JPWO2004073193A1 - スイッチ回路及び複合高周波部品 - Google Patents

スイッチ回路及び複合高周波部品 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2004073193A1
JPWO2004073193A1 JP2005505004A JP2005505004A JPWO2004073193A1 JP WO2004073193 A1 JPWO2004073193 A1 JP WO2004073193A1 JP 2005505004 A JP2005505004 A JP 2005505004A JP 2005505004 A JP2005505004 A JP 2005505004A JP WO2004073193 A1 JPWO2004073193 A1 JP WO2004073193A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
port
circuit
gsm
switch
transmission line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005505004A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3761000B2 (ja
Inventor
釼持 茂
茂 釼持
渡辺 光弘
光弘 渡辺
但井 裕之
裕之 但井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP3761000B2 publication Critical patent/JP3761000B2/ja
Publication of JPWO2004073193A1 publication Critical patent/JPWO2004073193A1/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/005Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges
    • H04B1/0053Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges with common antenna for more than one band
    • H04B1/006Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges with common antenna for more than one band using switches for selecting the desired band
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/005Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/38Transceivers, i.e. devices in which transmitter and receiver form a structural unit and in which at least one part is used for functions of transmitting and receiving
    • H04B1/40Circuits
    • H04B1/44Transmit/receive switching
    • H04B1/48Transmit/receive switching in circuits for connecting transmitter and receiver to a common transmission path, e.g. by energy of transmitter
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/38Transceivers, i.e. devices in which transmitter and receiver form a structural unit and in which at least one part is used for functions of transmitting and receiving
    • H04B1/40Circuits
    • H04B1/403Circuits using the same oscillator for generating both the transmitter frequency and the receiver local oscillator frequency
    • H04B1/406Circuits using the same oscillator for generating both the transmitter frequency and the receiver local oscillator frequency with more than one transmission mode, e.g. analog and digital modes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Transceivers (AREA)
  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)

Abstract

2つの通信システムの受信回路又は送信回路とアンテナ側回路との接続を切り換えるスイッチ回路において、2つのスイッチング素子を有する第一のスイッチ部及び第二のスイッチ部で構成され、第一のスイッチ部には、アンテナ側回路に接続するポートと第二のスイッチ部とを接続するポートとの間に第一のインダクタンス素子が配置され、第二のスイッチ部には、第一のスイッチ部と接続されるポートと第一の通信システムの受信回路に接続するポートとの間に第二のインダクタンス素子が配置され、第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスが、第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスより低いことを特徴とするスイッチ回路。

