JPWO2004058936A1 - 細胞の分離回収装置および分離回収方法 - Google Patents

細胞の分離回収装置および分離回収方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、目的細胞を傷つけることなく、細胞源から大量に短時間で細胞を分離回収する細胞の分離回収装置および分離回収方法を提供する。 本発明の細胞の分離回収装置10は、所定温度より高い温度で疎水性を示し、該所定温度より低い温度で親水性を示すポリマーと、目的細胞と結合する生理活性物質とが結合された不織布を有する処理部11と、前記処理部の液温を調節する液温調節部14とを備え、前記液温調節部によって前記処理部の液温を前記所定温度を境に変更することで、前記不織布に捕捉された細胞を該不織布から離脱させ回収するように構成されたことを特徴とする。

Description

本発明は、温度に応じて親水性等を変化させるポリマーを利用し、目的の細胞を分離回収する細胞の分離回収装置および細胞の分離回収方法に関する。本発明は、例えば生体組織工学や細胞治療等において所定の細胞を分離回収する場合等に適用することが可能である。
現在の最先端医療では、遺伝子治療やハイブリッド型人工臓器、あるいは生体組織工学といった,動物細胞を用いる技術に世界中の注目が集まっている。こういった技術は、分子生物学の飛躍的進歩に基づくものであるが、その重要な技術基盤のひとつとして、細胞浮遊液から特定の細胞のみを高精度で分離できるフローサイトメトリーの開発を挙げることができる。
しかしながら、フローサイトメトリーは元来分子生物学の研究用として開発されたものであり、分離精度は極めて高いものの、処理速度は試験管レベルである。そのため、極めて短時間に大量の細胞が必要な場合が多い臨床用途に適しているとは言い難い。例えば、救命率が30%前後と言われる劇症肝炎の患者にハイブリッド型肝臓を適用する場合、どんなに遅くとも数日以内に所定量(例えば数百mg〜数kg)の肝細胞を準備しなければならない。あるいは、重度の熱傷患者を救うための人工皮膚についても、患者の細胞を数日〜数週間で必要量培養しなければならない。
このように、臨床の場で動物細胞を用いた医療を実用化するためには、目的に応じた細胞を短時間に細胞源から分離回収する装置(セル・セパレータ)が必要不可欠である。
従来、細胞分離に関して、例えば下記の特許文献(1)〜(17)に見られるように、種々の方法及び装置が提案されている。
(1)特開平8−201384号公報
(2)特開平9−75450号公報
(3)特開平10−14565号公報
(4)特開平11−56351号公報
(5)特開平11−290060号公報
(6)特開2000−166541号公報
(7)特開2001−136956号公報
(8)特開2001−161812号公報
(9)特開2001−161352号公報
(10)特開2001−178号公報
(11)特開2001−78757号公報
(12)特開2002−80377号公報
(13)特開2002−87971号公報
(14)特開平7−265407号公報
(15)特開平9−108334号公報
(16)特開平10−137557号公報
(17)特開2000−83649号公報
ところで、プラスチック製細胞培養容器(シャーレ)の底面に生理活性物質(リガンド)を物理吸着させ、その生理活性物質と特異的に結合するレセプターを有する細胞を捕捉する技術が、細胞工学や分子生物学の分野で用いられている。しかしながら、免疫グロブリンなどの蛋白質をリガンドする場合、リガンドとレセプターの親和性(アフィニティー)は非常に強いのはもちろんのこと、リガンドとシャーレ底面との物理吸着力も強固なため、一般的にはシャーレ底面から細胞を回収することは困難である。
そこで、直径数十〜数百μmの多糖ビーズの表面に抗体、ホルモン、あるいはレクチンなどの蛋白質を固定し、アフィニティー吸着によって特定の細胞を捕捉させ、溶離液によって細胞を回収するアフィニティカラムが開発されている。あるいは、表面に生理活性物質を物理吸着、あるいは共有結合させたナイロン繊維を用い、カラムと同様のメカニズムによって細胞を回収する技術も開発されている。
