JPWO2004071842A1 - 力入力操作装置、移動体、搬送車及び歩行用補助車 - Google Patents
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Abstract
どのような操作力の操作者であっても操作の困難性を感じることなく、自然な感触に基づいて移動体を操作することができる移動体用操作装置、搬送車及び歩行用補助車を提供する。直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、回転基準ベクトルFrは操作者の印加操作力に応じて予め設定しておく。操作者により印加された操作力のベクトル(印加操作力ベクトルFi)と直進基準ベクトルFsがなす角をα、印加操作力ベクトルFiと進路変更基準ベクトルFcがなす角をβ、印加操作力ベクトルFiと回転基準ベクトルFrがなす角をγとする。ここでは角α<角β<角γであり、一番小さい角度(ここでは角α)に対応する基準操作力ベクトル(ここでは直進基準ベクトルFs)に対応させて移動形態(ここでは直進モード)を選択するものとする。
Description
本発明は、ハンドルなどの操作部に印加された印加操作力に応じて例えば移動体が備える複数の操作態様から一つの操作態様を選択して移動体の動作を制御する信号を出力する力入力操作装置、該力入力操作装置を用いた移動体、斯かる移動体用操作装置を搭載した搬送車及び歩行用補助車に関する。
例えば、搬送車、歩行用補助車などの従来の移動体は操作部へ印加される操作者の操作力を検出して、操作力に応じて直進、進路変更、旋回などの操作態様を選択できるようにしている。このような従来の移動体においては、操作力は機器毎に予め固定的に設定されており、操作者が操作力を印加して移動体を操作するときには、所定以上の力を印加しなければ操作をすること、特に操作態様を選択することはできなかった。例えば、力の弱い身体不自由者が操作部を操作して操作態様を切り換えようとしても移動体に予め設定されている検出レベルの操作力を印加することができず、自由に操作を行うことができないことがあった。また、力の印加方向に癖のある操作者の場合、操作者が意図する方向とは異なる方向に移動体が移動してしまうことがあった。(特開2002−2490号公報、国際公開第98/41182号パンフレット参照)
上述したように従来の移動体は、印加される操作力に対する検出レベルが固定されており、移動体における印加操作力の検出レベルが操作者の印加操作力のレベルと異なる場合にはそのような操作者による操作はできない、又は操作が困難であるという問題があった。また、力の印加方向に癖のある操作者の場合、操作者が意図する方向とは異なる方向に移動体が移動してしまうという問題があった。
上述したように従来の移動体は、印加される操作力に対する検出レベルが固定されており、移動体における印加操作力の検出レベルが操作者の印加操作力のレベルと異なる場合にはそのような操作者による操作はできない、又は操作が困難であるという問題があった。また、力の印加方向に癖のある操作者の場合、操作者が意図する方向とは異なる方向に移動体が移動してしまうという問題があった。
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、操作者が通常印加可能な印加操作力に基づいて印加操作力の検出レベルを設定するものである。つまり、各操作態様に対応させて、操作者の印加操作力のレベルに応じた基準操作力を検出レベルとして設定記憶することにより、例えばレベルの低い(弱い)操作力しか印加できない操作者であっても操作の困難性を感じることなく、自然な感触に基づいて意図に沿った操作をすることができる力入力操作装置、該力入力操作装置を用いた移動体を提供することを目的とする。
また、基準操作力を操作部へ印加された操作力に基づいて設定することにより、通常の操作者、力の弱い操作者、力の印加方向に癖のある操作者などのいずれに対しても操作性が良く、自然な感触で操作が可能となる力入力操作装置、該力入力操作装置を用いた移動体を提供することを目的とする。
また、移動体を搬送車又は歩行用補助車とすることにより、移動体を搬送車として利用する操作者、移動体を歩行用補助車として利用する操作者のいずれであっても操作性が良く、自然な感触での操作が可能となる搬送車又は歩行用補助車を提供することを目的とする。
第1発明に係る力入力操作装置は、操作部へ印加される操作力に応じて操作対象物を動作させる力入力操作装置において、前記操作部へ印加される印加操作力を検出する印加操作力検出手段と、予め複数の操作態様と対応付けて記憶された複数の基準操作力の中から検出した印加操作力に最も近い基準操作力を判定し、判定した基準操作力に対応する操作態様を選択する操作態様選択手段と、選択された操作態様に応じて操作対象物の動作を制御する動作制御信号を出力する動作制御信号出力手段とを備えることを特徴とする。
第1発明にあっては、操作態様に対応付けて予め記憶してある複数の基準操作力と比較して最も近い基準操作力を判定し、判定した基準操作力に対応する操作態様を選択するので、操作部へ印加する操作力として小さい操作力しか印加できないような操作者による操作に対しても操作者の意図に従った操作態様を選択することができ、操作性の良い力入力操作装置を提供することができる。また、健常者の操作においても違和感の生じない操作性の良い力入力操作装置となる。さらに、力の印加方向に癖のある操作者の場合であっても、正確に操作者が意図する操作態様を選択することができ、操作性の良い力入力操作装置を提供することが可能となる。
第2発明に係る力入力操作装置は、第1発明において、前記基準操作力を、前記印加操作力に基づいて設定して記憶する手段を備えることを特徴とする。
第2発明にあっては、操作部へ実際に印加される操作力に基づいて基準操作力を設定することができ、印加操作力の小さい操作者の場合にも小さい操作力に応じて予め適切な基準操作力を設定することができ、印加操作力の小さい操作者による操作であっても容易であり、しかも操作者の意図に従った基準操作力を判定することができ、操作態様を円滑に選択することができる操作性の良い力入力操作装置を提供することが可能となる。
第3発明に係る力入力操作装置は、第1発明又は第2発明において、前記印加操作力検出手段は、前記操作対象物の一方向及び該一方向に交差する方向の力を検出する2軸力センサであることを特徴とする。
第3発明にあっては、印加操作力検出手段として2軸力センサを用いることから、比較的簡単な装置で正確に操作力を検出することができ、操作態様を容易に、しかも操作者の意図に従って選択することが可能となる。
第4発明に係る力入力操作装置は、第1発明又は第2発明において、前記印加操作力検出手段は、複数の力センサからなり、少なくとも一方向につき2個の力センサを備えることを特徴とする。
第4発明にあっては、印加操作力検出手段として複数のセンサを備え、少なくとも1つの軸方向につき2個のセンサを備えることから、2個のセンサを備える軸方向と直交する軸方向の回転操作力を比較的簡単に、しかも正確に検出することができ、操作態様を容易に、しかも操作者の意図に従って選択することが可能となる。
第5発明に係る力入力操作装置は、第1発明ないし第4発明において、前記操作態様は、直進、進路変更、旋回のいずれかであることを特徴とする。
第5発明にあっては、印加操作力に応じて、操作者の意図が直進であるのか、進路変更であるのか、旋回(その場回転)であるのかにつき判別することができ、容易であり、しかも操作者の意図に従った操作態様の設定及び選定を行うことが可能となる。
第6発明に係る力入力操作装置は、第1発明ないし第5発明において、前記操作態様選択手段は、前記基準操作力毎に力の大きさ及び作用する方向で定めた判定領域を設定してあり、前記印加操作力の大きさ及び作用する方向に基づいて前記印加操作力が属する判定領域を特定し、前記印加操作力に最も近い基準操作力を判定すべくなしてあることを特徴とする。
第6発明にあっては、判定領域の設定に応じて、印加操作力による操作者の意図が直進であるのか、進路変更であるのか、回転であるのかにつき判別することができ、容易であり、しかも操作者の意図に従った操作態様の設定及び選定を行うことが可能となる。
第7発明に係る力入力操作装置は、第1発明ないし第5発明において、前記操作態様選択手段は、前記印加操作力の作用する方向と前記基準操作力の作用する方向との方向差に基づいて前記印加操作力に最も近い基準操作力を判定すべくなしてあることを特徴とする。
第7発明にあっては、印加操作力の作用する方向と基準操作力の作用する方向との方向差に基づいて、操作者の意図が直進であるのか、進路変更であるのか、回転であるのかにつき判別することができ、容易であり、しかも操作者の意図に従った操作態様の設定及び選定を行うことが可能となる。
第8発明に係る力入力操作装置は、第1発明ないし第5発明において、前記操作態様選択手段は、前記印加操作力の大きさ及び作用する方向と前記基準操作力の大きさ及び作用する方向とを用い、大きさと方向とで定義する二次元空間での距離を算出し、算出した距離の大小に基づいて前記印加操作力に最も近い基準操作力を判定すべくなしてあることを特徴とする。
第8発明にあっては、印加操作力の大きさ及び作用する方向と基準操作力の大きさ及び作用する方向とを用い、大きさと方向とで定義する二次元空間での距離を算出し、算出した距離の大小に基づいて、操作者の意図が直進であるのか、進路変更であるのか、回転であるのかにつき判別することができ、印加操作力が小さい場合であっても、容易であり、しかも操作者の意図に従った操作態様の設定及び選定を行うことが可能となる。
第9発明に係る移動体は、第1発明ないし第8発明のいずれかの力入力操作装置を搭載してあり、前記動作制御信号出力手段が出力した前記動作制御信号に応じて動作すべくなしてあることを特徴とする。