Description

発明の分野
本発明は複数の異なる通信システムが利用可能なマルチバンド携帯電話用スイッチ回路、及びこれを用いた複合高周波部品に関する。
近年、携帯電話等のモバイル機器の普及は目覚しく、これに伴う機能及びサービスの向上が盛んに行われている。携帯無線通信システムには、欧州で盛んなEGSM(Extended Global System for Mobile Communications)方式及びGSM 1800(Global System for Mobile Communications 1800)方式、米国で盛んなGSM 1900(Global System for Mobile Communications 1900)方式、日本で採用されているPDC(Personal Digital Cellular)方式等があり、利用者の利便性向上、通信設備の有効な活用といった観点から、複数の通信システムを利用できるデュアルバンドあるいはトリプルバンドといったマルチバンド携帯電話の開発が進んでいる。
マルチバンド携帯電話は、1台で複数の通信システムが利用可能な携帯電話である。このような携帯電話に用いられる高周波部品として、複数の異なる通信システムの送信回路と受信回路を切り換える高周波スイッチモジュールがWO 00/55983に開示されている。この高周波スイッチモジュールは、互いに通過帯域(Passband)が異なる第一及び第二のフィルタ回路と、第一のフィルタ回路に接続されて通信システムAの送信回路と受信回路を切り換えるスイッチ回路と、第二のフィルタ回路に接続されて通信システムB及びCの送信回路と通信システムBの受信回路と通信システムCの受信回路とを切り換えるスイッチ回路とを具備する。
前記第一及び第二のフィルタ回路は、通信システムAの送受信信号と通信システムB及びCの送受信信号とを分波する回路として機能する。前記スイッチ回路はダイオードと伝送線路を主要素子とするダイオードスイッチであり、ダイオードにコントロール回路から電圧をかけてオン状態/オフ状態に制御することにより、複数の通信システムA,B,Cのいずれか一つを選択して、アンテナと通信システムA,B,Cの送信回路及び受信回路を切り換える。
通信システムA,B,Cは、例えば、GSM、DCS 1800及びPCSである。GSMは前記EGSM、DCS 1800は前記GSM 1800、PCSは前記GSM 1900にそれぞれ対応する。表1は各通信システムの送信周波数と受信周波数を示す。
Figure 2004073193
表1に示すように、GSM 1800とGSM 1900の送信周波数は、EGSMの送信周波数と比べ近接している。このため、高周波回路において、GSM 1800とGSM 1900の送信信号の経路を共通化できる。GSM 1800とGSM 1900の送受信信号を切り換える場合には、GSM 1800とGSM 1900の送信信号の共通ポート、GSM 1800の受信ポート及びGSM 1900の受信ポートを備えた1入力対3出力のスイッチ回路を用いればよい。
1入力対3出力のスイッチ回路として、WO 00/55983にはダイオードと伝送線路を主要素子とするダイオードスイッチ回路(図13)が開示されている。このダイオードスイッチ回路は、λ/4スイッチ回路をカスケード接続した構成であり、コントロール端子VC2,VC3に与えられる電圧を、表2に示すように制御することにより、GSM 1800/GSM 1900送信モード、GSM 1800受信モード、及びGSM 1900受信モードを選択する。
Figure 2004073193
GSM 1800の受信時には、コントロール端子VC2及びVC3に0の電圧を印加することにより、ダイオードDP1、DP2、DD1及びDD2をOFF状態に制御する。ダイオードDD1がOFF状態になることにより、接続点IP2とGSM 1800/GSM 1900送信回路との間のインピーダンスが大きくなる。またダイオードDP1がOFF状態になることにより、接続点IP3とGSM 1900受信回路との間のインピーダンスが大きくなる。このため2つの伝送線路ld3とlp2を介して接続点IP2とGSM 1800受信回路が接続される。
通常、伝送線路ld3は共振周波数がGSM 1800及びGSM 1900の送信信号の周波数範囲(1710MHz〜1910MHz)内となるような線路長に設定され、また伝送線路lp2は共振周波数がGSM 1900の受信信号の周波数範囲(1930MHz〜1990MHz)内となるような線路長に設定され、それぞれの特性インピーダンスは50Ωに設計されている。
しかしながら、鋭意研究の結果、前記スイッチ回路を多層基板内にストリップライン等で形成する場合、多層基板を小型化、特に薄肉化すると、伝送線路ld3及びlp2の特性インピーダンスを50Ωとしても、寄生容量等によりGSM 1800の受信信号出力ポートRX1、GSM 1900の受信信号出力ポートRX2のインピーダンスが70〜80Ω程度と50Ωより大きくなり、その結果出力ポートRX1、RX2から出力される受信信号の損失が大きくなることが分かった。この問題は、WO 00/55983では認識されておらず、何の解決手段も教示されていない。
発明の目的
従って、本発明の目的は、2つの通信システムの受信回路又は送信回路とアンテナ側回路との接続を切り換えるために、2つの1入力対2出力のスイッチ回路をカスケード接続した1入力対3出力のスイッチ回路を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、かかるスイッチ回路を多層基板に形成した低伝送損失の小型複合高周波部品を提供することである。
本発明のスイッチ回路は、2つの通信システムの受信回路又は送信回路とアンテナ側回路との接続を切り換えるもので、
スイッチング素子を有する2つのスイッチ部で構成され、
第一のスイッチ部は、前記アンテナ側回路に接続する第一のポートと、第一及び第二の通信システムの送信回路に接続する第二のポートと、第二のスイッチ部と接続する第三のポートとを備え、
前記第二のスイッチ部は、前記第三のポートに接続する第四のポートと、前記第一の通信システムの受信回路に接続する第五のポートと、前記第二の通信システムの受信回路に接続する第六のポートとを備え、
前記第一のポートと前記第二のポートとの間に第一のスイッチング素子が配置され、
前記第一のポートと前記第三のポートとの間に第一のインダクタンス素子が配置され、
前記第三のポートとグランドとの間に第二のスイッチング素子が配置され、
前記第四のポートと前記第六のポートとの間に第三のスイッチング素子が配置され、
前記第四のポートと前記第五のポートとの間に第二のインダクタンス素子が配置され、
前記第五のポートとグランドとの間に第四のスイッチング素子が配置され、
前記第三のポートと前記第四のポートはキャパシタンス素子を介して接続され、
前記第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスが、前記第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスより低いことを特徴とする。
上記構成により、第二のスイッチ部の第五のポートと第六のポートのインピーダンスを調整することができ、各ポートと接続する受信回路との整合を得ることにより、受信信号の伝送損失を低減することができる。
第一のインダクタンス素子を、セラミックスシートを積層してなる多層基板内にストリップライン等の伝送線路で形成する場合、伝送線路とグランドとの間隔及び伝送線路の幅により特性インピーダンスを調整するのが好ましい。第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路を50Ωより低い特性インピーダンスとするには、伝送線路幅を大きくするのが好ましい。伝送線路幅を大きくすると、伝送線路の特性インピーダンスが下がって伝送線路の抵抗が低減し、更に伝送損失が小さくなる。
本発明のスイッチ回路において、スイッチング素子は半導体素子で構成されており、例えば電界効果型トランジスタ、バイポーラトランジスタ、PINダイオード等である。電界効果型トランジスタは、ゲートからの制御電圧により、ソース及びドレイン間のインピーダンスを増減して、高周波信号を導通又は遮断する。PINダイオードは、制御電圧によりアノード及びカソード間のインピーダンスを増減して、高周波信号を導通又は遮断する。いずれもインピーダンスを変えることによりスイッチング動作を行う。
インダクタンス素子は、例えばストリップライン電極やマイクロストリップライン電極等の伝送線路、コイル、チップインダクタ等である。キャパシタンス素子は、例えばコンデンサ電極で構成される積層コンデンサである。これらの素子は必要に応じて適宜選択される。
本発明のスイッチ回路では、第一のインダクタンス素子及び第二のインダクタンス素子を伝送線路で構成するとともに、第一のインダクタンス素子を構成する伝送線路の線路長を、第一の通信システムの送信信号波長(λ)の1/6〜1/12とし、更に第二のインダクタンス素子を構成する伝送線路の線路長より短くするのが好ましい。このような構成により、伝送線路の抵抗を低減でき、伝送損失を小さくできる。
本発明のスイッチ回路においては、第一のスイッチ部と第二のスイッチ部との間で、第三のポートと第四のポートを接続するキャパシタンス素子の容量を10pF以下とするのが好ましい。このようにキャパシタンス素子の容量を設定することでも、第二のスイッチ部の第五のポート及び第六のポートのインピーダンスを調整することができる。第一のインダクタンス素子の特性インピーダンスの調整と組み合わせると、第五のポート及び第六のポートにおけるインピーダンスの調整幅をさらに大きくすることができる。
キャパシタンス素子により、第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路と、第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路とのインピーダンス整合を行うこともでき、もって第一のスイッチ部と第二のスイッチ部とを整合よく接続することができる。キャパシタンス素子の好ましい容量値は2〜7pFである。
本発明の複合高周波部品は、前記スイッチ回路を構成するスイッチング素子、キャパシタンス素子及びインダクタンス素子を、複数のセラミックスシートを積層してなる多層基板に搭載又は内蔵し、前記多層基板に形成されたビアホールや接続線路等の接続手段により接続してなることを特徴とする。
本発明の複合高周波部品においては、前記スイッチ回路の第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路の少なくとも一部において、第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路より線路幅を広くし、もって特性インピーダンスを第二のインダクタンス素子より低くするのが好ましい。また第一のインダクタンス子及び第二のインダクタンス素子を構成する伝送線路の少なくとも一部を、多層基板に形成されたグランド電極に挟まれた領域に形成するのが好ましい。