ところが、これらの技術では溶離液のpHや塩濃度を生理的条件から極端にシフトさせねばならず、それによって生じる回収される細胞への影響は無視することができない。また、カラムでは圧力損失が大きいので、流量を高く設定できず、また繊維では単位体積当たりの表面積を上げることができないため、いずれにおいても単位時間当たりの処理量の点でさらなる改善が必要である。
そこで、シャーレの底面にポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)を電子線によってグラフト重合させ、その細胞および培地を入れて37℃で培養後、温度を30℃に下げ、細胞をシート状で回収する技術(cell manipulation)が開発されている(例えば、T.Okano,et al.,J.Biomed.Mater.Res.,27 1243(1993)参照。)。
ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)は下限臨界溶解温度(LCST:Lower critical solution temperature)が約32℃付近に存在し、37℃では疎水性、32℃以下では親水性となる。そして、一般的に細胞は親水性表面には接着しないため、LCSTより高い温度で細胞を培養し、LCSTより低い温度へ冷却することによりシート状に培養された細胞が自然に剥離する。こうしたシート状培養物の回収は、細胞同士が協調するする現象、例えば心筋細胞の同期拍動などを再現することが可能となった。
また、ポリプロピレン不織布にプラズマ後重合を用いて繊維表面にポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)を導入し、下限臨界溶解温度を境に水の透過性が変わる材料に関しても研究されている(例えば、S.Y.Kim,et al.,:J.Appl.Polym.Sci.,84,1168(2002)参照)。
組織工学や細胞医療等においては、目的に応じた細胞を傷つけることなく、細胞源から大量に短時間で分離回収する技術の開発が望まれていた。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、目的に応じた細胞を傷つけることなく、細胞源から大量に短時間で分離回収する細胞の分離回収装置および分離回収方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の発明者らは高分子表面と細胞表面の相互作用を利用した細胞操作技術に注目し、温度に応じて親疎水性が変化する感温性高分子の利用を検討した。その結果、特定の細胞を非侵襲的に回収する細胞分離回収の技術を開発し、本発明を完成させた。
本発明は、前記目的を達成するため、所定温度より高い温度で疎水性を示し、該所定温度より低い温度で親水性を示すポリマーと、目的の細胞と結合する生理活性物質とが結合された不織布を有する処理部と、前記処理部の液温を調節する液温調節部とを備え、前記液温調節部によって前記処理部の液温を前記所定温度を境に変更することで、前記不織布に捕捉された細胞を該不織布から離脱させ回収するように構成されたことを特徴とする細胞の分離回収装置を提供する。
本発明の分離回収装置において、前記生理活性物質は前記ポリマーを介して前記不織布に結合された構成としてよい。
また、前記生理活性物質は前記不織布に直接結合された構成としてもよい。
さらに、前記生理活性物質はスペーサを介して前記不織布に結合された構成としてもよい。
また本発明の分離回収装置において、前記不織布は前記所定温度より低い液温時に細胞を捕捉するとともに、前記所定温度より高い液温時に捕捉した細胞を該不織布から離脱するように構成してもよい。
また前記不織布は前記所定温度より高い液温時に細胞を捕捉するとともに、前記所定温度より低い液温時に捕捉した細胞を該不織布から離脱するように構成してもよい。
さらに本発明の分離回収装置において、前記ポリマーはポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)であることが好ましい。
また、前記生理活性物質としては、抗原、抗体、それらの断片などの蛋白質からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