第10発明に係る搬送車は、第9発明の移動体を搭載してあることを特徴とする。
第11発明に係る歩行用補助車は、第9発明の移動体を搭載してあることを特徴とする。
第9発明ないし第11発明にあっては、操作性の良い移動体、搬送車、歩行用補助車を実現することが可能となる。
また、基準操作力を操作部へ印加された操作力に基づいて設定することにより、通常の操作者、力の弱い操作者、力の印加方向に癖のある操作者などのいずれに対しても操作性が良く、自然な感触で操作が可能となる力入力操作装置、該力入力操作装置を用いた移動体を提供することを目的とする。
また、移動体を搬送車又は歩行用補助車とすることにより、移動体を搬送車として利用する操作者、移動体を歩行用補助車として利用する操作者のいずれであっても操作性が良く、自然な感触での操作が可能となる搬送車又は歩行用補助車を提供することを目的とする。
第1発明に係る力入力操作装置は、操作部へ印加される操作力に応じて操作対象物を動作させる力入力操作装置において、前記操作部へ印加される印加操作力を検出する印加操作力検出手段と、予め複数の操作態様と対応付けて記憶された複数の基準操作力の中から検出した印加操作力に最も近い基準操作力を判定し、判定した基準操作力に対応する操作態様を選択する操作態様選択手段と、選択された操作態様に応じて操作対象物の動作を制御する動作制御信号を出力する動作制御信号出力手段とを備えることを特徴とする。
第1発明にあっては、操作態様に対応付けて予め記憶してある複数の基準操作力と比較して最も近い基準操作力を判定し、判定した基準操作力に対応する操作態様を選択するので、操作部へ印加する操作力として小さい操作力しか印加できないような操作者による操作に対しても操作者の意図に従った操作態様を選択することができ、操作性の良い力入力操作装置を提供することができる。また、健常者の操作においても違和感の生じない操作性の良い力入力操作装置となる。さらに、力の印加方向に癖のある操作者の場合であっても、正確に操作者が意図する操作態様を選択することができ、操作性の良い力入力操作装置を提供することが可能となる。
第2発明に係る力入力操作装置は、第1発明において、前記基準操作力を、前記印加操作力に基づいて設定して記憶する手段を備えることを特徴とする。
第2発明にあっては、操作部へ実際に印加される操作力に基づいて基準操作力を設定することができ、印加操作力の小さい操作者の場合にも小さい操作力に応じて予め適切な基準操作力を設定することができ、印加操作力の小さい操作者による操作であっても容易であり、しかも操作者の意図に従った基準操作力を判定することができ、操作態様を円滑に選択することができる操作性の良い力入力操作装置を提供することが可能となる。
第3発明に係る力入力操作装置は、第1発明又は第2発明において、前記印加操作力検出手段は、前記操作対象物の一方向及び該一方向に交差する方向の力を検出する2軸力センサであることを特徴とする。
第3発明にあっては、印加操作力検出手段として2軸力センサを用いることから、比較的簡単な装置で正確に操作力を検出することができ、操作態様を容易に、しかも操作者の意図に従って選択することが可能となる。
第4発明に係る力入力操作装置は、第1発明又は第2発明において、前記印加操作力検出手段は、複数の力センサからなり、少なくとも一方向につき2個の力センサを備えることを特徴とする。
第4発明にあっては、印加操作力検出手段として複数のセンサを備え、少なくとも1つの軸方向につき2個のセンサを備えることから、2個のセンサを備える軸方向と直交する軸方向の回転操作力を比較的簡単に、しかも正確に検出することができ、操作態様を容易に、しかも操作者の意図に従って選択することが可能となる。
第5発明に係る力入力操作装置は、第1発明ないし第4発明において、前記操作態様は、直進、進路変更、旋回のいずれかであることを特徴とする。
第5発明にあっては、印加操作力に応じて、操作者の意図が直進であるのか、進路変更であるのか、旋回(その場回転)であるのかにつき判別することができ、容易であり、しかも操作者の意図に従った操作態様の設定及び選定を行うことが可能となる。
第6発明に係る力入力操作装置は、第1発明ないし第5発明において、前記操作態様選択手段は、前記基準操作力毎に力の大きさ及び作用する方向で定めた判定領域を設定してあり、前記印加操作力の大きさ及び作用する方向に基づいて前記印加操作力が属する判定領域を特定し、前記印加操作力に最も近い基準操作力を判定すべくなしてあることを特徴とする。
第6発明にあっては、判定領域の設定に応じて、印加操作力による操作者の意図が直進であるのか、進路変更であるのか、回転であるのかにつき判別することができ、容易であり、しかも操作者の意図に従った操作態様の設定及び選定を行うことが可能となる。
第7発明に係る力入力操作装置は、第1発明ないし第5発明において、前記操作態様選択手段は、前記印加操作力の作用する方向と前記基準操作力の作用する方向との方向差に基づいて前記印加操作力に最も近い基準操作力を判定すべくなしてあることを特徴とする。
第7発明にあっては、印加操作力の作用する方向と基準操作力の作用する方向との方向差に基づいて、操作者の意図が直進であるのか、進路変更であるのか、回転であるのかにつき判別することができ、容易であり、しかも操作者の意図に従った操作態様の設定及び選定を行うことが可能となる。
第8発明に係る力入力操作装置は、第1発明ないし第5発明において、前記操作態様選択手段は、前記印加操作力の大きさ及び作用する方向と前記基準操作力の大きさ及び作用する方向とを用い、大きさと方向とで定義する二次元空間での距離を算出し、算出した距離の大小に基づいて前記印加操作力に最も近い基準操作力を判定すべくなしてあることを特徴とする。
第8発明にあっては、印加操作力の大きさ及び作用する方向と基準操作力の大きさ及び作用する方向とを用い、大きさと方向とで定義する二次元空間での距離を算出し、算出した距離の大小に基づいて、操作者の意図が直進であるのか、進路変更であるのか、回転であるのかにつき判別することができ、印加操作力が小さい場合であっても、容易であり、しかも操作者の意図に従った操作態様の設定及び選定を行うことが可能となる。
第9発明に係る移動体は、第1発明ないし第8発明のいずれかの力入力操作装置を搭載してあり、前記動作制御信号出力手段が出力した前記動作制御信号に応じて動作すべくなしてあることを特徴とする。
第10発明に係る搬送車は、第9発明の移動体を搭載してあることを特徴とする。
第11発明に係る歩行用補助車は、第9発明の移動体を搭載してあることを特徴とする。
第9発明ないし第11発明にあっては、操作性の良い移動体、搬送車、歩行用補助車を実現することが可能となる。
第1図A、第1図B、第1図Cは、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置を用いた移動体の操作態様の例を示す説明図である。
第2図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置を用いた移動体における操作態様を選択する力入力操作装置の概略を示す斜視図である。
第3図は、本発明における基準操作力の例を示すベクトル図である。
第4図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置における、印加操作力と基準操作力とを比較して操作態様を選択する過程を説明するベクトル図である。
第5図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置における、印加操作力と基準操作力とを比較して操作態様を選択する他の過程を説明するベクトル図である。
第6図は、本発明における制御ブロックの概略を示すブロック図である。
第7図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置における操作態様の選択及び動作速度の算出の処理手順を示すフローチャートである。
第8図Aは本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置を用いた移動体の例を示す斜視図であり、第8図Bは本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置を用いた移動体の例を示す平面図である。
第9図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置を用いた移動体における操作態様を選択する力入力操作装置の概略を示す斜視図である。
第10図は本発明における制御ブロックの概略を示すブロック図である。
第11図は、本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置における操作態様の選択及び動作速度の算出の処理手順を示すフローチャートである。
第2図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置を用いた移動体における操作態様を選択する力入力操作装置の概略を示す斜視図である。
第3図は、本発明における基準操作力の例を示すベクトル図である。
第4図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置における、印加操作力と基準操作力とを比較して操作態様を選択する過程を説明するベクトル図である。
第5図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置における、印加操作力と基準操作力とを比較して操作態様を選択する他の過程を説明するベクトル図である。
第6図は、本発明における制御ブロックの概略を示すブロック図である。
