JPWO2004011522A1 - ホログラム記録用組成物およびその硬化方法ならびに硬化物 - Google Patents

ホログラム記録用組成物およびその硬化方法ならびに硬化物 Download PDF

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Abstract

硬化収縮が小さく、膜厚の厚いホログラム記録被膜を良好に形成できるホログラム記録用組成物およびその硬化方法ならびに硬化物を提供する。本発明は、カチオン重合性化合物、該カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なる化合物、熱カチオン重合開始剤および光カチオン重合開始剤を含有するホログラム記録用組成物である。本発明の硬化方法は、前記ホログラム記録用組成物を液膜とする工程、該液膜を加熱して一部を熱硬化させる工程および一部が熱硬化された半硬化膜に干渉パターン形成のためのコヒーレント光を照射して光硬化させる工程を含む。本発明の硬化物は、前記硬化方法により得られる。

Description

本発明は、カチオン重合性化合物を含有するホログラム記録用組成物およびその硬化方法ならびに硬化物に関する。
近年、ホログラム記録用材料として、様々な材料が報告されている。例えば、特開平5−107999号公報、特開平6−301322号公報及び特開平7−104644号公報において、ラジカル重合可能なモノマーやオリゴマーにより干渉縞が形成されるホログラム記録用材料が開示されている。しかしラジカル重合性化合物を利用する場合には、大気中の酸素による重合阻害が生じるため、ホログラム記録用材料およびその使用環境から酸素を排除する必要がある。また、利用するラジカル重合性化合物によっては、重合にともなう硬化収縮が大きく、形成された干渉縞が移動したり、歪んだりするため良好なホログラム記録ができない場合があり、使用が制限される。
ラジカル重合性化合物よりも重合時の硬化収縮が小さいカチオン重合性化合物をホログラム記録用材料に利用して干渉縞の移動や歪みが改善された技術が、特表平11−512847号公報及び特表2001−523842号公報および非特許文献1等に開示されている。特に、J.Imag.Sci.Technol.,vol.41,(5),497−514(1997)には、干渉縞がホログラム記録用材料に形成される前に、Nonholographic Pre−Imaging Exposureなる露光が行われることが開示されている。該露光が行われる理由は、▲1▼液体状態のホログラム記録用材料に干渉縞が形成されても、干渉縞の周囲が液体であり、形成された干渉縞が移動して乱れやすいので、ホログラム記録用材料の一部を硬化させて流動性を低減またはなくすことにより干渉縞の移動を抑制するため、および▲2▼予めホログラム記録用材料の一部を重合させておくことにより干渉縞形成時に発生する硬化収縮をより低減させるためかと推測される。しかし、上記技術は膜厚の厚いホログラム記録被膜を良好に形成できない場合があり、使用が制限される。また、カチオン重合性化合物を主要成分のひとつとするホログラム記録用材料は、デジタルデータ記録用途への利用が考えられているが、該用途は書き込み速度が速いホログラム記録用材料を必要とする。上記従来技術に記載されたホログラム記録用材料は、十分な書き込み速度が得られずにデジタルデータ記録用途への利用が制限される場合がある。
本発明は、上記の従来技術における問題点が解決された、膜厚が厚く記録感度が高いホログラム記録被膜を良好に形成できる硬化収縮が小さいホログラム記録用組成物およびその硬化方法ならびに硬化物を提供することを目的とする。
本発明は、カチオン重合性化合物、該カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なる化合物、熱カチオン重合開始剤および光カチオン重合開始剤を含有するホログラム記録用組成物である。
本発明の好ましいホログラム記録用組成物において、上記カチオン重合性化合物はエポキシ化合物である。
本発明の好ましいホログラム記録用組成物において、上記カチオン重合性化合物は多官能カチオン重合性化合物および単官能カチオン重合性化合物からなる。
本発明の好ましいホログラム記録用組成物において、上記多官能カチオン重合性化合物はシロキサン結合を有する多官能エポキシ化合物である。
本発明の好ましいホログラム記録用組成物において、上記単官能カチオン重合性化合物はシロキサン結合を有する単官能エポキシ化合物である。
本発明の好ましいホログラム記録用組成物において、上記熱カチオン重合開始剤はアルミニウム化合物およびシラノール基を有する化合物からなる。
本発明のホログラム記録用組成物の硬化方法は、上記ホログラム記録用組成物を液膜とする工程、該液膜を熱硬化させて半硬化膜とする工程および該半硬化膜にコヒーレント光を照射して干渉パターンを形成させる工程を含むものである。
本発明の硬化物は、本発明のホログラム記録用組成物を上記硬化方法により硬化させたものである。
本明細書において、多官能とは2官能以上を意味する。