また本発明は、所定温度より高い温度で疎水性を示し、該所定温度より低い温度で親水性を示すポリマーと、目的とする細胞と結合する生理活性物質とが結合された不織布に、細胞を含む液を接触させ、目的の細胞を該不織布に捕捉させて該液から分離し、
次いで該不織布の温度を所定温度を境として変化させ、該不織布から捕捉細胞を離脱させ、
次いで不織布から離脱した細胞を回収することを含むことを特徴とする細胞の分離回収方法を提供する。
さらに本発明は、前述した本発明に係る分離回収装置を用い、前記処理部中の不織布に、細胞を含む液を接触させ、目的の細胞を該不織布に捕捉させて該液から分離し、
次いで該処理部の液温を所定温度を境として変化させ、該不織布から捕捉細胞を離脱させ、
次いで不織布から離脱した細胞を回収することを含むことを特徴とする細胞の分離回収方法を提供する。
第1図は、本発明における細胞を分離するための不織布の形成方法を説明する模式図である。
第2図は、本発明において細胞を分離回収する状態を説明する模式図である。
第3図は、実施の形態2における細胞を回収する状態を説明する模式図である。
第4図は、実施の形態3における細胞を回収する状態を説明する模式図である。
第5図は、細胞の分離回収装置の一例を示す説明図である。
第6図は、反応時間に対するポリNIPAAmのグラフト収率の結果を示した図である。
第7図は、ポリNIPAAm−g−PP不織布のポアサイズに対するグラフト収率の結果を示した図である。
第8図は、温度に対する水の透過量の結果を示した図である。
第9図は、抗体液濃度と細胞数との関係を示した図である。
第10図は、培養時間と細胞数の関係を示した図である。
第11図は、ポリNIPAAm−g−PP製不織布に捕捉された細胞数を示した図である。
[実施の形態1]
第1図は、本発明における細胞を分離するための不織布の形成方法を説明する模式図である。
第1図(a)では、ポリマー2の下限臨界溶解温度(以下、LCSTと記す)より低い温度の水中において、ポリマー2がグラフトされている不織布1が図示されている。このポリマー2は、感温性ポリマーであるポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(以下、ポリNIPAAmと記す)からなっている。
不織布1を構成する繊維の種類は、合成繊維、天然繊維等、適宜選択することができる。本発明においては、ポリプロピレン(以下、PPと略記する)繊維で形成された不織布を用いることが好ましい。さらに、不織布1においては、相当直径が5〜30μmの細孔が空隙率80%以上で存在することが好ましい。このような不織布は、単位体積当たりの繊維表面積が非常に高く、さらに細胞浮遊液の透過抵抗(圧力損失)が極めて低く、細胞の分離回収装置(セル・セパレータ装置)の細胞分離用基材として特に好適に用いられる。
感温性ポリマーであるポリNIPAAmは、下限臨界溶解温度を境に親疎水性が変化する特性を有する。例えば、ポリNIPAAmは32℃付近にあるLCSTを境に、LCSTより高い温度では疎水性、LCSTより低い温度では親水性を示す。第1図(a)では不織布1が浸漬されている水温がポリマー2のLCSTより低くなっているので、ポリマー2は親水性を示し、水中で伸展している。なお本例示では、ポリマー2としてポリNIPAAmを用いたが、これ以外の感温性ポリマーを用いてもよい。
このポリマー2を不織布1の繊維表面に結合する方法としては、例えば、不織布1の表面にプラズマ後重合法によってNIPAAmモノマーをグラフト重合させる方法を採用できる。具体的には、不織布1にアルゴンガス雰囲気下においてプラズマ照射を行った後、NIPAAmモノマーを接触させ、不織布1の繊維の表面へグラフト重合させる。このように不織布1は、ポリNIPAAmからなるポリマー2によって修飾され、温度によって親水性度が変わる。したがって、所定の温度以上で生理活性物質と結合し、当該温度以下で脱着することが可能となる。生理活性物質としては前記抗体3に限定されず、目的の細胞が特異的に結合される各種の物質、例えば抗原、抗体、CD4、CD8、CD86、CD80、CD34、およびそれらのIgG抗体などを使用でき、それらの物質の中から目的の細胞に応じて適当な生理活性物質を選択使用でき、好ましい生理活性物質としては抗原、抗体、それらの断片からなる群から選択される1種以上を挙げることができる。