第7図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置における操作態様の選択及び動作速度の算出の処理手順を示すフローチャートである。
第8図Aは本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置を用いた移動体の例を示す斜視図であり、第8図Bは本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置を用いた移動体の例を示す平面図である。
第9図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置を用いた移動体における操作態様を選択する力入力操作装置の概略を示す斜視図である。
第10図は本発明における制御ブロックの概略を示すブロック図である。
第11図は、本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置における操作態様の選択及び動作速度の算出の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
第1図は本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置を用いた移動体の操作態様の例を示す説明図である。図において、1は移動体であり、例えば搬送車(電動式搬送車)、歩行用補助車(電動式歩行用補助車)などであり、歩行の困難な操作者の移動を容易にするために用いられる。移動体1には例えば4組の車輪が装着されている。同図では移動体1の平面上から透視した各車輪の状態を示す。4組の車輪を右側前輪1a、右側後輪1b、左側前輪1c、左側後輪1dとして示す。移動体1には力入力操作装置2が装着されている。操作者は力入力操作装置2へ操作力を適宜印加することにより移動体1の操作態様を選択できる構成としてある。本実施の形態1では、操作態様として直進モード(a)、進路変更モード(b)、旋回モード(c)の3つのモードを有する。基本的な操作態様として、斯かる3つの操作態様で全ての移動が可能である。なお、更に細かく区分した操作態様を設定してもよい。
同図(a)においては、右側前輪1a、右側後輪1b、左側前輪1c、左側後輪1dのいずれも前方直進方向を向いており、矢符Aで示す前方へ直進する状態を示す。(b)においては右側前輪1a、左側前輪1cが矢符Bで示す進路変更方向である右方向を向き、右側後輪1b、左側後輪1dは反対に左方向を向いて右方向へ進路を変更する状態を示す。(c)においては右側前輪1a、左側前輪1cは移動体1の前方内側方向を向き、右側後輪1b、左側後輪1dは反対に前方外側方向を向いて矢符Cで示す右旋回の状態を示す。これらの操作態様はいずれも力入力操作装置2への印加操作力に応じて選択できる。また、これら車輪の方向制御(操舵制御)及び駆動制御は操舵部(不図示)により周知の技術を用いて適宜操舵され、また駆動される。
第2図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2を用いた移動体における操作態様を選択する力入力操作装置2の概略を示す斜視図である。力入力操作装置2は、操作部である操作ハンドル2a、操作ハンドル2aを固定する操作ハンドル固定部2b、操作ハンドル固定部2bに連結されて操作ハンドル2aへ印加される印加操作力を検出する2軸力センサ2c、及び操作ハンドル2aの設定角度を調節して、移動体1の本体(不図示)へ力入力操作装置2を連結する連結部2dにより構成される。矢符Aは例えば進行方向(Y軸)を、矢符Bは例えば左右方向(X軸)を示す。2軸力センサ2cは印加操作力検出手段(第6図の印加操作力検出手段3参照)として機能し、進行方向及び左右方向の力を検出し、この検出結果を操作態様選択手段(第6図の操作態様選択手段4参照)へ送る。操作態様選択手段は検出結果に基づいて適宜操作態様を選択し、移動体1は所望の操作態様での移動を行う。
第3図は本発明における基準操作力の例を示すベクトル図である。例えば、Y軸は進行方向(前後方向)に対応し、X軸は進行方向に対し左右方向を示す。第1象限において、操作態様に対応すべく領域を3つに区分する。例えば、区分線L1により領域A1と領域A2に区分し、区分線L2により領域A2と領域A3に区分する。領域A1は直進モードに対応し、領域A2は進路変更モード(ここでは左折)に対応し、領域A3は旋回モード(ここでは左旋回)に対応している。なお、操作態様を判断する領域の区分方法はこれに限定されるものではなく、印加操作力ベクトルの終端の位置に応じて自由に領域を区分することが可能である。これにより、個人差のある操作上の癖などをきめ細かく吸収した操作態様判断領域の区分を行うことが可能となる。
それぞれの領域内において、代表的な印加操作力に対応させて操作態様毎に基準操作力(基準操作力ベクトル)、すなわち直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、回転基準ベクトルFrを設定する。基準操作力ベクトルは基準操作力の大きさに応じて予め適宜設定し、記憶しておく。なお、基準操作力は、例えば操作者が実際に印加する操作力(印加操作力、印加操作力ベクトル)に応じて出力される2軸力センサの代表的な出力値に基づいて適宜定めることができる。直進基準ベクトルFsは直進モードでの基準操作力であり、進路変更基準ベクトルFcは進路変更モードでの基準操作力であり、回転基準ベクトルFrは旋回モードでの基準操作力である。
基準操作力の設定は、例えば、基準操作力設定手段(不図示)により基準操作力設定モードに設定し、操作者別、操作態様別に設定し、記憶する。具体的には、操作態様に応じて実際に操作者に操作力を印加させ、印加操作力検出手段3において検出した操作力を基準値として基準操作力記憶手段(第6図の基準操作力記憶手段5参照)に記憶する。例えば、直進モードの場合には、前方方向へ操作者が自分に適した大きさの力を操作ハンドル2aに印加し、そのときに検出した力を基準操作力設定手段に設けた「直進モード」設定ボタンを押すことにより、「直進モード」基準操作力(直進基準ベクトルFs)として記憶する。旋回モードの場合には、左方向から右方向へ(X軸に沿ってプラス方向へ)操作者が自分に適した大きさの力を操作ハンドル2aに印加し、そのときに検出した力を基準操作力設定手段に設けた「(左)旋回モード」設定ボタンを押すことにより、「(左)旋回モード」基準操作力(回転基準ベクトルFr)として記憶する。進路変更モードの場合には、左後方45度から右前方45度の方向へ操作者が自分に適した大きさの力を操作ハンドル2aに印加し、そのときに検出した力を基準操作力設定手段に設けた「左折モード」設定ボタンを押すことにより、「左折モード」基準操作力(進路変更基準ベクトルFc)として記憶する。
基準操作力は異なる操作者毎に個別に対応させて設定することもできる。基準操作力設定手段により、操作者毎に個別に基準操作力を設定することから、基準操作力に操作者の癖、個性を反映させることが可能となり、例えば、身体の不自由な操作者であっても自分の都合の良い(自分の動かし易い)操作力に基づいて操作態様に対応した基準操作力を設定することが可能となる。基準操作力設定モードにおいて、操作者毎に、操作態様に対応させて複数回の印加操作力を入力し、平均的な印加操作力を各操作態様での基準操作力として設定することもできる。
第4図は本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2における、印加操作力と基準操作力とを比較して操作態様を選択する過程を説明するベクトル図である。ここで、直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFrは操作者の印加操作力に応じて予め設定してあるものとする。例えば、操作者がある操作態様を選択する意図の元に実際に印加した印加操作力のベクトルを印加操作力ベクトルFiとする。印加操作力ベクトルFiと直進基準ベクトルFsとがなす角をα、印加操作力ベクトルFiと進路変更基準ベクトルFcとがなす角をβ、印加操作力ベクトルFiと旋回基準ベクトルFrとがなす角をγとして求め、角α、角β、角γの相互関係(大小関係)を判定して、操作者が選択する意図の元に印加した印加操作力に最も近い基準操作力を判定する。ここでは角α<角β<角γであり、一番小さい角度(ここでは角α)に対応する基準操作力(基準操作力ベクトル。ここでは直進基準ベクトルFs)が判定され、この直進基準ベクトルFsに対応する操作態様、すなわち直進モードが選択される。
操作態様を選択する方法としては、上述のように角度から直接的に印加操作力に最も近い基準操作力を判定し、操作態様を選択する方法に限定されるものではない。
例えば、第5図は本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2における、印加操作力と基準操作力とを比較して操作態様を選択する他の過程を説明するベクトル図である。操作者がある操作態様を選択する意図の元に実際に印加した印加操作力のベクトルを印加操作力ベクトルFiとする。印加操作力ベクトルFiの終端部と、直進基準ベクトルFsの終端部との距離をD1、印加操作力ベクトルFiの終端部と、進路変更基準ベクトルFcの終端部との距離をD2、印加操作力ベクトルFiの終端部と旋回基準ベクトルFrの終端部との距離をD3として求め、距離D1、D2、D3の相互関係(大小関係)を判定して、操作者が選択する意図の元に印加した印加操作力に最も近い基準操作力を判定する。ここではD2<D1<D3であり、一番小さい距離(ここでは距離D2)に対応する基準操作力(基準操作力ベクトル。ここでは進路変更基準ベクトルFc)が判定され、この進路変更基準ベクトルFcに対応する操作態様、すなわち進路変更モードが選択される。