本発明のホログラム記録用組成物は、カチオン重合性化合物、該カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なる化合物、熱カチオン重合開始剤および光カチオン重合開始剤を含有するものである。
(カチオン重合性化合物)
カチオン重合性化合物は、ホログラム記録用組成物に硬化性を付与し、ホログラム記録機能を発現させるための主要成分である。
カチオン重合性化合物としてはエポキシ化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。種々の骨格のものを入手または調製して屈折率や他の成分との相溶性などを調整しやすいため、エポキシ化合物は好ましいカチオン重合性化合物である。
エポキシ化合物に特に制限はなく、芳香族エポキシ化合物、脂環族エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物等が挙げられ、モノマー、オリゴマーおよびポリマーのいずれもエポキシ基を有している化合物は使用可能である。
芳香族エポキシ化合物としては、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールまたはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロロヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルが挙げられる。具体例としてはビスフェノールAまたはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAまたはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、ノボラック型エポキシ化合物等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環族エポキシ化合物としては、少なくとも1個のシクロヘキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られるものが挙げられる。シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイドの骨格を有する化合物が好ましく、具体例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサン、[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]ペンタメチルジシロキサン、下記化学式(1)に示す構造を有する脂環族エポキシ化合物等が挙げられる。
Figure 2004011522
脂肪族エポキシ化合物としては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等が挙げられる。その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のようなポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここで、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド等が挙げられる。
上記エポキシ化合物の中でも、干渉縞形成時の重合反応性がよいためおよび良好なホログラム記録が得られるために、脂環族エポキシ化合物が好ましく、特に、ビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサン、[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]ペンタメチルジシロキサン、上記化学式(1)に示す構造を有する脂環族エポキシ化合物などが好ましい。
カチオン重合性化合物が多官能カチオン重合性化合物および単官能カチオン重合性化合物からなるもの(以下、多官能単官能複合カチオン重合性組成物ともいう。)である場合は、得られるホログラム記録用組成物が記録感度の高いものとなりやすいために好ましい。多官能単官能複合カチオン重合性組成物において、多官能カチオン重合性化合物が多官能エポキシ化合物であるものはより好ましく、シロキサン結合を有する多官能エポキシ化合物であるものはさらに好ましい。また、単官能カチオン重合性化合物が単官能エポキシ化合物であるものはより好ましく、シロキサン結合を有する単官能エポキシ化合物であるものはさらに好ましい。これらの理由は組成物が相溶性の良好な均一性のよいものとなりやすく、得られるホログラム記録用組成物が特に記録感度の高いものとなりやすいためである。多官能単官能複合カチオン重合性組成物において、多官能カチオン重合性化合物および単官能カチオン重合性化合物の割合は、両者の合計量を基準としてそれぞれ50〜90質量%および10〜50質量%であることが好ましく、それぞれ50〜80質量%および20〜50質量%であることがより好ましい。単官能カチオン重合性化合物の割合が少なすぎると記録感度の高くなる度合いが小さい場合があり、割合が多すぎると組成物が濁る(相溶性の不充分なものとなる)場合がある。