第1図(a)に示す状態から、水温をLCSTより高くすると、ポリマー2は疎水性となって第1図(b)に示すように変形する。具体的には、ポリマー2の鎖が疎水性を示すことにより、親水性の水分子と反発して第1図(b)に示すように収縮し、丸まった状態になる。この状態の不織布1に対し、第1図(c)に示すように、生理活性物質である抗体3をポリマー2と疎水結合させる。ここで、抗体3は例えばIgGである。以上のようにして得られる不織布1は、生理活性物質である抗体3を吸脱着することができる。
以上のようにして得られる不織布1は、温度によって親水性の度合が異なる性質を有する。したがって、所定温度において特定の生理活性物質を疎水結合または親水結合させ、さらに前記所定温度とは異なる温度においてその結合を分離させることができる。したがって、この性質を利用し、所定の細胞に特異的に結合する性質を有する生理活性物質を結合させた不織布1を用い、細胞の結合後に温度を変えることで、生理活性物質に結合した所定の細胞を分離回収することができる。
第2図は、本発明において細胞を分離回収する状態を説明する模式図である。
不織布1の表面にはポリNIPAAmからなるポリマー2が結合されており、該ポリマー2と抗体3とはLCSTより高い液温において疎水結合している。そこへ抗体3を認識する表面抗原5を有する細胞4を含む細胞浮遊液(混合液)を流し、第2図(a)に示すように表面抗原5と抗体3とを抗原抗体反応させる。ここで、抗体3がIgGの場合、細胞4は例えばCD34発現幹細胞とすることができる。
なお、第2図(a)においては細胞4と抗体3は1点(1個所)において結合しているが、実際は多点結合することが多い。そして、このように結合された細胞4を培養することができる。ここでは、抗体3を認識しない表面抗原を有する細胞は、抗体3に結合しない。そして、抗体3に結合されなかった不要な細胞を取り除くため、細胞浮遊液を緩衝液等により洗浄する。なお、抗体がIgGの場合、第1の温度は35℃以上39℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは37℃である。
次に、液温をLCSTより低くし、ポリNIPAAmからなるポリマー2が結合している不織布1から、細胞4と抗体3を脱着させる。具体的には、温度をLCSTより低くし、ポリマー2を導入したPP不織布1の表面を親水性にする。その結果、第2図(b)に示すように、ポリマー2と抗体3の間の疎水結合が外れ、目的とする細胞4を抗体3に結合された状態で回収することができる。なお、抗体がIgGの場合、第2の温度は2℃以上6℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは4℃である。
以上のようにして、生理活性物質(抗体3)を吸脱着することができる不織布1を用いれば、目的とする細胞を、短時間で他の細胞から分離して、傷つけることなく大量に回収することができる。
[実施の形態2]
第3図は、実施の形態2において細胞を回収する状態を説明するための模式図である。
この実施の形態2では、前述した第1図に示す方法と処理温度条件を変更した以外は、ほぼ同様にして細胞の分離回収を実施できる。ここで用いる不織布1は、表面にポリNIPAAmからなるポリマー2が結合し、該ポリマー2に生理活性物質として抗体3が結合されている構造を有し、この不織布1においては、ポリマー2と抗体3とが共有結合により結合されている。
実施の形態2では、第3図(a)に示すように、LCSTより低い液温下で細胞4の表面抗原5と抗体3とが結合される。そして、LCSTより高い液温下でポリマー2に疎水性を持たせることで、表面抗原5と抗体3の結合を分離し、細胞4を回収する。ここでは、ポリマー2の高次構造が温度により変化し、LCSTより低い液温下では抗体3が露出し、LCSTより高い液温下では抗体3が隠蔽されるように動作することにより、細胞4の捕捉・離脱が可能とされる。このように実施の形態2では、温度とプロセスが実施の形態1の方法とは逆転して、LCSTより低い温度で細胞を培養しなければならないが、ポリマー2と抗体3とが共有結合により強く結合された構造であるため、細胞4をより保持しやすいものとなっている。