また、各基準操作力ベクトルに対する印加操作力ベクトルの投影(投影ベクトル)を求めて印加操作力(印加操作力ベクトル)に最も近い基準操作力(基準操作力ベクトル)を判定して、操作態様を選択する方法でも良い。例えば、直進基準ベクトルFsに対する印加操作力ベクトルFiの投影ベクトルである直進投影ベクトルFisの大きさ(ベクトルの長さ)|Fis|はFicosαであり、進路変更基準ベクトルFcに対する印加操作力ベクトルFiの投影ベクトルである進路変更投影ベクトルFicの大きさ(ベクトルの長さ)|Fic|はFicosβであり、旋回基準ベクトルFrに対する印加操作力ベクトルFiの投影ベクトルである旋回投影ベクトルFirの大きさ(ベクトルの長さ)|Fir|はFicosγであり、ここではFicosα>Ficosβ>Ficosγとなるから、印加操作力ベクトルFiの大きさ(ベクトルの長さ)|Fi|に最も近い大きさの直進投影ベクトルFisに対応する直進基準ベクトルFsが基準操作力(基準操作力ベクトル)として判定され、この直進基準ベクトルFsに対応する操作態様、すなわち直進モードが選択される。
各基準操作力ベクトルに対する印加操作力ベクトルの投影(投影ベクトル)は、後述するように各操作態様における動作速度の算出にも用いる。例えば、直進投影ベクトルFisの大きさFicosαに基づいて直進時における移動速度(走行速度)を規定することができる。
その他、上述した方法を組み合わせた多変数の評価関数を用いて操作態様を選択する方法であっても良い。これにより、より実情に即した操作態様を選択することが可能となる。
第6図は本発明における制御ブロックの概略を示すブロック図である。操作部である操作ハンドル2aへ印加された印加操作力を印加操作力検出手段3において検出する。印加操作力検出手段3は具体的には上述した2軸力センサで構成される。検出軸の多いセンサ(例えば6軸センサなど)を用いればさらに精密な(より多次元での)検出が可能であることは言うまでもない。操作態様選択手段4において、印加操作力検出手段3で検出した印加操作力(印加操作力ベクトルFi)を、予め設定して基準操作力記憶手段5に記憶してある基準操作力(基準操作力ベクトル(例えば上述した直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFr))と比較して印加操作力に最も近い基準操作力を判定し、その基準操作力に対応する操作態様を選択する。すなわち、操作態様選択手段4は、複数の操作態様に応じて予め設定記憶された複数の基準操作力の中から印加操作力に最も近い基準操作力を判定(例えば上述した直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFrの中のいずれかを判定)して、その基準操作力に対応する操作態様を選択する。なお、基準操作力記憶手段5は、内蔵するメモリであっても良いし、個人毎に対応するデータを記憶したメモリカードのような可搬型の補助記憶手段であってもよい。
動作制御信号出力手段6は、選択された操作態様に応じて、移動体1が備える車輪を駆動するための各モータ8a〜8dが必要とする動作速度を算出し、動作速度に対応する制御信号をモータ制御部7a〜7dへ出力する。モータ制御部7a〜7dは、動作制御信号出力手段6からの制御信号に応じて所定の駆動電流を各モータ8a〜8dへ供給する。ここでは、モータの例として左走行モータ8a、右走行モータ8b、左操舵モータ8c、右操舵モータ8dを示している。なお、動作速度の算出は例えば第4図において述べた各基準操作力ベクトルへの印加操作力(印加操作力ベクトル)の投影(投影ベクトル)の大きさに基づいて算出することができる。また、操作態様に応じた速度の制御パラメータを設定する必要があり、制御パラメータ(例えば、直進時の移動速度、回転時の回転角速度など)の設定方法については第7図においてさらに詳述する。
第7図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2における操作態様の選択及び動作速度の算出の処理手順を示すフローチャートである。なお、操作態様として直進モード、進路変更モード(右左折モード)、旋回モードの3つのモードが設定されている場合を例に挙げて説明する。
まず、印加操作力検出手段3は、印加操作力(印加操作力ベクトル)Fiを検出する(ステップS1)。つまり、2軸力センサで検出したX軸、Y軸両方向の力(印加操作力FiのX成分をFix、Y成分をFiyとすることができる)を検出する。次に、印加操作力Fiの大きさ(ベクトルの長さ|Fi|=√(Fixの2乗+Fiyの2乗))が所定の値(閾値k)未満か否かを判定する(ステップS2)。印加操作力Fiの大きさが閾値k未満であると判定した場合(ステップS2:YES)、操作者が意図する操作は直進モードであり、しかも速度は0である(つまり停止モード)と判断する(ステップS3)。印加操作力Fiの大きさが閾値k以上であると判定した場合(ステップS2:NO)、操作者の意図は停止モード以外にあると判定する。
次に、操作態様選択手段4において、印加操作力Fiと操作態様に対応して設定され、基準操作力記憶手段5に記憶してある基準操作力との類似度(近似度)を算出する(ステップS4)。つまり、操作態様に対応する基準操作力(例えば上述した直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFr)への印加操作力Fiの投影の大きさ(直進投影ベクトルFisの大きさ|Fis|、進路変更投影ベクトルFicの大きさ|Fic|、旋回投影ベクトルFirの大きさ|Fir|)を算出する。
算出した印加操作力Fiの投影の中から最も大きい(最も近い)ものに対応する基準操作力を判定抽出し、判定抽出した基準操作力に対応する操作態様を選択する。例えば、まず直進モードに対応するか否かを直進投影ベクトルFisの大きさ|Fis|が最大であるか否かにより判定する(ステップS5)。直進投影ベクトルFisの大きさが最大である場合(ステップS5:YES)、操作態様選択手段4において直進モードが選択される(ステップS6)。直進モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6は、直進モードに対応させて直進速度を算出する(ステップS7)。直進速度(直進での移動速度)は直進投影ベクトルFisの大きさ|Fis|に適宜比例させて算出することにより、一層制御性に富んだ操作が可能になる。
直進投影ベクトルFisの大きさが最大ではない場合(ステップS5:NO)、旋回モードに対応するか否かを旋回投影ベクトルFirの大きさが最大であるか否かにより判定する(ステップS8)。旋回投影ベクトルFirの大きさが最大であると判定した場合(ステップS8:YES)、操作態様選択手段4において旋回モードが選択される(ステップS9)。旋回モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6において、旋回モードに対応させて回転角速度を算出する(ステップS10)。旋回する回転角速度は旋回投影ベクトルFirの大きさ|Fir|に適宜比例させて算出することにより、一層制御性に富んだ操作が可能になる。
旋回投影ベクトルFirの大きさが最大ではないと判定した場合(ステップS8:NO)、操作態様選択手段4において進路変更モードが選択される(ステップS11)。進路変更モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6において、進路変更モードに対応させて進路変更(旋回)の周方向での移動速度(周速度)及び旋回の中心から見た回転角速度(旋回角速度)を算出する(ステップS12)。周速度は印加操作力FiのY成分Fiyに適宜比例させ、旋回角速度は印加操作力FiのX成分Fixに適宜比例させて算出することにより、一層制御性に富んだ操作が可能になる。
ステップS3、S7、S10、S12の設定結果、算出結果に基づいて、モータ制御部(7a〜7d)で適宜モータへの指令値を設定し、モータ指令値として出力する(ステップS13)。以上のフローを適宜繰り返すことにより操作者の操作意図に基づいた移動体1の円滑な操作が可能な力入力操作装置を実現できる。またこのような力入力操作装置を用いた移動体を搬送車又は走行用補助車に搭載して、搬送車又は走行用補助車の操作をする構成とすれば、操作性に優れ、操作者にやさしい搬送車又は走行用補助車を実現できる。
(実施の形態2)
第8図Aは本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置を用いた移動体の例を示す斜視図であり、第8図Bは本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置を用いた移動体の例を示す平面図である。第8図Aにおいて、1は移動体であり、例えば電動カート(電動式搬送車)であり、搬送が困難な荷物の移動を容易にするために用いられる。移動体1には例えば4組の車輪が装着されている。第8図Bでは移動体1の平面上から透視した各車輪の状態を示す。4組の車輪を右側前輪1g、右側後輪1e、左側前輪1h、左側後輪1fとして示す。本実施の形態1では、駆動輪は右側後輪1e、左側後輪1fのみであり、駆動輪は移動体1の筐体に固着されている。右側前輪1g、左側前輪1hは、移動体1の筐体に回動可能に装着されており、移動体1の移動方向に従って回転する。
移動体1には力入力操作装置2が装着されている。操作者は力入力操作装置2へ操作力を適宜印加することにより移動体1の操作態様を選択できる構成としてある。本実施の形態2では、実施の形態1と同様、操作態様として直進モード、進路変更モード、旋回モードの3つのモードを有する。基本的な操作態様として、斯かる3つの操作態様で全ての移動が可能である。なお、更に細かく区分した操作態様を設定してもよい。
