JPWO2004017069A1 - バイオチップ分析装置 - Google Patents

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Abstract

バイオチップ(1)に複数配置するヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖のスポットの配置レイアウトとスポット上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の1次構造とから定まる露光パターンにより、露光照明用光源C(20)で照明した単一の空間光変調素子(6)を制御してバイオチップ基板上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖を配するスポット位置を選択的に露光し、複数種類の塩基又はアミノ酸又は糖を所定の位置に光活性化カップリング反応を起こし、ヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖を合成伸長させてバイオチップを作製する。その後に、蛍光励起光源A,B(20)を空間光変調素子に結像照明し、バイオチップを読み取る。上記の装置構成をクライアントとし、バイオチップ情報センターをコンピュータネットワークで接続し、バイオチップの作製、分析をオンラインによって行う。

Description

本発明は、検体遺伝子試料を蛍光色素で標識し、これをバイオチップ基板上の多数の微小スポットに固相化して配置された別個の遺伝子または遺伝子産物と反応させ、この標識試料が結合したバイオチップの位置と結合の程度を測定する、パラレルアッセイ法によるバイオチップの作製・反応・読取りを行うバイオチップ分析装置に関し、特に、試料中に存在する遺伝子または遺伝子産物などの定量を行う遺伝子分析や、同様に蛋白質の分析、それに免疫学関連の分析などに利用される。
本発明は、バイオチップ作製に必要なデータを蓄積したデータベース及びバイオチップ解析に関するプログラムを保有するバイオチップ情報センタと上記バイオチップ分析装置とをインターネットなどのコンピュータネットワークを介して接続し、バイオチップの作製から解析を効率的に実施することができるバイオチップオンライン分析システムに関する。
近年、遺伝子分析や蛋白質の分析、それに免疫学関連の分野で多数の試料と検体試料とを同時並行的に反応させ個々に分析を行うパラレルアッセイ法が利用されるようになった。この分析法は、多数の生物試料を固相化し、独立して配置したガラス板又はプラスチック板或いはシリコンウエハーであるバイオチップを利用する。この方法はデータを迅速に取得できること、試薬を節約できること、多数同時に解析できること、などの多くの利点がある。特にマイクロアレイや遺伝子チップと呼ばれる(以下バイオチップと総称する)、多数の遺伝子または遺伝子産物を基板上にプロットした基板を用いたパラレル遺伝子解析法が特に注目を集め、広く利用されるようになった。
オリゴヌクレオチドによる遺伝子解析を例に挙げて説明する。なお、この解析法は、蛋白質の解析や免疫関連の分析などにも利用する事ができる。従来バイオチップの作製、反応並びに読取りはそれぞれ専用機を利用し別々に実施されていた。
以下にバイオチップの作製・反応・読取りに関しての問題点を説明する。
バイオチップの作製法は、フォトリソグラフィ法、圧電技術を利用したジェットプリンティング法、メカニカルマイクロスポット法などが開発されている。このうち、フォトリソグラフィ法は、半導体素子製造法の露光技術を利用してバイオチップを作製する技術である。この技術によるバイオチップ作製はガラス基板上の微小な所定のオリゴヌクレオチドの配列位置にフォトマスクを通して選択的に光照射を行い、マスクされていない領域を通過した光が4種類の塩基に対応するホスホアミダイト試薬を活性化しカップリング反応を引き起こし、各カップリングステップで所定の領域で塩基を一個づつ付加し基板上に直接オリゴヌクレオチドを合成伸長させる。この方法は光活性化反応を利用して、基板上の微小スポットに多数の配列の異なるオリゴヌクレオチドを直接合成する為、オリゴヌクレオチドの配列データがあれば、バイオチップを作製できるという優れた長所がある。しかしながら、前記方法は半導体素子製造法に準じた大掛かりな装置を必要とする欠点を有するので、バイオチップのユーザーは専門メーカーが製作したバイオチップを購入して利用しているのが現状である。
フォトリソグラフィと光活性化カップリング反応を利用した、オリゴヌクレオチドの合成に関しては、Foder他(1991)Science、Vol.251、P767またはChee他(1996)Science、Vol.274、P610に発表されている。
しかし、発表された技術は、大掛かりな装置を必要とするものであった。この分野における小型化されたバイオチップ作製装置は、一例として、デジタルマイクロミラーデバイス(以下DMDと記す)を利用したものが特開2000−40660に提案されている。DMDは、微小なマイクロミラーを画素子とする反射型の空間光変調素子である。一例を挙げると、1280×1024個のマイクロミラーを二次元に配列したものが市販されている。しかし、信頼性の高いバイオチップの作製にはスポット位置によるバラツキを無くすこと、すなわち光学的条件として露光光の面内分布の一様性が重要である。上記光学的条件を確保するため、特開2000−40660に記載された装置では、フライアイレンズを用いたインテダレータ光学装置などの高価な光学装置を別に設置し、併用しなければならず、実用的ではない。
空間光変調素子としてDMDを利用した露光方法並びに装置は、特開平10−112579、特表2001−500628に提案されている。上記従来の露光技術はDMDの構造上機能しない。即ち、第4図に示す如く、DMD全体を収束光で照明すると、傾動されたマイクロミラーにより選択された対象試料を照明する光はDMDの設置面と平行な面hには焦点を結ばず、共焦点光学系を構築することができない。また、第5図に示す如く、DMDを平行光で照明した場合でも、対物レンズだけでは傾動されたマイクロミラーにより選択された対象試料を照明する光がすべて一点に集光する。従って、試料の観察点は集光点から拡散されてくる光によって照明される。またDMDを平行光で照明した場合には、マイクロミラーによる反射光の広がりを無視できない。
上記理由の他に、本来斜め方向から入射光を導入し照明されなければならないDMDに対して垂直な入射光で照明されている。更には、マイクロミラーは不安定な状態、すなわち傾動しない状態(電源のOFF状態)が利用されている。
特開2000−40660に提案されている方法と装置には、バイオチップ作製装置として利用する露光装置において、露光面の位置によるバラツキを排除し露光面の面内分布を一定にするための対策がなされていない。具体的には、外部にフライアイレンズなどを利用した高価な光学系を設置し、照明光を均一にする手段を別に設けなければならない。
次に、バイオチップの読取法並びにその装置に関する従来技術を説明する。フォトリソグラフィー方法で製作されたバイオチップだけに係わらず、他の方法で製作されたバイオチップも蛍光標識した被検試料と反応させ、バイオチップ上の微小スポットに結合した試料の蛍光強度を検出する。この検出には共焦点走査蛍光検出装置が利用されている。
共焦点走査蛍光検出装置は、焦点深度が浅く、焦点のずれた観察点以外から射出される蛍光を除外できるので、精度の高いバイオチップ読み取りが可能である。しかし、蛍光を励起するビームを走査するか、試料自体を動かして走査しなければならない。
ビームを走査する方式は、F−thetaレンズなどを利用し平らな検出フィールドを作らなければならないこと、及び、大きな開口数の対物レンズの採用が難しいことが挙げられる。一方、試料を走査する方式は共焦点システムの浅い焦点深度に見合った平面性が保持されなければならないので、機械的及び光学的設計が複雑になる欠点がある。これを解決する走査手段として、空間光変調器としてDMDを利用した装置が走査型顕微鏡として、米国特許第5,587,832や特開平11−194275などに開示されている。
この開示されている装置をバイオチップの読取りに利用すると、読取装置間でバラツキが出ることが問題であった。バイオチップのスポットが微小であるため、蛍光発光量の不足は避けられない。この蛍光発光量が不足すると、装置の照明光や検出感度が位置により異なってしまい、上記の問題が発生する。即ち、均一な照明による検出になっていないことが原因であるが、上記の二つの特許にはその対策がなされていない。また、バイオチップの作製及び読取りには、それぞれ専用装置が存在し、個別に実施されているのが現状である。
本発明の主たる目的は、従来のパラレルアッセイ法を利用するバイオチップ分析の問題点を解決することで、バイオチップの作製・反応・読取りの機能を備えたバイオチップ分析装置を提供することである。
本発明の他の目的は、均一照明を実現する照明光補正機能を持たせた空間光変調素子を用いて、再現性の高いバイオチップの作製を可能にしたバイオチップ分析装置を提供することである。
本発明の他の目的は、バイオチップの読取時において、照明励起光と検査感度の位置によるばらつきを無くし、高分解能で高速走査可能であり、高い信頼性を持たせたバイオチップ分析装置を提供することである。
本発明の他の目的は、バイオチップに複数配置するヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖のスポットの配置とスポット上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の1次構造に関するデータをインターネットなどのコンピュータネットワークを通じてバイオチップ分析装置に配信すると共に、バイオチップ分析装置から検体との反応後に読取ったデータをコンピュータネットワークを通じて回収して解析し、その結果を返すバイオチップオンライン分析システムを提供することである。
本発明に係るバイオチップ分析装置は、バイオチップに複数配置するヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖のスポットの配置とスポット上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の1次構造とから定まる露光パターンにより、露光照明用光源で照明した単一の空間光変調素子を制御してバイオチップ基板上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖を配する位置を選択的に露光し、複数種類の塩基又はアミノ酸又は糖を所定の位置に光活性化カップリング反応を起こし、ヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖を合成伸長させてバイオチップを作製する手段と、作製したバイオチップと蛍光標識した被検試料とを反応させる手段と、蛍光励起光源を空間光変調素子に結像照明し、被検試料と反応させたバイオチップ上の微小域を選択的に照明して微小域から射出される蛍光だけを選択的に撮像する共焦点走査を行ってバイオチップを読取る手段とから構成されている。
