に対する第2段ブーム14の伸縮動作と、第2段ブーム14に対する第3段ブーム15の伸縮動作とが同時に行われる構成となっている。
そして、管路52Aの途中には、第2段ブーム14が急激に縮小側に移動するのを抑えるカウンタバランス弁53が設けられ、管路52Bの途中には、第3段ブーム15が急激に縮小側に移動するのを抑えるカウンタバランス弁54が設けられている。また、管路52Cの途中には、第2段ブーム14、第3段ブーム15が急激に伸長側に移動するのを抑えるカウンタバランス弁55が設けられている。
また、方向制御弁48は、管路56Aを介してスイングシリンダ29のボトム側油室に接続されると共に、管路56Bを介してスイングシリンダ29のロッド側油室に接続されている。
さらに、方向制御弁49は、管路57Aを介して作業具シリンダ37のボトム側油室に接続されると共に、管路57Bを介して作業具シリンダ37のロッド側油室に接続されている。そして、管路57Aの途中にはカウンタバランス弁58が設けられ、該カウンタバランス弁58は、作業具シリンダ37によって荷役作業具35が急激に下向きに揺動するのを抑えるものである。
本実施の形態によるリフトトラック1は上述の如き構成を有するもので、以下、その作動について説明する。
まず、ブーム装置11を用いて荷役作業を行うときには、図1に示すように伸縮ブーム12を地面側に伏せた状態で、荷役作業具35のフォーク35A上に荷物(図示せず)を積載する。そして、リフトトラック1を作業現場まで自走させた後、スタビライザ7の接地板7Aを地面に接地させることにより、車体2を安定させる。
次に、キャブ6内のオペレータが、ブーム起伏用の方向制御弁46、ブーム伸縮用の方向制御弁47、荷役作業具用の方向制御弁49等を操作し、ブーム起伏シリンダ17、第1段ブームシリンダ18、第2段ブームシリンダ19、作業具シリンダ37に油圧ポンプ40からの圧油を供給する。
これにより、ブーム起伏シリンダ17が伸長し、伸縮ブーム12は、図1中の実線で示す位置から二点鎖線で示すように起立する。また、第1段ブームシリンダ18によって、第1段ブーム13から第2段ブーム14が伸長し、第2段ブームシリンダ19によって、第2段ブーム14から第3段ブーム15が伸長する。
一方、作業具シリンダ37は、伸縮ブーム12の起伏角度に応じて荷役作業具35を作業具取付部材30に対して揺動させ、荷役作業具35のフォーク35Aを水平な姿勢に保持する。このようにして、荷役作業具35のフォーク35A上に積載された荷物を、地上から所定の荷下ろし場所へと安定した状態で持上げることができる。
ここで、ブーム装置11によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向で異なる場合には、ブーム装置11によって持上げられた荷物を、荷下ろし場所に向けて左,右方向に移動させる必要がある。この場合には、オペレータは方向制御弁48を操作し、作業具移動機構20のスイングシリンダ29に油圧ポンプ40からの圧油を供給する。
そして、スイングシリンダ29を伸長させたときには、揺動アーム25は、第1のリンクピン26を中心として図4に示す中間位置から図5に示す右揺動位置へと右方向に揺動し、揺動アーム25の先端側に設けられた作業具取付部材30は、リンク34によりヘッド部材21に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ右方向に揺動する。これにより、作業具取付部材30によって支持された荷役作業具35は、フォーク35A上に荷物を積載したまま、伸縮ブーム12の先端側で右方向に直線的に移動することができる。
一方、スイングシリンダ29を縮小させたときには、揺動アーム25は、第1のリンクピン26を中心として図4に示す中間位置から図6に示す左揺動位置へと左方向に揺動し、荷役作業具35は、フォーク35A上に荷物を積載したまま、伸縮ブーム12の先端側で左方向に直線的に移動することができる。
このように、本実施の形態によれば、ブーム装置11によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向で異なったとしても、作業具移動機構20を用いることにより、荷役作業具35を左,右方向に直線的に移動(オフセット)させることができる。この結果、荷下ろし場所に対する荷役作業具35の位置を容易に調整することができ、荷役作業具35に積載した荷物を定められた荷下ろし場所に正確に荷下ろしすることができる。
しかも、本実施の形態によれば、荷役作業具35は、伸縮ブーム12の先端側で左,右方向に直線的に移動することができる。このため、例えば従来技術のように作業具が左,右方向に円弧状に揺動することがなく、荷下ろし場所に対する荷役作業具35の角度を一定に保ち、該荷役作業具35に積載した荷物を荷下ろし場所に常に真直ぐに対面させておくことができる。従って、荷役作業具35から荷下ろし場所へと荷物を下ろす作業を円滑に行うことができる。
さらに、作業具移動機構20は、伸縮ブーム12(第3段ブーム15)の先端側に対して荷役作業具35を左右方向に移動させる構成となっている。このため、伸縮ブーム12の長さにかかわらず、荷役作業具35の左,右方向の移動量を常に一定に保つことができる。
また、本実施の形態によれば、揺動アーム25をヘッド部材21に連結する第1のリンクピン26は、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O1−O1が地面とほぼ平行となるように取付けられている(図3参照)。
従って、伸縮ブーム12を地面側に伏せた状態でスイングシリンダ29を伸縮させ、揺動アーム25を左,右方向に揺動させることにより、該揺動アーム25の先端側を地面から上方に離間させることができる。これにより、図5および図6に示すように、揺動アーム25の先端側に作業具取付部材30を介して設けられた荷役作業具35(フォーク35A)の下面を、地面から高さHだけ持上げることができる。
この結果、伸縮ブーム12を地面側に伏せたまま、スイングシリンダ29を伸縮させるだけで、荷役作業具35を地面から持上げることができ、リフトトラック1は公道等を安全に走行することができる。しかも、走行時に荷役作業具35を地面から持上げるために伸縮ブーム12を持上げる必要がないので、キャブ6内でリフトトラック1を操縦するオペレータの視界が伸縮ブーム12によって遮られるのを抑えることができ、走行時におけるオペレータの視界を大きく確保することができる。
また、本実施の形態では、揺動アーム25が左,右方向の中間位置にあるときには、荷役作業具35の地上高さが最も低くなり、スイングシリンダ29によって揺動アーム25を左,右方向に揺動させたときには、荷役作業具35の地上高さが増大する構成となっている。これにより、荷役作業具35を用いた荷役作業時において、揺動アーム25を中間位置に保持して荷役作業具35の地上高さを低くすることにより、フォーク35Aへの荷物の積込み作業を容易に行うことができる。一方、フォーク35A上に荷物を積載した状態で車体2を走行させるときに、地面上に岩石等の障害物が存在する場合には、揺動アーム25を左,右方向に揺動させるだけで荷役作業具35の地上高さを増大させることができ、伸縮ブーム12を持上げることなく容易に障害物を回避することができる。
また、本実施の形態によれば、作業具移動機構20を構成する作業具取付部材30に、取付ピン36を用いて荷役作業具35を上,下方向に揺動可能に取付け、作業具取付部材30と荷役作業具35との間には、作業具シリンダ37を設ける構成としている。
これにより、伸縮ブーム12を起伏させるときに、この伸縮ブーム12の起伏角度に応じて作業具シリンダ37を伸縮させ、荷役作業具35を上,下方向に揺動させることができる。この結果、伸縮ブーム12の起伏角度にかかわらず荷役作業具35のフォーク35Aを常に水平な姿勢に保つことができ、フォーク35A上に積載された荷物を、地上から所定の荷下ろし場所へと安定した状態で運搬することができる。