単官能エポキシ化合物は分子中に1個のオキシラン環を有する化合物であり、公知の芳香族単官能エポキシ化合物、脂環族単官能エポキシ化合物、脂肪族単官能エポキシ化合物などが挙げられる。脂環族単官能エポキシ化合物は単官能エポキシ化合物として特に好ましいものである。
芳香族単官能エポキシ化合物として好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有するフェノール化合物或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロロヒドリンとの反応によって製造されるグリシジルエーテルであり、フェニルグリシジルエーテル、グリシジル4−ノニルフェニルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂肪族単官能エポキシ化合物の好ましいものとしては、脂肪族アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、ブチルグリシジルエーテル、グリシジルヘキサデシルエーテル等が挙げられる。ここで、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環族単官能エポキシ化合物としては、少なくとも1個のシクロヘキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる。シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましく、具体例としては4−ビニル−1−シクロヘキセン1,2−エポキサイドやメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]ペンタメチルジシロキサン、下記化学式(2)で表される構造を有する化合物等が挙げられる。
Figure 2004011522
式(2)においてl、m、nはいずれも0以上の整数であり、l、m、nのうち少なくとも1つは1以上である。l、m、nはいずれも10以下の整数である。
多官能エポキシ化合物としては、上記に例示したものがいずれも使用可能である。
カチオン重合性化合物の配合割合は、ホログラム記録用組成物100質量%を基準として5〜95質量%が好ましく、10〜90質量%がより好ましく、20〜85質量%がさらに好ましい。配合割合が少なすぎても多すぎてもホログラム記録性能を向上させる効果が不充分となる。
(カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なる化合物)
カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なる化合物は、組成物をホログラム記録できるものとするために必要な成分である。
カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なる化合物として、カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なるシロキサン結合を有する化合物、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリスチレンはホログラム記録をより良好なものとするために好ましいものである。
カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.01以上異なる化合物は、ホログラム記録をより良好なものとするために好ましいものである。
カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なる化合物の配合割合は、ホログラム記録用組成物100質量%を基準として5〜95質量%が好ましく、10〜90質量%がより好ましく、10〜70質量%がさらに好ましい。配合割合が少なすぎても多すぎてもホログラム記録性能が不充分となる場合がある。
(熱カチオン重合開始剤)
熱カチオン重合開始剤は、ホログラム記録用組成物を使用してホログラム記録を行う際、干渉パターン形成のためのコヒーレント光を照射して光硬化させる工程に先立って、液膜状態のホログラム記録用組成物を加熱してカチオン重合性化合物の一部を熱硬化させるために必要な成分である。このような熱硬化により、ホログラム記録用組成物は膜厚の厚いホログラム記録被膜を良好に形成することができる。ホログラム記録被膜を厚いものにすることは記録可能な情報量を増加させる。
熱カチオン重合開始剤は、加熱されることによりカチオン重合性化合物をカチオン重合させる活性種を生成する化合物であり、単独の化合物であってもよく、複数の化合物の組み合わせであってもよい。公知の熱カチオン重合開始剤を使用可能であるが、ホログラム記録用組成物に含まれるその他の成分との相溶性が優れるために、アルミニウム化合物とシラノール基を有する化合物の組み合わせが好ましい熱カチオン重合開始剤である。熱カチオン重合開始剤の配合割合は、ホログラム記録用組成物100質量%を基準として0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。配合割合が少なすぎると熱硬化性が不充分となる場合があり、多すぎると経済的に無駄であり、組成物の保存安定性が悪くなる場合があるほか、得られる組成物がかえってホログラム記録性能の悪いものとなる場合がある。