本発明に係るバイオチップオンライン分析システムは、上記のバイオチップ分析装置と、バイオチップの配列データ及び解析データを蓄積したデータベースおよびバイオチップ読取データを基に解析を行うサーバ装置が設備されたバイオチップ情報センターとから成り、これらの装置がコンピュータネットワークを介して接続されている。本システムにおいて、バイオチップ分析装置は自ら所有するバイオチップ配列データ、或いは要求に応じてサーバ装置から提供されるバイオチップ配列データを利用してバイオチップの作製、反応、読取りを行うと共に、サーバ装置はバイオチップ分析装置からバイオチップ読取データを回収し、解析を行い、その解析データをバイオチップ分析装置に返信する。
第1図は、本発明の第一の実施例に係るDMDを用いたバイオチップ分析装置の光学系と制御系のシステム構成図である。
第2図は、本発明の第二の実施例に係る反射型液晶パネルを用いたバイオチップ分析装置の光学系と制御系のシステム構成図である。
第3図は、本発明の第三の実施例に係る二波長で分析可能なバイオチップ分析装置の光学系のシステム構成図である。
第4図は、集束光でDMDを照明した場合の焦点位置を示す図である。
第5図は、平行光でDMDを照明した場合の焦点位置を示す図である。
第6図は、オンライン分析システムの概念図およびバイオチップの作製から解析までのフロー図である。
本発明の実施例を添付の図面を参照しながら説明する。
第一の実施例におけるバイオチップ分析装置は、バイオチップ作製、被検試料との反応、及び読取りの一連の工程を実施することができる。本実施例は、バイオチップ作製時の露光とバイオチップ読取り時の蛍光励起用照明を共通の光学系で構成すると共に、バイオチップ作製時の露光光モニタとバイオチップ読取り時の撮像と励起光モニタを共通の光学系で構成しているバイオチップ分析装置である。
第1図において、光学系の中央にはバイオチップ1と対物レンズ2と結像レンズ3と空間光変調素子であるDMD6が設置され、中心光軸が形成されている。対物レンズ2と結像レンズ3は、バイオチップ1の作製時および読取り時において、次のように作用する。作製時にはバイオチップ1を照明露光し、読取り時にはDMD6の表面をバイオチップ1に結像させ、更にはバイオチップ1のスポットから射出された蛍光をDMD6表面に結像させる。
光源20からの光は射出端が斜めに切断されたファイバーオプティックプレート24に入射し、その射出端に平面状光源が形成される。平面状光源の実像はレンズ25のレンズ機能によりダイクロイックミラー26を介してDMD6の鏡面に結像する。ファイバーオプティックプレート24の射出端、レンズ25、DMD6の鏡面はシャインプルーフの条件を満足する。本実施例においては、シャインプルーフの条件するようにレンズにアオリを加えた結象系を採用したが、レンズをシフトした結像系を採用することもできる。
光源20は、光源A20、光源B20、光源C20から成り、読取時において二波長の蛍光励起と作製時において露光が可能になっている。3つの光源を切替える為にミラー23(23A,23B)が設置されている。ミラー23Aが所定の位置に導入されたときは光源A20が、ミラー23Bが所定の位置(図中実線)に導入されたときは光源B20がそれぞれ利用される。また、ミラー23A,23Bを図中破線の位置に退避させ、いずれのミラーも導入されないときには露光用光源C20が利用される。上記光学系の各波長の光源は必要に応じて増設することも可能である。
次に平面状光源の実施態様を説明する。平面状光源は、エレクトロルミネッセンス(EL)素子などの面発光体によっても構成できる。しかし、発光層が厚いと、試料に結像して照明した際に、試料厚み方向(Z方向)の像が大きくなってしまい、Z方向の分解能が上がらない。平面状光源は厚みが薄い物ほど、Z方向の分解能をあげるのに有利である。以上の考察から、所定の光で照明した、散乱層が極めて薄い薄膜散乱体も平面状光源として利用可能である。薄膜散乱体は、例えば、Light Shaping Duffuser(POC社 米国CA.Torrance)が知られている。
本発明は平面状光源を空間光変調素子に結像して照明し、この画素に対応させて撮像するので、空間光変調素子の画素1個に付き発光点が1個、または複数個対応していれば、EL素子などの連続面発光体でなくとも、離散的な点光源の面上アレイを利用可能である。面上アレイは、例えば、LEDやLaser Diodeの二次元アレイや所定の方法で照明されたマイクロレンズとピンホールの二次元アレイがある。面上アレイは、微細で十分点光源とみなせると共に、縮小光学系と組み合わせることによって、空間光変調素子の画素に対して1対1または1対複数個対応する点光源の2次元アレイによって構成する。
同様に多数の光ファイバーを束にした光ファイバーバンドルの一端から所定の光を入射させ、反対側の光射出端や、同様にファイバーオティクプレートの光射出端、また同様にウレクサイトの光射出端は平面状光源として利用できる。例えば、3μ径のファイバーを束にしたファイバーオティクプレートは、空間光変調素子の一つの画素に、1本のファイバーの射出端である点光源が16〜25個割り振られる。空間光変調素子の一つの画素は、DMDの場合は16μ角のマイクロミラーである。反射型液晶パネルの場合は13.5μ角の液晶素子である。照明光補正手段を備えた場合は、空間光変調素子のどの画素にも最低1個の点光源が割り振られればよい。
撮像系は、撮像レンズ27、フィルタ28(28A,28B,28C)、CCD29からなっており、バイオチップ1の蛍光実像を撮像する。フィルタ28は、撮像レンズ27とCCD29の中間に選択可能に設置され、蛍光色素に応じた波長を透過する。例えば、FITC,Cy3、Cy5の蛍光色素にはそれぞれ520nm、570nm、670nmを中心波長とするバンドパスフィルタが設置される。DMD6と撮像レンズ27、CCD29はシャインプルーフの条件を満足する。この撮像系は励起光の均一化、或いは露光光の均一化の際にも利用される。同様に、光の面内分布の測定ではモニタとしても利用される。
コンピュータ・システム3は、パラレルアッセイ用バイオチップ1の分析に必要なDMD6の制御、薬液管理、温度管理、CCD29の制御、露光光や励起光を均一化する照明光補正などのソフトウエア、オフラインで利用するバイオチップ1の解析ソフトウエア、ユーザーインターフェースソフトウエアを搭載し、インターネットなどのネットワークに接続されているコンピュータ30、表示装置31、キーボード32、ポインテングデバイス33から構成される。
恒温薬液供給システム4は、着装したバイオチップ1が上蓋を形成し、かつ設定された温度に保つフローセル41、コンピュータ30から制御される電磁弁44が設置された反応試薬容器42、洗浄液容器43、被検試料の導入手段から構成されており、バイオチップ作製時の光活性化カップリング反応の各ステップに同期して薬液や洗浄液を供給する。フローセル41は、バイオチップ1の作製時はもちろん被検試料との反応や読取時にも利用される。上記反応は遺伝子分析に利用する際には、特にハイブリダイズと呼ばれる。
バイオチップ1の作製完了後、導入口45から被検試料をフローセル41中に導入し反応させる。読取りは、バイオチップ1をウエット状態、或いはドライ状態で行われる。ウエット状態での読取りは、高い蛍光収率になるという特長があり、液体中にバイオチップ1をさらして行われる。ドライ状態での読取りは、導入口45からクリーンなドライ窒素ガスを導入し、バイオチップ1を乾燥させて行われる。フローセル41の温度は、所定の設定が可能に構成されており、バイオチップ1の読取り時の温度変化による影響が調べられる。また、装置全体を10〜20度傾けて使用するための調整ねじ(図示していない)が設けられている。これはフローセル中に生じた気泡を追い出し、安定にバイオチップ1を分析するためである。
本実施例によれば、バイオチップ1の分析操作を、フローセル41からバイオチップ1の着脱を行うことなく、すべて実施できるので、能率良くでき、かつ汚染が少ない。
空間光変調素子として採用したDMD6は、微小光偏向素子で、多数の微小なマイクロミラーが配列された構造になっている。個々のマイクロミラーは、個別にデジタル制御手段で所定の二つの角度傾動させることができる。すなわち、個々のマイクロミラーは二つの安定状態を持ち、外部から導入された光を二つの方向の光路に切り替える機能を有する。DMD6は、マイクロミラーの配列が800×600、1024×768、1280×1024、1920×1080など数種あり、またマイクロミラーを傾動する角度も±10度と±12度の2種類が販売されており、いずれでも適用できる。DMD6を制御することで、パターンによる露光(作製時)や共焦点走査蛍光検出(読取り時)を実現した。
DMD6は、バイオチップ作製時とバイオチップ読取り時の両方で利用されている。作製時には、光源部20を露光光源Cに切換える。露光光源Cの光はファイバーオプティックプレート24に入射し、射出端に形成された平面状光源がDMD6を結像照明する。この結像照明光は、露光パターンに対応して傾動したDMD6のマイクロミラーによって反射される。この反射光は結像レンズ3、対物レンズ2を介して結像し、バイオチップ1の所定のスポット位置が露光される。
読取り時には、作製時に使用する露光光源Cから波長の異なる蛍光励起光源AまたはBに切換え、光路にミラー23Aまたは23Bを挿入する。光源AまたはBの光は、ファイバーオプテックプレート24に入射し、射出端に形成された平面状光源がDMD6上に結像されて第2光源となる。傾動されたマイクロミラーにより第2光源の微小域が切り出され、結像レンズ3と対物レンズ2が形成する光路によって、バイオチップ上に縮小結像される。この結像点から射出された蛍光が上記の光路を逆進し、マイクロミラーに結像する。マイクロミラー上の像は、ダイクロイックミラー26で蛍光だけに選別され撮像レンズ27により再び結像されてCCD29により撮像される。この際に蛍光フィルター28(28A,28B,28C)で混入した励起光を除外してS/Nを高める。
本実施例は、対物レンズ2と結像レンズ3とからなる縮小光学系を採用したが、これに限定されない。光学系はバイオチップ1のサイズに応じて等倍光学系、或いは拡大光学系が取捨選択される。
バイオチップの作製時における、露光光の均一化について説明する。フローセル41上に一様な蛍光板を設置し、個々のマイクロミラーに対応する蛍光強度をCCD15でモニタし、均一化する前の露光光の強度分布を測定する。ついで個々のマイクロミラーに対応する位置の露光光強度が一定値になるように、マイクロミラーごとの蛍光強度の逆数を算出し露光光補正テーブルを作成する。以下の二つの方法では露光光補正テーブルを利用する。
第一の方法は、マイクロミラーごとの露光時間を制御する。バイオチップの作製時には露光光補正テーブルが参照され、マイクロミラーごとの露光時間を可変制御して短縮、或いは延長する。第二の方法はすべてのマイクロミラーで露光時間は一定に保つがマイクロミラーごとにバイナリーパルス幅変調(BPWM)を施し強度変調する。作製時には露光光補正テーブルが参照されて、個々のマイクロミラーの反射光に強度補正が施され、全体で均一な露光光が得られる。この露光光補正方法はバイオチップの作製時だけでなく、後述の読取り時にも利用される。