さらに、本実施の形態によれば、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、第3段ブーム15の先端側が、支持ピン16によってフレーム3に支持された第1段ブーム13の基端側よりも下側に位置し、地面側に向けて下向きに傾斜するように構成されている(図1参照)。
これにより、図5および図6に示すように、荷役作業具35を伸縮ブーム12に対して左,右方向に移動させたときには、荷役作業具35が地面から上方に持上がったとしても、伸縮ブーム12を伸長させるだけで荷役作業具35を地面に接近させ、または接地させることができる。
従って、例えば荷役作業具35を用いて牛舎内の飼葉等を浚う清掃作業を行う場合に、荷役作業具35を左,右方向に移動させて牛舎の壁際に接近させる場合がある。このような状態でも、伸縮ブーム12を伸長させることにより、荷役作業具35を地面に接地させることができ、壁際に存在する飼葉等を確実に浚うことができる。
次に、図8ないし図11は本発明の第2の実施の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、作業具移動機構を構成するスイングシリンダとリンクとを、揺動アームを挟んで左,右両側に分けて配置したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、61は第1の実施の形態による作業具移動機構20に代えて本実施の形態に用いた作業具移動機構で、該作業具移動機構61は、伸縮ブーム12の第3段ブーム15と後述の荷役作業具76との間に設けられ、荷役作業具76を伸縮ブーム12に対して左,右方向に移動させるものである。そして、本実施の形態による作業具移動機構61は、第1の実施の形態による作業具移動機構20とほぼ同様に、後述のヘッド部材62、揺動アーム67、スイングシリンダ70、作業具取付部材71、リンク75等により構成されている。しかし、本実施の形態では、スイングシリンダ70とリンク75とは、揺動アーム67を挟んで左,右両側に分けて配置した点で第1の実施の形態によるものとは異なる。
62は第3段ブーム15の先端部に固着して設けられたヘッド部材で、該ヘッド部材62は、ほぼL型に屈曲した中空な筒体として形成され、第3段ブーム15から前方に向けて延びている。ここで、第3段ブーム15に固着されたヘッド部材62の基端側には、後述の作業具取付部材71を避けるように凹んだ凹陥部62Aが設けられている。また、ヘッド部材62の先端側には、前,後方向に間隔をもって対面する板体からなる前,後のアーム取付部62B,62Bが設けられ、該各アーム取付部62B間には後述する揺動アーム67の基端側が取付けられている。
そして、ヘッド部材62の左側面には、後述するリンク75の基端側を取付けるための2枚のブラケット63,64が、前,後方向に間隔をもって突設されている。一方、ヘッド部材62の右側面には、後述するスイングシリンダ70のボトム側を取付けるための2枚のブラケット65,66が、前,後方向に間隔をもって突設されている。
67はヘッド部材62の先端側に左,右方向に揺動可能に取付けられた揺動アームで、該揺動アーム67は中空な筒体により形成され、図8に示すように、基端側(上端側)から先端側(下端側)に向けて斜め下向きに延びている。そして、揺動アーム67の基端側は、ヘッド部材62の各アーム取付部62B間に第1のリンクピン68を用いて揺動可能にピン結合され、揺動アーム67の先端側には、後述の作業具取付部材71が取付けられている。また、図9に示すように、揺動アーム67の右側面には、前,後方向に間隔をもって2枚のブラケット69(1枚のみ図示)が突設され、このブラケット69には、後述するスイングシリンダ70のロッド側が取付けられる構成となっている。
ここで、第1のリンクピン68は、図8に示すように、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O3−O3が地面とほぼ平行になるように取付けられている。これにより、伸縮ブーム12を地面側に伏せた状態で揺動アーム67を左,右方向に揺動させたときには、後述する荷役作業具76を地面から上方に持上げることができる構成となっている。
70はヘッド部材62と揺動アーム67との間に設けられたスイングシリンダで、図9に示すように、スイングシリンダ70は揺動アーム67の右側方に配置されている。ここで、スイングシリンダ70のボトム側は、ヘッド部材62の右側面に設けたブラケット65,66に回動可能にピン結合され、スイングシリンダ70のロッド側は、揺動アーム67の右側面に設けたブラケット69に回動可能にピン結合されている。そして、スイングシリンダ70は、揺動アーム67をヘッド部材62に対し、第1のリンクピン68を支点として左,右方向に揺動させるものである。
71は揺動アーム67の先端側に取付けられた作業具取付部材で、該作業具取付部材71は、図8に示すように、揺動アーム67の背面側(伸縮ブーム12側)に配置され、該揺動アーム67の長手方向に沿って延びている。ここで、作業具取付部材71は、揺動アーム67の先端側を挟んで前,後方向に間隔をもって対面する板体からなる前,後のアーム取付部71A,71Aと、該各アーム取付部71Aを挟んで左,右方向で対面し揺動アーム67の背面に沿って延びる板体からなる左,右のシリンダ取付部71B,71Bと、アーム取付部71Aよりも下側に位置して各シリンダ取付部71Bに突設された左,右のボス部71C,71Cとにより大略構成されている。また、作業具取付部材71(シリンダ取付部71B)の左側面には、後述するリンク75の先端側を取付けるための2枚のブラケット72,73が、前,後方向に間隔をもって突設されている。
そして、作業具取付部材71のアーム取付部71Aは、第2のリンクピン74を用いて揺動アーム67の先端側に左,右方向に揺動可能にピン結合されている。また、シリンダ取付部71Bの先端側(上端側)には、後述する作業具シリンダ78のチューブ78Aが取付けられ、左,右のボス部71Cには、後述する荷役作業具76が取付けられている。
ここで、第2のリンクピン74は、図8に示すように、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O4−O4が地面とほぼ平行となるように取付けられている。そして、第2のリンクピン74の軸中心線O4−O4と、第1のリンクピン68の軸中心線O3−O3とは互いに平行となっている。
75はヘッド部材62と作業具取付部材71との間に設けられた棒状のリンクで、図9に示すように、リンク75は揺動アーム67の左側方に配置されている。即ち、本実施の形態では、スイングシリンダ70とリンク75とが、揺動アーム67を挟んで左,右両側に分けて配置されている。
ここで、リンク75の基端側は、ヘッド部材62に設けたブラケット63,64間にピン結合され、リンク75の先端側は、作業具取付部材71に設けたブラケット72,73間にピン結合されている。そして、リンク75は、ヘッド部材62、揺動アーム67、作業具取付部材71と共に平行リンク機構を構成し、図9ないし図11に示すように、スイングシリンダ70によって揺動アーム67が左,右方向に揺動したときに、作業具取付部材71の姿勢をヘッド部材62に対してほぼ平行となるように保持するものである。
76は作業具取付部材71に上,下方向に揺動可能に支持された荷役作業具で、該荷役作業具76は、その前面側にフォーク76A,76Aが設けられたほぼ長方形の枠状体からなり、各フォーク76A上に荷物を積載するものである。ここで、荷役作業具76の背面側には、作業具ステー取付板76Bとシリンダ取付板76Cとが後方に突出して設けられている。この場合、作業具ステー取付板76Bは、作業具取付部材71のボス部71Cに対応する位置に配置され、シリンダ取付板76Cは、作業具ステー取付板76Bよりも下側に位置して荷役作業具76の下端側に配置されている。そして、作業具ステー取付板76Bは、作業具取付部材71の各ボス部71Cに、取付ピン77を用いて上,下方向に揺動可能にピン結合されている。