第8図Bにおいて、矢符Aで示す前方へ直進する直進モードでは、右側後輪1e、左側後輪1fのいずれも前方直進方向に同一回転数で回転する。矢符Bで示す右方向へ進路変更する進路変更モードでは、旋回半径に応じて右側後輪1e、左側後輪1fの回転数及び回転方向を相違させて回転する。矢符Cで示す右回転する旋回モードでは、右側後輪1e、左側後輪1fの回転数は同一であるものの回転方向を相違させて回転する。これにより、左右後輪の回転を制御するだけで、移動体1の操作態様を変更することが可能であり、操作態様はいずれも力入力操作装置2への印加操作力に応じて選択することができる。
第9図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2を用いた移動体における操作態様を選択する力入力操作装置2の概略を示す平面図である。力入力操作装置2は、操作部である操作ハンドル2a、操作ハンドル2aの両端を支持する略平行に設けた操作ハンドル支持部2e、2eで構成される。操作ハンドル2aの中途には、操作ハンドル2aの長手方向の圧力を検出する圧力センサ2fを、操作ハンドル支持部2e、2eの中途には、操作ハンドル支持部2e、2eの長手方向の圧力を検出する圧力センサ2g、2gが、それぞれ設置されている。
矢符Aは例えば進行方向(Y軸)を、矢符Bは例えば左右方向(X軸)を示す。進行方向(Y軸)に圧力センサ2g、2gを2個設置することにより、圧力センサ2g、2gで検出した圧力値に生じる差異に基づいて、X軸及びY軸と直交するZ軸周りの回転モーメントCも検出することができる。
圧力センサ2f、2g、2gは印加操作力検出手段(第10図の印加操作力検出手段3参照)として機能し、進行方向の力、左右方向の力、及び回転モーメントを検出し、この検出結果を操作態様選択手段(第10図の操作態様選択手段4参照)へ送る。操作態様選択手段は検出結果に基づいて適宜操作態様を選択し、移動体1は所望の操作態様での移動を行う。
第10図は本発明における制御ブロックの概略を示すブロック図である。操作部である操作ハンドル2aへ印加された印加操作力を印加操作力検出手段3において検出する。印加操作力検出手段3は具体的には上述した複数の圧力センサで構成される。操作態様選択手段4において、印加操作力検出手段3で検出した印加操作力(印加操作力ベクトルFi)を、予め設定して基準操作力記憶手段5に記憶してある基準操作力(基準操作力ベクトル)と比較して印加操作力に最も近い基準操作力を判定し、その基準操作力に対応する操作態様を選択する。すなわち、操作態様選択手段4は、複数の操作態様に応じて予め設定記憶された複数の基準操作力の中から印加操作力に最も近い基準操作力を判定して、その基準操作力に対応する操作態様を選択する。なお、基準操作力記憶手段5は、内蔵するメモリであっても良いし、個人毎に対応するデータを記憶したメモリカードのような可搬型の補助記憶手段であってもよい。
動作制御信号出力手段6は、選択された操作態様に応じて、移動体1が備える後輪を駆動するための各モータ8e、8fが必要とする動作速度(回転数及び回転方向)を算出し、動作速度に対応する制御信号をモータ制御部7e、7fへ出力する。モータ制御部7e、7fは、動作制御信号出力手段6からの制御信号に応じて所定の駆動電流を各モータ8e、8fへ供給する。ここでは、モータの例として右後輪モータ8e、左後輪モータ8fを示している。
第11図は、本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置における操作態様の選択及び動作速度の算出の処理手順を示すフローチャートである。なお、操作態様として直進モード、進路変更モード、旋回モードの3つのモードが設定されている場合を例に挙げて説明する。
まず、印加操作力検出手段3は、印加操作力(印加操作力ベクトル)として、圧力センサで検出したX軸方向の力、Y軸方向の2つの力(印加操作力FiのX成分をFix、Y成分をFiy1、Fiy2とする)を検出する(ステップS101)。
圧力センサで検出したY軸方向の2つの力Fiy1、Fiy2の差の絶対値が、所定の閾値εより小さいか否かを判断し(ステップS102)、Fiy1、Fiy2の差の絶対値が所定の閾値εより小さいと判断した場合(ステップS102:YES)、Fiy1とFiy2とが略同一(=Fiy)であるとして(ステップS103)、実施の形態1と同様の処理を行う。
Fiy1、Fiy2の差の絶対値が所定の閾値εより大きいと判断した場合(ステップS102:NO)、Z軸周りの回転モーメントMiを算出する(ステップS104)。そして、算出した回転モーメントMiを打ち消す逆方向回転モーメント−(マイナス)Miに対応する後輪回転数及び後輪回転方向を算出する(ステップS105)。
次に、操作態様選択手段4において、印加操作力Fiと操作態様に対応して設定され、基準操作力記憶手段5に記憶してある基準操作力との類似度(近似度)を算出する(ステップS106)。つまり、操作態様に対応する基準操作力(例えば上述した直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFr)への印加操作力Fiの投影の大きさ(直進投影ベクトルFisの大きさ|Fis|、進路変更投影ベクトルFicの大きさ|Fic|、回転投影ベクトルFirの大きさ|Fir|)を算出する。
算出した印加操作力Fiの投影の中から最も大きい(最も近い)ものに対応する基準操作力を判定抽出し、判定抽出した基準操作力に対応する操作態様を選択する。例えば、まず直進モードに対応するか否かを直進投影ベクトルFisの大きさが最大であるか否かにより判定する(ステップS107)。直進投影ベクトルFisの大きさが最大であると判定した場合(ステップS107:YES)、操作態様選択手段4において直進モードが選択される(ステップS108)。直進モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6は、ステップSS105で算出した左右後輪の回転数及び回転方向を考慮した上で、左右後輪の回転数及び回転方向を算出する(ステップS109)。これにより、操作者の操作により発生している回転モーメントを相殺することができ、正確に直進移動することが可能となる。
直進投影ベクトルFisの大きさが最大ではないと判定した場合(ステップS107:NO)、旋回モードに対応するか否かを旋回投影ベクトルFirの大きさが最大であるか否かにより判定する(ステップS110)。旋回投影ベクトルFirの大きさが最大であると判定した場合(ステップS110:YES)、操作態様選択手段4において旋回モードが選択される(ステップS111)。旋回モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6において、ステップSS105で算出した左右後輪の回転数及び回転方向を考慮した上で、左右後輪の回転数及び回転方向を算出する(ステップS112)。これにより、操作者の操作により発生している回転モーメントを相殺することができ、旋回運動を正確にすることが可能となる。
旋回投影ベクトルFirの大きさが最大ではないと判定した場合(ステップS110:NO)、操作態様選択手段4において進路変更モードが選択される(ステップS113)。進路変更モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6において、ステップSS105で算出した左右後輪の回転数及び回転方向を考慮した上で、左右後輪の回転数及び回転方向を算出する(ステップS114)。これにより、操作者の操作により発生している回転モーメントを相殺することができ、所望の回転半径で進路を変更することが可能となる。
ステップS109、S112、S114における左右後輪の回転数及び回転方向の算出結果に基づいて、モータ制御部7e、7fで適宜モータへの指令値を設定し、モータ指令値として出力する(ステップS115)。以上のフローを適宜繰り返すことにより操作者の操作意図に基づいた移動体1の円滑な操作が可能な力入力操作装置を実現することができる。また、このような力入力操作装置を用いた移動体を搬送車又は走行用補助車に搭載して、搬送車又は走行用補助車の操作をする構成とすれば、操作性に優れ、操作者にやさしい搬送車又は走行用補助車を実現できる。
(実施の形態1)
第1図は本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置を用いた移動体の操作態様の例を示す説明図である。図において、1は移動体であり、例えば搬送車(電動式搬送車)、歩行用補助車(電動式歩行用補助車)などであり、歩行の困難な操作者の移動を容易にするために用いられる。移動体1には例えば4組の車輪が装着されている。同図では移動体1の平面上から透視した各車輪の状態を示す。4組の車輪を右側前輪1a、右側後輪1b、左側前輪1c、左側後輪1dとして示す。移動体1には力入力操作装置2が装着されている。操作者は力入力操作装置2へ操作力を適宜印加することにより移動体1の操作態様を選択できる構成としてある。本実施の形態1では、操作態様として直進モード(a)、進路変更モード(b)、旋回モード(c)の3つのモードを有する。基本的な操作態様として、斯かる3つの操作態様で全ての移動が可能である。なお、更に細かく区分した操作態様を設定してもよい。