バイオチップの読取り時における、共焦点光学系を形成する照明方法について説明する。光源からの光はファイバーオプチカルプレート24を通過し、その射出端面に平面状光源を発生させる。この平面状光源をDMD6の表面に結像させると、DMD6の表面に平面状光源の実像が生じる。DMD6上で選択された1個のマイクロミラーが傾動することによって、抽出された平面状光源の微小領域(16μ角)が対物レンズ2を通してバイオチップ1のスポットに照明される。すなわち、選択されたマイクロミラーに結像した平面状光源は、バイオチップ1の特定された読取り面の微小領域に対物レンズ2を通して縮小結像され、上記微小領域を照明する。この微小領域から射出される蛍光だけが前述のマイクロミラーを介して撮像される。傾動する1個のマイクロミラーをDMD6上で順次切換えて走査すると、バイオチップ1が共焦点蛍光走査される。
前述の共焦点光学系の照明方法では走査されるマイクロミラーは1個として説明したが、これに限定されない。他の方法としては、焦点ずれ光や迷光を除去する空間光変調機能を保持する程度にDMD6上でマイクロミラーが十分離れていれば、複数のマイクロミラーを同時に併進して走査することができる。例えば、2000個のマイクロミラーを併進して走査することにより高速化を実現できる。
共焦点蛍光走査手段と励起光補正手段とが単一の空間光変調素子によって同時に実現されている。読取り時の照明光の強度分布は(一様な)均一な蛍光板によって調整する。均一化前の蛍光強度を測定し、励起光補正テーブルが作成される。励起光補正テーブルは照明光源の数だけ個別に設けられる。これらの励起光補正テーブルは、読取り時に利用される光源に応じて参照され、露光光補正の第1の方法又は第2の方法により、位置による照明光と検出感度のバラツキが補正される。
上記の補正機能はコンピュータとそれに搭載されたソフトウエアによって実現されている。
本発明の第二の実施例を説明する。第二の実施例は、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)と呼ばれている反射型液晶パネルを空間光変調素子として利用したバイオチップ分析装置である。
反射型液晶パネルは、個々の画素が微小な液晶セルであり、印加電圧(アナログ量)で反射される光の偏光方向が制御される。反射型液晶パネルとPBS(Polarized Beam Splitter)とを組み合わせると空間光変調、強度変調に利用することができる。反射型液晶パネルは、例えば、サイズが13.5μ×13.5μの液晶セルを1365×1024個集積されている。他にもさまざまな液晶セルサイズと集積数を有する反射型液晶パネルがある。本発明は透過型の液晶も利用可能である。透過型液晶パネルは画素の一部をTFTなどのスイッチング素子が領有するので有効な画素領域が全面を覆えないため、画面全体を滑らかに制御できないので、この事を考慮して設計する必要がある。
図2は第二の実施例の光学系を示すもので、図1に示すコンピュータシステムと恒温薬液供給システムが省略されている。バイオチップの作製時に利用する露光用光源20Cとバイオチップの読取り時に利用する励起用光源20Aが設置されている。これらの光源はミラー23Cが光路に導入されることによって切り換えられる構成になっている。すなわちバイオチップ作製時にはミラー23Cが光路からはずされて露光用光源20Cが使用され、バイオチップの読取り時にはミラー23Cが光路に導入されて励起用光源20Aが使用される。前記のいずれかの光源からの光はファイバーオプチックプレート24に導入され、その射出端に平面状光源が生じる。この平面状光源を反射型液晶パネル60に結像する結像レンズ25と、蛍光を透過し励起光や露光光を反射するダイクロイックミラー26、偏光角によって光を分岐するPBS61が設置されている。バイオチップ1とPBS61の間には、結像レンズ3、対物レンズ2が設置されている。反射型液晶パネル60の表面は、PBS61を介してバイオチップ1の表面に結像される。CCD29は、蛍光像の撮像、或いは照明光のモニターのために利用される。CCD29には、撮像レンズ27によって反射型液晶パネル60の表面が結像される。
上記の光学系では、液晶セルに印加するアナログ電圧によって液晶セルからの反射光の偏光角度が制御される。光量は、制御された光の偏光角度によって透過又は反射されるPBS61の光の分岐作用によって制御される。具体的には液晶セルに電圧を印加しない状態では光源からの光がPBS61を透過し、バイオチップを照明する。液晶セルに所定の最高電圧を印加した場合の光源からの光はPBS61によって反射されバイオチップを照明しない。液晶セルに最高電圧以下の中間の電圧を印加した場合は、印加電圧に逆比例する光量でバイオチップを照明する。本実施例ではコンピューターのアナログRGB画像出力端子と液晶パネル制御基板(図示せず)を接続した。空間光変調機能は、前述した個々の液晶セルを電圧制御することによって実現される。液晶セルを用いた空間光変調機能は、バイオチップの作製時の露光パターンを発生させるマスク機能又はバイオチップ読取り時の共焦点蛍光走査機能、或いはバイオチップ作製時と読取り時の両方に利用する照明光補正機能として利用される。これらの各機能については、第一の実施例と同一なので、その説明は省略する。
本発明の第三の実施例を説明する。第三の実施例は、機械的な切替えを行わないで二波長分析を可能にしたバイオチップ分析装置である。
一枚のバイオチップの読取りにおいて、2波長の蛍光の読出しを必要する場合がある。例えば、同一臓器の病変部位のRNAと正常部位のRNAを抽出し、各部位のRNAを逆転写したcDNAを波長の異なる2種類の蛍光色素、例えばCy3、Cy5で標識した後、混合して、一枚のバイオチップに反応させ、それぞれの比率を比較する分析などである。
図3は第三の実施例の光学系を示すもので、コンピュータシステムと恒温薬液供給システムは省略されている。本実施例は、第一の実施例の蛍光励起用照明の光学系と撮像の光学系を波長ごとに独立して2組配置した2波長読取り可能なバイオチップ分析装置である。
光学系の中央には、バイオチップ1と対物レンズ2と結像レンズ3と空間光変調素子であるDMD6が設置され、中心光軸が形成されている。対物レンズ2と結像レンズ3とは、バイオチップ作製時にはバイオチップ1を照明露光する。また、その読み取り時にはDMD6の表面をバイオチップ1に結像して所定のスポットを励起し、励起されたスポットから射出された蛍光をDMD6表面に結像させる機能を有する。
蛍光検出波長の異なるA光学系(左)とB光学系(右)が中心光軸を対称に設置されている。A光学系は光源Aによる特定波長の蛍光励起用照明系と撮像系に加えて、光源Cによる露光光照明系を構成している。B光学系はA光学系とは異なる波長の蛍光励起用照明系と撮像系を構成している。両光学系には、蛍光励起用の光源AとB、露光照明用の光源C、ダイクロイックミラー26Aと26B、バンドパスフィルター28Aと28Bのそれぞれの波長ごとに異なる光学素子によって構成されている。その他の要素は同一である。ここでは、A光学系のみを説明する。
A光学系は、切替え可能な特定波長の光源Aと露光光の光源Cを備え、切替えられた光源からの光をファイバーオプチカルプレート24に入射させ、その射出端に生じた平面光源の像を照明レンズ25によってDMD6の表面に結像する。照明レンズ25とDMD6の間には、励起光または露光光を反射し、蛍光を透過させる為のダイクロイックミラー26Aを設置する。
バイオチップ作製時には、光源Cに切替えて第一の実施例と同様にバイオチップを作製する。バイオチップ読取時には、切替えた光源Aの特定波長の励起光によって第一の実施例と同様にバイオチップ1を読取る。
以上の構成により、バイオチップ1が共焦点蛍光走査され、バイオチップ1の蛍光情報を読取ることができる。
A光学系とB光学系の双方を利用したバイオチップの読取りについて具体例を基に説明する。例えば、A光学系は蛍光色素としてCy3を利用した読取り、B光学系はCy5を利用した読取りを行う場合には、蛍光励起用の光源AとB、ダイクロイックミラー26Aと26B、バンドパスフィルター28Aと28Bをそれぞれの蛍光波長を570nm、670nmに適合したものを設置する。測定前に、均一なCy3の蛍光板をバイオチップの換わりに設置し、A光学系の補正テーブルを作成する。同様にCy5用のB光学系の補正テーブルを作成する。
バイオチップ1を設置し、まずA光学系にてCy3の蛍光情報を読取り、その後、B光学系に切換えてCy5の蛍光情報を読取る。
本実施例によれば、光源やフィルタなどの機械的な切り換えが不必要で、光源の点灯と使用するCCDの切り換えだけで、2波長の蛍光を順次測定できる。
本発明の他の実施形態を説明する。本実施形態は、上記の各実施例のバイオチップ分析装置を用いてバイオチップの作製と反応と読取りを実施するクライアントと、バイオチップの作製に必要なデータのクライアントへの提供とクライアントからの読取りデータに基づいてクライアントが要求するバイオチップ分析を実施するバイオチップ情報センターとをコンピュータネットワークに接続した、バイオチップ分析オンラインシステムを提供するものである。
本システムは、コンピュータネットワークを通じて、オリゴヌクレオチドの配列データのセットや蛋白質のアミノ酸の配列データのセットと、ヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の1次構造とからなる情報を提供し、クライアントから読取り結果を回収し、分析結果を再びクライアントに返却する。上記オンラインシステムは、バイオチップの作製に必要な情報の提供および読取ったデータに基づく分析について課金する。
第6図において、クライアント側には、本発明のバイオチップ分析装置が設置される。バイオチップ情報センターには解析プログラムを内蔵したシステム本体と各種のバイオチップ作製データとバイオチップ解析データを蓄積したデータベースが設備されている。バイオチップ分析装置のコンピュータ・システム3とバイオチップ情報センターのシステム本体とをコンピュータネットワークで接続する。クライアントは複数存在するが一つだけ図示している。
システム本体には、バイオチップ作製対応処理プログラム、バイオチップ解析対応処理プログラムを内蔵し、バイオチップの作製データベース、解析データーベースが設置されている。バイオチップ作製データベースにはバイオチップの作製に必要な遺伝子関連分析用と蛋白質分析関連用の塩基配列のセットやアミノ酸配列のセット、その他にバイオチップ上でのスポットの配列レイアウトを所定のデータ構造が蓄積されている。バイオチップ解析データベースには解析を実施する上で参照される既知の遺伝子や蛋白質の分類情報が蓄積されている。
本システムの処理の流れについて、図6を参照しながら説明する。クライアントは、バイオチップ作製の準備が終了した後、バイオチップ分析装置をバイオチップ情報センターに接続し、バイオチップ作製対応処理プログラムとネットワークを通じて交信し、バイオチップのリストを要求する。リスト表示されたバイオチップ、例えば環境ホルモン応答遺伝子分析用バイオチップなどの様に分析項目に応じたバイオチップを選択発注する。バイオチップ情報センターは、クライアントから受けたバイオチップ及び解析項目を基に課金を計算する。その後、選択されたバイオチップの各スポットの塩基配列データのセットとバイオチップ上でのスポットの配列レイアウトからなるバイオチップ作製データを送信し、料金を通知する。バイオチップ分析装置はバイオチップ作製データを受けると、バイオチップの製作を実施する。