アルミニウム化合物とシラノール基を有する化合物からなる熱カチオン重合開始剤および該開始剤を使用してエポキシ化合物を熱硬化させること自体は公知である(特公昭57−57487号公報、特公昭57−57488号公報、特公昭57−57489号公報、特公昭57−57490号公報、特公昭57−57491号公報、特公昭57−57492号公報、特開昭57−133122号公報、特開昭58−21418号公報、特開昭58−160342号公報、J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.vol.19,2185−2194(1981)、J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.vol.19,2977−2985(1981)、J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.vol.20,3155−3165(1982)、高分子35巻2月号(1986)など)。
アルミニウム化合物としては、上記文献に記載のアルミニウム化合物などが使用できる。組成物に配合されるエポキシ化合物の種類等により、好ましく利用されるアルミニウム化合物は異なるが、あえて挙げるとすれば、エポキシ化合物との相溶性や熱硬化反応特性がよいため、良好なホログラム記録が得られやすいため、および入手しやすいものであるため、上記の文献に記載されたアルミニウム化合物の中でもAluminum tris(2,2,6,6−tetramethyl−3,5−heptanedionate)、Aluminum acetylacetonate、Aluminum tirs−(ethylacetoacetate)が好ましい。それぞれ下記に示す化学式で表される化合物である。
Aluminum tris(2,2,6,6−tetramethyl−3,5−heptanedionate)
[(CHCCOCH=C(O−)C(CHAl
Aluminum acetylacetonate
[CHCOCH=C(O−)CHAl
Aluminum tris−(ethylacetoacetate)
[COCOCH=C(O−)CHAl
アルミニウム化合物を熱カチオン重合開始剤として使用する場合の配合割合は、ホログラム記録用組成物100質量%を基準として0.001〜10質量%が好ましく、0.005〜1質量%がより好ましい。
上記アルミニウム化合物と組み合わせて熱カチオン重合開始剤として使用できるシラノール基を有する化合物としては、上記文献に記載されているシラノール基を有する化合物が挙げられる。利用するエポキシ化合物などにより、好ましく利用されるシラノール基を有する化合物は異なるが、あえて挙げるとすれば、シラノール基を有するジアルキルシリコーンやシラノール基を有するジアリールシリコーン、シラノール基を有するアルキルアリールシリコーンなどのシラノール基を有するシリコーン化合物が好ましく利用される。
シラノール基を有する化合物を熱カチオン重合開始剤として使用する場合の配合割合は、ホログラム記録用組成物100質量%を基準として0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。
(光カチオン重合開始剤)
光カチオン重合開始剤は、ホログラム記録用組成物を使用してホログラム記録を行う際、干渉パターン形成のためのコヒーレント光を照射してカチオン重合性化合物を光硬化させるために必要な成分である。
光カチオン重合開始剤は、光の照射によりカチオン重合性化合物をカチオン重合させる活性種を生成する化合物である。本発明において光は可視光および紫外線を含む。光カチオン重合開始剤としては、公知のものを使用することができる。例えばジアゾニウム塩やトリアリールスルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、フェロセニウム塩が挙げられる。これらの開始剤の中で好ましいものとしてはジアリールヨードニウム塩が挙げられる。典型的なジアリールヨードニウム塩を下記式(3)に示す。
Figure 2004011522
式(3)において、Rは炭素数1〜18のアルキル基、又は炭素数1〜18のアルコキシ基などであり、Rは水素、炭素数1〜18のアルキル基、又は炭素数1〜18のアルコキシ基などである。Mは金属またはホウ素、リンである。Xはハロゲンまたはハロゲンを含む基であり、好ましくはフッ素やペンタフルオロフェニル基である。nはMの価数を意味する。
光カチオン重合開始剤の配合割合は、ホログラム記録用組成物100質量%を基準として0.05〜20質量%が好ましく、0.5〜10万質量%がより好ましい。配合割合が少なすぎると光硬化性が不充分となる場合があり、多すぎると経済的に無駄であるほか、得られる組成物がかえってホログラム記録性能の悪いものとなる場合がある。
(光増感剤)