図1は本発明の一実施例によるスイッチ回路を有する高周波回路を示すブロック図であり、
図2は本発明の一実施例によるスイッチ回路の等価回路を示す図であり、
図3は本発明の他の実施例によるスイッチ回路に用いるスイッチ部の等価回路を示す図であり、
図4は本発明の他の実施例によるスイッチ回路に用いるスイッチ部の等価回路を示す図であり、
図5は本発明の一実施例によるスイッチ回路のGSM 1800受信時の伝送特性を示すグラフであり、
図6は本発明の他の実施例によるスイッチ回路の等価回路を示す図であり、
図7は本発明の一実施例によるスイッチ回路を有する高周波回路の他の例を示すブロック図であり、
図8は本発明の一実施例によるスイッチ回路を有する高周波回路の他の例を示すブロック図であり、
図9は本発明の一実施例によるスイッチ回路を有する複合高周波部品の平面図であり、
図10は図9の複合高周波部品に用いる多層基板を示す斜視図であり、
図11は図9の複合高周波部品に用いる多層基板を構成するシートを示す分解平面図であり、
図12は図9の複合高周波部品の等価回路を示す図であり、
図13は従来のスイッチ回路の等価回路を示す図である。
[1]回路構成
図1は本発明の一実施例によるスイッチ回路10を含む高周波回路部を示し、図2は前記スイッチ回路10の等価回路を示す。以下説明の簡略化のため、複数の通信システムのうち、第一の通信システムf1をGSM 1800(送信周波数1710〜1785MHz、受信周波数1805〜1880MHz)とし、第二の通信システムf2をGSM 1900(送信周波数1850〜1910MHz、受信周波数1930〜1990MHz)とするが、勿論本発明はこれに限定されない。
このスイッチ回路10は、スイッチング素子、インダクタンス素子及びキャパシタンス素子を有するとともに、第一のスイッチ部100と第二のスイッチ部105とにより構成されている。第一のスイッチ部100は、アンテナ側回路に接続する第一のポート100aと、GSM 1800及びGSM 1900の送信回路に接続する第二のポート100bと、第二のスイッチ部105と接続する第三のポート100cとを備えている。また第二のスイッチ部105は、第一のスイッチ部100とキャパシタンス素子CPを介して接続する第四のポート105aと、GSM 1800の受信回路に接続する第五のポート105bと、GSM 1900の受信回路に接続する第六のポート105cとを備えている。
第二のスイッチ部105は、第四のポート105aと第五のポート105bとの間に設けられた第二のインダクタンス素子としての伝送線路lp2と、第五のポート105bとグランドとの間に設けられた第四のスイッチング素子としてのダイオードDP2と、第四のダイオードDP2とグランドとの間に配置されたコンデンサCP1と、第四のポート105aと前記第六のポート105cとの間に配置された第三のスイッチング素子としてのダイオードDP1と、第六のポート105cとグランドとの間に設けられた伝送線路lp1又はインダクタとを具備する。ダイオードDP2とコンデンサCP1との間に、インダクタLP及び抵抗RP1を介してコントロール回路VC3が接続されている。伝送線路lp2は外部回路の特性インピーダンスにあわせて50Ωに設定されている。
第二のスイッチ部105の前段には、GSM 1800/GSM 1900の送信回路TX1、TX2と第二のスイッチ部105とを切り換えるための第一のスイッチ部100が配置されている。第一のスイッチ部100は、2つのダイオードDD1、DD2及び伝送線路ld2、ld3(又は伝送線路ld2に換えてインダクタ)を主要素子とする。
第一のポート100aと第二のポート100bとの間に第一のスイッチング素子としてダイオードDD1が配置され、ダイオードDD1のアノードは第一のポート100aに接続し、そのカソード側にアースに接続される伝送線路ld2が配置されている。第一のポート100aと第三のポート100cとの間に第一のインダクタンス素子として伝送線路ld3が接続され、第三のポート100c側にコンデンサcd4を介してグランドに接続する第二のスイッチング素子のダイオードDD2が配置されている。またダイオードDD2とコンデンサcd4との間に、インダクタLD及び抵抗RDを介してコントロール回路VC2が接続している。
伝送線路ld3の特性インピーダンスは、伝送線路lp2の特性インピーダンスより低く、35〜45Ωに設定されている。第一のスイッチ部100と第二のスイッチ部105は、キャパシタンス素子CPにより整合を取りながら接続されている。第一のインダクタンス素子を構成する伝送線路は、GSM 1800の送信信号波長(λ)の1/6〜1/12の線路長を有し、第二のインダクタンス素子を構成する伝送線路より短い。
スイッチ回路を動作させるためのコントロール回路VC2、VC3の制御ロジックは、表2に示すものと同じである。コントロール回路から電圧をかけてスイッチング素子をオン状態/オフ状態に制御することにより、GSM 1800/GSM 1900送信モード、GSM 1800受信モード、又はGSM 1900受信モードを選択することができる。スイッチ回路の動作を以下詳細に説明する。
(A)GSM 1800受信モード
GSM 1800の受信回路RX1とアンテナ側回路ANTを接続する場合、コントロール回路VC2及びVC3からの電圧は0であり、ダイオードDP1、DP2、DD1、DD2はOFF状態になる。ダイオードDD1がOFF状態になることにより、第一のポート100aと第二のポート100bとの間のインピーダンスが大きくなる。またダイオードDP1がOFF状態になることにより、第四のポート105aと第六のポート105cとの間のインピーダンスが大きくなる。その結果、アンテナから入射したGSM 1800の受信信号は、GSM 1800/GSM 1900の送信回路TX1、TX2及びGSM 1900の受信回路RX2に漏洩することなく、伝送線路ld3、lp2を介してGSM 1800の受信回路RX1に低損失で伝送される。
(B)GSM 1900受信モード
GSM 1900の受信回路RX2とアンテナ側回路ANTとを接続する場合、コントロール回路VC2の電圧を0とし、コントロール回路VC3から正の電圧を与える。コントロール回路VC3から与えられた正の電圧は、コンデンサC20,C21,CP1,CPにより直流分がカットされて、ダイオードDP1、DP2を含む第二のスイッチ部105に印加される。その結果、ダイオードDP1及びDP2がON状態になる。ダイオードDP1がON状態になると、第四のポート105aと第六のポート105cとの間のインピーダンスが低くなる。またON状態となったダイオードDP2及びコンデンサCP1により伝送線路lp2は高周波的に接地されて、GSM 1900の受信信号周波数帯域で共振し、第四のポート105aから第五のポート105bを見たインピーダンスはGSM 1900の受信信号帯域で非常に大きくなる。さらにダイオードDD1がOFF状態になることにより、第一のポート100aと第二のポート100bとの間のインピーダンスが大きくなる。その結果、アンテナに入射したGSM 1900の受信信号は、GSM 1800/GSM 1900の送信回路TX1、TX2及びGSM 1800の受信回路RX1に漏洩することなく、GSM 1900の受信回路RX2に低損失で伝送される。
(C)GSM 1800/GSM 1900の送信モード
GSM 1800及びGSM 1900の送信回路TX1、TX2とアンテナ側回路ANTとを接続する場合、コントロール回路VC3の電圧を0とし、コントロール回路VC2から正の電圧を与える。コントロール回路VC2から与えられた正の電圧は、C1、C2、cd4、CPのコンデンサにより直流分がカットされて、ダイオードDD1、DD2を含む第一のスイッチ部100に印加される。その結果、ダイオードDD1、DD2はON状態になる。ダイオードDD1がON状態になると、第二のポート100bと第一のポート100aとの間のインピーダンスが小さくなる。またON状態となったダイオードDD2及びコンデンサcd4により伝送線路ld3が高周波的に接地されることにより共振し、第一のポート100aから第三のポート100cを見たインピーダンスが大きくなる。GSM 1800及びGSM 1900の送信回路から送られてきた送信信号は、受信回路側に漏洩することなく第二のフィルタ回路を介してアンテナ端子に送られる。なお伝送線路ld3の線路長が短いと、第一のポート100aから第三のポート100cを見たインピーダンスが十分に大きく見えず、送信信号が受信回路側に漏洩するので、伝送線路ld3の線路長をλ/12以上とするのが好ましい。
図6は、第二のスイッチ部において、GSM 1800及びGSM 1900の受信回路と第五のポート及び第六のポートとの接続関係が第一の実施例と逆の場合を示す等価回路である。この場合の制御ロジックを表3に示す。
Figure 2004073193
図3及び図4はいずれも第一のスイッチ部100及び第二のスイッチ部105の他の例に適用できる等価回路を示す。図3はスイッチング素子としてダイオードを用いた等価回路を示し、図4はスイッチング素子としてトランジスタを用いた等価回路を示す。なおいずれの図でも、付与した符号は第一のスイッチ部と同じにしている。
このスイッチ回路も、前記スイッチ回路と同様にコントロール端子VC2に印加する電圧により信号経路を切り換えることができる。なおトランジスタFET1、FET2がデプレッション型とエンハンスメント型とでは、制御ロジックが異なる。表2の制御ロジックで動作させる場合、ゲート端子に電圧を印可するとソース−ドレイン間が低インピーダンスとなるエンハンスメント型を用いる。このようなスイッチ回路を有する場合も、前記と同様な効果を得ることができる。
[2]積層構造
図7は、3つの通信システムを扱う複合高周波部品(マルチバンドアンテナスイッチモジュール)であって、本発明のスイッチ回路10、15の他に、分波回路300及びローパスフィルタやバンドパスフィルタ等のフィルタ回路120、125、130、135、140を多層基板に複合化した複合高周波部品を示す。図9はその平面図であり、図10はその多層基板部分を示す斜視図であり、図11は図10の多層基板を構成する各層の構成を示す展開図であり、図12は複合高周波部品の等価回路である。
本実施例では、スイッチ回路10のインダクタンス素子、キャパシタンス素子及びスイッチング素子を、図7に示す高周波回路の第一及び第二のフィルタ回路200、210からなる分波回路300、ローパスフィルタ回路120、125、及びスイッチ回路15を構成するインダクタンス素子、キャパシタンス素子及びスイッチング素子とともに多層基板に設けている。他のフィルタ回路130、135、140は、SAWフィルタやFBARフィルタとして前記多層基板に実装している。