作製したバイオチップは、手動またはバイオチップの完成のトリガー信号を受けて自動的に被検試料導入口から被検試料が導入され、ハイブリダイズなどの反応が実施される。バイオチップの反応終了のトリガー信号を受けて自動的にバイオチップの読取りを開始し、読み取ったデータをメモリに格納する。クライアントは、バイオチップ情報センターに対しバイオチップを指定して解析を要求する。バイオチップ情報センターは、クライアントの要求に応じてバイオチップ解析対応処理プログラムを起動し、クライアントに対して解析項目リストを送信する。解析項目リストは、可視化処理、クラスタ解析、構造階層解析、多型性の解析などの各種の処理や解析の項目が用意されている。クライアントは、表示された解析項目リストから所定の項目を選択して発注し、バイオチップ読取データを送信する。バイオチップ情報センターは、指定のバイオチップの解析項目を受注し、課金計算を行う共にバイオチップの読取りデーターを受信し、選択された解析項目による処理や分析を行い、その結果を送信する。クライアントは、解析結果、課金情報を受信し、確認情報を表示し、その内容を確認してメモリに格納する。
本システムは本発明のバイオチップ分析装置だけを限定的にクライアントとするものではない。本発明のバイオチップ分析装置やバイオチップ読取り装置、またはネットワークに対応した他の既存のバイオチップ作製或いは読取り専用機でも利用することができる。また、本システムは本発明のバイオチップ分析装置をネットワークに接続し、他の装置で作製したバイオチップの読取りから解析、或いは予め準備されたバイオチップ読取データから解析などの各種形態で利用することができる。更には、本システムを利用して、CDやDVDなど記録媒体に記録したバイオチップ読取データを読取ってバイオチップ情報センターに解析を依頼することもできる。
本システムによれば、クライアント側でバイオチップ作製対応処理プログラムとの交信直後にバイオチップ解析対応処理プログラムと交信して作製および解析の発注手続を行うことで、バイオチップの作製、反応、読取、解析のバイオチップによる一連の分析が全自動で実施される。この全自動とは、上記一連の分析操作の途中でオペレータの介在なく行われることである。
本発明の他の実施形態
本発明は、上記実施例のバイオチップ分析装置に限定されるものでなく、バイオチップの作製、反応、読取りのいずれかの機能の単独或いは組み合わせによって構成される装置にも適用できる。
また本発明は、バイオチップ以外にも従来のサザンブロット、ノーザンブロット法を、ラジオアイソトープによる標識・検出でなく蛍光色素による標識・検出で行う場合の蛍光強度分布の測定に応用できる。上記のサザンブロット、ノーザンブロット法は、ハイブリダイゼーションを利用した解析手法である。上記の用途としては、例えばナイロンやニトロセルロース膜やゲル膜などの蛍光強度分布の測定がある。また、蛍光強度分布の測定だけでなく励起光を要しない化学発光物質で標識を行った実験の化学発光の強度分布を測定する用途にも利用できる。この際には照明光と検出感度の補正のために、本実施例で用いた均一な蛍光板の替わりに均一に化学発光する試料を利用する。
(1)バイオチップ分析装置
従来フォトリソグラフィー法で用いられていたフォトマスクを利用することなしに空間光変調素子をソフトウエア上からの制御で実現される。
露光光補正について、従来のフライアイレンズなどによるハードウエアによる照明の均一化法とは異なり、本発明は個々の装置ごとに露光光の補正するので、装置間のバラツキを排除することができると共に、光源の切替や交換にも柔軟に対応することができる。また、露光光補正手段は、露光パターンを発生する空間光変調素子に、あわせもたせることが出きるので装置の小型化、低価格化に貢献する。
バイオチップの読取りは、従来の共焦点走査機能を空間光変調素子を利用してソフトウェア上からの制御で実現できる。また、空間光変調素子ごとに照明光強度を調整して照明光の面内分布を改善し、位置による照明光と検出感度のバラツキが補正される。
(2)バイオチップオンライン分析システム
クライアント側のバイオチップ分析装置とバイオチップ情報センターのシステム本体をコンピュータネットワークで接続する。クライアントは、バイオチップ情報センターに対してオンラインにより発注したバイオチップの配列データ及び一次構造データのセット情報をバイオチップ分析装置が受け取る。バイオチップ分析装置は、上記のセット情報を基にバイオチップの作製、反応、読取りの各工程を実施すると共に、バイオチップの読取りデータをバイオチップ情報センターが回収し、クライアントが指定した解析項目に従ってバイオチップ解析を行う。その解析データをクライアントに送信する。これによりクライアントが手持ちの被検試料を分析できるようになる。
本発明は、検体遺伝子試料を蛍光色素で標識し、これをバイオチップ基板上の多数の微小スポットに固相化して配置された別個の遺伝子または遺伝子産物と反応させ、この標識試料が結合したバイオチップの位置と結合の程度を測定する、パラレルアッセイ法によるバイオチップの作製・反応・読取りを行うバイオチップ分析装置に関し、特に、試料中に存在する遺伝子または遺伝子産物などの定量を行う遺伝子分析や、同様に蛋白質の分析、それに免疫学関連の分析などに利用されるバイオチップ分析装置に関する。
近年、遺伝子分析や蛋白質の分析、それに免疫学関連の分野で多数の試料と検体試料とを同時並行的に反応させ個々に分析を行うパラレルアッセイ法が利用されるようになった。この分析法は、多数の生物試料を固相化し、独立して配置したガラス板又はプラスチック板或いはシリコンウエハーであるバイオチップを利用する。この方法はデータを迅速に取得できること、試薬を節約できること、多数同時に解析できること、などの多くの利点がある。特にマイクロアレイや遺伝子チップと呼ばれる(以下バイオチップと総称する)、多数の遺伝子または遺伝子産物を基板上にプロットした基板を用いたパラレル遺伝子解析法が特に注目を集め、広く利用されるようになった。
オリゴヌクレオチドによる遺伝子解析を例に挙げて説明する。なお、この解析法は、蛋白質の解析や免疫関連の分析などにも利用する事ができる。従来バイオチップの作製、反応並びに読取りはそれぞれ専用機を利用し別々に実施されていた。
以下にバイオチップの作製・反応・読取りに関しての問題点を説明する。
バイオチップの作製法は、フォトリソグラフィ法、圧電技術を利用したジェットプリンティング法、メカニカルマイクロスポット法などが開発されている。このうち、フォトリソグラフィ法は、半導体素子製造法の露光技術を利用してバイオチップを作製する技術である。この技術によるバイオチップ作製はガラス基板上の微小な所定のオリゴヌクレオチドの配列位置にフォトマスクを通して選択的に光照射を行い、マスクされていない領域を通過した光が4種類の塩基に対応するホスホアミダイト試薬を活性化しカップリング反応を引き起こし、各カップリングステップで所定の領域で塩基を一個づつ付加し基板上に直接オリゴヌクレオチドを合成伸長させる。この方法は光活性化反応を利用して、基板上の微小スポットに多数の配列の異なるオリゴヌクレオチドを直接合成する為、オリゴヌクレオチドの配列データがあれば、バイオチップを作製できるという優れた長所がある。しかしながら、前記方法は半導体素子製造法に準じた大掛かりな装置を必要とする欠点を有するので、バイオチップのユーザーは専門メーカーが製作したバイオチップを購入して利用しているのが現状である。
フォトリソグラフィと光活性化カップリング反応を利用した、オリゴヌクレオチドの合成に関しては、非特許文献1または非特許文献2に発表されている。
しかし、発表された技術は、大掛かりな装置を必要とするものであった。この分野における小型化されたバイオチップ作製装置は、一例として、デジタルマイクロミラーデバイス(以下DMDと記す)を利用したものが特許文献1に提案されている。DMDは、微小なマイクロミラーを画素子とする反射型の空間光変調素子である。一例を挙げると、1280×1024個のマイクロミラーを二次元に配列したものが市販されている。しかし、信頼性の高いバイオチップの作製にはスポット位置によるバラツキを無くすこと、すなわち光学的条件として露光光の面内分布の一様性が重要である。上記光学的条件を確保するため、特許文献1に記載された装置では、フライアイレンズを用いたインテグレータ光学装置などの高価な光学装置を別に設置し、併用しなければならず、実用的ではない。
空間光変調素子としてDMDを利用した露光方法並びに装置は、特許文献2、特許文献3に提案されている。上記従来の露光技術はDMDの構造上機能しない。即ち、第4図に示す如く、DMD全体を収束光で照明すると、傾動されたマイクロミラーにより選択された対象試料を照明する光はDMDの設置面と平行な面hには焦点を結ばず、共焦点光学系を構築することができない。また、第5図に示す如く、DMDを平行光で照明した場合でも、対物レンズだけでは傾動されたマイクロミラーにより選択された対象試料を照明する光がすべて一点に集光する。従って、試料の観察点は集光点から拡散されてくる光によって照明される。またDMDを平行光で照明した場合には、マイクロミラーによる反射光の広がりを無視できない。
上記理由の他に、本来斜め方向から入射光を導入し照明されなければならないDMDに対して垂直な入射光で照明されている。更には、マイクロミラーは不安定な状態、すなわち傾動しない状態(電源のOFF状態)が利用されている。
特許文献1に提案されている方法と装置には、バイオチップ作製装置として利用する露光装置において、露光面の位置によるバラツキを排除し露光面の面内分布を一定にするための対策がなされていない。具体的には、外部にフライアイレンズなどを利用した高価な光学系を設置し、照明光を均一にする手段を別に設けなければならない。
次に、バイオチップの読取法並びにその装置に関する従来技術を説明する。フォトリソグラフィー方法で製作されたバイオチップだけに係わらず、他の方法で製作されたバイオチップも蛍光標識した被検試料と反応させ、バイオチップ上の微小スポットに結合した試料の蛍光強度を検出する。この検出には共焦点走査蛍光検出装置が利用されている。
共焦点走査蛍光検出装置は、焦点深度が浅く、焦点のずれた観察点以外から射出される蛍光を除外できるので、精度の高いバイオチップ読み取りが可能である。しかし、蛍光を励起するビームを走査するか、試料自体を動かして走査しなければならない。
ビームを走査する方式は、F-thetaレンズなどを利用し平らな検出フィールドを作らなければならないこと、及び、大きな開口数の対物レンズの採用が難しいことが挙げられる。一方、試料を走査する方式は共焦点システムの浅い焦点深度に見合った平面性が保持されなければならないので、機械的及び光学的設計が複雑になる欠点がある。これを解決する走査手段として、空間光変調器としてDMDを利用した装置が走査型顕微鏡として、特許文献4や特許文献5などに開示されている。
この開示されている装置をバイオチップの読取りに利用すると、読取装置間でバラツキが出ることが問題であった。バイオチップのスポットが微小であるため、蛍光発光量の不足は避けられない。この蛍光発光量が不足すると、装置の照明光や検出感度が位置により異なってしまい、上記の問題が発生する。即ち、均一な照明による検出になっていないことが原因であるが、上記の二つの特許にはその対策がなされていない。また、バイオチップの作製及び読取りには、それぞれ専用装置が存在し、個別に実施されているのが現状である。