ホログラム記録用組成物は、光増感剤が添加されたものであってもよい。光カチオン重合開始剤の種類、照射する光の波長などによって、光増感剤の添加により光照射における硬化性が良好なものとなる場合がある。光増感剤は、干渉パターン形成時に利用する光に感受性を有するものであれば公知の化合物が使用できる。好ましくは色素が利用される。
例えば、光カチオン重合開始剤としてジアリールヨードニウム塩を使用し、干渉パターン形成のために照射する光として波長532nmの緑色レーザ光(発振波長が1064nmのYAGレーザを使った際の第2次高調波)を使用する場合、5,12−ビス(フェニルエチニル)ナフタセンやルブレンの利用が好ましい。
光増感剤を併用する場合の配合割合は、ホログラム記録用組成物100質量%を基準として0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。配合割合が少なすぎると光硬化性向上効果が不充分となる場合があり、多すぎると経済的に無駄であるほか、得られる組成物がかえってホログラム記録性能の悪いものとなる場合がある。
ホログラム記録用組成物は、上記成分のほか、粘度調節剤や密着性改良剤などがさらに配合されたものであってもよい。
(硬化方法)
上記ホログラム記録用組成物は、以下の方法で処理されることにより、優れたホログラム記録性能を発揮することができる。すなわちホログラム記録用組成物を液膜とする工程、該液膜を熱硬化させて半硬化膜とする工程および該半硬化膜にコヒーレント光を照射して干渉パターンを形成させる工程を含む方法である。上記「半硬化膜」とは、液膜のホログラム記録対象領域においてまんべんなくカチオン重合性化合物を、0%を超え100%未満の反応率で硬化させることを意味するのであって、ホログラム記録対象領域のある部分は硬化させて他の部分は硬化させないという意味ではない。半硬化膜の硬化程度(反応率の割合)は10〜90%が好ましく、20〜80%がより好ましい。
ホログラム記録用組成物を液膜とする工程は、組成物を設計された厚さの液膜とすることを含む。液膜の厚さは0.005〜7mmが好ましく、0.01〜5mmがより好ましく、0.02〜3mmがさらに好ましい。液膜は基材に塗布された状態、容器に充填された状態などであってよく、光照射される面がガラス板など光透過性の板またはフィルムで被覆された状態であってもよい。
上記液膜を熱硬化させて半硬化膜とする工程は、組成物に配合された熱カチオン重合開始剤が活性化されるのに十分な温度で上記液膜を加熱することを含む。この工程は前記半硬化膜にコヒーレント光を照射して干渉パターンを形成させる工程より前に実施される。このような熱硬化により、ホログラム記録用組成物は膜厚の厚いホログラム記録被膜を良好に形成することができる。ホログラム記録被膜を厚いものにすることは記録可能な情報量を増加させる。
加熱条件はカチオン重合性化合物や熱カチオン重合開始剤の種類や濃度によって異なる。得られる熱硬化物の20℃における貯蔵弾性率が1×10Pa以上、好ましくは1×10Pa以上となるような加熱条件がよい。また、加熱硬化後、干渉パターン形成のための光硬化時の発熱量が、熱硬化されていない組成物を光硬化させた場合に生ずる発熱量の3%〜75%、好ましくは10%〜50%となるような加熱条件がよい。例えば加熱温度は好ましくは40〜250℃、より好ましくは50〜200℃、加熱時間は好ましくは1分間〜10時間、より好ましくは2分間〜5時間である。
加熱硬化が不足すると干渉パターン形成のためのコヒーレント光を照射して光硬化させる工程において干渉パターンの移動が起こって良好なホログラム記録が得られない場合があり、加熱硬化が過剰であると干渉パターン形成のためのコヒーレント光を照射して光硬化させる工程において十分な干渉パターンの形成ができなくなってやはり良好なホログラム記録が得られない場合がある。
本発明は、干渉パターン形成のためのコヒーレント光を照射して光硬化させる工程(以下、パターン形成硬化ともいう。)に先立って行われるホログラム記録用組成物の一部硬化(以下、前硬化ともいう。)を熱硬化とする点に特徴がある。前硬化を光硬化とした場合は、厚い硬化膜を得ることが困難であるか、硬化膜が得られてもホログラム記録性能(回折効率、情報量)が不足したものとなりやすい。前硬化にも光硬化が採用される場合は前硬化において光カチオン重合開始剤が消費されるためにパターン形成硬化において十分な干渉パターン形成がされにくいものと考えられる。
一部が熱硬化された半硬化膜に干渉パターン形成のためのコヒーレント光を照射して光硬化させる工程は、上記一部が熱硬化された半硬化膜に干渉パターンを形成させることが可能なコヒーレント光を照射し、未反応のカチオン重合性化合物を光カチオン重合させてホログラム記録を行うことを含む。コヒーレント光としては通常レーザー光が使用される。本発明の組成物は光重合性化合物としてカチオン重合性化合物を使用し、ラジカル重合性化合物を使用していない(干渉パターン形成においてラジカル重合を使用していない)ため、このパターン形成硬化において硬化収縮が小さく、干渉パターンに忠実なホログラム記録が行える点にも特徴がある。