インダクタンス素子として伝送線路を多層基板内に構成するとともに、スイッチング素子としてのダイオードと、積層体内に内蔵できない高容量コンデンサを、チップコンデンサとして積層体上に搭載し、ワンチップ化したトリプルバンド用の複合高周波部品を構成する。
この複合高周波部品を構成する多層基板は、低温焼成が可能なセラミック誘電体材料からなり、厚さが40μm〜200μmのグリーンシートを作製し、各グリーンシート上にAgを主体とする導電ペーストを印刷することにより所望の電極パターンを形成し、所望の電極パターンを有する複数のグリーンシートを積層一体化し、焼成することにより製造することができる。伝送線路を構成するライン電極の幅は主に100μm〜400μmとするのが好ましい。低温焼結が可能なセラミック誘電体材料としては、例えば(a)Alを主成分として、SiO、SrO、CaO、PbO、NaO及びKOの少なくとも1種を副成分として含むものや、(b)Alを主成分とし、MgO,SiO及びGdOの少なくとも一種を副成分として含むものや、(c)Al、SiO、SrO、Bi、TiOを主成分として含むもの等が挙げられる。
積層したグリーンシートを一体的に圧着し、約900℃の温度で焼成して、例えば外形寸法が6.7mm×5.0mm×1.0mmの多層基板を得る。この多層基板の側面に端子電極を形成する。なお端子電極は底面に形成しても良く、形成位置は適宜選択できる。
多層基板の内部構造を図11に示す。図11中の各部の符号は、図12の等価回路における対応する部品の符号と一致する。本発明のスイッチ回路10のインダクタンス素子を構成する第一の伝送線路ld3及び第二の伝送線路lp2は、第10層に形成されたグランド電極Gと第15層に形成されたグランド電極Gとに挟まれた領域に、スイッチ回路10を構成する他の伝送線路lp1、ld2及びSPDTのスイッチ回路15を構成する伝送線路lg2、lg3とともに形成されている。第一の伝送線路ld3及び第二の伝送線路lp2を構成する電極パターンは、それぞれ第12層から第14層に形成され、ビアホール(図中、黒丸で表示)を介して接続される。各伝送線路は互いが積層方向に重ならないように水平方向の別領域に形成する。このような構成により、他の回路素子を構成する電極パターンや各伝送線路間の互いの干渉を防ぎ、アイソレーション特性を向上させている。また各伝送線路をスパイラル形状で構成することにより、線路長をより短くできる。
第一の伝送線路ld3を構成する電極パターンを第二の伝送線路lp2を構成する電極パターンより幅広くして、第一の伝送線路ld3の特性インピーダンスを第二の伝送線路lp2の特性インピーダンスより低くし、さらに第一のスイッチ部100と第二のスイッチ部105を接続するキャパシタンス素子CPでインピーダンス整合を行いながら、GSM 1800の受信信号出力ポートRX1、GSM 1900の受信信号出力ポートRX2のインピーダンスをほぼ50Ωとしている。
本実施例では第一の伝送線路ld3の幅を0.25mm(第二の伝送線路lp2の幅の約2倍)とし、ld3の特性インピーダンスをlp2の特性インピーダンスより低くした。またキャパシタンス素子CPは3pFとした。
図5にGSM 1800受信モード時の挿入損失を示す。(a)はld3とlp2の特性インピーダンスがどちらもほぼ50Ωの場合、(b)は伝送線路ld3の特性インピーダンスが伝送線路lp2の特性インピーダンス(ほぼ50Ω)より低い場合を示す。本実施例によれば、挿入損失が約0.2dB改善していることが分かる。GSM 1900受信モード時の挿入損失も約0.2dB程度改善した。このように構成することで、アイソレーション特性及び伝送損失特性に優れた複合高周波部品を得ることができる。
以上スイッチ回路の具体例を詳細に説明したが、本発明のスイッチ回路はこれらに限定されることはなく、本発明の思想を逸脱しない限り種々の変更をすることができる。また本発明のスイッチ回路に使用する通信方式も上記実施例に示したものに限らない。例えばGSM 850(送信周波数:824MHz〜849MHz、受信周波数:869MHz〜894MHz)及びEGSM(送信周波数:880MHz〜915MHz、受信周波数:925MHz〜960MHz)の組合せの場合にも適用可能であり、また例えば図8に示す4つの異なる通信システムを扱う高周波回路ブロックにも適用できる。
発明の分野
本発明は複数の異なる通信システムが利用可能なマルチバンド携帯電話用スイッチ回路、及びこれを用いた複合高周波部品に関する。
近年、携帯電話等のモバイル機器の普及は目覚しく、これに伴う機能及びサービスの向上が盛んに行われている。携帯無線通信システムには、欧州で盛んなEGSM(Extended Global System for Mobile Communications)方式及びGSM 1800(Global System for Mobile Communications 1800)方式、米国で盛んなGSM 1900(Global System for Mobile Communications
1900)方式、日本で採用されているPDC(Personal Digital Cellular)方式等があり、利用者の利便性向上、通信設備の有効な活用といった観点から、複数の通信システムを利用できるデュアルバンドあるいはトリプルバンドといったマルチバンド携帯電話の開発が進んでいる。
マルチバンド携帯電話は、1台で複数の通信システムが利用可能な携帯電話である。このような携帯電話に用いられる高周波部品として、複数の異なる通信システムの送信回路と受信回路を切り換える高周波スイッチモジュールがWO 00/55983に開示されている。この高周波スイッチモジュールは、互いに通過帯域(Passband)が異なる第一及び第二のフィルタ回路と、第一のフィルタ回路に接続されて通信システムAの送信回路と受信回路を切り換えるスイッチ回路と、第二のフィルタ回路に接続されて通信システムB及びCの送信回路と通信システムBの受信回路と通信システムCの受信回路とを切り換えるスイッチ回路とを具備する。
前記第一及び第二のフィルタ回路は、通信システムAの送受信信号と通信システムB及びCの送受信信号とを分波する回路として機能する。前記スイッチ回路はダイオードと伝送線路を主要素子とするダイオードスイッチであり、ダイオードにコントロール回路から電圧をかけてオン状態/オフ状態に制御することにより、複数の通信システムA,B,Cのいずれか一つを選択して、アンテナと通信システムA,B,Cの送信回路及び受信回路を切り換える。
通信システムA,B,Cは、例えば、GSM、DCS 1800及びPCSである。GSMは前記EGSM、DCS 1800は前記GSM 1800、PCSは前記GSM 1900にそれぞれ対応する。表1は各通信システムの送信周波数と受信周波数を示す。
Figure 2004073193
表1に示すように、GSM 1800とGSM 1900の送信周波数は、EGSMの送信周波数と比べ近接している。このため、高周波回路において、GSM 1800とGSM 1900の送信信号の経路を共通化できる。GSM 1800とGSM 1900の送受信信号を切り換える場合には、GSM 1800とGSM 1900の送信信号の共通ポート、GSM 1800の受信ポート及びGSM 1900の受信ポートを備えた1入力対3出力のスイッチ回路を用いればよい。
1入力対3出力のスイッチ回路として、WO 00/55983にはダイオードと伝送線路を主要素子とするダイオードスイッチ回路(図13)が開示されている。このダイオードスイッチ回路は、λ/4スイッチ回路をカスケード接続した構成であり、コントロール端子VC2,VC3に与えられる電圧を、表2に示すように制御することにより、GSM 1800/GSM 1900送信モード、GSM 1800受信モード、及びGSM
1900受信モードを選択する。
Figure 2004073193
GSM 1800の受信時には、コントロール端子VC2及びVC3に0の電圧を印加することにより、ダイオードDP1、DP2、DD1及びDD2をOFF状態に制御する。ダイオードDD1がOFF状態になることにより、接続点IP2とGSM 1800/GSM 1900送信回路との間のインピーダンスが大きくなる。またダイオードDP1がOFF状態になることにより、接続点IP3とGSM 1900受信回路との間のインピーダンスが大きくなる。このため2つの伝送線路ld3とlp2を介して接続点IP2とGSM 1800受信回路が接続される。
通常、伝送線路ld3は共振周波数がGSM 1800及びGSM 1900の送信信号の周波数範囲(1710MHz〜1910MHz)内となるような線路長に設定され、また伝送線路lp2は共振周波数がGSM 1900の受信信号の周波数範囲(1930MHz〜1990MHz)内となるような線路長に設定され、それぞれの特性インピーダンスは50Ωに設計されている。
しかしながら、鋭意研究の結果、前記スイッチ回路を多層基板内にストリップライン等で形成する場合、多層基板を小型化、特に薄肉化すると、伝送線路ld3及びlp2の特性インピーダンスを50Ωとしても、寄生容量等によりGSM 1800の受信信号出力ポートRX1、GSM 1900の受信信号出力ポートRX2のインピーダンスが70〜80Ω程度と50Ωより大きくなり、その結果出力ポートRX1、RX2から出力される受信信号の損失が大きくなることが分かった。この問題は、WO 00/55983では認識されておらず、何の解決手段も教示されていない。
発明の目的
従って、本発明の目的は、2つの通信システムの受信回路又は送信回路とアンテナ側回路との接続を切り換えるために、2つの1入力対2出力のスイッチ回路をカスケード接続した1入力対3出力のスイッチ回路を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、かかるスイッチ回路を多層基板に形成した低伝送損失の小型複合高周波部品を提供することである。
本発明のスイッチ回路は、2つの通信システムの受信回路又は送信回路とアンテナ側回路との接続を切り換えるもので、
スイッチング素子を有する2つのスイッチ部で構成され、
第一のスイッチ部は、前記アンテナ側回路に接続する第一のポートと、第一及び第二の通信システムの送信回路に接続する第二のポートと、第二のスイッチ部と接続する第三のポートとを備え、
前記第二のスイッチ部は、前記第三のポートに接続する第四のポートと、前記第一の通信システムの受信回路に接続する第五のポートと、前記第二の通信システムの受信回路に接続する第六のポートとを備え、
前記第一のポートと前記第二のポートとの間に第一のスイッチング素子が配置され、
前記第一のポートと前記第三のポートとの間に第一のインダクタンス素子が配置され、