同図(a)においては、右側前輪1a、右側後輪1b、左側前輪1c、左側後輪1dのいずれも前方直進方向を向いており、矢符Aで示す前方へ直進する状態を示す。(b)においては右側前輪1a、左側前輪1cが矢符Bで示す進路変更方向である右方向を向き、右側後輪1b、左側後輪1dは反対に左方向を向いて右方向へ進路を変更する状態を示す。(c)においては右側前輪1a、左側前輪1cは移動体1の前方内側方向を向き、右側後輪1b、左側後輪1dは反対に前方外側方向を向いて矢符Cで示す右旋回の状態を示す。これらの操作態様はいずれも力入力操作装置2への印加操作力に応じて選択できる。また、これら車輪の方向制御(操舵制御)及び駆動制御は操舵部(不図示)により周知の技術を用いて適宜操舵され、また駆動される。
第2図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2を用いた移動体における操作態様を選択する力入力操作装置2の概略を示す斜視図である。力入力操作装置2は、操作部である操作ハンドル2a、操作ハンドル2aを固定する操作ハンドル固定部2b、操作ハンドル固定部2bに連結されて操作ハンドル2aへ印加される印加操作力を検出する2軸力センサ2c、及び操作ハンドル2aの設定角度を調節して、移動体1の本体(不図示)へ力入力操作装置2を連結する連結部2dにより構成される。矢符Aは例えば進行方向(Y軸)を、矢符Bは例えば左右方向(X軸)を示す。2軸力センサ2cは印加操作力検出手段(第6図の印加操作力検出手段3参照)として機能し、進行方向及び左右方向の力を検出し、この検出結果を操作態様選択手段(第6図の操作態様選択手段4参照)へ送る。操作態様選択手段は検出結果に基づいて適宜操作態様を選択し、移動体1は所望の操作態様での移動を行う。
第3図は本発明における基準操作力の例を示すベクトル図である。例えば、Y軸は進行方向(前後方向)に対応し、X軸は進行方向に対し左右方向を示す。第1象限において、操作態様に対応すべく領域を3つに区分する。例えば、区分線L1により領域A1と領域A2に区分し、区分線L2により領域A2と領域A3に区分する。領域A1は直進モードに対応し、領域A2は進路変更モード(ここでは左折)に対応し、領域A3は旋回モード(ここでは左旋回)に対応している。なお、操作態様を判断する領域の区分方法はこれに限定されるものではなく、印加操作力ベクトルの終端の位置に応じて自由に領域を区分することが可能である。これにより、個人差のある操作上の癖などをきめ細かく吸収した操作態様判断領域の区分を行うことが可能となる。
それぞれの領域内において、代表的な印加操作力に対応させて操作態様毎に基準操作力(基準操作力ベクトル)、すなわち直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、回転基準ベクトルFrを設定する。基準操作力ベクトルは基準操作力の大きさに応じて予め適宜設定し、記憶しておく。なお、基準操作力は、例えば操作者が実際に印加する操作力(印加操作力、印加操作力ベクトル)に応じて出力される2軸力センサの代表的な出力値に基づいて適宜定めることができる。直進基準ベクトルFsは直進モードでの基準操作力であり、進路変更基準ベクトルFcは進路変更モードでの基準操作力であり、回転基準ベクトルFrは旋回モードでの基準操作力である。
基準操作力の設定は、例えば、基準操作力設定手段(不図示)により基準操作力設定モードに設定し、操作者別、操作態様別に設定し、記憶する。具体的には、操作態様に応じて実際に操作者に操作力を印加させ、印加操作力検出手段3において検出した操作力を基準値として基準操作力記憶手段(第6図の基準操作力記憶手段5参照)に記憶する。例えば、直進モードの場合には、前方方向へ操作者が自分に適した大きさの力を操作ハンドル2aに印加し、そのときに検出した力を基準操作力設定手段に設けた「直進モード」設定ボタンを押すことにより、「直進モード」基準操作力(直進基準ベクトルFs)として記憶する。旋回モードの場合には、左方向から右方向へ(X軸に沿ってプラス方向へ)操作者が自分に適した大きさの力を操作ハンドル2aに印加し、そのときに検出した力を基準操作力設定手段に設けた「(左)旋回モード」設定ボタンを押すことにより、「(左)旋回モード」基準操作力(回転基準ベクトルFr)として記憶する。進路変更モードの場合には、左後方45度から右前方45度の方向へ操作者が自分に適した大きさの力を操作ハンドル2aに印加し、そのときに検出した力を基準操作力設定手段に設けた「左折モード」設定ボタンを押すことにより、「左折モード」基準操作力(進路変更基準ベクトルFc)として記憶する。
基準操作力は異なる操作者毎に個別に対応させて設定することもできる。基準操作力設定手段により、操作者毎に個別に基準操作力を設定することから、基準操作力に操作者の癖、個性を反映させることが可能となり、例えば、身体の不自由な操作者であっても自分の都合の良い(自分の動かし易い)操作力に基づいて操作態様に対応した基準操作力を設定することが可能となる。基準操作力設定モードにおいて、操作者毎に、操作態様に対応させて複数回の印加操作力を入力し、平均的な印加操作力を各操作態様での基準操作力として設定することもできる。
第4図は本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2における、印加操作力と基準操作力とを比較して操作態様を選択する過程を説明するベクトル図である。ここで、直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFrは操作者の印加操作力に応じて予め設定してあるものとする。例えば、操作者がある操作態様を選択する意図の元に実際に印加した印加操作力のベクトルを印加操作力ベクトルFiとする。印加操作力ベクトルFiと直進基準ベクトルFsとがなす角をα、印加操作力ベクトルFiと進路変更基準ベクトルFcとがなす角をβ、印加操作力ベクトルFiと旋回基準ベクトルFrとがなす角をγとして求め、角α、角β、角γの相互関係(大小関係)を判定して、操作者が選択する意図の元に印加した印加操作力に最も近い基準操作力を判定する。ここでは角α<角β<角γであり、一番小さい角度(ここでは角α)に対応する基準操作力(基準操作力ベクトル。ここでは直進基準ベクトルFs)が判定され、この直進基準ベクトルFsに対応する操作態様、すなわち直進モードが選択される。
操作態様を選択する方法としては、上述のように角度から直接的に印加操作力に最も近い基準操作力を判定し、操作態様を選択する方法に限定されるものではない。
例えば、第5図は本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2における、印加操作力と基準操作力とを比較して操作態様を選択する他の過程を説明するベクトル図である。操作者がある操作態様を選択する意図の元に実際に印加した印加操作力のベクトルを印加操作力ベクトルFiとする。印加操作力ベクトルFiの終端部と、直進基準ベクトルFsの終端部との距離をD1、印加操作力ベクトルFiの終端部と、進路変更基準ベクトルFcの終端部との距離をD2、印加操作力ベクトルFiの終端部と旋回基準ベクトルFrの終端部との距離をD3として求め、距離D1、D2、D3の相互関係(大小関係)を判定して、操作者が選択する意図の元に印加した印加操作力に最も近い基準操作力を判定する。ここではD2<D1<D3であり、一番小さい距離(ここでは距離D2)に対応する基準操作力(基準操作力ベクトル。ここでは進路変更基準ベクトルFc)が判定され、この進路変更基準ベクトルFcに対応する操作態様、すなわち進路変更モードが選択される。
また、各基準操作力ベクトルに対する印加操作力ベクトルの投影(投影ベクトル)を求めて印加操作力(印加操作力ベクトル)に最も近い基準操作力(基準操作力ベクトル)を判定して、操作態様を選択する方法でも良い。例えば、直進基準ベクトルFsに対する印加操作力ベクトルFiの投影ベクトルである直進投影ベクトルFisの大きさ(ベクトルの長さ)|Fis|はFicosαであり、進路変更基準ベクトルFcに対する印加操作力ベクトルFiの投影ベクトルである進路変更投影ベクトルFicの大きさ(ベクトルの長さ)|Fic|はFicosβであり、旋回基準ベクトルFrに対する印加操作力ベクトルFiの投影ベクトルである旋回投影ベクトルFirの大きさ(ベクトルの長さ)|Fir|はFicosγであり、ここではFicosα>Ficosβ>Ficosγとなるから、印加操作力ベクトルFiの大きさ(ベクトルの長さ)|Fi|に最も近い大きさの直進投影ベクトルFisに対応する直進基準ベクトルFsが基準操作力(基準操作力ベクトル)として判定され、この直進基準ベクトルFsに対応する操作態様、すなわち直進モードが選択される。
各基準操作力ベクトルに対する印加操作力ベクトルの投影(投影ベクトル)は、後述するように各操作態様における動作速度の算出にも用いる。例えば、直進投影ベクトルFisの大きさFicosαに基づいて直進時における移動速度(走行速度)を規定することができる。
その他、上述した方法を組み合わせた多変数の評価関数を用いて操作態様を選択する方法であっても良い。これにより、より実情に即した操作態様を選択することが可能となる。
第6図は本発明における制御ブロックの概略を示すブロック図である。操作部である操作ハンドル2aへ印加された印加操作力を印加操作力検出手段3において検出する。印加操作力検出手段3は具体的には上述した2軸力センサで構成される。検出軸の多いセンサ(例えば6軸センサなど)を用いればさらに精密な(より多次元での)検出が可能であることは言うまでもない。操作態様選択手段4において、印加操作力検出手段3で検出した印加操作力(印加操作力ベクトルFi)を、予め設定して基準操作力記憶手段5に記憶してある基準操作力(基準操作力ベクトル(例えば上述した直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFr))と比較して印加操作力に最も近い基準操作力を判定し、その基準操作力に対応する操作態様を選択する。すなわち、操作態様選択手段4は、複数の操作態様に応じて予め設定記憶された複数の基準操作力の中から印加操作力に最も近い基準操作力を判定(例えば上述した直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFrの中のいずれかを判定)して、その基準操作力に対応する操作態様を選択する。なお、基準操作力記憶手段5は、内蔵するメモリであっても良いし、個人毎に対応するデータを記憶したメモリカードのような可搬型の補助記憶手段であってもよい。