[実施の形態3]
第4図は、実施の形態3における細胞を回収する状態を説明する模式図である。
実施の形態3では、実施の形態1と同様、不織布1上にポリNIPAAmからなるポリマー2が結合されている。そして、第4図(a)に示すように、抗体3がポリマー2を介さず、スペーサ6を介して不織布1の表面に結合された構造になっている。ここで、スペーサ6は、抗体3を不織布1に保持するために機能するものであり、例えばポリエチレングリコールである。本構造においては、不織布2から延びるポリマー2の長さより、不織布1からスペーサ6を介して抗体3までの長さの方が短くなるようにすることが好ましい。また、スペーサなしに不織布1に直接抗体が結合していてもよい。さらに、ポリマー2は適宜設定された密度で不織布1に重合されていることが好ましい。
そして、LCSTより高い液温にすることで、ポリNIPAAmからなるポリマー2に疎水性を持たせることで、該ポリマー2が第4図(b)に示すように収縮し、その結果、細胞4の表面抗原4が抗体3に結合する。そして、温度をLCSTより低くすると、第4図(a)に示すようにポリマー2が伸展し、細胞4の表面抗原5と抗体3との結合が分離し、細胞4を回収することが可能となる。この実施の形態3では、ポリマー2は捕捉された細胞4を回収するときのみ作用することとなり、LCSTより温度を低くする時間も短く、温度による影響を殆ど受けていない細胞4をより回収できるようになっている。
本発明はまた、前記実施の形態1〜3を実施し得る細胞の分離回収装置を提供する。
第5図は、本発明に係る細胞の分離回収装置の一例を示す説明図である。
第5図に示す細胞の分離回収装置10は、前記実施の形態1〜3において用いた、ポリNIPAAmからなるポリマー2と、抗原3のような生理活性物質とを結合した不織布1を有する処理部11と、該処理部11に細胞を含む液を導入する液導入部12と、該処理部11から液を排出する液排出部13と、該処理部11内の液温を調節する液温調節部14とを備え、液温調節部14によって処理部11の液温をLCSTを境に変更することで、前記不織布1に捕捉された細胞を該不織布1から離脱させ回収するように構成されている。なお、細胞の分離回収装置10には、液温調節部14を制御する制御部やその他必要な構成を備えることができる。
この処理部11は、不織布1を保持して細胞を含む液などの液体と接触させることができればよく、具体的な構造、形状、大きさ等は限定されず、処理するべき液の導入量に応じて種々の大きさの処理槽やタンクを用いることができる。この処理部11には、細胞の吸脱着を促進するとともに、内部の液温を均一にするために適当な撹拌装置を設けることが好ましい。処理部11内に設けられた不織布1は、処理部11に着脱自在に取り付けることが好ましい。
また前記液導入部12及び液排出部13は、それぞれ処理部11の構造、形状、大きさ等によって、適当な管路等を処理部11に接続して構成でき、必要に応じて貯液部、バルブ、分岐管路、流量計等を付設し得る。
前記液温調節部14は、処理部11内の液を所定温度(すなわちポリマー2のLCST)を境に変化させるための温度調節手段、例えば電気ヒーター、クーラーの少なくとも一方を備えており、好ましくは処理部11内に設けた温度センサ等の検温手段からの温度測定データを設定温度と比較して、処理槽11内が設定温度になるように温度調節手段への通電を制御し得る構造を有してる。
この分離回収装置10は、処理部11に不織布1を設置しておき、液導入部12を通して目的とする細胞を含む液を処理部11内に連続的または断続的に導入し、不織布1に目的細胞のみを特異的に捕捉させて他の細胞等から分離し、その後、処理部11の液温をLCSTを境に変更することで、捕捉された細胞を不織布1から脱離させ、液排出部13を経て、大量の目的細胞を傷つけることなく高い効率で回収することができる。不織布1への細胞の捕捉及び捕捉細胞の脱離の原理は、前記実施の形態1〜3のいずれかの方法を採用し得る。
なお、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
<ポリNIPAAmを繊維表面にグラフト重合させたPP製不織布の作製>