特開2000―40660号公報 特開平10-112579号公報 特表2001-500628号公報 米国特許第5,587,832号明細書 特開平11-194275号公報 Foder他(1991)Science、Vol.251、P767 Chee他(1996)Science、Vol.274、P610
本発明の主たる目的は、従来のパラレルアッセイ法を利用するバイオチップ分析の問題点を解決することで、バイオチップの作製・反応・読取りの機能を備えたバイオチップ分析装置を提供することである。
本発明の他の目的は、均一照明を実現する照明光補正機能を持たせた空間光変調素子を用いて、再現性の高いバイオチップの作製を可能にしたバイオチップ分析装置を提供することである。
本発明の他の目的は、バイオチップの読取時において、照明励起光と検査感度の位置によるばらつきを無くし、高分解能で高速走査可能であり、高い信頼性を持たせたバイオチップ分析装置を提供することである。
請求項1に係るバイオチップ分析装置は、単一の空間光変調素子と、露光照明用平面状光源で構成された第1光学系を備え、前記露光照明用平面状光源で前記空間光変調素子を結像照明し、バイオチップに複数配置するヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖のスポットの配列レイアウトと各スポット上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の1次構造とから定まる露光パターンにより前記空間光変調素子を制御してバイオチップ基板上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖を配するスポット位置を選択的に露光し、複数種類の塩基又はアミノ酸又は糖を所定の位置に光活性化カップリング反応を起こし、ヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の合成伸長を行うバイオチップ作製手段と、前記作製されたバイオチップと蛍光標識した被検試料とを反応させるバイオチップ反応手段と、蛍光励起用平面状光源で構成される第2光学系および該第2光学系を通して蛍光撮像を行う撮像手段を備え、前記蛍光励起用平面状光源を前記空間光変調素子に結像照明し、前記バイオチップ反応手段により被検試料と反応させたバイオチップ上の微小域を選択的に照明して前記微小域から射出される蛍光だけを前記撮像手段で選択的に撮像する共焦点走査を行うバイオチップ読取手段と、あらかじめ均一な蛍光板を被露光試料の換わりに仮設し、前記露光照明用平面状光源で空間光変調素子を結像照明したときの該空間光変調素子の各画素毎に対応する補正前の露光光の面内分布を測定する露光光分布測定手段と、あらかじめ均一な蛍光板をバイオチップの換わりに仮設し、前記蛍光励起用平面状光源で空間光変調素子を結像照明したときの該空間光変調素子の各画素毎に対応する補正前の励起光強度の面内分布を測定する励起光分布測定手段と、前記露光光分布測定手段により測定した、各画素に対応する補正前の露光光の強度の逆数をテーブル化して記憶し、露光時には前記テーブルを参照して、所定の露光パターンに従って各画素を制御する露光光補正手段と、前記励起光分布測定手段により測定した各画素毎に対応する補正前の励起光の強度の逆数をテーブル化して記憶し、読取り時には前記テーブルを参照して、各画素を制御する照明光補正手段と、前記各手段を制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする。
請求項2に係るバイオチップ分析装置は、単一の空間光変調素子と、露光照明用平面状光源で構成された光学系を備え、該露光照明用平面状光源で前記空間光変調素子を結像照明し、バイオチップに複数配置するヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖のスポットの配列レイアウトと各スポット上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の1次構造により前記空間光変調素子を制御してバイオチップ基板上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖のスポット位置を選択的に露光し複数種類の塩基又はアミノ酸又は糖を所定の位置に光活性化カップリング反応を起こし、ヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の合成伸長を行うバイオチップ作製手段と、あらかじめ均一な蛍光板を被露光試料の換わりに仮設し、前記露光照明用平面状光源で空間光変調素子を結像照明したときの該空間光変調素子の各画素毎に対応する補正前の露光光強度の面内分布を測定する露光光分布測定手段と、前記露光光分布測定手段により測定した、各画素に対応する補正前の露光光の強度の逆数をテーブル化して記憶し、露光時には前記テーブルを参照して、所定の露光パターンに従って各画素を制御する露光光補正手段と、を備えていることを特徴とする。
請求項6に係るバイオチップ分析装置は、単一の空間光変調素子と、蛍光励起用平面状光源で構成される光学系および該光学系を通して蛍光撮像を行う撮像手段を備え、前記蛍光励起用平面状光源を前記空間光変調素子に結像照明し、前記バイオチップ反応手段により被検試料と反応させたバイオチップ上の微小域を選択的に照明して前記微小域から射出される蛍光だけを前記撮像手段で選択的に撮像する共焦点走査を行うバイオチップ読取手段と、あらかじめ均一な蛍光板をバイオチップの換わりに仮設し、前記蛍光励起用平面状光源で空間光変調素子を結像照明したときの該空間光変調素子の各画素毎に対応する補正前の励起光強度の面内分布を測定する励起光分布測定手段と、前記励起光分布測定手段により測定した各画素毎に対応する補正前の励起光の強度の逆数をテーブル化して記憶し、読取り時には前記テーブルを参照して、各画素を制御する励起光補正手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、バイオチップの作製・反応・読取りの機能を備えたバイオチップ分析装置が、均一照明を実現する照明光補正機能を持たせた空間光変調素子が用いられているので、再現性の高いバイオチップの作製が可能である。またバイオチップの読取時には、照明励起光と検査感度の位置によるばらつきを無くし、高分解能で高速走査可能であり、高い信頼性を持たせることができる。
本発明の実施例を添付の図面を参照しながら説明する。
第一の実施例におけるバイオチップ分析装置は、バイオチップ作製、被検試料との反応、及び読取りの一連の工程を実施することができる。本実施例は、バイオチップ作製時の露光とバイオチップ読取り時の蛍光励起用照明を共通の光学系で構成すると共に、バイオチップ作製時の露光光モニタとバイオチップ読取り時の撮像と励起光モニタを共通の光学系で構成しているバイオチップ分析装置である。
図1において、光学系の中央にはバイオチップ1と対物レンズ2と結像レンズ3と空間光変調素子であるDMD6が設置され、中心光軸が形成されている。対物レンズ2と結像レンズ3は、バイオチップ1の作製時および読取り時において、次のように作用する。作製時にはバイオチップ1を照明露光し、読取り時にはDMD6の表面をバイオチップ1に結像させ、更にはバイオチップ1のスポットから射出された蛍光をDMD6表面に結像させる。
光源20からの光は射出端が斜めに切断されたファイバーオプティックプレート24に入射し、その射出端に平面状光源が形成される。平面状光源の実像はレンズ25のレンズ機能によりダイクロイックミラー26を介してDMD6の鏡面に結像する。ファイバーオプティックプレート24の射出端、レンズ25、DMD6の鏡面はシャインプルーフの条件を満足する。本実施例においては、シャインプルーフの条件するようにレンズにアオリを加えた結象系を採用したが、レンズをシフトした結像系を採用することもできる。
光源20は、光源A20、光源B20、光源C20から成り、読取時において二波長の蛍光励起と作製時において露光が可能になっている。3つの光源を切替える為にミラー23(23A,23B)が設置されている。ミラー23Aが所定の位置に導入されたときは光源A20が、ミラー23Bが所定の位置(図中実線)に導入されたときは光源B20がそれぞれ利用される。また、ミラー23A,23Bを図中破線の位置に退避させ、いずれのミラーも導入されないときには露光用光源C20が利用される。上記光学系の各波長の光源は必要に応じて増設することも可能である。
次に平面状光源の実施態様を説明する。平面状光源は、エレクトロルミネッセンス(EL)素子などの面発光体によっても構成できる。しかし、発光層が厚いと、試料に結像して照明した際に、試料厚み方向(Z方向)の像が大きくなってしまい、Z方向の分解能が上がらない。平面状光源は厚みが薄い物ほど、Z方向の分解能をあげるのに有利である。以上の考察から、所定の光で照明した、散乱層が極めて薄い薄膜散乱体も平面状光源として利用可能である。薄膜散乱体は、例えば、Light Shaping Duffuser (POC社 米国CA.Torrance)が知られている。
本発明は平面状光源を空間光変調素子に結像して照明し、この画素に対応させて撮像するので、空間光変調素子の画素1個に付き発光点が1個、または複数個対応していれば、EL素子などの連続面発光体でなくとも、離散的な点光源の面上アレイを利用可能である。面上アレイは、例えば、LEDやLaser Diodeの二次元アレイや所定の方法で照明されたマイクロレンズとピンホールの二次元アレイがある。面上アレイは、微細で十分点光源とみなせると共に、縮小光学系と組み合わせることによって、空間光変調素子の画素に対して1対1または1対複数個対応する点光源の2次元アレイによって構成する。
同様に多数の光ファイバーを束にした光ファイバーバンドルの一端から所定の光を入射させ、反対側の光射出端や、同様にファイバーオティクプレートの光射出端、また同様にウレクサイトの光射出端は平面状光源として利用できる。例えば、3μ径のファイバーを束にしたファイバーオティクプレートは、空間光変調素子の一つの画素に、1本のファイバーの射出端である点光源が16〜25個割り振られる。空間光変調素子の一つの画素は、DMDの場合は16μ角のマイクロミラーである。反射型液晶パネルの場合は13.5μ角の液晶素子である。照明光補正手段を備えた場合は、空間光変調素子のどの画素にも最低1個の点光源が割り振られればよい。
撮像系は、撮像レンズ27、フィルタ28(28A,28B,28C)、CCD29からなっており、バイオチップ1の蛍光実像を撮像する。フィルタ28は、撮像レンズ27とCCD29の中間に選択可能に設置され、蛍光色素に応じた波長を透過する。例えば、FITC,Cy3、Cy5の蛍光色素にはそれぞれ520nm、570nm、670nmを中心波長とするバンドパスフィルタが設置される。DMD6と撮像レンズ27、CCD29はシャインプルーフの条件を満足する。この撮像系は励起光の均一化、或いは露光光の均一化の際にも利用される。同様に、光の面内分布の測定ではモニタとしても利用される。