動作制御信号出力手段6は、選択された操作態様に応じて、移動体1が備える車輪を駆動するための各モータ8a〜8dが必要とする動作速度を算出し、動作速度に対応する制御信号をモータ制御部7a〜7dへ出力する。モータ制御部7a〜7dは、動作制御信号出力手段6からの制御信号に応じて所定の駆動電流を各モータ8a〜8dへ供給する。ここでは、モータの例として左走行モータ8a、右走行モータ8b、左操舵モータ8c、右操舵モータ8dを示している。なお、動作速度の算出は例えば第4図において述べた各基準操作力ベクトルへの印加操作力(印加操作力ベクトル)の投影(投影ベクトル)の大きさに基づいて算出することができる。また、操作態様に応じた速度の制御パラメータを設定する必要があり、制御パラメータ(例えば、直進時の移動速度、回転時の回転角速度など)の設定方法については第7図においてさらに詳述する。
第7図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2における操作態様の選択及び動作速度の算出の処理手順を示すフローチャートである。なお、操作態様として直進モード、進路変更モード(右左折モード)、旋回モードの3つのモードが設定されている場合を例に挙げて説明する。
まず、印加操作力検出手段3は、印加操作力(印加操作力ベクトル)Fiを検出する(ステップS1)。つまり、2軸力センサで検出したX軸、Y軸両方向の力(印加操作力FiのX成分をFix、Y成分をFiyとすることができる)を検出する。次に、印加操作力Fiの大きさ(ベクトルの長さ|Fi|=√(Fixの2乗+Fiyの2乗))が所定の値(閾値k)未満か否かを判定する(ステップS2)。印加操作力Fiの大きさが閾値k未満であると判定した場合(ステップS2:YES)、操作者が意図する操作は直進モードであり、しかも速度は0である(つまり停止モード)と判断する(ステップS3)。印加操作力Fiの大きさが閾値k以上であると判定した場合(ステップS2:NO)、操作者の意図は停止モード以外にあると判定する。
次に、操作態様選択手段4において、印加操作力Fiと操作態様に対応して設定され、基準操作力記憶手段5に記憶してある基準操作力との類似度(近似度)を算出する(ステップS4)。つまり、操作態様に対応する基準操作力(例えば上述した直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFr)への印加操作力Fiの投影の大きさ(直進投影ベクトルFisの大きさ|Fis|、進路変更投影ベクトルFicの大きさ|Fic|、旋回投影ベクトルFirの大きさ|Fir|)を算出する。
算出した印加操作力Fiの投影の中から最も大きい(最も近い)ものに対応する基準操作力を判定抽出し、判定抽出した基準操作力に対応する操作態様を選択する。例えば、まず直進モードに対応するか否かを直進投影ベクトルFisの大きさ|Fis|が最大であるか否かにより判定する(ステップS5)。直進投影ベクトルFisの大きさが最大である場合(ステップS5:YES)、操作態様選択手段4において直進モードが選択される(ステップS6)。直進モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6は、直進モードに対応させて直進速度を算出する(ステップS7)。直進速度(直進での移動速度)は直進投影ベクトルFisの大きさ|Fis|に適宜比例させて算出することにより、一層制御性に富んだ操作が可能になる。
直進投影ベクトルFisの大きさが最大ではない場合(ステップS5:NO)、旋回モードに対応するか否かを旋回投影ベクトルFirの大きさが最大であるか否かにより判定する(ステップS8)。旋回投影ベクトルFirの大きさが最大であると判定した場合(ステップS8:YES)、操作態様選択手段4において旋回モードが選択される(ステップS9)。旋回モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6において、旋回モードに対応させて回転角速度を算出する(ステップS10)。旋回する回転角速度は旋回投影ベクトルFirの大きさ|Fir|に適宜比例させて算出することにより、一層制御性に富んだ操作が可能になる。
旋回投影ベクトルFirの大きさが最大ではないと判定した場合(ステップS8:NO)、操作態様選択手段4において進路変更モードが選択される(ステップS11)。進路変更モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6において、進路変更モードに対応させて進路変更(旋回)の周方向での移動速度(周速度)及び旋回の中心から見た回転角速度(旋回角速度)を算出する(ステップS12)。周速度は印加操作力FiのY成分Fiyに適宜比例させ、旋回角速度は印加操作力FiのX成分Fixに適宜比例させて算出することにより、一層制御性に富んだ操作が可能になる。
ステップS3、S7、S10、S12の設定結果、算出結果に基づいて、モータ制御部(7a〜7d)で適宜モータへの指令値を設定し、モータ指令値として出力する(ステップS13)。以上のフローを適宜繰り返すことにより操作者の操作意図に基づいた移動体1の円滑な操作が可能な力入力操作装置を実現できる。またこのような力入力操作装置を用いた移動体を搬送車又は走行用補助車に搭載して、搬送車又は走行用補助車の操作をする構成とすれば、操作性に優れ、操作者にやさしい搬送車又は走行用補助車を実現できる。
(実施の形態2)
第8図Aは本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置を用いた移動体の例を示す斜視図であり、第8図Bは本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置を用いた移動体の例を示す平面図である。第8図Aにおいて、1は移動体であり、例えば電動カート(電動式搬送車)であり、搬送が困難な荷物の移動を容易にするために用いられる。移動体1には例えば4組の車輪が装着されている。第8図Bでは移動体1の平面上から透視した各車輪の状態を示す。4組の車輪を右側前輪1g、右側後輪1e、左側前輪1h、左側後輪1fとして示す。本実施の形態1では、駆動輪は右側後輪1e、左側後輪1fのみであり、駆動輪は移動体1の筐体に固着されている。右側前輪1g、左側前輪1hは、移動体1の筐体に回動可能に装着されており、移動体1の移動方向に従って回転する。
移動体1には力入力操作装置2が装着されている。操作者は力入力操作装置2へ操作力を適宜印加することにより移動体1の操作態様を選択できる構成としてある。本実施の形態2では、実施の形態1と同様、操作態様として直進モード、進路変更モード、旋回モードの3つのモードを有する。基本的な操作態様として、斯かる3つの操作態様で全ての移動が可能である。なお、更に細かく区分した操作態様を設定してもよい。
第8図Bにおいて、矢符Aで示す前方へ直進する直進モードでは、右側後輪1e、左側後輪1fのいずれも前方直進方向に同一回転数で回転する。矢符Bで示す右方向へ進路変更する進路変更モードでは、旋回半径に応じて右側後輪1e、左側後輪1fの回転数及び回転方向を相違させて回転する。矢符Cで示す右回転する旋回モードでは、右側後輪1e、左側後輪1fの回転数は同一であるものの回転方向を相違させて回転する。これにより、左右後輪の回転を制御するだけで、移動体1の操作態様を変更することが可能であり、操作態様はいずれも力入力操作装置2への印加操作力に応じて選択することができる。
第9図は、本発明の実施の形態1に係る力入力操作装置2を用いた移動体における操作態様を選択する力入力操作装置2の概略を示す平面図である。力入力操作装置2は、操作部である操作ハンドル2a、操作ハンドル2aの両端を支持する略平行に設けた操作ハンドル支持部2e、2eで構成される。操作ハンドル2aの中途には、操作ハンドル2aの長手方向の圧力を検出する圧力センサ2fを、操作ハンドル支持部2e、2eの中途には、操作ハンドル支持部2e、2eの長手方向の圧力を検出する圧力センサ2g、2gが、それぞれ設置されている。
矢符Aは例えば進行方向(Y軸)を、矢符Bは例えば左右方向(X軸)を示す。進行方向(Y軸)に圧力センサ2g、2gを2個設置することにより、圧力センサ2g、2gで検出した圧力値に生じる差異に基づいて、X軸及びY軸と直交するZ軸周りの回転モーメントCも検出することができる。
圧力センサ2f、2g、2gは印加操作力検出手段(第10図の印加操作力検出手段3参照)として機能し、進行方向の力、左右方向の力、及び回転モーメントを検出し、この検出結果を操作態様選択手段(第10図の操作態様選択手段4参照)へ送る。操作態様選択手段は検出結果に基づいて適宜操作態様を選択し、移動体1は所望の操作態様での移動を行う。
第10図は本発明における制御ブロックの概略を示すブロック図である。操作部である操作ハンドル2aへ印加された印加操作力を印加操作力検出手段3において検出する。印加操作力検出手段3は具体的には上述した複数の圧力センサで構成される。操作態様選択手段4において、印加操作力検出手段3で検出した印加操作力(印加操作力ベクトルFi)を、予め設定して基準操作力記憶手段5に記憶してある基準操作力(基準操作力ベクトル)と比較して印加操作力に最も近い基準操作力を判定し、その基準操作力に対応する操作態様を選択する。すなわち、操作態様選択手段4は、複数の操作態様に応じて予め設定記憶された複数の基準操作力の中から印加操作力に最も近い基準操作力を判定して、その基準操作力に対応する操作態様を選択する。なお、基準操作力記憶手段5は、内蔵するメモリであっても良いし、個人毎に対応するデータを記憶したメモリカードのような可搬型の補助記憶手段であってもよい。