基材として平均ポアサイズ5,10,30μmのPP製不織布を用いた。この不織布に対しアルゴンガス(10Pa)雰囲気下、出力10Wで1分間プラズマ照射を行った。プラズマ照射後、NIPAAmモノマー水溶液(1−10wt%)を反応容器中に入れた。その後、60℃のシェイキングバスに入れ、グラフト重合を行った。重合の確認は全反射型フーリエ変換赤外分光測定(ATR/FT−IR)を用いて行った。ポリNIPAAmを繊維表面に導入したPP製不織布(以下、ポリNIPAAm−g−PP製不織布という)のグラフト収率は、重合前後の不織布の重量変化から求めた。
ポリNIPAAm−g−PP製不織布および未修飾PP製不織布の水の透過量(Lp)は、透過セル装置を用いて測定した。測定に用いた不織布の有効膜面積は17.3cmであった。ポリNIPAAmのLCSTより高い温度と低い温度で水の透過量を測定し、温度による透過量変化を調べた。
<温度変化による抗体の捕捉と脱着>
直径1.5cmに切り抜いたポリNIPAAm−g−PP製不織布をフルオレセインイソチオシアネート標識IgG(FITC−IgG)(50μg/mL)を含むダルベッコリン酸緩衝液(Dulbecco’s phosphate−buffer saline(PBS))(以下、抗体液という)中37℃で3時間インキュベートし、IgGの捕捉の様子を蛍光顕微鏡で観察した。
次に、1mLのPBSを加え、4℃に15分間曝した。その後、再び蛍光顕微鏡でポリNIPAAm−g−PP製不織布の様子を観察した。
<結果:ポリNIPAAm−g−PP不織布の作製>
第6図は、反応時間に対するポリNIPAAImのグラフト収率の結果を示した図である。第6図に示すように、ポリNIPAAImのグラフト収率は、重合反応時間の増加にともなって増加した。また、モノマー濃度が高い方がポリNIPAAmのグラフト収率が高かった。
第7図は、ポリNIPAAm−g−PP製不織布のポアサイズに対するグラフト収率の結果を示した図である。第7図に示すように、ポリNIPAAm−g−PP製不織布の平均ポアサイズもグラフト収率に影響した。
<結果:ポリNIPAAm−g−PP製不織布の水の透過>
ポリNIPAAm−g−PP製不織布の水の透過量(Lp)に与える温度の影響を観察した。第8図は温度に対する水の透過量の結果を示した図である。第8図に示すように、LCSTより低い温度におけるポリNIPAAm−g−PP製不織布の水の透過量は、未修飾のPP製不織布よりも大きかった。また、LCSTより高い温度では、温度の上昇とともにポリNIPAAm−g−PP製不織布の水の透過量は減少した。ポリNIPAAm−g−PP製不織布の水の透過量には、重合によるポアサイズの変化だけでなく、ミクロな表面の親疎水性変化も影響すると考えられた。
<結果:ポリNIPAAm−g−PP製不織布表面の抗体捕捉脱着>
ポリNIPAAm−g−PP製不織布へのFITC標識IgGの捕捉脱着の様子を蛍光顕微鏡により観察した。LCST(37℃)より高い温度では、ポリNIPAAm−g−PP製不織布はFITC−IgGを捕捉していた。
温度をLCSTより下げると、捕捉したFITC−IgGはポリNIPAAm−g−PP製不織布から脱着した。未修飾のPP製不織布についても同様の実験を行った。ポリNIPAAm−g−PP製不織布には、抗体液が容易に浸透したが、未修飾のPP製不織布には殆ど浸透しなかった。抗体液が浸透したわずかな部分には抗体が大量に捕捉し、温度をLCSTより下げても抗体は脱着しなかった。
以上の結果より、ポリNIPAAm−g−PP製不織布の繊維表面は37℃、すなわちポリNIPAAmのLCSTより高い温度で疎水性になっており、疎水結合によって繊維の表面にFITC−IgGが捕捉されたことが示唆された。さらに、温度をLCSTより下げることによってポリNIPAAm−g−PP製繊維の表面が親水性となり、FITC−IgGの脱着が生じた。このように、温度を37℃から4℃に下げることにより、捕捉された全てではないものの、FITC−IgGは不織布から脱着していた。これらの結果を踏まえ、例えばIgGに結合する細胞を、ポリNIPAAm−g−PP製不織布に捕捉されたIgGに結合させ、温度をLCSTより下げることでIgGとともにIgGに結合された細胞を分離回収することができる。