従って、スイングシリンダ70を縮小させたときには、揺動アーム67は第1のリンクピン68を中心として、図9に示す中間位置から図10に示す右揺動位置へと揺動する。このとき、揺動アーム67の先端側に設けられた作業具取付部材71は、リンク75によりヘッド部材62に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ揺動アーム67と一緒に右方向に揺動する。これにより、作業具取付部材71によって支持された荷役作業具76を、伸縮ブーム12に対して右方向に移動させると共に、地面から高さH1だけ上方に持上げることができる。
一方、スイングシリンダ70を伸長させたときには、揺動アーム67は第1のリンクピン68を中心として、図9に示す中間位置から図11に示す左揺動位置へと揺動する。このとき、揺動アーム67の先端側に設けられた作業具取付部材71は、リンク75によりヘッド部材62に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ揺動アーム67と一緒に左方向に揺動する。これにより、作業具取付部材71によって支持された荷役作業具76を、伸縮ブーム12に対して左方向に移動させると共に、地面から高さH2だけ上方に持上げることができる。
なお、揺動アーム67を右揺動位置に揺動させたときの荷役作業具76の地上高さH1と、揺動アーム67を左揺動位置に揺動させたときの荷役作業具76の地上高さH2とは、スイングシリンダ70のストロークを変化させることにより、適宜に調整することができる。
78は揺動アーム67の背面側に位置して作業具取付部材71と荷役作業具76との間に設けられた作業具シリンダで、該作業具シリンダ78は、作業具取付部材71と荷役作業具76との取付部位(取付ピン77の位置)よりも伸縮ブーム12側に位置し、作業具取付部材71の左,右のシリンダ取付部71B,71B間に配置されている。
ここで、作業具シリンダ78は、チューブ78Aと、該チューブ78A内に摺動可能に挿嵌されたピストン78Bと、基端側がピストン78Bに取付けられ先端側がチューブ78Aから突出したロッド78Cとにより構成され、チューブ78A内にはボトム側油室78A1とロッド側油室78A2とが画成されている。また、作業具シリンダ78のチューブ78Aは、作業具取付部材71を構成するシリンダ取付部71Bの先端側(上端側)にピン79を用いて回動可能に取付けられ、作業具シリンダ78のロッド78Cは、荷役作業具76のシリンダ取付板76Cにピン80を用いて回動可能に取付けられている。
そして、作業具シリンダ78は、荷役作業具76を作業具取付部材71に対し取付ピン77を中心として上,下方向に揺動させることにより、荷物が積載された荷役作業具76のフォーク76Aを、伸縮ブーム12の起伏角度にかかわらず水平な姿勢に保つものである。また、作業具シリンダ78は、荷役作業具76から作業具シリンダ78に作用する荷重を、作業具シリンダ78のボトム側油室78A1内の圧力によって受承する構成となっている。
本実施の形態による作業具移動機構61は上述の如き構成を有するもので、本実施の形態においても、作業具移動機構61を用いて荷役作業具76を左,右方向に直線的に移動(オフセット)させることができ、荷役作業具76に積載した荷物を定められた荷下ろし場所に正確に荷下ろしすることができる。
しかも、本実施の形態による作業具移動機構61は、スイングシリンダ70とリンク75とを、揺動アーム67を挟んで左,右両側に分けて配置する構成としたので、作業具移動機構61の前,後方向の寸法を小さく抑えることができる。これにより、ブーム装置の全長を小さくすることができ、荷役作業時におけるリフトトラックの安定性を高めることができる。また、伸縮ブーム12を最縮小させたリフトトラックの走行時の安定性を高めることができる。
また、本実施の形態では、作業具シリンダ78を、揺動アーム67の背面側に位置して作業具取付部材71と荷役作業具76との間に設け、荷役作業具76から作業具シリンダ78に作用する荷重を、作業具シリンダ78のボトム側油室78A1内の圧力によって受承する構成としている。このため、荷役作業具76に積載する荷物の重量が増大した場合でも、この荷役作業具76から作用する大きな荷重を作業具シリンダ78によって確実に受承することができ、荷役作業具76によって大量の荷物を持上げることができる。また、作業具シリンダ78を小径化することができる。
さらに、本実施の形態では、作業具取付部材71に、互いに対面しつつ揺動アーム67の長手方向に沿って延びる左,右のシリンダ取付部71B,71Bを設け、これら左,右のシリンダ取付部71B,71B間に作業具シリンダ78を配置する構成としている。これにより、作業具取付部材71の各シリンダ取付部71B,71Bによって作業具シリンダ78を覆うことができ、該作業具シリンダ78を保護することができる。
なお、上述した第1,第2の実施の形態では、作業具としてフォーク35A(76A)を有する荷役作業具35(76)を用いた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図12に示す変形例のように、前面側にバケット81Aが設けられ、背面側に作業具ステー取付板81Bとシリンダ取付板81Cとが設けられた掘削作業具81を用いてもよい。
また、上述した各実施の形態では、車体2の前部側にスタビライザ7を備えたリフトトラック1を例に挙げている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばスタビライザを備えていないリフトトラックにも適用することができる。
また、上述した各実施の形態では、伸縮ブーム12を、第1段ブーム13、第2段ブーム14、第3段ブーム15からなる3段式のブームとして構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば2段式のブーム、あるいは4段以上の多段式ブームとして構成してもよい。
さらに、上述した各実施の形態では、伸縮ブーム12の先端側に荷役作業具35が設けられたリフトトラック1を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばブームの先端側に作業員が搭乗する作業台が設けられた高所作業車等の他の自走式作業機械にも広く適用することができる。
まず、図1ないし図7は本発明の第1の実施の形態を示している。ここで、1はリフトトラックで、該リフトトラック1は、自走可能なホイール式の車体2と、後述のブーム装置11とにより大略構成され、車体2を走行させつつブーム装置11を用いて地上から高所へと荷物を運搬する荷役作業を行うものである。
ここで、車体2は、厚肉な綱板等により形成され前,後方向に延びたフレーム3と、該フレーム3に搭載されたエンジン、油圧ポンプ、油圧モータ等の駆動源(いずれも図示せず)と、後述のキャブ6等により大略構成されている。また、フレーム3の前部側には左,右の前輪4(左側のみ図示)が設けられ、フレーム3の後部側には左,右の後輪5(左側のみ図示)が設けられている。そして、左,右の前輪4と左,右の後輪5とは、走行用の油圧モータ(図示せず)によって同時に回転駆動され、これにより、車体2は4輪駆動の状態で前進走行、後進走行を行うようになっている。
6は左側の前輪4と後輪5との間に位置してフレーム3の前,後方向中央部に配設されたキャブで、該キャブ6は運転室を画成するものである。そして、キャブ6内には、オペレータが着席する運転席、前輪4及び後輪5を操舵するステアリング装置、後述のブーム装置11を操作するための操作レバー等(いずれも図示せず)が設けられている。