動作制御信号出力手段6は、選択された操作態様に応じて、移動体1が備える後輪を駆動するための各モータ8e、8fが必要とする動作速度(回転数及び回転方向)を算出し、動作速度に対応する制御信号をモータ制御部7e、7fへ出力する。モータ制御部7e、7fは、動作制御信号出力手段6からの制御信号に応じて所定の駆動電流を各モータ8e、8fへ供給する。ここでは、モータの例として右後輪モータ8e、左後輪モータ8fを示している。
第11図は、本発明の実施の形態2に係る力入力操作装置における操作態様の選択及び動作速度の算出の処理手順を示すフローチャートである。なお、操作態様として直進モード、進路変更モード、旋回モードの3つのモードが設定されている場合を例に挙げて説明する。
まず、印加操作力検出手段3は、印加操作力(印加操作力ベクトル)として、圧力センサで検出したX軸方向の力、Y軸方向の2つの力(印加操作力FiのX成分をFix、Y成分をFiy1、Fiy2とする)を検出する(ステップS101)。
圧力センサで検出したY軸方向の2つの力Fiy1、Fiy2の差の絶対値が、所定の閾値εより小さいか否かを判断し(ステップS102)、Fiy1、Fiy2の差の絶対値が所定の閾値εより小さいと判断した場合(ステップS102:YES)、Fiy1とFiy2とが略同一(=Fiy)であるとして(ステップS103)、実施の形態1と同様の処理を行う。
Fiy1、Fiy2の差の絶対値が所定の閾値εより大きいと判断した場合(ステップS102:NO)、Z軸周りの回転モーメントMiを算出する(ステップS104)。そして、算出した回転モーメントMiを打ち消す逆方向回転モーメント−(マイナス)Miに対応する後輪回転数及び後輪回転方向を算出する(ステップS105)。
次に、操作態様選択手段4において、印加操作力Fiと操作態様に対応して設定され、基準操作力記憶手段5に記憶してある基準操作力との類似度(近似度)を算出する(ステップS106)。つまり、操作態様に対応する基準操作力(例えば上述した直進基準ベクトルFs、進路変更基準ベクトルFc、旋回基準ベクトルFr)への印加操作力Fiの投影の大きさ(直進投影ベクトルFisの大きさ|Fis|、進路変更投影ベクトルFicの大きさ|Fic|、回転投影ベクトルFirの大きさ|Fir|)を算出する。
算出した印加操作力Fiの投影の中から最も大きい(最も近い)ものに対応する基準操作力を判定抽出し、判定抽出した基準操作力に対応する操作態様を選択する。例えば、まず直進モードに対応するか否かを直進投影ベクトルFisの大きさが最大であるか否かにより判定する(ステップS107)。直進投影ベクトルFisの大きさが最大であると判定した場合(ステップS107:YES)、操作態様選択手段4において直進モードが選択される(ステップS108)。直進モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6は、ステップSS105で算出した左右後輪の回転数及び回転方向を考慮した上で、左右後輪の回転数及び回転方向を算出する(ステップS109)。これにより、操作者の操作により発生している回転モーメントを相殺することができ、正確に直進移動することが可能となる。
直進投影ベクトルFisの大きさが最大ではないと判定した場合(ステップS107:NO)、旋回モードに対応するか否かを旋回投影ベクトルFirの大きさが最大であるか否かにより判定する(ステップS110)。旋回投影ベクトルFirの大きさが最大であると判定した場合(ステップS110:YES)、操作態様選択手段4において旋回モードが選択される(ステップS111)。旋回モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6において、ステップSS105で算出した左右後輪の回転数及び回転方向を考慮した上で、左右後輪の回転数及び回転方向を算出する(ステップS112)。これにより、操作者の操作により発生している回転モーメントを相殺することができ、旋回運動を正確にすることが可能となる。
旋回投影ベクトルFirの大きさが最大ではないと判定した場合(ステップS110:NO)、操作態様選択手段4において進路変更モードが選択される(ステップS113)。進路変更モードが選択された場合には、動作制御信号出力手段6において、ステップSS105で算出した左右後輪の回転数及び回転方向を考慮した上で、左右後輪の回転数及び回転方向を算出する(ステップS114)。これにより、操作者の操作により発生している回転モーメントを相殺することができ、所望の回転半径で進路を変更することが可能となる。
ステップS109、S112、S114における左右後輪の回転数及び回転方向の算出結果に基づいて、モータ制御部7e、7fで適宜モータへの指令値を設定し、モータ指令値として出力する(ステップS115)。以上のフローを適宜繰り返すことにより操作者の操作意図に基づいた移動体1の円滑な操作が可能な力入力操作装置を実現することができる。また、このような力入力操作装置を用いた移動体を搬送車又は走行用補助車に搭載して、搬送車又は走行用補助車の操作をする構成とすれば、操作性に優れ、操作者にやさしい搬送車又は走行用補助車を実現できる。
以上に詳述した如く、第1発明ないし第8発明にあっては、操作態様に応じて予め設定記憶された基準操作力と比較して最も近い基準操作力を判定し、判定した基準操作力に対応する操作態様を選択するので、操作部へ印加する操作力として小さい操作力しか印加できないような操作者の操作に対しても、操作者の意図に従った操作態様を選択できる操作性の良い力入力操作装置を実現することができる。また、健常者が操作する場合においても違和感の生じない操作性の良い力入力操作装置を実現することができる。
第9発明ないし第11発明にあっては、第1発明ないし第8発明に係る力入力操作装置を搭載した対象物、移動体、搬送車及び歩行用補助車であることから、操作性の良い、操作者にやさしい搬送車又は歩行用補助車を実現できる。
第9発明ないし第11発明にあっては、第1発明ないし第8発明に係る力入力操作装置を搭載した対象物、移動体、搬送車及び歩行用補助車であることから、操作性の良い、操作者にやさしい搬送車又は歩行用補助車を実現できる。
Claims (11)
- 操作部へ印加される操作力に応じて操作対象物を動作させる力入力操作装置において、
前記操作部へ印加される印加操作力を検出する印加操作力検出手段と、
予め複数の操作態様と対応付けて記憶された複数の基準操作力の中から検出した印加操作力に最も近い基準操作力を判定し、判定した基準操作力に対応する操作態様を選択する操作態様選択手段と、
選択された操作態様に応じて操作対象物の動作を制御する動作制御信号を出力する動作制御信号出力手段と
を備えることを特徴とする力入力操作装置。 - 前記基準操作力を、前記印加操作力に基づいて設定して記憶する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の力入力操作装置。
- 前記印加操作力検出手段は、前記操作対象物の一方向及び該一方向に交差する方向の力を検出する2軸力センサであることを特徴とする請求項1又は2記載の力入力操作装置。
- 前記印加操作力検出手段は、複数の力センサからなり、少なくとも一方向につき2個の力センサを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の力入力操作装置。
- 前記操作態様は、直進、進路変更、旋回のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の力入力操作装置。
- 前記操作態様選択手段は、前記基準操作力毎に力の大きさ及び作用する方向で定めた判定領域を設定してあり、前記印加操作力の大きさ及び作用する方向に基づいて前記印加操作力が属する判定領域を特定し、前記印加操作力に最も近い基準操作力を判定すべくなしてあることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の力入力操作装置。
- 前記操作態様選択手段は、前記印加操作力の作用する方向と前記基準操作力の作用する方向との方向差に基づいて前記印加操作力に最も近い基準操作力を判定すべくなしてあることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の力入力操作装置。
- 前記操作態様選択手段は、前記印加操作力の大きさ及び作用する方向と前記基準操作力の大きさ及び作用する方向とを用い、大きさと方向とで定義する二次元空間での距離を算出し、算出した距離の大小に基づいて前記印加操作力に最も近い基準操作力を判定すべくなしてあることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の力入力操作装置。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の力入力操作装置を搭載してあり、前記動作制御信号出力手段が出力した前記動作制御信号に応じて動作すべくなしてあることを特徴とする移動体。
- 請求項9に記載の移動体を搭載してあることを特徴とする搬送車。
- 請求項9に記載の移動体を搭載してあることを特徴とする歩行用補助車。
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