コンピュータ・システム3は、パラレルアッセイ用バイオチップ1の分析に必要なDMD6の制御、薬液管理、温度管理、CCD29の制御、露光光や励起光を均一化する照明光補正などのソフトウエア、オフラインで利用するバイオチップ1の解析ソフトウエア、ユーザーインターフェースソフトウエアを搭載し、インターネットなどのネットワークに接続されているコンピュータ30、表示装置31、キーボード32、ポインテングデバイス33から構成される。
恒温薬液供給システム4は、着装したバイオチップ1が上蓋を形成し、かつ設定された温度に保つフローセル41、コンピュータ30から制御される電磁弁44が設置された反応試薬容器42、洗浄液容器43、被検試料の導入手段から構成されており、バイオチップ作製時の光活性化カップリング反応の各ステップに同期して薬液や洗浄液を供給する。フローセル41は、バイオチップ1の作製時はもちろん被検試料との反応や読取時にも利用される。上記反応は遺伝子分析に利用する際には、特にハイブリダイズと呼ばれる。
バイオチップ1の作製完了後、導入口45から被検試料をフローセル41中に導入し反応させる。読取りは、バイオチップ1をウエット状態、或いはドライ状態で行われる。ウエット状態での読取りは、高い蛍光収率になるという特長があり、液体中にバイオチップ1をさらして行われる。ドライ状態での読取りは、導入口45からクリーンなドライ窒素ガスを導入し、バイオチップ1を乾燥させて行われる。フローセル41の温度は、所定の設定が可能に構成されており、バイオチップ1の読取り時の温度変化による影響が調べられる。また、装置全体を10〜20度傾けて使用するための調整ねじ(図示していない)が設けられている。これはフローセル中に生じた気泡を追い出し、安定にバイオチップ1を分析するためである。
本実施例によれば、バイオチップ1の分析操作を、フローセル41からバイオチップ1の着脱を行うことなく、すべて実施できるので、能率良くでき、かつ汚染が少ない。
空間光変調素子として採用したDMD6は、微小光偏向素子で、多数の微小なマイクロミラーが配列された構造になっている。個々のマイクロミラーは、個別にデジタル制御手段で所定の二つの角度傾動させることができる。すなわち、個々のマイクロミラーは二つの安定状態を持ち、外部から導入された光を二つの方向の光路に切り替える機能を有する。DMD6は、マイクロミラーの配列が800×600、1024×768、1280×1024、1920×1080など数種あり、またマイクロミラーを傾動する角度も±10度と±12度の2種類が販売されており、いずれでも適用できる。DMD6を制御することで、パターンによる露光(作製時)や共焦点走査蛍光検出(読取り時)を実現した。
DMD6は、バイオチップ作製時とバイオチップ読取り時の両方で利用されている。作製時には、光源部20を露光光源Cに切換える。露光光源Cの光はファイバーオプティックプレート24に入射し、射出端に形成された平面状光源がDMD6を結像照明する。この結像照明光は、露光パターンに対応して傾動したDMD6のマイクロミラーによって反射される。この反射光は結像レンズ3、対物レンズ2を介して結像し、バイオチップ1の所定のスポット位置が露光される。
読取り時には、作製時に使用する露光光源Cから波長の異なる蛍光励起光源AまたはBに切換え、光路にミラー23Aまたは23Bを挿入する。光源AまたはBの光は、ファイバーオプテックプレート24に入射し、射出端に形成された平面状光源がDMD6上に結像されて第2光源となる。傾動されたマイクロミラーにより第2光源の微小域が切り出され、結像レンズ3と対物レンズ2が形成する光路によって、バイオチップ上に縮小結像される。この結像点から射出された蛍光が上記の光路を逆進し、マイクロミラーに結像する。マイクロミラー上の像は、ダイクロイックミラー26で蛍光だけに選別され撮像レンズ27により再び結像されてCCD29により撮像される。この際に蛍光フィルター28(28A,28B,28C)で混入した励起光を除外してS/Nを高める。
本実施例は、対物レンズ2と結像レンズ3とからなる縮小光学系を採用したが、これに限定されない。光学系はバイオチップ1のサイズに応じて等倍光学系、或いは拡大光学系が取捨選択される。
バイオチップの作製時における、露光光の均一化について説明する。フローセル41上に一様な蛍光板を設置し、個々のマイクロミラーに対応する蛍光強度をCCD15でモニタし、均一化する前の露光光の強度分布を測定する。ついで個々のマイクロミラーに対応する位置の露光光強度が一定値になるように、マイクロミラーごとの蛍光強度の逆数を算出し露光光補正テーブルを作成する。以下の二つの方法では露光光補正テーブルを利用する。
第一の方法は、マイクロミラーごとの露光時間を制御する。バイオチップの作製時には露光光補正テーブルが参照され、マイクロミラーごとの露光時間を可変制御して短縮、或いは延長する。第二の方法はすべてのマイクロミラーで露光時間は一定に保つがマイクロミラーごとにバイナリーパルス幅変調(BPWM)を施し強度変調する。作製時には露光光補正テーブルが参照されて、個々のマイクロミラーの反射光に強度補正が施され、全体で均一な露光光が得られる。この露光光補正方法はバイオチップの作製時だけでなく、後述の読取り時にも利用される。
バイオチップの読取り時における、共焦点光学系を形成する照明方法について説明する。光源からの光はファイバーオプチカルプレート24を通過し、その射出端面に平面状光源を発生させる。この平面状光源をDMD6の表面に結像させると、DMD6の表面に平面状光源の実像が生じる。DMD6上で選択された1個のマイクロミラーが傾動することによって、抽出された平面状光源の微小領域(16μ角)が対物レンズ2を通してバイオチップ1のスポットに照明される。すなわち、選択されたマイクロミラーに結像した平面状光源は、バイオチップ1の特定された読取り面の微小領域に対物レンズ2を通して縮小結像され、上記微小領域を照明する。この微小領域から射出される蛍光だけが前述のマイクロミラーを介して撮像される。傾動する1個のマイクロミラーをDMD6上で順次切換えて走査すると、バイオチップ1が共焦点蛍光走査される。
前述の共焦点光学系の照明方法では走査されるマイクロミラーは1個として説明したが、これに限定されない。他の方法としては、焦点ずれ光や迷光を除去する空間光変調機能を保持する程度にDMD6上でマイクロミラーが十分離れていれば、複数のマイクロミラーを同時に併進して走査することができる。例えば、2000個のマイクロミラーを併進して走査することにより高速化を実現できる。
共焦点蛍光走査手段と励起光補正手段とが単一の空間光変調素子によって同時に実現されている。読取り時の照明光の強度分布は(一様な)均一な蛍光板によって調整する。均一化前の蛍光強度を測定し、励起光補正テーブルが作成される。励起光補正テーブルは照明光源の数だけ個別に設けられる。これらの励起光補正テーブルは、読取り時に利用される光源に応じて参照され、露光光補正の第1の方法又は第2の方法により、位置による照明光と検出感度のバラツキが補正される。
上記の補正機能はコンピュータとそれに搭載されたソフトウエアによって実現されている。
本発明の第二の実施例を説明する。第二の実施例は、LCOS(Liquid Crystal
on Silicon)と呼ばれている反射型液晶パネルを空間光変調素子として利用したバイオチップ分析装置である。
反射型液晶パネルは、個々の画素が微小な液晶セルであり、印加電圧(アナログ量)で反射される光の偏光方向が制御される。反射型液晶パネルとPBS(Polarized Beam Splitter)とを組み合わせると空間光変調、強度変調に利用することができる。反射型液晶パネルは、例えば、サイズが13.5μ×13.5μの液晶セルを1365×1024個集積されている。他にもさまざまな液晶セルサイズと集積数を有する反射型液晶パネルがある。本発明は透過型の液晶も利用可能である。透過型液晶パネルは画素の一部をTFTなどのスイッチング素子が領有するので有効な画素領域が全面を覆えないため、画面全体を滑らかに制御できないので、この事を考慮して設計する必要がある。
図2は第二の実施例の光学系を示すもので、図1に示すコンピュータシステムと恒温薬液供給システムが省略されている。バイオチップの作製時に利用する露光用光源20Cとバイオチップの読取り時に利用する励起用光源20Aが設置されている。これらの光源はミラー23Cが光路に導入されることによって切り換えられる構成になっている。すなわちバイオチップ作製時にはミラー23Cが光路からはずされて露光用光源20Cが使用され、バイオチップの読取り時にはミラー23Cが光路に導入されて励起用光源20Aが使用される。前記のいずれかの光源からの光はファイバーオプチックプレート24に導入され、その射出端に平面状光源が生じる。この平面状光源を反射型液晶パネル60に結像する結像レンズ25と、蛍光を透過し励起光や露光光を反射するダイクロイックミラー26、偏光角によって光を分岐するPBS61が設置されている。バイオチップ1とPBS61の間には、結像レンズ3、対物レンズ2が設置されている。反射型液晶パネル60の表面は、PBS61を介してバイオチップ1の表面に結像される。CCD29は、蛍光像の撮像、或いは照明光のモニターのために利用される。CCD29には、撮像レンズ27によって反射型液晶パネル60の表面が結像される。
上記の光学系では、液晶セルに印加するアナログ電圧によって液晶セルからの反射光の偏光角度が制御される。光量は、制御された光の偏光角度によって透過又は反射されるPBS61の光の分岐作用によって制御される。具体的には液晶セルに電圧を印加しない状態では光源からの光がPBS61を透過し、バイオチップを照明する。液晶セルに所定の最高電圧を印加した場合の光源からの光はPBS61によって反射されバイオチップを照明しない。液晶セルに最高電圧以下の中間の電圧を印加した場合は、印加電圧に逆比例する光量でバイオチップを照明する。
本実施例ではコンピューターのアナログRGB画像出力端子と液晶パネル制御基板(図示せず)を接続した。空間光変調機能は、前述した個々の液晶セルを電圧制御することによって実現される。液晶セルを用いた空間光変調機能は、バイオチップの作製時の露光パターンを発生させるマスク機能又はバイオチップ読取り時の共焦点蛍光走査機能、或いはバイオチップ作製時と読取り時の両方に利用する照明光補正機能として利用される。これらの各機能については、第一の実施例と同一なので、その説明は省略する。
本発明の第三の実施例を説明する。第三の実施例は、機械的な切替えを行わないで二波長分析を可能にしたバイオチップ分析装置である。
一枚のバイオチップの読取りにおいて、2波長の蛍光の読出しを必要する場合がある。例えば、同一臓器の病変部位のRNAと正常部位のRNAを抽出し、各部位のRNAを逆転写したcDNAを波長の異なる2種類の蛍光色素、例えばCy3、Cy5で標識した後、混合して、一枚のバイオチップに反応させ、それぞれの比率を比較する分析などである。
図3は第三の実施例の光学系を示すもので、コンピュータシステムと恒温薬液供給システムは省略されている。本実施例は、第一の実施例の蛍光励起用照明の光学系と撮像の光学系を波長ごとに独立して2組配置した2波長読取り可能なバイオチップ分析装置である。