また、フレーム3の前端側には前輪4よりも前側に位置して左,右のスタビライザ7(左側のみ図示)が設けられ、このスタビライザ7は、車体2の走行時には接地板7Aを地面から離間させ、ブーム装置11を用いた荷役作業時には接地板7Aを地面に接地させることにより、荷役作業時における車体2の安定性を確保するものである。
11は車体2に起伏可能に設けられた荷役作業用のブーム装置で、該ブーム装置11は、後述の伸縮ブーム12、ブーム起伏シリンダ17、第1段ブームシリンダ18、第2段ブームシリンダ19、リンク機構により構成された作業具移動機構20、荷役作業具35、作業具シリンダ37等により構成され、荷役作業具35に積載した荷物を、地上から所定の荷下ろし場所へと運搬するものである。
12はブーム装置11を構成する多段式の伸縮ブームで、該伸縮ブーム12は、図3等に示すように、最も外側に位置する角筒状の第1段ブーム13と、該第1段ブーム13内に伸縮可能に収容された角筒状の第2段ブーム14と、該第2段ブーム14内に伸縮可能に収容された最先のブームとしての第3段ブーム15とにより、前後方向(長さ方向)に伸縮可能に構成されている。
そして、第1段ブーム13の基端部(後端部)は、車体2(フレーム3)の後端側に支持ピン16を用いて起伏可能に取付けられている(図1参照)。また、最先のブームとなる第3段ブーム15の先端側には、後述の作業具移動機構20が設けられている。
17は車体2のフレーム3と第1段ブーム13との間に設けられたブーム起伏シリンダで、該ブーム起伏シリンダ17は、ボトム側がフレーム3にピン結合され、ロッド側が第1段ブーム13の下面にピン結合されている。そして、ブーム起伏シリンダ17は、支持ピン16を支点として、伸縮ブーム12を地面側に伏せた位置(図1中に実線で示す位置)と、地面から起立した位置(図1中に二点鎖線で示す位置)との間で起伏させるものである。
ここで、伸縮ブーム12は、図1中に実線で示す如く地面側に伏せたときに、第3段ブーム15の先端側が、支持ピン16によってフレーム3に支持された第1段ブーム13の基端側よりも下側に位置し、地面側に向けて下向きに傾斜するように構成されている。
18は第1段ブーム13と第2段ブーム14との間に設けられた第1段ブームシリンダで、該第1段ブームシリンダ18は、第1段ブーム13の上面側に配置され、ボトム側が第1段ブーム13の基端側(後端側)に取付けられ、ロッド側が第2段ブーム14の先端側(前端側)に取付けられている。そして、第1段ブームシリンダ18は、第2段ブーム14を、第1段ブーム13内に縮小した位置と、第1段ブーム13から突出した位置との間で伸縮させるものである。
19は第2段ブーム14と第3段ブーム15との間に設けられた第2段ブームシリンダで、第2段ブームシリンダ19は、第3段ブーム15内に配置され、ボトム側が第2段ブーム14の後端側に取付けられ、ロッド側が第3段ブーム15の前端側に取付けられている。そして、第2段ブームシリンダ19は、第1段ブームシリンダ18と同期して作動し、第3段ブーム15を、第2段ブーム14内に縮小した位置と、第2段ブーム14から突出した位置との間で伸縮させるものである。
20は第3段ブーム15の先端側と後述する荷役作業具35との間に設けられた作業具移動機構で、該作業具移動機構20は、荷役作業具35を伸縮ブーム12に対して左,右方向に移動させるものである。そして、作業具移動機構20は、図2ないし図7に示すように、後述のヘッド部材21、揺動アーム25、スイングシリンダ29、作業具取付部材30、リンク34等の複数のリンクからなるリンク機構として構成されている。
21は第3段ブーム15の先端部に固着して設けられたヘッド部材で、該ヘッド部材21は、象の鼻のように第3段ブーム15から斜め下向きに延びている。そして、ヘッド部材21の先端側は、後述する揺動アーム25の基端側を前,後方向から挟込む二又部21Aとなっている。また、ヘッド部材21の左側面には、3枚の板状のブラケット22,23,24が間隔をもって突設され、ブラケット22,23間には、後述するリンク34の基端側がピン結合され、ブラケット23,24間には、後述するスイングシリンダ29のボトム側がピン結合される構成となっている。
25はヘッド部材21に左,右方向に揺動可能に取付けられた揺動アームで、該揺動アーム25の基端側は、ヘッド部材21の二又部21Aに挟込まれた状態で、この二又部21Aに第1のリンクピン26を用いて揺動可能にピン結合されている。また、揺動アーム25の左側面には、2枚の板状のブラケット27,28が間隔をもって突設され、このブラケット27,28間には後述するスイングシリンダ29のロッド側がピン結合される構成となっている。そして、揺動アーム25は、スイングシリンダ29を伸長させることにより、第1のリンクピン26を支点(中心)として、図4に示す中間位置から図5に示す右揺動位置へと右方向に揺動し、スイングシリンダ29を縮小させることにより、図4に示す中間位置から図6に示す左揺動位置へと左方向に揺動するものである。
ここで、第1のリンクピン26は、図3に示すように、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O1−O1が地面とほぼ平行になるように取付けられている。これにより、伸縮ブーム12を地面側に伏せた状態のまま、スイングシリンダ29によって揺動アーム25を左,右方向に揺動させたときには、揺動アーム25の先端側を地面から上方に離間させることができる。この結果、揺動アーム25は、図5及び図6に示すように、後述する荷役作業具35を地面から高さHだけ上方に持上げることができる構成となっている。
29は揺動アーム25の左側方に位置してヘッド部材21と揺動アーム25との間に設けられたスイングシリンダで、該スイングシリンダ29は、ボトム側がヘッド部材21に設けたブラケット23,24間にピン結合され、ロッド側が揺動アーム25に設けたブラケット27,28間にピン結合されている。従って、スイングシリンダ29を伸縮させることにより、揺動アーム25は第1のリンクピン26を中心として左,右方向に揺動する構成となっている。
30は揺動アーム25の先端側に第2のリンクピン31を介して左,右方向に揺動可能に設けられた作業具取付部材で、該作業具取付部材30は後述の荷役作業具35が取付けられるものである。ここで、作業具取付部材30は、揺動アーム25の先端側を前,後方向から挟込む二又部30Aを有し、この二又部30Aが、揺動アーム25の先端側に第2のリンクピン31を支点として左,右方向に揺動可能にピン結合されている。また、作業具取付部材30の左側面には、2枚の板状のブラケット32,33が間隔をもって突設され、このブラケット32,33間には、リンク34の先端側がピン結合される構成となっている。
ここで、第2のリンクピン31は、図3に示すように、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O2−O2が地面とほぼ平行となるように取付けられている。そして、第2のリンクピン31の軸中心線O2−O2と、第1のリンクピン26の軸中心線O1−O1とは互いに平行となっている。
34はヘッド部材21と作業具取付部材30との間に設けられた棒状のリンクで、該リンク34は、スイングシリンダ29と一緒に揺動アーム25の左側方にまとめて配置され、これにより、揺動アーム25の右側方に大きな視界が確保されている。ここで、リンク34の基端側は、ヘッド部材21に設けたブラケット22,23間にピン結合され、リンク34の先端側は、作業具取付部材30に設けたブラケット32,33間にピン結合されている。そして、リンク34は、ヘッド部材21、揺動アーム25、作業具取付部材30と共に平行リンク機構を構成し、図4ないし図6に示すように、スイングシリンダ29によって揺動アーム25が左,右方向に揺動したときに、作業具取付部材30の姿勢をヘッド部材21に対してほぼ平行となるように保持するものである。