前記第三のポートとグランドとの間に第二のスイッチング素子が配置され、
前記第四のポートと前記第六のポートとの間に第三のスイッチング素子が配置され、
前記第四のポートと前記第五のポートとの間に第二のインダクタンス素子が配置され、
前記第五のポートとグランドとの間に第四のスイッチング素子が配置され、
前記第三のポートと前記第四のポートはキャパシタンス素子を介して接続され、
前記第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスが、前記第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスより低く、
前記第三のポートと前記第四のポートを接続するキャパシタンス素子の容量が10pF 以下であることを特徴とする。
上記構成により、第二のスイッチ部の第五のポートと第六のポートのインピーダンスを調整することができ、各ポートと接続する受信回路との整合を得ることにより、受信信号の伝送損失を低減することができる。
第一のインダクタンス素子を、セラミックスシートを積層してなる多層基板内にストリップライン等の伝送線路で形成する場合、伝送線路とグランドとの間隔及び伝送線路の幅により特性インピーダンスを調整するのが好ましい。第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路を50Ωより低い特性インピーダンスとするには、伝送線路幅を大きくするのが好ましい。伝送線路幅を大きくすると、伝送線路の特性インピーダンスが下がって伝送線路の抵抗が低減し、更に伝送損失が小さくなる。
第三のポートと第四のポートを接続するキャパシタンス素子の容量が10pF以下とす ることにより、第二のスイッチ部の第五のポート及び第六のポートのインピーダンスを調 整することができる。第一のインダクタンス素子の特性インピーダンスの調整と組み合わ せると、第五のポート及び第六のポートにおけるインピーダンスの調整幅をさらに大きく することができる。
キャパシタンス素子により、第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路と、第二の インダクタンス素子を形成する伝送線路とのインピーダンス整合を行うこともでき、もっ て第一のスイッチ部と第二のスイッチ部とを整合よく接続することができる。キャパシタ ンス素子の好ましい容量値は2〜7pFである
本発明の別のスイッチ回路では、第三のポートと第四のポートを接続するキャパシタン ス素子の容量が10pF以下とする代わりに、第一のインダクタンス素子及び第二のイン ダクタンス素子を伝送線路で構成するとともに、第一のインダクタンス素子を構成する伝 送線路の線路長を、第一の通信システムの送信信号波長(λ)の1/12〜1/6とし、 更に第二のインダクタンス素子を構成する伝送線路の線路長より短くする。このような構 成により、伝送線路の抵抗を低減でき、伝送損失を小さくできる
本発明のスイッチ回路において、スイッチング素子は半導体素子で構成されており、例えば電界効果型トランジスタ、バイポーラトランジスタ、PINダイオード等である。電界効果型トランジスタは、ゲートからの制御電圧により、ソース及びドレイン間のインピーダンスを増減して、高周波信号を導通又は遮断する。PINダイオードは、制御電圧によりアノード及びカソード間のインピーダンスを増減して、高周波信号を導通又は遮断する。いずれもインピーダンスを変えることによりスイッチング動作を行う。
インダクタンス素子は、例えばストリップライン電極やマイクロストリップライン電極等の伝送線路、コイル、チップインダクタ等である。キャパシタンス素子は、例えばコンデンサ電極で構成される積層コンデンサである。これらの素子は必要に応じて適宜選択される。
本発明の複合高周波部品は、2つの通信システムの受信回路又は送信回路とアンテナ側 回路との接続を切り換えるスイッチ回路を具備する複合高周波部品であって、前記スイッ チ回路はスイッチング素子を有する2つのスイッチ部で構成され、
第一のスイッチ部は、前記アンテナ側回路に接続する第一のポートと、第一及び第二の 通信システムの送信回路に接続する第二のポートと、第二のスイッチ部と接続する第三の ポートとを備え、
前記第二のスイッチ部は、前記第三のポートに接続する第四のポートと、前記第一の通 信システムの受信回路に接続する第五のポートと、前記第二の通信システムの受信回路に 接続する第六のポートとを備え、
前記第一のポートと前記第二のポートとの間に第一のスイッチング素子が配置され、
前記第一のポートと前記第三のポートとの間に第一のインダクタンス素子が配置され、 前記第三のポートとグランドとの間に第二のスイッチング素子が配置され、
前記第四のポートと前記第六のポートとの間に第三のスイッチング素子が配置され、
前記第四のポートと前記第五のポートとの間に第二のインダクタンス素子が配置され、 前記第五のポートとグランドとの間に第四のスイッチング素子が配置され、
前記第三のポートと前記第四のポートはキャパシタンス素子を介して接続され、
前記第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスが、前記第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスより低く、
前記スイッチング素子、前記キャパシタンス素子及び前記インダクタンス素子は、複数 のセラミックスシートを積層してなる多層基板に搭載又は内蔵され、
前記多層基板に形成された接続手段により接続され、
前記スイッチ回路の第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路の少なくとも一部が 、第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路より線路幅が広いことを特徴とする
前記スイッチ回路の第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路の少なくとも一部において、第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路より線路幅を広くすることにより、もって特性インピーダンスを第二のインダクタンス素子より低くすることができる
本発明の複合高周波部品においては、第一のインダクタンス子及び第二のインダクタンス素子を構成する伝送線路の少なくとも一部を、多層基板に形成されたグランド電極に挟まれた領域に形成するのが好ましい。
図1は本発明の一実施例によるスイッチ回路を有する高周波回路を示すブロック図であり、
図2は本発明の一実施例によるスイッチ回路の等価回路を示す図であり、
図3は本発明の他の実施例によるスイッチ回路に用いるスイッチ部の等価回路を示す図であり、
図4は本発明の他の実施例によるスイッチ回路に用いるスイッチ部の等価回路を示す図であり、
図5は本発明の一実施例によるスイッチ回路のGSM 1800受信時の伝送特性を示すグラフであり、
図6は本発明の他の実施例によるスイッチ回路の等価回路を示す図であり、
図7は本発明の一実施例によるスイッチ回路を有する高周波回路の他の例を示すブロック図であり、
図8は本発明の一実施例によるスイッチ回路を有する高周波回路の他の例を示すブロック図であり、
図9は本発明の一実施例によるスイッチ回路を有する複合高周波部品の平面図であり、
図10は図9の複合高周波部品に用いる多層基板を示す斜視図であり、
図11は図9の複合高周波部品に用いる多層基板を構成するシートを示す分解平面図であり、
図12は図9の複合高周波部品の等価回路を示す図であり、
図13は従来のスイッチ回路の等価回路を示す図である。
[1]回路構成
図1は本発明の一実施例によるスイッチ回路10を含む高周波回路部を示し、図2は前記スイッチ回路10の等価回路を示す。以下説明の簡略化のため、複数の通信システムのうち、第一の通信システムf1をGSM 1800(送信周波数1710〜1785MHz、受信周波数1805〜1880MHz)とし、第二の通信システムf2をGSM 1900(送信周波数1850〜1910MHz、受信周波数1930〜1990MHz)とするが、勿論本発明はこれに限定されない。
このスイッチ回路10は、スイッチング素子、インダクタンス素子及びキャパシタンス素子を有するとともに、第一のスイッチ部100と第二のスイッチ部105とにより構成されている。第一のスイッチ部100は、アンテナ側回路に接続する第一のポート100aと、GSM 1800及びGSM 1900の送信回路に接続する第二のポート100bと、第二のスイッチ部105と接続する第三のポート100cとを備えている。また第二のスイッチ部105は、第一のスイッチ部100とキャパシタンス素子CPを介して接続する第四のポート105aと、GSM 1800の受信回路に接続する第五のポート105bと、GSM 1900の受信回路に接続する第六のポート105cとを備えている。
第二のスイッチ部105は、第四のポート105aと第五のポート105bとの間に設けられた第二のインダクタンス素子としての伝送線路lp2と、第五のポート105bとグランドとの間に設けられた第四のスイッチング素子としてのダイオードDP2と、第四のダイオードDP2とグランドとの間に配置されたコンデンサCP1と、第四のポート105aと前記第六のポート105cとの間に配置された第三のスイッチング素子としてのダイオードDP1と、第六のポート105cとグランドとの間に設けられた伝送線路lp1又はインダクタとを具備する。ダイオードDP2とコンデンサCP1との間に、インダクタLP及び抵抗RP1を介してコントロール回路VC3が接続されている。伝送線路lp2は外部回路の特性インピーダンスにあわせて50Ωに設定されている。
第二のスイッチ部105の前段には、GSM 1800/GSM 1900の送信回路TX1、TX2と第二のスイッチ部105とを切り換えるための第一のスイッチ部100が配置されている。第一のスイッチ部100は、2つのダイオードDD1、DD2及び伝送線路ld2、ld3(又は伝送線路ld2に換えてインダクタ)を主要素子とする。
第一のポート100aと第二のポート100bとの間に第一のスイッチング素子としてダイオードDD1が配置され、ダイオードDD1のアノードは第一のポート100aに接続し、そのカソード側にアースに接続される伝送線路ld2が配置されている。第一のポート100aと第三のポート100cとの間に第一のインダクタンス素子として伝送線路ld3が接続され、第三のポート100c側にコンデンサcd4を介してグランドに接続する第二のスイッチング素子のダイオードDD2が配置されている。またダイオードDD2とコンデンサcd4との間に、インダクタLD及び抵抗RDを介してコントロール回路VC2が接続している。