上記のようにして得られた硬化物は、必要に応じてさらに熱硬化または光硬化させてもよい。
以下の実施例で本発明をさらに具体的に説明する。以下において、%は質量%である。
カチオン重合性化合物としてビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサン、カチオン重合性化合物と屈折率が異なる化合物としてポリメチルフェニルシロキサン(重量平均分子量:Mw=1.85×10、屈折率:n 20=1.537)、熱カチオン重合開始剤としてAluminum tris(2,2,6,6−tetramethyl−3,5−heptanedionate)、両末端にシラノール基を有するジメチルシリコーン(重量平均分子量:Mw=2000)、光カチオン重合開始剤として(tolylcumyl)iodonium tetrakis(pentafluorophenyl)borate、および光増感剤である5,12−ビス(フェニルエチニル)ナフタセンを表1に示す割合で含むホログラム記録用組成物を調製した。
別途測定したビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサン硬化物の屈折率はn 20=1.501であった。
Figure 2004011522
上記組成物をガラス製の容器に詰め、オーブン中80℃で加熱し、約500μmの厚さを有する熱硬化物を得た。熱硬化反応の結果を表2に示す。
Figure 2004011522
表2における評価の記号の意味は以下のとおりである。
○:熱処理後のガラス製容器内のホログラム記録用材料がゲル状態(流動性がない状態)
△:熱処理後のガラス製容器内のホログラム記録用材料がゲルと液の状態で混在
×:熱処理後のガラス製容器内のホログラム記録用材料が液体状態
80℃で1.5時間硬化させた上記硬化物の20℃における貯蔵弾性率、干渉パターン形成時に利用する光を上記硬化物に照射した際の発熱量、上記硬化物に干渉パターンを形成した際の回折効率を表3に示した。前硬化されていない組成物に干渉パターン形成用光照射を行った場合の発熱量は300J/gであった。
Figure 2004011522
(比較例1)
実施例1の組成物において熱カチオン重合開始剤が配合されていない表1に示す組成物を調製した。
この組成物は熱カチオン重合開始剤が配合されていないので、実施例1と同様に80℃で加熱しても硬化されず、液体状態のままであった(表2)。
(比較例2)
実施例1の組成物において熱カチオン重合開始剤が配合されていない表1に示す組成物(比較例1と同じ組成物)を調製した。
上記組成物をガラス製の容器に詰め、0.5mW/cm(500nm)の光を70s照射することにより前硬化(Nonholographic Pre−Imaging Exposure)を行い、約500μmの厚さを有する硬化物を得た。得られた硬化物は光照射面においてはタックがなかったが、その裏面においてはタックがあり、硬化にむらのあるものであった。
上記硬化物の20℃における貯蔵弾性率、干渉パターン形成時に利用する光を上記硬化物に照射した際の発熱量、上記硬化物に干渉パターンを形成した際の回折効率を表3に示した。
(貯蔵弾性率の測定)
Nonholographic Pre−Imaging Exposure(比較例2)または熱処理(実施例1)により前硬化された硬化物の20℃における貯蔵弾性率は、VAR・DAR型レオメータにより測定した。
(発熱量の測定)
干渉パターン形成時に利用する光照射をNonholographic Pre−Imaging Exposure(比較例2の場合)とするか、または熱処理(実施例1の場合)により前硬化された硬化物に照射した際の発熱量は、セイコーインスツルメンツ株式会社製のUVランプ(UV−1)付き示差走査熱量計(DSC220C)を利用して測定した。
UVランプにはフィルターを取り付け、波長が480nm〜550nmの光のみ硬化物に照射されるようにした。使用した照射光強度は0.16mW/cm(500nm)であり、測定部には空気を40ml/min.の流量で流し、雰囲気温度を20℃とした。
(回折効率の測定)
干渉パターンを形成する際のレーザ光には波長が532nmのレーザ光を利用した。上記レーザ光を2本に分け、交差させることにより干渉縞を形成した。各々のレーザ光の照射光強度が1.5mWで、ビームスポット径が6mmであった。硬化物平面に対する垂線を基準の0度とし、同一平面上にある±20.3度の角度から上記の硬化物に先に示したレーザ光を60秒間照射した。同時に、波長が633nmレーザ光を干渉部分に+24.4度もしくは−24.4度から照射し(ホログラムのブラック角に近いと計算された値)、回折効率を測定した。
本明細書の回折効率は以下の式から求めた。
回折効率(%)=[(波長が633nmの1次回折光強度)/(波長が633nmの入射光強度)]×100
回折効率の値は波長が532nmのレーザ光の照射時間(照射量)が大きくなるにしたがって大きくなるが、該レーザ光の照射60秒後にはほぼ飽和していた(増加がなくなりほぼ一定値に達していた。)。