光学系の中央には、バイオチップ1と対物レンズ2と結像レンズ3と空間光変調素子であるDMD6が設置され、中心光軸が形成されている。対物レンズ2と結像レンズ3とは、バイオチップ作製時にはバイオチップ1を照明露光する。また、その読み取り時にはDMD4の表面をバイオチップ1に結像して所定のスポットを励起し、励起されたスポットから射出された蛍光をDMD4表面に結像させる機能を有する。
蛍光検出波長の異なるA光学系(左)とB光学系(右)が中心光軸を対称に設置されている。A光学系は光源Aによる特定波長の蛍光励起用照明系と撮像系に加えて、光源Cによる露光光照明系を構成している。B光学系はA光学系とは異なる波長の蛍光励起用照明系と撮像系を構成している。両光学系には、蛍光励起用の光源AとB、露光照明用の光源C、ダイクロイックミラー26Aと26B、バンドパスフィルター28Aと28Bのそれぞれの波長ごとに異なる光学素子によって構成されている。その他の要素は同一である。ここでは、A光学系のみを説明する。
A光学系は、切替え可能な特定波長の光源Aと露光光の光源Cを備え、切替えられた光源からの光をファイバーオプチカルプレート24に入射させ、その射出端に生じた平面光源の像を照明レンズ25によってDMD6の表面に結像する。照明レンズ25とDMD6の間には、励起光または露光光を反射し、蛍光を透過させる為のダイクロイックミラー26Aを設置する。
バイオチップ作製時には、光源Cに切替えて第一の実施例と同様にバイオチップを作製する。バイオチップ読取時には、切替えた光源Aの特定波長の励起光によって第一の実施例と同様にバイオチップ1を読取る。
以上の構成により、バイオチップ1が共焦点蛍光走査され、バイオチップ1の蛍光情報を読取ることができる。
A光学系とB光学系の双方を利用したバイオチップの読取りについて具体例を基に説明する。例えば、A光学系は蛍光色素としてCy3を利用した読取り、B光学系はCy5を利用した読取りを行う場合には、蛍光励起用の光源AとB、ダイクロイックミラー26Aと26B、バンドパスフィルター28Aと28Bをそれぞれの蛍光波長を570nm、670nmに適合したものを設置する。測定前に、均一なCy3の蛍光板をバイオチップの換わりに設置し、A光学系の補正テーブルを作成する。同様にCy5用のB光学系の補正テーブルを作成する。
バイオチップ1を設置し、まずA光学系にてCy3の蛍光情報を読取り、その後、B光学系に切換えてCy5の蛍光情報を読取る。
本実施例によれば、光源やフィルタなどの機械的な切り換えが不必要で、光源の点灯と使用するCCDの切り換えだけで、2波長の蛍光を順次測定できる。
本発明の他の実施形態を説明する。本実施形態は、上記の各実施例のバイオチップ分析装置を用いてバイオチップの作製と反応と読取りを実施するクライアントと、バイオチップの作製に必要なデータのクライアントへの提供とクライアントからの読取りデータに基づいてクライアントが要求するバイオチップ分析を実施するバイオチップ情報センタ−とをコンピュータネットワークに接続した、バイオチップ分析オンラインシステムを提供するものである。
本システムは、コンピュータネットワークを通じて、オリゴヌクレオチドの配列データのセットや蛋白質のアミノ酸の配列データのセットと、ヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の1次構造とからなる情報を提供し、クライアントから読取り結果を回収し、分析結果を再びクライアントに返却する。上記オンラインシステムは、バイオチップの作製に必要な情報の提供および読取ったデータに基づく分析について課金する。
図6において、クライアント側には、本発明のバイオチップ分析装置が設置される。バイオチップ情報センターには解析プログラムを内蔵したシステム本体と各種のバイオチップ作製データとバイオチップ解析データを蓄積したデータベースが設備されている。バイオチップ分析装置のコンピュータ・システム3とバイオチップ情報センタ−のシステム本体とをコンピュータネットワークで接続する。クライアントは複数存在するが一つだけ図示している。
システム本体には、バイオチップ作製対応処理プログラム、バイオチップ解析対応処理プログラムを内蔵し、バイオチップの作製データベース、解析データーベースが設置されている。バイオチップ作製データベースにはバイオチップの作製に必要な遺伝子関連分析用と蛋白質分析関連用の塩基配列のセットやアミノ酸配列のセット、その他にバイオチップ上でのスポットの配列レイアウトを所定のデータ構造が蓄積されている。バイオチップ解析データベースには解析を実施する上で参照される既知の遺伝子や蛋白質の分類情報が蓄積されている。
本システムの処理の流れについて、図6を参照しながら説明する。クライアントは、バイオチップ作製の準備が終了した後、バイオチップ分析装置をバイオチップ情報センタ−に接続し、バイオチップ作製対応処理プログラムとネットワークを通じて交信し、バイオチップのリストを要求する。リスト表示されたバイオチップ、例えば環境ホルモン応答遺伝子分析用バイオチップなどの様に分析項目に応じたバイオチップを選択発注する。バイオチップ情報センタ−は、クライアントから受けたバイオチップ及び解析項目を基に課金を計算する。その後、選択されたバイオチップの各スポットの塩基配列データのセットとバイオチップ上でのスポットの配列レイアウトからなるバイオチップ作製データを送信し、料金を通知する。バイオチップ分析装置はバイオチップ作製データを受けると、バイオチップの製作を実施する。
作製したバイオチップは、手動またはバイオチップの完成のトリガー信号を受けて自動的に被検試料導入口から被検試料が導入され、ハイブリダイズなどの反応が実施される。バイオチップの反応終了のトリガー信号を受けて自動的にバイオチップの読取りを開始し、読み取ったデータをメモリに格納する。クライアントは、バイオチップ情報センターに対しバイオチップを指定して解析を要求する。バイオチップ情報センターは、クライアントの要求に応じてバイオチップ解析対応処理プログラムを起動し、クライアントに対して解析項目リストを送信する。解析項目リストは、可視化処理、クラスタ解析、構造階層解析、多型性の解析などの各種の処理や解析の項目が用意されている。クライアントは、表示された解析項目リストから所定の項目を選択して発注し、バイオチップ読取データを送信する。バイオチップ情報センターは、指定のバイオチップの解析項目を受注し、課金計算を行う共にバイオチップの読取りデーターを受信し、選択された解析項目による処理や分析を行い、その結果を送信する。クライアントは、解析結果、課金情報を受信し、確認情報を表示し、その内容を確認してメモリに格納する。
本システムは本発明のバイオチップ分析装置だけを限定的にクライアントとするものではない。本発明のバイオチップ分析装置やバイオチップ読取り装置、またはネットワークに対応した他の既存のバイオチップ作製或いは読取り専用機でも利用することができる。また、本システムは本発明のバイオチップ分析装置をネットワークに接続し、他の装置で作製したバイオチップの読取りから解析、或いは予め準備されたバイオチップ読取データから解析などの各種形態で利用することができる。更には、本システムを利用して、CDやDVDなど記録媒体に記録したバイオチップ読取データを読取ってバイオチップ情報センターに解析を依頼することもできる。
本システムによれば、クライアント側でバイオチップ作製対応処理プログラムとの交信直後にバイオチップ解析対応処理プログラムと交信して作製および解析の発注手続を行うことで、バイオチップの作製、反応、読取、解析のバイオチップによる一連の分析が全自動で実施される。この全自動とは、上記一連の分析操作の途中でオペレータの介在なく行われることである。
本発明の他の実施形態
本発明は、上記実施例のバイオチップ分析装置に限定されるものでなく、バイオチップの作製、反応、読取りのいずれかの機能の単独或いは組み合わせによって構成される装置にも適用できる。
また本発明は、バイオチップ以外にも従来のサザンブロット、ノーザンブロット法を、ラジオアイソトープによる標識・検出でなく蛍光色素による標識・検出で行う場合の蛍光強度分布の測定に応用できる。上記のサザンブロット、ノーザンブロット法は、ハイブリダイゼーションを利用した解析手法である。上記の用途としては、例えばナイロンやニトロセルロース膜やゲル膜などの蛍光強度分布の測定がある。また、蛍光強度分布の測定だけでなく励起光を要しない化学発光物質で標識を行った実験の化学発光の強度分布を測定する用途にも利用できる。この際には照明光と検出感度の補正のために、本実施例で用いた均一な蛍光板の替わりに均一に化学発光する試料を利用する。
産業上の利用可能性
(1)バイオチップ分析装置
従来フォトリソグラフィー法で用いられていたフォトマスクを利用することなしに空間光変調素子をソフトウエア上からの制御で実現される。
露光光補正について、従来のフライアイレンズなどによるハードウエアによる照明の均一化法とは異なり、本発明は個々の装置ごとに露光光の補正するので、装置間のバラツキを排除することができると共に、光源の切替や交換にも柔軟に対応することができる。また、露光光補正手段は、露光パターンを発生する空間光変調素子に、あわせもたせることが出きるので装置の小型化、低価格化に貢献する。
バイオチップの読取りは、従来の共焦点走査機能を空間光変調素子を利用してソフトウェア上からの制御で実現できる。また、空間光変調素子ごとに照明光強度を調整して照明光の面内分布を改善し、位置による照明光と検出感度のバラツキが補正される。
(2)バイオチップオンライン分析システム
クライアント側のバイオチップ分析装置とバイオチップ情報センターのシステム本体をコンピュータネットワークで接続する。クライアントは、バイオチップ情報センターに対してオンラインにより発注したバイオチップの配列データ及び一次構造データのセット情報をバイオチップ分析装置が受け取る。バイオチップ分析装置は、上記のセット情報を基にバイオチップの作製、反応、読取りの各工程を実施すると共に、バイオチップの読取りデータをバイオチップ情報センターが回収し、クライアントが指定した解析項目に従ってバイオチップ解析を行う。その解析データをクライアントに送信する。これによりクライアントが手持ちの被検試料を分析できるようになる。
本発明の第一の実施例に係るDMDを用いたバイオチップ分析装置の光学系と制御系のシステム構成図である。 本発明の第二の実施例に係る反射型液晶パネルを用いたバイオチップ分析装置の光学系と制御系のシステム構成図である。 本発明の第三の実施例に係る二波長で分析可能なバイオチップ分析装置の光学系のシステム構成図である。 集束光でDMDを照明した場合の焦点位置を示す図である。 平行光でDMDを照明した場合の焦点位置を示す図である。 オンライン分析システムの概念図およびバイオチップの作製から解析までのフロー図である。

Claims (30)

  1. 単一の空間光変調素子と、
    露光照明用光源と、