伝送線路ld3の特性インピーダンスは、伝送線路lp2の特性インピーダンスより低く、35〜45Ωに設定されている。第一のスイッチ部100と第二のスイッチ部105は、キャパシタンス素子CPにより整合を取りながら接続されている。第一のインダクタンス素子を構成する伝送線路は、GSM 1800の送信信号波長(λ)の1/12〜1 /6の線路長を有し、第二のインダクタンス素子を構成する伝送線路より短い。
スイッチ回路を動作させるためのコントロール回路VC2、VC3の制御ロジックは、表2に示すものと同じである。コントロール回路から電圧をかけてスイッチング素子をオン状態/オフ状態に制御することにより、GSM 1800/GSM 1900送信モード、GSM 1800受信モード、又はGSM 1900受信モードを選択することができる。スイッチ回路の動作を以下詳細に説明する。
(A)GSM 1800受信モード
GSM 1800の受信回路RX1とアンテナ側回路ANTを接続する場合、コントロール回路VC2及びVC3からの電圧は0であり、ダイオードDP1、DP2、DD1、DD2はOFF状態になる。ダイオードDD1がOFF状態になることにより、第一のポート100aと第二のポート100bとの間のインピーダンスが大きくなる。またダイオードDP1がOFF状態になることにより、第四のポート105aと第六のポート105cとの間のインピーダンスが大きくなる。その結果、アンテナから入射したGSM 1800の受信信号は、GSM 1800/GSM 1900の送信回路TX1、TX2及びGSM 1900の受信回路RX2に漏洩することなく、伝送線路ld3、lp2を介してGSM 1800の受信回路RX1に低損失で伝送される。
(B)GSM 1900受信モード
GSM 1900の受信回路RX2とアンテナ側回路ANTとを接続する場合、コントロール回路VC2の電圧を0とし、コントロール回路VC3から正の電圧を与える。コントロール回路VC3から与えられた正の電圧は、コンデンサC20,C21,CP1,CPにより直流分がカットされて、ダイオードDP1、DP2を含む第二のスイッチ部105に印加される。その結果、ダイオードDP1及びDP2がON状態になる。ダイオードDP1がON状態になると、第四のポート105aと第六のポート105cとの間のインピーダンスが低くなる。またON状態となったダイオードDP2及びコンデンサCP1により伝送線路lp2は高周波的に接地されて、GSM 1900の受信信号周波数帯域で共振し、第四のポート105aから第五のポート105bを見たインピーダンスはGSM
1900の受信信号帯域で非常に大きくなる。さらにダイオードDD1がOFF状態になることにより、第一のポート100aと第二のポート100bとの間のインピーダンスが大きくなる。その結果、アンテナに入射したGSM 1900の受信信号は、GSM 1800/GSM 1900の送信回路TX1、TX2及びGSM 1800の受信回路RX1に漏洩することなく、GSM 1900の受信回路RX2に低損失で伝送される。(C)GSM 1800/GSM 1900の送信モード
GSM 1800及びGSM 1900の送信回路TX1、TX2とアンテナ側回路ANTとを接続する場合、コントロール回路VC3の電圧を0とし、コントロール回路VC2から正の電圧を与える。コントロール回路VC2から与えられた正の電圧は、C1、C2、cd4、CPのコンデンサにより直流分がカットされて、ダイオードDD1、DD2を含む第一のスイッチ部100に印加される。その結果、ダイオードDD1、DD2はON状態になる。ダイオードDD1がON状態になると、第二のポート100bと第一のポート100aとの間のインピーダンスが小さくなる。またON状態となったダイオードDD2及びコンデンサcd4により伝送線路ld3が高周波的に接地されることにより共振し、第一のポート100aから第三のポート100cを見たインピーダンスが大きくなる。GSM 1800及びGSM 1900の送信回路から送られてきた送信信号は、受信回路側に漏洩することなく第二のフィルタ回路を介してアンテナ端子に送られる。なお伝送線路ld3の線路長が短いと、第一のポート100aから第三のポート100cを見たインピーダンスが十分に大きく見えず、送信信号が受信回路側に漏洩するので、伝送線路ld3の線路長をλ/12以上とするのが好ましい。
図6は、第二のスイッチ部において、GSM 1800及びGSM 1900の受信回路と第五のポート及び第六のポートとの接続関係が第一の実施例と逆の場合を示す等価回路である。この場合の制御ロジックを表3に示す。
Figure 2004073193
図3及び図4はいずれも第一のスイッチ部100及び第二のスイッチ部105の他の例に適用できる等価回路を示す。図3はスイッチング素子としてダイオードを用いた等価回路を示し、図4はスイッチング素子としてトランジスタを用いた等価回路を示す。なおいずれの図でも、付与した符号は第一のスイッチ部と同じにしている。
このスイッチ回路も、前記スイッチ回路と同様にコントロール端子VC2に印加する電圧により信号経路を切り換えることができる。なおトランジスタFET1、FET2がデプレッション型とエンハンスメント型とでは、制御ロジックが異なる。表2の制御ロジックで動作させる場合、ゲート端子に電圧を印可するとソース−ドレイン間が低インピーダンスとなるエンハンスメント型を用いる。このようなスイッチ回路を有する場合も、前記と同様な効果を得ることができる。
[2]積層構造
図7は、3つの通信システムを扱う複合高周波部品(マルチバンドアンテナスイッチモジュール)であって、本発明のスイッチ回路10、15の他に、分波回路300及びローパスフィルタやバンドパスフィルタ等のフィルタ回路120、125、130、135、140を多層基板に複合化した複合高周波部品を示す。図9はその平面図であり、図10はその多層基板部分を示す斜視図であり、図11は図10の多層基板を構成する各層の構成を示す展開図であり、図12は複合高周波部品の等価回路である。
本実施例では、スイッチ回路10のインダクタンス素子、キャパシタンス素子及びスイッチング素子を、図7に示す高周波回路の第一及び第二のフィルタ回路200、210からなる分波回路300、ローパスフィルタ回路120、125、及びスイッチ回路15を構成するインダクタンス素子、キャパシタンス素子及びスイッチング素子とともに多層基板に設けている。他のフィルタ回路130、135、140は、SAWフィルタやFBARフィルタとして前記多層基板に実装している。
インダクタンス素子として伝送線路を多層基板内に構成するとともに、スイッチング素子としてのダイオードと、積層体内に内蔵できない高容量コンデンサを、チップコンデンサとして積層体上に搭載し、ワンチップ化したトリプルバンド用の複合高周波部品を構成する。
この複合高周波部品を構成する多層基板は、低温焼成が可能なセラミック誘電体材料からなり、厚さが40μm〜200μmのグリーンシートを作製し、各グリーンシート上にAgを主体とする導電ペーストを印刷することにより所望の電極パターンを形成し、所望の電極パターンを有する複数のグリーンシートを積層一体化し、焼成することにより製造することができる。伝送線路を構成するライン電極の幅は主に100μm〜400μmとするのが好ましい。低温焼結が可能なセラミック誘電体材料としては、例えば(a)Al2O3を主成分として、SiO2、SrO、CaO、PbO、Na2O及びK2Oの少なくとも1種を副成分として含むものや、(b)Al2O3を主成分とし、MgO,SiO2及びGdOの少なくとも一種を副成分として含むものや、(c)Al2O3、SiO2、SrO、Bi2O3、TiO2を主成分として含むもの等が挙げられる。
積層したグリーンシートを一体的に圧着し、約900℃の温度で焼成して、例えば外形寸法が6.7mm×5.0mm×1.0mmの多層基板を得る。この多層基板の側面に端子電極を形成する。なお端子電極は底面に形成しても良く、形成位置は適宜選択できる。
多層基板の内部構造を図11に示す。図11中の各部の符号は、図12の等価回路における対応する部品の符号と一致する。本発明のスイッチ回路10のインダクタンス素子を構成する第一の伝送線路ld3及び第二の伝送線路lp2は、第10層に形成されたグランド電極Gと第15層に形成されたグランド電極Gとに挟まれた領域に、スイッチ回路10を構成する他の伝送線路lp1、ld2及びSPDTのスイッチ回路15を構成する伝送線路lg2、lg3とともに形成されている。第一の伝送線路ld3及び第二の伝送線路lp2を構成する電極パターンは、それぞれ第12層から第14層に形成され、ビアホール(図中、黒丸で表示)を介して接続される。各伝送線路は互いが積層方向に重ならないように水平方向の別領域に形成する。このような構成により、他の回路素子を構成する電極パターンや各伝送線路間の互いの干渉を防ぎ、アイソレーション特性を向上させている。また各伝送線路をスパイラル形状で構成することにより、線路長をより短くできる。
第一の伝送線路ld3を構成する電極パターンを第二の伝送線路lp2を構成する電極パターンより幅広くして、第一の伝送線路ld3の特性インピーダンスを第二の伝送線路lp2の特性インピーダンスより低くし、さらに第一のスイッチ部100と第二のスイッチ部105を接続するキャパシタンス素子CPでインピーダンス整合を行いながら、GSM 1800の受信信号出力ポートRX1、GSM 1900の受信信号出力ポートRX2のインピーダンスをほぼ50Ωとしている。
本実施例では第一の伝送線路ld3の幅を0.25mm(第二の伝送線路lp2の幅の約2倍)とし、ld3の特性インピーダンスをlp2の特性インピーダンスより低くした。またキャパシタンス素子CPは3pFとした。
図5にGSM 1800受信モード時の挿入損失を示す。(a)はld3とlp2の特性インピーダンスがどちらもほぼ50Ωの場合、(b)は伝送線路ld3の特性インピーダンスが伝送線路lp2の特性インピーダンス(ほぼ50Ω)より低い場合を示す。本実施例によれば、挿入損失が約0.2dB改善していることが分かる。GSM 1900受信モード時の挿入損失も約0.2dB程度改善した。このように構成することで、アイソレーション特性及び伝送損失特性に優れた複合高周波部品を得ることができる。
以上スイッチ回路の具体例を詳細に説明したが、本発明のスイッチ回路はこれらに限定されることはなく、本発明の思想を逸脱しない限り種々の変更をすることができる。また本発明のスイッチ回路に使用する通信方式も上記実施例に示したものに限らない。例えばGSM 850(送信周波数:824MHz〜849MHz、受信周波数:869MHz〜894MHz)及びEGSM(送信周波数:880MHz〜915MHz、受信周波数:925MHz〜960MHz)の組合せの場合にも適用可能であり、また例えば図8に示す4つの異なる通信システムを扱う高周波回路ブロックにも適用できる。