実施例1に用いたものと同じ組成物を使用して熱硬化(前硬化)させ、厚さが2.4mmの熱硬化物を得ることができた。その熱硬化物の貯蔵弾性率(20℃)、干渉パターン形成時に利用する光をその熱硬化物に照射した際の発熱量を以下に示す。
貯蔵弾性率(20℃):6.5×10Pa/発熱量:82J/g
実施例3〜5
カチオン重合性化合物としてビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサン(多官能エポキシ化合物)および[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]ペンタメチルジシロキサン(単官能エポキシ化合物)を併用する以外は実施例1と同様の操作により、表4に示す組成の組成物を調製し、後述の評価を行った。別途測定した[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]ペンタメチルジシロキサン硬化物の屈折率はn 20=1.468であった。
Figure 2004011522
上記組成物をガラス製の容器に詰め、オーブン中80℃で加熱し、約500μmの厚さを有する熱硬化物を得た。熱硬化反応の結果を表5に示す。表5における評価の記号の意味は表2のものと同じである。
Figure 2004011522
80℃でゲル状態となるまでの時間(実施例3、4および5についてそれぞれ3時間、2.5時間および2時間)硬化させた上記硬化物の20℃における貯蔵弾性率、干渉パターン形成時に利用する光を上記硬化物に照射した際の発熱量、上記硬化物に干渉パターンを形成した際の回折効率および記録感度を表6に示した。前硬化されていない組成物に干渉パターン形成用光照射を行った場合の発熱量は300J/gであった。
Figure 2004011522
貯蔵弾性率および発熱量の測定は実施例1と同様の操作により行った。回折効率の測定は実施例1と同様の操作により行ったが、波長が532nmのレーザ光の強度を1.3mWに変更し、ビームスポット径を5mmに変更した。
(記録感度の算出)
記録感度S(cm/mJ)は下記の式から算出したものである。
S=δ/L
δ:回折効率の測定操作におけるデータであって、波長が532nmのレーザ光の照射積算量E(mJ/cm)およびη1/2(回折効率ηの1/2乗)をそれぞれ横軸および縦軸にプロットしたグラフの2ヶ所(η1/2= 0.1および0.4の点)を結ぶ直線の傾きから求めた値。
L:試料(ホログラム記録用組成物)の厚さ(cm)
本発明のホログラム記録用組成物によれば、干渉パターン形成時の硬化収縮が小さく、配合したほとんど全ての重合開始剤や光増感剤を干渉パターン形成時に利用することができ、記録感度が高く、厚くて良好なホログラム記録被膜が得られる。すなわち、本発明のホログラム記録用組成物は、体積ホログラム記録用として好適に利用することができる。

Claims (10)

  1. カチオン重合性化合物、該カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なる化合物、熱カチオン重合開始剤および光カチオン重合開始剤を含有するホログラム記録用組成物。
  2. ホログラム記録用組成物100質量%を基準として、カチオン重合性化合物を5〜95質量%、該カチオン重合性化合物の硬化物と屈折率が0.005以上異なる化合物を5〜95質量%、熱カチオン重合開始剤を0.01〜20質量%、および光カチオン重合開始剤を0.05〜20質量%含有するホログラム記録用組成物。
  3. カチオン重合性化合物がエポキシ化合物である請求の範囲第1項または第2項に記載のホログラム記録用組成物。
  4. カチオン重合性化合物が多官能カチオン重合性化合物および単官能カチオン重合性化合物からなるものである請求の範囲第1項または第2項に記載のホログラム記録用組成物。
  5. 多官能カチオン重合性化合物がシロキサン結合を有する多官能エポキシ化合物である請求の範囲第4項に記載のホログラム記録用組成物。
  6. 単官能カチオン重合性化合物がシロキサン結合を有する単官能エポキシ化合物である請求の範囲第4項に記載のホログラム記録用組成物。
  7. 熱カチオン重合開始剤がアルミニウム化合物およびシラノール基を有する化合物からなるものである請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに記載のホログラム記録用組成物。
  8. ホログラム記録用組成物100質量%を基準として、アルミニウム化合物の配合割合が0.001〜10質量%であり、シラノール基を有する化合物の配合割合が0.01〜20質量%である請求の範囲第7項記載のホログラム記録用組成物。
  9. 請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載のホログラム記録用組成物を液膜とする工程、該液膜を熱硬化させて半硬化膜とする工程および該半硬化膜にコヒーレント光を照射して干渉パターンを形成させる工程を含むホログラム記録用組成物の硬化方法。
  10. 請求の範囲第9項に記載の方法により得られる硬化物。
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