35は作業具取付部材30に対し取付ピン36を支点として上,下方向に揺動可能に支持された荷役作業具で、該荷役作業具35は、その前面側にフォーク35A,35Aが設けられたほぼ長方形の枠状体からなり、各フォーク35A上に荷物を積載するものである。ここで、荷役作業具35の背面側には、作業具ステー取付板35Bとシリンダ取付板35Cとが突出して設けられ、作業具ステー取付板35Bは荷役作業具35の下端側に配置され、シリンダ取付板35Cは作業具ステー取付板35Bよりも上側に配置されている。そして、作業具ステー取付板35Bは、取付ピン36を支点として作業具取付部材30に上,下方向に揺動可能に取付けられている。
従って、作業具移動機構20のスイングシリンダ29を伸長させたときには、揺動アーム25は第1のリンクピン26を中心として、図4に示す中間位置から図5に示す右揺動位置へと揺動する。このとき、揺動アーム25の先端側に設けられた作業具取付部材30は、リンク34によりヘッド部材21に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ揺動アーム25と一緒に右方向に揺動する。これにより、作業具取付部材30によって支持された荷役作業具35を、伸縮ブーム12に対して右方向に移動させることができる。
一方、作業具移動機構20のスイングシリンダ29を縮小させたときには、揺動アーム25は第1のリンクピン26を中心として、図4に示す中間位置から図6に示す左揺動位置へと揺動する。このとき、作業具取付部材30は、ヘッド部材21に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ揺動アーム25と一緒に左方向に揺動し、この作業具取付部材30によって支持された荷役作業具35を、伸縮ブーム12に対して左方向に移動させることができる。
そして、揺動アーム25が図4に示す中間位置にあるときには、荷役作業具35の地上高さが最も低くなり、図5及び図6に示すように、スイングシリンダ29によって揺動アーム25を左,右方向に揺動させたときには、荷役作業具35の地上高さが増大する構成となっている。
37は揺動アーム25の前面側に位置して作業具取付部材30と荷役作業具35との間に設けられた作業具シリンダで、該作業具シリンダ37は、作業具取付部材30に対して荷役作業具35を上,下方向に揺動させるものである。ここで、作業具シリンダ37のチューブにはピン38が突設され、該ピン38は作業具取付部材30に回動可能に連結されている。また、作業具シリンダ37のロッド側は、ピン39を用いて荷役作業具35のシリンダ取付板35Cに回動可能に連結されている。
従って、荷役作業具35は、作業具シリンダ37を伸縮させることにより、作業具取付部材30に対し取付ピン36を支点として上,下方向に揺動する。これにより、例えば図1中に実線および二点鎖線で示すように伸縮ブーム12を起伏させるときに、この伸縮ブーム12の起伏角度に応じて荷役作業具35を揺動させ、フォーク35Aをほぼ水平に保つことができ、荷役作業具35(フォーク35A)に積載した荷物を安定した状態で地上から荷下ろし場所へと持上げることができる構成となっている。
次に、上述したブーム起伏シリンダ17、第1段ブームシリンダ18、第2段ブームシリンダ19、スイングシリンダ29、作業具シリンダ37等を駆動するための油圧回路について、図7を参照しつつ説明する。
図中、40はタンク41と共に油圧源を構成する油圧ポンプで、該油圧ポンプ40の吐出側はセンタバイパス管路42に接続されている。そして、油圧ポンプ40は、エンジン(図示せず)によって駆動されることにより、タンク41内の作動油を高圧の圧油としてセンタバイパス管路42等を介してブーム起伏シリンダ17、第1段ブームシリンダ18、第2段ブームシリンダ19、スイングシリンダ29、作業具シリンダ37等に吐出するものである。また、センタバイパス管路42には、後述する各方向制御弁46,47,48,49の入力側ポートに接続されるポンプ管路43が接続されている。
44は各方向制御弁46,47,48,49とタンク41との間を接続する戻り管路で、該戻り管路44は、油圧ポンプ40から吐出した圧油がブーム起伏シリンダ17等に供給されたときに、該ブーム起伏シリンダ17等からの戻り油をタンク41へと戻すものである。
45はセンタバイパス管路42、ポンプ管路43、戻り管路44に接続された制御弁を示している。ここで、制御弁45は、ブーム起伏シリンダ17に給排される圧油の方向を制御するブーム起伏用の方向制御弁46と、第1段ブームシリンダ18および第2段ブームシリンダ19に給排される圧油の方向を制御するブーム伸縮用の方向制御弁47と、スイングシリンダ29に給排される圧油の方向を制御する作業具移動機構用の方向制御弁48と、作業具シリンダ37に給排される圧油の方向を制御する荷役作業具用の方向制御弁49とにより構成されている。そして、これら各方向制御弁46,47,48,49はパラレル回路を構成している。
ここで、方向制御弁46は、管路50Aを介してブーム起伏シリンダ17のボトム側油室に接続されると共に、管路50Bを介してブーム起伏シリンダ17のロッド側油室に接続されている。そして、管路50Aの途中にはカウンタバランス弁51が設けられ、該カウンタバランス弁51は、ブーム起伏シリンダ17によって伸縮ブーム12を起立した位置から地面側へと移動(下降)させるときに、該伸縮ブーム12が急激に下降するのを抑えるものである。
また、方向制御弁47は、管路52Aを介して第1段ブームシリンダ18のボトム側油室に接続され、第1段ブームシリンダ18のロッド側油室は、管路52Bを介して第2段ブームシリンダ19のボトム側油室に接続され、第2段ブームシリンダ19のロッド側油室は、管路52Cを介して方向制御弁47に接続されている。
従って、油圧ポンプ40からの圧油が、方向制御弁47から管路52Aを通じて第1段ブームシリンダ18のボトム側油室に供給されたときには、第1段ブームシリンダ18のロッド側油室から吐出した圧油が、管路52Bを通じて第2段ブームシリンダ19のボトム側油室に供給され、第2段ブームシリンダ19のロッド側油室から吐出した圧油は、管路52C、方向制御弁47、戻り管路44を通じてタンク41へと戻る。また、これとは逆に油圧ポンプ40からの圧油が、方向制御弁47から管路52Cを通じて第2段ブームシリンダ19のロッド側油室に供給されたときには、第2段ブームシリンダ19のボトム側油室から吐出した圧油が、管路52Bを通じて第1段ブームシリンダ18のロッド側油室に供給され、第1段ブームシリンダ18のボトム側油室から吐出した圧油は、管路52A、方向制御弁47、戻り管路44を通じてタンク41へと戻る。
このように、第1段ブームシリンダ18と第2段ブームシリンダ19とは、常に同期して作動し、これにより、第1段ブーム13に対する第2段ブーム14の伸縮動作と、第2段ブーム14に対する第3段ブーム15の伸縮動作とが同時に行われる構成となっている。
そして、管路52Aの途中には、第2段ブーム14が急激に縮小側に移動するのを抑えるカウンタバランス弁53が設けられ、管路52Bの途中には、第3段ブーム15が急激に縮小側に移動するのを抑えるカウンタバランス弁54が設けられている。また、管路52Cの途中には、第2段ブーム14、第3段ブーム15が急激に伸長側に移動するのを抑えるカウンタバランス弁55が設けられている。
また、方向制御弁48は、管路56Aを介してスイングシリンダ29のボトム側油室に接続されると共に、管路56Bを介してスイングシリンダ29のロッド側油室に接続されている。
さらに、方向制御弁49は、管路57Aを介して作業具シリンダ37のボトム側油室に接続されると共に、管路57Bを介して作業具シリンダ37のロッド側油室に接続されている。そして、管路57Aの途中にはカウンタバランス弁58が設けられ、該カウンタバランス弁58は、作業具シリンダ37によって荷役作業具35が急激に下向きに揺動するのを抑えるものである。
本実施の形態によるリフトトラック1は上述の如き構成を有するもので、以下、その作動について説明する。