Claims (6)

  1. 2つの通信システムの受信回路又は送信回路とアンテナ側回路との接続を切り換えるスイッチ回路において、スイッチング素子を有する2つのスイッチ部で構成され、
    第一のスイッチ部は、前記アンテナ側回路に接続する第一のポートと、第一及び第二の通信システムの送信回路に接続する第二のポートと、第二のスイッチ部と接続する第三のポートとを備え、
    前記第二のスイッチ部は、前記第三のポートに接続する第四のポートと、前記第一の通信システムの受信回路に接続する第五のポートと、前記第二の通信システムの受信回路に接続する第六のポートとを備え、
    前記第一のポートと前記第二のポートとの間に第一のスイッチング素子が配置され、
    前記第一のポートと前記第三のポートとの間に第一のインダクタンス素子が配置され、
    前記第三のポートとグランドとの間に第二のスイッチング素子が配置され、
    前記第四のポートと前記第六のポートとの間に第三のスイッチング素子が配置され、
    前記第四のポートと前記第五のポートとの間に第二のインダクタンス素子が配置され、
    前記第五のポートとグランドとの間に第四のスイッチング素子が配置され、
    前記第三のポートと前記第四のポートはキャパシタンス素子を介して接続され、
    前記第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスが、前記第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路の特性インピーダンスより低いことを特徴とするスイッチ回路。
  2. 請求項1に記載のスイッチ回路において、前記第一のインダクタンス素子を構成する伝送線路の線路長は、第一の通信システムの送信信号波長(λ)のλ/6〜λ/12であり、前記第二のインダクタンス素子を構成する伝送線路の線路長より短いことを特徴とするスイッチ回路。
  3. 請求項1に記載のスイッチ回路において、前記第三のポートと前記第四のポートを接続するキャパシタンス素子の容量が10pF以下であることを特徴とするスイッチ回路。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のスイッチ回路を具備する複合高周波部品において、前記スイッチング素子、前記キャパシタンス素子及び前記インダクタンス素子は、複数のセラミックスシートを積層してなる多層基板に搭載又は内蔵され、前記多層基板に形成された接続手段により接続されていることを特徴とする複合高周波部品。
  5. 請求項4に記載の複合高周波部品において、前記スイッチ回路の第一のインダクタンス素子を形成する伝送線路の少なくとも一部が、第二のインダクタンス素子を形成する伝送線路より線路幅が広いことを特徴とする複合高周波部品。
  6. 請求項4又は5に記載の複合高周波部品において、前記第一のインダクタンス子及び前記第二のインダクタンス素子を構成する伝送線路の少なくとも一部は、前記多層基板に形成されたグランド電極に挟まれた領域に形成されていることを特徴とする複合高周波部品。
JP2005505004A 2003-02-14 2004-02-13 スイッチ回路及び複合高周波部品 Expired - Fee Related JP3761000B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003036231 2003-02-14
JP2003036231 2003-02-14
PCT/JP2004/001560 WO2004073193A1 (ja) 2003-02-14 2004-02-13 スイッチ回路及び複合高周波部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3761000B2 JP3761000B2 (ja) 2006-03-29
JPWO2004073193A1 true JPWO2004073193A1 (ja) 2006-06-01