<抗体液濃度の細胞捕捉促進効果>
24ウェルプレートの10個のウェルに直径1.5cmのポリNIPAAm−g−PP製不織布を1枚ずつ入れ、ガラスのリングで不織布が浮上しないように押さえた。
各ウェルに濃度0および1,5,10、25μg/mLの抗マウスCD80モノクローナル抗体を含むダルベッコリン酸緩衝液(Dulbecco’s phosphate−buffer saline(PBS))(以下、抗体液という)を添加し、37℃で8時間以上インキュベートした。次にポリNIPAAm−g−PP製不織布を37℃のPBSで2回洗浄した。RPMI−1640培地(シグマアルドリッチジャパン(株))に懸濁したCD80ハイブリドーマ懸濁液5×10/mLを調製し、各ウェルに1mLずつ添加し、37℃で60分間インキュベートした。これらポリNIPAAm−g−PP製不織布をPBSで2回洗浄した後メタノール固定とギムザ染色を行い、捕捉された細胞数を顕微鏡観察により数えた。抗体濃度に依存したCD80ハイブリドーマ細胞の細胞接着促進効果が認められた(第9図)。特に抗体液の濃度が10μg/mL以上では、顕著な細胞捕捉性が認められた。
<モノクローナル抗体による細胞の選択的捕捉とその経時変化>
24ウェルプレートの8個のウェルに直径1.5cmのポリNIPAAm−g−PP製不織布を1枚ずつ入れ、ガラスのリングで不織布が浮上しないように押さえた。
4個のウェルに濃度10μg/mLの抗マウスCD80モノクローナル抗体を含むダルベッコリン酸緩衝液(以下、抗体液という)を、4個のウェルに濃度10μg/mLの抗マウスCD86モノクローナル抗体液を1mLずつ添加し、37℃で8時間以上インキュベートした。
そこで抗体液処理したポリNIPAAm−g−PP製不織布を37℃のPBSで2回洗浄し、RPMI−1640培地(シグマアルドリッチジャパン(株))に懸濁したCD80ハイブリドーマの懸濁液5×10/mLを各ウェルに1mLずつ添加し、37℃で45分間あるいは60分間インキュベートした。
インキュベート後、ポリNIPAAm−g−PP製不織布を37℃のPBSで2回洗浄した後、メタノール固定とギムザ染色を行い、捕捉された細胞数を顕微鏡観察により数えた。
抗マウスCD86モノクローナル抗体液よりも抗マウスCD80モノクローナル抗体液でインキュベートしたポリNIPAAm−g−PP製不織布に、より顕著な細胞捕捉促進効果が認められた(第10図)。また、インキュベートの時間が45分よりも60分において、より選択的細胞捕捉効果が認められた。
<ポリNIPAAm−g−PP製不織布での細胞分離実験>
ポリNIPAAm−g−PP製不織布を用い、2種類の細胞(CD86ハイブリドーマとCD80ハイブリドーマ)の懸濁液から、一方の細胞(CD80ハイブリドーマ)を回収する実験を行い、この不織布の細胞分離性能を確認した。
(材料・器具)
・不織布:直径1.5cmのポリNIPAAm修飾不織布、12枚
・抗体濃度:抗CD80、10μg/mL(PBSに懸濁)
・細胞懸濁液:5×10/mL(CD80/CD86=50/50)を細胞用培地に懸濁したもの
・細胞用培地:RPMI−1640培地(シグマアルドリッチジャパン(株))
・細胞の接触時間:45分間あるいは60分(37℃)
(実験方法)
(1)24ウェルプレートの各ウェルにポリNIPAAm−g−PP製不織布を入れ、ガラスのリングで不織布が浮上しないように押さえた。
(2)抗CD80の抗体液を0.5mLずつウェルに入れ、37℃で3時間インキュベートしてポリNIPAAm−g−PP製不織布に抗体を結合させた。
(3)余分な抗体を洗い流すため、ポリNIPAAm−g−PP製不織布を37℃のPBSで2回洗浄した。
(4)CD80ハイブリドーマとCD86ハイブリドーマをRPMI−1640培地に懸濁した。濃度は5×10/mL(CD80/CD86=50/50)とした。
(5)この細胞懸濁液を1mLずつ各ウェルに入れ、37℃で45分間インキュベートした。
(6)ポリNIPAAm−g−PP製不織布を取り出し、余分な細胞を洗い流すため37℃のPBSで2回洗浄した。
(7)捕捉した細胞を回収するため、ポリNIPAAm−g−PP製不織布をRPMI−1640培地10mL中に入れ、4℃に15分間曝した。