まず、ブーム装置11を用いて荷役作業を行うときには、図1に示すように伸縮ブーム12を地面側に伏せた状態で、荷役作業具35のフォーク35A上に荷物(図示せず)を積載する。そして、リフトトラック1を作業現場まで自走させた後、スタビライザ7の接地板7Aを地面に接地させることにより、車体2を安定させる。
次に、キャブ6内のオペレータが、ブーム起伏用の方向制御弁46、ブーム伸縮用の方向制御弁47、荷役作業具用の方向制御弁49等を操作し、ブーム起伏シリンダ17、第1段ブームシリンダ18、第2段ブームシリンダ19、作業具シリンダ37に油圧ポンプ40からの圧油を供給する。
これにより、ブーム起伏シリンダ17が伸長し、伸縮ブーム12は、図1中の実線で示す位置から二点鎖線で示すように起立する。また、第1段ブームシリンダ18によって、第1段ブーム13から第2段ブーム14が伸長し、第2段ブームシリンダ19によって、第2段ブーム14から第3段ブーム15が伸長する。
一方、作業具シリンダ37は、伸縮ブーム12の起伏角度に応じて荷役作業具35を作業具取付部材30に対して揺動させ、荷役作業具35のフォーク35Aを水平な姿勢に保持する。このようにして、荷役作業具35のフォーク35A上に積載された荷物を、地上から所定の荷下ろし場所へと安定した状態で持上げることができる。
ここで、ブーム装置11によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向で異なる場合には、ブーム装置11によって持上げられた荷物を、荷下ろし場所に向けて左,右方向に移動させる必要がある。この場合には、オペレータは方向制御弁48を操作し、作業具移動機構20のスイングシリンダ29に油圧ポンプ40からの圧油を供給する。
そして、スイングシリンダ29を伸長させたときには、揺動アーム25は、第1のリンクピン26を中心として図4に示す中間位置から図5に示す右揺動位置へと右方向に揺動し、揺動アーム25の先端側に設けられた作業具取付部材30は、リンク34によりヘッド部材21に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ右方向に揺動する。これにより、作業具取付部材30によって支持された荷役作業具35は、フォーク35A上に荷物を積載したまま、伸縮ブーム12の先端側で右方向に直線的に移動することができる。
一方、スイングシリンダ29を縮小させたときには、揺動アーム25は、第1のリンクピン26を中心として図4に示す中間位置から図6に示す左揺動位置へと左方向に揺動し、荷役作業具35は、フォーク35A上に荷物を積載したまま、伸縮ブーム12の先端側で左方向に直線的に移動することができる。
このように、本実施の形態によれば、ブーム装置11によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向で異なったとしても、作業具移動機構20を用いることにより、荷役作業具35を左,右方向に直線的に移動(オフセット)させることができる。この結果、荷下ろし場所に対する荷役作業具35の位置を容易に調整することができ、荷役作業具35に積載した荷物を定められた荷下ろし場所に正確に荷下ろしすることができる。
しかも、本実施の形態によれば、荷役作業具35は、伸縮ブーム12の先端側で左,右方向に直線的に移動することができる。このため、例えば従来技術のように作業具が左,右方向に円弧状に揺動することがなく、荷下ろし場所に対する荷役作業具35の角度を一定に保ち、該荷役作業具35に積載した荷物を荷下ろし場所に常に真直ぐに対面させておくことができる。従って、荷役作業具35から荷下ろし場所へと荷物を下ろす作業を円滑に行うことができる。
さらに、作業具移動機構20は、伸縮ブーム12(第3段ブーム15)の先端側に対して荷役作業具35を左右方向に移動させる構成となっている。このため、伸縮ブーム12の長さにかかわらず、荷役作業具35の左,右方向の移動量を常に一定に保つことができる。
また、本実施の形態によれば、揺動アーム25をヘッド部材21に連結する第1のリンクピン26は、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O1−O1が地面とほぼ平行となるように取付けられている(図3参照)。
従って、伸縮ブーム12を地面側に伏せた状態でスイングシリンダ29を伸縮させ、揺動アーム25を左,右方向に揺動させることにより、該揺動アーム25の先端側を地面から上方に離間させることができる。これにより、図5および図6に示すように、揺動アーム25の先端側に作業具取付部材30を介して設けられた荷役作業具35(フォーク35A)の下面を、地面から高さHだけ持上げることができる。
この結果、伸縮ブーム12を地面側に伏せたまま、スイングシリンダ29を伸縮させるだけで、荷役作業具35を地面から持上げることができ、リフトトラック1は公道等を安全に走行することができる。しかも、走行時に荷役作業具35を地面から持上げるために伸縮ブーム12を持上げる必要がないので、キャブ6内でリフトトラック1を操縦するオペレータの視界が伸縮ブーム12によって遮られるのを抑えることができ、走行時におけるオペレータの視界を大きく確保することができる。
また、本実施の形態では、揺動アーム25が左,右方向の中間位置にあるときには、荷役作業具35の地上高さが最も低くなり、スイングシリンダ29によって揺動アーム25を左,右方向に揺動させたときには、荷役作業具35の地上高さが増大する構成となっている。これにより、荷役作業具35を用いた荷役作業時において、揺動アーム25を中間位置に保持して荷役作業具35の地上高さを低くすることにより、フォーク35Aへの荷物の積込み作業を容易に行うことができる。一方、フォーク35A上に荷物を積載した状態で車体2を走行させるときに、地面上に岩石等の障害物が存在する場合には、揺動アーム25を左,右方向に揺動させるだけで荷役作業具35の地上高さを増大させることができ、伸縮ブーム12を持上げることなく容易に障害物を回避することができる。
また、本実施の形態によれば、作業具移動機構20を構成する作業具取付部材30に、取付ピン36を用いて荷役作業具35を上,下方向に揺動可能に取付け、作業具取付部材30と荷役作業具35との間には、作業具シリンダ37を設ける構成としている。
これにより、伸縮ブーム12を起伏させるときに、この伸縮ブーム12の起伏角度に応じて作業具シリンダ37を伸縮させ、荷役作業具35を上,下方向に揺動させることができる。この結果、伸縮ブーム12の起伏角度にかかわらず荷役作業具35のフォーク35Aを常に水平な姿勢に保つことができ、フォーク35A上に積載された荷物を、地上から所定の荷下ろし場所へと安定した状態で運搬することができる。
さらに、本実施の形態によれば、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、第3段ブーム15の先端側が、支持ピン16によってフレーム3に支持された第1段ブーム13の基端側よりも下側に位置し、地面側に向けて下向きに傾斜するように構成されている(図1参照)。
これにより、図5および図6に示すように、荷役作業具35を伸縮ブーム12に対して左,右方向に移動させたときには、荷役作業具35が地面から上方に持上がったとしても、伸縮ブーム12を伸長させるだけで荷役作業具35を地面に接近させ、または接地させることができる。
従って、例えば荷役作業具35を用いて牛舎内の飼葉等を浚う清掃作業を行う場合に、荷役作業具35を左,右方向に移動させて牛舎の壁際に接近させる場合がある。このような状態でも、伸縮ブーム12を伸長させることにより、荷役作業具35を地面に接地させることができ、壁際に存在する飼葉等を確実に浚うことができる。