    前記露光照明用光源で前記空間光変調素子を照明し、バイオチップに複数配置するヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖のスポットの配列レイアウトと各スポット上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の1次構造とから定まる露光パターンにより前記空間光変調素子を制御してバイオチップ基板上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖を配するスポット位置を選択的に露光し、複数種類の塩基又はアミノ酸又は糖を所定の位置に光活性化カップリング反応を起こし、ヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の合成伸長を行うバイオチップ作製手段と、
    前記作製されたバイオチップと蛍光標識した被検試料とを反応させるバイオチップ反応手段と、
    蛍光励起光源と、
    蛍光撮像を行う撮像手段と、
    前記蛍光励起光源を前記空間光変調素子に結像照明し、前記バイオチップ反応手段により被検試料と反応させたバイオチップ上の微小域を選択的に照明して前記微小域から射出される蛍光だけを前記撮像手段で選択的に撮像する共焦点走査を行うバイオチップ読取手段と、
    前記各光源および前記手段を制御する制御手段と、
    を備えていることを特徴とするバイオチップ分析装置。
  2. 請求項1において、バイオチップ作製手段が露光照明用光源を利用して構成された第1光学系と、バイオチップ読取手段が蛍光励起光源を利用して構成された、前記第1光学系とは異なる第2光学系とを備えていることを特徴とするバイオチップ分析装置。
  3. 請求項1において、露光照明用光源、蛍光励起光源、バイオチップ作製手段、バイオチップ読取手段のそれぞれの光学系を共通な光学系で構成し、前記露光照明用光源と蛍光励起光源を平面状光源とし、該平面状光源をバイオチップ作製のときに切り替える光源切替手段を備えていることを特徴とするバイオチップ分析装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの記載において、
    露光照明用光源で空間光変調素子を照明したとき、又は蛍光励起光源を空間光変調素子に結像照明したときの照明光強度の面内分布を測定する光強度測定手段と、前記測定した照明光強度の面内分布を基に前記空間光変調素子を制御し、バイオチップの照明光強度の面内分布を補正する照明光補正手段とを備えていることを特徴とするバイオチップ分析装置。
  5. 請求項4において、照明光補正手段が第1光学系及び第2光学系に独立して設けられており、前記第1光学系がバイオチップ作製時に露光照明用光源を利用して構成され、前記第2光学系がバイオチップ読取時に蛍光励起光源を利用して構成され、前記第1光学系とは異なることを特徴とするバイオチップ分析装置。
  6. 請求項4において、照明光補正手段がバイオチップ作製及びバイオチップ読取の共通の光学系を利用し、前記バイオチップ作製時とバイオチップ読取時の光源切替えに併せて前記照明光補正手段を切替えることを特徴とするバイオチップ分析装置
  7. 単一の空間光変調素子と、
    露光照明用光源と、
    前記露光照明用光源で前記空間光変調素子を照明し、バイオチップに複数配置するヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖のスポットの配列レイアウトと各スポット上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の1次構造により前記空間光変調素子を制御してバイオチップ基板上のヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖のスポット位置を選択的に露光し複数種類の塩基又はアミノ酸又は糖を所定の位置に光活性化カップリング反応を起こし、ヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖の合成伸長を行うバイオチップ作製手段と、
    照明光強度の面内分布を測定する光強度測定手段と、
    前記測定した照明光強度の面内分布を基に前記空間光変調素子を制御し、バイオチップの照明光強度の面内分布を補正する照明光補正手段と、
    を備えていることを特徴とするバイオチップ分析装置。
  8. 請求項1又は7において、照明用光源が離散的な点光源の面上アレイであることを特徴とする装置。
  9. 請求項1又は7において、照明用光源が平面状光源で、前記平面状光源を前記空間光変調素子に結像照明することを特徴とする装置。
  10. 請求項9において、平面状光源がファイバーオプティックプレートによって構成されていることを特徴とする装置。
  11. 請求項9において、平面状光源がウレクサイトによって構成されていることを特徴とする装置
  12. 請求項9において、平面状光源が薄膜散乱体によって構成されていることを特徴とする装置。
  13. 請求項1において、蛍光励起光源が平面状光源であることを特徴とする装置。
  14. 単一の空間光変調素子と、
    平面状光源と、
    蛍光撮像を行う撮像手段と、
    前記光源を前記空間光変調素子に結像し、前記バイオチップ反応手段により被検試料と反応させたバイオチップ上の微小域を選択的に照明して前記微小域から射出される蛍光だけを前記撮像手段で選択的に撮像する共焦点走査を行うバイオチップ読取手段と、
    照明光強度の面内分布を測定する光強度測定手段と、
    前記測定した照明光強度の面内分布を基に前記空間光変調素子を制御し、バイオチップの照明光強度の面内分布を補正する照明光補正手段と、
    を備えていることを特徴とするバイオチップ分析装置。
  15. 請求項1、7、14のいずれかの記載において、空間光変調素子がDMDであることを特徴とする装置。
  16. 請求項1、7、14のいずれかの記載において、空間光変調素子が反射型液晶パネルであることを特徴とする装置。
  17. 請求項1又は7において、バイオチップを載置し、該バイオチップの温度管理下で作製、反応、読取りを行うフローセルと、前記バイオチップ上にヌクレオチド又はペプチド又は糖鎖を合成伸長させるための薬液を供給する手段と、を備えていることを特徴とする装置。
  18. 請求項1又は7において、照明光補正手段はあらかじめ均一な蛍光板を被露光試料の換わりに仮設し、空間光変調素子を構成する各画素毎に対応する補正前の露光光の分布を測定する手段と、
    前記各画素に対応する補正前の露光光の強度の逆数を数表化し、記憶する手段と、
    露光時に、上記の数表を参照して、所定の露光パターンに従って各画素を有効状態にする為に必要な露光時間を数表値で制御する手段と、を備えていることを特徴とする装置。
  19. 請求項1又は7において、照明光補正手段はあらかじめ均一な蛍光板を被露光試料の換わりに仮設し、空間光変調素子の各画素毎に対応する補正前の露光光の分布を測定する手段と、
    前記各画素毎に対応する補正前の露光光の強度の逆数を数表化し、記憶する手段と、
    露光時に、前記数表を参照して、所定の露光パターンに従って各画素毎に強度変調を施し一定の露光時間内で露光光の積算強度を一定に制御する手段と、
    を備えていることを特徴とする装置。
  20. 請求項18又は19において、空間光変調素子が反射型液晶パネルであることを特徴とする装置。
  21. 請求項1、7、14のいずれかの記載において、空間光変調素子がDMDで構成され、
    照明光補正手段はあらかじめ均一な蛍光板をバイオチップの換わりに仮設し、DMDの各マイクロミラー毎に対応する補正前の照明光の分布を測定する手段と、
    前記各マイクロミラー毎に対応する補正前の照明光の強度の逆数を数表化し、記憶する手段と、
    読取り時に、上記の数表を参照して、走査傾動する各マイクロミラーのサンプリング時間を数表値に比例して制御する手段と、
    を備えていることを特徴とする装置。
  22. 請求項1、7、14のいずれかの記載において、空間光変調素子がDMDで構成され、
    照明光補正手段はあらかじめ均一な蛍光板をバイオチップの換わりに仮設し、DMDの各マイクロミラー毎に対応する補正前の照明光の分布を測定する手段と、
    前記各マイクロミラー毎に対応する補正前の照明光の強度の逆数を数表化し、記憶する手段と、
    読取り時に、上記の数表を参照して、走査傾動する各マイクロミラーに強度変調を施し一定のサンプリング時間内で照明光の積算強度が一定になるよう制御する手段と、
    を備えていることを特徴とする装置。
  23. 請求項1又は7において、空間光変調素子が反射型液晶パネルで構成され、
    照明光補正手段があらかじめ均一な蛍光板を被露光試料の換わりに仮設し、前記反射型液晶パネルの各液晶セル毎に対応する補正前の露光光の分布を測定する手段と、
    前記各液晶セル毎に対応する補正前の露光光の強度の逆数を数表化し、記憶する手段と、
    作製時に、上記の数表を参照して、所定の露光パターンに従ってオフする液晶セルの照明時間を数表値に比例して制御する手段と、
    を備えていることを特徴とする装置。
  24. 請求項1又は7において、空間光変調素子が反射型液晶パネルで構成され、
    照明光補正手段があらかじめ均一な蛍光板を被露光試料の換わりに仮設し、前記反射型液晶パネルの各液晶セル毎に対応する補正前の露光光の分布を測定する手段と、
    前記各液晶セル毎に対応する補正前の露光光の強度の逆数を数表化し、記憶する手段と、
    作製時に、上記の数表を参照して、所定の露光パターンに従ってオフする液晶セルの強度変調を施し一定の露光時間内で露光光の積算強度が一定になるよう制御する手段と、
    を備えていることを特徴とする装置。
  25. 請求項15において、DMDは複数のマイクロミラーが同時に併進走査されることを特徴とする装置。
  26. 請求項1、7、14のいずれかの記載において、蛍光波長の異なるバイオチップ読取り系を2組独立して配置したことを特徴とする装置。
  27. 請求項1〜6,14のいずれかに記載されたバイオチップ分析装置と、バイオチップの配列データ及び解析データを蓄積したデータベースおよびバイオチップ読取データを基に解析を行うバイオチップ解析手段を有するシステム本体をコンピュータネットワークに接続したバイオチップ情報センターと、を備え、
    前記バイオチップ分析装置は、少なくともバイオチップの読取りを行うと共に、前記システム本体は前記バイオチップ分析装置からバイオチップ読取データを回収し、解析を行い、その解析データを前記バイオチップ分析装置に返信することを特徴とするバイオチップオンライン分析システム。
  28. 請求項27において、バイオチップ分析装置は、バイオチップ配列データを用いてバイオチップの作製を行う手段を備えていることを特徴とするバイオチップオンライン分析システム。
  29. 請求項27において、バイオチップ分析装置は、バイオチップ配列データを用いてバイオチップを作製する手段と、該作製したバイオチップを反応させる手段とを備えていることを特徴とするバイオチップオンライン分析システム。
  30. 請求項27〜29のいずれかの記載において、バイオチップ配列データは、バイオチップ分析装置の要求に応じてシステム本体から配信されることを特徴とするバイオチップオンライン分析システム。
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