(8)回収した細胞を蛍光標識した抗CD80と抗CD86抗体で染色した。
(9)染色した細胞を血球計算盤に撒き、細胞の回収率を計算した。
(10)レーザー共焦点顕微鏡観察により、回収した細胞中のCD80ハイブリドーマとCD80ハイブリドーマ(目的の細胞)の割合を求めた。
(実験結果)
ポリNIPAAm−g−PP製不織布に捕捉された細胞は約90%回収できる(第11図)。
回収した細胞は、CD80ハイブリドーマ/CD86ハイブリドーマ=約70/30であった。
以上説明したように、本発明によれば、目的とする細胞を簡単に確実に、また細胞にダメージが生じないようにして分離回収することができる。したがって、本発明は、例えば生体組織工学や細胞治療等において所定の細胞を分離回収する場合等に適用することが可能である。

Claims (10)

  1. 所定温度より高い温度で疎水性を示し、該所定温度より低い温度で親水性を示すポリマーと、目的の細胞と結合する生理活性物質とが結合された不織布を有する処理部と、
    前記処理部の液温を調節する液温調節部とを備え、
    前記液温調節部によって前記処理部の液温を前記所定温度を境に変更することで、前記不織布に捕捉された細胞を該不織布から離脱させ回収するように構成されたことを特徴とする細胞の分離回収装置。
  2. 前記生理活性物質が前記ポリマーを介して前記不織布に結合されたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の細胞の分離回収装置。
  3. 前記生理活性物質が前記不織布に直接結合されたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の細胞の分離回収装置。
  4. 前記生理活性物質がスペーサを介して前記不織布に結合されたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の細胞の分離回収装置。
  5. 前記不織布が前記所定温度より低い液温時に細胞を捕捉するとともに、前記所定温度より高い液温時に捕捉した細胞を該不織布から離脱するように構成されたことを特徴とする請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の細胞の分離回収装置。
  6. 前記不織布が前記所定温度より高い液温時に細胞を捕捉するとともに、前記所定温度より低い液温時に捕捉した細胞を該不織布から離脱するように構成されたことを特徴とする請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の細胞の分離回収装置。
  7. 前記ポリマーがポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)であることを特徴とする請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載の細胞の分離回収装置。
  8. 前記生理活性物質が、抗原、抗体、それらの断片などの蛋白質からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載の細胞の分離回収装置。
  9. 所定温度より高い温度で疎水性を示し、該所定温度より低い温度で親水性を示すポリマーと、目的の細胞と結合する生理活性物質とが結合された不織布に、細胞を含む液を接触させ、目的とする細胞を該不織布に捕捉させて該液から分離し、
    次いで該不織布の温度を所定温度を境として変化させ、該不織布から捕捉細胞を離脱させ、
    次いで不織布から離脱した細胞を回収することを含むことを特徴とする細胞の分離回収方法。
  10. 請求の範囲第1〜8項のいずれかに記載の分離回収装置を用い、前記処理部中の不織布に、細胞を含む液を接触させ、目的の細胞を該不織布に捕捉させて該液から分離し、
    次いで該処理部の液温を所定温度を境として変化させ、該不織布から捕捉細胞を離脱させ、
    次いで不織布から離脱した細胞を回収することを含むことを特徴とする細胞の分離回収方法。
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