次に、図8ないし図11は本発明の第2の実施の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、作業具移動機構を構成するスイングシリンダとリンクとを、揺動アームを挟んで左,右両側に分けて配置したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、61は第1の実施の形態による作業具移動機構20に代えて本実施の形態に用いた作業具移動機構で、該作業具移動機構61は、伸縮ブーム12の第3段ブーム15と後述の荷役作業具76との間に設けられ、荷役作業具76を伸縮ブーム12に対して左,右方向に移動させるものである。そして、本実施の形態による作業具移動機構61は、第1の実施の形態による作業具移動機構20とほぼ同様に、後述のヘッド部材62、揺動アーム67、スイングシリンダ70、作業具取付部材71、リンク75等により構成されている。しかし、本実施の形態では、スイングシリンダ70とリンク75とは、揺動アーム67を挟んで左,右両側に分けて配置した点で第1の実施の形態によるものとは異なる。
62は第3段ブーム15の先端部に固着して設けられたヘッド部材で、該ヘッド部材62は、ほぼL型に屈曲した中空な筒体として形成され、第3段ブーム15から前方に向けて延びている。ここで、第3段ブーム15に固着されたヘッド部材62の基端側には、後述の作業具取付部材71を避けるように凹んだ凹陥部62Aが設けられている。また、ヘッド部材62の先端側には、前,後方向に間隔をもって対面する板体からなる前,後のアーム取付部62B,62Bが設けられ、該各アーム取付部62B間には後述する揺動アーム67の基端側が取付けられている。
そして、ヘッド部材62の左側面には、後述するリンク75の基端側を取付けるための2枚のブラケット63,64が、前,後方向に間隔をもって突設されている。一方、ヘッド部材62の右側面には、後述するスイングシリンダ70のボトム側を取付けるための2枚のブラケット65,66が、前,後方向に間隔をもって突設されている。
67はヘッド部材62の先端側に左,右方向に揺動可能に取付けられた揺動アームで、該揺動アーム67は中空な筒体により形成され、図8に示すように、基端側(上端側)から先端側(下端側)に向けて斜め下向きに延びている。そして、揺動アーム67の基端側は、ヘッド部材62の各アーム取付部62B間に第1のリンクピン68を用いて揺動可能にピン結合され、揺動アーム67の先端側には、後述の作業具取付部材71が取付けられている。また、図9に示すように、揺動アーム67の右側面には、前,後方向に間隔をもって2枚のブラケット69(1枚のみ図示)が突設され、このブラケット69には、後述するスイングシリンダ70のロッド側が取付けられる構成となっている。
ここで、第1のリンクピン68は、図8に示すように、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O3−O3が地面とほぼ平行になるように取付けられている。これにより、伸縮ブーム12を地面側に伏せた状態で揺動アーム67を左,右方向に揺動させたときには、後述する荷役作業具76を地面から上方に持上げることができる構成となっている。
70はヘッド部材62と揺動アーム67との間に設けられたスイングシリンダで、図9に示すように、スイングシリンダ70は揺動アーム67の右側方に配置されている。ここで、スイングシリンダ70のボトム側は、ヘッド部材62の右側面に設けたブラケット65,66に回動可能にピン結合され、スイングシリンダ70のロッド側は、揺動アーム67の右側面に設けたブラケット69に回動可能にピン結合されている。そして、スイングシリンダ70は、揺動アーム67をヘッド部材62に対し、第1のリンクピン68を支点として左,右方向に揺動させるものである。
71は揺動アーム67の先端側に取付けられた作業具取付部材で、該作業具取付部材71は、図8に示すように、揺動アーム67の背面側(伸縮ブーム12側)に配置され、該揺動アーム67の長手方向に沿って延びている。ここで、作業具取付部材71は、揺動アーム67の先端側を挟んで前,後方向に間隔をもって対面する板体からなる前,後のアーム取付部71A,71Aと、該各アーム取付部71Aを挟んで左,右方向で対面し揺動アーム67の背面に沿って延びる板体からなる左,右のシリンダ取付部71B,71Bと、アーム取付部71Aよりも下側に位置して各シリンダ取付部71Bに突設された左,右のボス部71C,71Cとにより大略構成されている。また、作業具取付部材71(シリンダ取付部71B)の左側面には、後述するリンク75の先端側を取付けるための2枚のブラケット72,73が、前,後方向に間隔をもって突設されている。
そして、作業具取付部材71のアーム取付部71Aは、第2のリンクピン74を用いて揺動アーム67の先端側に左,右方向に揺動可能にピン結合されている。また、シリンダ取付部71Bの先端側(上端側)には、後述する作業具シリンダ78のチューブ78Aが取付けられ、左,右のボス部71Cには、後述する荷役作業具76が取付けられている。
ここで、第2のリンクピン74は、図8に示すように、伸縮ブーム12を地面側に伏せたときに、その軸中心線O4−O4が地面とほぼ平行となるように取付けられている。そして、第2のリンクピン74の軸中心線O4−O4と、第1のリンクピン68の軸中心線O3−O3とは互いに平行となっている。
75はヘッド部材62と作業具取付部材71との間に設けられた棒状のリンクで、図9に示すように、リンク75は揺動アーム67の左側方に配置されている。即ち、本実施の形態では、スイングシリンダ70とリンク75とが、揺動アーム67を挟んで左,右両側に分けて配置されている。
ここで、リンク75の基端側は、ヘッド部材62に設けたブラケット63,64間にピン結合され、リンク75の先端側は、作業具取付部材71に設けたブラケット72,73間にピン結合されている。そして、リンク75は、ヘッド部材62、揺動アーム67、作業具取付部材71と共に平行リンク機構を構成し、図9ないし図11に示すように、スイングシリンダ70によって揺動アーム67が左,右方向に揺動したときに、作業具取付部材71の姿勢をヘッド部材62に対してほぼ平行となるように保持するものである。
76は作業具取付部材71に上,下方向に揺動可能に支持された荷役作業具で、該荷役作業具76は、その前面側にフォーク76A,76Aが設けられたほぼ長方形の枠状体からなり、各フォーク76A上に荷物を積載するものである。ここで、荷役作業具76の背面側には、作業具ステー取付板76Bとシリンダ取付板76Cとが後方に突出して設けられている。この場合、作業具ステー取付板76Bは、作業具取付部材71のボス部71Cに対応する位置に配置され、シリンダ取付板76Cは、作業具ステー取付板76Bよりも下側に位置して荷役作業具76の下端側に配置されている。そして、作業具ステー取付板76Bは、作業具取付部材71の各ボス部71Cに、取付ピン77を用いて上,下方向に揺動可能にピン結合されている。
従って、スイングシリンダ70を縮小させたときには、揺動アーム67は第1のリンクピン68を中心として、図9に示す中間位置から図10に示す右揺動位置へと揺動する。このとき、揺動アーム67の先端側に設けられた作業具取付部材71は、リンク75によりヘッド部材62に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ揺動アーム67と一緒に右方向に揺動する。これにより、作業具取付部材71によって支持された荷役作業具76を、伸縮ブーム12に対して右方向に移動させると共に、地面から高さH1だけ上方に持上げることができる。
一方、スイングシリンダ70を伸長させたときには、揺動アーム67は第1のリンクピン68を中心として、図9に示す中間位置から図11に示す左揺動位置へと揺動する。このとき、揺動アーム67の先端側に設けられた作業具取付部材71は、リンク75によりヘッド部材62に対してほぼ平行な姿勢を保持しつつ揺動アーム67と一緒に左方向に揺動する。これにより、作業具取付部材71によって支持された荷役作業具76を、伸縮ブーム12に対して左方向に移動させると共に、地面から高さH2だけ上方に持上げることができる。