Family

ID=32866318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005505004A Expired - Fee Related JP3761000B2 (ja) 2003-02-14 2004-02-13 スイッチ回路及び複合高周波部品

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7221922B2 (ja)
EP (1) EP1596505A4 (ja)
JP (1) JP3761000B2 (ja)
CN (1) CN1751449A (ja)
WO (1) WO2004073193A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10102201C2 (de) * 2001-01-18 2003-05-08 Epcos Ag Elektrisches Schaltmodul, Schaltmodulanordnung und verwendung des Schaltmoduls und der Schaltmodulanordnung
US7492565B2 (en) * 2001-09-28 2009-02-17 Epcos Ag Bandpass filter electrostatic discharge protection device
US20050059371A1 (en) * 2001-09-28 2005-03-17 Christian Block Circuit arrangement, switching module comprising said circuit arrangement and use of switching module
DE10246098A1 (de) 2002-10-02 2004-04-22 Epcos Ag Schaltungsanordnung
US7369912B2 (en) * 2003-05-29 2008-05-06 Fisher-Rosemount Systems, Inc. Batch execution engine with independent batch execution processes
US7359677B2 (en) * 2005-06-10 2008-04-15 Sige Semiconductor Inc. Device and methods for high isolation and interference suppression switch-filter
KR100664221B1 (ko) * 2005-09-16 2007-01-04 엘지전자 주식회사 듀얼 모드 프런트 엔드 모듈(Front EndModule, FEM)과 그를 구비한 단말기
JP5625453B2 (ja) * 2009-05-26 2014-11-19 株式会社村田製作所 高周波スイッチモジュール
US9024838B2 (en) * 2012-08-09 2015-05-05 Qualcomm Incorporated Multi-throw antenna switch with off-state capacitance reduction
JP5737304B2 (ja) * 2013-01-18 2015-06-17 株式会社村田製作所 フィルタ回路
US20160238427A1 (en) * 2015-02-13 2016-08-18 Honeywell International Inc. Electronic level gauge having improved noise rejection and power transmission
CN106790795A (zh) * 2016-12-09 2017-05-31 联想(北京)有限公司 一种天线控制方法及电子设备
CN108233948A (zh) * 2016-12-09 2018-06-29 碧中科技股份有限公司 车用接收天线装置、系统、方法、模块及单元

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2874496B2 (ja) * 1992-12-26 1999-03-24 株式会社村田製作所 高周波スイッチ
JPH1032521A (ja) * 1996-07-17 1998-02-03 Murata Mfg Co Ltd デュプレクサ
JP3381547B2 (ja) * 1997-04-07 2003-03-04 三菱電機株式会社 高周波スイッチと送受信切替装置
JP3675210B2 (ja) * 1999-01-27 2005-07-27 株式会社村田製作所 高周波スイッチ
JP2002064301A (ja) 1999-03-18 2002-02-28 Hitachi Metals Ltd トリプルバンド用高周波スイッチモジュール
US6483399B1 (en) * 1999-09-21 2002-11-19 Murata Manufacturing Co., Ltd. Duplexer and communication apparatus with first and second filters, the second filter having plural switch selectable saw filters
DE60028937T2 (de) * 1999-12-14 2006-11-23 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd., Kadoma Hochfrequenz zusammengesetzter schaltergauelement
JP4336931B2 (ja) * 1999-12-28 2009-09-30 日立金属株式会社 高周波スイッチモジュール
JP2001267956A (ja) * 2000-03-23 2001-09-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波スイッチ
JP2001285122A (ja) * 2000-03-31 2001-10-12 Murata Mfg Co Ltd 移動体通信装置及びそれに用いる高周波複合部品
US7324493B2 (en) * 2000-06-26 2008-01-29 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 3-frequency branching circuit, branching circuit and radio communication equipment
JP3711846B2 (ja) * 2000-07-27 2005-11-02 株式会社村田製作所 高周波モジュール及びそれを用いた移動体通信装置
JP2002118486A (ja) * 2000-10-06 2002-04-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波複合スイッチモジュール
DE10053205B4 (de) * 2000-10-26 2017-04-13 Epcos Ag Kombinierte Frontendschaltung für drahtlose Übertragungssysteme
EP1223634A3 (en) * 2000-12-26 2003-08-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. High-frequency switch, laminated high-frequency switch, high-frequency radio unit, and high-frequency switching method
JP2002204135A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波低域通過フィルタ
JP3672189B2 (ja) * 2001-07-13 2005-07-13 ソニー株式会社 無線信号受信装置及び復調処理回路
CN1309178C (zh) * 2001-08-10 2007-04-04 日立金属株式会社 高通滤波器和多频带天线开关电路、使用它们的通信仪器
JP2003087150A (ja) * 2001-09-14 2003-03-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波複合スイッチモジュール
US6975841B2 (en) * 2001-11-12 2005-12-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Diplexer, and high-frequency switch and antenna duplexer using the same
US7167687B2 (en) * 2002-01-31 2007-01-23 Hitachi Metals, Ltd. Switch circuit and composite high-frequency part
JP2004007408A (ja) * 2002-01-31 2004-01-08 Hitachi Metals Ltd スイッチ回路及び複合高周波部品
JP2004096388A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波積層デバイス
JP2004147045A (ja) * 2002-10-24 2004-05-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波スイッチ
JP2004153523A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波スイッチモジュール
US7149496B2 (en) * 2003-03-27 2006-12-12 Kyocera Corporation High-frequency module and radio communication apparatus
EP1738339B1 (en) * 2004-04-01 2012-06-13 Robert Bosch GmbH Intelligent transportation system

Also Published As

Publication number Publication date
CN1751449A (zh) 2006-03-22
EP1596505A1 (en) 2005-11-16
US7221922B2 (en) 2007-05-22
US20060211382A1 (en) 2006-09-21
JP3761000B2 (ja) 2006-03-29
WO2004073193A1 (ja) 2004-08-26
EP1596505A4 (en) 2008-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1473847B1 (en) Switch circuit and composite high-frequency part
JP5168146B2 (ja) 高周波部品
JP5316544B2 (ja) 高周波回路、高周波部品、及びマルチバンド通信装置
JP4336931B2 (ja) 高周波スイッチモジュール
US6442376B1 (en) Composite high frequency component and mobile communication apparatus including the same
JP4332758B2 (ja) 高周波スイッチモジュール
WO2000055983A1 (fr) Module de commutation haute frequence
KR20090035480A (ko) 분기 회로, 고주파 회로 및 고주파 모듈
JP3761000B2 (ja) スイッチ回路及び複合高周波部品
WO2005122417A1 (ja) 高周波スイッチモジュール及びその制御方法
JP4221205B2 (ja) ダイプレクサ並びにそれを用いた高周波スイッチ
JP2004517583A (ja) 電気的な回路モジュール、回路モジュール装置および回路モジュールおよび回路モジュール装置の使用
JP2004007408A (ja) スイッチ回路及び複合高周波部品
JP4126651B2 (ja) 高周波スイッチモジュール及び複合積層モジュール並びにこれらを用いた通信機
US6177850B1 (en) Two frequency filter comprising an inductance device, a resonator, and a switching device
JP4389207B2 (ja) アンテナスイッチ回路及びアンテナスイッチモジュール並びにこれらを用いた通信機
JP2003158467A (ja) Rfデバイスおよびそれを用いた通信機器
JP3909711B2 (ja) 高周波スイッチモジュール及びその制御方法
JP4120927B2 (ja) 高周波スイッチモジュール及び複合積層モジュール並びにこれらを用いた通信機
JP4140033B2 (ja) 高周波部品
JP2006254196A (ja) 高周波スイッチモジュール及びその制御方法、並びにこれらを用いた通信装置
JP4210861B2 (ja) 高周波スイッチモジュール
JP2004104523A (ja) マルチバンド用アンテナスイッチモジュール
KR20070018659A (ko) 고주파 스위치 모듈 및 그 제어 방법
JP2000115018A (ja) 高周波スイッチ回路及び高周波スイッチ回路基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050207

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20050207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050207

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20050701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20050817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060103

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051014

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees