JPWO2004013886A1 - 画像表示装置の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Abstract
真空雰囲気中で、前面基板(11)および背面基板の少なくとも一方の基板と処理電極(34,36)を対向させ、少なくとも一方の基板と処理電極(34,36)との間に電界を印加してこの基板を電界処理する。電界処理の後、前面基板(11)と背面基板とを真空雰囲気中に維持した状態で互いに封着し外囲気を形成する。電界処理することにより、基板に残留した異物、突起等を除去し、放電発生の要因を取り除くことができる。
Description
本発明は、対向配置された一対の基板を備えた画像表示装置の製造方法および製造装置に関する。
近年、次世代の画像表示装置として、電子放出素子を多数並べ、蛍光面と対向配置させた平面型の画像表示装置が開発され進めている。電子放出素子には様々な種類があるが、いずれも基本的には電界放出を用いており、これらの電子放出素子を用いた表示装置は、一般に、フィールド・エミッション・ディスプレイ(以下、FEDと称する)と呼ばれている。FEDの内、表面伝導型電子放出素子を用いた表示装置は、表面伝導型電子放出ディスプレイ(以下、SEDと称する)とも呼ばれているが、本願においてはSEDも含む総称としてFEDという用語を用いる。
FEDは、一般に、所定の隙間を置いて対向配置された前面基板および背面基板を有し、これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周縁部同士を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。真空外囲器の内部は、真空度が10− 4Pa程度以下の高真空に維持されている。背面基板および前面基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これらの基板の間には複数の支持部材が配設されている。
前面基板の内面には赤、青、緑の蛍光体層を含む蛍光面およびメタルバックが形成され、背面基板の内面には、蛍光体を励起して発光させる電子を放出する多数の電子放出素子が設けられている。多数の走査線および信号線がマトリックス状に形成され、各電子放出素子に接続されている。このような電子放出素子が形成された領域のことをマクロに見て電子放出面と称する。蛍光面にはアノード電圧が印加され、電子放出素子から出た電子ビームがアノード電圧により加速されて蛍光面に衝突することにより、蛍光体が発光し映像が表示される。
FEDでは、外囲器内部の残留ガス及び各基板の放出ガスを吸着するため、ゲッタと呼ばれるガス吸着特性を持った金属がメタルバック上に蒸着(ゲッタフラッシュ)されている。
このようなFEDでは、前面基板と背面基板との隙間を1〜3mm程度に設定することができ、現在のテレビやコンピュータのディスプレイとして使用されている陰極線管(CRT)と比較して、大幅な軽量化、薄型化を達成することができる。
上記FEDにおいて、実用的な表示特性を得るためには、輝度、色再現性、蛍光体劣化などの点から、発光効率が高く、色純度の良好なCRT用の蛍光体を用い、更に、蛍光面の上にメタルバックと呼ばれるアルミ薄膜を形成することが必要となる。蛍光面に印加するアノード電圧は最低でも数kV、できれば10kV以上にすることが望まれる。
これらのFEDでは電子ビームが蛍光体に衝突することで発光しているが、この時、多くの放出ガスが発生しFED内部の真空度を劣化させ、背基板上に形成された電子放出素子にダメージを与える。その結果、電子放出素子の電子放出特性の劣化を招き、輝度の低下、色再現性の劣化、および寿命の短命化が発生することが知られている。これはFEDの表示特性の輝度を高くしようとした場合、電子放出素子からの電子ビームがより多く必要となりこの傾向は大きくなり表示性能に優れた長寿命の画像表示装置の実現が困難となる。
この対策としては、製品となった状態でのFED内部の放出ガス量を少なくすることが必要である。従来、製品となる前に前面基板および背面基板を高温処理することにより脱ガス効果を得ていたが、高温処理後、前面基板および背面基板を大気中での移動および保留する時間があるため、ここでのガスの再吸着が発生し十分な効果が得られていなかった。
また、放出ガスをFED内部で吸収する方法としては、Ti、Baなどのガス吸着特性の大きい金属を前面基板の蛍光面または周囲に配置し放出ガスを吸着することによりFED内部の真空度を維持させている。しかしながら、これらの材料のガス吸着量には許容量があり、ある一定量以上のガス量に対しては効力を失ってしまい長時間での特性維持は困難となる。また、ゲッタ膜形成時の蒸着工程で発生する発塵や、メタルバックとゲッタ膜の付着強度不足によるゲッタ膜の欠落等が発生している。
一方、前面基板と背面基板との間の隙間は、解像度や電子放出効率の特性などの観点からあまり大きくすることはできず、1〜3mm程度に設定する必要がある。従って、FEDでは、前面基板と背面基板との小さい隙間に強電界が形成されることを避けられず、両基板間の放電(絶縁破壊)が問題となる。放電が起こると、瞬間的に100A以上の電流が流れ、電子放出素子や蛍光面の破壊あるいは劣化が起こる。放電により、FEDを動作させるための駆動回路が破壊されることもある。これらをまとめて放電によるダメージと呼ぶことにする。
放電によるダメージは致命的な製品不良、例えば、無表示領域の発生による情報の欠落、輝度及び色再現性の低下、電子放出素子の劣化により表示性能の劣化を生じ、もちろん画像表示装置の寿命をも短くしてしまう。そのため、FEDを実用化するためには、これらのダメージが長期に渡り起こらないようにしなければならない。しかしながら、放電を完全に抑制するのは非常に難しい。
一方、放電が発生しないようにするのではなく、放電が起きても電子放出素子への影響を無視できるよう、放電の規模を抑制するという対策がある。このような考え方に関連する技術として、例えば、特開2000−311642号公報には、蛍光面に設けられたメタルバックに切り欠きを入れてジグザグなどのパターンを形成し、蛍光面の実効的なインダクタンス・抵抗を高める技術が開示されている。特開平10−326583号公報には、メタルバックを分割する技術、さらに特開2000−251797号公報には、分割部での沿面放電を抑制するために、分割部に導電性材料の被覆を設けるという技術が開示されている。
しかし、このような技術を用いる場合でも、放電によるダメージを完全に抑制することは困難である。
一般に、放電が生じる電圧(以後、放電電圧と称する)にはばらつきがある。また、FEDを長期間使用した後に放電が起こることもある。放電を抑制するということは、アノード電圧印加時に放電が全く起こらないようにするか、放電確率を実用上許容できる程度まで小さくすることを意味する。印加しうるアノード−カソード間の電位差を耐圧と称することとする。
放電の要因にはいろいろなものがある。第1は、カソード側の微小な突起や異物などからの電子放出がトリガとなるものである。第2は、カソードあるいはアノードに付着した微粒子、あるいはそれらの一部がはがれたものが対向面に衝突することがトリガとなるものである。とりわけ、FEDでは、蛍光面に重ねてメタルバックという強度の弱い膜およびゲッタ膜が形成されているため、その一部がはがれることが放電のトリガとなりうる。
更に、このゲッタ膜はゲッタの基盤となる金属にガス吸着特性の大きいBa,Tiなどの金属を固定し金属基盤を加熱することにより蒸着膜としてメタルバック上に形成される。この際、金属基盤の加熱による蒸着工程で金属基盤の一部及びゲッタ電極の一部が溶解し、前面基板および背面基板上に落下することがあり、これが放電源となり放電を拡大する大きな要因となっている。
耐圧を向上させるための技術として、コンディショニングという手法が周知である。この手法は、例えば、放電ハンドブック(オーム社、1998)の302ページに記載されている。これは、対向面間に電位差を印加し、耐圧を向上させるものである。放電を起す場合と起さない場合があるが、狭義では、放電(スパーク)を起すスパークコンディショニングをコンディショニングと称することもある。スパークコンディショニングにより耐圧が向上するメカニズムは詳細にはわかっていないが、微小突起や異物等の放電源が放電により溶けて除去されること、あるいは、付着した微粒子が電界により除去されることによると考えられている。
例えば、CRTでは、電子銃の電極間に動作時電圧の4倍程度のパルス電圧を印加し、千回程度放電を起すという処理が広く行われている。これはスパークコンディショニングに相当する。
ところが、FEDでは、このようなスパークコンディショニングを行うと、蛍光面や電子放出素子が破壊ないし劣化してしまう。そのため、単純にこの手法をFEDに用いることができない。
コンディショニング以外の耐圧向上策としては、材料、構造、製造プロセスの最適化、製造環境のクリーン化、洗浄、エアーブロー等が考えられる。しかし、このような対策だけでは耐圧を望ましい値まで高めることが困難であり、より効果の大きな耐圧改善策が強く望まれている。また、コスト低減の観点からも、クリーン度を非常に高くしたり、徹底的な微粒子除去をするような方向は望ましくない。
FEDは、一般に、所定の隙間を置いて対向配置された前面基板および背面基板を有し、これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周縁部同士を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。真空外囲器の内部は、真空度が10− 4Pa程度以下の高真空に維持されている。背面基板および前面基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これらの基板の間には複数の支持部材が配設されている。
前面基板の内面には赤、青、緑の蛍光体層を含む蛍光面およびメタルバックが形成され、背面基板の内面には、蛍光体を励起して発光させる電子を放出する多数の電子放出素子が設けられている。多数の走査線および信号線がマトリックス状に形成され、各電子放出素子に接続されている。このような電子放出素子が形成された領域のことをマクロに見て電子放出面と称する。蛍光面にはアノード電圧が印加され、電子放出素子から出た電子ビームがアノード電圧により加速されて蛍光面に衝突することにより、蛍光体が発光し映像が表示される。
FEDでは、外囲器内部の残留ガス及び各基板の放出ガスを吸着するため、ゲッタと呼ばれるガス吸着特性を持った金属がメタルバック上に蒸着(ゲッタフラッシュ)されている。
このようなFEDでは、前面基板と背面基板との隙間を1〜3mm程度に設定することができ、現在のテレビやコンピュータのディスプレイとして使用されている陰極線管(CRT)と比較して、大幅な軽量化、薄型化を達成することができる。
上記FEDにおいて、実用的な表示特性を得るためには、輝度、色再現性、蛍光体劣化などの点から、発光効率が高く、色純度の良好なCRT用の蛍光体を用い、更に、蛍光面の上にメタルバックと呼ばれるアルミ薄膜を形成することが必要となる。蛍光面に印加するアノード電圧は最低でも数kV、できれば10kV以上にすることが望まれる。
これらのFEDでは電子ビームが蛍光体に衝突することで発光しているが、この時、多くの放出ガスが発生しFED内部の真空度を劣化させ、背基板上に形成された電子放出素子にダメージを与える。その結果、電子放出素子の電子放出特性の劣化を招き、輝度の低下、色再現性の劣化、および寿命の短命化が発生することが知られている。これはFEDの表示特性の輝度を高くしようとした場合、電子放出素子からの電子ビームがより多く必要となりこの傾向は大きくなり表示性能に優れた長寿命の画像表示装置の実現が困難となる。
この対策としては、製品となった状態でのFED内部の放出ガス量を少なくすることが必要である。従来、製品となる前に前面基板および背面基板を高温処理することにより脱ガス効果を得ていたが、高温処理後、前面基板および背面基板を大気中での移動および保留する時間があるため、ここでのガスの再吸着が発生し十分な効果が得られていなかった。
また、放出ガスをFED内部で吸収する方法としては、Ti、Baなどのガス吸着特性の大きい金属を前面基板の蛍光面または周囲に配置し放出ガスを吸着することによりFED内部の真空度を維持させている。しかしながら、これらの材料のガス吸着量には許容量があり、ある一定量以上のガス量に対しては効力を失ってしまい長時間での特性維持は困難となる。また、ゲッタ膜形成時の蒸着工程で発生する発塵や、メタルバックとゲッタ膜の付着強度不足によるゲッタ膜の欠落等が発生している。
一方、前面基板と背面基板との間の隙間は、解像度や電子放出効率の特性などの観点からあまり大きくすることはできず、1〜3mm程度に設定する必要がある。従って、FEDでは、前面基板と背面基板との小さい隙間に強電界が形成されることを避けられず、両基板間の放電(絶縁破壊)が問題となる。放電が起こると、瞬間的に100A以上の電流が流れ、電子放出素子や蛍光面の破壊あるいは劣化が起こる。放電により、FEDを動作させるための駆動回路が破壊されることもある。これらをまとめて放電によるダメージと呼ぶことにする。
放電によるダメージは致命的な製品不良、例えば、無表示領域の発生による情報の欠落、輝度及び色再現性の低下、電子放出素子の劣化により表示性能の劣化を生じ、もちろん画像表示装置の寿命をも短くしてしまう。そのため、FEDを実用化するためには、これらのダメージが長期に渡り起こらないようにしなければならない。しかしながら、放電を完全に抑制するのは非常に難しい。
一方、放電が発生しないようにするのではなく、放電が起きても電子放出素子への影響を無視できるよう、放電の規模を抑制するという対策がある。このような考え方に関連する技術として、例えば、特開2000−311642号公報には、蛍光面に設けられたメタルバックに切り欠きを入れてジグザグなどのパターンを形成し、蛍光面の実効的なインダクタンス・抵抗を高める技術が開示されている。特開平10−326583号公報には、メタルバックを分割する技術、さらに特開2000−251797号公報には、分割部での沿面放電を抑制するために、分割部に導電性材料の被覆を設けるという技術が開示されている。
しかし、このような技術を用いる場合でも、放電によるダメージを完全に抑制することは困難である。
一般に、放電が生じる電圧(以後、放電電圧と称する)にはばらつきがある。また、FEDを長期間使用した後に放電が起こることもある。放電を抑制するということは、アノード電圧印加時に放電が全く起こらないようにするか、放電確率を実用上許容できる程度まで小さくすることを意味する。印加しうるアノード−カソード間の電位差を耐圧と称することとする。
放電の要因にはいろいろなものがある。第1は、カソード側の微小な突起や異物などからの電子放出がトリガとなるものである。第2は、カソードあるいはアノードに付着した微粒子、あるいはそれらの一部がはがれたものが対向面に衝突することがトリガとなるものである。とりわけ、FEDでは、蛍光面に重ねてメタルバックという強度の弱い膜およびゲッタ膜が形成されているため、その一部がはがれることが放電のトリガとなりうる。
更に、このゲッタ膜はゲッタの基盤となる金属にガス吸着特性の大きいBa,Tiなどの金属を固定し金属基盤を加熱することにより蒸着膜としてメタルバック上に形成される。この際、金属基盤の加熱による蒸着工程で金属基盤の一部及びゲッタ電極の一部が溶解し、前面基板および背面基板上に落下することがあり、これが放電源となり放電を拡大する大きな要因となっている。
耐圧を向上させるための技術として、コンディショニングという手法が周知である。この手法は、例えば、放電ハンドブック(オーム社、1998)の302ページに記載されている。これは、対向面間に電位差を印加し、耐圧を向上させるものである。放電を起す場合と起さない場合があるが、狭義では、放電(スパーク)を起すスパークコンディショニングをコンディショニングと称することもある。スパークコンディショニングにより耐圧が向上するメカニズムは詳細にはわかっていないが、微小突起や異物等の放電源が放電により溶けて除去されること、あるいは、付着した微粒子が電界により除去されることによると考えられている。
例えば、CRTでは、電子銃の電極間に動作時電圧の4倍程度のパルス電圧を印加し、千回程度放電を起すという処理が広く行われている。これはスパークコンディショニングに相当する。
ところが、FEDでは、このようなスパークコンディショニングを行うと、蛍光面や電子放出素子が破壊ないし劣化してしまう。そのため、単純にこの手法をFEDに用いることができない。
コンディショニング以外の耐圧向上策としては、材料、構造、製造プロセスの最適化、製造環境のクリーン化、洗浄、エアーブロー等が考えられる。しかし、このような対策だけでは耐圧を望ましい値まで高めることが困難であり、より効果の大きな耐圧改善策が強く望まれている。また、コスト低減の観点からも、クリーン度を非常に高くしたり、徹底的な微粒子除去をするような方向は望ましくない。
以上述べたように、FEDにおいては、内部の高真空維持と放電対策が重要な課題となっている。そこで、蛍光面等の構造物の脱ガスを行うために、真空中で高温ベーキングを行っているが、充分な脱ガス効果を得ることが難しい。また、放電が起きないようにする目的で、動作電圧であるアノード電圧を下げたり、前面基板と背面基板とのギャップを大きくしたりすると、輝度や解像度などの性能を犠牲にせざるをえず、製品として望まれる性能を満たすことが困難となる。FEDは真空中で封着されるため、前面基板および背面基板を真空槽に投入する際に付着する異物やゲッタフラッシュ時に発生する発塵を除去する手段がない。
本発明は、このような課題を解決するためのものであり、その目的は、耐圧性が高く、表示性能および信頼性に優れた画像表示装置を製造することが可能な画像表示装置の製造方法および製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の形態に係る画像表示装置の製造方法は、蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造方法において、
真空雰囲気中で、上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板と処理電極とを対向させ、上記少なくとも一方の基板と処理電極との間に電界を印加して上記少なくとも一方の基板を電界処理し、上記電界処理の後、上記前面基板と背面基板とを真空雰囲気中に維持した状態で互いに封着する。
この発明の他の態様に係る画像表示装置の製造方法は、蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造方法において、
真空雰囲気中で、上記前面基板と開孔部を有する処理電極とを対向させ、上記前面基板と処理電極との間に電界を印加して上記前面基板を電界処理し、上記電界処理の後、上記前面基板と背面基板とを真空雰囲気中に維持した状態で互いに封着する。
この発明の態様に係る画像表示装置の製造装置は、蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造装置において、内部が真空に維持されているとともに上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板を収納可能な真空チャンバと、上記真空チャンバ内に上記少なくとも一方の基板と対向して配置された処理電極と、上記少なくとも一方の基板と処理電極との間に電界を印加する電界印加部と、上記真空チャンバ内に設けられ上記少なくとも一方の基板にゲッタ膜を形成するゲッタ装置と、を備えている。
この発明の態様に係る画像表示装置の製造装置は、蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造装置において、内部が真空に維持されているとともに上記前面基板を収納可能な真空チャンバと、上記真空チャンバ内に上記前面基板と対向して配置され開孔部を有した処理電極と、上記前面基板と処理電極との間に電界を印加する電界印加部とを備えている。
上記のように構成された画像表示装置の製造方法および製造装置によれば、真空雰囲気中で基板と対向して配置された処理電極と基板とに電界を印加して電界処理することにより、基板に残留した異物、突起等を除去し、放電発生の要因を取り除くことができる。これにより、耐圧特性に優れ、表示性能および信頼性の向上した画像表示装置を製造することができる。
本発明は、このような課題を解決するためのものであり、その目的は、耐圧性が高く、表示性能および信頼性に優れた画像表示装置を製造することが可能な画像表示装置の製造方法および製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の形態に係る画像表示装置の製造方法は、蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造方法において、
真空雰囲気中で、上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板と処理電極とを対向させ、上記少なくとも一方の基板と処理電極との間に電界を印加して上記少なくとも一方の基板を電界処理し、上記電界処理の後、上記前面基板と背面基板とを真空雰囲気中に維持した状態で互いに封着する。
この発明の他の態様に係る画像表示装置の製造方法は、蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造方法において、
真空雰囲気中で、上記前面基板と開孔部を有する処理電極とを対向させ、上記前面基板と処理電極との間に電界を印加して上記前面基板を電界処理し、上記電界処理の後、上記前面基板と背面基板とを真空雰囲気中に維持した状態で互いに封着する。
この発明の態様に係る画像表示装置の製造装置は、蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造装置において、内部が真空に維持されているとともに上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板を収納可能な真空チャンバと、上記真空チャンバ内に上記少なくとも一方の基板と対向して配置された処理電極と、上記少なくとも一方の基板と処理電極との間に電界を印加する電界印加部と、上記真空チャンバ内に設けられ上記少なくとも一方の基板にゲッタ膜を形成するゲッタ装置と、を備えている。
この発明の態様に係る画像表示装置の製造装置は、蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造装置において、内部が真空に維持されているとともに上記前面基板を収納可能な真空チャンバと、上記真空チャンバ内に上記前面基板と対向して配置され開孔部を有した処理電極と、上記前面基板と処理電極との間に電界を印加する電界印加部とを備えている。
上記のように構成された画像表示装置の製造方法および製造装置によれば、真空雰囲気中で基板と対向して配置された処理電極と基板とに電界を印加して電界処理することにより、基板に残留した異物、突起等を除去し、放電発生の要因を取り除くことができる。これにより、耐圧特性に優れ、表示性能および信頼性の向上した画像表示装置を製造することができる。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る製造方法および製造装置により製造されるFEDの一例を示す斜視図。
図2は、図1の線II−IIに沿った上記FEDの断面図。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図6は、本発明の第4の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図7は、本発明の第5の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図8は、本発明の第6の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図9は、本発明の第7の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図10は、本発明の第8の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図2は、図1の線II−IIに沿った上記FEDの断面図。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図6は、本発明の第4の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図7は、本発明の第5の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図8は、本発明の第6の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図9は、本発明の第7の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
図10は、本発明の第8の実施形態に係る製造方法および製造装置を概略的に示す断面図。
以下図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る画像表示装置の製造方法および製造装置について詳細に説明する。
始めに、本製造方法および製造装置により製造される画像表示装置として、表面伝導型の電子放出素子を備えたFEDを例にとって説明する。
図1および図2に示すように、このFEDは、絶縁基板としてそれぞれ板厚が1〜3mm程度の矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜2mmの隙間を置いて対向配置されている。前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が10−4Pa程度の高真空に維持された扁平な矩形状の真空外囲器10を構成している。
真空外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数のスペーサ14が設けられている。スペーサ14としては、板状あるいは柱状のスペーサ等を用いることができる。
前面基板11の内面上には、蛍光面として、赤、緑、青のストライプ状の蛍光体層16とマトリックス状の黒色光吸収層17とを有した蛍光体スクリーン15が形成されている。蛍光体層16はドット状に形成されてもよい。蛍光体スクリーン15上には、アルミニウム膜等からなるメタルバック20が形成され、更に、メタルバックに重ねてゲッタ膜22が形成されている。
背面基板12の内面上には、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16を励起する電子源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。背面基板12の内面には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の配線21がマトリック状に設けられ、その端部は真空外囲器10の外部に引出されている。
このようなFEDでは、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20にアノード電圧を印加し、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーンへ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16が励起されて発光し、カラー画像を表示する。
次に、上記のように構成されたFEDの製造装置および製造方法について説明する。図3に示すように、製造装置は、真空処理槽で構成された真空チャンバ30を備え、この真空チャンバには、内部を真空排気する排気ポンプ32が接続されている。
真空チャンバ30内には、第1処理電極34、第2処理電極36、およびゲッタ装置38が設けられている。第1および第2処理電極34、36は、それぞれ処理対象となる基板とほぼ等しい寸法の板状に形成されている。第1および第2処理電極34、36は、ほぼ水平に、かつ、隙間をおいて並んで設けられている。第1および第2処理電極34、36は、それぞれ接地電位に接続されている。
第1および第2処理電極34、36間にはゲッタ蒸着位置40が規定され、このゲッタ蒸着位置40の下方にゲッタ装置38が配置されている。ゲッタ装置38は、ゲッタ蒸着位置40に向かって開放したカバー42、カバー内の底部に設けられたゲッタ材44、およびゲッタ材を加熱する加熱機構45を備えている。加熱機構45としては、高周波加熱方式あるいは抵抗加熱方式の加熱機構を用いることができる。
製造装置は、処理対象となる基板に電圧を印加する電源46、並びに、真空チャンバ30内において、基板を第1処理電極34と対向する第1電界処理位置、ゲッタ蒸着位置40、および第2処理電極36と対向する第2電界処理位置の間で搬送する図示しない基板搬送機構を備えている。
次に、製造装置により基板を処理する方法について説明する。ここでは、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20が形成された前面基板11を処理する場合について説明する。
図3に示すように、まず、排気ポンプ32により真空チャンバ30内を所望の真空度まで真空排気し、真空チャンバ内を真空雰囲気とする。続いて、真空チャンバ30内に前面基板11を搬入し、第1電界処理位置に設置する。この第1電界処理位置において、前面基板11は、メタルバック20側の表面全体が第1処理電極34と所望の隙間を置いて対向配置される。
次に、電界印加部として機能する電源46をメタルバック20に電気的に接続し、電源46からメタルバックに電圧を印加する。メタルバック20に印加する電圧は、メタルバックと第1処理電極34との間でプラスあるいはマイナスの電位差が生じるように設定する。これにより、前面基板11と第1処理電極34との間に電界が発生し、前面基板11が電界処理される。この電界処理により、前面基板11上に残留していた塵、埃等の異物を第1処理電極34に吸着し除去するとともに、前面基板の生産過程で形成された不用な突起などを除去する。
電界処理が完了した後、第1処理電極34と前面基板11との間に電位差を与えたまま、かつ第1処理電極34との間隔を保ちながら、前面基板をゲッタ蒸着位置40に搬送する。このように電位差を維持することにより、第1処理電極34で吸着した異物あるいは除去された突起を第1処理電極上に保持し、前面基板11側に再度付着することを防止する。
ゲッタ蒸着位置40において、前面基板11はそのメタルバック20側の表面が下を向いた状態でゲッタ装置38のカバー42の上部開口と対向する。この状態で、カバー42の底部上に設けられたゲッタ材44を加熱機構45により加熱して蒸発させ、ゲッタフラッシュを行う。これにより、前面基板11のメタルバック20上にゲッタを蒸着しゲッタ膜22を形成する。なお、前面基板11の下方に位置したゲッタ材44を用いて、下から上に向かってゲッタフラッシュすることにより、ゲッタフラッシュに伴って発生する粉塵等が前面基板11側に付着することが防止される。
ゲッタ膜22の成膜後、電源46との接続を維持した状態で、前面基板11をゲッタ蒸着位置40から第2電界処理位置に搬送する。第2電界処理位置において、前面基板11は、ゲッタ膜22側の表面全体が第2処理電極36と所望の隙間を置いて対向配置される。
続いて、電源46からメタルバック20およびゲッタ膜22に電圧を印加する。印加する電圧は、前面基板11と第2処理電極36との間でプラスあるいはマイナスの電位差が生じるように設定する。これにより、前面基板11と第2処理電極36との間に電界を発生させ、前面基板11を再び電界処理する。電界処理により、ゲッタ蒸着工程で発生した塵や真空チャンバ30内の浮遊物質等の前面基板に付着した塵、埃等の異物を第2処理電極36に吸着し除去するとともに、ゲッタ蒸着工程で前面基板に形成された不用な突起などを除去する。
その後、前面基板11と第2処理電極36との間に電位差を与えたまま、かつ、処理電極34との間隔を保ちながら、前面基板を第2処理電極から遠ざける。一方、配線21および電子放出素子18等が形成された背面基板12は、ゲッタ蒸着を除いて上記と同様の工程により電界処理される。ただし、背面基板12の電界処理は少なくとも1回行えばよい。
電界処理された前面基板11および背面基板12を大気に晒すことなく真空雰囲気中に維持した状態で図示しない封着位置へ搬送し、ここで互いに封着して真空外囲器10を形成する。これにより、FEDの真空外囲器が完成する。なお、基板の封着は、上述した電界処理を行う真空チャンバ30と同一の真空チャンバ内、あるいは、真空チャンバ30と真空状態で連通した他の真空チャンバ内のいずれで行ってもよい。
上記のように構成された製造方法および製造装置によれば、真空チャンバへ投入される前に前面基板11、背面基板12に付着した粉塵などの異物および前面基板、背面基板の生産過程で形成された不用な突起などを除去することができる。また、これらの基板を真空チャンバへ投入した後、ゲッタ蒸着工程で発生した塵や真空チャンバ内の浮遊物質等の基板に付着した塵、埃等の異物を除去することができる。これにより、放電発生のトリガとなる要因を取り除き、耐圧特性の向上したFEDを得ることができる。特に、前面基板、背面基板の電界処理、およびゲッタ蒸着処理を真空チャンバ内で行った後、これらの基板を大気に晒すことなく互いに封着して真空外囲器を形成することにより、大気中の粉塵などが基板に再付着する恐れがなく、初期放電および長期に渡る放電の抑制を実現することができる。
その結果、放電に伴う蛍光面や電子放出素子の破壊、劣化、更には、駆動回路の破壊を防止し、FEDの信頼性向上および長寿命化を図ることができる。同時に、アノード電位を高く設定することが可能となり、高輝度で表示性能の高いFEDを得ることができる。
上述した第1の実施形態では、処理電極をゲッタ装置38の前後にそれぞれ設ける構成としたが、図4に示す第2の実施形態のように、処理電極を1個としても実施可能である。この場合、処理電極34により前面基板11の電界処理を行った後、前面基板をゲッタ蒸着位置40に搬送しゲッタ蒸着を行なう。その後、前面基板11を再び処理電極34と対向する位置に戻し、電界処理を行う。
このような構成によれば、上述した第1の実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、製造装置の簡略化を図ることができる。
図5に示す第3の実施形態のように、処理電極34を1個とし、ゲッタ膜を形成した後にのみ、前面基板11を処理電極34と対向する電界処理位置に搬送し、前面基板の電界処理を行う構成としてもよい。この場合においても、最終的に真空外囲器内に露出して背面基板12と対向するゲッタ膜22を電界処理することにより、ゲッタ膜に付着した粉塵などの異物および製造過程で形成された不用な突起などを除去することができる。その結果、FEDの耐圧特性を充分に向上させることが可能となる。
あるいは、処理電極を1つとし、ゲッタ膜蒸着前にのみ電界処理を行う構成としてもよく、この場合でも耐圧特性の向上を図ることができる。
更に、上述した実施形態では、基板の下方に配置されたゲッタ材を用いて、下から上に向かってゲッタフラッシュすることにより、ゲッタフラッシュに伴って発生する粉塵の基板への付着を低減する構成としたが、図6に示す第4の実施形態のように、ゲッタ材44を含むゲッタ装置38を処理対象となる基板の上方に配置し、上から下に向かってゲッタフラッシュを行う構成とすることもできる。ゲッタフラッシュの方向は、上下方向に限らず、他の方向からでも実施可能であることは言うまでもない。
図7に示す第5の実施形態のように、電界処理を行う際、基板側を接地電位とし、電源46から処理電極34、36自体に電圧を印加する構成としてもよい。この構成によれば、高電圧印加が可能となり、電界処理の効果を高めることができる。例えば、処理電極34、36にマイナスの電位を印加することで、前面基板11または背面基板12にプラスの電位を印加した事になり、前述した実施形態と同様の効果を得られるとともに、高電圧が印加できるメリットがある。もちろん、処理電極にプラス電位を印加しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
なお、上述した第2ないし第5の実施の形態において、他の構成は前述した第1の実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、この発明の第6の実施形態に係るFEDの製造装置および製造方法について説明する。図8に示すように、製造装置は、真空処理槽で構成された真空チャンバ30を備え、この真空チャンバには、内部を真空排気する排気ポンプ32が接続されている。
真空チャンバ30内には、ゲッタ膜を形成するゲッタ装置38が配置されている。ゲッタ装置38は、下端に開口37を有したほぼ箱状のカバー42を備えている。カバー42内の天井壁にはゲッタ材44が設けられ、開口37と対向している。更に、ゲッタ装置38は、ゲッタ材44を加熱する加熱機構45を備えている。加熱機構45としては、高周波加熱方式あるいは抵抗加熱方式の加熱機構を用いることができる。
カバー42の開口37は、処理対象となる基板とほぼ等しい寸法に形成されている。そして、この開口37を覆うようにして処理電極34が設けられ、カバー42に取り付けられている。処理電極34には、ゲッタが通過するための多数の透孔が全体に渡って形成され、開孔部を構成している。
製造装置は、処理対象となる基板に電圧を印加する電源46、並びに、真空チャンバ30内において、基板を処理電極34と対向する処理位置、すなわち、電界処理位置およびゲッタ蒸着位置、に搬送する図示しない基板搬送機構を備えている。
なお、処理基板を処理電極34と対向する処理位置に配置した状態において、ゲッタ材44と処理電極との間隔は、処理電極と処理基板との間隔よりも広くなるように設定されている。
次に、上記製造装置により基板を処理する方法について説明する。ここでは、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20が形成された前面基板11を処理する場合について説明する。
図8に示すように、まず、排気ポンプ32により真空チャンバ30内を所望の真空度まで真空排気し、真空チャンバ内を真空雰囲気とする。続いて、真空チャンバ30内に前面基板11を搬入し、図示の処理位置に配置する。処理位置において、前面基板11は、メタルバック20側の表面全体が処理電極34と所望の隙間を置いて対向配置される。
次に、電界印加部として機能する電源46をメタルバック20に電気的に接続し、電源46からメタルバックに電圧を印加する。この時、処理電極34は接地電位に接続されている。メタルバック20に印加する電圧は、メタルバックと処理電極34との間でプラスあるいはマイナスの電位差が生じるように設定する。これにより、前面基板11と処理電極34との間に電界が発生し、前面基板11が電界処理される。この電界処理により、前面基板11上に残留していた塵、埃等の異物を処理電極34に吸着し除去するとともに、前面基板の生産過程で形成された不用な突起などを除去する。
電界処理が完了した後、処理電極34と前面基板11との間に電位差を与えたまま、前面基板11を処理電極34と対向しない位置まで移動させる。これにより、処理電極34で吸着した異物あるいは除去された突起を処理電極上に保持し、前面基板11上への異物あるいは除去された突起の落下及び再付着を防ぐ。また、電界処理後に電位差が与えられていない状態の時、処理電極34によって吸着あるいは除去された異物、突起等は、前面基板11上ではなく、真空チャンバ30内へ落下する事になり、再度基板が搬送された時の異物あるいは除去された突起が基板上に落下するのを防止できる。
次に再度、前面基板11は、メタルバック20側の表面全体が処理電極34と所望の隙間を置いて対向配置され、カバー42の天井壁に設けられたゲッタ材44を加熱機構45により加熱して蒸発させ、ゲッタフラッシュを行う。これにより、ゲッタの一部は、処理電極34の内、透孔が形成されていない領域上に蒸着されてゲッタ膜50を形成する。ゲッタの残りの部分は処理電極34の透孔を通過して前面基板11のメタルバック20上に蒸着され、ゲッタ膜22を形成する。
この時、前面基板11と処理電極34との間の間隔は処理電極とゲッタ材44との間の間隔よりも小さく設定され、前面基板11と処理電極34との間のコンダクタンスは、処理電極とゲッタ材44との間のコンダクタンスよりも小さい。そのため、ゲッタフラッシュ時にゲッタ材44から放出されたガスは、処理電極34を先に通り、この処理電極上に形成されたゲッタ膜50により吸着され、前面基板11に達することがない。従って、前面基板11上に形成されたゲッタ膜22がこのガスによって劣化されることはない。
ゲッタ膜22の成膜後、電源46からメタルバック20およびゲッタ膜22に電圧を印加する。印加する電圧は、前面基板11と処理電極34との間でプラスあるいはマイナスの電位差が生じるように設定する。これにより、前面基板11と処理電極34との間に電界を発生させ、前面基板11を再び電界処理する。そして、電界処理により、ゲッタ蒸着工程で発生した塵や真空チャンバ30内の浮遊物質等の前面基板11に付着した塵、埃等の異物を処理電極34に吸着し除去するとともに、ゲッタ蒸着工程で前面基板に形成された不用な突起などを除去する。
その後、前面基板11と処理電極34との間に電位差を与えたまま、前面基板11を電極34と対向しない位置まで移動させる。以上により、前面基板11の電界処理およびゲッタ膜形成が終了する。
一方、配線21および電子放出素子18等が形成された背面基板12は、ゲッタ蒸着を除いて上記と同様の工程により電界処理する。ただし、背面基板12の電界処理は少なくとも1回行えばよい。
電界処理された前面基板11および背面基板12を大気に晒すことなく真空雰囲気中に維持した状態で図示しない封着位置へ搬送し、ここで互いに封着して真空外囲器10を形成する。これにより、FEDの真空外囲器が完成する。なお、基板の封着は、上述した電界処理を行う真空チャンバ30と同一の真空チャンバ内、あるいは、真空チャンバ30と真空状態で連通した他の真空チャンバ内のいずれで行ってもよい。
上記のように構成された製造方法および製造装置によれば、真空チャンバへ投入される前に前面基板11、背面基板12に付着した粉塵などの異物および前面基板、背面基板の生産過程で形成された不用な突起などを電界処理により除去することができる。また、これらの基板を真空チャンバへ投入した後、ゲッタ蒸着工程で発生した塵や真空チャンバ内の浮遊物質等の基板に付着した塵、埃等の異物を電界処理によって除去することができる。これにより、放電発生のトリガとなる要因を取り除き、耐圧特性の向上したFEDを得ることができる。特に、前面基板、背面基板の電界処理、およびゲッタ蒸着処理を真空チャンバ内で行った後、これらの基板を大気に晒すことなく真空外囲器を形成することにより、大気中の粉塵などが基板に再付着する恐れがなく、初期放電および長期に渡る放電の抑制を実現することができる。
その結果、放電に伴う蛍光面や電子放出素子の破壊、劣化、更には、駆動回路の破壊を防止し、FEDの信頼性向上および長寿命化を図ることができる。同時に、アノード電位を高く設定することが可能となり、高輝度で表示性能の高いFEDを得ることができる。更に、前面基板11に形成されたゲッタ膜のガス吸着特性の劣化を防止でき、長期間に渡って高い真空度を維持し超寿命の製品を得ることができる。
また、処理電極に開孔部を設けることにより、処理基板を同一の位置に保持した状態で、電界処理およびゲッタ膜蒸着を行うことができる。これにより、処理工程の簡略化および製造装置の簡略化を図ることが可能となる。処理電極の開孔部が設けられていない領域にもゲッタ膜を形成し、ゲッタフラッシュ時に発生するガスをこのゲッタ膜により吸着することができ、その結果、前面基板上に形成されたゲッタ膜は劣化することなく高いガス吸着特性を維持することが可能となる。
上述した第6の実施形態では、ゲッタ膜の蒸着前後で2回の電界処理を行う構成としたが、ゲッタ膜を形成した後のみに、前面基板11の電界処理を行う構成としてもよい。この場合においても、最終的に真空外囲器内に露出して背面基板12と対向するゲッタ膜22を電界処理することにより、ゲッタ膜に付着した粉塵などの異物および製造過程で形成された不用な突起などを除去することができる。その結果、FEDの耐圧特性を充分に向上させることができ、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。あるいは、ゲッタ膜蒸着前にのみ電界処理を行う構成としてもよく、この場合でも耐圧特性の向上を図ることができる。
上述した第6の実施形態では、処理基板の上方に配置されたゲッタ材44を用いて、上から下に向かってゲッタフラッシュする構成としたが、図9に示す第7の実施形態のように、ゲッタ材44を処理基板の下方に配置し、下から上に向かってゲッタフラッシュを行う構成とすることもできる。この場合、ゲッタフラッシュに伴って発生する粉塵の基板への付着を一層確実に低減することが可能となる。ゲッタフラッシュの方向は、上下方向に限らず、他の方向からでも実施可能であることは言うまでもない。
図10に示す第8の実施形態によれば、処理電極34は絶縁碍子60等の絶縁部材により、カバー42に対してフローティング状態に支持されている。処理電極34には電源46が電気的に接続され、前面基板11のメタルバックは接地電位に接続されている。この構成によれば、処理電極34自体に高電圧を印加可能となり、電界処理の効果を高めることができる。例えば、処理電極34にマイナスの電位を印加することで、前面基板11または背面基板12にプラスの電位を印加した事になり、前述した実施形態と同様の効果を得られる。更に、高電圧が印加できると言ったメリットがある。もちろん、処理電極34にプラス電位を印加しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
第7および第8の実施形態において、他の構成は前述した第6の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
この発明は上述した複数の実施形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した実施形態において、処理電極は、処理対象となる基板とほぼ同一の寸法を有した構成としたが、基板よりも寸法の小さな処理電極を用い、この処理電極と基板とを相対的に移動させることにより基板の全面を電界処理する構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、前面基板および背面基板の両方を真空雰囲気中で電界処理する構成としてが、少なくとも一方の基板を電界処理することによっても耐圧特性の向上した画像表示装置を得ることができる。この発明は、FEDに限らず、他の画像表示装置にも適用可能である。
始めに、本製造方法および製造装置により製造される画像表示装置として、表面伝導型の電子放出素子を備えたFEDを例にとって説明する。
図1および図2に示すように、このFEDは、絶縁基板としてそれぞれ板厚が1〜3mm程度の矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜2mmの隙間を置いて対向配置されている。前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が10−4Pa程度の高真空に維持された扁平な矩形状の真空外囲器10を構成している。
真空外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数のスペーサ14が設けられている。スペーサ14としては、板状あるいは柱状のスペーサ等を用いることができる。
前面基板11の内面上には、蛍光面として、赤、緑、青のストライプ状の蛍光体層16とマトリックス状の黒色光吸収層17とを有した蛍光体スクリーン15が形成されている。蛍光体層16はドット状に形成されてもよい。蛍光体スクリーン15上には、アルミニウム膜等からなるメタルバック20が形成され、更に、メタルバックに重ねてゲッタ膜22が形成されている。
背面基板12の内面上には、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16を励起する電子源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。背面基板12の内面には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の配線21がマトリック状に設けられ、その端部は真空外囲器10の外部に引出されている。
このようなFEDでは、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20にアノード電圧を印加し、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーンへ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16が励起されて発光し、カラー画像を表示する。
次に、上記のように構成されたFEDの製造装置および製造方法について説明する。図3に示すように、製造装置は、真空処理槽で構成された真空チャンバ30を備え、この真空チャンバには、内部を真空排気する排気ポンプ32が接続されている。
真空チャンバ30内には、第1処理電極34、第2処理電極36、およびゲッタ装置38が設けられている。第1および第2処理電極34、36は、それぞれ処理対象となる基板とほぼ等しい寸法の板状に形成されている。第1および第2処理電極34、36は、ほぼ水平に、かつ、隙間をおいて並んで設けられている。第1および第2処理電極34、36は、それぞれ接地電位に接続されている。
第1および第2処理電極34、36間にはゲッタ蒸着位置40が規定され、このゲッタ蒸着位置40の下方にゲッタ装置38が配置されている。ゲッタ装置38は、ゲッタ蒸着位置40に向かって開放したカバー42、カバー内の底部に設けられたゲッタ材44、およびゲッタ材を加熱する加熱機構45を備えている。加熱機構45としては、高周波加熱方式あるいは抵抗加熱方式の加熱機構を用いることができる。
製造装置は、処理対象となる基板に電圧を印加する電源46、並びに、真空チャンバ30内において、基板を第1処理電極34と対向する第1電界処理位置、ゲッタ蒸着位置40、および第2処理電極36と対向する第2電界処理位置の間で搬送する図示しない基板搬送機構を備えている。
次に、製造装置により基板を処理する方法について説明する。ここでは、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20が形成された前面基板11を処理する場合について説明する。
図3に示すように、まず、排気ポンプ32により真空チャンバ30内を所望の真空度まで真空排気し、真空チャンバ内を真空雰囲気とする。続いて、真空チャンバ30内に前面基板11を搬入し、第1電界処理位置に設置する。この第1電界処理位置において、前面基板11は、メタルバック20側の表面全体が第1処理電極34と所望の隙間を置いて対向配置される。
次に、電界印加部として機能する電源46をメタルバック20に電気的に接続し、電源46からメタルバックに電圧を印加する。メタルバック20に印加する電圧は、メタルバックと第1処理電極34との間でプラスあるいはマイナスの電位差が生じるように設定する。これにより、前面基板11と第1処理電極34との間に電界が発生し、前面基板11が電界処理される。この電界処理により、前面基板11上に残留していた塵、埃等の異物を第1処理電極34に吸着し除去するとともに、前面基板の生産過程で形成された不用な突起などを除去する。
電界処理が完了した後、第1処理電極34と前面基板11との間に電位差を与えたまま、かつ第1処理電極34との間隔を保ちながら、前面基板をゲッタ蒸着位置40に搬送する。このように電位差を維持することにより、第1処理電極34で吸着した異物あるいは除去された突起を第1処理電極上に保持し、前面基板11側に再度付着することを防止する。
ゲッタ蒸着位置40において、前面基板11はそのメタルバック20側の表面が下を向いた状態でゲッタ装置38のカバー42の上部開口と対向する。この状態で、カバー42の底部上に設けられたゲッタ材44を加熱機構45により加熱して蒸発させ、ゲッタフラッシュを行う。これにより、前面基板11のメタルバック20上にゲッタを蒸着しゲッタ膜22を形成する。なお、前面基板11の下方に位置したゲッタ材44を用いて、下から上に向かってゲッタフラッシュすることにより、ゲッタフラッシュに伴って発生する粉塵等が前面基板11側に付着することが防止される。
ゲッタ膜22の成膜後、電源46との接続を維持した状態で、前面基板11をゲッタ蒸着位置40から第2電界処理位置に搬送する。第2電界処理位置において、前面基板11は、ゲッタ膜22側の表面全体が第2処理電極36と所望の隙間を置いて対向配置される。
続いて、電源46からメタルバック20およびゲッタ膜22に電圧を印加する。印加する電圧は、前面基板11と第2処理電極36との間でプラスあるいはマイナスの電位差が生じるように設定する。これにより、前面基板11と第2処理電極36との間に電界を発生させ、前面基板11を再び電界処理する。電界処理により、ゲッタ蒸着工程で発生した塵や真空チャンバ30内の浮遊物質等の前面基板に付着した塵、埃等の異物を第2処理電極36に吸着し除去するとともに、ゲッタ蒸着工程で前面基板に形成された不用な突起などを除去する。
その後、前面基板11と第2処理電極36との間に電位差を与えたまま、かつ、処理電極34との間隔を保ちながら、前面基板を第2処理電極から遠ざける。一方、配線21および電子放出素子18等が形成された背面基板12は、ゲッタ蒸着を除いて上記と同様の工程により電界処理される。ただし、背面基板12の電界処理は少なくとも1回行えばよい。
電界処理された前面基板11および背面基板12を大気に晒すことなく真空雰囲気中に維持した状態で図示しない封着位置へ搬送し、ここで互いに封着して真空外囲器10を形成する。これにより、FEDの真空外囲器が完成する。なお、基板の封着は、上述した電界処理を行う真空チャンバ30と同一の真空チャンバ内、あるいは、真空チャンバ30と真空状態で連通した他の真空チャンバ内のいずれで行ってもよい。
上記のように構成された製造方法および製造装置によれば、真空チャンバへ投入される前に前面基板11、背面基板12に付着した粉塵などの異物および前面基板、背面基板の生産過程で形成された不用な突起などを除去することができる。また、これらの基板を真空チャンバへ投入した後、ゲッタ蒸着工程で発生した塵や真空チャンバ内の浮遊物質等の基板に付着した塵、埃等の異物を除去することができる。これにより、放電発生のトリガとなる要因を取り除き、耐圧特性の向上したFEDを得ることができる。特に、前面基板、背面基板の電界処理、およびゲッタ蒸着処理を真空チャンバ内で行った後、これらの基板を大気に晒すことなく互いに封着して真空外囲器を形成することにより、大気中の粉塵などが基板に再付着する恐れがなく、初期放電および長期に渡る放電の抑制を実現することができる。
その結果、放電に伴う蛍光面や電子放出素子の破壊、劣化、更には、駆動回路の破壊を防止し、FEDの信頼性向上および長寿命化を図ることができる。同時に、アノード電位を高く設定することが可能となり、高輝度で表示性能の高いFEDを得ることができる。
上述した第1の実施形態では、処理電極をゲッタ装置38の前後にそれぞれ設ける構成としたが、図4に示す第2の実施形態のように、処理電極を1個としても実施可能である。この場合、処理電極34により前面基板11の電界処理を行った後、前面基板をゲッタ蒸着位置40に搬送しゲッタ蒸着を行なう。その後、前面基板11を再び処理電極34と対向する位置に戻し、電界処理を行う。
このような構成によれば、上述した第1の実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、製造装置の簡略化を図ることができる。
図5に示す第3の実施形態のように、処理電極34を1個とし、ゲッタ膜を形成した後にのみ、前面基板11を処理電極34と対向する電界処理位置に搬送し、前面基板の電界処理を行う構成としてもよい。この場合においても、最終的に真空外囲器内に露出して背面基板12と対向するゲッタ膜22を電界処理することにより、ゲッタ膜に付着した粉塵などの異物および製造過程で形成された不用な突起などを除去することができる。その結果、FEDの耐圧特性を充分に向上させることが可能となる。
あるいは、処理電極を1つとし、ゲッタ膜蒸着前にのみ電界処理を行う構成としてもよく、この場合でも耐圧特性の向上を図ることができる。
更に、上述した実施形態では、基板の下方に配置されたゲッタ材を用いて、下から上に向かってゲッタフラッシュすることにより、ゲッタフラッシュに伴って発生する粉塵の基板への付着を低減する構成としたが、図6に示す第4の実施形態のように、ゲッタ材44を含むゲッタ装置38を処理対象となる基板の上方に配置し、上から下に向かってゲッタフラッシュを行う構成とすることもできる。ゲッタフラッシュの方向は、上下方向に限らず、他の方向からでも実施可能であることは言うまでもない。
図7に示す第5の実施形態のように、電界処理を行う際、基板側を接地電位とし、電源46から処理電極34、36自体に電圧を印加する構成としてもよい。この構成によれば、高電圧印加が可能となり、電界処理の効果を高めることができる。例えば、処理電極34、36にマイナスの電位を印加することで、前面基板11または背面基板12にプラスの電位を印加した事になり、前述した実施形態と同様の効果を得られるとともに、高電圧が印加できるメリットがある。もちろん、処理電極にプラス電位を印加しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
なお、上述した第2ないし第5の実施の形態において、他の構成は前述した第1の実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、この発明の第6の実施形態に係るFEDの製造装置および製造方法について説明する。図8に示すように、製造装置は、真空処理槽で構成された真空チャンバ30を備え、この真空チャンバには、内部を真空排気する排気ポンプ32が接続されている。
真空チャンバ30内には、ゲッタ膜を形成するゲッタ装置38が配置されている。ゲッタ装置38は、下端に開口37を有したほぼ箱状のカバー42を備えている。カバー42内の天井壁にはゲッタ材44が設けられ、開口37と対向している。更に、ゲッタ装置38は、ゲッタ材44を加熱する加熱機構45を備えている。加熱機構45としては、高周波加熱方式あるいは抵抗加熱方式の加熱機構を用いることができる。
カバー42の開口37は、処理対象となる基板とほぼ等しい寸法に形成されている。そして、この開口37を覆うようにして処理電極34が設けられ、カバー42に取り付けられている。処理電極34には、ゲッタが通過するための多数の透孔が全体に渡って形成され、開孔部を構成している。
製造装置は、処理対象となる基板に電圧を印加する電源46、並びに、真空チャンバ30内において、基板を処理電極34と対向する処理位置、すなわち、電界処理位置およびゲッタ蒸着位置、に搬送する図示しない基板搬送機構を備えている。
なお、処理基板を処理電極34と対向する処理位置に配置した状態において、ゲッタ材44と処理電極との間隔は、処理電極と処理基板との間隔よりも広くなるように設定されている。
次に、上記製造装置により基板を処理する方法について説明する。ここでは、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20が形成された前面基板11を処理する場合について説明する。
図8に示すように、まず、排気ポンプ32により真空チャンバ30内を所望の真空度まで真空排気し、真空チャンバ内を真空雰囲気とする。続いて、真空チャンバ30内に前面基板11を搬入し、図示の処理位置に配置する。処理位置において、前面基板11は、メタルバック20側の表面全体が処理電極34と所望の隙間を置いて対向配置される。
次に、電界印加部として機能する電源46をメタルバック20に電気的に接続し、電源46からメタルバックに電圧を印加する。この時、処理電極34は接地電位に接続されている。メタルバック20に印加する電圧は、メタルバックと処理電極34との間でプラスあるいはマイナスの電位差が生じるように設定する。これにより、前面基板11と処理電極34との間に電界が発生し、前面基板11が電界処理される。この電界処理により、前面基板11上に残留していた塵、埃等の異物を処理電極34に吸着し除去するとともに、前面基板の生産過程で形成された不用な突起などを除去する。
電界処理が完了した後、処理電極34と前面基板11との間に電位差を与えたまま、前面基板11を処理電極34と対向しない位置まで移動させる。これにより、処理電極34で吸着した異物あるいは除去された突起を処理電極上に保持し、前面基板11上への異物あるいは除去された突起の落下及び再付着を防ぐ。また、電界処理後に電位差が与えられていない状態の時、処理電極34によって吸着あるいは除去された異物、突起等は、前面基板11上ではなく、真空チャンバ30内へ落下する事になり、再度基板が搬送された時の異物あるいは除去された突起が基板上に落下するのを防止できる。
次に再度、前面基板11は、メタルバック20側の表面全体が処理電極34と所望の隙間を置いて対向配置され、カバー42の天井壁に設けられたゲッタ材44を加熱機構45により加熱して蒸発させ、ゲッタフラッシュを行う。これにより、ゲッタの一部は、処理電極34の内、透孔が形成されていない領域上に蒸着されてゲッタ膜50を形成する。ゲッタの残りの部分は処理電極34の透孔を通過して前面基板11のメタルバック20上に蒸着され、ゲッタ膜22を形成する。
この時、前面基板11と処理電極34との間の間隔は処理電極とゲッタ材44との間の間隔よりも小さく設定され、前面基板11と処理電極34との間のコンダクタンスは、処理電極とゲッタ材44との間のコンダクタンスよりも小さい。そのため、ゲッタフラッシュ時にゲッタ材44から放出されたガスは、処理電極34を先に通り、この処理電極上に形成されたゲッタ膜50により吸着され、前面基板11に達することがない。従って、前面基板11上に形成されたゲッタ膜22がこのガスによって劣化されることはない。
ゲッタ膜22の成膜後、電源46からメタルバック20およびゲッタ膜22に電圧を印加する。印加する電圧は、前面基板11と処理電極34との間でプラスあるいはマイナスの電位差が生じるように設定する。これにより、前面基板11と処理電極34との間に電界を発生させ、前面基板11を再び電界処理する。そして、電界処理により、ゲッタ蒸着工程で発生した塵や真空チャンバ30内の浮遊物質等の前面基板11に付着した塵、埃等の異物を処理電極34に吸着し除去するとともに、ゲッタ蒸着工程で前面基板に形成された不用な突起などを除去する。
その後、前面基板11と処理電極34との間に電位差を与えたまま、前面基板11を電極34と対向しない位置まで移動させる。以上により、前面基板11の電界処理およびゲッタ膜形成が終了する。
一方、配線21および電子放出素子18等が形成された背面基板12は、ゲッタ蒸着を除いて上記と同様の工程により電界処理する。ただし、背面基板12の電界処理は少なくとも1回行えばよい。
電界処理された前面基板11および背面基板12を大気に晒すことなく真空雰囲気中に維持した状態で図示しない封着位置へ搬送し、ここで互いに封着して真空外囲器10を形成する。これにより、FEDの真空外囲器が完成する。なお、基板の封着は、上述した電界処理を行う真空チャンバ30と同一の真空チャンバ内、あるいは、真空チャンバ30と真空状態で連通した他の真空チャンバ内のいずれで行ってもよい。
上記のように構成された製造方法および製造装置によれば、真空チャンバへ投入される前に前面基板11、背面基板12に付着した粉塵などの異物および前面基板、背面基板の生産過程で形成された不用な突起などを電界処理により除去することができる。また、これらの基板を真空チャンバへ投入した後、ゲッタ蒸着工程で発生した塵や真空チャンバ内の浮遊物質等の基板に付着した塵、埃等の異物を電界処理によって除去することができる。これにより、放電発生のトリガとなる要因を取り除き、耐圧特性の向上したFEDを得ることができる。特に、前面基板、背面基板の電界処理、およびゲッタ蒸着処理を真空チャンバ内で行った後、これらの基板を大気に晒すことなく真空外囲器を形成することにより、大気中の粉塵などが基板に再付着する恐れがなく、初期放電および長期に渡る放電の抑制を実現することができる。
その結果、放電に伴う蛍光面や電子放出素子の破壊、劣化、更には、駆動回路の破壊を防止し、FEDの信頼性向上および長寿命化を図ることができる。同時に、アノード電位を高く設定することが可能となり、高輝度で表示性能の高いFEDを得ることができる。更に、前面基板11に形成されたゲッタ膜のガス吸着特性の劣化を防止でき、長期間に渡って高い真空度を維持し超寿命の製品を得ることができる。
また、処理電極に開孔部を設けることにより、処理基板を同一の位置に保持した状態で、電界処理およびゲッタ膜蒸着を行うことができる。これにより、処理工程の簡略化および製造装置の簡略化を図ることが可能となる。処理電極の開孔部が設けられていない領域にもゲッタ膜を形成し、ゲッタフラッシュ時に発生するガスをこのゲッタ膜により吸着することができ、その結果、前面基板上に形成されたゲッタ膜は劣化することなく高いガス吸着特性を維持することが可能となる。
上述した第6の実施形態では、ゲッタ膜の蒸着前後で2回の電界処理を行う構成としたが、ゲッタ膜を形成した後のみに、前面基板11の電界処理を行う構成としてもよい。この場合においても、最終的に真空外囲器内に露出して背面基板12と対向するゲッタ膜22を電界処理することにより、ゲッタ膜に付着した粉塵などの異物および製造過程で形成された不用な突起などを除去することができる。その結果、FEDの耐圧特性を充分に向上させることができ、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。あるいは、ゲッタ膜蒸着前にのみ電界処理を行う構成としてもよく、この場合でも耐圧特性の向上を図ることができる。
上述した第6の実施形態では、処理基板の上方に配置されたゲッタ材44を用いて、上から下に向かってゲッタフラッシュする構成としたが、図9に示す第7の実施形態のように、ゲッタ材44を処理基板の下方に配置し、下から上に向かってゲッタフラッシュを行う構成とすることもできる。この場合、ゲッタフラッシュに伴って発生する粉塵の基板への付着を一層確実に低減することが可能となる。ゲッタフラッシュの方向は、上下方向に限らず、他の方向からでも実施可能であることは言うまでもない。
図10に示す第8の実施形態によれば、処理電極34は絶縁碍子60等の絶縁部材により、カバー42に対してフローティング状態に支持されている。処理電極34には電源46が電気的に接続され、前面基板11のメタルバックは接地電位に接続されている。この構成によれば、処理電極34自体に高電圧を印加可能となり、電界処理の効果を高めることができる。例えば、処理電極34にマイナスの電位を印加することで、前面基板11または背面基板12にプラスの電位を印加した事になり、前述した実施形態と同様の効果を得られる。更に、高電圧が印加できると言ったメリットがある。もちろん、処理電極34にプラス電位を印加しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
第7および第8の実施形態において、他の構成は前述した第6の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
この発明は上述した複数の実施形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した実施形態において、処理電極は、処理対象となる基板とほぼ同一の寸法を有した構成としたが、基板よりも寸法の小さな処理電極を用い、この処理電極と基板とを相対的に移動させることにより基板の全面を電界処理する構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、前面基板および背面基板の両方を真空雰囲気中で電界処理する構成としてが、少なくとも一方の基板を電界処理することによっても耐圧特性の向上した画像表示装置を得ることができる。この発明は、FEDに限らず、他の画像表示装置にも適用可能である。
以上詳述したように、本発明によれば、長寿命で耐圧特性に優れ、信頼性の向上した高性能の画像表示装置を製造可能な製造方法、および製造装置を提供することができる。
Claims (18)
- 蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造方法において、
真空雰囲気中で、上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板と処理電極とを対向させ、上記少なくとも一方の基板と処理電極との間に電界を印加して上記少なくとも一方の基板を電界処理し、
上記電界処理の後、上記前面基板と背面基板とを真空雰囲気中に維持した状態で互いに封着する画像表示装置の製造方法。 - 真空雰囲気中で、ゲッタフラッシュにより上記前面基板の蛍光面側にゲッタ膜を形成した後、上記電界処理を行う請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記電界処理を行った後、上記封着の前に、真空雰囲気中で、ゲッタフラッシュにより上記前面基板の蛍光面側にゲッタ膜を形成する請求項1に記載の画像表示装置の製造方法
- 真空雰囲気中で、上記電界処理を行った後、上記前面基板の蛍光面側にゲッタフラッシュによりゲッタ膜を形成し、このゲッタ膜の形成された前面基板に対し再び上記電界処理を行う請求項1に記載の画像表示装置の製造方法
- 蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造方法において、
真空雰囲気中で、上記前面基板の蛍光面側にゲッタフラッシュによりゲッタ膜を形成し、
上記前面基板のゲッタ膜側と処理電極とを対向させ、上記前面基板と処理電極との間に電界を印加して上記前面基板を電界処理し、
上記電界処理された前面基板を真空雰囲気中に維持した状態で、前記背面基板と封着する画像表示装置の製造方法。 - 蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造方法において、
真空雰囲気中で、上記前面基板の蛍光面側と処理電極とを対向させ、上記前面基板と処理電極との間に電界を印加して前面基板を電界処理した後、上記電界処理された前面基板の蛍光面側にゲッタフラッシュによりゲッタ膜を形成し、
上記ゲッタ膜の形成された前面基板を真空雰囲気中に維持した状態で、前記背面基板と封着する画像表示装置の製造方法。 - 真空雰囲気中で、上記前面基板のゲッタ膜と処理電極とを対向させ、上記前面基板と処理電極との間に電界を印加して前面基板を電界処理した後、上記前面基板を真空雰囲気中に維持した状態で、前記背面基板と封着する請求項6に記載の画像表示装置の製造方法。
- 真空雰囲気中で、上記前面基板の下方に配置されたゲッタ材を蒸発させて上記ゲッタ膜を形成する請求項2ないし7のいずれか1項に記載の画像表示装置の製造方法。
- 蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造方法において、
真空雰囲気中で、上記前面基板と開孔部を有した処理電極とを対向させ、上記前面基板と処理電極との間に電界を印加して上記前面基板を電界処理し、
上記電界処理の後、上記前面基板と背面基板とを真空雰囲気中に維持した状態で互いに封着する画像表示装置の製造方法。 - 真空雰囲気中で、上記処理電極を通してゲッタフラッシュを行い上記前面基板の蛍光面側にゲッタ膜を形成した後、上記電界処理を行う請求項9に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記電界処理を行った後、上記封着の前に、真空雰囲気中で、上記処理電極を通してゲッタフラッシュを行い上記前面基板の蛍光面側にゲッタ膜を形成する請求項9に記載の画像表示装置の製造方法
- 真空雰囲気中で、上記電界処理を行った後、上記処理電極を通してゲッタフラッシュを行い上記前面基板の蛍光面側にゲッタ膜を形成し、このゲッタ膜の形成された前面基板に対し再び上記電界処理を行う請求項9に記載の画像表示装置の製造方法
- 上記ゲッタフラッシュにより上記処理電極上にゲッタ膜を形成する請求項10ないし12のいずれか1項に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記ゲッタフラッシュに用いるゲッタ材と上記処理電極との間のコンダクタンスを、上記処理電極と前面基板との間のコンダクタンスよりも大きく設定した状態で、上記ゲッタフラッシュを行う請求項10ないし12のいずれか1項に記載の画像表示装置の製造方法。
- 蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造装置において、
内部が真空に維持されているとともに上記前面基板および背面基板の少なくとも一方の基板を収納可能な真空チャンバと、
上記真空チャンバ内に上記少なくとも一方の基板と対向して配置された処理電極と、
上記少なくとも一方の基板と処理電極との間に電界を印加する電界印加部と、
上記真空チャンバ内に設けられ上記少なくとも一方の基板にゲッタ膜を形成するゲッタ装置と、を備えた画像表示装置の製造装置。 - 蛍光面が形成された前面基板と、複数の電子放出素子が設けられた背面基板とを備えた画像表示装置の製造装置において、
内部が真空に維持されているとともに上記前面基板を収納可能な真空チャンバと、
上記真空チャンバ内に上記前面基板と対向して配置され開孔部を有した処理電極と、
上記前面基板と処理電極との間に電界を印加する電界印加部と、
を備えた画像表示装置の製造装置。 - 上記真空チャンバ内において、上記処理電極を間に挟んで上記前面基板と対向して配置され、上記前面基板上にゲッタ膜を形成するゲッタ装置を備えている請求項16に記載の画像表示装置の製造装置。
- 上記ゲッタ装置は、上記処理電極を間に挟んで上記前面基板と対向して配置されたゲッタ材を備え、ゲッタ材と上記処理電極との間のコンダクタンスは、上記処理電極と前面基板との間のコンダクタンスよりも大きく設定されている請求項17に記載の画像表示装置の製造装置。
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