なお、揺動アーム67を右揺動位置に揺動させたときの荷役作業具76の地上高さH1と、揺動アーム67を左揺動位置に揺動させたときの荷役作業具76の地上高さH2とは、スイングシリンダ70のストロークを変化させることにより、適宜に調整することができる。
78は揺動アーム67の背面側に位置して作業具取付部材71と荷役作業具76との間に設けられた作業具シリンダで、該作業具シリンダ78は、作業具取付部材71と荷役作業具76との取付部位(取付ピン77の位置)よりも伸縮ブーム12側に位置し、作業具取付部材71の左,右のシリンダ取付部71B,71B間に配置されている。
ここで、作業具シリンダ78は、チューブ78Aと、該チューブ78A内に摺動可能に挿嵌されたピストン78Bと、基端側がピストン78Bに取付けられ先端側がチューブ78Aから突出したロッド78Cとにより構成され、チューブ78A内にはボトム側油室78A1とロッド側油室78A2とが画成されている。また、作業具シリンダ78のチューブ78Aは、作業具取付部材71を構成するシリンダ取付部71Bの先端側(上端側)にピン79を用いて回動可能に取付けられ、作業具シリンダ78のロッド78Cは、荷役作業具76のシリンダ取付板76Cにピン80を用いて回動可能に取付けられている。
そして、作業具シリンダ78は、荷役作業具76を作業具取付部材71に対し取付ピン77を中心として上,下方向に揺動させることにより、荷物が積載された荷役作業具76のフォーク76Aを、伸縮ブーム12の起伏角度にかかわらず水平な姿勢に保つものである。また、作業具シリンダ78は、荷役作業具76から作業具シリンダ78に作用する荷重を、作業具シリンダ78のボトム側油室78A1内の圧力によって受承する構成となっている。
本実施の形態による作業具移動機構61は上述の如き構成を有するもので、本実施の形態においても、作業具移動機構61を用いて荷役作業具76を左,右方向に直線的に移動(オフセット)させることができ、荷役作業具76に積載した荷物を定められた荷下ろし場所に正確に荷下ろしすることができる。
しかも、本実施の形態による作業具移動機構61は、スイングシリンダ70とリンク75とを、揺動アーム67を挟んで左,右両側に分けて配置する構成としたので、作業具移動機構61の前,後方向の寸法を小さく抑えることができる。これにより、ブーム装置の全長を小さくすることができ、荷役作業時におけるリフトトラックの安定性を高めることができる。また、伸縮ブーム12を最縮小させたリフトトラックの走行時の安定性を高めることができる。
また、本実施の形態では、作業具シリンダ78を、揺動アーム67の背面側に位置して作業具取付部材71と荷役作業具76との間に設け、荷役作業具76から作業具シリンダ78に作用する荷重を、作業具シリンダ78のボトム側油室78A1内の圧力によって受承する構成としている。このため、荷役作業具76に積載する荷物の重量が増大した場合でも、この荷役作業具76から作用する大きな荷重を作業具シリンダ78によって確実に受承することができ、荷役作業具76によって大量の荷物を持上げることができる。また、作業具シリンダ78を小径化することができる。
さらに、本実施の形態では、作業具取付部材71に、互いに対面しつつ揺動アーム67の長手方向に沿って延びる左,右のシリンダ取付部71B,71Bを設け、これら左,右のシリンダ取付部71B,71B間に作業具シリンダ78を配置する構成としている。これにより、作業具取付部材71の各シリンダ取付部71B,71Bによって作業具シリンダ78を覆うことができ、該作業具シリンダ78を保護することができる。
なお、上述した第1,第2の実施の形態では、作業具としてフォーク35A(76A)を有する荷役作業具35(76)を用いた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図12に示す変形例のように、前面側にバケット81Aが設けられ、背面側に作業具ステー取付板81Bとシリンダ取付板81Cとが設けられた掘削作業具81を用いてもよい。
また、上述した各実施の形態では、車体2の前部側にスタビライザ7を備えたリフトトラック1を例に挙げている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばスタビライザを備えていないリフトトラックにも適用することができる。
また、上述した各実施の形態では、伸縮ブーム12を、第1段ブーム13、第2段ブーム14、第3段ブーム15からなる3段式のブームとして構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば2段式のブーム、あるいは4段以上の多段式ブームとして構成してもよい。
さらに、上述した各実施の形態では、伸縮ブーム12の先端側に荷役作業具35が設けられたリフトトラック1を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばブームの先端側に作業員が搭乗する作業台が設けられた高所作業車等の他の自走式作業機械にも広く適用することができる。
Claims (10)
- 自走可能な車体と、該車体に起伏可能に設けられたブーム装置とからなり、該ブーム装置は、基端側が前記車体に起伏可能に取付けられ前,後方向に伸縮する多段式の伸縮ブームと、該伸縮ブームのうち最先のブームに設けられた作業具とを備えてなる自走式作業機械において、
前記最先のブームと作業具との間には該作業具を伸縮ブームに対して左,右方向に移動させる作業具移動機構を設けたことを特徴とする自走式作業機械。 - 前記作業具移動機構は、前記最先のブームの先端側に設けられたヘッド部材と、基端側が第1のリンクピンを支点として前記ヘッド部材に対し左,右方向に揺動可能に連結された揺動アームと、前記ヘッド部材と揺動アームとの間に設けられ該揺動アームをヘッド部材に対して揺動させるスイングシリンダと、前記揺動アームの先端側に第2のリンクピンを支点として左,右方向に揺動可能に設けられ前記作業具が取付けられる作業具取付部材と、前記ヘッド部材と作業具取付部材との間に設けられ該作業具取付部材をヘッド部材に対してほぼ平行に保持するリンクとにより構成してなる請求項1に記載の自走式作業機械。
- 前記第1のリンクピンは、前記伸縮ブームを地面側に伏せたときに地面とほぼ平行となるように取付ける構成としてなる請求項2に記載の自走式作業機械。
- 前記作業具は、前記作業具取付部材に取付ピンを支点として上,下方向に揺動可能に取付け、前記作業具と作業具取付部材との間には、該作業具を揺動させる作業具シリンダを設ける構成としてなる請求項2に記載の自走式作業機械。
- 前記スイングシリンダと前記リンクとは、前記揺動アームの左,右方向の一側にまとめて配置する構成としてなる請求項2に記載の自走式作業機械。
- 前記スイングシリンダと前記リンクとは、前記揺動アームを挟んで左,右両側に分けて配置する構成としてなる請求項2に記載の自走式作業機械。
- 前記作業具シリンダは、前記揺動アームの前面側に位置して前記作業具取付部材と前記作業具との間に設ける構成としてなる請求項4に記載の自走式作業機械。
- 前記作業具シリンダは、前記揺動アームの背面側に位置して前記作業具取付部材と前記作業具との間に設け、ボトム側油室内の圧力により前記作業具からの荷重を受承する構成としてなる請求項4に記載の自走式作業機械。
- 前記作業具取付部材には、前記揺動アームの背面側に位置して互いに対面しつつ前記揺動アームの長手方向に沿って延びる左,右のシリンダ取付部を設け、前記作業具シリンダは、これら左,右のシリンダ取付部間に位置して前記作業具取付部材と前記作業具との間に設ける構成としてなる請求項4に記載の自走式作業機械。
- 前記伸縮ブームは、地面側に伏せたときにその先端側が基端側よりも下側に位置するように下向きに傾斜させる構成としてなる請求項1に記載の自走式作業機械。
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